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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】処理装置、処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240110BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20240110BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240110BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q20/20
G07G1/01 301D
G07G1/06 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019082588
(22)【出願日】2019-04-24
(65)【公開番号】P2020181286
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-03-07
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】文栄 葵
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-206969(JP,A)
【文献】特開2018-045716(JP,A)
【文献】特開2002-269198(JP,A)
【文献】特開2007-226305(JP,A)
【文献】特開2005-141649(JP,A)
【文献】特開2016-218835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/01
G07G 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成し、前記閲覧用電子レシート画像を出力し、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ毎に、第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定されており、
前記コンピュータは、
前記第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリにおいては、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とを表示し、
前記第2の表示ルールが選択されている商品のカテゴリにおいては、購入商品の識別情報及び購入価格を表示する処理方法。
【請求項2】
コンピュータが、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成し、前記閲覧用電子レシート画像を出力し、
前記表示ルールでは、商品毎に基準価格が設定されており、
前記コンピュータは、購入価格が前記基準価格を超える商品と、購入価格が前記基準価格以下である商品とを識別可能な前記閲覧用電子レシート画像を生成する処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の処理方法において、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ各々に表示優先順位が設定されており、
前記コンピュータは、商品のカテゴリ毎にまとめて購入内容を示す購入情報を表示し、前記表示優先順位の順に前記商品のカテゴリ毎の前記購入情報を並べた前記閲覧用電子レシート画像を生成する処理方法。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1項に記載の処理方法において、
前記コンピュータは、ユーザ入力に基づき前記表示ルールを設定する処理方法。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載の処理方法において、
前記コンピュータは、過去の購入履歴に基づき前記表示ルールを設定する処理方法。
【請求項6】
請求項に記載の処理方法において、
前記表示ルールでは、商品毎に基準価格が設定されており、
前記コンピュータは、購入価格が前記基準価格を超える商品と、購入価格が前記基準価格以下である商品とを識別可能な前記閲覧用電子レシート画像を生成し、
前記コンピュータは、過去の同一商品又は同種商品の購入価格に基づき、前記基準価格を設定する処理方法。
【請求項7】
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段と、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段と、を有し、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ毎に、第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定されており、
前記閲覧画像生成手段は、
前記第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリにおいては、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とを表示し、
前記第2の表示ルールが選択されている商品のカテゴリにおいては、購入商品の識別情報及び購入価格を表示する、装置。
【請求項8】
コンピュータを、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段、及び前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段として機能させ、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ毎に、第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定されており、
前記閲覧画像生成手段は、
前記第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリにおいては、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とを表示し、
前記第2の表示ルールが選択されている商品のカテゴリにおいては、購入商品の識別情報及び購入価格を表示する、プログラム。
【請求項9】
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段と、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段と、を有し、
