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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】選定装置および選定方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 31/00 20060101AFI20240109BHJP
   H02P 5/46 20060101ALI20240109BHJP
【FI】
H02P31/00
H02P5/46 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022552007
(86)(22)【出願日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 JP2021034670
(87)【国際公開番号】W WO2022065325
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-04-05
(31)【優先権主張番号】P 2020162441
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】酒井 幸次郎
(72)【発明者】
【氏名】田内 宏直
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-207692(JP,A)
【文献】特開2020-054104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 31/00
H02P 5/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のアンプ(14)を予め記憶した記憶部(24)と、
予め指定された複数の指定モータ(16)を駆動するために選定された複数の選定アンプを取得する取得部(34)と、
複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定部(35)と、
前記所定の配置順を表示部(20)に表示させる表示制御部(38)と、
を備える、選定装置(10)。
【請求項2】
請求項1に記載の選定装置であって、
前記記憶部は、複数の前記アンプの種類の各々と、前記アンプの幅長または定格電流とを対応付けて記憶し、
前記並び順選定部は、前記記憶部に記憶されている前記アンプの幅長または定格電流に基づいて、複数の前記選定アンプが前記アンプの幅長または定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を前記所定の配置順として決定する、選定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の選定装置であって、
複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定部(36)をさらに備え、
前記記憶部は、複数種類の前記アンプと前記アンプに接続可能な複数種類の前記付属品とを対応付けてさらに記憶し、
前記付属品選定部は、前記所定の配置順と、複数の前記選定アンプの種類とに基づいて、複数の前記選定アンプに接続する前記付属品の種類および数を選定する、選定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の選定装置であって、
複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバー(12)であり、
前記記憶部は、少なくとも太さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、
前記付属品選定部は、前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類とに基づいて、前記バスバーの幅長ができるだけ細くなるように前記バスバーの種類とその数を選定する、選定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の選定装置であって、
前記所定の配置順で並ぶ複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定部(36)をさらに備え、
前記記憶部は、複数種類の前記アンプと前記アンプに接続可能な複数種類の前記付属品とを対応付けてさらに記憶し、
前記付属品選定部は、複数の前記選定アンプの種類に基づいて、複数の前記選定アンプに接続する前記付属品の種類および数を選定する、選定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の選定装置であって、
複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバーであり、
前記記憶部は、少なくとも長さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、
前記並び順選定部は、
複数の前記選定アンプが隣接して配置される全ての並び順を算出する並び順算出部(40)と、
前記記憶部に記憶されている前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類に基づいて、全ての前記並び順の各々で使用する前記バスバーの種類とその数を仮選定することで使用する複数の前記バスバーの長さの合計長を求める合計長算出部(42)と、
全ての前記並び順のうち前記長さの合計長が最小になる並び順を前記所定の配置順として決定する配置順決定部(44)と、
を備え、
前記付属品選定部は、前記所定の配置順に基づいて前記バスバーの種類とその数を選定する、選定装置。
【請求項7】
請求項3~6のいずれか1項に記載の選定装置であって、
前記付属品選定部は、ブレーカ、電磁接触器、ヒューズ、ノイズフィルタ、モータ用ケーブル、アンプ用ケーブル、電源トランスおよび雷サージ保護器の少なくとも1種類を前記付属品として選定する、選定装置。
【請求項8】
請求項3~7のいずれか1項に記載の選定装置であって、
前記所定の配置順をオペレータが変更するための入力部(22)をさらに備え、
前記付属品選定部は、オペレータが前記所定の配置順を変更した場合には、変更後の前記所定の配置順に基づいて前記付属品の種類および数を再選定する、選定装置。
【請求項9】
請求項3~8のいずれか1項に記載の選定装置であって、
前記表示制御部は、選定された1以上の前記付属品と複数の前記選定アンプとを含んだ配線構成を示す配線図(46)を、選定された前記付属品の種類と共に前記表示部に表示させる、選定装置。
【請求項10】
請求項3~9のいずれか1項に記載の選定装置であって、
複数の前記選定アンプと、複数の前記指定モータと、前記付属品選定部が選定した品とのうち、オペレータが指定するものをメーカへの発注書形式で外部出力する外部出力部(60)をさらに備える、選定装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の選定装置であって、
前記記憶部は、複数のモータの各々について、前記モータの性能および前記モータを駆動可能な前記アンプの種類を対応付けて記憶し、
前記選定装置は、
オペレータが指定する前記モータの性能および前記モータの必要数に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記モータの中から複数の前記指定モータを選定するモータ選定部と、
前記記憶部に記憶されている前記モータと前記アンプの種類との対応関係に基づいて、前記モータ選定部が選定した複数の前記指定モータを駆動するための複数の前記選定アンプを選定するアンプ選定部(58)と、をさらに備え、
