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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】通信端末及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/32 20090101AFI20240110BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240110BHJP
   H04W 48/08 20090101ALI20240110BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20240110BHJP
【FI】
H04W16/32
H04W72/0457 110
H04W48/08
H04W48/16 110
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021193256
(22)【出願日】2021-11-29
(62)【分割の表示】P 2019535689の分割
【原出願日】2018-08-07
(65)【公開番号】P2022024148
(43)【公開日】2022-02-08
【審査請求日】2021-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2017154391
(32)【優先日】2017-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】田村 利之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直明
(72)【発明者】
【氏名】二木 尚
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/125697(WO,A1)
【文献】Vodafone Group,X2 Signalling for Energy Efficiency of NR Node Transmitter[online],3GPP TSG RAN WG3 #97 R3-172670,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_97/Docs/R3-172670.zip>,2017年08月04日,1-11頁
【文献】SA WG2,LS on NR indication[online],3GPP TSG SA WG2 #122 S2-175270,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122_Cabo/Docs/S2-175270.zip>,2017年06月30日,1-4頁
【文献】Qualcomm Incorporated,NTT Docomo,SK Telecom,ATT,NR available indicator for NR Non-Standalone architecture(option 3/7)[online],3GPP TSG SA WG2 #122 S2-174465,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122_Cabo/Docs/S2-174465.zip>,2017年06月30日,1-10頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信手段と、
前記マスター基地局から、通信端末が前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報と、前記第1の無線アクセステクノロジーと前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティであって前記マスター基地局のserving cellとのデュアルコネクティビティに用いられることが可能な、複数の周波数帯を含むリストを含むSIBと、を受信する受信手段と、を備え、
前記周波数帯のリストに含まれる少なくとも1つの周波数帯は、前記serving cellを用いたデュアルコネクティビティのために、前記通信端末によってもサポートされている、通信端末。
【請求項2】
前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする前記少なくとも1つの周波数帯を特定し、前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを実行することができると判定した場合、前記第2の無線アクセステクノロジーを利用することができることを示す情報を表示手段へ表示させる制御手段をさらに備える、請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記少なくとも1つの周波数帯を特定し、かつ、前記マスター基地局から、前記マスター基地局がローカルに利用可能な第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティをサポートすることができることを示す情報を受信した場合に、前記第2の無線アクセステクノロジーを利用することができることを示す情報を前記表示手段へ表示させる、請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記制御手段は、前記通信端末がサポートする周波数帯をスキャンし、前記セカンダリ基地局より正常に受信した情報の周波数帯に基づいて前記少なくとも1つの周波数帯を特定する、請求項2または3に記載の通信端末。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を受信し、前記情報に含まれる周波数帯をスキャンして利用可能な周波数帯を特定する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を含むSIB(System Information Block)を受信する、請求項5に記載の通信端末。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯と、前記マスター基地局が前記通信端末との通信に使用する周波数帯との組み合わせに関する情報を受信する、請求項5又は6に記載の通信端末。
【請求項8】
前記制御手段は、
NAS (Non Access Stratum)レイヤにおいて前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信した場合に、前記NASレイヤからRRC (Radio Resource Control)レイヤへ、前記SIBに含まれる少なくとも1つの周波数帯をスキャンすることを指示させる、請求項6に記載の通信端末。
【請求項9】
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記通信端末が登録される少なくとも1つの位置登録エリア内において、前記マスター基地局もしくは他のマスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供するセカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を受信する、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項10】
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、位置登録処理において、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報が設定されたメッセージを受信する、請求項9に記載の通信端末。
【請求項11】
前記制御手段は、
前記位置登録処理において受信したメッセージに設定された少なくとも1つの周波数帯をスキャンし、利用可能な周波数帯を特定する、請求項10に記載の通信端末。
【請求項12】
前記制御手段は、
NASレイヤにおいて前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信した場合に、前記NASレイヤからRRCレイヤへ、前記位置登録処理において受信したメッセージに設定された少なくとも1つの周波数帯をスキャンすることを指示させる、請求項11に記載の通信端末。
【請求項13】
前記受信手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する少なくとも1つのセカンダリ基地局を識別するための識別情報を受信し、
前記制御手段は、
前記セカンダリ基地局から送信される信号に含まれる前記セカンダリ基地局の識別情報が、前記マスター基地局から受信した少なくとも1つの前記セカンダリ基地局を識別するための識別情報に含まれる場合に、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する、請求項2乃至12のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項14】
前記制御手段は、
前記セカンダリ基地局から送信される信号に含まれる、前記セカンダリ基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する少なくとも1つのマスター基地局を識別するための識別情報に、現在在圏しているマスター基地局の識別情報が含まれる場合に、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する、請求項2乃至12のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項15】
第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信端末において実行される通信方法であって、
前記マスター基地局から、前記通信端末が前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信し、
前記マスター基地局から、前記第1の無線アクセステクノロジーと前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティであって前記マスター基地局のserving cellとのデュアルコネクティビティに用いられることが可能な、複数の周波数帯を含むリストを含むSIBを受信し、
前記周波数帯のリストに含まれる少なくとも1つの周波数帯は、前記serving cellを用いたデュアルコネクティビティのために、前記通信端末によってもサポートされている、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信端末、基地局、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信端末が用いる無線通信方式として、3GPP(3rd Generation Partnership Project)において規格が定められたLTE(Long Term Evolution)が広く普及している。現在、3GPPにおいて、LTEよりもさらに高速かつ大容量通信を可能とする無線通信方式として、5Gと称される無線通信方式が検討されている。5Gは、NR(New Radio)と称されてもよい。LTEとともにDC(Dual Connectivity)を構成する無線アクセステクノロジー(RAT:Radio Access Technology)としてNRを提供することが3GPPにおいて検討されている。DCは、UE(User Equipment)と複数の基地局とが同時通信を行うことによって、UEに対して高速かつ大容量通信を提供することを可能とする技術である。UEは、3GPPにおいて通信端末の総称として用いられる。
