(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
G07C 9/27 20200101AFI20240109BHJP
【FI】
G07C9/27
(21)【出願番号】P 2023545370
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 JP2022005187
(87)【国際公開番号】W WO2023152839
(87)【国際公開日】2023-08-17
【審査請求日】2023-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 冬樹
(72)【発明者】
【氏名】妻鹿 利宏
(72)【発明者】
【氏名】三輪 剛久
(72)【発明者】
【氏名】榎本 嵩久
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-044891(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00- 9/38
G08B 25/04
G06Q 50/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部と、
前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路にそれぞれ対応して移動推定時間が設定された移動経路テーブルとを備え、
前記経路推定部は、
前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路を抽出し、
前記移動経路テーブルを参照して、抽出した複数の移動経路のうち入退出者の移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路を推定する、管理システム。
【請求項2】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報に基づいて、前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路にそれぞれ対応する移動推定時間を算出する算出部と、
前記算出部の算出結果に基づいて移動経路テーブルを生成するテーブル生成部とを備える、管理システム。
【請求項3】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部とを備え、
前記建物は、前記複数の居室空間のうち前記入退出判定装置が設けられていない居室空間を含み、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定し、
前記入退出判定装置が設けられていない居室空間に対応して滞在推定時間が設定された滞在推定時間テーブルをさらに備え、
前記経路推定部は、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、前記滞在推定時間テーブルを参照して、入退出者の移動時間と滞在推定時間とを比較して、比較結果に基づいて当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する、管理システム。
【請求項4】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部とを備え、
前記建物は、前記複数の居室空間のうち前記入退出判定装置が設けられていない居室空間を含み、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定し、
前記入退出者のスケジュール情報を取得するスケジュール取得部をさらに備え、
前記経路推定部は、
前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、前記入退出者のスケジュール情報を参照して、当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する、管理システム。
【請求項5】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部と、
前記複数の居室空間以外の設備に対応して設けられ、当該設備の利用者を認証して当該設備の利用または動作の可否を判定する利用判定装置と、
前記利用判定装置で判定された設備の利用に関する利用ログデータを取得する第2の取得部とを備え、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータおよび前記第2の取得部で取得した利用ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する、管理システム。
【請求項6】
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部と、
人を検出する検出装置と、
前記検出装置で検出された動作ログデータを取得する第2の取得部とを備え、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータおよび前記第2の取得部で取得した動作ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する、管理システム。
【請求項7】
前記経路推定部により推定された移動経路に基づいて当該入退出者の移動量を算出する移動量算出部とを備える
、請求項1~6のいずれか一項に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ビル等の建物における人の移動経路に関する管理システムおよび管理システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の区画に区分された居室空間を有する建物において、各居室空間に対する入退室を管理するために、利用者の識別情報(ID情報)を記憶したICカードなどの非接触通信用メディアと通信するリーダライタが各居室空間に設置される入退室管理システムが採用されている(特許文献1参照)。
【0003】
一般的に、入退室管理システムでは、居室空間それぞれの出入口となるドア付近において、居室空間の外側及び内側のそれぞれに、退室管理用及び入室管理用のリーダライタが設置されており、このリーダライタと連動する電気錠がドアに具備されている。
【0004】
即ち、この入退室管理システムによると、居室空間内に入室する際、利用者が所持しているメディアと入室管理用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の入室許可が判定される。一方、居室空間内から退室する際には、利用者が所持しているメディアと退室管理用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の退室許可が判定される。そして、この入室管理用及び退室管理用それぞれのリーダライタを管理制御するリーダライタ用管理装置が、中央管理装置と通信を行うことによって、中央管理装置では、各居室空間における居室人数を管理することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-47149号公報
【文献】特開2016-1429号公報
