(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】キャンペーン運営システム、およびキャンペーン運営方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240110BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20240110BHJP
G06T 7/60 20170101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q30/0207 328
G06Q30/0207 352
G06F21/44
G06T7/60 150G
(21)【出願番号】P 2020004341
(22)【出願日】2020-01-15
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】嶋村 高志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 梓
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-196189(JP,A)
【文献】特開2011-76530(JP,A)
【文献】特開2016-12207(JP,A)
【文献】特開2005-70731(JP,A)
【文献】特開2006-107075(JP,A)
【文献】特開2016-167306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 21/44
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の識別情報パターン表示体を撮影する顧客の携帯端末装置と、個体識別情報作成装置と管理サーバと商品個体識別情報データベースを用いるキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、商品の識別情報パターン表示体の平面状表示体個体識別情報及び曲面状表示体個体識別情報を作成する手段を有し、
前記商品個体識別情報データベースが、前記平面状表示体個体識別情報及び前記曲面状表示体個体識別情報を、商品の識別コードに紐付けて記憶し、
前記管理サーバが、顧客の携帯端末装置が識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、顧客撮影表示体個体識別情報を抽出する手段と、購買判定手段を有し、
前記購買判定手段が、該顧客撮影表示体個体識別情報を、前記商品個体識別情報データベースが記憶している前記平面状表示体個体識別情報、及び前記曲面状表示体個体識別情報と照合し、該顧客撮影表示体個体識別情報が、前記曲面状表示体個体識別情報よりも前記平面状表示体個体識別情報との一致度が高い場合に、前記顧客撮影画像データの商品を購入済みと判定する
ことを特徴とするキャンペーン運営システム。
【請求項2】
請求項1記載のキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、表示体個体識別情報を抽出する手段と、前記識別情報パターン表示体を付与する商品の曲面の曲率に応じて前記画像データを画像補正した第2の画像データを作成する画像補正手段を有し、
前記個体識別情報作成装置が、
前記表示体個体識別情報を、前記商品の識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記第2の画像データから第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営システム。
【請求項3】
請求項1記載のキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、前記商品の、識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、表示体個体識別情報を抽出する手段を有し、
前記個体識別情報作成装置が、
平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記商品の識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
曲面状態の識別情報パターン表示体を撮影した第2の画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営システム。
【請求項4】
商品の識別情報パターン表示体を撮影する顧客の携帯端末装置と、個体識別情報作成装置と管理サーバと商品個体識別情報データベースを用いるキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置に、商品の識別情報パターン表示体の平面状表示体個体識別情
報及び曲面状表示体個体識別情報を作成させ、商品の識別コードに紐付けて前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記管理サーバが、顧客の携帯端末装置が識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、
