(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ピクセルアイランドを含む装置、ピクセルアイランドを含む装置の製造方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240110BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20240110BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240110BHJP
【FI】
G09F9/30 310
G09F9/30 308Z
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
G09F9/30 365
H05B33/02
H10K59/12
(21)【出願番号】P 2019544688
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2019074412
(87)【国際公開番号】W WO2020001032
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】201810671717.7
(32)【優先日】2018-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】趙 夢
(72)【発明者】
【氏名】馬 偉欣
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107994052(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0097199(US,A1)
【文献】特開2015-046385(JP,A)
【文献】特開2015-062059(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108183126(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0145125(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/30-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
フレキシブルベースと、
前記フレキシブルベース上に位置する少なくとも二つのアイランドと、
少なくとも一つのアイランド間接続ラインと
、
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインと、対応するアイランドとの間に位置する絶縁層と、
を含み、
前記アイランドの各々は、いずれも半導体層を含み、隣接するアイランド間はグルーブにより離間され、
各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを電気的に接続させるために用いられ、
アイランド間接続ラインは、隣接するピクセルアイランドの走査信号ラインを電気的に接続させる第一アイランド間接続ライン、隣接するピクセルアイランドのデータ信号ラインを電気的に接続させる第二アイランド間接続ライン、及び隣接するピクセルアイランドの電源信号ラインを電気的に接続させる第三アイランド間接続ラインのうちの何れか1種以上を含み、
前記アイランドは、薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタは、ソース電極と、ドレイン電極とを含み、且つ前記アイランド間接続ライン
における前記絶縁層の表面に位置する部分全体は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極とは異なる層に位置する、装置。
【請求項2】
前記グルーブに充填される有機絶縁材料を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、
対応する前記グルーブの上方にジャンパー接続されるか、又は対応する前記グルーブに少なくとも部分的に収容されるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記アイランド間接続ラインは、フレキシブル材料から作られるか或いは引張に適した形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記アイランドの形状は、円形又は多角形を含み、前記多角形は、三角形、菱形、矩形のうちいずれか一種を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記アイランドはその中にピクセルを形成するのに適しており、前記ピクセルは、光を受信又は発信するための素子と、それに関連付けられた半導体素子とを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、前記絶縁層に位置する孔を介して、対応するアイランドにおける部材に電気的に接続される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記絶縁層は、有機絶縁層又は無機絶縁層のうちの一種である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
表示基板又はセンサ基板である、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記アイランドの各々は、
前記フレキシブルベースの上に位置するバッファ層と、
前記バッファ層の上に位置する前記半導体層と
を含み、
