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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ボトル缶の塗装装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 12/14 20060101AFI20240110BHJP
   B05B 15/58 20180101ALI20240110BHJP
   B05B 9/01 20060101ALI20240110BHJP
   B05B 9/03 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
B05B12/14
B05B15/58
B05B9/01
B05B9/03
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019181855
(22)【出願日】2019-10-02
(65)【公開番号】P2021053607
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】305060154
【氏名又は名称】アルテミラ製缶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和
(72)【発明者】
【氏名】赤井田 佳那
(72)【発明者】
【氏名】松元 裕満
【審査官】市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-144775(JP,A)
【文献】特開2008-238180(JP,A)
【文献】特開平10-216576(JP,A)
【文献】特開平8-150353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B1/00-17/08
B05D1/00-7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給配管を介してスプレーガンに塗料を供給する塗料供給系が第1供給系及び第2供給系の2系統設けられており、前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれは、前記塗料を貯留するタンクと、前記タンクから前記供給配管を介して前記塗料をスプレーガンに圧送するためのポンプと、前記スプレーガンに供給される前記塗料の圧力を調整するレギュレータと、を有し、
前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれの前記供給配管における前記ポンプと前記レギュレータとの間には、前記第1供給系の前記供給配管を流通する前記塗料の一部を分岐させて前記第2供給系の前記供給配管に流通可能な供給分岐機構が設けられており、
前記第1供給系の前記供給配管により前記塗料が供給された前記スプレーガンから前記塗料を回収して前記第1供給系の前記タンクに流通させる回収配管を有する第1回収系と、前記第2供給系の前記供給配管により前記塗料が供給された前記スプレーガンから前記塗料を回収して前記第2供給系の前記タンクに流通させる第2回収系と、を備え、
前記第1回収系の前記回収配管と前記第2回収系の前記回収配管との間には、前記第2回収系の前記回収配管を流通する前記塗料の流通を、前記第1回収系の前記回収配管に切り替えて前記塗料を流通可能な回収切り替え機構が設けられていることを特徴とするボトル缶の塗装装置。
【請求項2】
前記第1回収系及び前記第2回収系のそれぞれの前記回収配管には、前記スプレーガン側への前記塗料の逆流を防止する逆止弁が設けられており、前記回収切り替え機構には、前記第1回収系の前記回収配管に前記第2供給系の前記回収配管を流通する前記塗料を流通させる際に、前記第2供給系の前記供給配管への前記塗料の逆流を防止する前記逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項に記載のボトル缶の塗装装置。
【請求項3】
前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれの前記供給配管における前記レギュレータと前記ポンプとの間に供給側流路切り替え部が設けられるとともに、前記回収配管の前記逆止弁と前記タンクとの間に回収側流路切り替え部が設けられ、前記供給側流路切り替え部と前記回収側流路切り替え部との間には、循環配管が設けられていることを特徴とする請求項に記載のボトル缶の塗装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料等の内容物が充填されるボトル缶の塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、缶の開口端部にキャップが装着されたボトル缶が知られている。このボトル缶は、底部を有する筒体に縮径加工を施して形成した小径部に膨出部や雄ねじ部等を成形する口部形成工程が施されることにより形成される。このようなボトル缶では、ボトル缶の内面を内容物から保護するため、耐食性が高い合成樹脂塗膜をボトル缶の内面に形成している。この合成樹脂被膜の形成は、縮径加工前に施されるのが一般的である。