前記管理サーバの購買判定手段が、該顧客撮影表示体個体識別情報を、前記商品個体識別情報データベースから読み出した前記平面状表示体個体識別情報、及び前記曲面状表示体個体識別情報と照合し、該顧客撮影表示体個体識別情報が、前記曲面状表示体個体識別情報よりも前記平面状表示体個体識別情報との一致度が高い場合に、前記画像データの商品を購入済みと判定する
ことを特徴とするキャンペーン運営方法。
【請求項5】
請求項4記載のキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置が、
前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記画像データを前記識別情報パターン表示体を付与する商品の曲面の曲率に応じて画像補正した第2の画像データを作成し、前記第2の画像データから、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営方法。
【請求項6】
請求項4記載のキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置が、
前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記商品の、曲面状態の識別情報パターン表示体を撮影した第2の画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クローズド懸賞等のキャンペーン対象の商品の購入者に対する応募券データの発行や、キャンペーンへの応募を電子化した、キャンペーン運営システム、およびキャンペーン運営方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売促進のため、あるいは顧客情報を収集するマーケティング活動の一環として、商品の購入者に抽選で景品をプレゼントしたり、ポイントを与えるキャンペーンが従来から行われてきた。紙器のバーコードを切り取って葉書に貼るというアナログキャンペーンも一定の利用が継続している。
【0003】
しかし、紙器のバーコード切り取りキャンペーンは、消費者の手間と葉書郵送代がかかり、メーカー側も物理的な葉書(個人情報)を管理するコストが発生している問題がある。
【0004】
そのため、キャンペーン運営方法において、特許文献1の様に、顧客の携帯端末装置のカメラで商品の二次元コードを読取らせて、サーバ上で当選判定・ポイント管理を行うウェブキャンペーンが主流となっている。
【0005】
ウェブキャンペーンでは、キャンペーンの案内表示や景品内容を記載したシール(ラベル)を商品に貼り付け、販売が行われる。ラベルには、さらに開催者のホームページのURLや、応募資格・当否を判定するためのシリアル番号が記載される。商品を購入した者は、パーソナルコンピュータや携帯電話を利用してキャンペーン開催者のホームページにアクセスし、シリアル番号を送信することによって応募を行う。
【0006】
ウェブキャンペーンでは、商品の購入前に二次元コードを盗み見され不正申し込みされない様に、2層ラベルやスクラッチ印刷で二次元コードを隠ぺいしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、従来のウェブキャンペーンにおけるコード隠ぺい手法は、ラベル基材やスクラッチ印刷およびラベル貼付けコストがかかる為、飲料・酒など大量販売される商品向けに代替手法が求められている。
【0009】
一方で、商品やパッケージ画像を撮影・特徴点照合を行う画像認証技術の進歩に伴い、同技術を使った商品識別や個体識別技術、例えば、物体指紋やネジの金型パターンと現物のマッチング技術や、バーコード・二次元コードの印刷揺らぎによる真贋判定・個体識別技術の開発・実用化が進んでいる。
【0010】
しかし、画像認証技術をキャンペーン運営システムに適用する場合に、コード隠ぺい手法と同様に、対象物を何らかの方法で隠ぺいすることが必須となるが、従来のスクラッチや2層ラベルを施すことができない、又はコスト面で対応が困難な為、画像認証技術をキャンペーンに運営システムに利用する事が困難であった。
【0011】
本発明の課題は、上述した従来のウェブキャンペーン運営システムでのコード隠ぺい手法に替わる、低いコストで購買証明が行える購買証明方法を使ったキャンペーン運営システムを得る事にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するために、商品の識別情報パターン表示体を撮影する顧客の携帯端末装置と、個体識別情報作成装置と管理サーバと商品個体識別情報データベースを用いるキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、商品の識別情報パターン表示体の平面状表示体個体識別情報及び曲面状表示体個体識別情報を作成する手段を有し、
前記商品個体識別情報データベースが、前記平面状表示体個体識別情報及び前記曲面状表示体個体識別情報を、商品の識別コードに紐付けて記憶し、
前記管理サーバが、顧客の携帯端末装置が識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、顧客撮影表示体個体識別情報を抽出する手段と、購買判定手段を有し、
前記購買判定手段が、該顧客撮影表示体個体識別情報を、前記商品個体識別情報データベースが記憶している前記平面状表示体個体識別情報、及び前記曲面状表示体個体識別情報と照合し、該顧客撮影表示体個体識別情報が、前記曲面状表示体個体識別情報よりも前記平面状表示体個体識別情報との一致度が高い場合に、前記顧客撮影画像データの商品を購入済みと判定する
