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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】安全弁機構体及び一方向規制バルブ装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 17/04 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
F16K17/04 C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022085855
(22)【出願日】2022-05-26
(62)【分割の表示】P 2017236505の分割
【原出願日】2017-12-08
(65)【公開番号】P2022105705
(43)【公開日】2022-07-14
【審査請求日】2022-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】591038602
【氏名又は名称】株式会社ネリキ
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】竹田 勝
(72)【発明者】
【氏名】宮田 和幸
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-205418(JP,A)
【文献】特開昭57-018867(JP,A)
【文献】米国特許第02335814(US,A)
【文献】実開平03-001369(JP,U)
【文献】特公昭50-006051(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が通過する流路と、該流路の中間部分において開閉を切り替える開閉弁とを備えた一方向規制バルブ装置の前記流路における前記開閉弁より下流側に形成した装着空間に装着され、前記流体を放出する安全弁機構体であって、
前記装着空間内において、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記開弁位置に向かって後退する安全弁と、
前記安全弁を可動支持する支持部材と、
前記開弁位置から前記閉弁位置に向かう閉弁方向に前記安全弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記閉弁方向の付勢に抗して前記閉弁位置から前記開弁位置に向かう開弁方向に前記安全弁が移動するバネ力で構成する付勢手段とを備え、
前記装着空間に装着されるとともに、前記安全弁及び前記付勢手段を内部に収容するカセット枠体が備えられ、
前記カセット枠体の内部に、
減圧弁機構の一部が挿入可能な第1空間と、
前記安全弁、前記支持部材及び付勢手段を挿入する第2空間と、
前記第1空間と第2空間とを連通する径小な連通空間を有し、
前記安全弁には、前記第2空間の前記閉弁位置において、前記連通空間の周囲に圧着して前記流路を封止する封止部と、該封止部の下流側に筒状部とが構成されるとともに、前記封止部及び前記筒状部を開閉方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記支持部材には、前記付勢手段の下流側端部から内側に挿入され、前記安全弁に形成された前記筒状部を進退自在に収容する有底円筒状の筒本体が設けられており、
前記閉弁位置にある前記安全弁において、前記連通空間を介して前記第1空間と通じる部分に、
前記開弁方向の圧力が作用する開弁方向面における開閉方向の投影面積より狭い投影面積を有する前記閉弁方向の圧力が作用する閉弁方向面が形成された
安全弁機構体。
【請求項2】
前記付勢手段が、前記安全弁と前記支持部材との間に配置されて前記安全弁を前記閉弁方向に付勢する構成であり、
前記開弁方向面が前記封止部の上流側の上流側面で構成されるとともに、
前記閉弁方向面が前記筒状部の下流側の下流側面で構成された
請求項1に記載の安全弁機構体。
【請求項3】
前記装着空間に、減圧弁機構及び逆止弁機構とともに配置された
請求項1又は2に記載の安全弁機構体。
【請求項4】
前記逆止弁機構は、
前記装着空間内における逆止弁閉位置と逆止弁開位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記逆止弁開位置に向かって後退する逆止弁と、
前記逆止弁開位置から前記逆止弁閉位置に向かう逆止弁閉方向に前記逆止弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記逆止弁閉方向の付勢に抗して前記逆止弁閉位置から前記逆止弁開位置に向かう逆止弁開方向に前記逆止弁が移動するバネ力で構成する逆止弁付勢手段とで構成され、
前記逆止弁閉位置にある前記逆止弁における上流側空間と通じる部分に、
前記逆止弁開方向の圧力が作用する逆止弁開方向面より狭い面積の前記逆止弁閉方向の圧力が作用する逆止弁閉方向面が形成された
請求項に記載の安全弁機構体。
【請求項5】
流体が通過する流路と、該流路の中間部分において開閉を切り替える開閉弁とを備えた一方向規制バルブ装置であって、
前記流体を放出する安全弁機構を、前記流路において前記開閉弁より下流側に形成した装着空間に装着され、
前記安全弁機構に、
前記装着空間内において、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記開弁位置に向かって後退する安全弁と、
前記安全弁を可動支持する支持部材と、
前記開弁位置から前記閉弁位置に向かう閉弁方向に前記安全弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記閉弁方向の付勢に抗して前記閉弁位置から前記開弁位置に向かう開弁方向に前記安全弁が移動するバネ力で構成する付勢手段とを備え、
前記装着空間に装着されるとともに、前記安全弁及び前記付勢手段を内部に収容するカセット枠体が備えられ、
前記カセット枠体の内部に、
減圧弁機構の一部が挿入可能な第1空間と、
前記安全弁、前記支持部材及び付勢手段を挿入する第2空間と、
前記第1空間と第2空間とを連通する径小な連通空間を有し、
前記安全弁には、前記第2空間の前記閉弁位置において、前記連通空間の周囲に圧着して前記流路を封止する封止部と、該封止部の下流側に筒状部とが構成されるとともに、前記封止部及び前記筒状部を開閉方向に貫通する貫通孔が設けられ、
前記支持部材には、前記付勢手段の下流側端部から内側に挿入され、前記安全弁に形成された前記筒状部を進退自在に収容する有底円筒状の筒状収容部が設けられており、
前記閉弁位置にある前記安全弁において、前記連通空間を介して前記第1空間と通じる部分に、
前記開弁方向の圧力が作用する開弁方向面における開閉方向の投影面積より狭い投影面積を有する前記閉弁方向の圧力が作用する閉弁方向面が形成された
一方向規制バルブ装置。
【請求項6】
前記付勢手段が、前記安全弁と前記支持部材との間に配置されて前記安全弁を前記閉弁方向に付勢する構成であり、
前記開弁方向面が前記封止部の上流側の上流側面で構成されるとともに、
前記閉弁方向面が前記筒状部の下流側の下流側面で構成された
請求項に記載の一方向規制バルブ装置。
【請求項7】
前記装着空間に、減圧弁機構及び逆止弁機構とともに配置された
請求項5又は6に記載の一方向規制バルブ装置。
【請求項8】
前記逆止弁機構は、
前記装着空間内における逆止弁閉位置と逆止弁開位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記逆止弁開位置に向かって後退する逆止弁と、
前記逆止弁開位置から前記逆止弁閉位置に向かう逆止弁閉方向に前記逆止弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記逆止弁閉方向の付勢に抗して前記逆止弁閉位置から前記逆止弁開位置に向かう逆止弁開方向に前記逆止弁が移動するバネ力で構成する逆止弁付勢手段とで構成され、
前記逆止弁閉位置にある前記逆止弁における上流側空間と通じる部分に、
前記逆止弁開方向の圧力が作用する逆止弁開方向面より狭い面積の前記逆止弁閉方向の圧力が作用する逆止弁閉方向面が形成された
請求項に記載の一方向規制バルブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、カードルやバンドルと呼ばれる複数本のボンベ容器を組み付けた集合体に装着し、過剰圧力の流体を放出できる一方向規制バルブ装置、及び一方向規制バルブ装置に装着する安全弁機構体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ガスなどの流体を導通させるとともに、開放状態と封止状態と切り替える開閉弁を備えたバルブ装置において、貯蔵容器に所定圧力のガスを残すことができる、いわゆる残圧保持弁機構など、開閉弁とは異なり、流体の導通を規制する逆止弁機構が設けられることがある(特許文献1参照)。
【0003】
このような逆止弁機構には、特許文献1に示すように、閉弁位置と開弁位置とに進退自在な規制弁と、規制弁を閉弁位置に向かって付勢する付勢手段とで構成し、前記流路を導通する上流側の前記流体の圧力(上流側圧力)と付勢手段のバネ力とで規制弁を進退させて、流体の導通を規制することができる。
【0004】
詳しくは、特許文献1に記載されている逆止弁機構を備えた容器バルブは、開弁状態における流体の消費によって、容器内の流体の残量が減り、上流側圧力が所定圧力まで低下すると、規制弁が閉弁位置に移動して閉弁され、容器内に所定圧力の流体を残すことができる。
