(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240109BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20240109BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/087
B65G61/00 550
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2019186825
(22)【出願日】2019-10-10
(62)【分割の表示】P 2018195388の分割
【原出願日】2018-10-16
【審査請求日】2021-03-17
【審判番号】
【審判請求日】2023-03-06
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 滋
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】松尾 俊介
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-122581(JP,A)
【文献】特開2016-045901(JP,A)
【文献】特開2009-140242(JP,A)
【文献】特開2007-052605(JP,A)
【文献】ようこそBOOTHへ,[online],2014年6月7日,[検索日:2019年3月29日],インターネット:<https://web.archive.org/web/20140607092833/https://booth.pm/web/20140607092833/https://booth.pm/customer_guide>
【文献】ご利用のながれ BOOTHを作成する,[online],2014年2月13日,[検索日:2019年3月29日],インターネット:<https://web.archive.org/web/20140213231023/https://booth.pm/web/20140213231023/https://booth.pm/guide>
【文献】BOOTH 倉庫商品をまとめて発送できる機能をリリースしました,[online],2015年11月2日,[検索日:2019年3月29日],インターネット:<URL:https://booth.pm/announcements/91>
【文献】BOOTH 倉庫おまとめ発送,[online],2016年4月5日,[検索日:2019年3月29日],インターネット:<URL:https://web.archive.org/web/20160405132315/https://booth.pm/web/20160405132315/https://booth.pm/warehouse_group_shipments>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫毎に保管された複数の商品、および前記保管された複数の商品を販売する複数のストアに関する情報である倉庫情報を記憶する記憶部と、
1つのストアでユーザが購入予定である購入予定商品に関する情報を取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された前記倉庫情報および前記取得部によって取得された前記購入予定商品に基づいて、前記1つのストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、前記購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品を管理者があらかじめ設定したルールベースで決定し、前記同梱可能商品に関する情報を前記ユーザに提供する提供部と、
を備え、
前記提供部は、
ユーザ端末に前記同梱可能商品が表示されている場合に、前記同梱可能商品に対して前記購入予定商品と同梱で配送可能であることを示す情報を表示し、
前記購入予定商品の在庫がある倉庫が複数あ
る場合に、当該複数の倉庫のうち前記ユーザの住所の最寄りの倉庫に保管されている商品
を一旦選択し、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品が前記購入予定商品と一緒に購入される確率が
所定の閾値よりも高い場合、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品を前記同梱可能商品として決定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記同梱可能商品が前記購入予定商品と同梱で配送可能となる期限に関する情報を前記ユーザに提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記配送可能となる期限に関する情報を前記ユーザにプッシュ通知する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記購入予定商品と前記同梱可能商品とが同梱となるように購入した場合に、前記ユーザにインセンティブを提供する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記インセンティブには、配送料金の割引、商品を割引するキャンペーンの実施、商品の購入に用いることが可能なポイントの付与、および商品の購入の割引を受けられるクーポンの付与のうち、少なくとも1つが含まれる
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