前記表示ルールでは、商品毎に基準価格が設定されており、
前記閲覧画像生成手段は、購入価格が前記基準価格を超える商品と、購入価格が前記基準価格以下である商品とを識別可能な前記閲覧用電子レシート画像を生成する、装置。
【請求項10】
コンピュータを、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段、及び前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段として機能させ、
前記表示ルールでは、商品毎に基準価格が設定されており、
前記閲覧画像生成手段は、購入価格が前記基準価格を超える商品と、購入価格が前記基準価格以下である商品とを識別可能な前記閲覧用電子レシート画像を生成する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、家計簿用のデータフォーマットを事前に登録しておき、家計簿用の出力フォーマットに合わせてデータを出力可能な電子レシートシステムを開示している。
【0003】
特許文献2は、仕分け「あり」が選択されている場合には、品目情報が商品分類に応じて仕分けされた状態で紙レシートが印刷されるシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-60555号公報
【文献】特開2005-56143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の技術の場合、仕分け「あり」及び「なし」の選択が、購入商品全てに一律に適用される。全ての購入商品に関する情報を一律に同様な表示ルールに基づき表示する手段の場合、表示された情報を把握し難いと感じるユーザもいる。いずれの特許文献も、当該課題を解決する手段を開示していない。本発明は、電子レシートの内容をユーザに適切に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
コンピュータを、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段、及び、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段と、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段と、
を有する装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成し、前記閲覧用電子レシート画像を出力する処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子レシートの内容を適切に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の電子レシート管理装置、端末装置及び店舗システムの概要を説明するための機能ブロック図である。
図2】本実施形態の電子レシート管理装置、端末装置及び店舗システムのハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態の電子レシート管理装置の機能ブロック図の一例である。
図4】本実施形態の電子レシート情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態の端末装置の機能ブロック図の一例である。
図6】本実施形態の電子レシート管理装置及び端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図7】本実施形態の表示ルールの一例を模式的に示す図である。
図8】本実施形態の閲覧用電子レシート画像の一例を模式的に示す図である。
図9】本実施形態の閲覧用電子レシート画像の一例を模式的に示す図である。
図10】本実施形態の表示ルールの一例を模式的に示す図である。
図11】本実施形態の閲覧用電子レシート画像の一例を模式的に示す図である。
図12】本実施形態の表示ルールの一例を模式的に示す図である。
図13】本実施形態の閲覧用電子レシート画像の一例を模式的に示す図である。
図14】本実施形態の電子レシート管理装置の機能ブロック図の一例である。
図15】本実施形態の電子レシート管理装置及び端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施形態>
まず、図1の機能ブロック図を用いて、本実施形態の概要を説明する。図1には、電子レシート管理装置10と、端末装置20と、店舗システム30とが示されている。これらの装置は、有線及び/又は無線で互いに通信可能に接続されている。
【0012】
店舗システム30は、店舗に設置されるシステムである。店舗システム30は、POS(point of sales)レジスター等の会計装置と、店舗サーバとを含む。店舗システム30は、会計処理に応じて生成された各ユーザ(顧客)の電子レシート情報を、各ユーザのユーザ識別情報に紐付けて、電子レシート管理装置10に送信する。電子レシート情報は、購入商品の識別情報及び購入価格を含む。
【0013】
電子レシート管理装置10は、ユーザ識別情報に対応付けて、電子レシート情報を管理する。また、電子レシート管理装置10は、ユーザ識別情報に対応付けて、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールを管理する。表示ルールは、閲覧用電子レシート画像における電子レシート情報の表示に関するルールである。管理は、保存、更新、編集、削除等の処理を含む。そして、電子レシート管理装置10は、端末装置20からのリクエストに応じて、所定のユーザ識別情報に対応付けられた電子レシート情報及び表示ルールを端末装置20に送信する。
【0014】
端末装置20は、電子レシート管理装置10から取得した電子レシート情報と表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する。そして、端末装置20は、生成した閲覧用電子レシート画像を出力する。
【0015】
本実施形態の端末装置20は、「商品のカテゴリ別又は商品別」に設定された表示ルールに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成するという特徴を有する。商品のカテゴリ別又は商品別に表示ルールが設定されるので、複数の商品に一律に同じ表示ルールが設定される場合に比べて、閲覧用電子レシート画像の表示内容のバリエーションが増える。ユーザは、商品のカテゴリ別又は商品別に自分好みの表示ルールを設定することで、自分好みの内容となった閲覧用電子レシート画像を閲覧することが可能となる。結果、ユーザは、電子レシートの内容を把握し易くなる。
【0016】
