(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】食品製品、及び、食品製品の販売システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0202 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q30/0202 318
(21)【出願番号】P 2022114601
(22)【出願日】2022-07-19
【審査請求日】2022-12-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】P 2022087615
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715009765
【氏名又は名称】株式会社すなおネット
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】末松 大吉
(72)【発明者】
【氏名】山口 順子
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】緑川 隆
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特許第7089316(JP,B1)
【文献】特開2013-030094(JP,A)
【文献】国際公開第2020/226565(WO,A1)
【文献】国際公開第2022/168320(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111709505(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
A23L35/00
A23L5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化されており、不可避的に前記第1の食品と共に提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、
が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報と、を備え、
前記第1の食品は、賞味期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、賞味期限を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
前記第2の価格情報の価格は、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である
食品製品。
【請求項2】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化するように包装された第2の食品と、を備え、
シールが貼り付けられた、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
前記第1の食品は、賞味期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、賞味期限を徒過した食品であり、
前記シールは、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報が表示されている
食品製品。
【請求項3】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化されており、不可避的に前記第1の食品と共に提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報と、を備え、
前記第1の食品は、出荷期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、出荷期限を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
前記第2の価格情報の価格は、出荷期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である
食品製品。
【請求項4】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化するように包装された第2の食品と、を備え、
シールが貼り付けられた、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
前記第1の食品は、出荷期限が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、出荷期限を徒過した食品であり、
前記シールは、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、出荷期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報が表示されている
食品製品。
【請求項5】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化されており、不可避的に前記第1の食品と共に提供される第2の食品と、
前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報と、を備え、
消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、
前記第1の食品は、前記基準日が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、前記基準日を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
前記第2の価格情報の価格は、前記基準日を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である
食品製品。
【請求項6】
所定の食品である第1の食品と、
前記第1の食品と一体化するように包装された第2の食品と、を備え、
