(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】学習支援装置、学習支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/02 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
G09B7/02
(21)【出願番号】P 2019224587
(22)【出願日】2019-12-12
【審査請求日】2022-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(72)【発明者】
【氏名】増茂 良紀
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-090117(JP,A)
【文献】国際公開第03/050782(WO,A1)
【文献】特開平05-134598(JP,A)
【文献】特開2019-070717(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0042176(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出題形式の異なる複数の問題を含むデータグループ内の学習コンテンツを表示する表示部と、
前記表示部に表示された第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記第2のデータグループ内の、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを
、他の学習コンテンツと識別可能に前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする学習支援装置。
【請求項2】
検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含
み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示する表示部と、
複数のデータグループから、前記表示部に表示された
前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似
する学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定する特定部と、
を備え、
前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、
前記特定部により特定された前記第2のデータグループ内の、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを前記表示部に表示させる表示制御部
を更に備える、
ことを特徴とする学習支援装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第2のデータグループが存在する場合には、前記第1のデータグループ内の表示させる前記学習コンテンツと、前記第2のデータグループの存在を示す情報とを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の学習支援装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記表示部に表示された前記第2のデータグループが存在するか否かを判定する判定部を含み、当該判定部の判定結果に応じて前記第2のデータグループを特定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の学習支援装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツを前記表示部に表示させるときに、前記判定部により、前記学習コンテンツの形式が同一の又は類似した複数のデータグループの学習コンテンツを関連付けるリストに基づいて、前記第2のデータグループが存在するか否かを判定する
ことを特徴とする請求項4に記載の学習支援装置。
【請求項6】
前記データグループを選択可能な入力部を更に備え、
前記表示制御部は、前記第2のデータグループの存在を示す情報を前記入力部により選択可能な態様で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の学習支援装置。
【請求項7】
前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループは、1つのコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の学習支援装置。
【請求項8】
前記第1のデータグループは第1のコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれ、前記第2のデータグループは前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の学習支援装置。
【請求項9】
前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループは、それぞれ、問題集形式の学習コンテンツを含むデータグループであり、
前記学習コンテンツの形式は、問題の出題形式である
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の学習支援装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記第2のデータグループ内の前記学習コンテンツを表示するときに、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツと前記問題の出題形式が同一の又は類似した部分を含む学習コンテンツを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項9に記載の学習支援装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツを表示するときに、前記第1のデータグループを示すタブと、前記第2のデータグループを示すタブとを表示し、前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループの内の前記学習コンテンツが表示されているデータグループを示す前記タブを強調して表示する
ことを特徴とする請求項10に記載の学習支援装置。
【請求項12】
出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを
、他の学習コンテンツと識別可能に表示する、
ことを特徴とする学習支援方法。
【請求項13】
検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含
み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
複数のデータグループから、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似
する学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、
前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、
ことを特徴とする学習支援方法。
【請求項14】
出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを
、他の学習コンテンツと識別可能に表示する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含
み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
複数のデータグループから、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似
する第2のデータグループを特定し、