前記取得部は、前記アンプ選定部が選定した複数の前記選定アンプを取得する、選定装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の選定装置であって、
前記表示制御部は、複数の前記選定アンプの詳細仕様、および複数の前記指定モータの詳細仕様をさらに表示させる、選定装置。
【請求項13】
複数種類のアンプ(14)を記憶する記憶ステップ(S1)と、
予め指定された複数の指定モータ(16)を駆動するために選定された複数の選定アンプを取得する取得ステップ(S2)と、
前記記憶ステップで記憶した複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定ステップ(S3)と、
前記所定の配置順を表示部(20)に表示させる表示ステップ(S5)と、
を含む、選定方法。
【請求項14】
請求項13に記載の選定方法であって、
前記記憶ステップでは、複数の前記アンプの種類の各々と、前記アンプの幅長または定格電流とを対応付けて記憶し、
前記並び順選定ステップでは、前記記憶ステップで記憶した前記アンプの幅長または定格電流に基づいて、複数の前記選定アンプが前記アンプの幅長または定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を前記所定の配置順として決定する、選定方法。
【請求項15】
請求項13に記載の選定方法であって、
前記所定の配置順で並ぶ複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定ステップ(S4)をさらに含み、
複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバー(12)であり、
前記記憶ステップでは、少なくとも長さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、
前記並び順選定ステップは、
複数の前記選定アンプが隣接して配置される全ての並び順を算出する並び順算出ステップ(S31)と、
前記記憶ステップで記憶した前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類に基づいて、全ての前記並び順の各々で使用する前記バスバーの種類とその数を仮選定することで使用する複数の前記バスバーの長さの合計長を求める合計長算出ステップ(S32)と、
全ての前記並び順のうち前記長さの合計長が最小になる並び順を前記所定の配置順として決定する配置順決定ステップ(S33)と、
を含む、選定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のサーボアンプを配線接続するために必要な付属品を選定する選定装置および選定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-54104号公報に開示があるように、モータの分野においては、入力される所定の情報に基づいて、モータを駆動させるためのアンプを選定する選定装置が知られている。
【0003】
また、特開2020-54104号公報には、アンプの配線接続に関して複数のアンプを電気的に接続することも開示されている。
【発明の概要】
【0004】
アンプには付属品が接続される。付属品としては、例えば複数のアンプ同士を電気的に接続するバスバー、または、アンプ用のケーブルが挙げられる。ここで、バスバー等の付属品の種類は、複数のアンプの並び順によって変わる場合がある。複数のアンプの並び順を適切に決定することで、複数のアンプと付属品とを含む配線構成のコストが抑えられる。また、複数のアンプの並び順を適切に決定することで、配線構成がコンパクトになる。しかしながら、特開2020-54104号公報は、複数のアンプの並び順を適切に決定するための技術が開示されない。なお、付属品は、モータに接続される場合もある。
【0005】
そこで本発明は、複数のアンプの並び順を適切に選定する選定装置および選定方法を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の第1の態様は、選定装置であって、複数種類のアンプを予め記憶した記憶部と、予め指定された複数の指定モータを駆動するために選定された複数の選定アンプを取得する取得部と、複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定部と、前記所定の配置順を表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様は、選定方法であって、複数種類のアンプを記憶する記憶ステップと、予め指定された複数の指定モータを駆動するために選定された複数の選定アンプを取得する取得ステップと、前記記憶ステップで記憶した複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定ステップと、前記所定の配置順を表示部に表示させる表示ステップと、を含む。
【0008】
本発明の態様によれば、複数のアンプの並び順を適切に選定する選定装置および選定方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1Aは、バスバーで接続された2つのアンプを例示する模式図である。図1Bは、バスバーで接続された3つのアンプを例示する模式図である。
図2図2は、アンプの並び順に応じてバスバーの種類が変わることを例示する模式図である。
図3図3は、実施の形態の選定装置の概略構成図である。
図4図4は、記憶部が記憶する第1テーブルの構成例である。
図5図5は、記憶部が記憶する第2テーブルの構成例である。
図6図6は、表示制御部が表示部に表示させる選定結果を例示する模式図である。
図7図7は、実施の形態の選定方法の流れを例示するフローチャートである。
図8図8は、変形例2の選定装置の概略構成図である。
図9図9Aは、定格電流の大きさ順によらず並んだ複数のアンプと、その複数のアンプを接続するバスバーとを例示する模式図である。図9Bは、定格電流の大きさ順で並んだ図9Aの複数のアンプと、その複数のアンプを接続するバスバーとを例示する模式図である。
図10図10は、変形例3の選定装置の概略構成図である。
図11図11は、第3テーブルの構成例である。
図12図12Aは、変形例4の第3テーブルの構成例である。図12Bは、変形例4の第4テーブルの構成例である。
図13図13は、変形例6の選定装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の選定装置および選定方法について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0011】
[実施の形態]
選定装置10および選定方法の説明に先立ち、その理解を容易にするために、アンプ14の並び順を決めるうえで考慮すべき点について予備的に説明しておく。以下の説明では、付属品としてバスバー12が使用される場合を例に挙げる。
【0012】
図1Aは、バスバー12で接続された2つのアンプ14を例示する模式図である。
【0013】
バスバー12は、複数のアンプ14を互いに電気接続するために用いられる部材である。バスバー12は、本実施の形態における付属品のうちの1つである。バスバー12には、後述するように少なくとも長さまたは太さが異なる複数の種類が存在する。なお、バスバー12以外の付属品は、変形例において後述される。
【0014】
アンプ14は、モータ16に電流を供給するモータ16の駆動装置である。なお、本実施の形態のアンプ14は、コンバータと、インバータとを含む。ただし、以下の説明では、特に断らない限り、コンバータとインバータとは互いに区別されない。
【0015】