前記グルーブは前記フレキシブルベースまで延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記アイランドの各々は、電気的接続用の部材を含み、
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続されたアイランド間接続ラインをさらに含み、
対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続されたアイランド間接続ラインは、前記電気的接続用の部材とは異なる層に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置を含む表示装置。
【請求項13】
装置の製造方法であって、
フレキシブルベース上に少なくとも二つのアイランドを形成するステップと、
前記アイランドの上に絶縁層を形成するステップと、
少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップと
を含み、
隣接するアイランド間は、グルーブにより離間され、前記アイランドは半導体層を含み、各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを電気的に接続させるために用いられ、
アイランド間接続ラインは、隣接するピクセルアイランドの走査信号ラインを電気的に接続させる第一アイランド間接続ライン、隣接するピクセルアイランドのデータ信号ラインを電気的に接続させる第二アイランド間接続ライン、及び隣接するピクセルアイランドの電源信号ラインを電気的に接続させる第三アイランド間接続ラインのうちの何れか1種以上を含み、
前記アイランドは、薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタは、ソース電極と、ドレイン電極とを含み、且つ前記アイランド間接続ライン
における前記絶縁層の表面に位置する部分全体は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極とは異なる層に位置する方法。
【請求項14】
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、引張可能であるように構成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくともアイランド間接続ラインは、それぞれ、対応するグルーブの上方にジャンパー接続されるか、或いは対応するグルーブに収容される請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも二つのアイランドを形成した後であって、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する前に、絶縁材料で前記グルーブを充填するステップを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記絶縁材料は有機絶縁材料である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
絶縁材料で前記グルーブを充填した後であって、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する前に、前記アイランド及び前記絶縁材料の上に、少なくとも一つの開口を含む
前記絶縁層を形成
し、
少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップは、
前記絶縁層の上に、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップを含み、
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応する開口を充填し、且つ対応するアイランドに電気的に接続される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記アイランドの各々は、電気的接続用の部材を含み、
前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続されたアイランド間接続ラインをさらに含み、
対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続されたアイランド間接続ラインは、前記電気的接続用の部材とは異なる層に位置する、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年6月26日に中国特許庁に提出された中国特許出願第201810671717.7号の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本出願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、表示技術に関し、特に、ピクセルアイランドを含む装置、ピクセルアイランドを含む装置の製造方法及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
OLED(Organic Light Emitting Diode、有機電界発光ダイオード)は、低消費電力、広視野角、超薄化、高い色の飽和度及びフレキシブル化を実現可能といった強みによって段々と表示分野の主流製品となってきており、既にスマートフォン、タブレットPC、ディスプレイ及びテレビ等の端末製品に広く用いられている。
【0004】
OLED表示基板の利点の一つは、フレキシブル化を実現できることである。OLED表示基板は、OLED素子をフレキシブルベースに製造することで、湾曲可能な表示デバイスを実現できる。しかし、ウェアラブル機器が日ごとに流行するにつれて、OLEDフレキシブルパネルの引張性に対してより高い要求が出されている。OLED表示基板は、ピクセル毎に単独の駆動回路を備えているため、ピクセル密度が比較的高くなるだけでなく、配線も比較的密集している。このため、引張可能型OLED表示基板を実現する難易度も相対的に大きい。また、OLED表示基板の湾曲性能もその影響を受けることになる。