シールが貼り付けられた、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、
賞味期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、
前記第1の食品は、前記基準日が到来していない食品であり、
前記第2の食品は、前記基準日を徒過した食品であり、
前記シールは、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、前記基準日を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報と、が記載されたウェブサイトにアクセス可能な識別情報が表示されている
食品製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品製品、及び、食品製品の販売システムに関する。詳しくは、食品ロス(フードロス)の低減を実現可能な食品製品、及び、食品製品の販売システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示すようになっている。
【0003】
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
【0004】
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者に信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、食品の品質の「見える化」が実現することで、消費者が安心して食品を選択できるようになるが、近年問題視されている「食品ロス」を減らすことには直結し難い。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、食品ロスの低減を実現可能な食品製品、及び、食品製品の販売システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品は、所定の食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、前記第1の食品は、賞味期限が到来していない食品であり、前記第2の食品は、賞味期限を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、前記第2の価格情報の価格は、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0010】
また、本発明の食品製品は、所定の食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、前記第1の食品は、出荷期限が到来していない食品であり、前記第2の食品は、出荷期限を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、前記第2の価格情報の価格は、出荷期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0011】
更に、本発明の食品製品は、所定の食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供される第2の食品と、前記第1の食品の価格に関する情報である第1の価格情報と、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報と、を備え、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、前記第1の食品は、前記基準日が到来していない食品であり、前記第2の食品は、前記基準日を徒過した食品である、前記第1の食品の購入者向けの食品製品であって、前記第2の価格情報の価格は、前記基準日を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である。
【0012】
ここで、第1の食品と第2の食品とが一体となって提供されることによって、消費者は第1の食品と第2の食品の双方を入手することとなり、食品ロスの低減が期待できる。即ち、第2の食品(賞味期限を徒過した食品、出荷期限を徒過した食品、基準日を徒過した食品)は、それ単体で販売しようとしても、各種期限(賞味期限、出荷期限、基準日)を徒過していることが障害となり売れ残りが心配されるのに対して、第1の食品(賞味期限が到来していない食品、出荷期限が到来していない食品、基準日が到来していない食品)と一体として提供することで、第2の価格情報の価格が各種期限(賞味期限、出荷期限、基準日)を徒過する前の第2の食品の価格よりも安価であることも相俟って、消費者に受け入れられやすくなることが期待できる。
【0013】
また、第1の価格情報と第2の価格情報を備えることによって、第2の食品の価格(即ち、各種期限を徒過する前の第2の食品よりも安価である価格)を消費者に知らしめることができる。
【0014】
更に、第2の食品(賞味期限を徒過した食品、出荷期限を徒過した食品、基準日を徒過した食品)が単体でも取引の対象とされ、第2の食品の価格が、単体として取引される第2の食品の価格よりも安価である場合にも、より一層消費者に受け入れられやすくなる。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、賞味期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0016】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、賞味期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0017】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、賞味期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0018】