図1Aに、幅方向(+W方向および-W方向)を示す軸線が図示される。図1Aの+W方向は、この軸線に沿った一方向である。図1Aの-W方向は、+W方向の反対方向である。なお、幅方向は、必要に応じて図1A以外の図面にも図示される。アンプ14は、接続部18を有する(図1A参照)。接続部18は、バスバー12に接続される電源接続部である。1つのアンプ14には2つの接続部18が設けられる。2つの接続部18は、正極側の接続部18+と、負極側の接続部18-とを有する。アンプ14は、2つの接続部18が設けられる面(前面)を有する。2つの接続部18は、アンプ14の前面の予め決められた位置に設けられる。2つの接続部18は、アンプ14の前面のうちの-W方向の端からアンプ14の幅方向に沿って予め決められた距離だけ離れる位置に設けられる。また、接続部18+は、アンプ14の前面のうちの上端からアンプ14の高さ方向に沿って予め決められた距離だけ離れる位置に設けられる。接続部18-も、アンプ14の前面のうちの上端からアンプ14の高さ方向に沿って予め決められた距離だけ離れる位置に設けられる。ただし、接続部18+の高さ方向の位置と、接続部18-の高さ方向の位置とは、互いに異なる。図1Aの例示では、接続部18+が接続部18-よりも上方に配置される。ただし、接続部18-が接続部18+よりも下方に配置されてもよい。
【0016】
なお、図1Aおよび図1Bに示すように、本実施の形態では、接続部18はアンプ14のうちの-W方向の端寄りに設けられるものとして説明する。ただし、接続部18はアンプ14のうちの+W方向の端寄りに設けられてもよい。
【0017】
複数のアンプ14の前面は、互いに同じ方向を向く(図1A参照)。以下では便宜のために、同じバスバー12で接続される幅方向で隣接した2つのアンプ14のうちの-W方向側のアンプ14は、単に「接続元」とも記載される。また、同様の理由により、上記2つのアンプ14のうちの+W方向側のアンプ14は、単に「接続先」とも記載される。本実施の形態では接続部18が各アンプ14の前面のうちの-W方向の端部に近い位置に設けられる。そのため、バスバー12は、接続元を幅方向で横断する(図1A参照)。
【0018】
2つのバスバー12は、接続元および接続先の各々の2つの接続部18に接続される。これにより、接続元と接続先とは相互に接続される。本実施の形態において、2つのアンプ14を接続する場合に使用されるバスバー12の数は2つである。2つのバスバー12のうちの1つは、2つのアンプ14の接続部18+を互いに接続する。もう1つのバスバー12は、2つのアンプ14の接続部18-を互いに接続する。この状態で、接続元(コンバータ)と電源Pとが接続される。これにより、電源Pから接続元に電流を供給することが可能となる。接続先(インバータ)には、2つのバスバー12を介して接続元(コンバータ)から電流が供給される。
【0019】
図1Bは、バスバー12で接続された3つのアンプ14を例示する模式図である。
【0020】
図1Aの例では、アンプ14の数は2つであったが、アンプ14の数は3つ以上でもよい。例えば図1Bに示すように、3つのアンプ14が幅方向に並べて設けられる。3つのアンプ14のうち、最も-W方向に位置するアンプ14と中央のアンプ14とがバスバー12で相互に接続される。また、3つのアンプ14のうち、中央のアンプ14と最も+W方向に位置するアンプ14とが別のバスバー12で相互に接続される。中央のアンプ14と中央のアンプ14よりも-W方向に位置するアンプ14との関係においては、-W方向に位置するアンプ14がバスバー12の接続元である。また、この関係においては、中央のアンプ14がバスバー12の接続先である。また、中央のアンプ14と中央のアンプ14よりも+W方向に位置するアンプ14との関係においては、中央のアンプ14がバスバー12の接続元である。また、この関係においては、+W方向に位置するアンプ14がバスバー12の接続先である。
【0021】
バスバー12によって複数のアンプ14が接続される場合、その複数のアンプ14の並び順によって、適切なバスバー12は異なってくる。アンプ14には、少なくとも幅長が異なる複数の種類のものが存在する。前述したように、バスバー12は接続元を幅方向で横断する。したがって、バスバー12の長さは少なくとも、接続元の接続部18から、接続元を幅方向で横断して、接続先の接続部18まで届く長さでなければならない。ただし、複数のアンプ14の接続をできるだけコンパクトな構成で実現するとの観点では、2つの接続部18同士の距離よりも過大な長さのバスバー12を使用することは好ましくない。また、大型のバスバー12は小型のバスバー12よりも高価である傾向がある。したがって、大型のバスバー12は小型のバスバー12よりも高コストとなる。このような理由から、バスバー12の選定においては、接続元の接続部18と接続先の接続部18とを接続可能な必要最低限の長さのバスバー12を選定することが好ましい。
【0022】
図2は、アンプ14の並び順に応じてバスバー12の種類が変わることを例示する模式図である。
【0023】
複数のアンプ14の各々の幅長が互いに異なる場合がある。この場合、接続元の接続部18と接続先の接続部18とを接続可能なバスバー12の最低限の長さは、複数のアンプ14の並び順によって変わる。その具体的な一例が図2に示される。図2の上段と下段とのそれぞれには、互いに幅長が異なる2つのアンプ14(アンプ14X、アンプ14Y)の組を例示した。上段のアンプ14Xと下段のアンプ14Xとは同一のアンプ14である。上段のアンプ14Yと下段のアンプ14Yとは同一のアンプ14である。図2の上段と下段とでは、アンプ14Xおよびアンプ14Yの並び順が相違する。ここで、図2の上段と下段とを比較して分かるように、互いに幅長が異なる2つのアンプ14の並び順が変わると、使用するバスバー12の必要最低限の長さも変わる。図2の下段の並び順は、上段の並び順に比べ、アンプ14Xとアンプ14Yとの接続をより短いバスバー12で達成できる。この点において、図2の下段の並び順は、図2の上段の並び順よりも好ましい。
【0024】
また、太いバスバー12であるほど、大きい定格電流に耐えることができる。したがって、バスバー12は、定格電流の大きいアンプ14に接続されるバスバー12であるほど、太いバスバー12であることが望まれる。なお、アンプ14は、定格電流が大きいものほど幅長が長く設計される傾向にある。したがって、バスバー12は、幅長が長いアンプ14に接続されるバスバー12であるほど太いことが必要になる傾向を有する。また、電源Pと、バスバー12と、もう一つのバスバー12とがこの順序で電気接続される場合、前者のバスバー12の太さは、後者のバスバー12の太さ以上であることが望ましい。これにより、後者のバスバー12に電流が安定して供給される。
【0025】
このように、アンプ14を選定した後は、選定したアンプ(選定アンプ)14に接続する付属品(バスバー12)をさらに選定する必要がある。しかしながら、選定アンプ14に接続する付属品の種類は複数の選定アンプ14の並び順に応じて異なる。したがって、複数の選定アンプ14に接続する付属品を適切に選定するためには、複数の選定アンプ14の適切な並び順を選定する必要がある。
【0026】
以上の予備的説明を踏まえ、本実施の形態の選定装置10と選定方法とが以下において説明される。以下の説明では、アンプ14の幅方向に並べて配置される複数のアンプ14が1以上のバスバー12によって相互接続されることを「並列接続」とも呼ぶ。
【0027】
図3は、実施の形態の選定装置10の概略構成図である。
【0028】
本実施の形態の選定装置10は、複数のアンプ14の並び順を適切に選定するために提供される電子装置(コンピュータ)である。図3に示すように、選定装置10は、表示部20と、操作部(入力部)22と、記憶部24と、演算部26とを備える。
【0029】
