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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】光電変換装置、機器
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240109BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20240109BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H04N25/70
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021198362
(22)【出願日】2021-12-07
(65)【公開番号】P2023084281
(43)【公開日】2023-06-19
【審査請求日】2022-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 和男
(72)【発明者】
【氏名】小林 秀央
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-089739(JP,A)
【文献】特開2021-150898(JP,A)
【文献】特開2011-114731(JP,A)
【文献】特開2019-129322(JP,A)
【文献】特開2018-007000(JP,A)
【文献】特開2019-102947(JP,A)
【文献】特開2015-138862(JP,A)
【文献】特開2019-067931(JP,A)
【文献】特開2017-188842(JP,A)
【文献】特開2014-022561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H04N 25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と第2の基板とが積層された光電変換装置であって、
前記第1の基板は、画素信号を取得する光電変換素子を有する画素領域を有し、
前記第2の基板は、前記画素信号を処理し、デジタル信号を取得して前記デジタル信号のデジタル信号処理を行う処理回路を有し、
複数の配線層を含む配線であって、前記画素領域における複数の画素に共通に接続する共通配線である第1の配線が配置されており、
複数の配線層を含む配線であって、前記処理回路に電源電圧を供給する配線である第2の配線が配置されており、
前記第1の配線と前記第2の配線との間に、前記第1の配線および前記第2の配線のいずれにも電気的に接続しないシールド配線の少なくとも一部が配置されており
前記シールド配線は、前記第2の基板の平面視で前記処理回路と重なる位置に設けられている、
ことを特徴とする光電変換装置。
【請求項2】
前記第1の配線は、前記画素領域の電源配線である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
【請求項3】
前記第1の配線は、前記画素領域のグランド配線である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
【請求項4】
前記第1の配線は、前記画素領域の垂直出力線である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
【請求項5】
前記第1の配線は、前記画素領域の制御線である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
【請求項6】
前記第2の配線は、前記処理回路のグランド配線とは異なる配線であり、かつ、前記処
理回路の電源配線である、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項7】
前記第2の配線は、前記処理回路のグランド配線である、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項8】
前記第1の配線は、前記第1の基板と前記第2の基板とを接続する接続領域を有し、
前記シールド配線の少なくとも一部は、前記接続領域と前記第2の配線との間に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項9】
前記シールド配線の少なくとも一部は、前記第2の基板に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項10】
前記シールド配線の少なくとも一部は、前記第1の基板に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項11】
前記第2の基板は、前記光電変換装置の外部から電圧が供給されるパッドを有し、
前記シールド配線の少なくとも一部は、前記第2の配線のうち前記パッドと前記処理回路とを接続する部分と、前記第1の配線との間に配置されている、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項12】
前記第2の基板は、前記処理回路に制御信号を供給するタイミング発生回路を有し、
