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特許7414996電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置
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  • 特許-電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 13/74 20060101AFI20240109BHJP
   F16H 1/28 20060101ALI20240109BHJP
   H02K 7/06 20060101ALI20240109BHJP
   H02K 7/102 20060101ALI20240109BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20240109BHJP
   F16D 65/14 20060101ALN20240109BHJP
   F16D 121/24 20120101ALN20240109BHJP
   F16D 125/40 20120101ALN20240109BHJP
   F16D 125/50 20120101ALN20240109BHJP
【FI】
B60T13/74 D
F16H1/28
H02K7/06 A
H02K7/102
H02K7/116
F16D65/14
F16D121:24
F16D125:40
F16D125:50
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022532581
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(86)【国際出願番号】 EP2020080349
(87)【国際公開番号】W WO2021110330
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-05-31
(31)【優先権主張番号】102019218917.2
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ボーフム,マルク
(72)【発明者】
【氏名】エーラー,クラウス
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-088225(JP,A)
【文献】特開2009-115313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 13/00-13/74
F16D 49/00-71/04
F16H 1/28
H02K 7/06
H02K 7/102
H02K 7/116
F16D 121/24
F16D 125/40
F16D 125/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動側の回転運動(a)を液圧ピストン/シリンダユニット(34)のピストン操作のための並進運動(b)に変換するスピンドルドライブユニット(38)を備え、前記スピンドルドライブユニット(38)と電気駆動モータ(18)との間に伝動装置ユニット(22)が配置されている、車両の液圧ブレーキシステムのための電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置において、
駆動モータ軸線(26)と前記スピンドルドライブユニット(38)の軸線(42)が径方向に互いにずらして配置され、前記液圧ピストン/シリンダユニット(34)と前記電気駆動モータ(18)が前記伝動装置ユニット(22)の軸方向の互いに向かい合う側に配置されており、
前記伝動装置ユニット(22)は、前記駆動モータ軸線(26)と同軸に配置されている遊星歯車伝動装置を有し、
前記遊星歯車伝動装置は、前記スピンドルドライブユニット(38)のスピンドル(86)を駆動する平歯車(82)と協働する出力側の中空歯車(74)を有する、
ことを特徴とする、電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項2】
駆動側の回転運動(a)を液圧ピストン/シリンダユニット(34)のピストン操作のための並進運動(b)に変換するスピンドルドライブユニット(38)を備え、前記スピンドルドライブユニット(38)と電気駆動モータ(18)との間に伝動装置ユニット(22)が配置されている、車両の液圧ブレーキシステムのための電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置において、
駆動モータ軸線(26)と前記スピンドルドライブユニット(38)の軸線(42)が径方向に互いにずらして配置され、前記液圧ピストン/シリンダユニット(34)と前記電気駆動モータ(18)が前記伝動装置ユニット(22)の軸方向の互いに向かい合う側に配置されており、
前記伝動装置ユニット(22)は、前記駆動モータ軸線(26)と同軸に配置されている遊星歯車伝動装置を有し、
前記遊星歯車伝動装置の遊星歯車(70)が段付きプラネットとして形成されている、
ことを特徴とする、気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項3】
