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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】シザーリフト
(51)【国際特許分類】
   B66F 7/06 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B66F7/06 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020022690
(22)【出願日】2020-02-13
(65)【公開番号】P2021127214
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000115245
【氏名又は名称】ゲイツ・ユニッタ・アジア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106024
【弁理士】
【氏名又は名称】稗苗 秀三
(74)【代理人】
【識別番号】100167841
【弁理士】
【氏名又は名称】小羽根 孝康
(74)【代理人】
【識別番号】100168376
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 清隆
(72)【発明者】
【氏名】井上 龍起
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄一
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-013895(JP,A)
【文献】実開昭63-190194(JP,U)
【文献】特開2019-060403(JP,A)
【文献】登録実用新案第3068097(JP,U)
【文献】米国特許第05395209(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 7/00-19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷受け部と、該荷受け部を昇降させるシザースリンク機構と、該シザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する通電ケーブルと、を備えたシザーリフトであって、
前記シザースリンク機構が上下方向に一又は複数段のシザースリンクから構成され、最下段のシザースリンクは、移動不能な固定ロッドに下端部を回転自在に支持された固定アームと、水平方向に移動自在な可動ロッドに下端部を回転自在に支持された可動アームとが、互いに交差すると共に、その交差部がシザース中心軸を介して回転自在に接続されてなり、
前記通電ケーブルは、通電可能な心線を埋設された通電ベルトとされて伝動ベルトと兼用可能とされ、前記可動アームの下端部を水平方向に移動させて荷受け部を昇降させるよう、駆動部及び前記可動ロッドに掛巻されると共に、固定アーム又は可動アームに沿って張設され、ベース側のケーブル端と前記駆動部への掛巻部位との間を動滑車に掛巻されたことを特徴とするシザーリフト。
【請求項2】
前記駆動部は、駆動プーリとされたことを特徴とする請求項1に記載のシザーリフト。
【請求項3】
前記シザースリンク機構が上下方向に複数段のシザースリンクから構成され、最下段よりも上段側のシザースリンクは、対をなすリンクアームが互いに交差すると共に、その交差部がシザース中心軸を介して回転自在に接続されてなり、各リンクアームの下端部が下段側のシザースリンクのリンクアーム、固定アーム又は可動アームの上端部と連結ロッドを介して回転自在に接続され、
前記通電ケーブルは、連結ロッド又はシザース中心軸に掛巻され、固定アーム、可動アーム又はリンクアームに沿って張設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシザーリフト。
【請求項4】
前記通電ケーブルの端部が最上段のシザースリンクにおいて対をなすリンクアーム、固定アーム又は可動アームの上端部の間に張設されたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のシザーリフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷受け部を昇降させるシザースリンク機構と、このシザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する通電ケーブルと、を備えたシザーリフトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、各種荷物や作業台を上下動させるシザーリフトは、荷受け部を昇降させるシザースリンク機構と、このシザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する通電ケーブルと、を備えた構造とされる(例えば特許文献1)。
