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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/18 20060101AFI20240110BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240110BHJP
   B41J 2/165 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A45D29/18
B41J2/01 303
B41J2/165 101
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020557547
(86)(22)【出願日】2019-05-29
(86)【国際出願番号】 JP2019021249
(87)【国際公開番号】W WO2020110352
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】62/773,520
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148460
【弁理士】
【氏名又は名称】小俣 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100168125
【弁理士】
【氏名又は名称】三藤 誠司
(72)【発明者】
【氏名】安本 淳史
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-059579(JP,A)
【文献】特開2003-197998(JP,A)
【文献】特開2018-153940(JP,A)
【文献】特開2012-250396(JP,A)
【文献】特開2014-040020(JP,A)
【文献】特開2016-169999(JP,A)
【文献】特開2011-214792(JP,A)
【文献】特開2002-187287(JP,A)
【文献】特開2006-130666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 29/18
B41J 2/01
B41J 2/165
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物に印刷を施すためのプリンタであって、
前記対象物に向けてインクを吐出するノズル面を有するヘッド部と、
前記ヘッド部を第1の方向及び前記第1の方向と略直交する第2の方向に移動させる駆動機構と、
前記ノズル面をキャッピングする第1の位置と、前記ノズル面のキャッピングを解除する第2の位置との間を移動可能なノズルキャップと、
前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ヘッド部の前記第1の方向及び前記第2の方向における移動を規制するロック機構と、
前記ヘッド部の前記第1の方向における一方側から他方側への移動に連動して、前記ノズルキャップを前記第2の位置から前記第1の位置に移動させる連動機構と、を備え、
前記駆動機構は、
駆動源と、
前記駆動源により回転するウォームギアと、
前記ウォームギアと噛み合うウォームホイールと、
前記ウォームホイールの回転を前記ヘッド部の前記第1の方向における移動に変換する駆動変換機構と、を有し、
前記ロック機構は、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ウォームギアのセルフロックを利用して、前記ヘッド部の前記第1の方向における移動を規制し、
前記連動機構は、
前記ヘッド部に設けられた第1の係合部と、
前記ノズルキャップを支持するキャップ支持部と、
前記キャップ支持部に設けられ、前記第1の係合部と係合可能な第2の係合部と、を有し、
前記ヘッド部が前記第1の方向における前記一方側から前記他方側へ移動した際に、前記第1の係合部が前記第2の係合部と係合することにより、前記ノズルキャップが前記ヘッド部の移動に連動して前記第2の位置から前記第1の位置に移動し、
前記ロック機構は、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記第1の係合部と前記第2の係合部との係合を利用して、前記ヘッド部の前記第2の方向における移動を規制する
プリンタ。
【請求項2】
前記プリンタは、さらに、
前記ノズルキャップを前記第1の位置と前記第2の位置との間の第3の位置に保持する保持機構と、
前記キャップ支持部に支持されたワイパーと、を備え、
前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持された状態で、前記ヘッド部が前記ノズルキャップに対して前記第2の方向に移動することにより、前記ノズル面が前記ワイパーによりワイピングされる
請求項に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記保持機構は、
前記ノズルキャップを前記第1の位置から前記第2の位置に向けて付勢する付勢部材と、
前記キャップ支持部に回動可能に支持されたレバー部材と、
前記レバー部材と係合可能な爪部材と、を有し、