各ストアにおいて、同じユーザに一緒に購入された複数の商品がそれぞれ対応付けられた情報により学習されたモデルに基づいて、前記ユーザに前記同梱可能商品として情報を提供する商品を決定する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
各ストアにおいて取り扱われる商品のサイズに関するサイズ情報に基づいて、前記購入予定商品と組み合わせた場合のサイズが所定のサイズ以下である商品を前記同梱可能商品として決定する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記1つのストアおよび前記異なるストアは、同じ電子商店街に出店している
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
倉庫毎に保管された複数の商品、および前記保管された複数の商品を販売する複数のストアに関する情報である倉庫情報を記憶する記憶工程と、
1つのストアでユーザが購入予定である購入予定商品に関する情報を取得する取得工程と、
前記記憶工程で記憶された前記倉庫情報および前記取得工程で取得された前記購入予定商品に基づいて、前記1つのストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、前記購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品を管理者があらかじめ設定したルールベースで決定し、前記同梱可能商品に関する情報を前記ユーザに提供する提供工程と、
を含み、
前記提供工程は、
ユーザ端末に前記同梱可能商品が表示されている場合に、前記同梱可能商品に対して前記購入予定商品と同梱で配送可能であることを示す情報を表示し、
前記購入予定商品の在庫がある倉庫が複数あ
る場合に、当該複数の倉庫のうち前記ユーザの住所の最寄りの倉庫に保管されている商品
を一旦選択し、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品が前記購入予定商品と一緒に購入される確率が
所定の閾値よりも高い場合、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品を前記同梱可能商品として決定する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
倉庫毎に保管された複数の商品、および前記保管された複数の商品を販売する複数のストアに関する情報である倉庫情報を記憶する記憶手順と、
1つのストアでユーザが購入予定である購入予定商品に関する情報を取得する取得手順と、
前記記憶手順によって記憶された前記倉庫情報および前記取得手順によって取得された前記購入予定商品に基づいて、前記1つのストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、前記購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品を管理者があらかじめ設定したルールベースで決定し、前記同梱可能商品に関する情報を前記ユーザに提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記提供手順は、
ユーザ端末に前記同梱可能商品が表示されている場合に、前記同梱可能商品に対して前記購入予定商品と同梱で配送可能であることを示す情報を表示し、
前記購入予定商品の在庫がある倉庫が複数あ
る場合に、当該複数の倉庫のうち前記ユーザの住所の最寄りの倉庫に保管されている商品
を一旦選択し、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品が前記購入予定商品と一緒に購入される確率が
所定の閾値よりも高い場合、前記ユーザの住所の最寄りでない倉庫に保管されている商品を前記同梱可能商品として決定する
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットショッピングなどの電子商取引において、一緒に購入した複数の商品を同梱して配送することができる情報処理システムが知られている。このように、一緒に購入した複数の商品を同梱して配送してもらうことにより、ユーザが個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術は、複数の商品を同じストアで一緒に購入した場合でしか同梱して発送することができなかった。したがって、異なる複数のストアでショッピングが可能な電子商店街では、異なるストアで複数の商品を一緒に購入したとしても、同梱して配送することができないことから、ユーザが個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間がかかっていた。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、記憶部と、取得部と、提供部とを備える。記憶部は、倉庫毎に保管された複数の商品、および前記保管された複数の商品を販売する複数のストアに関する情報である倉庫情報を記憶する。取得部は、1つのストアでユーザが購入予定である購入予定商品に関する情報を取得する。提供部は、前記記憶部に記憶された前記倉庫情報および前記取得部によって取得された前記購入予定商品に基づいて、前記1つのストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、前記購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品を決定し、前記同梱可能商品に関する情報を前記ユーザに提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザが個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る倉庫情報記憶部の一例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法〕
