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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】フレーム車両の車体構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 21/02 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B62D21/02 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023506859
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 JP2022004773
(87)【国際公開番号】W WO2022196183
(87)【国際公開日】2022-09-22
【審査請求日】2023-05-26
(31)【優先権主張番号】P 2021044670
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177460
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 智子
(72)【発明者】
【氏名】鳥谷 貴信
(72)【発明者】
【氏名】内田 駿
(72)【発明者】
【氏名】窪田 陽考
(72)【発明者】
【氏名】浅川 将貴
【審査官】林 政道
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-265705(JP,A)
【文献】特開2019-26237(JP,A)
【文献】特開2020-1535(JP,A)
【文献】特開2019-188998(JP,A)
【文献】実開昭59-133326(JP,U)
【文献】特開平5-104963(JP,A)
【文献】特開2009-57031(JP,A)
【文献】特開2016-150600(JP,A)
【文献】特開2005-206041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 21/02,21/15,21/17
B62D 24/00
B60K 15/01,15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延在する一対のシャシサイドメンバを有するシャシフレーム上にマウントを介して支持されたキャブボディを備え、
前記シャシサイドメンバの車両の後半部は、車両前後方向中間部において水平方向に延在するリアサイドメンバ前部と、前記リアサイドメンバ前部の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に上方に変位するリアキックアップ部と、前記リアキックアップ部の後端に接続され後方に延在するリアサイドメンバ後部を備え、
給油口と燃料タンクとを接続する燃料配管の中間部が前記一対のシャシサイドメンバのうちの一方の前記リアサイドメンバ後部と前記キャブボディとの間の空間を通るように配置されたフレーム車両の車体構造であって、
前記リアサイドメンバ後部は、前記リアキックアップ部の車両後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に下方に変位する第1リアサイドメンバ後部と、前記第1リアサイドメンバ後部の車両後端に接続され車両後方に延在する第2リアサイドメンバ後部とを備え、
前記リアキックアップ部と前記第1リアサイドメンバ後部との境界部分に後面衝突時に前記第1リアサイドメンバ後部が前記リアキックアップ部に対して下方に折れ曲がることを誘発する第1折れ曲がり誘発部が設けられ、
前記第1リアサイドメンバ後部と前記第2リアサイドメンバ後部との境界部分に後面衝突時に前記第2リアサイドメンバ後部が前記第1リアサイドメンバ後部に対して上方に折れ曲がることを誘発する第2折れ曲がり誘発部が設けられ、
前記燃料配管の中間部は、第1折れ曲がり誘発部よりも車両後方に配置されている、
ことを特徴とするフレーム車両の車体構造。
【請求項2】
前記リアサイドメンバ前部の下部から前記リアキックアップ部の下部にわたって車両前後方向に延在する第1リンフォースが設けられ、
前記第1リンフォースの後端は、前記第1折れ曲がり誘発部寄りでかつ前記第1折れ曲がり誘発部から車両前方に離間した箇所に位置している、
ことを特徴とする請求項1記載のフレーム車両の車体構造。
【請求項3】
前記第1折れ曲がり誘発部と前記第2折れ曲がり誘発部との間に位置する前記第1リアサイドメンバ後部の上部に車両前後方向に延在する第2リンフォースが設けられ、
前記第2リンフォースの前端は、前記第1折れ曲がり誘発部寄りでかつ前記第1折れ曲がり誘発部から車両後方に離間した箇所に位置し、
前記第2リンフォースの後端は、前記第2折れ曲がり誘発部寄りでかつ前記第2折れ曲がり誘発部から車両前方に離間した箇所に位置している、
ことを特徴とする請求項2記載のフレーム車両の車体構造。
【請求項4】