【0003】
このようなボトル缶の内面に合成樹脂塗膜(塗膜)を形成する方法として、特許文献1に記載の方法が知られている。
特許文献1に記載の方法は、有底円筒状の缶本体(筒体)の内面に、少なくとも口部が加工される部分の塗膜を缶胴中央部の内面部分の塗膜よりも厚くして形成しておき、この塗装済みの缶本体の上部を縮径し、その縮径部分の上端部に口部を加工する。この塗膜の形成は、3つのスプレーガンを用いた2つの工程により実行され、第1塗布工程では、第1スプレーガン及び第2スプレーガンにより筒体の内面の全領域に塗料が塗布され、第2塗布工程では、第3スプレーガンにより筒体の内面の口部となる領域にのみ塗料が塗布される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-238180号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の方法では、3つのスプレーガンのうち、2つのスプレーガンに粘度が低い塗料が供給され、1つのスプレーガンに粘度の高い塗料が供給される。このため、特許文献1の構成では、2つのスプレーガンに粘度が低い塗料を供給する第1の供給系と、1つのスプレーガンに粘度が高い塗料を供給する第2の供給系とが備えられている。
【0006】
しかしながら、ボトル缶の形状や充填される飲料の種類等によっては、3つのスプレーガンの全てから同じ粘度の塗料を供給する場合がある。この場合、第2の供給系の塗料を貯留するタンク内の塗料を第1供給系の塗料に入れ替える必要があるとともに、第2の供給系を構成する配管全てを洗浄する必要がある。このタンク及び第2の供給系の配管の洗浄には、8時間以上の時間がかかる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、異なる塗料を供給する2つの供給系を有する塗装装置において、一方の供給系の塗料を該供給系のスプレーガンのみならず、他方の供給系のスプレーガンにも供給する場合における他方の供給系の洗浄時間を短縮できるボトル缶の塗装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のボトル缶の塗装装置は、供給配管を介してスプレーガンに塗料を供給する塗料供給系が第1供給系及び第2供給系の2系統設けられており、前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれは、前記塗料を貯留するタンクと、前記タンクから前記供給配管を介して前記塗料をスプレーガンに圧送するためのポンプと、前記スプレーガンに供給される前記塗料の圧力を調整するレギュレータと、を有し、前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれの前記供給配管における前記ポンプと前記レギュレータとの間には、前記第1供給系の前記供給配管を流通する前記塗料の一部を分岐させて前記第2供給系の前記供給配管に流通可能な供給分岐機構が設けられている。
【0009】
本発明では、第1供給系のタンクに貯留されている塗料と、第2供給系のタンクに貯留されている塗料とは、異なる塗料により形成されており、第1供給系のスプレーガンには第1塗料が供給され、第2供給系のスプレーガンには、第2塗料が供給される。
このような構成において、第1供給系のスプレーガン及び第2供給系のスプレーガンの両方に第1塗料を供給する場合、第1供給系の供給配管から供給分岐機構により第1塗料の一部を分岐して第2供給系の供給配管に第1塗料を供給する。これにより、第1塗料が第1供給系の供給配管に接続されるスプレーガンに供給されるとともに、第2供給系の供給配管に接続されるスプレーガンに第2塗料に代えて、供給接続配管を介して第1塗料が供給される。また、第2供給系の供給配管におけるポンプとレギュレータとの間に供給分岐機構が設けられているので、第1供給系のタンクから第1塗料を供給する前に、第2供給系の供給配管における供給分岐機構よりスプレーガン側の各種構成を洗浄するだけでよい。一方、第2供給系の供給配管に第1塗料を供給した後、再度第2供給配管に第2塗料を供給する場合にも、第2供給系の供給配管における供給分岐機構よりスプレーガン側の各種構成及び供給分岐機構を洗浄すればよい。このため、第1塗料を第1供給系のスプレーガン及び第2供給系のスプレーガンの両方に供給する場合、及び、第2供給系の供給配管に第1塗料を供給した後、再度第2供給配管に第2塗料を供給する場合のそれぞれにおいて第2供給系の洗浄時間を短縮できる。また、供給分岐機構がポンプとレギュレータとの間に設けられているので、第1供給系の供給配管から供給分岐機構により第2供給系に第1塗料が供給された際に、第2供給系のレギュレータにより第1塗料の圧力を調整できる。
【0010】
