(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】スピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカー、電子楽器
(51)【国際特許分類】
H04R 1/28 20060101AFI20240110BHJP
G10H 1/32 20060101ALI20240110BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H04R1/28 310Z
G10H1/32 Z
H04R1/02 105Z
H04R1/02 102Z
(21)【出願番号】P 2019183561
(22)【出願日】2019-10-04
【審査請求日】2022-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】720009479
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】北川 範匡
(72)【発明者】
【氏名】徳田 充彦
(72)【発明者】
【氏名】中西 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】武島 儀忠
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】実開平07-025684(JP,U)
【文献】実開平03-113590(JP,U)
【文献】特開平02-161895(JP,A)
【文献】特開平10-066178(JP,A)
【文献】特開2018-164243(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0047604(US,A1)
【文献】実開昭61-171386(JP,U)
【文献】特開2004-120598(JP,A)
【文献】実開昭59-076182(JP,U)
【文献】実公昭54-015077(JP,Y2)
【文献】実開昭58-162199(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/28
G10H 1/32
H04R 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音波を放射するコーン形状の振動板を有するスピーカーユニット
と、
筐体の取付面に設けられた開口部に
前記スピーカーユニットを取り付けるスピーカー取付部材
と、を備え、
前記スピーカー取付部材は、
前記スピーカーユニットの前記振動板が露出される孔を規定する内径部と、
前記内径部から外径側に前記振動板の前記コーン形状に略沿って延設される環状凹面を形成する環状凹面部と、
前記環状凹面部の外径側端部から外径側に延設して前記開口部の縁部に係合するフランジ部と、を備え
、
前記スピーカーユニットの前記振動板は、前記開口部から外部に露出し、
前記スピーカー取付部材は、前記スピーカーユニットと別体である、
スピーカ
ー。
【請求項2】
前記スピーカー取付部材は、前記環状凹面部の外径側端部であって前記取付面の前記振動板が露出する一方側から他方側へと延設する略長円筒形状のリブ状部をさらに備え、
前記フランジ部は、前記リブ状部の前記取付面の前記他方側から外径側に延設する、
請求項1に記載のスピーカ
ー。
【請求項3】
請求項
1または2に記載の前記スピーカーと、
前記スピーカーが取り付けられる前記筐体と、
を少なくとも備える、電子楽器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音波を放射するコーン形状の振動板を有するスピーカーユニットを、筐体の取付面に設けられた開口部に取り付けるスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカー、電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
振動して音波を放射する振動板を有する動電型のスピーカーにおいては、振動板口径に対して放射する音波の波長が相対的に長い低い周波数帯域では、音圧レベルが外径方向にほぼ一様になる無指向特性になりやすい。その一方で、振動板口径に対して放射する音波の波長が短くなる高い周波数帯域になるほどに、振動板が振動する正面方向に放射する音波の音圧が高くなり、側面方向に放射する音波の音圧が低くなる指向特性を有するようになりやすい。
【0003】
スピーカーをキャビネットに取り付けた通常のスピーカーシステムは、放射特性が指向特性を有するようになりやすいので、スピーカー前方に存在するバッフル取り付け穴で再生音質が変化するという問題がある。そこで、スピーカーを木製バッフルに取り付ける場合、前面に取り付ける、もしくはバッフル後面に取り付ける場合、広い範囲で取り付け穴周囲にC面カットを行うなど加工が必要な場合がある。
【0004】
また、従来には、スピーカー取付部材が開示されている(特許文献1、2)。
