(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】制御装置、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/02 20220101AFI20240110BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20240110BHJP
H04L 51/07 20220101ALI20240110BHJP
【FI】
H04L51/02
H04L51/04
H04L51/07
(21)【出願番号】P 2019006781
(22)【出願日】2019-01-18
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】粟津 優作
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】特許第6083546(JP,B1)
【文献】特開2013-061756(JP,A)
【文献】特開2015-087998(JP,A)
【文献】特開2017-041236(JP,A)
【文献】特開2007-334503(JP,A)
【文献】特開2002-305644(JP,A)
【文献】特開平07-177270(JP,A)
【文献】藤田 智美,トーク相手と画像を共有するLINEのアルバム機能を活用しよう,@nifty IT小ネタ帳,2017年01月12日,<URL> https://koneta.nifty.com/koneta_detail/170112000209_1.htm
【文献】高橋 暁子,解決方法を教えます! LINE駆け込み寺 第137回、LINEでスタンプや写真をまとめて投稿する一番簡単な方法,ASCII.JP×デジタル,2017年10月03日,<URL> https://ascii.jp/elem/000/001/558/1558841/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャット
のトークルームに投稿された情報を情報毎に管理する第1のモードと、
前記トークルームに投稿された各々の情報を1つの情報群にまとめて管理する第2のモード
の2つの管理モードを備え、
前記トークルームに投稿された情報を受け付けた場合、
受け付けた情報を前記第1のモードで管理するか、または前記第2のモードで管理するかを決定する制御を行う制御部
を備えた制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、チャットの形態が個別チャットの場合に
前記トークルームに投稿された情報に対して、前記第1のモードによる管理を行い、チャットの形態がグループチャットの場合に
前記トークルームに投稿された情報に対しては、前記第2のモードによる管理を行うように制御する
請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、グループチャットに参加するメンバーによって共通の話題を投稿する投稿場所が作成されている場合、前記投稿場所に投稿された各々の画像を第2のモードによる情報の管理対象とする
請求項2記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記投稿場所の閉鎖が行われるまでに前記投稿場所に投稿された各々の画像を、第2のモードによる情報の管理対象とする
請求項3記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿される、以降の情報の受信に備えて待機しない設定が行われている場合、前記第1のモードによる情報の管理を行い、
前記トークルームに投稿される、以降の情報の受信に備えて待機する設定が行われている場合、前記第2のモードによる情報の管理を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、第2のモードによる情報の管理を行う場合、
前記トークルームを通じて最初の情報を受け付けてから予め設定された期間以内に受け付けた各々の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、前記予め設定された期間を超えて受け付けた先頭の情報を前記最初の情報に設定し、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う
請求項5記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記最初の情報を受け付けてからの経過時間が前記予め設定された期間を超えた場合、
前記トークルームへの情報の投稿者に前記予め設定された期間を超えたことを通知する通知情報を前記
トークルームに投稿すると共に、前記通知情報に対する応答として情報の投稿者から、1つの情報群にまとめて管理したい情報がまだ存在することを知らせる応答情報が投稿された場合、前記予め設定された期間を延長する制御を行う
請求項6記載の制御装置。
【請求項8】
前記トークルームに投稿された情報の範囲指定が、範囲を指定する予め定めた区切り情報の投稿によって行われる場合、
前記トークルームに最初の情報が投稿されてから前記区切り情報が投稿される前までを情報の管理範囲とし、
前記制御部は、前記管理範囲に複数の情報が含まれる場合、前記管理範囲に含まれる複数の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項9】
前記トークルームに投稿された情報の範囲指定が、範囲を表す予め定めた区切り情報の投稿によって行われる場合、前記区切り情報が投稿された後に
前記トークルームに投稿された情報から前記区切り情報が再び投稿される前までを情報の管理範囲とし、
前記制御部は、前記管理範囲に複数の情報が含まれる場合、前記管理範囲に含まれる複数の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿された情報の容量の合計が予め定めた上限容量を超えた場合、
前記トークルームを通じて前記上限容量を超えるまでに受信した情報の各々を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、
前記トークルームに投稿された情報のうち、前記第2のモードによる情報の管理対象に含まれなかった残りの情報から前記上限容量との比較を順次行い、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿された1つの情報の容量が前記上限容量を超える場合、前記1つの情報を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項10記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿された情報の投稿数が予め定めた規定数に達した場合で、かつ、前記規定数が2以上に設定されている場合、前記規定数の情報の各々を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、
前記トークルームに投稿された情報の管理対象確定後から
前記トークルームに投稿された情報の投稿数を計測し直して前記規定数との比較を順次行い、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記規定数が1に設定されている場合、
前記トークルームに投稿された情報の各々を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項12記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿された情報が文書ファイルである場合、前記文書ファイルを前記第1のモードによる情報の管理対象とし、
前記トークルームに投稿された情報が画像ファイルである場合、前記画像ファイルを前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項15】
前記制御部は、
前記トークルームに投稿された情報の内容が形成される記録媒体の種別に応じて、
前記トークルームに投稿された情報を前記第1のモードで管理するか、または前記第2のモードで管理するかを決定する制御を行う
請求項1記載の制御装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記記録媒体として写真用紙が指定されている場合、
前記トークルームに投稿された各々の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、前記記録媒体として写真用紙以外の用紙が指定されている場合には、
前記トークルームに投稿された各々の情報を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う
請求項15記載の制御装置。
【請求項17】
前記制御部は、
前記トークルームへの情報の投稿者の指示に従って、第2のモードの実行によってまとめて管理される情報群に、
前記トークルームに新たに投稿された情報を追加する制御を行う
請求項1~請求項16の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項18】
前記制御部は、
前記トークルームへの情報の投稿者の指示によって第1のモードによる情報の管理を行う場合と、前記第2のモードによる情報の管理を行う場合とで、
前記トークルームへの情報の投稿者が操作する情報機器に表示される、
前記トークルームに投稿する情報を選択する選択画面の動作が異なるように前記情報機器を制御する
請求項1~請求項17の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項19】
前記第1のモードは、情報の各々が異なる投稿によって
前記トークルームに投稿された場合、
前記トークルームに投稿された各々の情報を情報毎に管理するモードであり、
前記第2のモードは、情報の各々が異なる投稿によって
前記トークルームに投稿された場合、
前記トークルームに投稿された各々の情報を1つの情報群にまとめて管理するモードである
請求項1記載の制御装置。
【請求項20】
コンピュータを、請求項1~請求項19の何れか1項に記載の制御装置の制御部として機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術は、制御装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service:SNS)を用いてサーバに情報を登録し、必要に応じて登録した情報をサーバからダウンロードして、ダウンロードした情報に対して予め定めた特定の処理を実行するサービスが展開されている。
【0003】
特許文献1には、写真をアップロード可能なSNSの情報に基づいてアルバムを作成する処理を行なう画像処理装置であって、前記SNSの投稿期間を指定するユーザ操作を受け付けるための第1の指定手段と、前記SNSへの投稿元の写真の画像データを格納している第1のメモリ装置から、前記投稿期間に前記SNSに投稿された写真のうちの1枚以上の写真それぞれに対応した画像データを取得するための第1の取得手段と、前記1枚以上の写真の画像データと前記アルバムの作成条件によって指定されるパターンとに基づいて、前記アルバムを印刷するためのデータを生成するための生成手段と、前記アルバムを印刷するためのデータをプリンターに出力するための出力手段とを備える画像処理装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、記憶手段にアクセス可能なコンピュータを、SNSに投稿されたメッセージ、当該メッセージを投稿したユーザのユーザ識別情報を少なくとも含む投稿データを取得する取得手段、前記取得手段により取得された投稿データに画像データが含まれている場合、当該画像データに対する処理を識別する処理識別番号を発行し、その処理識別番号と画像データとを対応付けして前記記憶手段に登録する登録手段、前記登録手段により処理識別番号が発行された場合、その処理識別番号を含む処理識別通知メッセージを、当該処理識別番号が当該メッセージを投稿したユーザに少なくとも通知されるよう前記SNSに投稿する投稿手段として機能させるためのプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-45181号公報