【0003】
図7に示すように、特許文献1のシザーリフトは、アウターリンク101及びインナーリンク102の中央部を枢結ピンで枢結してシザースリンク機構103を構成し、このシザースリンク機構103を油圧シリンダー104で伸縮させて、作業台105を昇降させるようになっている。また、車体106と作業台105との間には、電気信号を伝送するケーブル107が設けられ、このケーブル107がアウターリンク101及びインナーリンク102に沿って固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実登3068097号公報(段落0009、0010、0014、図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1のシザーリフトは、作業台を昇降させるのに、油圧シリンダーを用いてシザースリンク機構を伸縮させるので、作業台の停止位置を正確に制御するのが難しくなりやすい。しかも、油圧シリンダーの搭載スペースを要するなど、シザースリンク機構が大掛かりになりやすく、シザーリフトをコンパクト化するのが難しくなりやすい。
【0006】
これに対し、駆動ベルトを用いてシザースリンク機構を伸縮させることによって、作業台の停止位置を正確に制御すると共に、油圧シリンダーの搭載スペースを省略することも考えられる。しかし、駆動ベルトを用いる場合であっても、ケーブルの配置スペースに加えて、ベルトを配置するスペースを要することに変わりはなく、シザーリフトをコンパクト化するのが難しくなりやすい。
【0007】
本発明は、停止位置を正確に制御することができ、しかも、シザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する場合にも、容易にコンパクト化を図ることのできるシザーリフトの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るシザーリフトは、荷受け部と、この荷受け部を昇降させるシザースリンク機構と、シザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する通電ケーブルと、を備えたものであり、シザースリンク機構を上下方向に一又は複数段のシザースリンクで構成したものである。さらに、最下段のシザースリンクは、移動不能な固定ロッドで下端部を回転自在に支持した固定アームと、水平方向に移動自在な可動ロッドで下端部を回転自在に支持した可動アームとを、互いに交差させると共に、その交差部を、シザース中心軸を介して回転自在に接続して構成したものである。また、通電ケーブルは、通電可能な心線を埋設した通電ベルトとして伝動ベルトと兼用可能なものとし、可動アームの下端部を水平方向に移動させて荷受け部を昇降させるよう、駆動部及び可動ロッドに掛巻すると共に、固定アーム又は可動アームに沿って張設したものである。
【0009】
上記構成によれば、通電可能な心線を埋設した通電ベルトを通電ケーブル及び伝動ベルトの両者に兼用するので、共通の通電ベルトを用いて、荷受け部側とベース側とを電気接続すると共に、荷受け部を昇降させることができ、シザーリフトのコンパクト化を図ることができる。また、通電ケーブルを伝動ベルトとして用いるので、荷受け部の停止位置を正確に制御することができ、特に、通電可能な心線として鋼線を埋設する場合、伝動ベルトの耐荷重性を高めることができる。
【0010】
しかも、通電ケーブルを固定アーム又は可動アームに沿って張設するので、通電ケーブルを介して、駆動部で、可動アームの下端部を水平方向に効率よく移動させて荷受け部を昇降させることができる。つまり、シザースリンクが伸縮したとしても、固定アーム又は可動アームに沿う長さは一定であるので、通電ケーブルを上下方向に導きつつ、その部位の長さの変化を阻止することができ、駆動部の変位量が無駄になるのを防止することができる。
【0011】