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、放射する音波の周波数帯域が広いフルレンジのスピーカーの場合にも対応するスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカー、電子楽器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のスピーカー取付部材は、音波を放射するコーン形状の振動板を有するスピーカーユニットを筐体の取付面に設けられた開口部に取り付けるスピーカー取付部材であって、スピーカーユニットの振動板が露出される孔を規定する内径部と、内径部から外径側に振動板のコーン形状に略沿って延設される環状凹面を形成する環状凹面部と、環状凹面部の外径側端部から外径側に延設して開口部の縁部に係合するフランジ部と、を備える。
【0008】
好ましくは、本発明のスピーカー取付部材は、環状凹面部の外径側端部であって取付面の振動板が露出する一方側から他方側へと延設する略長円筒形状のリブ状部をさらに備え、フランジ部が、リブ状部の取付面の他方側から外径側に延設する。
【0009】
また、本発明のスピーカーは、上記のスピーカー取付部材と、スピーカー取付部材の内径部に取り付けられるスピーカーユニットと、を含む。
【0010】
また、本発明の電子楽器は、上記のスピーカーと、スピーカーが取り付けられる筐体と、を少なくとも備える。
【0011】
以下、本発明の作用について説明する。
【0012】
本発明のスピーカー取付部材は、音波を放射するスピーカーのコーン形状の振動板に略沿って延設される環状凹面を形成する環状凹面部を備え、指向特性に影響を与える。スピーカー取付部材は、スピーカーユニットの振動板が露出される孔を規定する内径部と、環状凹面部の外径側端部から外径側に延設して開口部の縁部に係合するフランジ部と、を備える。
【0013】
ここで、スピーカー取付部材は、環状凹面部の外径側端部であって取付面の振動板が露出する一方側から他方側へと延設する略長円筒形状のリブ状部をさらに備え、フランジ部が、リブ状部の取付面の他方側から外径側に延設するようにしてもよい。全高が低くなり、取付面からあまり上側に突出しないようにすることができ、スピーカーが目立たなくなり、スピーカーまたは取り付けられる電子楽器の製品デザイン上の制約が少なくなるという利点がある。
【発明の効果】
【0014】
本発明のスピーカー取付部材は、放射する音波の周波数帯域が広いフルレンジのスピーカーの場合にも対応するスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカー、電子楽器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る他のスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する平面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る他のスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る電子楽器を説明する正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカー、電子楽器について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【実施例1】
【0017】
図1および
図2は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する図である。具体的には、
図1は、スピーカー取付部材11を備えるスピーカー1の断面図であり、また、
図2は、このスピーカー1を前面上側から見た斜視図である。なお、スピーカー取付部材11並びにスピーカー1の形態は、本実施例の場合に限定されない。また、本発明の説明に不要なスピーカー取付部材11並びにスピーカー1の構成については、図示及び説明を省略する。
【0018】
本実施例のスピーカー1は、スピーカーユニット2の振動板3を上向きにするようにスピーカー取付部材11を介してキャビネット9に取り付けて、バッフルの影響を受けないスピーカーシステムである。スピーカーユニット2は、コーン型の振動板3を備えて、低い周波数から高い周波数までの全帯域を再生するフルレンジ型の動電型スピーカーである。
【0019】
スピーカーユニット2は、断面が凹状になるコーン型の振動板3を備える動電型スピーカーである。振動板3の内径部にはボイスコイル6のボビンが連結するので、内径部を覆うように断面が凸状になるダストキャップ4が取り付けられている。振動板3の外径部分には柔軟なエッジ5の内径側が取り付けられ、音波を放射する振動板3、および、ダストキャップ4を含む振動板部分をダンパーとともに振動可能に支持している。ボイスコイル6のボビンに巻回されるコイルは、磁気回路7の磁気空隙に配置される。フレーム8は、エッジ5の外径側と磁気回路7とに連結する。
【0020】
したがって、スピーカーユニット2では、強い直流磁界が発生する磁気回路7の磁気空隙中に配置されるボイスコイル6のコイルに音声信号電流が供給されると、図示するZ軸方向に駆動力が発生し、ボイスコイル6ならびに振動板3およびダストキャップ4から構成されるスピーカー振動系がZ軸方向に振動する。その結果、振動板33およびダストキャップ4の前後に存在する空気に圧力変化を生じ、音声信号電流を音波(音声)に変換する。