【文献】国際公開第2019-188928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方式では簡易な方式で人の移動経路を推定することはできなかった。
【0007】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであって、簡易な方式で人の移動経路を推定することが可能な管理システムおよび管理システムの制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施形態に従う複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムであって、複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置と、入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部と、建物の複数の居室空間の位置情報および第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部とを備える。
【0009】
ある実施形態に従う複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムの制御方法であって、複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定するステップと、判定結果に基づいて居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得するステップと、建物の複数の居室空間の位置情報および取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定するステップとを備える。
【発明の効果】
【0010】
ある実施形態に従う管理システムおよび管理システムの制御方法は、簡易な方式で人の移動を推定することが可能である。
【0011】
この開示の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解され、この開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】ある実施形態1に従う管理システム1の概念図を説明する図である。
【
図2】ある実施形態1に従う管理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
【
図3】ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物のレイアウト図について説明する図である。
【
図4】ある実施形態1に従う入退出ログデータの一例について説明する図である。
【
図5】ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その1)である。
【
図6】ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その2)である。
【
図7】ある実施形態1に従う移動経路テーブルの一例について説明する図である。
【
図8】ある実施形態1に従う移動経路テーブルの生成について説明する図である。
【
図9】ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その3)である。
【
図10】ある実施形態1に従う滞在推定時間テーブルの一例について説明する図である。
【
図11】ある実施形態1に従う入退出ログデータに基づく移動経路の推定結果について説明する図である。
【
図12】ある実施形態2に従う管理システム1#の概念図を説明する図である。
【
図13】ある実施形態2に従う管理装置100#の機能ブロックについて説明する図である。
【
図14】ある実施形態2に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その4)である。
【
図15】ある実施形態2に従う入退出者のスケジュール情報の一例について説明する図である。
【
図16】ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その5)である。
【
図17】ある実施形態2に従う入退出者の利用ログデータの一例について説明する図である。
【
図18】ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その6)である。
【
図19】ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その7)である。
【
図20】ある実施形態2の変形例2に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その8)である。
【
図21】ある実施形態2に従う動作ログデータの一例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じであるためそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0014】
<A.システム構成>
(実施形態1)
図1は、ある実施形態1に従う管理システム1の概念図を説明する図である。
図1を参照して、管理システム1は、複数の入退出ゲートGと、管理装置100とを備える。
【0015】
一として、入退出ゲートG1~G3が設けられている場合が示されている。入退出ゲートGは、複数の区画に区分された居室空間それぞれの出入口となるドア付近において、居室空間の外側及び内側のそれぞれに設けられた退室管理用及び入室管理用のリーダライタと、ドアに設けられた当該リーダライタと連動する電気錠とを含む。居室空間内に入室する際、利用者が所持しているメディアと入室管理用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の入室許可が判定される。一方、居室空間内から退室する際には、利用者が所持しているメディアと退室管理用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の退室許可が判定される。判定毎に、利用者と当該入退出のログとが管理装置100に通知される。これにより利用者の居室空間の入退出を管理することが可能である。
【0016】
管理装置100は、CPU(Central Processing Unit)12と、記憶部20と、メインメモリ18と、入力部10と、表示部14と、ネットワーク通信部16とを含む。
【0017】
記憶部20は、情報を格納する装置であり、各種プログラムおよびデータ等を格納する。記憶部20は、入退出ゲートGから送信される入退出ログデータ202と、移動経路テーブル208と、滞在推定時間テーブル210と、3次元モデルデータ212とを格納する。
【0018】
メインメモリ18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のワーキングメモリである。入力部10は、キーボード、マウスなどであり、ユーザが操作を行うために用いる。入力部10は、他のシステムからデータの入力を受け付けるインターフェース装置を含み得る。表示部14は、ディスプレイであり、液晶あるいは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。CPU12は、記憶部20に格納されているプログラムを実行することにより各種機能を実現する。他の局面において、各機能は、当該機能を実現するように構成された回路素子その他のハードウェアによって実現されてもよい。ネットワーク通信部16は、ネットワークを介して他の機器と通信可能に設けられている。
