(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】遊技場用管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20240109BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
A63F5/04 682
A63F7/02 328
A63F5/04 683
A63F5/04 684
A63F5/04 699
(21)【出願番号】P 2020119554
(22)【出願日】2020-07-10
【審査請求日】2023-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】内藤 慎之介
(72)【発明者】
【氏名】加藤 竜馬
【審査官】奈良田 新一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-012167(JP,A)
【文献】特開2004-174026(JP,A)
【文献】特開2006-079556(JP,A)
【文献】特開2004-154362(JP,A)
【文献】特開2001-222674(JP,A)
【文献】【密集・密接対策】スマホアプリで抽選参加【アフターコロナ】,PACHINKO・SLOT でちゃう!PLUS,株式会社 triple a出版,2020年05月23日,[online],URL:https://www.dechau.com/news/single.php?id=2164&area=全国,[2023年12月11日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04,7/02
G06Q 10/02,50/10,50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の予約順を決定するための予約順抽選への参加を申し込む予約順抽選申込手段と、
前記予約順抽選申込手段により予約順抽選に申し込んだ遊技者について、前記遊技機の予約順を決定する予約順決定手段と、
前記予約順決定手段により決定された予約順を遊技者に通知する予約順通知手段と、
前記遊技者が所望する遊技機を予約する遊技機予約手段と、
前記予約順決定手段により決定された予約順に応じて前記遊技機予約手段により予約された遊技機を確定する遊技機予約確定手段と、
該遊技機予約確定手段により予約確定された遊技機予約確定結果を遊技者に通知する遊技機予約確定結果通知手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記遊技機予約確定手段により確定された遊技機に関する遊技機情報と、当該遊技機を予約した遊技者を特定可能な遊技者情報と、を対応付けて予約情報として記憶する予約情報記憶手段と、
前記予約情報記憶手段により記憶された予約情報に基づいて、遊技機を識別するための遊技機識別情報および不正行為の判別に利用可能な不正識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、を備え、
該識別情報記憶手段により記憶された前記遊技機識別情報および前記不正識別情報を遊技者の携帯端末に送信すること、を特徴とする請求項1に記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記予約情報を記憶可能な管理サーバと、
前記管理サーバと通信可能であって、前記予約情報を受信可能な情報公開サーバと、
遊技機に対応して設けられ前記情報公開サーバと通信可能なデータ表示機と、を備え、
前記データ表示機は、前記情報公開サーバより前記予約情報を取得する予約情報取得手段、及び前記予約情報取得手段により前記予約情報が取得された場合に当該データ表示機に対応する遊技機が予約済であると判定する予約済判定手段を備え、
該予約済判定手段により当該遊技機が予約済であると判定されたことを条件に予約済表示を行うことを特徴とする請求項2に記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
前記データ表示機は、
前記予約済判定手段により遊技機が予約済であると判定されたことを条件に予約済報知を行う予約済報知手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の遊技場用管理システム。
【請求項5】
遊技場に備えられた複数の遊技機の稼動状況を管理すると共に、予約済の遊技機について遊技開始時刻を設定可能な管理装置と、
前記管理装置により設定された前記遊技開始時刻に達したか否かを判定する時刻判定手段と、
前記予約済表示を終了させるための予約済表示終了操作を遊技場の従業員が行うための予約済表示終了操作手段と、を備え、
前記時刻判定手段により前記遊技開始時刻になったと判定されたか、あるいは前記予約済表示終了操作が行われた場合に、前記予約済表示を終了することを特徴とする請求項4に記載の遊技場用管理システム。
【請求項6】
前記予約済表示が表示されていない遊技機が稼動したことを判定する稼動判定手段と、
前記稼動判定手段により稼動したと判定された遊技機を、遊技場の従業員に報知可能な稼動報知手段と、を備え、
該稼動報知手段は、前記時刻判定手段により遊技開始時刻に達していないと判定され、かつ、前記稼動判定手段により遊技機が稼動したと判定された場合に、当該遊技機を遊技場の従業員に報知することを特徴とする請求項5に記載の遊技場用管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、来店する遊技者が多い遊技場や、出玉が期待できる特定日が設定された遊技場などでは、希望の遊技機を遊技するために開店前の早朝に来場する遊技者が多くなる。このような遊技場では、開店を待つ大勢の来場者が列をなし、大勢が密集する密な状態が形成され易い。流行病や感染症の拡大防止の観点に鑑み、このような密な状態を解消する必要がある。
【0003】
大勢の来場者の密集を避けるために、入場する順番を示した整理券等を配布する遊技場もある。整理券を受け取った来場者は、列に並ぶことなく開店を待つことができる。しかし、整理券によって入場順が決まっていても、遊技場の開店の間際になれば、整理券を持った来場者が入口の前で再度、密集してしまう。
【0004】
そこで、インターネット等のネットワークを利用して遊技場外から遊技機を予約できるようにしたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このシステムによれば、遊技機の予約によって集客向上を図ることができると共に開店前の混雑を抑制でき、さらに、整理券取得のために遊技場に出向かなくてはならない遊技者側の負担を解消できる。このシステムでは、特定の遊技機に予約が重複した場合、遊技機毎の抽選により遊技者が決定され、抽選結果が遊技者の携帯端末に送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、遊技機の予約が可能であって、予約が重複した遊技機毎に抽選を行う上記従来のシステムでは、特定の遊技機に予約が殺到してしまう可能性があり、遊技者が効率良く遊技機を選択できなくなるおそれがある。また、このシステムによる運用では、全ての遊技者が制限なくいずれの遊技機も予約できるようになっており、先着順などの入場順に従って遊技場に入店して早い者勝ちで遊技機を選べるという遊技場本来の運用形態からの乖離が大きくなっている。
【0007】
本発明は、早い者勝ちで遊技機を選べるという遊技場本来の運用形態からの乖離を抑制しつつ、場外から遊技機を効率良く予約でき、遊技場周辺に大勢が密集する密な状態を発生させない優れた特性の遊技場用管理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の遊技場用管理システムでは、遊技機の予約順を決定するための予約順抽選への参加を申し込んだ遊技者に対し、予約順が決定されて通知される。この遊技場用管理システムでは、遊技機の予約順に応じて、遊技者が所望する遊技機の予約が確定され、遊技機予約確定結果として遊技者に通知される。