前記リアキックアップ部は、前記リアサイドメンバ前部の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に上方に変位するリアキックアップ前部と、前記リアキックアップ前部の後端に接続され車両後方に至るにつれて前記リアキックアップ前部よりも小さい勾配で次第に上方に変位するリアキックアップ後部とを備え、
前記リアサイドメンバ前部の上部と前記リアキックアップ前部の上部と前記リアキックアップ後部の上部とにわたって車両前後方向に延在する第3リンフォースが設けられ、
前記第3リンフォースの後端は、前記第1折れ曲がり誘発部寄りでかつ前記第1折れ曲がり誘発部から車両前方に離間した箇所に位置している、
ことを特徴とする請求項3記載のフレーム車両の車体構造。
【請求項5】
前記リアキックアップ後部の後部の下部から前記第1リアサイドメンバ後部の前端の下部にわたって車両前後方向に延在する第4リンフォースが設けられ、
前記第4リンフォースの前端は、前記第1リンフォースの後端から車両後方に僅かに離間し、
前記第4リンフォースの後端は、車幅方向から見て前記第1折れ曲がり誘発部と重複している、
ことを特徴とする請求項4記載のフレーム車両の車体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム車両の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
フレーム車両は、シャシフレームと、車室を構成するキャブボディと、が分離した構造の車両であり、防振(制振)用のマウントを介してシャシフレーム上にキャブボディが搭載されて構成されている。
シャシフレームは、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延在する一対のシャシサイドメンバと、車両の前後方向に間隔をおいた複数箇所で車幅方向に延在し一対のシャシサイドメンバを連結する複数のシャシクロスメンバと、を含む。
シャシサイドメンバは、車両前部に配置されたフロントサイドメンバと、フロントサイドメンバの後端に接続され車両後部に配置されたリアサイドメンバと、を備えている。
リアサイドメンバは、水平方向に延在するリアサイドメンバ前部と、リアサイドメンバ前部の後端から車両後方に至るにつれて次第に上昇する傾斜で構成されたリアキックアップ部と、リアキックアップ部の後端から湾曲部を介して水平方向に後方に延在するリアサイドメンバ後部と、を備えている。
したがって、このようなフレーム車両では、リアキックアップ部を有していることから、リアサイドメンバ後部の高さがフレーム車両以外の車両の前部のバンパビームの位置に比較して高くなりがちである。
また、このようなフレーム車両では、車両の側面の後部寄りの箇所に設けられた給油口と燃料タンクとを接続する燃料配管を配置するにあたって、燃料配管の中間部を一対のリアサイドメンバのうちの一方のリアサイドメンバ後部とキャブボディの下部との間の空間を車幅方向に沿って延在するように配置させている場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2016-150600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなフレーム車両においては、フレーム車両の後部に、リアサイドメンバ後部よりも高さが低いバンパビームを有する相手側車両が後面衝突した場合に、相手側車両のバンパビームがリアサイドメンバ後部に確実に衝突せずにリアサイドメンバ後部の下方に侵入すると、衝突エネルギーをシャシサイドメンバによって確実に吸収する上で不利となる。
また、リアサイドメンバ後部が湾曲部を介してリアキックアップ部の後部に接続されていることから、後面衝突時にリアサイドメンバ後部が湾曲部を折れ起点部として上方に折れ曲がりやすく、上方に折れ曲がったリアサイドメンバ後部が燃料配管に当たり燃料配管を損傷するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、後面衝突時に、リアサイドメンバ後部によるエネルギー吸収を確実に行なえ、燃料配管の損傷を抑制する上で有利なフレーム車両の車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の形態は、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延在する一対のシャシサイドメンバを有するシャシフレーム上にマウントを介して支持されたキャブボディを備え、前記シャシサイドメンバの車両の後半部は、車両前後方向中間部において水平方向に延在するリアサイドメンバ前部と、前記リアサイドメンバ前部の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に上方に変位するリアキックアップ部と、前記リアキックアップ部の後端に接続され後方に延在するリアサイドメンバ後部を備え、給油口と燃料タンクとを接続する燃料配管の中間部が前記一対のシャシサイドメンバのうちの一方の前記リアサイドメンバ後部と前記キャブボディとの間の空間を通るように配置されたフレーム車両の車体構造であって、前記リアサイドメンバ後部は、前記リアキックアップ部の車両後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