(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】物品陳列トレー
(51)【国際特許分類】
A47F 1/12 20060101AFI20240110BHJP
A47F 5/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A47F1/12
A47F5/00 Z
(21)【出願番号】P 2019211057
(22)【出願日】2019-11-22
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】394016874
【氏名又は名称】河淳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】弁理士法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 暁彦
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-038735(JP,U)
【文献】特開平11-056547(JP,A)
【文献】実開昭61-061880(JP,U)
【文献】実開昭49-096338(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 1/12
A47F 5/00
B65D 6/24
B65D 6/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、該第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、
該第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、該第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、該第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、該第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される第2側板部と、を有し、
2つの第1側板部は、該第1底部が内側となるようX方向において互いに対峙して配設され、X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合した、X方向の一方の側及びY方向の両側を規定するトレーであることを特徴とする物品陳列トレー。
【請求項2】
該第2側板部を更に一つ設け、2つの該第2側板部は、該第1係合凸部及び第2係合凸部が内側となるようX方向において対峙して配設され、
X方向の他方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合した、X方向の両側及びY方向の両側を規定する四角形状のトレーであることを特徴とする請求項1記載の物品陳列トレー。
【請求項3】
該第1係合凹部は、該第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の先端側に屈曲させた第1内壁と、該第1内壁に近接して、該第1底部には凹状の第1挿入スペースとを有し、該第1側壁と該第1内壁間の隙間と該第1挿入スペースでL字断面スペースを形成することを特徴とする請求項1又は2記載の物品陳列トレー。
【請求項4】
該第2係合凹部は、該第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の後端側に屈曲させた第2内壁と、該第2内壁に近接して、該第1底部には凹状の第2挿入スペースとを有し、該第1側壁と該第2内壁間の隙間と該第2挿入スペースでL字断面スペースを形成することを特徴とする請求項1又は2記載の物品陳列トレー。
【請求項5】
該第1係合凸部は、該第2側壁のY方向の一方の端からX方向でトレー内側に延びる第1小縦板と、該第1小縦板の下端から内側に延びる第1小横板と、を有し、該第1小縦板と該第1小横板は連続して、X方向視においてL字形状であることを特徴とする請求項
3記載の物品陳列トレー。
【請求項6】
該第2係合凸部は、該第2側壁のY方向の他方の端からX方向でトレー内側に延びる第2小縦板と、該第2小縦板の下端から内側に延びる第2小横板と、を有し、該第2小縦板と該第2小横板は連続して、X方向視においてL字形状であることを特徴とする請求項
4記載の物品陳列トレー。
【請求項7】
該第1挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する前方縁部で形成されることを特徴とする請求項3に記載の物品陳列トレー。
【請求項8】
該第2挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する後方縁部で形成されることを特徴とする請求項4に記載の物品陳列トレー。
【請求項9】
該第1小縦板の内側面に第1係止突起を形成し、第1内壁の内側面に該第1係止突起が係止する第1係止凹部を形成したことを特徴とする請求項5に記載の物品陳列トレー。
【請求項10】
該第2小縦板の内側面に第2係止突起を形成し、第2内壁の内側面に該第2係止突起が係止する第2係止凹部を形成したことを特徴とする請求項6に記載の物品陳列トレー。
【請求項11】
該第1挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する前方縁部で形成され、該第1小横板の裏面に第3係止突起を形成し、該第3係止突起は、該前方縁部に係止することを特徴とする請求項5に記載の物品陳列トレー。
【請求項12】
該第2挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する後方縁部で形成され、該第2小横板の裏面に第4係止突起を形成し、該第4係止突起は、該後方縁部に係止することを特徴とする請求項6に記載の物品陳列トレー。
【請求項13】
該第1係合凹部と該第2係合凹部は、X方向において前後対称以外は、同一であることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の物品陳列トレー。
【請求項14】
該第1係合凸部と該第2係合凸部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の物品陳列トレー。
