(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】圧電アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H10N 30/88 20230101AFI20240110BHJP
H10N 30/073 20230101ALI20240110BHJP
H10N 30/20 20230101ALI20240110BHJP
【FI】
H10N30/88
H10N30/073
H10N30/20
(21)【出願番号】P 2020019620
(22)【出願日】2020-02-07
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】遊佐 尚輝
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-517807(JP,A)
【文献】特開2006-005998(JP,A)
【文献】国際公開第2017/033423(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0110740(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0030474(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 30/88
H10N 30/073
H10N 30/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電素子と、
前記圧電素子の一方の端部に接続し、前記圧電素子の変形に応じて軸方向に変位する第1部材と、
前記圧電素子の他方の端部に接続し、前記圧電素子に慣性力を与える第2部材と、
前記第1部材が前記第2部材に対して前記軸方向に変位できるように、前記第1部材と前記第2部材とを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記軸方向を囲む周方向に関して互いに異なる複数の位置で前記第1部材に接触して前記第1部材を保持する第1保持部分と、前記第1保持部分に接続するとともに前記第2部材に固定されて前記第2部材を保持する第2保持部分と、を有
し、
前記第1保持部分において前記第1部材に対して接触する接触部は、前記第1部材に対して摺動可能であり、
前記第1保持部分は、3つ以上の前記接触部を有する圧電アクチュエータ。
【請求項2】
圧電素子と、
前記圧電素子の一方の端部に接続し、前記圧電素子の変形に応じて軸方向に変位する第1部材と、
前記圧電素子の他方の端部に接続し、前記圧電素子に慣性力を与える第2部材と、
前記第1部材が前記第2部材に対して前記軸方向に変位できるように、前記第1部材と前記第2部材とを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記軸方向を囲む周方向に関して互いに異なる複数の位置で前記第1部材に接触して前記第1部材を保持する第1保持部分と、前記第1保持部分に接続するとともに前記第2部材に固定されて前記第2部材を保持する第2保持部分と、を有
し、
前記第1保持部分において前記第1部材に対して接触する接触部は、前記第1部材に対して摺動可能であり、
前記第1保持部分は、前記第1部材を挿通する貫通孔を有しており、前記接触部は、前記貫通孔の内壁に形成されている突起を有する圧電アクチュエータ。
【請求項3】
前記第1保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置される複数の前記接触部を有し、それぞれの前記接触部と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線は、前記軸方向から見て交差する請求項
1又は請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項4】
前記第1保持部分は、3つ以上の前記接触部を有する請求項2
又は請求項2を引用する請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項5】
前記第1保持部分は、前記第1部材を挿通する貫通孔を有しており、前記接触部は、前記貫通孔の内壁に形成されている突起を有する請求項
1を引用する請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項6】
前記第2保持部分は、前記第1保持部分に固定される第1固定部と、前記第2部材に対して固定される第2固定部と、を有する請求項1から請求項
5までのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【請求項7】
前記第1保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置される複数の前記接触部を有し、
前記第2保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置されそれぞれ前記第2部材に固定される複数の第2固定部を有し、
それぞれの前記接触部と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線、および、それぞれの前記第2固定部の中心位置と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線は、いずれも前記軸方向から見て重ならない請求項