まず、実施形態に係る情報処理装置1が行う情報処理方法について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
【0011】
情報処理装置1は、ネットワークN(
図2参照)上の電子商店街を管理する管理者によって運用される情報処理装置である。この電子商店街とは、様々な事業者が提供するオンラインショップを一同に集め、商品検索や決済処理の統一を図って利便性を向上させたサービスであり、電子モール、ショッピングモールなどとも称される。
【0012】
情報処理装置1は、電子商店街にかかるコンテンツ(例えば、電子商店街のポータルページや、電子商店街に出店する各ストアのストアページなどを含むウェブサイト)をユーザに提供する。
【0013】
また、情報処理装置1は、電子商店街に出店するストアから受け付ける要求に従い、種々の処理を行う。以下では、ショッピングサービスを運営する事業者の名称を「Sショッピング」と記載する。
【0014】
ユーザ端末2は、例えば、スマートフォンやタブレット端末のように、ネットワークNを介して電子商店街を利用可能な携帯端末装置である。電子商店街を利用するユーザは、例えば、ユーザ端末2の表示部2aに電子商店街のポータルページなどを表示させて閲覧し、自身が所望する商品の検索や注文などを行う。
【0015】
ここで、情報処理装置1は、電子商店街を利用するユーザが、個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くため、以下の工程を実施する。
【0016】
まず、情報処理装置1は、ユーザ端末2を介して、電子商店街内の1つのストアでユーザが購入予定である商品(以下、「購入予定商品」とも呼称する。)に関する情報を取得する(ステップS1)。例えば、
図1の左下図で示すように、Sショッピングで購入したい商品がある場合、ユーザは、その商品(
図1では商品A1)をショッピングカート(仮想的な買い物かご)に移動させ、その後にかかる商品の注文処理へと進む。
【0017】
このように、購入したい商品をユーザがショッピングカートに移動させた際に、情報処理装置1は、このショッピングカートに移動させた商品を購入予定商品とみなし、かかる商品に関する情報を取得する。例えば、情報処理装置1は、かかる購入予定商品の商品IDや取り扱うストア(
図1ではストアA)などに関する情報を取得する。
【0018】
次に、情報処理装置1は、電子商店街内で取り扱われる商品が保管されている倉庫Xに関する倉庫情報に基づいて、購入予定商品の在庫がある倉庫Xを選択する(ステップS2)。具体的には、倉庫Xに関する倉庫情報が記憶された倉庫情報記憶部121を参照して、購入予定商品の在庫がある倉庫Xを選択する。
【0019】
例えば、
図1の例では、Sショッピングで取り扱われる商品が保管されている倉庫X1、X2、・・のうち、倉庫X1にストアAで取り扱う商品A1の在庫があることから、情報処理装置1は、かかる倉庫X1を選択する。
【0020】
ここで、電子商店街内で取り扱われる商品が保管されている倉庫X(例えば、倉庫X1)には、購入予定商品を取り扱うストアAの商品A1、A2、・・のほかに、ストアAと同じ電子商店街に出店し、かつストアAとは異なるストアB、Cの商品B1、B2、C1、C2、・・も保管されている。
【0021】
そして、同じ倉庫Xに保管されている商品同士であれば、異なるストアで取り扱われる商品同士であっても、かかる倉庫Xで同梱してからユーザに発送することができる。
【0022】
そこで、情報処理装置1は、倉庫情報記憶部121に記憶された倉庫情報に基づいて、購入予定商品を取り扱うストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、購入予定商品と同梱で配送可能な商品(以下、「同梱可能商品」とも呼称する。)に関する情報をユーザに提供する(ステップS3)。
【0023】
例えば、情報処理装置1は、
図1の右下図に示すように、購入予定商品(ストアAの商品A1)が保管されている倉庫X1において、ストアAとは異なるストアB、Cで取り扱う同梱可能商品(商品B1、B2、C1、C2、・・)に関する情報をユーザに提供する。
【0024】
すなわち、ユーザは、購入予定商品を取り扱うストアとは異なるストアで取り扱われる商品であっても、同梱で配送可能な商品に関する情報を取得することができる。したがって、実施形態によれば、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入することにより、個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くことができる。
【0025】
また、実施形態では、電子商店街内の異なるストアで取り扱われる商品同士であっても、同じ倉庫Xから同じユーザに発送される複数の商品を一括で配送することができることから、配送業者の負担を軽減することができる。
【0026】
また、実施形態では、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する場合に、かかるユーザに対して所定のインセンティブを提供するとよい。例えば、
図1の右下図に示すように、購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する場合に、配送料金の割引(例えば、「一緒に購入すれば送料無料!」)のインセンティブを提供するとよい。
【0027】
