(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】プログラム、及びワークショップシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20240110BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2020012565
(22)【出願日】2020-01-29
【審査請求日】2022-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】平岡 千穂
(72)【発明者】
【氏名】彌重 功
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-071267(JP,A)
【文献】特開2018-152645(JP,A)
【文献】特開2014-194458(JP,A)
【文献】特開2015-176080(JP,A)
【文献】特開2017-091010(JP,A)
【文献】特開2005-195828(JP,A)
【文献】特開2005-173348(JP,A)
【文献】特開2013-054255(JP,A)
【文献】特開2019-114091(JP,A)
【文献】国際公開第2016/140010(WO,A1)
【文献】特開2010-170330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ディスプレイ、第1入力インタフェース、及び第1通信インタフェースを有するファシリテータ端末を含む通信装置に実装された第1プログラムと、
第2ディスプレイ、第2入力インタフェース、及び第2通信インタフェースをそれぞれ有する複数の参加者端末にそれぞれ実装された第2プログラムと、を有するプログラムであって、
上記第1プログラムは、
メモリに記憶されたワークシートの配布を受け付ける配布アイコンを上記第1ディスプレイに表示させる第1表示処理と、
上記配布アイコンの選択を受け付けたことに基づいて、上記第1通信インタフェースを通じて上記参加者端末に上記ワークシートを送信する第1送信処理と、を実行し、
上記第2プログラムは、
上記ワークシートを上記第2通信インタフェースを通じて受信し、受信した当該ワークシートを上記第2ディスプレイに表示させる第2表示処理と、
上記ワークシートに対する入力を受け付ける作業入力受付処理と、
入力された上記ワークシートである記入ワークシートと、端末識別情報或いは参加者識別情報と、を含む通知情報を上記第2通信インタフェースを通じて上記通信装置に送信する第2送信処理と、を実行し、
上記第1プログラムは、上記通知情報を上記第1通信インタフェースを通じて受信したことに基づいて、
受信した上記通知情報に含まれる上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報から属性情報を特定する特定処理と、
特定した上記属性情報が同一である複数の上記通知情報について、当該通知情報に含まれる上記記入ワークシートに基づいて、当該記入ワークシートの進捗率をそれぞれ算出する処理と、
上記属性情報が同一である複数の上記通知情報についてそれぞれ算出した上記進捗率の平均値を算出する処理と、
上記メモリに記憶された作業時間及び上記ワークの実行時間から算出された残時間と対応付けられた適正進捗率を取得する処理と、
上記進捗率の平均値、上記属性情報、及び上記適正進捗率を含む進捗情報を生成する生成処理と、
上記進捗情報を上記第1ディスプレイに表示させる第3表示処理と、を実行
し、
上記第1プログラムは、
第1入力インタフェースを通じて延長時間或いは短縮時間の入力を受け付ける処理と、
受け付けた上記延長時間或いは短縮時間を上記作業時間と対応付けて上記メモリに記憶させる処理と、を実行する、プログラム。
【請求項2】
上記メモリは、上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報と属性情報とを対応付けて記憶しており、
上記特定処理は、上記通知情報に含まれる上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報と上記メモリにおいて対応付けられた属性情報を参加者の属性情報として取得する処理である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
上記第2プログラムは、
複数の上記ワークシートを受信したことに基づいて、上記第2ディスプレイに表示している上記ワークシートと、他の上記ワークシートとの表示の切り替えを受け付ける切替アイコンを上記第2ディスプレイに表示させる第4表示処理をさらに実行する、請求項
1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
上記第1プログラムは、
メモリに記憶された画像データを表示装置に対して出力する出力処理と、
上記画像データが示す表示画像と、当該表示画像と対応付けられており、かつ上記メモリに記憶された文字と、を上記第1ディスプレイに表示させる第5表示処理と、をさらに実行する、請求項1
から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
上記第1プログラムは、
上記ワークシートを送信したことに基づいて、メモリに記憶された作業時間を初期値としてカウントダウンされる残時間を上記第1ディスプレイに表示させる第6表示処理をさらに実行する、請求項1から
4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
上記進捗情報は、
算出した複数の進捗率のうち最も低い進捗率である最低進捗率をさらに含む、請求項1から
5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
上記通信装置は、
上記ファシリテータ端末と、
インターネットを通じて上記参加者端末及び上記ファシリテータ端末と通信可能なサーバと、を備え、
上記第1プログラムは、
上記サーバが実装するサーバプログラムと、
上記ファシリテータ端末が実装するファシリテータプログラムと、を含む、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
第1ディスプレイ、第1入力インタフェース、第1通信インタフェース、及び第1コントローラを有するファシリテータ端末を含む通信装置と、
第2ディスプレイ、第2入力インタフェース、第2通信インタフェース、及び第2コントローラをそれぞれ有する複数の参加者端末と、を備えるワークショップシステムであって、
上記第1コントローラは、
メモリに記憶されたワークシートの配布を受け付ける配布アイコンを上記第1ディスプレイに表示させる第1表示処理と、
上記配布アイコンの選択を受け付けたことに基づいて、上記第1通信インタフェースを通じて上記参加者端末に上記ワークシートを送信する第1送信処理と、を実行し、
上記第2コントローラは、
上記ワークシートを上記第2通信インタフェースを通じて受信し、受信した当該ワークシートを上記第2ディスプレイに表示させる第2表示処理と、
上記ワークシートに対する入力を受け付ける作業入力受付処理と、
入力された上記ワークシートである記入ワークシートと、端末識別情報或いは参加者識別情報と、を含む通知情報を上記第2通信インタフェースを通じて上記通信装置に送信する第2送信処理と、を実行し、
上記第1コントローラは、上記通知情報を上記第1通信インタフェースを通じて受信したことに基づいて、
受信した上記通知情報に含まれる上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報から属性情報を特定する特定処理と、
特定した上記属性情報が同一である複数の上記通知情報について、当該通知情報に含まれる上記記入ワークシートに基づいて、当該記入ワークシートの進捗率をそれぞれ算出する処理と、
上記属性情報が同一である複数の上記通知情報についてそれぞれ算出した上記進捗率の平均値を算出する処理と、
上記メモリに記憶された作業時間及び上記ワークの実行時間から算出された残時間と対応付けられた適正進捗率を取得する処理と、
上記進捗率の平均値、上記属性情報、及び上記適正進捗率を含む進捗情報を生成する生成処理と、
上記進捗情報を上記第1ディスプレイに表示させる第3表示処理と、を実行
し、
上記第1コントローラは、
第1入力インタフェースを通じて延長時間或いは短縮時間の入力を受け付ける処理と、
受け付けた上記延長時間或いは短縮時間を上記作業時間と対応付けて上記メモリに記憶させる処理と、を実行する、ワークショップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークショップの実施を補助するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サーバが、データベースに記憶されたワークシートを、生徒が使用するユーザ端末に送信し、生徒が記入等の作業を行った後のワークシートをユーザ端末から回収する教育支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワークショップにおいて、ワークシートに生徒が記入する内容や進行速度は様々なので、ファシリテータはワークショップの運営を臨機応変に行う必要がある。このようなワークショップの運営は、ファシリテータの力量に依存するため、ワークショップの質を一定に保つには、能力の高い複数のファシリテータを確保したり、能力の高いファシリテータを育成したりすることが必要である。