1から請求項
6のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【請求項8】
前記第2保持部分は、前記第2部材に固定される複数の第2固定部を有し、
前記接触部における前記第1保持部分と前記第1部材との接触面積は、前記第2固定部における前記第2保持部分と前記第2部材との接触面積より小さいことを特徴とする請求項
1から請求項
6のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【請求項9】
圧電素子と、
前記圧電素子の一方の端部に接続し、前記圧電素子の変形に応じて軸方向に変位する第1部材と、
前記圧電素子の他方の端部に接続し、前記圧電素子に慣性力を与える第2部材と、
前記第1部材が前記第2部材に対して前記軸方向に変位できるように、前記第1部材と前記第2部材とを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記軸方向を囲む周方向に関して互いに異なる複数の位置で前記第1部材に接触して前記第1部材を保持する第1保持部分と、前記第1保持部分に接続するとともに前記第2部材に固定されて前記第2部材を保持する第2保持部分と、を有
し、
前記第2保持部分は、前記第1保持部分に固定される第1固定部と、前記第2部材に対して固定される第2固定部と、を有し、
前記第2保持部分は、一方の端部に前記第1固定部を有し他方の端部に前記第2固定部を有する軸部を、複数有する圧電アクチュエータ。
【請求項10】
前記複数の前記軸部は、前記圧電素子の周りに、前記周方向に関して互いに離間して配置されている請求項
9に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項11】
前記第2部材は、前記第2固定部が固定されており、前記第2固定部の外形状に沿って切り欠かれている切り欠き部を有する請求項
9又は請求項
10に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項12】
前記第1保持部分は、前記第1部材において前記圧電素子に接続する接続側端部までの第1の距離が、前記第1部材における前記接続側端部とは反対側の端部である非接続側端部までの第2の距離より短くなる位置で、前記第1部材を保持する請求項1から請求項
11までのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【請求項13】
前記第1保持部分と前記第2保持部分とは、互いに異なる材料で形成されている請求項1から請求項
12までのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
【請求項14】
圧電素子と、
前記圧電素子の一方の端部に接続し、前記圧電素子の変形に応じて軸方向に変位する第1部材と、
前記圧電素子の他方の端部に接続し、前記圧電素子に慣性力を与える第2部材と、
前記第1部材が前記第2部材に対して前記軸方向に変位できるように、前記第1部材と前記第2部材とを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記軸方向を囲む周方向に関して互いに異なる複数の位置で前記第1部材に接触して前記第1部材を保持する第1保持部分と、前記第1保持部分に接続するとともに前記第2部材に固定されて前記第2部材を保持する第2保持部分と、を有
し、
前記第1保持部分と前記第2保持部分とは、互いに異なる材料で形成されている圧電アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象部材を駆動する圧電アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電アクチュエータは、圧電効果および逆圧電効果を利用し、機械的な変位と電気的な変位とを相互に変換する圧電素子の特性を利用するアクチュエータであり、対象物に直線的な変位を与えるリニアアクチュエータ等として様々な分野で利用されている。
【0003】
また、圧電素子などの小型化に伴い、圧電素子と他の部材との接続部分を補強する構造を備える圧電アクチュエータも提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の構造では、圧電素子との接合部分を補強することは可能であるものの、補強部分から露出した圧電素子に対して加わる外力を軽減することはできない。また、補強部分を大きくすると、圧電素子の変位を抑制する力が生じる可能性もある。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分が、外部からの衝撃から好適に保護される圧電アクチュエータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る圧電アクチュエータは、
圧電素子と、
前記圧電素子の一方の端部に接続し、前記圧電素子の変形に応じて軸方向に変位する第1部材と、
前記圧電素子の他方の端部に接続し、前記圧電素子に慣性力を与える第2部材と、
