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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】箔状物の表面検査システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
G01N21/892 B
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022185670
(22)【出願日】2022-11-21
(65)【公開番号】P2023081848
(43)【公開日】2023-06-13
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】110144818
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】520273991
【氏名又は名称】開必拓數據股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】522454998
【氏名又は名称】孫逢佐
(73)【特許権者】
【識別番号】522455009
【氏名又は名称】葉怡▲テイ▼
(73)【特許権者】
【識別番号】522455010
【氏名又は名称】孫逢佑
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】孫逢佐
(72)【発明者】
【氏名】葉怡▲テイ▼
(72)【発明者】
【氏名】孫逢佑
(72)【発明者】
【氏名】洪祥恩
(72)【発明者】
【氏名】周博翰
(72)【発明者】
【氏名】張惠普
(72)【発明者】
【氏名】陳允毅
(72)【発明者】
【氏名】黄俊堂
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/117276(WO,A1)
【文献】特開平5-212027(JP,A)
【文献】特開平10-260487(JP,A)
【文献】国際公開第2015/079525(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-21/958
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と、アダプタユニットと、第1光源と、第2光源と、第1電子装置と、第2電子装置とを備える箔状物の表面検査システムであって、
前記箱体は、頂部開口と、底部開口とを有し、箔状物を前記箱体に前記頂部開口を通して進入させると共に、前記底部開口を通して前記箱体から離脱させ、
前記アダプタユニットは、前記箱体内に設置され、かつ前記箱体から露出した電源インレットと、電源スイッチとを有し、
前記第1光源は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に第1間隔を有し、
前記第2光源は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に前記第1間隔を有し、
前記第1電子装置は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の前記第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に前記第1間隔よりも大きい第2間隔を有し、前記第1電子装置は、第1収容体と、前記第1収容体内に収容された少なくとも1つの第1撮像機とを含み、かつ当該第1撮像機は、その第1レンズのみが前記第1収容体から露出するに従って、前記第1レンズが前記箱体内に進入した前記箔状物の第1表面に対面し、
前記第2電子装置は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の前記第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に前記第2間隔を有し、前記第2電子装置は、第2収容体と、前記第2収容体内に収容された少なくとも1つの第2撮像機とを含み、かつ当該第2撮像機は、その第2レンズのみが前記第2収容体から露出するに従って、前記第2レンズが前記箱体内に進入した前記箔状物の第2表面に対面することを特徴とする、箔状物の表面検査システム。
【請求項2】
前記箔状物は、金属箔、柔軟性基材、紙及び接着層が被覆された柔軟性基材からなる群より選択される任意の一つであることを特徴とする、請求項1に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項3】
前記アダプタユニットは、第1通信インターフェースをさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項4】
前記第1光源と、前記第2光源とは、いずれも線光源であることを特徴とする、請求項1に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項5】
第2通信インターフェースを有する制御ボックスをさらに備え、かつ前記第2通信インターフェースと前記第1通信インターフェースとの通信を利用するに従って、前記第1光源と、前記第2光源と、前記第1電子装置と、前記第2電子装置とが電気的に連結されることを特徴とする、請求項3に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項6】