前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、学習支援装置、学習支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子辞書等の学習支援装置には、辞書機能を提供するコンテンツとは別の様々なコンテンツが搭載されている。例えば、近年の電子辞書には、英語や日本語等の語学に関する検定試験に向けた学習を支援する問題集形式のコンテンツが搭載されている。
【0003】
電子辞書に搭載される上記の問題集形式のコンテンツには、例えば、出題形式が異なる複数の問題を含み、その一部又は全ての問題の出題形式が同一であり、かつ難易度の異なる複数の問題集を含むものがある。この種の問題集形式のコンテンツを利用して学習する学習者は、自身の習熟度に応じた難易度の問題集を選択して問題を解くことにより、学習の効率を向上させることができる。
【0004】
関連する技術の1つとして、体験学習用コンテンツに対する体験学習者の回答情報に基づいて体験学習者のレベル判定を行い、その判定結果に基づいて受講者に最適な学習を行わせ、効果的な学習成果を得ることが可能なシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような出題形式が異なる複数の問題を含み、その一部又は全ての問題の出題形式が同一であり、かつ難易度の異なる複数の問題集を利用して学習する場合には、特定の出題形式の問題を集中的に学習することを望むこともある。このような場合、学習者は、問題集を選択する画面で問題集を選択し、該問題集に含まれる特定の出題形式の問題を選択して解答した後、問題集を選択する画面に戻るという操作を繰り返す必要があり、学習者の学習の効率が悪くなっていた。
【0007】
以上のような実情を踏まえ、本発明は、一側面では、学習支援装置に搭載された複数の問題集を利用した利用者の学習の効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る学習支援装置は、出題形式の異なる複数の問題を含むデータグループ内の学習コンテンツを表示する表示部と、前記表示部に表示された第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定する特定部と、前記特定部により特定された前記第2のデータグループ内の、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを、他の学習コンテンツと識別可能に前記表示部に表示させる表示制御部と、を備える学習支援装置である。
また、本発明の一態様に係る学習支援装置は、検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示する表示部と、
複数のデータグループから、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似する学習コンテンツを含む第2データグループを特定する特定部と、
を備え、
前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、
前記特定部により特定された前記第2のデータグループ内の、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを前記表示部に表示させる表示制御部を更に備える、学習支援装置である。
【0009】
本発明の一態様に係る学習支援方法は、出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを、他の学習コンテンツと識別可能に表示する、学習支援方法である。
また、本発明の一態様に係る学習支援方法は、検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、複数のデータグループから、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似する学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、学習支援方法である。
【0010】
本発明の一態様に係るプログラムは、出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを、他の学習コンテンツと識別可能に表示する、処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、検定試験を模した出題形式の異なる複数の問題を含み、且つ、前記複数の問題の各々に問題の難易度に係る第1の等級が対応付けられた第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、複数のデータグループから、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似する第2のデータグループを特定し、前記第2のデータグループは、当該第2のデータグループに含まれる複数の問題の各々に前記第1の等級とは異なる第2の等級が対応付けられており、特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの前記出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
上記の態様によれば、学習支援装置に搭載された複数の問題集を利用した学習の効率を向上させることを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】電子辞書のハードウェア構成を説明するブロック図である。
【
図3】1つのコンテンツに含まれるデータの例を示す図である。
【
図4】英語の検定試験における難易度と問題の出題形式との例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係る電子辞書におけるデータグループ間の対応関係を示すリストの例を示す図である。
【
図6】一実施形態に係る電子辞書が行う処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図7】一実施形態に係る電子辞書における画面遷移の例を説明する図(その1)である。
【
図8】一実施形態に係る電子辞書における画面遷移の例を説明する図(その2)である。
【
図9】データグループ間の対応関係を示すリスト及び表示画面の別の例を説明する図である。
【
図10】データグループ間の対応関係を示すリストの更に別の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明に係る学習支援装置の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、学習支援装置の一例として、問題集形式のコンテンツが搭載された電子辞書を挙げる。また、以下の説明では、従来の電子辞書と同一又は同等の構成、機能、及び動作についての詳細な説明を省略する。
【0014】
図1は、電子辞書の一例を説明する斜視図である。
図1に例示した電子辞書1は、複数のボタン(キー)2が配置された第1の筐体3と、タッチパネルディスプレイ(以下「タッチパネル」という)4が配置された第2の筐体5とを含む。第1の筐体3と第2の筐体5とは、第1の筐体3におけるボタン2が配置された面と第2の筐体5におけるタッチパネル4が配置された面との角度を変更可能であり、且つ所望の角度で保持可能な態様で、それぞれの筐体に設けられたヒンジ部(図示せず)同士が係合している。
【0015】
第1の筐体3のボタン2は、電子辞書1に対するユーザ操作を受け付けるボタンであり、例えば、物理的なボタンスイッチである。ボタン2は、検索語等の文字列の入力に用いるボタン(キー)と、電子辞書1の操作や機能を実施するボタン(キー)とを含む。電子辞書1の操作や機能を実施するボタン2は、例えば、カーソル位置の変更や画面のスクロール等の操作を受け付ける方向ボタン、及びタッチパネル4の表示を1つ上の階層の表示に切り替える「戻る」ボタン201を含む。また、電子辞書1の操作や機能を実施するボタン2は、例えば、ホーム画面を表示するホームボタン202、メニュー画面を表示するメニューボタン203、及び予め定められたコンテンツのトップ画面を表示するコンテンツボタン204を含む。第1の筐体3の上面には、複数のボタン2が所定のレイアウトで配置されており、ボタン2が配置された第1の筐体3は、電子辞書1におけるハードウェアキーボードとして機能する。
【0016】