【0009】
このように本発明の遊技場用管理システムは、入場順で早い者勝ちで遊技機を選べるという遊技場本来の運用形態からの乖離を抑制しつつ、遊技を希望する遊技機を場外から効率良く予約可能であって、遊技場周辺に大勢が密集する密な状態を発生させない優れた特性のシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】遊技場用管理システムの構成を示すシステム図。
【
図2】遊技機に付設されるデータ表示機を示す正面図。
【
図3】データ表示機の電気的構成を示すブロック図。
【
図4】台予約サービスの処理の流れを示すフロー図。
【
図5】携帯端末によるトップメニュー画面の正面図。
【
図7】携帯端末の表示画面の遷移(予約順抽選申込~台予約)を示す説明図。
【
図8】携帯端末の表示画面の遷移(台予約~予約内容確認)を示す説明図。
【
図9】携帯端末の表示画面の遷移(台予約結果発表)を示す説明図。
【
図11】データ表示機の動作の流れを示すフロー図。
【
図13】管理装置によるホール側管理画面の正面図。
【
図15】携帯端末による予約状況閲覧の流れを示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、スマートフォン(多機能型携帯電話)など遊技者が所持する携帯端末15を利用して遊技機2を予約するサービス(台予約サービス)を提供する遊技場用管理システム1に関する例である。この内容について、
図1~
図15を参照して説明する。
【0012】
遊技場用管理システム1は、遊技者が所持するスマートフォン等の携帯端末15からアクセス可能な遊技場外の管理サーバ100を含むシステムである。管理サーバ100は、インターネット等の公衆回線を介して遊技場側と通信可能に接続されている。
各遊技場では、遊技場内の各種機器が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク200が構築されている。そして各遊技場では、この場内ネットワーク200を利用し、遊技場内の各種機器を管理するための場内システム11が構築されている。
【0013】
多くの遊技場には、図示しない管理スペースが設けられている。管理スペースには、場内ネットワーク200を利用して遊技場内の各種機器の稼動状況を集中的に管理するための場内管理装置20や、インターネットに接続された情報公開サーバ23等が設置されている。情報公開サーバ23は、インターネットに接続されているのに加えて、場内ネットワーク200にも接続されている。各遊技場の場内システム11は、インターネットに接続された情報公開サーバ23を介して遊技場外の管理サーバ100との間で情報をやり取り可能である。遊技場に設置された各遊技機2の遊技データ等は、情報公開サーバ23を介して管理サーバ100に送信される。
【0014】
遊技場では、パチンコ遊技機やスロットマシン21等の遊技機2に対して、玉やメダルなどの遊技価値を貸し出す貸出装置4、データ表示機3等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に、中継装置29が1台ずつ設置されている。遊技機2は、対応するデータ表示機3及び貸出装置4と共に、中継装置29を介して場内ネットワーク200に接続されている。場内システム11では、データ表示機3等の周辺装置を含む遊技機2側と、場内管理装置20あるいは情報公開サーバ23と、の間の各種の通信が中継装置29を介して実現されている。
【0015】
遊技場用管理システム1では、アプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションという。)を管理サーバ100から携帯端末15にダウンロード可能である。このアプリケーションを利用すれば、遊技場用管理システム1が提供する台予約サービスを利用可能である。さらに、ホール会員登録済の遊技場では、アプリケーションの利用により携帯端末15を介して各種の会員サービスを利用できる。携帯端末15で利用可能な会員サービスとしては、例えば、貯玉あるいは貯メダルなどの貯玉サービスや、これら貯玉や貯メダルを再プレイに利用する再プレイサービス等がある。なお、以下の説明では、遊技場のホール会員及びホール会員登録を単に会員あるいは会員登録といい、アプリケーションを利用する会員をアプリ会員という。
【0016】
なお、ホール会員向けの会員サービスを携帯端末15で利用するためには、ホール会員の会員カードに対する携帯端末15の対応付け(ひも付け)が必要である。この対応付けは、例えば、会員カードに記録された会員IDを読み取るカードリーダライタと、NFC(Near Field Communication)機能を備える携帯端末15から携帯ID等を読み込むNFCリーダと、を備える携帯端末登録装置(図示略)を利用して実行できる。携帯端末登録装置は、会員カードを受け付けた状態で、携帯端末15の携帯IDを読み取ったとき、会員カードの会員IDに対して端末IDを対応付け(ひも付け)、この対応付け情報を場内管理装置20等に送信する。
【0017】
次に、遊技機2の一例であるスロットマシン21について概説すると共に、遊技場用管理システム1の機器構成の一例をなす管理サーバ100、データ表示機3、携帯端末15、場内管理装置20、情報公開サーバ23について説明する。
【0018】
(遊技機)
遊技機2には、大きく分類して、パチンコ遊技機(図示略)とスロットマシン21とがある。本例では、遊技機2としてスロットマシン21を例示する。スロットマシン21は、規定数のメダルを対価として図柄変動ゲームを開始でき、停止表示された図柄の組み合わせが入賞図柄のとき入賞が発生する遊技機である。入賞図柄としては、BB(ビッグボーナス)に対応するBB図柄や、RB(レギュラーボーナス)に対応するRB図柄や、ART(アシストリプレイタイム)に対応するART図柄のほか、5枚役や2枚役等の小役に対応する小役図柄が設定されている。
【0019】
スロットマシン21は、ゲーム開始時に内部抽選を実行し、内部抽選に当選した役に対応する図柄が停止表示されたときにその役の入賞を発生させる。ただし、内部抽選に当選しても対応する図柄を停止表示できなければ、取りこぼしによりハズレとなる。BB図柄、RB図柄が停止表示されるとBB役あるいはRB役が入賞し、これにより特定の払い出し役の入賞確率が高くなる等の有利な大当たり状態であるBB(ビッグボーナス)あるいはRB(レギュラーボーナス)が発生する。また、ART役が入賞すると、内部当選した役の種類が報知されると共に、メダルを消費することなく次のゲームを実行できるという利益が付与されるリプレイ役の入賞頻度が高くなる有利なARTが発生する。
【0020】
スロットマシン21が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば以下の信号がある。
(1)アウト信号:メダルを1枚消費する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じてメダルを1枚払い出す毎に1回出力される信号。
(3)BB信号:BBの発生中に出力されるレベル信号。
(4)RB信号:RBの発生中に出力されるレベル信号。
【0021】
なお、遊技場では、遊技機2の側方に縦長の貸出装置4(
図1)が付設されている。例えば、スロットマシン21向けの貸出装置4は、遊技機2の右側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技価値であるメダルを貸し出す。遊技場では、貸出装置4から遊技価値(遊技媒体)の貸し出しを受けて各遊技機2での遊技が可能になる。