前記第1部材が前記第2部材に対して前記軸方向に変位できるように、前記第1部材と前記第2部材とを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記軸方向を囲む周方向に関して互いに異なる複数の位置で前記第1部材に接触して前記第1部材を保持する第1保持部分と、前記第1保持部分に接続するとともに前記第2部材に固定されて前記第2部材を保持する第2保持部分と、を有する。
【0008】
本発明に係る圧電アクチュエータの保持部材は、圧電素子の両側に接続する第1部材と第2部材を保持しており、しかも、第1保持部分が、周方向の異なる位置から、好ましくは同時に接触して、第1部材を共に保持する。これにより、本発明に係る圧電アクチュエータは、圧電素子と第1部材および第2部材との接続部分が、外部からの衝撃により損傷する問題を好適に防止できる。また、保持部材が、第1部材と第2部材とを保持することにより、第1部材と第2部材との間にある圧電素子を、外部からの衝撃から好適に保護できる。また、保持部材は、圧電素子には直接接触または接続せず、第1部材と第2部材に接触または接続することにより、圧電素子の変形を阻害する問題を防止できる。
【0009】
また、たとえば、前記第1保持部分において前記第1部材に対して接触する接触部は、前記第1部材に対して摺動可能であってもよい。
【0010】
接触部が第1部材に対して摺動することにより、第1部材の変位を阻害しないようにしながら、第1部材の中心軸が外力により傾斜する問題を防止し、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分に、衝撃などに伴う外力が作用する問題を防止できる。
【0011】
また、たとえば、前記第1保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置される複数の前記接触部を有し、それぞれの前記接触部と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線は、前記軸方向から見て交差してもよい。
【0012】
複数の接触部を、接続線が重ならないように中心軸の周りに配置することにより、このような圧電アクチュエータは、いろいろな方向から第1部材の軸方向を傾ける外力が作用した場合であっても、保持部材が適正に第1部材を保持することにより、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、外力から保護できる。
【0013】
また、たとえば、前記第1保持部分は、3つ以上の前記接触部を有してもよい。
【0014】
このような第1保持部分を有する保持部は、第1部材をその外周から中心軸に向かって、バランスよく保持することができるため、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。とくに、接触部が第1部材に対して摺動する場合は、接触部が3つ以上であることにより、第1部材を確実に保持できる。
【0015】
また、たとえば、前記第1保持部分は、前記第1部材を挿通する貫通孔を有しており、前記接触部は、前記貫通孔の内壁に形成されている突起を有してもよい。
【0016】
第1保持部分がこのような構造を有することにより、保持部材は、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0017】
また、たとえば、前記第2保持部分は、前記第1保持部分に固定される第1固定部と、前記第2部材に対して固定される第2固定部と、を有してもよい。
【0018】
第2保持部分が第1固定部および第2固定部を有することにより、第2保持部が第1保持部を確実に支持し、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0019】
また、たとえば、前記第2保持部分は、一方の端部に前記第1固定部を有し他方の端部に前記第2固定部を有する軸部を、複数有してもよい。
【0020】
軸部を複数有することにより、第2保持部が第1保持部を支える力が、一方向に偏ることを防止し、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0021】
また、たとえば、前記複数の前記軸部は、前記圧電素子の周りに、前記周方向に関して互いに離間して配置されていてもよい。
【0022】
このような軸部を有することにより、第2保持部が、圧電素子の回りを囲むように第1保持部を支える構造になるため、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0023】
また、たとえば、前記第2部材は、前記第2固定部が固定されており、前記第2固定部の外形状に沿って切り欠かれている切り欠き部を有してもよい。
【0024】
第2部材が、第2固定部の外形状に沿う切り欠き部を有することにより、第2部材による保持部材および第1部材のサポート構造が強固になり、このような圧電アクチュエータは、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0025】
また、たとえば、前記第1保持部分は、前記第1部材において前記圧電素子に接続する接続側端部までの第1の距離が、前記第1部材における前記接続側端部とは反対側の端部である非接続側端部までの第2の距離より短くなる位置で、前記第1部材を保持してもよい。
【0026】
保持部材が、接続側端部に近い位置で第1部材を保持することにより、圧電アクチュエータを小型化できるとともに、保持部材が、第1部材に接続する被駆動部材などに干渉する問題を回避することができる。