このように、ユーザに対してインセンティブを提供することにより、電子商店街を利用するユーザに対して複数の商品を一括で配送させることを動機付けすることができる。したがって、実施形態によれば、複数の商品が一括で配送される確率が高くなることから、配送業者の負担を軽減することができる。
【0028】
なお、
図1の例では、インセンティブとして配送料金の割引が提供された例について示したが、インセンティブとして提供されるのは配送料金の割引に限られない。ユーザに提供されるインセンティブとしては、例えば、配送料金の割引、商品を割引するキャンペーンの実施、商品の購入に用いることが可能なポイントの付与、および商品の購入の割引を受けられるクーポンの付与のうち、少なくとも1つが含まれるとよい。
【0029】
ユーザに対して上述のインセンティブを提供することにより、かかるユーザに後日改めて電子商店街を利用させることができる。なお、ユーザに提供される上述のインセンティブは、ユーザの資格情報や購入予定商品、同梱可能商品などを参照して、電子商店街の管理者などによりあらかじめ設定される条件に応じて設定されるとよい。
【0030】
例えば、ユーザが電子商店街のプレミアム会員である場合、情報処理装置1は、ユーザが電子商店街の通常会員である場合よりも高いインセンティブを提供することができる。また、購入予定商品および同梱可能商品の購入金額が所定の金額以上である場合、情報処理装置1は、購入予定商品および同梱可能商品の購入金額が所定の金額より低い場合よりも高いインセンティブを提供することができる。
【0031】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、
図2を参照して、実施形態に係る情報処理システム100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の構成の一例を示す説明図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1およびユーザ端末2を含む。
【0032】
情報処理装置1は、例えば、サーバであり、ユーザ端末2からユーザの購入予定商品に関する情報を取得する。また、情報処理装置1は、購入予定商品の在庫がある倉庫Xを選択し、かかる倉庫Xに在庫がある同梱可能商品に関する情報をユーザ端末2に提供する。
【0033】
ユーザ端末2は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型無線端末である。なお、ユーザ端末2は、PDA(Personal Digital Assistant)やデスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC等であってもよい。これら情報処理装置1とユーザ端末2とは、例えば、無線LAN(Local Area Network)通信や、WAN(Wide Area Network)通信、携帯電話通信等によってネットワーク(例えば、インターネット)Nを介して接続され、双方の間で各種情報の通信が可能である。
【0034】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を参照して、実施形態に係る情報処理装置1の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す説明図である。
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。なお、情報処理装置1は、かかる情報処理装置1を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0035】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末2との間で情報の送受信を行う。
【0036】
(記憶部12について)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部12は、倉庫情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122と、モデル情報記憶部123とを有する。
【0037】
(倉庫情報記憶部121について)
倉庫情報記憶部121は、電子商店街内で取り扱われる商品が保管されている倉庫Xに関する倉庫情報を記憶する。例えば、倉庫情報記憶部121は、電子商店街に出店する各ストアおよび各ストアの在庫商品についての情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る倉庫情報記憶部121の一例を示す説明図である。
【0038】
図4に示す倉庫情報記憶部121には、ストアIDと、在庫商品IDとが対応付けられて登録されている。また、
図4に示すように、倉庫情報記憶部121は、倉庫X1、X2、X3、・・毎に異なる倉庫情報記憶部121a、121b、121c、・・を有する。
【0039】
ここで、ストアIDとは、電子商店街に出店するストアを識別するための識別子である。在庫商品IDとは、対応付けられたストアIDが示すストアの在庫商品を識別するための識別子である。なお、倉庫情報記憶部121には、在庫商品IDが示す在庫商品の商品名や在庫数などに関する情報が含まれてもよい。
【0040】
(ユーザ情報記憶部122について)
ユーザ情報記憶部122は、ユーザ端末2などから取得したユーザに関する情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部122の一例を示す説明図である。
図5に示すように、ユーザ情報記憶部122には、ユーザIDと、アカウント情報、資格情報、住所情報、属性情報および購入商品履歴情報とが対応付けられて登録されている。
【0041】
ここで、ユーザIDとは、ユーザを識別するための識別子である。アカウント情報は、対応付けられたユーザIDが示すユーザに対して電子商店街から発行されたユーザのアカウントに関する情報を示す。