ことを特徴とするキャンペーン運営システムである。
【0013】
本発明は、この構成によって、ウェブキャンペーンにおいて、購買証明のコストを低減したキャンペーン運営システムが得られる効果がある。
【0014】
また、本発明は、上記のキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、表示体個体識別情報を抽出する手段と、前記識別情報パターン表示体を付与する商品の曲面の曲率に応じて前記画像データを画像補正した第2の画像データを作成する画像補正手段を有し、
前記個体識別情報作成装置が、
前記表示体個体識別情報を、前記商品の識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記第2の画像データから第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営システムである。
【0015】
また、本発明は、上記のキャンペーン運営システムであって、
前記個体識別情報作成装置が、前記商品の、識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取る手段と、表示体個体識別情報を抽出する手段を有し、
前記個体識別情報作成装置が、
平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記商品の識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
曲面状態の識別情報パターン表示体を撮影した第2の画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させることを特徴とするキャンペーン運営システムである。
【0016】
また、本発明は、商品の識別情報パターン表示体を撮影する顧客の携帯端末装置と、個体識別情報作成装置と管理サーバと商品個体識別情報データベースを用いるキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置に、商品の識別情報パターン表示体の平面状表示体個体識別情報及び曲面状表示体個体識別情報を作成させ、商品の識別コードに紐付けて前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記管理サーバが、顧客の携帯端末装置が識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、
前記管理サーバの購買判定手段が、該顧客撮影表示体個体識別情報を、前記商品個体識別情報データベースから読み出した前記平面状表示体個体識別情報、及び前記曲面状表示体個体識別情報と照合し、該顧客撮影表示体個体識別情報が、前記曲面状表示体個体識別情報よりも前記平面状表示体個体識別情報との一致度が高い場合に、前記画像データの商品を購入済みと判定する
ことを特徴とするキャンペーン運営方法である。
【0017】
また、本発明は、上記のキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置が、
前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記画像データを前記識別情報パターン表示体を付与する商品の曲面の曲率に応じて画像補正した第2の画像データを作成し、前記第2の画像データから、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記商品の識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営方法である。
【0018】
また、本発明は、上記のキャンペーン運営方法であって、
前記個体識別情報作成装置が、
前記商品の、平面状態の識別情報パターン表示体を撮影した画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、表示体個体識別情報を抽出し、該表示体個体識別情報を、前記識別コードに紐付けた平面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させ、
前記商品の、曲面状態の識別情報パターン表示体を撮影した第2の画像データから、商品の識別コードを読み取り、また、第2の表示体個体識別情報を抽出し、前記識別コードに紐付けた曲面状表示体個体識別情報として前記商品個体識別情報データベースに記憶させる
ことを特徴とするキャンペーン運営方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、管理サーバが、顧客の携帯端末装置が撮影した識別情報パターン表示体の顧客撮影画像データから顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、そのデータを、商品個体識別情報データベースから読み出した平面状表示体個体識別情報及び曲面状表示体個体識別情報と照合して一致度を判定する購買判定手段を有する。それにより、顧客の携帯端末装置が識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データが「購入済み」の商品の画像データであるか、「購入前」の商品の画像データであるかを判定して商品の購買判定処理を行う。