表示部20は選定装置10が情報を表示することを可能とする。表示部20は、例えば液晶の表示画面20a(図6参照)を有する表示器により構成される。ただし、表示画面20aは液晶の画面に限定されない。表示画面20aは、例えば有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)の画面でもよい。
【0030】
操作部22はオペレータが選定装置10に情報(指示)を入力することを可能とする。操作部22は、例えばキーボードと、マウスとにより構成される。なお、操作部22はキーボードと、マウスとを有することに限定されない。操作部22は、例えばタッチパネルを有してもよい。タッチパネルは、例えば表示画面20aに設置される。
【0031】
記憶部24は選定装置10が情報を記憶することを可能とする。記憶部24は、例えばRAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)とを含むメモリにより構成される。記憶部24は、所定のプログラムを予め記憶する。所定のプログラムとしては、例えば選定プログラム28等がある。選定プログラム28は、複数のアンプ14の並び順を適切に選定する選定方法を選定装置10に実行させるためのプログラムである。
【0032】
記憶部24は、複数種類のアンプ14と、アンプ14に接続可能な複数種類の付属品とを、対応付けて記憶する。例えば記憶部24には、本実施の形態で第1テーブル30と呼ぶ情報と、第2テーブル32と呼ぶ情報とが予め記憶される。
【0033】
図4は、記憶部24が記憶する第1テーブル30の構成例である。
【0034】
第1テーブル30は、図4に示すように、複数種類のバスバー12の各々と、接続元の種類と、接続先の種類とを対応付けたテーブルである。複数種類のバスバー12は、少なくとも、複数のアンプ14を並列接続するための長さが互いに異なる。第1テーブル30は、複数のバスバー12の各々について、接続元と、接続先と、接続元と接続先とを接続するための必要最低限の長さと、を対応付ける。
【0035】
図4の第1テーブル30を参照すると、例えばバスバー12Aの長さは、60mm(ミリメートル)である。バスバー12Aの接続元は、60mm幅のアンプ14である。バスバー12Aの接続先は、特に限定されない。また、例えばバスバー12Cの長さは、150mmである。バスバー12Cの接続元は、150mm幅のアンプ14である。バスバー12Cの接続先は、300mm幅のアンプ14以外のアンプ14である。
【0036】
また、本実施の形態では、バスバー12の太さが、接続元と接続先との各々のアンプ14の種類に応じて異なり得ることが考慮される。すなわち、第1テーブル30は、複数種類のバスバー12の各々と、その太さとをさらに対応付ける。これにより、接続元と、接続先と、バスバー12の必要最低限の太さとが、対応付けられる。この対応付けは、バスバー12の選定に先立ち、予め行われる。
【0037】
例えば図4のバスバー12Cとバスバー12Fとは、いずれも長さが150mmのバスバー12である。ただし、バスバー12Cとバスバー12Fとは、太さが互いに異なる。すなわち、バスバー12Cの太さは、14mmである。これに対し、バスバー12Fの太さは、15mmである。したがって、バスバー12Cは、バスバー12Fよりも細い。バスバー12Cは、300mm幅のアンプ14以外のアンプ14を接続先とする場合に、安定的に電力を供給し得る最低限の太さを有するバスバー12である。一方、バスバー12Fは、300mm幅のアンプ14を接続先とする場合に、安定的に電力を供給し得る最低限の太さを有するバスバー12である。
【0038】
図5は、記憶部24が記憶する第2テーブル32の構成例である。
【0039】
第2テーブル32は、複数のアンプ14の種類の各々と、アンプ14の幅長および定格電流の少なくとも一方とを対応付けたテーブルである。本実施の形態の第2テーブル32では、一例として、複数のアンプ14の種類の各々と、アンプ14の幅長および定格電流の両方とが対応付けられる(図5参照)。図5の第2テーブル32を参照すると、例えばアンプ14Aについて、その幅長は60mmであり、定格電流は20A(アンペア)である。また、例えばアンプ14Cについて、その幅長は150mmであり、定格電流は80Aである。さらに、図5に例示した複数のアンプ14は、定格電流が大きいものほど、幅長も大きい。
【0040】
演算部26は、例えばCPU(Central Processing Unit)と、GPU(Graphics Processing Unit)とを含むプロセッサにより構成される。演算部26は、取得部34と、並び順選定部35と、付属品選定部36と、表示制御部38とを備える(図3参照)。取得部34は、予め指定された複数のモータ(指定モータ)16を駆動するために選定された複数のアンプ(選定アンプ)14を取得する。並び順選定部35は、複数の選定アンプ14の幅方向での所定の配置順を選定する。付属品選定部36は、付属品を選定する。表示制御部38は、選定結果を表示部20に表示させる。取得部34と、並び順選定部35と、付属品選定部36と、表示制御部38とは、演算部26が選定プログラム28を実行することにより実現される。
【0041】
取得部34は、複数の選定アンプ14を取得する。複数の選定アンプ14は、例えば既知のアンプ選定装置により選定される。取得部34は、そのアンプ選定装置から、複数の選定アンプ14を取得できる。ここで、「選定アンプ14を取得する」は、記憶部24に記憶された情報から選定アンプ14の種類を特定できる情報を取得することを含む。具体的には、取得部34は、例えば選定アンプ14の名称(例えば「アンプ14A」等)、幅長、または定格電流等を取得する。ここで、取得部34は、第2テーブル32を必要に応じて参照する。これにより、取得部34は、取得した選定アンプ14の種類を特定する。なお、詳しくは変形例に後述されるが、選定装置10が選定アンプ14を選定してもよい。
【0042】
取得された複数の選定アンプ14の種類は、並び順選定部35に参照される。並び順選定部35は、複数の選定アンプ14の種類に基づいて、所定の配置順を選定する。所定の配置順は、複数の選定アンプ14の幅方向に関する並び順である。これに関し、並び順選定部35は、並び順算出部40と、合計長算出部42と、配置順決定部44とを備える(図3参照)。並び順算出部40は、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンを算出する。合計長算出部42は、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンについて、使用する複数のバスバー12を選定(仮選定)する。合計長算出部42は、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンについて、仮選定された複数のバスバー12の長さの合計長を求める。配置順決定部44は、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンのうちから、長さの合計長が最小になる並び順を所定の配置順として決定する。
【0043】
並び順選定部35による所定の配置順の選定について、具体例を挙げて説明する。例えば、選定アンプ14としてアンプ14A、アンプ14Cおよびアンプ14Eが取得された場合を仮定する。この場合に、並び順算出部40は、3種類のアンプ14の並び順として有り得る全ての並び順を算出する。3種類のアンプ14の並べ方は全部で6通りである。したがって、この場合の並び順算出部40はその6通りの並び順を算出する。また、合計長算出部42は、6通りの並び順の全てについて、使用されるバスバー12を仮選定する。仮選定は、複数の選定アンプ14の各々の種類と、記憶部24に記憶されている接続元と接続先の種類とに基づいて行われる。
【0044】