第2の筐体5のタッチパネル4は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等のディスプレイの表示面にデジタイザが重ねて配置された入出力装置であり、電子辞書1に対するユーザ操作を受け付けることができる。タッチパネル4には、例えば、ホーム画面、メニュー画面、及び各コンテンツの画面等を表示する表示領域401と、予め定められた操作や機能を実施するボタンとして機能するボタン領域(図示せず)とが設けられている。ボタン領域は、例えば、ホームボタンとして機能する領域、「戻る」ボタンとして機能する領域、及びメニューボタンとして機能する領域等を含む。ボタン領域は、例えば、ディスプレイの表示面の外側に設けられていてもよいし、ディスプレイの表示面内に設けられていてもよい。ディスプレイの表示面内にボタン領域を設ける場合、特定の画面を表示しているときにだけボタン領域が表示されてもよい。
【0017】
図2は、電子辞書のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図2に例示するように、電子辞書1は、制御部601と、キーボード602と、タッチパネル4と、記憶部604とを含む。
【0018】
制御部601は、ユーザ操作に応じた各種コンテンツの処理を含む、電子辞書1全体の動作を制御する。制御部601の機能は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサが所定の制御プログラムを実行することにより実現される。制御部601は、検索部601と、特定部601bと、表示制御部601cとを含む。検索部601aは、キーボード602及びタッチパネル4における入力装置としてのデジタイザ603bを操作することにより入力又は選択された検索語を検索する。特定部601bは、タッチパネル4における表示装置(表示部)としてのディスプレイ603aに表示された学習コンテンツと関連する別の学習コンテンツを特定する。表示制御部601cは、ディスプレイ603aの表示を制御する。本実施形態の電子辞書1における特定部601b及び表示制御部601cの機能及び動作については後述する。
【0019】
キーボード602は、上記の複数のボタン2を含む入力装置である。タッチパネル4は、表示装置(表示部)としてのディスプレイ603aと入力装置としてのデジタイザ603bとを含む入出力装置である。
【0020】
記憶部604は、第1のコンテンツ(コンテンツA)のコンテンツデータ605a、第2のコンテンツ(コンテンツB)のコンテンツデータ605b、及び第3のコンテンツ(コンテンツX)のコンテンツデータ605xを含む複数のコンテンツデータと、履歴606とを記憶(格納)する。複数のコンテンツデータは、例えば、1つ以上の国語辞典のコンテンツデータ、1つ以上の英和辞典のコンテンツデータ、及び1つ以上の和英辞典のコンテンツデータを含む。これらの辞典のコンテンツデータは、それぞれ、見出し語、意味、関連語句、補足情報等のデータを含むデータベースである。また、複数のコンテンツデータは、例えば、英語等の検定試験を模した問題集形式のコンテンツデータを含む。問題集形式のコンテンツデータは、後述するように、難易度の異なる複数の問題集を含む。更に、複数のコンテンツデータは、例えば、ユーザが指定した語句と該語句の意味等の情報とを対応付けて登録した学習用のデータベース(図示せず)を含んでもよい。履歴606は、ユーザがコンテンツを使用して検索した検索語の履歴等の、電子辞書1において行った処理に関する各種履歴が格納される。記憶部604は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。ROMには、例えば、上記のコンテンツデータ605a,605b,605x等が格納される。また、RAMには、履歴606や上記の学習用のデータベースが格納される。
【0021】
図3は、1つのコンテンツデータに含まれるデータの例を示す図である。
図4は、英語の検定試験における難易度と問題の出題形式との例を示す図である。
図3には、公益財団法人日本英語検定協会が実施している実用英語技能検定の試験問題を模した問題集形式のコンテンツEに関するコンテンツデータ605eを例示している。また、
図4には、上記の実用英語技能検定における級レベル毎の出題形式を説明する表7を示している。
【0022】
図3に例示したコンテンツデータ605eは、7個のデータグループ611~617と、第1のリスト(リストA)621、第2のリスト(リストB)622、及び第3のリスト(リストC)623を含む複数のリストとを含む。コンテンツデータ605eにおける1個のデータグループは、出題形式の異なる複数の問題、例えば、上記の実用英語技能検定における1つの級レベルと対応する問題及び正解のデータが含まれる。例えば、第1のデータグループ611は、1級レベルの試験で出題され得る問題及び正解のデータを含み、第2のデータグループ612は、準1級レベルの試験で出題され得る問題及び正解のデータを含む。なお、データグループ内の問題は、過去の試験で出題された問題であってもよいし、過去に出題された問題に基づいてコンテンツの提供者により作成された問題(類題)であってもよい。上述したデータグループ内の問題及び正解のデータは、データグループ内の学習コンテンツの一例である。
【0023】
英語の検定試験では、問題の難易度は級レベル毎に異なるが、複数の級レベルで同一の出題形式の問題が出題されることがある。例えば、上記の実用英語技能検定においては、
図4に例示した表7のように、短い英文の空所に適切な語句を補う「短文の語句空所補充」形式の問題は、全ての級レベルの試験で出題される。また、会話文の空所に適切な文や語句を補う「会話文の文空所補充」形式の問題は、準2級、3級、4級、及び5級の各級レベルの試験で出題される。
【0024】
このような問題集形式のコンテンツEを利用して語学の学習をする場合、例えば、学習者の習熟度に応じた級レベルの問題を選択することにより、学習効率を向上させることができる。例えば、3級の試験に合格する習熟度の学習者の場合、3級~5級の問題への挑戦は省略し、準2級及び2級等の問題を解くことにより、効率よく習熟度を高めることができる。
【0025】
また、コンテンツEを利用して学習する場合、学習者は、特定の出題形式(例えば、苦手な出題形式)の問題を集中して解くことを望むこともある。このような場合、学習者は、自身の習熟度に応じた級レベルに限らず、他の級レベルで出題される問題への挑戦を望むことも多い。例えば、準2級の試験に向けて学習をする学習者は、準2級の試験で出題される「会話文の文空所補充」形式の問題を解く際に、下位である3級の「会話文の文空所補充」形式の問題も解いてみたいと思うことがある。従来の電子辞書においてある級レベルの画面から他の級レベルの画面に表示を切り替える場合、級レベルを選択する画面に戻り、所望の他の級レベルの画面を選択するという操作を行うのが一般的である。例えば、準2級のデータグループに含まれる学習コンテンツ(データ)を表示している状態から、3級のデータグループに含まれる学習コンテンツ(データ)の表示に画面を切り替える場合、学習者は、上記の「戻る」ボタン201等により級レベルを選択する画面に戻った後、該画面で3級を選択し、「会話文の文空所補充」形式の問題の番号を選択するという操作を行う。このような操作は、学習者にとって手間であり、学習効率の向上の妨げとなり得る。これに対し、本実施形態に係る電子辞書1では、出題形式が同一の又は類似した複数の級レベルの問題を上記のリスト621~623等により関連付けることにより、級レベル間の学習コンテンツの表示の切り替えを容易にする。
【0026】
なお、上記のリスト621~623等は、コンテンツEを提供する第4のコンテンツデータ605e内に限らず、第4のコンテンツデータ605eと関連付けられた第4のコンテンツデータ605eとは別個のデータとして記憶部604に格納されていてもよい。
【0027】
図5は、一実施形態に係る電子辞書におけるデータグループ間の対応関係を示すリストの例を示す図である。
図5には、上記の実用英語技能検定の試験問題を模した問題集形式のコンテンツEを提供するコンテンツデータ605eに関連する第1のリスト(リストA)621、第2のリスト(リストB)622、及び第3のリスト(リストC)623の具体例を示している。
図5に例示した各リスト621、622、及び623における「級レベル」は、