【請求項15】
載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、該第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、該第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、該第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、
X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、該第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、該第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される、N(Nは2以上の整数)個の第2側板部と、
X方向に延びる板状の第2底部と、該第2底部のY方向の中間部から起立状に延びるY方向の途中位置を規定する中間側壁と、を有する逆T字断面の中間側板部であって、該中間側板部のX方向の一端部の該中間側壁を挟んだ両側に、第3係合凹部と第4係合凹部を、該中間側板部のX方向の他端部の該中間側壁を挟んだ両側に、第5係合凹部と第6係合凹部を形成した1以上の中間側板部と、を有し、
1以上の中間側板部は、Y方向において2つの第1側板部間に配設され、
X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合する、該中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びのトレーであることを特徴とする物品陳列トレー。
【請求項16】
該第2側板部がX方向において互いに対峙するように更に第2側板部を設け、
X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、該第1係合凸部と該第4係合凹部、該第2係合凸部と該第2係合凹部、該第2係合凸部と該第3係合凹部が係合し、X方向の他方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、第1係合凸部と第5係合凸部、該第2係合凸部と該第2係合凹部、第2係合凸部と第6係合凹部が係合する、該中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びの四角形状のトレーであることを特徴とする請求項15の物品陳列トレー。
【請求項17】
該第3係合凹部と該第4係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする請求項15又は16に記載の物品陳列トレー。
【請求項18】
該第5係合凹部と該第6係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする請求項15又は16に記載の物品陳列トレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胡椒、塩などのスパイス類が入った比較的小さな容器の陳列に適した物品陳列トレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパーなどにおいて、胡椒、塩などのスパイス類が入った容器を陳列する場合、底板、左右側板及び前後側板からなる有底トレーが使用されている。
【0003】
一般的に、底板、左右側板及び前後側板からなる有底トレーは、「引き出し整理ボックス」あるいは「ポリプロピレン整理ボックス」と称する一体成型品が、種々の物品を収納する汎用容器として知られている。
【0004】
特開2003-304953号公報には、箱体の一側板を欠いた外箱内に、該外箱と同様な形状の箱体の一側板を欠いた内箱を、スライド自在且つ離脱不可に差し込んでなり、前記内箱の底板の外面に1以上の係止部を前記内箱のスライド方向に設けると共に、前記外箱の差込側端部に前記係止部に対応する係止片を設けてなる寸法調整自在商品陳列用トレーが開示されている。この商品陳列トレーによれば、前後方向の収納スペースが自在に変更できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-31656号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
胡椒、塩などのスパイス類が入った容器を載置する陳列トレーは、幅寸法が円筒状容器の幅寸法に対応するものが使用勝手がよく、望ましい。また、容器内陳列が1列又は2列の縦列陳列に留めること、また、幅寸法の異なる複数の陳列トレーを横並びで使用することが、顧客が手に取り易いこと及び陳列効率の観点から望ましい。
【0007】
しかしながら、従来の「ポリプロピレン整理ボックス」を陳列トレーとして使用する場合、汎用品であるため、スパイス類が入った容器の寸法に適合するものがなく、使用できないものであった。また、例えスパイス類が入った容器の寸法に適合するものであったとしても、これとは幅寸法の異なる整理ボックスはなく、スパイス類用容器の陳列トレーとしては、不向きであった。また、幅寸法が小さなもので、且つ幅寸法の異なる複数の陳列トレーを製作するには、製造コストが嵩むという問題があった。
【0008】
また、特開2017-31656号公報の商品陳列トレーは、前後方向の収納スペースが自在に変更できるものの、幅寸法の変更はできないため、スパイス類が入った容器としては、使用し難いものであった。
【0009】
従って、本発明の目的は、幅寸法が小さなもので、且つ幅寸法の異なる複数の陳列トレーを少ない部品点数で製造できる物品陳列トレーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、該第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、該第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、該第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、該第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、該第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される第2側板部と、を有し、2つの第1側板部は、該第1底部が内側となるようX方向において互いに対峙して配設され、X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合した、X方向の一方の側及びY方向の両側を規定するトレーであることを特徴とする物品陳列トレーを提供するものである。
