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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-05
(45)【発行日】2024-01-16
(54)【発明の名称】加工情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/409 20060101AFI20240109BHJP
【FI】
G05B19/409 C
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023555839
(86)(22)【出願日】2023-05-09
(86)【国際出願番号】 JP2023017482
【審査請求日】2023-09-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】上西 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小山 泰明
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 高弘
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-140715(JP,A)
【文献】特開2016-213396(JP,A)
【文献】特開2011-150648(JP,A)
【文献】特開2002-172543(JP,A)
【文献】特開2004-086311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/409
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工状態を示す少なくとも2つの加工モードと、
加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を表示する加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための調整画像を表示する表示制御部と、
を備える加工情報表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、工作機械による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つの前記加工モードを有し、前記加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を、ユーザが認識可能な所定の表示態様で表示装置に表示し、
前記表示制御部は、前記所定の表示態様で表示される加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための前記調整画像を表示する、
請求項1に記載の加工情報表示装置。
【請求項3】
前記調整画像は、前記加減速機能、前記サーボ機能及び前記補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータを調整するための1以上の調整項目を含む、
請求項2に記載の加工情報表示装置。
【請求項4】
前記加工モードのパラメータを調整する調整範囲のレベル及び前記加工モードのパラメータを定義する関数に基づいて、前記レベルに応じた前記加工モードのパラメータを算出するパラメータ設定部を更に備える、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項5】
前記調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える機能を有する加工モード調整部を更に備える、
請求項4に記載の加工情報表示装置。
【請求項6】
前記調整画像には、前記加工に関する加工品種を判別するための英数字及び/記号、アイコン、及び色のうちの1以上が割り付けられる、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記加工モードの特徴を所定の表示態様で示す前記加工モード画像において、前記調整項目による前記加工モードのパラメータの変動に応じて、グラフの形状、各指標の数値、アイコンの又は色のうちの1以上を変化させて表示する、
請求項3に記載の加工情報表示装置。
【請求項8】
前記調整範囲のレベルの設定を初期化する機能を有する加工モード調整部を更に備える、
請求項4に記載の加工情報表示装置。
【請求項9】
前記調整範囲のレベルの設定を入力及び出力する機能を有する加工モード調整部を更に備える、
請求項4に記載の加工情報表示装置。
【請求項10】
前記調整画像は、棒グラフ、ブロックゲージ、三角ゲージ、円柱ゲージ及びスクロールバーのいずれかを含むスライダーを含み、
前記スライダーは、一体化又は分割された三角形、四角形、平行四辺形及び円柱のいずれかによって構成される、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項11】
前記調整画像は、前記加工モードのパラメータの初期設定値を示すマークを含む、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項12】
複数の前記加工モードのパラメータを一括して調整する機能を有する加工モード調整部を更に備える、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記加工モードのパラメータの変動に応じて、前記調整画像と共に、変動する前記加工モードのパラメータの一覧又は前記加工モードのパラメータの比較表を表示する、