前記制御ボックスは、第3通信インターフェースをさらに有するに従って、前記第3通信インターフェースを利用して前記箔状物の生産システムの制御装置との通信を行うことを特徴とする、請求項5に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項7】
前記箱体の外部または内部に設置される測長器は、前記箔状物に対して長さ計測を行うために用いられ、かつ前記制御ボックスは、前記測長器と電気接続されることを特徴とする、請求項6に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項8】
第1映像処理装置は、前記第1収容体内に設置されて当該第1撮像機に電気接続され、かつ第1特徴処理ユニットと、第1瑕疵識別ユニットと、第1表面形状作成ユニットとを有し、
前記第1特徴処理ユニットは、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機により、前記箔状物の前記第1表面から第1表面映像を撮影取得し、次に前記第1特徴処理ユニットは、前記第1表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像を獲得し、
前記第1瑕疵識別ユニットは、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定し、
前記第1表面形状作成ユニットは、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1表面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成することを特徴とする、請求項6に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項9】
第2映像処理装置は、前記第2収容体内に設置されて当該第2撮像機に電気接続され、かつ第2特徴処理ユニットと、第2瑕疵識別ユニットと、第2表面形状作成ユニットとを有し、
前記第2特徴処理ユニットは、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第2撮像機により、前記箔状物の前記第2表面から第2表面映像を取得し、次に前記第2特徴処理ユニットは、前記第2表面映像に対して前記特徴抽出処理を行い、第2表面特徴画像を獲得し、
前記第2瑕疵識別ユニットは、前記瑕疵識別モデルを利用して前記第2表面特徴画像に対して前記瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの当該瑕疵が含有されるか否かを確定し、
前記第2表面形状作成ユニットは、前記表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成することを特徴とする、請求項8に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項10】
前記制御ボックスは、映像処理装置を含み、かつ前記映像処理装置は、特徴処理ユニットと、瑕疵識別ユニットと、表面形状作成ユニットとを有し、
前記特徴処理ユニットは、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機により、前記箔状物の前記第1表面から第1表面映像を取得し、かつ当該第2撮像機により、前記箔状物の前記第2表面から第2表面映像を取得することで、前記特徴処理ユニットは、前記第1表面映像及び前記第2表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像及び第2表面特徴画像を獲得し、
前記瑕疵識別ユニットは、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定し、
前記表面形状作成ユニットは、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1表面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成し、かつ前記表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成することを特徴とする、請求項7に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項11】
前記第1通信インターフェースと、前記第2通信インターフェースと、前記第3通信インターフェースとは、いずれもイーサネットインターフェース、Wi-Fiインターフェース、4Gモバイル通信インターフェース及び5Gモバイル通信インターフェースからなる群より選択される任意の一つであることを特徴とする、請求項6に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項12】
前記箱体は、第1取付機構を介して前記箔状物の生産システムの製造ステーションの出力側に装着され、かつ複数個の縦ビームと複数の横縦ビームとから構成されるフレームと、上蓋板と、下蓋板と、左側板と、右側板と、前面板と、前蓋板と、後面板と、後蓋板とを含み、前記フレームは、内部収容空間と、上開口と、下開口と、前開口と、後開口と、左開口と、右開口とを有し、かつ前記上開口と、前記下開口と、前記前開口と、前記後開口と、前記左開口と、前記右開口とは、いずれも前記内部収容空間に連通し、
前記上蓋板は、前記フレームに連接されて前記上開口を被蓋し、かつ前記頂部開口を有し、
前記下蓋板は、前記フレームに連接されて前記下開口を被蓋し、かつ前記底部開口を有し、