次に、電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30の構成を詳細に説明する。まず、電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30のハードウエア構成の一例について説明する。電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0017】
図2は、電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30のハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30各々は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。処理装置は周辺回路4Aを有さなくてもよい。なお、電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30は、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよい。物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0018】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサー、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、物理ボタン、タッチパネル等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0019】
次に、店舗システム30の機能構成を説明する。店舗システム30は、POSレジスター等の会計装置と、店舗サーバとを含む。
【0020】
会計装置は、登録処理及び精算処理を含む会計処理を実行する。登録処理は、会計対象の商品を登録する処理である。会計装置は、コードリーダ、タッチパネル、物理ボタン、マイク等の入力装置を介して、会計対象の商品の商品識別情報(JAN(Japanese Article Number)コード、EAN(European Article Number)コード等)の入力を受付ける。その他、会計装置は、会計対象の商品を撮影した画像を解析することで特定されたその商品の商品識別情報の入力を受付けてもよい。
【0021】
そして、会計装置は、商品マスタにおいて入力された商品識別情報に対応付けられている商品情報(売価、商品の呼び名等)を取得し、会計対象の商品の商品情報として自装置に登録する。また、会計装置は、登録されている商品情報に基づき、消費税の算出や、会計金額の算出等を行う。
【0022】
精算処理は、登録処理で確定された会計金額の支払いを受付ける処理である。精算処理では、会計装置は、例えば現金の挿入を受付けたり、クレジットカード情報の入力を受付けたり、クレジットカード会社のサーバと通信して決済処理を行ったり、預かり金額の入力を受付けたり、釣銭を算出したり、算出した釣銭を送出したり、その他の処理を実行したりする。
【0023】
会計装置は、登録処理又は精算処理を実行中の任意のタイミングで、ユーザ(顧客)を識別するユーザ識別情報の入力を受付ける。例えば、会計装置は、近距離無線通信機能を備えたリーダライタ、カードリーダ、物理ボタン、タッチパネル、マイク、カメラ等の入力装置を介して、ユーザ識別情報の入力を受付ける。そして、会計装置は、各ユーザが購入した商品(購入商品)の識別情報(JANコード、EANコード、商品マスタに登録されている商品の呼び名等)、購入価格、購入日時等を含む電子レシート情報と、各ユーザのユーザ識別情報とを対応付けて、店舗サーバに送信する。
【0024】
店舗サーバは、上記電子レシート情報と、ユーザ識別情報とを電子レシート管理装置10に送信する。店舗サーバは、上記電子レシート情報に店舗情報(店舗の名称、店舗の住所、店舗の電話番号等)を追加して、電子レシート管理装置10に送信してもよい。
【0025】
なお、会計装置は、物理的及び/又は論理的に1つの装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で会計装置が構成される場合、例えば、1つの装置が登録処理を実行し、他の1つの装置が精算処理を実行してもよい。
【0026】
また、会計装置は、店員が操作することを前提とした装置であってもよいし、顧客が操作することを前提とした装置であってもよい。また、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で会計装置が構成される場合、例えば、登録処理を実行する装置は店員が操作することを前提とした装置であり、精算処理を実行する装置は顧客が操作することを前提とした装置であってもよい。
【0027】
次に、電子レシート管理装置10の機能構成を説明する。図3に、電子レシート管理装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、電子レシート管理装置10は、記憶部11と、管理部12と、出力部13と、入力部14とを有する。管理部12は、電子レシート情報登録部121と、表示ルール設定部122と、検索部123とを有する。所定のプログラムを電子レシート管理装置10にインストールすることで、これら機能部が電子レシート管理装置10において実現される。
【0028】
入力部14は、入出力インターフェイス3Aを介して各種情報を取得する。具体的には、入力部14は、店舗システム30が送信した電子レシート情報とユーザ識別情報とを取得する。また、入力部14は、端末装置20が送信した各種情報を取得する。また、入力部14は、電子レシート管理装置10のオペレータがキーボード等の入力装置を介して入力した各種情報を取得してもよい。
【0029】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すことを含んでもよい。また、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信することを含んでもよい。また、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」を含んでもよい。
【0030】
電子レシート情報登録部121は、入力部14が取得した電子レシート情報とユーザ識別情報とを記憶部11に記憶させる。図4に、記憶部11が記憶する電子レシート情報の一例を模式的に示す。図示する例では、ユーザ識別情報と、買物した日時と、買物した店舗の店舗情報と、買物した内容(購入商品の識別情報、購入価格、消費税、小計、合計等)を示す買物情報とが互いに対応付けられている。図示するように、記憶部11は、決済毎に分けて複数の決済の電子レシート情報を記憶することができる。
【0031】