【文献】特開2016-62482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
互いに関連したファイルを対応付けてSNSに投稿する場合、関連したファイルをまとめて1度に投稿すればよいが、SNSの中には、1度の投稿で1つのファイルしか投稿できないサービスも存在する。したがって、1度の投稿で1つのファイルしか投稿できないサービスにおいて、ユーザがファイルを含む情報を複数投稿した場合、サーバ側ではそれぞれのファイルを関連付けて管理した方がよいのか、それとも個別に管理した方がよいのか判断できないことがある。そのため、サーバは情報が投稿される毎に、投稿された情報をまとめて管理したいのか否かを情報の投稿者に確認して、管理する情報の範囲を確定している。
【0007】
本発明は、情報を受信する毎に、受信した情報を他の情報とまとめて管理するか情報の投稿者に確認する場合と比較して、情報の投稿に係る投稿者の操作性を低下させることなく、情報を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることができる制御装置、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様に係る制御装置は、チャットに投稿された複数の情報を情報毎に管理する第1のモードと、複数の情報を1つの情報群にまとめて管理する第2のモードを備え、複数の情報を受け付けた場合、複数の情報を前記第1のモードで管理するか、または前記第2のモードで管理するかを切り替える制御を行う制御部を備える。
【0009】
第2態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、チャットの形態が個別チャットの場合に投稿された複数の情報に対して、前記第1のモードに切り換える制御を行い、チャットの形態がグループチャットの場合に投稿された複数の情報に対しては、前記第2のモードに切り換える制御を行う。
【0010】
第3態様に係る制御装置は、第2態様に係る制御装置において、前記制御部が、グループチャットに参加するメンバーによって共通の話題を投稿する投稿場所が作成されている場合、前記投稿場所に投稿された各々の画像を第2のモードによる情報の管理対象とする。
【0011】
第4態様に係る制御装置は、第3態様に係る制御装置において、前記制御部が、前記投稿場所の閉鎖が行われるまでに前記投稿場所に投稿された各々の画像を、第2のモードによる情報の管理対象とする。
【0012】
第5態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、以降の情報の受信に備えて待機しない設定が行われている場合、前記第1のモードに切り換える制御を行い、以降の情報の受信に備えて待機する設定が行われている場合、前記第2のモードに切り換える制御を行う。
【0013】
第6態様に係る制御装置は、第5態様に係る制御装置において、前記制御部が、第2のモードに切り換える制御を行った場合、最初の情報を受け付けてから予め設定された期間以内に受け付けた各々の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、前記予め設定された期間を超えて受け付けた先頭の情報を前記最初の情報に設定し、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う。
【0014】
第7態様に係る制御装置は、第6態様に係る制御装置において、前記制御部が、前記最初の情報を受け付けてからの経過時間が前記予め設定された期間を超えた場合、情報の投稿者に前記予め設定された期間を超えたことを通知する通知情報を前記チャットに投稿すると共に、前記通知情報に対する応答として情報の投稿者から、1つの情報群にまとめて管理したい情報がまだ存在することを知らせる応答情報が投稿された場合、前記予め設定された期間を延長する制御を行う。
【0015】
第8態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、情報の範囲指定が、範囲を指定する予め定めた区切り情報の投稿によって行われる場合、最初の情報が投稿されてから前記区切り情報が投稿される前までを情報の管理範囲とし、前記制御部は、前記管理範囲に複数の情報が含まれる場合、前記管理範囲に含まれる複数の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0016】
第9態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、情報の範囲指定が、範囲を表す予め定めた区切り情報の投稿によって行われる場合、前記区切り情報が投稿された後に投稿された情報から前記区切り情報が再び投稿される前までを情報の管理範囲とし、前記制御部は、前記管理範囲に複数の情報が含まれる場合、前記管理範囲に含まれる複数の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0017】
第10態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、投稿された情報の容量の合計が予め定めた上限容量を超えた場合、前記上限容量を超えるまでに受信した情報の各々を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、投稿された情報のうち、前記第2のモードによる情報の管理対象に含まれなかった残りの情報から前記上限容量との比較を順次行い、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う。
【0018】
第11態様に係る制御装置は、第10態様に係る制御装置において、前記制御部が、1つの情報の容量が前記上限容量を超える場合、前記1つの情報を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0019】
第12態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、情報の投稿数が予め定めた規定数に達した場合で、かつ、前記規定数が2以上に設定されている場合、前記規定数の情報の各々を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、情報の管理対象確定後から情報の投稿数を計測し直して前記規定数との比較を順次行い、前記第2のモードによる情報の管理対象を更新する制御を行う。
【0020】
第13態様に係る制御装置は、第12態様に係る制御装置において、前記制御部が、前記規定数が1に設定されている場合、投稿された情報の各々を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0021】
第14態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、投稿された情報が文書ファイルである場合、前記文書ファイルを前記第1のモードによる情報の管理対象とし、投稿された情報が画像ファイルである場合、前記画像ファイルを前記第2のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0022】
第15態様に係る制御装置は、第1態様に係る制御装置において、前記制御部が、情報の内容が形成される記録媒体の種別に応じて、複数の情報を前記第1のモードで管理するか、または前記第2のモードで管理するかを切り替える制御を行う。
【0023】
第16態様に係る制御装置は、第15態様に係る制御装置において、前記制御部が、前記記録媒体として写真用紙が指定されている場合、投稿された各々の情報を前記第2のモードによる情報の管理対象とすると共に、前記記録媒体として写真用紙以外の用紙が指定されている場合には、投稿された各々の情報を前記第1のモードによる情報の管理対象とする制御を行う。
【0024】
第17態様に係る制御装置は、第1態様~第16態様の何れかの態様に係る制御装置において、前記制御部が、情報の投稿者の指示に従って、第2のモードの実行によってまとめて管理される情報群に、新たに投稿された情報を追加する制御を行う。
【0025】
第18態様に係る制御装置は、第1態様~第17態様の何れかの態様に係る制御装置において、前記制御部が、情報の投稿者の指示によって第1のモードに切り換えた場合と、前記第2のモードに切り換えた場合とで、情報の投稿者が操作する情報機器に表示される、投稿する情報を選択する選択画面の動作が異なるように前記情報機器を制御する。
【0026】
第19態様に係る制御プログラムは、コンピュータを、第1態様~第18態様の何れかの態様に係る制御装置の制御部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0027】
第1態様、及び第19態様によれば、情報を受信する毎に、受信した情報を他の情報とまとめて管理するか情報の投稿者に確認する場合と比較して、情報の投稿に係る投稿者の操作性を低下させることなく、情報を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることができる、という効果を有する。
【0028】
第2態様によれば、チャットに参加する人数に応じて、情報を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることができる、という効果を有する。
【0029】
第3態様によれば、ユーザが情報の管理モードを明示的に指示しない場合であっても、共通の話題に関連した情報をまとめて管理することができる、という効果を有する。
【0030】
第4態様によれば、ユーザが情報の取りまとめを行う開始時期を明示的に指示しない場合であっても、共通の話題に関連した情報の集約範囲を決定した上で、情報をまとめて管理することができる、という効果を有する。
【0031】
第5態様によれば、後続の情報を待機する場合、先に投稿された情報を後続の情報とまとめて管理することができる、という効果を有する。
【0032】
第6態様によれば、最初に受信した情報からの時間間隔に応じて、まとめて管理する情報の範囲を設定することができる、という効果を有する。
【0033】
第7態様によれば、情報をまとめて管理する期間を経過した後であっても、ユーザはまとめて管理したい情報を追加することができる、という効果を有する。
【0034】
第8態様によれば、まとめて管理する情報の開始位置にも区切り情報を必要とする場合と比較して、情報の範囲指定に要する操作数を少なくすることができる、という効果を有する。
【0035】
第9態様によれば、まとめて管理する情報の終了位置だけに区切り情報を必要とする場合と比較して、チャットの表示画面を見た場合に、まとめて管理される情報の範囲が分かりやすく表示される、という効果を有する。
【0036】
第10態様によれば、複数の情報が投稿された場合であっても、情報の投稿順に従って、管理単位毎の情報の容量が上限容量にできるだけ近づくように情報をまとめて管理することができる、という効果を有する。
【0037】
第11態様によれば、1つの情報が複数の管理単位に分散して管理されないようにすることができる、という効果を有する。
【0038】
第12態様によれば、複数の情報が投稿された場合であっても、情報の投稿順に従って、管理単位毎の情報の数が同じになるように情報をまとめて管理することができる、という効果を有する。
【0039】
第13態様によれば、設定する規定数によって、情報を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることができる、という効果を有する。
【0040】
第14態様によれば、情報の内容を参照することなく、情報を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることができる、という効果を有する。
【0041】