【0027】
たとえば、前記第1保持部分と前記第2保持部分とは、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
【0028】
前記第1保持部分と前記第2保持部分とが、互いに異なる材料で別体に形成することにより、たとえば、第1保持部分を絶縁性の材料で構成し、第2保持部分を金属材料で構成することにより、圧電素子と保持部材の絶縁性を確実に確保し、保持部材の構造的な強度を向上させることができる。
【0029】
また、たとえば、前記第1保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置される複数の前記接触部を有してもよく、
前記第2保持部分は、前記周方向に関して互いに異なる位置に配置されそれぞれ前記第2部材に固定される複数の第2固定部を有してもよく、
それぞれの前記接触部と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線、および、それぞれの前記第2固定部の中心位置と前記第1部材の中心軸とを結ぶ接続線は、いずれも前記軸方向から見て重ならないように配置されていてもよい。
【0030】
このような構造とすることにより、中心軸の周りに分散して補強構造が配置されることになるため、どのような方向から圧電アクチュエータに外力が加えられた場合でも、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【0031】
また、たとえば、前記第2保持部分は、前記第2部材に固定される複数の第2固定部を有してもよく、
前記接触部における前記第1保持部分と前記第1部材との接触面積は、前記第2固定部における前記第2保持部分と前記第2部材との接触面積より小さくてもよい。
【0032】
このような圧電アクチュエータは、保持部材が第1部材の変位を減少させる問題を防止しつつ、圧電素子および圧電素子と他の部材との接合部分を、より好適に外力から保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータを含む光学駆動装置を示す概略斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す光学駆動装置に含まれる圧電アクチュエータの概略斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す圧電アクチュエータの分解斜視図である。
【
図4】
図4は、
図2に示す圧電アクチュエータの上面図である。
【
図5】
図5は、
図2に示す圧電アクチュエータの底面図である。
【
図6】
図6は、
図2に示す圧電アクチュエータの正面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係る圧電アクチュエータの概略斜視図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す圧電アクチュエータの上面図である。
【
図9】
図9は、第3実施形態に係る圧電アクチュエータの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエータ20を含む光学駆動装置10を示す概略斜視図である。光学駆動装置10は、圧電アクチュエータ20の他に、光学素子保持部72や係合部74を有する可動部70と、配線部82を有する固定部80などを有する。光学駆動装置10は、配線部82を介して圧電アクチュエータ20に電力を供給し、圧電アクチュエータ20の駆動力により、光学素子保持部72が保持する光学素子(不図示)を動かすことができる。
【0036】
光学素子保持部72が保持しており、圧電アクチュエータ20の駆動力により駆動される光学素子としては、たとえば、光学レンズ、光学プリズム、反射鏡などが挙げられるが、特に限定されない。また、圧電アクチュエータ20の用途としては、光学駆動装置10のみには限定されず、光学駆動装置10以外の他の駆動装置に用いられてもよい。
【0037】
図2は、
図1に示す光学駆動装置10に含まれる圧電アクチュエータ20を示す概略斜視図である。圧電アクチュエータ20は、圧電素子30と、圧電素子30の変形により変位を生じる駆動シャフトなどで構成される第1部材40と、錘などの慣性体で構成される第2部材50と、保持部材60とを有する。
【0038】
なお、圧電アクチュエータ20の説明では、
図2に示すように、駆動シャフトで構成される第1部材40の軸方向42をZ軸方向、Z軸に垂直な方向であって保持部材60における軸部67aと軸部67bとを接続する方向をX軸方向、Z軸方向およびX軸方向に垂直な方向をY軸方向として説明を行う。
【0039】
図2および
図3に示すように、圧電素子30は、略矩形の外形状を有している。圧電素子30は、内部電極層と圧電体層とを交互に積層した積層構造を有している。圧電素子30の側面には、内部電極層に導通しており、圧電体層に電圧を印加する一対の外部電極層が形成されている。圧電素子30の外部電極は、
図1に示す配線部82に電気的に接続されており、外部電極層および内部電極層を介して圧電体層に電圧が印加されることにより、圧電素子30は、Z軸方向に伸縮する変形を生じる。
図2および
図3では図示を省略しているが、
図1に示す配線部82から圧電素子30の外部電極までは、リード線、半田、導電性接着剤などを用いて配線されるが、配線部82から圧電素子30までの配線方法は、特に限定されない。