図4に例示した「級レベル(問題の難易度)」であり、コンテンツデータ605eに含まれるデータグループを分類する項目である。「大問」は問題集(データグループ)の問題を出題形式で分類する項目であり、データグループ内の学習コンテンツ(データ)の形式を分類する項目の一例である。「問題番号範囲」は、例えば、級レベル毎の問題集(データグループ)における問題の番号である。
【0028】
図5の(a)に例示した第1のリスト621は、「短文の語句空所補充」形式の問題に関する級レベル間の対応関係を示している。上記の実用英語技能検定では、
図4の表7に例示したように、全ての級レベルの試験で「短文の語句空所補充」形式の問題が出題される。また、「短文の語句空所補充」形式の問題は、全ての級レベルの試験において「大問1」で出題される。このため、第1のリスト621における「大問」の値は、全ての級レベルで「1」になっている。第1のリスト621では、1級及び準1級の問題集(データグループ611及び612)における問題番号範囲が、それぞれ問1から問25までの25問になっている。また、第1のリスト621では、2級及び準2級の問題集(データグループ613及び614)における問題番号範囲が、それぞれ問1から問20までの20問になっている。更に、第1のリスト621では、3級、4級、及び5級の問題集(データグループ615、616、及び617)における問題番号範囲が、それぞれ問1から問15までの15問になっている。
【0029】
図5の(b)に例示した第2のリスト622は、「会話文の文空所補充」形式の問題に関する級レベル間の対応関係を示している。上記の実用英語技能検定では、
図4の表7に例示したように、準2級、3級、4級、及び5級の試験で「会話文の文空所補充」形式の問題が出題される。また、「会話文の文空所補充」形式の問題は、各級レベルの試験の全てにおいて「大問2」で出題される。このため、第2のリスト622における「大問」の値は、1級、準1級、及び準2級が「無(問題がないことを意味する値)」になっており、準2級、3級、4級、及び5級が「2」になっている。第2のリスト622では、「会話文の文空所補充」形式の問題が出題されない1級、準1級、及び2級の問題集(データグループ611、612、及び613)における問題番号範囲が、それぞれ「無(問題がないことを意味する値)」になっている。また、第2のリスト622では、準2級の問題集(データグループ614)における問題番号範囲が、問21から問25までの5問になっている。更に、第2のリスト622では、3級、4級、及び5級の問題集(データグループ615、616、及び617)における問題番号範囲が、それぞれ問16から問20までの5問になっている。
【0030】
図5の(c)に例示した第3のリスト623は、パッセージの内容に関する質問に答える「長文の内容一致選択」形式の問題に関する級レベル間の対応関係を示している。上記の実用英語技能検定では、
図4の表7に例示したように、1級、準1級、2級、準2級、3級、及び4級の試験で「長文の内容一致選択」形式の問題が出題される。また、「長文の内容一致選択」形式の問題は、1級、準1級、2級、及び3級の試験では「大問3」で出題され、準2級及び4級の試験では「大問4」で出題される。また、詳細な説明は省略するが、1級、準1級、2級、準2級、3級、及び4級の問題集(データグループ611、612、613、614、615、及び616)では、それぞれ、
図5の(c)に例示した問題番号範囲の問題が「長文の内容一致選択」形式の問題になっている。
【0031】
図5に例示した第1のリスト621、第2のリスト622、及び第3のリスト623における問題番号範囲は、一例に過ぎず、適宜変更可能である。また、図を参照した説明は省略するが、第4のコンテンツデータ605eの複数のデータグループ間の関連付けをしたリストは、
図5に例示した第1のリスト621、第2のリスト622、及び第3のリスト623とは別の、
図4に例示した他の出題形式の問題(項目)で関連付けをしたリストも含む。
【0032】
なお、複数のデータグループにおける出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを関連付けたリストは、
図5に例示した形式に限らず、他の形式であってもよい。また、リストには、出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含むデータグループのみが含まれてもよい。例えば、
図5の(b)に例示した第2のリスト622における1級、準1級、及び2級の欄や、
図5の(c)に例示した第3のリスト623における5級の欄は、省略されていてもよい。
【0033】
本実施形態に係る電子辞書1では、上記のリストを利用することにより、現在表示されている学習コンテンツから、該学習コンテンツと少なくとも一部の出題形式が同一の又は類似した他のデータグループ内の学習コンテンツへの移動を効率よく行うことができるようにする。このため、本実施形態に係る電子辞書1は、画面(ディスプレイ603a)の表示に関する処理の1つとして、例えば、
図6のフローチャートに沿った処理を行う。
【0034】
図6は、一実施形態に係る電子辞書が行う処理の一例を説明するフローチャートである。
図6には、電子辞書1が行う各種処理のうちの、出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループ間の関連付けをしたリストを利用した表示の切替に関する処理のフローチャートを例示している。
図6のフローチャートに沿った処理は、上述したリストにより関連付けられたデータグループを含むコンテンツデータによって提供されるコンテンツを選択可能な画面(例えば、ホーム画面又はメニュー画面)が表示された状態で開始される。
【0035】
電子辞書1は、まず、コンテンツの選択を受け付ける(ステップS1)。コンテンツの選択は、例えば、利用者によるキーボード602のボタン2を押下する操作、又はタッチパネル4をタッチする操作により行われる。ステップS1においてコンテンツの選択を受け付けると、電子装置1の表示制御部601cは、ディスプレイ603aの表示を、選択されたコンテンツに含まれるデータグループを選択する画面に切り替える。例えば、
図3のコンテンツデータ605eにより提供される上記の実用英語技能検定の問題集のコンテンツEを選択する操作を受け付けた場合、表示制御部601cは、コンテンツデータ605eに含まれるデータグループ611~617のうちの1つを選択する画面(言い換えると、級レベルを選択する画面)にディスプレイ603aの表示を切り替える。
【0036】
次に、電子辞書1の制御部601は、データグループの選択を受け付け(ステップS2)、選択されたデータグループの学習コンテンツ(データ)を読み込む(ステップS3)。データグループ(級レベル)の選択は、例えば、利用者によるキーボード602のボタン2を押下する操作、又はタッチパネル4をタッチする操作により行われる。例えば、級レベル(データグループ611~617のいずれか)を選択する画面において、1級を選択する操作を受け付けた場合、電子辞書1の制御部601は、第1のデータグループ611の学習コンテンツ(例えば、1級の問題及び正解のデータ)を読み込む。
【0037】
次に、電子装置1の制御部601は、選択されたデータグループと関連付けられたリストを読み込み(ステップS4)、データグループ内の学習コンテンツの項目を切り替える第1のタブと、リストに基づいて設定されるデータグループ切替用の第2のタブとを含む画面をディスプレイ603aに表示させる(ステップS5)。ステップS4の処理は、制御部601の特定部601bが行う。例えば、ステップS3において第1のデータグループ611内の学習コンテンツを読み込んだ場合、特定部601bは、ステップS4において、例えば、第1のデータグループ611内の学習コンテンツと形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む他のデータグループが存在するか否かを判定する。この判定は、例えば、第1のデータグループ611内の学習コンテンツと他のデータグループ内のコンテンツとを関連付けるリストを検索して行う。他のデータグループの学習コンテンツと関連付けるリストが存在する場合、特定部601bは、そのリストに基づいて1つ以上のデータグループを特定する。例えば、第1のデータグループ611における1問目の情報を含む第1のリスト621が存在する場合、特定部601bは、第1のリスト621を読み込み、第1のデータグループ611における1問目と出題形式が同一の学習コンテンツを含む1つ以上のデータグループを特定する。その後、制御部601の表示制御部601cが、ステップS5において、1問目を含む1級の問題を選択する選択欄と、第1のデータグループ611に含まれる問題の大問を項目とする第1のタブと、第1のリスト621に基づいて設定される級レベル(データグループ611~617)を項目とする第2のタブとを含む画面をディスプレイ603aに表示する。第1のタブ及び第2のタブは、それぞれ、現在選択されている項目を他の項目とは異なる表示(例えば、反転表示や色を変える等)にする。