第15態様によれば、情報の投稿者が情報の管理モードを指示することなく、情報の管理モードを切り換えることができる、という効果を有する。
【0042】
第16態様によれば、画像をまとめて記録媒体に形成することができる、という効果を有する。
【0043】
第17態様によれば、情報がまとめて管理された後であっても、ユーザはまとめて管理したい情報を追加することができる、という効果を有する。
【0044】
第18態様によれば、チャットに情報を投稿する場合に、第1のモードと第2のモードで同じ動作を伴う情報の選択画面を用いる場合と比較して、選択画面の操作が行いやすくなる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2】トークルームサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図3】制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】トークルームサーバの機能構成例を示すブロック図である。
【
図5】制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図6】トークルームでの画像の投稿例を示す図である。
【
図7】画像の管理モードの設定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】画像の管理モードがモード1に設定されている場合におけるトークルームの表示例を示す図である。
【
図10】画像の管理モードがモード2に設定されている場合におけるトークルームの表示例を示す図である。
【
図11】画像の管理モードがモード1に設定された場合の画像の選択画面の一例を示す図である。
【
図12】画像の管理モードがモード2に設定された場合の画像の選択画面の一例を示す図である。
【
図13】画像の印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】最初の画像を受け付けてからの投稿間隔に従って画像の集約範囲を決定する画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】最初の画像の投稿から予め定めた時間を越えた場合に、チャットボットが追加したい画像があるか問い合わせを行うトークルームの一例を示す図である。
【
図16】区切り情報を用いる画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】区切り情報を用いて画像の管理処理が実行された場合のトークルームの一例を示す図である。
【
図18】1つにまとめたい画像を区切り情報で囲んだトークルームの一例を示す図である。
【
図19】画像の投稿数を用いる画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】画像の投稿数を用いて画像の管理処理が実行された場合のトークルームの一例を示す図である。
【
図21】画像の容量を用いる画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】画像の容量を用いて画像の管理処理が実行された場合のトークルームの一例を示す図である。
【
図23】チャットの形態を用いる画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図24】投稿された情報と対応付けられた属性と属性条件を用いた画像の分類処理の一例を示すフローチャートである。
【
図25】情報の作成日による情報の分類例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の技術の実施形態の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において同一又は等価な構成要素及び処理には同一の参照符号を付与し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0047】
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る制御システムの概略構成例を示す図である。
【0048】
制御システムは、ユーザ端末10、トークルームサーバ20、制御装置30、及び情報処理装置40を含む。ユーザ端末10、トークルームサーバ20、制御装置30、及び情報処理装置40は通信回線50により相互に接続されている。制御装置30は、後述するようにトークルームで行われるチャットでのチャットボットサーバとして動作する。
【0049】
ユーザ端末10は、ユーザが使用する端末であって、デスクトップ型コンピュータ、ノートパソコン、タブレット、又はスマートフォン等のいかなる端末であってもよい。
図1においては、ユーザAがユーザ端末10Aを、ユーザBがユーザ端末10Bを使用しているものとする。以降では、ユーザ端末10A、10Bを総称して「ユーザ端末10」と呼ぶ。説明の便宜上、
図1にはユーザA及びユーザBの2名しか記載していないが、制御システムに参加するユーザは1名であっても3名以上であってもよく、この場合、ユーザの人数に応じた数のユーザ端末10が通信回線50に接続される。
【0050】
トークルームサーバ20は、トークルームを提供する。トークルームは、少なくとも1人のユーザと後述するチャットボットが参加して、チャットにより投稿したファイルによって表される情報を共有する仮想空間であり、情報の投稿場所として用いられる。
【0051】
ここで、「ファイル」とは、何らかの情報を表すデータの単位であり、「チャット」とは、コンピュータネットワーク上でリアルタイムに複数の構成員が情報を入力してやりとりを交わすこと、又はそれをするための環境を指す。「構成員」とは、実在する人物と関連付けられたユーザと、特定の規則に従って動作するソフトウェアロボットの両方を含む。また、「チャットボット」とは、トークルーム上でユーザから投稿された情報に基づいて特定処理の実行がなされるように制御するソフトウェアロボットである。
【0052】
ユーザは、ユーザ端末10を通じて、トークルームにファイルを投稿する。ここで「ファイルを投稿する」とは、チャットにおいて情報を入力する行為をいう。ファイルを投稿したユーザは「投稿者」とも呼ばれる。
【0053】
ファイルによって表される情報には、例えば画像や文字が含まれる。画像は静止画であっても動画であってもよい。また、ファイルは音声ファイルであってもよい。換言すれば「ファイルを投稿する」とは、画像、音声、及び文字によって表される各種指示や情報をチャットに入力する行為ということになる。
【0054】
トークルーム内では、ユーザ同士でファイルによって表される情報を共有し、更に、チャットボットがユーザの情報に応答する。また、ユーザがトークルーム内において、チャットボットに対して、情報処理装置40に予め定めた特定処理を実行させるための指示を与えることも可能である。チャットボットは、例えば、自然言語処理により、投稿されたファイルによって表される情報に含まれる指示を抽出する他、投稿されたファイルによって表される情報の種類が画像である場合には、投稿された画像を管理して、情報処理装置40に特定処理を実行させるように制御する。なお、トークルームには、ユーザとチャットボットが1対1で参加したり、複数のユーザとチャットボット、または複数のユーザが参加したりすることが可能である。
【0055】
2人のユーザがトークルームに参加して行うチャットは「個別チャット」と呼ばれ、3人以上のユーザがトークルームに参加して行うチャットは「グループチャット」と呼ばれる。なお、チャットに参加するユーザの1人は、チャットボットであってもよい。以降では、個別チャット及びグループチャットにチャットボットが参加しているものとして説明を行う。なお、トークルームは開設された数だけ複数存在しうる。
【0056】
制御装置30は、チャットボットを制御すると共に、ユーザ端末10からトークルームに投稿されたファイルを管理する。また、制御装置30は、情報処理装置40からユーザの要求を受け付けた場合、管理するファイルに対して特定処理が実行されるように、情報処理装置40と連携して特定処理を実行する制御を行う。チャットボットは上述したように、トークルームに参加して、投稿者が投稿したファイルによって表される情報に応答する。
【0057】
投稿者が投稿するファイルによって表される情報の種類に制約はないが、ここでは一例として画像を投稿する例について説明する。画像は本実施の形態における「情報」の一例である。
【0058】
制御装置30はチャットを通じて投稿された画像を取得し、取得した画像を記憶装置に記憶して管理する。「画像を管理する」とは、ユーザが指定した画像に対して、例えば画像の取得、削除、及びコピー等、ユーザが指定した処理が実行されるように画像の取り扱いを制御することをいう。以降では、制御装置30が画像を記憶装置に記憶することを「画像を登録する」ということがある。
【0059】
制御装置30は、チャットに投稿された複数の画像を画像毎に管理する第1のモードと、複数の画像を1つの画像群にまとめて管理する第2のモードを備える。
【0060】
ユーザは、画像毎に画像を管理したい場合には、第1のモードで画像を登録するように制御装置30に指示する。
【0061】
これに対して、互いに関連する画像は、例えば関連する画像をひとまとめにして管理すれば1度の指定で関連する画像の各々が取得されるようになるため、個別に管理された画像をそれぞれ指定して関連する画像の各々を取得するよりも、ユーザの操作性が向上することになる。したがって、ユーザは、制御装置30に関連する画像をまとめて管理してもらいたい場合には、第2のモードで画像を管理するように制御装置30に指示する。すなわち、第1のモードの場合には1つの画像が管理単位となり、第2のモードの場合には複数の画像が管理単位となる。以降では第1のモードを「モード1」、第2のモードを「モード2」と表すことにする。
【0062】
なお、後述するように、ユーザが画像の管理モードを指示しない場合であっても、制御装置30はユーザが予め設定した画像の集約に関する基準に従って、画像を単独で管理するか、それともまとめて管理するか切り換えることがある。「画像の集約に関する基準」とは、画像をどのような観点に基づいてモード1で管理するのか、それともモード2で管理するのか判断する判断基準を規定した基準であり、以降では「集約基準」と呼ぶ。制御装置30は複数の集約基準に対応しており、制御装置30が用いる集約基準は、例えばユーザがトークルームを通じて指示することで変更される。
【0063】
また、制御装置30は、画像の管理単位毎に、管理された画像または画像群を一意に識別する識別情報を対応付け、画像または画像群に対応付けた識別情報を、画像の登録を受け付けた応答としてチャットに参加しているユーザに宛てて投稿する。
【0064】
チャットを通じて識別情報を受け取ったユーザ、または当該ユーザから、例えば別のトークルームのチャットを通じて識別情報を受け取った他のユーザは、後述する情報処理装置40に識別情報を入力することで、入力した識別情報と対応付けられた画像に対して特定処理の開始を指示する。
【0065】
情報処理装置40は、ユーザの指示に従って制御装置30と連携して情報処理を行なう装置である。「情報処理」とは、例えば、文字データ又は画像データ等の印刷及び表示を実行する処理、情報処理装置40が備える設備を用いてデータを生成又は加工等する処理、及び情報処理装置40と他の機器との間でデータを授受する処理等を含む。
【0066】
以下では、情報処理装置40が画像形成装置であり、情報処理装置40で実行される特定処理が、制御装置30で管理される画像を用紙等の記録媒体に形成させる処理である例について説明を行うが、必ずしも特定処理が画像の形成に限られるわけではない。例えば特定処理は、制御装置30で管理される画像のファイルを、ユーザによって指定された装置に配信する処理であってもよい。
【0067】
制御装置30で管理される画像のように何からの情報を記録媒体に形成し、視覚または触覚を通じてユーザに情報の内容を把握させる処理のことを「印刷」という。画像形成装置は情報処理装置40の一例であることから、画像形成装置に対しても符号40を付して説明を行うことにする。