【0005】
また、特許文献1には、ユーザが作業を行っているワークシートをファシリテータが管理する技術は開示されていない。
【0006】
本発明は、ワークショップの運営や管理を均質化できる技術を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、ワークショップ参加者の作業をファシリテータが容易に確認できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明に係るプログラムは、第1ディスプレイ、第1入力インタフェース、及び第1通信インタフェースを有するファシリテータ端末を含む通信装置に実装された第1プログラムと、第2ディスプレイ、第2入力インタフェース、及び第2通信インタフェースをそれぞれ有する複数の参加者端末にそれぞれ実装された第2プログラムと、を有する。上記第1プログラムは、メモリに記憶されたワークシートの配布を受け付ける配布アイコンを上記第1ディスプレイに表示させる第1表示処理と、上記配布アイコンの選択を受け付けたことに基づいて、上記第1通信インタフェースを通じて上記参加者端末に上記ワークシートを送信する第1送信処理と、を実行する。上記第2プログラムは、上記ワークシートを上記第2通信インタフェースを通じて受信し、受信した当該ワークシートを上記第2ディスプレイに表示させる第2表示処理と、上記ワークシートに対する入力を受け付ける作業入力受付処理と、入力された上記ワークシートである記入ワークシートと、端末識別情報或いは参加者識別情報と、を含む通知情報を上記第2通信インタフェースを通じて上記通信装置に送信する第2送信処理と、を実行する。上記第1プログラムは、上記通知情報を上記第1通信インタフェースを通じて受信したことに基づいて、受信した上記通知情報に含まれる上記記入ワークシートから進捗を示す進捗情報を生成する生成処理と、受信した上記通知情報に含まれる上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報から属性情報を特定する特定処理と、特定した上記属性情報を含む上記進捗情報を上記第1ディスプレイに表示させる第3表示処理と、を実行する。
【0008】
第1プログラムは、特定した属性情報を含む進捗情報を第1ディスプレイに表示させる。したがって、ファシリテータは、グループや参加者におけるワークシートの進捗を把握することができる。これにより、ファシリテータは、例えば、進捗の遅いグループのテーブルや進捗の遅い参加者の席に行き、進捗の遅い参加者のワークの補助を行うことができる。
【0009】
(2) 上記第2プログラムは、複数の上記ワークシートを受信したことに基づいて、上記第2ディスプレイに表示している上記ワークシートと、他の上記ワークシートとの表示の切り替えを受け付ける切替アイコンを上記第2ディスプレイに表示させる第4表示処理をさらに実行してもよい。
【0010】
ワークショップの参加者は、一のワークシートへの記入を作業時間内に終了し、かつ、前のワークシートへの記入が未終了である場合、前のワークシートへの記入を、余った作業時間を用いて行うことができる。したがって、本発明に係るプログラムは、参加者に効率良く作業を行わせることができる。
【0011】
(3) 上記第1プログラムは、メモリに記憶された画像データを表示装置に対して出力する出力処理と、上記画像データが示す表示画像と、当該表示画像と対応付けられており、かつ上記メモリに記憶された文字と、を上記第1ディスプレイに表示させる第5表示処理と、をさらに実行してもよい。
【0012】
ファシリテータは、表示画像と対応付けられた文字を読み上げることにより、表示装置が表示する表示画像に対する適切な説明を行うことができる。したがって、本発明に係るプログラムは、例えば、不慣れなファシリテータの説明を補助することができる。
【0013】
(4) 上記第1プログラムは、上記ワークシートを送信したことに基づいて、メモリに記憶された作業時間を初期値としてカウントダウンされる残時間を上記第1ディスプレイに表示させる第6表示処理をさらに実行してもよい。
【0014】
上記構成によれば、ファシリテータに残時間を認識させることができる。
【0015】
(5) 上記第1プログラムは、上記生成処理において、上記記入ワークシートに基づいて進捗率を算出し、上記進捗情報は、参加者が属するグループにおける進捗率の平均値と参加者の最低進捗率と、の少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0016】
進捗情報がグループの進捗率の平均値を含む場合、ファシリテータは、進捗の遅いグループを特定することができ、進捗情報が参加者の最低進捗率を含む場合、ファシリテータは、進捗の遅い参加者を特定することができる。ファシリテータは、進捗の遅いグループの参加者、或いは進捗の遅い参加者に対して、ワークの実行を補助する。
【0017】
(6) 上記メモリは、残時間と対応付けられた適正進捗率を記憶しており、上記進捗情報は、上記記入ワークシートに基づいて上記第1プログラムが算出した進捗率を含み、上記第1プログラムは、上記ワークシートを送信したことに基づいて、メモリに記憶された作業時間を初期値としてカウントダウンを行って残時間を算出し、算出した当該残時間と対応付けられた上記適正進捗率を特定し、上記第3表示処理において、特定した上記適正進捗率未満である上記進捗率を含む上記進捗情報を上記第1ディスプレイに表示させてもよい。
【0018】
第1プログラムは、特定した適正進捗率未満である進捗情報を含む進捗情報を第1ディスプレイに表示させる。したがって、ファシリテータは、作業時間内にワークシートへの記入が終了しないおそれのあるグループや参加者を特定して、当該参加者の補助を行うことができる。
【0019】
(7) 上記通信装置は、上記ファシリテータ端末と、インターネットを通じて上記参加者端末及び上記ファシリテータ端末と通信可能なサーバと、を備え、上記第1プログラムは、上記サーバが実装するサーバプログラムと、上記ファシリテータ端末が実装するファシリテータプログラムと、を含んでいてもよい。
【0020】
(8) 本発明に係るワークショップシステムは、第1ディスプレイ、第1入力インタフェース、第1通信インタフェース、及び第1コントローラを有するファシリテータ端末を含む通信装置と、第2ディスプレイ、第2入力インタフェース、第2通信インタフェース、及び第2コントローラをそれぞれ有する複数の参加者端末と、を備える。上記第1コントローラは、メモリに記憶されたワークシートの配布を受け付ける配布アイコンを上記第1ディスプレイに表示させる第1表示処理と、上記配布アイコンの選択を受け付けたことに基づいて、上記第1通信インタフェースを通じて上記参加者端末に上記ワークシートを送信する第1送信処理と、を実行する。上記第2コントローラは、上記ワークシートを上記第2通信インタフェースを通じて受信し、受信した当該ワークシートを上記第2ディスプレイに表示させる第2表示処理と、上記ワークシートに対する入力を受け付ける作業入力受付処理と、入力された上記ワークシートである記入ワークシートと、端末識別情報或いは参加者識別情報と、を含む通知情報を上記第2通信インタフェースを通じて上記通信装置に送信する第2送信処理と、を実行する。上記第1コントローラは、上記通知情報を上記第1通信インタフェースを通じて受信したことに基づいて、受信した上記通知情報に含まれる上記記入ワークシートから進捗を示す進捗情報を生成する生成処理と、受信した上記通知情報に含まれる上記端末識別情報或いは上記参加者識別情報から属性情報を特定する特定処理と、特定した上記属性情報を含む上記進捗情報を上記第1ディスプレイに表示させる第3表示処理と、を実行する。
【0021】
本発明は、ワークショップシステムとして捉えることもできる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るプログラム及び管理システムによれば、ワークショップの運営や管理を均質化できる。また、ワークショップ参加者の作業をファシリテータが容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、ワークショップシステム10の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、参加者が属するグループ名を示す図である。
【
図3】
図3(A)は、第1対応テーブルを示す図であり、
図3(B)は、第2対応テーブルを示す図であり、
図3(C)は、第3対応テーブルを示す図であり、
図3(D)は、データベースを示す図である。
【
図4】
図4は、ファシリテータ端末11の端末プログラム29と、参加者端末12の端末プログラム39と、サーバ13のサーバプログラム49とが実行する処理の一部を説明する図である。
【
図8】
図8(A)は、ファシリテータ第1画面を示す図であり、
図8(B)は、参加者第1画面を示す図であり、
図8(C)は、ファシリテータ第2画面を示す図である。
【
図9】