【0042】
資格情報は、対応付けられたユーザIDが示すユーザが電子商店街において有する資格に関する情報を示す。住所情報は、対応付けられたユーザIDが示すユーザの住所に関する情報を示す。
【0043】
属性情報は、対応付けられたユーザIDが示すユーザの属性に関する情報(例えば、デモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報)を示す。購入商品履歴情報は、対応付けられたユーザIDが示すユーザが電子商店街内の各ストアでこれまでに購入した商品の履歴に関する情報を示す。
【0044】
(モデル情報記憶部123について)
モデル情報記憶部123は、学習に関する情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部123は、後述する生成部133により生成されたモデル情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部123は、SVM(Support Vector Machine)やDNN(Deep Neural Network)等といった任意の分類器により実現される。ここで、DNNは、CNN(Convolutional Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)であってもよい。また、RNNは、LSTM(Long short-term memory)等であってもよい。
【0045】
(制御部13について)
制御部13は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0046】
図3に示すように、制御部13は、取得部131と、選択部132と、生成部133と、提供部134とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0047】
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ端末2からユーザの購入予定商品に関する情報を取得する。また、取得部131は、かかる購入予定商品をユーザが購入した場合には、かかる購入した商品に関する情報をユーザ情報記憶部122の購入商品履歴に登録する。
【0048】
(選択部132について)
選択部132は、取得部131により取得されたユーザの購入予定商品に関する情報と、倉庫情報記憶部121に記憶された倉庫情報とに基づいて、購入予定商品の在庫がある倉庫Xを選択する。なお、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数ある場合の選択方法については後述する。
【0049】
(生成部133について)
生成部133は、電子商店街内の各ストアにおいて、同じユーザに一緒に購入された複数の商品がそれぞれ対応付けられた情報により機械学習を実行し、電子商店街内で一緒に購入された商品についての学習モデルを生成する。生成部133は、生成した学習モデルの情報をモデル情報記憶部123に記憶する。
【0050】
なお、生成部133は、複数の商品を一緒に購入したユーザの属性に関する情報を追加して機械学習を実行し、ユーザの属性に関する情報が追加された学習モデルを生成してもよい。
【0051】
(提供部134について)
提供部134は、倉庫情報記憶部121に記憶された倉庫情報に基づいて、購入予定商品を取り扱うストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品に関する情報をユーザに提供する。例えば、提供部134は、購入予定商品を入力情報として学習モデルから、ユーザに情報を提供する同梱可能商品を決定することができる。
【0052】
このように、電子商店街内で一緒に購入された商品についての学習モデルに基づいて同梱可能商品を決定することにより、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率を高めることができる。
【0053】
また、提供部134は、購入予定商品を選択したユーザの属性に関する情報を追加の入力情報として学習モデルから、同梱可能商品を決定してもよい。このように、ユーザのコンテキストに関する情報を追加して同梱可能商品を決定することにより、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率をさらに高めることができる。
【0054】
また、提供部134は、ユーザ情報記憶部122に記憶されたユーザの購入商品履歴に基づいて、同梱可能商品を決定してもよい。このように、ユーザのこれまでの購入履歴に基づいて同梱可能商品を決定することにより、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率を高めることができる。
【0055】
また、提供部134は、例えば管理者があらかじめ設定したルールベースで同梱可能商品を決定してもよい。これにより、電子商店街や商品の製造メーカーなどにおける事情に応じて同梱可能商品を決定することができる。
【0056】
〔4.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理装置1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置1の他の実施形態について説明する。
【0057】
〔4-1.購入予定商品の在庫がある倉庫が複数ある場合〕
上述した実施形態では、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが一つだけあった場合について示した。一方で、電子商店街内の同じストアでも、複数の倉庫Xで地域ごとに在庫を管理している場合もあることから、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数ある場合も考えられる。そこで、かかる場合について