【0020】
本発明は、この購買判定手段を用いることで、ウェブキャンペーンにおいて、購買証明のコストを低減したキャンペーン運営システムが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態のキャンペーン運営システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態の画像補正手段の動作を説明する図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態の識別情報作成装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1の実施形態の管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の第1の実施形態において、商品の曲面状の容器の識別情報パターン表示体を撮影した顧客撮影画像データPHに対して商品を「購入前」と判定する動作を説明する図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態において、商品の曲面状の容器の識別情報パターン表示体を平面状態に展開した上で撮影した顧客撮影画像データPHに対して商品を「購入済み」と判定する動作を説明する図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態のキャンペーン運営システムの構成を示すブロック図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態の識別情報作成装置の動作を示すフローチャート(その1)である。
【
図9】本発明の第2の実施形態の識別情報作成装置の動作を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態のキャンペーン運営システムを
図1から
図6を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態のキャンペーン運営システムの構成を示すブロック図である。このキャンペーン運営システムは、商品の購買を判定するシステムであり、個体識別情報作成装置100と商品個体識別情報データベース200と、顧客の携帯端末装置300と、管理サーバ400を含む。個体識別情報作成装置100と商品個体識別情報データベース200と管理サーバ400はインターネット等の通信ネットワークNWを介して接続されている。
【0024】
(識別情報パターン表示体LB)
識別情報パターン表示体LBは、一次元バーコードや二次元コードなどの、商品の識別コードCDEを有する識別コードパターンを印刷した表示体である。識別コードCDEは、例えば、識別情報パターン表示体LB個々に一意に印刷される製造番号などのIDである。識別情報パターン表示体LBは、商品の容器に貼り付けるラベルや、商品の紙容器やプラスチック容器等に印刷された印刷パターンで構成する事ができる。
【0025】
識別情報パターン表示体LBには、印刷工程で自然発生する様々な印刷品質の揺らぎ等を特徴点化することで、人間の眼やバーコードスキャナには同じバーコードと認識されるのに、専用アプリでは1枚1枚異なる特徴点を識別できる画像認識技術を用いる。
【0026】
すなわち、識別情報パターン表示体LBを複合機や印刷機で忠実に複製しようとしても、自然発生する特徴点を人工的に再現できない為、偽造することは極めて困難である、複製できない唯一無二の識別情報パターン表示体LBを用いる。
【0027】
そのために、識別情報パターン表示体LBは、識別情報パターン表示体LBの個体の特徴である表示体固有パターンが現れやすい下地の不規則な凹凸によって印刷ムラを生じ易い布や、微細パターン等を印刷した紙等の媒体に、二次元コードや一次元バーコードなどを印刷して製造する。この識別情報パターン表示体LBを、円筒型や瓢箪型の曲面を有する商品の容器に付与して、その商品を顧客に販売する。
【0028】
(商品個体識別情報データベース200)
商品個体識別情報データベース200には、識別情報パターン表示体LBの識別コードCDEに紐付けた、平面状表示体個体識別情報(A)と、曲面状表示体個体識別情報(a)を記憶する。なお、商品個体識別情報データベース200は、個体識別情報作成装置100又は管理サーバ400内に備える事もできる。
【0029】
(携帯端末装置300)
顧客の携帯端末装置300は、識別情報パターン表示体LBの一次元コード又は二次元コードを撮影して顧客撮影画像データPHを作成し管理サーバ400へ送信する。
【0030】
また、携帯端末装置300は、識別情報パターン表示体を撮影して顧客撮影画像データPHを作成するだけではなく、顧客撮影画像データPHから、符号化されている一次元コード又は二次元コードの識別コードCDEを読み取る機能を有することもできる。
【0031】
(個体識別情報作成装置100)
個体識別情報作成装置100は、撮影手段110、画像取得手段111、識別コード抽出手段120、個体識別情報生成手段130、画像補正手段131、個体識別情報登録手段140を有する。この個体識別情報作成装置100は、管理サーバ400内に備える事もできる。
【0032】