前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ヘッド部が前記第1の方向における前記他方側から前記一方側へ移動した際には、前記ノズルキャップが前記付勢部材の付勢力により前記第1の位置から前記第3の位置に向けて移動し、前記レバー部材が回動して前記爪部材と係合することにより、前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持され、
前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持された状態で、前記ヘッド部がさらに前記第1の方向における前記他方側から前記一方側へ移動した際には、前記レバー部材が回動して前記レバー部材と前記爪部材との係合が解除されることにより、前記ノズルキャップが前記付勢部材の付勢力により前記第3の位置から前記第2の位置に移動する
請求項に記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物に印刷を施すためのプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット方式によりユーザの手の指の爪に、例えば色又は絵柄等のマニキュア用の印刷を施すためのプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のプリンタは、指の爪に向けてインクを吐出するノズル面を有するヘッド部と、ヘッド部を第1の方向及び当該第1の方向と略直交する第2の方向に移動させる駆動機構とを備えている。
【0003】
また、この種のプリンタでは、ヘッド部が待機位置にある状態で、ノズル面が乾燥して目詰まりを起こすのを抑制するために、ノズル面をノズルキャップでキャッピングするように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-59579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したプリンタは、例えば家屋内のいろいろな場所に持ち運ばれて使用される。しかしながら、プリンタを持ち運ぶ際の振動によって、ヘッド部がノズルキャップに対して第1の方向及び第2の方向に不意に動いてしまうことにより、ノズルキャップがノズル面から外れるおそれがあるという課題が生じる。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決しようとするものであり、その目的は、ノズルキャップによりヘッド部のノズル面を確実にキャッピングすることができるプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るプリンタは、対象物に印刷を施すためのプリンタであって、前記対象物に向けてインクを吐出するノズル面を有するヘッド部と、前記ヘッド部を第1の方向及び前記第1の方向と略直交する第2の方向に移動させる駆動機構と、前記ノズル面をキャッピングする第1の位置と、前記ノズル面のキャッピングを解除する第2の位置との間を移動可能なノズルキャップと、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ヘッド部の前記第1の方向及び前記第2の方向における移動を規制するロック機構と、を備える。
【0008】
本態様によれば、ロック機構は、ノズルキャップが第1の位置にある状態で、ヘッド部の第1の方向及び第2の方向における移動を規制する。これにより、例えばプリンタを持ち運ぶ際にプリンタに振動が加わった場合であっても、ヘッド部がノズルキャップに対して第1の方向及び第2の方向に不意に動くのを抑制することができる。その結果、ノズルキャップがヘッド部のノズル面から外れるのを抑制することができ、ノズルキャップによりヘッド部のノズル面を確実にキャッピングすることができる。
【0009】
例えば、本発明の一態様に係るプリンタにおいて、前記駆動機構は、駆動源と、前記駆動源により回転するウォームギアと、前記ウォームギアと噛み合うウォームホイールと、前記ウォームホイールの回転を前記ヘッド部の前記第1の方向における移動に変換する駆動変換機構と、を有し、前記ロック機構は、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ウォームギアのセルフロックを利用して、前記ヘッド部の前記第1の方向における移動を規制するように構成してもよい。
【0010】
本態様によれば、ロック機構は、ノズルキャップが第1の位置にある状態で、ウォームギアのセルフロックを利用して、ヘッド部の第1の方向における移動を規制するので、駆動機構をロック機構として兼用することができる。その結果、プリンタの部品点数を抑えることができ、プリンタの小型化を図ることができる。
【0011】
例えば、本発明の一態様に係るプリンタにおいて、前記プリンタは、さらに、前記ヘッド部の前記第1の方向における一方側から他方側への移動に連動して、前記ノズルキャップを前記第2の位置から前記第1の位置に移動させる連動機構を備えるように構成してもよい。
【0012】
本態様によれば、連動機構によって、ヘッド部の移動に連動してノズルキャップを第2の位置から第1の位置に移動させることができる。
【0013】