【0019】
入退出ログデータ202は、入退出ゲートGで判定された居室空間の利用者の入退出に関するデータである。
【0020】
移動経路テーブル208は、複数の移動経路にそれぞれ対応して移動推定時間が設定されたテーブルデータである。
【0021】
滞在推定時間テーブル210は、入退出ゲートGが設けられていない居室空間と当該居室空間に対して設定された滞在推定時間に関するテーブルデータである。
【0022】
3次元モデルデータ212は、一例として、建物の居室空間の位置情報を含むBIM(Building Information Modeling)あるいはCIM(Construction Information Modeling)データである。3次元の複数の居室空間に区分された建物のデジタルモデルを生成可能なデータである。なお、3次元CADデータ等を用いることも可能である。一例として当該建物の設計/建築工程において用いられたデータを用いることが可能である。なお、本例においては3次元モデルデータ212について説明するが、これに限られず2次元データを用いて移動経路を推定するようにしてもよい。
【0023】
図2は、ある実施形態1に従う管理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
図2を参照して、CPU12は、第1の取得部120と、移動推定時間算出部122と、テーブル生成部124と、経路推定部125と、移動距離算出部128とを含む。
【0024】
第1の取得部120は、入退出ゲートGで判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する。
【0025】
移動推定時間算出部122は、建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて、複数の居室空間を移動するための複数の移動経路にそれぞれ対応する移動推定時間を算出する。
【0026】
テーブル生成部124は、移動推定時間算出部122の算出結果に基づいて移動経路テーブルを生成する。
【0027】
経路推定部125は、建物の複数の居室空間の位置情報および第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する。
【0028】
移動距離算出部128は、経路推定部125により推定された移動経路に基づいて当該入退出者の移動量を算出する。
【0029】
<B.複数の居室空間に区分された建物例>
図3は、ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物のレイアウト図について説明する図である。
【0030】
図3に示されるように、当該レイアウト図は、3次元モデルデータ212に基づいて展開された2次元レイアウト図である。具体的には、複数の居室空間RA~RGが設けられている場合が示されている。居室空間RAは、「会議室A」として割り当てられている。居室空間RBは、「会議室B」として割り当てられている。居室空間RCは、「倉庫A」が割り当てられている。居室空間RDは、「倉庫B」が割り当てられている。居室空間REは、「オフィスA」が割り当てられている。居室空間RFは、「オフィスB」が割り当てられている。居室空間RGは、「トイレ」が割り当てられている。
【0031】
また、2箇所にエレベータ(「EV」)が設けられている場合が示されている。
各居室空間のドアに対応して入退出ゲートGが設けられる。本例においては、居室空間RAのドアに対応して入退出ゲートGAが設けられる。居室空間RCのドアに対応して入退出ゲートGCが設けられる。居室空間RDのドアに対応して入退出ゲートGDが設けられる。居室空間REのドアに対応して入退出ゲートREが設けられる。なお、居室空間RB(「会議室B」)のドアには入退出ゲートは設けられていない。また、居室空間RG(「トイレ」)にも入退出ゲートは設けられていない場合が示されている。
【0032】
本例においては、居室空間RE(「オフィスA」)に入室している社員Pの移動経路を推定する場合について説明する。
【0033】
<C.入退出ログデータの例>
図4は、ある実施形態1に従う入退出ログデータの一例について説明する図である。
【0034】
図4に示されるように、社員Pの居室空間の入退出に関する入退出ログデータが示されている。一例として、時系列順にデータL1~L8が登録されている。
【0035】
時刻情報と、居室空間と、入退出に関するデータとが関連付けられて登録されている。
一例として、データL1は、時刻情報(「20210201131300」)と、居室空間(「オフィスA」)と、退出を示すデータ(「OUT」)とを含む。「20210201131300」は、先頭の4桁は西暦年、次の4桁は年月日、次の6桁は時分秒を示す。すなわち、2021年2月11日13時13分00秒を意味する。他の場合についても同様である。
【0036】
データL2は、時刻情報(「20210201131334」)と、居室空間(「倉庫B」)と、入室を示すデータ(「IN」)とを含む。
【0037】
データL3は、時刻情報(「20210201131820」)と、居室空間(「倉庫B」)と、退出を示すデータ(「OUT」)とを含む。
【0038】
データL4は、時刻情報(「20210201131836」)と、居室空間(「オフィスA」)と、入出を示すデータ(「IN」)とを含む。
【0039】
データL5は、時刻情報(「20210201142210」)と、居室空間(「オフィスA」)と、退出を示すデータ(「OUT」)とを含む。
【0040】
データL6は、時刻情報(「20210201142403」)と、居室空間(「オフィスA」)と、入室を示すデータ(「IN」)とを含む。
【0041】
データL7は、時刻情報(「20210201164500」)と、居室空間(「オフィスA」)と、退出を示すデータ(「OUT」)とを含む。
【0042】
データL8は、時刻情報(「20210201165711」)と、居室空間(「オフィスA」)と、入室を示すデータ(「IN」)とを含む。
【0043】
<D.入退出者の移動経路の推定>
実施形態においては、経路推定部125は、建物の複数の居室空間の位置情報および第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者(「社員P」)の移動経路を推定する。
【0044】
<推定1>
図5は、ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その1)である。
【0045】
図5を参照して、経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L1,L2)に基づいて居室空間REから居室空間RDまでの移動経路として移動経路LA,LBを抽出する。本例の場合には、複数の移動経路がある場合が示されている。
【0046】
実施形態においては、抽出された複数の移動経路の中から1つの移動経路を推定する複数の推定方式について説明する。
【0047】