【0038】
なお、選択されたデータグループと関連付けられたリストがない場合、すなわちステップS4においてリストを読み込まなかった場合には、電子辞書1の制御部601は、ステップS5以降の処理とは別の、図示していない従来の電子辞書における処理と同様の処理を行う。
【0039】
第1のタブ及び第2のタブを含む画面を表示した後、電子辞書1は、第1のタブ及び第2のタブで選択された項目と対応するリストをメモリで保持する(ステップS6)。リストを保持するメモリは、制御部601として機能するプロセッサ内のキャッシュであってもよいし、記憶部604として機能するRAM等の、プロセッサと接続されたメモリであってもよい。例えば、第2のタブで選択された項目が1級であり、第1のタブで選択された項目が大問1である場合には、1級の試験の大問1と対応する第1のリスト621をメモリで保持する。
【0040】
次に、電子辞書1の制御部601は、第2のタブの切替操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS7)。第2のタブの切り替えは、例えば、利用者によるキーボード602のボタン2を押下する操作、又はタッチパネル4をタッチする操作により行われる。第2のタブの切替操作を受け付けた場合(ステップS7;YES)、制御部601は、メモリで保持しているリストと切替先のデータグループとに基づいて画面の表示を切り替える(ステップS8)。例えば、1級の大問1が選択されディスプレイ603aに表示されているときに、第2のタブを2級に切り替える操作を受け付けた場合、制御部601の表示制御部601cは、メモリで保持している第1のリスト621(
図5の(a)を参照)に基づいて、1級の大問1と対応する2級の大問1の問題の選択欄と、第1のタブと、第2のタブとを含む画面に表示を切り替える。この際、第1のタブは大問1が選択されていることを示し、第2のタブは2級が選択されていることを示す表示にする。ステップS8の後、制御部601は、ステップS7の判定に戻る。
【0041】
これに対し、第2のタブの切替操作を受け付けていない場合(ステップS7;NO)、制御部601は、次に、第1のタブの切替操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS9)。第1のタブの切替操作を受け付けていない場合(ステップS9;NO)、制御部601は、ステップS7の判定に戻る。
【0042】
第1のタブの切替操作を受け付けた場合(ステップS9;YES)、制御部601は、切替先の項目を含む画面に表示を切り替え(ステップS10)、メモリで保持するリストを切替先の項目と対応するリストに変更する(ステップS11)。例えば、1級の大問1が選択されディスプレイ603aに表示されているときに、第1のタブを大問3に切り替える操作を受け付けた場合、ステップS10において、制御部601の表示制御部601cは、1級の大問3の問題の選択欄と、大問3が選択されていることを示す第1のタブと、1級が選択されていることを示す第2のタブとを含む画面をディスプレイ603aに表示させる。この場合、続くステップS11において、制御部601の特定部601bが、1級の第3問と対応する第3のリスト623(
図5の(c)を参照)に基づいて出題形式が同一の又は類似した問題(学習コンテンツ)を含む1つ以上のデータグループを特定し、メモリで保持するリストを第3のリスト623に変更する。ステップS11の後、制御部601は、ステップS7の判定に戻る。
【0043】
なお、ステップS6の後、第1のタブの切替操作及び第2のタブの切替操作とは別の操作を受け付けた場合、制御部601は、受け付けた操作に応じた処理を行い、画面の表示を切り替える。例えば、画面に表示された問題を選択する操作を受け付けた場合、制御部601は、第2のタブで選択された項目と対応するデータグループにおける選択された問題をディスプレイ603aに表示させる。第2のタブで選択された項目が1級であるときに、問3を選択する操作を受け付けた場合、制御部601は、第1のデータグループ611内の学習コンテンツに含まれる問3のデータを読み出してディスプレイ603aに表示させる。
【0044】
図6に例示した処理を行う電子辞書1では、出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループのうちの1つのデータグループにおける1つの学習コンテンツを表示する際に、当該データグループ内の他の学習コンテンツに表示を切り替えるための第1のタブと、表示している学習コンテンツとリストにより関連付けられた他のデータグループの学習コンテンツに表示を切り替えるための第2のタブとを表示する。第1のタブにより同一データグループ内の他の学習コンテンツが選択された場合、電子辞書1は、同一データグループ内の選択されたタブと対応する学習コンテンツに表示を切り替える。第2のタブにより他のデータグループが選択された場合、電子辞書1は、選択された時点で表示していた学習コンテンツとリストにより関連付けられた、選択されたデータグループ内の学習コンテンツに表示を切り替える。このため、ディスプレイ603aに表示された学習コンテンツを含むデータグループとは別のデータグループにおける出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツに表示を切り替える際の操作を簡略化することができる。例えば、上記の実用英語技能検定の問題集のコンテンツEを利用している学習者は、級レベルを選択する画面に戻る操作をすることなく、ディスプレイ603aの表示をある級レベルの画面から出題形式が同一の他の級レベルの画面に切り替えることができる。
【0045】
図7は、一実施形態に係る電子辞書における画面遷移の例を説明する図(その1)である。
図8は、一実施形態に係る電子辞書における画面遷移の例を説明する図(その2)である。
【0046】
図7の(a)に例示した画面801は、英語の検定試験の問題集のコンテンツにおける準2級を選択したときに電子辞書1のディスプレイ603aに表示される画面の一例である。電子辞書1のディスプレイ603aに表示される選択画面(例えば、ホーム画面やメニュー画面)でコンテンツ(英語の検定試験の問題集)を選択し、級レベル(準2級)を選択すると、制御部601は、例えば、
図3に例示したコンテンツデータ605eから準2級の学習コンテンツ(例えば、問題及び正解)のデータグループ614を読み出す(ステップS1~S3)。その後、制御部601の特定部601bが、準2級の1問目(大問1)と関連付けられた第1のリスト621を読み出して、準2級の1問目と出題形式が同一の問題(学習コンテンツ)を含む1つ以上のデータグループを特定し、準2級の問題を選択する選択欄801aと、第1のタブを表示する第1のタブ表示欄801bと、第2のタブを表示する第2のタブ表示欄801cとを含む画面801をディスプレイ603aに表示させる(ステップS4及びS5)。
【0047】
画面801の選択欄801aには、読み出した第1のリスト621において他の級レベルの問題と関連付けられている問題(ここでは1問目)を含む、複数の問題の番号が表示される。このとき、選択欄801に表示される複数の問題の番号は、例えば、第1のリスト621において他の級レベルの問題と関連付けられている大問の問題(ここでは大問1の問1から問20までの20問)を、強調表示や色を変える等の方法により、他の問題と識別できるようにしてもよい。
【0048】