アンプ14A、アンプ14Cおよびアンプ14Eが+W方向に沿ってこの順序で並ぶ並び順を例に挙げて、合計長算出部42による仮選定について説明する。図5によれば、アンプ14Aの幅長は60mmである。アンプ14Cの幅長は150mmである。アンプ14Eの幅長は260mmである。バスバー12Aの接続元は、アンプ14Aである。バスバー12Aの接続先は、アンプ14Cである。この場合、合計長算出部42は、記憶部24の第1テーブル30を参照することで、バスバー12A(使用数:2)を仮選定する。また、バスバー12Cの接続元は、アンプ14Cである。バスバー12Cの接続先は、アンプ14Eである。この場合、合計長算出部42は、記憶部24の第1テーブル30を参照することで、バスバー12C(使用数:2)を仮選定する。合計長算出部42は、これと同様にして、他の5通りの並び順についても仮選定を行う。
【0045】
次に、合計長算出部42によるバスバー12の長さの合計長の算出について、説明する。この説明では、上記と同様に、アンプ14Aと、アンプ14Cと、アンプ14Eとが+W方向にこの順序で並ぶ場合を例に挙げる。合計長算出部42が仮選定したバスバー12は、上記の通りバスバー12A(長さ:60mm)およびバスバー12C(長さ:150mm)である。バスバー12Aおよびバスバー12Cの各々の必要数は、いずれも2つである。この場合、合計長算出部42は、例に挙げた並び順における長さの合計長として420mm(=60mm+60mm+150mm+150mm)を算出する。合計長算出部42は、これと同様にして、他の5通りの並び順についてもバスバー12の長さの合計長を算出する。
【0046】
配置順決定部44は、合計長算出部42の算出結果を参照する。これにより、配置順決定部44は、並び順算出部40が算出した6通りの並び順のうち、使用するバスバー12の長さの合計長が最小になる並び順を特定する。ここで特定された並び順が、並び順選定部35の選定結果(所定の配置順)となる。
【0047】
付属品選定部36は、所定の配置順で並ぶ複数の選定アンプ14に接続する付属品の種類とその数を選定する。本実施の形態の付属品選定部36は、少なくとも、複数の選定アンプ14を並列接続するために使用するバスバー12の種類とその数を選定する。この選定は、決定された所定の配置順と、記憶部24に記憶されている接続元と接続先の種類とに基づいて行われる。この場合に、付属品選定部36は、合計長算出部42が行った仮選定の結果を参照する。
【0048】
図6は、表示制御部38が表示部20に表示させる選定結果を例示する模式図である。
【0049】
表示制御部38は、並び順選定部35が選定した所定の配置順と、付属品選定部36が選定したバスバー12の種類とその数と、を表示部20の表示画面20aに表示させる。図6に示すように、表示制御部38は、選定されたバスバー12の種類を、配線図46上に表示させる。配線図46は、選定されたバスバー12で複数の選定アンプ14を並列接続した場合の配線構成を示す。この場合は、オペレータが配線構成を把握し易いため好ましい。ただし、これに限定されず、例えば表示制御部38は、選定結果を示す一覧表を表示させてもよい。なお、図6の表示画面20a上のユーザインターフェースは単なる例示である。したがって、表示画面20a上のユーザインターフェースは、本実施の形態において特に限定されない。
【0050】
また、図6では割愛しているが、表示制御部38は、選定アンプ14に接続される指定モータ16と、電源Pとの図示も配線図46に含めて表示させると、より好ましい。これにより、アンプ14と、モータ16とをどのように配線接続すればよいのかが、視覚的に分かりやすくオペレータに示される。なお、指定モータ16は、選定アンプ14と同様に取得部34が取得する。
【0051】
表示制御部38は、さらに好ましくは、複数の選定アンプ14の詳細仕様(例えば定格電流)をも表示部20に表示させる。表示制御部38は、さらに好ましくは、指定モータ16の詳細仕様(例えば定格電流と定格トルク)をも表示部20に表示させる。詳細仕様は、表示部20に表示された選定アンプ14および指定モータ16のうち、オペレータが操作部22を介して指定したものについてのみ表示されるようにしてもよい。これにより、選定アンプ14と指定モータ16との各々の詳細仕様を確認することがオペレータにとって容易となる。
【0052】
以上の選定装置10によれば、選定装置10が備える並び順選定部35によって、複数の選定アンプ14の幅方向での配置順(所定の配置順)が自動的に適切に選定される。また、本実施の形態の選定装置10は付属品選定部36をさらに備える。したがって、所定の配置順で並ぶ複数の選定アンプ14を接続するためのバスバー12が適切に選定される。
【0053】
本実施の形態の選定装置10は、複数の選定アンプ14の全ての並び順のうち、使用するバスバー12の長さの合計長が最小になる並び順を所定の配置順として決定する。これにより、選定装置10は、資源の効率的な活用(大型のバスバー12の使用機会低減と、小型のバスバー12の使用促進)をオペレータに促すことができる。
【0054】
以上が本実施の形態の選定装置10の構成例である。続いて、以上の選定装置10により実行される選定方法について説明する。
【0055】
図7は、実施の形態の選定方法の流れを例示するフローチャートである。
【0056】
図7の選定方法は、複数のアンプ14の並び順を適切に選定するための方法である。図7の選定方法は、記憶ステップS1と、取得ステップS2と、並び順選定ステップS3と、付属品選定ステップS4と、表示ステップS5とを含む。
【0057】
記憶ステップS1では、記憶部24が複数種類のアンプ14を記憶する。ここで、記憶部24は、複数種類のバスバー12毎に、バスバー12の接続元(アンプ14)の種類と、バスバー12の接続先(アンプ14)の種類とを記憶する。複数種類のバスバー12は、少なくとも長さが互いに異なる。なお、記憶ステップS1は、選定装置10の工場出荷までに完了されてもよい。この場合、オペレータは、記憶ステップS1を改めて行わなくてもよい。
【0058】
取得ステップS2では、取得部34が、複数の選定アンプ14を取得する。複数の選定アンプ14の各々は、予め指定されたモータ16を駆動するために選定されたアンプ14である。
【0059】
並び順選定ステップS3では、並び順選定部35が所定の配置順を選定する。図7の並び順選定ステップS3は、並び順算出ステップS31と、合計長算出ステップS32と、配置順決定ステップS33とを含む。
【0060】
並び順算出ステップS31では、並び順算出部40が、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンを算出する。
【0061】
合計長算出ステップS32では、合計長算出部42が、複数の選定アンプ14の並び順の全パターンについて、使用される複数のバスバー12の長さの合計長を求める。ここで、合計長算出部42は、使用されるバスバー12の種類と、そのバスバー12の数とを、複数の選定アンプ14の並び順ごとに仮選定する。
【0062】
配置順決定ステップS33では、配置順決定部44が、長さの合計長が最小になる複数の選定アンプ14の並び順を所定の配置順として決定する。ここで、配置順決定部44は、複数の選定アンプ14の並び順毎に算出された長さの合計長を適宜参照する。
【0063】
付属品選定ステップS4では、付属品選定部36が、複数の選定アンプ14に接続する付属品の種類および数を選定する。なお、複数の選定アンプ14が所定の並び順で並ぶ場合に使用されるバスバー12の種類と、そのバスバーの使用数とは、合計長算出ステップS32において特定済である。したがって、付属品選定部36は、所定の配置順について行われた仮選定の結果を適宜参照してもよい。
【0064】