請求項1又は2に記載の加工情報表示装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記所定の表示態様で表示された前記指標を操作すると、当該指標に関連するパラメータを変動して表示する、
請求項2に記載の加工情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、加工情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工作機械を扱う上で、加工対象又は加工方法に応じて、最適な加減速パラメータを設定して、ワークを加工することがある。自動車部品等のようなワークをフライス加工する場合、輪郭精度が不要なため、高速な加減速パラメータが求められる。これに対して、電極加工等のような輪郭精度が必要な金型加工では、高い輪郭精度を発揮できる加減速パラメータが必要とされる。
【0003】
このように従来から加減速パラメータを任意に変更することによって、加工対象又は加工方法に合わせて効率の良い加工が行われている。しかしながら、加工対象に応じてパラメータを変えるためには、工作機械による加工及び数値制御装置の扱いに熟知した熟練者が必要となる。
【0004】
上記のような事情を考慮し、従来の数値制御装置は、加工モードを設定する機能として、工作機械の動作性能に基づいて定義付けられた加減速パラメータの組み合わせを予め記憶しておく。そして、数値制御装置は、数値制御装置の表示装置の画面上でパターンを任意に選択したり、Mコードで指令したりすることによって、熟練者でなくても加工対象ごとに加減速パラメータを一括して変更することができている。このような技術としては、例えば、特許文献1のような文献が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-172543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザの熟練度に関わらず、工作機械の加工モードを容易に選択することができ、効率の良い加工を簡単に行うことができる技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、工作機械による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つ加工モードを有し、前記加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を、ユーザが認識可能な所定の表示態様で表示装置に表示する表示制御部を備え、前記表示制御部は、前記所定の表示態様で表示される加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための調整画像を表示する、加工情報表示装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態に係る加工情報表示装置としての数値制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る調整画面の例を示す表示画面を示す。
図3】本実施形態に係る調整画面の例を示す表示画面を示す。
図4】加工モードのパラメータの一覧を示す図である。
図5】レベル別パラメータ設定値の例を示す図である。
図6】調整範囲のレベル及びパラメータを定義する関数の例を示す図である。
図7】調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える例を示す図である。
図8】加工モードの特徴を円グラフで示す例である。
図9】加工モードの特徴をブロックゲージグラフで示す例である。
図10】レベルの設定を初期化する機能の例を示す図である。
図11】レベルの設定を入力及び出力する機能の例を示す図である。
図12】調整画像のバリエーションの例を示す図である。
図13】複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能の例を示す図である。
図14】指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能の例を示す図である。
図15】指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整した後の例を示す図である。
図16】パラメータの一覧の例を示す図である。
図17】パラメータの比較表の例を示す図である。
図18】レーダーチャートで表示された指標を操作した場合の表示画面を示す図である。
図19】指標ごとの加工モードのパラメータの優先度の例を示す図である。
図20】指標ごとの加工モードのパラメータの分配率の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態の一例について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る加工情報表示装置としての数値制御装置1の構成を示すブロック図である。
【0010】
加工情報表示装置は、工具によるワークの加工の情報を表示する加工情報表示装置である。加工情報表示装置は、メモリ、プロセッサ、入出力インターフェイス等を有する1又は複数のコンピュータ装置に適切な制御プログラムを実行させることによって実現され得る。具体例として、加工情報表示装置は、以下に説明する工作機械2を制御する数値制御装置1以外では、工作機械の動作のシミュレーションを行う加工シミュレーター、複数の工作機械を管理する管理コンピュータ等に以下に説明する機能を付加したものであってもよい。
【0011】
数値制御装置1は、工作機械2を制御することにより、工作機械2に所定の機械加工等を行わせるための装置である。ここで、工作機械2は、例えば、複数の駆動軸を有する加工機であってもよい。
【0012】