【0005】
他のタイプの表示基板にとっても、同じくこのような問題点が存在する可能性がある。
【0006】
説明すべきことは、上記の背景技術部分で開示された情報は、本開示の背景の理解を強化するためのみに用いられ、従って当業者に既知の従来技術を構成しない情報を含み得る。
【発明の概要】
【0007】
本開示の幾つかの実施例の目的は、装置、装置の製造方法及び表示装置を提供することにある。
【0008】
本開示の他の特性及び利点は、以下の詳細な記述により明らかになるか、或いは、部分的に本開示の実践を通じて習得されることになる。
【0009】
本開示の一側面によれば、装置を提供する。前記装置は、フレキシブルベースと、前記フレキシブルベース上に位置する少なくとも二つのアイランドと、少なくとも一つのアイランド間接続ラインとを含み、前記アイランドの各々は、いずれも半導体層を含み、隣接するアイランド間はグルーブにより離間され、各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを電気的に接続させるために用いられる。
【0010】
幾つかの実施例において、前記装置は、前記グルーブに充填される有機絶縁材料を更に含む。
【0011】
幾つかの実施例において、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応する前記グルーブの上方にジャンパー接続されるか、又は対応する前記グルーブに少なくとも部分的に収容されるように構成される。
【0012】
幾つかの実施例において、前記アイランド間接続ラインは、フレキシブル材料から作られるか或いは引張に適した形状を有する。
【0013】
幾つかの実施例において、前記アイランドの形状は、円形又は多角形を含み、前記多角形は、三角形、菱形、矩形のうちいずれか一種を含む。
【0014】
幾つかの実施例において、前記アイランドはその中にピクセルを形成するのに適しており、前記ピクセルは、光を受信又は発信するための素子と、それに関連付けられた半導体素子とを含む。
【0015】
幾つかの実施例において、前記装置は、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインと、対応するアイランドとの間に位置する絶縁層を更に含み、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、前記絶縁層に位置する孔を介して、対応するアイランドにおける部材に電気的に接続される。
【0016】
幾つかの実施例において、前記絶縁層は、有機絶縁層又は無機絶縁層のうちの一種である。
【0017】
幾つかの実施例において、前記アイランドは、薄膜トランジスタを含み、前記薄膜トランジスタは、ソース電極と、ドレイン電極とを含み、且つ前記アイランド間接続ラインは、前記ソース電極及び前記ドレイン電極とは異なる層に位置する。
【0018】
幾つかの実施例において、前記装置は、表示基板又はセンサ基板である。
【0019】
幾つかの実施例において、前記アイランドの各々は、前記フレキシブルベースの上に位置するバッファ層と、前記バッファ層の上に位置する前記半導体層とを含み、前記グルーブは前記フレキシブルベースまで延在する。
【0020】
幾つかの実施例において、前記アイランドの各々は、電気的接続用の部材を含み、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインの各々は、対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に、電気的に接続され、前記アイランド間接続ラインは、前記電気的接続用の部材とは異なる層に位置する。
【0021】
本開示の別の側面によれば、いずれかの実施例に係る装置を含む表示装置を更に提供する。
【0022】
本開示のまた別の側面によれば、装置の製造方法を更に提供する。前記方法は、フレキシブルベース上に少なくとも二つのアイランドを形成するステップと、少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップとを含み、隣接するアイランド間は、グルーブにより離間され、前記アイランドは半導体層を含み、各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを電気的に接続させるために用いられる。
【0023】
幾つかの実施例において、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、引張可能であるように構成される。
【0024】
幾つかの実施例において、前記少なくともアイランド間接続ラインは、それぞれ、対応するグルーブの上方にジャンパー接続されるか、或いは対応するグルーブに収容される。
【0025】
幾つかの実施例において、前記方法は、前記少なくとも二つのアイランドを形成した後であって、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する前に、絶縁材料で前記グルーブを充填するステップを更に含む。
【0026】
幾つかの実施例において、前記絶縁材料は有機絶縁材料である。
【0027】