図3に戻り、表示ルール設定部122は、ユーザ毎に表示ルールを設定し、ユーザ毎の設定内容をユーザ識別情報に対応付けて記憶部11に記憶させる。表示ルール設定部122は、商品のカテゴリ別又は商品別に、表示ルールを設定することができる。本実施形態では表示ルールの詳細は制限されない。以下の実施形態で、表示ルールの具体例を説明する。
【0032】
表示ルール設定部122は、例えば、あるユーザ識別情報に対応付けて、デフォルトの表示ルールを設定してもよい。その他、表示ルール設定部122は、端末装置20から取得した情報に基づき各ユーザの表示ルールを決定し、そのユーザの識別情報に対応付けて決定した表示ルールを記憶部11に記憶させてもよい。端末装置20は、自装置の入力装置を介してユーザが入力した表示ルールの設定内容を電子レシート管理装置10に送信する。
【0033】
検索部123は、入力部14が端末装置20から取得した電子レシート閲覧リクエストに基づき記憶部11を検索し、所定の電子レシート情報と表示ルールを抽出する。なお、電子レシート閲覧リクエストは、ユーザ識別情報、及び、ユーザが指定した1つの決済を識別する情報を含む。1つの決済は、例えば、買物した日時、店舗情報、買物情報等を用いて識別される。検索部123は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられており、かつ、ユーザが指定した1つの決済に関する電子レシート情報を抽出する。また、検索部123は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられている表示ルールを抽出する。
【0034】
出力部13は、入出力インターフェイス3Aを介して各種情報を出力する。具体的には、出力部13は、検索部123が抽出した所定の電子レシート情報と表示ルールを、電子レシート閲覧リクエストの送信元である端末装置20に送信する。
【0035】
次に、端末装置20の機能構成を説明する。図5に、端末装置20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、端末装置20は、閲覧画像生成部21と、出力部22と、入力部23とを有する。端末装置20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(personal computer)、携帯電話、スマートウォッチ等である。所定のプログラムを端末装置20にインストールすることで、これら機能部が端末装置20において実現される。
【0036】
入力部23は、入出力インターフェイス3Aを介して各種情報を取得する。具体的には、入力部23は、電子レシート管理装置10が送信した電子レシート情報と表示ルールを取得する。また、入力部23は、タッチパネル等の入力装置を介したユーザ入力(電子レシート閲覧リクエストの入力、1つの決済を指定する入力、表示ルールを設定する入力等)で入力された情報を取得する。
【0037】
閲覧画像生成部21は、購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する。本実施形態では表示ルールの詳細は制限されない。以下の実施形態で、表示ルールや閲覧用電子レシート画像の具体例を説明する。
【0038】
出力部22は、入出力インターフェイス3Aを介して各種情報を出力する。具体的には、出力部22は、閲覧画像生成部21が生成した閲覧用電子レシート画像をディスプレイに表示させる。また、出力部22は、ユーザ入力で入力された情報を電子レシート管理装置10に送信する。
【0039】
次に、図6のシーケンス図を用いて、電子レシート管理装置10及び端末装置20による処理の流れの一例を説明する。
【0040】
まず、ユーザは、端末装置20を操作し、所定のアプリ又は所定のホームページを介して電子レシート管理装置10にログインする。そして、ユーザは、ログイン後のページにおいて、所定の1つの決済の電子レシートを閲覧するリクエストを入力する。1つの決済は、例えば、買物した日時、店舗情報、買物情報等を用いて識別される。
【0041】
すると、端末装置20は、ユーザ識別情報(ログイン時の情報)及び1つの決済を識別する情報を含む電子レシート閲覧リクエストを電子レシート管理装置10に送信する(S10)。
【0042】
電子レシート管理装置10は、その電子レシート閲覧リクエストに基づき記憶部11を検索し、所定の電子レシート情報を抽出する(S11)。具体的には、電子レシート管理装置10は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられており、かつ、ユーザが指定した1つの決済に関する電子レシート情報を抽出する。
【0043】
また、電子レシート管理装置10は記憶部11を検索し、所定の表示ルールを抽出する(S11)。具体的には、検索部123は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられている表示ルールを抽出する。
【0044】
そして、電子レシート管理装置10は、抽出した電子レシート情報と表示ルールを端末装置20に送信する(S12)。
【0045】
端末装置20は、受信した電子レシート情報と表示ルールとに基づき閲覧用電子レシート画像を生成し(S13)、生成した閲覧用電子レシート画像を出力(例:ディスプレイに表示)する(S14)。
【0046】
ここで、変形例を説明する。ここまでは、電子レシート管理装置10が電子レシート情報を記憶しており、端末装置20からの電子レシート閲覧リクエストに応じて1つの決済の電子レシート情報を端末装置20に送信する例を説明したが、当該処理に限定されない。
【0047】
例えば、ログイン後の任意のタイミング(ログイン後に最初に電子レシート閲覧リクエストが送受信されたタイミング等)で、電子レシート管理装置10はそのユーザの複数の決済の電子レシート情報を端末装置20に送信してもよい。そして、端末装置20は、受信した複数の決済の電子レシート情報を自装置内に記憶しておいてもよい。この場合、端末装置20は、その後に電子レシート閲覧リクエストのユーザ入力を受付けると、自装置内に記憶されている複数の決済の電子レシート情報の中から所定の1つの決済の電子レシート情報を取得し、その電子レシート情報に基づき閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0048】
その他の例として、電子レシート管理装置10及び端末装置20の両方が電子レシート情報を記憶しており、任意のタイミングで同期して内容の同一性が維持されるように構成されてもよい。この場合、端末装置20は、電子レシート閲覧リクエストの入力を受付けると、自装置内に記憶されている複数の決済の電子レシート情報の中から所定の1つの決済の電子レシート情報を取得し、その電子レシート情報に基づき閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0049】