前記シールド配線は、前記タイミング発生回路のグランド配線に接続されている、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項13】
前記処理回路は、前記デジタル信号のノイズ信号と前記デジタル信号の光電変換信号との差分処理を行う回路である、
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項14】
前記処理回路は、前記デジタル信号に対するゲイン調整を行う回路である、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項15】
前記処理回路は、前記デジタル信号に対するオフセット調整を行う回路である、
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項16】
前記処理回路は、前記デジタル信号のデータの並び替えを行う回路である、
ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の光電変換装置。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか1項に記載の光電変換装置を備える機器であって、
前記光電変換装置に対応した光学装置、
前記光電変換装置を制御する制御装置、
前記光電変換装置から出力された信号を処理する処理装置、
前記光電変換装置で得られた情報を表示する表示装置、
前記光電変換装置で得られた情報を記憶する記憶装置、および、
前記光電変換装置で得られた情報に基づいて動作する機械装置、の少なくともいずれかをさらに備えることを特徴とする機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換装置、機器に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラなどに用いられる固体撮像素子として、CMOSイメージセンサが知られている。CMOSイメージセンサでは、ウエハレベルまたはチップレベルでLSI同士を張り合わせて積層化することにより、高機能なLSIを1チップ化することが行われている。しかしながら、半導体同士を近接させた場合には、互いの素子の動作により発生するクロストークの影響によって画質の悪化の問題が生じる。
【0003】
特許文献1では、画素基板と、画素基板に積層される信号処理基板とを備える固体撮像素子(光電変換装置)の画素基板において、垂直信号線の上層に第1の配線が配置される技術が開示されている。特許文献1によれば、第1の配線がシールド配線として配置されることで、上下の素子間で発生するクロストークを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-138862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、第1の配線として、画素基板における制御線、グランド配線または電源配線を用いている。このため、第1の配線と垂直出力線でクロストークが生じる可能性があり、制御線、グランド配線または電源配線の電流または電圧が変化してしまう。その結果、間接的に画素信号の出力レベルが変動し、画質の劣化が発生する可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、複数の基板が積層された光電変換装置において、制御線、グランド配線または電源配線などにおいて生じるクロストークを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様は、
第1の基板と第2の基板とが積層された光電変換装置であって、
前記第1の基板は、画素信号を取得する光電変換素子を有する画素領域を有し、
前記第2の基板は、前記画素信号を処理し、デジタル信号を取得して前記デジタル信号のデジタル信号処理を行う処理回路を有し、
複数の配線層を含む配線であって、前記画素領域における複数の画素に共通に接続する共通配線である第1の配線が配置されており、
複数の配線層を含む配線であって、前記処理回路に電源電圧を供給する配線である第2の配線が配置されており、
前記第1の配線と前記第2の配線との間に、前記第1の配線および前記第2の配線のいずれにも電気的に接続しないシールド配線の少なくとも一部が配置されており
前記シールド配線は、前記第2の基板の平面視で前記処理回路と重なる位置に設けられている、
ことを特徴とする光電変換装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の基板が積層された光電変換装置において、制御線、グランド配線または電源配線などにおいて生じるクロストークを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る画素基板を説明する図である。
図2】実施形態1に係る信号処理基板を説明する図である。
図3】実施形態1に係る各基板の駆動タイミングを説明する図である。
図4】実施形態1に係る配線の配置を説明する図である。
図5】実施形態1に係る固体撮像素子の層構成を説明する図である。
図6】実施形態2に係る固体撮像素子の層構成を説明する図である。