経路推定部125は、複数の移動経路を抽出した場合には、複数の移動経路のうち距離の短い移動経路を入退出者が移動したものと推定する。一例として、経路推定部125は、入退出者(「社員P」)第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L1,L2)に基づいて居室空間REから居室空間RDまでの移動経路として移動経路LA,LBを抽出し、移動経路LA,LBのうち距離の短い移動経路LAを推定する。
【0048】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0049】
<推定2>
図6は、ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その2)である。
【0050】
図6を参照して、経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L1,L2)に基づいて居室空間REから居室空間RDまでの移動経路として移動経路LA,LBを抽出する。
【0051】
経路推定部125は、複数の移動経路にそれぞれ対応して移動推定時間が設定された移動経路テーブルを参照して、抽出した複数の移動経路のうち入退出者の移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路を推定する。
【0052】
図7は、ある実施形態1に従う移動経路テーブルの一例について説明する図である。
図7を参照して、移動経路テーブル500は、移動経路LA,LBにそれぞれ対応して移動推定時間15s、30sが設定されている。なお、他の移動経路についても同様に設定されている。
【0053】
経路推定部125は、入退出ログデータ(L1,L2)に基づいて移動時間を算出する。本例の場合には、移動時間は34sとして算出される。経路推定部125は、移動経路テーブルを参照して、移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路を推定する。本例の場合には、経路推定部125は、移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路LBを推定する。また、別の例として経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L3,L4)に基づいて居室空間RDから居室空間REまでの移動経路として移動経路LA,LBを抽出する。そして、経路推定部125は、移動時間を算出する。本例の場合には、移動時間は14sとして算出される。経路推定部125は、移動経路テーブルを参照して、抽出した移動経路のうち、移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路を推定する。本例の場合には、経路推定部125は、移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路LAを推定する。なお、複数の移動推定時間のうちいずれの移動推定時間が近似するか否かについては、移動時間と移動推定時間との差の絶対値を比較することにより差の絶対値が小さい方が近似するとする。なお、差の絶対値を比較しても同じであるような場合には距離の短い移動経路を推定するようにしてもよい。あるいは、差の絶対値を比較しても同じであるような場合には1つあるいは複数の推定条件を設定して当該推定条件に基づいて移動経路を推定するようにしてもよい。
【0054】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0055】
上記においては、移動経路テーブルが予め設定されている場合について説明したが、テーブル生成部124が移動経路テーブルを生成するようにしてもよい。
【0056】
図8は、ある実施形態1に従う移動経路テーブルの生成について説明する図である。
図8を参照して、テーブル生成部124は、設定された各居室空間から別の居室空間までの全移動経路についての距離を算出する。本例においては、移動経路LAは15m、移動経路LBは30mである場合が示されている。一例として入退出者の歩行モデルとして1m/sとする。この場合には、移動経路LAの移動推定時間は15sとして算出することが可能である。また、移動経路LBの移動推定時間は30sとして算出することが可能である。なお、他の移動経路についても同様である。テーブル生成部124は、算出された移動推定時間と、移動経路とを関連付けて移動経路テーブルを生成する。当該方式によりユーザの入力無しに自動的に移動経路テーブルを生成することが可能となる。
【0057】
なお、本例においては、入退出者の歩行モデルとして1m/sとして固定的に設定される場合について説明するが、入退出者(「社員P」)の個々の平均歩行モデルを算出して、当該個々の平均歩行モデルに基づいて、各入退出者毎の移動経路テーブルを生成するようにしてもよい。これにより、より精度の高い移動経路テーブルを生成することが可能となるとともに、精度の高い移動経路の推定が可能となる。
【0058】
<推定3>
図9は、ある実施形態1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その3)である。
【0059】
図9を参照して、経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて居室空間REから再び居室空間REにまで戻る移動経路を推定する。
【0060】
本例の場合には、経路推定部125は、入退出ゲートが設けられていない居室空間への移動経路を推定する。
【0061】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、滞在推定時間テーブルを参照して、入退出者の移動時間と滞在推定時間とを比較して、比較結果に基づいて当該入退出者の入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する。入退出ログデータ(L5,L6)は、同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合に相当する。
【0062】
図10は、ある実施形態1に従う滞在推定時間テーブルの一例について説明する図である。
図10を参照して、滞在推定時間テーブル600は、居室空間と滞在推定時間とが対応付けられて設定されている。具体的には、居室空間RG(「トイレ」)に対応して滞在推定時間10分未満が設定されている。居室空間RB(「会議室B」)に対応して滞在推定時間10分以上が設定されている。
【0063】
経路推定部125は、入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて移動時間を算出する。本例の場合には、移動時間(「1m53s」)として算出される。経路推定部125は、滞在推定時間テーブルを参照して、移動時間に対応する滞在推定時間として設定された居室空間との移動経路を推定する。本例の場合には、経路推定部125は、移動時間(「1m53s」)に対応する滞在推定時間(「10分未満」)である居室空間RGと居室空間REとの間の移動経路LCを推定する。
【0064】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0065】