数値制御装置1は、入力装置11と、入力受付部12と、パラメータ設定部13と、加工モード調整部14と、表示制御部15と、表示装置16と、記憶部17と、軸制御部18と、を備える。
【0013】
入力受付部12、パラメータ設定部13、加工モード調整部14、表示制御部15及び軸制御部18は、数値制御装置1の制御装置によって実現される各種機能である。すなわち、制御装置は、CPU(Central Processing Unit)等の1以上のプロセッサで構成され、記憶部17に記憶されたプログラムを実行することによって各種機能を実現する。
【0014】
記憶部17は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置で構成され、各種の情報を記憶する。本実施形態では、記憶部17は、数値制御装置1内に設けられているが、記憶部17は、数値制御装置1の外部の電子機器や外部サーバー等に設けられてもよい。
【0015】
表示装置16は、表示制御部15から送信される信号に基づいて各種の情報を表示する。表示装置16は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(organic electro-luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成される。本実施形態では、表示装置16は、数値制御装置1内に設けられているが、表示装置16は、数値制御装置1と接続された外部の電子機器、外部の表示装置等であってもよい。
【0016】
入力装置11は、ボタン、キー、スイッチ、キーボード、マウス、ティーチペンダント等で構成され、ユーザからの各種入力操作を受け付ける。なお、入力装置11及び表示装置16は、一体化されたタッチパネル等を有するティーチペンダントであってもよい。また、ティーチペンダントは、タブレット端末によって構成されてもよい。
【0017】
入力受付部12は、入力装置11によって入力された入力操作を受け付け、当該入力操作に応じた情報を、パラメータ設定部13、加工モード調整部14、表示制御部15、軸制御部18及び記憶部17へ提供する。パラメータ設定部13は、入力受付部12によって受け付けた入力操作及び記憶部17に記憶された各種情報に基づいて、加工モードに関するパラメータを算出及び設定する。
【0018】
加工モード調整部14は、入力受付部12によって受け付けた入力操作及び記憶部17に記憶された各種情報に基づいて、加工モードに関する設定を調整する。表示制御部15は、加工モードに関する情報を表示装置16に表示させる。軸制御部18は、主軸、送り軸等のような工作機械2の駆動軸を制御する。
【0019】
本実施形態に係る数値制御装置1は、工作機械2による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つ加工モードを有し、表示制御部15は、加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を示す加工モード画像を、ユーザが認識可能な所定の表示態様で表示装置16に表示する。表示制御部15は、所定の表示態様で表示される加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための調整画像を表示する。
【0020】
調整画像は、加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータを調整するための1以上の調整項目(例えば、スライダーのようなパラメータ調整用のUI(ユーザインターフェース))を含む。1以上の調整項目(例えば、スライダー)は、加工モードのパラメータごとに設定され、表示画面上でパラメータを調整可能である。各調整項目(例えば、スライダー)には、パラメータを調整する調整範囲のレベルが設定され、調整範囲のレベルごとにパラメータ値が定義され、調整項目(例えば、スライダー)を操作して、調整範囲のレベルを調整すると、パラメータ設定部13は、加工モードのパラメータを変更する。
【0021】
加工品種は、部品、形状/金型、IT、及び4軸又は5軸を含む。加工モードを示す画像は、レーダーチャート、円グラフ、ブロックゲージグラフ及びマップ形式のいずれか1つの表示態様で表される。加工モードとは、工作機械2による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義する。加工モードは、例えば、標準、高速、輪郭加工、及び低振動等である。
【0022】
また、加減速機能とは、主軸、送り軸などを加速及び減速するための制御に関する機能、又は、オーバラップ、タップ戻り速度等の制御に関する機能である。
サーボ機能とは、サーボモータの制御に関する機能である。例えば、指令に対するモータの追従性を高めるゲインなどがサーボ機能に該当する。
補正機能とは、加工プログラム、カッターマーク、TCP等を補正するための制御に関する機能である。
【0023】
加工に関する指標は、工作機械2による加工について判断する又は評価するための目印となるものである。指標は、例えば、サイクルタイム短縮、制振性、オーバラップ、なめらかさ、正確さ、タップ加工速度、プログラム補正、カッターマーク補正、及びTCP(Tool Center Point Control)機能等である。
【0024】
加工モードは、加工に応じた加工品種に分類される。ここで、加工品種は、加工対象物に応じた加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせの種類である。加工品種は、例えば、部品、形状/金型、IT、4軸又は5軸等であり、表示制御部15は、加工品種ごとに加工モードを表示装置16に表示する。
【0025】