また、駆動部は、直動アクチュエータなどであってもよいが、駆動部として駆動プーリを採用すれば、簡単な構造によって、可動アームの下端部を水平方向に移動させて荷受け部を昇降させることができる。
【0012】
また、通電ケーブルのうち、ベース側のケーブル端と駆動部への掛巻部位との間を動滑車に掛巻するようにしてもよい。
【0013】
この構成によると、ベース側のケーブル端と駆動部への掛巻部位との間で、通電ケーブルを動滑車に掛巻するので、駆動部が通電ケーブルをベース側に引き込んで荷受け部を昇降させる際、駆動部よりもベース側の通電ケーブルに張力を付与して弛みを阻止し、周辺装置への干渉や絡まりを防止することができる。ここで、動滑車は、通電ケーブルの弛みを阻止する程度の低荷重ばねや錘で付勢してもよく、直動アクチュエータなどで強く付勢して、駆動部の駆動力を補助するようにしてもよい。
【0014】
なお、動滑車を設ける代わりに、弛んだ通電ケーブルが周辺装置に干渉したり絡まったりするのを防止するカバーを設けるようにしてもよい。特に、駆動部として駆動プーリを採用する場合、電気端子を装備した駆動プーリに通電ケーブルの端部を巻き付けるようにして、通電ケーブルの弛みを回避するようにしてもよい。ただ、通電ケーブルを巻き付ける場合、そのベルト厚さのバラツキに起因して巻き外径のバラツキを生じ、この巻き外径のバラツキによって荷受け部の停止位置のバラツキを生じるおそれがあるので、動滑車を設けた構成がより好ましい。
【0015】
また、シザースリンク機構を上下方向に複数段のシザースリンクで構成し、最下段よりも上段側のシザースリンクを、対をなすリンクアームを互いに交差させると共に、その交差部をシザース中心軸を介して回転自在に接続した構成とし、また、各リンクアームの下端部を下段側のシザースリンクのリンクアーム、固定アーム又は可動アームの上端部と連結ロッドを介して回転自在に接続し、さらに、通電ケーブルを、連結ロッド又はシザース中心軸に掛巻し、固定アーム、可動アーム又はリンクアームに沿って張設するようにしてもよい。
【0016】
この構成によると、シザースリンク機構を複数段のシザースリンクで構成するので、荷受け部の昇降量を大きくすることができる。さらに、通電ケーブルを連結ロッド又はシザース中心軸に掛巻して、固定アーム、可動アーム又はリンクアームに沿って張設するので、複数段のシザースリンクを設ける場合でも、上記の説明と同様、通電ケーブルを介して、駆動部で、可動アームの下端部を水平方向に効率よく移動させて荷受け部を昇降させることができる。
【0017】
また、通電ケーブルの端部を最上段のシザースリンクにおいて対をなすリンクアーム、固定アーム又は可動アームの上端部の間に張設するようにしてもよい。
【0018】
この構成によると、通電ケーブルで、固定アーム及び可動アームの下端の間隔を変化させることに加えて、最上段のリンクアームの上端部の間隔、又は、固定アーム及び可動アームの上端部の間隔を変化させることができる。これにより、シザースリンク機構が通電ケーブルから受ける力を上下に分散させることができ、シザースリンク機構の下側で通電ベルトを受ける可動ロッドを小型化すると共に、駆動部の駆動力を小さくすることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のとおり、本発明によると、通電可能な心線を埋設した通電ベルトを通電ケーブル及び伝動ベルトの両者に兼用し、その通電ベルトで、シザースリンク機構の可動アームの下端部を水平方向に移動させて荷受け部を昇降させるようにしている。これにより、荷受け部の停止位置を正確に制御することができ、しかも、電気接続及び荷受け部の昇降に共通の通電ベルトを用いて、専用の通電ケーブル又は伝動ベルトを省略することができ、シザースリンク機構を支持するベース側と荷受け部側とを電気接続する場合にも、容易にシザーリフトのコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態のシザーリフトの斜視図
図2】通電ケーブルの斜視図
図3】シザーリフトの模式図(第1実施形態)
図4】シザーリフトの模式図(第2実施形態)
図5】シザーリフトの模式図(第3実施形態)
図6】シザーリフトの模式図(第4実施形態)
図7】従来のシザーリフトの側面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るシザーリフトの第1実施形態~第4実施形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
[第1実施形態]