本発明のボトル缶の塗装装置の好ましい態様としては、前記第1供給系の前記供給配管により前記塗料が供給された前記スプレーガンから前記塗料を回収して前記第1供給系の前記タンクに流通させる回収配管を有する第1回収系と、前記第2供給系の前記供給配管により前記塗料が供給された前記スプレーガンから前記塗料を回収して前記第2供給系の前記タンクに流通させる第2回収系と、を備え、前記第1回収系の前記回収配管と前記第2回収系の前記回収配管との間には、前記第2回収系の前記回収配管を流通する前記塗料の流通を、前記第1回収系の前記回収配管に切り替えて前記塗料を流通可能な回収切り替え機構が設けられているとよい。
【0011】
上記態様では、第1供給系のタンクに貯留された塗料が第1供給系のスプレーガン及び第2供給系のスプレーガンのそれぞれに供給される場合、第2供給系のスプレーガンに供給された第1供給系の塗料は、回収切り替え機構により第2回収系の回収配管から第1回収系の回収配管に流通して、第1供給系のタンクに戻る。この場合、第1供給系のタンクから塗料を供給する前に、第2回収系の回収配管における回収切り替え機構よりスプレーガン側の各種構成を洗浄するだけでよい。一方、第2回収系の回収配管で第1塗料を回収した後、再度第2回収配管で第2塗料を回収する場合にも、第2回収系の回収配管における回収切り替え機構よりスプレーガン側の各種構成及び回収切り替え機構を洗浄するだけでよい。このため、第2回収系の回収配管で第1塗料を回収する場合及び、第2回収系の回収配管で第1塗料を回収した後、再度第2回収配管で第2塗料を回収する場合のそれぞれにおいて、第2回収系の洗浄時間を短縮できる。
【0012】
本発明のボトル缶の塗装装置の好ましい態様としては、前記第1回収系及び前記第2回収系のそれぞれの前記回収配管には、前記スプレーガン側への前記塗料の逆流を防止する逆止弁が設けられており、前記回収切り替え機構には、前記第1回収系の前記回収配管に前記第2供給系の前記回収配管を流通する前記塗料を流通させる際に、前記第2供給系の前記供給配管への前記塗料の逆流を防止する前記逆止弁が設けられているとよい。
【0013】
上記態様では、各回収配管が逆止弁を有しているので、各回収配管を流通する塗料のスプレーガンへの逆流を防止できるとともに、回収切り替え機構の逆止弁により、第2回収系の回収配管から回収切り替え機構を介して第1回収系の回収配管に流入した塗料の逆流を防止できる。
【0014】
本発明のボトル缶の塗装装置の好ましい態様としては、前記第1供給系及び前記第2供給系のそれぞれの前記供給配管における前記レギュレータと前記ポンプとの間に供給側流路切り替え部が設けられるとともに、前記回収配管の前記逆止弁と前記タンクとの間に回収側流路切り替え部が設けられ、前記供給側流路切り替え部と前記回収側流路切り替え部との間には、循環配管が設けられているとよい。
【0015】
上記態様では、供給側流路切り替え部及び回収側流路切り替え部を操作することにより、タンクから圧送された塗料を供給配管、循環配管及び回収配管を介して循環させることができる。これにより、タンク及びポンプと、タンク及びポンプ以外の各種構成と、を切り分けて洗浄することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、異なる塗料を供給する2つの供給系を有する塗装装置において、一方の供給系の塗料を該供給系のスプレーガンのみならず、他方の供給系のスプレーガンにも供給する場合における他方の供給系の洗浄時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るボトル缶の塗装装置の概略を示す概略図である。
図2図1に示す塗装装置において、各塗料が循環配管を流通する状態を示す概略図である。
図3図1に示す塗装装置において、第1供給系の塗料を第2供給系に供給した状態における配管構成をわかりやすく示した図である。
図4図1に示す塗装装置により塗装されるボトル缶の半分を断面にした正面図である。
図5】上記実施形態のボトル缶の製造工程における筒体の内面を塗装する内面塗装工程の第1工程を示す模式図である。
図6】上記内面塗装工程の第2工程を示す模式図である。
図7】上記内面塗装工程の第3工程を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のボトル缶の塗装装置4(図1参照)により塗装されるボトル缶1は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の薄板金属からなり、図4に示すように、有底円筒状に形成されている。このボトル缶1は、底部11と、底部11の缶軸S方向上側(開口端1a側)に位置する円筒部12と、円筒部12に対して缶軸S方向上側に向かうに従って縮径するテーパ部13と、テーパ部13の缶軸S方向上側に接続された首部14と、首部14の缶軸S方向上側に接続された口部15と、を備えている。この口部15は、首部14に接続され、首部14よりも径方向外側に向けて膨出する帯状の膨出部151と、膨出部151の缶軸S方向上側に位置する雄ねじ部152と、雄ねじ部152の缶軸S方向上側に位置するカール部153と、を有している。このカール部153は、ボトル缶1の開口端1aに形成され、膨出部151は、キャップ(図示省略)の裾を巻き締めるために用いられる。