また、本発明の食品製品の販売システムは、賞味期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、賞味期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、賞味期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0019】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、出荷期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格に関する情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0020】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、出荷期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0021】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、出荷期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、出荷期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0022】
また、本発明の食品製品の販売システムは、出荷期限が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、出荷期限を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、出荷期限を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、出荷期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0023】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、前記基準日を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0024】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、前記基準日を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、賞味期限を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0025】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、前記基準日を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、前記基準日を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0026】
また、本発明の食品製品の販売システムは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数となる日を基準日と定義した場合に、前記基準日が到来していない食品である第1の食品と、前記第1の食品と一体となって提供され、かつ、前記基準日を徒過した食品である第2の食品と、を有する食品製品を、前記第1の食品の購入者向けに販売するための食品製品の販売システムであって、前記第1の食品の購入者の情報を含む、購入者情報を記録する購入者情報記録手段と、前記第2の食品と同一の食品である所定の食品の在庫数の情報を含む、在庫情報を記録する在庫情報記録手段と、前記在庫情報記録手段に記録された前記在庫数の情報を確認し、前記基準日を徒過した前記所定の食品である前記第2の食品の在庫があることを条件として、前記第2の食品の出荷期限、賞味期限、若しくは、消費期限の少なくとも1つの情報に基づいて、前記第2の食品の価格を算出する価格算出手段と、前記購入者情報記録手段に記録された前記第1の食品の購入者の端末に対して、前記価格算出手段が算出した前記第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報であって、前記基準日を徒過する前の前記第2の食品の価格よりも安価である前記第2の価格情報を出力する情報出力手段と、を備える。
【0027】
ここで、情報出力手段が、第1の食品の購入者の端末に対して、第2の食品の価格に関する情報である第2の価格情報を出力することによって、第1の食品の購入者向けに第2の食品の価格を知らしめることができ、第2の食品の購入に結びつくことが期待できる。
【0028】
また、価格算出手段が、第2の食品の各種期限(出荷期限、賞味期限、消費期限)の情報に基づいて、第2の食品の価格を算出する場合には、第2の食品の各種期限(出荷期限、賞味期限、消費期限)の情報に応じた価格の算出ができる。
【0029】
なお、ここでの「算出される第2の食品の価格」は、(1)各種期限(出荷期限、賞味期限、基準日)を徒過した日数によらず一定の金額(一律価格)である場合、(2)各種期限(出荷期限、賞味期限、基準日)を徒過した日数が多いほど安価となる場合、等が考えられる。
【0030】
ところで、ここでの「第1の食品」「第2の食品」とは、「一次産品」及び「二次産品」の双方を含み、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(動物性食品、植物性食品、加工食品、冷凍食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、飼料、養殖用飼料やドッグフード等、魚や動物を対象としたものも含む趣旨である。
【0031】
また、ここでの「一次産品」とは、加工前の生鮮食品、動物性食品、植物性食品そのものであり、例えば、大根やキャベツ等の野菜、あるいは鶏肉や牛肉等の生肉そのものが該当する。また、例えば、果物、豆類、貝類、魚類も該当する。
【0032】