【0011】
また、本発明は、該第2側板部を更に一つ設け、2つの該第2側板部は、該第1係合凸部及び第2係合凸部が内側となるようX方向において対峙して配設され、X方向の他方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合した、X方向の両側及びY方向の両側を規定する四角形状のトレーであることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0012】
また、本発明は、該第1係合凹部は、該第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の先端側に屈曲させた第1内壁と、該第1内壁に近接して、該第1底部には凹状の第1挿入スペースとを有し、該第1側壁と該第1内壁間の隙間と該第1挿入スペースでL字断面スペースを形成することを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0013】
また、本発明は、該第2係合凹部は、該第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の後端側に屈曲させた第2内壁と、該第2内壁に近接して、該第1底部には凹状の第2挿入スペースとを有し、該第1側壁と該第2内壁間の隙間と該第2挿入スペースでL字断面スペースを形成することを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0014】
また、本発明は、該第1係合凸部は、該第2側壁のY方向の一方の端からX方向でトレー内側に延びる第1小縦板と、該第1小縦板の下端から内側に延びる第1小横板と、を有し、該第1小縦板と該第1小横板は連続して、X方向視においてL字形状であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0015】
また、本発明は、該第2係合凸部は、該第2側壁のY方向の他方の端からX方向でトレー内側に延びる第2小縦板と、該第2小縦板の下端から内側に延びる第2小横板と、を有し、該第2小縦板と該第2小横板は連続して、X方向視においてL字形状であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0016】
また、本発明は、該第1挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する前方縁部で形成されることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0017】
また、本発明は、該第2挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する後方縁部で形成されることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0018】
また、本発明は、該第1小縦板の内側面に第1係止突起を形成し、第1内壁の内側面に該第1係止突起が係止する第1係止凹部を形成したことを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0019】
また、本発明は、該第2小縦板の内側面に第2係止突起を形成し、第2内壁の内側面に該第2係止突起が係止する第2係止凹部を形成したことを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0020】
また、本発明は、該第1小横板の裏面に第3係止突起を形成し、該第3係止突起は、該前方縁部に係止することを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0021】
また、本発明は、該第2小横板の裏面に第4係止突起を形成し、該第4係止突起は、該後方縁部に係止することを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0022】
また、本発明は、該第1係合凹部と該第2係合凹部は、X方向において前後対称以外は、同一であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0023】
また、本発明は、該第1係合凸部と該第2係合凸部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0024】
また、本発明は、載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、該第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、該第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、該第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、該第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、該第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される、N(Nは2以上の整数)個の第2側板部と、X方向に延びる板状の第2底部と、該第2底部のY方向の中間部から起立状に延びるY方向の途中位置を規定する中間側壁と、を有する逆T字断面の中間側板部であって、該中間側板部のX方向の一端部の該中間側壁を挟んだ両側に、第3係合凹部と第4係合凹部を、該中間側板部のX方向の他端部の該中間側壁を挟んだ両側に、第5係合凹部と第6係合凹部を形成した1以上の中間側板部と、を有し、1以上の中間側板部は、Y方向において2つの第1側板部間に配設され、X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部及び該第2係合凸部と該第2係合凹部が係合する、該中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びのトレーであることを特徴とする物品陳列トレーを提供するものである。