に下方に変位する第1リアサイドメンバ後部と、前記第1リアサイドメンバ後部の車両後端に接続され車両後方に延在する第2リアサイドメンバ後部とを備え、前記リアキックアップ部と前記第1リアサイドメンバ後部との境界部分に後面衝突時に前記第1リアサイドメンバ後部が前記リアキックアップ部に対して下方に折れ曲がることを誘発する第1折れ曲がり誘発部が設けられ、前記第1リアサイドメンバ後部と前記第2リアサイドメンバ後部との境界部分に後面衝突時に前記第2リアサイドメンバ後部が前記第1リアサイドメンバ後部に対して上方に折れ曲がることを誘発する第2折れ曲がり誘発部が設けられ、前記燃料配管の中間部は、第1折れ曲がり誘発部よりも車両後方に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、第2リアサイドメンバ後部の後端が第1リアサイドメンバ後部の前端よりも下方に変位しているため、車両前部のバンパビームの高さが低い相手側車両が後面衝突した場合であっても、相手側車両から入力される衝突荷重をリアサイドメンバ後部で確実に受け止めることができ、衝突エネルギーをシャシサイドメンバによって確実に吸収する上で有利となる。
また、後面衝突により、車両後部に衝突した車両のバンパビームから衝突荷重がリアサイドメンバ後部の後端に入力すると、第1折れ曲がり誘発部から第1リアサイドメンバ後部が下方に折れ曲がると共に、第2折れ曲がり誘発部から第2リアサイドメンバ後部が上方に折れ曲がる。
したがって、後面衝突時にリアサイドメンバ後部が第1折れ曲がり誘発部と第2折れ曲がり誘発部の2箇所で折れ曲がるため、後面衝突時にリアサイドメンバ後部の全体が上方にまたは下方に折れ曲がる場合に比べ、衝突荷重をリアサイドメンバ後部で効率よく吸収でき、衝突エネルギーの吸収性能の向上を図る上で有利となる。
また、リアサイドメンバは第1折れ曲がり誘発部と第2折れ曲がり誘発部とにより下方に凸状のV字状に折れ曲がるため、リアサイドメンバによる燃料配管の損傷を抑制する上で有利となる。
また、後面衝突時にリアサイドメンバ後部の全体が下方に折れ曲がらず、下方に凸状のV字状に折れ曲がるため、リアサイドメンバ後部の後半部の下方に何らかの車両構成部品、部材を配置する場合、それら車両構成部品、部材の保護を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態に係るフレーム車両の車体構造が適用された車両の後面衝突試験の説明図であり、(A)は衝突前の状態、(B)は衝突後の状態を示す。
図2】リアサイドメンバと燃料タンクと燃料配管の位置関係を示す斜視図である。
図3】(A)はリアサイドメンバを車幅方向から見た側面図、(B)はリアサイドメンバの車両前後方向の位置とその位置に対応するリアサイドメンバの断面二次モーメントとの関係を示す線図である。
図4】(A)は図3(A)のA-A線断面図、(B)は図3(A)のB-B線断面図、(C)は図3(A)のC-C線断面図、(D)は図3(A)のD-D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態に係るフレーム車両の車体構造について図面を参照して説明する。
なお、以下の図面において、符号FRは車両前方、符号UPは車両上方、符号HLは車幅方向、符号INは車幅方向内側、符号OUTは車幅方向外側を示す。
図1(A)に示すように、本発明が適用される車両は、フレーム車両10であり、車室を含むキャブボディ12と、キャブボディ12を支持するシャシフレーム14と、を含む。
キャブボディ12は、車室の下部を仕切る不図示のフロアパネルと、フロアパネルを支持するフロアフレーム12Aと、を含む。
フロアフレーム12Aは、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延在する一対のフロアサイドメンバ1202と、車両前後方向に間隔をおいた複数箇所で車幅方向に延在し一対のフロアサイドメンバ1202を連結する複数の不図示のフロアクロスメンバと、を備えている。
フロアサイドメンバ1202は、車両前後方向中間部においてほぼ水平に車両前後方向に延在するフロアサイドメンバ中間部1202Aと、フロアサイドメンバ中間部1202Aの車両前部から上方に変位しつつ車両前方に延在するフロアサイドメンバ前部1202Bと、フロアサイドメンバ中間部1202Aの車両後端から上方に変位しつつ車両後方に延在するフロアサイドメンバ後部1202Cと、フロアサイドメンバ後部1202Cの車両後端から車両後方に延在するフロアサイドメンバ後端部1202Dと、を備えている。
フロアサイドメンバ後端部1202Dの車両後端は、後述するシャシサイドメンバ16の車両後端(第2リアサイドメンバ後部28Bの後端28R)よりも車両前方に位置している。
【0009】
シャシフレーム14は、フロアフレーム12Aのフロアサイドメンバ1202または不図示のフロアクロスメンバを不図示の防振(制振)用のマウントを介して下方から支持するものである。
図2に示すように、シャシフレーム14は、一対のシャシサイドメンバ16と、複数のシャシクロスメンバ18を含む。