図2及び図3は、本実施形態に係る調整画面の例を示す表示画面A1を示す図である。図2及び図3に示す表示画面A1は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A11(調整画像)と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A12と、を含む。また、表示画面A1は、画面の下側に表示される各種機能を選択するための画像を含む。
【0026】
図2の画像A11において、加工モードのパラメータ「加速性」、「制振性」及び「指令追従性」の値は、スライダーによって変更可能であり、変更されたパラメータは、画像A12におけるレーダーチャートに反映される。具体的には、図2の画像A11において、加工モードのパラメータ「加速性」は、レベル2であり、図3の画像A11のように、加工モードのパラメータ「加速性」をレベル2からレベル6に変更すると、図3の画像A12のように、変更されたパラメータは、画像A12におけるレーダーチャートに反映される。
【0027】
また、図2において、加工モードのパラメータ「加速性」には、記号「A」が付与され、現在のパラメータのレベルは、「2」である。同様に、加工モードのパラメータ「制振性」には、記号「V」が付与され、現在のパラメータのレベルは、「5」である。加工モードのパラメータ「指令追従性」には、記号「S」が付与され、現在のパラメータのレベルは、「3」である。
【0028】
画像A12は、加工品種が「5軸」であり、加工モードが、「正確」である場合におけるレーダーチャートを示す。画像A12に示されるレーダーチャートには、サイクルタイム短縮、オーバラップ、制振性、TCP機能、なめらかさ及び正確さの各指標のスコアが示される。
【0029】
更に、表示制御部15は、画像A12において、各指標に関するアイコン及び各指標の名称をレーダーチャートの各頂点部分に表示する。
【0030】
また、画像A11のような調整画像には、加工品種を判別するための英数字及び/記号、アイコン、及び色のうちの1以上が割り付けられてもよい。例えば、調整画像に対して加工品種に適合する1つのアルファベットを割り当て、当該アルファベットをプログラムによって変更する場合の引数にすることによって、ユーザの加工品種についての分かりやすさを向上させることができる。
【0031】
また、調整画像は、加工モードのパラメータの初期設定値を示すマークを含む。すなわち、画像A11のような調整画像は、スライダーの画像において、加工モードのパラメータの初期設定値を示す三角形のマークを含む。
【0032】
なお、上述した加工品種及び加工モードは、ユーザが任意に設定、作成及び追加することが可能であってもよい。例えば、加工モード調整部14は、入力受付部12によって受け付けた入力操作に基づいて、加工品種及び加工モードを任意に設定、作成及び追加し、表示制御部15は、設定、作成及び追加された加工品種及び加工モードを表示装置16に表示してもよい。
【0033】
図4は、加工モードのパラメータの一覧を示す図である。図4に示すように、加工モードのパラメータは、加速性、制振性、制御、オーバーラップ、タップ戻り速度、タップ精度向上、コーナ速度、指令単位切り替え、応答性、TCP機能等である。加工モードの各パラメータは、引数、加工品種毎の調整の有り無し、並びに調整範囲の最大値及び最小値と対応付けられている。
【0034】
図5は、レベル別パラメータ設定値の例を示す図である。図5に示すように、加工モードのパラメータとしての加速性は、レベル(該当パラメータ)毎に許容加速度[mm/sec]が設定される。
【0035】
図4及び図5に示す加工モードのパラメータの一覧及びレベル別パラメータ設定値は、記憶部17に記憶される。そして、調整項目としてのスライダーを操作して、調整範囲のレベルを調整すると、パラメータ設定部13は、記憶部17に記憶された加工モードのパラメータの一覧及びレベル別パラメータ設定値に基づいて、加工モードのパラメータを変更する。表示制御部15は、変更されたパラメータを表示すると共に、変更されたパラメータをレーダーチャートに反映する。
【0036】
また、パラメータ設定部13は、加工モードのパラメータを調整する調整範囲のレベル及びパラメータを定義する関数に基づいて、レベルに応じたパラメータを算出する。図6は、調整範囲のレベル及びパラメータを定義する関数の例を示す図である。図6では、横軸が調整範囲のレベルを示し、縦軸がパラメータの設定値を示す。このように調整範囲のレベル及びパラメータを関数で定義するため、レベルは、小数点以下に設定することが可能である。例えば、レベルは、1.1、2.53等のように設定することが可能である。
【0037】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える機能を有する。図7は、調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える例を示す図である。図7に示す表示画面A2は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A21と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A22と、を含む。更に、表示画面A2は、画面の下側に表示され、調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える機能のソフトウェアキーを示す画像A23を含む。
【0038】
入力受付部12がユーザからの画像A23の操作を受け付けると、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える。これにより、例えば、加速性についての調整範囲のレベルの表示は、整数から浮動小数点数又は浮動小数点数から整数へ切り替わる。
【0039】