前記遊星歯車伝動装置は、前記スピンドルドライブユニット(38)のスピンドル(86)を駆動する平歯車(82)と協働する出力側の中空歯車(74)を有することを特徴とする、請求項2に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項4】
前記遊星歯車伝動装置の遊星歯車(70)が段付きプラネットとして形成されていることを特徴とする、請求項に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項5】
前記遊星歯車伝動装置は2段に形成されていることを特徴とする、請求項から4までのいずれか1項に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項6】
前記液圧ピストン/シリンダユニット(34)がバルブハウジング(28)に収容され、前記電気駆動モータ(18)が前記バルブハウジングに対して支持されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項7】
前記電気駆動モータ(18)は、前記バルブハウジング(28)とともに取り付けられるモータハウジング(54)を有し、前記モータハウジングに遊星キャリア(72)が回転不可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項6に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項8】
前記電気駆動モータ(18)のモータ軸(58)は、前記バルブハウジング(28)内まで長く延ばされ、前記バルブハウジング内で、前記電気駆動モータ(18)の向かい側に位置する軸方向の一端に回転数センサ(78)が配置されていることを特徴とする、請求項6または7に記載の電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置。
【請求項9】
車両であって、請求項1から8までのいずれか1項に記載の液圧ブレーキシステムのための電気機械式ブレーキ圧生成装置を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動側の回転運動を液圧ピストン/シリンダユニットのピストン操作のための並進運動に変換するスピンドルドライブユニットを備え、スピンドルドライブユニットと電気駆動モータとの間に伝動装置ユニットが配置されている、車両の液圧ブレーキシステムのための電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置に関する。本発明は、さらに、このような電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置を備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の将来の駆動コンセプトでは、従来の真空式ブレーキ倍力装置を動かすための負圧を利用できなくなるので、代替のブレーキ圧発生装置が必要とされる。本明細書中で関心の対象となる電気機械式ブレーキ圧生成装置はこのために開発された。
【0003】
本明細書中で関心の対象となる種類の電気機械式ブレーキ圧生成装置では、電気モータまたは他の適切な電気駆動装置を用いてピストン/シリンダユニットでブレーキ力が生成される。この種のブレーキ圧生成装置は、補助力を提供するためだけでなく、いわゆるブレーキバイワイヤシステムにおいてブレーキ操作力を単独で生成するためにも用いることができる。したがって、電気機械式ブレーキ圧生成装置は、特に自律運転を考えに入れた場合に有利である。
【0004】
ブレーキペダルを操作する場合のこの種の電気機械式ブレーキ力生成装置に関する一般に知られている従来技術によれば、手動で行われるペダルストロークは電子ペダルストロークセンサにより測定されて、電子制御装置に転送される。電子制御装置は、そこから電気駆動モータのための相応の制御信号を算出する。モータトルクは、多段の歯車伝動装置を介して運転者のための補助力に変換される。この倍力装置(Verstaerker)により提供される力は、液圧ピストン/シリンダユニットにおいて制動のための液体圧力に変換される。その場合、電気機械式ブレーキ圧生成装置は、従来の真空式ブレーキ倍力装置と同等のブレーキ感覚を提供する。したがって、電子制御ユニットによりソフトウェアでブレーキ感覚を車両のブランド特有の特徴に適合させることができる。
【0005】
特許文献1から、属性的に対応する電気機械式ブレーキ圧生成装置が読み取れる。ブレーキ圧生成装置は電気駆動モータを備え、電気駆動モータは、電気駆動モータの回転がマスタブレーキシリンダを操作するためのスピンドルドライブユニットのスピンドルの並進運動を生じさせるように、多段の平歯車伝動装置を介してスピンドルドライブユニットと作用接続されている。しかし、多段の平歯車伝動装置は、比較的小さい伝達比で、スピンドルドライブユニットに対して径方向にかなり大きい距離を生じ、それによりこの電気機械式ブレーキ力生成装置のアセンブリ全体が、かなり大型になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2017/045804号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明を基礎付ける課題は、スピンドルドライブユニットに伝達するための電気モータによる駆動力の設置スペース節約的な変速と安価な構造を特徴とする電気的に駆動可能なブレーキ圧生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、特徴付ける特徴と結びつけた請求項1の前提部による液圧ブレーキシステムのための電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置により解決される。後続の従属請求項は、本発明の有利な発展形態を示す。請求項9において、本発明による電気機械式ブレーキ圧生成装置を有する液圧ブレーキシステムを備える車両が記載されている。