幾つかの実施例において、前記方法は、絶縁材料で前記グルーブを充填した後であって、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する前に、前記アイランド及び前記絶縁材料の上に、少なくとも一つの開口を含む絶縁層を形成するステップを更に含み、少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップは、前記絶縁層の上に前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成するステップを含み、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応する開口を充填し、且つ対応するアイランドに電気的に接続される。
【0028】
幾つかの実施例において、前記アイランドの各々は、電気的接続用の部材を含み、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインの各々は、対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続され、前記アイランド間接続ラインは、前記電気的接続用の部材とは異なる層に位置する。
【0029】
本開示の例示的実施形態に係る表示基板、表示基板の製造方法及び表示装置は、グルーブを設置することでピクセル領域を複数のピクセルアイランドに分割し、グルーブに対応して設置されたアイランド間接続ラインによって、隣接するピクセルアイランドの間の信号の導通を実現する。本開示の例示的実施形態によれば、信号の導通を確保するとともに、表示基板の引張性能及び湾曲性能を効果的に改善できる。本開示の例示的実施形態によれば、例えば、湾曲可能なOLED表示基板又はCIMSセンサ基板等の引張性能及び湾曲性能が向上した表示基板又はセンサ基板を実現できる。
【0030】
理解すべきことは、上記の一般的な記述及び後述する詳細の記述は単に例示的及び解釈的なものであり、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に合う実施例を示し、且つ明細書と共に本開示の原理を解釈するために用いられる。以下の記述における図面は単に本開示の幾つかの実施例であり、創造的労働をしないという前提で、こられの図面に基づいて他の図面を更に得ることができることは当業者には明らかであろう。
【0032】
【
図1】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板を模式的に示す平面図である。
【
図2】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の構造を模式的に示す模式図である。
【
図3】本開示の例示的な一実施例に係るアイランド間接続ラインの形状を模式的に示す模式図である。
【
図4】本開示の別の例示的実施例に係るアイランド間接続ラインの形状を模式的に示す模式図である。
【
図5】本開示のまた別の例示的実施例に係るアイランド間接続ラインの形状を模式的に示す模式図である。
【
図6】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の構造を模式的に示す模式図である。
【
図7】本開示の例示的な一実施例に係る薄膜トランジスタの構造を模式的に示す模式図である。
【
図8】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の製造方法を模式的に示すフローチャートである。
【
図9】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の製造過程を模式的に示す模式図である。
【
図10】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の製造過程を模式的に示す模式図である。
【
図11】本開示の例示的な一実施例に係る表示基板の製造過程を模式的に示す模式図である。
【
図12A】それぞれ本開示の実施例に係る装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図12B】それぞれ本開示の実施例に係る装置の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
これから、図面を参考しながら例示的実施形態をより全面的に記述する。然しながら、例示的実施形態は多様な形態で実施でき、本明細書で述べられる範例に限られると理解すべきではない。逆に、これらの実施形態を提供するのは、本開示をより全面的且つ完全なものにし、例示的実施形態の構想を全面的に当業者に伝えるためのものである。記述される特徴、構造又は特性は任意の適切な方式により一つ又は複数の実施形態に結び付けることができる。
【0034】
また、図面は単に本開示の実施例の模式的な図示であり、必ずしも縮尺通りに描かれているものではない。図面中、同様の又は類似した符号は同様の又は類似した部分を表すため、それらに対する繰り返し説明は省略することにする。
【0035】
本開示の例示的な一実施形態によれば、装置を提供する。前記装置は、フレキシブルベースと、前記フレキシブルベースに位置する少なくとも二つのアイランドと、少なくとも一つのアイランド間接続ラインとを含み、隣接するアイランドの間はグルーブにより離間され、各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを導通させるために用いられて良い。幾つかの実現形態において、前記アイランドは半導体層を含んで良い。幾つかの実現形態において、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、引張可能であるように構成されて良い。
【0036】
後述する一部の説明において、表示基板を例として説明し、アイランドをピクセルアイランドと称する。理解すべきことは、本開示に記載の装置は、表示基板に限られず、例えば、センサ基板として用いられても良い。また、さらに理解すべきことは、本明細書で記述される表示基板は湾曲可能なOLEDディスプレイに適用できるが、これに限られない。