また、表示制御部15は、加工モードの特徴を所定の表示態様で示す加工モード画像において、調整項目による加工モードのパラメータの変動に応じて、グラフの形状、各指標の数値、アイコンなどの図、色のうちの1以上を変化させて表示する。ここで、所定の表示態様は、レーダーチャート(上述した図2等を参照)、円グラフ、及びブロックゲージグラフのいずれか1つである。
【0040】
図8は、加工モードの特徴を円グラフで示す例である。図8に示す表示画面A3は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A31と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴を円グラフで示す画像A32と、を含む。
【0041】
図9は、加工モードの特徴をブロックゲージグラフで示す例である。図9に示す表示画面A4は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A41と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をブロックゲージグラフで示す画像A42と、を含む。
【0042】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの設定を初期化する機能を有する。図10は、レベルの設定を初期化する機能の例を示す図である。図10に示す表示画面A5は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A51と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A52と、を含む。更に、表示画面A5は、画面の下側に表示され、調整範囲のレベルの設定を初期化する機能のソフトウェアキーを示す画像A53を含む。
【0043】
入力受付部12がユーザからの画像A53の操作を受け付けると、加工モード調整部14は、加工モードのパラメータを調整する調整範囲のレベル、他の加工モードに関する設定及び他の加工モードに関する調整値を初期化する。
【0044】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの設定を入力及び出力する機能を有する。図11は、レベルの設定を入力及び出力する機能の例を示す図である。図11に示す表示画面A6は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A61と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A62と、を含む。
【0045】
更に、表示画面A6は、画面の下側に表示され、調整範囲のレベルの設定を入力(インポート)する機能のソフトウェアキーを示す画像A63と、調整範囲のレベルの設定を出力(エクスポート)する機能のソフトウェアキーを示す画像A64と、を含む。
【0046】
入力受付部12がユーザからの画像A63の操作を受け付けると、加工モード調整部14は、調整範囲のレベル、他の加工モードに関する設定及び他の加工モードに関する調整値等を含む所定形式のデータを指定フォルダから入力(インポート)する。一方、入力受付部12がユーザからの画像A64の操作を受け付けると、加工モード調整部14は、調整範囲のレベル、他の加工モードに関する設定及び他の加工モードに関する調整値等を含む所定形式のデータを指定フォルダへを出力(エクスポート)する。
【0047】
また、調整画像は、棒グラフ、ブロックゲージ、三角ゲージ、円柱ゲージ及びスクロールバーのいずれかを含むスライダーを含み、スライダーは、一体化又は分割された三角形、四角形、平行四辺形及び円柱のいずれかによって構成されてもよい。
【0048】
図12は、調整画像のバリエーションの例を示す図である。図12に示す表示画面A7は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A71と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A72と、を含む。図12に示すように、調整画像としての画像A71におけるスライダーは、三角形、四角形、分割された平行四辺形、及び円柱のいずれかによって構成されてもよい。
【0049】
また、加工モード調整部14は、複数の加工モードのパラメータ(例えば、加速性、制振性及び指令追従性)を一括して調整する機能を有してもよい。図13は、複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能の例を示す図である。
【0050】
図13に示す表示画面A8は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A81と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A82と、を含む。更に、表示画面A8は、画面の下側に表示され、複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能のソフトウェアキーを示す画像A83、画像A84及び画像A85を含む。
【0051】
画像A83には、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能が割り当てられる。画像A84には、指標「面品位向上」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能が割り当てられる。画像A85には、指標「正確さ向上」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能が割り当てられる。
【0052】