また、別の例として、経路推定部125は、第1の取得部で取得した入退出ログデータ(L7,L8)に基づいて移動時間を算出する。本例の場合には、移動時間(「12m11s」)として算出される。経路推定部125は、滞在推定時間テーブルを参照して、移動時間に対応する滞在推定時間として設定された居室空間との移動経路を推定する。本例の場合には、経路推定部125は、移動時間(「12m11s」)に対応する滞在推定時間(「10分以上」)である居室空間RBと居室空間REとの間の移動経路LDを推定する。
【0066】
図11は、ある実施形態1に従う入退出ログデータに基づく移動経路の推定結果について説明する図である。
【0067】
図11を参照して、ここでは、社員Pの居室空間の入退出に関する入退出ログデータL1~L8とともに、経路推定部125により推定された移動経路が示されている。一例として、入退出ログデータL1とL2との間の移動経路はLBとして示されている。入退出ログデータL5とL6との間の移動経路はLCとして示されている。入退出ログデータL7とL8との間の移動経路はLDとして示されている。
【0068】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0069】
また、移動距離算出部128は、推定した移動経路に基づいて入退出者(「社員P」)の移動量(移動距離)を算出する。これにより、入退出者(「社員P」)の移動量を管理することが可能である。管理装置100は、当該移動量の履歴に基づいて入退出者(「社員P」)に移動に関する適切な通知をするようにしてもよい。あるいは、管理装置100は、入退出者(「社員P」)の移動量の履歴に基づいて居室空間の変更の提案をしてもよい。例えば、社員Pの居室空間としてオフィスAからオフィスBへの移動等が考えられる。なお、移動距離算出部128は、推定した移動経路毎に移動量を算出してもよいし、入退出者(「社員P」)が建物を退館する際に移動量を算出しても良いし、その算出タイミングは任意である。
【0070】
また、本例においては、入退出者(「社員P」)に着目した例について説明したが、これに限られず他の入退出者についても同様に適用可能であり、複数の入退出者についてそれぞれ並列的に適用可能である。他の実施形態についても同様である。
【0071】
(実施形態2)
実施形態2においては、入退出ログデータ以外に、他の情報を用いて移動経路を推定する場合について説明する。
【0072】
図12は、ある実施形態2に従う管理システム1#の概念図を説明する図である。
図12を参照して、管理システム1#は、管理システム1と比較して、管理装置100を管理装置100#に置換した点が異なる。その他の構成については
図1で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0073】
管理装置100#は、管理装置100と比較して記憶部20を記憶部20#に置換するとともに、CPU12をCPU12#に置換した点が異なる。その他の構成については
図1で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0074】
記憶部20#は、記憶部20と比較して利用者のスケジュールデータ204と、設備の利用に関する利用ログデータ206と、設備の動作に関する動作ログデータ207とをさらに含む。その他の構成については
図1で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0075】
スケジュールデータ204は、利用者の一日の予定に関するデータである。
利用ログデータ206は、利用者の設備の利用に関するデータである。
【0076】
動作ログデータ207は、設備の動作に関するデータである。
図13は、ある実施形態2に従う管理装置100#の機能ブロックについて説明する図である。
図13を参照して、CPU12#は、CPU12と比較してさらに、第2の取得部126と、スケジュール取得部129とをさらに含む。その他の構成については
図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。第2の取得部126は、設備の利用に関する利用ログデータあるいは設備の動作に関する動作ログデータを取得する。
【0077】
スケジュール取得部129は、入退出者のスケジュール情報を取得する。
<推定4>
図14は、ある実施形態2に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その4)である。
【0078】
図14を参照して、経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて居室空間REから再び居室空間REにまで戻る移動経路を推定する。
【0079】
本例の場合には、経路推定部125は、入退出ゲートが設けられていない居室空間への移動経路を推定する。スケジュール取得部129は、記憶部20に格納されているスケジュールデータ204を取得して、経路推定部125に出力する。
【0080】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、スケジュール取得部129で取得した入退出者(「社員P」)のスケジュール情報を参照して、当該入退出者の入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する。入退出ログデータ(L5,L6およびL7,L8)は、同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合に相当する。
【0081】
図15は、ある実施形態2に従う入退出者のスケジュール情報の一例について説明する図である。
図15を参照して、スケジュール情報としてタイムテーブル700が示されている。当該タイムテーブル700は、スケジュールデータ204として記憶部20に格納されている。ここでは、スケジュール情報として13時30分~15時30分までは「資料作成」、15時30分~17時までは「打ち合わせ」が登録されている場合が示されている。
【0082】
経路推定部125は、スケジュール情報として「資料作成」が登録されている場合には、会議室を用いる移動はないと判断することが可能である。
【0083】
経路推定部125は、スケジュール情報として「打ち合わせ」が登録されている場合には、会議室を用いる移動があると判断することが可能である。
【0084】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、スケジュール取得部129で取得した入退出者(「社員P」)の当該時刻のスケジュール情報を参照して、「資料作成」の情報を取得する。経路推定部125は、スケジュール情報「資料作成」に基づいて、移動経路を推定する。
【0085】
本例の場合には、経路推定部125は、移動経路LCとLDとを抽出するが、スケジュール情報「資料作成」に基づいて会議室を用いる移動はないと判断されるため居室空間REと居室空間RGとの間の移動経路LCを推定する。
【0086】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0087】
また、別の例として、経路推定部125は、第1の取得部で取得した入退出ログデータ(L7,L8)に基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、入退出者(「社員P」)の当該時刻のスケジュール情報を参照して、「打ち合わせ」の情報を取得する。経路推定部125は、スケジュール情報「打ち合わせ」に基づいて、移動経路を推定する。