【0022】
貸出装置4は、玉やメダルなどの遊技価値の払出機能に加え、会員IDを認証する機能を備えている。貸出装置4は、カードIDや端末ID等を読み取ったとき、場内管理装置20が記憶する会員データとの照合を試み、照合できたときに会員IDを認証する。会員IDが認証されたときの遊技が会員によるログイン遊技として特定され、会員による遊技データとして特定されると共に、例えば貯玉・再プレイサービス等の会員サービスの利用が可能になる。
【0023】
(管理サーバ)
管理サーバ100(
図1)は、例えば遊技情報提供サービスの運営会社等が管理するコンピュータ装置である。上記のごとく、管理サーバ100は、インターネットを介して各遊技場の場内システム11と通信可能に接続されている。管理サーバ100は、遊技情報サーバ、アプリケーションサーバ、及びアカウントサーバ、としての機能を有する。
【0024】
遊技情報サーバとしての機能は、複数の遊技場に関する遊技情報を記憶するサーバ機能である。アプリケーションサーバとしての機能は、遊技者が所持する携帯端末15にアプリケーションを配信するサーバ機能である。アカウントサーバとしての機能は、アカウント情報であるアカウントIDと、遊技者の個人情報と、遊技者が会員登録を行った遊技場の識別情報である遊技場IDと、を対応付けて記憶するサーバ機能である。
【0025】
管理サーバ100は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)配信手段:遊技場用管理システム1が提供するサービスを利用するためのアプリケーションを配信する手段。なお、配信手段は、初回の配信以降、適宜のタイミングでバージョンアップソフトを自動的に配信する。これにより、携帯端末15側では、アプリケーションのバージョンを最新に維持できる。
(2)遊技者情報記憶手段:アプリケーションの会員登録をした遊技者(アプリ会員)のアプリ会員情報を記憶する手段。遊技者情報記憶手段は、アプリ会員である遊技者の個人情報、遊技者が所持する携帯端末15の携帯ID、アプリケーションを利用する際のアカウント情報であるアカウントID等を記憶し、アプリ会員毎に管理する。
(3)ホール情報記憶手段:各遊技場に関するホール情報を記憶する手段。ホール情報には、各遊技場の情報公開サーバ23から受信する全ての遊技機2の遊技データが含まれている。
(4)アカウント認証手段:携帯端末15でアプリケーションを実行する際に入力されたアカウントID(アカウント情報)について、有効であるか無効であるかの認証を実行し、認証できれば携帯端末15にアプリケーションの実行を許可する手段。
(5)予約順決定手段:後述する予約順抽選申込手段としての携帯端末15を用いて予約順抽選に申し込みをした遊技者について、遊技機2の予約順を決定する手段。
(6)遊技機予約確定手段:予約順決定手段により決定された遊技機2の予約順に応じて、後述する遊技機予約手段としての携帯端末15により予約された遊技機2を確定する手段。
(7)予約情報記憶手段:遊技機予約確定手段により確定された遊技機2に関する遊技機情報と、その遊技機2を予約した遊技者情報と、を対応付けて予約情報として記憶する手段。
(8)識別情報記憶手段:予約情報記憶手段により記憶された予約情報に基づいて、遊技機2を識別するための遊技機識別情報、及び遊技場従業員により入場時の不正を識別するための不正識別情報、を記憶する手段。ここで、上記の予約情報記憶手段が記憶する遊技機情報は、遊技機2を特定するための情報である一方、遊技機識別情報は、遊技機2を特定するための情報に加えて、遊技機2の機種名、台番及び予約者名等を含む情報である。
【0026】
(データ表示機)
データ表示機3(
図1及び
図2)は、大型の液晶ディスプレイよりなる液晶表示部33を備える装置である。データ表示機3は、複数の遊技機2各々に付設され、対応する遊技機2の上方に設置される。液晶表示部33の画面330の下側には、呼出ボタン341、NFCリーダ345、メニューボタン347、リモコン受信部349が配置され、上半分を取り囲むようにランプ部32が配設されている。液晶表示部33は、タッチパネル331(
図3)が積層されたタッチ操作可能な表示部である。液晶表示部33の画面330には、ボーナス履歴や過去の遊技機2の稼動情報などの各種の遊技情報が表示される。
【0027】
データ表示機3は、
図3のごとく、制御部30を中心として電気的に構成されている。制御部30は、ソフトウェアを実行して各種演算を実施するCPU301、メモリ手段としてのROM302・RAM304、信号の入出力を行うI/O部305を含んでいる。制御部30に対しては、外部と信号の送受信を実行する送受信部308、液晶表示部33、従業員の呼出機能を有するランプ部32、タッチパネル331、呼出ボタン341、NFCリーダ345、リモコン受信部349等が電気的に接続されている。
【0028】
NFCリーダ345は、NFC機能を備える携帯端末15との間でデータ通信を実行し、携帯端末15の携帯識別情報である携帯ID等を読み込むデータリーダである。
リモコン受信部349は、フロア係の従業員等が携帯するリモコン300(
図1)が送信する赤外線信号の受光部である。リモコン300は、従業員の操作に応じて各種の指令信号を生成して出力する。
【0029】
データ表示機3は、スロットマシン21の遊技データを生成する機能を有する。データ表示機3は、中継装置29を経由してスロットマシン21側から、(1)アウト信号、(2)セーフ信号、(3)BB信号、(4)RB信号、等を取り込む。データ表示機3は、スロットマシン21側から取り込んだ遊技信号について取込回数を集計等することで例えば以下の各遊技データ(稼動情報)を生成する。
【0030】
(1)ゲーム数:スロットマシン21が実行したゲームの回数。ゲーム数は、所定時間(例えば約4秒)以上のインターバル期間を空けて単独あるいは連続的にアウト信号が取得されたとき、1ゲームずつ加算されて特定される。
(2)BB回数:BB(ビッグボーナス)の発生回数。BB回数は、BB信号がOFF状態からON状態に切り替わる毎に1回ずつ加算されて特定される。
(3)RB回数:RB(レギュラーボーナス)の発生回数。RB回数は、RB信号がOFF状態からON状態に切り替わる毎に1回ずつ加算されて特定される。
(4)差メダル:遊技者側から見た収支(獲得メダル数)。差メダルは、セーフ信号を受信する毎に1枚ずつ加算されるセーフから、アウト信号を受信する毎に1枚ずつ加算されるアウトを差し引いて特定できる。
【0031】
データ表示機3は、各種の遊技データを画面330に表示可能である。例えばスロットマシン21に対応する
図2に例示のデータ画面(表示画面)では、向かって左側の上から順番に、BB回数の表示欄332、RB回数の表示欄333、本日のゲーム数の表示欄335が配置されている。画面330の中央には、遊技データを各種の形態で表示する表示エリア338が設けられている。同図の表示エリア338には、一例として、直近ゲームの状況を表す遊技データが表示されている。この表示エリア338の下側には、過去の最高獲得枚数の表示欄337、ボーナス間ゲーム数を棒グラフで表すグラフ表示欄339が配置されている。
【0032】
本例のデータ表示機3は、台予約サービスに関連する機能として、以下の手段としての機能を備えている。
(1)予約情報取得手段:対応する遊技機2の予約情報を情報公開サーバ23より取得する手段。
(2)予約済判定手段:予約情報取得手段により予約情報が取得された場合に、対応する遊技機2が予約済であると判定する手段。
(3)予約済報知手段:予約済判定手段により対応する遊技機2が予約済であると判定されたことを条件に予約済報知を行う手段。予約済報知は、例えば、データ表示機3が備えるランプ部32による報知であっても良く、遊技場の従業員が携帯する端末に対する通知による報知であっても良い。例えば、ランプ部32の側部を利用したサイドイルミネーションは、通路の端から視認可能であり、従業員に対する報知として適当である。