一対のシャシサイドメンバ16は、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延在している。
図1(A)に示すように、本実施の形態では、シャシサイドメンバ16は、車両前部に配置されシャシサイドメンバ16の車両前半部を構成するフロントサイドメンバ20と、フロントサイドメンバ20の後端に連結され車両後部に配置されてシャシサイドメンバ16の車両後半部を構成するリアサイドメンバ22と、を備えている。
図2に示すように、複数のシャシクロスメンバ18は、車両前後方向に間隔をおいた複数箇所で車幅方向に延在し一対のシャシサイドメンバ16を連結している。
図3(A)に示すように、複数のシャシクロスメンバ18のうち、最も車両後方に位置するものがリアエンドクロスメンバ1802であり、本実施の形態では、一対のシャシサイドメンバ16の車両後端間を連結している。
【0010】
図1(A)に示すようにリアサイドメンバ22は、リアサイドメンバ前部24と、リアキックアップ部26と、リアサイドメンバ後部28と、を備えている。
図4(A)、(B)、(C)、(D)に示すように、リアサイドメンバ22は、車幅方向において接合された2つの部材で断面が上下に細長の矩形の閉断面構造で形成される。リアサイドメンバ22は、下面部22Aと、上面部22Bと、内側側面部22Cと、外側側面部22Dと、を備えている。
下面部22Aは、リアサイドメンバ22の下部に位置している。
上面部22Bは、下面部22Aに対向し下面部22Aの上方に間隔をおいて位置している。
内側側面部22Cは、上面部22Bと下面部22Aの車幅方向内側の端部を接続している。
外側側面部22Dは、上面部22Bと下面部22Aの車幅方向外側の端部を接続している。
【0011】
図1(A)、図3(A)に示すように、リアサイドメンバ前部24は、その前端がフロントサイドメンバ20の後端に連結され、車両後方に水平に延在している。
【0012】
図3(A)に示すように、リアキックアップ部26は、リアサイドメンバ前部24の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に上方に変位している。
リアキックアップ部26は、リアキックアップ前部26Aと、リアキックアップ後部26Bと、を備えている。
リアキックアップ前部26Aは、リアサイドメンバ前部24の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に上方に変位する傾斜で形成されている。
リアキックアップ後部26Bは、リアキックアップ前部26Aの後端に接続され車両後方に至るにつれてリアキックアップ前部26Aよりも小さい勾配(傾き)で次第に上方に変位する傾斜で形成されている。
したがって、リアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cは、傾斜度合いが局所的に変化する部分となっているため、この境界部分26Cは、後面衝突時にリアサイドメンバ22(後述する第2リアサイドメンバ後部28Bの後端28Rから入力する衝突荷重が集中することで変形しやすい箇所となっている。
【0013】
図3(A)に示すように、リアサイドメンバ後部28は、リアキックアップ部26(リアキックアップ後部26B)の後端に接続され後方に延在している。
リアサイドメンバ後部28は、リアキックアップ部26の後端に接続され車両後方に至るにつれて次第に下方に変位する第1リアサイドメンバ後部28Aと、第1リアサイドメンバ後部28Aの後端に接続されほぼ水平方向に沿って車両後方に延在する第2リアサイドメンバ後部28Bと、を備えている。
したがって、第2リアサイドメンバ後部28Bの後端28Rは、第1リアサイドメンバ後部28Aの前端よりも下方に変位している。
【0014】
図3(A)、(B)に示すように、リアキックアップ後部26Bは車両後方に至るにつれて次第に上方に変位する傾斜で形成され、第1リアサイドメンバ後部28Aは車両後方に至るにつれて次第に下方に変位する傾斜で形成されている。
したがって、リアキックアップ後部26Bと第1リアサイドメンバ後部28Aとの境界部分は上方に凸状に湾曲する湾曲部分で構成されている。言い換えると、リアキックアップ後部26Bと第1リアサイドメンバ後部28Aとが鈍角をなして交差しており、リアキックアップ後部26Bと第1リアサイドメンバ後部28Aとの境界部分は傾斜が逆向きに変化する部分となっている。
したがって、この境界部分は、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重が集中する前部荷重集中箇所30となる。
【0015】
また、第1リアサイドメンバ後部28Aは車両後方に至るにつれて次第に下方に変位する傾斜で形成され、第2リアサイドメンバ後部28Bはほぼ水平方向に沿って車両後方に延在している。
したがって、第1リアサイドメンバ後部28Aと第2リアサイドメンバ後部28Bとは、鈍角をなして交差しており、第1リアサイドメンバ後部28Aと第2リアサイドメンバ後部28Bとの境界部分は、傾斜度合いが局所的に変化する部分となっている。
したがって、この境界部分は、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重が集中する後部荷重集中箇所32となる。