個体識別情報作成装置100は、商品の購買証明キャンペーンを主催する事業者や商品に識別情報パターン表示体LBを付与する商品の製造者が保有する。平面状態の識別情報パターン表示体LBを撮影手段110で撮影して画像データを得、個体識別情報作成装置100が、その画像データから平面状表示体個体識別情報(A)を生成する。
【0033】
(撮影手段110)
撮影手段110は、識別情報パターン表示体LBの一次元コード又は二次元コード等の画像データ、すなわち、識別コードパターンと表示体固有パターンとが重畳された領域の画像データを読み取り、画像取得手段111へ送信する。読取装置10は、例えば、画像センサ、デジタルカメラ、スキャナなどである。
【0034】
撮影手段110として、識別情報パターン表示体LBを撮影して得た画像データを、通信ネットワークNWを介して個体識別情報作成装置100の画像取得手段111に送信する装置を用いる事もできる。
【0035】
(画像取得手段111)
個体識別情報作成装置100の画像取得手段111は、撮影手段110から、識別情報パターン表示体LBの画像データを受け取り、識別コード抽出手段120と個体識別情報生成手段130へ送る。
【0036】
(識別コード抽出手段120)
識別コード抽出手段120は、画像取得手段111から取得した、識別コードパターンと表示体固有パターンとが重畳されたパターンから、一次元コード又は二次元コードなど
の識別コードパターンを抽出し、そのパターンから、符号化されている一次元コード又は二次元コードの識別コードCDEを読み取る。
【0037】
(個体識別情報生成手段130)
個体識別情報生成手段130は、画像取得手段111から取得した、識別コードパターンと表示体固有パターンとが重畳された画像データのパターンから、特徴点情報を抽出して表示体個体識別情報を生成する。特徴点情報としては、例えば、画像処理や映像処理で用いられる、濃淡値、色彩、マルチスペクトル情報や、テクスチャ情報、形状情報、空間的な配置情報や、あるいはそれらの組み合わせを用いることができる。
【0038】
個体識別情報生成手段130は、平面状態の識別情報パターン表示体LBからは平面状表示体個体識別情報(A)を生成し、曲面に付与された曲面状の識別情報パターン表示体LBからは曲面状表示体個体識別情報(a)を生成する。
【0039】
(画像補正手段131)
図2に、画像補正手段131の動作例を示す。画像補正手段131は、
図2の様に、表示体固有パターンと識別コードパターンとが重畳されたパターンの平面状態の識別情報パターン表示体LBの画像データを、識別情報パターン表示体LBを付与する商品の曲面、例えば
図2の様な半径rの円筒状の容器の曲面の曲率に応じて画像補正した第2の画像データを作成する。
【0040】
個体識別情報生成手段130は、画像補正手段131が作成した第2の画像データからは、曲面状表示体個体識別情報(a)を生成する。平面画像のx座標値Laの位置の画像パターンを、曲面を撮影した画像のx座標値daの位置の画像パターンに補正することで、画像補正した第2の画像データを作成する。円筒容器の半径をrとすると、以下の式1で座標を対応付ける。
(式1) da=r*sin(La/r)
【0041】
(個体識別情報登録手段140)
個体識別情報登録手段140は、識別コード抽出手段120が読み取った識別コードCDEと、個体識別情報生成手段130が生成した平面状表示体個体識別情報(A)と、曲面状表示体個体識別情報(a)を対応づけて、商品個体識別情報データベース200へ登録する。商品個体識別情報データベース200は、管理サーバ400に備える事もできる。
【0042】
(管理サーバ400)
管理サーバ400は、商品の購買証明キャンペーンを主催する事業者が保有する。管理サーバ400は、画像取得手段401、識別コード抽出手段402、個体識別情報生成手段403、購買判定手段404、通知手段405とキャンペーン処理手段406を有する。管理サーバ400に商品個体識別情報データベース200を備える事もできる。
【0043】
管理サーバ400は、商品の購買証明キャンペーンに参加する顧客の携帯端末装置300から、識別情報パターン表示体LBを撮影した顧客撮影画像データPHを受信する。そして、その顧客撮影画像データPHから識別情報パターン表示体LBの顧客撮影表示体個体識別情報を抽出する。
【0044】
管理サーバ400は、顧客撮影表示体個体識別情報を、商品個体識別情報データベース200に保管された平面状表示体個体識別情報(A)、及び曲面状表示体個体識別情報(a)と照合する。それにより、顧客の携帯端末装置300から受信した顧客撮影画像データPHが、顧客が購入した商品の曲面状の容器の識別情報パターン表示体LBを平面状態に展開した状態で撮影して得た顧客撮影画像データPHであるか否かを判定し、当該商品の顧客による購買を判定する。
【0045】
(画像取得手段401)
管理サーバ400の画像取得手段401は、顧客の携帯端末装置300から、識別情報パターン表示体LBの顧客撮影画像データPHを受信し、識別コード抽出手段402と個体識別情報生成手段403へ送る。
【0046】
(識別コード抽出手段402)
識別コード抽出手段402は、顧客撮影画像データPHから、一次元コード又はバーコードなどの識別コードパターンを抽出し、その識別コードパターンから、符号化されている一次元コード又は二次元コードの識別コードCDEを読み取り、その識別コードCDEを購買判定手段404に送信する。
【0047】
(個体識別情報生成手段403)