【0037】
図1に示すように、装置(例えば、表示基板)は、フレキシブルベース10と、フレキシブルベース10上に位置する複数のピクセルアイランド20と、隣接するピクセルアイランド20の間に位置するグルーブ30と、隣接するピクセルアイランド20を導通させるためのアイランド間接続ライン40とを含んで良い。
図2は、
図1に示された装置の一部の断面図を模式的に示す。
【0038】
本開示の幾つかの実施例において、前記ピクセルアイランドは、その中にピクセルを形成するのに適している。ピクセルは、光を受信又は発信するための素子(例えば、発光ダイオード又はフォトダイオード等)と、前記光を受信又は発信するための素子に関連付けられた半導体素子(例えば、スイッチング素子、コンデンサ等があるが、これらに限定されない)とを含んで良い。異なる実施例において、ピクセルは光を受信又は発信するように構成されて良い。幾つかの実施例において、ピクセルは、例えば、赤色用のサブピクセル、青色用のサブピクセル、緑色用のサブピクセル等の一つ又は複数のサブピクセルを含んで良い。表示基板の場合、ピクセル又はサブピクセルは、例えば、発光ダイオードを含んで良い。センサ基板の場合、ピクセル又はサブピクセルは、例えば、フォトダイオードを含んで良い。理解すべきことは、本開示は、これらの場合に限られない。
【0039】
図2に示すように、前記ピクセルアイランド20には薄膜トランジスタ200が設けられていて良い。前記ピクセルアイランド20には、電気的接続用の部材(例えば、薄膜トランジスタ200又は他の電子素子に電気的に接続される部材(例えば、端子、ドーピングされた活性領域、金属配線又はポリシリコン配線等があるが、これらに限定されない)が更に設けられていて良い。前記電気的接続用の部材は、内部の電気的接続に用いられて良い。前記電気的接続用の部材は、更に、例えば、走査信号、データ信号、及び/又は電源等の信号又は電力を載せるために用いられて良い。理解すべきことは、アイランド内の各種の信号ラインの接続方式は、必要に応じて各種の既知の又は将来開発される接続方式を採用して良い。
【0040】
アイランド間接続ライン40は、対応するピクセルアイランドを導通させるために用いられて良い。例えば、
図2に示すように、アイランド間接続ライン40は、隣接するピクセルアイランド20の電気的接続部材(例えば、信号ライン)を電気的に接続させて、隣接するピクセルアイランド20間の信号の導通を実現する。
図2に示す例において、アイランド間接続ライン40は、例えば、隣接するピクセルアイランド20の走査信号ラインを電気的に接続させる第一アイランド間接続ライン、隣接するピクセルアイランド20のデータ信号ラインを電気的に接続させる第二アイランド間接続ライン、及び/又は隣接するピクセルアイランド20の電源信号ラインを電気的に接続させる第三アイランド間接続ライン等を含んで良い。
【0041】
幾つかの実施例において、ピクセルアイランド20は、少なくとも一つのピクセルユニットを含んで良い。幾つかの実施形態において、ピクセルアイランド20は、ピクセルの群を含んで良い。本開示の幾つかの実施例において、ピクセルは、例えば、赤色用のサブピクセル、青色用のサブピクセル、緑色用のサブピクセル等の幾つかのサブピクセルを含んで良い。隣接するピクセルアイランドのそれぞれのピクセル(又はサブピクセル)の群の間の信号の導通は、アイランド間接続ライン40を介して実現できる。
【0042】
以下、アイランド間接続ライン40が、隣接するピクセルアイランド20の走査信号ラインを接続させる場合を例として説明する。一つのピクセルアイランド20内に複数のピクセルが含まれ、当該複数のピクセルにおける薄膜トランジスタ(例えば、制御トランジスタ)は、いずれも走査信号ラインに電気的に接続されて良い。隣接するピクセルアイランド20はグルーブ300により仕切られるように設置されているため、隣接するピクセルアイランド20のそれぞれの走査信号ラインは互いに独立している。当該隣接するピクセルアイランド20の二つの走査信号ラインの両方に電気的に接続されたアイランド間接続ライン40を設置することで、隣接するピクセルアイランド20の信号の導通を実現できる。
【0043】
制御トランジスタのゲート電極は、対応するアイランド内の走査信号ラインに電気的に接続されるため、両者は製造過程において同じパターニング工程を通じて一体構造に形成できる。このため、この場合、アイランド間接続ライン40により隣接するピクセルアイランド20における走査信号ラインを電気的に接続する際、アイランド間接続ライン40により隣接するピクセルアイランド20における制御トランジスタのゲート電極を電気的に接続させる方式で実現できる。
【0044】
理解すべきことは、
図2は各々のピクセルアイランド20に一つのピクセル(又はサブピクセル)が含まれる場合を例として図示したものであるが、実際の生産においては、各々のピクセルアイランド20に二つ又は複数のピクセル(又はサブピクセル)が含まれて良い。このため、本開示が図示された実施例に限られないことは明らかである。また、アイランド間接続ライン40と隣接するピクセルアイランド20上の他の電気的接続部材(例えば、データ信号ライン又は他の信号ライン)との電気的接続方式は、上記の走査信号ラインの電気的接続方式に類似しているため、ここでは絮説しないことにする。
【0045】
本開示の例示的実施形態が提供する表示基板は、グルーブ30を設置することでピクセル領域を複数のピクセルアイランド20に分割し、グルーブ30に対応して設置されるアイランド間接続ライン40により、隣接するピクセルアイランド20間の信号の導通を実現する。本開示の実施例によれば、信号の導通を確保しながら、表示基板の引張性能及び湾曲性能を効果的に改善でき、よって改善された表示基板を実現できる。
【0046】