図6を参照しながら説明する。
【0058】
図6は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。
図6に示すように、購入予定商品(
図6ではストアAの商品A1)が複数の倉庫X1、X3に在庫がある場合、情報処理装置1は、ユーザの自宅Mにより近い倉庫X3を選択する(ステップS11)。
【0059】
そして、情報処理装置1は、選択された倉庫X3の同梱可能商品(
図6ではストアGおよびストアHの商品G1、G2、H1、H2、・・)に関する情報を提供する(ステップS12)。
【0060】
このように、ユーザの自宅Mにより近い倉庫X3を選択することにより、同梱して配送される購入予定商品および同梱可能商品の配送ルートをより短くすることができる。したがって、変形例によれば、配送業者の配送効率を高めることができる。
【0061】
なお、情報処理装置1は、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数ある場合に、ユーザの自宅Mからより遠い倉庫Xを選択してもよい。例えば、ユーザの自宅Mからより遠い倉庫Xに、ユーザが購入予定商品と一緒に購入する確率の高い商品の在庫がある場合、情報処理装置1は、ユーザの自宅Mからより遠い倉庫Xを選択することができる。
【0062】
これにより、情報処理装置1は、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率を高めることができる。
【0063】
〔4-2.ユーザが購入予定商品の注文処理をすませた場合〕
上記した実施形態では、ユーザが購入予定商品をショッピングカートに移動させた場合の処理について示したが、ユーザが購入予定商品の注文処理をすませた場合であっても、情報処理装置1は、同梱可能商品に関する情報をユーザに提供することができる。
【0064】
図7は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。例えば、
図7に示すように、ユーザが購入予定商品(
図7ではストアAの商品A1)の注文処理をすませた場合にも、情報処理装置1は、同梱可能商品(
図7ではストアBおよびストアCの商品B1、B2、C1、C2、・・)に関する情報をユーザに提供することができる。
【0065】
また、ユーザが購入予定商品の注文処理をすませた場合、情報処理装置1は、同梱可能商品に関する情報とともに、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限に関する情報(例えば、「上記商品を30分以内に注文すれば送料無料!」)をユーザに提供するとよい。
【0066】
これにより、注文処理をすませた購入予定商品の発送が遅くなることを抑制することができる。なお、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限は、倉庫X内の梱包処理や発送処理などに応じて適宜決定することができる。具体的には、個別の倉庫Xごとにあらかじめ定められている発送時間や、かかる発送時間に基づいて定められる受付時間などの情報に基づいて、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限をユーザに提供することができる。なお、かかる倉庫Xごとの発送時間や受付時間などの情報は、倉庫情報記憶部121にあらかじめ登録しておくことができる。例えば、かかる期限は、倉庫Xから配送業者が注文処理された当日中に発送可能である所定の期限にするとよい。
【0067】
また、情報処理装置1は、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限が近づいた際などに、かかる期限に関する情報をユーザ端末2などにプッシュ通知するとよい。これにより、ユーザが認知することなくかかる期限が過ぎることを抑制することができる。
【0068】
〔4-3.ユーザがショッピングを継続する場合〕
上記した実施形態では、ユーザが購入予定商品をショッピングカートに移動させた場合の処理について示したが、ユーザがショッピングカートに購入予定商品を移動させた後にショッピングを継続する場合であっても、情報処理装置1は、同梱可能商品に関する情報をユーザに提供することができる。
【0069】
図8は、実施形態の変形例に係る情報処理方法の一例を示す説明図である。例えば、
図8の左図に示すように、ユーザが購入予定商品(
図8ではストアAの商品A1)をショッピングカートに移動させた後、
図8の右図に示すように、「スカート」というキーワードで電子商店街内の商品を検索したとする。
【0070】
この場合、情報処理装置1は、
図8に示すように、検索結果として表示された各ストアにおけるスカートの商品情報に加えて、かかる商品が購入予定商品と同梱可能であることを示す情報(
図8ではアイコンI)を表示する。
【0071】
このように、ユーザが電子商店街内で閲覧する商品が同梱可能商品であることを示すことにより、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率を高めることができる。
【0072】
なお、上述の同梱可能であることを示す情報は、同梱可能商品に対して付される場合に限られず、同梱可能商品を取り扱うストアのストアページなどに対して付されていてもよい。また、上述の同梱可能であることを示す情報は、アイコンIに限られず、ユーザが同梱可能であることを認識することができればどのような情報であってもよい。
【0073】
〔4-4.商品のサイズに基づいた同梱可能商品の決定〕
