(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】鍛造複合体製の時計部品
(51)【国際特許分類】
G04B 37/18 20060101AFI20240109BHJP
G04B 19/12 20060101ALI20240109BHJP
C08L 101/00 20060101ALI20240109BHJP
C08K 7/02 20060101ALI20240109BHJP
C08K 3/013 20180101ALI20240109BHJP
【FI】
G04B37/18 L
G04B19/12 Z
C08L101/00
C08K7/02
C08K3/013
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020152513
(22)【出願日】2020-09-11
【審査請求日】2021-04-13
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520110814
【氏名又は名称】マニュファクチュール・ドルロジュリ・オーデマ・ピゲ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【氏名又は名称】虎山 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ティボー・ル・ロアレール
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-500474(JP,A)
【文献】国際公開第2018/056434(WO,A1)
【文献】特開2009-292861(JP,A)
【文献】特開2004-331801(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1683712(CN,A)
【文献】国際公開第2017/099198(WO,A1)
【文献】特開2019-113543(JP,A)
【文献】特開2019-53045(JP,A)
【文献】特開昭62-25158(JP,A)
【文献】特表2013-510745(JP,A)
【文献】米国特許第7968476(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00-99/00
B32B 5/00-5/32
C08L 101/00
C08K 7/02、3/013
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーベースのマトリックス(110)と補強材(120)で構成される時計部品(100)であって、前記補強材(120)が少なくとも2種類の異なる切断型の繊維(121,122)からなり、その1つがポリアゾールであ
り、ナノ-またはマイクロ-フィラー(111)をマトリックスの0%~4質量%の割合で含有することによって、かつ、繊維がランダムに配置されることによって、時計部品(100)の同定および認証のためにマトリックスが設計されることを特徴とする、前記時計部品。
【請求項2】
第2の繊維(122)(複数種可)が、炭素繊維、バサルト繊維、ガラス繊維、天然繊維およびセラミック繊維から選択されることを特徴とする、請求項
1に記載の時計部品。
【請求項3】
繊維が、2mm~70mmの長さを有することを特徴とする、請求項1~
2のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項4】
繊維が、4mm~50mmの長さを有することを特徴とする、請求項1~
3のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項5】
前記補強材が、20質量%~80質量%のポリアゾール繊維を含むことを特徴とする、請求項1~
4のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項6】
前記補強材が、0質量%~80質量%の炭素繊維を含むことを特徴とする、請求項1~
5のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項7】
前記補強材が、0質量%~80質量%のバサルト繊維を含むことを特徴とする、請求項1~
6のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項8】
前記マトリックス(110)がポリマーであることを特徴とする、請求項1~
7のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項9】
補強材に対するマトリックスの質量比率が25%~50%であることを特徴とする、請求項1~
8のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項10】
ナノまたはマイクロフィラー(111)が、カーボンナノチューブ、グラフェン、顔料、ミネラルフィラーまたは貴金属の粒子から選択されることを特徴とする、請求項
1に記載の時計部品。
【請求項11】
前記マトリックスが、可視スペクトルおよび紫外線照射下で同一の色を有する顔料を含むことを特徴とする、請求項1~
10のいずれか一つに記載の時計部品。
【請求項12】
顔料が可視スペクトルおよび紫外線照射下で異なる色を有することを特徴とする、請求項
10に記載の時計部品。
【請求項13】
顔料が可視スペクトルおよび赤外線照射下で異なる色を有することを特徴とする、請求項
10に記載の時計部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、複合材料で作られた時計部品の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
