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特許7415000コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコル
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240109BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/06
C12M1/00 A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022535864
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 US2020065363
(87)【国際公開番号】W WO2021127014
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】62/949,169
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Beckman Coulter, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 S. Kraemer Boulevard, Brea, CA 92821, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, マシュー エス.
(72)【発明者】
【氏名】モシェル, レイチェル エレン
(72)【発明者】
【氏名】ネイ, ピーター ロバート
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー, ジョン エス.
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/092232(WO,A1)
【文献】特開平07-334572(JP,A)
【文献】特表2006-520502(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0100155(US,A1)
【文献】特表2017-508219(JP,A)
【文献】Clarity LIMS Intuive Lab Management,[online],2016年,[令和5年10月26日検索], インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20200523194943/https://www.illumina.com/content/dam/illumina-marketing/documents/products/brochures/brochure-clarity-lims-2016-web.pdf>
【文献】Design & execute with OneLab,[online],2019年04月11日,[令和5年10月26日検索], インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20190411041920/https://www.andrewalliance.com/laboratory-software/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
C12M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網と、
前記処理回路網と通信するメモリであって、前記メモリは、命令を記憶しており、前記命令は、前記処理回路網によって実行されると、前記処理回路網に、
前記メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することであって、前記実験室アプリケーションのセットは、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含む、ことと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および前記第2の実験室内での使用のための前記第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信することであって、前記第2のサブセットは、前記第1のサブセットと異なり、前記第2の管理者構成は、前記第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される前記管理者構成と異なる、ことと
を含む動作を実施させる、メモリと
を備える、システム。
【請求項2】
前記動作はさらに、
実験室オペレータクライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信することであって、前記制御信号は、前記管理者構成および前記オペレータ構成に従って、前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、こと
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記結果信号は、選択されたバッチの第1の部分が成功したことを示し、前記動作はさらに、
第2の科学デバイスにおいて前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動することであって、前記第2の科学デバイスは、前記第1の実験室内の前記1つまたはそれを上回る科学デバイスから、前記ユーザによって選択される、こと
を含む、請求項1-2のいずれかに記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の科学デバイスは、前記第1の科学デバイスと異なる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記選択された実験室アプリケーションは、前記第1の部分および前記第2の部分のインジケーションを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記動作はさらに、
前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの完了に応じて、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの結果を受信することと、
前記結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定することと、
実験室オペレータクライアントデバイスに、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの結果と、前記結果が、前記所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供することと
を含む、請求項1-のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記結果は、前記第1の科学デバイスがオフラインである間、前記ユーザから受信される、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の科学デバイスは、
前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行することを完了することに応じて、前記第1の科学デバイスが、ネットワークを介して前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されているかどうかを決定することと、
前記第1の科学デバイスが、前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されている場合、前記1つまたはそれを上回るサーバに前記結果信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスが、前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されていない場合、
前記1つまたはそれを上回るサーバに周期的にpingし、前記第1の科学デバイスが前記1つまたはそれを上回るサーバとのコネクティビティを再確立しているかどうかを決定することと、
コネクティビティを再確立することに応じて、前記1つまたはそれを上回るサーバに前記結果信号を伝送することと
を行うように構成される、請求項1-のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記動作はさらに、
少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定することであって、生産中である実験室アプリケーションは、実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能であり、生産中ではない実験室アプリケーションは、前記実験室管理者にアクセス可能であり、前記実験室オペレータにアクセス可能ではない、こと
を含む、請求項1-のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記バッチを処理するために前記実験室アプリケーションを起動するための前記要求は、少なくとも、サンプルのコンテナの走査を含み、前記動作はさらに、
前記走査に基づいて、前記サンプルを識別すること
を含む、請求項1-のいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
前記サンプルを識別することは、前記走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
機械可読媒体であって、前記機械可読媒体は、命令を記憶しており、前記命令は、1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網によって実行されると、前記処理回路網に、
メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することであって、前記実験室アプリケーションのセットは、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含む、ことと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および前記第2の実験室内での使用のための前記第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信することであって、前記第2のサブセットは、前記第1のサブセットと異なり、前記第2の管理者構成は、前記第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される前記管理者構成と異なる、ことと
を含む動作を実施させる、機械可読媒体。
【請求項13】
前記動作はさらに、
実験室オペレータクライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信することであって、前記制御信号は、前記管理者構成および前記オペレータ構成に従って、前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、こと
を含む、請求項12に記載の機械可読媒体。
【請求項14】
1つまたはそれを上回るサーバにおいて実施される方法であって、前記方法は、
メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することであって、前記実験室アプリケーションのセットは、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含む、ことと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および前記第2の実験室内での使用のための前記第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信することであって、前記第2のサブセットは、前記第1のサブセットと異なり、前記第2の管理者構成は、前記第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される前記管理者構成と異なる、ことと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年12月17日に出願された、米国仮出願第62/949,169号の優先権の利益を主張する。
【0002】
実施形態は、液体ハンドラに関する。いくつかの実施形態は、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコルに関する。
【背景技術】
【0003】
実験室において液体を取り扱うステップは、典型的には、実験室オペレータがプロトコルを実装するステップにおいて間違いを犯し得るため、エラーが生じやすく、非効率なプロセスである。液体ハンドラプロトコルを実施するステップにおいてエラーを低減させ、効率を向上させるための技法が、望ましくあり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、概して、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコルに関する。
【0005】
本明細書に説明される技術のいくつかの側面によると、コンピュータ実装方法は、メモリ内に、サンプルのバッチにおける使用のための実験室アプリケーションのセットを記憶するステップを含む。本方法は、メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶するステップを含む。本方法は、第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、第1の実験室内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信するステップを含む。本方法は、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき、1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信するステップを含む。本方法は、第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するために第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信するステップであって、第1の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップを含む。本方法は、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供するステップを含む。本方法は、第1の科学デバイスから、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信するステップを含む。本方法は、第1の科学デバイスに、管理者構成に従ってバッチを処理するために、選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送するステップを含む。本方法は、第1の科学デバイスから、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信するステップを含む。
【0006】
他の側面は、処理回路網と、メモリとを備え、メモリは、処理回路網によって実行されると、処理回路網に上記の方法を実施させる、命令を記憶する、上記の方法およびシステムを実施するための命令を記憶する、機械可読媒体を含む。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
システムであって、
1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網と、
前記処理回路網と通信するメモリであって、前記メモリは、命令を記憶しており、前記命令は、前記処理回路網によって実行されると、前記処理回路網に、
前記メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
を含む動作を実施させる、メモリと
を備える、システム。
(項目2)
前記動作はさらに、
実験室オペレータクライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信することであって、前記制御信号は、前記管理者構成および前記オペレータ構成に従って、前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、こと
を含む、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記結果信号は、選択されたバッチの第1の部分が成功したことを示し、前記動作はさらに、
第2の科学デバイスにおいて前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動することであって、前記第2の科学デバイスは、前記第1の実験室内の前記1つまたはそれを上回る科学デバイスから、前記ユーザによって選択される、こと