【0016】
図2に示すように、給油口34と燃料タンク36とを接続する燃料配管38の中間部3802が、一対のリアサイドメンバ22のうちの一方のリアサイドメンバ後部28と、その上方に位置するキャブボディ12を構成する一方のフロアサイドメンバ1202(図1(A)参照)と、の間の空間を車幅方向に沿って延在するように配置されている。
図3(A)に示すように、車両前後方向において、燃料配管38の中間部3802は、リアサイドメンバ後部28の上方で、前部荷重集中箇所30よりも車両後方に配置されている。本実施の形態では、車幅方向から見て、燃料配管38の中間部3802は、前部荷重集中箇所30と後部荷重集中箇所32の間に配置されている。
【0017】
図3(A)、図4(A)~(D)に示すように、リアサイドメンバ22には、第1、第2、第3、第4リンフォース40、42、44、46が設けられている。
図3(A)に示すように、第1リンフォース40は、リアサイドメンバ前部24の下部からリアキックアップ部26の下部にわたって車両前後方向に延在して設けられている。
したがって、第1リンフォース40は、リアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cをまたぐように車両前後方向に延在して設けられている。
第1リンフォース40の後端40Rは、図4(B)に示すように、前部荷重集中箇所30まで至っておらず、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両前方に離間した箇所に位置している。
図4(A)に示すように、第1リンフォース40は、第1リンフォース下面部4002と、第1リンフォース内側側面部4004と、それらを連結する屈曲部4006とを備え、断面L字状を呈している。
詳細には、リアサイドメンバ前部24とリアキックアップ部26において、第1リンフォース40の屈曲部4006はそれらの内側から下面部22Aと内側側面部22Cとが交差する角部に重ね合わされて接合されている。
第1リンフォース下面部4002はそれらの内側から角部寄りの下面部22Aの箇所に重ね合わされて接合されている。
第1リンフォース内側側面部4004はそれらの内側から角部寄りの内側側面部22Cの箇所に重ね合わされて接合されている。
【0018】
図3(A)、図4(C)に示すように、第2リンフォース42は、前部荷重集中箇所30と後部荷重集中箇所32との間に位置する第1リアサイドメンバ後部28Aの上部に車両前後方向に延在して設けられている。
第2リンフォース42の前端42Fは、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両後方に離間した箇所に位置している。
第2リンフォース42の後端42Rは、後部荷重集中箇所32寄りでかつ後部荷重集中箇所32から車両前方に離間した箇所に位置している。
図4(C)に示すように、第2リンフォース42は、第2リンフォース上面部4202と、第2リンフォース内側側面部4204と、それらを連結する第2リンフォース中間部4206と、を備えている。
第2リンフォース上面部4202は、第1リアサイドメンバ後部28Aの内側から、上面部22Bと内側側面部22Cとが交差する角部寄りの上面部22Bの箇所に重ね合わされて接合されている。
第2リンフォース内側側面部4204は、第1リアサイドメンバ後部28Aの内側から、上面部22Bと内側側面部22Cとが交差する角部寄りの内側側面部22Cの箇所に重ね合わされて接合されている。
第2リンフォース中間部4206は、上面部22Bと内側側面部22Cとが交差する角部から離れた箇所に位置している。
【0019】
図3(A)、図4(A)に示すように、第3リンフォース44は、リアサイドメンバ前部24の上部とリアキックアップ前部26Aの上部とリアキックアップ後部26Bの上部とにわたって延在して設けられている。
したがって、第3リンフォース44は、リアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cをまたぐように車両前後方向に延在して設けられている。
第3リンフォース44の後端44Rは、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両前方に離間した箇所に位置している。
図4(A)に示すように、第3リンフォース44は、内側第3リンフォース44Aと外側第3リンフォース44Bとの2つのリンフォースで構成されている。
内側第3リンフォース44Aは、内側第3リンフォース上面部4402Aと、内側第3リンフォース内側側面部4404Aと、それらを連結する屈曲部4406Aと、を備え、断面L字状を呈している。
詳細には、リアサイドメンバ前部24とリアキックアップ部26において、内側第3リンフォース44Aの屈曲部4406Aはそれらの内側から上面部22Bと内側側面部22Cとが交差する角部に重ね合わされて接合されている。
内側第3リンフォース上面部4402Aはそれらの内側から角部寄りの上面部22Bの箇所に重ね合わされて接合されている。
内側第3リンフォース内側側面部4404Aはそれらの内側から角部寄りの内側側面部22Cの箇所に重ね合わされて接合されている。