【0088】
本例の場合には、経路推定部125は、移動経路LCとLDとを抽出するが、スケジュール情報「打ち合わせ」に基づいて会議室を用いる移動があると判断されるため居室空間REと居室空間RBとの間の移動経路LDを推定する。当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0089】
なお、上記スケジュール情報は一例であり、他の種々のスケジュール情報と組み合わせて移動経路を推定することが可能である。
【0090】
(変形例1)
実施形態2の変形例1においては、入退出ログデータ以外に、他の情報として他の設備の利用ログデータを用いて移動経路を推定する場合について説明する。
【0091】
<推定5>
図16は、ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その5)である。
【0092】
図16を参照して、
図3の建物のレイアウト図と比較して、複合機PRが新たに設けられている点が異なる。他の構成については同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0093】
複合機PRは、入退出ゲートGと同様に、複合機PRを利用する際、利用者が所持しているメディアと複合機PRが有する認証用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の利用許可が判定される。判定毎に、利用者と当該複合機PRの利用のログとが管理装置100に通知される。これにより利用者の複合機PRの利用を管理することが可能である。具体的には、記憶部20の利用ログデータ206として管理される。
【0094】
第2の取得部126は、記憶部20の利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0095】
経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて居室空間REから再び居室空間REにまで戻る移動経路を推定する。
【0096】
本例の場合には、経路推定部125は、入退出ゲートが設けられていない居室空間への移動経路を推定する。第2の取得部126は、記憶部20に格納されている利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0097】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ206を参照して、当該入退出者の入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する。入退出ログデータ(L5,L6)は、同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合に相当する。
【0098】
図17は、ある実施形態2に従う入退出者の利用ログデータの一例について説明する図である。
図17を参照して、利用ログデータとしてタイムテーブル700が示されている。当該タイムテーブル700は、データU1を含む。データU1は、時刻情報(「20210201142322」)と、利用者(「社員P」)と、利用を示すデータ(「複合機」)とを含む。
【0099】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、入退出ログデータ間に含まれる第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ(「データU1」)を取得する。経路推定部125は、利用ログデータ「データU1」に基づいて、移動経路を推定する。
【0100】
本例の場合には、経路推定部125は、利用ログデータ「U1」に基づいて複合機PRを利用したと判定することが可能である。したがって、経路推定部125は、居室空間REから複合機PRが設けられている位置までの移動経路LEを推定する。
【0101】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0102】
上記においては、複合機PRを利用した場合の利用ログデータを用いて入退出者(「社員P」)の移動経路を推定する場合について説明したが、複合機PRに限られず他の設備を利用した場合についても同様に適用可能である。
【0103】
図18は、ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その6)である。
【0104】
図18を参照して、
図3の建物のレイアウト図と比較して、自動販売機PSが新たに設けられている点が異なる。他の構成については同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0105】
自動販売機PSは、入退出ゲートGと同様に、自動販売機PSを利用する際、利用者が所持しているメディアと自動販売機PSが有する認証用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の利用許可が判定される。判定毎に、利用者と当該自動販売機PSの利用のログとが管理装置100に通知される。これにより利用者の自動販売機PSの利用を管理することが可能である。具体的には、記憶部20の利用ログデータ206として管理される。
【0106】
第2の取得部126は、記憶部20の利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0107】
経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて居室空間REから再び居室空間REにまで戻る移動経路を推定する。
【0108】
本例の場合には、経路推定部125は、入退出ゲートが設けられていない居室空間への移動経路を推定する。第2の取得部126は、記憶部20に格納されている利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0109】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ206を参照して、当該入退出者の入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する。入退出ログデータ(L5,L6)は、同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合に相当する。
【0110】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L5,L6)に基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、入退出ログデータ間に含まれる第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ(「データU1」)を取得する。経路推定部125は、利用ログデータ「データU1」に基づいて、移動経路を推定する。なお、データU1は、社員Pが自動販売機PSを利用した場合のログデータとする。
【0111】