【0068】
図1の制御システムの例では、画像形成装置40A及び画像形成装置40Bが、通信回線50に接続されている。特に断りがなければ、画像形成装置40A及び画像形成装置40Bを総称して「画像形成装置40」と呼ぶ。
図1の例では、画像形成装置40は通信回線50を通じて制御装置30と接続されているが、通信回線50と異なる図示しない通信回線を通じて、制御装置30と接続されてもよい。また、3台以上の画像形成装置40が通信回線50と接続されてもよい。画像形成装置40の設置場所に制約はないが、一例として画像形成装置40は誰でも訪れることができる場所、例えばコンビニエンスストアのような店舗に設置される。
【0069】
ユーザが何れかの画像形成装置40に識別情報を入力することで、識別情報と対応付けられた画像が記録媒体に印刷される。
【0070】
次に、トークルームサーバ20及び制御装置30のハードウェア構成について説明する。
【0071】
図2は、トークルームサーバ20のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0072】
図2に示すように、トークルームサーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ストレージ24、入力部25、表示部26、及び通信I/F(Interface)27の各構成を有する。各構成は、バス29を介して相互に通信可能に接続されている。
【0073】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする制御部として機能する。すなわち、CPU21は、ROM22又はストレージ24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又はストレージ24に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM22にトークルームを提供するトークルーム提供プログラムが格納されているものとする。
【0074】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ24は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0075】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0076】
表示部26は、例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のように各種情報を表示する表示装置を含み、CPU21によって処理された情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0077】
通信I/F27は、通信回線50を介して、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)、及びブルートゥース(登録商標)等の規格が用いられる。
【0078】
図3は、制御装置30のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0079】
図3に示すように、制御装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、ストレージ34、入力部35、表示部36、及び通信I/F37の各構成を有する。各構成は、バス39を介して相互に通信可能に接続されている。制御装置30の各構成は、
図2のトークルームサーバ20の各構成と同様の機能を有する。
【0080】
次に、トークルームサーバ20及び制御装置30の機能構成について説明する。
【0081】
図4は、トークルームサーバ20の機能構成例を示すブロック図である。
【0082】
図4に示すように、トークルームサーバ20は、機能構成として、提供部201を有する。機能構成は、CPU21がROM22に記憶されたトークルーム提供プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより実現される。
【0083】
提供部201は、ユーザが参加し、ファイルを投稿可能なトークルームを提供する。トークルームサーバ20は、提供部201の機能を用いて、個別チャットが行われるトークルーム、及び、グループチャットが行われるトークルームを提供する。
【0084】
トークルームは、ユーザからの開設要求に従い、複数開設されうる。また、例えばあるユーザがトークルームサーバ20にアクセスしてトークルームに開設要求を行い、特定のトークルームを開設した場合、開設者であるユーザは、開設したトークルームに他のユーザを招待し、参加させる事ができる。或いは、トークルームに参加中のユーザであれば、トークルームに参加していない他のユーザをトークルームへ招待して、新たに参加させる事もできる。
【0085】
図5は、制御装置30の機能構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、制御装置30は、受信部301、制御部302、統合部303、生成部304、印刷処理部305、及び送信部306の各機能部を含む。各機能部は、CPU31がROM32に記憶された制御プログラムを読み出して、RAM33に展開して実行することにより実現される。
【0086】
受信部301は、通信I/F37を通じて通信回線50と接続されるユーザ端末10、トークルームサーバ20、及び画像形成装置40から各種情報を受信する。受信部301が受信する情報には、例えばユーザ端末10からトークルームサーバ20を中継して送信される画像、及び画像形成装置40から送信される識別情報等が含まれる。
【0087】
制御部302は、トークルームサーバ20から複数の画像を受け付けた場合、複数の画像をモード1で管理するか、またはモード2で管理するかを、画像の集約基準に従って切り替える。また、制御部302は、制御プログラムで規定される内容に従って受信部301、並びに、後述する統合部303、生成部304、印刷処理部305、及び送信部306を制御して、制御装置30の動作を制御する。
【0088】
統合部303は、制御部302によって画像の管理モードがモード2に切り換えられた場合に、モード2による管理対象となった複数の画像を1つの画像群に統合する。
【0089】
生成部304は、画像の管理単位毎に一意に対応付けられる識別情報を生成する。モード1によって管理される画像の管理単位は各々の画像となり、モード2によって管理される画像の管理単位は複数の画像をまとめた画像群となる。
【0090】
印刷処理部305は、生成部304で生成した識別情報を受信部301で受信した場合、特定処理の一例である識別情報と対応付けられた画像または画像群の印刷処理が、識別情報の送信元である画像形成装置40で行われるように処理する。
【0091】
送信部306は、識別情報を含む各種情報を、画像を投稿した投稿者が使用するユーザ端末10に送信すると共に、受信した識別情報と対応付けられた画像または画像群を画像形成装置40に送信する。
【0092】
図6は、トークルームでの画像の投稿例を示す図であり、投稿者が情報M10、M20、及びM30でそれぞれ画像を投稿し、チャットボットがそれぞれの画像を受け付けた状況を表している。
【0093】
制御装置30は複数の画像が投稿された場合、画像の集約基準に従って複数の画像をモード1で管理するか、またはモード2で管理するかを切り替える制御を行う。その上で制御装置30は、画像の管理モードに従った画像の管理単位毎に識別情報を生成し、チャットボットを通じて画像の投稿者に識別情報を投稿する。
図6の例では、情報M10、M20、及びM30に含まれる各々の画像が1つの画像群にまとめられて管理されたため、チャットボットが識別情報を1つだけ投稿している状況を表している。
【0094】
次に、本実施の形態に係る制御装置30の動作について詳細に説明する。
【0095】
図7は、トークルームを通じて画像の投稿者から画像の管理モードを指定するモード指定を受け付けた場合に、CPU31によって実行される画像の管理モードの設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0096】
図7に示す画像の管理モードの設定処理を規定する制御プログラムは、例えば制御装置30のROM32に予め記憶されている。制御装置30のCPU31は、ROM32に記憶される制御プログラムを読み込み、画像の管理モードの設定処理を実行する。
【0097】
ステップS10において、CPU31は、受信したモード指定が画像の管理モードとしてモード1を指定したものであるか否かを判定する。モード1が指定されている場合にはステップS20に移行し、ステップS20において、CPU31は、画像の管理モードをモード1に設定する。
【0098】
一方、受信したモード指定が画像の管理モードとしてモード1を指定したものではない場合、すなわち、モード2が指定されている場合にはステップS30に移行し、ステップS30において、CPU31は、画像の管理モードをモード2に設定する。
【0099】
ステップS20またはステップS30を実行した後、ステップS40において、CPU31は設定した管理モードを、チャットボットを通じてトークルームに投稿し、制御装置30に設定された画像の管理モードをモード指定の投稿を行った投稿者に通知する。以上により
図7に示した画像の管理モードの設定処理を終了する。
【0100】
このように、制御装置30は、ユーザから画像の管理モードの指定を受け付ける。
【0101】
画像の管理モードがモード2に設定された場合、制御装置30は、トークルームに投稿された複数の画像をまとめて管理することになるが、どの画像をまとめて1つの画像群とするのかといった画像の集約範囲は、画像の集約基準によって変化する。制御装置30は複数の画像の集約基準に対応しており、モード指定のようにユーザが適用する画像の集約基準をトークルームに投稿することで、制御装置30で用いられる画像の集約基準が設定される。以降では、様々な集約基準に従った画像の集約方法について説明する。
【0102】
図8は、画像の投稿時間によって画像の集約範囲を規定した集約基準に従って実行される画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、画像の投稿間隔に基づいて画像の集約範囲を決定する集約基準に従った画像の管理処理を示している。
【0103】
図8に示す画像の管理処理は、
図7に示した画像の管理モードの設定処理が行われた後に実行される。
図8に示す画像の管理処理を規定する制御プログラムは、例えば制御装置30のROM32に予め記憶されている。制御装置30のCPU31は、ROM32に記憶される制御プログラムを読み込み、
図8に示す画像の管理処理を実行する。
【0104】
ステップS100において、CPU31は、画像の投稿間隔を計測するタイマTAを起動する。タイマTAは、例えばCPU31に内蔵されるタイマ機能が用いられるが、CPU31は、通信I/F37を介して通信回線50に接続される図示しない外部装置に備えられたタイマ機能を利用してもよい。タイマTAを起動することで、タイマTAを起動した時点からの経過時間が計測される。
【0105】
ステップS110において、CPU31は、トークルームを通じて画像を受信したか否かを判定する。画像を受信していない場合にはステップS160に移行する。
【0106】
ステップS160において、CPU31は、タイマTAの値が時間T1以下であるか否かを判定する。時間T1は、画像の投稿間隔の上限時間を表す値であり、例えば予めストレージ34に記憶されている。時間T1は、例えばユーザが時間T1の値を指定する投稿をトークルームに行うことで変更可能である。
【0107】
画像の投稿間隔の上限時間は、次の画像の受信に備えて待機する上限時間であり、画像の管理モードがモード2の場合、CPU31は次の画像が投稿されるまでの投稿間隔が時間T1を超えた場合、投稿者による画像の投稿に一区切りついたと判定する。したがって、タイマTAの値が時間T1以下の場合にはステップS110に移行する。CPU31は、タイマTAの値が時間T1を越えるまでステップS110及びS160を繰り返し実行することで、ユーザからの画像の投稿を監視する。