【0040】
圧電体層の材質は、圧電効果あるいは逆圧電効果を示す材料であれば、特に制限されず、たとえば、PbZrxTi1-xO3、BaTiO3などが挙げられる。また、特性向上等のための成分が含有されていてもよく、その含有量は、所望の特性に応じて適宜決定すればよい。内部電極層を構成する導電材としては、たとえば、Ag、Pd、Au、Pt等の貴金属およびこれらの合金(Ag-Pdなど)、あるいはCu、Ni等の卑金属およびこれらの合金などが挙げられるが、特に限定されない。外部電極を構成する導電材料も特に限定されず、内部電極を構成する導電材と同様の材料を用いることができる。
【0041】
図2に示すように、圧電素子30のZ軸正方向側の端部である一方の端部30aには、駆動シャフトである第1部材40が接続している。第1部材40は、略円柱状の駆動シャフトであり、その軸方向42が圧電アクチュエータ20のZ軸方向に略一致する。
図1および
図2に示す第1部材40は、圧電素子30の変形に応じて軸方向42に変位し、Z軸方向に沿って往復運動する。
【0042】
第1部材40において圧電素子30に接続する接続側端部40bの面積は、対向する圧電素子30の一方の端部30aの面積より広い。ただし、第1部材40の形状及び大きさは特に限定されず、第1部材40は、円柱状以外の柱状又は棒状であってもよく、接続側端部40bの面積は圧電素子30の一方の端部30aの面積より狭くてもよい。
【0043】
第1部材40の接続側端部40bは、接着剤等により、圧電素子30の一方の端部30aに固定される。
図1および
図2に示すように、第1部材40における接続側端部40bとは反対側の端部である非接続側端部40aには、他の部材が接合されておらず、非接続側端部40aは自由端となっている。
【0044】
図1に示すように、圧電アクチュエータ20が光学駆動装置に使用される場合、第1部材40には、可動部70が、移動自在に係合される。可動部70は、光学素子等を保持しており、可動部70及びこれに保持される光学素子は、圧電アクチュエータ20の駆動力により、第1部材40の軸方向42に沿ってZ軸方向に移動することができる。
【0045】
第1部材40の材質は特に限定されないが、例えば金属やカーボン若しくは樹脂等を採用することができる。
【0046】
図2に示すように、圧電素子30のZ軸負方向側の端部である他方の端部30bには、圧電素子30に慣性力を与える錘などの第2部材50が接続している。
【0047】
圧電素子30の他方の端部30bに接続する第2部材50は、圧電素子30の一方の端部30aに接続する第1部材40に変位を与えるための慣性体として機能し、例えば、圧電素子30及びシャフト12より比重の大きい材料で構成される。第2部材50の材質は特に限定されないが、例えば、タングステン等の比重の大きい金属又はそのような金属を含む合金等を採用することができる。
【0048】
図3に示すように、第2部材50は、Z軸方向からみて略6角形の板状形状を有している。また、第2部材50においてZ軸に平行に延びる6つの側面のうち、3つの側面には切り欠き部52が形成されており、切り欠き部52が形成されている側面と、切り欠き部52が形成されていない側面とが、周方向43に交互に配置されている。第2部材50において、圧電素子30の他方の端部30bに対向する対向面の面積は、他方の端部30bの面積より広い。ただし、第2部材50の形状は
図3に示すものに限定されず、矩形平板状、円柱状等の他の形状であってもよい。
【0049】
第2部材50は、第1部材40と同様に、圧電素子30に対して、接着剤等により固定されている。
【0050】
図2に示すように、圧電アクチュエータ20は、保持部材60を有する。保持部材60は、第1部材40が第2部材50に対して軸方向42に変位できるように、第1部材40と第2部材50とを保持する。
【0051】
図3に示すように、保持部材60は、第1部材40を保持する第1保持部分61と、第2部材50を保持する第2保持部分66とを有する。
【0052】
図3に示すように、第1保持部分61は、第1部材40が挿通する貫通孔63を有する。圧電アクチュエータ20の上面図である
図4に示すように、第1保持部分61は、軸方向42(
図3参照)を囲む周方向43に関して互いに異なる複数の位置で第1部材40に同時に接触可能であり、第1部材40の中心軸44側が傾いたりずれたりすることを防止するように、第1部材40を保持する。
【0053】
第1保持部分61は、第1部材40に対して接触する複数の接触部62a、62b、62cを有している。接触部62a、62b、62cは、周方向43に関して互いに異なる位置に配置されている。接触部62a、62b、62cは、第1部材40に対して摺動可能であり、接触部62a、62b、62cは、第1部材40には固定されていない。
【0054】
図4に示すように、それぞれの接触部62a、62b、62cは、貫通孔63の内壁64に形成されている突起62aa、62ba、62caを有している。突起62aa、62ba、62caを除く内壁64と第1部材40の間には隙間が形成されている。これにより、保持部材60は、3つの接触部62a、62b、62cのみで第1部材40に接触し、接触部62a、62b、62cを除く他の部分では第1部材40に接触しない。なお、
図4に示す実施形態では、貫通孔63は円形であり、それぞれの突起62aa、62ba、62caの内壁64からの突出量は等しい。