個体識別情報生成手段403は、顧客撮影画像データPHから、特徴点情報を抽出して顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、購買判定手段404に送信する。
【0048】
(購買判定手段404)
購買判定手段404は、商品個体識別情報データベース200から、識別コード抽出手段402から受信した識別コードCDEに紐付けられた平面状表示体個体識別情報(A)と曲面状表示体個体識別情報(a)を読み出し、それらを個体識別情報生成手段403が生成した顧客撮影表示体個体識別情報と照合する。
【0049】
購買判定手段404は、顧客撮影表示体個体識別情報の、平面状表示体個体識別情報(A)との一致度が、曲面状表示体個体識別情報(a)との一致度よりも高い場合には、顧客撮影画像データPHが、顧客が購入した商品の容器の識別情報パターン表示体LBを平面状に展開して撮影した顧客撮影画像データPHであると判定し、商品が「購入済み」と判定する。
【0050】
また、購買判定手段404は、顧客撮影表示体個体識別情報の、曲面状表示体個体識別情報(a)との一致度が、平面状表示体個体識別情報(A)との一致度よりも高い場合には、顧客撮影画像データPHが、購入前の商品の曲面に添付されている識別情報パターン表示体LBを撮影した顧客撮影画像データPHであると判定し、商品が「購入前」と判定する。
【0051】
管理サーバ400の通知手段405は、購買判定手段404が判定した購買判定結果を顧客の携帯端末装置300へ送信する。
【0052】
(動作手順)
本実施形態の動作を
図3と
図4のフローチャートを参照して説明する。
図3の様に、個体識別情報作成装置100の撮影手段110が、一次元バーコードや二次元コードを印刷した識別情報パターン表示体LBを撮影して画像データを得る。そして、個体識別情報作成装置100が、その画像データから平面状表示体個体識別情報(A)と曲面状表示体個体識別情報(a)を生成して商品個体識別情報データベース200に登録する。
【0053】
次に、
図4のフローチャートの様に、顧客の携帯端末装置300が識別情報パターン表示体LBを撮影して顧客撮影画像データPHを作成し、その顧客撮影画像データPHから顧客撮影表示体個体識別情報を抽出して商品の購買判定を行う。
【0054】
(個体識別情報作成装置100の動作)
先ず、
図3のフローチャートを参照して、個体識別情報作成装置100が商品の識別情報パターン表示体LBを撮影して画像データを得、その画像データから平面状表示体個体識別情報(A)と曲面状表示体個体識別情報(a)を生成して商品個体識別情報データベース200に登録する動作を説明する。
【0055】
(ステップS1)
先ず、商品の購買証明キャンペーンを主催する事業者、又は、商品に識別情報パターン表示体LBを付与する商品の製造者が、商品に付与する前の平面状態の識別情報パターン表示体LBを撮影手段110で撮影して画像データを作成する。
【0056】
撮影手段110は、識別情報パターン表示体LBに印刷されたバーコードと、識別情報パターン表示体LBの下地の表示体固有パターンを含めて、識別情報パターン表示体LBの画像を撮影する。つまり、識別情報パターン表示体LBの下地の表示体固有パターンの上に一次元バーコードや二次元コードなどの識別コードパターンが印刷されることによって両方のパターンが重畳された画像を撮影する。
【0057】
撮影手段110は、平面状態の識別情報パターン表示体LBを撮影して得た画像データを個体識別情報作成装置100の画像取得手段111へ送信する。
【0058】
(ステップS2)
画像取得手段111は、撮影手段110から受信した画像データを、識別コード抽出手段120と個体識別情報生成手段130へ送る。
【0059】
(ステップS3)
識別コード抽出手段120は、画像データから一次元バーコードや二次元コード等の識別コードCDEを読み取り、個体識別情報登録手段140に送信する。
【0060】
(ステップS4)
個体識別情報生成手段130は、表示体固有パターンと識別コードパターンとが重畳されたパターンの、平面状態の識別情報パターン表示体LBの画像データから特徴点情報を抽出して、その特徴点情報から平面状表示体個体識別情報(A)を生成し、個体識別情報登録手段140へ送信する。
【0061】
(ステップS5)
個体識別情報生成手段130の画像補正手段131は、平面状態の識別情報パターン表示体LBの画像データを、識別情報パターン表示体LBを付与する商品の面、例えば円筒状の面の曲率に応じて画像補正した第2の画像データを作成する。
【0062】
(ステップS6)
個体識別情報生成手段130は、第2の画像データから特徴点情報を抽出して、その特徴点情報から曲面状表示体個体識別情報(a)を生成し、個体識別情報登録手段140へ送信する。
【0063】
(ステップS7)
個体識別情報登録手段140は、商品個体識別情報データベース200に、識別コード抽出手段120が読み取った識別コードCDEに紐付けて、個体識別情報生成手段130が生成した、平面状表示体個体識別情報(A)と曲面状表示体個体識別情報(a)を登録する。
【0064】
(ステップS8)
次に、商品の製造者が、この識別情報パターン表示体LBを商品に付与して、商品の販売店に出荷する。商品の販売店が、識別情報パターン表示体LBが付与された商品を店舗に置いて販売する。
【0065】
(管理サーバ400の動作)
次に、