外側第3リンフォース44Bは、外側第3リンフォース上面部4402Bと、外側第3リンフォース外側側面部4404Bと、それらを連結する屈曲部4406Bとを備え、断面L字状を呈している。
詳細には、リアサイドメンバ前部24とリアキックアップ部26において、外側第3リンフォース44Bの屈曲部4406Bはそれらの外側から上面部22Bと外側側面部22Dとが交差する角部に重ね合わされて接合されている。
外側第3リンフォース上面部4402Bはそれらの内側から角部寄りの上面部22Bの箇所に重ね合わされて接合されている。
外側第3リンフォース外側側面部4404Bはそれらの内側から角部寄りの外側側面部22Dの箇所に重ね合わされて接合されている。
【0020】
図3(A)、図4(B)に示すように、第4リンフォース46は、リアキックアップ後部26Bの後部の下部から第1リアサイドメンバ後部28Aの前端の下部にわたって車両前後方向に延在して設けられている。
第4リンフォース46の前端46Fは、第1リンフォース40の後端40Rから車両後方に僅かに離間している。
第4リンフォース46の後端46Rは、車幅方向から見て前部荷重集中箇所30と重複している。
図4(B)に示すように、第4リンフォース46は、第4リンフォース内側側面部4602と、第4リンフォース外側側面部4604と、第4リンフォース下面部4606と、を備えている。
第4リンフォース内側側面部4602は、リアキックアップ後部26Bおよび第1リアサイドメンバ後部28Aの外側から、内側側面部22Cと下面部22Aとが交差する角部寄りの内側側面部22Cの箇所に重ね合わされて接合されている。
第4リンフォース外側側面部4604は、リアキックアップ後部26Bおよび第1リアサイドメンバ後部28Aの外側から、外側側面部22Dと下面部22Aとが交差する角部寄りの外側側面部22Dの箇所に重ね合わされて接合されている。
第4リンフォース下面部4606は、第4リンフォース内側側面部4602の下端と第4リンフォース外側側面部4604の下端とを接続し、下面部22Aから下方に離間した箇所で下面部22Aに対向して位置している。
【0021】
本実施の形態では、第1~第4リンフォース40、42、44、46を上述のように設けたので、リアサイドメンバ22の車両前後方向における断面二次モーメントは図3(B)の線図で示される。
すなわち、第1リンフォース40の後端40Rがリアサイドメンバ22の下部において、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両前方に離間した箇所に位置している。
また、第2リンフォース42の前端42Fがリアサイドメンバ22の上部において、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両後方に離間した箇所に位置している。
また、第2リンフォース42の後端42Rが、リアサイドメンバ22の上部において、後部荷重集中箇所32寄りでかつ後部荷重集中箇所32から車両前方に離間した箇所に位置している。
また、第3リンフォース44の後端44Rがリアサイドメンバ22の上部において、前部荷重集中箇所30寄りでかつ前部荷重集中箇所30から車両前方に離間した箇所に位置している。
さらに、第4リンフォース46がリアサイドメンバ22の下部において、前部荷重集中箇所30を車両前後方向にまたいでリアサイドメンバ22の下部に設けられている。
したがって、前部荷重集中箇所30において、リアキックアップ後部26Bと第1リアサイドメンバ後部28Aとが鈍角をなして交差しており、かつ、図3(B)に示すように、前部荷重集中箇所30は断面二次モーメントが局所的に低下する箇所である。
そのため、後面衝突時に第1リアサイドメンバ後部28Aがリアキックアップ後部26Bに対して前部荷重集中箇所30から下方へ折れ曲がることを誘発するように図られている。
したがって、前部荷重集中箇所30は後面衝突時に前部荷重集中箇所30から第1リアサイドメンバ後部28Aが下方へ折れ曲がることを誘発する第1折れ曲がり誘発部30Aを構成している。
【0022】
また、本実施の形態では、第1リンフォース40および第3リンフォース44がリアサイドメンバ22の上部と下部において、リアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cをまたぐように車両前後方向に延在して設けられている。
そのため、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重によって折れ変形しやすい箇所であるリアキックアップ部26とリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cが補強される。したがって、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重により、第1リアサイドメンバ後部28Aが第1折れ曲がり誘発部30Aから下方へ折れ曲がることをより誘発するように図られている。
【0023】