図7】実施形態3に係る機器を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いながら実施形態を説明する。以下に述べる各実施形態では、光電変換装置の一例として、固体撮像素子(撮像装置)を中心に説明する。ただし、各実施形態は、固体撮像素子(撮像装置)に限られるものではなく、光電変換装置の他の例にも適用可能である。例えば、測距装置(焦点検出やTOF(Time Of Flight)を用いた距離測定等の装置)、測光装置(入射光量の測定等の装置)などがある。
【0011】
<実施形態1>
実施形態1に係る固体撮像素子(光電変換装置)では、画素基板(画素チップ)と信号処理基板(信号処理チップ)とが積層されている。以下では、信号処理基板に対して画素基板が積層される方向を「積層方向」と称する。
【0012】
[画素基板について]
図1Aは、実施形態1に係る画素基板(画素チップ)のブロック図である。図1Aは、画素基板を積層方向から見た図である。画素基板では、半導体基板1(例えば、シリコン基板)において画素信号を取得する画素20が2次元的に配列されることにより、画素領域2が形成されている。
【0013】
また、図1Bに示すように、画素20は、フォトダイオード11(光電変換素子)と複数の画素トランジスタを有している。複数の画素トランジスタは、転送トランジスタ13、リセットトランジスタ14、増幅トランジスタ15、セレクトトランジスタ16である。
【0014】
転送トランジスタ13のゲート端子は、転送制御線17に接続している。リセットトランジスタ14のゲート端子は、リセット制御線18に接続している。セレクトトランジスタ16のゲート端子は、セレクト制御線19に接続している。セレクトトランジスタ16のソース端子は、垂直出力線38に接続している。
【0015】
また、リセットトランジスタ14のドレイン端子、および増幅トランジスタ15のドレイン端子は、第1配線21(電源)に接続されている。フォトダイオード11のアノード端子は第2配線22(グランド)に接続されている。複数の画素トランジスタそれぞれのバックゲート端子は、第2配線22(グランド)に接続されている。第1配線21は電源と接続する電源配線(画素領域2の電源配線)であり、第2配線22はグランドに接続する配線(画素領域2のグランド配線)である。第1配線21は、画素20に対して第1電源電圧を供給する配線である。第2配線22は、画素20に対して第2電源電圧を供給する配線である。本実施形態では、第1電源電圧は、VDD(Voltage Drain)であり、第2電源電圧は、グランド電圧(0Vの電圧)であるとする。なお、本実施形態では、第2配線22は、グランドと接続しているグランド配線であるとするが、第1配線21が接続する電源以外と接続していればよい。つまり、第2配線22は、第1配線21とは異なる電源電圧を供給する配線であればよい(第1電源電圧と第2電源電圧とが異なればよい)。
【0016】
図1Aおよび図1Bに示すように、転送制御線17、リセット制御線18、セレクト制御線19、第1配線21、および第2配線22のそれぞれは、行方向の複数の画素20において共通する共通配線として当該複数の画素20に接続する。また、第1配線21、第2配線22、および垂直出力線38のそれぞれは、列方向の複数の画素20に共通する共通配線として当該複数の画素20に接続する。このため、クロストークによって、これらの共通配線において電圧(または電流)が変化した場合には、複数の画素20が取得する画像に縦縞または横縞が発生する(画質の劣化が発生する)。
【0017】
なお、クロストークによる画質の劣化は、制御線(リセット制御線18、転送制御線17、セレクト制御線19)、または垂直出力線38の電圧が変動した場合だけでなく、電源またはグランドの電圧が変動した場合も発生する。これは、第1配線21が、増幅トランジスタ15およびリセットトランジスタ14のドレイン端子に接続されており、第2配線22が、フォトダイオード11のアノードや各トランジスタのバックゲート端子に接続されているからである。つまり、電源またはグランドの電圧が変動すると、垂直出力線38の電圧が変動するためである。
【0018】
[信号処理基板について]
図2は、信号処理基板(信号処理チップ)のブロック図である。図2は、信号処理基板を積層方向から見た図である。信号処理基板は、AD変換回路31-1,31-2、処理回路32-1,32-2、タイミング発生回路33、および電圧発生回路34を、半導体基板3(シリコン基板)上に有する。
【0019】
AD変換回路31-1とAD変換回路31-2は、画素基板(画素20)から取得する画素信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。処理回路32-1と処理回路32-2は、デジタル信号に変換された画素信号に対する処理(画素信号に応じた処理)を実行する。AD変換回路31-1とAD変換回路31-2は、上下対称に配置されている。処理回路32-1と処理回路32-2は、上下対称に配置されている。例えば、奇数列の画素20に対する処理を下側のAD変換回路31-1および処理回路32-1が行い、偶数列の画素20に対する処理を下側のAD変換回路31-2および処理回路32-2が行う。また、固体撮像素子がベイヤー配列のセンサの場合には、画素20がGrGbとRBのいずれの画素であるかに応じて、AD変換回路31-1と処理回路32-1(AD変換回路31-2と処理回路32-2)が当該画素20に処理を行うかが決定されてもよい。