【0003】
ここで、LTE及びNRを用いたDCは、LTEセルを形成するeNB(evolved Node B)と、LTEセルとカバレッジの異なるNRセルを形成するgNBとにおいて動作する。LTEセルは、LTEが用いられる通信エリアとして規定される一例であり、NRセルは、NRが用いられる通信エリアとして規定される一例である。NR導入当初は、NRセルがLTEセルよりも狭い通信エリアで5Gサービスが提供されることが想定されるため、LTEセル内にNRセルが点在する通信エリア構成となることが想定される。非特許文献1の4.2章には、LTE及びNRを用いたDCを提供する際のシステム構成が開示されている。
【0004】
非特許文献1には、eNBがマスター基地局(MeNB:Master eNB)として用いられ、gNBがセカンダリ基地局(SgNB:Secondary gNB)として用いられるシステム構成が開示されている。また、非特許文献2には、マスター基地局は、NRを用いるセカンダリ基地局と連携してDCを提供することが可能である場合、その情報をシステム情報(SIB: System Information Block)でUEへ報知することが開示されている。UEは、NRをセカンダリRAT(Radio Access Technology)として利用することが許可されることを示す情報を、マスター基地局を介して(言い換えると、マスター基地局のセルにおいて)コアネットワーク装置から受信した場合、UEは、マスター基地局及びセカンダリ基地局との間において、DCを利用してもよい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TS 37.340 V0.2.0 (2017-06) 4.2章
【文献】3GPP S2-175270, “LS on NR indication”, SA WG2 Meeting #122, 26-30 June 2017
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、UEは、マスター基地局であるeNBから、gNBをセカンダリ基地局として用いたDCを提供することが可能であることを示す情報、及び、コアネットワークからUEがNRをセカンダリRATとして使用することが許可されることを示す情報を受信した場合であっても、DCを実施することができない場合がある。例えば、eNBは、UEの現在位置を考慮せずに、NRを用いたDCを提供することが可能であることを示す情報をUEへ報知し、さらに、コアネットワーク装置は、UEの現在位置を考慮せずに、UEがNRを利用可能か否か判定する。そのため、UEは、NRの通信エリア外に位置する状態において、eNBから、NRを用いたDCを提供することが可能であることを示す情報、及びUEがNRを利用することが許可されることを示す情報を受信することがある。このような場合、UEは、DCを実行することができない。また、例えば、UEは、eNBの通信エリア内およびNRの通信エリア内に位置する状態にあるが、該当NRは該当eNBとは別のeNBとDCを実施するように構成されている場合、UEは、DCを実行することができない。そのため、UEは、マスター基地局であるeNBから受信する情報のみでは、DCを実行することができるか否かを判定することができないという問題がある。
【0007】
本開示の目的は、5G(NR)を利用したDCを実行することができる状況にあるか否かを判定することができる通信端末、それに寄与する基地局、及びそれらの通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様にかかる通信端末は、第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信手段と、前記マスター基地局から前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信する受信手段と、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する制御手段と、を備える。
【0009】
本開示の第2の態様にかかる基地局は、第1の無線アクセステクノロジーを用いて通信端末と通信する通信手段と、第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局とともに前記通信端末に対してデュアルコネクティビティを提供する際に、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を前記通信端末へ送信する制御手段と、を備える。
【0010】
本開示の第3の態様にかかる通信方法は、第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信端末において実行される通信方法であって、前記マスター基地局から、前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信し、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、5G(NR)を利用したDCを実行することができる状況にあるか否かを判定することができる通信端末、それに寄与する基地局、及びそれらの通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態1、実施の形態1A、実施の形態1Bにかかる通信システムの構成図である。
図2】実施の形態2にかかる通信システムの構成図である。
図3】実施の形態2にかかるMeNB及びSgNBが形成する通信エリアを説明する図である。
図4】実施の形態2にかかるUEにおけるレイヤ(layer)構成を説明する図である。
図5】実施の形態2にかかる周波数帯を特定する処理を説明する図である。
図6】実施の形態3にかかるMeNBの構成図である。
図7】実施の形態3にかかる周波数帯を特定する処理を説明する図である。
図8】実施の形態4にかかる周波数帯を特定する処理を説明する図である。
図9】実施の形態4にかかる周波数帯を特定する処理を説明する図である。
図10】それぞれの実施の形態にかかる通信システムの構成図である。
図11】それぞれの実施の形態にかかるMeNBの構成図である。
図12】それぞれの実施の形態にかかる通信端末の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。実施の形態1にかかる通信システムは、マスター基地局10、セカンダリ基地局20、及び通信端末30を有している。マスター基地局10、セカンダリ基地局20、及び通信端末30は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。
【0014】
マスター基地局10及びセカンダリ基地局20は、それぞれ特定の無線アクセステクノロジーに関連付けられている。図1においては、マスター基地局10に関連付けられている無線アクセステクノロジーは、セカンダリ基地局20に関連付けられている無線アクセステクノロジーとは異なる。また、マスター基地局10に関連付けられている無線アクセステクノロジーとは、マスター基地局10がサポートする無線アクセステクノロジー(マスターRAT)と言い換えられてもよい。同様に、セカンダリ基地局20に関連付けられている無線アクセステクノロジーとは、セカンダリ基地局20がサポートする無線アクセステクノロジー(セカンダリRAT)と言い換えられてもよい。
【0015】
例えば、マスター基地局10に関連付けられた無線アクセステクノロジーは、LTE(第4世代移動通信方式)であってもよく、セカンダリ基地局20に関連付けられた無線アクセステクノロジーは、NR(第5世代移動通信方式)であってもよい。無線アクセステクノロジーとしてLTEをサポートするマスター基地局10は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)を構成する。無線アクセステクノロジーとしてNRをサポートするセカンダリ基地局20は、NG(Next Generation)-RANを構成する。
【0016】
続いて、通信端末30の構成例について説明する。通信端末30は、通信部(Transceiver)31及び制御部(Controller)32を有している。通信部31及び制御部32は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、通信部31及び制御部32は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
【0017】
通信部31は、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20と同時に通信できる。例えば、通信部31は、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20と無線通信を行ってもよい。同時に通信するとは、通信部31がマスター基地局10と通信するタイミングと、通信部31がセカンダリ基地局20と通信するタイミングとが所定の時間ずれた場合も含み、いわゆる実質的に同一のタイミングにおいて通信することを含む。通信部31が、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20と同時に通信するとは、通信部31がマスター基地局10及びセカンダリ基地局20とDCを実行すると言い換えられてもよい。これは、通信部31が、マスター基地局10の通信エリア(セル等)及びセカンダリ基地局20の通信エリア(セル等)において、DCを実行すると言い換えられてもよい。
【0018】
制御部32は、マスター基地局10から、セカンダリ基地局20に関連付けられた無線アクセステクノロジー(セカンダリRAT)を用いたDCを使用することを許可されていることを示す情報や通知を、通信部31を介して受信する。さらに、制御部32は、マスター基地局10とともにDCを提供可能なセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する。通信端末30(通信部31)は、マスター基地局10から送信された、セカンダリRATを用いたDCを使用することを許可されていることを示す情報を、直接受信してもよく、中継装置を介して受信してもよい。
【0019】
制御部32は、例えば、通信端末30がセカンダリRAT(e.g., NR)の無線通信を行う周波数帯としてサポートしている周波数帯を順にスキャンし(又は、サーチし、検索し)、セカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定してもよい(又は、検出してもよい)。例えば、制御部32は、通信端末30がセカンダリRATの無線通信を行う際にサポートしている周波数帯を順にスキャンし(又は、サーチし、検索し)、セカンダリ基地局20から送信された信号(e.g., 参照信号)を受信することができた周波数(帯)を、セカンダリ基地局20がサポートする(i.e. セカンダリRATによる無線通信が提供されている)周波数(帯)として特定してもよい(又は、検出してもよい)。なお、以下の記載では、「スキャンする」は、「サーチする」や「検索する」と言い換えてもよい。
【0020】