【0025】
また、本発明は、該第2側板部がX方向において互いに対峙するように更に第2側板部を設け、X方向の一方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、該第1係合凸部と該第4係合凹部、該第2係合凸部と該第2係合凹部、該第2係合凸部と該第3係合凹部が係合し、X方向の他方の側において対応する該第1係合凸部と該第1係合凹部、第1係合凸部と第5係合凸部、該第2係合凸部と該第2係合凹部、第2係合凸部と第6係合凹部が係合する、該中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びの四角形状のトレーであることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0026】
また、本発明は、該第3係合凹部と該第4係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【0027】
また、本発明は、該第5係合凹部と該第6係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であることを特徴とする前記物品陳列トレーを提供するものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、2つの第1側板部(左右側板部)及び1つ又は2つの第2側板部(前後側板部)の組み立て体の陳列トレーであり、幅寸法の異なる第2側板部を使用すれば、第1側板部はそのままで、幅寸法の異なる陳列トレーが得られる。また、中間側板部を使用すれば、中間側板部を横並びの2つの物品収納部の共通の中間壁部として使用でき、左右方向の陳列容積を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1の実施の形態における物品陳列トレーの斜視図である。
【
図2】
図1の物品陳列トレーにおいて物品を陳列した斜視図である。
【
図5】
図1の物品陳列トレーの裏側から見た斜視図である。
【
図6】
図1の物品陳列トレーを構成する第1側板部の下から見た斜視図である。
【
図7】
図6の第1側板部の内側から見た側面図である。
【
図8】
図1の物品陳列トレーを構成する第2側板部の下から見た斜視図である。
【
図9】
図1の物品陳列トレーを構成する第2側板部の内側から見た斜視図である。
【
図10】
図1の物品陳列トレーを構成する第2側板部の内側且つ下方から見上げた斜視図である。
【
図11】
図1の物品陳列トレーを構成する第2側板部の平面図である。
【
図12】
図1の物品陳列トレーを構成する第2側板部の側面図である。
【
図13】
図1の物品陳列トレーを構成する第1側板部の背面図である。
【
図14】
図13の第1側板部の第2係合凹部(薄墨部)を説明する図である。
【
図16】
図15のY
1-Y
1線に沿って切断した部分断面図である。
【
図17】
図4のX
1-X
1線に沿って切断した部分断面図である。
【
図18】
図1の物品陳列トレーの使用方法を説明する図である。
【
図20】本発明の第2の実施の形態における物品陳列トレーの斜視図である。
【
図21】
図20の物品陳列トレーにおいて物品を陳列した斜視図である。
【
図23】
図20の物品陳列トレーを構成する中間側板部の斜視図である。
【
図24】
図22の第5側板部(中間側板部)の裏側から見た斜視図である。
【
図27】
図26の物品陳列トレーを裏側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の第1の実施の形態における物品陳列トレー10を
図1~
図19を参照して説明する。物品陳列トレー10は、2つの第1側板部1(左右側板部)と、2つの第2側板部2(前後側板部)の4つの部材を嵌め込みにより組立てた細長の四角形容器である(
図1及び
図3参照)。第1側板部1は、互いが対峙する位置関係となる以外は、同一形状であり、右方の第1側板部1を説明し、対峙する左の第1側板部1の説明を省略する。また、2つの第2側板部2は、互いが対峙する位置関係となる以外は、同一形状であり、前方の第2側板部2を説明し、後方の第2側板部2の説明を省略する。
【0031】
物品陳列トレー10において、第1側板部1(右側板部)は、物品を載せる長手方向(X方向)に延びる第1底部12と、第1底部12から起立し、載置物品のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の側(
図1では右側)を規定する第1側壁11と、を有するものであって、X方向の一方の端部(前方部)に第2側板部2の一方の第1係合凸部22が嵌る第1係合凹部13が、X方向の他方の端部(後方部)に第2側板部2の一方の第2係合凸部23が嵌る第2係合凹部14が形成されている。
【0032】
第1底部12は、厚みt
1の長尺状の板状体であって、X方向の一端部(前端部)には、第2側板の第1小横板222が挿入される第1挿入スペース133となる厚みt
1より小さい厚みt
2の凹部が形成され、X方向の他端部(後端部)には、同様に、第2側板の第2小横板232が挿入される第2挿入スペース143となる厚みt
1より小さい厚みt
2の凹部が形成されている(
図13参照)。また、第1側壁11の起立位置は、第1底部12のY方向の一方の端(右端)である。これにより、第1側板部1は、正面視でL字対称断面となり、四角形容器の一方の壁を規定することになる。また、第1底部12の表面で且つY方向の中間位置には、三角形断面の突起レール15が長手方向に延出されている。これにより、載置物品の底部との摩擦が低減でき、傾斜陳列に伴う前出しが容易となる。
【0033】