図4のフローチャートを参照して、顧客が携帯端末装置300で識別情報パターン表示体LBを撮影して顧客撮影画像データPHを作成して管理サーバ400に送信する事で、管理サーバ400が商品の購買判定を行う処理を説明する。
【0066】
すなわち、
図6の様に、顧客が携帯端末装置300で識別情報パターン表示体LBを撮影して顧客撮影画像データPHを作成し、その顧客撮影画像データPHを管理サーバ400に送信して、商品の購買証明キャンペーンへの参加要求処理を行う。顧客の携帯端末装置300から参加要求情報を受信した管理サーバ400は、受信した顧客撮影画像データPHから顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、その顧客撮影表示体個体識別情報を商品個体識別情報データベース200のデータと照合することで商品の購買判定を行う。
【0067】
(ステップS11)
商品を購入した顧客が、商品の購買証明キャンペーンに参加する場合に、商品の容器の曲面状の識別情報パターン表示体LBを平面状態に展開した識別情報パターン表示体LBを携帯端末装置300のカメラで撮影して顧客撮影画像データPHを作成する。そして顧客が、その顧客撮影画像データPHを携帯端末装置300から管理サーバ400に送信する事で、商品の購買証明キャンペーンに参加する。
【0068】
管理サーバ400の画像取得手段401は、例えばインターネットを介して、顧客の携帯端末装置300から顧客撮影画像データPHを受信し、その顧客撮影画像データPHを識別コード抽出手段402と個体識別情報生成手段403に送る。
【0069】
(ステップS12)
管理サーバ400の識別コード抽出手段402が、受信した顧客撮影画像データPHから一次元バーコードや二次元コードの識別コードCDEを読み取る。
【0070】
(ステップS13)
管理サーバ400の個体識別情報生成手段403は、受信した顧客撮影画像データPHから、特徴点情報を抽出して顧客撮影表示体個体識別情報を生成する。
【0071】
(ステップS14)
購買判定手段404は、商品個体識別情報データベース200より、識別コード抽出手段402が抽出した識別コードCDEに紐付けられた平面状表示体個体識別情報(A)と曲面状表示体個体識別情報(a)を読み出す。
【0072】
(ステップS15)
購買判定手段404は、商品個体識別情報データベース200から読み出した、それらの表示体個体識別情報を、顧客撮影表示体個体識別情報のデータと照合して一致度を判定する。
【0073】
(ステップS16)
図5の様に、購買判定手段404は、商品の容器の曲面に付与されている識別情報パターン表示体LBを撮影した顧客撮影画像データPHの顧客撮影表示体個体識別情報のデータでは、平面状表示体個体識別情報(A)よりも曲面状表示体個体識別情報(a)との一致度が高いと判定する。それにより、購買判定手段404は、商品が「購入前」と判定する。
【0074】
(ステップS17)
通知手段405は、「購入前」判定結果を顧客の携帯端末装置300へ通知する。
【0075】
(ステップS18)
図6の様に、購買判定手段404は、顧客が商品を購入し、商品の容器に付与されていた識別情報パターン表示体LBを平面状に展開した後に携帯端末装置300で撮影した顧客撮影画像データPHの顧客撮影表示体個体識別情報のデータでは、曲面状表示体個体識別情報(a)よりも平面状表示体個体識別情報(A)との一致度が高いと判定する。それにより、購買判定手段404は、商品が「購入済み」と判定する。
【0076】
(ステップS19)
通知手段405は、「購入済み」判定結果を顧客の携帯端末装置300へ通知する。
【0077】
(ステップS20)
購買判定手段404が「購入済み」と判定した場合は、管理サーバ400のキャンペーン処理手段406が、顧客のキャンペーンへの参加登録処理を進める。例えば、キャンペーン処理手段406が、顧客がアクセスすべきURLを本文に記述した応答用電子メールを作成し、顧客の携帯端末300に送信する。
【0078】
顧客の携帯端末装置300は、キャンペーン処理手段406から応答用電子メールを受信すると、応答用電子メールの受信を顧客に通知し、顧客は、この応答用電子メール受信通知を視聴する。そして、顧客は、応答用メールの本文に記載されたURLに基づいて通信ネットワークNWを介して管理サーバ400のキャンペーン処理手段406に接続を要求する。
【0079】
次に、キャンペーン処理手段406が、携帯端末装置300から受信した接続要求のURLに対応するWebページ情報を生成して、携帯端末装置300に送信する。そして、携帯端末装置300が、そのWebページ情報を表示部に表示する。顧客は、携帯端末装置300の表示を見て、キャンペーンへの参加登録処理を進める。
【0080】
このように、管理サーバ400が、顧客の携帯端末装置300が識別情報パターン表示体LBを撮影して得た顧客撮影画像データPHから顧客撮影表示体個体識別情報を抽出し、購買判定手段404が、その顧客撮影表示体個体識別情報を、商品個体識別情報データベース200から読み出した平面状表示体個体識別情報(A)及び曲面状表示体個体識別情報(a)と照合して一致度を判定する。それにより、顧客の携帯端末装置300が撮影した顧客撮影画像データPHが「購入済み」の商品の顧客撮影画像データPHであるか、「購入前」の商品の顧客撮影画像データPHであるかを判定して商品の購買判定処理を行う。
【0081】