【0019】
このような底部11の内面は、開口端1a(缶軸S方向上側)に向けて突出する缶底凸部31と、該缶底凸部31の周縁部に接続される環状の凹部32と、凹部32の外周端に接続され、缶軸S方向上側に向かうに従って漸次拡径する拡径部33と、を有している。
【0020】
このボトル缶1を製造するには、まず、アルミニウム合金等の薄板金属の板材を打ち抜いて絞り加工することにより、比較的大径で浅いカップを成形した後、このカップに再度の絞り加工及びしごき加工(DI加工)を加えて、所定高さの有底円筒状の筒体22を成形する。このDI加工により、筒体22の底部は最終のボトル缶1としての底部11の形状に成形される。
次いで、筒体22を脱脂及び化成処理した後、外周面22bに印刷を施すとともに、その印刷層を含む外周面全体に透明な塗膜(オーバーコート又は仕上げニス)を形成し、塗装後の筒体22をオーブン内に通して印刷層及び塗膜を焼き付け、乾燥させる。
【0021】
そして、筒体22を塗装装置(図1参照)に供給して、筒体22の内周面に3つのスプレーガン71,72,73を用いて塗料を吹き付けて内面塗装を行い、焼き付け、乾燥する。次いで、筒体22の開口端部側を縮径加工(ネッキング加工)することにより、円筒部12に連続するテーパ部13を形成するとともに、テーパ部13の上方で缶軸S方向に延びる小径の小径部を形成し、この小径部を加工して、膨出部151、雄ねじ部152、カール部153を形成することにより、図4に示すボトル缶1が形成される。
【0022】
この一連の製造工程における内面塗装工程においては、筒体22の内面22aに形成される塗膜の厚さを各部位によって異ならせている。
【0023】
[塗装装置の構成]
このような筒体22の内面22aの塗装は、塗装装置4により実行される。この塗装装置4は、図1に示すように、底部11の内面における凹部32及び拡径部33に塗料を塗布するスプレーガン71(以下、底部用スプレーガン71という)及び底部11の内面及び筒体22における雄ねじ部152及びカール部153となる領域以外の領域に塗料を塗布するスプレーガン72(以下、缶胴用スプレーガン72という)のそれぞれに平均分子量が2000~7000のエポキシ樹脂又はアクリル樹脂からなる第1塗料を供給し、底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給された第1塗料を回収する第1系統4Aと、筒体22における雄ねじ部152及びカール部153となる領域に塗料を塗布するスプレーガン73(以下、口部用スプレーガン73という)に平均分子量が10000~30000のエポキシ樹脂又はアクリル樹脂からなる第2塗料を供給し、口部用スプレーガン73に供給された第2塗料を回収する第2系統4Bと、を備えている。
【0024】
第1系統4Aは、供給配管52Aを介して底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に第1塗料を供給する第1供給系5Aと、底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給された第1塗料の一部を回収する第1回収系6Aとからなる。また、第2系統4Bは、供給配管52Bを介して口部用スプレーガン73に第2塗料を供給する第2供給系5Bと、口部用スプレーガン73に供給された第2塗料の一部を回収する第2回収系6Bとからなる。つまり、塗装装置4には、塗料供給系及び塗料回収系がそれぞれ2系統設けられている。
【0025】
(供給系の構成)
第1供給系5Aは、図1に示すように、第1塗料を貯留するタンク51Aと、タンク51Aから供給配管52Aを介して第1塗料を底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に圧送するためのポンプ53Aと、供給配管52A内を流通する第1塗料を加熱するヒータ54Aと、ヒータ54Aにより加熱された第1塗料の不純物を除去するフィルタ55Aと、フィルタ55Aを流通した第1塗料の圧力を調整するレギュレータ56A,57Aと、を有している。レギュレータ56Aは、供給配管52Aにより底部用スプレーガン71に接続され、レギュレータ57Aは、供給配管52Aにより缶胴用スプレーガン72に接続されている。
【0026】
第2供給系5Bは、図1に示すように、第2塗料を貯留するタンク51Bと、タンク51Bから供給配管52Bを介して第2塗料を口部用スプレーガン73に圧送するためのポンプ53Bと、供給配管52B内を流通する第2塗料を加熱するヒータ54Bと、ヒータ54Bにより加熱された第2塗料の不純物を除去するフィルタ55Bと、フィルタ55Bを流通した第2塗料の圧力を調整するレギュレータ56Bと、を有している。
【0027】