以上説明したように、図1の制御部32は、マスター基地局10から、セカンダリ基地局20に関連付けられた無線アクセステクノロジーを用いたDCを使用することが許可されていることを通知されると、マスター基地局10とともにDCを提供するセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定することができる。制御部32が周波数帯を特定できたことは、セカンダリ基地局20から送信される無線信号を受信できたことを意味する。そのため、制御部32は、セカンダリ基地局20がサポートする周波数帯を特定することによって、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20とDCを実行できると判定する。言い換えると、制御部32は、セカンダリ基地局20がサポートする周波数帯を特定することができたか否かに応じて、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20とDCを実行することができるか否かを判定する。なお、上述の説明における通信端末30の動作としては、当該通信端末30が、セカンダリ基地局20がサポートする周波数帯を特定することとしたが、特定することに限らない。例えば、通信端末30は、セカンダリ基地局20がサポートする周波数帯を特定する代わりに、セカンダリ基地局20が管理するセルを検出(又は選択)するように動作してもよい。以降の説明においては、通信端末30の動作は、これらのいずれでもよいことを想定する。
【0021】
(実施の形態1A)
図1で、通信端末30がマスター基地局10の通信エリア内およびセカンダリ基地局20の通信エリア内に位置する状態にあることが示されている。しかし、セカンダリ基地局20がマスター基地局10とは別のマスター基地局とDCを実施するように構成されている場合は、マスター基地局10はセカンダリ基地局20を用いたDCを実行することができない。そのことを通信端末30が特定し(又は検出し)、セカンダリRATを利用するDCを実行することができるか否かを判定する第一の方法を以下に説明する。
【0022】
セカンダリ基地局20に関連付けられた無線アクセステクノロジー(セカンダリRAT)を用いたDCの提供が可能であることを通信端末30へ(報知情報または個別信号で)通知する際に、マスター基地局10は、マスター基地局10とともにDCを提供するセカンダリ基地局20を識別するための識別情報Aを通知する。なお、セカンダリRATを用いたDCの提供が可能であることを示す情報は、SIBで報知されてもよいし、通信端末30それぞれに対する個別信号(UE dedicated signaling)で送信されてもよい。個別信号としては、例えばRRC signaling(e.g., RRC Connection Reconfiguration message)でもよいし、MAC signaling(e.g., MAC Control Element (CE))でもよい。例えば、識別情報Aはセカンダリ基地局20の識別子(e.g., Node B identity)でもよい。識別情報Aは、セカンダリ基地局20による通信エリア(セル等)を識別するための識別情報であってもよい。例えば、識別情報Aはセカンダリ基地局20が管理するセルの識別子(e.g., PCI (Physical Cell Identifier), Cell Identity, or CGI ( Cell Global Identifier, Cell identity + PLMN Identity))でもよい。これらは、セカンダリ基地局20が管理し、且つマスター基地局10と共にDCを提供することが可能なセカンダリ基地局20による通信エリア(セル等)に相当するものに限定されてもよい。さらに、又はこれに代えて、識別情報Aはセカンダリ基地局20が管理するセルが属するRANレベルの位置管理エリアの識別子(e.g., RAN Notification Area (RNA) Identity, RAN Location Area (RLA) Identity)でもよい。セルの識別子に代えてRANレベルの位置管理エリアの識別子を利用することで、マスター基地局10から通信端末30へ通知される情報量の削減が期待される。なお、通知対象となる基地局または通信エリア(セル等)が複数ある場合は、複数の識別情報Aのリストが通知されてもよい。
【0023】
マスター基地局10とともにDCを提供するセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を通信端末30が特定(又は検出)する際に、セカンダリ基地局20は、セカンダリ基地局20自身を識別するための識別情報Bを通信端末30へ通知する。例えば、識別情報Bはセカンダリ基地局20の識別子(e.g., Node B identity)でもよい。識別情報Bは、セカンダリ基地局20自身による通信エリア(セル等)を識別するための識別情報であってもよい。例えば、識別情報Bはセカンダリ基地局20が管理するセルの識別子(e.g., PCI, Cell Identity, or CGI)でもよい。これらは、セカンダリ基地局20が管理し、且つマスター基地局10と共にDCを提供することが可能なセカンダリ基地局20による通信エリア(セル等)に相当するものに限定されてもよい。なお、PCIは明示的な情報として通知される代わりに、通信端末30がセカンダリ基地局20の送信する信号(e.g., 参照信号(Reference Signal: RS), 同期信号(Synchronization Signal))を検出することによって暗示的に通知されてもよい。なお、通知対象となる通信エリア(セル等)が複数ある場合は、複数の識別情報Bのリストが通知されてもよい。例えば、セカンダリ基地局20は、通信端末30がセカンダリRATによる無線通信を行う際に、当該通信端末30がサポートしているセカンダリRATの周波数帯を順にスキャンすることに備えて送信する信号(e.g., 報知情報)に含めることで識別情報Bを通知する。
【0024】
通信端末30は、マスター基地局10から通知された識別情報Aを記憶(store)する。一方、通信端末30は、セカンダリ基地局20から識別情報Bが通知された場合、識別情報Bが識別情報Aに含まれるか否か確認し、含まれる否かに応じて、マスター基地局10及びセカンダリ基地局20とDCを実行することができるか否かを判定する。例えば、識別情報Bのうち少なくとも1つが識別情報Aに含まれる場合、通信端末30は当該DCを実行することができると判定する。通信端末30は、識別情報Bが識別情報Aに含まれる場合に、マスター基地局10とともにDCを提供するセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する。
【0025】
(実施の形態1B)
図1で、通信端末30がマスター基地局10の通信エリア内およびセカンダリ基地局20の通信エリア内に位置する状態にあることが示されている。しかし、セカンダリ基地局20がマスター基地局10とは別のマスター基地局とDCを実施するように構成されている場合は、マスター基地局10はセカンダリ基地局20を用いたDCを実行することができない。そのことを通信端末30が特定し(又は検出し)、セカンダリRATを利用するDCを実行することができるか否かを判定する第二の方法を以下に説明する。
【0026】
マスター基地局10とともにDCを提供することが可能なセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を通信端末30が特定する(又は検出する)場合について説明する。この場合、セカンダリ基地局20は、セカンダリ基地局20を用いて(つまり、セカンダリ基地局20と連携して)DCを提供することが可能なマスター基地局10を識別するための識別情報Cを通信端末30へ通知する。言い換えると、セカンダリ基地局20は、通信端末30が当該セカンダリ基地局20のセルを特定する(又は検出する)ために必要な情報を送信し、さらにマスター基地局10を識別するための識別情報Cを当該セルにおいて送信する。識別情報Cは、マスター基地局10による通信エリア(セル等)を識別するための識別情報であってもよい。例えば、識別情報Cは、マスター基地局10が管理するセルの識別子(e.g., PCI, Cell Identity, or CGI)でもよい。これらは、マスター基地局10が管理し、且つセカンダリ基地局20と共にDCを提供することが可能なマスター基地局10による通信エリア(セル等)に相当するものに限定されてもよい。なお、通知対象となる基地局または通信エリア(セル等)が複数ある場合は、複数の識別情報Cのリストが通知されてもよい。例えば、セカンダリ基地局20は、通信端末30が無線通信を行う際にサポートしている周波数帯を順にスキャンすることに備えて送信する信号に含めることで識別情報Cを通知する。
【0027】
通信端末30は、マスター基地局10の通信エリア内で、通信端末30が在圏しているマスター基地局10(または在圏しているマスター基地局10の通信エリア(セル等))を識別する識別情報を認識している。通信端末30は、セカンダリ基地局20から識別情報Cが通知された時、在圏しているマスター基地局10(または在圏するマスター基地局10の通信エリア(セル等))が識別情報Cに含まれるか確認する。通信端末30は、マスター基地局10が識別情報Cに含まれる否かに応じて、在圏しているマスター基地局10及びセカンダリ基地局20とDCを実行することができるか否かを判定する。例えば、在圏しているマスター基地局10の通信エリア(セル等)が識別情報Cに含まれる場合、通信端末30は当該DCを実行することができると判定する。通信端末30は、在圏しているマスター基地局10(または在圏するマスター基地局10の通信エリア(セル等))が識別情報Cに含まれる場合に、マスター基地局10とともにDCを提供するセカンダリ基地局20がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する。
【0028】
(実施の形態2)
続いて、図2を用いて実施の形態2にかかる通信システムの構成例について説明する。図2は、UE35に対してDCを提供する際のC(Control)-Planeアーキテクチャを示している。C-Planeアーキテクチャは、C-Planeに関するトラヒックを伝送するために用いられる通信システムの構成を示している。図2の構成を用いてUE35に提供されるDCは、EN-DC(EUTRA (Evolved Universal Terrestrial Radio Access) NR DC)と称されてもよい。
【0029】
図2の通信システムは、MeNB(Master evolved Node B)11、SgNB(Secondary g Node B)21、UE35、及びMME(Mobility Management Entity)40を有している。MME40は、EPC(Evolved Packet Core)を構成するコアネットワーク装置もしくはコアネットワークノードである。MME40は、主に、UE35に関するモビリティの管理や制御を行う。
【0030】
UE35は、図1の通信端末30に相当する。UEは、3GPPにおいて通信端末の総称として用いられる。
【0031】
MeNB11は、図1のマスター基地局10に相当する。MeNB11は、無線アクセステクノロジーとしてLTEをサポートする基地局である。SgNB21は、図1のセカンダリ基地局20に相当する。SgNB21は、無線アクセステクノロジーとしてNRをサポートする基地局である。
【0032】
UE35とMeNB11との間のリファレンスポイントとしてUuが定められている。UE35とSgNB21との間のリファレンスポイントとしてUuが定められている。MeNB11とSgNB21との間のリファレンスポイントとしてX2-Cが定められている。MeNB11とMME40との間のリファレンスポイントとして、S1-MMEが定められている。
【0033】