図9(A)は、参加者第1ワークシート画面を示す図であり、
図9(B)は、参加者第2ワークシート画面を示す図であり、
図9(C)は、変形例に係るファシリテータ第2画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0025】
本実施形態では、
図1に示されるワークショップシステム10を説明する。ワークショップシステム10は、ファシリテータによるワークショップの実行を補助するシステムである。ファシリテータは、ワークショップシステム10を用いて、参加者に対してワークショップを実行する。
【0026】
ワークショップシステム10は、ファシリテータが使用するファシリテータ端末11と、参加者が使用する複数の参加者端末12と、サーバ13と、投影装置16と、を備える。ファシリテータ端末11及びサーバ13は、通信装置の一例である。投影装置16は、表示装置の一例である。なお、画面を表示可能であれば、表示装置は、投影装置16に限られない。
【0027】
複数の参加者は、複数のグループに分けられてワークショップに参加する。
図2に示される例では、複数の参加者は、グループ名「A」、「B」、「C」、「D」の4つのグループに分けられている。参加者は、参加者ID及びグループ名が予め通知されている。参加者は、通知されたグループ名と同一のグループ名が付されたテーブルに設置された参加者端末12を操作する。
【0028】
図1に示されるファシリテータ端末11及び複数の参加者端末12は、パーソナルコンピュータやタブレットなどである。ファシリテータ端末11及び複数の参加者端末12は、有線LANや無線LANなどのローカルネットワーク15によって互いに通信可能に接続されている。ローカルネットワーク15は、不図示のルータを介してインターネット14と接続されている。
【0029】
サーバ13は、インターネット14上にURLを公開する、いわゆるウェブサーバであって、インターネット14と接続されている。サーバ13は、ワークショップシステム10を運用する者が使用権限を有しておれば、いわゆるレンタルサーバであってもよし、当該運用する者が所有するサーバであってもよい。
【0030】
投影装置16は、プロジェクタなど、画像をスクリーン17に投影する装置である。投影装置16は、ファシリテータ端末11とUSB(登録商標)ケーブル等を用いて相互に通信可能に接続されている。或いは、投影装置16は、ブルートゥース(登録商標)などの無線通信規格を用いてファシリテータ端末11と相互に通信可能に接続されていてもよいし、ローカルネットワーク15と接続されて、ローカルネットワーク15を通じてファシリテータ端末11と相互に通信可能に接続されていてもよい。
【0031】
ファシリテータは、ファシリテータ端末11を操作して、スクリーン17に画像を投影させて参加者に説明を行い、また、ワークシートを参加者端末12に表示させて参加者にワークを行わせて、参加者に対してワークショップを実行する。以下、ファシリテータ端末11、参加者端末12、サーバ13の構成について、詳しく説明がされる。なお、以下では、ファシリテータ端末11及び参加者端末12がパーソナルコンピュータである例が説明される。
【0032】
ファシリテータ端末11は、コントローラ21と、第1ディスプレイ22と、第1入力I/F23と、第1通信I/F24と、を備える。「I/F」は、「インタフェース」の略である。コントローラ21は、第1コントローラの一例である。
【0033】
第1入力I/F23は、キーボードやマウスやマイクロフォンなど、ファシリテータの入力を受け付けるインタフェースである。
【0034】
第1通信I/F24は、ローカルネットワーク15と有線接続され、或いは、ローカルネットワーク15と無線接続されている。ファシリテータ端末11は、第1通信I/F24を通じてHTTPリクエストをサーバ13に送信し、送信したHTTPリクエストに対するHTTPレスポンスを受信することにより、サーバ13と相互に通信を行う。
【0035】
コントローラ21は、中央演算処理装置であるCPU25と、メモリ26と、通信バス27と、を有する。メモリ26は、CPU25によって実行されるOS28や端末プログラム29などを記憶するハードディスクなどの記憶領域や、OS28や端末プログラム29の実行に使用されるRAMなどの記憶領域や、バッファなどのその他の記憶領域を有する。端末プログラム29は、ファシリテータプログラムの一例である。
【0036】
また、メモリ26は、OS28及び端末プログラム29に加え、サーバ13が公開するURLであるサーバURLや、自己に付与されたIPアドレス及びMACアドレスなども記憶する。
【0037】
CPU25、メモリ26、第1ディスプレイ22、第1入力I/F23、及び第1通信I/F24は、通信バス27によって相互に接続されている。すなわち、CPU25によって実行されるOS28や端末プログラム29は、メモリ26から情報やデータを読み出し或いは情報やデータをメモリ26に書き込むことができ、第1ディスプレイ22に画像データを入力して画像を第1ディスプレイ22に表示させることができ、第1入力I/F23が出力した信号を受け付けることができ、また、第1通信I/F24を通じて情報やデータを送受信することができる。
【0038】
OS28は、オペレーティングシステムであり、API(Application Programming Interfaceの略)を、端末プログラム29を含むプログラムに提供する。端末プログラム29は、例えば、APIを用いてサーバ13と通信を行う。
【0039】
端末プログラム29は、例えば、第1ディスプレイ22に画面データを入力し、第1入力I/F23から入力された操作信号を受け付けるUIモジュールと、第1通信I/F24を通じてサーバ13と通信を行う通信モジュールと、UIモジュール及び通信モジュールに処理を指示する本体モジュールなど、複数のモジュールで構成されている。ただし、端末プログラム29は、複数のモジュールで構成されない単一のプログラムであってもよい。
【0040】
端末プログラム29は、いわゆるアプリケーションである。ただし、端末プログラム29は、ファシリテータ端末11に実装されたブラウザの機能を拡張するプラグインプログラムであってもよい。或いは、端末プログラム29は、ブラウザによって処理されるスクリプトを有するHTMLデータであってもよい。
【0041】
参加者端末12は、ファシリテータ端末11と同構成である。参加者端末12は、コントローラ31と、第2ディスプレイ32と、第2入力I/F33と、第2通信I/F34と、を備える。コントローラ31は、CPU35と、メモリ36と、通信バス37と、を有する。参加者端末12のメモリ36は、OS38と、端末プログラム39と、サーバURLと、を記憶する。コントローラ31は、第2コントローラの一例である。端末プログラム39は、第2プログラムの一例である。
【0042】
サーバ13は、コントローラ41及び通信I/F44を備える。通信I/F44は、インターネット14と接続されている。通信I/F44の構成は、ファシリテータ端末11の第1通信I/F24の構成と同じである。
【0043】
コントローラ41は、CPU45と、メモリ46と、不図示の通信バスと、を有する。CPU45、メモリ46、及び通信I/F44は、通信バスと接続されている。メモリ46の構成は、メモリ26の構成と同様である。メモリ46は、OS48及びサーバプログラム49を記憶する。サーバプログラム49及び上述の端末プログラム29は、第1プログラムの一例である。
【0044】
メモリ46は、第1対応テーブル、第2対応テーブル、第3対応テーブル、及びデータベースを記憶する。
【0045】
図3(A)に示されるように、第1対応テーブルは、ファシリテータIDと、ワークショップ識別情報と、ワークショップ名称と、ファシリテータ画面データと、参加者画面データと、を対応付けたテーブルである。
【0046】
ファシリテータIDは、ファシリテータを個々に識別するIDである。ワークショップ識別情報は、ワークショップを個々に識別する識別情報である。ファシリテータは、例えばファシリテータIDをファシリテータ端末11に入力し、ファシリテータ端末11を通じてサーバ13にアクセスし、新たなワークショップをサーバ13に登録する。サーバ13のサーバプログラム49は、新たに登録されるワークショップにワークショップ識別情報を付し、ファシリテータIDと対応付けて第1テーブルに登録する。
【0047】
ワークショップ名称は、ワークショップに付与される名称である。例えば、ファシリテータは、ファシリテータ端末11を通じてワークショップ名称をサーバ13に入力する。サーバプログラム49は、入力されたファシリテータ名称をファシリテータID及びワークショップ名称と対応付けて第1テーブルに登録する。
【0048】
ファシリテータ画面データは、ワークショップが実行される場合にファシリテータ端末11の第1ディスプレイ22に表示される画面の画面データである。ファシリテータ画面データは、例えば複数の画面を表示させる画面データである。ファシリテータ画面データは、例えばHTMLデータである。
【0049】