【0005】
しかしながら、このような構成の逆止弁機構を備えた特許文献1に記載の容器バルブは、付勢手段のバネ力によって規制弁を閉弁位置まで移動させているため、容器内に残す流体の所定圧力を高圧化するためには、バネを大型化してバネ力を向上させる必要があった。そのため、逆止弁機構や容器バルブをコンパクトに構成することができなかった
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-49427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、大型化することなく過剰圧力の流体を放出することができる一方向規制バルブ装置あるいは一方向規制バルブ装置に装着する安全弁機構体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、流体が通過する流路と、該流路の中間部分において開閉を切り替える開閉弁とを備えた一方向規制バルブ装置の前記流路における前記開閉弁より下流側に形成した装着空間に装着され、前記流体を放出する安全弁機構体であって、前記装着空間内において、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記開弁位置に向かって後退する安全弁と、前記安全弁を可動支持する支持部材と、前記開弁位置から前記閉弁位置に向かう閉弁方向に前記安全弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記閉弁方向の付勢に抗して前記閉弁位置から前記開弁位置に向かう開弁方向に前記安全弁が移動するバネ力で構成する付勢手段とを備え、前記装着空間に装着されるとともに、前記安全弁及び前記付勢手段を内部に収容するカセット枠体が備えられ、前記カセット枠体の内部に、減圧弁機構の一部が挿入可能な第1空間と、前記安全弁、前記支持部材及び付勢手段を挿入する第2空間と、前記第1空間と第2空間とを連通する径小な連通空間を有し、前記安全弁には、前記第2空間の前記閉弁位置において、前記連通空間の周囲に圧着して前記流路を封止する封止部と、該封止部の下流側に筒状部とが構成されるとともに、前記封止部及び前記筒状部を開閉方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記支持部材には、前記付勢手段の下流側端部から内側に挿入され、前記安全弁に形成された前記筒状部を進退自在に収容する有底円筒状の筒本体が設けられており、前記閉弁位置にある前記安全弁において、前記連通空間を介して前記第1空間と通じる部分に、前記開弁方向の圧力が作用する開弁方向面における開閉方向の投影面積より狭い投影面積を有する前記閉弁方向の圧力が作用する閉弁方向面が形成されたことを特徴とする。
【0009】
あるいは、この発明は、流体が通過する流路と、該流路の中間部分において開閉を切り替える開閉弁とを備えた一方向規制バルブ装置であって、流体を放出する上述の構成の安全弁機構を、前記装着空間内に装着したことを特徴とする。
【0010】
上記流体は、気体、液体、あるいはゲル体とすることができる。
上記開弁位置とは、上流側の流体の圧力が安全弁に作用して、付勢手段のバネ力に抗して後退して、流体が放出できる位置であれば、安全弁が静止せずともに、いずれの位置であってもよい。
【0011】
上述の一方向規制バルブ装置は、例えば、カードルやバンドルと呼ばれる複数本のボンベ容器を組み付けた集合体における配管に装着される配管バルブ(バンドルバルブ)であってもよいし、ボンベなどの容器に装着される容器バルブであってもよく、導通方向が一方向に限定されたバルブ装置であり、一方向に限定された導通方向は、消費方向及び充填方向のいずれであってもよい。
【0012】
上述の上流及び下流は、一方向に規制された導通方向における上流側及び下流側を示す。
上述の前記閉弁位置にある前記安全弁における上流側空間と通じる部分は、少なくとも前記安全弁が前記閉弁位置にある閉弁状態における上流側空間と連通した空間に露出していればよい。
【0013】
上記開閉方向は、前記開弁方向と前記閉弁方向とで構成する方向であり、換言すると前記安全弁の進退方向となる。
上述の前記開弁方向の圧力が作用する開弁方向面は、前記開弁方向に対向する向きの面であり、前記開弁方向(開閉方向)に対して直交する向きの面のみならず、交差する向きの面も含まれる。
【0014】
上述の前記閉弁方向の圧力が作用する閉弁方向面は、前記閉弁方向に対向する向きの面であり、前記閉弁方向(開閉方向)に対して直交する向きの面のみならず、交差する向きの面も含まれる。
なお、上述の開閉方向の投影面積は、前記開閉方向に直交する向きの面である場合は当該面の面積であり、前記開閉方向に交差する向きの面である場合は、当該面を前記開閉方向より見た面の面積、つまり開閉方向に投影された面積である。
【0015】
また、上述の前記開弁方向面及び前記閉弁方向面は、それぞれひとつの面で構成された場合のみならず、複数の面であってもよく、複数の面で構成する場合における投影面積は、複数の面の投影面積の合計とする。
【0016】
この発明により、大型化することなく過剰圧力の流体を放出できる。
詳述すると、前記装着空間内において、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記開弁位置に向かって後退する安全弁と、前記安全弁を可動支持する支持部材と、前記開弁位置から前記閉弁位置に向かう閉弁方向に前記安全弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記閉弁方向の付勢に抗して前記閉弁位置から前記開弁位置に向かう開弁方向に前記安全弁が移動するバネ力で構成する付勢手段とを備えているため、閉弁位置においては、付勢手段の閉弁方向のバネ力によって確実に閉弁することができる。逆に、前記安全弁に所定圧力以上の上流側の流体の圧力(以下において上流側圧力という)が作用することで、付勢手段のバネ力に抗して開弁位置に向かって前記安全弁を移動させて前記流体を放出することができる。
【0017】
また、前記上流側圧力が所定圧力まで低下すると、付勢手段のバネ力によって前記安全弁が前記閉弁位置となって閉弁されるため、前記流体の放出を止めることができる。
【0018】
このとき、前記安全弁の前記開弁方向面には前記開弁方向の圧力が作用しており、前記付勢手段は前記開弁方向の圧力に抗して前記安全弁を前記閉弁位置に移動させる必要があるが、前記開弁方向面より狭い面積の前記閉弁方向面には前記閉弁方向の圧力が作用する。
【0019】
このように、前記開弁方向面に作用する前記開弁方向の圧力と、前記閉弁方向面に作用する前記閉弁方向の圧力との向きが相反する両方向の圧力が前記安全弁には作用するが、前記開弁方向の圧力と前記閉弁方向の圧力とが打ち消し合い、前記安全弁には、前記開弁方向面に作用する前記開弁方向の圧力と、前記閉弁方向面に作用する前記閉弁方向の圧力との圧力差のみが作用することとなる。このとき、前記閉弁方向面は前記開弁方向面より投影面積が狭いため、前記開弁方向の圧力から前記閉弁方向の圧力を減じた圧力が作用する、つまり、前記開弁方向の圧力差が前記安全弁に作用することとなる。そのため、前記付勢手段は、前記開弁方向の圧力差に抗するバネ力を備えていれば、前記安全弁を前記閉弁位置に移動させることができる。このように、前記付勢手段は、前記開弁方向の圧力差に抗するバネ力を備えていればよく、前記開弁方向の圧力のみが作用する前記閉弁方向面を備えていない前記安全弁を備えた場合の付勢手段に比べ、前記付勢手段のバネ力を低減でき、コンパクト化を図ることができる。よって、大型化することなく過剰圧力の流体を放出できる。
【0020】
また、前記装着空間に装着されるとともに、前記安全弁及び前記付勢手段を内部に収容するカセット枠体が備えられているため、安全弁機構体をカセット構造化し、流体を放出する一方向規制バルブ装置を容易に構成することができる。
【0021】
詳述すると、カセット枠体の内部に前記安全弁及び前記付勢手段を収容することで安全弁機構体をカセット構造化することができる。
またカセット構造化した安全弁機構体を前記装着空間に装着することで、容易に安全弁機構体を有する一方向規制バルブ装置を構成することができる。
【0022】
この発明の態様として、前記付勢手段が、前記安全弁と前記支持部材との間に配置されて前記安全弁を前記閉弁方向に付勢する構成であり、前記開弁方向面が前記封止部の上流側の上流側面で構成されるとともに、前記閉弁方向面が前記筒状部の下流側の下流側面で構成されてもよい。
【0023】
この発明により、前記支持部材の前記筒本体に、前記安全弁の前記筒状部を進退自在に収容するとともに、前記付勢手段が該支持部材を反力として前記安全弁を前記閉弁方向に付勢するため、前記安全弁を前記開閉方向に対して正確に進退させることができる。
【0024】
また、前記閉弁方向面が前記封止部の前記上流側の上流側面で構成されるとともに、前記開弁方向面が、前記筒本体に収容される前記筒状部の前記下流側の下流側面で構成されるため、例えば、前記封止部に別途の開弁方向面を設ける場合に比べてコンパクトに構成することができる。
【0025】
またこの発明の態様として、前記装着空間に、減圧弁機構及び逆止弁機構とともに配置されてもよい。
この発明により、減圧弁によって流体を所定圧力に減圧できるとともに導通を規制できるため、高圧用の一方向規制バルブ装置であっても、大型化することなく、確実に所定圧力で残圧保持することができる。
【0026】