【0108】
ステップS110の判定処理で画像が受信されたと判定された場合には、ステップS120に移行する。
【0109】
ステップS120において、CPU31は、画像の管理モードがモード1に設定されているか否かを判定する。画像の管理モードがモード1に設定されている場合には、ステップS130に移行する。
【0110】
画像の管理モードがモード1の場合、受信した画像を個々に管理することから、ステップS130において、CPU31は、以降にトークルームに投稿される画像を待機することなく、受信した画像を単独で管理する。すなわち、CPU31は、各々の画像に対応付けられた識別情報を生成する。管理対象となる画像の記憶先に制限はなく、例えば通信I/F37を通じて制御装置30と異なる外部装置に記憶してもよいが、以降では一例としてストレージ34に記憶するものとする。
【0111】
一方、ステップS120の判定処理で画像の管理モードがモード1に設定されていないと判定された場合には、ステップS140に移行する。
【0112】
この場合、画像の管理モードはモード2に設定されているため、受信した画像を以降に受信する画像とまとめて画像群を形成する。したがって、ステップS140において、CPU31は、受信した画像の各々を関連付けてRAM33に記憶する。なお、最初に受信した画像の場合にはまだ関連付ける画像が存在しないため、そのままRAM33に記憶する。
【0113】
ステップS130またはステップS140を実行した後、ステップS150において、CPU31は、タイマTAを再起動する。これにより、制御装置30で画像を受信する毎にタイマTAの値が“0”に戻され、画像を受信してからの経過時間を再び計測し始めた上でステップS110に移行し、次の画像の投稿を監視することになる。
【0114】
すなわち、モード1の場合、トークルームに複数の画像が投稿されたとしても、個々の画像を画像の管理単位とし、モード2の場合、画像が投稿された後、時間T1が経過するまでは次の画像の投稿を待機して、時間T1以内に投稿された画像は、既に投稿された画像と関連付けてRAM33に記憶する。
【0115】
一方、ステップS160の判定処理で画像の投稿間隔が時間T1を越えたと判定された場合、投稿者による画像の投稿が一区切りついたと考えられるため、ステップS170に移行する。
【0116】
ステップS170において、CPU31は、画像の管理モードがモード1に設定されているか否かを判定する。画像の管理モードがモード1に設定されている場合には、既にステップS130で画像を受信する度に画像の管理が行われるため、
図8に示す画像の管理処理を終了する。
【0117】
画像の管理モードがモード2に設定されている場合には、ステップS180に移行する。
【0118】
ステップS180において、CPU31は、モード2において少なくとも1つの画像を受信したか否かを判定する。ステップS180は、画像が投稿されるのを待機していても、投稿者がいつまで経っても画像を1度も投稿しないことによってタイマTAが時間T1を越えてしまうことに対応した判定処理である。少なくとも1つの画像を受信している場合にはステップS190に移行し、ステップS190において、CPU31は、ステップS140で関連付けて記憶した画像群を1つの管理単位として確定し管理する。すなわち、CPU31は、まとめて管理される画像群に識別情報を生成して
図8に示す画像の管理処理を終了する。
【0119】
一方、ステップS180の判定処理で画像を1度も受信していないと判定された場合には管理する画像が存在しないため、ステップS190の処理を実行することなく
図8に示す画像の管理処理を終了する。
【0120】
図8に示した画像の管理処理では、画像の管理モードがモード2の場合、画像の投稿間隔が時間T1以内であれば複数の画像をまとめて管理することになるが、制御装置30は、まとめて管理する画像の数に上限値を設定してもよい。まとめて管理する画像の数が上限値を超えた場合には、上限値で表される数の画像を1つの画像群として管理し、上限値を超えてしまった画像から、新たにまとめて管理する管理対象とすればよい。
【0121】
なお、画像の管理モードがモード2に設定されている場合であっても、画像が1つしか投稿されずにタイマTAが時間T1を越えた場合には、単独の画像に対して識別情報が対応付けられるため、結果としてモード1での管理が行われることになる。
【0122】
図9は、
図8に示した画像の管理処理において、画像の管理モードがモード1に設定されている場合のユーザ端末10におけるトークルームの表示例を示す図である。この場合、画像が投稿される毎にチャットボット、すなわち、制御装置30が画像を登録し、各々の画像に対して識別情報を対応付けて管理することを通知する情報M11、M21、及びM31をトークルームに投稿する。
【0123】
一方、
図10は、
図8に示した画像の管理処理において、画像の管理モードがモード2に設定されている場合のユーザ端末10におけるトークルームの表示例を示す図である。この場合、直前に投稿された画像との投稿間隔が時間T1以内となる画像がまとめて管理される。したがって、情報M10、M20、及びM30の各々の投稿間隔が時間T1以内であれば、
図10に示すように、チャットボットは情報M10、M20、及びM30に含まれる各々の画像をまとめて登録したことを通知する情報M32をトークルームに投稿する。
【0124】
図7に示したように、制御装置30では画像の管理モードをユーザが予め明示的に指示したモードに設定したが、画像の投稿と共に所望する画像の待機期間の長さを指定するようにしてもよい。例えば制御装置30は、受信した画像に例えば「以降の画像の受信に備えて待機しない」との指定が行われている場合にはモード1に切り換え、「以降の画像の受信に備えて待機する」との指定が行われている場合にはモード2に切り換えてもよい。ユーザは、以降の画像の受信に備えて待機する場合には待機期間の長さを指定してもよく、待機期間の長さが指定されていない場合には、制御装置30で予め用意している標準の時間T1を用いる。
【0125】
ユーザが画像の管理モードをモード1に設定した場合と、第2モードに設定した場合とでは、ユーザ端末10において、ユーザがトークルームに画像を投稿する際の画像の選択画面の動作が異なるようにする。
【0126】
図11は、画像の管理モードがモード1に設定された場合の画像の選択画面の一例を示す図である。画像の管理モードがモード1に設定された場合には、ユーザが画像を複数選択しても最後に選択された画像だけがトークルームに投稿される画像として選択される。選択済みの画像を再度選択すれば、選択状態が解除される。
図11の例では、最後に選択された領域14に表示された画像だけが選択状態となっていることを表しており、ユーザが送信ボタン12を押下することで、選択状態の画像がトークルームに投稿される。
【0127】
なお、画像の選択画面において選択状態の画像と選択状態にない画像とが判別されるように、例えば選択状態の画像の縁の太さや色を選択状態にない画像の縁の太さや色と変えて表示してもよい。また、選択状態の画像にはチェックマークを表示してもよい。
【0128】
一方、
図12は、画像の管理モードがモード2に設定された場合の画像の選択画面の一例を示す図である。画像の管理モードがモード2に設定された場合には、複数の画像がトークルームに投稿される画像として選択される。
図12の例では、領域14A、14B、及び14Cに表示された各々の画像が選択状態となっていることを表しており、ユーザが送信ボタン12を押下することで、選択状態の各々の画像がトークルームに投稿される。
【0129】
送信ボタン12に、例えば選択状態にある画像の数を表示して、ユーザに画像の選択数を通知するようにしてもよいし、画像をまとめて管理する数に上限値が設けられている場合には、送信ボタン12に例えば「(3/10)」のように上限値を表示してもよい。この例では分子が選択状態の画像数を表し、分母がまとめて管理される画像の上限値を表している。
【0130】
画像が上限値を超えて選択された場合には、画像の選択画面に警告メッセージを表示するようにしてもよく、また、画像の選択数が上限値に達した場合に、これ以上画像が選択できないことを通知する表示を画像の選択画面に表示してもよい。
【0131】
ユーザ端末10に表示される画面は制御装置30によって生成され、ユーザ端末10では、制御装置30で生成された画面をダウンロードして表示する。制御装置30ではユーザによる画面操作の内容を受信して、操作に応じた画面の切り替えや表示の変更を行う。しかしながら、ユーザ端末10は、制御装置30またはトークルームサーバ20からダウンロードしたアプリケーションを起動して画面を表示し、ユーザの操作内容、及び画像の管理モードに応じた制御装置30からの指示に従って、ユーザ端末10が画面や操作処理の変更を行うようにしてもよい。
【0132】
これまでは制御装置30がトークルームで画像を受け付けた場合について説明したが、ここでは画像形成装置40から識別情報を受け付けた場合における制御装置30の動作について説明する。
【0133】
図13は、画像形成装置40から識別情報を受け付けた場合に、CPU31によって実行される画像の印刷処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す画像の印刷処理を規定する制御プログラムは、例えば制御装置30のROM32に予め記憶されている。制御装置30のCPU31は、ROM32に記憶される制御プログラムを読み込み、
図13に示す画像の印刷処理を実行する。
【0134】
ステップS200において、CPU31は、受け付けた識別情報と対応付けられて管理されている画像または画像群をストレージ34から取得する。識別情報と対応付けられている画像が画像群である場合には、複数の画像が取得される。
【0135】
ステップS210において、CPU31は、ステップS200で取得した画像または画像群を、識別情報を送信してきた画像形成装置40に送信して、
図13に示す画像の印刷処理を終了する。これにより、画像または画像群を受信した画像形成装置40では、受信した画像または画像群を記録媒体に印刷する印刷処理が開始される。
【0136】
画像の投稿時間によって画像の集約範囲を規定する集約基準の例として、
図8のように直前に投稿された画像からの投稿間隔を用いる他に、一緒に管理される画像がまだ投稿されていないような初期状態から受け付けた画像、すなわち、最初の画像を受け付けてからの投稿時間を用いるようにしてもよい。
【0137】
図14は、最初の画像を受け付けてからの投稿時間に従って画像の集約範囲を決定する画像の管理処理の一例を示すフローチャートである。
【0138】
図14に示す画像の管理処理は、
図7に示した画像の管理モードの設定処理が行われた後に実行される。
図14に示す画像の管理処理を規定する制御プログラムは、例えば制御装置30のROM32に予め記憶されている。制御装置30のCPU31は、ROM32に記憶される制御プログラムを読み込み、
図14に示す画像の管理処理を実行する。
【0139】
図14に示す画像の管理処理が
図8に示した画像の管理処理と異なる点は、ステップS122~S128、及びステップS132が追加された点であり、他の処理は
図8に示した画像の管理処理と同じである。
【0140】
ステップS120の判定処理で画像の管理モードがモード2と判定された場合に、ステップS122が実行される。
【0141】
ステップS122において、CPU31は、受信した画像が最初の画像であるか否かを判定する。最初の画像である場合にはステップS124に移行し、ステップS124において、CPU31はタイマTBを起動してからステップS126に移行する。タイマTBは最初の画像を受信してからの経過時間を計測するタイマであり、タイマTAと異なるタイマである。時間T2は、ユーザが時間T2の値を指定する投稿を行うことで設定され、ストレージ34に記憶される。
【0142】
一方、ステップS122の判定処理で、受信した画像が最初の画像ではなく、まだ管理対象の範囲が確定していない画像の後に受信した画像であると判定された場合には、ステップS124の処理を実行することなくステップS126に移行する。
【0143】