例えば、本発明の一態様に係るプリンタにおいて、前記連動機構は、前記ヘッド部に設けられた第1の係合部と、前記ノズルキャップを支持するキャップ支持部と、前記キャップ支持部に設けられ、前記第1の係合部と係合可能な第2の係合部と、を有し、前記ヘッド部が前記第1の方向における前記一方側から前記他方側へ移動した際に、前記第1の係合部が前記第2の係合部と係合することにより、前記ノズルキャップが前記ヘッド部の移動に連動して前記第2の位置から前記第1の位置に移動し、前記ロック機構は、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記第1の係合部と前記第2の係合部との係合を利用して、前記ヘッド部の前記第2の方向における移動を規制するように構成してもよい。
【0014】
本態様によれば、ロック機構は、ノズルキャップが第1の位置にある状態で、第1の係合部と第2の係合部との係合を利用して、ヘッド部の第2の方向における移動を規制するので、連動機構をロック機構として兼用することができる。その結果、プリンタの部品点数を抑えることができ、プリンタの小型化を図ることができる。
【0015】
例えば、本発明の一態様に係るプリンタにおいて、前記プリンタは、さらに、前記ノズルキャップを前記第1の位置と前記第2の位置との間の第3の位置に保持する保持機構と、前記キャップ支持部に支持されたワイパーと、を備え、前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持された状態で、前記ヘッド部が前記ノズルキャップに対して前記第2の方向に移動することにより、前記ノズル面が前記ワイパーによりワイピングされるように構成してもよい。
【0016】
本態様によれば、保持機構はノズルキャップを第3の位置に保持するので、ヘッド部のノズル面を、ワイパーによるワイピングが可能な位置に保持することができる。
【0017】
例えば、本発明の一態様に係るプリンタにおいて、前記保持機構は、前記ノズルキャップを前記第1の位置から前記第2の位置に向けて付勢する付勢部材と、前記キャップ支持部に回動可能に支持されたレバー部材と、前記レバー部材と係合可能な爪部材と、を有し、前記ノズルキャップが前記第1の位置にある状態で、前記ヘッド部が前記第1の方向における前記他方側から前記一方側へ移動した際には、前記ノズルキャップが前記付勢部材の付勢力により前記第1の位置から前記第3の位置に向けて移動し、前記レバー部材が回動して前記爪部材と係合することにより、前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持され、前記ノズルキャップが前記第3の位置に保持された状態で、前記ヘッド部がさらに前記第1の方向における前記他方側から前記一方側へ移動した際には、前記レバー部材が回動して前記レバー部材と前記爪部材との係合が解除されることにより、前記ノズルキャップが前記付勢部材の付勢力により前記第3の位置から前記第2の位置に移動するように構成してもよい。
【0018】
本態様によれば、比較的簡単な構成で保持機構を実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一態様に係るプリンタによれば、ノズルキャップによりヘッド部のノズル面を確実にキャッピングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、実施の形態1に係るプリンタの外観を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図3図3は、ヘッド部及びY軸駆動機構を省略した状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図4図4は、ノズルキャップが第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す側面図である。
図5図5は、ノズルキャップが第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図6図6は、ノズルキャップが第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットの一部を拡大して示す図である。
図7図7は、ノズルキャップが第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す側面図である。
図8図8は、ノズルキャップが第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図9図9は、ノズルキャップが第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタの印刷ユニットの一部を拡大して示す図である。
図10図10は、ノズルキャップが第1の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図11図11は、ノズルキャップが第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図12図12は、ノズルキャップが第2の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタの印刷ユニットを示す斜視図である。