また、第2リンフォース42の後端42Rが、リアサイドメンバ22の上部において後部荷重集中箇所32寄りでかつ後部荷重集中箇所32から車両前方に離間した箇所に位置し、図4(D)に示すように、リアサイドメンバ22の下部において、後部荷重集中箇所32の近傍にはリンフォースが設けられていない。
したがって、後部荷重集中箇所32は第1リアサイドメンバ後部28Aと第2リアサイドメンバ後部28Bとが鈍角をなして交差する箇所であり、かつ、図3(B)に示すように、断面二次モーメントが局所的に低下する箇所である。
そのため、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重が後部荷重集中箇所32により集中しやすくなり、第2リアサイドメンバ後部28Bが第1リアサイドメンバ後部28Aに対して後部荷重集中箇所32から上方へ折れ曲がることを誘発するように図られている。
したがって、後部荷重集中箇所32は後面衝突時に後部荷重集中箇所32から第2リアサイドメンバ後部28Bが上方へ折れ曲がることを誘発する第2折れ曲がり誘発部32Aを構成している。
【0024】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
図1(A)、図3(A)に示すように、第2リアサイドメンバ後部28B(リアサイドメンバ22)の後端28Rが第1リアサイドメンバ後部28Aの前端よりも下方に変位しているため、車両前部のバンパビームの高さが従来のリアサイドメンバ後部の後端よりも低い相手側車両が後面衝突した場合であっても、相手側車両から入力される衝突荷重をリアサイドメンバ後部28で確実に受け止めることができ、衝突エネルギーをシャシサイドメンバ16によって確実に吸収する上で有利となる。
【0025】
また、図1(A)、(B)に示すように、フレーム車両10の後面衝突試験では台車50が使用され、台車50の前端にはフレーム車両10の後部に衝突する衝突体(バリア)50Aが設けられている。
台車50は、不図示の牽引装置によって加速されたのち、一定の速度で試験対象となるフレーム車両10の後部に向かって走行し、これにより衝突体50Aがフレーム車両10の後部に後方から衝突することでフレーム車両10の後面衝突試験がなされる。
【0026】
このような後面衝突により、車両後部に衝突した衝突体50A(台車50)から衝突荷重がリアサイドメンバ22(リアサイドメンバ後部28)の後端28Rに入力すると、衝突荷重は前部荷重集中箇所30および後部荷重集中箇所32に集中することから、第1折れ曲がり誘発部30Aから第1リアサイドメンバ後部28Aが下方に折れ曲がると共に、第2折れ曲がり誘発部32Aから第2リアサイドメンバ後部28Bが上方に折れ曲がる。
これにより、第1リアサイドメンバ後部28Aおよび第2リアサイドメンバ後部28Bは車両前後方向に間隔をおいた第1折れ曲がり誘発部30Aと第2折れ曲がり誘発部32Aの2箇所で下方に凸状のV字状に折れ曲がる。
したがって、後面衝突時にリアサイドメンバ後部28が第1折れ曲がり誘発部30Aと第2折れ曲がり誘発部32Aの2箇所で折れ曲がるため、後面衝突時にリアサイドメンバ後部28の全体が上方にまたは下方に折れ曲がる場合に比べ、衝突荷重をリアサイドメンバ後部28で効率よく吸収でき、衝突エネルギーの吸収性能の向上を図る上で有利となる。
また、第1リアサイドメンバ後部28Aが燃料配管38から下方に変位するため、リアサイドメンバ22による燃料配管38の損傷を抑制する上で有利となる。
また、後面衝突時にリアサイドメンバ後部28の全体が下方に折れ曲がらず、下方に凸状のV字状に折れ曲がるため、リアサイドメンバ後部28の後半部の下方に何らかの車両構成部品、部材を配置する場合、それら車両構成部品、部材の保護を図る上で有利となる。
【0027】
また、本実施の形態では、リアサイドメンバ前部24の下部からリアキックアップ部26の下部にわたって車両前後方向に延在する第1リンフォース40が設けられ、第1リンフォース40の後端40Rが第1折れ曲がり誘発部30A寄りでかつ第1折れ曲がり誘発部30Aから車両前方に離間した箇所に位置していることによって、図3(B)に示すように、第1折れ曲がり誘発部30Aにおける断面二次モーメントを局所的に低下させる上で有利となる。
そのため、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重によって第1折れ曲がり誘発部30Aから第1リアサイドメンバ後部28Aが確実に下方へ折れ曲がる上で有利となり、第1リアサイドメンバ後部28Aを燃料配管38から下方に確実に変位させ、リアサイドメンバ22による燃料配管38の損傷を抑制する上で有利となる。
【0028】
また、本実施の形態では、第1折れ曲がり誘発部30Aと第2折れ曲がり誘発部32Aとの間に位置する第1リアサイドメンバ後部28Aの上部に車両前後方向に延在する第2リンフォース42が設けられ、第2リンフォース42の前端42Fが第1折れ曲がり誘発部30A寄りでかつ第1折れ曲がり誘発部30Aから車両後方に離間した箇所に位置している。
そのため、図3(B)に示すように、第1折れ曲がり誘発部30Aにおける断面二次モーメントを局所的に低下させる上で有利となり、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重が第1折れ曲がり誘発部30Aにより集中しやすくなり、第1リアサイドメンバ後部28Aが第1折れ曲がり誘発部30Aから下方へ確実に折れ曲がる上で有利となる。