更に、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、もち、饅頭、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ、ラーメン、弁当、パン、牛乳、チーズ、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、冷凍食品、缶詰、ペットボトル入りのお茶やジュース、コーヒー、清涼飲料等が該当する。
【0033】
また、ここでの「二次産品」には、一次産品を原料として加工した二次産品を含むことは勿論のこと、二次産品を原料として加工した二次産品をも含む。例えば、味付け済みの卵を原料として仕入れ、焼成して製造された玉子焼きを含む。更に、ここでの「二次産品」には、二次産品を原料として仕入れた二次産品をも含む。例えば、玉子焼きを原料として仕入れ、仕入れた玉子焼きを詰めた弁当も含む。
【0034】
また、ここでの「第1の食品」は単数であっても複数であっても良く、「第2の食品」も単数であっても複数であっても良い。
即ち、本発明の食品製品としては、(1)「単数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(2)「単数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、(3)「複数の第1の食品」と「単数の第2の食品」の組み合わせ、(4)「複数の第1の食品」と「複数の第2の食品」の組み合わせ、のいずれであっても良い。
【0035】
また、ここでの「第1の食品」と「第2の食品」との組み合わせは、(1)同一の食品、(2)同種同類の食品、(3)異なる食品、のいずれであっても良い。
【0036】
また、ここでの「賞味期限」とは、「品質が変わらすに美味しく食べることができる期限」を意味しており、賞味期限を過ぎたとしても、直ぐに食べられなくなることを意味するものではない。
【0037】
また、ここでの「消費期限」とは、「安全に食べることができる期限」を意味しており、消費期限を過ぎた場合には、食べられなくなることを意味している。
そのため、第2の食品が「賞味期限を徒過した食品」である場合には、「賞味期限を徒過しているものの、消費期限は到来していない食品」を意味している。同様に、第2の食品が「出荷期限を徒過した食品」である場合には、「出荷期限を徒過しているものの、消費期限は到来していない食品」を意味している。また同様に、第2の食品が「基準日を徒過した食品」である場合には、「基準日を徒過しているものの、消費期限は到来していない食品」を意味している。
【0038】
更に、ここでの「出荷期限」とは、「卸売業者やメーカーが小売店に納品できる期限」を意味しており、出荷期限を過ぎた場合には、商慣行上、小売店から卸売業者やメーカーに返品されてしまうことを意味している。
なお、「出荷期限」としては、商慣行上、「食品の賞味期限の1/3」とされることが多い(例えば、製造日から数えて6ヶ月先が賞味期限の食品の場合には、製造日から数えて2ヶ月先が出荷期限となる)が、ここでの「出荷期限」は「食品の賞味期限の1/4」であっても良い。更には、「食品の賞味期限の2ヶ月前」や「食品の消費期限の1年前」であっても良い。
【発明の効果】
【0039】
本発明の食品製品、及び、食品製品の販売システムでは、第2の食品の売れ残りの低減を通じて、食品ロスの低減を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1(a)】本発明の食品製品の一例を説明するための模式図(1)である。
【
図1(b)】本発明の食品製品の一例を説明するための模式図(2)である。
【
図1(c)】本発明の変形例を説明するための模式図である。
【
図2】シールの記載内容を説明するための模式図である。
【
図3】本発明の食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。
ここで、本実施の形態では、2022年6月21日時点を基準として、換言すると、賞味期限が2022年6月20日以前の場合には、賞味期限が徒過しており、賞味期限が2022年6月21日以降の場合には、賞味期限が到来していないものとして、説明を行う。なお、説明は以下の順で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0042】
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1(a)、
図1(b)は本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、過去に食品1Aを購入したことがある消費者(食品1Aの購入者)向けの食品であり、食品1A及び食品1Bを含んで構成されている。食品製品Aは、食品1Aと食品1Bをビニール2で包装しており、ビニール2にはシール3が貼り付けられている。
【0043】
また、食品1Aと食品1Bとは、共に二次産品であり、同一の食品である。但し、食品1Aよりも食品1Bの製造日が早い(換言すると、食品1Bは、食品1Aよりも前に製造されている)。
【0044】
本実施の形態では、食品1Bが食品1Aよりも前に製造された場合を例に挙げているが、後述する様に、食品1Aは賞味期限が到来しておらず、一方で、食品1Bは賞味期限を徒過している、という食品であれば充分であって、必ずしも食品1Bが食品1Aよりも前に製造されている必要は無い。
【0045】
なお、食品1Aは「第1の食品」に相当し、食品1Bは「第2の食品」に相当する。
【0046】
ここで、食品1Aは、単体としても取引されている食品であり、その価格(定価)は1,100円(税抜:1,000円)で流通している。即ち、本実施の形態では、食品1Bと共に提供される場合を例に挙げているが、食品1Aのみでも市場に提供されている食品である。
なお、食品1Bと共に提供される場合の食品1Aの価格は、食品1Aが単体として取引されている価格と同じ1,100円(税抜:1,000円)である。
【0047】
また、食品1Aは、その賞味期限が到来していない(賞味期限が到来していないために、消費期限も到来していない)食品である。具体的には、食品1Aは、その賞味期限が2022年10月31日の食品である。
【0048】