また、ここまでは電子レシート管理装置10が表示ルールを記憶しており、端末装置20からの電子レシート閲覧リクエストに応じて表示ルールを端末装置20に送信する例を説明したが、当該処理に限定されない。
【0050】
例えば、ログイン後の任意のタイミング(ログイン後に最初に電子レシート閲覧リクエストが送受信されたタイミング等)で、電子レシート管理装置10はそのユーザの表示ルールを端末装置20に送信してもよい。そして、端末装置20は、受信した表示ルールを自装置内に記憶しておいてもよい。この場合、端末装置20は、その後に電子レシート閲覧リクエストの入力を受付けると、自装置内に記憶されている表示ルールに基づき閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0051】
その他の例として、電子レシート管理装置10及び端末装置20の両方が表示ルールを記憶しており、任意のタイミングで同期して内容の同一性が維持されるように構成されてもよい。この場合、端末装置20は、電子レシート閲覧リクエストの入力を受付けると、自装置内に記憶されている表示ルールに基づき閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0052】
以上、本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30によれば、端末装置20は、「商品のカテゴリ別又は商品別」に設定された表示ルールに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成することができる。商品のカテゴリ別又は商品別に表示ルールが設定されるので、複数の商品に一律に同じ表示ルールが設定される場合に比べて、閲覧用電子レシート画像の表示内容のバリエーションが増える。ユーザは、商品のカテゴリ別又は商品別に自分好みの表示ルールを設定することで、自分好みの内容となった閲覧用電子レシート画像を閲覧することが可能となる。結果、ユーザは、電子レシートの内容を把握し易くなる。
【0053】
<第2の実施形態>
本実施形態は、表示ルール及び閲覧用電子レシート画像の内容が具体化される点で第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0054】
本実施形態の表示ルールでは、図7に示すように、商品のカテゴリ毎に、第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定される。
【0055】
第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリにおいては、閲覧用電子レシート画像において、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とが表示され、購入商品の識別情報及び購入価格は表示されない。
【0056】
一方、第2の表示ルールが選択されている商品のカテゴリにおいては、閲覧用電子レシート画像において、購入商品の識別情報及び購入価格が表示される。商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とは表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
【0057】
ここで、閲覧画像生成部21が生成する閲覧用電子レシート画像の一例を図8に示す。当該閲覧用電子レシート画像は、図4に示される日時「2019年3月28日14時15分」で特定される電子レシート情報と、図7に示される表示ルールとに基づき生成されたものである。
【0058】
図7の表示ルールより、「食品」は第1の表示ルールが設定されている。このため、閲覧画像生成部21は、図8に示すように、第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリ「食品」においては、商品のカテゴリの識別情報(カテゴリの呼び名等)とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計(932円)とを表示し、購入商品の識別情報及び購入価格は表示しない。
【0059】
一方、図7の表示ルールより、「電化製品」及び「雑貨」は第2の表示ルールが設定されている。このため、閲覧画像生成部21は、図8に示すように、第2の表示ルールが設定されている商品のカテゴリ「電化製品」及び「雑貨」においては、購入商品の識別情報(歯ブラシ等の呼び名等)及び購入価格(523円等)を表示する。なお、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とは表示されてもよいし、表示されなくてもよいが、図示する例では表示されている(雑貨、523円等)。
【0060】
なお、閲覧画像生成部21は、商品識別情報と各商品が属するカテゴリとを対応付けた対応情報に基づき、電子レシート情報に含まれる商品識別情報各々に対応したカテゴリを特定してもよい。
【0061】
その他、電子レシート管理装置10は、店舗システム30から電子レシート情報を取得した後の任意のタイミングで、商品識別情報と各商品が属するカテゴリとを対応付けた対応情報に基づき、取得した電子レシート情報に含まれる商品識別情報各々に対応したカテゴリを特定し、特定したカテゴリを示す情報を電子レシート情報に付与してもよい。そして、閲覧画像生成部21は、このようにして電子レシート情報に付与された情報に基づき、電子レシート情報に含まれる商品識別情報各々に対応したカテゴリを特定してもよい。
【0062】
図9に、閲覧画像生成部21が生成する閲覧用電子レシート画像の他の一例を示す。当該閲覧用電子レシート画像は、商品のカテゴリ各々に対応して「詳細」ボタン又は「閉じる」ボタンが表示されている点が、図8に示す閲覧用電子レシート画像と異なる。購入商品の識別情報及び購入価格が表示されていない商品のカテゴリに対応して、「詳細」ボタンが表示されている。そして、購入商品の識別情報及び購入価格が表示されている商品のカテゴリに対応して、「閉じる」ボタンが表示されている。
【0063】
端末装置20は、図9に示す閲覧用電子レシート画像を表示している時に、「詳細」ボタン及び「閉じる」ボタンに対する操作(タッチ操作等)を受付けることができる。「詳細」ボタンに対する操作を受付けると、閲覧画像生成部21は、その商品のカテゴリに対応して購入商品の識別情報及び購入価格を表示させる。そして、「閉じる」ボタンに対する操作を受付けると、閲覧画像生成部21は、その商品のカテゴリに対応して表示されている購入商品の識別情報及び購入価格を非表示にする。
【0064】
本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0065】