続いて、図3を用いて、MeNB11及びSgNB21が形成する通信エリアについて説明する。図3の通信エリアA_1は、MeNB11が形成する通信エリア(e.g., セルA_1)を示している。つまり、通信エリアA_1においては、LTEを用いて無線通信が行われる。
【0034】
図3の通信エリアB_1は、SgNB21が形成する通信エリア(e.g., セルB_1)を示している。通信エリアB_1においては、NRを用いて無線通信が行われる。ここで、SgNB21は、通信エリアB_1において、周波数帯C_1を用いてUEと無線通信を行うことを可能とする。図3の通信エリアB_2は、図2には図示されていないSgNB21_1が形成する通信エリア(e.g., セルB_2)を示している。通信エリアB_2においては、NRを用いて無線通信が行われる。ここで、通信エリアB_2を形成するSgNB21_1は、周波数帯C_2を用いてUEと無線通信を行うことを可能とする。図3の通信エリアB_3も通信エリアB_2と同様に、図2には図示されていないSgNB21_2が形成する通信エリア(e.g., セルB_3)を示している。ここで、通信エリアB_3を形成するSgNB21_2は、周波数帯C_3を用いてUEと無線通信を行うことを可能とする。
【0035】
図3に示されるように、通信エリアB_1(e.g., セルB_1)、通信エリアB_2(e.g., セルB_2)、及び通信エリアB_3(e.g., セルB_3)は、通信エリアA_1(e.g., セルA_1)に含まれる。また、通信エリアB_2は、通信エリアB_1に含まれ、通信エリアB_3は、一部のエリアが通信エリアB_1に含まれる。以降では、各通信エリアをセルとして説明するが、本実施形態での説明は他の方法で規定される通信エリアでも適用可能である。
【0036】
例えば、UE35が、NRを用いた通信を行う周波数帯として周波数帯C_1をサポートしている場合、MeNB11は、SgNB21とともに、セルB_1内に滞在するUE35に対してDCを提供することができる。言い換えると、UE35は、セルB_1内に滞在しているとき、MeNB11のセルA_1、及びSgNB21のセルB_1においてDCを実行することができる。また、NRを用いた通信を行う周波数帯として周波数帯C_2をサポートしているUEは、セルB_2内に滞在しているとき、MeNB11のセルA_1、及び図3には図示していないSgNB21_1のセルB_2においてDCを実行することができる。
【0037】
続いて、図4を用いて、UE35におけるレイヤ(layer)構成について説明する。レイヤ構成に関する説明は、プロトコルスタックに関する説明に置き換えられてもよい。UE35は、主に、RRC(Radio Resource Control) layer、NAS(Non Access Stratum) layer、及びApplication layerを有している。UE35は、レイヤ毎に、処理を実行するプロセッサを有してもよく、一つのプロセッサが、RRC layer、NAS layer、及びApplication layerのうち2つ以上のlayerにおける処理を実行してもよい。なお、RRC layerはAS layerに包含されるレイヤの一例であり、RRC layerがAS layerに置き換えられてもよい。
【0038】
RRC layerにおいては、プロセッサは、UE35と、MeNB11及びSgNB21との間において定められているRRCプロトコルを用いた処理を実行する。プロセッサは、RRC layerにおける処理を実行した後、実行結果もしくはUpper layerにおける処理に用いられるデータを、RRC layerからUpper layerへ通知(indicate)もしくは転送(forward)する。例えば、プロセッサは、RRC layerにおける実行結果を、RRC layerからUpper layerであるNAS layerへ出力する。Upper layerは、Higher layerと称されてもよい。なお、RRC layerの信号処理は、MeNB11のLTEセルにおける信号処理(i.e. LTE RRC processing)と、SgNB21のNRセルにおける信号処理(i.e. NR RRC processing)に分けられる。このとき、RRC layerとして独立(個別)に2つが存在してもよい。これに代えて、RRC layerとしては1つ(e.g. LTE RRC layer)で、その一部として他方(e.g. NR RRC layer)が存在してもよい。なお、LTE RRCとNR RRCとの間での情報の交換は適宜行われてもよい。
【0039】
NAS layerにおいては、プロセッサは、MME40との間において定められているNASプロトコルを用いた処理を実行する。プロセッサは、NAS layerにおける処理を実行した後、NAS layerからApplication layerへ、NAS layerにおける処理の実行結果もしくはApplication layerにおける処理に用いられるデータを出力する。もしくは、プロセッサは、NAS layerにおける処理を実行した後、NAS layerからRRC layerへ、NAS layerにおける処理の実行結果もしくはRRC layerにおける処理に用いられるデータ又は制御情報を出力する。
【0040】
Application layerにおける処理を実行するアプリケーションとして、5G indicator Applicationについて説明する。5G indicator Applicationは、UE35が、LTE及びNRを用いたDCを実行することができると決定(又は判定)された場合に、UE35のディスプレイ等の表示部に、5G(NR)のシステムが利用できることを示す情報(以下、5G indicatorとする)を表示する。また、5G indicator Applicationは、UE35が、LTE及びNRを用いたDCを実行することができないと決定(又は判定)された場合に、UE35のディスプレイ等の表示部に、5G(NR)のシステムが利用できないことを示す情報(以下、5G indicatorとする)を表示する。あるいは、5G indicator Applicationは、LTE及びNRを用いたDCを実行することができないと決定(又は判定)された場合に、5G(NR)のシステムが利用できることを示す情報(以下、5G indicatorとする)の表示を中止する。例えば、5G indicator Applicationは、5G indicatorとして、表示部に「5G」との文字を表示してもよい。
【0041】
例えば、5G indicator Applicationは、UE35が、NRを使用することに対する制限が無く、さらに、UE35が、NRを用いた通信に使用される周波数帯を特定すること(又は検出すること)ができた場合に、5G indicatorを表示してもよい。もしくは、5G indicator Applicationは、UE35が、MeNB11から、MeNB11がローカルに利用可能なNRを用いたデュアルコネクティビティをサポートすることができることを示す情報を受信し、さらに、UE35が、NRを用いた通信に使用される周波数帯を特定すること(又は検出すること)ができた場合に、5G indicatorを表示してもよい。ここでは、LTEを利用可能な通信エリアは十分に広く普及しており、図3に示すように、NRを用いた通信を行うことが可能な通信エリアは、LTEを用いた通信を行うことが可能な通信エリアに含まれることを前提とする。
【0042】
なお、UE35がNRを使用することに対する制限がないことを示す情報は、NAS layerにおいて終端されるNASメッセージに含まれてもよい。UE35は、MeNB11からNASメッセージを受信すると、NAS layerにおいて、UE35がNRを使用することに対する制限がないことを示す情報を抽出し、抽出した情報をApplication layerへ出力してもよい。これに代えて、UE35がNAS layerにおいて当該情報を抽出した場合、さらにRRC layerからNRを用いた通信に使用される周波数を特定すること(又は検出すること)ができたことを通知された場合、Application layerへ5G(NR)のシステムが利用できることを示す情報を出力してもよい。UE35がNRを使用することに対する制限がないことを示す情報は、例えば、ATTACH Acceptメッセージに、NRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)として含まれてもよい。ATTACH Acceptメッセージは、ATTACH処理時に、MME40からMeNB11を介して送信される。もしくは、UE35がNRを使用することに対する制限がないことを示す情報は、例えば、TAU acceptメッセージに、NRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)として含まれてもよい。TAU acceptメッセージは、TAU処理時に、MME40からMeNB11を介して送信される。つまり、UE35は、当該情報が含まれるATTACH AcceptメッセージもしくはTAU acceptメッセージを受信すると、UE35がNRを使用することに対する制限がないことを認識する。なお、NR availabilityは、NR authorization, NR permission, NR allowanceと呼ばれてもよい。
【0043】
NRを用いた通信に使用される周波数帯を特定する(又は検出する)処理について、図5を用いて説明する。例えば、UE35は、UE35がNRを用いた通信に使用することができる周波数帯としてサポートする周波数帯の一覧に関する情報を予め保持していてもよい。図5は、UE35がNRを用いた通信に使用することができる周波数帯としてサポートする周波数帯の一覧を示している。図5は、UE35が、NRを用いた通信に使用される周波数帯として周波数帯_1~周波数帯_N(Nは1以上の整数)をサポートしていることを示している。周波数帯_1~周波数帯_Nは、2GHz帯、5GHz帯等の具体的な周波数帯に対応する。
【0044】
RRC layerに関する処理を実行するプロセッサは、周波数帯_1~周波数帯_Nをスキャンし、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定する(又は検出する)。例えば、RRC layerに関する処理を実行するプロセッサは、パイロット信号、リファレンス信号、同期信号、もしくは報知情報等を正常に受信することができた周波数帯を、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯として特定してもよい。
【0045】
RRC layerに関する処理を実行するプロセッサは、UE35が、NR availabilityを受信した後に、周波数帯_1~周波数帯_Nをスキャンし、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定してもよい(又は検出してもよい)。例えば、NAS layerにおいてNR availabilityを受信したことが確認された場合に、NAS layerからRRC layerに対して、UE35がサポートするNRを用いた通信に使用することができる周波数帯をスキャンすることを指示する情報が出力されてもよい。さらに、当該情報が、スキャンする周波数帯(e.g., 周波数帯_1~周波数帯_N)を明示的に指示する情報を含んでいてもよい。プロセッサは、RRC layerの処理において、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定した(又は検出した)場合、特定した(又は検出した)周波数帯を示す情報もしくはNRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定したこと(又は検出したこと)を示す情報(以下、NR特定情報とする)を、NAS layerへ出力してもよい。これに代えて、プロセッサは、当該NR特定情報をNAS layerを介してApplication layerへ出力してもよい。