前記左側板は、前記フレームに連接されて前記左開口を被蓋し、
前記右側板は、前記フレームに連接されて前記右開口を被蓋し、
前記前面板は、前記フレームに連接されて前記前開口を被蓋し、かつ前記電源インレットを露出させるための第1開口と、前記電源スイッチを露出させるための第2開口と、イーサネットコネクタを露出させるための第3開口と、第4開口とを有し、
前記前蓋板は、前記前面板に連接されて前記第4開口を被蓋し、
前記後面板は、前記フレームに連接されて前記後開口を被蓋し、かつ第5開口を有し、
前記後蓋板は、前記後面板に連接されて前記第5開口を被蓋することを特徴とする、請求項1に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項13】
前記第1光源と前記第2光源とは、いずれも第2取付機構を介して前記フレーム上に設置され、かつ前記第2取付機構を利用して前記第1光源と前記第2光源とを調整することで、前記第1光源の第1照明光を前記箔状物の前記第1表面に所定入射角で照射させ、かつ前記第2光源の第2照明光を前記箔状物の前記第2表面に前記所定入射角で照射させることを特徴とする、請求項12に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項14】
狭口を有する耐擦傷性シートを前記上蓋板の内表面に貼り付けることで、前記狭口を前記頂部開口と相対させることを特徴とする、請求項12に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項15】
狭口を有する耐擦傷性シートを前記下蓋板の内表面に貼り付けることで、前記狭口を前記底部開口と相対させることを特徴とする、請求項12に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項16】
前記上蓋板、前記下蓋板、前記左側板、前記右側板、前記前面板、前記前蓋板、前記後面板、前記後蓋板、前記第1収容体、前記第2収容体、前記第1光源の第1ハウジング体及び前記第2光源の第2ハウジング体には、いずれも耐エッチング保護層が被覆されることを特徴とする、請求項12に記載の箔状物の表面検査システム。
【請求項17】
前記第1レンズの光軸は、前記箔状物の前記第1表面と垂直であり、かつ前記第2レンズの光軸は、前記箔状物の前記第2表面と垂直であることを特徴とする、請求項13に記載の箔状物の表面検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動光学検査(AOI)の技術分野に係り、特に、箔状物の瑕疵検出システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
アルミニウムでできた箔(Formed Al foil)は、多用途に利用可能な電子アルミニウム箔であり、その製造工程技術は、機械、電子、化学工業及び金属科学を融合した技術であり、かつ各種の電子素子の製造に広汎に応用されている。例を挙げて言えば、電子アルミニウム箔は、電解コンデンサーを製造するために用いられる。
【0003】
電解コンデンサーは、電荷を蓄積するために用いられ、そして電子アルミニウム箔は、電解コンデンサーの電極材料として用いることができ、その表面積の大きさは、電解コンデンサーの電荷蓄積能力に直接関係することが分かるはずである。現在、電子アルミニウム箔の表面積を向上させるための工程は、エッチングと、フォーメーションとを含み、そのうち、エッチング工程は、高純アルミニウム箔を特定の溶液中に電気化学エッチングを受けさせるに従って、アルミニウム箔の表面に大量の微細孔穴を含む微視的粗構造を形成するために用いられる。その後、フォーメーション工程は、電気化学処理を利用して微視的粗構造を有するアルミニウム箔の表面に緻密な酸化アルミニウム薄膜を形成するに従って、アルミニウムでできた箔(Formed Al foil)を形成する工程である。
【0004】
自動化生産ラインを利用してアルミニウムでできた箔(すなわち、電子アルミニウム箔)を連続的かつバッチ的に大量生産する過程において、原材料、設備状態、環境因素などは、前記微視的粗構造に異なる形式の変化の現出が可能となるに従って、最終製成品のアルミニウムでできた箔の比表面積及び比容積に影響を与え得る。このため、電子アルミニウム箔の生産及び研究開発において、比表面積及び/または比容積に変化が発生する原因を分析するために、電子アルミニウム箔の微視的形状に対してオンラインリアルタイム観測を行う必要があるに従って、実際の製造工程パラメータ制御に有益な参考データを提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑み、本願の発明者は、極力研究発明した結果、遂に本発明に係る箔状物の表面検査システムを研究開発して完成させた。
【0006】