幾つかの実現形態において、前記アイランド間接続ライン40は、グルーブ30に収容されるか或いはグルーブ30の上方にジャンパー接続されて良い。各々のピクセルアイランド20内の信号ラインは正常の配線方式を採用して配置される。幾つかの実施例において、隣接するピクセルアイランド20間の信号ラインであるアイランド間接続ライン40は、グルーブ30に部分的に設置されて良い。この場合、用途の違いにより、アイランド間接続ライン40をピクセルアイランドの望まれない部材から電気的に離間させて、望まれない電気的接続を回避するようにして良い。別の実施例において、アイランド間接続ライン40は、グルーブ30を跨って進むように設置されて良く、よって隣接する二つのピクセルアイランド20の信号ラインの導通を実現できる。
【0047】
説明すべきことは、
図2はアイランド間接続ライン40がグルーブ30の上方にジャンパー接続される場合を例として説明したが、当業者にとっては、本開示に基づいて、アイランド間接続ライン40が少なくとも部分的にグルーブ30に収容される形態は明らかであるため、ここでは絮説しないことにする。
【0048】
また、
図2に示すように、グルーブ30に有機絶縁材料のような絶縁材料300が充填されていて良い。
【0049】
以下、前述の表示基板がOLEDディスプレイに適用される場合において、走査信号を例として信号のローディング形態を例示的に説明する。具体的な一実現形態において、OLEDディスプレイが作動している時、走査信号は、カスケード接続されたGOAユニットを介して、各行のピクセル(又はサブピクセル)に対応する走査信号ラインに、逐次的にローディングすることができる。各段の走査信号にとって言えば、一方では、ピクセルアイランド20内の同一行のピクセルは同一アイランド内の走査信号ラインに接続される。他方では、ピクセルアイランド20間は、アイランド間接続ライン40を介して、隣接する二つのピクセルアイランド20のアイランド内の走査信号ラインに、ジャンパー接続の形で電気的に接続されることにより、ピクセルアイランド20間の走査信号用の接続が提供されて良い。このように、走査信号は、一つのピクセルアイランド20からアイランド間接続ライン40を介してさらに別のピクセルアイランド20に伝送され、再び上記の方式に従って、当該別のピクセルアイランドから次のピクセルアイランドに伝送され、全てのターゲットピクセルアイランドに至るまで伝送されることにより、本段の走査信号のローディングが完了する。
【0050】
本例示的実施形態において、前記ピクセルアイランド20の形状は、円形、或いは、例えば、三角形、菱形、矩形等の多角形のうちいずれか一種を含んで良く、本開示はこれらに限られない。
【0051】
本例示的実施形態において、前記アイランド間接続ライン40は、例えば、フレキシブル材料から作られた導線及び/又は引張に適した形状を有する導線(例えば、導線は湾曲形状を有して良い)のような引張可能な導線を採用して良い。選択的に、前記アイランド間接続ライン40は、例えば、銀ナノワイヤ、カーボンナノチューブ又は有機導電材料等のフレキシブル材料から形成された導線のようなフレキシブル導線を採用して良い。当該フレキシブル導線は、良好な引張性能を持ち、表示基板の湾曲時に配線ルートの効果的な接続を確保できる。
【0052】
選択的に、前記アイランド間接続ライン40は、例えば、
図3に示す馬蹄形、
図4に示す波形、又は
図5に示す鋸歯形のような曲線形又は折れ線形の導線を採用しても良く、当該導線は、金属導線であって良い。金属導線の引張可能な特性はフレキシブル導線に及ばないので、金属導線を直線形構造に設置すると、表示基板の全体的な引張性能に影響する。このため、ここでは、金属導線を曲線形構造又は折れ線形構造に設置することで、金属導線の引張性能を改善でき、これにより、表示基板が湾曲する際に配線の効果的な接続を確保する。選択的に、折れ線形は、湾曲箇所で一定の曲率を持つように構成されて良い。
【0053】
説明すべきことは、上記の二つの実施形態は、単独で或いは組み合わせて使用しても良い。即ち、アイランド間接続ライン40は、直線形のフレキシブル導線、曲線形/折れ線形の金属導線、或いは曲線形/折れ線形のフレキシブル導線を採用して良い。アイランド間接続ライン40が引張可能な特性を有するものであれば、アイランド間接続ラインに対して特に制限はない。
【0054】
本例示的実施形態において、
図6に示すように、前記表示基板は、ベース基板10の上方に位置するバッファ層50と、アイランド間接続ライン40のベース基板10に近接する側に位置する絶縁層60とを更に含んで良い。
図6に示すように、絶縁層60は、アイランド間接続ラインと、対応するアイランドとの間に位置して良い。アイランド間接続ライン40は、例えば、前記絶縁層に位置する孔を介して、対応するアイランドにおける部材に電気的に接続されて良い。例えば、当該アイランド間接続ライン40は、絶縁層60に位置する第一孔600を介して薄膜トランジスタ200のゲート電極に電気的に接続されて良い。
【0055】
一実施例において、当該絶縁層60は有機絶縁層であって良い。この場合、グルーブ30は、フレキシブルベース10と当該絶縁層60の間の膜層を貫通して良い。幾つかの実施例において、グルーブ30は、フレキシブルベース10まで延在するように構成されて良い。有機材料は良好な引張性能を持つため、当該絶縁層60を有機絶縁層として設計するのは、表示基板の引張性能を向上させるのに有利である。
【0056】
別の実施例において、当該絶縁層60は無機絶縁層であっても良い。この場合、グルーブ30はフレキシブルベース10とアイランド間接続ライン40の間の膜層を貫通して良い。無機材料の引張性能は有機材料に及ばないため、本実施例では、グルーブ30を当該無機絶縁層も貫通するように配置して良く、これにより、表示基板の引張性能を向上させるのに有利になる。