また、仮に、前記減圧弁機構に異常が生じて流体を十分に減圧できない場合であっても、前記安全弁機構を備えているため、逆止弁機構体を備えた一方向規制バルブ装置に接続された二次側の配管に十分に減圧できなかった流体が導通して損傷することを防止することができる。
【0027】
またこの発明の態様として、前記逆止弁機構は、前記装着空間内における逆止弁閉位置と逆止弁開位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記逆止弁開位置に向かって後退する逆止弁と、前記逆止弁開位置から前記逆止弁閉位置に向かう逆止弁閉方向に前記逆止弁を付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記逆止弁閉方向の付勢に抗して前記逆止弁閉位置から前記逆止弁開位置に向かう逆止弁開方向に前記逆止弁が移動するバネ力で構成する逆止弁付勢手段とで構成され、前記逆止弁閉位置にある前記逆止弁における上流側空間と通じる部分に、前記逆止弁開方向の圧力が作用する逆止弁開方向面より狭い面積の前記逆止弁閉方向の圧力が作用する逆止弁閉方向面が形成されてもよい。
【0028】
上述の上流及び下流は、前記逆止弁が作用する際に前記流体が導通する導通方向における上流側及び下流側を示す。
上述の前記逆止弁閉位置にある前記逆止弁における上流側空間と通じる部分は、少なくとも前記逆止弁が前記逆止弁閉位置にある逆止弁閉状態において上流側空間と連通した空間に露出していればよく、逆止弁閉状態において下流側空間に連通していない部分を指す。
【0029】
上記開閉方向は、前記逆止弁開方向と前記逆止弁閉方向とで構成する方向であり、換言すると前記逆止弁の進退方向となる。
上述の前記逆止弁開方向の圧力が作用する逆止弁開方向面は、前記逆止弁開方向に対向する向きの面であり、前記逆止弁開方向(開閉方向)に対して直交する向きの面のみならず、交差する向きの面も含まれる。
【0030】
なお、上述の開閉方向の投影面積は、前記開閉方向に直交する向きの面である場合は当該面の面積であり、前記開閉方向に交差する向きの面である場合は、当該面を前記開閉方向より見た面の面積、つまり開閉方向に投影された面積である。
【0031】
また、上述の前記逆止弁開方向面及び前記逆止弁閉方向面は、それぞれひとつの面で構成された場合のみならず、複数の面であってもよく、複数の面で構成する場合における投影面積は、複数の面の投影面積の合計とする。
【0032】
この発明により、大型化することなく残存保持する圧力を高圧化することができる。
詳述すると、前記装着空間内において、逆止弁閉位置と逆止弁開位置とを進退自在に配置し、上流側の前記流体の圧力によって前記逆止弁開位置に向かって後退する逆止弁と、前記逆止弁を前記逆止弁開位置から前記逆止弁閉位置に向かう逆止弁閉方向に付勢するとともに、上流側の前記流体の所定圧力以上の圧力により前記逆止弁閉方向の付勢に抗して前記逆止弁閉位置から前記逆止弁開位置に向かう逆止弁開方向に前記逆止弁を移動するバネ力で構成する逆止弁付勢手段とを備えているため、閉弁状態において、逆止弁付勢手段の逆止弁閉方向のバネ力によって逆止弁を逆止弁閉位置に維持することができる。
【0033】
逆に、前記逆止弁に所定圧力以上の上流側の流体の圧力(以下において上流側圧力という)が作用することで、逆止弁付勢手段のバネ力に抗して逆止弁開位置に向かって逆止弁を移動させて前記流体を導出することができる。
【0034】
このとき、前記逆止弁の前記逆止弁開方向面には前記逆止弁開方向の圧力が作用しており、前記逆止弁付勢手段は前記逆止弁開方向の圧力に抗して前記逆止弁を前記逆止弁閉位置に保持する必要があるが、前記逆止弁開方向面より狭い面積の前記逆止弁閉方向面には前記逆止弁閉方向の圧力が作用する。
【0035】
このように、前記逆止弁開方向面に作用する前記逆止弁開方向の圧力と、前記逆止弁閉方向面に作用する前記逆止弁閉方向の圧力との向きが相反する両方向の圧力が前記逆止弁には作用するが、前記逆止弁開方向の圧力と前記逆止弁閉方向の圧力とが打ち消し合い、前記逆止弁には、前記逆止弁開方向面に作用する前記逆止弁開方向の圧力と、前記逆止弁閉方向面に作用する前記逆止弁閉方向の圧力との圧力差のみが作用することとなる。
【0036】
このとき、前記逆止弁閉方向面は前記逆止弁開方向面より投影面積が狭いため、前記逆止弁開方向の圧力から前記逆止弁閉方向の圧力を減じた圧力が作用する、つまり、前記逆止弁開方向の圧力差が前記逆止弁に作用することとなる。そのため、前記逆止弁付勢手段は、前記逆止弁開方向の圧力差に抗するバネ力を備えていれば、前記逆止弁を前記逆止弁閉位置に保持することができる。
【0037】
このように、前記逆止弁付勢手段は、前記逆止弁開方向の圧力差に抗するバネ力を備えていればよく、前記逆止弁開方向の圧力のみが作用する、例えば前記逆止弁閉方向面を備えていない前記逆止弁を備えた場合の逆止弁付勢手段に比べ、前記逆止弁付勢手段のバネ力を低減でき、コンパクト化を図ることができる。よって、大型化することなく残存保持する圧力を高圧化することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明により、大型化することなく過剰圧力の流体を放出することができる一方向規制バルブ装置あるいは一方向規制バルブ装置に装着する安全弁機構体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】消費専用バルブ装置の正面図。
図2】消費専用バルブ装置のb-b断面図。
図3】消費専用バルブ装置が装着されるバンドルの概略構成図。
図4】複合弁機構の説明図。
図5】複合弁機構の断面斜視図。
図6】複合弁機構の分解断面図による説明図。
図7】減圧安全弁カセットの分解断面図。
図8】逆止弁カセットの分解断面図。
図9】複合弁機構の装着前の断面斜視図による説明図。
図10】複合弁機構の組み付け前の断面斜視図による説明図。
図11】減圧安全弁カセットの分解断面斜視図。
図12】逆止弁カセットの分解断面斜視図。
図13】減圧安全弁カセットにおける減圧弁機構の説明図。
図14】逆止弁カセットの説明図。
図15】減圧安全弁カセットにおける安全圧弁機構の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0040】
この発明の一実施形態である消費専用バルブ装置1について、図1乃至図15とともに説明する。
なお、図1は消費専用バルブ装置1の正面図を示し、図2は消費専用バルブ装置1のb-b断面図を示し、図3は消費専用バルブ装置1が装着されるバンドルVの概略構成図を示し、図4は複合弁機構100の説明図を示し、図5は複合弁機構100の断面斜視図を示し、図6は複合弁機構100の分解断面図による説明図を示し、図7は複合弁機構100の減圧安全弁カセット300の分解断面図を示し、図8は複合弁機構100の逆止弁カセット200の分解断面図を示し、図9は複合弁機構100の装着前の断面斜視図による説明図を示し、図10は複合弁機構100の断面斜視図による説明図を示し、図11は減圧安全弁カセット300の分解断面斜視図を示し、図12は逆止弁カセット200の分解断面斜視図を示し、図13は減圧安全弁カセット300における減圧弁機構の説明図を示し、図14は逆止弁カセット200の説明図を示し、図15は減圧安全弁カセット300における安全弁ユニット400の説明図を示している。
【0041】
詳述すると、図4(a)は、図1におけるa-a矢視方向の複合弁機構100の断面図を示し、図4(b)は同方向のアウトレット40の断面図を示している。
図6(a)は複合弁機構100の分解断面図を示し、図6(b)は複合弁機構100の断面図を示している。
【0042】
図8は、逆止弁カセット200の分解断面図に加えて、チェック弁230の分解断面図を併記している。
図10(a)は逆止弁カセット200と減圧安全弁カセット300とを組み付ける前の状態の断面図を示し、図10(b)は複合弁機構100の断面図を示している。
【0043】
また、図13(a)は減圧安全弁カセット300の断面図を示し、図13(b)は封止状態の減圧安全弁カセット300の図13(a)におけるa部拡大断面図を示し、図13(c)は減圧状態の減圧安全弁カセット300の図13(a)におけるa部拡大断面図を示している。
【0044】
また、図14(a)は逆止弁カセット200の断面図を示し、図14(b)は閉弁状態の逆止弁カセット200の図14(a)におけるb部拡大断面図を示し、図14(c)は開弁状態の逆止弁カセット200の図14(a)におけるb部拡大断面図を示している。
【0045】
また、図15(a)は安全弁ユニット400の断面図を示し、図15(b)は封止状態の安全弁ユニット400の図15(a)におけるc部拡大断面図を示し、図15(c)は放出状態の安全弁ユニット400の図15(a)におけるc部拡大断面図を示している。
【0046】
なお、図2では、アウトレット内二次側流路xに装着する複合弁機構100の図示を省略し、図5及び図9乃至図12では、内部構成の理解を容易にするため手前側の一部を切欠いて図示するとともに、Oリング及びコイルスプリングの図示を省略している。また、図7,8では、各種Oリングを組み付けた状態の断面図を図示している。
【0047】
消費専用バルブ装置1は、図3に示すように、バンドルVに装着される消費専用のバルブ装置である。詳述すると、消費専用バルブ装置1は、複数本のボンベ容器Bを組付けて構成した集合体であるバンドルV(カードルとも呼ばれる)において充填側のバルブ装置1aとともに、ガスの消費側に組み付けられ、ガスを使用する機器等が接続される。