本例の場合には、経路推定部125は、利用ログデータ「U1」に基づいて自動販売機PSを利用したと判定することが可能である。したがって、経路推定部125は、居室空間REから自動販売機PSが設けられている位置までの移動経路LEを推定する。
【0112】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0113】
図19は、ある実施形態2の変形例1に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その7)である。
【0114】
図19を参照して、
図3の建物のレイアウト図と比較して、右側のエレベータEV2に移動する移動経路LFが示されている。他の構成については同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0115】
エレベータEVは、入退出ゲートGと同様に、エレベータEV2を利用する際、利用者が所持しているメディアとエレベータEV2が有する認証用のリーダライタとの間で非接触通信が行われて、利用者の利用許可が判定される。判定毎に、利用者と当該エレベータEV2の利用のログとが管理装置100に通知される。これにより利用者のエレベータEV2の利用を管理することが可能である。具体的には、記憶部20の利用ログデータ206として管理される。なお、エレベータEV1についても同様である。
【0116】
第2の取得部126は、記憶部20の利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0117】
経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L7,L8)に基づいて居室空間REから再び居室空間REにまで戻る移動経路を推定する。
【0118】
本例の場合には、経路推定部125は、入退出ゲートが設けられていない居室空間への移動経路を推定する。第2の取得部126は、記憶部20に格納されている利用ログデータ206を取得して、経路推定部125に出力する。
【0119】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ206を参照して、当該入退出者の入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する。入退出ログデータ(L7,L8)は、同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合に相当する。
【0120】
経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L7,L8)に基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、入退出ログデータ間に含まれる第2の取得部126で取得した入退出者(「社員P」)の利用ログデータ(「データU1」)を取得する。経路推定部125は、利用ログデータ「データU1」に基づいて、移動経路を推定する。なお、データU1は、社員PがエレベータEV2を利用した場合のログデータとする。
【0121】
本例の場合には、経路推定部125は、利用ログデータ「U1」に基づいて自動販売機PSを利用したと判定することが可能である。したがって、経路推定部125は、居室空間REからエレベータEV2が設けられている位置までの移動経路LFを推定する。
【0122】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0123】
(変形例2)
実施形態2の変形例2においては、利用ログデータ以外に、他の情報を用いて移動経路を推定する場合について説明する。本例においては、人を検出する検出装置(人感センサ)のデータを用いる場合について説明する。
【0124】
<推定6>
図20は、ある実施形態2の変形例2に従う複数の居室空間に区分された建物において移動経路の推定について説明する図(その8)である。
【0125】
図20を参照して、
図3の建物のレイアウト図と比較して、人感センサSE1~SE9が新たに設けられている点が異なる。他の構成については同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0126】
人感センサSE1~SE9は、人が通過した場合に、当該人の通過を検知する。人感センサSE1~SE9は、人の通過の検知毎に検知ログが管理装置100に通知される。これにより人感センサSEの動作を管理することが可能である。具体的には、記憶部20の動作ログデータ207として管理される。
【0127】
第2の取得部126は、記憶部20の動作ログデータ207を取得して、経路推定部125に出力する。
【0128】
経路推定部125は、3次元モデルデータ212から建物の複数の居室空間の位置情報に基づいて各居室空間から別の居室空間までの全移動経路を設定する。経路推定部125は、設定された全移動経路のうち、第1の取得部120で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者が移動した可能性のある経路を抽出する。例えば、経路推定部125は、第1の取得部120で取得した入退出ログデータ(L1,L2)に基づいて居室空間REから居室空間RDにまで戻る移動経路LA,LBを抽出する。
【0129】
経路推定部125は、第2の取得部126で取得した人感センサの動作ログデータ207を参照して、移動経路を推定する。
【0130】
図21は、ある実施形態2に従う動作ログデータの一例について説明する図である。
図21を参照して、動作ログデータ810が示されている。動作ログデータ810は、複数の人感センサSE1~SE9の時系列順の動作情報を示す。
【0131】
具体的には、データT1は、時刻情報(「20210201131300」)と、動作機器を示す人感センサと、動作した人感センサを特定するSE1とを含む。
【0132】
データT2は、時刻情報(「20210201131305」)と、動作機器を示す人感センサと、動作した人感センサを特定するSE2とを含む。
【0133】
データT3は、時刻情報(「20210201131311」)と、動作機器を示す人感センサと、動作した人感センサを特定するSE3とを含む。
【0134】
データT4は、時刻情報(「20210201131329」)と、動作機器を示す人感センサと、動作した人感センサを特定するSE4とを含む。
【0135】
経路推定部125は、入退出ログデータ間に含まれる第2の取得部126で取得した動作ログデータ(「データT1~T4」)を取得する。これにより人の移動方向を推定することが可能である。本例においては、経路推定部125は、動作ログデータ「データT1~T4」に基づいて、移動経路LA,LBのうち移動経路LBを推定することが可能である。したがって、経路推定部125は、居室空間REから居室空間RDまでの移動経路LAを推定する。
【0136】
当該処理により、管理システム1は、簡易な方式で入退出者(「社員P」)の移動経路を推定することが可能である。
【0137】
なお、本例においては、人感センサの動作ログデータを用いる場合について説明したが、人感センサに限られず、例えば人感照明装置の動作ログデータを用いるようにしてもよい。また、利用者が所持しているメディアとビーコン等により通信する通信装置の動作ログデータを用いることも可能である。
【0138】
<D.その他>