表示ステップS5では、表示制御部38が、所定の配置順を表示部20に表示させる。本例では付属品選定ステップS4が表示ステップS5よりも先に実行される。したがって、表示制御部38は、付属品選定部36が選定した付属品の種類と、その付属品の使用数とを、表示部20にさらに表示可能である。
【0065】
以上が本実施の形態の選定方法の構成例である。以上の通り、本実施の形態によれば、複数のアンプ14の並び順を適切に選定する選定装置10および選定方法が提供される。
【0066】
[変形例]
以上、本発明の一例として実施の形態が説明された。上記実施の形態には、多様な変更または改良を加えることが可能である。また、その様な変更または改良を加えた形態が本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、請求の範囲の記載から明らかである。
【0067】
以下、実施の形態に係る変形例について、いくつか具体例を挙げて説明する。ただし、以下の説明では、実施の形態と重複する説明は可能な限り割愛される。また、実施の形態で説明された要素に付された参照符号は、特に断らない限り、実施の形態から流用される。
【0068】
(変形例1)
オペレータは、選定された所定の配置順を変更してもよい。すなわち、選定装置10は、表示部20に選定結果を表示させる。その後に、選定装置10は、所定の配置順を変更するためのオペレータの操作を受け付けてもよい。
【0069】
付属品選定部36は、変更後の所定の配置順に基づいてバスバー12の種類および数を再選定する。また、表示制御部38は、変更された所定の配置順と、再選定されたバスバー12の種類と、そのバスバー12の数とを、表示部20に表示させる。本変形例によれば、オペレータの便宜が図られる。
【0070】
(変形例2)
実施の形態における所定の配置順の決定基準は、使用されるバスバー12の長さの合計長が最小になることであった。ただし、所定の配置順の決定基準はこれに限定されない。例えば選定装置10は、複数の選定アンプ14がアンプ14の定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を、所定の配置順として決定してもよい。以下では、以上の説明を踏まえた選定装置10の変形例が説明される。
【0071】
なお、以下の説明では、実施の形態との区別のために、並び順選定部35は「並び順選定部35A」とも記載される。また、同様の理由により、付属品選定部36は「付属品選定部36A」とも記載される。
【0072】
図8は、変形例2の選定装置10の概略構成図である。
【0073】
並び順選定部35Aは、複数の選定アンプ14が定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を、所定の配置順として選定する。複数のアンプ14の各々の定格電流は、記憶部24に記憶される。したがって、並び順選定部35Aは、記憶部24を適宜参照することで、所定の配置順を選定する。例えば、複数の選定アンプ14が、アンプ14Aと、アンプ14Cと、アンプ14Eとを含む。複数の選定アンプ14の各々の定格電流が、記憶部24に記憶されている(図5参照)。アンプ14Aの定格電流は20Aである。アンプ14Cの定格電流は80Aである。アンプ14Eの定格電流は150Aである。この場合、並び順選定部35Aは、アンプ14Eと、アンプ14Cと、アンプ14Aとが+W方向に沿ってこの順序で並ぶ並び順を所定の配置順として決定する。
【0074】
並び順選定部35Aにより選定された所定の配置順は、付属品選定部36Aに参照される。付属品選定部36Aは、所定の配置順に基づいて、複数の選定アンプ14に接続する付属品の種類と、その付属品の使用数とを選定する。例えば付属品選定部36Aは、所定の配置順と、接続元の種類と、接続先の種類とに基づいて、バスバー12の種類と、そのバスバー12の使用数と、を選定する。
【0075】
本変形例によれば、複数の選定アンプ14の所定の配置順と、使用されるバスバー12の種類と、そのバスバー12の使用数とを、オペレータは容易に得る。なお、アンプ14は、定格電流が大きいほどに幅長が太い傾向を有する(実施の形態参照)。したがって、配置順決定部48は、複数の選定アンプ14が幅長順で並ぶ並び順を、所定の配置順として決定してもよい。
【0076】
図9Aは、定格電流の大きさ順によらず並んだ複数のアンプ14と、その複数のアンプ14を接続するバスバー12とを例示する模式図である。
【0077】
本変形例に係る選定装置10は、細いバスバー12(小型のバスバー12)を選定し易い。これについて、以下、図9Aおよび図9Bを参照しつつ具体的に説明する。
【0078】
図9Aには、1つのアンプ14Fと、2つのアンプ14Cとが例示される。アンプ14Fの定格電流は200Aである。アンプ14Fの幅長は300mmである。アンプ14Cの定格電流は80Aである。アンプ14Cの幅長は150mmである。アンプ14Cと、アンプ14Fと、アンプ14Cとは、+W方向に沿ってこの順番で並ぶ(図9A参照)。この並び順に基づいて選定される複数のバスバー12は、バスバー12Fと、バスバー12Gとを含む(図9A参照)。バスバー12Fは、最も-W方向に配置されるアンプ14Cと、中央に配置されるアンプ14Fとを接続するためのバスバー12である。バスバー12Gは、中央に配置されるアンプ14Fと、最も+W方向に配置されるアンプ14Cとを接続するためのバスバー12である。バスバー12Fとバスバー12Gとは、いずれも300mm幅のアンプ14に接続することに適した太さ(15mm)を有する。
【0079】
図9Bは、定格電流の大きさ順で並んだ図9Aの複数のアンプ14と、その複数のアンプ14を接続するバスバー12とを例示する模式図である。
【0080】
図9Aの例を踏まえ、次に、1つのアンプ14Fと、2つのアンプ14Cとが定格電流の大きさ順に並ぶ場合が説明される。この場合、アンプ14Fと、アンプ14Cと、アンプ14Cとは、+W方向に沿ってこの順番で並ぶ(図9B参照)。この場合、付属品選定部36Aは、第1テーブル30に基づいて、バスバー12Gと、バスバー12Cとを選定する。つまり、先に説明された図9Aの例と異なり、図9Bの例ではバスバー12F、12Gが選定されない。バスバー12Cは、バスバー12Gよりも細い。このように、所定の配置順を定格電流の大きさ順とすると、太いバスバー12の必要数が低減され易くなる。バスバー12Gは、最も-W方向に配置されたアンプ14Fと、中央に配置されたアンプ14Cとを接続する。バスバー12Cは、中央に配置されたアンプ14Cと、最も+W方向に配置されたアンプ14Cとを接続する。
【0081】
なお、複数の選定アンプ14は、コンバータと、インバータとを含む。一般に、コンバータの定格電流(容量)は、インバータの定格電流以上である必要がある。コンバータに複数のインバータが接続される場合、コンバータの定格電流は、その複数のインバータの定格電流の合計値以上である必要がある。したがって、本変形例の場合、コンバータと、インバータとは、+W方向に沿ってこの順番で並ぶ。
【0082】
(変形例3)
選定装置10は、複数の指定モータ16と、複数の選定アンプ14とを選定してもよい。以下では、複数の指定モータ16と、複数の選定アンプ14とを選定可能な選定装置10が説明される。
【0083】
なお、以下の説明では、記憶部24は「記憶部24C」と記載される。
【0084】
図10は、変形例3の選定装置10の概略構成図である。
【0085】
記憶部24Cは、第3テーブル54をさらに記憶する(図10参照)。第3テーブル54は、複数のモータ16の各々について、モータ16の性能と、モータ16を駆動可能なアンプ14の種類とが対応付けられたテーブルである。また、本変形例の選定装置10は、モータ選定部56と、アンプ選定部58とをさらに備える。モータ選定部56は、複数の指定モータ16を選定する。アンプ選定部58は、複数の指定モータ16を駆動するための複数の選定アンプ14を選定する。複数の指定モータ16は、複数の選定アンプ14により駆動される。