【0048】
このようにボンベ容器Bの消費側に組み付けられる消費専用バルブ装置1は、縦長のハウジング31と、ハウジング31の下部において、バンドルVの配管pに螺合して取り付けられる螺合取付け部32と、ハウジング31の中段付近において側方に突出する態様のアウトレット40と、ハウジング31の上部において装着される閉止弁機構50とで構成している。
【0049】
なお、閉止弁機構50における各構成要素同士の対向部分、あるいは閉止弁機構50とハウジング31との対向部分における適宜の箇所にはOリングを設置するが、Oリングの図示や詳しい説明については適宜省略する。
【0050】
ハウジング31の内部には、図2に示すように、上部において閉止弁機構50の装着を許容する閉止弁装着凹部61、閉止弁装着凹部61の下端と螺合取付け部32の下端まで連通する一次側流路62、閉止弁装着凹部61の下端からアウトレット40の先端まで連通する二次側流路63を備えている。
【0051】
閉止弁装着凹部61は上方が開放された略円筒形の凹部であり、閉止弁装着凹部61の底面には、一次側流路62の上端が連通し、上端開口62aが形成され、上端開口62aの開口外縁に沿って上方に突出する開口弁座62bが形成されている
【0052】
そして、ハウジング31には、閉止弁装着凹部61、一次側流路62及び二次側流路63によって、螺合取付け部32の下端からアウトレット40の先端まで連通する流路60が形成されている。
なお、アウトレット40の内部に形成され、二次側流路63の一部を構成するアウトレット内二次側流路xやハウジング内二次側流路64については、複合弁機構100とともに後述する。
【0053】
閉止弁装着凹部61に装着する閉止弁機構50は、図2に示すように、回転ハンドル51と、グランドナット52と、スピンドル53と、中間伝動具54と、中間伝動具54の底面に装着した閉止部材55とで構成している。
【0054】
回転ハンドル51は、8箇所突出する波形の外周縁を有する平面視略円形雲形に形成され、スピンドル53の上部の被嵌合部53aの嵌合を許容する嵌合部51aを備えている。
グランドナット52は、頭部ナット部52aと、閉止弁装着凹部61の内面に形成した雌ネジと螺合する雄ネジ部52bとで構成する中空の略円筒形である。
【0055】
スピンドル53は、図2に示すように、回転ハンドル51の嵌合部51aに嵌合する被嵌合部53aを上部に備え、中間伝動具54のスピンドル嵌合凹部54aに嵌合する嵌合凹部53bを下部に備えている。
【0056】
中間伝動具54は、図2に示すように、略円柱状であり、スピンドル53の嵌合凹部53bの嵌合を許容するスピンドル嵌合凹部54aを上端に備え、閉止部材55の嵌合を許容する閉止部材嵌合凹部54bを下部に備えている。
閉止部材55は、図2に示すように、中間伝動具54の閉止部材嵌合凹部54bに嵌合する平面視円形リング状の弾性部材であり、閉弁状態で開口弁座62bが食い込み可能に構成している。
【0057】
このように、回転ハンドル51、グランドナット52、スピンドル53、中間伝動具54、及び閉止部材55で構成する閉止弁機構50は、中間伝動具54の閉止部材嵌合凹部54bに閉止部材55を嵌合させるとともに、スピンドル53の嵌合凹部53bを中間伝動具54のスピンドル嵌合凹部54aに嵌合し、スピンドル53にグランドナット52を装着して、グランドナット52の雄ネジ部52bと閉止弁装着凹部61の雌ネジと螺合させて、閉止弁装着凹部61に装着する。そして、スピンドル53の被嵌合部53aに回転ハンドル51の嵌合部51aを嵌合して、閉止弁機構50の組み付けを完了する。
【0058】
このように構成した閉止弁機構50は、回転ハンドル51を締め付け方向に螺入することで、スピンドル53を介して中間伝動具54を下方に押し付ける。このとき、中間伝動具54の閉止部材嵌合凹部54bに嵌合した閉止部材55に上端開口62aの周囲に形成した開口弁座62bが食い込み、閉止部材55によって上端開口62aを封止する。この状態を封止状態とする。
【0059】
逆に、回転ハンドル51を緩み方向に回転させて、スピンドル53を螺出すると、スピンドル53を介して、中間伝動具54が上方に移動するため、上端開口62aは開放され、一次側流路62、閉止弁装着凹部61及び二次側流路63が連通し、流路60は導通状態となる。この状態を開放状態とする。
【0060】
次に、アウトレット40や、アウトレット40に形成され、流路60の二次側流路63の一部を構成するアウトレット内二次側流路xについて、図2及び図4(b)とともに説明する。
アウトレット40は、図示省略するガスを使用する器具の接続を許容する接続許容部41を有する横向きの略円柱状であり、軸方向に貫通するアウトレット内二次側流路xを内部に形成している。
【0061】
なお、以下の説明では、ハウジング31の内部に形成された二次側流路63をハウジング内二次側流路64とし、アウトレット40内部に形成された二次側流路63をアウトレット内二次側流路xとし、ハウジング内二次側流路64とアウトレット内二次側流路xとで二次側流路63を平面視T字型となるように構成している。
【0062】
アウトレット内二次側流路xは、図4(b)に示すように、接続許容部41側から順(図4において左側から右側に向かう方向)に、第1空間x1と、第2空間x2と、第3空間x3、第4空間x4、径大な第5空間x5、及び第6空間x6、第6空間x6で軸方向に貫通する略円筒状の貫通空間を構成している。
なお、以下の説明において、図4に矢印で示す方向を消費方向Dとするとともに、消費方向における上流側と下流側を、上流側Du,下流側Ddと示す。また、消費方向Dは、後述する軸方向と一致する方向である。
【0063】
第1空間x1は上述のガスを使用する機器等に接続された配管の接続部を接続する空間である。
第2空間x2は第1空間x1より径小な空間であり、第3空間x3は第2空間x2より径大で第1空間x1の開放端に比べてひと回り大きな径の径小な空間であり、第4空間x4は第1空間x1より径大であり、且つ段階的に径大化する空間である。また、第5空間x5は第4空間x4の最大径部より径大で、第6空間x6は第5空間x5より径大で且つ後方が開放された空間である。
【0064】
なお、第4空間x4は、後述する上流側空間Yを介して、ハウジング内二次側流路64と接続されている。また、第6空間x6の内面には、第6空間x6に挿入される減圧弁ケース330の前胴部331の外周面に形成したネジ山337と螺合するネジ溝x6aを形成している。
【0065】
上述のアウトレット内二次側流路xの第3空間x3乃至第6空間x6に亘って装着され、閉止弁機構50の開放状態において、残圧保持機構、減圧機構及び安全弁機構として作用する複合弁機構100について、図4乃至図15とともに説明する。
【0066】
アウトレット内二次側流路xに装着される複合弁機構100は、逆止弁カセット200と、減圧安全弁カセット300とで構成し、下流側Ddから上流側Duに向かってこの順で配置し、第3空間x3に逆止弁カセット200を挿着し、第4空間x4乃至第6空間x6にかけて減圧安全弁カセット300を挿着する。
【0067】
まず、図7及び図11に基づいて、第4空間x4乃至第6空間x6にかけて挿着する減圧安全弁カセット300について説明する。
減圧安全弁カセット300は、シール座体310、減圧ピストン320、減圧弁ケース330、第2コイルスプリング340、弁箱体350、各種Oリング360(361~366)及び安全弁ユニット400とで構成し、下流側Ddから上流側Duに向かってこの順で配置している。
【0068】
シール座体310は、減圧ピストン320の下流側DdにOリング361を装着するための座体であり、下流側Ddにおいて径外側に突出するフランジ部311と、減圧ピストン320の下流側Ddに挿入される螺合筒部312とで構成され、内部に軸方向(消費方向D)の貫通孔313を有する略円筒状である。なお、フランジ部311と螺合筒部312との間に形成された装着凹部314にOリング362を嵌め込んでいる。また、シール座体310の上流側Duの外周面にネジ山315を形成している。
【0069】
減圧ピストン320は、シール座体310の螺合筒部312の螺入を許容する前胴部321と、後述する弁箱体350の前胴部351に螺入する後胴部323と、前胴部321と後胴部323との間の中胴部322とで、内部に軸方向(消費方向D)の貫通空間325を有する略円筒状に構成している。また、減圧ピストン320は中胴部322の外周面及び後胴部323の後方の外周面に形成したOリング溝324にOリング363,364を嵌め込んでいる。
【0070】
なお、前胴部321の内面には、シール座体310のネジ山315と螺合するネジ溝321aを形成し、後胴部323の上流側Duの外周面にはネジ山323aを形成している。
また、シール座体310と減圧ピストン320とを一体構成してもよい。
【0071】
減圧弁ケース330は、アウトレット内二次側流路xに挿入される前胴部331と、組み付け状態においてアウトレット40から後方に突出する後胴部332とで構成し、内部に消費方向Dに貫通する貫通孔333を有する略円筒状で構成している。
【0072】
前胴部331の下流側Ddには、減圧ピストン320の中胴部322に外嵌するとともに、チェック弁ケース260の上流側筒部263に上流側Duから螺入する下流側縮径部335を備えている。また、下流側縮径部335の外周面には、後述するチェック弁ケース260の上流側筒部263のネジ溝269に螺合するネジ山335aを形成し、後胴部332の内面には、安全弁ケース410のネジ山415と螺合するネジ溝332aを形成している。また、前胴部331の上流側Duの外周面に形成したOリング溝336にOリング365を嵌め込んでいる。