【0055】
図4に示すように、それぞれの接触部62a、62b、62cと第1部材40の中心軸44とを結ぶ接続線62ab、62bb、62cbは、軸方向42(Z軸方向)から見て中心軸44で0度より大きい角度を形成し、一致しない。すなわち、3つの接触部62a、62b、62cは、周方向43に分散して配置されている。特に、隣接する接続線62ab、62bb、62cbの交差角度が、いずれも180度未満となるように、接触部62a、62b、62cを周方向43に分散して配置することが好ましい。
【0056】
第1保持部分61が有する接触部62a、62b、62cの数は特に限定されないが、3つ以上の接触部62a、62b、62cを有することが第1部材40を保持する観点から好ましい。また、
図4に示すように、3つの接触部62a、62b、62cを有する第1保持部分61は、第1部材40を精度よく保持する観点から、特に好ましい。
【0057】
図2および
図3に示すように、第2保持部分66は、複数(実施形態では3つ)の軸部67a、67b、67cを有する。各軸部67a、67b、67cは、Z軸方向42に延びており、略同じ長さの有する棒状の外形状を有する。
図3に示すように、各軸部67a、67b、67cは、圧電素子30の周りに、周方向43に関して互いに離間して、平行に配置される。
【0058】
図2に示すように、第2保持部分66は、第1保持部分61に接続するとともに第2部材50に固定されて、第2部材50を保持する。
【0059】
図3に示すように、軸部67a、67b、67cは、Z軸正方向側の端部である一方の端部に第1固定部68a、68b、68cを有し、Z軸負方向側の端部である他方の端部に第2固定部69a、69b、69cを有する。第2保持部分66は、第1保持部分61に固定される第1固定部68a、68b、68cと、第2部材50に固定される第2固定部69a、69b、69cを有することにより、保持部材60全体として、第1部材40と第2部材50とを、中心軸44へ向かって保持する。
【0060】
図4に示すように、第1固定部68a、68b、68cは、第1保持部分61に形成される孔65a、65b、65cに挿入され、固定されている。第1固定部68a、68b、68cが固定される孔65a、65b、65cは、Z軸方向から見て略三角形である第1保持部分61の各頂点の近くに形成されている。孔65a、65b、65cは、第1部材40が挿通する貫通孔63の周りを囲むように形成されている。
【0061】
図3および
図5に示すように、第2部材50の切り欠き部52は、第2固定部69a、69b、69cの外形状に沿って切り欠かれており、それぞれの切り欠き部52には、第2固定部69a、69b、69cが固定される。
図5に示すように、複数(実施形態では3つ)の第2固定部69a、69b、69cは、周方向43(
図4参照)に関して互いに異なる位置に配置され、それぞれ第2部材50に固定される。
【0062】
図5に示すように、それぞれの第2固定部69a、69b、69cの中心位置と中心軸44とを結ぶ接続線69aa、69ba、69caは、いずれも軸方向42(Z軸方向)から見て0度より大きい所定の角度をなし、一致する組み合わせがない。さらに、
図4および
図5に示すように、それぞれの接触部62a、62b、62cと中心軸44とを結ぶ接続線62ab、62bb、62cbおよび、それぞれの第2固定部69a、69b、69cの中心位置と中心軸44とを結ぶ接続線69aa、69ba、69ca(
図5参照)は、いずれも軸方向42(Z軸方向)から見て重ならない(一致しない)配置となっている。
【0063】
また、
図4と
図5の比較から理解できるように、接続線62abと接続線69ba、接続線62bbと接続線69ca、接続線62cbと接続線69aaとが、中心軸44において、180度の角を形成する。言い換えると、
図4に示すように、接触部62aと第2固定部69b、接触部62bと第2固定部69c、接触部62cと第2固定部69aは、互いに中心軸44を挟んで反対側に配置されている。このように配置することにより、接触部62cと第2固定部69aとは、周方向43に分散して配置され、保持部材60は、外力から圧電素子30を好適に保護できる。
【0064】
図4に示す接触部62a、62b、62cにおける第1保持部分61と第1部材40との接触面積は、
図5に示す第2固定部69a、69b、69cにおける第2保持部分66と第2部材50との接触面積より小さい。第1保持部分61と第1部材40との接触面積を小さくすることにより第1部材40が動く際の摩擦抵抗を少なくすることができる。また、第2保持部分66と第2部材50との接触面積を大きくすることで、第2部材50と保持部材60とをより強固に固定できる。
【0065】
図6に示すように、第1保持部分61は、Z軸方向に関する保持の中心位置である位置P1が、接続側端部40bに近い位置になるように、第1部材40を保持することが好ましい。すなわち、第1部材40において圧電素子30に接続する接続側端部40bから位置P1までの第1の距離L1が、第1部材40における接続側端部40bとは反対側の端部である非接続側端部40aから位置P1までの第2の距離L2より短くなることが好ましい。このように、保持部材60が、接続側端部40bに近い位置で第1部材40を保持することにより、圧電アクチュエータ20を小型化できるとともに、保持部材60が、第1部材40に接続する可動部70(