第1側壁11は、起立する長尺の板状体である側壁本体部と、そのX方向の両端部に、第1係合凹部13及び第2係合凹部14を構成する第1内壁131及び第2内壁141とを有する。すなわち、第1係合凹部13は、第1側壁11の内側の面から横方向に起立し、先端方向に屈曲させた第1内壁131と、第1内壁131に近接する下方に、第1底部12に形成される第1小横板222が挿入される第1挿入スペース133からなり、第1側壁11と第1内壁131間の隙間(第1係止溝132)に第1小縦板221が挿入され、第1挿入スペース133に第1小横板222が挿入される。第1内壁131の下端と第1底部12の凹部の上面間の隙間t2は、第2側板部2の第1小横板222の厚みよりやや大である。隙間t2と第1小横部の厚みが同一であると、第3係止突起28があるため投入し難くなる。
【0034】
第1挿入スペース133は、第1底部12を上下方向に貫通する貫通孔により形成されたものであり、第1底部12の前方端には、貫通孔を規定する前方縁部134が形成されている。これにより、第1小横板222の裏面に付設された第3係止突起28の係止が可能となる。また、第1内壁131の内側面に第1小縦板221の第1係止突起26が係止する第1係止凹部136が形成されている。これにより、第1側板部1から第2側板部2が前方へ脱落するのを防止できる。
【0035】
第2係合凹部14は、第1側壁11の内側の面から横方向に起立し、後端方向に屈曲させた第2内壁141と、第2内壁141に近接する下方の第1底部12に形成される第2小横板232が挿入される第2挿入スペース143とを有し、第1側壁11と第2内壁141間の隙間(第2係止溝142)に第2小縦板231が嵌り、第2挿入スペース143に第2小横板232が挿入される。
【0036】
第2挿入スペース143は、第1底部12の後端部を上下方向に貫通する貫通孔により形成されたものであり、第1底部12の後方端には、貫通孔を規定する後方縁部144が形成されている。これにより、第2小横板232の裏面に付設された第3係止突起28の係止が可能となる。また、第2内壁141の内側面に第2小縦板231の第2係止突起27が係止する第2係止凹部147が形成されている。これにより、第1側板部1から第2側板部2が後方に脱落するのを防止できる。
【0037】
第1底部12の裏面の前方部には、脚部50を係止する裏面前方係止部19aが形成されている(
図5)。裏面前方係止部19aは、第1底部12の裏面から下方に延び、次いでX方向の後方に延びるL字断面形状のフック18aと、該フックよりやや後方には、第1底部12の裏面から下方に延びる垂下板17aが形成されている。また、第1底部12の裏面の後方部には、脚部50を係止する裏面後方係止部19bが形成されている。裏面後方係止部19bは、第1底部12の裏面から下方に延び、次いでX方向の前方に延びるL字形状のフック18bと、該フックよりやや前方には、第1底部12の裏面から下方に延びる垂下板17bが形成されている。裏面後方係止部19bにL字断面形状の脚部50を設置すれば、前方傾斜の陳列面とすることができる(
図18及び
図19)。これにより、載置物品の自動前出しが可能となる。
【0038】
第2側板部2(前方側板部)は、X方向の一方の側(前方)を規定する起立状の第2側壁21を有し、第2側壁21のY方向の一端部(右端部)には、第1係合凸部22が形成され、第2側壁21のY方向の他端部(左端部)には、第2係合凸部23が形成される。第1係合凸部22は、第2側壁21のY方向の一端部からX方向でトレー内側に延びる第1小縦板221と、第1小縦板221の下端からY方向の内側に延びる第1小横板222と、を有し、第1小縦板221と第1小横板222は連続して、X方向正面視において、L字対称形状である。第2係合凸部23は、第2側壁21のY方向の他端部からX方向でトレー内側に延びる第2小縦板231と、第2小縦板231の下端からY方向の内側に延びる第2小横板232と、を有し、第2小縦板231と第2小横板232は連続して、X方向正面視において、L字形状である。
図15中、第2側壁21の表面に表れる2つの四角は、成型上の貫通孔である。
【0039】
第2側板部2の第1係合凸部22の第1小縦板221の裏面には、第1係止突起26が形成されている。第1係止突起26は、前方側が急傾斜面282及び後方側が緩斜面281からなる三角断面形状の突起であり、組立の際、挿入し易く、挿入後は、第1係止凹部と係止し、抜け難くしている。また、第2側板部2の第2係合凸部23の第2小縦板231の裏面には、第2係止突起27が形成されている。第2係止突起27は、前方側が急傾斜面及び後方側が緩斜面からなる三角断面形状の突起であり、組立の際、挿入し易く、挿入後は、第1係止凹部と係止し、抜け難くしている。
【0040】
第2側板部2の第1係合凸部22の第1小横板222の裏面には、第3係止突起28が形成されている。第3係止突起28は、前方側が急傾斜面282及び後方側が緩斜面281からなる三角断面形状の突起であり、組立の際、挿入し易く、挿入後は、第2係止凹部147と係止し、抜け難くしている(
図12及び
図19)。また、第2側板部2の第2係合凸部23の第2小横板232の裏面には、第4係止突起29が形成されている。第4係止突起29は、前方側が急傾斜面及び後方側が緩斜面からなる三角断面形状の突起であり、組立の際、挿入し易く、挿入後は、抜け難くしている。
【0041】
第1側板部1及び第2側板部2は、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の樹脂製であることが好ましい。物品としては、特に制限されないが、胡椒、塩などのスパイス類が入った円筒容器、角容器が好適である。また、物品は1列又は複数列の縦列陳列が可能であるが、1列の縦列陳列とすることが、陳列期間が長いこと、大きさの異なる数多くの物品を前列に並べることが可能な点で好ましい。
【0042】
物品陳列トレー10において、2つの第1側板部1は、Y方向において互いに対峙する位置に配置される他は、同一形状である。また、2つの第2側板部2は、X方向において互いに対峙する位置に配置される他は、同一形状である。従って、第1係合凹部13と第2係合凹部14は、X方向(前後方向)において対称位置である以外は、同一である。また、第1係合凸部22と第2係合凸部23は、Y方向(左右方向)において対称位置である以外は、同一である。
【0043】
物品陳列トレー10は、2つの第1側板部1及び2つの第2側板の組付け体である。すなわち、X方向の一方の端部(前方)において、第1係合凸部22と第1係合凹部13が嵌り(右側)、第2係合凸部23と第2係合凹部14(左側)が嵌る。また、X方向の他方の端部(後方)において第1係合凸部22と第1係合凹部13が嵌り(左側)、第2係合凸部23と第2係合凹部14(右側)が嵌る。これにより、X方向の両側及びY方向の両側を規定する四角形の陳列トレーが得られる(