【0009】
本発明は、駆動モータ軸線とスピンドルドライブユニットの軸線が径方向に互いにずらして配置され、ピストン/シリンダユニットと電気駆動モータが伝動装置ユニットの軸方向の互いに向かい合う側に配置されているという技術的な教示を含む。
【0010】
本発明によれば、スピンドルドライブユニットの軸線は、駆動モータ軸線に対して平行に、ただし径方向に隣接して配置されている。このような配置は、軸方向に構成ユニットのコンパクト性を高める。例えばバルブハウジング内に配置されたピストン/シリンダユニットとは対照的に、電気駆動モータがバルブハウジングの外に設けられる。その場合、伝動装置ユニットは、軸方向で駆動モータとピストン/シリンダユニットとの間に配置される。
【0011】
電気駆動モータは外部モータとして設けられ、したがってバルブハウジング内に場所を必要としない。それによってバルブハウジングをより小さく形成することができ、通常は中実材料(Vollmaterial)から形成されるバルブハウジングの設置スペースと材料が節約される。それによって、このような電気機械的に駆動可能なブレーキ圧生成装置はより小さく、より経済的に製造可能である。
【0012】
本発明の好ましい一実施形態では、伝動装置ユニットは、駆動モータ軸線と同軸に配置されている遊星歯車伝動装置を有する。遊星歯車伝動装置には、高い伝達比を達成可能である一方で、高い出力密度により設置スペースが低減されるという利点がある。それに加えて、遊星歯車伝動装置は低騒音挙動を有する。
【0013】
太陽歯車、遊星歯車、遊星キャリア、および中空歯車といった伝動装置要素の回転自由度にもとづいて、遊星歯車伝動装置は設計と伝達比に関して多くの余地を提供する。
【0014】
本発明の別の好ましい実施形態では、遊星歯車伝動装置は、スピンドルドライブユニットのスピンドルを駆動する平歯車と協働する出力側の中空歯車を有する。中空歯車は、殊に外歯を有し、この外歯を介して中空歯車が平歯車と係合する。したがって他の平歯車は必要でない。それに対応して部品点数が低減される。そのような伝動装置ユニットをよりコンパクトに提供することもできる。
【0015】
殊に、遊星歯車伝動装置の遊星歯車は段付きプラネット(Stufenplaneten)として形成されている。段付きプラネットは、ピッチ円直径の異なる少なくとも2つの異なった歯を有する遊星歯車である。その場合、歯は、段付きプラネットの特定の区分に配置されている。その場合、段付きプラネットはワンピースに形成されていてもよいし、マルチピースに形成されていてもよい。その場合、段付きプラネットを有する遊星歯車伝動装置には、それにより部品の数を低減できるという利点がある。これに加えて、段付きプラネットは、そのような伝動装置の体積が、同等の全伝達比を有する代替の解決策と比べて小さいという利点を提供する。
【0016】
有利な一発展形態では、遊星歯車伝動装置は2段に形成されている。2段の遊星歯車伝動装置には、この場合、遊星キャリアを浮動状態に形成でき、これにより支持のための手間が少なくなるという利点がある。
【0017】
有利にも、ピストン/シリンダユニットがバルブハウジングに収容され、電気駆動モータがバルブハウジングに対して支持されている。したがって、バルブハウジングに対する支持によって、支持のための追加の可能性を提供する必要がない。したがって、電気駆動モータとピストン/シリンダユニットは同じ基準点を有する。それによって、両要素間の相対運動がほとんど生じない。したがって、電気駆動モータとピストン/シリンダユニットとの間の経路において、相対運動の結果として生じる摩耗が回避される。
【0018】
別の有利な実施形態では、電気駆動モータは、バルブハウジングとともに取り付けられるモータハウジングを有し、モータハウジングに遊星キャリアが回転不可能に取り付けられている。したがって、遊星キャリアはモータハウジングと固定接続されている。それに応じて、遊星キャリアの追加の取付けを提供する必要がない。これに加えて、モータ軸がモータハウジングに対して支持され得る。したがってモータハウジングは、駆動モータを収容する他に複数の機能を果たす。バルブハウジングにモータハウジングを取り付けることによって、上記の単一の基準点と、それに伴う利点を確保することができる。
【0019】
合目的的な一実施形態では、電気駆動モータのモータ軸がバルブハウジング内まで長く延ばされ、バルブハウジング内で電気駆動モータの向かい側に位置する軸方向の一端に回転数センサが配置されている。回転数センサは、殊にプリント基板上に直接載置されている。その場合、回転数センサにより、モータ軸の軸方向端面において、好ましくは磁気要素の信号が検出される。したがって、電子コンポーネントをまとめて電子制御ユニットの領域に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による電気機械式ブレーキ圧生成装置のドライブトレインの一実施例の模式図である。