画面801の第1のタブ表示欄801bには、データグループ614に含まれる準2級の問題の大問を示す第1のタブが表示される。上記の実用英語技能検定における準2級の一次試験では、リーディング及びライティングに関する試験(筆記試験)に大問1から大問5までの5つの大問があり、リスニングに関する試験に第1部から第3部までの3つの大問がある。このため、第1のタブ表示欄801bには、これら8個の大問を示す8個の第1のタブが表示される。また、
図7の(a)に例示した第1のタブ表示欄801bでは、大問1を示す第1のタブを反転表示させることにより、大問1が選択されていること、言い換えると、第1のリスト621により他の級レベルの問題と関連付けられている大問が大問1であることを示している。
【0049】
画面801の第2のタブ表示欄801cには、第1のリスト621により関連付けられている級レベル(データグループ611~617)を示す第2のタブが表示される。上記の実用英語技能検定では、1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、及び5級の7個の級レベルがあり、準2級の大問1は、第1のリスト621において他の全ての級レベルの大問1と関連付けられている。このため、第2のタブ表示欄801cには、1級から5級までの7個の級レベルを示す7個の第2のタブが表示される。また、
図7の(a)に例示した第2のタブ表示欄801cでは、準2級を示す第2のタブを反転表示させることにより、準2級が選択されていること、言い換えると、画面801の選択欄801aには準2級の問題の番号が表示されていることを示している。
【0050】
画面801がディスプレイ603aに表示されているときに、第1のタブ表示欄801bに表示された第1のタブにより選択される大問を大問1から大問2に切り替える操作を受け付けると、ディスプレイ603aの表示は、
図7の(b)に例示した画面802に切り替わる(ステップS10)。画面802では、第1のタブ表示欄802bは大問2を示す第1のタブが反転表示になり、選択欄802aは準2級の大問2に含まれる問題(問21から問25までの5問)を強調する表示に切り替わる。準2級の大問2は、例えば、
図5の(b)に例示した第2のリスト622により他の級レベルの大問2と関連付けられている。このため、電子辞書1の特定部601bは、第2のリスト622に基づいて、準2級の大問2の問題と出題形式が同一の学習コンテンツを含む1つ以上のデータグループを特定し、メモリで保持するリストを、第1のリスト621から第2のリスト622に変更する(ステップS11)。
【0051】
なお、
図7の(b)に例示した画面802のように、1級から5級までの全ての級レベルを示す7個の第2のタブを第2のタブ表示欄802cに表示する場合、準2級の大問2と対応する大問がない1級、準1級、及び2級を示す3個の第2のタブは、選択することができないことを示す形式で表示されてもよい。また、準2級の大問2が選択された場合に表示される画面802における第2のタブ表示欄802cは、例えば、1級、準1級、及び2級を示す3個の第2のタブを非表示にしてもよい。
【0052】
画面802がディスプレイ603aに表示されているときに、選択欄802aの問21を選択する操作を受け付けると、ディスプレイ603aの表示は、
図8の(c)に例示した画面803に切り替わる。画面803は、問題表示欄803aと、第1のタブ表示欄803bと、第2のタブ表示欄803cとを含む。問題表示欄803aには、準2級の試験問題における問21の問題と、解答の選択肢(A~Dの4つの選択肢)とが表示される。画面803の第1のタブ表示欄803b及び第2のタブ表示欄803cは、それぞれ、画面802の第1のタブ表示欄802b及び第2のタブ表示欄802cと同一の表示になる。このため、学習者は、第1のタブ表示欄803b及び第2のタブ表示欄803cの表示から、問題表示欄803aに表示されている問題(問21)が、準2級の試験の大問2(「会話文の文空所補充」形式)の問題であることを容易に認識することができる。問題表示欄803aに表示された4つの選択肢のいずれか1つを選択する操作、又は画面802に戻る操作を受け付けた場合、制御部601の表示制御部601cは、ディスプレイ603aの表示を画面802に切り替える。
【0053】
また、画面802又は803が表示されているときに、第2のタブ表示欄802c又は803cに表示された第2のタブにより選択される級レベルを準2級から3級に切り替える操作を受け付けると、ディスプレイ603aの表示は、
図8の(d)に例示した画面804に切り替わる。このとき、メモリでは、準2級の大問2が3級の大問2と関連付けられた第2のリスト622を保持している。このため、制御部601は、第2のリスト622に基づいて、コンテンツデータ605eから3級の問題及び正解を含むデータグループ615を読み出し、選択欄804aに3級の試験の大問2の問題の番号(問16~問20)を含む問題番号が表示された画面804を表示する。このとき、画面804に表示される複数の問題の番号のうちの、大問2の問題である問16~問20までを強調して表示することで、切替前の画面802に表示された問題と出題形式が同一である問題を視覚により直感的に認識することができる。なお、強調して表示する問題は、大問2の問題の全てであってもよいし、大問2の問題のうちの最初の問題であってもよい。また、画面804を表示する際、制御部601は、第2のタブ表示欄804cの表示を、準2級を示す第2のタブが非選択状態になり、3級を示す第2のタブが反転表示された表示に切り替える。第2のリスト622では、準2級の大問2と3級の大問2とが関連付けられているため、画面804の第1のタブ表示欄804bは、画面802の第2のタブ表示欄802b及び画面803の第1のタブ表示欄803bと同一の表示になる。
【0054】
図7及び
図8を参照しながら上述したように、本実施形態に係る電子辞書1では、準2級の大問2が選択されていることを示す画面802又は803が表示されているときに、該画面に表示された準2級とは別の級レベル(3級)を示す第2のタブを選択することにより、他の画面を介することなく、準2級の大問2の問題(学習コンテンツ)と同一の出題形式である3級の問題(学習コンテンツ)を選択可能な画面804に切り替えることができる。また、準2級の大問2に関する画面を表示するときに、第2のタブ表示欄に準2級の大問2と同一の出題形式である他の級レベル(データグループ)の存在を示す情報が表示されるため、学習者が問題の正解率等の習熟度に応じて他の級レベルの問題を選択する際の選択のしやすさが向上する。
【0055】
また、本実施形態の電子辞書1では、
図7及び
図8を参照しながら上述した例に限らず、リストにより出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツが関連付けられている級レベル間での移動を、級レベルを選択する画面に戻ることなく行うことができる。
【0056】
このように、本実施形態に係る電子辞書1によれば、複数のデータグループにおける同一の又は類似した学習コンテンツを関連付けるリストを利用して、同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループ間の画面表示を切り替える。このため、同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループの表示を切り替える際に、都度データグループを選択する画面に戻り別のデータグループを選択するという操作をすることなく、表示を切り替えることができる。よって、本実施形態に係る電子辞書1では、複数のデータグループに含まれる出題形式が同一又は類似の学習コンテンツを利用した学習をする際に、データグループを効率よく切り替えることができ、学習の効率を向上させることができる。また、第1のデータグループの画面を表示する際に、第2のタブ等を利用して、出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループの存在を示す情報を表示することにより、関連する第2のデータグループを視覚により把握することができる。このため、学習者が問題の正解率等の習熟度に応じて他の級レベルの問題を選択する際の選択のしやすさが向上する。
【0057】
また、本実施形態に係る電子辞書1では、複数のデータグループ間の同一又は類似の学習コンテンツをデータグループとは別のリストにより関連付けることにより、データグループ自体に手を加える(データを追加する)ことなく、データグループを効率よく切り替えることができる。