(4)予約済表示手段:対応する遊技機2が予約済と判定された場合に、画面330上で予約済表示(
図10を参照して後述する。)を行う手段。
(5)稼動判定手段:予約済表示が非表示の遊技機2について稼動を判定する手段。なお、データ表示機3では、上記のRAM304の記憶領域に、遊技機2の稼動を表す稼動フラグが設けられている。
(6)稼動報知手段:稼動判定手段により稼動が判定された遊技機2を遊技場の従業員に報知する手段。稼動報知は、例えば、データ表示機3が備えるランプ部32による報知であっても良く、遊技場の従業員が携帯する端末に対する通知による報知であっても良い。
【0033】
また、データ表示機3を遠隔操作するためのリモコン300は、以下の手段としての機能を有する。
(7)予約済表示終了操作手段:上記の予約済表示を終了させるための遊技場の従業員による予約済表示終了操作を受け付ける手段。リモコン300は、予約済表示終了操作に応じて、予約済表示終了信号を出力する。
【0034】
(携帯端末)
携帯端末15(
図1)は、例えば、タッチパネルディスプレイの表示画面150を備えるスマートフォン(多機能型携帯電話)等の通信端末である。遊技者が所持する携帯端末15は、遊技場用管理システム1を構成する管理サーバ100とインターネットを介して通信可能である。さらに、本例の携帯端末15は、データ表示機3や貸出装置4とのデータ通信を実現するNFC機能等を備えている。
【0035】
インターネットに接続可能なスマートフォン等の携帯端末15であれば、遊技場用管理システム1に対応する端末として利用可能である。アプリケーションサーバとしての管理サーバ100からダウンロードしたアプリケーションを携帯端末15で実行すれば、管理サーバ100が提供するウェブサイトにアクセスでき、台予約サービス等を利用できる。
【0036】
携帯端末15は、上記のアプリケーションを実行することで、少なくとも以下の各手段としての機能を実現する。
(1)予約順抽選申込手段:遊技機2の予約順を決定する予約順抽選への参加を申し込む手段。
(2)予約順通知手段:予約順決定手段により決定された予約順を遊技者に通知する手段。
(3)遊技機予約手段:遊技者が所望する遊技機2を予約する手段。
(4)遊技機予約確定結果通知手段:遊技機予約確定手段としての管理サーバ100により予約が確定された旨を表す遊技機予約確定結果を遊技者に通知する手段。
【0037】
(場内管理装置)
場内管理装置20(
図1)は、遊技場内の各種機器の稼動状況を管理する管理装置の一例である。場内管理装置20は、複数の遊技場にそれぞれ設置され、会員登録(ホール会員登録)時に入力された遊技者の個人情報を記憶する会員情報サーバとしての機能を備えている。
【0038】
場内管理装置20は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPUを中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM、RAM等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
【0039】
場内管理装置20は、例えばハードディスクドライブ等から読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を実現する。
(1)遊技データ生成手段:各遊技機2で実行された遊技に関する遊技データ(稼動情報)を生成する手段。遊技データ生成手段は、各遊技機2が出力する遊技信号の受信回数を集計等することで遊技データを生成する。例えば、スロットマシン21については、アウト(消費メダル数)、セーフ(払出メダル数)、スタート(ゲーム回数)、BB回数、RB回数、ART回数等の遊技データを遊技機2毎に生成する。
(2)遊技データ記憶手段:遊技機2毎の遊技データ、および会員毎の個別遊技データを記憶する手段。各遊技機2の遊技データは、遊技機2の識別情報である台番IDを対応付けた状態で記憶される。会員毎の遊技データは、会員識別情報である会員IDを対応付けた状態で記憶される。
(3)会員情報記憶手段:遊技場に登録済みの会員に関する情報を記憶する手段であり、この会員情報記憶手段は、少なくとも会員識別情報である会員IDを記憶管理する。遊技者が所持する携帯端末15の携帯ID(携帯識別情報)や会員毎の個別遊技データ等を含めて会員に関する情報には会員IDが対応付けられている。
(4)登録情報送信手段:会員登録が行われたとき、管理サーバ100に記憶させる登録情報を情報公開サーバ23経由で送信する手段。
(5)時刻判定手段:場内管理装置20で設定された遊技開始時刻になったか否かを判定する手段。
【0040】
(情報公開サーバ)
情報公開サーバ23(
図1)は、管理サーバ100との間で送受信する情報等を管理する装置である。情報公開サーバ23は、演算処理を実行するCPUを中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM、RAM等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有する装置本体を備えている。
【0041】
情報公開サーバ23は、情報送受信手段としての機能を備えている。情報送受信手段は、各遊技機2の遊技データなど各種の遊技情報を管理サーバ100との間で送受信する手段である。情報送受信手段としての情報公開サーバ23が、場内システム11と管理サーバ100との間で情報のやり取りを行うための窓口となっている。情報公開サーバ23は、遊技機2の予約状況を表す予約情報を管理サーバ100から受信し、データ表示機3に送信する。
【0042】
次に、以上のように構成された遊技場用管理システム1による台予約サービスの内容について、
図4及び
図11のフロー図を参照して説明する。
図4のフロー図は、遊技者による予約順抽選の申込からデータ表示機3による予約済表示までの処理の流れを示している。
図11は、予約されたスロットマシン21に付設されたデータ表示機3による予約済表示から表示終了までの処理の流れを示している。なお、
図5~
図10は、処理の内容の説明図であり、
図4のフロー図の説明の際に随時、参照される。
【0043】
台予約サービスを利用する遊技者は、自分が所有する携帯端末15から予約順抽選に申し込むための予約順抽選申込操作(
図4中のS101)を行う必要がある。なお、台予約サービスを利用するに当たっては、予め運営会社のサイトにアクセスし、アプリケーションを携帯端末15にダウンロードしてインストールしておくと良い。
【0044】
携帯端末15でアプリケーションを起動すると、管理サーバ100によるウェブ画面であるログイン画面(図示略)が切替表示される。このログイン画面でユーザID(アカウントID)やパスワードなどの情報を正しく入力すると、管理サーバ100のウェブサイトにログインでき、
図5のトップメニュー画面が切替表示される。
【0045】
図5のトップメニュー画面には、各種のサービスを提供するためのメニューボタン151~153が配置されている。メニューボタンのひとつとして、台予約ボタン153がある。台予約ボタン153を選択すると、遊技場の選択画面(図示略)が切替表示される。遊技場の選択画面では、まず、大きく日本地図が表示され、関東地方→千葉県→千葉市などの順番で、地域を指定できる。千葉市を確定すれば、例えば
図6のホール選択画面のように、千葉市に所在する遊技場の一覧表示154が表示される。遊技者は、この一覧表示154の中からいずれかの遊技場を選択可能である。
【0046】
図6のホール選択画面上のタッチ操作により、いずれかの遊技場が選択されると、その遊技場のウェブサイトにアクセスでき、携帯端末15に
図7(a)のホールページ画面が切替表示される。このホールページ画面は、