参加者画面データは、ワークショップが実行される場合に参加者端末12の第2ディスプレイ32に表示される画面の画面データである。参加者画面データは、例えば複数の画面を表示させる画面データである。参加者画面データは、例えばHTMLデータである。例えば、ファシリテータは、新たなワークショップを第1対応テーブルに登録する際に、既存のファシリテータ画面データ及び参加者画面データを選択し、或いは新たなファシリテータ画面データ及び参加者画面データを生成して第1対応テーブルに登録する。
【0050】
第1対応テーブルは、ファシリテータが実行したいワークショップを選択する選択画面に、ワークショップの一覧を表示させるために用いられる。詳しくは後述される。
【0051】
図3(B)に示されるように、第2対応テーブルは、ワークショップ識別情報と、実行順と、ワークシートIDと、シートファイルと、作業時間と、規定文字数と、を対応付けるテーブルである。
【0052】
実行順は、ワークショップにおいて実行されるワークの順番を示す。シートファイルは、ワークシートのファイルである。ワークシートIDは、ワークシートを個々に識別するIDである。作業時間は、ワークを行うための制限時間であって、ワークシートに対して予め決められた時間である。
【0053】
規定文字数は、シートファイルが示すワークシートの模範解答に記入された文字数を示す。規定文字数は、ワークシートの進捗率の算出に用いられる。詳しくは後述する。
【0054】
ファシリテータは、例えば、予めワークシート及び模範解答を生成し、ファシリテータ端末11を通じて、新たに登録するワークショップに使用するワークシートを、生成したワークシートから選択して、実行順を付して第2対応テーブルに登録する。また、ファシリテータは、模範解答の文字数を規定文字数として第2対応テーブルに登録する。サーバプログラム49は、登録されたワークシートのシートファイル及び実行順と、当該シートファイルに対して予め決められている作業時間と、規定文字数とを、ワークショップ識別情報と対応付けて第2対応テーブルに登録する。なお、規定文字数は、サーバプログラム49が模範解答から特定して第2対応テーブルに登録してもよい。
【0055】
サーバプログラム49は、後述の選択画面においてファシリテータがワークショップを選択したことに基づいて、選択したワークショップにおいて参加者端末12に送信するワークシートを示すシートファイルと、当該シートファイルの送信順と、作業時間とを、第2対応テーブルを用いて決定する。詳しくは後述される。
【0056】
図3(C)に示されるように、第3対応テーブルは、ワークショップ識別情報と、参加者IDと、参加者の氏名と、グループ名と、を対応付けるテーブルである。参加者IDは、参加者を個々に識別するIDである。グループ名は、各参加者がそれぞれ属するグループを示す情報である。複数の参加者が、グループ名によって、複数のグループに分けられる。ファシリテータは、例えばファシリテータ端末11を通じて、サーバ13にアクセスし、ワークショップに参加する参加者の氏名及びグループ名を入力する。サーバプログラム49は、入力された参加者の氏名に参加者IDを付与し、ワークショップ識別情報と対応付けて第3対応テーブルに登録する。参加者IDは、参加者識別情報の一例である。
【0057】
第3対応テーブルは、サーバプログラム49が、ワークシートの送信を要求した参加者端末12が適正な参加者によって操作されているか否かを判断する際に使用される。或いは、第3対応テーブルは、参加者が属するグループ名の判断に用いられる。詳しくは後述される。
【0058】
図3(D)に示されるように、データベースは、参加者が入力を行った後のワークシートである入力シートファイルを、ファシリテータIDと、ワークショップ識別情報と、参加者IDと、参加者の氏名と、グループ名と、進捗率と、を対応付けて記憶するデータベースである。
【0059】
サーバプログラム49は、参加者端末12が送信した入力シートファイルを、ファシリテータIDやワークショップ識別情報と対応付けてデータベースに登録する。また、サーバプログラム49は、取得した入力シートファイルに基づいて進捗率や平均進捗率を算出し、算出した進捗率及び平均進捗率をデータベースに登録する。詳しくは後述される。
【0060】
なお、第1対応テーブル、第2対応テーブル、及び第3対応テーブルは、データベースの一部であってもよい。
【0061】
以下、ファシリテータがワークシートを実行する際にファシリテータ端末11の端末プログラム29と、参加者端末12の端末プログラム39と、サーバ13のサーバプログラム49とが実行する処理について、
図4から
図9を参照して説明する。なお、
図4から
図7では、複数台の参加者端末12のうち、1台の参加者端末12のみが示されている。複数台の参加者端末12の端末プログラム39は、
図4から
図7に示された参加者端末12の端末プログラム39と同様の処理を実行する。
【0062】
ファシリテータは、ファシリテータ端末11の端末プログラム29と、参加者端末12の端末プログラム39とを起動させる。
図4に示されるように、起動されたファシリテータ端末11の端末プログラム29は、第1入力画面(不図示)を第1ディスプレイ22に表示させる(S11)。第1入力画面は、ファシリテータIDの入力を受け付けるテキストボックスを有する。ファシリテータは、第1入力I/F23を用いて、ファシリテータIDをテキストボックスに入力する。端末プログラム29は、テキストボックスに入力されたファシリテータIDを取得する(S12)。そして、端末プログラム29は、取得したファシリテータIDを有するHTTPリクエストを、メモリ26に記憶されたサーバURL宛てに、第1通信I/F24及びインターネット14を通じて送信する(S13)。すなわち、端末プログラム29は、ファシリテータIDをサーバ13に送信する。以下では、サーバURL宛てに第1通信I/F24及びインターネット14を通じてHTTPリクエストを送信することを、単に「サーバ13にHTTPリクエストを送信する」と記載して説明する。参加者端末12がサーバURL宛てにHTTPリクエストを第2通信I/F34及びインターネット14を通じて送信することも同様に記載して説明する。
【0063】
サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11が送信したHTTPリクエストを、インターネット14及び通信I/F44を通じて受信する。以下では、ファシリテータ端末11や参加者端末12が送信したHTTPリクエストを、インターネット14及び通信I/F44を通じて受信することを、単に「HTTPリクエストを受信する」と記載して説明する。
【0064】
サーバ13のサーバプログラム49は、受信したHTTPリクエストに含まれるファシリテータIDと一致するファシリテータIDと対応付けられた複数のワークショップ識別情報及びワークショップ名称を第1対応テーブルにおいて特定する(S14)。サーバプログラム49は、特定したワークショップ識別情報及びワークショップ名称の一覧を含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスを、通信I/F44及びインターネット14を通じて返信する(S15)。以下では、サーバ13がファシリテータ端末11や参加者端末12に、通信I/F44及びインターネット14を通じてHTTPレスポンスを返信することを、単に「HTTPレスポンスを返信する」と記載して説明する。
【0065】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、インターネット14及び第1通信I/F24を通じて、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信する(S15)。以下では、ファシリテータ端末11や参加者端末12が、インターネット14及び第1通信I/F24(第2通信I/F34)を通じてHTTPレスポンスを受信することを、単に「HTTPレスポンスを受信する」と記載して説明する。
【0066】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S15)、受信したHTTPレスポンスに含まれるワークショップ名称の一覧を有する選択画面を第1ディスプレイ22に表示させる(S16)。ファシリテータは、第1入力I/F23を用いて、表示されたワークショップ名称の一覧から1つのワークショップ名称を選択する。端末プログラム29は、ファシリテータが選択したワークショップ名称を取得する(S17)。そして、端末プログラム29は、取得したワークショップ名称と対応付けられたワークショップ識別情報を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S18)。
【0067】
サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S18)、受信したHTTPリクエストに含まれるワークショップ識別情報と一致するワークショップ識別情報と対応付けられたファシリテータ画面データを第1対応テーブルにおいて特定する(S19)。そして、サーバプログラム49は、特定したファシリテータ画面データを含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスをファシリテータ端末11に返信する(S20)。
【0068】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S20)、受信したHTTPレスポンスに含まれるファシリテータ画面データが示すファシリテータ第1画面(