例えば、入力受付部12がユーザからの画像A83の操作を受け付けると、表示制御部15は、図14に示すようなメッセージ画面A86を表示装置16に表示する。図14は、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能の例を示す。
【0053】
メッセージ画面A86は、『設定可能な範囲内で、調整値が次のように1段階変化します。よろしいですか? ・加速性+1 ・制振性+1 ・オーバーラップ+1 ・タップ戻り速度+100』を示す画像を含む。そして、入力受付部12がユーザが上記のメッセージを承認する操作を受け付けると、加工モード調整部14は、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整する。
【0054】
図15は、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して調整した後の例を示す。図15に示すように、加工モード調整部14は、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを一括して自動的に調整し(図15の画像A81参照)、表示制御部15は、複数の加工モードのパラメータの変更をレーダーチャートに反映する(図15の画像A82参照)。更に、入力受付部12がユーザからの画像A83の操作を再度受け付けると、加工モード調整部14は、指標「サイクルタイム短縮」に関連する複数の加工モードのパラメータを更に一括して自動的に調整し、更にサイクルタイムを短縮するように設定してもよい。
【0055】
また、表示制御部15は、加工モードのパラメータの変動に応じて、調整画像と共に、パラメータの一覧又はパラメータの比較表を表示する。図16は、パラメータの一覧の例を示す。図17は、パラメータの比較表の例を示す。図16に示す表示画面A9は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A91と、画面の右側に表示され、変動する加工モードのパラメータの一覧を示す画像A92とを含む。
【0056】
図16に示す画像A92は、パラメータの番号(例えば、1660)、現在選択中の加工モード「標準」のパラメータの値(例えば、2000)、加工モード「高速」のパラメータの値(例えば、3000)、加工モード「輪郭加工」のパラメータの値(例えば、1000)、及び加工モード「低振動」のパラメータの値(例えば、1000)を示す。
【0057】
図17に示す表示画面A10は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A101と、画面の右側に表示され、変動する加工モードのパラメータの一覧及びパラメータの比較表を示す画像A102とを含む。図17に示す画像A102は、図16の画像A92と同様に、パラメータの番号及びパラメータの値を示すと共に、各パラメータを比較するための棒グラフを示す。
【0058】
また、表示制御部15は、レーダーチャートで表示された指標を、入力装置11からの入力によってドラッグ又は画面操作すると、当該指標に関連するパラメータを変動して表示する。図18は、レーダーチャートで表示された指標を操作した場合の表示画面A13を示す。図18に示す表示画面A13は、画面の左側に表示され、加工モードのパラメータ(例えば、加速性)を調整するためのスライダーを含む画像A131と、画面の右側に表示され、加工モードの特徴をレーダーチャートで示す画像A132と、を含む。画像A132において、指標「サイクルタイム短縮」をドラッグ又は画面操作し、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを増加させると、パラメータ設定部13は、図19に示す優先度又は図20に示す分配率に基づいて、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを再度算出し、表示制御部15は、指標「サイクルタイム短縮」に関連するパラメータを変動して表示してもよい。
【0059】
図19は、指標ごとの加工モードのパラメータの優先度の例を示す。図19に示すように、サイクルタイム短縮、制振性、正確さ等のような指標ごとに、加速度、制振性、指令追従性等のような加工モードのパラメータの優先度(優先順位)が設定される。優先度は、優先度1が最も高く、その後、数値が大きくなる順に低くなる。例えば、指標「サイクルタイム短縮」に対応する加工モードのパラメータについては、加速性が優先度1、オーバーラップが優先度2、タップ戻り速度が優先度3、制振性が優先度4、低振動制御が優先度5、コーナー速度が優先度6に、それぞれ設定される。
【0060】
例えば、図18に示す画像A132において、指標「サイクルタイム短縮」をドラッグ又は画面操作し、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを6から10へ増加させると、パラメータ設定部13は、図19に示す優先度に基づいて、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを再度算出する。
【0061】
具体的には、パラメータ設定部13は、図19に示す優先度を考慮して、最も優先度が高い(優先度1)加速性の調整範囲のレベルを調整する。そして、パラメータ設定部13は、加速性の調整範囲のレベルが最大値になってもスコアが10(最大値)に到達しなかった場合、次に優先度が高い(優先度2)オーバーラップの調整範囲のレベルを調整する。
【0062】
図20は、指標ごとの加工モードのパラメータの分配率の例を示す。図20に示すように、サイクルタイム短縮、制振性、正確さ等のような指標ごとに、加速度、制振性、指令追従性等のような加工モードのパラメータの分配率(%)が設定される。例えば、指標「サイクルタイム短縮」に対応する加工モードのパラメータについては、加速性が分配率40%、オーバーラップが分配率30%、タップ戻り速度が分配率15%、制振性が分配率5%、低振動制御が分配率5%、コーナー速度が分配率5%に、それぞれ設定される。