図13図13は、ノズルキャップが第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタの印刷ユニットを示す側面図である。
図14図14は、ノズルキャップが第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタの印刷ユニットの一部を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0022】
(実施の形態1)
[1-1.プリンタの構成]
まず、図1及び図2を参照しながら、実施の形態1に係るプリンタ2の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係るプリンタ2の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す斜視図である。なお、説明の都合上、図2では、筐体4の一部の図示を省略してある。
【0023】
図1及び図2に示すように、プリンタ2は、筐体4と、筐体4の内部に配置された印刷ユニット6とを備えている。本実施の形態では、プリンタ2は、ユーザの手の指8の爪10(対象物の一例)に例えば色又は絵柄等のマニキュア用の印刷を施すための、いわゆるネイルプリンタである。
【0024】
なお、プリンタ2は、例えばスマートフォン又はタブレット端末等の外部端末(図示せず)と無線通信可能である。ユーザは、外部端末にインストールされたアプリケーションソフトウェアをインタフェースとして用いることにより、プリンタ2を操作することができる。
【0025】
図1に示すように、筐体4は、例えば樹脂製であり、箱形状に形成されている。筐体4の天面4aには、プリンタ2の電源をオン・オフするための電源スイッチ12が配置されている。
【0026】
図1に示すように、筐体4の前面4bには、ユーザの指8を挿入するための開口部14が配置されている。図1及び図2に示すように、開口部14の下側(Z軸のマイナス側)には、ユーザの指8を載置するためのフィンガーホルダ16が配置されている。また、図1に示すように、開口部14の上側(Z軸のプラス側)には、ユーザの指8を上方から押さえるための押さえカバー18が配置されている。フィンガーホルダ16は、押さえカバー18に対して上下方向(Z軸方向)に移動可能であり、押さえカバー18に近付く方向にバネ(図示せず)で付勢されている。
【0027】
なお、図2及び後述する図3に示すように、フィンガーホルダ16の側方には、ミラー17が配置されている。ミラー17は、フィンガーホルダ16に載置された指8の爪10の側面を映すための鏡面17aを有するサイドビューミラーである。ミラー17は、その鏡面17aが斜め上方を向くように、垂直方向(Z軸方向)に対して傾斜するように配置されている。
【0028】
図2に示すように、ユーザは、指8の爪10が上側を向くようにして、指8を真っ直ぐに伸ばした状態で筐体4の開口部14(図1参照)に挿入し、指8の腹側をフィンガーホルダ16に載置する。これにより、指8の爪10を含む部分(例えば、指8の先端から第一関節の近傍までの部分)が筐体4の内部に配置される。この時、フィンガーホルダ16が押さえカバー18に近付く方向に付勢されることにより、例えば指8の第一関節付近がフィンガーホルダ16及び押さえカバー18により上下から挟持される。
【0029】
なお、筐体4の内部に配置された指8の爪10は、フィンガーホルダ16の上方に対向して配置されたカメラユニット19により撮像される。カメラユニット19は、フィンガーホルダ16の上方に対向して配置された配線基板19aと、配線基板19aの下面に実装された撮像部19bとを有している。なお、配線基板19aは、例えば筐体4の内部に配置されたインナーカバー等(図示せず)に支持されている。撮像部19bは、フィンガーホルダ16に載置された指8の爪10の正面を直接撮像するとともに、ミラー17の鏡面17aに映った指8の爪10の側面を撮像する。撮像部19bにより撮像された爪10の画像データは、プリンタ2から外部端末に無線で送信され、当該外部端末の表示部に表示される。ユーザは、外部端末の表示部に表示された爪10の画像データを見ることにより、フィンガーホルダ16における爪10の位置を確認する。
【0030】
印刷ユニット6は、筐体4の内部に配置された指8の爪10にマニキュア用の印刷を施すためのユニットである。印刷ユニット6の印刷方式は、指8の爪10にミスト状のインクを吹き付けることにより印刷を施すインクジェット方式である。
【0031】
図2に示すように、印刷ユニット6は、ヘッド部20と、駆動機構22と、ヘッド維持機構24と、連動機構26(後述する図4参照)と、ロック機構28(後述する図3及び図4参照)とを有している。
【0032】
ヘッド部20は、ヘッド支持部30と、ヘッド支持部30に搭載されたインクヘッド31とを有している。インクヘッド31の内部には、複数色のインクが充填されている。ヘッド部20の下面には、指8の爪10に向けて下方にインクを吐出するノズル面32(後述する図4及び図6参照)が形成されている。
【0033】
駆動機構22は、ヘッド部20を、第1の方向(X軸方向)及び第1の方向と略直交する第2の方向(Y軸方向)に二次元的に移動させるための機構である。駆動機構22の具体的な構成については後述する。
【0034】