【0020】
タイミング発生回路33は、AD変換回路31-1,31-2、および処理回路32-1,32-2に制御信号を供給している。電圧発生回路34は、AD変換回路31-1,31-2、および処理回路32-1,32-2に基準電圧を供給している。なお、タイミング発生回路33と電圧発生回路34は、基準電圧や制御信号を画素基板にも供給している。
【0021】
なお、以下では、AD変換回路31-1とAD変換回路31-2とを区別する必要がない場合には、AD変換回路31-1とAD変換回路31-2とをまとめて「AD変換回路31」と称する。同様に、処理回路32-1と処理回路32-2とを区別する必要がない場合には、処理回路32-1と処理回路32-2とをまとめて「処理回路32」と称する。
【0022】
[駆動タイミングについて]
図3は、画素基板および信号処理基板のそれぞれの駆動タイミング(信号の信号レベルの変化)を説明するタイミングチャートである。
【0023】
以下において、転送トランジスタ13、リセットトランジスタ14、セレクトトランジ
スタ16は、それぞれにタイミング発生回路33から供給される制御信号に応じて動作する。これらのトランジスタは、Highレベル(以下、Hレベル)の信号が制御信号として供給されると、導通(オン)状態に変化する。また、これらのトランジスタは、Lowレベル(以下、Lレベル)の信号が制御信号として供給されると、非導通(オフ)状態に変化する。
【0024】
図3は、信号PRES、信号PSEL、信号PTX、信号V1、信号VRAMP、信号COMPOUTの時刻変化に応じた電圧変化(信号レベルの変化)を示している。
【0025】
信号PRES、信号PSEL、信号PTXは、それぞれ順に、図1に示すリセット制御線18、セレクト制御線19、転送制御線17に供給される制御信号である。信号V1は、垂直出力線38の出力信号である。信号VRAMPは、ランプ信号(時間とともに電圧が変化する参照信号)である。信号VRAMPは、本実施形態では、電圧発生回路34で生成される。信号COMPOUTは、AD変換回路31の内部における比較回路(コンパレータ)が出力する信号である。信号DOUTは、処理回路32の信号処理の動作を制御する信号であう。
【0026】
まず、時刻t1より以前の時刻で、信号PRESの信号レベルがHレベルにされると、画素20のリセットトランジスタ14がオン状態に変化する。これにより、増幅トランジスタ15のゲート電圧が、リセットレベルの電圧にリセットされる。
【0027】
時刻t1において、信号PSELの信号レベルがHレベルにされると、セレクトトランジスタ16がオン状態に変化する。すると、増幅トランジスタ15には、垂直出力線38およびセレクトトランジスタ16を介して、電流源から電流が供給される。これにより、増幅トランジスタ15は、ソースフォロワ回路の一部として動作する。そして、増幅トランジスタ15のゲートレベルに応じた信号が、セレクトトランジスタ16を介して垂直出力線38に出力される。
【0028】
時刻t2において、信号PRESの信号レベルがLレベルに変化する。これにより、リセットトランジスタ14がオフ状態に変化する。信号PRESの信号レベルがHレベルからLレベルに変わるとき、リセットトランジスタ14で生じるチャージインジェクションによってノード36(図1B参照)の電圧(電位)が変化する。ノード36は、増幅トランジスタ15のゲート端子、リセットトランジスタ14のソース端子、および転送トランジスタ13のドレイン端子を互いに電気的に接続するノードである。ノード36の電圧が変化することにより、画素20から垂直出力線38に出力される信号V1の信号レベルが変化する。このときに、画素20が垂直出力線38に出力する信号V1を「N信号」と表記する。
【0029】
時刻t3において、電圧発生回路34は、信号VRAMPの電圧をリセット電圧にいったん持ち上げる。これによって、信号COMPOUTの信号レベルは、Hレベルに変化する。
【0030】
時刻t4から、電圧発生回路34は、時間の経過に伴って単調に、信号VRAMPの電圧を減少させる。また、時刻t4のタイミングで、AD変換回路31は、N信号のAD変換のためのクロック数のカウント(クロック信号の計数)を開始する。
【0031】
AD変換回路31の比較回路は、信号V1と、電圧発生回路34から供給された信号VRAMPとの比較動作をする。比較回路は、比較する2つの信号の大小関係が逆転したときに、出力する信号COMPOUTの信号レベルを変化させる。
【0032】
AD変換回路31は、カウンタ回路を有する。時刻t4において、信号VRAMPの電圧値が単調に減少し始めると同時に、カウンタ回路はクロック数のカウントを開始する。
【0033】
時刻t5において、信号V1と、信号VRAMPとの大小関係が逆転し、信号COMPOUTの信号レベルはHレベルからLレベルに変化を開始する。
【0034】
AD変換回路31は、時刻t4から時刻t5までのクロック数(カウントされた時間)を、N信号をデジタル変換した信号の値として得る。以下では、N信号をデジタル変換した信号を、「デジタルN信号」と表記する。
【0035】