【0021】
スピーカーユニット2のフレーム8は、スピーカー取付部材11を介してキャビネット9の上面側の取付面9aに設けられる開口部10に取り付けられる。
図1および
図2では全体を図示しないものの、本実施例のキャビネット9は、振動板3の一方面側と他方面側とを音響的に分離するバッフルとして機能する密閉型キャビネットである。ただし、キャビネット9は、その内部に規定する音響容量とダクトでの音響質量が共振する位相反転型(バスレフ型)キャビネットなどであってもよい。
【0022】
本実施例のスピーカー取付部材11は、音波を放射するコーン形状の振動板3を有するスピーカーユニット2をキャビネット9の取付面9aに設けられた開口部10に取り付ける。スピーカー取付部材11は、スピーカーユニット2の振動板3が露出される孔を規定する内径部12と、内径部12から外径側に振動板3のコーン形状に略沿って延設される環状凹面14を形成する環状凹面部13と、環状凹面部13の外径側端部15から外径側に延設して開口部10の縁部である取付面9aに係合するフランジ部16と、を備える。
【0023】
図1および
図2に図示するように、キャビネット9の取付面9aに設けられる開口部10は、円形の孔である。また、フランジ部16は、その外形形状がほぼ正方形であり、開口部10の径寸法よりも大きい。したがって、環状凹面部13の外径側端部15およびフランジ部16は、取付面9aの上側に乗るように現れる。なお、フランジ部16の外形形状は、正方形に限らず、円形でも多角形であってもよい。
【0024】
全帯域を再生するフルレンジ型の動電型のスピーカーユニット2では、波長の長い低い周波数の音波も、波長の短い高い周波数の音波も、振動する振動板3およびダストキャップ4から放射される。ただし、実際の動電型のスピーカーユニット2では、中低音域において振動板3およびダストキャップ4が略ピストン振動させることができるものの、中高音域では振動板3が分割振動してしまうので、振動板3の中心部部分とダストキャップ4とが主に中高音域の音波の放射に寄与することになる。
【0025】
本実施例のスピーカー1では、スピーカーユニット2の振動板3およびダストキャップ4から放射された音波が、スピーカー取付部材11の環状凹面部13における環状凹面14で反射する。ただし、環状凹面14は、振動板3のコーン形状に略沿って延設されるように形成されているので、スピーカー1は、環状凹面14の反射の影響を比較的に少なくして、音声を再生することができる。
【0026】
本実施例のスピーカー取付部材11では、環状凹面部13における環状凹面14を規定する断面曲線がほぼ直線である。ただし、これらの環状凹面14の断面は、複数の連続する直線、または、非線形に変化する曲線で規定されるように構成してもよい。環状凹面部13の環状凹面14は、内径部12から外径側に振動板3のコーン形状に略沿って延設されるものであれば、他の断面曲線で規定されてもよい。また、動電型のスピーカーユニット2が備える振動板3が凹面を形成するコーン形状であれば、ダストキャップ4の形状は本実施例のような凸状に限らず、例えば凹面を備えるような他の形状、または、ダブルコーンと称されるような他の形状であってももちろんよい。
【0027】
また、本実施例のスピーカー1では、フルレンジ型のスピーカーユニット2にスピーカー取付部材11を設けている。ただし、特定の周波数帯域の再生に適したウーファー、スコーカー、ツィーター等のスピーカーユニット2にスピーカー取付部材11を設けてもよい。もちろん、スピーカー1を複数のスピーカーユニットを組み合わせるマルチウェイスピーカーシステムとして構成し、その何れかのスピーカーユニットの振動板に対向するようにスピーカー取付部材11を取り付けるものであってもよい。
【実施例2】
【0028】
図3および
図4は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー取付部材、および、これを備えるスピーカーを説明する図である。具体的には、
図3は、スピーカー取付部材11aを備えるスピーカー1aの平面図であり、
図4は、キャビネット9に取り付けられたスピーカー1aの
図3におけるA-A断面に相当する断面図である。
【0029】
本実施例のスピーカー取付部材11a並びにスピーカー1aは、先の実施例のスピーカー取付部材11並びにスピーカー1と、一部の構成が相違する他は共通する構成を備える。したがって、以下では共通する構成には共通の符号を付して説明を省略し、相違する構成について説明する。なお、本発明の説明に不要なスピーカー取付部材11a並びにスピーカー1aの構成については、図示及び説明を省略する。
【0030】
本実施例のスピーカー取付部材11aは、実施例のキャビネット9の内部側の取付面9bにフランジ部16が係合するように形成されている点で、先のスピーカー取付部材11と相違する。なぜなら、スピーカー取付部材11aは、環状凹面部13の外径側端部15であって、振動板3が露出する取付面9aの側から他方側である取付面9bの側へと延設する略長円筒形状のリブ状部17をさらに備えており、フランジ部16が、このリブ状部17の取付面9b側から外径側に延設しているからである。
【0031】