ヘッド維持機構24は、ヘッド部20のノズル面32をメンテナンスするための機構である。ヘッド維持機構24は、ヘッド部20の第2の方向への移動範囲における中央部よりも一方側(Y軸のプラス側)に配置され、且つ、ヘッド部20のノズル面32よりも下方に配置されている。ヘッド維持機構24は、キャップ支持部34と、ノズルキャップ36と、ワイパー38とを有している。
【0035】
キャップ支持部34は、ヘッド部20のノズル面32に近付く方向及びノズル面32から離れる方向に移動可能である。ノズルキャップ36は、待機位置(後述する)にあるヘッド部20のノズル面32をキャッピング(封止)するためのキャップであり、キャップ支持部34に支持されている。ワイパー38は、ヘッド部20のノズル面32をワイピング(清掃)するためのワイパーブレードであり、キャップ支持部34に支持されている。ワイパー38は、例えば可撓性を有するゴム又はエラストマー樹脂等で形成されている。
【0036】
連動機構26は、ヘッド部20の第1の方向における一方側から他方側(X軸のマイナス側からプラス側)への移動に連動して、キャップ支持部34に支持されたノズルキャップ36をヘッド部20のノズル面32に近付く方向に移動させるための機構である。連動機構26の具体的な構成については後述する。
【0037】
ロック機構28は、ノズルキャップ36がヘッド部20のノズル面32をキャッピングしている状態で、ヘッド部20の第1の方向及び第2の方向における移動を規制するための機構である。ロック機構28の具体的な構成については後述する。
【0038】
[1-2.駆動機構の構成]
次に、図2及び図3を参照しながら、駆動機構22の構成について説明する。図3は、ヘッド部20及びY軸駆動機構22bを省略した状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す斜視図である。
【0039】
駆動機構22は、ヘッド部20を第1の方向に移動させるためのX軸駆動機構22aと、ヘッド部20を第2の方向に移動させるためのY軸駆動機構22bとを有している。
【0040】
図2に示すように、Y軸駆動機構22bは、移動テーブル40と、Y軸ガイドシャフト42と、Y軸モータ44と、タイミングベルト46とを有している。
【0041】
Y軸ガイドシャフト42は、筐体4の内部に配置された移動テーブル40に支持されており、第2の方向に長尺状に延びている。Y軸ガイドシャフト42には、ヘッド部20が移動可能に支持されている。Y軸モータ44は、例えばサーボモータで構成され、移動テーブル40の下面に支持されている。
【0042】
Y軸モータ44の駆動力は、タイミングベルト46を介してヘッド部20に伝達される。これにより、ヘッド部20は、移動テーブル40に対して、Y軸ガイドシャフト42に沿って第2の方向に往復移動する。
【0043】
図3に示すように、X軸駆動機構22aは、移動テーブル40(図2参照)と、ベアリング部材48と、X軸ガイドシャフト50と、X軸モータ52(駆動源の一例)と、ウォームギア54と、ウォームホイール56と、駆動変換機構58とを有している。
【0044】
X軸ガイドシャフト50は、筐体4の内部に配置された支持プレート59に支持されており、第1の方向に長尺状に延びている。X軸ガイドシャフト50には、移動テーブル40の下面に固定されたベアリング部材48が移動可能に支持されている。すなわち、移動テーブル40は、ベアリング部材48を介してX軸ガイドシャフト50に移動可能に支持されている。X軸モータ52は、例えばサーボモータで構成され、支持プレート59に支持されている。ウォームギア54は、X軸モータ52の駆動軸に回転可能に支持されている。ウォームホイール56は、支持プレート59に回転可能に支持されており、ウォームギア54と噛み合わされている。
【0045】
駆動変換機構58は、ウォームホイール56の回転をヘッド部20の第1の方向における直線移動に変換するための機構である。駆動変換機構58は、ウォームホイール56に形成されたピニオン歯車60と、ベアリング部材48に形成されたラック歯車62とを有している。ピニオン歯車60及びラック歯車62は、互いに噛み合わされている。
【0046】
X軸モータ52の駆動力は、ウォームギア54、ウォームホイール56、ピニオン歯車60及びラック歯車62を介して移動テーブル40に伝達される。これにより、ヘッド部20は、移動テーブル40と一体的に、X軸ガイドシャフト50に沿って第1の方向に往復移動する。
【0047】
ヘッド部20が第2の方向に往復移動しながら、第1の方向における他方側から一方側(X軸のプラス側からマイナス側)に向けて移動している状態で、ヘッド部20のノズル面32から指8の爪10に向けてインクが吐出されることにより、指8の爪10に印刷が施される。
【0048】
なお、ヘッド部20は、印刷の終了後、現在位置から第1の方向における他方側から一方側(X軸のプラス側からマイナス側)に移動した後に、第2の方向における他方側から一方側(Y軸のマイナス側からプラス側)に移動し、図2及び後述する図4に示す位置(以下、「中継位置」という)で一旦停止する。さらにその後、ヘッド部20は、第1の方向における一方側から他方側(X軸のマイナス側からプラス側)に移動し、後述する図7に示す位置(以下、「待機位置」という)で停止する。
【0049】
[1-3.連動機構の構成]