【0057】
更に、前記表示基板は、グルーブ30に充填された有機絶縁材料300を更に含んで良い。当該有機絶縁材料300の底部はフレキシブルベース10と接触して良く、当該有機絶縁材料300の上部は絶縁層60と接触し、ひいては、当該絶縁層600を穿通して良い。有機絶縁材料300は良好な引張可能な特性を持つため、表示基板全体の引張性能に寄与する。
【0058】
幾つかの実施例において、例えば、露光現像ステップによりグルーブ30内の他の材料を除去し、弾力性のある有機絶縁材料300だけを残し、グルーブ30に深溝を形成して、アイランド間接続ラインが始終グルーブ30における深溝内に保持されるようにして良い。
【0059】
例示的に、
図7に示すように、前記薄膜トランジスタ200は、バッファ層50上に位置する半導体活性層201と、半導体活性層201上に位置するゲート絶縁層202と、ゲート絶縁層202の上方に位置するゲート電極203と、ゲート電極203の上方に位置する層間絶縁層204と、ソース電極207と、ドレイン電極208とを含んで良い。ソース電極207及びドレイン電極208は、第二孔205及び第三孔206を介してそれぞれ半導体活性層201に電気的に接続される。前記アイランド間接続ライン40は、層間絶縁層204のフレキシブルベース10から遠い側に位置し、且つソース電極207及びドレイン電極208とは異なる層に位置する。
【0060】
本例示的実施形態が提供する表示基板において、ピクセル領域を複数のピクセルアイランド20に分割しても良い。ピクセルアイランド20内では正常に配線する。ピクセルアイランド20間において、ソース・ドレイン金属層を形成してからアイランド間接続ライン40を設置する。本開示の実施例によれば、良好な引張可能な性能を得ることができ、配線のレイアウトに便利である。
【0061】
説明すべきことは、本例示的実施形態が提供する表示基板は、
図2に記載のシングルゲート・トランジスタ構造或いはダブルゲート・トランジスタ構造を採用して良い。理解すべきことは、本開示は、ここで記述される或いは図面に示される実施例に限られない。
【0062】
本開示の例示的実施形態によれば、装置(例えば、表示基板)の製造方法を更に提供する。
図8に示すように、当該製造方法は下記のステップを含んで良い。
【0063】
ステップS1:フレキシブルベース10上に、複数のピクセルアイランド20と、隣接するピクセルアイランド20間に位置するグルーブ30とを形成する。前記ピクセルアイランド20内には、薄膜トランジスタ200と、薄膜トランジスタ200に電気的に接続された信号ラインとが設けられている。
【0064】
ステップS2:グルーブ30に対応する位置に、隣接するピクセルアイランド20を導通させるためのアイランド間接続ライン40を形成する。前記アイランド間接続ライン40は、隣接するピクセルアイランド20の信号ラインを電気的に接続する。
【0065】
本開示の例示的実施形態が提供する表示基板の製造方法によれば、グルーブ30を設置して、ピクセル領域を複数のピクセルアイランド20に分割し、アイランド間接続ライン40によって、隣接するピクセルアイランド20間の信号の導通を実現する。本開示の実施例によれば、信号の導通を確保しながら、表示基板の引張性能及び湾曲性能を効果的に改善でき、これにより、湾曲可能な表示基板を実現できる。
【0066】
以下、薄膜トランジスタを含む表示パネルを例とし、図面と合わせて装置の製造方法を例示的に記述する。
【0067】
まず、
図9に示すものを参考にして、フレキシブルベース10に構造体を形成する。前記構造体は、バッファ層50と、選択可能である薄膜トランジスタ200の遮光層(不図示)と、半導体活性層201と、ゲート絶縁層202と、ゲート電極203と、層間絶縁層204とを順に含んで良い。幾つかの実施例において、前記構造体は、例えば、信号ラインのような電気的接続部材を更に含んで良い。前記構造体に対して言えば、予め設計したアイランド20の分布を基に設計を行って良い。形成されるピクセルアイランド20に対応する領域内に対して言えば、信号ライン(存在する場合)は正常に配線されて良く、形成されるピクセルアイランド20間の対応するグルーブ30領域には、信号ラインのような電気的接続部材を形成しない。即ち、当該電気的接続部材は、アイランド内(又は局部)の接続部材である。
【0068】
そして、
図10に示すものを参考にして、当該構造体にグルーブ30を形成する。前記グルーブ30は、層間絶縁層204、ゲート絶縁層202及びバッファ層50を貫通して、各々のピクセルアイランド20を分割する。グルーブ30を形成するとともに(しかし、必ずしも同時とは限定されない)、層間絶縁層204及びゲート絶縁層202に、孔205及び孔206を形成して良い。孔205及び孔206は、薄膜トランジスタ200のソース電極207及びドレイン電極208の製造に用いられて良い。幾つかの実施例において、グルーブ30の底部は、フレキシブルベースに近接するように構成されても良い(即ち、バッファ層50(存在する場合)中のフレキシブルベースに接近した箇所にしか到達しない)。幾つかのさらなる実施例において、グルーブ30は、フレキシブルベース10まで延在(ひいては、フレキシブルベース10に侵入)するように形成されて良い。このように、表示基板の湾曲性能を向上させるのにより有利となる。
【0069】
グルーブ30を形成するとともに、構造体(或いは、対応するアイランド)に開口205及び206を形成しても良い。開口205及び開口206は、例えば、その中に活性層に接続するソース電極及びドレイン電極又は接触部材を形成するために用いられて良い。理解すべきことは、本開示はこれに限られない。
【0070】
次に、