【0063】
例えば、図18に示す画像A132において、指標「サイクルタイム短縮」をドラッグ又は画面操作し、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを6から10へ増加させると、パラメータ設定部13は、図20に示す分配率に基づいて、指標「サイクルタイム短縮」のスコアを再度算出する。具体的には、パラメータ設定部13は、図20に示す分配率を考慮して、スコアが変動した差分(10-6=4)を分配率に基づいて各パラメータ(加速性、オーバラップ、タップ戻り速度、制振性、低振動制御及びコーナ速度)に分配し、各パラメータの調整範囲のレベルを調整する。
【0064】
本実施形態によれば、数値制御装置1は、工作機械2による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つ加工モードを有し、表示制御部15は、加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を示す加工モード画像を、ユーザが認識可能な所定の表示態様で表示装置16に表示する。表示制御部15は、所定の表示態様で表示される加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための調整画像を表示する。これにより、数値制御装置1は、ユーザの熟練度に関わらず、誰でも加工モードを容易に調整することができ、効率良い加工を簡単に行うことができる。
【0065】
調整画像は、加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータを調整するための1以上の調整項目を含む。これにより、数値制御装置1のユーザは、パラメータの調整を容易に行うことができる。
【0066】
パラメータ設定部13は、加工モードのパラメータを調整する調整範囲のレベル及びパラメータを定義する関数に基づいて、レベルに応じたパラメータを算出する。数値制御装置1は、調整範囲のレベル及びパラメータを関数で定義するため、レベルを小数点以下に設定することが可能である。
【0067】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える機能を有する。これにより、数値制御装置1は、整数と浮動小数点数の両方でレベルを表示することができる。
【0068】
また、調整画像には、加工品種を判別するための英数字及び/記号、アイコン、及び色のうちの1以上が割り付けられてもよい。これにより、数値制御装置1は、加工品種の名称を読み込まなくても判別を容易にすることができ、ユーザは、加工に応じた加工品種を直感的に判断することができる。
【0069】
また、表示制御部15は、加工モードの特徴を所定の表示態様で示す加工モード画像において、調整項目による加工モードのパラメータの変動に応じて、グラフの形状、各指標の数値、アイコンなどの図、色のうちの1以上を変化させて表示する。これにより、数値制御装置1は、例えば、調整画像に対して加工品種に適合する1つのアルファベットを割り当て、当該アルファベットをプログラムによって変更する場合の引数にすることによって、ユーザの加工品種についての分かりやすさを向上させることができる。
【0070】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの設定を初期化する機能を有する。これにより、数値制御装置1は、調整範囲のレベルの設定を初期化し、レベルを新たに設定することができる。
【0071】
また、加工モード調整部14は、調整範囲のレベルの設定を入力及び出力する機能を有する。これにより、数値制御装置1は、調整範囲のレベルの設定を入力及び出力し、調整範囲のレベルの設定を容易にすることができる。
【0072】
また、調整画像は、棒グラフ、ブロックゲージ、三角ゲージ、円柱ゲージ及びスクロールバーのいずれかを含むスライダーを含み、スライダーは、一体化又は分割された三角形、四角形、平行四辺形及び円柱のいずれかによって構成されてもよい。これにより、数値制御装置1は、加工モードを容易に調整することができる。
【0073】
また、調整画像は、加工モードのパラメータの初期設定値を示すマークを含む。これにより、数値制御装置1のユーザは、パラメータの初期設定値を容易に把握することができる。
【0074】
また、加工モード調整部14は、複数の加工モードのパラメータを一括して調整する機能を有してもよい。これにより、数値制御装置1のユーザは、指標に応じた加工モードのパラメータを一括して調整することができる。
【0075】
また、表示制御部15は、加工モードのパラメータの変動に応じて、調整画像と共に、パラメータの一覧又はパラメータの比較表を表示する。これにより、数値制御装置1のユーザは、加工モード及び加工モードのパラメータの変動を容易に把握することができる。
【0076】
また、表示制御部15は、レーダーチャートで表示された指標を、入力装置11からの入力によってドラッグ又は画面操作すると、当該指標に関連するパラメータを変動して表示する。これにより、数値制御装置1のユーザは、指標に関連するパラメータの変動を容易に把握することができる。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の数値制御装置1は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の数値制御装置1により行なわれる制御方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0078】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて記憶され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0079】