次に、図2及び図4図9を参照しながら、連動機構26の構成について説明する。図4は、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す側面図である。図5は、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す斜視図である。図6は、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6の一部を拡大して示す図である。
【0050】
図7は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す側面図である。図8は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6を示す斜視図である。図9は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態での、実施の形態1に係るプリンタ2の印刷ユニット6の一部を拡大して示す図である。なお、説明の都合上、図4図9では、筐体4等の図示を省略してある。
【0051】
図4図6に示すように、連動機構26は、第1の係合部64と、一対のガイドプレート66a,66bと、キャップ支持部34と、付勢部材68(図7参照)と、第2の係合部70とを有している。
【0052】
図4に示すように、第1の係合部64は、ヘッド部20の側面における下端部に形成されている。図5に示すように、第1の係合部64のXY断面における形状は、略L字状に形成されている。すなわち、第1の係合部64は、ヘッド部20の側面から略垂直に延びる第1の壁部64aと、第1の壁部64aの先端部からさらに略垂直に延びる第2の壁部64bとを有している。すなわち、第2の壁部64bは、ヘッド部20の側面に対向するように配置されている。
【0053】
図2及び図4図6に示すように、一対のガイドプレート66a,66bは、支持プレート59に支持されており、第2の方向に間隔を置いて配置されている。一対のガイドプレート66a,66bにはそれぞれ、ガイド用孔72a,72bが形成されている。ガイド用孔72a,72bの各々は、第1の方向における一方側から他方側(X軸のマイナス側からプラス側)に向けて上り傾斜するように延びている。
【0054】
図2及び図4図6に示すように、キャップ支持部34の第2の方向において対向する一対の側面にはそれぞれ、突起74a,74bが形成されている。突起74a,74bはそれぞれ、ガイド用孔72a,72bに移動可能に挿通されている。突起74a,74bがそれぞれガイド用孔72a,72bに沿って移動することにより、ノズルキャップ36は、ヘッド部20のノズル面32をキャッピングする第1の位置(図7図9に示す位置)と、ノズル面32から離れてノズル面32のキャッピングを解除する第2の位置(図4図6に示す位置)との間を移動する。
【0055】
図7及び図8に示すように、付勢部材68は、例えばコイルバネで構成されており、ノズルキャップ36を第1の位置から第2の位置に向けて付勢する。付勢部材68の一端部はキャップ支持部34の一方の側面に支持され、付勢部材68の他端部は支持プレート59に支持されている。
【0056】
図4及び図5に示すように、第2の係合部70は、プレート状に形成され、キャップ支持部34の一方の側面の上端部からヘッド部20に向けて延びている。ヘッド部20が中継位置から待機位置に移動した際に、第2の係合部70は第1の係合部64と係合される。
【0057】
次に、図4図9を参照しながら、連動機構26の動作について説明する。図4図6に示すように、ヘッド部20が中継位置にある状態では、ノズルキャップ36は付勢部材68の付勢力により第2の位置に保持され、第1の係合部64と第2の係合部70との係合は解除されている。
【0058】
ヘッド部20が中継位置から待機位置に向けて(第1の方向における一方側から他方側に向けて)移動した際に、ヘッド部20が中継位置と待機位置との間の位置(以下、「中間位置」という)に到達したタイミングで、第2の係合部70は第1の係合部64の第1の壁部64aと係合される。
【0059】
図7図9に示すように、第1の係合部64の第1の壁部64aと第2の係合部70とが係合された状態で、ヘッド部20がさらに中間位置から待機位置に向けて移動することにより、ノズルキャップ36は、付勢部材68の付勢力に抗しながら、ヘッド部20の移動に連動して第2の位置から第1の位置に向けて移動する。ヘッド部20が待機位置に到達したタイミングで、ノズルキャップ36は、第1の位置に到達して、ヘッド部20のノズル面32をキャッピングする。
【0060】
なお、例えば印刷の開始時に、ヘッド部20が待機位置から中継位置に移動した際には、第1の係合部64の第1の壁部64aと第2の係合部70との係合が解除される。これにより、ノズルキャップ36は、付勢部材68の付勢力により、第1の位置から第2の位置に移動する。
【0061】
[1-4.ロック機構の構成]
次に、ロック機構28の構成について説明する。
【0062】
まず、図3を参照しながら、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、ロック機構28がヘッド部20の第1の方向における移動を規制する機能について説明する。この場合、図3に示すように、ロック機構28は、ウォームギア54及びウォームホイール56により実現される。