を含む、項目1-2のいずれかに記載のシステム。
(項目4)
前記第2の科学デバイスは、前記第1の科学デバイスと異なる、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記選択された実験室アプリケーションは、前記第1の部分および前記第2の部分のインジケーションを含む、項目3に記載のシステム。
(項目6)
前記実験室アプリケーションのセットは、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含み、前記動作はさらに、
第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および前記第2の実験室内での使用のための前記第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信することであって、前記第2のサブセットは、前記第1のサブセットと異なり、前記第2の管理者構成は、前記第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される前記管理者構成と異なる、こと
を含む、項目1-5のいずれかに記載のシステム。
(項目7)
前記動作はさらに、
前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの完了に応じて、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの結果を受信することと、
前記結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定することと、
実験室オペレータクライアントデバイスに、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの結果と、前記結果が、前記所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供することと
を含む、項目1-6のいずれかに記載のシステム。
(項目8)
前記結果は、前記第1の科学デバイスがオフラインである間、前記ユーザから受信される、項目7に記載のシステム。
(項目9)
前記第1の科学デバイスは、
前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行することを完了することに応じて、前記第1の科学デバイスが、ネットワークを介して前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されているかどうかを決定することと、
前記第1の科学デバイスが、前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されている場合、前記1つまたはそれを上回るサーバに前記結果信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスが、前記1つまたはそれを上回るサーバに接続されていない場合、
前記1つまたはそれを上回るサーバに周期的にpingし、前記第1の科学デバイスが前記1つまたはそれを上回るサーバとのコネクティビティを再確立しているかどうかを決定することと、
コネクティビティを再確立することに応じて、前記1つまたはそれを上回るサーバに前記結果信号を伝送することと
を行うように構成される、項目1-8のいずれかに記載のシステム。
(項目10)
前記動作はさらに、
少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定することであって、生産中である実験室アプリケーションは、前記実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能であり、生産中ではない実験室アプリケーションは、前記実験室管理者にアクセス可能であり、実験室オペレータにアクセス可能ではない、こと
を含む、項目1-9のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
前記バッチを処理するために前記実験室アプリケーションを起動するための前記要求は、少なくとも、サンプルのコンテナの走査を含み、前記動作はさらに、
前記走査に基づいて、前記サンプルを識別すること
を含む、項目1-10のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
前記サンプルを識別することは、前記走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用することを含む、項目11に記載のシステム。
(項目13)
機械可読媒体であって、前記機械可読媒体は、命令を記憶しており、前記命令は、1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網によって実行されると、前記処理回路網に、
メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
を含む動作を実施させる、機械可読媒体。
(項目14)
前記動作はさらに、
実験室オペレータクライアントデバイスから、前記選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信することであって、前記制御信号は、前記管理者構成および前記オペレータ構成に従って、前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、こと
を含む、項目13に記載の機械可読媒体。
(項目15)
1つまたはそれを上回るサーバにおいて実施される方法であって、前記方法は、
メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶することと、
第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、前記第1の実験室内で前記サンプルのバッチを処理するための前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および前記第1の実験室における使用のための前記第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信することと、
ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、前記管理者構成に従って構成される前記実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信することと、
前記第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための前記第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信することであって、前記第1の科学デバイスは、前記第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ことと、
前記要求に応答して、前記第1のサブセットから、前記第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供することと、
前記第1の科学デバイスから、前記1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信することと、
前記第1の科学デバイスに、前記管理者構成に従って前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための制御信号を伝送することと、
前記第1の科学デバイスから、前記バッチを処理するための前記選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行することが成功したかどうかを示す結果信号を受信することと
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、いくつかの実施形態による、液体ハンドラプロトコルが実装され得る、例示的システムを図示する。
【0008】
図2図2は、いくつかの実施形態による、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコルのための例示的データフロー図を図示する。
【0009】
図3図3は、いくつかの実施形態による、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコルを実施するための例示的方法を図示する、フローチャートである。
【0010】
図4図4は、いくつかの実施形態による、サンプルをシーケンシングするための例示的な高レベルワークフローを図示する。
【0011】
図5図5は、いくつかの実施形態による、アプリケーションおよび構成管理に関する例示的データフローを図示する。
【0012】
図6図6は、いくつかの実施形態による、アプリケーションを管理するための例示的グラフィカルユーザインターフェースを図示する。
【0013】
図7図7は、いくつかの実施形態による、試薬キットプロトコルの目次、対応するプロトコルテキスト、および選択肢の表示の略図である。
【0014】
図8図8は、いくつかの実施形態による、コンピューティング機械のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
以下の説明および図面は、当業者が具体的な実施形態を実践することを可能にするために、それらを十分に図示する。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的なプロセスおよび他の変更を組み込み得る。いくつかの実施形態の一部および特徴が、他の実施形態のものに含まれる、またはその代わりに用いられ得る。請求項に記載の実施形態は、それらの請求項の全ての利用可能な均等物を包含する。
【0016】
上記に議論されるように、実験室において液体を取り扱うステップは、典型的には、実験室オペレータが科学デバイスにおいてプロトコルを実装するステップにおいて間違いを犯し得るため、エラーが生じやすい非効率なプロセスである。科学デバイスにおいてプロトコル(例えば、液体ハンドラプロトコル)を実施するステップにおいてエラーを低減させ、効率を向上させるための技法が、望ましくあり得る。いくつかの側面は、科学デバイスにおいてプロトコルを実施するためのコンピュータ実装された技法を対象とする。これらの技法は、ある場合には、人的過誤を低減させる、または効率を向上させ得る。
【0017】
図1は、いくつかの実施形態による、液体ハンドラプロトコルが実装され得る、例示的システム100を図示する。示されるように、システム100は、クラウドサーバ102と、第1の実験室104とを含む。
【0018】
第1の実験室104は、本明細書に説明されるいくつかの実施形態を実装する、複数の実験室のうちの1つであってもよい。示されるように、第1の実験室104は、実験室管理者(管理者)クライアントデバイス106と、1つまたはそれを上回る科学デバイス108.1-n(nは、正の整数である)とを含む。科学デバイス108.1-nは、例えば、科学または実験室器具を含んでもよい。いくつかの実施形態では、液体のサンプルまたはバッチを処理する任意の実験室機器は、科学デバイスであってもよい。各科学デバイス108.k(kは、1とnとの間の正の整数である)は、埋込または取付されたコンピュータを含む。埋込または取付されたコンピュータは、少なくとも、処理回路網と、メモリと、ネットワーク110を経由して(例えば、クラウドサーバ102と)通信するためのネットワークインターフェースとを備える。埋込または取付されたコンピュータは、科学デバイスにおいてサンプルのバッチを処理する実験室アプリケーションを起動することが可能であってもよい。実験室管理者クライアントデバイス106は、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、モバイルフォン、タブレット型コンピュータ、スマートウォッチ、デジタル音楽プレーヤ、携帯情報端末(PDA)、および同等物であってもよい。示されるように、ネットワーク110は、クラウドサーバ102、実験室管理者クライアントデバイス106、および科学デバイス108.1-nを接続し、それらの機械間の通信を可能にする。
【0019】
ネットワーク110は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワーク、無線ネットワーク、仮想プライベートネットワーク、および同等物のうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。加えて、実験室管理者クライアントデバイス106および科学デバイス108.1-nは、第1の実験室104の内部ネットワーク(または他の通信システム)を経由して、相互と通信することが可能であってもよい。
【0020】
クラウドサーバ102は、処理回路網、メモリ、およびネットワーク110を経由して通信するためのネットワークインターフェースを伴う、任意のサーバを含んでもよい。クラウドサーバ102は、単一のサーバまたは複数のサーバ(例えば、サーバファーム)を含んでもよい。クラウドサーバ102は、データリポジトリ(例えば、データベースまたは他のデータ記憶ユニット)として実装され得る、1つまたはそれを上回るメモリユニットを含んでもよい。1つまたはそれを上回るメモリユニットは、キャッシュユニット、長期記憶ユニット、および同等物を含んでもよい。
【0021】
いくつかの実施形態によると、クラウドサーバ102は、メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶する。(本明細書で使用されるように、サンプルのバッチは、とりわけ、同時に同一のプロトコル/実験室アプリケーションを使用して、同一の科学デバイスまたはデバイスのセット上で処理される1つまたはそれを上回るサンプルの群を含んでもよい。「同時」は、とりわけ、厳密に同時、またはハードウェア関連または他の処理遅延によって引き起こされる時間差(例えば、1秒、1分、1時間等)を含み得る。語句「サンプルのバッチ」および「同時」はまた、それらの平易な通常の意味を含有し得る。)クラウドサーバ102は、第1の実験室104と関連付けられる実験室管理者クライアントデバイス106から、(メモリ内に記憶されるサンプルのバッチのサブセットであり得る)第1の実験室104内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室104における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者(管理者)構成を受信する。クラウドサーバ102は、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、実験室管理者クライアントデバイス106から、または第1の実験室104と関連付けられる実験室オペレータクライアントデバイスから、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するための1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成(例えば、バッチ構成)を受信する。クラウドサーバ102は、第1の実験室内の第1の科学デバイス108.1(例えば、科学デバイス180.1-nのうちのいずれか1つ)から、(例えば、サンプルのバッチの中からの)サンプルのバッチを処理するための第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信し、第1の科学デバイス108.1は、第1の実験室104内の1つまたはそれを上回る科学デバイス108.1-nから、ユーザ(例えば、実験室オペレータ)によって選択される。クラウドサーバ102は、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイス108.1を使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供する。クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1から、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションからのバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションを受信する。クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1に、管理者構成に従って選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送する。第1の部分は、単一の部分または複数の部分を含んでもよい。クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1から、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信する。
【0022】