【0046】
5G indicator Applicationは、Application layerにおいて、NR availability及びNR特定情報を確認することができた場合に、表示部に5G indicatorを表示する。又は、5G indicator Applicationは、Application layerにおいて、NAS layerから通知される5G(NR)のシステムが利用できることを示す情報を確認することができた場合に、表示部に5G indicatorを表示する。
【0047】
以上説明したように、実施の形態2にかかるUE35は、MME40から、MeNB11を介してNRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)を受信した場合に、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定する処理を実行する。UE35がNRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定することができた場合、これはNRをサポートするSgNBと通信することができることを意味する。そのため、UE35は、NR availabilityを受信し、さらに、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定することによって、UE35の現在位置において、LTE及びNRを用いたDCを実行することができることを決定する(又は実行することができると認識する)ことができる。
【0048】
さらに、UE35は、LTE及びNRを用いたDCを実行することができることを決定した場合に、表示部に5G indicatorを表示する。例えば、UE35が、NRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)を受信したことによって、表示部に5G indicatorを表示した場合、UE35が、NRの通信エリア外に位置すると、実際にはLTE及びNRを用いたDCを実行することができない。つまり、UE35が、NR availabilityを受信したことによって、表示部に5G indicatorを表示した場合、実際にはLTE及びNRを用いたDCを実行することができない場合にも、表示部に5G indicatorを表示してしまうことがある。
【0049】
一方本開示においては、UE35は、NR availabilityを受信し、さらに、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯を特定すること(又は検出すること)ができた場合、LTE及びNRを用いたDCを実行することができる(又はDCを実行することができる状況にある)と認識する。このような場合に、表示部に5G indicatorを表示することによって、UE35は、UE35を利用するユーザに対して、5G(NR)のシステムを利用可能か否かについて正確な情報を通知することができる。
【0050】
(実施の形態3)
続いて、図6を用いて実施の形態3にかかるMeNB11の構成例について説明する。MeNB11は、制御部15及び通信部16を有している。制御部15及び通信部16は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、制御部15及び通信部16は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
【0051】
通信部16は、LTEを用いてUE35と無線通信を行う。例えば、通信部16は、MeNB11が形成する通信エリア内に位置する少なくとも1つのUEに対して、報知情報を送信する。報知情報を送信することは、報知情報をブロードキャストすると言い換えられてもよい。
【0052】
制御部15は、報知情報に含まれる情報もしくはパラメータを決定する。制御部15は、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を報知情報に含める。例えば、制御部15は、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を、報知情報として送信されるSIB(System Information Block)に含めてもよい。さらに、制御部15は、MeNB11とともにDCを提供するSgNBであって、SgNB21とは異なるSgNBがサポートする周波数帯に関する情報を報知情報に含めてもよい。つまり制御部15は、MeNB11とともにDCを提供することができる複数のSgNBのそれぞれのSgNBがサポートする周波数帯に関する情報を報知情報(e.g. SIB)に含めてもよい。
【0053】
また、制御部15は、PLMN(Public Land Mobile Network)毎に、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を報知情報(e.g. SIB)に含めるか否かを決定してもよい。
【0054】
MeNB11とともにDCを提供することができるSgNBがサポートする周波数帯に関する情報は、予め定められており、MeNB11内のメモリ等に格納されていてもよい。
【0055】
制御部15は、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を、周波数帯識別子(FBI(Frequency Band Indicator))のリスト、またはキャリア周波数(carrier frequency)のリストとして示してもよい。キャリア周波数は、予め仕様に規定される周波数の番号(ARFCN(Absolute Radio Frequency Channel Number))によって示されてもよい。もしくは、制御部15は、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯又はキャリア周波数と、MeNB11がUEとの通信に使用するサービングセルの周波数帯(e.g., FBI)又はキャリア周波数との組み合わせを明示的に、又は当該組み合わせに対応するIndex値によって暗示的に示してもよい。ここで、周波数帯の組み合わせ及びキャリア周波数の組み合わせは、Band Combination(BC)及びCarrier Frequency Combination(e.g. CFC, FC)として予め仕様に規定されてもよいし、制御信号(e.g. RRC signaling)によってMeNB11からUE35へ通知されてもよい。同様に、当該Index値の決定方法は、予め仕様に規定されていてもよいし、制御信号によってMeNB11からUE35へ通知されてもよい。また、制御部15は、当該リスト又はIndex値を報知情報(e.g. SIB)に含めてもよい。なお、上述のSgNB21がサポートする周波数帯とは、SgNB21がサポートする周波数帯、且つMeNB11とのDCを提供することが可能な周波数帯でもよい。もしくは、SgNB21がサポートする周波数帯とは、SgNB21がサポートする周波数帯、且つMeNB11とのDCを提供している周波数帯でもよい。
【0056】
次に、UE35における、NRを用いた通信に使用される周波数帯(又はキャリア周波数)を特定する(又は検出する)処理について説明する。UE35は、MeNB11から報知情報を受信すると、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を抽出する。
【0057】
MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯に関する情報を抽出する処理は、例えば、RRC layerにおいて行われてもよい。UE35は、NRを用いた通信に使用される周波数帯(又はキャリア周波数)を特定する(又は検出する)場合、UE35がNRを用いた通信に使用することができる周波数帯(又はキャリア周波数)としてサポートする1つ又は複数の周波数帯(又はキャリア周波数)のうち、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯(又はキャリア周波数)と重複する周波数帯(又はキャリア周波数)をスキャン対象とする。
【0058】
図7は、UE35がNRを用いた通信に使用することができる周波数帯(又はキャリア周波数)のうち、UE35におけるスキャン対象の周波数帯(又はキャリア周波数)が、周波数帯_2及び周波数帯_3であることを示している。UE35は、周波数帯_2及び周波数帯_3をスキャンし、NRを用いた通信に使用することができる周波数帯(又はキャリア周波数)を特定する(又は検出する)。
【0059】
以上説明したように、実施の形態3にかかるMeNB11は、MeNB11とともにDCを提供することができるSgNBがサポートする周波数帯に関する情報を含んだ報知情報を、少なくとも1のUEへ、ブロードキャストすることができる。
【0060】
UE35は、UE35がNRを用いた通信に使用される周波数帯としてサポートする全ての周波数帯をスキャンするのではなく、MeNB11とともにDCを提供するSgNB21がサポートする周波数帯と重複する周波数帯をスキャンする。これにより、UE35におけるスキャン対象の周波数帯は、UE35がNRを用いた通信に使用される周波数帯としてサポートする全ての周波数帯をスキャンする場合と比較して、少なくなる。その結果、周波数帯をスキャンする処理に係る電力の消費を低減させることができる。
【0061】
(実施の形態4)
続いて、図8を用いて実施の形態4にかかるNRを用いた通信に使用される周波数帯(又はキャリア周波数)を特定する処理の流れについて説明する。図8においては、図2に示される通信システムに、U-Planeデータの伝送を行うSGW60及びPGW61、ポリシー情報を管理するPCRF62、並びにUEの加入者情報を管理するHSS63が追加された通信システムにおける処理の流れについて説明する。図8は、UE35に関するAttach処理の流れを示している。
【0062】
はじめに、UE35は、MeNB11を介してMME40へ、Attach requestメッセージを送信する(S11)。Attach requestメッセージは、UE35が、NRを(セカンダリRATとして)用いたDCを実行することができることを示す情報を含む。UE35が、NRを(セカンダリRATとして)用いたDCを実行することができることを示す情報は、例えば、Attach requestメッセージに含まれるパラメータとして、dual connectivity with NR support又はEN-DC supportと示されてもよい。UE35が、NRを(セカンダリRATとして)用いたDCを実行することができるとは、UE35が、NRを(セカンダリRATとして)用いた通信を行う際に必要となる周波数帯(又はキャリア周波数)を(LTEのサービングセルの周波数帯との同時使用を)サポートしていることと言い換えられてもよい。
【0063】