【0086】
図11は、第3テーブル54の構成例である。
【0087】
モータ16の性能は、例えばモータ16の定格電流である。第3テーブル54には複数のモータ16A~16Fの各々の定格電流が格納される。例えば、モータ16Aの定格電流は20Aである(図11参照)。ただし、モータ16の性能は、定格電流に限定されない。モータ16の性能は、例えばモータ16の定格トルク、モータ16の最大トルク、またはモータ16の最大回転数でもよい。
【0088】
モータ16を駆動可能なアンプ14は、第2テーブル32に基づいて特定される。例えば、アンプ14Aの定格電流は20Aである(図5参照)。したがって、定格電流が20Aであるモータ16Aは、アンプ14Aにより駆動可能である。
【0089】
オペレータは、モータ16の性能と、そのモータ16の必要数とを、操作部22を介して指定する。モータ選定部56は、指定されたモータ16の性能に基づいて、指定モータ16の種類を選定する。例えば、オペレータがモータ16の性能として「定格電流:20A」を指定した。この場合、モータ選定部56は、第3テーブル54に基づいて、モータ16Aを選定する。この場合、モータ選定部56により選定されたモータ16Aが、指定モータ16である。また、オペレータが、モータ16の必要数を「2」とさらに指定した。この場合、モータ選定部56は、モータ16Aを2つ選定する。
【0090】
アンプ選定部58は、指定モータ16の定格電流に基づいて、アンプ14を選定する。アンプ選定部58は、複数の指定モータ16毎に、選定アンプ14を選定する。ここで、アンプ選定部58は、第2テーブル32を適宜参照する。これにより、複数の指定モータ16の各々に対応するアンプ14が選定される。例えば、モータ選定部56がモータ16Aを選定した。この場合、アンプ選定部58は、アンプ14Aを選定する。アンプ選定部58により選定されたアンプ14が、選定アンプ14である。選定アンプ14の種類は、取得部34に取得される。
【0091】
本変形例によれば、複数の指定モータ16の選定と、複数の選定アンプ14の選定とを行う選定装置10が提供される。選定装置10は、複数の指定モータ16の選定と、複数の選定アンプ14の選定との選定結果に基づいて、バスバー12を選定する。
【0092】
(変形例4)
選定装置10は、モータ16とアンプ14との配線接続において、バスバー12以外にも必要な付属品をも選定できるように構成されてもよい。以下では、バスバー12以外の付属品を選定可能な選定装置10が説明される。
【0093】
バスバー12以外の付属品を、いくつか次に例示する。すなわち、例えばブレーカと、電磁接触器と、ヒューズと、ノイズフィルタと、モータ用ケーブルと、アンプ用ケーブルと、電源トランスと、雷サージ保護器とは、いずれも付属品である。これらの付属品は、モータ16と、アンプ14と、バスバー12と共に、配線構成に含まれる。付属品は、モータ16の種類、またはアンプ14の種類に応じて使い分けられる。例えばモータ用ケーブルは、モータ16に接続されるケーブルである。モータ用ケーブルは、アンプ14に関係なく使用可能である。これに対し、アンプ用ケーブルは、アンプ14に接続されるケーブルである。アンプ用ケーブルは、モータ16に関係なく使用可能である。ただし、同一品目の付属品が複数の種類を有する場合がある。例えばアンプ用ケーブルには、定格電流が20Aのアンプ14に使用される種類と、定格電流が40Aのアンプ14に使用される種類とがある。その他の付属品についても、対応するアンプ14、または対応するモータ16が予め決められている場合がある。
【0094】
付属品と、モータ16の種類と、アンプ14の種類との対応関係は、記憶部24により記憶される。その場合、付属品選定部36は、記憶部24を適宜参照することで、複数の指定モータ16の各々に対応する付属品を選定する。また、付属品選定部36は、記憶部24を適宜参照することで、複数の選定アンプ14の各々に対応する付属品を選定する。選定された付属品は、表示部20に表示される選定結果に含まれる。これにより、オペレータのさらなる便宜が図られる。
【0095】
図12Aは、変形例4の第3テーブル54の構成例である。図12Bは、変形例4の第4テーブル62の構成例である。
【0096】
以下では、図12A図12Bとを参照しつつ、本変形例の具体例が説明される。図12Aには、本変形例の第3テーブル54が例示される。第3テーブル54は、複数のモータ16の各々と、モータ16に使用可能なモータ用ケーブルのケーブル径(AWG規格)とをさらに対応付ける。また、図12Bには、本変形例の第4テーブル62が例示される。第4テーブル62は、複数のモータ用ケーブルの各々について、その各々のケーブル径(AWG規格)を対応付ける。
【0097】
ここで、複数の指定モータ16がモータ16Aを含む場合を例に挙げる。モータ16Aに使用可能なモータ用ケーブルは、AWG14のケーブル径を有するモータ用ケーブルである(図12A参照)。ケーブル径がAWG14であるモータ用ケーブルは、モータ用ケーブルAである(図12B参照)。この場合、付属品選定部36はモータ用ケーブルAを選定する。また、表示制御部38は、モータ用ケーブルAを表示部20に表示させる。これにより、オペレータは、モータ用ケーブルAが使用可能であることを知る。
【0098】
(変形例5)
変形例4に関連し、本変形例が説明される。記憶部24には、各付属品の価格がさらに記憶されてもよい。例えば、モータ用ケーブルの複数の種類には、ケーブル径は互いに同一であって、且つ、価格は互いに異なる種類同士が含まれ得る。この場合、付属品選定部36は、各モータ用ケーブルの価格を参照する。これにより、付属品選定部36は、より低価格なモータ用ケーブルを選定可能である。その結果、選定装置10は、オペレータの付属品調達コストの低減に貢献する。
【0099】
(変形例6)
図13は、変形例6の選定装置10の概略構成図である。
【0100】
選定装置10は、外部出力部60をさらに備えてもよい(図13参照)。外部出力部60は、メーカ宛の発注書の電子データを生成する。発注書には、複数の選定アンプ14と、複数の指定モータ16と、選定された付属品とのうち、オペレータにより指定された1以上の品が記載される。オペレータは、操作部22を介して、発注書に記載される品を指定する。また、外部出力部60は、発注書を外部出力する。これにより、オペレータは、例えば必要な付属品が不足している場合に、不足品の発注をメーカに容易に行えるようになる。外部出力部60は、例えば印刷機に指令を出すことで、その印刷機に発注書をプリントアウトさせる。これにより、オペレータは、紙媒体の発注書を容易に得る。なお、発注書の電子データは、例えばメーカ宛の電子メールに添付されてもよい。
【0101】
(変形例7)
上記した各変形例は、矛盾しない範囲内において適宜組み合わされてもよい。
【0102】
[実施の形態から得られる発明]
上記実施の形態および変形例から把握しうる発明について、以下に記載する。
【0103】
<第1の発明>
複数のアンプ(14)の所定の配置順を選定する選定装置(10)であって、複数種類のアンプを予め記憶した記憶部(24)と、予め指定された複数の指定モータ(16)を駆動するために選定された複数の選定アンプを取得する取得部(34)と、複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定部(35)と、前記所定の配置順を表示部(20)に表示させる表示制御部(38)と、を備える。
【0104】
これにより、複数のアンプの並び順を適切に選定する選定装置が提供される。
【0105】