図6のホール選択画面で選択された遊技場のウェブサイトのトップページである。
【0047】
図7(a)のホールページ画面では、例えば、遊技場に関連する画像が表示される。遊技場に関連する画像は、例えば、遊技場の外観写真や名称等の画像である。遊技場に関連する画像の下方には、メニューボタンが配置されている。メニューボタンとしては、台予約抽選ボタンA1や会員カード連携ボタンA2等がある。
【0048】
台予約抽選ボタンA1は、遊技機2の予約順を決定するための予約順抽選に参加等するための申込ボタンである。会員カード連携ボタンA2は、他の会員向けのサービスを利用するための操作ボタンである。なお、本例の構成では、遊技場への会員登録の有無によらず、アプリ会員であれば台予約サービスを利用可能である。これに代えて、遊技場に会員登録した遊技者のみが台予約サービスを利用可能としても良い。この場合には、遊技場への会員登録を動機付けできる。
【0049】
予約順抽選は、翌営業日を対象とした予約順の抽選である。管理サーバ100は、前日の12時~22時59分まで、予約順抽選の申込を受け付ける。予約順抽選の申込を受付可能な時間帯に限り、台予約抽選ボタンA1を選択可能に表示すると良い。時間外では、台予約抽選ボタンA1をシャドー表示等することで、申込できない状態であることを示すと良い。
【0050】
台予約抽選ボタンA1が選択されると、携帯端末15の表示が
図7(b)の抽選参加確認画面に切り替わる。抽選参加確認画面は、予約抽選への参加意思を確認するための画面である。この抽選参加確認画面には、予約順抽選の対象日の表示B1、受付期限の時刻表示B2、及び予約順抽選結果の発表時刻の表示B4のほか、抽選参加ボタンB3が配置されている。抽選参加ボタンB3は、予約抽選への参加を遊技者が意思表示するための操作ボタンである。なお、受付期限の時刻など、台予約に関する時間の設定は、場内管理装置20で変更可能である(
図13を参照して後述する。)
【0051】
抽選参加ボタンB3の選択による予約順抽選申込操作(
図4中のS101)が行われると、携帯端末15からウェブサイトに予約順抽選申込情報がアップロード(送信)される。予約順抽選申込情報には、アプリ会員の識別情報であるアカウントIDが対応付け(ひも付け)られている。ウェブサイトを提供する管理サーバ100側では、アカウントIDに基づいて、予約順抽選への参加を申し込んだ遊技者を特定可能である。
【0052】
携帯端末15からアップロードされた予約順抽選申込情報は、管理サーバ100が提供するウェブサイト上で受け付けられる(S111)。その後、予約順抽選の申込の受付時間(正午~22時59分)が経過したとき、ウェブサイト上で予約順決定操作が実施される(S112)。この予約順決定操作によって決定された予約順抽選結果は、予約順抽選結果の発表時刻(23時30分)になると遊技者の携帯端末15に配信される。携帯端末15では、予約順抽選結果の受信に応じて、予約順抽選結果を表示する予約順表示画面(
図7(c))が表示される。なお、各遊技者の予約順を特定可能な予約順情報は、ウェブサイトから管理サーバ100に送信され登録される(S121)。
【0053】
図7(c)の予約順表示画面には、予約順抽選により決定された予約順C1と、予約順抽選の申込人数C2と、がスラッシュで区分して表示される。予約順表示画面の下部には、台予約のための操作ボタンである「予約に進む」ボタンC3が配置されている。「予約に進む」ボタンC3が選択されると、携帯端末15において
図7(d)の遊技機予約受付画面が切替表示される。なお、この遊技機予約受付画面の内容については、
図8を参照して説明する。
【0054】
図8(d)の遊技機予約受付画面(
図7(d)の画面と同じ)は、
図4中のステップS102の遊技機予約操作を行うための画面である。遊技機予約受付画面は、遊技場管理者により任意に設定された順位までの遊技機予約を受付可能である。本例は、第1候補から第6候補までの遊技機予約を受付可能に構成された例である。遊技機予約受付画面では、複数の候補表示枠D1が配置されていると共に、予約受付期限の日時表示D2、及び予約操作を完了させるための「次へ」ボタンD3が下部に配置されている。
【0055】
図8(d)の遊技機予約受付画面では、上下3段で3つの候補表示枠D1が表示される。遊技機予約受付画面上のスクロール操作等により、第1候補から第6候補のうち、候補表示枠D1に表示される3候補を変更できる。各候補表示枠D1には、機種選択ボタンD11、機種名表示欄D12、台番表示欄D13が配置されている。
【0056】
例えば第1候補の機種選択ボタンD11が選択された場合、
図8(e)の機種選択画面が切替表示される。機種選択画面は、遊技場に設置されている遊技機2の一覧を表示する一覧表示エリアE2を含む画面である。パチンコ遊技機かスロットマシン21かは、上部のタブE11、E12によって切替可能である。また、機種選択画面の最下部には、予約する遊技機2の確定ボタンE3が配置されている。
【0057】
図8(e)の機種選択画面は、スロットマシン21が選択された画面の例である。一覧表示エリアE2には、遊技場に設置されたスロットマシン21の機種名、及び機種を限定しない貸玉種別名(20スロ、5スロなど)が表示されている。一覧表示エリアE2では、機種名等の左側に、ラジオボタンE21が配置されている。また、機種名の右側には、台番指定ボタンE22が配置されている。いずれかのラジオボタンE21がチェックされると、対応する機種等が選択される。台番指定ボタンE22が選択されると、対応する機種の台番を選択するための同図(f)の台番選択画面が切替表示される。
【0058】
図8(f)の台番選択画面は、上記の機種選択画面(同図(e))で選択された機種のうち、予約する台番を選択するための画面である。台番選択画面の上部には、選択された機種名の表示欄F1が設けられ、下側には、遊技場内のその機種の台番の一覧を表示する一覧表示エリアF2が設けられている。台番選択画面の最下部には、指定した台番を確定するための確定ボタンF3が配置されている。
【0059】
一覧表示エリアF2の各台番には、ラジオボタンF21が設けられている。いずれかの台番のラジオボタンF21にチェックを入れることで、予約する台番を指定できる。いずれかのラジオボタンF21にチェックが入った状態で確定ボタンF3が選択されると、予約する遊技機2が確定し、
図8(e)の機種選択画面に戻る。
【0060】
図8(e)の機種選択画面の確定ボタンE3が選択されると、第1候補が指定された状態で
図8(d)の遊技機予約受付画面に戻る。第2候補以降の遊技機2についても同様の手順によって指定可能である。予約する遊技機2の指定が完了した後、遊技機予約受付画面の「次へ」ボタンD3が選択されると、携帯端末15の表示が予約者名登録画面(
図8(g))に切り替わる。
【0061】
図8(g)の予約者名登録画面は、予約者の名前を登録するための画面である。予約者登録画面には、ニックネームなど予約者名の入力欄G1と、予約者名の登録を完了するための「次へ」ボタンG3が設けられている。登録した予約者の名前はデータ表示機3で表示され、予約した遊技者と遊技機2の予約情報を照合するために活用される。なお、予約者名は、遊技者が所有する携帯端末15に配信される整理券データ(
図9(j)を参照して後述する。)にも表示される。「次へ」ボタンG3が選択されると、同図(h)の予約内容確認画面に切り替わる。
【0062】
図8(h)の予約内容確認画面は、遊技機予約受付画面(同図(d))~予約者名登録画面(同図(g))において入力した情報を確認するための画面である。この予約内容確認画面には、第1~第6候補の機種及び台番の一覧表示エリアH2が設けられ、その上下に、予約者名の表示H1と、予約内容の確定ボタンH3と、が配置されている。確定ボタンH3の選択に応じて遊技機予約操作(