図2】本発明による電気機械式ブレーキ圧生成装置のドライブトレインの一実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例を図面に示し、以下の記載において詳しく説明する。
【0022】
図1に、本発明による電気機械式ブレーキ圧生成装置のドライブトレイン14の一実施例の模式図が示される。ドライブトレイン14は、回転運動aを生成可能な電気駆動モータ18を備える。電気駆動モータ18は、伝動装置ユニット22と機械的に接続されている。この実施例では、この伝動装置ユニット22は遊星歯車伝動装置である。遊星歯車伝動装置22は、駆動モータ軸線26に対して同軸に位置決めされ、ブレーキ圧生成装置のバルブハウジング28に配置されている。
【0023】
電気駆動モータ18の駆動回転数が遊星歯車伝動装置22を介してより遅い回転数に変換される。遊星歯車伝動装置22は、出力側で液圧モジュール30と機械的に接続されている。液圧モジュール30は、スピンドルドライブユニット38の軸方向並進運動bによりブレーキ圧を生成するピストン/シリンダユニット34を有する。この実施例で示されるドライブトレイン14は2軸に配置されている。これは、液圧モジュール30のスピンドルドライブユニット38の軸線42が駆動モータ軸線26に対して平行に、および径方向にずらして配置されていることを意味する。
【0024】
その場合、電気駆動モータ18は、バルブハウジング28内に配置されるのではなく、外部で遊星歯車伝動装置22に隣接する。したがって電気駆動モータ18と、バルブハウジング28内に配置されたピストン/シリンダユニット34は、伝動装置ユニット22の軸方向で向かい合う側に位置決めされている。それによって、電気駆動モータ18を収容するためのバルブハウジング28内の場所が節約され、それによりバルブハウジング28をより小さく形成することができる。
【0025】
図2は、本発明による電気機械式ブレーキ圧生成装置のドライブトレイン14の一実施例の断面図を示す。この図には、図1からの図示されたドライブトレイン14がより詳細に示されている。この実施例では、液圧モジュール30、電気駆動モータ18、および遊星歯車伝動装置22が共通の外側ハウジング46内に配置され、外側ハウジングは、取付手段50によりバルブハウジング28と接続されている。電気駆動モータ18は、この外側ハウジング46内で、追加的にさらに別のモータハウジング54内に配置され、このモータハウジングも同様にバルブハウジング28と接続されている。
【0026】
電気駆動モータ18は、軸受62によりモータハウジング54に対して支持されているモータ軸58を有する。モータ軸58には、電気駆動モータ18によって駆動される遊星歯車伝動装置22の太陽歯車66が配置されている。太陽歯車66は、モータハウジング54に取り付けられた遊星キャリア72を介して回転可能な遊星歯車70と協働する。
【0027】
この実施例では、遊星歯車70は段付きプラネットとして形成されている。これは、遊星歯車70が太陽歯車66との係合領域に、中空歯車74との係合領域におけるよりも大きい直径を有することを意味する。その場合、中空歯車74は、バルブハウジング28に対して回転可能に支持されている。モータ軸58は、遊星歯車伝動装置22によってバルブハウジング28内まで長く延ばされている。電気駆動モータ18の向かい側に位置するモータ軸58の軸方向の一端には、モータ軸58の回転数を検知する回転数センサ78がバルブハウジング28内に配置されている。この実施例では、回転数は、モータ軸58の軸方向の端で磁気要素80を介して検出される。
【0028】
中空歯車74は外側の歯を有し、中空歯車74はこの外側の歯を介してスピンドルドライブユニット38の平歯車82と協働し、それにより平歯車82を回転させる。その場合、スピンドルドライブユニット38は、バルブハウジング28と固定接続されたスピンドルドライブ収容部90内で回転可能に保持されたスピンドル86を備える。スピンドルドライブ収容部90内には、スピンドル86と係合するスピンドルナット94が追加的に収容され、それによりスピンドル86の回転によってスピンドルナット94が軸方向に変位可能である。
【0029】
平歯車82は、スピンドルドライブ収容部90に対して回転可能に支持されているカップ形状の構造要素98と固定接続されている。構造要素98は、追加的にスピンドル86の一端と固定接続され、それによりスピンドル86は、構造要素98を介して平歯車82と一緒に回転される。
【符号の説明】
【0030】
18 電気駆動モータ
22 伝動装置ユニット、遊星歯車伝動装置
26 駆動モータ軸線
28 バルブハウジング
30 液圧モジュール
34 ピストン/シリンダユニット
38 スピンドルドライブユニット
42 スピンドルドライブユニットの軸線
46 外側ハウジング
50 取付手段
54 モータハウジング
58 モータ軸
62 軸受
66 太陽歯車
70 遊星歯車
72 遊星キャリア
74 中空歯車
78 回転数センサ
80 磁気要素
82 平歯車
86 スピンドル
90 スピンドルドライブ収容部
94 スピンドルナット
98 構造要素
図1
図2