ステップS126において、CPU31は、タイマTBの値が時間T2以下であるか否かを判定する。
【0144】
時間T2は、最初の画像を受信してから他の画像の受信に備えて待機する待機期間の上限時間を表す値であり、例えば予めストレージ34に記憶されている。時間T2は、時間T1よりも短く設定され、CPU31は、時間T2以内に受け付けた画像の各々を最初の画像と共にまとめて管理するように制御する。
【0145】
受信した画像が最初の画像の投稿時間から時間T2を越えてから受信した画像であればステップS128に移行し、ステップS128において、CPU31は、最初の画像と共に時間T2以内に受け付けた画像の各々をまとめて1つの画像群に設定し、当該画像群に対して識別情報を生成する。これにより管理対象となる画像の範囲が確定されたことから、一緒に管理される画像がまだ投稿されていないような初期状態に戻る。
【0146】
すなわち、タイマTBの値が時間T2を越えてから受信した先頭の画像は新たな最初の画像となり、当該最初の画像を含む新たな画像群を生成するために、ステップS132において、CPU31はタイマTBを再起動して画像の管理対象を更新する。
【0147】
この場合、ステップS140では、受信した画像を新たな画像群に含まれる画像としてRAM33に記憶する。
【0148】
一方、ステップS126の判定処理で、画像を受信した際のタイマTBの値が時間T2以下であると判定された場合には、受信した画像は最初の画像とまとめて管理される画像ということになるためステップS140に移行する。
【0149】
この場合、ステップS140では、受信した画像を最初の画像から時間T2以内に投稿された画像の各々と関連付けてRAM33に記憶する。
【0150】
画像を受信する毎にステップS150でタイマTAが再起動されるため、画像を受信してから時間T1以内に後続の画像を受信しなかった場合には、強制的に最初の画像を受信してから時間T2以内に受信した画像の各々が1つの管理単位としてまとめられることになる。
【0151】
図14に示した画像の管理処理では、最初の画像から時間T2を越えて投稿された画像は異なる管理単位にまとめられることになる。しかしながら、例えば本来は同じ画像群としてまとめたかったのに、画像の選択操作に手間取ってしまい、画像の投稿が最初の画像から時間T2を越えてしまったという状況が発生することがある。
【0152】
したがって、CPU31は最初の画像の投稿から時間T2を越えたと判定した場合、例えばステップS128において、時間T2を越えたことを通知する通知情報をトークルームに投稿すると共に、最初の画像の投稿からT2以内に投稿された画像とまとめて管理したい画像が他にあるか問い合わせる情報をトークルームに投稿してもよい。
【0153】
図15は、最初の画像の投稿から時間T2を越えた場合に、チャットボットが追加したい画像が他にあるかユーザに問い合わせているトークルームの一例を示す図である。
図15の例では、情報M10が投稿されてから時間T2以内に情報M20が投稿されたが、以降は情報が投稿されることなく時間T2を越えた状況を示している。すなわち、情報M10及びM20に含まれる各々の画像が1つの画像群として管理されるが、情報M10の投稿から時間T2を越えた場合に、チャットボットは「追加する画像がありますか?」というように、情報M10及びM20に含まれる各々の画像をまとめた画像群に追加して管理したい情報が存在するかを問い合わせる情報M22をトークルームに投稿する。
【0154】
制御装置30は、情報M22の投稿後にタイマTBの経過時間と比較する時間を時間T2から時間T3(T2<T3)に延長して、1つの画像群にまとめられる画像の範囲を延長する。情報M22の投稿を受けて、情報M10及び情報M20の投稿者が画像を含む情報M30を時間T3以内に投稿した場合には、制御装置30は、情報M30に含まれる画像も情報M10及び情報M20の画像をまとめた画像群に追加して管理する。情報M30は、既に管理対象が確定した情報群とまとめて管理したい情報が存在することを知らせる応答情報の一例である。
【0155】
チャットボットは、情報M30に含まれる画像も情報M10及び情報M20の画像をまとめた画像群に追加したことを画像の投稿者に通知するため、情報M32をトークルームに投稿する。
【0156】
このように本実施の形態に係る制御装置30は、画像の管理モードとしてモード1及びモード2といった2つのモードを備える。画像の管理モードがモード2に切り換えられた場合、画像の投稿時間に基づいて画像の集約範囲を決定し、集約範囲内の画像を1つの画像群にまとめて管理する。
【0157】
<第1実施形態の変形例1>
上記では、画像の投稿時間に基づいた集約基準に従って画像の集約範囲を決定する例について説明したが、画像の集約基準は時間を用いたものだけに限られない。以降では、様々な方法で画像の集約範囲を決定する制御装置30について説明する。
【0158】
まず、画像の集約範囲の指定に区切り情報を用いる制御装置30の例について説明する。区切り情報とは、画像の集約範囲の開始及び終了を表す情報であり、どのような情報を区切り情報として用いるかは制御システムで予め定められている。
【0159】
図16は、トークルームに画像が投稿された場合に、CPU31によって実行される画像の管理処理の他の一例を示すフローチャートである。説明の便宜上、投稿者は区切り情報及び画像以外の情報はトークルームに投稿しないものとする。
【0160】
ステップS300おいて、CPU31は
図8のステップS140と同様に、投稿された画像の各々を関連付けてRAM33に記憶する。
【0161】
ステップS310において、CPU31は画像に引き続き、何らかの情報を受信したか否かを判定する。情報を受信していない場合にはステップS310の判定処理を繰り返し実行して、トークルームへの情報の投稿を監視する。一方、何らかの情報を受信した場合にはステップS320に移行する。
【0162】
ステップS320において、CPU31は、ステップS310で受信した情報が区切り情報か否かを判定する。受信した情報が区切り情報ではない場合、すなわち、受信した情報が画像である場合にはステップS300に移行し、ステップS310で受信した画像をこれまでに受信した画像の各々と関連付けてRAM33に記憶する。一方、受信した情報が区切り情報の場合にはステップS330に移行する。
【0163】
ステップS330において、CPU31は、ステップS300で関連付けて記憶した画像の各々を1つの画像群として管理し、
図16に示す画像の管理処理を終了する。
【0164】
すなわち、CPU31は、トークルームに最初の画像が投稿されてから区切り情報が投稿される前までを画像の集約範囲として管理する。画像の集約範囲に複数の画像が含まれる場合にはモード2による画像の管理が行われ、最初の画像しか存在しない場合には、モード1による画像の管理が行われる。
【0165】
図17は、制御装置30で
図16に示した画像の管理処理が実行される場合のトークルームの一例を示す図である。
図17の例では区切り情報として「投稿終了」が用いられているが、区切り情報を表す文字は「投稿終了」に限られない。また、区切り情報は文字に限られず画像であってもよい。
【0166】
画像の投稿者が情報M33で区切り情報を投稿した場合、チャットボットは、情報M33が投稿されるまでにトークルームに投稿された情報M10に含まれる最初の画像と情報M20に含まれる次の画像を1つの画像群にまとめて管理したことを通知する情報M34をトークルームに投稿する。
図15で説明したように、チャットボットは区切り情報が投稿された後、既に管理対象が確定した画像群に追加したい画像が存在するかを問い合わせてもよい。
【0167】
なお、
図16に示した画像の管理処理では画像の集約範囲の終わりを指示するために区切り情報を用いたが、画像の集約範囲の始まりにも区切り情報を用いてもよい。
【0168】
図18は、1つにまとめたい画像を区切り情報で囲んだトークルームの一例を示す図である。
図18の例では画像の集約範囲の始まりを示す区切り情報として「投稿開始」が用いられているが、画像の集約範囲の始まりを示す区切り情報は「投稿開始」に限られない。また、区切り情報は文字に限られず画像であってもよい。
【0169】
図18の例の場合、画像の集約範囲の始まりを示す情報M1と、画像の集約範囲の終わりを示す区切り情報M33によって囲まれた範囲が画像の集約範囲に設定され、集約範囲内に含まれる画像が1つの画像群にまとめられて管理される。画像の集約範囲に複数の画像が含まれる場合にはモード2による画像の管理が行われ、1つの画像しか存在しない場合には、モード1による画像の管理が行われる。すなわち、画像の管理モードを指定するモード指定が予め行われていなくても、区切り情報の投稿によって画像の管理モードが切り換えられる。
【0170】
<第1実施形態の変形例2>
次に、画像の集約範囲の指定に画像の投稿数を用いる制御装置30の例について説明する。
【0171】
図19は、トークルームに画像が投稿された場合に、CPU31によって実行される画像の管理処理の他の一例を示すフローチャートである。制御装置30には、画像の投稿数を規定した規定数N(Nは1以上の整数)が予め設定され、例えばストレージ34に記憶されている。
【0172】
ステップS400において、CPU31は
図8のステップS100の処理と同様に、タイマTAを起動する。
【0173】
ステップS410において、受信した画像の数が規定数Nに達したか否かを判定する。受信した画像の数が規定数Nに達していない場合にはステップS420に移行する。
【0174】
ステップS420において、CPU31は、
図8のステップS140の処理と同様に、受信した画像の各々を関連付けてRAM33に記憶する。
【0175】
ステップS430において、CPU31は、後続の別の画像を受信したか否かを判定する。別の画像を受信した場合にはステップS450に移行し、ステップS450において、CPU31は、タイマTAを再起動してからステップS410に移行する。
【0176】
一方、ステップS430の判定処理で別の画像を受信していないと判定された場合にはステップS440に移行し、ステップS440において、CPU31は、タイマTAの値が時間T1以下であるか否かを判定する。タイマTAの値が時間T1以下の場合にはステップS430に移行する。すなわち、CPU31は、受信した画像数が規定数Nに達するまでステップS410~S450の各処理を繰り返し実行する。
【0177】
これに対して、ステップS410の判定処理で受信した画像の数が規定数Nに達したと判定された場合、ステップS460に移行する。
【0178】
ステップS460において、CPU31は起動しているタイマTAを停止し、ステップS470において、ステップS420で関連付けて記憶した画像の各々を1つの画像群として管理し、
図19に示す画像の管理処理を終了する。
【0179】
また、ステップS440の判定処理でタイマTAの値が時間T1を越えた場合も、投稿者による画像の投稿に一区切りついたと判定されるため、ステップS460及びS470の処理を実行して
図19に示す画像の管理処理を終了する。
【0180】
画像の管理対象が確定した後に新たな画像が投稿されると
図19に示す画像の管理処理が再開されるため、受信した画像の数と規定数Nとの比較が順次行われ、最大N枚の画像が含まれる画像群毎に画像が管理されることになる。
【0181】
図20は、制御装置30で
図19に示した画像の管理処理が実行される場合のトークルームの一例を示す図である。
図19の例では規定数Nが“2”に設定されている。
【0182】
したがって、それぞれ画像を含んだ情報M10及びM20がトークルームに投稿されると、制御装置30は2つの画像をまとめて管理すると共に、チャットボットは、2つの画像を1つの画像群にまとめて管理したことを通知する情報M34をトークルームに投稿する。
【0183】
その後、画像を含む情報M30が投稿されてから時間T1以内に後続の別の画像を含む情報が投稿されなかったため、制御装置30は、受信した画像の数が2枚に達しない場合であっても情報M30に含まれる1枚の画像だけを管理対象として識別情報を生成する。
【0184】
この場合、チャットボットは、受信した画像数が規定数に達していないが、画像の投稿が途中で終了したと考えられため、これまでに投稿された画像を管理対象として管理したことを通知する情報M35をトークルームに投稿する。