図1及び
図3)。第1係合凸部22と第1係合凹部13が嵌る際、第1小縦板221及び第2小縦板231に形成された第1係止突起26により、薄板状の第1内壁131が外側に撓み、第1係止突起26と第1係止凹部が係止し、その後、第1内壁131は、元の形状に戻り、強く嵌合する。第2係合凸部23と第2係合凹部14も、同様の作用により強く嵌合する。物品陳列トレー10において、一対の第1底部12が、物品を載せる底部となる。また、物品陳列トレー10は、4隅が平面視で直角の長方形トレーであり、横並びで複数、使用する場合、省スペースで且つ整然と並べることができる。また、第2側板部2の第2側壁21のY方向長さ、すなわち、第2側壁21の左右方向長さが異なるものを準備すれば、2つの第1側板部1はそのままで、Y方向(幅方向)寸法の異なる陳列トレーを得ることができる。
【0044】
次に、物品陳列トレー10において、4つの側板部の嵌合が強固であり、第1側板部1と第2側板部2が嵌め殺しとなる理由について、
図13、
図14及び
図19を参照して説明する。
図14は、左側の第1側板部1と前方の第2側板部2の嵌合方法を説明する図である。
図13は、第1側板部1の背面図であり、第2側板部2は嵌合していない。また、
図14は、第1側板部1の背面図において、第2側板部2のL字断面形状の第2係合凸部23が嵌合する箇所、すなわち、第2係合凹部14を薄墨で塗りつぶしたものである。このため、
図14の薄墨が第2係合凸部23であり、
図14は嵌合状態を表した図でもある。
【0045】
図14において、第2係合凸部23の第2小縦板231は、第1側壁11と第2内壁141間の隙間に挿入され、第2小横板232は、第2挿入スペース143に挿入される。第2内壁141の下端面と第2底部32の上面間の隙間は、第2挿入スペース143の縦方向長さt
2と同じである。すなわち、嵌合した第2小横板232の直上には、ほとんど隙間なく、第2内壁141の下端面が位置している。このように、挿入後の第2係合凸部23は、第1側壁11と第2内壁141に挟まれ、Y方向の移動が規制され、第1底部12と第1内壁131で上下方向の移動が規制され、第1内壁131でX方向(後方)への移動が規制され、第1係止突起26及び第2係止突起27により、前方への脱落を防止している(
図19)。この嵌合は、第1係合凹部13と第1係合凸部22の嵌合も同様である。このように、前方の第2側板部2は、左右の第1側板部1と強く嵌合する。同様に、後方の第2側板部2は、左右の第1側板部1と強く嵌合する。
【0046】
物品陳列トレー10は、後方の第2側板部2を省略することができる。後方の側板部がなくとも、2つの第1側板部と前方の第2側板部2で陳列トレーは形成できる。この場合、裏面後方係止部19bにL字断面形状の脚部を設置すれば、前方傾斜の陳列となり、陳列物品が後方へ転落するのを抑制できる。なお、物品陳列トレー10において、Y方向における2つの第1底部12間に底部隙間9が形成される。この底部隙間9は、第2側板部2の第2側壁21のY方向長さが大となるほど、大となり、第2側壁21のY方向長さが小となるほど、小又は無しとなる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態の物品陳列トレー20について、
図20~
図25を参照して説明する。
図20~
図25の物品陳列トレー20において、
図1~
図19の物品陳列トレーと同一構成要素には同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、第2の実施の形態の物品陳列トレー20において、第1の実施の形態の物品陳列トレー10と異なる点は、2つの単一陳列トレーを横並びに接続したトレーであって、且つ中間側壁31を一つとして共通壁とした点である。すなわち、第2の実施の形態の物品陳列トレー20は、新たな構成要素として、中間側板部3が付設される。
【0048】
図20~
図25の物品陳列トレー20は、2つの第1側板部1と、1つの中間側板部3と、4つの第2側板部2の組立体である。第1側板部1及び第2側板部2は、
図1~
図19の物品陳列トレー10のものと同様であり、その説明を省略する。
【0049】
物品陳列トレー20において、中間側板部3は、X方向に延びる板状の第2底部32と、該第2底部32のY方向の中間部から起立状に延びるY方向の途中位置を規定する中間側壁31と、を有する逆T字断面の中間側板部3であって、中間側板部3のX方向の一端部の中間側壁31を挟んだ両側に、第3係合凹部33(右側)と第4係合凹部34(左側)を、中間側板部3のX方向の他端部の中間側壁31を挟んだ両側に、第5係合凹部35(右側)と第6係合凹部36(左側)を形成したものである。すなわち、中間側板部3は、2つの第1側板部1の第1側壁11の外側面同士を当接させ、背中合わせとし、更に、2枚の第1側壁11の厚みを半分の厚み(第1側壁11の厚み)としたものである。
【0050】
従って、第3係合凹部33(右側)は、第1側板部1の第2係合凹部14と同じであり、第4係合凹部34(左側)は、第1側板部1の第1係合凹部13と同じである。また、第5係合凹部35(右側)は、第1側板部1の第1係合凹部13と同じであり、第6係合凹部36(左側)は、第1側板部1の第2係合凹部14と同じである。
【0051】
物品陳列トレー20において、中間側板部3は、Y方向において2つの第1側板部1間に配設され、4つの第2側板部2の中、2つの第2側板部2は、一方(右側)の第1側板部1と中間側板部3に嵌合するものであり、X方向の両端において対峙している。また、4つの第2側板部2の中、他の2つの第2側板部2は、他方(左側)の第1側板部1と中間側板部3に嵌合するものであり、X方向の両端において対峙している。
【0052】