周知技術
高分子マトリックス中の織り物繊維でできた従来の複合材料が知られている。例えば、炭素繊維、アラミド繊維、バサルト繊維、ガラス繊維またはポリアゾール繊維(PBO)をベースにした材料とポリマー樹脂を組み合わせたものがあげられる。これらの材料は軽量で機械的性質が良い。一方、それらは、積層ステップのために、小さな部品や複雑な形状に採用することが困難である。
【0003】
また、炭素繊維の形であらかじめ含浸された複合材料も知られており、これは、型の中に連続した層に沈着し、一定の向きで与えられた後、高圧下で加熱され、ブロックまたはプレフォームを形成する。ここでも、複雑で小さな部品は、ブロックを作成し、後者を機械加工することによってのみ生産される。
【0004】
また、ポリマーマトリックスと切断繊維(カットファイバー)、主に炭素繊維からなる複合材料が知られており、これらの複合材料はホットプレスされる前にマトリックスと一緒に型の中に沈着する。これらの複合材料はしばしば「鋳造カーボン」と呼ばれる。このプロセスにより、敷き詰め段階(laying up step)がなくなり、再作業なしでそのパーツを使用できるので、複雑なパーツを直接得ることが可能になる。
【0005】
炭素繊維とアラミド繊維からなる複合体が知られている。アラミド繊維は炭素部分の力学的特性の改善を可能にしている。アラミド繊維は切断が非常に難しいので、これらの複合材料はもっぱら布の形で存在し、使用前にあらかじめ含浸されるか、所望の形を形成する段階の間に含浸されるかのいずれかである。
【0006】
ポリマーマトリックスと炭素繊維とガラス繊維の混合物からなる複合体が知られている。繊維は、カーボニウム、Carbonium(登録商標)のような異なるブランドのもとで販売されている複合体製品と同様に、織り込むか、切り取ってから混ぜることができる。この複合体のガラス繊維は、特定の審美的品質のためにアルミニウム化または着色することもできる。ガラス線維は審美性が類似し、低コストであるが、その力学的特性は上記の他の線維、特にPBO線維に劣る。
【0007】
最後に、液晶高分子繊維、特にポリ(p‐フェニレン‐2,6‐ベンゾビソキサゾール)PBOを含むポリアゾール類が知られており、その機械的特性はアラミド繊維よりも優れており、大部分は炭素繊維よりも優れている。
【0008】
現在入手可能な材料は、時計部品を製造するために望まれる特徴、すなわち、軽量でありながら良好な機械的性質、磨耗及び衝撃に対する良好な耐性、容易な利用、容易な機械加工性、複雑な幾何学的形状を有する小さな部品を製造するための適性、及び様々な可能な審美的性質の全てを組み合わせたものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、このような物質に基づく時計部品を提案することであり、これにより、特にケーシングパーツを作製することが可能となる
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、ポリマーベースのマトリックスと、一つがPBOである少なくとも2種類の異なる繊維の混合物からなる補強材からなる時計部品によって達成される。繊維が混合物は、繊維は切った形で作られており、織り込まれた形ではないということを意味する。
【0011】
本発明の1つの変形形態によれば、繊維の第2の種類は、炭素繊維、バサルト繊維、ガラス繊維、天然繊維およびセラミック繊維から選択され、それにより、より良好な温度抵抗性(バサルト)、耐摩耗性(セラミック)または剛性(炭素、R型ガラス)を可能にする。
【0012】
本発明の1つの変形形態によれば、繊維は長さが2mm~70mm、好ましくは4mm~50mmであり、小さな寸法の複雑なパーツを製造することが可能である。
【0013】
本発明の1つの変形形態によると、補強材は20質量%~80質量%のPBO繊維を含む。
【0014】
本発明の1つの変形形態によると、補強材は0質量%~80質量%の炭素繊維を含む。
【0015】
本発明の1つの変形形態によると、補強材は0質量%~80質量%のバサルト繊維を含む。
【0016】
本発明の1つの変形形態によると、マトリックスは熱硬化性ポリマーである。
【0017】
本発明の1つの変形形態によると、マトリックスは熱可塑性ポリマーである。
【0018】
本発明の1つの変形形態によれば、補強材に基づき、マトリックスの質量比率は25%~50%である。
【0019】
本発明の1つの変形形態によると、マトリックスは400HVを超える硬さを有する。
【0020】
本発明の1つの変形形態によると、マトリックスは150℃を超える温度抵抗性を有する。
【0021】
本発明の1つの変形形態によれば、ナノ-またはマイクロ-フィラーをマトリックスの0%~4質量%の割合でマトリックスに添加する。
【0022】
本発明の1つの変形形態によれば、ナノ-またはマイクロ-フィラーは、カーボンナノチューブ、グラフェン、顔料、ミネラルフィラーまたは貴金属の粒子から選択される。
【0023】
本発明の1つの変形形態によると、顔料は可視スペクトルおよび紫外線照射下で同一の色を有する。
【0024】
本発明の1つの変形形態によると、顔料は可視スペクトルおよび紫外線照射下で異なる色を有する。
【0025】
本発明の1つの変形形態によれば、顔料は、可視スペクトルおよび赤外線下で異なる色を有する。
【0026】
図の説明
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明による時計部品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施態様