図1に示すように、シザーリフト1は、例えば、自動倉庫で荷物を上下方向に移動させるためのものであり、荷物を受ける荷受け部2と、荷受け部2を昇降させるシザースリンク機構3と、シザースリンク機構3を支持するベース4に配された給電部5と荷受け部2に配された受電部6とを電気接続する通電ケーブル7と、を備え、その通電ケーブル7として、通電可能な心線8を埋設された通電ベルトを採用し、シザースリンク機構3を稼働させて荷受け部2を昇降させる伝動ベルトとしても兼用するものである。
【0023】
荷受け部2は、後端側(図1、3における左側)に軸受け9及びケーブル固定部10を形成された長方形の枠状とされ、左右方向(図1、3において紙面と直交する方向)に伸縮して荷物を収納部に出し入れするための伸縮アームを有するシャトルなどを支持するようになっている。
【0024】
シザースリンク機構3は、荷受け部2の左右の幅よりも僅かに大きい間隔をあけて、一段かつ一対のシザースリンク11を左右に平行に配置してなり、荷受け部2の左右の幅と同じ間隔をあけてベース4の上に載置された左右に平行な一対のレール12に支持されている。
【0025】
各シザースリンク11は、下端部を回転自在かつ移動不能に支持された固定アーム13と、下端部を回転自在かつ前後方向に移動自在に支持された可動アーム14とを、互いに交差させると共に、その交差部を一対のシザースリンク11に共通のシザース中心軸15を介して回転自在に接続した構造とされる。
【0026】
左右の固定アーム13の下端部は、左右のレール12の後端側に形成された軸受け16に架け渡されて回転自在かつ移動不能に支持された共通の固定ロッド17に固定されることにより、回転自在かつ移動不能に支持される。
【0027】
左右の可動アーム14の下端部は、左右のレール12に架け渡されて回転自在かつスライド自在に載置された共通の可動ロッド18に固定されることにより、回転自在かつ移動自在に支持される。
【0028】
左右の固定アーム13の上端部は、荷受け部2の下面をスライド自在に受けるように左右に架け渡された共通の連結ロッド19に固定されることにより、荷受け部2をスライド自在に支持する。
【0029】
左右の可動アーム14の上端部は、荷受け部2の後端側に形成された軸受け9に架け渡されて回転自在かつ移動不能に支持する共通の連結ロッド21に固定されることにより、荷受け部2を回転自在かつ移動不能に支持する。
【0030】
図2に示すように、通電ケーブル7は、例えば、スチールコードなどの通電可能な心線8を有する歯付ベルトとされ、その心線8が、ウレタン樹脂などで形成されたベルト本体22に埋設されている。
【0031】
通電ケーブル7は、そのケーブル下端部をベース4に機械的に接続されると共に、ベース4に配された給電部5に電気的に接続され、ジグザグ状に折り返すようにして、順次、低荷重ばねで付勢されて前後方向に移動可能な動滑車23、移動不能で通電ケーブル7に噛み合う歯付プーリからなる駆動プーリ24、可動ロッド18、シザース中心軸15、及び、固定アーム13の上端部の連結ロッド19に掛巻され、ケーブル上端部を荷受け部2のケーブル固定部10に機械的に接続されると共に、荷受け部2に配された受電部6に電気的に接続されている。
【0032】
通電ケーブル7のケーブル上端部は、荷受け部2のケーブル固定部10に接続されることにより、荷受け部2を介して可動アーム14の上端部に固定され、通電ケーブル7の上端部が固定アーム13及び可動アーム14の上端部の間に張設されている。
【0033】
次に、図3を用いてシザーリフト1がその荷受け部2を上下動させる様子を説明する。
【0034】
まず、図3(a)に示すように、荷受け部2が下がった状態では、可動ロッド18及び連結ロッド19に伴って、可動アーム14の下端部及び固定アーム13の上端部が前方に移動し、動滑車23が低荷重ばねの付勢力に抗して後方に移動している。
【0035】
図3(b)に示すように、駆動プーリ24を回転させて、通電ケーブル7をケーブル下端側に引き込むことにより、可動ロッド18及び可動アーム14の下端部が後方に移動すると共に、連結ロッド19及び固定アーム13の上端部が後方に移動し、シザースリンク機構3が上下に伸びて、荷受け部2が上向きに押し上げられる。
【0036】
その際、駆動プーリ24で引き込まれた通電ケーブル7は、駆動プーリ24よりもケーブル下端側の部位が長くなるが、この部位を、低荷重ばねで付勢された動滑車23で前方に押し込まれて弛みが阻止される。
【0037】