【0063】
具体的には、ウォームギア54のリードねじれ角が摩擦角以下に設定されているため、ウォームギア54及びウォームホイール56の各回転が停止している状態では、ウォームギア54の噛み合い歯面に生じる摩擦抵抗により、ウォームホイール56側からウォームギア54を回転させることができない、いわゆるセルフロックが働くようになる。すなわち、X軸モータ52の駆動が停止している状態では、ヘッド部20に第1の方向への外力が加えられた場合であっても、ウォームギア54の回転がセルフロックされるため、ヘッド部20は待機位置に保持される。
【0064】
以上のようにして、ロック機構28は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、ウォームギア54のセルフロックを利用して、ヘッド部20の第1の方向における移動を規制する。
【0065】
次に、図8を参照しながら、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、ロック機構28がヘッド部20の第2の方向における移動を規制する機能について説明する。この場合、図8に示すように、ロック機構28は、第1の係合部64及び第2の係合部70により実現される。
【0066】
具体的には、ヘッド部20が待機位置にある状態では、第1の係合部64の第2の壁部64bと第2の係合部70とが係合される。そのため、ヘッド部20に第2の方向における一方側から他方側(Y軸のプラス側からマイナス側)への外力が加えられた場合であっても、ヘッド部20は待機位置に保持される。
【0067】
以上のようにして、ロック機構28は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、第1の係合部64と第2の係合部70との係合を利用して、ヘッド部20の第2の方向における移動を規制する。
【0068】
[1-5.効果]
上述したように、ロック機構28は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、ヘッド部20の第1の方向及び第2の方向における移動を規制する。これにより、例えばプリンタ2を持ち運ぶ際にプリンタ2に振動が加わった場合であっても、ヘッド部20がノズルキャップ36に対して第1の方向及び第2の方向に不意に動くのを抑制することができる。その結果、ノズルキャップ36がヘッド部20のノズル面32から外れるのを抑制することができ、ノズルキャップ36によりヘッド部20のノズル面32を確実にキャッピングすることができる。
【0069】
(実施の形態2)
[2-1.プリンタの構成]
図10図12を参照しながら、実施の形態2に係るプリンタ2Aの構成について説明する。図10は、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタ2Aの印刷ユニット6Aを示す斜視図である。図11は、ノズルキャップ36が第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタ2Aの印刷ユニット6Aを示す斜視図である。図12は、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタ2Aの印刷ユニット6Aを示す斜視図である。なお、本実施の形態において、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0070】
図10図12に示すように、本実施の形態のプリンタ2Aでは、印刷ユニット6Aが保持機構76を有している点で、上記実施の形態1と異なっている。保持機構76は、ノズルキャップ36を第1の位置(図10に示す位置)と第2の位置(図12に示す位置)との間の第3の位置(図11並びに後述する図13及び図14に示す位置)に保持するための機構である。保持機構76は、レバー部材78と、付勢部材68Aと、爪部材80とを有している。なお、保持機構76がノズルキャップ36を第3の位置に保持している状態で、ワイパー38によるヘッド部20のノズル面32のワイピングが実行される。
【0071】
レバー部材78は、横長のプレート状に形成されている。レバー部材78の長手方向における一端部は、キャップ支持部34の一方の側面に配置された回動軸部82に回動可能に支持されている。レバー部材78は、回動軸部82から第1の方向における他方側(X軸のプラス側)に延びている。すなわち、レバー部材78は、回動軸部82を中心に、上下方向に(XZ平面内で)回動可能である。レバー部材78の短手方向における一方の側面(ヘッド部20に対向する側の側面)には、レバー部材78の長手方向に延びる切り欠き部84が形成されている。
【0072】
付勢部材68Aの一端部はレバー部材78の一端部に支持され、付勢部材68Aの他端部は支持プレート59に支持されている。
【0073】
爪部材80は、支持プレート59の上面に立設された支持壁部86の上端部に形成されている。爪部材80は、レバー部材78の切り欠き部84の一端部84a(回動軸部82に近い側の端部)及び他端部84b(回動軸部82から遠い側の端部)と係合可能である。
【0074】
[2-2.保持機構の動作]