本発明の主な目的は、例えば、アルミニウムでできた箔である箔状物の自動化生産ラインにおいて整合されてもよく、金属箔(すなわち、箔状物)の微視的形状及び/または欠陥に対してオンラインリアルタイム観測を行うために用いられる、箔状物の表面検査システムを提供することであり、従って実際の製造工程パラメータ制御に有益な参考データを提供し、金属箔(例えば、アルミニウム箔、銅箔)の生産品質を確保することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した本発明の主な目的を達成するために、前記箔状物の表面検査システムの実施例が提出され、それは、箱体と、アダプタユニットと、第1光源と、第2光源と、第1電子装置と、第2電子装置とを備え、箱体は、頂部開口と、底部開口とを有し、箔状物を前記箱体に前記頂部開口を通して進入させると共に、前記底部開口を通して前記箱体から離脱させ、アダプタユニットは、前記箱体内に設置され、かつ前記アダプタユニットは、前記箱体から露出した電源インレットと、電源スイッチとを有し、第1光源は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に第1間隔を有し、第2光源は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に前記第1間隔を有し、第1電子装置は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の前記第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に第2間隔を有し、そのうち、前記第2間隔が前記第1間隔よりも大きく、前記第1電子装置は、第1収容体と、前記第1収容体内に収容された少なくとも1つの第1撮像機とを含み、かつ当該第1撮像機は、その第1レンズのみが前記第1収容体から露出するに従って、前記第1レンズが前記箱体内に進入した前記箔状物の第1表面に対面し、第2電子装置は、前記箱体内に設置され、前記アダプタユニットに電気接続され、前記箱体の前記第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体の底部との間に前記第2間隔を有し、そのうち、前記第2電子装置は、第2収容体と、前記第2収容体内に収容された少なくとも1つの第2撮像機とを含み、かつ当該第2撮像機は、その第2レンズのみが前記第2収容体から露出するに従って、前記第2レンズが前記箱体内に進入した前記箔状物の第2表面に対面する。
【0008】
一実施例において、前記アダプタユニットは、第1通信インターフェースをさらに有し、かつ外部の制御ボックスは、その第2通信インターフェースを介して前記第1通信インターフェースと通信するに従って、前記第1光源と、前記第2光源と、前記第1電子装置と、前記第2電子装置とが情報接続される。
【0009】
一実施例において、前記制御ボックスは、第3通信インターフェースをさらに有するに従って、前記第3通信インターフェースを利用して前記箔状物の生産システムの制御装置との通信を行う。
【0010】
一実施例において、前記第1光源と、前記第2光源とは、いずれも線光源である。
【0011】
一実施例において、前記第1通信インターフェースと、前記第2通信インターフェースと、前記第3通信インターフェースとは、いずれもイーサネットインターフェース、Wi-Fiインターフェース、4Gモバイル通信インターフェース及び5Gモバイル通信インターフェースからなる群より選択される任意の一つである。
【0012】
一実施例において、測長器(length meter)は、前記箱体の外部または内部に設置され、前記箔状物に対して長さ計測を行うために用いられ、かつ前記制御ボックスは、前記測長器と電気接続される。
【0013】
一実施例において、第1映像処理装置は、前記第1収容体内に設置されて当該第1撮像機に電気接続され、かつ第1特徴処理ユニットと、第1瑕疵識別ユニットと、第1表面形状作成ユニットとを有し、第1特徴処理ユニットは、そのうち、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機により、前記箔状物の前記第1表面から第1表面映像を撮影取得し、次に前記第1特徴処理ユニットは、前記第1表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像を獲得し、第1瑕疵識別ユニットは、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定し、第1表面形状作成ユニットは、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1表面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成する。
【0014】
一実施例において、第2映像処理装置は、前記第2収容体内に設置されて当該第2撮像機に電気接続され、かつ第2特徴処理ユニットと、第2瑕疵識別ユニットと、第2表面形状作成ユニットとを有し、第2特徴処理ユニットは、そのうち、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第2撮像機により、前記箔状物の前記第2表面から第2表面映像を取得し、次に前記第2特徴処理ユニットは、前記第2表面映像に対して前記特徴抽出処理を行い、第2表面特徴画像を獲得し、第2瑕疵識別ユニットは、前記瑕疵識別モデルを利用して前記第2表面特徴画像に対して前記瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの当該瑕疵が含有されるか否かを確定し、第2表面形状作成ユニットは、前記表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成する。
【0015】