また、食品1Bは、単体としても取引されている食品であり、その価格(単体として取引されている場合の価格)は、220円(税抜:200円)で流通している。即ち、本実施の形態では、食品1Aと共に提供される場合を例に挙げているが、食品1Bのみでも市場に提供されている食品である。
なお、食品1Aと共に提供される場合の食品1Bの価格は、食品1Bが単体として取引されている価格の1/2の110円(税抜:100円)である。
【0049】
また、食品1Bは、その賞味期限が徒過しているものの、その消費期限が到来していない食品である。具体的には、食品1Bは、その賞味期限が2022年6月20日の食品である。
なお、食品1Bは、その賞味期限が到来していない場合においても、単体として取引されていた食品であり、その際の価格(定価)は食品1Aと同じ1,100円(税抜:1,000円)で流通していた食品である。
【0050】
また、シール3には、
図2で示す様に、食品製品Aの価格(具体的には、「価格:1,210円(税抜:1,100円)」という表示)が記載されると共に、「食品1Aの詳細」、及び、「食品1Bの詳細」が記載されている。
【0051】
ここで、「食品1Aの詳細」としては、食品1Aの価格(具体的には、「価格:1,000円」という表示)、食品1Aの生産日の情報(具体的には、「生産日:2022年1月31日」という表示)、食品1Aの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限:2022年10月31日」という表示)が記載されている。
【0052】
なお、本実施の形態では、食品1Aの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年1月31日 午前10時」といった表示である)。
【0053】
また、「食品1Bの詳細」としては、食品1Bの価格(具体的には、「価格:100円」という表示)、食品1Bの定価(具体的には、「定価:1,000円」という表示)、食品1Bの単体価格(具体的には、「単体価格:200円」という表示)、食品1Bの生産日の情報(具体的には、「生産日:2021年9月20日」という表示)、食品1Bの賞味期限の情報(具体的には、「賞味期限:2022年6月20日」という表示)が記載されている。
【0054】
なお、本実施の形態では、食品1Bの賞味期限として日付までしか記載していない場合を例に挙げて説明を行っているが、必要に応じて時間を記載しても良い(例えば、「賞味期限:2022年6月20日 午前10時」といった表示である)。
【0055】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、食品1Aと食品1Bが一体化されているために、食品1Aを提供する際に、食品1Aのみならず、不可避的に食品1Bをも提供することとなる。この様に、食品1Aと共に食品1Bをも消費者に提供することができ、食品1Bの廃棄を抑止することを通じて、食品ロスの低減を実現することができる。
【0056】
また、本発明を適用した食品製品の一例では、食品1Bの価格が安価に設定(具体的には、定価1,000円、単体価格200円を100円に設定)されており、食品1Aを購入しようとする消費者にとって、食品1Aと同一の食品である食品1Bをお得に購入できることからも、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【0057】
また、本発明を適用した食品製品の一例では、シール3に食品1Bの価格(100円)と定価(1,000円)と単体価格(200円)が記載され、食品1Bの価格が安価である(定価と比べると1/10、単体価格と比べると1/2の価格である)ことを消費者に知らしめることができる。そして、食品1Bの価格が安価に設定されていることを消費者に知らしめることによって、消費者の購買意欲を刺激することができ、より一層食品ロスの低減が期待できる。
【0058】
[変形例1]
上記した第1の実施の形態では、食品1Bが有料(100円)である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Aと共に食品1Bを提供することを通じて、食品ロスの低減を実現することができれば充分であって、食品1Bは必ずしも有料である必要は無く、無料(0円)で提供しても良い。
【0059】
[変形例2]
また、上記した第1の実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に情報自体を記載する必要は無く、
図1(c)で示すように、情報にアクセス可能な識別情報4(例えば、二次元バーコード等)を表示しても良い。
なお、識別情報(二次元バーコード等)にはURLが記録されており、携帯端末等で識別情報を読み取ることで、インターネットを通じて、「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されたウェブサイトにアクセスすることが可能となる。
【0060】
[変形例3]
更に、上記した第1の実施の形態では、シール3に「食品製品Aの価格」「食品1Aの詳細」「食品1Bの詳細」が記載されている場合を例に挙げて説明を行っているが、こうした情報(シール3に記載した情報)が消費者に伝われば充分であり、必ずしもシール3に記載する必要は無く、各種方法で消費者に情報を伝えた上で、シール3を貼付していない食品製品Aを提供しても良い。
【0061】
[変形例4]
また、上記した第1の実施の形態では、食品1Aと食品1Bが同一食品である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1Aを購入しようとする消費者が、お得感を感じることで、消費者の購買意欲を喚起することができる食品であれば充分であって、食品1Bは必ずしも食品1Aと同一食品である必要は無く、「同種同類の食品」や「異なる食品」であっても良い。
【0062】