【0185】
受信した画像の数によって画像の集約範囲を規定する場合、規定数Nを“1”に設定することでモード1による画像の管理が行われる。また、規定数Nを“2”以上に設定すればモード2による画像の管理が行われるが、必ずしもモード2以外の管理が行われないわけではなく、例えば1枚しか画像が投稿されない場合等、状況によってはモード1による画像の管理が行われることがある。
【0186】
<第1実施形態の変形例3>
次に、画像の集約範囲の指定に画像の容量を用いる制御装置30の例について説明する。画像の容量は、画像のデータサイズとも呼ばれる。
【0187】
図21は、トークルームに画像が投稿された場合に、CPU31によって実行される画像の管理処理の他の一例を示すフローチャートである。制御装置30には、まとめて管理する画像の上限容量を規定した規定容量L(Lは正の実数)が予め設定され、例えばストレージ34に記憶されている。
【0188】
ステップS500において、CPU31は
図8のステップS100の処理と同様に、タイマTAを起動する。
【0189】
ステップS510において、CPU31は受信した画像の合計容量を算出する。なお、
図21に示す画像の管理処理が開始される毎に、CPU31は画像の合計容量を予め“0”に初期化している。
【0190】
ステップS520において、CPU31は、ステップS510で算出した画像の合計容量が規定容量Lを超えたか否かを判定する。画像の合計容量が規定容量L以下である場合にはステップS530に移行する。
【0191】
ステップS530において、CPU31は、
図8のステップS140の処理と同様に、受信した画像の各々を関連付けてRAM33に記憶する。
【0192】
ステップS540において、CPU31は、後続の別の画像を受信したか否かを判定する。別の画像を受信した場合にはステップS560に移行し、ステップS560において、CPU31はタイマTAを再起動してからステップS510に移行する。
【0193】
一方、ステップS540の判定処理で別の画像を受信していないと判定された場合にはステップS550に移行し、ステップS550において、CPU31は、タイマTAの値が時間T1以下であるか否かを判定する。タイマTAの値が時間T1以下の場合にはステップS540に移行する。すなわち、CPU31は、受信した画像の合計容量が規定容量Lを超えるまでステップS510~S560の各処理を繰り返し実行する。
【0194】
これに対して、画像を受信したことによってステップS520の判定処理で画像の合計容量が規定容量Lを超えたと判定された場合には、ステップS570に移行する。
【0195】
画像の合計容量が規定容量L以下となるような範囲が1つにまとめて管理される画像の集約範囲に設定されていることから、ステップS570において、CPU31は、受信した各々の画像を、受信したことで規定容量Lを超えることになってしまった最後の画像(「繰越画像」という)と、繰越画像を受信するまでに受信した画像に分離し、繰越画像を受信するまでに受信した画像の各々からなる画像群を1つの管理単位として管理する。
【0196】
ステップS580において、CPU31は、繰越画像が存在するか否かを判定する。このように繰越画像が存在するか否かを判定する理由は、ステップS550の判定処理でタイマTAが時間T1を越えたと判定された場合には、繰越画像を受信しなくともステップS580の判定処理が実行されるためである。
【0197】
繰越画像が存在する場合には、繰越画像を最初の画像とした新たな画像の管理を開始するため、ステップS590に移行する。
【0198】
ステップS590において、CPU31は、画像の合計容量を繰越画像の容量に設定し、画像の合計容量を更新する。
【0199】
ステップS600において、CPU31はステップS560の処理と同様に、タイマTAを再起動してからステップS540に移行する。以降、新たな画像を受信する毎にステップS510で画像の合計容量が更新され、受信した画像の合計容量が規定容量Lを超える毎に、規定容量Lを超えるまでに受信した画像の各々からなる画像群が1つの管理単位として管理されることになる。
【0200】
また、受信した画像の合計容量が規定容量Lを超えていない状況で後続の画像が投稿されず、タイマTAが時間T1を越えた場合にはステップS580の判定処理で繰越画像が存在しないと判定され、ステップS610に移行する。
【0201】
この場合、受信した全ての画像に識別情報が対応付けられ、管理が行われていない画像が存在しないことから、ステップS610において、CPU31は、タイマTAを停止して
図21に示す画像の管理処理を終了する。
【0202】
なお、最初の画像の容量が規定容量Lを超えるような画像である場合には、1つの画像だけで規定容量Lを超えることになる。この場合、最初の画像だけを管理対象とするモード1による画像の管理が行われる。すなわち、制御装置30は、画像の管理モードを指定するモード指定が予め行われていなくても、受信した画像の容量に応じて、画像の管理モードをモード1またはモード2に切り換える制御を行う。
【0203】
図22は、制御装置30で
図21に示した画像の管理処理が実行される場合のトークルームの一例を示す図である。
図22の例では、情報M10に含まれる画像と情報M20に含まれる各々の画像の合計容量は規定容量L以下であるが、情報M30に含まれる画像の容量を加えると規定容量Lを超えてしまうような画像の投稿があった状況を表している。
【0204】
したがって、制御装置30はチャットボットを通じて、情報M10に含まれる画像と情報M20に含まれる画像をまとめて管理したことを通知する情報M36をトークルームに投稿すると共に、情報M30に含まれる画像だけを別の管理単位として管理したことを通知する情報M37をトークルームに投稿している。
【0205】
<第1実施形態の変形例4>
次に、チャットボットが参加しているチャットの形態に応じて画像の集約範囲を決定する制御装置30の例について説明する。
【0206】
図23は、制御装置30を起動した場合に、CPU31によって実行される画像の管理処理の他の一例を示すフローチャートである。
【0207】
ステップS700において、CPU31は、トークルームを通じて画像を受信したか否かを判定する。画像を受信していない場合にはステップS710に移行する。
【0208】
トークルームは、例えば「卒業旅行に関する話題」というように、共通の話題に関して情報を記録したり交換したりする目的で開設され、必要がなくなれば閉鎖される。
【0209】
したがって、ステップS710において、CPU31は、チャットボットとして参加し、画像の投稿を待ち受けているトークルームが閉鎖されたか否かを判定する。トークルームの閉鎖は、トークルームサーバ20に対するユーザの設定により、トークルーム自体の閉鎖が指示される他、例えば最後に投稿された画像から予め定めた期間が経過しても、画像がまったく投稿されなかったことや、トークルームに例えば「このトークルームはもう使わない」というような、トークルームの閉鎖を意図する情報の投稿が行われていることによっても判定される。
【0210】
したがって、CPU31は、トークルームサーバ20にトークルームが閉鎖されたかを問い合わせたり、トークルームに投稿された最後の画像の投稿時間からの経過時間を算出したり、トークルームにトークルームの閉鎖を意図する情報の投稿が行われていないか確認することで、トークルームが閉鎖されたか否かを判定する。
【0211】
また、卒業旅行のように実施日が決まっている事柄に対するトークルームの場合、実施日を過ぎるとトークルームへの画像の投稿が減少していき、誰もトークルームへの投稿を行わなくなるような状況になることがある。したがって、実施日が決まっている事柄に対するトークルームの場合、CPU31は、実施日からの経過時間を算出し、算出した経過時間をトークルームへの投稿が行われなくなる時間として予め設定された閉鎖時間と比較することで、トークルームが閉鎖されたか否かを判定してもよい。
【0212】
トークルームが閉鎖されていないと判定された場合にはステップS700に移行する。すなわち、CPU31は、トークルームが閉鎖されるまでトークルームへの画像の投稿を監視する。
【0213】
ステップS700の判定処理で画像を受信したと判定された場合には、ステップS720に移行する。
【0214】
ステップS720において、CPU31は、トークルームで行われているチャットの形態が個別チャットであるか否かを判定する。具体的には、CPU31は、トークルームに参加しているユーザの数を確認し、トークルームに参加しているユーザの数がチャットボットを含めて2名である場合には個別チャット、3名以上である場合にはグループチャットと判定する。チャットの形態が個別チャットである場合には、ステップS730に移行する。
【0215】
個別チャットの場合、トークルームに画像の投稿者以外から画像の投稿が行われることはなく、投稿者の画像を他のユーザの画像とまとめて管理する必要がない。したがって、ステップS730において、CPU31は受信した画像を単独で管理してステップS700に移行し、次の画像の受信に備える。
【0216】
また、ステップS720の判定処理でチャットの形態がグループチャットであると判定された場合には、ステップS740に移行する。
【0217】
ステップS740において、CPU31は、受信した画像の各々を関連付けてRAM33に記憶してステップS700に移行し、次の画像の受信に備える。すなわち、チャットの形態がグループチャットの場合、トークルームに投稿された画像の各々が関連付けられてRAM33に記憶される。
【0218】
一方、ステップS710の判定処理でトークルームが閉鎖されたと判定された場合には、ステップS750に移行する。
【0219】
ステップS750において、CPU31は、チャットの形態が個別チャットであるか否かを判定する。チャットの形態がグループチャットの場合には、受信した画像の各々がステップS740で関連付けられただけで、識別情報の対応付けが行われていないことからステップS760に移行する。
【0220】
ステップS760において、CPU31は、
図8のステップS180の処理と同様に、グループチャットにおいて少なくとも1つの画像を受信したか否かを判定する。少なくとも1つの画像を受信している場合にはステップS770に移行し、ステップS770において、CPU31は、ステップS740で関連付けて記憶した画像の各々を1つの画像群として管理し、
図23に示す画像の管理処理を終了する。
【0221】
一方、ステップS750の判定処理でチャットの形態が個別チャットと判定された場合、またはステップS760の判定処理でグループチャットにおいて画像を1度も受信していないと判定された場合には、識別情報が対応付けられていない画像が存在しないため、ステップS770の処理を実行することなく
図23に示す画像の管理処理を終了する。
【0222】
すなわち、制御装置30に対して画像の管理モードを指定するモード指定が予め行われていなくても、チャットボットが参加しているチャット形態によって画像の管理モードが切り換えられる。また、トークルームには共通の話題が投稿されることから、トークルームの閉鎖を契機にして、トークルームに投稿された画像を1つの画像群にまとめて管理することで、共通の話題に関連した画像を含んだアルバム等が作成されることになる。
【0223】
この他、制御装置30は、トークルームに投稿される情報のファイル形式に応じて画像の管理モードを切り換えるようにしてもよい。
【0224】
例えば、投稿された情報が画像ファイルの場合、画像ファイルでは1つのファイルに1つの画像しか含まれないため、情報の管理モードをモード2に切り換えてまとめて管理すれば、1つの識別情報で複数の画像が印刷されるようになる。一方、画像ファイルと異なるファイル、例えば文書作成アプリケーションが出力する文書ファイルでは、既に文書がページ単位にまとめられているため、画像ファイルに比べてまとめて管理したいというニーズが少ない。したがって、制御装置30は、トークルームに投稿された情報が画像ファイルの場合には情報の管理モードをモード2に切り換え、トークルームに投稿された情報が文書ファイルの場合にはモード1に切り換える。情報のファイル形式の特定には、例えばファイル名の拡張子が用いられる。