図4中のS102)が終了し、予約内容が確定する。なお、一覧表示エリアH2は、3候補を同時に表示可能であると共に、スクロール操作等により表示される3候補を変更可能である。
【0063】
予約内容が確定すると、予約内容を表す遊技機予約情報が携帯端末15からアップロードされ、ウェブサイト上で受け付けられる(遊技機予約受付、
図4中のS113)。携帯端末15には、遊技機2の予約が受け付けられた旨を表示する遊技機予約受付画面(図示略)が表示される(
図4中のS103)。なお、本例では、遊技機2の予約受付の締切時間が1時59分である。
【0064】
ウェブサイトでは、遊技機2の予約受付の締切の後、遊技機2の予約を確定させるための遊技機予約確定操作が実行される(S114)。この遊技機予約確定操作により、遊技場内の遊技機2の予約が確定する。なお、遊技機予約確定操作の内容については、遊技機予約確定モデル(
図12)を参照して後で説明する。遊技機2の予約が確定すると、遊技場の各遊技機2の予約の確定状況を表す予約情報が、管理サーバ100に送信される。また、予約した遊技者の携帯端末15に対しては、ウェブサイトで確定した遊技機予約確定結果が配信される。
【0065】
携帯端末15は、遊技機予約確定結果を受信すると、遊技機予約確定結果受付の処理を実行する(S104)。携帯端末15では、当日の9時30分から遊技機予約確定結果を表示可能である。遊技機2を予約した遊技場のウェブサイトに、当日の9時30分以降に携帯端末15からアクセスすると、
図9(i)の予約確定結果確認画面が切替表示される。予約確定結果確認画面は、遊技者が申込んだ遊技機予約の確定結果を表示するための画面である。この予約確定結果確認画面は、遊技場の管理者が設定した結果発表時間(本例では当日の9時30分)以降に表示される。この予約確定結果確認画面には、遊技機予約確定結果を閲覧するための選択ボタンi1が配置されている。
【0066】
予約確定結果確認画面の選択ボタンi1が選択されると、携帯端末15は、配信を受けた遊技機予約確定結果に基づき、遊技機2の予約を獲得できたか否かの判断を実行する(S105)。遊技機2の予約を獲得できている場合(S105:YES)、携帯端末15は、整理券データとして使用される
図9(j)の予約結果当選画面を表示する(
図4中のS106)。
【0067】
この予約結果当選画面には、予約者名の表示J1、予約当選した遊技機2の機種名の表示J2、台番の表示J3と共に、予約が確定した旨の表示J4が設けられている。さらに、予約結果当選画面には、遊技場の管理者により設定されたコメントを表示するコメント欄J5が設けられている。このコメント欄J5には、遊技場の管理者により入力された入場時の注意事項等が表示される。
【0068】
図9(j)の予約結果当選画面は、入場時の整理券データとして使用される画面である。遊技場への入場の際、整理券データとしての予約結果当選画面を従業員に見せることで、スムーズな入場が可能になる。さらに、この予約結果当選画面では、背景色や画面装飾等を変更可能である。背景色や画面装飾等は、遊技者同士の不正な整理券データの取引を防止するための不正認識に利用できる。
【0069】
予約結果当選画面の背景色を日毎でランダムに変更することも良い。例えば虹色の7色からランダムに変更する運用が考えられる。このように背景色を日毎にランダムに変更する場合、背景色が不正識別情報になり得、簡易的な不正認識が可能になる。予約当選画面上に何らかの動きを表示することも良い。この場合には、動きが不正識別情報になり得、例えば、表示画面のスクリーンショットを利用した予約当選画面の偽造を防止できる。動きとしては、例えば、星がキラキラと瞬く動きや、台番の表示を水平方向にスクロールさせる動き等がある。さらに予約当選画面において、予約毎に割り当てられる固有の予約IDを表示することも良い。予約IDは、不正識別情報になり得る。例えば、同じ予約者名で登録しても、予約IDが異なることから不正認識が可能になる。
【0070】
一方、遊技機2の予約を獲得できなかった場合(S105:NO)、携帯端末15は、
図9(k)の予約結果落選画面を表示する。この予約結果落選画面は、予約順による遊技機予約において遊技者が所望した遊技機2の予約が確定しなかった場合に表示される画面である。なお、この予選結果落選画面の下部には、遊技場側のコメント欄K1が設けられている。このコメント欄K1には、遊技場の管理者により入力されたコメントが表示される。
【0071】
ウェブサイト上で上記のステップS114(
図4)の遊技機予約確定操作が実行されると、上記のごとく、遊技場内の遊技機2の予約の確定状況を表す予約情報が管理サーバ100に送信される。予約情報を受信した管理サーバ100は、その予約情報を登録すると共に(S122)、予約順や予約情報を遊技場の情報公開サーバ23に送信する。予約情報等を受信した情報公開サーバ23は、予約順及び予約情報を登録すると共に(S131)、その予約情報をデータ表示機3に配信する。予約情報を受信したデータ表示機3は、
図10の予約済表示を開始する(S141)。なお、データ表示機3による予約済表示の表示動作については、
図11を参照して後で詳しく説明する。
【0072】
図10の予約済表示は、データ表示機3による表示画面である。予約済表示は、予約者名の表示351、予約台であることを示す表示352、コメント欄353を含んでいる。コメント欄353には、遊技者向けに遊技場側が入力したフリーコメントが表示される。フリーコメントには、予約台に着席した遊技者が遊技開始前に打ち始めないように遊技開始時間などをお知らせするコメントを例えば全角35文字以内で入力することも良い。
【0073】
予約者名の表示351には、台予約時に携帯端末15上で入力された予約者名が表示される。予約者名の表示351は、予約した遊技者以外が間違って着席してしまうことを防ぐために有効である。予約者名は、例えば、全角6文字分以内の平仮名・カタカナ・ローマ字・数字を利用でき、半角も利用可能である。
【0074】
また、データ表示機3は、予約台が稼動しているかどうか島端から容易に認識できるよう、側方から視認可能なサイドイルミネーションが専用のイルミネーションとなるようにランプ部32を点灯させる(稼動報知)。なお、非稼動中は常時表示とし、稼動した後、点滅表示にすることも良い。なお、予約台以外に対応するデータ表示機3では、画面330の輝度を20%とし、ランプ部32によるイルミネーションを全消灯とすることも良い。この場合には、予約台に対応するデータ表示機3の高輝度の画面表示やランプ部32によるイルミネーションなどの予約済報知により、予約台であるか否かを遊技場の従業員が容易に判別できるようになる。
【0075】
次に、
図11のフロー図を参照して、予約されたスロットマシン21に対応するデータ表示機3による予約済表示の開始から終了するまでの処理の流れを説明する。情報公開サーバ23から予約情報の配信を受けたデータ表示機3は、まず、対応する遊技機2が予約済となったか否かの予約済判定を実行する(S201)。
【0076】
予約済判定により対応する遊技機2が予約済と判定された場合(S201:YES)、データ表示機3は、
図10の予約済表示を開始する(S202)。一方、予約済と判定されなかった場合(S201:NO)、データ表示機3は、アウトの入力の有無を待機する(S222)。予約されておらず予約済表示がされていない状態でアウトの入力があった場合(S201:NO→S222:YES)、稼動フラグに1がセットされ(S223)、遊技場の従業員に対する稼動報知が開始される(S224)。このような稼動報知は、予約済表示がされていない遊技機2が遊技開始時刻に達する前に稼動した場合に実行すると良い。
【0077】
データ表示機3は、上記のステップS202で予約済表示を開始した後、リモコン300による上記の予約済表示終了操作が行われたか否かを判断する(S203)。予約済表示終了操作が未実施の場合(S203:NO)、遊技開始時刻になったか否かが判断される(S214)。