このような構成により、第1供給系5Aでは、ポンプ53Aが駆動すると、供給配管52Aにタンク51Aに貯留されている第1塗料が流通し、この第1塗料がヒータ54Aにより例えば、40℃程度の温度に温められてフィルタ55Aに供給され、フィルタ55Aにより不純物が除去される。そして、不純物が除去された第1塗料は、供給配管52Aを介してレギュレータ56A,57Aに流通し、このレギュレータ56A,57Aにより圧力が調整されて底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給される。
また、第2供給系5Bでは、ポンプ53Bが駆動すると、供給配管52Bにタンク51Bに貯留されている第2塗料が流通し、この第2塗料がヒータ54Bにより上記温度に温められてフィルタ55Bに供給され、フィルタ55Bにより不純物が除去される。そして、不純物が除去された第2塗料は、供給配管52Bを介してレギュレータ56Bに流通し、このレギュレータ56Bにより圧力が調整されて、口部用スプレーガン73に供給される。
【0028】
(回収系の構成)
第1回収系6Aは、図1に示すように、底部用スプレーガン71に接続される回収配管61Aと、缶胴用スプレーガン72に接続される回収配管62Aと、これら回収配管61A,62Aが接続されるマニホールド63Aと、を備えている。このマニホールド63Aは、複数の流路を1つの流路にまとめる機能を有しており、このマニホールド63Aにより回収配管61A,62Aは、1つの流路にまとめられ、この1つの流路(回収配管61A)がタンク51Aに接続される。また、回収配管61A,62Aにおけるマニホールド63Aの手前側には、逆止弁611A,621Aが設けられており、この逆止弁611A,621Aにより底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72から回収した第1塗料の逆流を防止している。
【0029】
第2回収系6Bは、図1に示すように、口部用スプレーガン73に接続される回収配管61Bを備えており、その途中にマニホールド63Bが設けられている。回収配管61Bにおけるマニホールド63Bの手前側には、逆止弁611Bが設けられており、この逆止弁611Bにより口部用スプレーガン73から回収した第2塗料の逆流を防止している。
このような構成により、第1回収系6Aでは、底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給された第1塗料の一部が回収配管61A,62Aを流通してマニホールド63Bに供給され、タンク51Aへと流入する。また、第2回収系6Bでは、口部用スプレーガン73に供給された第2塗料の一部が回収配管61Bを流通してマニホールド63Bに供給され、第2塗料がタンク51Bへと流入する。
【0030】
(供給分岐機構の構成)
第1供給系5A及び第2供給系5Bのそれぞれの供給配管52A,52Bにおけるポンプ53A,53Bとレギュレータ56A,57A,56Bとの間には、第1供給系5Aの供給配管52Aを流通する第1塗料の一部を分岐させて第2供給系5Bの供給配管52Bに流通可能な供給分岐機構7Aが設けられている。この供給分岐機構7Aは、供給配管52Aにおけるフィルタ55Aとレギュレータ56A,57Aとの間に設けられた供給側接続部58Aと、供給配管52Bにおけるフィルタ55Bとレギュレータ56Bの間に設けられた供給側接続部58Bと、これら供給側接続部58Aと供給側接続部58Bのそれぞれに着脱可能な供給接続配管74とからなる。
【0031】
なお、本実施形態では、第2供給系5Bの供給側接続部58Bは、レギュレータ56Bに直接設けられている。また、第1供給系5Aの供給側接続部58Aは、供給配管52Bから分岐した先端により構成され、その分岐した途中にバルブ581Aを備えている。この供給接続配管74を各供給側接続部58A,58Bに接続した後、この供給側接続部58Aのバルブ581Aを開放すると、第1供給系5Aの供給配管52Aから第1塗料の一部が分岐して供給接続配管74に流入することとなる。
また、供給配管52Bにおけるレギュレータ56Bとフィルタ55Bとの間には、バルブ521Bが設けられている。このバルブ521Bを閉じた状態で供給接続配管74を介してレギュレータ56Bに第1塗料を供給すると、バルブ521Bによりフィルタ55B側への第1塗料の逆流が防止される。
【0032】
(回収切り替え機構の構成)
第1回収系6Aの回収配管61Aと第2回収系6Bの回収配管61Bとの間には、第2回収系6Bの回収配管61Bを流通する塗料の流通を、第1回収系6Aの回収配管61Aに切り替えて塗料を流通可能な回収切り替え機構7Bが設けられている。この回収切り替え機構7Bは、回収配管61Aのマニホールド63Aの流入側に設けられた回収側接続部64Aと、回収配管61Bのマニホールド63Bと口部用スプレーガン73との間に設けられた回収側接続部64Bと、これら回収側接続部64Bと回収側接続部64Aとの間に着脱可能に設けられた回収接続配管75とからなる。
【0033】