次に、MME40は、HSS63へ、Update Location requestメッセージを送信する(S12)。次に、HSS63は、Update Location requestメッセージの応答メッセージとして、Update Location AckメッセージをMME40へ送信する。HSS63は、Update Location Ackメッセージに、5G secondary RAT access restrictionを含める。5G secondary RAT access restrictionは、UE35がDCを実行する際に、NRをセカンダリRATとして使用することに対する制限があるか否かを示す情報である。HSS63は、UE35がNRをセカンダリRATとして使用することに対する制限があるか否かを示す情報を加入者情報として保持している。また、HSS63は、UE35がNRを用いたDCを実行することができることを示す情報を含むUpdate Location requestメッセージを受信した場合に、5G secondary RAT access restrictionを含むUpdate Location Ackメッセージを送信してもよい。
【0064】
次に、MME40、SGW60、PGW61、およびPCRF62との間において、SGW60とPGW61の間にS5 tunnelを設定するための処理(S5 tunnel creation)が実行される(S14)。
【0065】
次に、MME40は、UE35がNRを使用することに対する制限があるか否かを判定する(S15)。MME40は、ステップS13において受信したUpdate Location Ackメッセージに含まれる5G secondary RAT access restrictionを確認し、UE35がNRを使用することに対する制限があるか否かを判定する。
【0066】
次に、MME40は、MeNB11へ、Initial Context Setup Requestメッセージを送信する(S16)。MME40は、Initial Context Setup Requestメッセージに、UE Radio Capability informationを含める。UE Radio Capability informationは、UE35が無線通信に使用可能な少なくとも1つの周波数帯に関する情報である。言い換えると、UE Radio Capability informationは、UE35が無線通信を行うためにサポートしている少なくとも1つの周波数帯に関する情報である。UE35が無線通信を行うためにサポートしている少なくとも1つの周波数帯に関する情報は、例えば、UE35が、ステップS11におけるAttach requestメッセージに含めてもよい。
【0067】
さらに、MME40は、MeNB11にInitial Context Setup Requestメッセージを送信する(S16)。Initial Context Setup Requestメッセージには、Attach Acceptメッセージを含ませる。Attach Acceptメッセージは、UE35において終端されるメッセージである。具体的には、Attach Acceptメッセージは、NASメッセージである。つまり、Initial Context Setup Requestメッセージ(S16)に含まれるAttach Acceptメッセージは、MeNB11により透過的にRRCメッセージにNAS情報(e.g., NAS PDU)として含められUE35に送信される。RRC Connection Reconfigurationメッセージ(S18)がAttach Acceptメッセージを送信するメッセージであってもよい。ここで、MME40は、ステップS15において、UE35がNRをセカンダリRATとして使用することに対する制限がないと判定した場合、Attach Acceptメッセージに、NRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)を含める。
【0068】
次に、MeNB11は、UE Radio Capability information、及びDCを実行する際に連携するSgNBにおいてサポートされるNRの周波数帯に関する情報を用いて、UE35に対して、提供可能なNRの周波数帯(又はキャリア周波数)を決定する(S17)。DCを実行する際に連携するSgNBにおいてサポートされるNRの周波数帯(又はキャリア周波数)は、例えば、UE35が登録されているTA(Tracking Area)内において、MeNB11もしくは他のMeNBとの間にリファレンスポイントとしてX2-Cを設定(setup)しているSgNBがサポートする周波数帯(又はキャリア周波数)である。つまり、MeNB11は、他のMeNBがDCを提供する際に連携するSgNBにおいてサポートされている周波数帯に関する情報も保持している。MeNB11は、例えば、他のMeNBがDCを提供する際に連携するSgNBにおいてサポートされている周波数帯に関する情報を、X2-CもしくはX2リファレンスポイントを介して接続されている他のeNBから受信してもよい。
【0069】
例えば、MeNB11は、UE Radio Capability informationに示されている周波数帯(又はキャリア周波数)と、DCを実行する際にSgNBによってサポートされる周波数帯(又はキャリア周波数)とのうち、重複する周波数帯(又はキャリア周波数)を、UE35に対して、提供可能なNRの周波数帯(又はキャリア周波数)として決定してもよい。
【0070】
次に、MeNB11は、UE35へRRC Connection Reconfigurationメッセージを送信する(S18)。MeNB11は、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯に関する情報及びNRのセカンダリRATとしての使用が許可されていることを示す情報(NR availability)がNAS情報(e.g., NAS PDU)として含まれるAttach AcceptメッセージをRRC Connection Reconfigurationメッセージで送信する。また、MeNB11は、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯に関する情報をRRC Connection Reconfigurationメッセージで、UE35に送信してもよい。当該情報は、周波数帯(FBI)又はキャリア周波数(ARFCN)、あるいはそれらのリストとして示されてもよい。
【0071】
コアネットワークは、UE35の(位置)登録を複数のTAに対して行っても良い。言い換えると、UE35は複数のTAに対して(位置)登録されてもよい。この場合、コアネットワーク(e.g. MME)及びUE35は当該複数のTAをTAリスト(TAI(Tracking Area Identity) List)として保管(store)してもよい。この場合、MMEはMeNB11にUE35のTAリストを、S1APメッセージ(e.g. Initial Context Setup Request)で通知してもよい。MeNB11は、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯に関する情報を、TAリストに含まれるTA毎に含めてもよい。なお、TAリストは、UE35からMeNB11にRRCメッセージで送信されてもよい。
【0072】
図9に移り、次に、UE35は、Attach AcceptメッセージにNR availabilityが含まれ、かつ、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯に関する情報を受信すると、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯のスキャンを開始する(S19)。例えば、UE35のNASレイヤが当該NAS情報の受信に応答して、UE35のASレイヤ(e.g., RRC)にスキャンの開始を指示(トリガー)してもよい。このとき、さらにUE35のASレイヤがNRの周波数帯に関する情報を受信しているかに応じて、スキャンを行うか否かを判定してもよい。
【0073】
次に、UE35は、ステップS18において受信したRRC Connection Reconfigurationメッセージに対する応答としてRRC Connection Reconfiguration CompleteメッセージをMeNB11へ送信する(S20)。次に、MeNB11は、ステップS16において受信したInitial Context Setup Requestメッセージに対する応答として、Initial Context Setup ResponseメッセージをMME40へ送信する(S21)。
【0074】
図9において、UE35は、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯のスキャンを開始した後に、RRC Connection Reconfiguration CompleteメッセージをMeNB11へ送信することを説明したが、UE35は、RRC Connection Reconfiguration CompleteメッセージをMeNB11へ送信した後に、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯のスキャンを開始してもよい。
【0075】
次に、UE35を構成する通信部31は、UE35に対して提供可能なNRの周波数帯のスキャンをし、いずれかの周波数帯において、信号を検出することができた場合、通信部31(RRC Layer)は、5Gサービスが利用可能である事を制御部32(NAS layer、つまりRRC Layerから見たUpper Layer)に通知する。また、いずれの周波数帯においても信号を検出することができない場合、通信部31(RRC Layer)は、5Gサービスが利用不可能である事を制御部32(NAS layer、つまりRRC Layerから見たUpper Layer)に通知する。また、この通知は、信号を検出することができた状態から信号を検出することができなくなった場合、あるいは、信号を検出することができない状態から信号を検出することができる状態になった場合(つまり、状況が変わった場合)にのみ通知してもかまわない。このようにUE35は、この通知にもとづき、5G indicatorの表示を制御する。
【0076】
以上説明したように、実施の形態4にかかるMeNB11は、UE35に関するAttach処理において、MeNB11とともにDCを提供することができるSgNB、もしくは他のMeNBとともにDCを提供することができるSgNBがサポートする周波数帯に関する情報を含んだ情報をUE35へ送信することができる。
【0077】
UE35は、MeNB11からTA内においてDCを実行する際に用いられる複数又は全ての周波数帯に関する情報を受信する。そのため、UE35が、TA内を移動した場合、移動先の通信エリア(セル等)を形成するMeNBから、新たにNRの周波数帯に関する情報を受信することなく、NRをセカンダリRATとして用いるDCを実行することができるか否か(又は、DCを実行することができる状況にあるか否か)を決定する(又は認識する)ことができる。従って、UE35において、5G(NR)のシステムが利用可能か否かを判定し、利用可能である場合にはUE35の表示部に5G indicatorを表示することができる。さらに、UE35はTAリストに含まれるTA毎に、NRをセカンダリRATとして用いるDCを実行することが可能なNRの周波数帯に関する情報を受信している場合、TAを変更(再選択)した後も、新たにNRの周波数帯に関する情報を受信することなく、NRをセカンダリRATとして用いるDCを実行することができるか否か(又は、DCを実行することができる状況にあるか否か)を決定する(又は認識する)ことができる。
【0078】
また、上述の実施の形態2乃至4においては、コアネットワークとしてEPCを用いる構成について説明したが、コアネットワークには5GC(5G Core)が用いられてもよい。ここで、図10を用いて5GCを用いた場合の通信システムの構成例について説明する。図10の構成を用いてUE35に提供されるDCは、NG-EN-DCと称されてもよい。