本明細書で使用されるように、語句「バッチ構成」または「バッチの構成」は、その平易な通常の意味を含有する。例えば、バッチ構成は、サンプルのバッチのための電子データを含んでもよい。
【0023】
本明細書で使用されるように、語句「実験室アプリケーション」は、その平易な通常の意味を含有する。例えば、実験室アプリケーションは、科学デバイス上でバッチを処理するための、ソフトウェアまたはハードウェア命令のセットを含んでもよい。実験室アプリケーションは、科学デバイス(例えば、科学デバイス108.k(kは、1とnとの間の数値である)上で起動する、または実行してもよい。実験室アプリケーションは、1つまたはそれを上回るプロトコルを含んでもよい。
【0024】
いくつかの実施形態によると、サンプルは、バッチの一部である。バッチは、1つまたはそれを上回るサンプルの群である。バッチ構成は、バッチのための電子またはデジタルデータを含有する。実験室アプリケーションは、バッチを処理し、科学デバイス(例えば、科学デバイス108.k)上で起動する。実験室アプリケーションは、1つまたはそれを上回るプロトコルを含む。
【0025】
図2は、いくつかの実施形態による、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコル200のための例示的データフロー図を図示する。示されるように、プロトコル200は、クラウドサーバ102、実験室管理者クライアントデバイス106、および第1の科学デバイス108.1とともに実装される。
【0026】
ブロック202において、クラウドサーバ102が科学デバイス(例えば、科学デバイス108.1-n)においてサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーション(実験室アプリ)のセットを記憶する。実験室アプリケーションのセットが、クラウドサーバ102のメモリ内、またはクラウドサーバ102と通信するデータリポジトリ(例えば、データベースまたは他のデータ記憶ユニット)内に記憶されてもよい。クラウドサーバのメモリは、本データリポジトリを含んでもよい。
【0027】
ブロック204.1-2において、クラウドサーバ102は、実験室管理者クライアントデバイス106から、第1の実験室104内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーション(ブロック204.1)の第1のサブセットの選択、および第1の実験室104における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成(ブロック204.2)を受信する。ある場合には、クラウドサーバ102は、管理者構成の一部として実験室管理者クライアントデバイス106からのインジケーションに基づいて、少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定する。生産中である実験室アプリケーションは、実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能である。生産中ではない実験室アプリケーションは、実験室管理者にアクセス可能であり、実験室オペレータにアクセス可能ではない。
【0028】
ブロック206において、クラウドサーバ102は、実験室管理者クライアントデバイス106(または、代替として、第1の実験室104と関連付けられる実験室オペレータクライアントデバイス)から、実験室アプリケーションの第1のサブセットによる、起動するための1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成(バッチ構成)を受信する。バッチ構成は、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して受信されてもよい。1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成は、バッチを処理するための実験室アプリケーションによって要求される、1つまたはそれを上回るバッチに関連する電子データを含んでもよい。ウェブソフトウェアプラットフォームは、ウェブページを介して、実験室管理者クライアントデバイス106または実験室オペレータクライアントデバイスからアクセス可能であってもよい。
【0029】
ブロック208において、クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1から、バッチを処理するための実験室アプリケーションを起動するための要求を受信する。ある場合には、バッチを処理するための実験室アプリケーションを起動するための要求は、可能性として、とりわけ、バッチからのサンプルのコンテナの(例えば、カメラを用いた)走査を含む。クラウドサーバ102および/または第1の科学デバイス108.1は、走査に基づいて、サンプルを識別してもよい。サンプルを識別するステップは、走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用するステップを含んでもよい。
【0030】
ブロック210において、クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1に、要求に応答して、第1の科学デバイス108.1における実行が可能である、実験室アプリケーションを提供する。
【0031】
ブロック212において、クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1から、第1の科学デバイス108.1における実行が可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションからの実験室アプリケーションの選択を受信する。
【0032】
ブロック214において、クラウドサーバ102は、第1の科学デバイスに、管理者構成に従ってバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送する。ある場合には、(例えば、ブロック206の一部として、またはそれと併せて)クラウドサーバ102はまた、実験室オペレータクライアントデバイスから、選択されたバッチに関するオペレータ構成を受信する。制御信号は、管理者構成およびオペレータ構成に従って、選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するためのものである。
【0033】
ブロック216において、クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1から、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信する。
【0034】
ある場合には、結果信号は、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するステップが成功したことを示す。クラウドサーバ102は、第1の科学デバイス108.1と異なる第2の科学デバイス108.2においてバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動するための、別の制御信号を伝送する。第2の科学デバイス108.2は、第1の実験室104内の科学デバイス108.1-nから、ユーザによって選択される。ブロック202においてクラウドサーバ102に記憶される、少なくとも1つの実験室アプリケーションは、第1の部分および第2の部分のインジケーションを含む。
【0035】
ある場合には、クラウドサーバ102は、クラウドサーバ102において記憶される実験室アプリケーションおよびブロック206において実験室オペレータによって提供される、バッチに関する構成の両方に基づいて、付加的な工程が必要であるかどうかを決定する。バッチのステータスの変化を実験室オペレータに通信するステップが、実験室オペレータが実験室オペレータクライアントデバイスからアクセスするウェブアプリケーションを介して行われてもよい。ブロック206からブロック216を通したイベントのシーケンスが、後続の工程のために繰り返されてもよい。これは、いくつかの実施形態では、実験室オペレータが次の工程のために付加的なバッチ構成を提供することが要求され得るため、206に戻って開始することを繰り返す。
【0036】
いくつかの実施形態では、選択されたバッチの完了に応じて、クラウドサーバ102は、選択されたバッチの結果を受信する。結果は、第1の科学デバイス108.1から、または(例えば、第1の科学デバイスがオフラインである間、実験室オペレータクライアントデバイスを介して)ユーザから受信されてもよい。クラウドサーバ102は、結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定する。クラウドサーバ102は、実験室オペレータクライアントデバイスに、選択されたバッチの結果と、結果が所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供する。
【0037】
ある場合には、第1の科学デバイス108.1は、選択されたバッチの第1の部分を実行するステップを完了することに応じて、第1の科学デバイス108.1がネットワーク110に接続されているかどうかを決定する。第1の科学デバイス108.1が、ネットワーク110を介してクラウドサーバ102に接続されている場合、第1の科学デバイス108.1は、クラウドサーバ102に結果信号を伝送する。第1の科学デバイス108.1が、クラウドサーバ102に接続されていない場合、第1の科学デバイス108.1は、クラウドサーバ102に周期的にpingし、第1の科学デバイス108.1がクラウドサーバ102へのネットワークコネクティビティを再確立しているかどうかを決定する。クラウドサーバ102へのネットワークコネクティビティを再確立するステップに応じて、第1の科学デバイス108.1は、クラウドサーバ102に結果信号を伝送する。
【0038】
ある場合には、ブロック202においてクラウドサーバ102に記憶された実験室アプリケーションのセットは、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含む。クラウドサーバ102は、第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および第2の実験室内での使用のための第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信してもよい。第2のサブセットは、第1のサブセットと異なる。第2の管理者構成は、実験室管理者クライアントデバイス106から受信される管理者構成と異なる。
【0039】
図3は、いくつかの実施形態による、コンピュータ実装された液体ハンドラプロトコルを実施するための例示的方法300を図示する、フローチャートである。
【0040】
動作302において、1つまたはそれを上回るサーバ(例えば、クラウドサーバ102)が、メモリ(例えば、1つまたはそれを上回るサーバに結合されるデータリポジトリ)内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶する。
【0041】
動作304において、1つまたはそれを上回るサーバは、第1の実験室(例えば、第1の実験室104)と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイス(例えば、実験室管理者クライアントデバイス106)から、第1の実験室内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信する。
【0042】
動作306において、1つまたはそれを上回るサーバは、ウェブソフトウェアプラットフォーム(例えば、実験室管理者クライアントデバイス106または別のコンピューティングデバイスからアクセス可能なウェブページ)を介して、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するための、1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信する。
【0043】
動作308において、1つまたはそれを上回るサーバは、第1の実験室内の第1の科学デバイス(例えば、科学デバイス108.1)から、バッチを処理するための実験室アプリケーションを起動するための要求を受信する。第1の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される。
【0044】
動作310において、1つまたはそれを上回るサーバは、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供する。
【0045】
動作312において、1つまたはそれを上回るサーバは、第1の科学デバイスから、第1の科学デバイスにおいて選択された実験室アプリケーションを実行することによってバッチを処理するための、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信する。
【0046】
動作314において、1つまたはそれを上回るサーバは、第1の科学デバイスに、管理者構成に従って選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送する。
【0047】
動作316において、1つまたはそれを上回るサーバは、第1の科学デバイスから、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信する。
【0048】
上記に説明されるように、方法300の動作302-316が、所与の順序において、連続して実施される。しかしながら、代替実施形態では、動作は、任意の順序において実施されてもよい。ある場合には、2つまたはそれを上回る動作が、並行して実施されてもよい。さらに、1つまたはそれを上回る動作が、動作302-316に追加されてもよい、および/または1つまたはそれを上回る動作が、除去される、または他の動作に置き換えられてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態は、以下のワークフローのうちの1つまたはそれを上回るものを対象とする。1つのワークフローでは、コンピュータが、管理者構成アプリケーションを用いた処理の開始から終了まで、(サンプルのバッチに関連する電子データを受信し、記憶することによって)サンプルのバッチを追跡する。これは、時として、保管されたサンプルを発生させる、サンプルアリコートの場合である。別のワークフローでは、サンプルのバッチに対する実験室アプリケーションの実行が、実験室オペレータが、以前に部分的に処理されている(バッチからの)保管されたサンプルで開始しているため、管理者構成実験室アプリケーションの中間において開始される。
【0050】
いくつかの次世代シーケンシング(NGS)キットに関して、ライブラリ構築の一部が、比較的に大量の部分的に調製されたサンプルの小アリコートを使用するステップを伴う。残存する未使用部分は、キットのためのライブラリ構築ワークフローでは、もはや使用されない。本構想は、これが、サンプルの初期ストックを2つの部分、すなわち、ワークフローを通して継続するものと、そうではない(潜在的に、以降の使用のために保存される)ものとに分割するため、「分割ストック」と呼ばれ得る。説明を容易にするために、いくつかの側面は、保存される、部分的に調製されたサンプルの未使用部分を「保管されたサンプル」と称し、ワークフローを通して継続するアリコートを「サンプルアリコート」と称する。
【0051】
1つの問題が、2つの部分を有する。貯蔵のために、プロセスの間に、保管されたサンプルが、システムのある場所に置かれ、次いで、後に、貯蔵のためにシステムから回収され得る。将来の使用のために、保管されたサンプルは、将来において再度使用され得る。これは、ワークフローの中間プロセスを選び、次いで、ワークフローの残りのステップを継続することを意味するであろう。
【0052】
貯蔵は、本システム上での貯蔵のための追加の実験器具を有することによって対処され得る。これは、保管されたサンプルを留保することに役立つような冷却された貯蔵場所上で行われるべきである。しかしながら、多くのシステムは、空間を有しておらず、したがって、追加の実験器具を有していない、および/または冷却された追加の貯蔵場所を有していない。多くの場合には、これは、保管されたサンプルを保存することの代わりに、単純にこれを破棄することにつながり得る。
【0053】
ワークフローの視点から、ユーザ(例えば、実験室オペレータ)が、種々の時間において、すなわち、即座に、工程の間の設定された時間において、または工程の終了時に、保管されたサンプルを伴う追加の実験器具を回収することを所望し得る。これを回収するときの選択肢は、ユーザ選好、実験室ポリシ、またはキットに関する使用のための命令に依存し得る。
【0054】
将来の使用は、保管されたサンプルをワークフローの中間に再導入するステップを伴い得る。ソフトウェアまたはハードウェア内では、ワークフローを通して途中で保管されたサンプルを再導入するための直接的サポートがなければ、ユーザは、手動でそれらを処理する場合がある。オープンシステム(汎用目的の液体ハンドラ)は、対処方法を提供するためにカスタマイズされたプログラミングを可能にすることによって、別の選択肢を提供する。