次に、図10図14を参照しながら、保持機構76の動作について説明する。図13は、ノズルキャップ36が第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタ2Aの印刷ユニット6Aを示す側面図である。図14は、ノズルキャップ36が第3の位置にある状態での、実施の形態2に係るプリンタ2Aの印刷ユニット6Aの一部を拡大して示す図である。
【0075】
図10に示すように、ヘッド部20が待機位置にある状態では、ノズルキャップ36(上述した図9参照)は、第1の位置においてヘッド部20のノズル面32(上述した図9参照)をキャッピングしている。この時、爪部材80は、レバー部材78の切り欠き部84の一端部84aと係合している。
【0076】
例えば印刷の開始時に、ノズルキャップ36が第1の位置にある状態で、ヘッド部20が第1の方向における他方側から一方側(X軸のプラス側からマイナス側)へ移動した際には、図11図13及び図14に示すように、ノズルキャップ36は、付勢部材68Aの付勢力により第1の位置から第3の位置に向けて移動する。この時、レバー部材78が回動して、爪部材80がレバー部材78の切り欠き部84の他端部84bと係合することにより、ノズルキャップ36の移動が停止し、ノズルキャップ36が第3の位置に保持される。また、この時、第1の係合部64と第2の係合部70との係合は解除されている。
【0077】
図14に示すように、ノズルキャップ36が第3の位置に保持された状態で、ヘッド部20がノズルキャップ36に対して第2の方向に往復移動することにより、ヘッド部20のノズル面32がワイパー38によりワイピングされる。すなわち、ノズルキャップ36が第3の位置に保持された状態では、ヘッド部20のノズル面32は、ワイパー38によるワイピングが可能な位置に保持される。なお、ワイピング時には、ワイパー38の先端部がヘッド部20のノズル面32に接触することにより、ワイパー38は、第2の方向に湾曲状に弾性変形する。
【0078】
ワイピングの終了後、ヘッド部20は、第2の方向に移動して図14に示す位置に戻る。ノズルキャップ36が第3の位置に保持された状態で、ヘッド部20がさらに第1の方向における他方側から一方側(X軸のプラス側からマイナス側)へ移動した際には、移動テーブル40がレバー部材78の他端部に当接することにより、レバー部材78が回動してレバー部材78と爪部材80との係合が解除される。これにより、図12に示すように、ノズルキャップ36が付勢部材68Aの付勢力により第3の位置から第2の位置に移動する。
【0079】
なお、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態では、ヘッド部20のノズル面32は、ワイパー38によりワイピングされない位置に保持される。そのため、ノズルキャップ36が第2の位置にある状態で、ヘッド部20がノズルキャップ36に対して第2の方向に往復移動した場合には、ワイパー38の先端部はヘッド部20のノズル面32に接触しない。
【0080】
[2-3.効果]
上述したように、保持機構76はノズルキャップ36を第3の位置に保持するので、ヘッド部20のノズル面32を、ワイパー38によるワイピングが可能な位置に保持することができる。
【0081】
(変形例)
以上、本発明の実施の形態1及び2に係るプリンタについて説明したが、本発明は、これらの上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施の形態をそれぞれ組み合わせてもよい。
【0082】
上記各実施の形態では、プリンタ2(2A)によりユーザの手の指8の爪10に印刷を施すようにしたが、これに限定されず、例えばゴルフボール等の任意の対象物に印刷を施すようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、例えばユーザの手の指の爪にマニキュア用の印刷を施すためのプリンタとして適用することができる。
【符号の説明】
【0084】
2,2A プリンタ
4 筐体
4a 天面
4b 前面
6,6A 印刷ユニット
8 指
10 爪
12 電源スイッチ
14 開口部
16 フィンガーホルダ
17 ミラー
17a 鏡面
18 押さえカバー
19 カメラユニット
19a 配線基板
19b 撮像部
20 ヘッド部
22 駆動機構
22a X軸駆動機構
22b Y軸駆動機構
24 ヘッド維持機構
26 連動機構
28 ロック機構
30 ヘッド支持部
31 インクヘッド
32 ノズル面
34 キャップ支持部
36 ノズルキャップ
38 ワイパー
40 移動テーブル
42 Y軸ガイドシャフト
44 Y軸モータ
46 タイミングベルト
48 ベアリング部材
50 X軸ガイドシャフト
52 X軸モータ
54 ウォームギア
56 ウォームホイール
58 駆動変換機構
59 支持プレート
60 ピニオン歯車
62 ラック歯車
64 第1の係合部
64a 第1の壁部
64b 第2の壁部
66a,66b ガイドプレート
68,68A 付勢部材
70 第2の係合部
72a,72b ガイド用孔
74a,74b 突起
76 保持機構
78 レバー部材
80 爪部材
82 回動軸部
84 切り欠き部
84a 一端部
84b 他端部
86 支持壁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14