【0073】
前胴部331は、アウトレット40のアウトレット内二次側流路xにおける第6空間x6に螺入され、前胴部331の外周には、第6空間x6の内面に形成されたネジ溝x6aに螺合するネジ山337を形成している。
【0074】
また、貫通孔333は、下流側縮径部335に対応する箇所の小径貫通孔333a、前胴部331に対応する箇所の中間貫通孔333b、及び後胴部332に対応する箇所の大径貫通孔333cで構成している。また、中間貫通孔333bにおける下流側Ddに後述する第2コイルスプリング340の反力となる反力支持部338を形成している。
【0075】
第2コイルスプリング340は、後述する弁箱体350の前胴部351に外嵌するコイルスプリングであり、組み付け状態において、減圧弁ケース330の反力支持部338を反力として、弁箱体350のフランジ部353を上流側Duに向かって付勢するように構成されている。
【0076】
弁箱体350は、減圧ピストン320の後胴部323に上流側Duから外嵌する前胴部351と、後述する安全弁ユニット400の安全弁ケース410の下流側凹部412に挿入される挿入後胴部352と、前胴部351と挿入後胴部352との間で径外方向に突出するフランジ部353とで略円筒状に構成している。また、弁箱体350は、内部に消費方向Dに貫通する貫通空間354を有している。
【0077】
なお、減圧ピストン320の後胴部323の挿入を許容する前胴部351の内面には、挿入された後胴部323のネジ山323aと螺合するネジ溝351aを形成している。
また、挿入後胴部352の後方外周面に形成したOリング溝355にOリング366を嵌め込んでいる。
また、フランジ部353には、消費方向D(軸方向)に貫通する貫通孔356を周方向に複数設けている。
【0078】
安全弁ユニット400は、安全弁ケース410と、リリーフ弁420と、第3コイルスプリング430と、リリーフ弁筒体440と、各種Oリング450(451,452)と、シールパッキン460とで構成している。
【0079】
安全弁ケース410は、減圧弁ケース330の後胴部332の内部に挿入される略円柱状であり、下流側Ddに弁箱体350の挿入後胴部352の挿入を許容する下流側凹部412を有している。
【0080】
また、下流側凹部412の上流側Duには、後述するリリーフ弁420、第3コイルスプリング430、及びリリーフ弁筒体440を挿入する円筒状のリリーフ空間411を有している。なお、リリーフ空間411と下流側凹部412とは径小な連通空間413によって消費方向Dに連通している。
【0081】
安全弁ケース410の下流側Ddの外周面に形成したOリング溝414にOリング451を嵌め込んでいる。また、安全弁ケース410の外面には、後胴部332の内面に形成したネジ溝332aと螺合するネジ山415を形成し、安全弁ケース410のリリーフ空間411における内面には、後述するリリーフ弁筒体440のネジ山444と螺合するネジ溝416を形成している。
【0082】
また、ネジ山415の上流側Duには、径外側に拡がるフランジ部417が設けられている。また、フランジ部417の上流側Duには、径方向に貫通し、リリーフ空間411と連通する径方向連通孔419を周方向における対向する二か所に設けている。
【0083】
リリーフ弁420は、下流側Ddに配置され径外側に突出するフランジ部421と、後述するリリーフ弁筒体440の収容空間441に挿入される挿入筒部422とで構成し、内部に軸方向(消費方向D)の貫通孔423を有している。
【0084】
フランジ部421の下流側Ddにはパッキン溝424が形成され、シールパッキン460が嵌め込まれている。また、挿入筒部422の上流側Duの外周面に形成されたOリング溝425にOリング452を嵌め込んでいる。
【0085】
なお、フランジ部421の下流側Ddの端面を安全弁上流側面421aとし、挿入筒部422の上流側Duの端面を安全弁下流側面422aとしている。安全弁上流側面421aと安全弁下流側面422aとは消費方向Dからみて円形リング状であるが、挿入筒部422より大径なフランジ部421の安全弁上流側面421aは、小径な挿入筒部422の安全弁下流側面422aに比べて消費方向Dの投影面積が広くなる。
【0086】
第3コイルスプリング430は、組み付け状態において、筒本体442に外嵌するとともに、リリーフ弁420のフランジ部421とリリーフ弁筒体440のフランジ部443との間に配置されるコイルスプリングであり、リリーフ弁筒体440のフランジ部443を反力として、リリーフ弁420を下流側Ddに付勢する構成である。
【0087】
リリーフ弁筒体440は、リリーフ弁420の挿入筒部422を収容可能な収容空間441を有する下流側Ddが開放された有底円筒状の筒本体442と、筒本体442の上流側Duに設けられ、径外側に突出するフランジ部443とで構成されている。フランジ部443の径外側先端には、リリーフ空間411のネジ溝416と螺合するネジ山444を形成している。
【0088】
このように各要素が構成された安全弁ユニット400は、筒本体442に外嵌するとともに、リリーフ弁420のフランジ部421とリリーフ弁筒体440のフランジ部443との間に第3コイルスプリング430を配置したリリーフ弁420、リリーフ弁筒体440、及び第3コイルスプリング430を組み付けた状態で、安全弁ケース410のリリーフ空間411に挿入し、リリーフ弁筒体440のネジ山444をネジ溝416に螺合して、組み付けて一体化する。このとき、安全弁ケース410にネジ溝416にネジ山444が螺合されたリリーフ弁筒体440のフランジ部443を反力とした第3コイルスプリング430によって下流側Ddに付勢されたリリーフ弁420のパッキン溝424に嵌め込まれたシールパッキン460は、連通空間413の上流側Duの周囲に圧着してシールすることができる。
【0089】
また、Oリング361を下流側Ddから挟み込むようにシール座体310を組み付けた減圧ピストン320の後胴部323を下流側Ddから減圧弁ケース330の小径貫通孔333aに挿入するとともに、前胴部351に第2コイルスプリング340を外嵌させた弁箱体350を上流側Duから中間貫通孔333bに挿入し、減圧ピストン320の後胴部323を貫通空間354に挿入するとともに、後胴部323のネジ山323aとネジ溝351aとを螺合させて減圧ピストン320と弁箱体350とを一体化する。
【0090】
さらに、リリーフ弁420、第3コイルスプリング430及びリリーフ弁筒体440を組み付けた安全弁ケース410を上流側Duから貫通孔333に挿入する。このとき、安全弁ケース410の下流側凹部412に弁箱体350の挿入後胴部352が挿入され、安全弁ケース410のネジ山415をネジ溝332aに螺合することで一体化され、減圧安全弁カセット300の組み付けは完了する。
このとき、反力支持部338を反力として、一体化されたシール座体310、減圧ピストン320及び弁箱体350は、減圧弁ケース330に対して上流側Duに向かって付勢されることとなる。
【0091】
次に、第3空間x3に挿着される逆止弁カセット200について、図8及び図12に基づいて説明する。
逆止弁カセット200は、チャック弁筒体210と、第1コイルスプリング220と、チェック弁230と、チェック弁ケース260と、リングフィルタ270と、各種Oリング280(281,282)とで構成している。
【0092】
チャック弁筒体210は、チェック弁230の挿入筒部231を収容可能な収容空間211を有する上流側Duが開放された有底円筒状の筒本体212と、筒本体212の下流側Ddに設けられ、径外側に突出するフランジ部213とで構成している。
【0093】
また、フランジ部213の径外側先端には、後述するチェック弁ケース260の縮径貫通孔261の内面に形成されたネジ溝267と螺合するネジ山214が設けられ、フランジ部213の下流側Ddには下流側Ddが開放された開放空間215を形成している。そして、フランジ部213には、上流側Duと開放空間215とを連通する連通孔216を形成している。
【0094】
第1コイルスプリング220は、組み付け状態において、筒本体212に外嵌するとともに、チェック弁230のフランジ部232とチャック弁筒体210のフランジ部213との間に配置されるコイルスプリングであり、チャック弁筒体210のフランジ部213を反力として、チェック弁230を上流側Duに付勢する構成である。
【0095】
チェック弁230は、Oリング282を消費方向Dの両側から挟み込むように、上流側Duのシール座体250と下流側Ddのチェック弁本体240とを組み付けて構成している。
チェック弁本体240は、チャック弁筒体210の収容空間211に挿入される挿入筒部241と、上流側Duに配置され径外側に突出するフランジ部242とで構成し、後述する内部に軸方向(消費方向D)の貫通孔243を有している。なお、貫通孔243の上流側Duには、後述するシール座体250の挿入筒部251の外周面に形成したネジ山254と螺合するネジ溝245が形成されている。
また、挿入筒部241の下流側Ddの外周面に形成されたOリング溝244にOリング281を嵌め込んでいる。
【0096】
シール座体250は、チェック弁本体240の上流側DuにOリング282を装着するための座体であり、チェック弁本体240における貫通孔243の上流側Duに挿入される挿入筒部251と、上流側Duにおいて径外側に突出するフランジ部252とで構成され、内部に軸方向(消費方向D)の貫通孔253を設けている。また、挿入筒部251の外周面には、貫通孔243の上流側Duに形成されたネジ溝245に螺合するネジ山254が形成されている。