つまり、スピーカー1aを構成するスピーカー取付部材11aは、そのフランジ部16がキャビネット9に内部側(図面では下側)から取り付けられている。スピーカー取付部材11aのリブ状部17の高さは、開口部10におけるキャビネット9の厚み寸法を考慮して、環状凹面部13の外径側端部15が取付面9aから突出しないように設定されている。リブ状部17の下端側から4カ所に外周側に延設して形成したフランジ部16は、取付面9aの上側に乗るように現れず、取付面9aに隠れて見えない。
【0032】
フランジ部16は、キャビネット9の上面側の取付面9aに設けられた開口部10の縁部に下側の取付面9bから係合して、スピーカー取付部材11a並びにスピーカーユニット2を含むスピーカー1aをキャビネット9に取り付ける。リブ状部17の高さがほぼスピーカー取付部材11aの全高寸法を規定するので、比較的に全高が低くなって取付面9aからスピーカー取付部材11aが突出しない。スピーカー取付部材11aを含むスピーカー1aが目立たなくなり、取り付けられる電子楽器の製品デザイン上の制約が少なくなるという利点がある。
【0033】
なお、スピーカー取付部材11並びにスピーカー取付部材11aは、楕円形またはトラック形の振動板3を備える他のスピーカーユニット2に対応するように、内径部を楕円形またはトラック形にしてもよい。
【実施例3】
【0034】
図5は、本発明の好ましい実施形態による電子楽器を説明する図である。具体的には、
図5は、上記の実施例のスピーカー取付部材11を備えるスピーカー1を、左右のスピーカー1Lおよび1Rとして備える電子ピアノ100の正面図(一部断面図)である。なお、電子ピアノ100の形態は、本実施例の場合に限定されない。また、本発明の説明に不要な電子ピアノ100の構成については、図示及び説明を省略する。
【0035】
本実施例の電子ピアノ100は、その筐体101に設けられた操作子である鍵盤102を演奏者が操作した場合に、鍵盤に対応する音声信号を(図示しない)音源回路から出力し、(図示しない)増幅器で増幅してスピーカーに出力し、演奏音を再生する電子楽器である。この電子ピアノ100は、スピーカーとして、筐体101の鍵盤102の上面側の左右にそれぞれ取り付けられるスピーカー1Lおよび1Rと、筐体101の鍵盤102の下面側に取り付けられるスピーカー30と、を備えている。
【0036】
スピーカー1Lおよび1Rは、上記の実施例のスピーカー取付部材11を備え、キャビネット9に取り付けられている。したがって、スピーカー1Lおよび1Rに含まれるスピーカーユニット2は、振動板3が上下方向に振動する。スピーカー1Lは、ステレオ再生の左音声信号に対応して、水平方向に関してバッフル板厚の影響なく演奏音を放射する。また、スピーカー1Rは、ステレオ再生の右音声信号に対応して、水平方向に関してバッフル板厚の影響なく演奏音を放射する。
【0037】
また、スピーカー30は、横長のキャビネットを有し、その左側にステレオ再生の左音声信号に対応するスピーカー31Lと、その右側にステレオ再生の右音声信号に対応するスピーカー31Rと、を含む。スピーカー31Lおよび31Rは、振動板が振動する方向が前後方向になるように配置される複数のスピーカーユニットを備え、特にディフューザー等を備えないので、前面方向に音圧が高くなる指向特性を有する。したがって、スピーカー31Lおよび31Rは、ステレオ再生の左右の音声信号にそれぞれ対応して、前面方向に指向性を有して演奏音を放射する。なお、スピーカー30は、スピーカー31Lおよび31Rの複数のスピーカーユニットが再生する音声周波数帯域を分ける場合には、マルチウェイスピーカーシステムを構成していてもよい。
【0038】
スピーカー30は、電子ピアノ100の演奏者の膝元に配置されることになり、電子ピアノ100の演奏音の直接音成分を再生するのに適する。一方で、スピーカー1Lおよび1Rは、演奏音の間接音成分を再生するのに適する。スピーカー30と、スピーカー1Lおよび1Rと、から再生する演奏音の音量のバランスは、電子ピアノ100の設定で制御可能である。電子ピアノ100のスピーカーにこのような構成を採用することで、電子ピアノ100の演奏音が、演奏者および聴取者にとって本来のアコースティックのピアノの演奏音に近いものとして知覚できるようになると期待できる。
【0039】
もちろん、電子ピアノ100は、スピーカー1Lおよび1Rのみを備え、スピーカー30を備えなくてもよい。その場合には、スピーカー1Lおよび1Rは、演奏音の直接音成分および間接音成分をともに再生するようにすればよい。
【0040】
本実施例の電子ピアノ100は、鍵盤を備える電子楽器であるが、他の電子楽器であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のスピーカー取付部材は、図示するような動電型のスピーカーユニットに限らず、さらに圧電型、静電型または電磁型の駆動部を備えて振動板を有するスピーカーユニットであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1、1a スピーカー
2 スピーカーユニット
3 振動板
4 ダストキャップ
9 キャビネット
10 開口部
11、11a スピーカー取付部材
12 内径部
13 環状凹面部
14 環状凹面
15 外径側端部
16 フランジ部
17 リブ状部