【0078】
データ表示機3は、上記のステップS203で予約済表示終了操作が実施された場合(S203:YES)、及び予約済表示終了操作は未実施であるが遊技開始時刻になった場合(S203:NO→S214:YES)、
図10の予約済表示を終了する(S204)。このように本例の構成では、遊技開始時刻であると判定されたか、あるいは上記の予約済表示終了操作が行われた場合に、データ表示機3による予約済表示が終了される。一方、遊技開始時刻になっていない場合(S213:NO→S214:NO)は、データ表示機3は予約済表示を継続する。
【0079】
次に、上記の
図4中のステップS114の遊技機予約確定操作の内容について、
図12の遊技機予約確定モデルを参照して説明する。各遊技場のウェブサイトでは、この遊技機予約確定モデルを利用して遊技機2の予約が確定される。同図の遊技機予約確定モデルは、遊技者毎に第1候補から第6候補まで予約可能な運用下の例示である。この遊技機予約確定モデルでは、第11候補までの予約に対応可能であり、遊技場側の設定によって予約可能な候補数を第11候補まで増やすことができる。
【0080】
図12の遊技機予約確定モデルの各列には、予約順抽選に参加した遊技者が予約順に配列されている。そして、遊技者に定められた予約順に応じて遊技機2の予約が確定される。例えば、予約順が1番の遊技者Aについては、第1候補の5番台で遊技機2の予約が確定される。例えば、予約順が2番の遊技者Bについては、第1候補の3番台の予約が未確定であるため、3番台で遊技機2の予約が確定される。予約順が3番の遊技者Cについては、第1候補と第2候補の遊技機2が既に予約確定済のため、第3候補の1番台で遊技機2の予約が確定される。さらに予約順が4番の遊技者Dについては、第1候補の1番台が既に確定済であるが、第2候補の4番台が未確定であるため、4番台で遊技機2の予約が確定される。遊技機予約確定モデルでは、予約順が5番以降の遊技者についても、上記と同様にして遊技機2の予約が順次、確定される。そして、予約順抽選に参加した全ての遊技者について、遊技機2の予約を確定するための処理が繰り返し実行される。
【0081】
次に、場内管理装置20による予約管理について説明する。
図13は、場内管理装置20における予約管理画面の一例を示す図である。予約管理画面では、例えば、以下の項目を設定可能である。
(1)予約抽選参加受付~締切時間:遊技者による予約順抽選への参加申込を受け付ける時間(期間)。
(2)抽選結果発表:予約順抽選に申し込んだ遊技者に対して、予約順が何番目であるかを表示する時間(期間)。
(3)台予約受付~締切時間:遊技者が所望する遊技機2への投票(予約)を受け付ける時間(期間)。
(4)ファン向け予約状況閲覧可能時間:遊技機予約終了後、遊技機2の予約状況を閲覧できる時間(期間)。
(5)予約結果発表時間:遊技者が選択した遊技機2の確定結果を発表する時間(期間)(6)予約枠数設定:遊技者が遊技機2を予約する際に受け付ける候補数。(第1候補から遊技場の管理者の設定した枠数を限度として入力可能。)
(7)予約確定・確認用画面フリースペース:遊技機予約に対する確定結果を遊技者に対して発表する際、予約が確定した遊技者の携帯端末15に表示するコメントの入力欄。
(8)予約ハズレ用画面フリースペース:遊技機予約に対する確定結果を遊技者に対して発表する際、予約が確定しなかった遊技者の携帯端末15に表示するコメントの入力欄。
(9)予約対象台設定:予約可能な遊技機2を設定するための設定画面を切替表示させるための操作ボタン。
【0082】
さらに、
図13の予約管理画面では、日毎の予約者数を一覧表示可能である。同図に例示する予約管理画面では、2020年6月度の日毎の予約者数の実績が、カレンダー形式にて表示されている。
【0083】
なお、場内管理装置20は、例えば、
図14の帳票を出力可能である。同図の帳票は、遊技機2の機種毎の予約者数の一覧表示である。同図の帳票では、予約数の順位の並びで、遊技機の機種が表示されている。この帳票によれば、遊技機2の各機種の人気を把握できる。さらに、この帳票では、第1候補、第2候補、第3候補などの候補順位毎に、予約者数を確認可能である。場内管理装置20は、
図14の帳票以外にも、遊技機2の台番毎の予約者数の一覧表示や予約ランキングなどの帳票や、スロットマシン・パチンコ遊技機といった遊技機2の種別毎の予約者数の一覧表示や予約ランキングなどの帳票等、各種帳票を出力可能である。
【0084】
遊技場用管理システム1では、各遊技者が携帯端末15を利用して予約状況の閲覧が可能である。携帯端末15を利用した予約状況閲覧の流れについて、
図15を参照して説明する。予約状況閲覧を希望する遊技場のウェブサイトに携帯端末15からアクセスすると、
図15(a)のホールページ画面が表示される。このホールページ画面の台予約抽選ボタンA1の選択に応じて切替表示されるウェブ画面(同図(L))には、予約状況確認ボタンL1が設けられている。
【0085】
予約状況確認ボタンL1が選択された場合、携帯端末15において、2種類の予約状況閲覧画面を切替表示できる(
図15(m)、(n))。同図(m)は、遊技機2の台番毎の予約ランキング(予約者数の順位)を表す予約ランキング画面である。同図(n)は、機種毎の予約ランキング(予約者数の順位)を表す予約ランキング画面である。2種類の予約ランキング画面は、上部に設けられた選択タブM11、N11により切替可能である。機種や遊技機2の台番毎の予約ランキングの表示があれば、各遊技者が、遊技機2を確実に予約するための戦略を検討できる。
【0086】
以上のように本例の遊技場用管理システム1では、遊技機2の予約順を決定する予約順抽選への参加をインターネット経由で申込可能である。予約順抽選に申込した遊技者に対しては、予約順が決定されて通知される。この遊技場用管理システム1では、予約順に応じて遊技者が所望する遊技機2の予約が確定され、遊技機予約確定結果として各遊技者に通知される。
【0087】
遊技場用管理システム1では、予約順抽選により決定された予約順に応じた優先度で遊技機2の予約が可能である。この遊技場用管理システム1では、遊技場の開店前に遊技機2を予約でき、入場時には遊技する遊技機2を確定できる。それ故、従来の整理券を手渡しで配布する運用とは相違し、遊技場の開店時に多数の遊技者が遊技場周辺で列を作るようなこともなく、遊技者が余裕をもって入場できる。さらに、本例の遊技場用管理システム1では、遊技機2を予約する際、既に予約順が決まっているため、遊技者は予約順に応じて戦略的に遊技機2を予約できる。遊技場用管理システム1は、入場順で早い者勝ちで遊技機2を選べるという遊技場本来の運用形態からの乖離を抑制しつつ、遊技を希望する遊技機2を場外から効率良く予約可能な優れた特性のシステムである。
【0088】
このように本例の遊技場用管理システム1は、インターネット経由で遊技機2の予約を完了できる利便性の高いシステムである。この遊技場用管理システム1では、インターネット上の抽選により事前に決定された予約順に応じて遊技者が遊技機2を予約できる。遊技者は開店前に遊技場周辺に並ぶ必要がなく、それ故、開店前の遊技場周辺での遊技者の密集を未然に回避できる。遊技場用管理システム1によれば、開店前に遊技場周辺に遊技者が密集することを未然に回避できる。遊技者の密集を回避すれば、近隣住民、店舗等とのトラブルを未然に防止でき、さらに感染症対策としても有効である。
【0089】
遊技場用管理システム1における管理サーバ100は、予約が確定した遊技機2に関する遊技機情報と、予約した遊技者を特定可能な遊技者情報と、を対応付けて予約情報として記憶する予約情報記憶手段、及び予約情報に基づいて、遊技機2を識別するための遊技機識別情報および不正行為の判別に利用可能な不正識別情報を、整理券データとして記憶する識別情報記憶手段、を備えている。そして、管理サーバ100は、その整理券データを遊技者の携帯端末15に送信する。