【0058】
なお、本実施形態に係る電子辞書1では、出題形式等の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループを関連付けるリストは、
図5に例示した形式に限らず、関連付けるデータグループ間の関係に応じて適宜変更可能である。例えば、リストにより関連付ける複数のデータグループは、特定の1つの試験における実施回毎の問題及び正解を含むものであってもよい。
【0059】
図9は、データグループ間の対応関係を示すリスト及び表示画面の別の例を説明する図である。
【0060】
図9の(a)に例示したリスト624は、上記の実用英語技能検定における1級の試験問題に対するリストの一例を示している。電子辞書1の実用英語技能検定に関する問題集のコンテンツデータ605eに収録される1級の問題及び正解のデータグループ611には、例えば、過去の複数回の試験で出題された問題又はその類題が実施回を識別可能な状態で格納されていることがある。例えば、データグループ611は、実施回毎に分割された複数のデータグループを含むことがある。このようなデータグループ611を利用して問題集形式のコンテンツを提供する場合、従来の電子辞書では、実施回を選択する画面の表示を介して、別の実施回の問題を選択する操作を行うのが一般的である。しかしながら、そのような操作は、上述した従来の級レベルを切り替える操作と同様、手間がかかり、学習効率の向上の妨げとなる。
【0061】
図9の(a)に例示したリスト624では、複数回の1級の試験の問題を、実施回を示す項目及び大問を示す項目により関連付けている。このため、電子辞書1の制御部601は、級レベル及び実施回を選択する画面において1級及びある実施回が選択された場合に、リスト624を参照することにより、
図9の(b)に例示したような画面805をディスプレイ603aに表示させることができる。画面805は、過去に行われた1級の試験のうちの2018年度第1回の試験が選択されたときにディスプレイ603aに表示される画面の一例である。画面805の選択欄805aには、2018年第1回の1級の試験において出題された問題を選択する番号が表示される。画面805の第1のタブ表示欄805bは、同一データグループ内の学習コンテンツを切り替えるための第1のタブ、具体的には1級の試験における筆記試験の大問(大問1~大問4)、及びリスニング試験の大問(Part1~Part4)を示す8つの項目を示す第1のタブが表示される。画面805の第2のタブ表示欄805cは、リスト624により関連付けられた、異なるデータグループの同一の学習コンテンツに切り替えるための第2のタブ、具体的には切り替え可能な実施回を示す3つの項目を示す第2のタブが表示される。また、画面805では、第2のタブ表示欄805cにおける2018年1回を示す第2のタブが反転表示になっており、第1のタブ表示欄805bの大問1を示す第1のタブが反転表示になっている。
【0062】
図を参照した詳細な説明は省略するが、
図6に例示したような処理を行う本実施形態の電子辞書1では、画面805における第1のタブ表示欄805bに表示された第1のタブに対する切替操作を受け付けた場合、同一のデータブロック(同一実施回の試験)における切替先の大問を示す第1のタブが反転表示となり、大問1を示す第1のタブは非選択表示になる。この場合、画面805の選択欄805aの表示は、該切替先の大問に含まれる問題の番号を含む表示に切り替わる。また、画面805における第2のタブ表示欄805cに表示された第2のタブに対する切替操作を受け付けた場合、切替先の実施回を示す第2のタブが反転表示となり、切替前に選択されていた第2のタブは非選択表示になる。この場合、画面805の選択欄805aの表示は、切替先の実施回における、切り替え前に選択されていた大問と同一の大問に含まれる問題の番号を含む表示に切り替わる。
【0063】
また、本実施形態に係る電子辞書1では、例えば、級レベルの異なるデータグループ間及び実施回の異なるデータグループ間の関連付けをするリストを使用し、画面に表示されたタブにより級レベルの切り替え及び実施回の切り替えができるようにしてもよい。
【0064】
更に、本実施形態に係る電子辞書1において上述したリストにより関連付けられる複数のデータグループは、1つのコンテンツに含まれる複数のデータグループに限らず、異なるコンテンツに含まれる出題形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む複数のデータグループであってもよい。例えば、リストにより関連付けられる複数のデータグループは、上記の実用英語技能検定の試験問題を含むデータグループと、英語に関する他の検定試験(例えば、TOEIC(登録商標))の試験問題を含むデータグループとの組であってもよい。
【0065】
図10は、データグループ間の対応関係を示すリストの更に別の例を説明する図である。
【0066】
図10の(a)には、内容が類似する2つのコンテンツの例として、コンテンツEのコンテンツデータ605eと、コンテンツFのコンテンツデータ605fとを示している。コンテンツデータ605eは、例えば、公益財団法人日本英語検定協会が実施している実用英語技能検定の試験問題を模した問題集形式のコンテンツEを提供するコンテンツデータである。コンテンツデータ605eは、上述のように、級レベル毎に分けられた問題及び正解を含む7個のデータグループ611~617を含む。一方、コンテンツデータ605fは、上記の実用英語技能検定とは異なる検定試験(例えば、TOEIC)の試験問題を模した問題集形式のコンテンツFを提供するコンテンツデータである。コンテンツデータ605fは、例えば、出題形式(大問)毎に分けられた問題及び正解を含む7個のデータグループ631~637を含む。
【0067】
図10の(b)に例示した表9は、コンテンツEの出題形式(コンテンツデータ605eに含まれる各データグループ611~617における出題形式)と、コンテンツFの出題形式(コンテンツデータ605fに含まれる各データグループ631~637の出題形式)との対応関係を示している。例えば、コンテンツEの「短文の語句空所補充」形式の問題と出題形式が対応するコンテンツFの問題は、「Part5」の短文穴埋め問題である。また、例えば、コンテンツEの「会話の応答文選択」形式の問題と出題形式が対応するコンテンツFの問題は、「Part2」の応答問題である。
【0068】
このように、主催者(運営母体)が異なる検定試験の問題集であっても、出題形式には類似性があるため、これらの問題集を利用することにより習熟度をより一層高めることが可能となる。しかしながら、従来の電子辞書においては、コンテンツE及びコンテンツFの一方のコンテンツから他方のコンテンツに移動する際には、コンテンツを選択する画面に戻って他方のコンテンツを選択する操作を行うのが一般的である。
【0069】
これに対し、本実施形態の電子辞書1では、例えば、
図10の(b)に例示した表9のような出題形式の対応関係に基づいて、コンテンツEの問題とコンテンツFの問題とのうちの出題形式が同一の又は類似した問題(大問)を関連付けるリスト625を用意しておくことにより、コンテンツを選択する画面を経由することなく、コンテンツE及びコンテンツFの一方のコンテンツから他方のコンテンツの同一の又は類似した出題形式の問題を選択する画面に移動することができる。例えば、コンテンツEの1級の大問1(「短文の語句空所補充」形式)の問題に関する画面を表示する際に、電子辞書1の制御部601は、リスト625を参照して、1級の大問を示す第1のタブが表示される第1のタブ表示欄と、コンテンツE及びコンテンツFを示す第2のタブが表示される第2のタブ表示欄とを含む画面をディスプレイ603aに表示させる。このような画面が表示されているときに学習者が第2のタブ表示欄のコンテンツFを示す第2のタブを選択すると、制御部601は、リスト625に基づいて、コンテンツEの1級の大問1と同一の又は類似した出題形式であるコンテンツFの学習コンテンツ(Part5の問題及び正解)を含むデータグループ635をコンテンツデータ605fから読み出して問題を表示する。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の電子辞書1は、出題形式が同一の又は類似した問題を含む複数のデータグループを関連付け、これら複数のデータグループを切り替えるためのタブを表示することにより、出題形式が同一の又は類似した問題を利用した学習を効率よく行うことができる。