本発明は、ポリマーマトリックス110に基づく複合材料100と、少なくとも2種類の繊維で構成される切断繊維で構成される補強材120からなる時計部品を提案し、ここで、第1の繊維121はPBOであり、例えば、Zylon(登録商標)ブランド下で販売されているものであり、第2の繊維122は炭素繊維、バサルト繊維、ガラス繊維、天然繊維、セラミック繊維またはこれらの混合物から選択されているものである。
【0029】
繊維は2mm~70mmの長さ、好ましくは4mm~50mmの長さに切断される。
【0030】
異なる種類の繊維が、また、異なる長さに切断されることができる。
【0031】
マイクロまたはナノフィラー111(グラフェン、カーボンナノチューブ、可視範囲、紫外線範囲または赤外線範囲で着色された顔料、AuまたはPtなどの貴金属のミネラルフィラーまたは粒子)の添加は、機械的、審美的または偽造防止特性などの複合材料の特定の特性を改善することができる。
【0032】
繊維の1種または全てを、一般に当業者によりプレプレグと呼ばれるマトリックスであらかじめ含浸させることができる。
【0033】
本発明によってクレームされる複合体を形成するために、補強材120に添加されるマトリックス110は、熱硬化性の種類(エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、ポリウレタン、ビスマレイミドなど)または熱可塑性の種類(ナイロン、ポリカーボネート、PPS、PEKK、PEEK、PAEKなど)であってもよい。
【0034】
好ましくは、マトリックス110は、摩耗および衝撃に対する抵抗性の増強された特性のために、熱硬化性の種類であるように選択される。マトリックスは、一旦架橋されると、400HV(Vickers)を超える硬さを有するであろう。
【0035】
マトリックス110は、本発明の1つの変形形態において、審美的な理由から顔料又は着色剤によって着色することができる。
【0036】
繊維はランダムに配置されるので、こうして得られた複合材料でできた部品はユニークであり、それによって同定および認証の手段が可能となる。
【0037】
本発明による時計部品の製造工程の一例は、第1段階において、切断線維の種類を選択し、第2段階において、第1の線維121と少なくとも1つの第2の線維122とを組み合わせることからなる。第3の段階では、線維をマトリックス110がある型の中に置く。マトリックスは、その種類と繊維の選択によって、最終複合体中の質量比率が25%~45%になる。第4段階では、型が閉じる。第5段階は、複合材料を架橋することから成り、これは、マトリックス110が型の空洞のすべてを満たすことを可能にするために、温度サイクル(加熱、段階、冷却)および圧力下(一定または可変)で行われる。第6段階では、パーツは脱型される。任意の第7段階においては、パーツを精製すること、および/またはサンドブラスト処理、サチン仕上げなどの修飾を行うことからなる。
【0038】
本発明の有利な変形形態によれば、繊維のすべてを型に直接配置することができ、次いで、第2段階および第3段階が融合される。
【0039】
以下の実施例においては、クレームされた時計部品の異なる変形形態を示しており、鋳造カーボン、鋳造カーボン/ガラス、または異なる審美的品質を有する鋳造バサルトから製造された備品よりも大きな機械的強度を有する。
【実施例】
【0040】
例1:マトリックスと補強材からなる材料で作られた部品:
a.マトリックスはエポキシ樹脂であり、複合体の重量(質量)の30%に相当する。
b.補強材は繊維の混合物から作成される:
i.Zylon(登録商標)等級HMとして知られているPBO繊維、補強材の40質量%、20mmの長さを有する。
ii.バサルト繊維、補強材の5質量%、長さ25mmを有する。
iii.炭素繊維、補強材の55質量%、長さが30mmを有する。
補強材は、時計部品、この場合はベゼルのマイナスを表す型の中に配置される。マトリックスが添加され、型は第二のカウンターフォームによって閉じられる。次に、圧力と温度サイクルを加えて、樹脂の均一な分布と架橋を可能にするために、型をホットプレスに置く。次いで、部品を脱型し、次いでベゼルの上面をサテン仕上げする。時計の組立には鍛造Zylon(登録商標)-炭素-バサルト複合材料で作られた部品が使われている。この部品は炭素補強材のみを有する等価パーツ(部品)と比較して、より良い靭性とより低い重量を示す。
【0041】
例2:マトリックスと補強材からなる材料で作られた材料で作られた部品:
a.マトリックスはエポキシ樹脂であり、複合体の重量(質量)の35%に相当する。
b.補強材は繊維の混合物から作成される:
i.PBO繊維、20質量%、長さは30mmを有する。
ii.炭素繊維の長さが50mmのものが45質量%、長さが35mmのものが35質量%である。
補強材は、時計部品、特にベゼルのマイナスを表す型の中に配置される。貴金属の粒子、特に金(Au)は補強材に対して1質量%で添加される。次にマトリックスを加え、型をカウンターフォームで閉じる。そして、その過程は実施例1のものと同一である。こうして得られた金(Au)インサートを有する鍛造PBO-炭素複合材料で作られた部品は、1つの補強材だけを有する「鍛造炭素」で作られた等価部品と比較して、より良い靭性、異なる審美的品質およびより低い重量を示す。
【0042】
例3:マトリックスと補強材から構成される時計部品:
a.マトリックスはポリウレタン樹脂であり、複合体の重量(質量)の25%に相当する。
b.強化は繊維の混合物でできている:
i.PBO繊維、50質量%、長さ40mmを有する。
ii.バサルト繊維、50質量%、長さ50mmを有する。
補強材は、時計部品、特に中間のマイナスを表す型の中に配置される。補強材に対して3質量%でグラフェンナノ粒子を添加する。