図8(A))を第1ディスプレイ22に表示させる(S21)。ステップS21の処理は、第1表示処理及び第5表示処理の一例である。
【0069】
また、端末プログラム29は、ファシリテータ画面データに含まれるスライド画像データを投影装置16に送信し(S22)、スライド画像データが示すスライド画像をスクリーン17に投影させる。ステップS22の処理は、出力処理の一例である。スライド画像は、表示画像の一例である。
【0070】
図8(A)は、ファシリテータ第1画面を示す。ファシリテータ第1画面は、スライド画像が表示されるスライド画像表示領域51と、台本が表示される台本表示領域52と、配布アイコン53と、終了アイコン54と、前後スライド画像表示領域71、72、73と、を有する。スライド画像表示領域51に表示されるスライド画像は、ステップS22(
図4)で投影装置16に送信されてスクリーン17に投影されているスライド画像と同一の画面である。台本表示領域52に表示される台本は、スライド画像表示領域51に表示されるスライド画像にしたがってファシリテータが話す内容を示す文字や記号や図形である。配布アイコン53は、ワークシートの配布の指示を受け付けるアイコンである。終了アイコン54は、ワークショップの終了の指示を受け付けるアイコンである。
【0071】
前後スライド画像表示領域71、72、73は、スライド画像表示領域51に表示されているスライド画像の前にスライド画像表示領域51に表示されていたスライド画像、及び、スライド画像表示領域51に表示されているスライド画像の後にスライド画像表示領域51に表示される予定のスライド画像を表示する領域である。例えば、前後スライド画像表示領域71には、前のスライド画像が表示され、前後スライド画像表示領域72には、次のスライド画像が表示され、前後スライド画像表示領域73には、スライド画像表示領域72に表示されたスライド画像の次にスライド画像表示領域51に表示される予定のスライド画像が表示される。ファシリテータは、スライド画像表示領域51に表示されたスライド画像だけでなく、当該スライド画像の前に表示されていたスライド画像、及び当該スライド画像の後に表示される予定のスライド画像を確認しながら、説明を行う。すなわち、前後スライド画像表示領域71、72、73に表示されるスライド画像は、ファシリテータによるワークショップの進行を円滑にする。
【0072】
ファシリテータは、ファシリテータ端末11の第1ディスプレイ22に表示されたファシリテータ第1画面を見ながら、表示された台本が示す内容にしたがって説明を行い、説明を行った後、第1入力I/F23を用いて配布アイコン53を選択する。
【0073】
一方、参加者端末12の端末プログラム39は、
図5に示されるように、不図示の第2入力画面を第2ディスプレイ32に表示させる(S31)。第2入力画面は、例えば、参加者IDの入力を受け付けるテキストボックスを有する。各参加者は、第2入力I/F33を用いて、事前に通知された参加者IDをテキストボックスにそれぞれ入力する。
【0074】
参加者端末12の端末プログラム39は、第2画面のテキストボックスに入力された参加者IDを取得する(S32)。端末プログラム39は、取得した参加者IDを含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S33)。
【0075】
サーバ13のサーバプログラム49は、参加者端末12が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S33)、受信したHTTPリクエストに含まれる参加者IDと一致する参加者IDと対応付けられたワークショップ識別情報を第3対応テーブルにおいて特定する。そして、特定したワークショップ識別情報と一致するワークショップ識別情報と対応付けられた参加者画面データを第1対応テーブルにおいて特定する(S34)。サーバプログラム49は、特定した参加者画面データを含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスを参加者端末12に返信する(S35)。
【0076】
なお、
図4及び
図5には示されていないが、サーバ13のサーバプログラム49は、受信したHTTPリクエストに含まれる参加者IDがデータベースに登録されていない場合、エラーを示すエラー情報を含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスを参加者端末12に返信する。
【0077】
参加者端末12の端末プログラム39は、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S35)、受信したHTTPレスポンスに含まれる参加者画面データが示す参加者第1画面を第2ディスプレイ32に表示させる(S36)。
【0078】
図8(B)は、参加者第1画面を示す。参加者第1画面は、上述のスライド画像が表示されるスライド画像表示領域55を有する。なお、サーバ13は、ステップS35において、参加者画面データに代えて、スライド画像データを参加者端末12に送信してもよい。その場合、参加者端末12の端末プログラム39は、ステップS36において、参加者第1画面に代えて、スライド画像を第2ディスプレイ32に表示させる。
【0079】
一方、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、ファシリテータ第1画面(
図8(A))において、配布アイコン53の選択を受け付けたことに基づいて(S41)、表示しているファシリテータ画面に対応するワークシートIDを特定する。ファシリテータ画面に対応するワークシートIDは、ステップS20で受信したファシリテータ画面データに予め含まれる。例えば、ファシリテータ第1画面は、実行順が「1」のワークシートIDである「K001-0」(
図3(B))と対応付けられている。端末プログラム29は、特定したワークシートIDを含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S42)。
【0080】
サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S42)、受信したHTTPリクエストに含まれるワークシートIDと一致するワークシートIDと対応付けられたシートファイル及び作業時間を第2対応テーブルにおいて特定する(S43)。サーバプログラム49は、特定したシートファイル及び作業時間を含むHTTPレスポンスをファシリテータ端末11に返信する(S44)。
【0081】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S44)、受信したHTTPレスポンスに含まれるシートファイルが示す第1ワークシートを含むファシリテータ第2画面(
図8(C))を第1ディスプレイ22に表示させる(S45)。また、端末プログラム29は、当該シートファイルを投影装置16に入力し、第1ワークシートをスクリーン17に表示させる(S45)。そして、端末プログラム29は、受信したHTTPレスポンスに含まれる作業時間を初期値とするカウントダウンタイマのカウントダウンを開始し、カウントダウンタイマが示す残時間をファシリテータ第2画面に表示させる(S46)。ステップS46の処理は、第6表示処理の一例である。
【0082】
図8(C)に示されるように、ファシリテータ第2画面は、ワークシートが表示されるワークシート表示領域56と、グループごとの進捗率の平均値である平均進捗率が表示されるグループ表示領域57と、進捗率の最も低い参加者の氏名と進捗率とが表示される低進捗率参加者表示領域58と、上述の残時間が表示される残時間表示領域59と、作業終了アイコン60と、を有する。作業終了アイコン60は、表示されているワークシートへの入力の終了をサーバ13に指示するアイコンである。ファシリテータは、例えば、残時間がゼロになったことに応じて、作業終了アイコンを選択する。グループ表示領域57に表示されるグループ名及び進捗率と、低進捗率参加者表示領域58に表示される参加者名及び進捗率については、後述される。なお、残時間がゼロになったことに応じて参加者端末12の端末プログラム39がワークシートへの入力を強制的に終了させる場合、作業終了アイコン60は、省略されてもよい。
【0083】
一方、参加者端末12の端末プログラム39は、参加者第1画面を第2ディスプレイ32に表示させた後(S36)、シートファイルの要求を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストを、所定の時間間隔で定期的にサーバ13に送信する(S47)。所定の時間間隔は、予め決められて参加者端末12のメモリ36に記憶されている。
【0084】
サーバ13のサーバプログラム49は、ステップS43の処理を実行した後に受信したHTTPリクエスト(S47)に対して、ステップS43で特定したシートファイル及び作業時間を含むHTTPレスポンスを返信する(S48)。ステップS48の処理は、第1送信処理の一例である。
【0085】
参加者端末12の端末プログラム39は、サーバ13が返信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S48)、受信したシートファイルが示すワークシートを含む参加者第1ワークシート画面(