物品陳列トレー20は、X方向の一方の側(前方)において対応する第1係合凸部22と第1係合凹部13、及び第2係合凸部23と第3係合凹部33が係合して右側前方側板部を形成し、第1係合凸部22と第4係合凹部34、及び第2係合凸部23と第2係合凹部14が嵌合して左側前方側板部を形成している。また、X方向の他方の側(後方)において対応する第1係合凸部22と第1係合凹部13、及び第2係合凸部23と第6係合凹部36が係合して左側後方側板部を形成し、第1係合凸部22と第5係合凹部35、及び第2係合凸部23と第2係合凹部14が嵌合して右側後方側板部を形成している。この場合、物品陳列トレー20は、中間側板部3を中間壁として共用し、2つの物品収納部を有する横並びの四角形状のトレーとなっている。これにより、左右方向の陳列容積を高めることができる。また、他方(左側)の前後一対の第2側板の第2側壁21の左右寸法が異なるものを使用すれば、左右幅の内寸が異なる2つの物品収納部を形成することができ、物品の大きさが異なる2種類を一つの陳列トレー内において、整然と収納することができる。
【0053】
物品陳列トレー20において、2つの第1側板部1、1つの中間側板部3及び4つの第2側板部2の嵌合は強固であり、第1側板部1又は中間側板部3と第2側板部2が嵌め殺しとなる理由については、
図13、
図14及び
図19と同様であり、その説明を省略する。
【0054】
物品陳列トレー20において、後方の2つの第2側板部2は省略することができる。この場合、後方壁は無いものの、中間側板部3を中間壁として共用し、2つの物品収納部を有する2個横並びのトレーを形成できる。また、裏面後方係止部19bにL字断面形状の脚部を設置すれば、前方傾斜の陳列となり、陳列物品が後方へ転落するのを抑制できる。
【0055】
次に、第3の実施の形態における物品陳列トレー30を、
図26及び
図27を参照して説明する。
図26及び
図27の物品陳列トレー30において、
図20~
図25の物品陳列トレー20と同一構成要素には、同一符号を付して、その説明を省略し、異なる点について、主に説明する。すなわち、
図26及び
図27の物品陳列トレー30は、
図20~
図25の物品陳列トレー20に対して、1つの中間側板部3を追加して都合、2つとし、2つの第2側板部2を追加して都合、6つとし、3つの横並び物品収納部を1つの陳列トレー内に形成したものである。また、
図26及び
図27の物品陳列トレー30においても、3つの後方の第2側板部2を省略することができる。第3の実施の形態における物品陳列トレー30においても、第2の実施の形態における物品陳列トレー10と同様の作用効果を奏する。
【0056】
本発明において、第2の実施の形態における物品陳列トレー20は、中間側板部3が1つ、第3の実施の形態における物品陳列トレー30は、中間側板部3が2つであるが、これに限定されず、中間側板部3は、3つ以上であってもよい。この際、第2側板部2は、前方のみで後方省略の場合、4つ以上付設され、前方及び後方の両方の場合、8つ以上付設される。すなわち、中間側板部3が1以上の場合、X方向の一方の側にのみ第2側板部2を付設する場合、第2側板部2は、N個(Nは2以上の整数)、X方向の両側に第2側板部2を付設する場合、2×N個が付設される。
【0057】
本実施の形態例の第1挿入スペース133は、第1小横板222の形状に対応した凹部が形成されている。すなわち、第1挿入スペース133は、X方向の反先端側の内壁と、Y方向の反第1側壁11側の内壁で凹状を形成しているが、これに限定されず、これら2つの内壁はなくともよい。この点は、第2挿入スペース143も第1挿入スペース133と同様である。
【0058】
本発明の物品陳列トレーは、載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される第2側板部と、を有し、2つの第1側板部は、第1底部が内側となるようX方向において互いに対峙して配設され、X方向の一方の側において対応する第1係合凸部と第1係合凹部、及び第2係合凸部と第2係合凹部が係合する、X方向の一方の側及びY方向の両側を規定するトレーを形成したことにより、幅寸法の異なる第2側板部を準備すれば、第1側板部はそのままで、幅寸法の異なる陳列トレーが得られる。また、後方の側板部がなくとも、2つの第1側板部と前方の第2側板部で陳列トレーは形成できる。この場合、裏面後方係止部にL字断面形状の脚部を設置すれば、前方傾斜の陳列となり、陳列物品が後方へ転落するのを抑制できる。
【0059】
本発明の物品陳列トレーは、第2側板部を更に一つ設け、2つの第2側板部は、第1係合凸部及び第2係合凸部が内側となるようX方向において対峙して配設され、X方向の他方の側において対応する第1係合凸部と第1係合凹部、及び第2係合凸部と第2係合凹部が係合することにより、X方向の両側及びY方向の両側を規定する四角形状のトレーが得られる。これにより、4方が囲まれたトレーを形成でき、物品の収納安定性が向上する。また、物品を収納後、持ち運んで、棚板面に設置でき、使用勝手がよくなる。
【0060】
本発明の物品陳列トレーは、第1係合凹部は、第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の先端側に屈曲させた第1内壁と、該第1内壁に近接して、第1底部には凹状の第1挿入スペースとを有し、第1側壁と第1内壁間の隙間と第1挿入スペースでL字断面スペースを形成することにより、一方(右側)において、簡単な嵌合構造を形成できる。
【0061】
本発明の物品陳列トレーは、第2係合凹部は、第1側壁の内側の面からX方向に起立し、次いでY方向の後端側に屈曲させた第2内壁と、第2内壁に近接して、第1底部には凹状の第2挿入スペースとを有し、第1側壁と第2内壁間の隙間と第2挿入スペースでL字断面スペースを形成することにより、他方(左側)において、簡単な嵌合構造を形成できる。
【0062】
本発明の物品陳列トレーは、第1係合凸部は、第2側壁のY方向の一方の端からX方向でトレー内側に延びる第1小縦板と、第1小縦板の下端から内側に延びる第1小横板と、を有し、第1小縦板と第1小横板は連続して、X方向視においてL字形状であるため、一方の嵌合において、第1係合凹部のL字断面スペースに挿入でき、隙間なく嵌合できる。
【0063】
本発明の物品陳列トレーは、第2係合凸部は、第2側壁のY方向の他方の端からX方向でトレー内側に延びる第2小縦板と、第2小縦板の下端から内側に延びる第2小横板と、を有し、第2小縦板と第2小横板は連続して、X方向視においてL字形状であるため、他方の嵌合において、第2係合凹部のL字断面スペースに挿入でき、隙間なく嵌合できる。
【0064】
本発明の物品陳列トレーは、第1挿入スペースは、第1底部を貫通する貫通孔と、貫通孔を規定する前方縁部で形成されるため、一方の嵌合において、簡易な構造で、挿入スペースを形成することができる。