【0071】
なお、上述の実施形態では、英語の検定試験を模した問題集のコンテンツを例示したが、複数のデータグループを含むコンテンツデータにより提供されるコンテンツは、別のコンテンツであってもよい。例えば、複数のデータグループを含むコンテンツデータにより提供されるコンテンツは、英語以外の言語に関する検定試験、例えば、日本語の漢字に関する検定試験を模した問題集のコンテンツ等であってもよい。また、上記の実施形態では、1つ以上の辞書のコンテンツを含む電子辞書1を例示したが、本発明に係る学習支援装置は、電子辞書1に限らず、タブレット型コンピュータ等のパーソナルコンピュータやスマートフォン等の電子機器であってもよい。また、本発明に係る学習支援装置は、例えば、有線又は無線通信によりコンテンツデータ605a、605b、605e、605f、及び605x等が格納されたコンテンツサーバと通信してコンテンツデータを取得するものであってもよい。
【0072】
また、本発明に係る学習支援装置は、上述した第2のタブを選択することによりデータグループを変更するだけでなく、例えば、ある条件が成立した場合に自動的に別のデータグループに移動するものであってもよい。例えば、第1のデータグループにおけるある出題形式の問題の全てに対して解答が入力された場合に、リストにより関連付けられた第2のデータグループの出題形式が同一の又は類似した問題が続けて出題されてもよい。また、例えば、第1のデータグループにおけるある出題形式の問題に対する正解率が所定の第1の閾値以上である場合には級レベル(難易度)の高いデータグループの問題に移動し、正解率が所定の第2の閾値以下である場合には級レベルの低いデータグループの問題に移動するようなものであってもよい。このような構成にした場合、学習者は、自身の習熟度を正確に把握することができ、習熟度に応じた効率のよい学習を行うことができる。
【0073】
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
出題形式の異なる複数の問題を含むデータグループ内の学習コンテンツを表示する表示部と、
前記表示部に表示された第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記第2のデータグループ内の、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする学習支援装置。
[付記2]
前記表示制御部は、前記第1のデータグループ内の表示させる前記学習コンテンツと前記学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む前記第2のデータグループが存在する場合には、前記第1のデータグループ内の表示させる前記学習コンテンツと、前記第2のデータグループの存在を示す情報とを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする付記1に記載の学習支援装置。
[付記3]
前記特定部は、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと前記学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む前記第2のデータグループが存在するか否かを判定する判定部を含み、当該判定部の判定結果に応じて前記第2のデータグループを特定する
ことを特徴とする付記1又は2に記載の学習支援装置。
[付記4]
前記特定部は、前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツを前記表示部に表示させるときに、前記判定部により、前記学習コンテンツの形式が同一の又は類似した複数のデータグループの学習コンテンツを関連付けるリストに基づいて、前記第2のデータグループが存在するか否かを判定する
ことを特徴とする付記3に記載の学習支援装置。
[付記5]
前記データグループを選択可能な入力部を更に備え、
前記表示制御部は、前記第2のデータグループの存在を示す情報を前記入力部により選択可能な態様で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする付記2に記載の学習支援装置。
[付記6]
前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループは、1つのコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれる
ことを特徴とする付記1~5のいずれか1項に記載の学習支援装置。
[付記7]
前記第1のデータグループは第1のコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれ、前記第2のデータグループは前記第1のコンテンツとは異なる第2のコンテンツを提供するコンテンツデータに含まれる
ことを特徴とする付記1~5のいずれか1項に記載の学習支援装置。
[付記8]
前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループは、それぞれ、問題集形式の学習コンテンツを含むデータグループであり、
前記学習コンテンツの形式は、問題の出題形式である
ことを特徴とする付記1~7のいずれか1項に記載の学習支援装置。
[付記9]
前記表示制御部は、前記第2のデータグループ内の前記学習コンテンツを表示するときに、前記表示部に表示された前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツと前記問題の出題形式が同一の又は類似した部分を含む学習コンテンツを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする付記8に記載の学習支援装置。
[付記10]
前記表示制御部は、前記表示部に表示させる前記問題の出題形式が同一の又は類似した部分を含む前記学習コンテンツのうちの、前記問題の出題形式が同一の又は類似した前記部分を強調して前記表示部に表示させる
ことを特徴とする付記9に記載の学習支援装置。
[付記11]
前記表示制御部は、前記第1のデータグループ内の前記学習コンテンツを表示するときに、前記第1のデータグループを示すタブと、前記第2のデータグループを示すタブとを表示し、前記第1のデータグループ及び前記第2のデータグループの内の前記学習コンテンツが表示されているデータグループを示す前記タブを強調して表示する
ことを特徴とする付記10に記載の学習支援装置。
[付記12]
出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、
ことを特徴とする学習支援方法。
[付記13]
出題形式の異なる複数の問題を含む第1のデータグループ内の学習コンテンツを表示し、
表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと少なくとも一部の学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを含む第2のデータグループを特定し、
特定した前記第2のデータグループ内の、表示された前記第1のデータグループ内の学習コンテンツと学習コンテンツの形式が同一の又は類似した学習コンテンツを表示する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0074】
1 電子辞書
2 ボタン
201 「戻る」ボタン
202 ホームボタン
203 メニューボタン
204 コンテンツボタン
3 第1の筐体
4 タッチパネル
5 第2の筐体
601 制御部
601a 検索部
602 キーボード
603a ディスプレイ
603b デジタイザ
604 記憶部
605a,605b,605e,605f,605x コンテンツデータ
606 履歴
611~617,631~637 データグループ
621~625 リスト
7,9 表
801~805 画面
801a,802a,804a,805a 選択欄
803a 問題表示欄
801b~805b 第1のタブ表示欄
801c~805c 第2のタブ表示欄