【0090】
この場合には、不正行為を判別可能な整理券データをアプリケーション上に表示しているため、整理券データが不正に入手されたものではないと遊技場の従業員が容易に判別できるようになる。また遊技者にとっては、自身が予約した遊技機2の機種名および台番が整理券データとして表示されているため、自身が予約した遊技機2を発見しやすくなる。各遊技者が予約した遊技機2に速やかに着席すれば、遊技場へ入店する際の混雑を緩和でき、遊技者の密集を未然に防止できる。
【0091】
遊技場用管理システム1は、予約情報を記憶可能な管理サーバ100、管理サーバ100と通信可能であって、予約情報を受信する情報公開サーバ23、及び遊技機2に対応して設けられ情報公開サーバ23と通信可能なデータ表示機3、を備えている。データ表示機3は、情報公開サーバ23より予約情報を受信した場合に、対応する遊技機2が予約済であると判定する。そして、データ表示機3は、対応する遊技機2が予約済であると判定できた場合に予約済表示を行うように構成されている。
【0092】
予約済の遊技機2に対応するデータ表示機3において、遊技機2が予約済であることを示す予約済表示を表示すれば、遊技者が予約した遊技機2を容易に認識できるようになる。各遊技者が予約した遊技機2を速やかに見つけることができれば、遊技場の開店の際、遊技者の入店がスムーズになり得る。
【0093】
データ表示機3は、対応する遊技機2が予約済であると判定されたことを条件に予約済表示を実行するように構成されている。入場時の混乱を未然に防止するためには、予約した遊技機2以外への遊技者の着席を防止することが有効である。予約済表示が可能なデータ表示機3によれば、遊技場の従業員による予約済の遊技機2の認識が容易となり、予約済以外の遊技機2に遊技者が着席した場合には声掛け等を行うことができるようになる。このように予約済以外の遊技機2に着席した遊技者への声掛け等を行えば、入場時の混乱を未然に防止でき、遊技場への遊技者の入店をスムーズにできる。
【0094】
遊技場用管理システム1は、遊技場に設置された複数の遊技機2の稼動状況を管理すると共に、予約済の遊技機2について遊技開始時刻を設定可能な場内管理装置20を備えている。さらに、遊技場用管理システム1は、場内管理装置20により設定された遊技開始時刻になったか否かを判定する時刻判定手段と、遊技場の従業員が予約済表示終了操作を行うための予約済表示終了操作手段と、を備えている。予約された遊技機2に対応するデータ表示機3は、遊技開始時刻になったと判定されたか、あるいは予約済表示終了操作が行われた場合に、予約済表示を終了する。
【0095】
例えば、遊技開始時刻になったにも関わらずデータ表示機3に予約済表示が表示されたままでは、遊技者に不満が生じるおそれがある。上記のように、遊技開始時刻になったか、あるいは予約済表示終了操作が行われた場合に、予約済表示を終了すれば、遊技者に不満が生じるおそれを未然に抑制できる。
【0096】
遊技場用管理システム1は、予約済表示が表示されていない遊技機2が稼動したことを判定し、稼動と判定された場合に、その遊技機2を遊技場の従業員に報知する。従業員に対するこの報知(稼動報知)は、遊技開始時刻以前に遊技機2が稼動した場合に実行される。予約済表示がされていないにも関わらず、その遊技機2を遊技者が遊技してしまうと他の遊技者に対して不公平感が生じ得る。そこで、上記のように予約済表示がされていない遊技機2が稼動した場合に従業員に報知を行えば、報知を受けた従業員がその遊技機2を遊技している遊技者に対して注意を行うことができる。
【0097】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、予約済表示終了操作手段として、遊技場の従業員が携帯するリモコン300を例示している。そして、予約済表示終了操作として、従業員によるリモコン300の操作を例示している。予約済表示終了操作としては、従業員がICカードをデータ表示機3や貸出装置4にかざす操作や、予約済表示終了操作を行うための専用ボタンの操作等であっても良い。
【0098】
なお、予約済表示が行われている遊技機2について、遊技開始時刻以降にも関わらず当該遊技機2が稼動していないと判定した場合に、稼動していない旨を従業員に報知する構成を設けることも良い。このような報知を受けた従業員は、報知に係る遊技機2を確認し、予約済表示終了操作を行っても良い。
【0099】
予約済表示終了操作を行うのは遊技者であっても良い。データ表示機3や貸出装置4に対する遊技者のボタン操作や、遊技者が所持する携帯端末15や会員カードをデータ表示機3や貸出装置4に認証させる操作等を、予約済表示終了操作としても良い。
【0100】
さらに、データ表示機3や貸出装置4について、対応する遊技機2を遊技する遊技者に対して予約者か否かを問い合わせる手段を設けることも良い。この場合、予約者と回答した遊技者に対しては予約済表示終了操作を行うよう促す一方、非予約者と回答したにも関わらず遊技を続ける遊技者に対しては再度、問い合わせしたり、警告表示や従業員への報知等を実行する構成を採用すると良い。このような構成を採用すれば、遊技者自らが予約済表示を終了できるようになると共に、予約者以外の遊技者が間違い、或いは故意に予約済の遊技機を遊技しないようにできる。
【0101】
携帯端末15において、遊技者が予約を希望する遊技機2について予め任意に条件(希望条件)を設定可能にしても良い。管理サーバ100は、対象の遊技場において、希望条件に合致する遊技機2を検索し、その検索結果を遊技者の携帯端末15に配信すると良い。この場合には、遊技者が予約を希望する遊技機2の条件を希望条件として予め任意に設定でき、その希望条件に合致する遊技機2を検索して予約候補台として遊技者に表示できる。
【0102】
なお、本例では、遊技機予約の受付が終了した後の時間帯に、予約状況閲覧可能時間が設定されている。そのため、遊技機予約の受付時間内には、予約状況を確認することはできない。これに代えて、遊技機予約の受付時間内でも予約状況を確認できるよう、遊技機予約の受付時間に対して予約状況閲覧可能時間が重複する期間を設定しても良い。この場合には、遊技者が予約を行う際、他の遊技者の予約状況を確認しながら遊技機を予約できるようになる。
【0103】
本例では、遊技情報サーバとしての機能と、アプリケーションサーバとしての機能と、アカウントサーバとしての機能と、を管理サーバ100で実現しているが、各機能を別々の装置で実現しても良く、それらの装置を別々の場所に設置することもできる。
データ表示機3を遊技機2の上方に設置したが、遊技機2の側方に設置してもよい。また、本例では、従業員を呼び出す機能を備えるデータ表示機3を例示したが、呼出表示装置を別体で構成しても良い。あるいはデータ表示機3と貸出装置4とを一体的に構成することも良い。また、場内管理装置20及び情報公開サーバ23の機能を1つの管理装置で実現することも良い。
【0104】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0105】
1 遊技場用管理システム
100 管理サーバ(配信手段、遊技者情報記憶手段、ホール情報記憶手段、アカウント認証手段、予約順決定手段、遊技機予約確定手段、予約情報記憶手段、識別情報記憶手段)
11 場内システム
15 携帯端末(予約順抽選申込手段、予約順通知手段、遊技機予約手段、遊技機予約確定結果通知手段)
2 遊技機
20 場内管理装置(管理装置、遊技データ生成手段、遊技データ記憶手段、会員情報記憶手段、登録情報送信手段、時刻判定手段)
21 スロットマシン
23 情報公開サーバ(情報送受信手段)
29 中継装置
3 データ表示機(予約情報取得手段、予約済判定手段、予約済報知手段、予約済表示手段、稼動判定手段、稼動報知手段)
300 リモコン(予約済表示終了操作手段)
4 貸出装置