【0065】
本発明の物品陳列トレーは、第2挿入スペースは、該第1底部を貫通する貫通孔と、該貫通孔を規定する後方縁部で形成されるため、他方の嵌合において、簡易な構造で、挿入スペースを形成することができる。
【0066】
本発明の物品陳列トレーは、該第1小縦板の内側面に第1係止突起を形成し、第1内壁の内側面に該第1係止突起が係止する第1係止凹部を形成するため、一方の嵌合において、嵌合外れを防止で、強固な嵌合を実現できる。
【0067】
本発明の物品陳列トレーは、第2小縦板の内側面に第2係止突起を形成し、第2内壁の内側面に第2係止突起が係止する第2係止凹部を形成するため、他方の嵌合において、嵌合外れを防止でき、強固な嵌合を実現できる。
【0068】
本発明の物品陳列トレーは、第1小横板の裏面に第3係止突起を形成し、第3係止突起は、前方縁部に係止するため、一方の嵌合において、簡易な構造で、嵌合外れを防止でき、第1係止突起と協働で嵌め殺しを実現できる。
【0069】
本発明の物品陳列トレーは、第2小横板の裏面に第4係止突起を形成し、第4係止突起は、後方縁部に係止するため、他方の嵌合において、簡易な構造で、嵌合外れを防止でき、第2係止突起と協働で嵌め殺しを実現できる。
【0070】
本発明の物品陳列トレーは、第1係合凹部と第2係合凹部は、X方向において前後対称以外は、同一であるため、2つの対峙する第1側板部は同じものが使用でき、部品点数を減らすことができる。
【0071】
本発明の物品陳列トレーは、第1係合凸部と第2係合凸部は、Y方向において左右対称以外は、同一であるため、2つの対峙する第2側板部は同じものが使用でき、部品点数を減らすことができる。
【0072】
本発明の物品陳列トレーは、載置物品の長手方向(X方向)に延びる板状の第1底部と、第1底部のX方向と直交する方向(Y方向)の一方の端から起立状に延びるY方向の一方の側を規定する第1側壁と、を有するL字断面の第1側板部であって、第1側板部のX方向の一端部には、第1係合凹部が形成され、第1側板部のX方向の他端部には、第2係合凹部が形成される2つの第1側板部と、X方向の一方の側を規定する起立状の第2側壁を有する第2側板部であって、第2側壁のY方向の一端部には、第1係合凹部と係合する第1係合凸部が形成され、第2側壁のY方向の他端部には、第2係合凹部と係合する第2係合凸部が形成される、N(Nは2以上の整数)個の第2側板部と、X方向に延びる板状の第2底部と、第2底部のY方向の中間部から起立状に延びるY方向の途中位置を規定する中間側壁と、を有する逆T字断面の中間側板部であって、中間側板部のX方向の一端部の中間側壁を挟んだ両側に、第3係合凹部と第4係合凹部を、中間側板部のX方向の他端部の中間側壁を挟んだ両側に、第5係合凹部と第6係合凹部を形成した1以上の中間側板部と、を有し、1以上の中間側板部は、Y方向において2つの第1側板部間に配設され、X方向の一方の側において対応する第1係合凸部と第1係合凹部及び第2係合凸部と第2係合凹部が係合する、中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びのトレーであるため、他方(後方)の第2側板部は省略されているものの、中間側板部を横並びの2つの物品収納部の共通の中間壁部として使用でき、左右方向の陳列容積を高めることができる。また、幅寸法の異なる物品収納部を複数、横並びで一体に形成でき、大きさの異なる物品を整然と収納できる。
【0073】
本発明の物品陳列トレーは、第2側板部がX方向において互いに対峙するように更に第2側板部を設け、X方向の一方の側において対応する第1係合凸部と第1係合凹部、第1係合凸部と第4係合凹部、第2係合凸部と第2係合凹部、第2係合凸部と第3係合凹部が係合し、X方向の他方の側において対応する第1係合凸部と第1係合凹部、第1係合凸部と第5係合凸部、第2係合凸部と第2係合凹部、第2係合凸部と第6係合凹部が係合する、中間側板部を中間壁として供用する2以上横並びの四角形状のトレーとしたため、中間側板部を横並びの2つの物品収納部の共通の中間壁部として使用でき、左右方向の陳列容積を高めることができる。また、幅寸法の異なる物品収納部を複数、横並びで一体に形成でき、大きさの異なる物品を整然と収納できる。
【0074】
本発明の物品陳列トレーは、第3係合凹部と第4係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であるため、2つの第2側板部は同じものとすることができる。
【0075】
本発明の物品陳列トレーは、第5係合凹部と第6係合凹部は、Y方向において左右対称以外は、同一であるるため、2つの第2側板部は同じものとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の物品陳列トレーは、例えば、スーパなどの陳列棚において、胡椒、塩などのスパイス類を収納して陳列することができる。物品陳列トレー10のような単一トレーは、左右幅寸法が同一又は異なるものを複数、横並びで使用すれば、大きさが異なる多種類の物品を整然と陳列できる。また、物品陳列トレー20や30の複数の収納部を有するトレーの場合、同様の陳列方法をとれば、中間壁部の厚い分、左右の陳列スペースを大きくとれ、陳列効率が高まる。また、脚部を付設すれば、前方傾斜で陳列でき、前方商品が抜き取られる際、後方物品が自動的に前出しでき、前出し作業を省略することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 第1側板部
2 第2側板部
3 中間側板部
10、20、30 物品陳列トレー
11 第1側壁
12 第1底部
13 第1係合凹部
14 第2係合凹部
15 突起レール
19a 裏面前方係止部
19b 裏面後方係止部
21 第2側壁
22 第1係合凸部
23 第2係合凸部
26 第1係止突起
27 第2係止突起
28 第3係止突起
29 第4係止突起
31 中間側壁
32 第2底部
33 第3係合凹部
34 第4係合凹部
35 第5係合凹部
36 第6係合凹部
131 第1内壁
132 第1係止溝
133 第1挿入スペース
134 前方縁部
136 第1係止凹部
141 第2内壁
142 第2係止溝
143 第2挿入スペース
144 後方縁部
146 第2係止凹部
221 第1小縦板
222 第1小横板
231 第2小縦板
232 第2小横板