図1参照)などに干渉する問題を回避することができる。
【0066】
図3に示すように、第1保持部分61と第2保持部分66とは、別体に形成され、接着剤等を用いて接合されている。ただし、第1保持部分61と第2保持部分66とは、一体であってもよく、また、インサート成形などにより一体となっていてもよい。
【0067】
第1保持部分61と第2保持部分66の材料も特に限定されないが、樹脂や金属などの材料を用いることができる。たとえば、第1保持部分61を樹脂を用いて形成し、第2保持部分66を金属を用いて形成し、第1保持部分61と第2保持部分66とを、互いに異なる材料で形成してもよい。このような保持部材60は、圧電素子30と保持部材60の絶縁性を確実に確保し、保持部材60の構造的な強度を向上させることができる。
【0068】
図1~
図6に示す圧電アクチュエータ20の保持部材60は、圧電素子30の両側に接続する第1部材40と第2部材50とを保持しており、しかも、第1保持部分61が、周方向43の異なる位置から、共同して第1部材40に接触して、第1部材40を保持する。これにより、圧電アクチュエータ20は、圧電素子30と第1部材40および第2部材50との接続部分が、外部からの衝撃により損傷する問題を好適に防止できる。また、保持部材60が、第1部材40と第2部材50とを保持することにより、第1部材40と第2部材50との間にある圧電素子30を、外部からの衝撃から好適に保護できる。また、保持部材60は、第1部材40と第2部材50に接触または接続することにより、圧電素子30の変位を阻害する問題を防止できる。
【0069】
また、たとえば、圧電アクチュエータ20は、
図4に示す接触部62a、62b、62cが第1部材40に対して摺動することにより、第1部材40の変位を阻害しないようにしながら、第1部材40の中心軸44が外力により傾斜する問題を防止し、圧電素子30自体および圧電素子30と他の部材との接合部分に、衝撃などに伴う外力が作用する問題を防止できる。
【0070】
第2実施形態
図7は、第2実施形態に係る圧電アクチュエータ120の概略斜視図である。圧電アクチュエータ120は、保持部材160および第2部材150の形状が
図2に示す圧電アクチュエータ20とは異なるが、その余の部分は第1実施形態に係る圧電アクチュエータ20と同様である。圧電アクチュエータ120の説明では、圧電アクチュエータ20との相違点を中心に説明を行い、圧電アクチュエータ20との共通点については説明を省略する。
【0071】
圧電アクチュエータ120の保持部材160は、
図2に示す圧電アクチュエータ20の保持部材60と同様に、第1保持部分161と第2保持部分166とを有する。第1保持部分161は、第1部材40を保持し、第2保持部分166は第2部材150を保持する。
【0072】
第1保持部分161は、第1部材40が挿通する貫通孔163を有しており、貫通孔163の内壁164には、第1部材40に対して接触する複数の接触部162a、162b、162c(
図8参照)が設けられている。
【0073】
図8は、圧電アクチュエータ120をZ軸正方向側から見た上面図である。それぞれの接触部162a、162b、162cは、貫通孔163の内壁164に形成されている突起162aa、162ba、162caを有している。突起162aa、162ba、162caを除く内壁64と第1部材40の間には隙間が形成されている。
【0074】
第1実施形態に係る接触部62a、62b、62cと同様に、それぞれの接触部162a、162b、162cは、第1部材40の外周面に対して摺動可能である。すなわち、接触部162a、162b、162cは第1部材40に対して固定されておらず、第1部材40は、圧電素子30の変形に伴い、接触部162a、162b、162cと接触した状態を保ちながら、Z軸方向に変位することができる。ただし、各部材の熱膨張係数の違いを考慮し、また、第1部材40と接触部162a、162b、162cとの摩擦抵抗を軽減する観点から、第1部材40と接触部162a、162b、162cとの間には、僅かな隙間が形成されてもよい。
【0075】
図7に示すように、第2保持部分166は、2つの軸部167a、168aを有する。2つの軸部167a、168bは、Z軸方向に互いに平行に延びている。また、2つの軸部167a、168bは、圧電素子30を挟んで180°対称の位置に配置される。
【0076】
軸部167aは、第1保持部分161に固定される第1固定部168aと、第2部材150に固定される第2固定部169aとを有する。また、軸部167bも、軸部167aと同様に、第1保持部分166に固定される第1固定部168bと、第2部材150に固定される第2固定部169bとを有する。第1固定部168a、168bは、第1保持部分161に形成される孔165a、165bにそれぞれ固定されている(
図8参照)。
【0077】
図7に示すように、第2部材150は略直方体状であり、Z軸に平行に延びる4つの側面のうち、互いに対向する2つの側面には切り欠き部152が形成されている。第2部材50の切り欠き部152は、第2固定部169a、169bの外形状に沿って切り欠かれており、それぞれの切り欠き部152には、第2固定部169a、169bが固定される。
【0078】
図7および
図8に示す圧電アクチュエータ120は、第2保持部分166が2つの軸部167a、168bを有することにより、Y軸方向の全体寸法を小さくすることが可能である。
【0079】
第3実施形態