【0097】
このように構成したチェック弁本体240及びシール座体250は、フランジ部242とフランジ部252との間にOリング282を配置するとともに、チェック弁本体240の上流側Duからシール座体250の挿入筒部251を貫通孔243に挿入し、ネジ山254とネジ溝245とを螺合して一体化してチェック弁230を構成する。
【0098】
このように構成したチェック弁230では、チェック弁本体240の挿入筒部241でチェック弁230の挿入筒部231を構成し、シール座体250のフランジ部252でチェック弁230のフランジ部232を構成している。また、チェック弁本体240の貫通孔243とシール座体250の貫通孔253とは連通しており、貫通孔243と貫通孔253とでチェック弁230の連通孔233を構成している。
【0099】
また、チェック弁230の挿入筒部231を構成する挿入筒部241の下流側Ddの端面を下流側面231aとし、チェック弁230のフランジ部232を構成するフランジ部252の上流側Duの端面を上流側面232aとしている。下流側面231aと上流側面232aとは消費方向Dからみて円形リング状であり、フランジ部252と挿入筒部241とはほぼ同径であるが、貫通孔253に比べて貫通孔243が大径であるため、下流側面231aは、上流側面232aに比べて消費方向Dの投影面積が狭くなる。
なお、チェック弁本体240とシール座体250とは一体構成してもよい。
【0100】
チェック弁ケース260は、消費方向Dに貫通する縮径貫通孔261を有する略円筒状であり、下流側Ddから上流側Duに向かって下流側筒部262と上流側筒部263とで構成しており、下流側筒部262と上流側筒部263との間に、縮径貫通孔261を上流側Duと下流側Ddとを仕切る仕切り部264を設けている。
【0101】
仕切り部264には縮径孔265を設けており、縮径貫通孔261のうち下流側筒部262に対応する下流側縮径貫通孔261aと上流側筒部263に対応する上流側縮径貫通孔261bとを縮径孔265で連通している。
なお、仕切り部264において縮径孔265の周縁部に沿って下流側Ddに突出する周縁突出部265aを形成している。
【0102】
下流側筒部262の外周面における上流側Duに形成したOリング溝266にOリング283を嵌め込んでおり、下流側筒部262の内面の下流側Ddには、チャック弁筒体210のネジ山214と螺合するネジ溝267を形成している。
【0103】
上流側筒部263の下流側Ddにおける周方向の対向する二か所に、径外側と上流側縮径貫通孔261bとを連通する径方向連通孔268を設けている。また、上流側筒部263の消費方向Dの中央付近に、下流側縮径部335の外周面に形成したネジ山335aと螺合するネジ溝269を形成している。
【0104】
チェック弁ケース260の上流側筒部263に外嵌するとともに、アウトレット内二次側流路xの第4空間x4の下流側Ddにおける内周面に沿って配置するリングフィルタ270は、径方向の厚みが薄く、消費方向Dに貫通する内部空間271を有する円筒状に構成しており、アウトレット内二次側流路xへのダストの侵入を防止している。
【0105】
このように各要素が構成された逆止弁カセット200は、チェック弁230の挿入筒部231をチャック弁筒体210の収容空間211に上流側Duから挿入するが、このとき、収容空間211に外嵌した第1コイルスプリング220は、チャック弁筒体210のフランジ部213とチェック弁230のフランジ部232との間に配置されることとなる。
【0106】
上述のように、フランジ部213とフランジ部232との間に第1コイルスプリング220が配置され、挿入筒部231が収容空間211に挿入された状態のチャック弁筒体210及びチェック弁230を下流側Ddからチェック弁ケース260の下流側縮径貫通孔261aに挿入し、チャック弁筒体210のネジ山214とチェック弁ケース260のネジ溝267とを螺合することでチェック弁ケース260にチャック弁筒体210を装着することができる。また、チェック弁ケース260の上流側筒部263にリングフィルタ270を外嵌することで逆止弁カセット200の組み付けは完了する。
【0107】
このとき、チェック弁ケース260のネジ溝267にネジ山214が螺合されたチャック弁筒体210のフランジ部213を反力とした第1コイルスプリング220によって、チェック弁230は上流側Duに向かって付勢されているため、図14(b)に示すように、チェック弁230に装着されたOリング282は、仕切り部264に設けられた周縁突出部265aに押し付けられたシール状態となり、縮径孔265を封止することができる。この封止状態における上流側Duを上流側空間Yとする。
【0108】
なお、上述のような封止状態において、チャック弁筒体210の収容空間211内部は、チェック弁230の連通孔233を介して縮径孔265の上流側Duと連通しており、上流側空間Yとなる。また、この封止状態において、チェック弁230の上流側面232aは縮径孔265の上流側Duにおいて上流側空間Yに露出しており、収容空間211に収容されたチェック弁230の挿入筒部231の下流側面231aも、収容空間211の内部における上流側空間Yに露出する態様となる。
【0109】
上述のようにして組み付けられた逆止弁カセット200と減圧安全弁カセット300とは、図6(a)及び図10(a)に示すように、減圧安全弁カセット300の下流側縮径部335を逆止弁カセット200の上流側縮径貫通孔261bに挿入し、減圧弁ケース330の下流側縮径部335の外周に形成されたネジ山335aと、チェック弁ケース260の上流側筒部263の内面に形成されたネジ溝269とを螺合することで一体化され、複合弁機構100を構成することができる(図6(b)及び図10(b)参照)。
【0110】
このようにして組み付けられた複合弁機構100は、アウトレット40におけるアウトレット内二次側流路xに対して上流側Duから挿入され、減圧安全弁カセット300のネジ山337が第6空間x6の内面に形成されたネジ溝x6aと螺合することで複合弁機構100をアウトレット40に装着することができる。なお、この装着状態おいて、第3空間x3に逆止弁カセット200が配置されるとともに、第4空間x4から第6空間x6に亘って減圧安全弁カセット300が配置されることとなる。
【0111】
このようにしてアウトレット内二次側流路xに組み付けられた複合弁機構100は、図4(a)に示すとともに、上述したように、第1コイルスプリング220によって上流側Duに付勢された逆止弁カセット200のOリング282が、第3空間x3に挿入されたチェック弁ケース260の仕切り部264に設けられた周縁突出部265aに押し付けられ、第2コイルスプリング340によって上流側Duに付勢された弁箱体350の挿入後胴部352が安全弁ケース410の下流側凹部412に挿入されているため、閉弁状態となる(初期状態)。
このとき、中間貫通孔333bにおいて、第2コイルスプリング340が配置されている減圧ピストン320及び弁箱体350の径外側は、貫通空間325,354と仕切られた外側空間Zを構成している(図13(b)参照)。
【0112】
次に、図4(a)に示すような初期状態(閉弁位置)から、回転ハンドル51を緩み方向に回転させて、スピンドル53を螺出して開放状態とすると、バンドルVのボンベ容器Bに充てんしていたガスは一次側流路62、閉止弁装着凹部61及び二次側流路63を通り、ハウジング内二次側流路64を介して、上流側空間Yに流入する。さらに、上流側空間Yに流入したガスは、チェック弁ケース260の径方向連通孔268を通り、減圧安全弁カセット300の内部に流入する。
【0113】
減圧安全弁カセット300の内部に流入したガスは、開弁位置にあるシール座体310の貫通孔313、減圧ピストン320の貫通空間325及び弁箱体350の貫通空間354を通り、下流側凹部412及び連通空間413に達する。
【0114】
下流側凹部412及び連通空間413に達したガスの圧力、つまり上流側空間Yにおけるガスの圧力と外側空間Zの圧力との圧力差が上流側Duに付勢する第2コイルスプリング340のバネ力より大きいと、シール座体310、減圧ピストン320及び弁箱体350は、第2コイルスプリング340のバネ力に抗して下流側Ddに移動して開弁位置となる。
【0115】
このようにして、ガスの圧力によって、シール座体310、減圧ピストン320及び弁箱体350の下流側Ddと上流側Duの移動を高速で繰り返して、ガスは、上流側空間Yから第4空間x4まで流入するため、その面積差によってガスは所定の圧力に減圧され、減圧安全弁カセット300は減圧弁機構として作用することができる。
【0116】
さらに、減圧されて第4空間x4まで流入したガスは、その圧力によって、Oリング282が周縁突出部265aに押し付けられた閉弁位置にあるチェック弁230を、図14(b)に示すように、第1コイルスプリング220のバネ力に抗して下流側Ddに移動させて開弁位置とし、第2空間x2及び第1空間x1よりガスを導出し、消費することができる(消費状態:図14(c)参照)。
【0117】
なお、この消費状態において、バンドルVのガスの消費を続けると、バンドルVのガスの残量が減り、圧力が低下していく。