ここでの「同種同類の食品」とは、食品同士が「食品として同一視できる」といった関係を意味している。例えば、クリームパンとジャムパンとでは、菓子パンという点で共通しているものの、菓子パンの種類が異なるために同種同類の食品ではない。なお、クリームパン同士でも、クリームの色彩が異なる場合には、同種同類の食品ではない。即ち、外観の色違いは同種同類の食品ではない。また、赤ワインと白ワインとは、たとえ同一農法、同一農場であったとしても、食品として同一視できる関係には無いため、同種同類とは言えない。
【0063】
[変形例5]
また、上記した第1の実施の形態では、食品1A及び食品1Bが二次産品である場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1A及び食品1Bは必ずしも二次産品である必要はなく、一次産品であっても良い。
【0064】
[変形例6]
また、上記した第1の実施の形態では、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「価格:100円」という表示)、食品1Bの定価(「定価:1,000円」という表示)を記載して、販売価格が定価の1/10であることを消費者に知らしめる場合を例に挙げているが、実質的な販売価格が定価の1/10であることを表示しても良い。
例えば、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「実質:100円(900円相当のポイントを付与)」という表示)、食品1Bの定価(「定価:1,000円」という表示)を記載して、実質的な販売価格が定価の1/10であることを表示しても良い。この場合には、消費者は食品1Bの購入費用として1,000円を支払うことになるが、900円相当のポイントが付与されることになる。
【0065】
[変形例7]
また、上記した第1の実施の形態では、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「価格:100円」という表示)、食品1Bの単体価格(「単体価格:200円」という表示)を記載して、販売価格が単体価格の1/2であることを消費者に知らしめる場合を例に挙げているが、実質的な販売価格が単体価格の1/2であることを表示しても良い。
例えば、「食品1Bの詳細」として、食品1Bの価格(「実質:100円(100円相当のポイントを付与)」という表示)、食品1Bの単体価格(「単体価格:200円」という表示)を記載して、実質的な販売価格が単体価格の1/2であることを表示しても良い。この場合には、消費者は食品1Bの購入費用として200円を支払うことになるが、100円相当のポイントが付与されることになる。
【0066】
[変形例8]
また、上記した第1の実施の形態では、賞味期限を基準として、賞味期限を徒過した食品1Bの値引き販売を行う場合を例に挙げて説明を行っているが、出荷期限や基準日を基準として、出荷期限や基準日を徒過した食品の値引き販売を行っても良い。
なお、ここでの「基準日」とは、消費期限が到来するまでの残り日数が所定の日数(例えば、30日)となる日を意味している。
【0067】
<2.第2の実施の形態>
図3は、本発明を適用した食品製品の販売システムの構成例の一例を説明するための模式図であり、
図1(a)や
図1(b)で示す食品製品Aを提供する(販売する)ためのシステムの構成例である。
【0068】
図3で示す食品製品の販売システム11は、インターネット12を介して、食品製品の購入希望者(消費者)が利用する消費者端末13と、各種情報をやり取り可能に構成されている。
【0069】
また、食品製品の販売システム11は、在庫情報記録手段14A,14Bと、購入者情報記録手段15と、価格算出手段16と、情報出力手段17を有する。
【0070】
ここで、在庫情報記録手段14Aは、少なくとも、食品1Aの名称の情報14Aaと、食品1Aの在庫数の情報14Abと、食品1Aの賞味期限の情報14Acと、食品1Aの消費期限の情報14Adと、食品1Aの価格の情報14Aeと、を記録可能に構成されている。
具体的には、賞味期限が到来していない(賞味期限が到来していないために、消費期限も到来していない)食品1Aについて、その名称、在庫数、賞味期限、消費期限、価格が記録される。
【0071】
また、在庫情報記録手段14Bは、少なくとも、食品1Bの名称の情報14Baと、食品1Bの在庫数の情報14Bbと、食品1Bの賞味期限の情報14Bcと、食品1Bの消費期限の情報14Bdと、食品1Bの価格(定価)の情報14Beと、を記録可能に構成されている。
具体的には、賞味期限が徒過しているものの、消費期限が徒過していない食品1Bについて、その名称、在庫数、賞味期限、消費期限、価格(定価)が記録される。
【0072】
また、購入者情報記録手段15は、過去に食品1Aを購入したことがある購入者の情報を記録可能に構成されている。
【0073】
また、価格算出手段16は、食品1Aの在庫がある場合に、在庫情報記録手段14Aに記録された価格を確認可能に構成されている。
具体的には、食品1Aの在庫数の情報14Abを確認し、食品1Aの在庫がある場合に、食品1Aの価格の情報14Aeにアクセスして価格の確認を行う。
【0074】
更に、価格算出手段16は、食品1Bの在庫がある場合に、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」と「食品1Bの価格(定価)の情報14Be」に応じて、食品1Bの価格(食品1Aと共に販売する場合の価格)を算出する。
例えば、食品1Bの価格(定価)が1,000円であるとした場合に、賞味期限を1日過ぎた場合には100円(定価の90%引き)、賞味期限を2日過ぎた場合には50円(定価の95%引き)、賞味期限を3日以上過ぎた場合には10円(定価の99%引き)といった具合である。
なお、食品1Bのみを販売する場合の価格(単体価格)は、食品1Aと共に販売する場合の食品1Bの価格の2倍の価格として算出する。
【0075】
なお、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」とは、消費者端末13に情報を出力する日を基準として(換言すると、価格算出手段16が価格を算出する日を基準として)、食品1Bの賞味期限の情報14Bcとの比較において算出する。本実施の形態の場合では、2022年6月21日時点を基準として、食品1Bについては、「賞味期限から1日が経過している」と判断を行うことになる。