次にマトリックスが添加され、型は中間のカウンターフォームの他の部分によって閉じられる。
残りの過程は実施例1のものと同一である。
こうして得られたグラフェン強化鍛造PBO‐バサルトで作られた部品は、バサルト補強材のみを有する同等部品と比較して、より良い機械的性質、異なる審美的的品質およびより低い重量を示す。
【0043】
例4:マトリックスと補強材から構成される時計部品:
a.マトリックスは、複合体の重量(質量)の45%に相当するポリウレタン樹脂である。樹脂をあらかじめ、マトリックスに対して2質量%で、可視スペクトルで白色(非可視)に見える安全顔料と混合し、365nmの波長で発光するウッド灯で照らすとオレンジ色に光る。
b.強化は繊維の混合物でできている:
i.PBO繊維、70質量%、長さ5mm~25mmを有する。
ii.炭素繊維、20質量%、長さ4~30mmを有する。
iii.ガラス繊維、10質量%、長さ4~20mmを有する。
補強材は、時計部品、特に中間のマイナスを表す型の中に配置される。鋳型は中間のカウンターフォームの他の部分によって閉じられ、マトリックスは加圧下で射出成形される。
残りの過程は実施例1のものと同一である。
その後、部品は脱型される。時計の組立には鍛造Zylon(登録商標)-炭素-バサルト複合材の部品が使われている。この部品は炭素補強材のみを有する等価部分と比較して、より良い靭性とより低い重量を示す。さらに、この部品は、紫外線下で粒子がオレンジ色に光っているときに、同定および認証することができる。
【0044】
例5:マトリックスと補強材から構成される時計部品:
a.マトリックスは熱可塑性のVictrex(登録商標)樹脂で、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)と炭素で構成され、複合体の重量の30%に相当する。
b.強化は繊維の混合物でできている:
i.PBO繊維、80質量%、長さ10~50mmを有する。
ii.炭素繊維、20質量%、長さ4~60mmを有する。
エポキシ樹脂と硬化剤を混ぜて均一なマトリックスを得る。補強材の線維は機械的にマトリックスに混合される。次に、マトリックス/補強材混合物を、時計部品の表面の1つ、特にプレートのマイナスを表す型に置く。型を加熱した後、加圧することにより、型が形成された部分に樹脂が均一に分布するようにする。圧力/温度サイクルの終了時に、所望の最終部品を得るために、部品を型から取り出し、次いで周知の手段によって機械加工する。
この部品は、炭素100%でできた部分より、より良い靭性で明度が高く、審美的にも異なる品質を示す。
また、本発明は以下の項目を含む。
[項目1]
ポリマーベースのマトリックス(110)と補強材(120)で構成される時計部品(100)であって、前記補強材(120)が少なくとも2種類の異なる切断型の繊維(121,122)からなり、その1つがポリアゾールであることを特徴とする、前記時計部品。
[項目2]
繊維がランダムに配置されることを特徴とする、項目1に記載の時計部品。
[項目3]
第2の繊維(122)(複数種可)が、炭素繊維、バサルト繊維、ガラス繊維、天然繊維およびセラミック繊維から選択されることを特徴とする、項目1または2に記載の時計部品。
[項目4]
繊維が、2mm~70mmの長さを有することを特徴とする、項目1~3のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目5]
繊維が、4mm~50mmの長さを有することを特徴とする、項目1~4のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目6]
前記補強材が、20質量%~80質量%のポリアゾール繊維を含むことを特徴とする、項目1~5のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目7]
前記補強材が、0質量%~80質量%の炭素繊維を含むことを特徴とする、項目1~6のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目8]
前記補強材が、0質量%~80質量%のバサルト繊維を含むことを特徴とする、項目1~7のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目9]
前記マトリックス(110)がポリマーであることを特徴とする、項目1~8のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目10]
補強材に対するマトリックスの質量比率が25%~50%であることを特徴とする、項目1~9のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目11]
ナノまたはマイクロフィラー(111)がマトリックスの0~4質量%の割合でマトリックスに添加されていることを特徴とする、項目1~10のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目12]
ナノまたはマイクロフィラー(111)が、カーボンナノチューブ、グラフェン、顔料、ミネラルフィラーまたは貴金属の粒子から選択されることを特徴とする、項目1~11のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目13]
前記マトリックスが、可視スペクトルおよび紫外線照射下で同一の色を有する顔料を含むことを特徴とする、項目1~12のいずれか一つに記載の時計部品。
[項目14]
顔料が可視スペクトルおよび紫外線照射下で異なる色を有することを特徴とする、項目12に記載の時計部品。
[項目15]
顔料が可視スペクトルおよび赤外線照射下で異なる色を有することを特徴とする、項目12に記載の時計部品。