【0055】
保管されたサンプルのライン上貯蔵が、科学デバイスの有用な占有面積を占めている。保管されたサンプルを回収するようにユーザにプロンプトするステップは、自動化システムの無人ワークフローを断絶させ、ユーザを適時に存在させ、手動で介在させる。本システムから保管されたサンプルを回収するための時間に関する選択肢を有することは、ソフトウェアに複雑性の追加をもたらす。したがって、保管されたサンプルが破棄されることは、より安価かつより容易であり得、そのため、これは、喪失/廃棄される。
【0056】
ワークフローを通して途中で保管されたサンプルを再導入するための直接的サポートがなければ、ユーザ(例えば、実験室オペレータ)は、以降に処理されるべきである、任意の貯蔵されたサンプルを手動で処理する場合がある。これは、自動化を有することの恩恵の一部を無効にする。オープンシステム上でのカスタマイズされたプログラミングの対処方法は、実装することが複雑であり、時間がかかり、高価である。これはまた、理解することも困難であり、エラーにつながり得る。
【0057】
いくつかの実施形態によると、分割されたストックの問題を解決するための概念は、3つの部分、すなわち、(i)保管されたサンプルの貯蔵を自動化すること、(ii)保管されたサンプルのカスタマイズされた取出を可能にすること、および(iii)保管されたサンプルの再導入を可能にすることから成る。
【0058】
貯蔵を自動化するステップは、本システム上に、(蓋を含む)付加的な実験器具のための利用可能な空間を作製するステップを含む。これはまた、分割の後に保管されたサンプルを貯蔵するための冷却された場所を提供するステップも含む。
【0059】
顧客が保管されたサンプルを取り出すための時間を決定することを可能にするステップは、所望の取出時間を決定するための工程前のユーザ相互作用を含む。これはまた、取出が有用である時間(分割の後、工程の間のユーザ定義された時間、または工程の終了時)の通知を提供するステップも含む。
【0060】
保管されたサンプルの再導入を可能にするために、ソフトウェアは、分割の後に選別することを可能にするが、オリジナルのサンプルアリコートの代わりに保管されたサンプルを使用するように設計される。これは、ユーザが保管されたサンプルを介してサンプルを再導入する方法を理解することを可能にするための、ユーザインターフェースを含む。これはまた、保管されたサンプルから新しいサンプルアリコートを生成するための自動化およびデータ取扱アクティビティも含む。本明細書に開示される技術のいくつかの側面は、ワークフロー内の適切な場所において保管されたサンプルを用いてワークフローを開始することを可能にする。
【0061】
システム上冷蔵に対する1つのアプローチは、分割ストックが、(ソフトウェアによってプロンプトされる)ユーザが保管されたサンプルを即座に回収することになるものであるという1つの選択肢を有することを含む。本選択肢が、選定されない場合、保管されたサンプルは、廃棄するために破棄されてもよい。本アプローチは、そうでなければ保管されたサンプルによって占有される空間を解放する。別のアプローチは、「低温ブロック」を、工程の開始時に、ユーザによって、そうでなければ室温の場所上に設置させるステップを含む。ユーザが保管されたサンプルを回収するまで、これを一時的に貯蔵するために、本「低温ブロック」を使用する。本選択肢は、依然として、ユーザ構成回収時間を可能にするステップをサポートし得る。
【0062】
保管されたサンプルの再導入を取り扱うための別の可能性として考えられる機構は、ユーザにとって利用可能な少なくとも2つの技法を有することである。第1のものは、保管されたサンプルを発生させるであろう、エンドツーエンドワークフローであろう。第2のものは、保管されたサンプルから開始し、ワークフローの残りを継続するためのアプリケーションであろう。これは、ユーザが開始するための中間点を選ぶことを可能にするアプローチよりも、実装することが容易であり、理解することが容易であり得る。
【0063】
図4は、いくつかの実施形態による、サンプルをシーケンシングするための例示的な高レベルワークフロー400を図示する。
【0064】
ワークフロー400によると、サンプル402から抽出404を介して抽出された核酸(例えば、DNAまたはRNA)406が、ライブラリ構築408プロセスの結果として、ライブラリ410の中に入れられる。本プロセスの一部として、シーケンシング技術に応じて1つまたは2つのいずれかである、インデックスアダプタが、核酸に付着される。これらのアダプタは、種々のシーケンサとの親和性および以降のデータ分析における結果識別のために使用される。複数のサンプル402からのライブラリ410は、同一の入力容器ウェル(プールされたライブラリ414)の中にともにプールされ(412)、シーケンサ416上に設置される。本プールするステップ(412)は、高価かつ時間がかかるシーケンス動作が多重化されることを可能にする。シーケンサ416は、プールされたライブラリ414のためのシーケンスデータ418を返す。バイオインフォマティクス420が、次いで、データをサンプル402毎の結果422に分離するために使用される。
【0065】
ライブラリ構築408プロセスを開始するとき、科学者は、各サンプルに追加するべきインデックスアダプタに関する方略を有してもよい。本インデックスアダプタは、ライブラリプール414内では、他のサンプルの中で一意であり得る。科学者は、後に、シーケンサの中への付加的なシーケンサ固有の入力に加えて、サンプル毎にサンプル識別子(ID)およびインデックス情報をプログラムしてもよい。本情報は、次いで、結果として生じるデータ内のサンプルを識別するためにバイオインフォマティシャンによって出力され、使用される、シーケンシングデータにパッケージ化される。いくつかの実施形態では、解決されつつある1つの問題は、科学者がサンプルIDとインデックス情報を関連付ける回数を最小限化し、サンプル結果の混合の可能性を低減させることである。
【0066】
いくつかの実施形態は、上記に概説されるワークフロー400のライブラリ構築408およびプーリング412セクションを実施する。実施形態がこれらのステップを実施することを可能にするために、ユーザは、サンプルID、インデックスアダプタ選択、およびプールするためのサンプルをともに入力する。実施形態は、これを使用し、適切なインデックスを伴うライブラリを調製し、以降、それらをともにプールする。
【0067】
いくつかの実施形態では、コンピューティング機械は、サンプルID、インデックス、およびプーリング情報へのアクセスを有し、技術的特徴は、本情報を使用し、シーケンサの中に直接入力され得る、ファイル出力を発生させることである。シーケンサは、シーケンシングの起動をセットアップするために本データ(およびさらなるもの)を要求する。本コンピューティング機械特徴は、情報内のキーイングの再作業を排除するが、より重要なこととして、その再作業の間に生じ得る、エラーを排除する。ユーザは、残りのシーケンシング固有パラメータをシーケンサの中に入力する。発生されたファイルは、分界されるプレーンテキストであり得る。いくつかの側面では、コンピューティング機械は、シームレスにシーケンシングプラットフォームと統合してもよい。
【0068】
いくつかの側面は、ワークフロー400のライブラリ構築408を自動化する。ライブラリ構築試薬キットは、プロトコル、すなわち、サンプルを適切に処理するために化学物質を使用する方法に関する一連の命令を具備してもよい。実験室内で新しいプロトコルを実装するステップは、プロトコル修正を含み得る。プロトコル修正は、サンプルタイプ、数量、および品質(例えば、PCRサイクル数を変動させる)および実験室環境の差(例えば、清掃乾燥時間を変動させる)によって決定され得る。
【0069】
臨床設定において、いったん実験室がプロトコル修正の正しいセットを見出し、適切な結果が、それらを使用して達成されたことを証明すると、プロトコルおよびその修正が、標準動作手順(SOP)の中に書き込まれる。本プロセスは、実証と呼ばれる。臨床サンプルは、実証されたSOPを使用して起動されることが期待される。研究ユーザは、それらのプロセスの厳密さに応じて、類似のプロセスを有してもよい。問題は、(1)プロトコル修正をともに標準的な処理方法にバンドルすることと、(2)サンプルが規格に従って処理されることを確実にすることとを含み得る。
【0070】
いくつかの側面が、具体的には、念頭にNGSを伴って設計される。ある場合には、クラウドサーバ102のメモリ内に記憶される、自動化されたアプリケーションが、一元化された開発者によってオーサリングされる。実験室管理者は、(実験室管理者クライアントデバイス106を介して)アプリケーション構成、すなわち、科学デバイス上での実行のためにアプリケーションの中に渡された一連のパラメータを生成する。いったん実験室管理者が、アプリケーション構成が、良好に作用していることを証明すると、そのアプリケーション構成が、科学デバイス108.1-nを動作させる実験室オペレータによる生産使用のために、マーキングされる。パラメータをともにアプリケーション構成の中にバンドルする概念が、実装されてもよい。開発者は、貯蔵に関する実験室アプリケーションをオーサリングする任意のエンティティまたは複数のエンティティ、例えば、ソフトウェア開発者、科学者、システム技師、または上記のうちの1つまたはそれを上回るものと関連付けられる群または事業を含み得る。用語「開発者」はまた、その平易な通常の意味も含有する。
【0071】
いくつかの実施形態は、管理者およびオペレータの役割を伴う、許可システムを含む。管理者は、実験室管理者クライアントデバイス106にマップする。オペレータまたは検査技師が、科学デバイス108.1-nを動作させる。実験室管理者は、新しいアプリケーションをインストールし、アプリケーション構成を生成する。いったん管理者が、クラウドサーバ102上でのライブラリ構築プロセスを立証すると、アプリケーション構成が、実験室(例えば、第1の実験室104)内での生産使用のためにマーキングされる。オペレータは、管理者による生産使用のためにマーキングされている、アプリケーション構成を起動することができる。いくつかの実施形態では、オペレータは、アプリケーション構成を編集することはできない。
【0072】
図5は、いくつかの実施形態による、アプリケーションおよび構成管理に関する例示的データフロー500を図示する。
【0073】
図5に示されるように、開発者502が、(例えば、クラウドサーバ102において)アプリケーション504を含む、アプリケーションをインストールする。アプリケーションは、実験室管理者(実験室管理者)にアクセス可能である。実験室管理者は、アプリケーション504に関するアプリケーション(アプリ)構成506を生成し、編集する。実験室管理者は、サンプルに対してアプリ構成を起動し、バッチ構成を引き起こし、起動する(508)。実験室管理者は、次いで、結果を評価し、結果に基づいてアプリ構成506を微調整する。これは、実験室(例えば、第1の実験室104)内の実験室管理者およびオペレータの両方にアクセス可能である、実証されたアプリ構成510を引き起こす。
【0074】
図6は、いくつかの実施形態による、アプリケーションを管理するための例示的グラフィカルユーザインターフェース(GUI)600を図示する。GUI600は、実験室管理者クライアントデバイス106において提示されてもよい。図6は、インストールされた1つのアプリケーション、すなわち、ABCアプリケーションを伴う、プロトタイプGUI600を示す。管理者Abe Lincolnが、ログインされる。それぞれが、異なるサンプルタイプ(FFPE、新鮮凍結)に対して作用する、3つのアプリケーション構成が、存在する。実施例は、アプリケーション構成のうちの2つが実証されることを示す。これは、実験室オペレータが、ABC FFPEまたはABC新鮮凍結を起動し得ることを意味する。
【0075】
試薬キットは、プロトコル、すなわち、サンプルを適切に処理するために化学物質を使用する方法に関する一連の命令を具備してもよい。プロトコルは、典型的な実験室機器を用いた手動のピペット操作のために設計される。実験室管理者およびオペレータは、これらのプロトコルを深く理解し、それらを毎日使用し、ライブラリ構築手動処理を駆動する。実験室は、サンプルタイプ、数量、および品質、および実験室環境の差(例えば、清掃乾燥時間を変動させる)に応じて、プロトコルから変動(例えば、PCRサイクルを変動)させ得る。
【0076】
試薬キットが、液体ハンドラの上で自動化されると、手動のプロトコルステップを自動化ステップにマップすることは、トレースすることが困難であり得る。本問題は、実験室管理者またはオペレータが試薬キットプロトコル内に処方されているもの、したがって、相関する自動化ステップ内に記述されているものから処理を変動させることを所望するとき、悪化される。これは、手動の処理の間では容易に管理されるが、自動化システム上ではより管理しにくいものである。
【0077】
実験室管理者またはオペレータが変更するべき自動化される液体ハンドラ選択肢およびそれらを変更させる方法を把握することを可能にすることは、本明細書に開示される技術のいくつかの実施形態によって解決される、1つの問題である。
【0078】
ある場合には、自動化方法が、科学実験室のための所与の開発者によってオーサリングされる。実験室管理者は、開発者がオーサリングした自動化方法のパラメータを編集することが可能である。いったんその選好に合うように編集および構成されると、実験室管理者は、実験室オペレータによる使用のために利用可能なパラメータを制限し得る。
【0079】
パラメータを編集するために、実験室管理者は、(1)クラウドソフトウェアにナビゲートし、(2)アプリケーションを選択し、(3)アプリケーション構成を生成し、(4)パラメータを修正し、起動し、(5)満たされるまで、動作4を反復し、(6)アプリケーション構成を生産中としてマーキングする。
【0080】
いくつかの側面は、実験室管理者がパラメータを編集することを可能にする、ユーザインターフェース(UI)を提供する。UIは、液体ハンドラプログラムを、ユーザにとって親しみのある、表示形式に相関させる、問題を解決する方法において、表示される。いくつかの側面は、パラメータを試薬キットのプロトコルと直接相関するように提示する。これは、実験室が、自動化の専門家の状態になることなく、ベンチから容易にスケールアップすることを可能にする。
【0081】
図7は、いくつかの実施形態による、試薬キットプロトコルの目次、対応するプロトコルテキスト、および選択肢の表示の略図700である。本アプローチは、実験室管理者が親しみのある様式においてロボット動作に影響を及ぼすことを容易にする。図7は、図7に図示されるものより単純である、使用され得る、いくつかの実施形態および代替実施形態のみを示す。
【0082】
ライブラリ構築の一部は、サンプルの正規化である。正規化は、結果として生じるサンプルが全て、同一の濃度になるように、各サンプルに希釈剤の正しい量を添加するステップを伴う。これは、(Tape Station等の)定量化デバイスを使用して各サンプルのアリコートを分析するために収集されたデータに基づく。計算が、次いで、結果として生じるサンプルが全て、同一の標的濃度になるように、各サンプルに追加するための希釈剤の量を決定するために行われる。
【0083】
問題は、正規化プロセスの間、エラーが、定量化データを打ち込む間、および正規化値を計算するときに生じ得ることである。これらのエラーが、生じるとき、エラーは、サンプルがシーケンシングされた後まで認識され得ず、これは、試薬、サンプル、および時間を浪費する。
【0084】
自動化システムが、正規化のために本システムに打ち込まれたデータを追跡し得、また、注釈が追加されることを可能にし得る。本データをデジタル形式(ファイルまたはデータベースエントリ等)で記憶することは、パターンを探索するためのデータおよび注釈を通して検索するための能力を可能にするであろう。本検索は、単純な「検索」機能性であり得る、または自動化パターン認識、ニューラルネット訓練、または種々のデータマイニング技法のうちのいずれかを含むように拡張され得る。
【0085】
データロギングは、いくつかの自動化プラットフォームの周知の理解された特徴である。種々の機構を介した検索もまた、コンピュータ科学の周知の理解された不可欠要素である。ここで新規の項目は、現在、持続化されたデジタル形態で存在しているものが何もないドメインに対する、これらの適用である。
【0086】
電子実験室ノートブックが、上記のために使用されている。電子実験室ノートブックは、自動化システムとの統合と併用される、または自動化システムの中に打ち込まれた同一のデータの手動の打込を複製してもよい。
【0087】
ある場合には、シーケンシング結果422は、それらの入力ライブラリ410の品質に依存する。ライブラリ構築ワークフロー内に、核酸の品質および数量が試験される、場所(「QC」または「数量/品質」と称される)が、存在する。ライブラリ構築キットが、「良好」なサンプルを成すものに関するある指針を提供してもよく、いくつかの実験室が、サンプル品質を査定するために使用される、それ自体の基準を提供してもよい。サンプルが、基準を充足していない場合、実験室オペレータは、実験室管理者の承認に伴って、サンプルをシーケンシングに継続しないことを選定してもよい。
【0088】