このようにバンドルVのガスの圧力が低下していくと、減圧安全弁カセット300によって減圧されることなく、つまり減圧安全弁カセット300が閉弁位置のまま、逆止弁カセット200に直接作用することとなるが、逆止弁カセット200に作用する上流側空間Yのガス(上流側ガスという)の圧力(上流側圧力P)が残圧保持する圧力、つまり保持圧力まで低下すると、図14(b)に示す開放状態から、第1コイルスプリング220のバネ力によってチェック弁230が上流側Duに移動して、Oリング282が周縁突出部265aに押し付けられて封止状態となり、つまり、図14(c)に示す初期状態に戻り、逆止弁カセット200はバンドルVに保持圧力のガスを残存させる残圧保持として機能することができる。
【0118】
このとき、上流側圧力(保持圧力)Pは、図14(b)に示すように、チェック弁230の連通孔233を通り、上流側空間Yの一部であるチャック弁筒体210の収容空間211において、チェック弁230の下流側面231aに対して上流側Duに向かって作用することとなる。
【0119】
したがって、チェック弁230に対して下流側Ddに向かう上流側圧力Pは、チェック弁230の上流側Duの端面である上流側面232aの面積とチェック弁230の下流側Ddの端面である下流側面231aの面積との差分に応じた圧力(以下において面積差分圧力)となり、チェック弁230を上流側Duに移動させる第1コイルスプリング220のバネ力は、上記面積差分圧力に抗するバネ力を有していればよく、上流側面232aの面積に応じて作用する圧力に抗する場合に比べてコンパクトなコイルばねを用いることができる。
【0120】
また、この消費状態からバンドルVの圧力が低下し、逆止弁カセット200に作用する上流側圧力が低下して初期状態に戻るまでの間において、上流側圧力が保持圧力に近づくと、第1コイルスプリング220のバネ力によって第1コイルスプリング220が上流側Duに移動し、縮径貫通孔261にOリング282が近づき、ガスの導通量が低下するおそれがあるが、チャック弁筒体210に連通孔216を設けているため、ガスは、連通孔216を通って第2空間x2及び第1空間x1に十分な量のガスを導通させることができる。
【0121】
また、上述の消費状態において、減圧安全弁カセット300に流入したガスの圧力が高い過圧状態(以下において過剰圧力Poという)であると、図15(b)に示すように第3コイルスプリング430によって下流側Ddに付勢され、連通空間413を封止していたリリーフ弁420を、第3コイルスプリング430のバネ力に抗して上流側Duに移動させ(図15(c)参照)、貫通孔423を通り、安全弁ケース410の径方向連通孔419から放出することができる。
【0122】
なお、過剰圧力Poは、図15(b)に示すように、封止状態のリリーフ弁420の貫通孔423を通り、リリーフ弁筒体440の収容空間441において、リリーフ弁420の挿入筒部422の上流側Duの端面にも上流側Duに向かって作用することとなる。
【0123】
したがって、リリーフ弁420に対して上流側Duに向かう過剰圧力Poは、リリーフ弁420のフランジ部421の安全弁上流側面421aの面積とリリーフ弁420の上流側Duの端面の面積との差分に応じた過剰圧力Poとなる。したがって、リリーフ弁420を上流側Duに移動させる第3コイルスプリング430のバネ力は、過剰圧力Poに抗するバネ力を有していればよく、リリーフ弁420のフランジ部421の安全弁上流側面421aの面積に応じて作用する圧力に抗する場合に比べて、同じコイルばねで大型の安全弁ユニット400を構成することができる。
【0124】
また上述の消費状態で、回転ハンドル51を締め付け方向に回転させて、スピンドル53を螺入して封止状態とすると、ハウジング内二次側流路64及び上流側空間Yを介したアウトレット内二次側流路xへのガスの流入は停止するため、上述の説明の逆の順序で、図4(a)に示すような初期状態に戻る、つまり複合弁機構100は開弁位置となり、弁箱体350は閉弁位置となる。
【0125】
このように、ガスが通過する流路60と、流路60の閉止弁装着凹部61において開閉を切り替える中間伝動具54とを備えた消費専用バルブ装置1の流路60における中間伝動具54より下流側Ddに形成したアウトレット内二次側流路xに装着され、ガスの導通を規制する逆止弁カセット200及び、逆止弁カセット200を有する複合弁機構100を備えた消費専用バルブ装置1として、アウトレット内二次側流路xにおいて、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側空間Yのガスの上流側圧力Pによって開弁位置に向かって後退するチェック弁230と、開弁位置から閉弁位置に向かう上流側Duにチェック弁230を付勢するとともに、上流側のガスの所定圧力以上の圧力により上流側Duの付勢に抗して閉弁位置から開弁位置に向かう下流側Ddにチェック弁230が移動するバネ力で構成する第1コイルスプリング220とを備え、閉弁位置にあるチェック弁230における上流側空間Yと通じる部分、つまり封止状態のチェック弁230において上流側空間Yに露出する箇所として、下流側Ddの圧力が作用する上流側面232aにおける消費方向Dの投影面積より狭い投影面積を有する上流側Duの圧力が作用する下流側面231aを形成したことにより、大型化することなく残圧保持する圧力を高圧化することができる。
【0126】
詳述すると、アウトレット内二次側流路xにおいて、閉弁位置と開弁位置とを進退自在に配置し、上流側空間Yのガスの上流側圧力Pによって開弁位置に向かって後退するチェック弁230と、チェック弁230を開弁位置から閉弁位置に向かう上流側Duに付勢するとともに、上流側のガスの所定圧力以上の圧力により上流側Duの付勢に抗して閉弁位置から開弁位置に向かう下流側Ddにチェック弁230を移動するバネ力で構成する第1コイルスプリング220とを備えているため、閉弁位置においては、第1コイルスプリング220の上流側Duのバネ力によって確実に閉弁することができる。逆に、チェック弁230に所定圧力以上の上流側空間Yのガスの上流側圧力Pが作用することで、第1コイルスプリング220のバネ力に抗して開弁位置に向かってチェック弁230を移動させてガスを導出することができる。
【0127】
また、上流側圧力が所定圧力まで低下すると、第1コイルスプリング220のバネ力によってチェック弁230が閉弁位置となって閉弁されるため、バンドルを構成するボンベ容器内に所定圧力のガスを残存させることができる。
【0128】
このとき、チェック弁230の上流側面232aには下流側Ddの圧力が作用しており、第1コイルスプリング220は下流側Ddの圧力に抗してチェック弁230を閉弁位置に移動させる必要があるが、上流側面232aより狭い面積の下流側面231aには上流側Duの圧力が作用する。
【0129】
このように、上流側面232aに作用する下流側Ddの圧力と、下流側面231aに作用する上流側Duの圧力との向きが相反する両方向の圧力がチェック弁230には作用するが、下流側Ddの圧力と上流側Duの圧力とが打ち消し合い、チェック弁230には、上流側面232aに作用する下流側Ddの圧力と、下流側面231aに作用する上流側Duの圧力との圧力差のみが作用することとなる。このとき、下流側面231aは上流側面232aより投影面積が狭いため、下流側Ddの圧力から上流側Duの圧力を減じた圧力が作用する、つまり、下流側Ddに向かう圧力差がチェック弁230に作用することとなる。
【0130】
そのため、第1コイルスプリング220は、下流側Ddに向かう圧力差に抗するバネ力を備えていれば、チェック弁230を閉弁位置に移動させることができる。このように、第1コイルスプリング220は、下流側Ddに向かう圧力差に抗するバネ力を備えていればよく、下流側Ddの圧力のみが作用する、例えば連通孔を備えていないチェック弁を付勢する場合のコイルスプリングに比べ、第1コイルスプリング220のバネ力を低減でき、コンパクト化を図ることができる。よって、大型化することなく残圧保持する圧力を高圧化することができる。
【0131】
また、チェック弁230を可動支持するチャック弁筒体210が備えられ、第1コイルスプリング220が、チャック弁筒体210を反力としてチェック弁230を上流側Duに付勢する構成であり、チェック弁230を、閉弁位置において縮径孔265を封止するフランジ部232と、フランジ部232の下流側Ddに配置された挿入筒部231とで構成されるとともに、フランジ部232及び挿入筒部231を消費方向Dに貫通する連通孔233が設けられ、チャック弁筒体210に、挿入筒部231を進退自在に収容する筒状の収容空間211が備えられ、チャック弁筒体210の収容空間211に、チェック弁230の挿入筒部231を進退自在に収容するとともに、第1コイルスプリング220がチャック弁筒体210を反力としてチェック弁230を上流側Duに付勢するため、チェック弁230を消費方向Dに対して正確に進退させることができる。
【0132】
また、上流側面232aが、収容空間211に収容される挿入筒部231の下流側Ddの下流側面231aで構成されるため、例えば、フランジ部232に別途上流側Duに向く面を設ける場合に比べてコンパクトに構成することができる。
【0133】
また、チャック弁筒体210に、チャック弁筒体210の上流側と下流側Ddとを連通する連通孔216を備えることにより、上流側空間Yのガスの上流側圧力Pが残圧保持する所定圧力(以下において保持圧力)に近い圧力であっても十分な導出流量を確保することができる。
【0134】