この個体識別情報作成装置100と購買判定手段404を有する管理サーバ400を用いることで、ウェブキャンペーンにおいて、購買証明のコストを低減したキャンペーン運営システムが得られる効果がある。
【0082】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態のキャンペーン運営システムを
図7から
図9を参照して説明する。
【0083】
本発明の第2の実施の形態のキャンペーン運営システムの構成は、
図7のブロック図の個体識別情報作成装置100と商品個体識別情報データベース200と、顧客の携帯端末装置300と、管理サーバ400を含む。
【0084】
第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、個体識別情報作成装置100が、商品の容器の曲面に付与された識別情報パターン表示体LBも撮影して第2の画像データを作成し、その第2の画像データから曲面状表示体個体識別情報(a)を生成する動作をする点が相違する。そのため、個体識別情報作成装置100が画像補正手段131を用いない点が第1の実施形態と相違する。
【0085】
(個体識別情報作成装置100の動作)
以下、
図8から
図9を参照して第2の実施形態の個体識別情報作成装置100の動作を説明する。
【0086】
(ステップS31)
先ず、商品の購買証明キャンペーンを主催する事業者、又は、商品に識別情報パターン表示体LBを付与する商品の製造者が、商品に付与する前の平面状態の識別情報パターン表示体LBを撮影手段110で撮影することで画像データを取得する。
【0087】
撮影手段110は、平面状態の識別情報パターン表示体LBに印刷されたバーコードと、識別情報パターン表示体LBの下地の表示体固有パターンを含めて、識別情報パターン表示体LBの画像を撮影して画像データを得、その画像データを個体識別情報作成装置100の画像取得手段111へ送信する。
【0088】
(ステップS32)
画像取得手段111は、撮影手段110から受信した画像データを、識別コード抽出手段120と個体識別情報生成手段130へ送る。
【0089】
(ステップS33)
識別コード抽出手段120は、画像データから一次元バーコードや二次元コード等の識別コードCDEを読み取り、個体識別情報登録手段140に送信する。
【0090】
(ステップS34)
個体識別情報生成手段130は、表示体固有パターンと識別コードパターンとが重畳されたパターンの、平面状態の識別情報パターン表示体LBの画像データから特徴点情報を抽出して、その特徴点情報から平面状表示体個体識別情報(A)を生成し、個体識別情報登録手段140へ送信する。
【0091】
(ステップS35)
個体識別情報登録手段140は、商品個体識別情報データベース200に、識別コード抽出手段120が読み取った識別コードCDEに紐付けて、個体識別情報生成手段130が生成した、平面状表示体個体識別情報(A)を登録する。
【0092】
(ステップS36)
商品に識別情報パターン表示体LBを付与する商品の製造者が、商品の曲面の容器に付与した曲面状の識別情報パターン表示体LBを撮影手段110で撮影して第2の画像データを得、第2の画像データを個体識別情報作成装置100の画像取得手段111へ送信する。
【0093】
(ステップS37)
識別コード抽出手段120は、第2の画像データから一次元バーコードや二次元コード等の識別コードCDEを読み取り、個体識別情報登録手段140に送信する。
【0094】
(ステップS38)
個体識別情報生成手段130は、第2の画像データから特徴点情報を抽出して、その特徴点情報から曲面状表示体個体識別情報(a)を生成し、個体識別情報登録手段140へ送信する。
【0095】
(ステップS39)
個体識別情報登録手段140は、商品個体識別情報データベース200に、識別コード抽出手段120が読み取った識別コードCDEに紐付けて、個体識別情報生成手段130が生成した、曲面状表示体個体識別情報(a)を登録する。
【0096】
(ステップS40)
次に、商品の製造者が、この識別情報パターン表示体LBを商品に付与して、商品の販売店に出荷する。商品の販売店が、識別情報パターン表示体LBが付与された商品を店舗に置いて販売する。
【0097】
第2の実施形態が第1の実施形態は、個体識別情報作成装置100が画像補正手段131を用いずに曲面状表示体個体識別情報(a)を作成するため、個体識別情報作成装置100の構成を簡単化できる効果がある。
【0098】
なお、本発明の具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0099】
100・・・個体識別情報作成装置
110・・・撮影手段
111・・・画像取得手段
120・・・識別コード抽出手段
130・・・個体識別情報生成手段
131・・・画像補正手段
140・・・個体識別情報登録手段
200・・・商品個体識別情報データベース
300・・・(顧客の)携帯端末装置
400・・・管理サーバ
401・・・画像取得手段
402・・・識別コード抽出手段
403・・・個体識別情報生成手段
404・・・購買判定手段
405・・・通知手段
406・・・キャンペーン処理手段
A・・・平面状表示体個体識別情報
a・・・曲面状表示体個体識別情報
CDE・・・(商品の)識別コード
LB・・・識別情報パターン表示体
NW・・・通信ネットワーク
PH・・・顧客撮影画像データ