また、情報処理装置1は、商品のサイズに基づいて同梱可能商品を決定してもよい。具体的には、電子商店街内で取り扱われる商品ごとのサイズに関するサイズ情報に基づいて、購入予定商品と組み合わせた場合のサイズが所定のサイズ以下である商品を同梱可能商品として決定することができる。これにより、同梱可能商品を同梱させることによって、配送料金が大幅に増加してユーザの負担が増大することを抑制することができる。
【0074】
なお、上述の所定のサイズは、ユーザや電子商店街の管理者などがあらかじめ設定してもよいし、購入予定商品のサイズに基づいて適宜設定してもよい。購入予定商品のサイズに基づいて設定する場合、たとえば、購入予定商品のサイズに基づいて決定される配送用の箱に収容可能なサイズをかかる所定のサイズとして設定することができる。また、電子商店街内で取り扱われる商品ごとのサイズを示したサイズ情報は、あらかじめ記憶部12に登録しておくことができる。
【0075】
〔5.処理手順〕
次に、
図9を参照して、情報処理装置1の制御部13が実行する処理について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の制御部13が実行する処理を示すフローチャートである。
【0076】
図9に示すように、制御部13は、まず、ユーザ端末2から購入予定商品に関する情報を取得する(ステップS101)。次に、制御部13は、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数あるか否かを判定する(ステップS102)。
【0077】
そして、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数ない場合(ステップS102,No)、すなわち購入予定商品の在庫がある倉庫Xが一つである場合、制御部13は、購入予定商品の在庫がある倉庫Xを選択する(ステップS103)。
【0078】
そして、制御部13は、選択された倉庫Xの倉庫情報記憶部121に記憶された倉庫情報に基づいて、購入予定商品と同梱可能な同梱可能商品に関する情報をユーザ端末2に提供し(ステップS104)、処理を終了する。
【0079】
一方で、購入予定商品の在庫がある倉庫Xが複数ある場合(ステップS102,Yes)、制御部13は、複数の倉庫Xのうちユーザの自宅Mにより近い倉庫Xを選択し(ステップS105)。ステップS104の処理に進む。
【0080】
〔6.ハードウェア構成〕
なお、実施形態における情報処理装置1は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ50によって実現される。
図10は、情報処理装置1の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ50は、CPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、ROM(Read Only Memory)53、HDD(Hard Disk Drive)54、通信インターフェイス(I/F)55、入出力インターフェイス(I/F)56、およびメディアインターフェイス(I/F)57を備える。
【0081】
CPU51は、ROM53またはHDD54に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM53は、コンピュータ50の起動時にCPU51によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ50のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0082】
HDD54は、CPU51によって実行されるプログラム、および当該プログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス55は、通信部11に対応し、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU51へ送り、CPU51が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0083】
CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU51は、入出力インターフェイス56を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU51は、生成したデータを、入出力インターフェイス56を介して出力装置へ出力する。
【0084】
メディアインターフェイス57は、記録媒体58に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM52を介してCPU51に提供する。CPU51は、当該プログラムを、メディアインターフェイス57を介して記録媒体58からRAM52上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体58は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0085】
例えば、コンピュータ50が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ50のCPU51は、RAM52上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。また、HDD54には、記憶部12内のデータが記憶される。コンピュータ50のCPU51は、これらのプログラムを記録媒体58から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0086】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0087】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0088】