この回収側接続部64Bは、第2回収系6Bの回収配管61Bを流通する塗料の流通を回収接続配管75に切り替え可能に形成されている。具体的には、回収側接続部64Bは、三方バルブ641Bにより分岐された回収配管61Bの先端により構成されており、この三方バルブ641Bの操作により、第2回収系6Bの回収配管61Bを流通する塗料をそのまま回収配管61Bを流通させてタンク51Bに流入させる、もしくは、各回収側接続部64A,64Bに回収接続配管75を接続して、第1回収系6Aの回収配管61Aに流通させることが可能となっている。
なお、回収接続配管75には、回収側接続部64Bを介して流入した第1塗料の逆流を防ぐ逆止弁751が設けられている。
【0034】
また、第1供給系5A及び第2供給系5Bのそれぞれの供給配管52A,52Bには、図1に示すように、ヒータ54A,54Bとタンク51A,51Bとの間に供給側流路切り替え部59A,59Bが設けられている。一方、第1回収系6A及び第2回収系6Bのそれぞれの回収配管61A,61Bには、マニホールド63A,63Bと、タンク51A,51Bとの間に回収側流路切り替え部65A,65Bが設けられている。これら供給側流路切り替え部59A,59B及び回収側流路切り替え部65A,65Bのそれぞれは、例えば三方バルブ等により構成されている。この供給側流路切り替え部59A,59Bと回収側流路切り替え部65A,65Bとは、循環配管66A,66Bにより接続されている。この循環配管66A,66Bの途中には、バルブ67A,67Bが設けられており、洗浄時以外は閉じられた状態とされている。
【0035】
これら供給側流路切り替え部59A、59B及び回収側流路切り替え部65A,65Bのそれぞれは、各塗料を各スプレーガン71~73に供給する場合には、タンク51A,51Bに接続される供給配管52A,52B及び回収配管61A,61Bに各塗料を流通させる。一方、洗浄液等により供給配管52A,52B及び回収配管61A,61B及び各種構成を洗浄する場合には、バルブ67A,67Bを開放状態とした上で、循環配管66A,66Bに洗浄液を流通させる。この場合、洗浄液は、図2の矢印に示したように、循環配管66A,66Bを介してタンク51A,51B近傍の供給配管52A,52B及び回収配管61A,61Bを循環するため、タンク51A,51B及びポンプ53A,53Bとその他の構成とを切り分けて洗浄することが可能となる。
【0036】
このような塗装装置4により実行される内面塗装工程は、底部11の内面における凹部32及び拡径部33(以下、第3領域Ar3という)に、図5に示すように、底部用スプレーガン71の先端を向けて第1塗料を塗布して、第3領域Ar3に塗膜222cを形成する第1工程と、第1工程後に底部11の内面及び筒体22における雄ねじ部152及びカール部153となる領域以外の領域(以下、第2領域という)の内面に、図6に示すように缶胴用スプレーガン72の先端を向けて第1塗料を塗布して、第2領域Ar2に塗膜222b、缶底凸部31(以下、第4領域Ar4という)に塗膜222dを形成するとともに、第2領域の塗膜222bの厚さを大きくする第2工程と、第2工程後に筒体22における雄ねじ部152及びカール部153となる領域(以下、第1領域という)の内面に、図7に示すように口部用スプレーガン73を向けて第2塗料を塗布して、第1領域Ar1に塗膜222aを形成する第3工程と、を有している。
【0037】
これにより、第3塗料が塗布される第1領域Ar1に形成される塗膜222aを第2領域Ar2及び第4領域Ar4に形成される塗膜222b及び塗膜222dに比べて、厚くするとともに、第3領域Ar3に形成される塗膜222cの厚さを第1領域Ar1に形成される塗膜222aより厚くしている。
【0038】
ところで、上記実施形態では、底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に第1塗料を供給し、口部用スプレーガン73に第2塗料を供給したが、全てのスプレーガン71~73に第1塗料を供給して、筒体22の内面22aを塗装することも可能である。この場合、一般的な塗装装置では、第2供給系5Bのタンク51Bから第2塗料を除去した上で、タンク51B、供給配管52B、回収配管61B及びその他の構成の全てを洗浄して、タンク51Bに第1塗料を貯留しないと、口部用スプレーガン73に第1塗料を供給することができない。
【0039】
本実施形態の塗装装置4は、上述したように、供給分岐機構7A及び回収切り替え機構7Bを有しているため、第2供給系5Bのタンク51Bに第1塗料を貯留しなくても、第1供給系5Aのタンク51Aに貯留された第1塗料を口部用スプレーガン73にも供給できる。以下、その方法について説明する。
【0040】