時刻t6において、電圧発生回路34は、時間の経過に伴った信号VRAMPの電圧(電位)の単調な変化を終了させた後、信号VRAMPの電圧を再びリセットレベル(時刻t3の時点の電圧)に持ち上げる。
【0036】
このように、時刻t3~t6において行われる動作によって、垂直出力線38から出力されたアナログ信号(信号V1)が、デジタル信号に変換(AD変換)されてデジタルN信号が生成される。デジタルN信号は、列ごとの特性ばらつき(ノイズ)の成分を主とする信号である。なお、デジタルN信号には、リセットトランジスタ14がリセットした際のノイズ、および比較回路のオフセット信号などの少なくとも1つが含まれる。
【0037】
時刻t7において、タイミング発生回路33は、Hレベルの信号PTXを出力し、転送トランジスタ13をオンする。これにより、フォトダイオード11において生成された電荷(光電変換された画素信号)が転送される。
【0038】
時刻t8において、タイミング発生回路33は、信号PTXの信号レベルをLレベルに変化させる。増幅トランジスタ15は、セレクトトランジスタ16を介し、フォトダイオード11から転送された電荷の量に応じた信号を信号V1として、垂直出力線38に出力する。これにより信号V1の電圧が低下する。信号V1には、画素20のN信号の成分も含まれている。このときの信号V1を、「S+N信号」と表記する。S+N信号は、複数のフォトダイオード11の一部のみのフォトダイオード11が生成した電荷に基づく信号である。垂直出力線38に出力された信号V1は、AD変換回路31の比較回路に入力される。
【0039】
時刻t9において、電圧発生回路34は、信号VRAMPの電圧を、時間の経過に伴って単調に減少させる。また、AD変換回路31のカウンタ回路は、先のN信号のAD変換と同じく、信号VRAMPの信号レベルが減少し始めると同時にクロック数のカウントを開始する。
【0040】
時刻t10において、信号V1(つまり、S+N信号)と、信号VRAMPとの大小関係が逆転する。
【0041】
時刻t11において、電圧発生回路34は、信号VRAMPの時間の経過に伴った電圧(電位)の単調な変化を終了させて、再びリセットレベルへと信号VRAMPを変化させる。
【0042】
そして、AD変換回路31は、時刻t9から時刻t10までのクロック数(時間)を計測した値を、S+N信号をAD変換したデジタル信号の値として得る。このS+N信号をAD変換することで得られるデジタル信号を「デジタルS+N信号」と表記する。
【0043】
時刻t11の以後、順次、デジタルN信号とデジタルS+N信号が、処理回路32に出
力される。本実施形態では、信号DOUTのHレベルの期間において、デジタルN信号とデジタルS+N信号が出力される、信号DOUTのLレベルの期間では、デジタルN信号とデジタルS信号とが出力されない。
【0044】
処理回路32は、デジタルN信号とデジタルS+N信号の差分処理を行うことにより、信号V1の変化に応じた信号であるデジタルS信号のみを取得することができる。
【0045】
また、信号DOUTがHレベルである期間には、処理回路32は、オプティカルブラック画素を用いたダークレベルのオフセット調整やゲイン調整などの補正、出力のためのデータの並び替えなど様々なデジタル処理を行う。このため、信号DOUTがHレベルである期間では、処理回路32において、様々な信号処理が行われており(処理回路32は高速に動作しており)、電流が非常に多く流れている。
【0046】
これに対して、信号DOUTがLレベルである期間では、処理回路32において、信号処理が行われておらず(処理回路32はほぼ動作していないため)、電流の消費が少ない。
【0047】
[配線の構成について]
図4A図4Cは、本実施形態における画素基板と信号処理基板の積層される配線を表すブロック図である。図4Aは、画素基板における配線を表す。図4Bおよび図4Cは、信号処理基板における配線を表す。図4Bは、シールド配線53以外の配線を表すブロック図であり、図4Cは、図4Bが表す配線に加えてシールド配線53を表す図である。
【0048】
図4Bにおける第1配線51は処理回路32の電源配線であり、第2配線52は処理回路32のグランド配線である。第1配線51は、処理回路32に対して第1電源電圧を供給する配線(電源配線)である。第2配線52は、処理回路32に対して第2電源電圧を供給する配線である。本実施形態では、第1電源電圧は、VDD(Voltage Drain)であり、第2電源電圧は、グランド電圧(0Vの電圧)であるとする。シールド配線53は、2つの配線間で生じるクロストークを抑制する。シールド配線53は、画素基板の共通配線(第1配線21、第2配線22、垂直出力線38、制御線など)に電気的に接続されておらず、かつ、第1配線51および第2配線52に電気的に接続されていなければ、任意の配線に接続されてよい。本実施形態では、シールド配線53は、タイミング発生回路33のグランド配線(タイミング発生回路33とグランドとを接続する配線)に接続している。なお、第2配線52は、本実施形態では、グランドと接続しているグランド配線であるとするが、第1配線51が接続する電源以外と接続していればよい。つまり、第2配線52は、第1配線51とは異なる電源電圧を供給する配線であればよい。
【0049】