他の実施例において、前記制御ボックスは、映像処理装置を含み、かつ前記映像処理装置は、特徴処理ユニットと、瑕疵識別ユニットと、表面形状作成ユニットとを有し、特徴処理ユニットは、そのうち、前記箔状物が前記箱体に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機により、前記箔状物の前記第1表面から第1表面映像を取得し、かつ当該第2撮像機により、前記箔状物の前記第2表面から第2表面映像を取得することで、前記特徴処理ユニットは、前記第1表面映像及び前記第2表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像及び第2表面特徴画像を獲得し、瑕疵識別ユニットは、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定し、表面形状作成ユニットは、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1表面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成し、かつ前記表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成する。
【0016】
一実施例において、前記箱体は、第1取付機構を介して前記箔状物の生産システムの製造ステーションの出力側に装着され、かつ複数個の縦ビームと複数の横縦ビームとから構成されるフレームと、上蓋板と、下蓋板と、左側板と、右側板と、前面板と、前蓋板と、後面板と、後蓋板とを含み、フレームは、内部収容空間と、上開口と、下開口と、前開口と、後開口と、左開口と、右開口とを有し、かつ前記上開口と、前記下開口と、前記前開口と、前記後開口と、前記左開口と、前記右開口とは、いずれも前記内部収容空間に連通し、上蓋板は、前記フレームに連接されて前記上開口を被蓋し、かつ前記頂部開口を有し、下蓋板は、前記フレームに連接されて前記下開口を被蓋し、かつ前記底部開口を有し、左側板は、前記フレームに連接されて前記左開口を被蓋し、右側板は、前記フレームに連接されて前記右開口を被蓋し、前面板は、前記フレームに連接されて前記前開口を被蓋し、かつ前記電源インレットを露出させるための第1開口と、前記電源スイッチを露出させるための第2開口と、イーサネットコネクタを露出させるための第3開口と、第4開口とを有し、前蓋板は、前記前面板に連接されて前記第4開口を被蓋し、後面板は、前記フレームに連接されて前記後開口を被蓋し、かつ第5開口を有し、後蓋板は、前記後面板に連接されて前記第5開口を被蓋する。
【0017】
一実施例において、そのうち、前記第1光源と前記第2光源とは、いずれも第2取付機構を介して前記フレーム上に設置され、かつ前記第2取付機構を利用して前記第1光源と前記第2光源とを調整することで、前記第1光源の第1照明光を前記箔状物の前記第1表面に所定入射角で照射させ、かつ前記第2光源の第2照明光を前記箔状物の前記第2表面に前記所定入射角で照射させる。
【0018】
一実施例において、狭口を有する耐擦傷性シートを前記上蓋板の内表面に貼り付けることで、前記狭口を前記頂部開口と相対させる。なおかつ、狭口を有する耐擦傷性シートを前記下蓋板の内表面に貼り付けることで、前記狭口を前記底部開口と相対させる。
【0019】
一実施例において、前記上蓋板、前記下蓋板、前記左側板、前記右側板、前記前面板、前記前蓋板、前記後面板、前記後蓋板、前記第1収容体、前記第2収容体、前記第1光源の第1ハウジング体及び前記第2光源の第2ハウジング体には、いずれも保護層が被覆される。
【0020】
一実施例において、前記第1レンズの光軸は、前記箔状物の前記第1表面と垂直であり、かつ前記第2レンズの光軸は、前記箔状物の前記第2表面と垂直である。
【0021】
本発明によれば、アルミニウムでできた箔である箔状物の自動化生産ラインにおいて整合されてもよく、箔状物の微視的形状及び/または欠陥に対してオンラインリアルタイム観測を行うために用いられ、実際の製造工程パラメータ制御に有益な参考データを提供することができ、箔状物の生産品質を確保することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】本発明に係る箔状物の表面検査システムの第1斜視図である。
図1B】本発明の箔状物の表面検査システムの第2斜視図である。
図2A】本発明の箔状物の表面検査システムの第1分解斜視図である。
図2B】本発明の箔状物の表面検査システムの第2分解斜視図である。
図3図2Aに示すアダプタユニット、第1光源、第2光源、第1電子装置及び第2電子装置の斜視図である。
図4図2Aに示すアダプタユニット、第1光源、第2光源、第1電子装置、第2電子装置及びアダプタユニットのブロック図である。
図5図2Aに示すアダプタユニット、第1光源、第2光源、第1電子装置、第2電子装置、アダプタユニット及び制御ボックスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明が提出した一種の箔状物の表面検査システムをより明瞭に記述するために、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例を以下に詳述する。
【実施例1】
【0024】
それぞれ本発明に係る箔状物の表面検査システムの第1斜視図及び第2斜視図を示す図1A及び図1Bを参照する。なおかつ、それぞれ本発明の箔状物の表面検査システムの第1分解斜視図及び第2分解斜視図を示す図2A及び図2Bを参照する。図1A図1B図2A及び図2Bに示すように、本発明の箔状物の表面検査システム1は、箱体10と、アダプタユニット11と、第1光源L1と、第2光源L2と、第1電子装置C1と、第2電子装置C2と、制御ボックス12とを備える。
【0025】