まず、第2供給系5Bの供給配管52Bにおける供給側接続部58Bより口部用スプレーガン73側及び回収配管61Bにおける回収側接続部64Bより口部用スプレーガン73側の領域を洗浄する。この洗浄は、例えば、バルブ521Bを閉じた後、レギュレータ56Bの供給側接続部58Bから洗浄液を供給することにより実行される。この洗浄液は、供給側接続部58B、レギュレータ56B、供給配管52B、口部用スプレーガン73、回収配管61Bを流通し、回収側接続部64Bから排出される。この洗浄後、供給側接続部58Aと供給側接続部58Bとを供給接続配管74により接続するとともに、回収側接続部64Aと回収側接続部64Bとを回収接続配管75により接続する。この接続時にバルブ521Aを開放状態にするとともにバルブ521Bを閉じた状態として第1塗料の第2供給系5Bの供給配管52Aへの分岐を解除するとともに、第1塗料の供給配管52Bにおける第1塗料の逆流を抑制し、三方バルブ541Bを操作して第2回収系6Bの回収配管61Bを流通する第1塗料の流通を第1回収系6Aのマニホールド63Aへと切り替える。これにより、第1系統4A及び第2系統4Bの流路は、図3に示す状態となる。なお、図3においては、第1塗料が流通する流路をわかりやすくするため、第2系統4Bにおける第1塗料が流通しない各構成を省略している。
【0041】
そして、第1供給系5Aのポンプ53Aが駆動すると、図3に示すように、第1供給系5Aのタンク51Aに貯留された第1塗料が第1供給系5Aの供給配管52Aに接続される底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給されるとともに、供給接続配管74を介して第2供給系5Bの供給配管52Bに接続される口部用スプレーガン73にも供給される。この場合、供給側接続部58Bがレギュレータ56Bに直接設けられているので、供給接続配管74を介して供給された第1塗料の圧力をレギュレータ56Bにより調整した状態で口部用スプレーガン73に供給できる。また、第2供給系5Bの口部用スプレーガン73に供給された第1供給系5Aの第1塗料は、回収接続配管75が接続される回収側接続部64Aがマニホールド63Aの流入側に設けられているため、回収接続配管75を介してマニホールド63Aに供給され、1つの回収配管61Aにまとめられる。そして、第1供給系5Aのタンク51Aに回収される。
【0042】
上記実施形態では、第1供給系5Aの底部用スプレーガン71、缶胴用スプレーガン72及び第2供給系5Bの口部用スプレーガン73の全てに第1塗料を供給する場合、第1供給系5Aの供給配管52Aの供給側接続部58Aと第2供給系5Bの供給配管52Bの供給側接続部58Bとの間に供給接続配管74を接続することにより、第1供給系5Aの供給配管52Aから第1塗料を分岐して供給接続配管74を介して、第1塗料を供給する。これにより、第1供給系5Aのタンク51Aに貯留された第1塗料が底部用スプレーガン71及び缶胴用スプレーガン72に供給されるとともに、第2供給系5Bの供給配管52Bに接続される口部用スプレーガン73に第2供給系5Bのタンク51Bに貯留された第2塗料に代えて、供給接続配管74を介して第1供給系5Aのタンク51Aに貯留された第1塗料が供給される。
【0043】
また、レギュレータ56Bに供給側接続部58Bが設けられているので、第1供給系5Aのタンク51Aから第1塗料を供給する前に、第2供給系5Bの供給配管52Aにおける供給側接続部58Bより口部用スプレーガン73側の各種構成を洗浄するだけでよい。一方、第2供給系5Bの供給配管52Bに第1塗料を供給した後、再度第2供給配管52Bに第2塗料を供給する場合にも、第2供給系5Bの供給配管52Bにおける供給側接続部58Bより口部用スプレーガン73側の各種構成及び供給分岐機構7Aを洗浄すればよい。このため、第1供給系5Aの第1塗料を第1供給系5Aの底部用スプレーガン71、缶胴用スプレーガン72及び第2供給系5Bの口部用スプレーガン73の全てに供給する場合、及び、第2供給系5Bの供給配管52Bに第1塗料を供給した後、再度第2供給配管52Bに第2塗料を供給する場合のそれぞれにおいて、第2供給系5Bの洗浄時間を短縮できる。
また、各供給側接続部58A,58Bが各ポンプ53A,53Bとレギュレータ56A,57A,56Bとの間に設けられているので、第1供給系5Aの供給配管52Aから供給接続配管74を介して第2供給系5Bに第1塗料が供給された際に、第2供給系5Bのレギュレータ56Bにより第1塗料の圧力を調整できる。
さらに、各供給側接続部58A,58Bに供給接続配管74を接続する簡単な方法で、第2供給系5Bの口部用スプレーガン73に第1供給系5Aのタンク51Aから供給される第1塗料を供給でき、その操作も容易となる。
【0044】