図3に示す信号DOUTの信号レベルがHレベルの期間では、処理回路32において電流の消費が多い。一方、信号DOUTの信号レベルがLレベルである期間では、処理回路32における電流の消費が少ない。このため、第1配線51および第2配線52は、信号DOUTの信号レベルがHレベルである期間には電圧の変動が大きく、Lレベルである期間には電圧の変動が少ない。
【0050】
画素基板と信号処理基板は積層されて、互いの配線が隣接するように張り合わせられる。このため、シールド配線53が配置されなければ、第1配線51および第2配線52が、第1配線21および第2配線22に接することによりクロストークが発生して、画素20に接続する電源やグランドの電圧が変動する可能性がある。そして、画素の特性が悪化する可能性(画質の悪化の可能性)がある。
【0051】
N信号の読み出しなどを行っている時刻t2~t6の期間において信号DOUTの信号
レベルがHレベルであり、S+N信号の読み出しなどを行っている時刻t7~t11の期間で信号DOUTの信号レベルがLレベルである場合には、特に画質が悪化する。これは、S+N期間(S+N信号の読み出しやAD変換を行っている期間)とN期間(N信号の読み出しやAD変換を行っている期間)の間において、電源の電圧の変動量が異なるため、S+N信号とN信号の差分を適切にとることができないためである。
【0052】
また、S+N期間とN期間のいずれにおいても信号DOUTの信号レベルがHレベルである場合であっても、電源の電圧が変動している期間に信号の読み出しが行われるため、画質の悪化が発生する。
【0053】
[固体撮像素子の層構成について]
図5は、画素基板と信号処理基板が積層された状態の固体撮像素子を積層方向に切断した断面図である。
【0054】
図5における配線RAが第2配線52に相当し、配線RBがシールド配線53に相当し、配線RDが第2配線22に相当し、配線REが第1配線21に相当する。配線RA~REのそれぞれは、後述する接続部、ビア、および配線層が物理的に接続された1つの領域である。
【0055】
図5では、画素基板501と信号処理基板502が積層されている。接続面503は画素基板501と信号処理基板502の張り合わせ面(境界面)である。接続部504および接続部505はそれぞれ、接続面503における画素基板501と信号処理基板502の接続部である。接続部504および接続部505は、画素領域2内にも複数配置されている。図5において接続部504および接続部505は、等ピッチ(等間隔)で配置されている。なお、接続部504と接続部505は、同一の部材によって形成可能であるため、1つにまとめて接続領域として捉えてもよい。
【0056】
(信号処理基板の層構成について)
まず、信号処理基板502の層構成を説明する。配線層506は、接続面503に最も近い配線層(金属配線)である。信号処理基板では、接続面503に近い順に、配線層506、配線層507、配線層508、配線層509が形成されている。
【0057】
ビア511、ビア512、およびビア513は、配線層同士を電気的に接続するビア(接続部)である。ビア513は、配線層506と配線層507とを電気的に接続を行う。ビア512は、配線層507と配線層508とを電気的に接続する。ビア511は、配線層508と配線層509とを電気的に接続する。
【0058】
ビア510は、配線層509とシリコン基板(半導体基板)とを電気的に接続する。図示していないが、ビア510は、配線層509とPOLシリコン523とを電気的に接続することにも使われる。
【0059】
信号処理基板におけるシリコン基板(半導体基板)には、N型拡散領域522、POLシリコン523、P型拡散領域532、P型拡散領域533が形成されている。N型拡散領域522は、シリコン基板におけるN導電型の拡散領域である。N型拡散領域522とPOLシリコン523とは、NMOSトランジスタ524を形成している。
【0060】
P型拡散領域533は、シリコン基板におけるP導電型の拡散領域である。P型拡散領域533は、NMOSトランジスタ524のバックゲートでもある。NMOSトランジスタ524のバックゲートは、P+導電型の拡散領域において電圧が固定されており、配線RAに接続されている。なお、PMOSトランジスタも同様に、信号処理基板502に配
置されるが、図5においては説明の簡略化のため省略する。
【0061】
複数の配線層506のうち一部は、パッド603を形成する。パッド603は画素基板を貫通するホール540によって外部から電圧が供給される。ビア514は、配線層506と接続部504とを電気的に接続する。
【0062】
(画素基板の層構成について)
続いて、画素基板501の層構成を説明する。配線層516、配線層517、および配線層518は、画素基板の金属配線である。また、ビア521は、配線層516と配線層517を電気的に接続するビアである。ビア520は、配線層517と配線層518を電気的に接続するビアである。ビア519は、配線層518とPOLシリコンゲート528とを電気的に接続するビアである。また、ビア519は、配線層518とシリコン基板(半導体)とを電気的に接続することにも使われる。ビア515は、接続部505と配線層516とを電気的に接続するビアである。
【0063】
画素基板におけるシリコン基板(半導体基板)には、N型拡散領域525、N型拡散領域526、P型拡散領域527、P型拡散領域529、N型拡散領域530、N+拡散領域531が形成されている。
【0064】