加えて、プール動作412の間に、同一のインデックスを伴う2つのサンプルが、同一のプールに割り当てられた場合、それらのシーケンシングデータは、シーケンシングの終了時に相互から分離されることが可能ではなくなる。これらのシナリオの両方において、実験室オペレータは、継続するための方法についての十分な情報を得たうえで決定を行い得るような、潜在的な問題が存在することを認識し得る。
【0089】
QC値フラグを立てるステップにおいて、クラウドサーバ102上で自動化されたライブラリ構築キットは、アプリケーションと称され得る。実験室(例えば、第1の実験室104)が、各アプリケーションから複数のアプリケーション構成を生成し、アプリケーション構成毎にサンプルの複数のバッチを起動してもよい。いくつかの側面では、開発者は、キット製造業者によって提供される記述されたガイドラインに基づいて、アプリケーションレベルにおけるデフォルトのフラグを立てるステップの「規則」を定義する。実験室管理者は、次いで、実験室管理者クライアントデバイス106を使用して、アプリケーション構成レベルにおける付加的な規則を定義してもよい。
【0090】
ある場合には、実験室オペレータユーザは、(限定ではないが)正規化の前、断片化の後、および最終的な正規化およびプーリングの前のライブラリ検証の間を含む、サンプルのバッチのためのライブラリ構築プロセスの実行の間の適当な時間において、(例えば、コンピューティング機械からアクセスされるウェブページを介して)QCデバイスからのデータをクラウドソフトウェアの中に打ち込む。データ打込画面が示される任意の時に、値が、規則に対してチェックされ、規則を充足しない任意の値が、視覚的に強調される。これはまた、規則が違反されているツールヒントまたは他のインジケーションを含んでもよい。1つまたはそれを上回る規則の違反が、値を強調させてもよい。
【0091】
規則の形式は、チェックされているパラメータの名称(例えば、実験室オペレータがチェックすることを選択する、「濃度」、「サイズ」、または任意の他のパラメータ)、それに対して比較するための数値、および数学的比較演算子である。例えば、規則が、「サイズ」が250を上回ることをチェックしてもよい。第2の規則が、「サイズ」が450未満である、またはそれに等しいことをチェックしてもよい。これは、250またはそれを下回る任意のサイズ値にフラグを立てること、および450を上回る任意のサイズ値にフラグを立てることをもたらすであろう。
【0092】
実験室管理者は、実験室管理者クライアントデバイス106を介して、ある数値を有する任意のパラメータに関する規則を生成してもよい。実験室管理者はまた、新しい数値パラメータを定義してもよい。例えば、実験室管理者が、「マイQCパラメータ」と呼ばれるパラメータに関する規則を定義する場合、データ打込画面が、「マイQCパラメータ」に関する値を打ち込むため能力を含むように更新されてもよい。
【0093】
規則を定義するステップにおける使用に関して許容可能な数学演算子は、限定ではないが、「~未満である」、「~未満である、またはそれに等しい」、「~を上回る」、「~を上回る、またはそれに等しい」、「~に等しい」、および「~に等しくない」を含む。数値が伴われるため、同等性の比較が、開発者によって決定されるべき具体的浮動小数点精度まで行われ得る。実験室管理者は、所望に応じて、開発者によって提供される、フラグを除去するステップを含む、規則を追加または除去し得る。
【0094】
実験室管理者が規則を打ち込むインターフェースへの可能性として考えられる追加は、非一貫性に関して規則をチェックすることであろう。例えば、実験室管理者が、パラメータ「A」が5を下回るだけではなく、パラメータ「A」が8も上回るという規則を打ち込んだ場合、いかなる値も、その規則を満足することは不可能である。
【0095】
ソフトウェアは、オペレータが潜在的課題を認識するように、非適合の値のみを視覚的に強調してもよい。例えば、サンプルが稀であり、実験室オペレータがより良好なサンプルを取得することが不可能である場合、範囲外であるにもかかわらず、実験室オペレータがサンプルを受入することを所望し得る場合が、存在する。
【0096】
非適合のサンプル値が強調されている同一のデータ打込画面において、実験室オペレータは、サンプルがプロセスの最後まで通して継続するべきではないことをマーキングするための選択肢を有する。これは、サンプルを継続することについての決定点と、実験室オペレータが潜在的問題を認識した状態になる論理点をまとめる。
【0097】
インデックス衝突チェックに関して、データ打込画面では、オペレータはまた、サンプルに関して使用するためのインデックス、およびサンプルが進むべきプールを打ち込む。バイオインフォマティクスが終了時点において成功するために、所与のプール内の各サンプルは、一意のインデックスの組み合わせを有していなければならない。
【0098】
ライブラリ構築キットに応じて、サンプル毎に使用される、単一のインデックスまたはインデックスの組み合わせが、存在し得る。インデックスまたはインデックスの組み合わせが、複数のサンプルに関して使用されることは、それらのサンプルが、異なるプールの中に設置されることを前提として、許容可能であり得る。例えば、サンプル1およびサンプル2は両方とも、インデックスAを有し得るが、許容可能であり得るのは、サンプル1がプール1内にあり、サンプル2が、プール2内にある限りにおいてである。両方のサンプルが、プール1に割り当てられた場合、プール内に、インデックスAの重複が、存在する。
【0099】
データ打込画面は、プール内でのインデックスまたはインデックスの組み合わせの重複を視覚的に示す。これは、ユーザによってカスタマイズされ得ず、設計の中に組み込まれる。CQフラグ立てステップと同様に、本システムが行う全てのことは、問題に対するユーザの注意を引き付けることであり、それに基づいたいかなる判断も行うことではない。
【0100】
いくつかのアプローチは、テキストオペレータを介した、非数値のフラグ立てを可能にすることと、範囲を要求するために2つの規則を使用することではなく、規則がある範囲として規定されることを可能にすることとを含み得る。複数の規則ではなく、1つの規則の中にある範囲を規定することは、依然として、可能性として考えられるアプローチである。
【0101】
臨床的または並進的な医学実験室では、サンプルは、ライブラリ構築プロセスの間に、いくつかの異なる科学デバイス、可能性として、異なる物理的実験室間を移動する。これは、自動化液体ハンドラおよび蛍光光度計、集束超音波装置、および微小流体サイズ分析器等の定量化および品質測定デバイスを含む。頻繁に、PCR前およびPCR後のワークフローが、異なる物理的な部屋の中に物理的に分離され、汚染を防止することに役立つ。
【0102】
これは、ライブラリ構築全体を通してサンプルのバッチを処理するために、実験室オペレータが、サンプルのステータスおよび複数の科学デバイスおよび物理的な場所間でのそれらの関連付けられるデータの全てを追跡しなければならないことを意味する。これは、データの搬送および書き換えおよび追加のオーバーヘッドを伴うことに起因して、エラーを生じやすい。
【0103】
複数の科学デバイスを横断したサンプル追跡は、少数のシナリオ、すなわち、(1)断片化デバイスを横断してサンプルを追跡すること、(2)QCデバイスを横断してサンプルを追跡すること、および(3)複数の科学デバイスを横断してサンプルを追跡することに分類されることができる。
【0104】
断片化デバイスを横断してサンプルを追跡するために、断片化が、これが酵素的に行われるべきである場合、科学デバイス上で実施され得る。しかしながら、多くのライブラリ構築キットは、科学デバイスを使用した超音波断片化に依拠する。本シナリオでは、クラウドソフトウェアが、実験室オペレータが断片化の点を超えている停止点を選択することを防止し得る。実験室オペレータが構成する起動は、断片化ステップの前に停止してもよく、その点において、実験オペレータは、科学デバイスからサンプルを取り出すように命令され得る。
【0105】
いったんサンプルが取り出されると、(例えば、ウェブサイトを介して)クラウドサーバ102が、断片化が次のステップであることを示してもよい。実験室オペレータは、サンプルを集束超音波装置に採取し、断片化を実施し、次いで、結果として生じたサンプルを新しい反応容器(RV)の中に装填し、それらを本システムに戻すようにもたらす。その時点において、実験室オペレータは、(例えば、ウェブサイトを介して)クラウドサーバ102に戻り、断片化の直後のステップから開始する、次の起動のための停止点を選択する。実験室オペレータが、工程を構成すると、実験室オペレータは、これを科学デバイスにサブミットする。
【0106】
科学デバイスにおいて、実験室オペレータは、工程を開始してもよい。科学デバイスは、RVのバーコードを走査し、これが他のサンプルに関して予期される任意のバーコードに合致しないことを確認(事実上、新しいバーコードが、新しいRVが予期されたように提示されていることをチェック)してもよい。
【0107】
ライブラリ構築プロセスの間の種々の点において、QCデバイスを横断してサンプルを追跡するために、サンプルのアリコートが、採取され、核酸の数量および品質に関して分析されなければならない。断片化と同様に、クラウドソフトウェアは、サンプルが科学デバイスから回収され、QCデバイス上で工程にかけられ得る際、実験室オペレータが、QC境界にわたって交差する、工程のための開始点および停止点を選択することを可能しない場合がある。
【0108】
工程が、継続する前にQC情報を要求する点まで進行すると、実験室オペレータが、科学デバイスからサンプルを回収する。次の工程を開始するために、QCステップからのデータが、クラウドソフトウェアの中に打ち込まれてもよい。本動作は、QCデバイスに取り付けられる、またはその近傍に位置するもの等、任意のコンピュータにおいて実施されることができる。いったんデータが打ち込まれると、工程は、新しい停止点を選択させ、科学デバイスに再びサブミットさせ得る。
【0109】
本時点において、科学デバイスは、提示される、サンプルRVのバーコードを走査してもよい。アリコートのみが、QCデバイスのために使用されるため、科学デバイスは、RVバーコードが、本プロセス内の以前の工程のために使用された、同一のバーコードであることを確認し得る。
【0110】
複数の科学デバイスを横断してサンプルを追跡するために、工程が、実験室内の全ての科学デバイスのための共通のコレクションにサブミットされるため、任意の安全な停止点において、サンプルRVが、1つの科学デバイスから回収され、後続の工程が、同一の実験室内の異なる科学デバイス上で実施されてもよい。例えば、サンプルが、ワークフローのPCR前の部分を通して工程にかけられ、次いで、安全な停止点において回収され得る。RVは、次いで、PCR後の実験室に搬送され、異なる科学デバイス上に設置され、同一のバッチに対する別の工程の一部として、PCRおよび後続のステップを継続し得る。クラウドソフトウェアは、サンプルRVバーコードを追跡し、正しいサンプルが本システムに提示されていることを確実にする。
【0111】
これらの異なるシナリオの全てに関して、サンプルのバッチが、利用可能な統合されたログを有し得る。工程毎または科学デバイス毎の別個のログではなく、実験室オペレータは、サンプルのバッチまたは個々のサンプルに対して起こった全ての処理の単一のログを取得することができる。
【0112】
セットアップを行うために、クラウドウェブサイトにアクセスすることではなく、ローカルサーバを使用して、実験室オペレータは、その実験室のネットワーク内のオンプレミスのサーバ上で起動するウェブサイトにアクセスし得る。これは、ローカルネットワークに接続される任意のコンピュータからのセットアップを可能にし得る。しかしながら、実験室ネットワークの外側から本システムにアクセスすることは、不可能である場合があり、ユーザに別個のサーバコンピュータを購入し、管理することを要求するであろう。
【0113】
接続されていない科学デバイスデスクトップソフトウェアに関して、セットアップを行うためにサーバ上のウェブサイトを使用することではなく、実験室オペレータは、セットアップアクティビティを実施するために使用することを所望する、任意のコンピュータ上に別個のソフトウェア製品をインストールしてもよい。次いで、実験室オペレータは、ネットワークファイル共有またはユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブのいずれかを使用し、そのコンピュータから科学デバイスに、およびそこから戻るように工程ファイルを転送してもよい。これは、ユーザに、ファイルを転送するための、および全ての所望のコンピュータ上にオフラインソフトウェアをインストールし、維持するための付加的なオーバーヘッドを追加し得る。
【0114】
接続されていない科学デバイスに関して、実験室内の各科学デバイスは、セットアップソフトウェアおよび起動ソフトウェアを含有したコンピュータをこれに取り付けさせるであろう。これは、全てのワークフローが物理的に科学デバイスにおいて起こることを要求し得、そのため、実験室オペレータは、依然として、いくつかのデータを実験室の周囲に運び得る。
【0115】
臨床的または技術移転医療実験室では、ピペット操作プロセスの外側で生じる、実験室オペレータが完了し得る、いくつかのデータ打込ステップが、存在する。これは、サンプルIDおよび他の識別情報を追跡し、ロット番号を記録し、体積または濃度等のサンプル性質を記録し、ライブラリ構築キットにおいて使用するための選択肢を決定し、試薬の体積を計算し、QCデータを追跡し、同等物を行うための、文書化を含む。関連する情報の全てが位置する場所は、物理的に併置していなくてもよい。加えて、QCデバイスは、液体取扱が生じる場所と異なる実験室内にある、または実験室の異なる部分内にあってもよく、データは、それらのデバイスから記録が使用されているいかなるものに搬送される、または書き換えられてもよい。
【0116】
いくつかの側面は、クラウドサーバ102に接続されるクラウドウェブサイトを介した、構成およびデータ打込をサポートする。これは、ネットワーク110への接続を伴う任意のコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、またはモバイルデバイス)から、実験室オペレータが、ウェブサイトソフトウェアの中にログインし、バッチを構成する、またはデータ打込を実施し得ることを意味する。これは、その職場、その自宅、その実験室、または他所におけるコンピュータであり得る。実験室オペレータは、最も有用である場所において、シームレスにセットアップまたはデータ打込を実施することが可能である。
【0117】
実験室オペレータが、起動を開始することを所望すると、これが、新しいサンプルのバッチであるか、または安全な停止点における貯蔵のために取り除かれたバッチの継続であるかどうかにかかわらず、実験室オペレータは、クラウドサーバ102に接続されるウェブサイトにログインする。そこで、実験室オペレータは、新しいバッチを開始し、全てのデータ打込アクティビティを実施することができる、または既存のバッチを編集し、関連のあるデータ打込を実施し、そのバッチを次の工程まで継続してもよい。打ち込まれるデータは、限定ではないが、サンプルID、工程構成情報(例えば、起動するためのアプリケーション構成、サンプルの数、工程のための開始点および停止点、アプリケーション構成のための入力パラメータまたは選択肢、各サンプルが終了するべきプール、各サンプルに適用するべきインデックスまたは複数のインデックス、どのサンプルがどのウェル内にあるか等)、およびQC情報(例えば、サンプル濃度、核酸質量、定性的測定値等)を含み得る。ユーザが、科学デバイス上で工程を開始する準備ができると、ユーザは、クラウドユーザインターフェース内のボタンをクリックし、工程を実験室内の全ての科学デバイスにサブミットする。
【0118】
いったんバッチ工程が、サブミットされると、これは、そのユーザの実験室内の任意の科学デバイスから開始され得る。所与の実験室内で認可されている科学デバイスは、実験室オペレータが新しい科学デバイスを登録する、またはもはや使用されていない科学デバイスを除去し得る、クラウドウェブサイト管理セクションを介して管理される。
【0119】
起動をサブミットした後、実験室オペレータが、実験室内の任意の科学デバイスまで歩いて行くと、科学デバイスは、その埋設されたタッチスクリーン(または任意の他のディスプレイデバイス)上に、保留中の開始するために対応可能である全ての工程のリストを表示する。実験室オペレータは、保留中の工程のうちの1つを選択し、これをその科学デバイス上で開始し得る。
【0120】
ライブラリ構築は、ライブラリ構築キット(試薬のセットおよび試薬供給業者からの取扱説明書)に応じて、異なるように行われる。販売されている多くのキットが、存在し、新しいキットが、数ヶ月毎に導入されている。
【0121】
各個々の実験室が、(例えば、異なる試験のために十数個のキットを使用して)これらのキットの異なる小さなサブセットを使用する。実験室は、産業のトレンドおよび新しいキットリリースについてのニュースに追従する。時として、実験室は、新しいキットを購入し、使用し始める。
【0122】
科学デバイス上のライブラリ構築を自動化するとき、科学デバイスは、これがサポートするキット毎にアプリケーション(自動化された命令および関連する情報のセットを伴うソフトウェアパッケージ)を活用する。科学デバイスがサポートするアプリケーションのセットは、そのメニューである。