図9は、第3実施形態に係る圧電アクチュエータ220の概略斜視図である。圧電アクチュエータ220は、保持部材260および第2部材250の形状が
図2に示す圧電アクチュエータ20とは異なるが、その余の部分は第1実施形態に係る圧電アクチュエータ20と同様である。圧電アクチュエータ220の説明では、圧電アクチュエータ20との相違点を中心に説明を行い、圧電アクチュエータ20との共通点については説明を省略する。
【0080】
圧電アクチュエータ220の保持部材260は、
図2に示す圧電アクチュエータ20の保持部材60と同様に、第1保持部分261と第2保持部分266とを有する。第1保持部分261は、第1部材40を保持し、第2保持部分266は第2部材250を保持する。
【0081】
第1保持部分261は、第1部材40が挿通する貫通孔263を有しており、貫通孔263の内壁264には、第1部材40に対して接触する複数の接触部262a、262b、262c(
図10参照)が設けられている。
【0082】
図10は、圧電アクチュエータ120をZ軸正方向側から見た上面図である。それぞれの接触部262a、262b、262cは、貫通孔263の内壁264に形成されている突起262aa、262ba、262caを有している。突起262aa、262ba、262caを除く内壁64と第1部材40の間には隙間が形成されている。
【0083】
第1実施形態に係る接触部62a、62b、62cと同様に、それぞれの接触部262a、262b、262cは、第1部材40の外周面に対して摺動可能である。すなわち、接触部262a、262b、262cは第1部材40に対して固定されておらず、第1部材40は、圧電素子30の変形に伴い、接触部262a、262b、262cと接触した状態を保ちながら、Z軸方向に変位することができる。ただし、第1部材40と接触部262a、262b、262cとの間には、僅かな隙間が形成されてもよい。
【0084】
図9に示すように、第2保持部分266は、4つの軸部267a、267b、267c、267dを有する。4つの軸部267a、267b、267c、267dは、Z軸方向に互いに平行に延びている。また、4つの軸部267a、267b、267c、267dは、圧電素子30を囲むように略等間隔に配置されている。
【0085】
軸部267a、267b、267c、267dは、第1保持部分166に固定される第1固定部268a、268b、268c、268dと、第2部材250に固定される第2固定部269b、269c(軸部267a、267dの第2固定部は
図9には他の部材の背後に隠れている。)とを有する。また、第1固定部268a、268b、268c、268dは、第1保持部分261に形成される孔265a、265b、265c、265dにそれぞれ固定されている(
図10参照)。
【0086】
図9に示すように、第2部材250は略8角柱状であり、Z軸に平行に延びる8つの側面のうち、互いに隣接しない4つの側面に、切り欠き部252が形成されている。第2部材250の切り欠き部252は、第2固定部269b、269cの外形状に沿って切り欠かれており、それぞれの切り欠き部252には、第2固定部269b、269cが固定される。
【0087】
図9および
図10に示す圧電アクチュエータ220は、第2保持部分266が、4つの軸部267a、267b、267c、267dを有することにより、第1部材40および第2部材250を、よりバランス良く保持することが可能である。また、圧電アクチュエータ220は、圧電アクチュエータ20との共通点については、圧電アクチュエータ20と同様の効果を奏する。
【0088】
以上、実施形態を挙げて本発明を説明してきたが、本発明に係る圧電アクチュエータは、上述した実施形態のみに限定されず、他の実施形態や変形例を数多く含むことは言うまでもない。たとえば、第1保持部分61、161、261が第1部材40を移動可能に保持する形態としては、第1部材40に対して摺動可能である形態のみには限定されず、第1部材40や接触部の一部が弾性変形可能である形態や、接触部分に転動ボールを使用する形態などを含み得る。
【符号の説明】
【0089】
10…光学駆動装置
20、120、220…圧電アクチュエータ
30…圧電素子
30a…一方の端部
30b…他方の端部
40…第1部材
40a…非接続側端部
40b…接続側端部
42…軸方向
43…周方向
44…中心軸
50、150、250…第2部材
52、152、252…切り欠き部
60、160、260…保持部材
61、161、261…第1保持部分
62a、62b、62c、162a、162b、162c、262a、262b、262c、262ca…接触部
62aa、62ba、62ca、162aa、162ba、162ca、262aa、262ba…突起
62ab、62bb、62cb、69aa、69ba、69ca…接続線
65a、65b、65c、165a、165b、265a、265b、265c、 265d…孔
63、163、263…貫通孔
64、164、264…内壁
L1…第1の距離
L2…第2の距離
66、166、266…第2保持部分
67a、67b、67c、167a、167b、267a、267b、267c、267d…軸部
68a、68b、68c、168a、168b、268a、268b、268c、268d…第1固定部
69a、69b、69c、169a、169b、269b、269c…第2固定部
70…可動部
72…光学素子保持部
74…係合部
80…固定部
82…配線部