また、第2リンフォース42の後端42Rが第2折れ曲がり誘発部32A寄りでかつ第2折れ曲がり誘発部32Aから車両前方に離間した箇所に位置しているので、第2折れ曲がり誘発部32Aにおける断面二次モーメントを局所的に低下させる上で有利となっている。
また、第1リアサイドメンバ後部28Aと第2リアサイドメンバ後部28Bとが第2折れ曲がり誘発部32Aにおいて鈍角をなして交差している。
そのため、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重によって第2リアサイドメンバ後部28Bが第2折れ曲がり誘発部32Aから確実に上方へ折れ曲がる上で有利となり、リアサイドメンバ22による燃料配管38の損傷を抑制する上で有利となる。
【0029】
また、本実施の形態では、第3リンフォース44がリアサイドメンバ前部24とリアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bにリアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cをまたぐように車両前後方向に延在して設けられている。
そのため、第3リンフォース44により、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重によって折れ変形しやすい箇所であるリアキックアップ前部26Aとリアキックアップ後部26Bの境界部分26Cが補強されているので、この境界部分26Cが折れ曲がることを抑制する上で有利となる。
したがって、後面衝突時に、第1折れ曲がり誘発部30Aおよび第2折れ曲がり誘発部32Aがより確実に折れ曲がる上で有利となる。
また、第3リンフォース44の後端44Rが第1折れ曲がり誘発部30A寄りでかつ第1折れ曲がり誘発部30Aから車両前方に離間した箇所に位置している。
そのため、第1折れ曲がり誘発部30Aにおける断面二次モーメントを局所的に低下させる上で有利となり、後面衝突時に第1折れ曲がり誘発部30Aから第1リアサイドメンバ後部28Aが確実に下方へ折れ曲がる上で有利となる。
したがって、リアサイドメンバ22による燃料配管38の損傷を抑制する上で有利となる。
【0030】
また、第1リンフォース40の後端40Rが第1折れ曲がり誘発部30Aから車両前方に離間した箇所に位置しており、リアキックアップ後部26Bの後部から第1リアサイドメンバ後部28Aの前端にわたって延在する第4リンフォース46が、第1リンフォース40の後端40Rと隙間をおいて設けられている。
そして、第4リンフォース46の前端46Fは第1リンフォース40の後端40Rから車両後方に僅かに離間し、第4リンフォース46の後端46Rは車幅方向から見て第1折れ曲がり誘発部30Aと重複している。
そのため、後面衝突時にリアサイドメンバ22の後端28Rから入力する衝突荷重によって第1リアサイドメンバ後部28Aが第1折れ曲がり誘発部30Aから確実に下方へ折れ曲がる上で有利となり、リアサイドメンバ22による燃料配管38の損傷を抑制する上で有利となる。
【0031】
本出願は、2021年3月18日出願の日本特許出願2021-044670に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
【符号の説明】
【0032】
10 フレーム車両
12 キャブボディ
12A フロアフレーム
1202 フロアサイドメンバ
14 シャシフレーム
16 シャシサイドメンバ
18 シャシクロスメンバ
20 フロントサイドメンバ
22 リアサイドメンバ
22A 下面部
22B 上面部
22C 内側側面部
22D 外側側面部
24 リアサイドメンバ前部
26 リアキックアップ部
26A リアキックアップ前部
26B リアキックアップ後部
26C 境界部分
28 リアサイドメンバ後部
28A 第1リアサイドメンバ後部
28B 第2リアサイドメンバ後部
28R 後端
30 前部荷重集中箇所
30A 第1折れ曲がり誘発部
32 後部荷重集中箇所
32A 第2折れ曲がり誘発部
34 給油口
36 燃料タンク
38 燃料配管
3802 中間部
40 第1リンフォース
4002 第1リンフォース下面部
4404 第1リンフォース内側側面部
4406 屈曲部
40R 後端
42 第2リンフォース
4202 第2リンフォース上面部
4204 第2リンフォース内側側面部
4206 第2リンフォース中間部
42F 前端
42R 後端
44 第3リンフォース
44A 内側第3リンフォース
4402A 内側第3リンフォース上面部、
4404A 内側第3リンフォース内側側面部
4406A 屈曲部
44R 後端
44B 外側第3リンフォース
4402B 外側第3リンフォース上面部、
4404B 外側第3リンフォース外側側面部
4406B 屈曲部
46 第4リンフォース
4602 第4リンフォース内側側面部
4604第4リンフォース外側側面部
4606 第4リンフォース下面部
46F 前端
46R 後端
50 台車
50A 衝突体(バリア)
図1
図2
図3
図4