【0225】
また、制御装置30は、トークルームに投稿される情報の内容が印刷される記録媒体の種類に応じて、画像の管理モードを切り換えるようにしてもよい。情報には、画像形成装置40での印刷に用いられる記録媒体の種類を指定した項目が情報のプロパティとして付加されている場合がある。
【0226】
例えば、情報がはがきに印刷したい内容や封筒の宛名である場合、記録媒体としてはがきや封筒が指定される。したがって、記録媒体の種類にはがきや封筒が指定されている場合には、1つのはがきにそれぞれ別の人に宛てた複数の内容が印刷されないように、情報をまとめて管理しない方が好ましい。
【0227】
一方、情報と対応付けられた記録媒体の種類に、普通紙よりも色にじみが少なく発色のよい写真用紙が指定されている場合には、情報が画像であることが多い。情報が画像の場合には画像をまとめて印刷した方が、画像を個別に印刷するよりも写真用紙の使用枚数が少なくなるため印刷料金も低下することになる。
【0228】
したがって、トークルームに投稿された情報の記録媒体として写真用紙が指定されている場合には、情報の管理モードをモード2に切り換え、普通紙、はがき、及び封筒のように写真用紙以外の用紙が指定されている場合には、情報の管理モードをモード1に切り換える。
【0229】
なお、本実施の形態に示した画像の各管理処理では、
図15を用いて説明したように、画像の投稿者が画像の追加を指示した場合、既に集約範囲が確定してまとめて管理された画像群に、後から新たに投稿された画像を追加してもよい。
【0230】
制御装置30でどのような集約基準に従って画像を管理するかは、例えばユーザがトークルームを通じて制御装置30に指示することによって設定される。
【0231】
<第2実施形態>
第1実施形態で説明したように、制御装置30ではトークルームに投稿された情報を画像の集約基準に従って情報群にまとめて管理する。こうした情報の管理機能を別の観点から見れば、情報の集約基準を適切に設定することで、情報の集約基準に応じた情報の分類が行われることになる。したがって、本実施の形態では、情報の分類を行う制御装置30について説明する。
【0232】
なお、本実施の形態に係る制御装置30のハードウェア構成及び機能構成は、それぞれ
図3、及び
図5と同じ構成が用いられる。
【0233】
制御装置30は、投稿された情報と対応付けられた属性と属性条件を参照し、属性条件を満たす属性を有する情報毎にそれぞれ1つの情報群としてまとめて管理し、各々の情報群に対して対応する識別情報を生成する。「情報と対応付けられた属性」とは、情報の分類に用いられる項目のことであり、情報の特徴を示す項目、及び情報に対して実行される特定処理に関する項目を含む。
【0234】
情報の特徴を示す項目としては、例えば情報の作成日、情報の更新日、情報の作成者、情報のファイル形式、情報に含まれる文字数、情報の表現に用いられている色数、情報の作成場所、及び情報に含まれる内容等が含まれる。また、情報に対して実行される特定処理に関する項目としては、特定処理が印刷処理の場合、例えば情報が印刷される記録媒体の種別等が含まれる。「属性条件」とは、対応する属性を用いて情報をどのように分類するかを規定した条件のことである。
【0235】
第1実施形態の場合と同様に、以降の説明においても制御装置30で扱う情報の一例として画像を例にした説明を行う。
【0236】
図24は、制御装置30が起動した場合に、CPU31によって実行される画像の分類処理の一例を示すフローチャートである。
図24に示す画像の分類処理を規定する制御プログラムは、例えば制御装置30のROM32に予め記憶されている。制御装置30のCPU31は、ROM32に記憶される制御プログラムを読み込み、
図24に示す画像の分類処理を実行する。
【0237】
ユーザがトークルームに投稿する画像は、例えば未分類のままユーザ端末10のフォルダに格納された画像であり、ユーザは所望する分類方法に応じて、画像の分類に用いられる画像と対応付けられた属性を、制御装置30に予め設定しているものとする。画像と対応付けられた属性の設定は、ユーザが例えば分類に用いたい属性をトークルームに投稿することで設定される。ここでは画像と対応付けられた属性として「画像の作成日」が設定され、属性条件として「同じ画像をまとめる」といった条件が設定されているものとする。画像の作成日のような属性は、画像のプロパティとして画像に付加されている。
【0238】
ステップS800において、CPU31は、画像の投稿間隔を計測するタイマTAを起動する。
【0239】
ステップS810において、CPU31は、トークルームを通じて画像を受信したか否かを判定する。画像を受信していない場合にはステップS820に移行し、ステップS820において、CPU31は、タイマTAの値が時間T1以下であるか否かを判定する。タイマTAの値が時間T1以下の場合にはステップS810に移行する。CPU31は、タイマTAの値が時間T1を越えるまでステップS810及びS820を繰り返し実行することで、ユーザによるトークルームへの画像の投稿を監視する。
【0240】
一方、画像を受信した場合にはステップS830に移行し、ステップS830において、CPU31は、受信した画像の各々を関連付けてRAM33に記憶する。
【0241】
画像を受信したことによりステップS840において、CPU31は、タイマTAを再起動してからステップS810に移行する。すなわち、CPU31は、前の画像の投稿から時間T1以内に投稿された全ての画像を関連付けてRAM33に記憶する。
【0242】
ユーザによるトークルームへの画像の投稿が終了し、ステップS820の判定処理でタイマTAの値が時間T1を超えた場合には、ステップS850に移行する。
【0243】
ステップS850において、CPU31はユーザによって設定された、画像と対応付けられた属性及び属性条件を参照する。この場合、画像と対応付けられた属性が「画像の作成日」で、属性条件が「同じ画像をまとめる」となっていることから、CPU31は、ステップS830で関連付けられた複数の画像を作成日が同じ画像同士に分類する。
【0244】
ステップS860において、CPU31は、ステップS850で分類したそれぞれの画像群を管理単位とし、それぞれの管理単位に識別情報を対応付けてストレージ34で管理する。以上により、
図24に示した画像の分類処理を終了する。
【0245】
すなわち、制御装置30では、作成日が同じ画像に対してはモード2による画像の管理が行われ、他の何れの画像とも作成日が異なる画像に対してはモード1による画像の管理が行われる。画像と対応付けられた属性、及び属性条件に応じて制御装置30における画像の管理モードが切り換えられることから、画像と対応付けられた属性と属性条件は、画像の集約基準の一例でもある。
【0246】
制御装置30は、画像形成装置40から識別情報を受信した場合、受信した識別情報と対応付けられて管理される画像群を識別情報の送信元である画像形成装置40に送信することで、画像形成装置40によって同じ日に作成された画像がまとめて印刷される。
【0247】
図25は、制御装置30で
図24に示した画像の分類処理が実行された場合の画像の分類例を示す図である。画像A~画像Hの8枚の画像のうち、画像A~画像C、画像D及び画像E、画像F及び画像G、並びに、画像Hをそれぞれ同じ作成日の画像とする。
【0248】
画像A~画像Hがトークルームに投稿された場合、制御装置30は、画像A~画像Cを画像群α、画像D及び画像Eを画像群β、画像F及び画像Gを画像群γ、並びに、画像Hを画像群δとして分類し、各々の画像群を管理単位として管理する。画像群δには画像Hしか含まれないため、画像群δに対してはモード1による画像の管理が行われ、他の画像群に対してはモード2による画像の管理が行われることになる。
【0249】
なお、既に説明したように、画像と対応付けられた属性と属性条件は、ユーザが所望する分類方法に応じて変更される。
【0250】
例えば画像と対応付けられた属性が上記の例と同じ「画像の作成日」であったとしても、属性条件を「3日以内の画像をまとめる」や「土曜に作成した画像をまとめる」というように変化させることで異なる分類が行われる。
【0251】
また、画像と対応付けられた属性を「画像の撮影場所」とし、属性条件を「Xkm(Xは正の実数)以内の画像をまとめる」と設定すれば、各々の画像の撮影場所からXkm以内の範囲で撮影された画像同士がまとめられて管理される。画像の撮影場所は、例えば画像に付加されるExif(Exchangeable image file format)情報、またはGPS(Global positioning system)を参照することで得られる。
【0252】
また、画像と対応付けられた属性を「画像の内容」とし、属性条件を「同じ人が写っている画像をまとめる」と設定すれば、同じ人が含まれている画像同士がまとめられて管理される。画像に写っている人や物の識別は公知の画像認識技術や、被写体と対応付けられ、被写体が誰かを示したタグ情報を参照することで行われる。属性条件を変更すれば、例えば3人以上写っている画像、屋内で撮影された画像、及び動物が写っている画像というように、画像の内容に応じた異なる分類が行われる。
【0253】
なお、本実施の形態に示した画像の分類処理では、
図15を用いて説明したように、画像の投稿者が画像の追加を指示した場合、それぞれ分類された画像群に、後から新たに投稿された画像を追加してもよい。
【0254】
以上、実施の形態を用いて本発明について説明したが、本発明は各実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で各実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、本発明の要旨を逸脱しない範囲で処理の順序を変更してもよい。
【0255】
本実施の形態では、一例として画像の管理モードの設定処理、画像の管理処理、画像の印刷処理、及び画像の分類処理をソフトウェアで実現する形態について説明したが、
図7、
図8、
図13、
図14、
図16、
図19、
図21、
図23、
図24に示したフローチャートと同等の処理を、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)に実装し、ハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、各処理をそれぞれソフトウェアで実現した場合と比較して、処理の高速化が図られる。
【0256】
また、上述した実施の形態では、制御プログラムがROM32にインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係る制御プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば、本発明に係る制御プログラムを、CD(Compact Disc)-ROM、又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、本発明に係る制御プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びフラッシュメモリ等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。更に、制御装置30は、通信I/F37を介して、通信回線50に接続される外部装置から本発明に係る制御プログラムを取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0257】
10(10A、10B) ユーザ端末
12 送信ボタン
14(14A、14B、14C) 領域
20 トークルームサーバ
21(31) CPU
22(32) ROM
23(33) RAM
24(34) ストレージ
25(35) 入力部
26(36) 表示部
27(37) 通信I/F
29(39) バス
30 制御装置
40(40A、40B) 情報処理装置(画像形成装置)
50 通信回線
201 提供部
301 受信部
302 制御部
303 統合部
304 生成部
305 印刷処理部
306 送信部