図8(A))を第2ディスプレイ32に表示させる(S49)。端末プログラム39は、例えば、ステップS35で受信した参加者画面データと、ステップS48で受信したシートファイルとに基づいて、参加者第1ワークシート画面データを生成し、生成した参加者第1ワークシート画面データを第2ディスプレイ32に入力して、参加者第1ワークシート画面を第2ディスプレイ32に表示させる。ステップS49の処理は、第2表示処理の一例である。
【0086】
図9(A)に示されるように、参加者第1ワークシート画面は、ワークシートが表示されるワークシート表示領域61と、残時間が表示される残時間表示領域62と、送信アイコン63と、を有する。送信アイコン63は、残時間がゼロになって、ファシリテータがワークの終了を指示したことに応じて、参加者が選択するアイコンである。なお、残時間がゼロになったことに基づいて、参加者端末12の端末プログラム39が入力済のワークシートを示す記入シートファイルを強制的にサーバ13に送信する場合、送信アイコン63は、省略されてもよい。
【0087】
参加者端末12の端末プログラム39は、
図5に示されるように、ステップS48で受信したHTTPレスポンスに含まれる作業時間を初期値とするカウントダウンタイマのカウントダウンを開始し、カウントダウンタイマが示す残時間を参加者第1ワークシート画面の残時間表示領域62に表示させる(S50)。
【0088】
そして、端末プログラム39は、
図6に示されるように、第1ワークシートへの入力を受け付ける(S51)。ステップS51の処理は、作業入力受付処理の一例である。
【0089】
端末プログラム39は、所定の時間間隔で、参加者が入力を行ったシートファイルである第1記入シートファイルと、参加者IDと、ワークショップ識別情報と、ワークシートIDと、を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S52)。なお、ワークショップ識別情報は、ステップS35で受信した参加者画面データに含まれており、ワークシートIDは、ステップS48で受信したシートファイルに含まれている。また、所定の時間間隔は、予め決められて参加者端末12のメモリ36に記憶されている。端末プログラム39は、参加者画面データに含まれるワークショップ識別情報と、シートファイルに含まれるワークシートIDと、ステップS32で取得した参加者IDとをHTTPレスポンスに含める。第1記入シートファイルと、参加者IDと、ワークショップ識別情報と、ワークシートIDと、を含むHTTPリクエストは、通知情報の一例である。通知情報を送信するステップS52は、第2送信処理の一例である。
【0090】
サーバ13のサーバプログラム49は、参加者端末12が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S52)、HTTPリクエストに含まれる第1記入ワークシートをデータベースに登録する(S53)。詳しく説明すると、サーバプログラム49は、データベースにおいて、受信したHTTPリクエストに含まれる参加者ID、ワークショップ識別情報、及びワークシートIDと一致する参加者ID、ワークショップ識別情報、及びワークシートIDと対応付けられたフィールドを特定し、特定したフィールドに、第1記入ワークシートを登録する。ステップS53において、受信したHTTPリクエストに含まれる参加者IDと一致する参加者IDを特定する処理は、特定処理の一例である。また、参加者ID、及びデータベースや第3対応テーブルにおいて参加者IDと対応付けられたグループ名は、属性情報の一例である。
【0091】
また、サーバ13のサーバプログラム49は、第1記入ワークシートに基づいて進捗率及び平均進捗率を算出し、算出した進捗率及び平均進捗率をデータベースに登録する(S54)。詳しく説明すると、サーバプログラム49は、第1記入ワークシートに記入された文字数をカウントする。そして、サーバプログラム49は、カウントした文字数を、規定文字数(
図3(B))で除し、かつ100を乗じて、進捗率を算出する。なお、サーバプログラム49は、ステップS52で受信したワークシートIDを用いて、第2対応テーブルから規定文字数を取得する。
【0092】
次に、サーバプログラム49は、グループ名ごとに、進捗率の平均値を算出する。例えば、サーバプログラム49は、グループ名「A」と対応付けられた複数の進捗率を読み出し、読み出した複数の進捗率の平均値を算出し、算出した進捗率の平均値をデータベースに登録する。
【0093】
一方、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、進捗情報の要求と、ファシリテータIDと、ワークショップ識別情報と、を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストを所定の時間間隔で定期的にサーバ13に送信する(S61)。所定の時間間隔は、予め決められてファシリテータ端末11のメモリ26に記憶されている。
【0094】
サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S61)、進捗情報を生成する(S62)。具体的には、サーバプログラム49は、受信したHTTPリクエストに含まれるファシリテータID及びワークショップ識別情報と一致するファシリテータID及びワークショップ識別情報と対応付けられた参加者の氏名、グループ情報、進捗率、及び平均進捗率をデータベースから読み出し、グループごとの平均進捗率の一覧データと、進捗率が低い参加者の氏名及び当該参加者の進捗率と、を含む進捗情報を生成する。ステップS62の処理は、生成処理の一例である。
【0095】
サーバプログラム49は、生成した進捗情報と、ステップS43で特定したシートファイルと、を含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスをファシリテータ端末11に返信する(S63)。
【0096】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバ13が返信したHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S63)、受信したHTTPレスポンスに含まれる進捗情報を有するファシリテータ第2画面を第1ディスプレイ22に表示させる(S64)。ステップS64の処理は、第3表示処理の一例である。
【0097】
図9(C)は、ファシリテータ第2画面を示す。ファシリテータ第2画面は、ワークシートが表示されるワークシート表示領域56と、グループごとの平均進捗率が表示されるグループ表示領域57と、進捗率が低い参加者の氏名が表示される低進捗率参加者表示領域58と、残時間が表示される残時間表示領域59と、作業終了アイコン60と、を有する。作業終了アイコン60は、次のワークシートを含む画面の表示を端末プログラム29に指示するアイコンである。ワークシート表示領域56には、ステップS63でサーバ13が送信したHTTPリクエストに含まれるシートファイルが示す第1ワークシートが表示される。
【0098】
ファシリテータは、グループ表示領域57及び低進捗率参加者表示領域58に表示されたグループ名や平均進捗率や参加者名や進捗率に基づいて、補助が必要なグループや参加者を特定し、特定した参加者によるワークを補助する。
図9(C)に示される例では、ファシリテータは、平均進捗率が低いグループCや、進捗率が低い田中三郎氏の席に行き、ワークの実行を補助する。
【0099】
なお、
図9(C)には示されていないが、全体の平均進捗率がファシリテータ第2画面に表示されてもよい。その場合、サーバプログラム49或いはファシリテータ端末11の端末プログラム29は、各グループの進捗率に基づいて、全体の平均進捗率を算出する。端末プログラム29は、サーバプログラム49が送信した全体の平均進捗率或いは自己が算出した全体の平均進捗率をファシリテータ第2画面に表示する。
【0100】
また、フローチャートには示されていないが、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、ファシリテータによる残時間の変更の指示を受け付けてもよい。ファシリテータは、例えば、全体の進捗率や、グループの進捗率や、低進捗率参加者表示領域58に表示された平均進捗率などが適正進捗率よりも高い場合において、残時間を短縮する指示をファシリテータ端末11に入力する。或いは、ファシリテータは、例えば、全体の進捗率や、グループの進捗率や、低進捗率参加者表示領域58に表示された平均進捗率が適正進捗率よりも低い場合において、残時間を延長する指示をファシリテータ端末11に入力する。その場合、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、ファシリテータが入力した短縮時間或いは延長時間を含むHTTPリクエストをサーバ13に送信する。サーバプログラム49は、受信した短縮時間或いは延長時間を、例えば、ステップS52で受信したHTTPリクエストに対する応答として、参加者端末12に送信する。参加者端末12の端末プログラム39は、受信した短縮時間或いは延長時間に基づいて、残時間表示領域62に表示させる残時間を増減させる。