N型拡散領域525は、フォトダイオードを形成している。N型拡散領域526とPOLシリコンゲート528とによってNMOSトランジスタを形成している。このNMOSトランジスタのバックゲートとフォトダイオードのアノードは、P型拡散領域527においてグランド(グランド電極)と接続している。N+拡散領域531が、画素基板の電源(電源の電極)接続している。
【0065】
次に、画素基板と信号処理基板の配線に関して説明を行う。配線RAは、処理回路32のグランドに接続されている。配線RAでは、処理回路32におけるトランジスタがON/OFFを繰り返すことで電流の変化が起きる。したがって、配線RAでは電圧が大きく変動するため、配線RAはノイズの発生源となる可能性がある。
【0066】
配線RBは、シールド配線である。配線RCは、画素の出力線であり、図1における垂直出力線38に相当する。配線RCは、画素基板から信号処理基板へと接続されている。配線RDは、画素基板(画素領域)の第2配線22である。配線REは、画素基板の第1配線21である。
【0067】
シールド配線である配線RBは、配線RC、配線RD、および配線REのそれぞれと配線RAとの間に配置されている。このため、本実施形態では、配線RAに対して配線RC、配線RD、および配線REがカップリング(干渉)することを配線RBが防ぐ(シールドする)ことにより、クロストークを抑制している。
【0068】
なお、配線RBは、配線RC、配線RD、および配線REのそれぞれと配線RAとの間に配置されていることが望ましい。しかし、配線RBの少なくとも一部が、配線RC、配線RD、および配線REの少なくともいずれかと、配線RAとの間に配置されていればよい。そして、配線RB(シールド配線)は画素基板501内に配置されていてもよい。また、配線RBは、画素基板501と信号処理基板502の両方に含まれるように配置されていてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、接続部505および接続部504が画素領域2内に複数配置されている。配線RAからのクロストークを抑制したい配線RD、配線RC、および配線REに、接続部504,505は含まれている。これは、画素基板501のグランドや電源
、垂直出力線38は、構成上、画素基板501と信号処理基板502の双方で使用される可能性があり、接続部504,505が配線RD、配線RC、および配線REの一部となり得るからである。よって、配線RBの少なくとも一部が、配線RC、配線RD、および配線REの少なくともいずれかの接続部504(接続領域)と、配線RAとの間に配置されていることが望ましい。
【0070】
また、配線RC~REは、画素領域の電源配線(第1配線)、グランド配線(第2配線)、および垂直出力線であるとしたが、画素領域の制御線(リセット制御線18、セレクト制御線19、転送制御線17)であってもよい。さらに、配線RAは、電源電圧が供給される配線であればよい。したがって、配線RAは、第2配線52ではなく、第1配線51であってもよい。
【0071】
<実施形態2>
図6は、実施形態2に係る固体撮像素子(光電変換装置)の断面図である。図6では、図5を用いて説明した構成に対しては図5と同じ符号を付しているため、当該構成についての説明は省略する。
【0072】
処理回路601は、図2における処理回路32に相当する。処理回路602は、図2におけるAD変換回路31に相当する。図6における配線RA~REは、図5における配線RA~REと同じであるため、配線RA~REについての説明は省略する。
【0073】
境界Fは、処理回路601の積層方向に延びる境界部分のうち、パッド603に近い方である。処理回路601のグランド配線である配線RAでは、境界Fから配線RAのパッド603までの間で特に電流が集中する。これは、処理回路601の大きさに対してパッド603の大きいためである。このため、境界Fから配線RAのパッド603までの領域(配線RAのうちパッド603と処理回路601とを接続する部分、およびパッド603)を、シールド配線である配線RBで遮蔽(シールド)することが特にクロストーク抑制に対して効果が高い。したがって、本実施形態では、境界Fから配線RAのパッド603までの領域(配線RAのうちパッド603と処理回路601とを接続する部分)と、配線RC、配線RD、および配線REとの間に、配線RBの一部が配置されている。
【0074】
また、配線RAのうち、境界Fよりパッド603から遠い領域に関しては、電流の集中が少ないため、シールドの必要性が少ない。本実施形態では、電流の集中する領域を選んで、当該領域に対してシールドを行うことにより、レイアウトの自由度と、クロストーク抑制を両立する。
【0075】
<実施形態3>
実施形態3には、実施形態1,2のいずれも適用可能である。図7は本実施形態の半導体装置930を備えた機器9191を説明する模式図である。半導体装置930は、実施形態1,2で説明した固体撮像素子のいずれか、あるいは複数の実施形態を組み合わせた固体撮像素子とすることができる。半導体装置930を備える機器9191について詳細に説明する。半導体装置930は、上述のように、半導体層10を有する半導体デバイス910のほかに、半導体デバイス910を収容するパッケージ920を含むことができる。パッケージ920は、半導体デバイス910が固定された基体と、半導体デバイス910に対向するガラスなどの蓋体と、を含むことができる。パッケージ920は、さらに、基体に設けられた端子と半導体デバイス910に設けられた端子とを接続するボンディングワイヤやバンプなどの接合部材を含むことができる。