上記の実施形態は、記憶部20に予め入退出ログデータ等の各種のデータが格納される構成について説明したが、当該構成に限られず、例えば、サーバが当該データを格納していてもよい。
【0139】
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)など)、光磁気ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。また、記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0140】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステムや、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のミドルウェア等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本開示における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パーソナルコンピュータ等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0141】
<E.付記>
上述したような実施形態は、以下のような開示を含む。
【0142】
(構成1)
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システム(1)であって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定する入退出判定装置(G1~G3)と、
前記入退出判定装置で判定された居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得する第1の取得部(120)と、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する経路推定部(125)とを備える、管理システム。
【0143】
(構成2)
前記経路推定部は、
前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路を抽出し、
抽出した複数の移動経路のうち入退出者の移動距離が短い移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0144】
(構成3)
前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路にそれぞれ対応して移動推定時間が設定された移動経路テーブル(500)を備え、
前記経路推定部は、
前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路を抽出し、
前記移動経路テーブルを参照して、抽出した複数の移動経路のうち入退出者の移動時間と移動推定時間とが近似する移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0145】
(構成4)
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報に基づいて、前記複数の居室空間を移動するための複数の移動経路にそれぞれ対応する移動推定時間を算出する算出部(122)と、
前記算出部の算出結果に基づいて前記移動経路テーブルを生成するテーブル生成部(124)をさらに備える、上記に記載の管理システム。
【0146】
(構成5)
前記経路推定部は、3次元モデルで生成された前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0147】
(構成6)
前記建物は、前記複数の居室空間のうち前記入退出判定装置が設けられていない居室空間を含み、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0148】
(構成7)
前記入退出判定装置が設けられていない居室空間に対応して滞在推定時間が設定された滞在推定時間テーブル(600)を備え、
前記経路推定部は、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、前記滞在推定時間テーブルを参照して、入退出者の移動時間と滞在推定時間とを比較して、比較結果に基づいて当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0149】
(構成8)
前記入退出者のスケジュール情報を取得するスケジュール取得部(129)をさらに備え、
前記経路推定部は、
前記第1の取得部で取得した入退出ログデータに基づいて当該入退出者が同一の居室空間の入退出のログデータが連続する場合には、前記入退出者のスケジュール情報を参照して、当該入退出者の前記入退出判定装置が設けられていない居室空間との間の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0150】
(構成9)
前記複数の居室空間以外の設備に対応して設けられ、当該設備の利用者を認証して当該設備の利用または動作の可否を判定する利用判定装置(PR)と、
前記利用判定装置で判定された設備の利用に関する利用ログデータを取得する第2の取得部(126)とをさらに備え、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータおよび前記第2の取得部で取得した利用ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0151】
(構成10)
人を検出する検出装置(SE1~SE9)と、
前記検出装置で検出された動作ログデータを取得する第2の取得部(126)とをさらに備え、
前記経路推定部は、前記建物の前記複数の居室空間の位置情報、前記第1の取得部で取得した入退出ログデータおよび前記第2の取得部で取得した動作ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定する、上記に記載の管理システム。
【0152】
(構成11)
前記経路推定部により推定された移動経路に基づいて当該入退出者の移動量を算出する移動量算出部(128)をさらに備える、上記に記載の管理システム。
【0153】
(構成12)
複数の居室空間に区分された建物における人の移動経路を推定する管理システムの制御方法であって、
前記複数の居室空間のうちの少なくとも1つ以上の居室空間に対応して設けられ、当該居室空間の入退出者を認証して当該居室空間の入退出の可否を判定するステップと、
前記判定結果に基づいて居室空間の入退出に関する入退出ログデータを取得するステップと、
前記建物の前記複数の居室空間の位置情報および取得した入退出ログデータに基づいて入退出者の移動経路を推定するステップとを備える、管理システムの制御方法。
【0154】
今回開示された実施形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0155】
1 管理システム、10 入力部、12 CPU、14 表示部、16 ネットワーク通信部、18 メインメモリ、20 記憶部、100 管理装置、120 第1の取得部、122 移動推定時間算出部、124 テーブル生成部、125 経路推定部、126 第2の取得部、128 移動距離算出部、129 スケジュール取得部。