以上、本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30によれば、第1の実施形態と同様な作用効果が実現される。また、商品のカテゴリ別に、閲覧用電子レシート画像において購入商品の識別情報及び購入価格を表示するか否かを切り替えることができる。このため、例えば、詳細情報を確認したい商品のカテゴリにおいては購入商品の識別情報及び購入価格を表示させ、詳細情報の確認が不要な商品のカテゴリにおいては購入商品の識別情報及び購入価格を表示させないことができる。電子レシート情報の中の必要な情報のみを表示させ、不要な情報を非表示とできるので、閲覧用電子レシート画像における情報量が低減され、内容を把握し易くなる。
【0066】
<第3の実施形態>
本実施形態は、表示ルール及び閲覧用電子レシート画像の内容が具体化される点で第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0067】
本実施形態の表示ルールでは、商品のカテゴリ各々に表示優先順位が設定される。そして、閲覧画像生成部21は、商品のカテゴリ毎にまとめて購入内容を示す購入情報(「購入商品の識別情報及び購入価格」、又は、「各商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計」等)を表示し、表示優先順位の順に商品のカテゴリ毎の購入情報を並べた閲覧用電子レシート画像を生成する。なお、本実施形態では、第2の実施形態で説明した表示ルールがさらに適用されてもよいし、適用されなくてもよい。
【0068】
図10に、本実施形態の表示ルールの一例を模式的に示す。図示する例では、商品のカテゴリ毎に第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定され、商品のカテゴリ各々に表示優先順位が設定されている。第1の表示ルール及び第2の表示ルールは、第2の実施形態で説明した通りである。
【0069】
ここで、閲覧画像生成部21が生成する閲覧用電子レシート画像の一例を図11に示す。当該閲覧用電子レシート画像は、図4に示される日時「2019年3月28日14時15分」で特定される電子レシート情報と、図10に示される表示ルールとに基づき生成されたものである。
【0070】
図10の表示ルールより、「食品」は第1の表示ルールが設定されている。このため、閲覧画像生成部21は、図11に示すように、第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリ「食品」においては、商品のカテゴリの識別情報(カテゴリの呼び名等)とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計(932円)とを表示し、購入商品の識別情報及び購入価格は表示しない。
【0071】
一方、図10の表示ルールより、「電化製品」及び「雑貨」は第2の表示ルールが設定されている。このため、閲覧画像生成部21は、図11に示すように、第2の表示ルールが設定されている商品のカテゴリ「電化製品」及び「雑貨」においては、購入商品の識別情報(歯ブラシ等の呼び名等)及び購入価格を表示する。なお、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とは表示されてもよいし、表示されなくてもよいが、図示する例では表示されている。
【0072】
そして、図10の表示ルールより、表示優先順位は、「(1)食品」→「(2)雑貨」→「(3)電化製品」・・・の順である。このため、閲覧画像生成部21は、図11に示すように、この順に各カテゴリの購入情報を上から並べた閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0073】
閲覧画像生成部21は、第2の実施形態で説明したように、商品のカテゴリ各々に対応して「詳細」ボタン又は「閉じる」ボタンを表示した閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。
【0074】
本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30のその他の構成は、第1又は第2の実施形態と同様である。
【0075】
以上、本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30によれば、第1の実施形態と同様な作用効果が実現される。また、第2の実施形態で説明した表示ルールを適用することで、第2の実施形態と同様な作用効果が実現される。
【0076】
また、商品のカテゴリ各々の購入情報を、予め設定された表示優先順位の順に並べて表示することができる。このため、例えば、比較的重要な商品のカテゴリの購入情報をより上に表示させ、比較的重要でない商品のカテゴリの購入情報をより下に表示させることができる。比較的重要な商品のカテゴリの購入情報と、比較的重要でない商品のカテゴリの購入情報とを分けて表示させることができるので、閲覧用電子レシート画像の内容を把握し易くなる。
【0077】
<第4の実施形態>
本実施形態は、表示ルール及び閲覧用電子レシート画像の内容が具体化される点で第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0078】
本実施形態の表示ルールでは、図12に示すように、商品毎に基準価格が設定される。そして、閲覧画像生成部21は、購入価格が基準価格を超える商品と、購入価格が基準価格以下である商品とを識別可能な閲覧用電子レシート画像を生成する。なお、本実施形態では、第2の実施形態で説明した表示ルール及び第3の実施形態で説明した表示ルールの少なくとも一方がさらに適用されてもよいし、適用されなくてもよい。
【0079】
ここで、閲覧画像生成部21が生成する閲覧用電子レシート画像の一例を図13に示す。当該閲覧用電子レシート画像は、図4に示される日時「2019年3月28日14時15分」で特定される電子レシート情報と、図12に示される表示ルールとに基づき生成されたものである。
【0080】
図12の表示ルールより「電池(単3×6本)」の基準価格は「800円」であり、図4より「電池(単3×6本)」の購入価格は「853円」である。すなわち、「電池(単3×6本)」は、購入価格が基準価格を超える商品である。このため、閲覧画像生成部21は、図13に示すように、その旨が識別可能な情報を閲覧用電子レシート画像に含める。図13では、「電池(単3×6本)」に対応付けて上向き矢印が表示されている。
【0081】
一方、図12の表示ルールより「電球(40W)」の基準価格は「750円」であり、図4より「電球(40W)」の購入価格は「712円」である。すなわち、「電球(40W)」は、購入価格が基準価格以下である商品である。このため、閲覧画像生成部21は、図13に示すように、その旨が識別可能な情報を閲覧用電子レシート画像に含める。図13では、「電球(40W)」に対応付けて下向き矢印が表示されている。