【0101】
また、サーバプログラム49は、受信した短縮時間或いは延長時間を、ワークシートIDと対応付けて第2対応テーブル(
図3(B))に登録する。第2対応テーブルに登録された短縮時間或いは延長時間は、ワークシートの作業時間の設定において参照される。例えば、延長時間5分が第2対応テーブルに登録されている場合、ワークシートの作業時間を5分間だけ延長することが検討される。すなわち、一のワークショップで得られた情報が、次回以降に行われるワークショップに活用される。
【0102】
一方、参加者は、ワークシートへの入力が終了すると、或いはカウントダウンタイマがカウントする残時間がゼロになると、第2入力I/F33を用いて送信アイコン63(
図9(A))を選択する。参加者端末12の端末プログラム39は、送信アイコン63が選択されたことに基づいて、或いは上述のカウントダウンタイマがタイムアップして残時間がゼロになったことに基づいて(S71)、入力が完了した第1シートファイルである完了第1シートファイルと、参加者IDと、ワークシートIDと、を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S72)。なお、
図6には示されていないが、端末プログラム39は、残時間がゼロになったことに基づいて、残時間がゼロになったことを報知してもよい。
【0103】
サーバ13のサーバプログラム49は、端末プログラム39が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S72)、受信したHTTPリクエストに含まれる参加者ID及びワークシートIDと一致する参加者ID及びワークシートID対応付けられたデータベースのフィールドに、完了第1シートファイルを登録する(S73)。また、サーバプログラム49は、上述と同様にして進捗率及び平均進捗率を算出し、算出した進捗率及び平均進捗率をデータベースに登録する(S74)。
【0104】
一方、参加者端末12の端末プログラム39は、完了第1シートファイルを含むHTTPリクエストをサーバ13に送信したことに基づいて(S72)、当該完了第1シートファイルをメモリ36に記憶させる(S75)。メモリ36に記憶された完了第1シートファイルは、後述のステップS92(
図7)において、端末プログラム39が、完了第1シートファイルが示す第1ワークシートを第2ディスプレイ32に表示させるために用いられる。詳しくは後述する。
【0105】
次に、参加者端末12の端末プログラム39は、不図示の参加者第2画面を第2ディスプレイ32に表示させる(S76)。参加者第2画面は、参加者第1画面(
図8(B))と同様の画面である。具体的には、端末プログラム39は、ステップS35(
図5)で受信した参加者画面データに含まれる参加者第2画面データを第2ディスプレイ32に入力して、参加者第2画面を第2ディスプレイ32に表示させる。なお、参加者第2画面では、スライド画像表示領域55に表示されるスライド画像が第1参加者画面と相違する。
【0106】
一方、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、上述のカウントダウンタイマがタイムアップして残時間がゼロになったことに基づいて、残時間がゼロになったことを報知する(S81)。
【0107】
ファシリテータは、報知がされると、第1入力I/F23を用いて作業終了アイコン60(
図8(C))を選択する。ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、作業終了アイコン60の選択を受け付けると(S82)、
図7に示されるように、ファシリテータ第3画面を第1ディスプレイ22に表示させる(S83)。ファシリテータ第3画面は、ファシリテータ第1画面(
図8(A))と同様の画面である。具体的には、端末プログラム29は、ステップS20(
図4)で受信したファシリテータ画面データに含まれるファシリテータ第3画面データを第1ディスプレイ22に入力して、ファシリテータ第3画面を第1ディスプレイ22に表示させる。なお、ファシリテータ第3画面では、スライド画像表示領域51に表示されるスライド画像と、台本表示領域52に表示される台本とが、ファシリテータ第1画面と相違する。
【0108】
また、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、ステップS20で受信したファシリテータ画面データに含まれるスライド画像データを投影装置16に送信する(S84)。そして、端末プログラム29は、ステップS41、S42、S45、S46の処理を再度実行する。すなわち、端末プログラム29は、配布アイコン53の選択を受け付けて(S41)、ワークシートを含むファシリテータ画面を第1ディスプレイ22に表示させる(S45)。但し、ここにおいて実行されるステップS45では、実行順が「2」であるシートファイル(
図3(B))が示すワークシートである第2ワークシートが第1ディスプレイ22に表示される。
【0109】
一方、参加者端末12の端末プログラム39は、上述のS47、S48、S49、S50、S51、S52の処理を再度実行する。すなわち、端末プログラム39は、参加者ワークシート画面を取得(S47、S48)して第2ディスプレイ32に表示させ(S49)、カウントダウンタイマにカウントダウンを開始させるとともに(S50)、参加者の入力を受け付ける(S51)。但し、ここにおいて実行されるステップS49では、
図9(B)に示される参加者第2ワークシート画面が第2ディスプレイ32に表示される。参加者第2ワークシート画面を第2ディスプレイ32に表示させるステップS49の処理は、第4表示処理の一例である。
【0110】
参加者第2ワークシート画面は、参加者第1ワークシート画面と同様に、ワークシート表示領域61と、残時間表示領域62と、送信アイコン63と、を有する。また、参加者第2ワークシート画面は、切替タブ64、65をさらに有する。切替タブ64は、ワークシート表示領域61に第2ワークシートを表示させる指示を受け付けるタブである。切替タブ65は、ワークシート表示領域61に第1ワークシートを表示させる指示を受け付けるアイコンである。切替タブ64、65は、切替アイコンの一例である。
【0111】
参加者は、第2ワークシートへの入力が済み、かつ残時間がゼロでなく、さらに、第1ワークシートに追加で入力したい場合、切替タブ65を選択する。参加者端末12の端末プログラム39は、切替タブ65が選択されたか否かを判断する(S91)。端末プログラム39は、切替タブ65が選択されたと判断すると(S91:Yes)、参加者第2ワークシート画面を第2ディスプレイ32に表示させる(S92)。具体的には、端末プログラム39は、ステップS75においてメモリ36に記憶させた第1完了シートファイルが示す第1ワークシートを参加者第2ワークシート画面のワークシート表示領域61に表示させる。参加者は、第2ワークシートに対するワークの作業時間のうち、余った時間を用いて、第1ワークシートへの追加の入力を行う。そして、参加者端末12の端末プログラム39は、第1ワークシートへの入力を受け付ける(S93)。一方、端末プログラム39は、ステップS91において、切替タブ65が選択されていないと判断すると(S91:No)、ステップS92、S93の処理をスキップする。
【0112】
なお、
図7には示されていないが、参加者端末12の端末プログラム39は、切替タブ65が選択された後、切替タブ64が選択されたと判断すると、第2ワークシートを参加者第2ワークシート画面のワークシート表示領域61に表示させる。
【0113】
参加者端末12の端末プログラム39は、ステップS93の処理の実行後、或いはステップS91で「No」と判断した後であって、ステップS50で実行したカウントダウンタイマのカウント値がゼロとなった後(S71)、送信アイコン63の選択を受け付けると(S94)、参加者ID、完了第2シートファイル、及び追記第1シートファイルを含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信する(S95)。完了第2シートファイルは、ステップS51(
図6)における参加者の入力が反映された第2ワークシートを示すシートファイルである。追記第1シートファイルは、ステップS93における参加者の入力が反映された第1ワークシートを示すシートファイルである。すなわち、参加者の入力が反映された第1ワークシート及び第2ワークシートが、参加者IDとともにサーバ13に送信される(S95)。
【0114】
サーバ13のサーバプログラム49は、参加者端末12が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S95)、受信したHTTPリクエストに含まれる完了第2シートファイル及び追記第1シートファイルを、上述のステップS53(
図6)の処理と同様にして、データベースに登録する(S96)。そして、サーバプログラム49は、第2ワークシートに対する進捗率及び平均進捗率を、上述のステップS54(
図6)の処理と同様に算出し、データベースに登録する(S97)。
【0115】
一方、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、第2ファシリテータ画面において、終了アイコン54(