第1供給系5Aのタンク51Aに貯留された第1塗料が第1供給系5Aの底部用スプレーガン71、缶胴用スプレーガン72及び第2供給系5Bの口部用スプレーガン73のそれぞれに供給され、第1回収系6Aの回収側接続部64A及び第2回収系6Bの回収配管61Bの回収側接続部64Bに回収接続配管75が接続されるとともに、第2回収系6Bの回収側接続部64Bが第2回収系6Bの回収配管61Bを流通する塗料の流通を回収接続配管75に切り替えていると、第2供給系5Bから口部用スプレーガン73に供給された第1塗料は、第2回収系6Bの回収側接続部64Bにより回収接続配管75を介して第1回収系6Aの回収配管61Aに流通して、第1供給系5Aのタンク51Aに戻る。この場合、第1供給系5Aのタンク51Aから第1塗料を供給する前に、第2回収系6Bの回収配管61Bにおける回収側接続部64Bより口部用スプレーガン73側の各種構成を洗浄するだけでよい。一方、第2回収系6Bの回収配管61Bで第1塗料を回収した後、再度第2回収配管61Bで第2塗料を回収する場合にも、第2回収系6Bの回収配管61Bにおける回収側接続部64Bより口部用スプレーガン73側の各種構成及び回収切り替え機構7Bを洗浄するだけでよい。このため、第2回収系6Bの回収配管61Bで第1塗料を回収する場合及び、第2回収系6Bの回収配管61Bで第1塗料を回収した後、再度第2回収配管61Bで第2塗料を回収する場合のそれぞれにおいて、第2回収系6Bの洗浄時間を短縮できる。
【0045】
各回収配管61A,62A,61Bが逆止弁611A,621A,611Bを有しているので、各回収配管61A,62A,61Bを流通する各塗料の各スプレーガン71~73への逆流を防止できるとともに、回収切り替え機構7B(回収接続配管75)の逆止弁751により、第2回収系6Bの回収配管61Bから回収切り替え機構7Bを介して第1回収系6Aの回収配管61Aに流入した第1塗料の逆流を防止できる。
また、供給側流路切り替え部59A,59B及び回収側流路切り替え部65A,65Bを操作することにより、タンク51A,51Bからポンプ53A,53Bにより圧送された各塗料を供給配管52A,52B、循環配管66A,66B及び回収配管61A,62A,61Bを介して循環させることができる。これにより、タンク51A,51B及びポンプ53A,53Bと、タンク51A,51B及びポンプ53A,53B以外の各種構成と、を切り分けて洗浄することができる。
【0046】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、供給接続配管74及び回収接続配管75は、それぞれ供給側接続部58A,58B及び回収側接続部64A,64Bに着脱可能に構成されていることとしたが、これに限らず、予め供給側接続部58A,58B及び回収側接続部64A,64Bのそれぞれに接続されていてもよい。この場合、第1塗料を第2供給系5Bに供給する度に、供給接続配管74及び回収接続配管75を接続する必要がなく、バルブ581A、バルブ521B及び三方バルブ641Bを操作するだけでよい。
【0047】
上記実施形態では、供給接続配管74は、レギュレータ56Bに設けられた供給側接続部58Bに接続されていることとしたが、これに限らない。例えば、供給側接続部58Bは、供給配管52Bにおけるポンプ53Bとレギュレータ56Bとの間であれば、どのような場所に設けられてもよい。この場合、供給側接続部58Bが設けられる位置近傍におけるポンプ53B側にバルブ521Bに代わるバルブを設ければよい。これにより、供給側接続部58Bを介して供給配管52Bに供給される第1塗料の逆流を抑制できる。
【0048】
上記実施形態では、第1供給系5Aに2つのスプレーガン71,72が接続され、第2供給系5Bに1つのスプレーガン73が接続されることとしたが、これに限らず、各供給系5A,5Bに接続されるスプレーガンの数は、適宜設定できる。
【0049】
上記実施形態では、循環配管66A,66Bを備えることとしたが、これに限らず、循環配管66A,66Bはなくてもよい。この場合、供給側流路切り替え部59A,59B及び回収側流路切り替え部65A,65Bは、なくてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 ボトル缶
1a 開口端
11 底部
12 円筒部
13 テーパ部
14 首部
15 口部
151 膨出部
152 雄ねじ部
153 カール部
22 筒体
22a 内面
22b 外周面
222a,222b,222c,222d 塗膜
31 缶底凸部
32 凹部
33 拡径部
4 塗装装置
4A 第1系統
4B 第2系統
5A 第1供給系
5B 第2供給系
51A,51B タンク
52A,52B 供給配管
521B バルブ
53A,53B ポンプ
54A,54B ヒータ
55A,55B フィルタ
56A,57A,56B レギュレータ
58A,58B 供給側接続部
581A バルブ
59A,59B 供給側流路切り替え部
6A 第1回収系
6B 第2回収系
61A,62A,61B 回収配管
611A,621A 逆止弁
63A,63B マニホールド
64A,64B 回収側接続部
641B 三方バルブ
65A,65B 回収側流路切り替え部
66A,66B 循環配管
67A,67B バルブ
7A 供給分岐機構
7B 回収切り替え機構
71 底部用スプレーガン
72 缶胴用スプレーガン
73 口部用スプレーガン
74 供給接続配管
75 回収接続配管
751 逆止弁
Ar1 第1領域
Ar2 第2領域
Ar3 第3領域
Ar4 第4領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7