図11に示すものを参考にして、グルーブ30に、例えば、ポリイミド(Polyimide、PI)又はポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane、PDMS)等の有機絶縁材料300が充填される。有機絶縁材料300は、良好な引張性能を持ち且つフォトエッチング及びパターニング工程により処理可能な材料を採用するのが好ましい。その後、第二孔205及び第三孔206中にそれぞれソース電極207及びドレイン電極208を形成する。これにより、ピクセルアイランド20中の、例えば、トランジスタ200の基本構造を形成することができる。説明すべきことは、他の実施例において、まずグルーブ30を形成し、その中に有機絶縁材料300を充填してから、その後に第二孔205及び第三孔206を形成し、それらにソース電極207及びドレイン電極208を形成しても良く、その逆も可能である。例えば、他の実施例において、まず第二孔205及び第三孔206を形成し、それらにソース電極207及びドレイン電極208を形成した後、グルーブ30を形成し、それに有機絶縁材料300を充填しても良い。
【0071】
再び
図2を参考にして、ピクセルアイランド20の上方に絶縁層60(例えば、有機絶縁層)を形成する。当該絶縁層60には、少なくとも一つの開口(例えば、孔600)が形成されていて良い。その後、有機絶縁層60の上方にアイランド間接続ライン40を形成する。アイランド間接続ライン40は、当該開口600を介して薄膜トランジスタ200(例えば、その電極)に電気的に接続されて良い。アイランド間接続ライン40は(以下に限定されるわけではないが、例えば)、走査信号ラインに電気的に接続された第一アイランド間接続ライン、データ信号ラインに電気的に接続された第二アイランド間接続ライン、及び/又は、電源信号ラインに電気的接続された第三アイランド間接続ライン等を含んで良い。当該アイランド間接続ライン40によって、隣接するピクセルアイランド20間の信号の導通を実現できる。
【0072】
本開示の幾つかの実施例によれば、装置の製造方法を更に提供する。如12Aに示すように、前記方法は、下記のステップを含んで良い。ステップS601において、フレキシブルベース上に少なくとも二つのアイランドを形成する。隣接するアイランド間はグルーブにより離間され、前記アイランドは半導体層を含む。ステップS607において、少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する。各アイランド間接続ラインは、対応するアイランドを電気的に接続するために用いられる。前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、引張可能であるように構成される。
【0073】
幾つかの実現形態において、前記少なくともアイランド間接続ラインは、それぞれ、対応するグルーブの上方にジャンパー接続されるか、或いは対応するグルーブに収容される。
【0074】
本開示の幾つかの実施例によれば、装置の製造方法を更に提供する。
図12Bに示すように、前記方法は、下記のようなステップを含んで良い。ステップS601において、フレキシブルベースに少なくとも二つのアイランドを形成する。隣接するアイランド間はグルーブにより離間され、前記アイランドは半導体層を含む。ステップS603において、絶縁材料で前記グルーブを充填する。前記絶縁材料は、例えば、有機絶縁材料であって良い。ステップS605において、前記アイランド及び前記絶縁材料上に、少なくとも一つの開口を含む絶縁層を形成する。ステップS607において、前記絶縁層の上に前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインを形成する。前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインは、対応する開口を充填し且つ対応するアイランドに電気的に接続される。
【0075】
幾つかの実現形態において、前記アイランドの各々は、電気的接続用の部材を含み、前記少なくとも一つのアイランド間接続ラインの各々は、対応するアイランドの前記電気的接続用の部材に電気的に接続される。前記アイランド間接続ラインは、前記電気的接続用の部材とは異なる層に位置して良い。
【0076】
本開示の幾つかの例示的実施形態によれば、上記の装置(例えば、表示基板)を含む表示装置を更に提供する。当該表示装置は、良好な引張性能を有し、フレキシブル表示デバイスに適用でき、特にウェアラブル機器に適用される。
【0077】
注意すべきことは、図面において特定の順序で本開示に係る方法の各々のステップを記述したが、これは、必ずしも当該特定の順序に従ってこれらのステップを実行すること、或いは、必ずしも全ての示されたステップを実行して初めて所望の結果を達成できることを要求又は暗示するものではない。付加的な実施形態又は代替的な実施形態として、幾らかのステップを省略するか、複数のステップを一つのステップとしてまとめて実行するか、及び/又は一つのステップを複数のステップに分けて実行して良い。
【0078】
当業者であれば、明細書を考慮し且つ本明細書で開示されて発明を実践した後、本開示の他の実施例を容易に想到することができる。本出願は、本開示のいかなる変形、用途又は適応的変化を包含することを意図し、これらの変形、用途又は適応的変化は本開示的一般原理に従い、本開示で開示されていない本技術分野における周知の知識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものとしてのみ見なされ、本開示の真の範囲及び精神は請求項により示される。
【0079】
理解すべきことは、本開示は、既に前述され且つ図面に示された精確な構造に限られず、且つ、その範囲を逸脱しない範囲で各種の修正及び変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付された請求項のみにより限定される。