本開示について詳述したが、本開示は上述した個々の実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、または、特許請求の範囲に記載された内容とその均等物から導き出される本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、置き換え、変更、部分的削除等が可能である。また、これらの実施形態は、組み合わせて実施することもできる。例えば、上述した実施形態において、各動作の順序や各処理の順序は、一例として示したものであり、これらに限定されるものではない。また、上述した実施形態の説明に数値又は数式が用いられている場合も同様である。
【0080】
上記実施形態及び変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
工作機械による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つ加工モードを有し、前記加工に関する指標に基づいて、各加工モードの特徴を、ユーザが認識可能な所定の表示態様で表示装置に表示する表示制御部(15)を備え、
前記表示制御部は、前記所定の表示態様で表示される加工モード画像と共に、各指標に影響を与えるパラメータを調整するための調整画像を表示する、
加工情報表示装置(1)。
(付記2)
前記調整画像は、前記加減速機能、前記サーボ機能及び前記補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータを調整するための1以上の調整項目を含む、
付記1に記載の加工情報表示装置。
(付記3)
前記加工モードのパラメータを調整する調整範囲のレベル及び前記加工モードのパラメータを定義する関数に基づいて、前記レベルに応じた前記加工モードのパラメータを算出するパラメータ設定部(13)を更に備える、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記4)
前記調整範囲のレベルの値を整数と浮動小数点数とで切り替える機能を有する加工モード調整部(14)を更に備える、
付記3に記載の加工情報表示装置。
(付記5)
前記調整画像には、前記加工に関する加工品種を判別するための英数字及び/記号、アイコン、及び色のうちの1以上が割り付けられる、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記6)
前記表示制御部は、前記加工モードの特徴を所定の表示態様で示す加工モード画像において、前記調整項目による前記加工モードのパラメータの変動に応じて、グラフの形状、各指標の数値、アイコンなどの図、色のうちの1以上を変化させて表示する、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記7)
前記調整範囲のレベルの設定を初期化する機能を有する加工モード調整部(14)を更に備える、
付記3に記載の加工情報表示装置。
(付記8)
前記調整範囲のレベルの設定を入力及び出力する機能を有する加工モード調整部(14)を更に備える、
付記3に記載の加工情報表示装置。
(付記9)
前記調整画像は、棒グラフ、ブロックゲージ、三角ゲージ、円柱ゲージ及びスクロールバーのいずれかを含むスライダーを含み、
前記スライダーは、一体化又は分割された三角形、四角形、平行四辺形及び円柱のいずれかによって構成される、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記10)
前記調整画像は、前記加工モードのパラメータの初期設定値を示すマークを含む、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記11)
複数の前記加工モードのパラメータを一括して調整する機能を有する加工モード調整部を更に備える、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記12)
前記表示制御部は、前記加工モードのパラメータの変動に応じて、前記調整画像と共に、変動する前記加工モードのパラメータの一覧又は前記加工モードのパラメータの比較表を表示する、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
(付記13)
前記表示制御部は、前記所定の表示態様で表示された前記指標を操作すると、当該指標に関連するパラメータを変動して表示する、
付記1又は2に記載の加工情報表示装置。
【0081】
1 数値制御装置
2 工作機械
11 入力装置
12 入力受付部
13 パラメータ設定部
14 加工モード調整部
15 表示制御部
16 表示装置
【要約】
ユーザの熟練度に関わらず、工作機械の加工モードを容易に選択することができ、効率の良い加工を簡単に行うことができる加工情報表示装置を提供する。加工情報表示装置は、工作機械による加工に求められる加減速機能、サーボ機能及び補正機能のうちの少なくとも1つのパラメータの組み合わせを定義した少なくとも2つ加工モードを有し、前記加工モードに関する情報を表示装置に表示する表示制御部を備え、前記加工モードは、加工に応じた1以上の加工品種に分類され、前記表示制御部は、前記1以上の加工品種を選択するための1以上の加工品種画像を表示し、前記1以上の加工品種のうちの1つの加工品種が選択されると、当該加工品種に設定された前記加工モードを示す画像を表示する。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20