【0079】
図10の通信システムは、AMF50、UE35、MN(Master Node)12、及びSN(Secondary Node)22を有している。UE35は、図3と同様であるため詳細な説明を省略する。
【0080】
AMF50は、5GCを構成するコアネットワーク装置もしくはコアネットワークノードである。AMF50は、UE35に関するモビリティ制御を行う。
【0081】
MN12は、MeNB11に相当するノードである。MN12は、コアネットワークとして5GCが用いられる場合に、MeNB11を示すノード装置として用いられる名称である。つまり、MN12は、MeNB11に置き換えられてもよい。SN22は、SgNB21に相当するノードである。SN22は、コアネットワークとして5GCが用いられる場合に、SgNB21を示すノード装置として用いられる名称である。つまり、SN22は、SgNB21に置き換えられてもよい。
【0082】
UE35とMN12との間のリファレンスポイントとしてUuが定められている。UE35とSN22との間のリファレンスポイントとしてUuが定められている。MN12とSN22との間のリファレンスポイントとしてXn-Cが定められている。MN12とAMF50との間のリファレンスポイントとして、NG-C(又は、N2)が定められている。上述の実施形態で説明されたS1APメッセージ(又は、それらと同様のメッセージ)は、NGAPメッセージ(又はN2APメッセージ)として規定されてもよい。
【0083】
続いて以下では、上述の複数の実施形態で説明された、MeNB11、通信端末30の構成例について説明する。図11は、MeNB11の構成例を示すブロック図である。図11を参照すると、MeNB11は、RFトランシーバ1001、ネットワークインターフェース1003、プロセッサ1004、及びメモリ1005を含む。RFトランシーバ1001は、UEsと通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバ1001は、複数のトランシーバを含んでもよい。RFトランシーバ1001は、アンテナ1002及びプロセッサ1004と結合される。RFトランシーバ1001は、変調シンボルデータ(又はOFDMシンボルデータ)をプロセッサ1004から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナ1002に供給する。また、RFトランシーバ1001は、アンテナ1002によって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをプロセッサ1004に供給する。
【0084】
ネットワークインターフェース1003は、ネットワークノード(e.g., 他のコアネットワークノード)と通信するために使用される。ネットワークインターフェース1003は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0085】
プロセッサ1004は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理を含むデータプレーン処理とコントロールプレーン処理を行う。例えば、LTEおよび5Gの場合、プロセッサ1004によるデジタルベースバンド信号処理は、MACレイヤ、およびPHYレイヤの信号処理を含んでもよい。
【0086】
プロセッサ1004は、複数のプロセッサを含んでもよい。例えば、プロセッサ1004は、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g., DSP)、及びコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g., CPU又はMPU)を含んでもよい。
【0087】
メモリ1005は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1005は、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、Static Random Access Memory(SRAM)若しくはDynamic RAM(DRAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクRead Only Memory(MROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。メモリ1005は、プロセッサ1004から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1004は、ネットワークインターフェース1003又は図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ1005にアクセスしてもよい。
【0088】
メモリ1005は、上述の複数の実施形態で説明されたMeNB11による処理を行うための命令群およびデータを含むソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)を格納してもよい。いくつかの実装において、プロセッサ1004は、当該ソフトウェアモジュールをメモリ1005から読み出して実行することで、上述の実施形態で説明されたMeNB11の処理を行うよう構成されてもよい。
【0089】
図12は、通信端末30の構成例を示すブロック図である。Radio Frequency(RF)トランシーバ1101は、eNB60と通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバ1101により行われるアナログRF信号処理は、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、及び増幅を含む。RFトランシーバ1101は、アンテナ1102及びベースバンドプロセッサ1103と結合される。すなわち、RFトランシーバ1101は、変調シンボルデータ(又はOFDMシンボルデータ)をベースバンドプロセッサ1103から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナ1102に供給する。また、RFトランシーバ1101は、アンテナ1102によって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをベースバンドプロセッサ1103に供給する。
【0090】
ベースバンドプロセッサ1103は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理(データプレーン処理)とコントロールプレーン処理を行う。デジタルベースバンド信号処理は、(a) データ圧縮/復元、(b) データのセグメンテーション/コンカテネーション、(c) 伝送フォーマット(伝送フレーム)の生成/分解、(d) 伝送路符号化/復号化、(e) 変調(シンボルマッピング)/復調、及び(f) Inverse Fast Fourier Transform(IFFT)によるOFDMシンボルデータ(ベースバンドOFDM信号)の生成などを含む。一方、コントロールプレーン処理は、レイヤ1(e.g., 送信電力制御)、レイヤ2(e.g., 無線リソース管理、及びhybrid automatic repeat request(HARQ)処理)、及びレイヤ3(e.g., アタッチ、モビリティ、及び通話管理に関するシグナリング)の通信管理を含む。
【0091】
例えば、LTEおよび5Gの場合、ベースバンドプロセッサ1103によるデジタルベースバンド信号処理は、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤ、Radio Link Control(RLC)レイヤ、MACレイヤ、およびPHYレイヤの信号処理を含んでもよい。また、ベースバンドプロセッサ1103によるコントロールプレーン処理は、Non-Access Stratum(NAS)プロトコル、RRCプロトコル、及びMAC CEの処理を含んでもよい。
【0092】
ベースバンドプロセッサ1103は、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g., Digital Signal Processor(DSP))とコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g., Central Processing Unit(CPU)、又はMicro Processing Unit(MPU))を含んでもよい。この場合、コントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサは、後述するアプリケーションプロセッサ1104と共通化されてもよい。
【0093】
アプリケーションプロセッサ1104は、CPU、MPU、マイクロプロセッサ、又はプロセッサコアとも呼ばれる。アプリケーションプロセッサ1104は、複数のプロセッサ(複数のプロセッサコア)を含んでもよい。アプリケーションプロセッサ1104は、メモリ1106又は図示されていないメモリから読み出されたシステムソフトウェアプログラム(Operating System(OS))及び様々なアプリケーションプログラムを実行することによって、通信端末30の各種機能を実現する。アプリケーションプログラムは、例えば、通話アプリケーション、WEBブラウザ、メーラ、カメラ操作アプリケーション、音楽再生アプリケーションであってもよい。
【0094】
いくつかの実装において、図12に破線(1105)で示されているように、ベースバンドプロセッサ1103及びアプリケーションプロセッサ1104は、1つのチップ上に集積されてもよい。言い換えると、ベースバンドプロセッサ1103及びアプリケーションプロセッサ1104は、1つのSystem on Chip(SoC)デバイス1105として実装されてもよい。SoCデバイスは、システムLarge Scale Integration(LSI)またはチップセットと呼ばれることもある。
【0095】
メモリ1106は、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリ又はこれらの組合せである。メモリ1106は、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、Static Random Access Memory(SRAM)若しくはDynamic RAM(DRAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクRead Only Memory(MROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。例えば、メモリ1106は、ベースバンドプロセッサ1103、アプリケーションプロセッサ1104、及びSoC1105からアクセス可能な外部メモリデバイスを含んでもよい。メモリ1106は、ベースバンドプロセッサ1103内、アプリケーションプロセッサ1104内、又はSoC1105内に集積された内蔵メモリデバイスを含んでもよい。さらに、メモリ1106は、Universal Integrated Circuit Card(UICC)内のメモリを含んでもよい。
【0096】