本発明の設計によれば、前記箱体10は、第1取付機構を介して前記箔状物2の生産システムの製造ステーションの出力側に装着され、かつ複数個の縦ビームと複数の横縦ビームとから構成されるフレーム101と、上蓋板10Tと、下蓋板10Bと、左側板10Lと、右側板10Rと、前面板10Fと、後面板10RPとを含む。図2A及び図2Bに示すように、前記フレーム101は、内部収容空間と、上開口と、下開口と、前開口と、後開口と、左開口と、右開口とを有し、かつ前記上開口と、前記下開口と、前記前開口と、前記後開口と、前記左開口と、前記右開口とは、いずれも前記内部収容空間に連通する。より詳細に説明すると、図1A図1B図2A及び図2Bに示すように、前記上蓋板10Tは、前記フレーム101に連接されて前記上開口を被蓋し、かつ頂部開口10TOを有する。なおかつ、前記下蓋板10Bは、前記フレーム101に連接されて前記下開口を被蓋し、かつ底部開口10BOを有する。この設計によれば、前記製造ステーションの前記出力側から出力される箔状物2を、前記頂部開口10TOを通して前記箱体10に進入させ、かつ前記底部開口10BOを通して前記箱体10から離脱させる。実行可能な実施例において、前記箔状物2は、材料受取機構を利用して巻き取った可撓性材料のような、金属箔、柔軟性基材、紙、接着層が被覆された柔軟性基材などであってもよい。
【0026】
説明に値するのは、狭口を有する耐擦傷性シート1Mを前記上蓋板10Tの内表面に貼り付けることで、前記狭口を前記頂部開口10TOと相対させる点である。同時に、前記下蓋板10Bの内表面にも前記耐擦傷性シート1Mを貼り付けることで、前記狭口を前記底部開口10BOと相対させる。
【0027】
図1A図1B図2A及び図2Bに示すように、前記左側板10Lは、前記フレーム101に連接されて前記左開口を被蓋し、かつ前記右側板10Rは、前記フレーム101に連接されて前記右開口を被蓋する。なおかつ、前記前面板10Fは、前記フレーム101に連接されて前記前開口を被蓋し、かつ前記電源インレット11Pを露出させるための第1開口10F1と、第2開口10F2と、第3開口10F3と、第4開口10F4とを有し、そのうち、前蓋板13は、前記前面板10Fに連接されて前記第4開口10F4を被蓋する。一方、前記後面板10RPは、前記フレーム101に連接されて前記後開口を被蓋し、かつ第5開口10R5を有し、そのうち、後蓋板14は、前記後面板10RPに連接されて前記第5開口10R5を被蓋する。
【0028】
図3は、図2Aに示すアダプタユニット11、第1光源L1、第2光源L2、第1電子装置C1及び第2電子装置C2の斜視図である。図2A図2B及び図3に示すように、前記アダプタユニット11は、前記箱体10内に設置され、かつ電源インレット11Pと、電源スイッチ11Sとを有し、そのうち、前記電源インレット11Pは、前記第1開口10F1を通して前記箱体10から露出し、かつ前記電源スイッチ11Sは、前記第2開口10F2を通して前記箱体10から露出する。より詳細に説明すると、前記第1光源L1は、前記箱体10内に設置され、前記アダプタユニット11に電気接続され、前記箱体10の第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体10の底部との間に第1間隔を有する。なおかつ、前記第2光源L2は、前記箱体10内に設置され、前記アダプタユニット11に電気接続され、前記箱体10の第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体10の底部との間に前記第1間隔を有する。
【0029】
本発明の設計によれば、前記第1光源L1と、前記第2光源L2とは、いずれも線光源であり、かつ両者は、いずれも第2取付機構を介して前記フレーム101上に設置され、かつ前記第2取付機構を利用して前記第1光源L1と前記第2光源L2とを調整することで、前記第1光源L1の第1照明光を前記箔状物2の前記第1表面に所定入射角で照射させ、かつ前記第2光源L2の第2照明光を前記箔状物2の前記第2表面に前記所定入射角で照射させる。一実施例において、前記所定入射角が15°~60°の間にある。
【0030】
図2A図2B及び図3に示すように、前記第1電子装置C1は、前記箱体10内に設置され、前記アダプタユニット11に電気接続され、前記箱体10の前記第1側辺に近接して配置され、かつ前記箱体10の底部との間に第2間隔を有する。本発明の設計によれば、前記第2間隔が前記第1間隔よりも大きく、前記第1電子装置C1は、第1収容体C11と、前記第1収容体C11内に収容された少なくとも1つの第1撮像機C12とを含む。なおかつ、当該第1撮像機C12は、その第1レンズのみが前記第1収容体C11から露出するに従って、前記第1レンズが前記箱体10内に進入した前記箔状物2の第1表面に対面する。図2A図2B及び図3に示すように、前記第2電子装置C2は、前記箱体10内に設置され、前記アダプタユニット11に電気接続され、前記箱体10の前記第2側辺に近接して配置され、かつ前記箱体10の底部との間に前記第2間隔を有する。本発明の設計によれば、前記第2電子装置C2は、第2収容体C21と、前記第2収容体C21内に収容された少なくとも1つの第2撮像機C22とを含む。なおかつ、当該第2撮像機C22は、その第2レンズのみが前記第2収容体C21から露出するに従って、前記第2レンズが前記箱体10内に進入した前記箔状物2の第2表面に対面する。
【0031】