【0082】
図13の「食品」のように、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とを表示し、購入商品の識別情報及び購入価格は表示しない場合、その商品のカテゴリに含まれる購入商品の中の少なくとも1つにおいて購入価格が基準価格を超える場合、その商品のカテゴリに対応付けて上向き矢印を表示してもよい。そして、その商品のカテゴリに含まれる購入商品のすべてにおいて購入価格が基準価格以下である場合、その商品のカテゴリに対応付けて下向き矢印を表示してもよい。
【0083】
なお、閲覧画像生成部21は、第2の実施形態で説明したように、商品のカテゴリ各々に対応して「詳細」ボタン又は「閉じる」ボタンを表示した閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。
【0084】
本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態のいずれかと同様である。
【0085】
以上、本実施形態の電子レシート管理装置10、端末装置20及び店舗システム30によれば、第1の実施形態と同様な作用効果が実現される。また、第2の実施形態で説明した表示ルールを適用することで、第2の実施形態と同様な作用効果が実現される。また、第3の実施形態で説明した表示ルールを適用することで、第3の実施形態と同様な作用効果が実現される。
【0086】
また、商品毎に基準価格を設定しておき、購入価格が基準価格を超える商品と、購入価格が基準価格以下である商品とを識別可能に表示することができる。このため、購入商品の価格が比較的高めか低めかを容易に把握することができる。
【0087】
ここで、変形例を説明する。表示ルール設定部122は、過去の購入履歴に基づき表示ルールを設定してもよい。具体的には、表示ルール設定部122は、過去の同一商品又は同種商品の購入価格に基づき、各商品の基準価格を設定してもよい。例えば、表示ルール設定部122は、各ユーザが過去(全ての期間、直近の所定期間等)に購入した同一商品又は同種商品の購入価格の統計値(平均値、最頻値、中央値、最大値、最小値等)を基準価格として設定してもよいし、各ユーザが直近に購入した同一商品又は同種商品の購入価格を基準価格として設定してもよい。表示ルール設定部122は、同種商品を互いに対応付けた情報に基づき、同種商品を識別できる。
【0088】
当該変形例によれば、各ユーザの過去の購入履歴に基づき、各商品の基準価格を設定し、その基準価格との比較結果を閲覧用電子レシート画像に含めることができる。ユーザ毎に適切な基準価格を自動的に設定できるので、ユーザ負担を軽減しつつ、有益な情報をユーザに提供することができる。
【0089】
<変形例1>
ここで、すべての実施形態に適用可能な変形例を説明する。ここまでは、端末装置20が閲覧画像生成部21を備える例を説明した。変形例として、図14の機能ブロック図に示すように、電子レシート管理装置10が、閲覧画像生成部124を備えてもよい。図15のシーケンス図を用いて、当該変形例の処理の流れの一例を説明する。
【0090】
まず、ユーザは、端末装置20を操作し、所定のアプリ又は所定のホームページを介して電子レシート管理装置10にログインする。そして、ユーザは、ログイン後のページにおいて、所定の1つの決済の電子レシートを閲覧するリクエストを入力する。1つの決済は、例えば、買物した日時、店舗情報、買物情報等を用いて識別される。
【0091】
すると、端末装置20は、ユーザ識別情報(ログイン時の情報)及び1つの決済を識別する情報を含む電子レシート閲覧リクエストを電子レシート管理装置10に送信する(S20)。
【0092】
電子レシート管理装置10は、その電子レシート閲覧リクエストに基づき記憶部11を検索し、所定の電子レシート情報を抽出する(S21)。具体的には、電子レシート管理装置10は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられており、かつ、ユーザが指定した1つの決済に関する電子レシート情報を抽出する。
【0093】
また、電子レシート管理装置10は記憶部11を検索し、所定の表示ルールを抽出する(S21)。具体的には、検索部123は、電子レシート閲覧リクエストに含まれるユーザ識別情報に対応付けられている表示ルールを抽出する。
【0094】
そして、電子レシート管理装置10は、その電子レシート情報と表示ルールとに基づき閲覧用電子レシート画像を生成し(S22)、生成した閲覧用電子レシート画像を端末装置20に送信する(S23)。
【0095】
端末装置20は、受信した閲覧用電子レシート画像を出力(例:ディスプレイに表示)する(S24)。
【0096】
当該変形例においても、第1乃至第4の実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0097】
<変形例2>
すべての実施形態に適用可能な他の変形例を説明する。変形例2では、ユーザ識別情報毎に、複数の閲覧者(父、母、兄、姉等)が設定できる。そして、閲覧者ごとに表示ルールが設定できる。記憶部11が、各ユーザ識別情報に対応付けて設定された複数の閲覧者を示す情報、及び、閲覧者ごとに設定された表示ルールを記憶する。この場合、端末装置20は、電子レシート閲覧リクエストに加えて、閲覧者を指定するユーザ入力を受付ける。そして、端末装置20(又は電子レシート管理装置10)は、指定された閲覧者に対応付けられた表示ルールに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する。
【0098】
同じ電子レシート情報を閲覧する場合であっても、閲覧者毎に確認したい内容は異なり得る。閲覧者ごとに表示ルールを設定でき、閲覧者毎に自分好みの閲覧用電子レシート画像を生成できる当該変形例によれば、各閲覧者は電子レシートの内容を把握し易くなる。なお、当該変形例においても、第1乃至第4の実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0099】
<変形例3>