【0123】
成功したライブラリ構築デバイスは、その標的とする顧客に訴えるように十分に広範であるメニューを有し得、新しいキットを、関連があるままであるようにサポートするために、そのメニューを定期的に拡張し得る。メニュー展開は、サポートされるメニューを拡張するアプリケーションをリリースし、それらのアプリケーションを、それらを望む顧客の実験室内にインストールするプロセスである。
【0124】
各アプリケーションは、科学デバイスソフトウェアから、および相互から独立してパッケージ化されてもよい。開発者が、アプリケーションを開発するステップを終えると、これは、アプリケーションをパブリックなオンラインアプリケーションカタログに公開する。
【0125】
実験室管理者向け製品ソフトウェアは、実験室管理者がその実験室を管理する、ウェブサイトを含む。本ウェブサイトの中に統合されるものは、実験室管理者がリリースされたアプリケーションをブラウズし得る部分である。これは、実験室管理者がまだ使用していない、新たにリリースされたアプリケーションおよび/または人気を博しているアプリケーションを強調してもよい。これは、実験室管理者がすでに使用しているアプリケーションの更新されたバージョンを強調してもよい。実験室管理者は、アプリケーションカタログをブラウズし、メニュー全体を閲覧することができる。実験室管理者は、アプリケーションがサポートする、試薬キット、試薬供給業者、およびアプリケーションの説明に関連するキーワードに基づいて、アプリケーションカタログを検索し得る。
【0126】
実験室管理者向けのウェブサイトが、その実験室を管理するために使用されるため、これは、実験室管理者が有する科学デバイスおよび各科学デバイス上で起動するソフトウェアのバージョンを把握している。これは、これがその現在の実験室構成と両立しないアプリケーションを識別し、それらのアプリケーションを非表示にする、またはその問題に対処するための方法(例えば、科学デバイスのソフトウェアをアップグレードすること)を示唆することのいずれかを可能にする。
【0127】
いったん実験室管理者が、使用することを所望する互換性のあるアプリケーションを選択すると、実験室管理者は、ボタンをクリックし、そのアプリケーションを実験室内で使用する。これは、アプリケーションをその実験室によって使用されているものとして関連付け、ユーザが任意のアプリケーション設定を実験室のユースケースに合致するように構成することを可能にする。(利用可能な設定は、各アプリケーションに固有であり得、アプリケーション開発の一部として利用可能にされる。)
【0128】
ソフトウェアは、アプリケーションの関連のある部分(例えば、キットを起動するための自動化された命令のセット)を実験室内の各互換性のある科学デバイスにダウンロードする。アプリケーションが、インストールされ、実験室が、開発者の従業員からの現場訪問を要求することなく使用する準備ができる。上記に説明されるように、アプリケーションは、開発者によって制御される。しかしながら、ある場合には、試薬供給業者はまた、開発者を経由することなく、それ自体のアプリケーションのためのソフトウェアを提供し得る。加えて、異なるアプリケーションが、異なる地理的地域にもたらされ得る(例えば、異なるアプリケーションが、Texasの実験室ではなく、Californiaの実験室のために利用可能であり得る)。
【0129】
実験室オペレータ、特に、臨床実験室オペレータが、サンプルを処理するために使用される試薬のロット番号を記録する。ロット番号の記録は、実験室規則に準拠するように使用され、ロット回収の場合に影響を及ぼされたサンプルを識別するために使用されることができる。
【0130】
ライブラリ構築キットに関して、多数のロット番号が、存在する。ライブラリ構築キットは、例えば、12~87個の試薬バイアルのいずれかを含有し得る。試薬バイアルは、箱、例えば、キットあたり1~10個の箱のいずれかに貯蔵される。大部分の場合では、各箱が、ロット番号を有し、各個々の試薬バイアルが、ロット番号を有する。ロットラベル貼付の形式および詳細は、ライブラリ構築キット供給業者によって変動する。
【0131】
1つの問題は、実験室オペレータが、使用済みの試薬のロット番号を記録し得ることである。各ロット番号は、一連の英数字の文字であるため、手動で行われると、これは、冗漫かつ間違いを起こしやすいアクティビティである。したがって、多くの顧客が、サンプルに対して使用される箱のロット番号のみを記録し、各試薬バイアルのロット番号を記録することを怠る。これは、試薬バイアルが、保管のために正しいキットに戻され、供給業者が、正確な箱から内容物へのロット追跡を提供するという想定に依拠する。
【0132】
ロット番号は、紙ベースの、またはコンピュータ化されたソリューションにおいて手動で記録され得る。代替として、バーコードが、使用されることができ、実験室オペレータは、箱および試薬バイアルを走査し、バーコード内にエンコードされるロット情報を記録し得る。手動のソリューションは、冗漫であり、間違いを起こしやすい。バーコードは、いくつかの箱の上で欠落する、または走査することが困難であり得る。
【0133】
ユーザのための箱ロット番号を記録するステップは、不変のままあり得る。ユーザは、箱ロット番号を、クラウドサーバ102と関連付けられるクラウドウェブサイトの中に手動で記録し得る。
【0134】
いくつかの実施形態は、試薬ロットをバイアルレベルにおいて追跡することを可能にする。科学デバイスに提示される試薬バイアルが、撮像される。試薬バイアルのラベルのものである、結果として生じる画像は、光学式文字認識(OCR)を使用して処理されてもよい。試薬ロット情報は、解読され、ログの一部として記録されてもよい。これは、コンピューティング機械内で、処理されているサンプルと関連付けられてもよい。サンプル監査ログが、発生され、記録として印刷されてもよい。
【0135】
試薬バイアル画像が、捕捉される。試薬バイアルが、クリアな走査管の中に設置される。管は、以降のピペット操作ステップのための支持を提供し、また、撮像されている間、管が定位置で360度回転されるための能力を可能にする。バイアルの本回転は、カメラの正面で生じ得る。カメラは、スリット走査写真撮影を使用し、一連の1ピクセル×2ピクセル(または他のサイズ)の画像を記録してもよい。画像は、次いで、組み合わせられ、試薬バイアルの展開画像を作製する。
【0136】
展開画像は、クラウドベースのOCR技術にアップロードされ得る。クラウドは、画像内に見出したテキスト、および返された結果内でのOCRアルゴリズムの信頼性を表す統計値を返す。OCR統計値の閾値に基づいて、いくつかの実施形態は、返されたロット番号を記録する、またはユーザにロット番号を検証するようにプロンプトすることのいずれかを実施する。本設計は、いくつかの試薬バイアルロット番号が、付加的なユーザ介入を伴わずに記録されることを可能にする。
【0137】
本明細書に開示される技術のいくつかの側面は、スリット走査写真撮影のアプリケーションと、OCRのアプリケーションと、撮像を達成するためのカルーセル装置とを含む。代替実施形態では、クラウドベースのOCRではなく、科学デバイス上のOCRソフトウェアアプリケーションが、使用され得る。
【0138】
いくつかの実施形態によると、ライブラリ構築キットは、12~87個の試薬コンテナのいずれかを含有し得る。試薬コンテナは、箱、例えば、キットあたり1~10個の箱のいずれかを貯蔵し得る。試薬箱は、種々の条件、例えば、-80℃、-20℃、4℃、または室温内に貯蔵される。
【0139】
ライブラリ構築プロトコルはまた、ライブラリ構築キットとともにパッケージ化されていない、付加的な実験室オペレータ提供試薬を必要とする場合がある。これらの「バルク品」は、概して、供給業者から大容積コンテナにおいて提供され、概して、日々の使用のためにより小さいコンテナの中に傾注される。
【0140】
実行されているライブラリ構築プロトコルのセクションに基づいて、試薬キットの内容物のサブセットおよびいくつかの数のバルク品が、使用され得る。加えて、実験室オペレータは、処理しているサンプルを追跡し、サンプルの混同を回避し得る。
【0141】
自動化ワークフローに関して、いくつかの潜在的問題は、(1)プロトコルセクションまたは一連のセクションに関して、試薬、すなわち、キット試薬およびバルク試薬の両方を位置特定することと、(2)プロトコルセクションまたは一連のセクションを完了するために、キット試薬およびバルク試薬の両方の要求される試薬体積を把握することと、(3)自動化システムに試薬を提示するべき方法および場所を把握することと、(4)自動化システムへの提示のためにサンプルをピペット操作する方法を把握することとに要約されることができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、工程セットアップ作業補助は、工程構成およびサンプルの数に基づく、特定の工程に関連がある、ユーザのための命令を含む、動的に発生された、印刷可能なpdfであってもよい。工程セットアップ作業補助は、(1)箱貯蔵条件を含む、要求された試薬バイアルを含有する、箱のリスト(これは、試薬箱を位置特定するための場所を把握するステップにおいてユーザを補助する)と、(2)各箱内で要求される試薬バイアルのリスト(これは、以前の動作において見出される箱から取り出すべき試薬バイアルを把握するステップにおいてユーザを補助する)と、(3)要求されるバルク試薬のリストと、(4)要求される各試薬の体積(これは、ユーザが別の試薬キットまたはバルク溶液瓶を開放するべきであるかどうかを把握するステップにおいてユーザを補助する)と、(5)試薬毎の取扱条件(例えば、室温において解凍する、氷上で解凍する、再懸濁する、一時的に遠心分離する等)とを含み得る。自動化システムに試薬を提示するための方法および場所を把握するために、工程セットアップ作業補助は、(1)試薬カルーセル上にキット試薬を設置するための場所(試薬カルーセルは、本システム上に装填される)と、(2)バルクリザーバプレート装填補助(これは、実験室オペレータに、バルクリザーバ実験器具の中にピペット操作されるように要求されるバルク試薬および体積を命令する)とを含み得る。自動化システムへの提示のためにサンプルをピペット操作するための方法を把握するために、工程セットアップ作業補助は、サンプルプレート装填補助を含み得る。これは、実験室オペレータに、どのサンプルが反応容器上のどのウェル内に設置されるべきであるかを命令する。要求される体積もまた、提示される。
【0143】
ある場合には、実験室オペレータは、工程セットアップ作業補助を印刷する。実験室オペレータは、所望に応じて、それらのサンプル処理記録の中にこれを記憶することができる。これは、紙指向である、実験室内での実験室オペレータワークフローに自然に適合し得る。
【0144】
本明細書で使用されるように、プロトコルは、とりわけ、所与の試薬キットを使用して選択された数のサンプルから所望のNGSライブラリを調製するために、科学デバイス108.k(kは、1とnとの間の数値である)によって実施されるべき、定義された一連のプログラムされるステップを含む。従来的に、液体ハンドラに関するプロトコルまたは方法が、科学デバイス108.kのローカルコントローラ上に記憶される。いくつかの実施形態によると、プロトコルは、クラウドサーバ102上に記憶される。
【0145】
(例えば、実験室アプリケーションの構成要素として)クラウドサーバ102上にプロトコルを記憶することによって、プロトコルは、実験室104内のあらゆる科学デバイス108.1-nにアクセス可能であることができる。各科学デバイス108.1-nは、承認されたプロトコルの同一のライブラリへのアクセスを有するため、実験室104の全体を通した一貫した性能が、確実にされ、異なるバージョンのプロトコルが異なる科学デバイス108.1-n上で記憶され、起動される可能性が、回避される。また、実験室104内の任意の科学デバイス108.1-n上で所与のプロトコルを起動するための能力は、特定の科学デバイス108.kが別のものによる使用に起因して、または動作不良に起因して利用不可能な状態になった場合に、柔軟性を提供する。さらに、1つの科学デバイス108.1上で中間点において停止している、ライブラリ調製が、任意の他の科学デバイス108.2上でシームレスに回復され得る。
【0146】
実験室管理者は、任意の特定のプロトコルの単一のコピーを定義し、維持することのみ必要とするため、クラウドサーバ102上にプロトコルを記憶するステップはまた、プロトコルの管理および制御を単純化する。また、実験室管理者は、(例えば、実験室管理者クライアントデバイス106を使用して)ネットワーク110を経由して世界中の任意のコンピュータからプロトコルを構成、変更、または承認することができる。
【0147】
クラウドサーバ104は、承認されたプロトコルのデータリポジトリ(例えば、データベース)を維持するだけではなく、各サンプルおよび各サンプルの処理およびライブラリ調製に関連する全ての情報のデータリポジトリ(例えば、データベース)も維持する。サンプルに関連する実験室オペレータによって打ち込まれた、またはサンプルを処理する間に科学デバイス108.kによって発生された任意の情報が、ともに保たれ、(ネットワーク110を経由して)実験室104と関連付けられた任意のコンピュータにおいて、実験室104と関連付けられる任意のユーザに利用可能になる。マシンビジョンを使用して試薬ラベルから読み取られた情報等、ある情報が、科学デバイス108.kによって自動的に発生されることができる。
【0148】
クラウドサーバ102はまた、科学デバイス108.k上で使用され得るNGSライブラリ構築キット毎の実験室アプリケーションまたはプロトコルのデータベースを維持する。多くのキットのための実験室アプリケーションまたはプロトコルが、随意の特徴を含むため、クラウドサーバ102は、(例えば、実験室管理者クライアントデバイス106からアクセスされるウェブサイトを介して)実験室管理者を、任意の特定のキットのために利用可能な選択肢または可変パラメータをリスト化することによって、そのキットのための実験室アプリケーションまたはプロトコルを構成するステップに誘導し、実験室管理者が、サンプルの数、サンプルのタイプ、サンプルの体積、および任意の実験室選好に基づいて、適切な可変またはカスタマイズ可能なパラメータを選択することを可能にする。
【0149】
いったんプロトコルが、実験室管理者によって構成され、承認されると、プロトコルは、実験室104内の任意の科学デバイス108.1-nにおいて任意の実験室オペレータによって起動されることができる。実験室オペレータを支援するために、ネットワーク110に接続される(例えば、実験室オペレータによって、または実験室管理者によって動作される)コンピューティング機械が、そのプロトコルのための工程作業補助(例えば、カスタマイズされた命令シート)を印刷し、試薬装填を単純化し、セットアップエラーを低減させる。
【0150】
クラウドサーバ102はまた、各試薬キットに対して固有である、QC規則を維持する。いくつかの実施形態では、クラウドサーバ102は、任意の中間試験結果または構成が、これらの規則に違反している場合、実験室オペレータに通知し、ライブラリ調製プロトコルが良好に実施されていない場合があることを示す。これは、実験室オペレータに早期に工程を終結させ、したがって、時間および高価な試薬の廃棄を低減させ得る。
【0151】
本明細書で使用されるように、語句「コンピューティング機械」は、その平易な通常の意味を包含する。コンピューティング機械は、とりわけ、プロセッサおよびメモリを伴う単一の機械、または順次または並行して1つまたはそれを上回るプロセッサまたは1つまたはそれを上回るメモリへのアクセスを有する、複数の機械を含み得る。サーバは、コンピューティング機械であってもよい。クライアントデバイスは、コンピューティング機械であってもよい。データリポジトリは、コンピューティング機械であってもよい。
【0152】
本書の全体を通して、(例えば、図2および図3の)いくつかの方法が、逐次、および所与の順序で実装されているものとして説明される。しかしながら、別様に明示的に記載されない限り、本方法の動作は、任意の順序において実施され得る。ある場合には、本方法の2つまたはそれを上回る動作が、任意の公知の並行処理技法を使用して並行して実施され得る。ある場合には、動作のうちのいくつかが、スキップされる、および/または他の動作に置き換えられ得る。さらに、当業者は、本明細書に開示される方法の動作と併せて実施され得る、他の動作を認識し得る。
【0153】