メモリ1106は、上述の複数の実施形態で説明された通信端末30による処理を行うための命令群およびデータを含むソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)を格納してもよい。いくつかの実装において、ベースバンドプロセッサ1103又はアプリケーションプロセッサ1104は、当該ソフトウェアモジュールをメモリ1106から読み出して実行することで、上述の実施形態で説明された通信端末30の処理を行うよう構成されてもよい。
【0097】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。磁気記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブであってもよい。光磁気記録媒体は、例えば光磁気ディスクであってもよい。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)であってもよい。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0098】
(その他の実施形態)
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。例えば、上記実施の形態では、通信端末が、それぞれ特定の無線アクセステクノロジー(RAT)に関連付けられたマスター基地局及びセカンダリ基地局と同時に通信を行うデュアルコネクティビティ(DC)を想定して説明された。しかし、本開示はDCに限定されない。例えば本開示は、通信端末(UE)が、マスター基地局(e.g. LTE eNB)のセルとセカンダリ基地局(e.g. NR gNB)のセルをキャリアアグリゲーション(CA)する場合に適用されてもよい。この場合、NRのセカンダリRATとしての使用が許可されることを示す情報(NR availability)が、NRのセルをセカンダリセルとして使用することを許可されていることを示してもよい。さらに、又はこれに代えて、NRのセルをセカンダリセルとして使用することを許可されていることを示す別の情報(e.g. NR availability for CA)が、コアネットワーク(e.g. MME)又は基地局(e.g. マスター基地局)から通信端末(UE)に送信されてもよい。
【0099】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0100】
この出願は、2017年8月9日に出願された日本出願特願2017-154391を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【0101】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信手段と、
前記マスター基地局から、前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信する受信手段と、
前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する制御手段と、を備える通信端末。
(付記2)
前記制御手段は、
前記少なくとも1つの周波数帯を特定した場合、前記第2の無線アクセステクノロジーを利用することができることを示す情報を表示手段へ表示させるか否かを判定する、付記1に記載の通信端末。
(付記3)
前記制御手段は、
前記少なくとも1つの周波数帯を特定し、かつ、前記マスター基地局から、前記マスター基地局がローカルに利用可能な第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティをサポートすることができることを示す情報を受信した場合に、前記第2の無線アクセステクノロジーを利用することができることを示す情報を前記表示手段へ表示させる、付記2に記載の通信端末。
(付記4)
前記制御手段は、前記通信端末がサポートする周波数帯をスキャンし、前記セカンダリ基地局より正常に受信した情報の周波数帯に基づいて前記少なくとも1つの周波数帯を特定する、付記1に記載の通信端末。
(付記5)
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を受信し、前記情報に含まれる周波数帯をスキャンして利用可能な周波数帯を特定する、付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記6)
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を含むSIB(System Information Block)を受信する、付記5に記載の通信端末。
(付記7)
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯と、前記マスター基地局が前記通信端末との通信に使用する周波数帯との組み合わせに関する情報を受信する、付記5又は6に記載の通信端末。
(付記8)
前記制御手段は、
NAS (Non Access Stratum)レイヤにおいて前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信した場合に、前記NASレイヤからRRC (Radio Resource Control)レイヤへ、前記SIBに含まれる少なくとも1つの周波数帯をスキャンすることを指示させる、付記6に記載の通信端末。
(付記9)
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、前記通信端末が登録される少なくとも1つの位置登録エリア内において、前記マスター基地局もしくは他のマスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供するセカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を受信する、付記1乃至5のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記10)
前記制御手段は、
前記マスター基地局から、位置登録処理において、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報が設定されたメッセージを受信する、付記9に記載の通信端末。
(付記11)
前記制御手段は、
前記位置登録処理において受信したメッセージに設定された少なくとも1つの周波数帯をスキャンし、利用可能な周波数帯を特定する、付記10に記載の通信端末。
(付記12)
前記制御手段は、
NASレイヤにおいて前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信した場合に、前記NASレイヤからRRCレイヤへ、前記位置登録処理において受信したメッセージに設定された少なくとも1つの周波数帯をスキャンすることを指示させる、付記11に記載の通信端末。
(付記13)
前記受信手段は、
前記マスター基地局から、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する少なくとも1つのセカンダリ基地局を識別するための識別情報を受信し、
前記制御手段は、
前記セカンダリ基地局から送信される信号に含まれる前記セカンダリ基地局の識別情報が、前記マスター基地局から受信した少なくとも1つの前記セカンダリ基地局を識別するための識別情報に含まれる場合に、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する、付記1乃至12のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記14)
前記制御手段は、
前記セカンダリ基地局から送信される信号に含まれる、前記セカンダリ基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する少なくとも1つのマスター基地局を識別するための識別情報に、現在在圏しているマスター基地局の識別情報が含まれる場合に、前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する、付記1乃至12のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記15)
第1の無線アクセステクノロジーを用いて通信端末と通信する通信手段と、
第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局とともに前記通信端末に対してデュアルコネクティビティを提供する際に、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を前記通信端末へ送信する制御手段と、を備える基地局。
(付記16)
前記制御手段は、
前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を含むSIBを前記通信端末へ送信する、付記15に記載の基地局。
(付記17)
前記制御手段は、
前記通信端末が登録される少なくとも1つの位置登録エリア内において、前記基地局もしくは他のマスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供するセカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を送信する、付記15に記載の基地局。
(付記18)
前記制御手段は、
位置登録処理において、前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を設定したメッセージを前記通信端末へ送信する、付記17に記載の基地局。
(付記19)
前記制御手段は、
連携してデュアルコネクティビティを提供する少なくとも1つのセカンダリ基地局を識別するための識別情報を前記通信端末へ送信する、付記15乃至18のいずれか1項に記載の基地局。
(付記20)
第2の無線アクセステクノロジーを用いて通信端末と通信する通信手段と、
連携してデュアルコネクティビティを提供することができる第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられた少なくとも1つのマスター基地局を識別するための識別情報を前記通信端末へ送信する制御手段と、を備える基地局。
(付記21)
第1の無線アクセステクノロジーに関連付けられたマスター基地局及び第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局と同時に通信する通信端末において実行される通信方法であって、
前記マスター基地局から、前記第2の無線アクセステクノロジーを用いたデュアルコネクティビティを使用することを許可されていることを示す情報を受信し、
前記マスター基地局とともにデュアルコネクティビティを提供する前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯を特定する、通信方法。
(付記22)
第1の無線アクセステクノロジーを用いて通信端末と通信する基地局における通信方法であって、
第2の無線アクセステクノロジーに関連付けられたセカンダリ基地局とともに前記通信端末に対してデュアルコネクティビティを提供する際に、
前記セカンダリ基地局がサポートする少なくとも1つの周波数帯に関する情報を前記通信端末へ送信する、通信方法。
【符号の説明】
【0102】
10 マスター基地局
11 MeNB
12 MN
15 制御部
16 通信部
20 セカンダリ基地局
21 SgNB
22 SN
30 通信端末
31 通信部
32 制御部
35 UE
40 MME
50 AMF
63 HSS
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12