【0076】
また、情報出力手段17は、価格算出手段16の確認結果や算出結果に基づいて、購入者情報記録手段15に記録された購入者(消費者)の端末である消費者端末13に情報を出力可能に構成されている。
なお、本実施の形態における情報出力手段17の出力情報は、以下の通りである。
【0077】
(食品1A及び食品1Bの在庫がある場合)
食品1A及び食品1Bの在庫がある場合には、「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aのいずれも販売が可能である旨」と「食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの価格の情報」を出力する。
即ち、食品1Aの定価価格(1,000円)、食品1Bの単体価格(200円)、及び、食品製品Aの価格(1,100円)を出力する。
【0078】
(食品1Aが在庫切れの場合)
食品1Aのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Bのみ在庫がある場合)には、「食品1Aが在庫切れのため、食品1Aや食品製品Aの販売ができず、食品1Bの販売のみが可能である旨」と「食品1Bの価格の情報」を出力する。
即ち、食品1Bの単体価格(200円)を出力する。
【0079】
(食品1Bが在庫切れの場合)
食品1Bのみが在庫切れの場合(換言すると、食品1Aのみ在庫がある場合)には、「食品1Bが在庫切れのため、食品1Bや食品製品Aの販売ができず、食品1Aの販売のみが可能である旨」と「食品1Aの価格の情報」を出力する。
即ち、食品1Aの定価価格(1,000円)を出力する。
【0080】
(食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合)
食品1A及び食品1Bが在庫切れの場合には、「食品1A及び食品1Bが在庫切れのため、食品1A、食品1B、及び、食品製品Aの販売ができない旨」を出力する。
【0081】
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、2022年6月21日時点を基準として、説明を行っている。即ち、在庫情報記録手段14Aに賞味期限が到来していない食品1Aの情報が記録され、在庫情報記録手段14Bに賞味期限が徒過した食品1Bの情報が記録されている場合を例に挙げて説明を行っている。
しかし、賞味期限が到来したか否か(賞味期限を徒過したか否か)は、判断基準日によって変わることになるため、判断基準日を考慮の上、在庫情報記録手段に記録された食品につき、賞味期限が徒過した食品であるか否かを判断することになる。
【0082】
具体的には、その賞味期限が2022年10月31日である食品を食品Aとし、その賞味期限が2022年6月20日である食品を食品Bとすると、(1)2022年6月20日以前は、食品A及び食品Bのいずれも食品1A(換言すると、その賞味期限が到来していない食品)に該当し、(2)2022年6月21日~2022年10月31日は、食品Aが食品1A(換言すると、その賞味期限が到来していない食品)に該当し、食品Bが食品1B(換言すると、その賞味期限が徒過した食品)に該当し、(3)2022年11月1日以降は、食品A及び食品Bのいずれもが食品1B(換言すると、その賞味期限が徒過した食品)に該当することになる。
【0083】
より詳しくは、購入者情報記録手段15に記録された購入者(消費者)の端末に情報を出力する日を基準日として、在庫情報記録手段14A,14Bに記録されている食品A,食品Bにつき、それぞれ、食品1A,食品1Bのいずれに該当するかを判断した上で、食品1A及び食品1Bの在庫情報を確認するといった具合である。
【0084】
そのため、在庫情報記録手段14A,14Bに記録されている情報が変わらない場合(具体的には、食品A及び食品Bの賞味期限の情報が変わらない場合)であっても、(1)(2)(3)といった判断基準日の違いによって、情報出力手段17が出力する情報が変化することになる。
【0085】
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の販売システム11では、食品1Aの購入履歴に基づいて、食品1Bや食品製品Aについての情報を出力することによって(換言すると、食品1Bや食品製品Aの情報の希望の有無に関わらず情報を出力することによって)、食品1Bの販売促進が実現でき、食品1Bの廃棄を抑止することを通じて、食品ロスの低減を実現することができる。
【0086】
また、本発明を適用した食品製品の販売システム11では、食品1Bの価格の情報(食品1Aと共に販売する場合の価格の情報、食品1Bのみを販売する場合の価格の情報)を出力し、食品1Bの価格が安価に設定されていることを消費者に伝えることができることからも、消費者の購買意欲を喚起することができる。
【0087】
[変形例9]
上記した第2の実施の形態では、価格算出手段16が「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」に基づいて算出する場合を例に挙げて説明を行っているが、「食品1Bの消費期限の情報14Bdまでの日数」に基づいて算出を行っても良いし、「食品1Bの賞味期限の情報14Bcからの経過日数」と「食品1Bの消費期限の情報14Bdまでの日数」の双方に基づいて算出を行っても良い。
【0088】
[変形例10]
上記した第2の実施の形態では、食品1Aと食品1Bが同一食品である場合を例に挙げて説明を行っているが、「同種同類の食品」や「異なる食品」であっても良い点は、上述の変形4と同様である。
【0089】
[変形例11]
上記した第2の実施の形態では、賞味期限を基準とした場合を例に挙げて説明を行っているが、「出荷期限」や「基準日」を基準としても良い点は、上述の変形8と同様である。
【符号の説明】
【0090】
1A 食品
1B 食品
2 ビニール
3 シール
4 識別情報(二次元バーコード)
11 食品製品の販売システム
12 インターネット
13 消費者端末
14A 在庫情報記録手段
14B 在庫情報記録手段
15 購入者情報記録手段
16 価格算出手段
17 情報出力手段