例を挙げて言えば、前記箔状物2は、電解コンデンサーの電極材料の電子アルミニウム箔として用いることができ、このため、その表面積の大きさは、電解コンデンサーの電荷蓄積能力に直接関係する。現在、電子アルミニウム箔の表面積を向上させるための工程は、エッチングと、フォーメーションとを含み、そのうち、エッチング工程は、高純アルミニウム箔を特定の溶液中に電気化学エッチングを受けさせるに従って、アルミニウム箔の表面に大量の微細孔穴を含む微視的粗構造を形成するために用いられる。その後、フォーメーション工程は、電気化学処理を利用して微視的粗構造を有するアルミニウム箔の表面に緻密な酸化アルミニウム薄膜を形成するに従って、アルミニウムでできた箔(Formed Al foil)を形成する工程である。このため、取付機構を利用して前記箱体10を電気化学エッチング設備の出力側あるいは電気化学処理設備の出力側に装着することができることで、前記電子アルミニウム箔(すなわち、箔状物2)を、前記頂部開口10TOを通して前記箱体10に進入させ、かつ前記底部開口10BOを通して前記箱体10から離脱させる。
【0032】
特に、本発明は、前記上蓋板10T、前記下蓋板10B、前記左側板10L、前記右側板10R、前記前面板10F、前記前蓋板13、前記後面板10RP、前記後蓋板14、前記第1収容体C11、前記第2収容体C21、前記第1光源L1の第1ハウジング体及び前記第2光源L2の第2ハウジング体には、保護層が塗布されるに従って、前記保護層を用いて製造工程環境のエッチング気体・液体による侵食に対して抵抗できるようにした。このほか、この保護層は、同時に電気絶縁特性を有する。このため、前記箔状物2が所定移動速度に沿って前記箱体10に進入・離脱する過程において、前記箔状物2と前記箱体10との間に点弧発火現象が現れることはない。
【0033】
図4は、図2Aに示すアダプタユニット11、第1光源L1、第2光源L2、第1電子装置C1、第2電子装置C2及びアダプタユニット11のブロック図である。図2A図3及び図4に示すように、前記箱体10内に設置された前記アダプタユニット11は、例えば、イーサネットコネクタ(すなわち、RJ45コネクタ)である第1通信インターフェース11Nを有し、かつ前記制御ボックス12は、例えば、RJ45コネクタである第2通信インターフェース121を有する。この設計によれば、前記イーサネットコネクタ(すなわち、第1通信インターフェース11N)は、前記前面板10Fの前記第3開口10F3を通して前記箱体10から露出する。このため、LANケーブルを介して前記第1通信インターフェース11Nと前記第2通信インターフェース121とを連接するだけで、前記制御ボックス12は、前記アダプタユニット11を介して前記第1光源L1、前記第2光源L2、前記第1電子装置C1及び前記第2電子装置C2と情報連結される。実行可能な実施例において、前記第1通信インターフェース11N及び前記第2通信インターフェース121としては、Wi-Fiインターフェース、4Gモバイル通信インターフェースまたは5Gモバイル通信インターフェースから選択されてもよいことが理解されるべきである。
【0034】
図2A図3及び図4に示すように、前記制御ボックス12は、第3通信インターフェース122をさらに有するに従って、前記第3通信インターフェース122を利用して前記箔状物2の生産システム21の制御装置210との通信を行う。実行可能な実施例において、前記第3通信インターフェース122としては、イーサネットコネクタ(すなわち、RJ45コネクタ)、Wi-Fiインターフェース、4Gモバイル通信インターフェースまたは5Gモバイル通信インターフェースから選択されてもよい。なおかつ、測長器(length meter)3は、前記箱体10の外部または内部に設置され、かつ前記制御ボックス12と電気接続され、前記箔状物2に対して長さ計測を行うために用いられる。
【0035】
第1実施例において、前記第1レンズの光軸は、前記箔状物2の前記第1表面と垂直である。なおかつ、前記第1電子装置C1は、第1映像処理装置C13と、当該第1撮像機C12のマシンビジョン装置とを含むように設計される。そのうち、前記第1映像処理装置C13は、前記第1収容体C11内に位置して当該第1撮像機C12に電気接続され、かつ第1特徴処理ユニットC131と、第1瑕疵識別ユニットC132と、第1表面形状作成ユニットC133とを有する。図2A図3及び図4に示すように、前記箔状物2が前記箱体10に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機C12により、前記箔状物2の前記第1表面から第1表面映像を取得し、次に前記第1特徴処理ユニットC131は、前記第1表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像を獲得する。その後、前記第1瑕疵識別ユニットC132は、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定する。なおかつ、前記第1表面形状作成ユニットC133は、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1表面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成する。
【0036】
前記制御ボックス12は、前記アダプタユニット11を介して前記第1電子装置C1から前記第1表面特徴画像、前記第1表面形状図及び瑕疵検出データを受信し、次に前記第1表面特徴画像、前記第1表面形状図及び瑕疵検出データを前記生産システム21の前記制御装置210(例えば、生産ライン監視プラットフォーム)に伝送することが理解されるべきである。