本実施形態では、通電ケーブル7が固定アーム13及び可動アーム14の上端部の間に張設されているので、駆動プーリ24で通電ケーブル7を引き込むことにより、可動ロッド18を後方に引き込むのに加えて、ケーブル上端の固定部からの反作用によって連結ロッド19を後方に引き込むことができ、荷受け部2を上向きに押し上げるための水平力を可動ロッド18及び連結ロッド19に分散させることができる。
【0038】
また、通電ケーブル7をジグザグ状に折り返すようにして、可動ロッド18、シザース中心軸15及び連結ロッド19に掛巻するので、通電ケーブル7が固定アーム13及び可動アーム14に沿って張設される。これにより、可動ロッド18から連結ロッド19に至る部位の長さを一定に維持することができ、駆動プーリ24による通電ケーブル7の引き込み長さを可動ロッド18及び連結ロッド19の引き込みに用いることができる。
【0039】
なお、図3(b)の状態から駆動プーリ24を反対方向に回転させることにより、荷受け部2が重力によって下向きに押し下げられて、図3(a)の状態となる。
【0040】
[第2実施形態]
図4に示すように、シザーリフト25は、第1実施形態のシザーリフト1とほぼ同じ構成であるが、固定アーム13及び可動アーム14からなるシザースリンク11の上側に、一対のリンクアーム26及びシザース中心軸27で構成したシザースリンク28を配置して、2段のシザースリンク11、28からシザースリンク機構29を構成し、上下方向の稼働域を広くしたものである。
【0041】
上段側のシザースリンク28は、その各リンクアーム26の下端部を下段側のシザースリンク11の固定アーム13又は可動アーム14の上端部と連結ロッド19、21を介して回転自在に接続されている。
【0042】
通電ケーブル7は、ジグザグ状に折り返すようにして、順次、動滑車23、駆動プーリ24、可動ロッド18、シザース中心軸15、連結ロッド19、シザース中心軸27及び連結ロッド19に掛巻され、固定アーム13、可動アーム14又はリンクアーム26に沿って張設されている。
【0043】
他の構成は、第1実施形態と同じである。
【0044】
[第3実施形態]
図5に示すように、シザーリフト30は、第2実施形態のシザーリフト25とほぼ同じ構成であるが、固定アーム13及び可動アーム14からなるシザースリンク11の上側に、一対のリンクアーム26及びシザース中心軸27で構成した2段のシザースリンク28を配置して、3段のシザースリンク11、28、28からシザースリンク機構31を構成し、上下方向の稼働域をさらに広くしたものである。
【0045】
他の構成は、第2実施形態と同じである。
【0046】
[第4実施形態]
図6に示すように、シザーリフト32は、第1実施形態のシザーリフト1とほぼ同じ構成であるが、通電ケーブル7のケーブル上端部を、固定アーム13及び可動アーム14の上端部の間に張設することなく、固定アーム13の上端部に固定したものである。
【0047】
本実施形態では、荷受け部2を上向きに押し上げるための水平力を、可動ロッド18及び連結ロッド19に分散させることなく、可動ロッド18のみに負荷するので、駆動プーリ24の駆動力を大きくする必要があるが、その分、駆動プーリ24による通電ケーブル7の引き込み量を少なくすることができる。
【0048】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、駆動プーリ24に代えて直動アクチュエータを設け、この直動アクチュエータで通電ケーブル7をケーブル下端側に引き込むことにより、荷受け部2を上向きに押し上げるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 シザーリフト(第1実施形態)
2 荷受け部
3 シザースリンク機構
4 ベース
5 給電部
6 受電部
7 通電ケーブル
8 心線
9 軸受け
10 ケーブル固定部
11 シザースリンク
12 レール
13 固定アーム
14 可動アーム
15 シザース中心軸
16 軸受け
17 固定ロッド
18 可動ロッド
19 連結ロッド
21 連結ロッド
22 ベルト本体
23 動滑車
24 駆動プーリ
25 シザーリフト(第2実施形態)
26 リンクアーム
27 シザース中心軸
28 シザースリンク
29 シザースリンク機構
30 シザーリフト(第3実施形態)
31 シザースリンク機構
32 シザーリフト(第4実施形態)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7