すべての実施形態に適用可能な他の変形例を説明する。変形例3では、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、購入価格の昇順又は降順に購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。例えば、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、全ての購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を、購入価格の昇順又は降順に並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。その他、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、第1乃至第4の実施形態で説明したように複数の購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を商品のカテゴリ毎にまとめて表示し、各カテゴリに含まれる複数の購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を、購入価格の昇順又は降順に並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。
【0100】
また、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、第1乃至第4の実施形態で説明したように複数の購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を商品のカテゴリ毎にまとめて表示し、各カテゴリの購入情報(「購入商品の識別情報及び購入価格」、又は、「各商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計」等)を、各カテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計の昇順又は降順に並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。
【0101】
当該変形例によれば、閲覧用電子レシート画像に表示された複数の購入商品の情報を上から順に閲覧することで、金額順に閲覧することができる。このため、電子レシートの内容を把握し易くなる。
【0102】
<変形例4>
すべての実施形態に適用可能な他の変形例を説明する。変形例4では、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、購入回数の昇順又は降順に購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。例えば、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、全ての購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を、購入回数の昇順又は降順に並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。その他、閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、第1乃至第4の実施形態で説明したように複数の購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を商品のカテゴリ毎にまとめて表示し、各カテゴリに含まれる複数の購入商品の情報(購入商品の識別情報及び購入価格)を、購入回数の昇順又は降順に並べた閲覧用電子レシート画像を生成してもよい。閲覧画像生成部21(又は閲覧画像生成部124)は、各ユーザの購入履歴に基づき、各購入商品の購入回数を特定できる。
【0103】
当該変形例によれば、閲覧用電子レシート画像に表示された複数の購入商品の情報を上から順に閲覧することで、購入回数順に閲覧することができる。このため、電子レシートの内容を把握し易くなる。
【0104】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0105】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. コンピュータが、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成し、前記閲覧用電子レシート画像を出力する処理方法。
2. 1に記載の処理方法において、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ毎に、第1の表示ルール又は第2の表示ルールが設定されており、
前記コンピュータは、
前記第1の表示ルールが設定されている商品のカテゴリにおいては、商品のカテゴリの識別情報とその商品のカテゴリに含まれる購入商品の購入価格の合計とを表示し、
前記第2の表示ルールが選択されている商品のカテゴリにおいては、購入商品の識別情報及び購入価格を表示する処理方法。
3. 1又は2に記載の処理方法において、
前記表示ルールでは、商品のカテゴリ各々に表示優先順位が設定されており、
前記コンピュータは、商品のカテゴリ毎にまとめて購入内容を示す購入情報を表示し、前記表示優先順位の順に前記商品のカテゴリ毎の前記購入情報を並べた前記閲覧用電子レシート画像を生成する処理方法。
4. 1から3のいずれかに記載の処理方法において、
前記表示ルールでは、商品毎に基準価格が設定されており、
前記コンピュータは、購入価格が前記基準価格を超える商品と、購入価格が前記基準価格以下である商品とを識別可能な前記閲覧用電子レシート画像を生成する処理方法。
5. 1から4のいずれかに記載の処理方法において、
前記コンピュータは、ユーザ入力に基づき前記表示ルールを設定する処理方法。
6. 1から5のいずれかに記載の処理方法において、
前記コンピュータは、過去の購入履歴に基づき前記表示ルールを設定する処理方法。
7. 6に記載の処理方法において、
前記コンピュータは、過去の同一商品又は同種商品の購入価格に基づき、前記基準価格を設定する処理方法。
8. 購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段と、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段と、
を有する装置。
9. コンピュータを、
購入商品の識別情報及び購入価格を含む電子レシート情報と、商品のカテゴリ別又は商品別に設定された表示ルールとに基づき、閲覧用電子レシート画像を生成する閲覧画像生成手段、及び、
前記閲覧用電子レシート画像を出力する出力手段、
として機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0106】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 電子レシート管理装置
11 記憶部
12 管理部
121 電子レシート情報登録部
122 表示ルール設定部
123 検索部
124 閲覧画像生成部
13 出力部
14 入力部
20 端末装置
21 閲覧画像生成部
22 出力部
23 入力部
30 店舗システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15