【0076】
機器9191は、光学装置940、制御装置950、処理装置960、表示装置970、記憶装置980、機械装置990の少なくともいずれかを備えることができる。光学装
置940は、半導体装置930に対応する。光学装置940は、例えばレンズやシャッター、ミラーである。制御装置950は、半導体装置930を制御する。制御装置950は、例えばASICなどの半導体装置である。
【0077】
処理装置960は、半導体装置930から出力された信号を処理する。処理装置960は、AFE(アナログフロントエンド)あるいはDFE(デジタルフロントエンド)を構成するための、CPUやASICなどの半導体装置である。表示装置970は、半導体装置930で得られた情報(画像)を表示する、EL表示装置や液晶表示装置である。記憶装置980は、半導体装置930で得られた情報(画像)を記憶する、磁気デバイスや半導体デバイスである。記憶装置980は、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリ、あるいは、フラッシュメモリやハードディスクドライブなどの不揮発性メモリである。
【0078】
機械装置990は、モーターやエンジンなどの可動部あるいは推進部を有する。機器9191では、半導体装置930から出力された信号を表示装置970に表示したり、機器9191が備える通信装置(不図示)によって外部に送信したりする。そのために、機器9191は、半導体装置930が有する記憶回路や演算回路とは別に、記憶装置980や処理装置960をさらに備えることが好ましい。機械装置990は、半導体装置930から出力された信号に基づいて制御されてもよい。
【0079】
また、機器9191は、撮影機能を有する情報端末(例えばスマートフォンやウエアラブル端末)やカメラ(例えばレンズ交換式カメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ)などの電子機器に適する。カメラにおける機械装置990はズーミングや合焦、シャッター動作のために光学装置940の部品を駆動することができる。あるいは、カメラにおける機械装置990は防振動作のために半導体装置930を移動することができる。
【0080】
また、機器9191は、車両や船舶、飛行体などの輸送機器であり得る。輸送機器における機械装置990は移動装置として用いられうる。輸送機器としての機器9191は、半導体装置930を輸送するものや、撮影機能により運転(操縦)の補助および/または自動化を行うものに好適である。運転(操縦)の補助および/または自動化のための処理装置960は、半導体装置930で得られた情報に基づいて移動装置としての機械装置990を操作するための処理を行うことができる。あるいは、機器9191は内視鏡などの医療機器や、測距センサなどの計測機器、電子顕微鏡のような分析機器、複写機などの事務機器、ロボットなどの産業機器であってもよい。
【0081】
上述した実施形態3によれば、良好な画素特性を得ることが可能となる。したがって、半導体装置930の価値を高めることができる。ここでいう価値を高めることには、機能の追加、性能の向上、特性の向上、信頼性の向上、製造歩留まりの向上、環境負荷の低減、コストダウン、小型化、軽量化の少なくともいずれかが該当する。
【0082】
したがって、実施形態3に係る半導体装置930を機器9191に用いれば、機器の価値をも向上することができる。例えば、半導体装置930を輸送機器に搭載して、輸送機器の外部の撮影や外部環境の測定を行う際に優れた性能を得ることができる。よって、輸送機器の製造、販売を行う上で、実施形態3に係る半導体装置930を輸送機器へ搭載することを決定することは、輸送機器自体の性能を高める上で有利である。特に、半導体装置930で得られた情報を用いて輸送機器の運転支援および/または自動運転を行う輸送機器に半導体装置930は好適である。
【0083】
以上、説明した各実施例形態は、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。なお、本明細書の開示内容は、本明細書に記載したことのみならず、本明細書およ
び本明細書に添付した図面から把握可能な全ての事項を含む。また本明細書の開示内容は、本明細書に記載した概念の補集合を含んでいる。すなわち、本明細書に例えば「AはBよりも大きい」旨の記載があれば、「AはBよりも大きくない」旨の記載を省略しても、本明細書は「AはBよりも大きくない」旨を開示しているといえる。なぜなら、「AはBよりも大きい」旨を記載している場合には、「AはBよりも大きくない」場合を考慮していることが前提だからである。
【符号の説明】
【0084】
2:画素領域、11:フォトダイオード、32:処理回路、
17:転送制御線、18:リセット制御線、19:セレクト制御線、
21:第1配線、22:第2配線、
51:第1配線、52:第2配線、53:シールド配線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7