【0037】
第1実施例において、前記第2レンズの光軸は、前記箔状物2の前記第2表面と垂直である。なおかつ、前記第2電子装置C2は、第2映像処理装置C23と、当該第2撮像機C22のマシンビジョン装置とを含むように設計される。そのうち、前記第2映像処理装置C23は、前記第2収容体C21内に位置して当該第2撮像機C22に電気接続され、かつ第2特徴処理ユニットC231と、第2瑕疵識別ユニットC232と、第2表面形状作成ユニットC233とを有する。図2A図3及び図4に示すように、前記箔状物2が前記箱体10に進入・離脱する過程において、当該第2撮像機C22により、前記箔状物2の前記第2表面から第2表面映像を取得し、次に前記第2特徴処理ユニットC231は、前記第2表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第2表面特徴画像を獲得する。その後、前記第2瑕疵識別ユニットC232は、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第2表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定する。なおかつ、前記第2表面形状作成ユニットC233は、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成する。
【0038】
前記制御ボックス12は、前記アダプタユニット11を介して前記第2電子装置C2から前記第2表面特徴画像、前記第2表面形状図及び瑕疵検出データを受信し、次に前記第2表面特徴画像、前記第2表面形状図及び瑕疵検出データを生産ライン監視プラットフォーム(すなわち、制御装置210)に伝送することが理解されるべきである。
【実施例2】
【0039】
図5は、図2Aに示すアダプタユニット11、第1光源L1、第2光源L2、第1電子装置C1、第2電子装置C2、アダプタユニット11及び制御ボックス12のブロック図である。第2実施例において、前記制御ボックス12は、映像処理装置120を含み、かつ前記映像処理装置120は、特徴処理ユニット1201と、瑕疵識別ユニット1202と、表面形状作成ユニット1203とを有する。言い換えれば、第2実施例において、前記第1電子装置C1と、前記第2電子装置C2とは、いずれも単純に撮影装置であり、画像特徴識別機能を持つマシンビジョン装置ではない。
【0040】
第2実施例において、前記箔状物2が前記箱体10に進入・離脱する過程において、当該第1撮像機C12により、前記箔状物2の前記第1表面から第1表面映像を取得し、かつ当該第2撮像機C22により、前記箔状物2の前記第2表面から第2表面映像を取得することで、前記特徴処理ユニット1201は、前記第1表面映像及び前記第2表面映像に対して特徴抽出処理を行い、第1表面特徴画像及び第2表面特徴画像を獲得する。その後、前記瑕疵識別ユニット1202は、予め訓練された瑕疵識別モデルを利用して前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像に対して瑕疵識別プロセスを行うに従って、前記第1表面特徴画像及び前記第2表面特徴画像において少なくとも1つの瑕疵が含有されるか否かを確定する。一方、前記表面形状作成ユニット1203は、表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第1面特徴画像に基づいて第1表面形状図の作成が完成し、かつ前記表面形状作成アルゴリズムを利用して前記第2表面特徴画像に基づいて第2表面形状図の作成が完成する。
【0041】
前記制御ボックス12は、前記アダプタユニット11を介して前記第1電子装置C1から前記第1表面映像を受信し、かつ前記アダプタユニット11を介して前記第2電子装置C2から前記第2表面映像を受信することが理解されるべきである。なおかつ、映像処理が完成した後に、前記制御ボックス12は、次に前記第1表面特徴画像、前記第2表面特徴画像、前記第1表面形状図、前記第2表面形状図及び瑕疵検出データを前記生産システム21の前記制御装置210に伝送する。
【符号の説明】
【0042】
1:箔状物の瑕疵検出システム
10:箱体
101:フレーム
10T:上蓋板
10B:下蓋板
10L:左側板
10R:右側板
10F:前面板
10RP:後面板
10R5:第5開口
10TO:頂部開口
10BO:底部開口
10F1: 第1開口
10F2: 第2開口
10F3: 第3開口
10F4: 第4開口
11:アダプタユニット
11P:電源インレット
11S:電源スイッチ
11N:第1通信インターフェース
12:制御ボックス
121:第2通信インターフェース
122:第3通信インターフェース
120:映像処理装置
1201:特徴処理ユニット
1202:瑕疵識別ユニット
1203:表面形状作成ユニット
13:前蓋板
14:後蓋板
1M:耐擦傷性シート
L1:第1光源
L2:第2光源
C1:第1電子装置
C11:第1収容体
C12:第1撮像機
C13:第1映像処理装置
C131:第1特徴処理ユニット
C132:第1瑕疵識別ユニット
C133:第1表面形状作成ユニット
C2:第2電子装置
C21:第2収容体
C22:第2撮像機
C23:第2映像処理装置
C231:第2特徴処理ユニット
C232:第2瑕疵識別ユニット
C233:第2表面形状作成ユニット
2:箔状物
21:生産システム
210:制御装置
3:測長器
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5