図8は、いくつかの実施形態による、コンピューティング機械800の回路ブロック図を図示する。いくつかの実施形態では、コンピューティング機械800の構成要素が、図8の回路ブロック図に示される他の構成要素の中に記憶または統合されてもよい。例えば、コンピューティング機械800の一部が、プロセッサ802内に常駐し得、「処理回路網」と称され得る。処理回路網は、処理ハードウェア、例えば、1つまたはそれを上回る中央処理ユニット(CPU)、1つまたはそれを上回るグラフィック処理ユニット(GPU)、および同等物を含み得る。代替実施形態では、コンピューティング機械800は、独立デバイスとして動作してもよい、または他のコンピュータに接続(例えば、ネットワーク化)されてもよい。ネットワーク化された展開では、コンピューティング機械800は、サーバ、クライアント、または両方の容量において、サーバクライアントネットワーク環境内で動作してもよい。ある実施例では、コンピューティング機械800は、ピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境において、ピア機械として作用し得る。本書では、語句「P2P」、「デバイスツーデバイス(D2D)」、および「サイドリンク」が、同義的に使用され得る。コンピューティング機械800は、その機械によってとられるアクションを規定する、(連続的または別様の)命令を実行することが可能である、特殊コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、スマートフォン、ウェブ装置、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、または任意の機械であり得る。
【0154】
本明細書に説明されるような実施例が、論理またはいくつかの構成要素、モジュール、または機構を含んでもよい、またはその上で動作してもよい。モジュールおよび構成要素は、規定された動作を実施することが可能である、有形のエンティティ(例えば、ハードウェア)であり、ある様式において構成または配列され得る。ある実施例では、回路が、モジュールとして、規定された様式において(例えば、内部的に、または他の回路等の外部エンティティに対して)配列され得る。ある実施例では、1つまたはそれを上回るコンピュータシステム/装置(例えば、独立型クライアントまたはサーバコンピュータシステム)または1つまたはそれを上回るハードウェアプロセッサの全体または一部が、規定された動作を実施するように動作するモジュールとして、ファームウェアまたはソフトウェア(例えば、命令、アプリケーション部分、またはアプリケーション)によって構成され得る。ある実施例では、ソフトウェアは、機械可読媒体上に常駐し得る。ある実施例では、ソフトウェアは、モジュールの下層のハードウェアによって実行されると、ハードウェアに規定された動作を実施させる。
【0155】
故に、用語「モジュール」(および「構成要素」)は、有形のエンティティを包含すると理解され、物理的に構築され、具体的に構成される(例えば、配線される)、または一時的に(例えば、一過性に)構成され(例えば、プログラムされ)、規定された様式において動作する、または本明細書に説明される任意の動作の一部または全てを実施する、エンティティであると理解される。モジュールが一時的に構成される実施例を考慮すると、モジュールはそれぞれ、いかなるある時間においてもインスタンス化されない場合がある。例えば、モジュールがソフトウェアを使用して構成される汎用目的のハードウェアプロセッサを備える場合、汎用目的のハードウェアプロセッサは、異なる時間における個別の異なるモジュールとして構成され得る。ソフトウェアは、故に、例えば、1つの時点のインスタンスにおいて特定のモジュールを成し、異なる時点のインスタンスにおいて異なるモジュールを成すように、ハードウェアプロセッサを構成し得る。
【0156】
コンピューティング機械800は、そのうちのいくつかまたは全てが、相互連結(例えば、バス)808を介して相互と通信し得る、ハードウェアプロセッサ802(例えば、中央処理ユニット(CPU)、GPU、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)と、メインメモリ804と、静的メモリ806とを含み得る。図示されないが、メインメモリ804は、リムーバブル記憶装置および非リムーバブル記憶装置、揮発性メモリ、または不揮発性メモリのうちのいずれかまたは全てを含有し得る。コンピューティング機械800はさらに、ビデオディスプレイユニット810(または他のディスプレイユニット)と、英数字入力デバイス812(例えば、キーボード)と、ユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス814(例えば、マウス)とを含み得る。ある実施例では、ディスプレイユニット810、入力デバイス812、およびUIナビゲーションデバイス814は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。コンピューティング機械800は、加えて、記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)816と、信号発生デバイス818(例えば、スピーカ)と、ネットワークインターフェースデバイス820と、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または他のセンサ等の1つまたはそれを上回るセンサ821とを含んでもよい。コンピューティング機械800は、1つまたはそれを上回る周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダ等)に通信する、またはそれを制御するための、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)等)接続等の出力コントローラ828を含んでもよい。
【0157】
駆動ユニット816(例えば、記憶デバイス)は、その上に本明細書に説明される技法または機能のうちのいずれか一方またはそれを上回るものを具現化する、またはそれによって利用される、データ構造または命令824(例えば、ソフトウェア)の1つまたはそれを上回るセットが記憶される、機械可読媒体822を含んでもよい。命令824はまた、コンピューティング機械800によるその実行の間に完全に、または少なくとも部分的に、メインメモリ804内、静的メモリ806内、またはハードウェアプロセッサ802内に常駐し得る。ある実施例では、ハードウェアプロセッサ802、メインメモリ804、静的メモリ806、または記憶デバイス816のうちの1つまたはそれらの任意の組み合わせが、機械可読媒体を成し得る。
【0158】
機械可読媒体822が、単一の媒体として図示されているが、用語「機械可読媒体」は、1つまたはそれを上回る命令824を記憶するように構成される、単一の媒体または複数の媒体(例えば、一元型または分散型データベース、および/または関連付けられるキャッシュおよびサーバ)を含み得る。
【0159】
用語「機械可読媒体」は、コンピューティング機械800による実行のための命令を記憶する、エンコードする、または運ぶことが可能であり、コンピューティング機械800に本開示の技法ののうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを実施させる、またはそのような命令によって使用される、またはそれと関連付けられる、データ構造を記憶する、エンコードする、または運ぶことが可能である、任意の媒体を含んでもよい。非限定的な機械可読媒体の実施例は、ソリッドステートメモリと、光学式媒体および磁気媒体とを含み得る。機械可読媒体の具体的実施例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイス等の不揮発性メモリと、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスクと、光磁気ディスクと、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、CD-ROMおよびDVD-ROMディスクとを含み得る。いくつかの実施例では、機械可読媒体は、非一過性機械可読媒体を含み得る。いくつかの実施例では、機械可読媒体は、一過性伝搬信号ではない、機械可読媒体を含み得る。
【0160】
命令824はさらに、いくつかの転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等)のうちのいずれか1つを利用して、ネットワークインターフェースデバイス820を介して、伝送媒体を使用して、通信ネットワーク826を経由して伝送または受信され得る。例示的通信ネットワークは、とりわけ、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、モバイル電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、単純従来型電話(POTS)ネットワーク、および無線データネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標)として公知の米国電気電子学会(IEEE)802.11規格群、WiMax(登録商標)として公知のIEEE802.16規格群)、IEEE802.15.4規格群、ロングタームエボリューション(LTE)規格群、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)規格群、ピアツーピア(P2P)ネットワークを含み得る。ある実施例では、ネットワークインターフェースデバイス820は、通信ネットワーク826に接続するための、1つまたはそれを上回る物理ジャック(例えば、イーサネット(登録商標)、同軸、または電話ジャック)または1つまたはそれを上回るアンテナを含み得る。
【0161】
いくつかの側面が、付番される実施例(実施例1、2、3等)として下記に説明される。これらの付番された実施例は、本明細書に開示される技術を限定するものではない。
【0162】
実施例1は、システムであって、1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網と、処理回路網と通信するメモリであって、処理回路網によって実行されると、処理回路網に、メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶するステップと、第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、第1の実験室内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信するステップと、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき、1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信するステップと、第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信するステップであって、第1の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップと、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供するステップと、第1の科学デバイスから、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信するステップと、第1の科学デバイスに、管理者構成に従ってバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送するステップと、第1の科学デバイスから、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信するステップとを含む、動作を実施させる命令を記憶する、メモリとを備える、システムである。
【0163】
実施例2では、実施例1の主題は、動作であって、さらに、実験室オペレータクライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信するステップであって、制御信号は、管理者構成およびオペレータ構成に従って、選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、ステップを含む、動作を含む。
【0164】
実施例3では、実施例1-2の主題は、結果信号が、選択されたバッチの第1の部分が成功したことを示し、動作がさらに、第2の科学デバイスにおいてバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動するステップであって、第2の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップを含むことを含む。
【0165】
実施例4では、実施例3の主題は、第2の科学デバイスが、第1の科学デバイスと異なることを含む。
【0166】
実施例5では、実施例3-4の主題は、選択された実験室アプリケーションが、第1の部分および第2の部分のインジケーションを含むことを含む。
【0167】
実施例6では、実施例1-5の主題は、実験室アプリケーションのセットが、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含み、動作がさらに、第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および第2の実験室内での使用のための第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信するステップであって、第2のサブセットは、第1のサブセットと異なり、第2の管理者構成は、第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される管理者構成と異なる、ステップを含むことを含む。
【0168】
実施例7では、実施例1-6の主題は、動作がさらに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの完了に応じて、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果を受信するステップと、結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定するステップと、実験室オペレータクライアントデバイスに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果と、結果が、所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供するステップとを含むことを含む。
【0169】
実施例8では、実施例7の主題は、結果が、第1の科学デバイスがオフラインである間、ユーザから受信されることを含む。
【0170】
実施例9では、実施例1-8の主題は、第1の科学デバイスが、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するステップを完了することに応じて、第1の科学デバイスが、ネットワークを介して1つまたはそれを上回るサーバに接続されているかどうかを決定し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されている場合、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されていない場合、1つまたはそれを上回るサーバに周期的にpingし、第1の科学デバイスが1つまたはそれを上回るサーバとのコネクティビティを再確立しているかどうかを決定し、コネクティビティを再確立するステップに応じて、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送するように構成されることを含む。
【0171】
実施例10では、実施例1-9の主題は、動作がさらに、少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定するステップであって、生産中である実験室アプリケーションは、実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能であり、生産中ではない実験室アプリケーションは、実験室管理者にアクセス可能であり、実験室オペレータにアクセス可能ではない、ステップを含むことを含む。
【0172】
実施例11では、実施例1-10の主題は、バッチを処理するために実験室アプリケーションを起動するための要求が、少なくとも、サンプルのコンテナの走査を含み、動作がさらに、走査に基づいて、サンプルを識別するステップを含むことを含む。
【0173】
実施例12では、実施例11の主題は、サンプルを識別するステップが、走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用するステップを含むことを含む。
【0174】