例えば、上記の実施形態では、ストアAと同じ電子商店街に出店するストアB、C、・・が取り扱う商品を同梱可能商品として情報提供する例について示した。しかしながら、上記の実施形態はかかる例に限られず、購入予定商品と同梱で配送可能な商品であれば、ストアAと異なる電子商店街に出店するストアが取り扱う商品を同梱可能商品として情報提供してもよいし、電子商店街には出店せずに個別のオンラインショップを営むストアが取り扱う商品を同梱可能商品として情報提供してもよい。
【0089】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0090】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部131と、提供部134とを備える。取得部131は、ストアでユーザが購入予定である購入予定商品に関する情報を取得する。提供部134は、商品が保管されている倉庫Xに関する倉庫情報に基づいて、かかるストアとは異なるストアで販売されている商品のうち、購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品に関する情報をユーザに提供する。
【0091】
これにより、情報処理装置1は、ユーザが個別の商品ごとに何度も荷物を受け取る手間を省くことができる。
【0092】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限に関する情報をユーザに提供する。
【0093】
これにより、情報処理装置1は、注文処理をすませた購入予定商品の発送が遅くなることを抑制することができる。
【0094】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、配送可能となる期限に関する情報をユーザにプッシュ通知する。
【0095】
これにより、情報処理装置1は、ユーザが認知することなく、同梱可能商品が購入予定商品と同梱で配送可能となる期限が過ぎることを抑制することができる。
【0096】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、購入予定商品と同梱可能商品とが同梱となるように購入した場合に、ユーザにインセンティブを提供する。
【0097】
これにより、情報処理装置1は、配送業者の負担を軽減することができる。
【0098】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、インセンティブには、配送料金の割引、商品を割引するキャンペーンの実施、商品の購入に用いることが可能なポイントの付与、および商品の購入の割引を受けられるクーポンの付与のうち、少なくとも1つが含まれる。
【0099】
これにより、購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入したユーザに、後日改めて電子商店街を利用してもらうことができる。
【0100】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、購入予定商品の在庫がある倉庫が複数ある場合、ユーザの住所により近い位置に所在する倉庫Xに保管されている購入予定商品と同梱で配送可能な同梱可能商品に関する情報をユーザに提供する。
【0101】
これにより、情報処理装置1は、配送業者の配送効率を高めることができる。
【0102】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、各ストアにおいて、同じユーザに一緒に購入された複数の商品がそれぞれ対応付けられた情報により学習されたモデルに基づいて、ユーザに同梱可能商品として情報を提供する商品を決定する。
【0103】
これにより、情報処理装置1は、ユーザが購入予定商品と同梱可能商品とを一緒に購入する確率を高めることができる。
【0104】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、提供部134は、各ストアにおいて取り扱われる商品のサイズに関するサイズ情報に基づいて、購入予定商品と組み合わせた場合のサイズが所定のサイズ以下である商品を同梱可能商品として決定する。
【0105】
これにより、情報処理装置1は、同梱可能商品を同梱させることによって、配送料金が大幅に増加してユーザの負担が増大することを抑制することができる。
【0106】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、ストアおよび異なるストアは、同じ電子商店街に出店している。
【0107】
これにより、同じ電子商店街に出店する2つのストアで購入した商品を同梱で配送することができることから、かかる電子商店街の利便性を高めることができる。
【0108】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0109】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、提供部は、提供手段や提供回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0110】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
121 倉庫情報記憶部
122 ユーザ情報記憶部
123 モデル情報記憶部
131 取得部
132 選択部
133 生成部
134 提供部