前記記憶部は、複数の前記アンプの種類の各々と、前記アンプの幅長または定格電流とを対応付けて記憶し、前記並び順選定部は、前記記憶部に記憶されている前記アンプの幅長または定格電流に基づいて、複数の前記選定アンプが前記アンプの幅長または定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を前記所定の配置順として決定してもよい。これにより、太いバスバー(12)の必要数を低減し易くすることができる。
【0106】
第1の発明は、複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定部(36)をさらに備え、前記記憶部は、複数種類の前記アンプと前記アンプに接続可能な複数種類の付属品とを対応付けてさらに記憶し、前記付属品選定部は、前記所定の配置順と、複数の前記選定アンプの種類とに基づいて、複数の前記選定アンプに接続する前記付属品の種類および数を選定してもよい。これにより、選定アンプの所定の配置順のみならず、付属品までもが選定される。
【0107】
複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバー(12)であり、前記記憶部は、少なくとも太さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、前記付属品選定部は、前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類とに基づいて、前記バスバーの幅長ができるだけ細くなるように前記バスバーの種類とその数を選定してもよい。これにより、太いバスバーの必要数を低減し易くすることができる。
【0108】
第1の発明は、前記所定の配置順で並ぶ複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定部(36)をさらに備え、前記記憶部は、複数種類の前記アンプと前記アンプに接続可能な複数種類の付属品とを対応付けてさらに記憶し、前記付属品選定部は、複数の前記選定アンプの種類に基づいて、複数の前記選定アンプに接続する前記付属品の種類および数を選定してもよい。これにより、選定アンプの所定の配置順のみならず、付属品までもが選定される。
【0109】
複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバー(12)であり、前記記憶部は、少なくとも長さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、前記並び順選定部は、複数の前記選定アンプが隣接して配置される全ての並び順を算出する並び順算出部(40)と、前記記憶部に記憶されている前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類に基づいて、全ての前記並び順の各々で使用する前記バスバーの種類とその数を仮選定することで使用する複数の前記バスバーの長さの合計長を求める合計長算出部(42)と、全ての前記並び順のうち前記長さの合計長が最小になる並び順を前記所定の配置順として決定する配置順決定部(44)と、を備え、前記付属品選定部は、前記所定の配置順に基づいて前記バスバーの種類とその数を選定してもよい。これにより、長いバスバーの必要数を低減し易くすることができる。
【0110】
前記付属品選定部は、ブレーカ、電磁接触器、ヒューズ、ノイズフィルタ、モータ用ケーブル、アンプ用ケーブル、電源トランスおよび雷サージ保護器の少なくとも1種類を前記付属品として選定してもよい。これにより、オペレータの便宜を図ることができる。
【0111】
前記所定の配置順をオペレータが変更するための入力部(22)をさらに備え、前記付属品選定部は、オペレータが前記所定の配置順を変更した場合には、変更後の前記所定の配置順に基づいて前記付属品の種類および数を再選定してもよい。これにより、オペレータの便宜を図ることができる。
【0112】
前記表示制御部は、選定された1以上の前記付属品と複数の前記選定アンプとを含んだ配線構成を示す配線図(46)を、選定された前記付属品の種類と共に前記表示部に表示させてもよい。これにより、オペレータが配線構成を把握し易くなる。
【0113】
前記記憶部は、複数のモータ(16)の各々について、前記モータの性能および前記モータを駆動可能な前記アンプの種類を対応付けて記憶し、前記選定装置は、オペレータが指定する前記モータの性能および前記モータの必要数に基づいて、前記記憶部に記憶されている複数の前記モータの中から複数の前記指定モータを選定するモータ選定部と、前記記憶部に記憶されている前記モータと前記アンプの種類との対応関係に基づいて、前記モータ選定部が選定した複数の前記指定モータを駆動するための複数の前記選定アンプを選定するアンプ選定部(58)と、をさらに備え、前記取得部は、前記アンプ選定部が選定した複数の前記選定アンプを取得してもよい。これにより、バスバーの選定のみならず、その選定に先んじて複数の指定モータの選定と、複数の選定アンプの選定とを行う選定装置が提供される。
【0114】
複数の前記選定アンプと、複数の前記指定モータと、前記付属品選定部が選定した品とのうち、オペレータが指定するものをメーカへの発注書形式で外部出力する外部出力部(60)をさらに備えてもよい。これにより、オペレータは、例えば選定結果に示されたバスバーまたは付属品(変形例4参照)が不足している場合に、不足品の発注をメーカに容易に行えるようになる。
【0115】
前記表示制御部は、複数の前記選定アンプの詳細仕様、および複数の前記指定モータの詳細仕様をさらに表示させてもよい。これにより、選定アンプと指定モータとの各々の詳細仕様を確認することがオペレータにとって容易となる。
【0116】
<第2の発明>
複数のアンプ(14)の所定の配置順を選定する選定方法であって、複数種類のアンプ(14)を記憶する記憶ステップ(S1)と、予め指定された複数の指定モータ(16)を駆動するために選定された複数の選定アンプ(14)を取得する取得ステップ(S2)と、前記記憶ステップで記憶した複数の前記選定アンプの種類に基づいて複数の前記選定アンプが幅方向に隣接して配置される所定の配置順を選定する並び順選定ステップ(S3)と、前記所定の配置順を表示部(20)に表示させる表示ステップ(S5)と、を含む。
【0117】
これにより、複数のアンプの並び順を適切に選定する選定方法が提供される。
【0118】
前記記憶ステップでは、複数の前記アンプの種類の各々と、前記アンプの幅長または定格電流とを対応付けて記憶し、前記並び順選定ステップでは、前記記憶ステップで記憶した前記アンプの幅長または定格電流に基づいて、複数の前記選定アンプが前記アンプの幅長または定格電流の大きさ順で並ぶ並び順を前記所定の配置順として決定してもよい。これにより、太いバスバーの必要数を低減し易くすることができる。
【0119】
前記所定の配置順で並ぶ複数の前記選定アンプに接続する付属品の種類とその数を選定する付属品選定ステップ(S4)をさらに含み、複数種類の前記付属品のうちの1種類は、複数の前記アンプを接続するバスバー(12)であり、前記記憶ステップでは、少なくとも長さが異なる複数種類の前記バスバーの各々と、接続元と接続先の前記アンプの種類とを対応付けて記憶し、前記並び順選定ステップは、複数の前記選定アンプが隣接して配置される全ての並び順を算出する並び順算出ステップ(S31)と、前記記憶ステップで記憶した前記接続元と前記接続先の前記アンプの種類に基づいて、全ての前記並び順の各々で使用する前記バスバーの種類とその数を仮選定することで使用する複数の前記バスバーの長さの合計長を求める合計長算出ステップ(S32)と、全ての前記並び順のうち前記長さの合計長が最小になる並び順を前記所定の配置順として決定する配置順決定ステップ(S33)と、を含んでもよい。これにより、長いバスバーの必要数を低減し易くすることができる。
図1
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