実施例13は、機械可読媒体であって、1つまたはそれを上回るサーバの処理回路網によって実行されると、処理回路網に、メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶するステップと、第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、第1の実験室内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信するステップと、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき、1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信するステップと、第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信するステップであって、第1の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップと、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供するステップと、第1の科学デバイスから、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信するステップと、第1の科学デバイスに、管理者構成に従ってバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送するステップと、第1の科学デバイスから、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信するステップとを含む、動作を実施させる命令を記憶する、機械可読媒体である。
【0175】
実施例14では、実施例13の主題は、動作がさらに、実験室オペレータクライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信するステップであって、制御信号は、管理者構成およびオペレータ構成に従って、選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、ステップを含むことを含む。
【0176】
実施例15では、実施例13-14の主題は、結果信号が、選択されたバッチの第1の部分が成功したことを示し、動作がさらに、第2の科学デバイスにおいてバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動するステップであって、第2の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップを含むことを含む。
【0177】
実施例16では、実施例15の主題は、第2の科学デバイスが、第1の科学デバイスと異なることを含む。
【0178】
実施例17では、実施例15-16の主題は、選択された実験室アプリケーションが、第1の部分および第2の部分のインジケーションを含むことを含む。
【0179】
実施例18では、実施例13-17の主題は、実験室アプリケーションのセットが、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含み、動作がさらに、第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および第2の実験室内での使用のための第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信するステップであって、第2のサブセットは、第1のサブセットと異なり、第2の管理者構成は、第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される管理者構成と異なる、ステップを含むことを含む。
【0180】
実施例19では、実施例13-18の主題は、動作がさらに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの完了に応じて、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果を受信するステップと、結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定するステップと、実験室オペレータクライアントデバイスに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果と、結果が、所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供するステップとを含むことを含む。
【0181】
実施例20では、実施例19の主題は、結果が、第1の科学デバイスがオフラインである間、ユーザから受信されることを含む。
【0182】
実施例21では、実施例13-20の主題は、第1の科学デバイスが、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するステップを完了することに応じて、第1の科学デバイスが、ネットワークを介して1つまたはそれを上回るサーバに接続されているかどうかを決定し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されている場合、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されていない場合、1つまたはそれを上回るサーバに周期的にpingし、第1の科学デバイスが1つまたはそれを上回るサーバとのコネクティビティを再確立しているかどうかを決定し、コネクティビティを再確立するステップに応じて、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送するように構成されることを含む。
【0183】
実施例22では、実施例13-21の主題は、動作がさらに、少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定するステップであって、生産中である実験室アプリケーションが、実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能であり、生産中ではない実験室アプリケーションは、実験室管理者にアクセス可能であり、実験室オペレータにアクセス可能ではない、ステップを含むことを含む。
【0184】
実施例23では、実施例13-22の主題は、バッチを処理するために実験室アプリケーションを起動するための要求が、少なくとも、サンプルのコンテナの走査を含み、動作がさらに、走査に基づいて、サンプルを識別するステップを含むことを含む。
【0185】
実施例24では、実施例23の主題は、サンプルを識別するステップが、走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用するステップを含むことを含む。
【0186】
実施例25は、1つまたはそれを上回るサーバにおいて実施される方法であって、メモリ内に、サンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションのセットを記憶するステップと、第1の実験室と関連付けられる第1の実験室管理者クライアントデバイスから、第1の実験室内でサンプルのバッチを処理するための実験室アプリケーションの第1のサブセットの選択、および第1の実験室における使用のための第1のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する管理者構成を受信するステップと、ウェブソフトウェアプラットフォームを介して、管理者構成に従って構成される実験室アプリケーションの第1のサブセットの少なくとも一部を起動するために使用されるべき、1つまたはそれを上回るバッチの1つまたはそれを上回る構成を受信するステップと、第1の実験室内の第1の科学デバイスから、バッチを処理するための第1のサブセットから実験室アプリケーションを起動するための要求を受信するステップであって、第1の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップと、要求に応答して、第1のサブセットから、第1の科学デバイスを使用して実行されることが可能である、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションを提供するステップと、第1の科学デバイスから、1つまたはそれを上回る実験室アプリケーションから選択された実験室アプリケーションを受信するステップと、第1の科学デバイスに、管理者構成に従ってバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するための、制御信号を伝送するステップと、第1の科学デバイスから、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するステップが成功したかどうかを示す、結果信号を受信するステップとを含む、方法である。
【0187】
実施例26では、実施例25の主題は、実験室オペレータクライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションに関するオペレータ構成を受信するステップであって、制御信号は、管理者構成およびオペレータ構成に従って、選択された実験室アプリケーションの少なくとも第1の部分を実行するためのものである、ステップを含む。
【0188】
実施例27では、実施例25-26の主題は、結果信号が、選択されたバッチの第1の部分が成功したことを示し、動作がさらに、第2の科学デバイスにおいてバッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第2の部分を起動するステップであって、第2の科学デバイスは、第1の実験室内の1つまたはそれを上回る科学デバイスから、ユーザによって選択される、ステップを含むことを含む。
【0189】
実施例28では、実施例27の主題は、第2の科学デバイスが、第1の科学デバイスと異なることを含む。
【0190】
実施例29では、実施例27-28の主題は、選択された実験室アプリケーションが、第1の部分および第2の部分のインジケーションを含むことを含む。
【0191】
実施例30では、実施例25-29の主題は、実験室アプリケーションのセットが、複数の異なる実験室のためのアプリケーションを含み、動作がさらに、第2の実験室と関連付けられる第2の実験室管理者クライアントデバイスから、選択された実験室アプリケーションの第2のサブセットの選択、および第2の実験室内での使用のための第2のサブセット内の少なくとも1つの実験室アプリケーションに関する第2の管理者構成を受信するステップであって、第2のサブセットは、第1のサブセットと異なり、第2の管理者構成は、第1の実験室管理者クライアントデバイスから受信される管理者構成と異なる、ステップを含むことを含む。
【0192】
実施例31では、実施例25-30の主題は、動作がさらに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの完了に応じて、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果を受信するステップと、結果が、所定の範囲内にあるかどうかを決定するステップと、実験室オペレータクライアントデバイスに、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの結果と、結果が、所定の範囲内にあるかどうかのインジケーションとを提供するステップとを含むことを含む。
【0193】
実施例32では、実施例31の主題は、結果が、第1の科学デバイスがオフラインである間、ユーザから受信されることを含む。
【0194】
実施例33では、実施例25-32の主題は、第1の科学デバイスが、バッチを処理するための選択された実験室アプリケーションの第1の部分を実行するステップを完了することに応じて、第1の科学デバイスが、ネットワークを介して1つまたはそれを上回るサーバに接続されているかどうかを決定し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されている場合、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送し、第1の科学デバイスが、1つまたはそれを上回るサーバに接続されていない場合、1つまたはそれを上回るサーバに周期的にpingし、第1の科学デバイスが1つまたはそれを上回るサーバとのコネクティビティを再確立しているかどうかを決定し、コネクティビティを再確立するステップに応じて、1つまたはそれを上回るサーバに結果信号を伝送するように構成されることを含む。
【0195】
実施例34では、実施例25-33の主題は、少なくとも1つの実験室アプリケーションの生産ステータスを生産中に設定するステップであって、生産中である実験室アプリケーションは、実験室管理者および実験室オペレータの両方にアクセス可能であり、生産中ではない実験室アプリケーションは、実験室管理者にアクセス可能であり、実験室オペレータにアクセス可能ではない、ステップを含む。
【0196】
実施例35では、実施例25-34の主題は、バッチを処理するための実験室アプリケーションを起動するための要求が、少なくとも、サンプルのコンテナの走査を含み、動作がさらに、走査に基づいて、サンプルを識別するステップを含むことを含む。
【0197】
実施例36では、実施例35の主題は、サンプルを識別するステップが、走査の少なくとも一部に光学式文字認識(OCR)を適用するステップを含むことを含む。
【0198】
実施例37は、少なくとも1つの機械可読媒体であって、処理回路網によって実行されると、処理回路網に、実施例1-36のうちのいずれかを実装するための動作を実施させる、命令を含む、少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0199】
実施例38は、装置であって、実施例1-36のうちのいずれかを実装するための手段を備える、装置である。
【0200】
実施例39は、システムであって、実施例1-36のうちのいずれかを実装するための、システムである。
【0201】
実施例40は、方法であって、実施例1-36のうちのいずれかを実装するための、方法である。
【0202】
ある実施形態が、具体的な例示的実施形態を参照して説明されているが、種々の修正および変更が、本開示のより広義の精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に成され得ることが、明白となるであろう。故に、本明細書および図面は、制限的な意味ではなく、例証的な意味において見なされるべきである。本明細書の一部を形成する付随の図面は、限定としてではなく、例証として、本主題が実践され得る具体的な実施形態を示す。図示される実施形態は、当業者が本明細書に開示される教示を実践することを可能にするために十分に詳細に説明される。他の実施形態は、構造的および論理的代用物および変更が、本開示の範囲から逸脱することなく成され得るように、利用され、そこから導出され得る。本詳細な説明は、したがって、限定的意味で捉えられるべきではなく、種々の実施形態の範囲は、そのような請求項が享有する均等物の全範囲とともに、添付の請求項のみによって定義される。
【0203】
具体的な実施形態が、本明細書に図示され、説明されているが、同一の目的を達成するために計算される任意の配列も、示される具体的な実施形態の代わりに用いられ得ることを理解されたい。本教示は、種々の実施形態のあらゆる適合例または変形例を網羅することを意図している。本明細書に具体的に説明されていない、上記の実施形態および他の実施形態の組み合わせが、上記の説明の精査に応じて、当業者に明白となるであろう。
【0204】
本書では、用語「a」または「an」が、特許文書において一般的であるように、「少なくとも1つの」または「1つまたはそれを上回る」の任意の他の事例または使用法から独立して、「1つ」または「1つを上回る」を含むように使用される。本書では、用語「または(or)」は、別様に示されない限り、「AまたはB」が、「BではなくA」と、「AではなくB」と、「AおよびB」とを含むように、「非排他的または」を指すために使用される。本書では、用語「~を含む(including)」および「その中で(in which)」は、個別の用語「~を備える(comprising)」および「その中で(wherein)」の平易な英語の均等物として使用される。また、以下の請求項では、用語「~を含む(including)」および「~を備える(comprising)」は、非制約的であり、すなわち、請求項内でそのような用語の後に列挙されるものに加えて、要素を含む、システム、ユーザ機器(UE)、物品、組成、形成、またはプロセスも、依然として、その請求項の範囲内にあると見なされる。また、以下の請求項では、用語「第1」、「第2」、および「第3」等は、標識として使用されるにすぎず、それらの目的に数値要件を課すことを意図していない。
【0205】
本開示の要約は、読者が本技術開示の性質を迅速に確認することを可能にするであろう、要約を要求する、37C.F.R.§1.72(b)に準拠するように提供される。これが、請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないであろうという理解を伴って思量されたい。加えて、前述の詳細な説明では、種々の特徴が、本開示を簡潔にする目的のために、単一の実施形態にともに群化されていることが分かり得る。本開示の方法は、請求される実施形態が各請求項に明示的に列挙されるものより多くの特徴を要求するという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、本発明の主題は、単一の開示される実施形態の全ての特徴より少ない特徴にある。したがって、以下の請求項は、本明細書では詳細な説明の中に組み込まれ、各請求項は、それ自体で別個の実施形態としての役割を果たす。
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