図8(A))が選択されたか否かを判断する(S101)。すなわち、端末プログラム29は、ステップS101において、ファシリテータがワークショップを終了させる指示を入力したか否かを判断する。端末プログラム29は、終了アイコン54が選択されていないと判断すると(S101:No)、ステップS82(
図6)以降の処理を再度実行する。端末プログラム29は、ステップS101において終了アイコン54が選択されたと判断すると(S101:Yes)、ファシリテータID、ワークショップ識別情報、及び終了指示を含むHTTPリクエストを生成し、生成したHTTPリクエストをサーバ13に送信し(S102)、処理を終了する(エンド)。
【0116】
サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11が送信したHTTPリクエストを受信したことに基づいて(S102)、終了処理を実行する(S103)。具体的には、例えば、サーバプログラム49は、データベースにおける進捗率や平均進捗率の登録を削除し、データベースへの登録が終了したことを示す終了フラグなどの情報をワークショップ識別情報と対応付けてメモリ46に記憶させる。
【0117】
また、サーバ13のサーバプログラム49は、参加者端末12が送信した上述のHTTPリクエスト(S47)に対するレスポンスとして、終了指示を含むHTTPレスポンスを生成し、生成したHTTPレスポンスを参加者端末12に送信し(S104)、処理を終了する(エンド)。
【0118】
参加者端末12の端末プログラム39は、終了指示を含むHTTPレスポンスを受信したことに基づいて(S104)、処理を終了する(エンド)。
【0119】
[実施形態の作用効果]
本実施形態では、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、グループ名や参加者名と、平均進捗率や進捗率と、を対応付けて第1ディスプレイに表示させる。したがって、ファシリテータは、グループや参加者のワークシートの進捗状況を容易に確認できる。これにより、ファシリテータは、例えば、進捗の遅いグループのテーブルや進捗の遅い参加者の席に行き、進捗の遅いグループや参加者の補助を行うことができる。したがって、本実施形態に係るワークショップシステム10、端末プログラム29、39、及びサーバプログラム49は、作業が遅れている参加者に対する指導をファシリテータに行わせることができる。また、ワークショップの運営や管理が、ファシリテータの能力に依存する割合を抑制して、多様なファシリテータに対してワークショップが均質化される。
【0120】
本実施形態では、ワークショップの参加者は、切替タブ65を選択することにより、一のワークシートへの記入を既定の時間内に終了し、かつ、前のワークシートへの記入が未終了である場合、前のワークシートへの記入を、余った時間を用いて行うことができる。したがって、本実施形態に係るワークショップシステム10、端末プログラム29、39、及びサーバプログラム49は、参加者に効率良く作業を行わせることができる。
【0121】
本実施形態では、台本表示領域52(
図8(A))に台本が表示され、ファシリテータは、表示された台本を読んで説明を行う。したがって、ファシリテータごとに説明が大きく相違することが抑制され、また、一のファシリテータが作成した台本を継承して他のファシリテータに利用させることができ、さらにまた、不慣れなファシリテータの説明の質を向上させることができる。
【0122】
本実施形態では、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、ワークシートに対するワークのために規定された時間のうち、残りの時間である残時間を第1ディスプレイ22に表示させる(S46)。したがって、本実施形態に係るワークショップシステム10及び端末プログラム29は、ワークの残時間をファシリテータに認識させることができる。また、ファシリテータの質に拘らず、ワークショップにおける時間管理を行うことができる。
【0123】
本実施形態では、参加者端末12の端末プログラム39は、ワークシートに対するワークのために規定された時間のうち、残りの時間である残時間を第2ディスプレイ32に表示させる(S50)。したがって、本実施形態に係るワークショップシステム10及び端末プログラム39は、ワークの残時間を参加者に認識させることができる。
【0124】
[変形例]
本変形例では、進捗率及び平均進捗率に加え、残時間に応じた適正進捗率がファシリテータ端末11の第1ディスプレイ22に表示される例が説明される。
【0125】
サーバ13のサーバプログラム49は、シートファイル及び作業時間を含むHTTPレスポンスを参加者端末12に送信したことに基づいて(
図5:S44)、当該作業時間を初期値とするカウントダウンタイマのカウントを開始させる。そして、サーバプログラム49は、ステップS62(
図6)において、カウントダウンタイマが示す残時間と対応する適正進捗率をメモリ46から読み出す。なお、メモリ46には、残時間と適正進捗率とワークシートIDとが対応付けられた対応テーブルが予め記憶されている。サーバプログラム49は、メモリ46から読み出した適正進捗率をさらに含む進捗情報を生成し(S62)、生成した進捗情報を含むHTTPレスポンスをファシリテータ端末11に返信する(S63)。
【0126】
ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバ13が送信したHTTPレスポンスを受信(S63)した後に実行するステップS64の処理において、
図8(C)に示されるファシリテータ第2画面に代えて、
図9(C)に示されるファシリテータ第2画面を第1ディスプレイ22に表示させる。
【0127】
図9(C)に示されるファシリテータ第2画面は、グループ表示領域57及び低進捗率参加者表示領域58に、適正進捗率がさらに表示される点において、
図8(C)に示されるファシリテータ第2画面と相違する。
【0128】
ファシリテータは、平均進捗率が低く、かつ平均進捗率が適正進捗率未満であるグループのテーブルに行き、当該グループに属する参加者のワークを補助する。或いは、ファシリテータは、進捗率が低く、かつ進捗率が適正進捗率未満である参加者の席に行き、当該参加者のワークを補助する。
【0129】
ファシリテータは、進捗率が低くても、当該進捗率が適正進捗率以上である場合であって、他の行う作業がある場合、参加者への補助を見送ってもよい。すなわち、本発明に係る本実施形態に係るワークショップシステム10及び端末プログラム29は、ファシリテータに効率良くワークショップを実行させることができる。
【0130】
[その他の変形例]
上述の実施形態では、ワークショップシステム10がサーバ13を備える例が説明された。しかしながら、ワークショップシステム10は、サーバ13を備えていなくてもよい。すなわち、ワークショップシステム10は、ファシリテータ端末11及び複数の参加者端末12によって構成される。この場合、第1対応テーブル、第2対応テーブル、第3対応テーブル、及びデータベースは、ファシリテータ端末11のメモリ26に記憶される。そして、ファシリテータ端末11の端末プログラム29は、サーバプログラム49が実行する処理をさらに実行する。例えば、端末プログラム29は、ワークシートを示すシートファイルを送信し(S48)、進捗率及び平均進捗を算出して進捗情報を生成し(SS62)、記入シートファイルや完了シートファイルや追記シートファイルをデータベースに登録する(S73)。
【0131】
また、上述の実施形態では、参加者端末12がサーバ13と通信を行う例が説明された。しかしながら、参加者端末12は、ファシリテータ端末11と通信を行ってもよい。この場合、サーバ13のサーバプログラム49は、ファシリテータ端末11を介して、参加者画面データやシートファイルなどのデータを参加者端末12に送信し、ファシリテータ端末11を介して、記入シートファイルや完了シートファイルや追記シートファイルを参加者端末12から受信する。
【0132】
また、上述の実施形態では、参加者IDが参加者端末12からサーバ13に送信される(S33)例が説明された。しかしながら、参加者が使用する参加者端末が予め決められている場合、参加者IDに代えて、参加者端末12のメモリ36に記憶されたIPアドレスやMACアドレスなど、参加者端末12を個々に識別可能な端末識別情報がサーバ13に送信されてもよい。この場合、第3対応テーブルでは、参加者IDに代えて、端末識別情報と、ワークショップIDと、参加者名と、グループ名とが対応付けて予め登録される。
【符号の説明】
【0133】
10・・・ワークショップシステム
11・・・ファシリテータ端末(通信装置)
12・・・参加者端末
13・・・サーバ(通信装置)
14・・・インターネット
21・・・コントローラ
22・・・第1ディスプレイ
23・・・第1入力I/F
24・・・第1通信I/F
29・・・端末プログラム(第1プログラム)
31・・・コントローラ
32・・・第2ディスプレイ
33・・・第2入力I/F
34・・・第2通信I/F
39・・・端末プログラム(第2プログラム)
41・・・コントローラ
44・・・通信I/F
49・・・サーバプログラム(第1プログラム)