詳述すると、上述のように容器内のガスの残量が減り、上流側圧力が所定圧力近くまで低くなると、第1コイルスプリング220のバネ力によってチェック弁230が閉弁位置に向かって移動し、流路面積が減少するため、ガスの導出流量が低下し、十分な導出流量を確保することはできず、ガスを使用する機器によっては作動停止するおそれがあるが、チャック弁筒体210に備えた連通孔216をガスが導通できるため、十分な導通面積を確保できる。したがって、上流側圧力が保持圧力に近い圧力であっても十分な導出流量を確保することができる。
【0135】
また、アウトレット内二次側流路xに装着されるとともに、チェック弁230及び第1コイルスプリング220を内部に収容するチェック弁ケース260を備えることにより、逆止弁カセット200をカセット構造化し、上流側圧力が保持圧力に近い圧力であっても十分な導出流量を確保できる消費専用バルブ装置1を容易に構成することができる。
【0136】
詳述すると、チェック弁ケース260の内部にチェック弁230及び第1コイルスプリング220を収容することで逆止弁カセット200をカセット構造化することができる。
また、カセット構造化した逆止弁カセット200をアウトレット内二次側流路xに装着することで、容易に逆止弁カセット200を有する消費専用バルブ装置1を構成することができる。
【0137】
また、アウトレット内二次側流路xに、減圧弁として機能する弁箱体350及び安全弁ユニット400と共に配置することにより、弁箱体350によってガスを所定圧力に減圧できるとともに導通を規制できるため、高圧用の消費専用バルブ装置1であっても、大型化することなく、確実に所定圧力で残圧保持するとともに、所定圧力に近い上流側圧力であっても十分な導出流量を確保することができる。
【0138】
また、仮に、弁箱体350に異常が生じてガスを十分に減圧できない場合であっても、安全弁ユニット400を備えているため、逆止弁カセット200を有する消費専用バルブ装置1に接続された二次側の配管に十分に減圧できなかったガスが導通して損傷することを防止することができる。
【0139】
また、安全弁ユニット400は、アウトレット内二次側流路xにおける安全弁閉位置と安全弁開位置とを進退自在に配置し、上流側のガスの過剰圧力Poによって安全弁開位置に向かって後退するリリーフ弁420と、安全弁開位置から安全弁閉位置に向かう安全弁閉方向にリリーフ弁420を付勢するとともに、上流側のガスの所定以上の過剰圧力Poにより安全弁閉方向の付勢に抗して安全弁閉位置から安全弁開位置に向かう安全弁開方向にリリーフ弁420が移動するバネ力で構成する第3コイルスプリング430とを備え、安全弁閉位置にあるリリーフ弁420における上流側空間Yと通じる部分に、安全弁開方向の圧力が作用するフランジ部421の安全弁上流側面421aより狭い面積の安全弁閉方向の圧力が作用する安全弁下流側面422aが形成されているため、装置全体を大型化することなく安全弁ユニット400を大流量化することができる。
【0140】
詳述すると、アウトレット内二次側流路xにおいて、安全弁閉位置と安全弁開位置とを進退自在に配置し、上流側空間Yのガスの過剰圧力Poによって安全弁開位置に向かって後退するリリーフ弁420と、リリーフ弁420を安全弁開位置から安全弁閉位置に向かう安全弁閉方向に付勢するとともに、上流側のガスの所定以上の過剰圧力Poにより安全弁閉方向の付勢に抗して安全弁閉位置から安全弁開位置に向かう安全弁開方向にリリーフ弁420を移動するバネ力で構成する第3コイルスプリング430とを備えているため、閉弁状態において、第3コイルスプリング430の安全弁閉方向のバネ力によってリリーフ弁420を安全弁閉位置に維持することができる。逆に、リリーフ弁420に所定以上の過剰圧力Poが作用することで、第3コイルスプリング430のバネ力に抗して安全弁開位置に向かってリリーフ弁420を移動させてガスを放出することができる。
【0141】
このとき、リリーフ弁420のフランジ部421の安全弁上流側面421aには安全弁開方向の圧力が作用しており、第3コイルスプリング430は安全弁開方向の圧力に抗してリリーフ弁420を安全弁閉位置に保持する必要があるが、フランジ部421の安全弁上流側面421aより狭い面積の安全弁下流側面422aには安全弁閉方向の圧力が作用する。
【0142】
このように、フランジ部421の安全弁上流側面421aに作用する安全弁開方向の過剰圧力Poと、安全弁下流側面422aに作用する安全弁閉方向の過剰圧力Poとの向きが相反する両方向の過剰圧力Poがリリーフ弁420には作用するが、安全弁開方向の過剰圧力Poと安全弁閉方向の過剰圧力Poとが打ち消し合い、リリーフ弁420には、フランジ部421の安全弁上流側面421aに作用する安全弁開方向の過剰圧力Poと、安全弁下流側面422aに作用する安全弁閉方向の過剰圧力Poとの差に対応する過剰圧力Poのみが作用することとなる。このとき、安全弁下流側面422aはフランジ部421の安全弁上流側面421aより投影面積が狭いため、安全弁開方向の過剰圧力Poから安全弁閉方向の過剰圧力Poを減じた過剰圧力Poが作用する、つまり、安全弁開方向に向いた過剰圧力Poがリリーフ弁420に作用することとなる。
【0143】
そのため、第3コイルスプリング430は、安全弁開方向の過剰圧力Poに抗するバネ力を備えていれば、リリーフ弁420を安全弁閉位置に保持することができる。このように、第3コイルスプリング430は、安全弁開方向の過剰圧力Poに抗するバネ力を備えていればよく、安全弁開方向の過剰圧力Poのみが作用する貫通孔423を備えていないリリーフ弁420を備えた場合の第3コイルスプリング430に比べ、第3コイルスプリング430のバネ力を低減でき、装置全体を大型化することなく安全弁ユニット400を大流量化することができる。
【0144】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明の流体は、ガスに対応し、
以下同様に、
流路は流路60に対応し、
開閉弁は中間伝動具54に対応し、
一方向規制バルブ装置は消費専用バルブ装置1に対応し、
下流側は下流側Ddに対応し、
装着空間はアウトレット内二次側流路xに対応し、
逆止弁機構体は逆止弁カセット200に対応し、
規制弁はチェック弁230に対応し、
付勢手段は第1コイルスプリング220に対応し、
開弁方向面は上流側面232aに対応し、
閉弁方向面は下流側面231aに対応し、
支持部材はチャック弁筒体210に対応し、
封止部はフランジ部252に対応し、
筒状部は挿入筒部231に対応し、
貫通孔は貫通孔243及び貫通孔253に対応し、
筒状収容部は収容空間211に対応し、
上流側面は上流側面232aに対応し、
下流側面は下流側面231aに対応し、
連通路は連通孔216に対応し、
カセット枠体はチェック弁ケース260に対応し、
安全弁は安全弁ユニット400に対応し、
減圧弁は弁箱体350に対応し、
安全弁付勢手段は第3コイルスプリング430に対応し、
安全弁開方向面はフランジ部421の安全弁上流側面421aに対応し、
安全弁閉方向面は安全弁下流側面422aに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0145】
例えば、上述の説明では、流体としてガスを用いたが、液体やゲル体としてもよい。
また、上述の説明では、バンドルVの配管pに消費専用バルブ装置1を装着したが、ボンベ容器Bに消費専用バルブ装置1を直接装着して用いてもよい。
【0146】
さらに、径方向連通孔238は、消費方向Dに直交する方向に貫通するだけでなく、消費方向Dに交差する方向であればいずれの方向に貫通してもよい。
また、上述の説明では、消費専用のバルブ装置として、複合弁機構100を有する消費専用バルブ装置1について説明したが、充填専用の複合弁機構100を有するバルブ装置として用いてもよい。
【0147】
チェック弁230の下流側面231a及び上流側面232aがともに、消費方向Dに直交する方向の面であったが、消費方向Dに平行でなければ交差する方向の面で構成してもよい。この場合、圧力差を算出する面積は、消費方向Dに直交する方向に投影した投影面積で対比すればよい。また、下流側面231a及び上流側面232aは、それぞれ複数で箇所に亘って形成された面を合計してもよい。
【0148】
同様に、リリーフ弁420の安全弁上流側面421a及び安全弁下流側面422aがともに、消費方向Dに直交する方向の面であったが、消費方向Dに平行でなければ交差する方向の面で構成してもよい。この場合、圧力差を算出する面積は、消費方向Dに直交する方向に投影した投影面積で対比すればよい。また、安全弁上流側面421a及び安全弁下流側面422aは、それぞれ複数で箇所に亘って形成された面を合計してもよい。
【0149】
また、上述の説明では、逆止弁カセット200と圧安全弁カセット300とを組み付けて複合弁機構100を構成して消費専用バルブ装置1に装着したが、逆止弁カセット200と圧安全弁カセット300とを別体で消費専用バルブ装置1に装着してもよいし、逆止弁カセット200のみを消費専用バルブ装置1に装着してもよい。
【符号の説明】
【0150】
1…消費専用バルブ装置
54…中間伝動具
60…流路
200…逆止弁カセット
210…リリーフ弁筒体
211…収容空間
216…連通孔
220…第1コイルスプリング
240…チェック弁本体
241…挿入筒部
242…フランジ部
243…貫通孔
251…挿入筒部
252…フランジ部
253…貫通孔
260…チェック弁ケース
350…弁箱体
400…安全弁ユニット
421…フランジ部
422…挿入筒部
430…第3コイルスプリング
Dd…下流側
Du…上流側
X…アウトレット内二次側流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15