(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】飛翔体
(51)【国際特許分類】
B64B 1/58 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
B64B1/58
(21)【出願番号】P 2023150275
(22)【出願日】2023-09-15
【審査請求日】2023-09-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520365229
【氏名又は名称】株式会社岩谷技研
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩谷 圭介
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-44308(JP,A)
【文献】特開平9-306210(JP,A)
【文献】特開平4-230492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64B 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視した形状が環状であり、平面視の方向の直線を含む平面で切断した断面が平板な形状である中間部材と、
前記中間部材を平面視した場合の外側から内側に向かい延伸し、前記中間部材の内側開口部を通り折り返された後、前記中間部材を平面視した場合の内側から外側に向かい延伸するように配置された球皮と、
前記中間部材を平面視した場合の視点側を表側とし、当該視点側の反対側を裏側とするとき、
前記中間部材の表側に配置される表側部材と、
前記中間部材の裏側に配置される裏側部材と、
前記表側部材と前記裏側部材を互いに近づく方向に締め付ける締付機構と
を備える飛翔体。
【請求項2】
前記表側部材と前記折り返された球皮に覆われた状態の前記中間部材との間に配置され、環状の前記中間部材の全周に渡り接するように配置された環状の表側封止部材と、
前記裏側部材と前記折り返された球皮に覆われた状態の前記中間部材との間に配置され、環状の前記中間部材に全周に渡り接するように配置された環状の裏側封止部材と
を備える請求項1に記載の飛翔体。
【請求項3】
前記締付機構は、前記中間部材に開けられた孔を貫通するように配置される部材を有し、
前記表側封止部材と前記裏側封止部材の各々は、前記中間部材に開けられた孔の、前記中間部材を平面視した場合の外側と内側の両方において、環状の前記中間部材の全周に渡り接するように配置されている
請求項2に記載の飛翔体。
【請求項4】
前記表側封止部材は、各々が環状の前記中間部材に全周に渡り接するように配置された複数の環状の封止部材を有する
請求項3に記載の飛翔体。
【請求項5】
前記裏側封止部材は、各々が環状の前記中間部材に全周に渡り接するように配置された複数の環状の封止部材を有する
請求項3に記載の飛翔体。
【請求項6】
前記中間部材は、平面視した形状が円環状である
請求項1に記載の飛翔体。
【請求項7】
前記中間部材の内側縁部、前記中間部材の外側縁部、前記表側部材の外側縁部、及び、前記裏側部材の外側縁部の少なくとも1つが面取りされている
請求項1に記載の飛翔体。
【請求項8】
前記中間部材の内側縁部、前記中間部材の外側縁部、前記表側部材の外側縁部、及び、前記裏側部材の外側縁部の少なくとも1つを覆うように配置された緩衝部材を備える
請求項1に記載の飛翔体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、気球等の気嚢を備える飛翔体に関する。
【背景技術】
【0002】
気球、飛行船等の飛翔体は、気嚢と呼ばれる袋体を備え、気嚢に加熱された空気やヘリウムガス等の空気より軽量なガスを収容することで気嚢に生じる浮力により飛翔する。
【0003】
上記のような気嚢を備える飛翔体において、気嚢の部分に何らかの部材を取り付けたい場合がある。一例を挙げれば、気嚢に設けられた排気口を開閉する開閉機構を気嚢に取り付けることができれば、乗員はその開閉機構に対し開閉の操作又は指示を行うことで、望むタイミングで望む量の気体を気嚢から排気し、飛翔体の上昇速度を下げたり、下降させたりできる。
【0004】
気嚢を構成する球皮は、薄く軽量なシート状部材であるため、局所的に大きな外力が加えられると容易に破損する。そのような破損のリスクを低減するための手段として、例えば特許文献1には、球皮の内側に配置される平板な内側部材と、球皮の外側に配置される平板な外側部材を、球皮を挟み込んだ状態でボルトとナット等の締付部材で締め付けることで、球皮に内側部材と外側部材のアセンブリを取り付ける構成が提案されている。
【0005】
特許文献1に記載のアセンブリは、球皮に対し面で接した状態で球皮に取り付けられるため、アセンブリの重量等により球皮に対し加わる力が球皮の局所に集中せず分散される。その結果、特許文献1に記載の発明によれば、同様の重量の物体が球皮に取り付けられることによって球皮の局所に力が加わる場合と比較し、球皮の破損のリスクが低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のアセンブリにおいては、内側部材と外側部材の締め付けにより球皮の内側面及び外側面に生じる摩擦力によって球皮とアセンブリの固定が行われる。従って、気嚢の下方に吊られる搬送物等の荷重により生じる球皮を下方に引っ張る力がそれらの摩擦力に勝り、球皮がずれて、内側部材と外側部材の間から抜け落ちることがある。そして、例えば、内側部材と外側部材を締め付けるボルトの軸が球皮を貫通するような構成においては、内側部材と外側部材に挟まれている球皮がずれる際、ボルトの軸に引っ掛かっている部分から球皮が裂ける。
【0008】
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、気嚢を備える飛翔体において、気嚢を構成する球皮の内側と外側に配置された部材を締め付けることによって気嚢に物体を取り付ける構成において、それらの部材の間から球皮が抜け落ちるリスクを低減する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、平面視した形状が環状であり、平面視の方向の直線を含む平面で切断した断面が平板な形状である中間部材と、前記中間部材を平面視した場合の外側から内側に向かい延伸し、前記中間部材の内側開口部を通り折り返された後、前記中間部材を平面視した場合の内側から外側に向かい延伸するように配置された球皮と、前記中間部材を平面視した場合の視点側を表側とし、当該視点側の反対側を裏側とするとき、前記中間部材の表側に配置される表側部材と、前記中間部材の裏側に配置される裏側部材と、前記表側部材と前記裏側部材を互いに近づく方向に締め付ける締付機構とを備える飛翔体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、球皮に対し下側に引っ張る力が加えられても、球皮が中間部材の内側縁部に引っ掛かっているため、表側部材と裏側部材の間でずれにくい。その結果、例えば、特許文献1に記載の構成と比較して、2つの部材の間から球皮が抜け落ちにくい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】一実施形態に係る気嚢を構成する複数枚の球皮の形状を例示した図。
【
図9】一実施形態に係る表側ネジ孔封止部材と裏側ネジ孔封止部材を示した図。
【
図10】一実施形態に係る裏側部材にボルトが取り付けられる前後の状態を示した図。
【
図11】一実施形態に係る気嚢の折返部が中間部材の内側から外側に折り返されて、中間部材の裏側と表側が折返部により覆われた状態を示した図。
【
図12】一実施形態に係る気嚢に対する取り付けの前後のアセンブリを示した図。
【
図13】一変形例に係る表側封止部材が表側部材の裏側面上に配置されている状態を示した図。
【
図14】一変形例に係る裏側封止部材が裏側部材の表側面上に配置されている状態を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る飛翔体1を示した図である。飛翔体1は、ヘリウムガス等の空気より軽量な気体(以下、「軽量ガス」という)を収容する袋体である気嚢11と、気嚢11に上端側の部分が取り付けられ、下端側の部分が気嚢11から下方へと垂れ下がる複数の索体である吊索12と、吊索12の下端部に取り付けられた容器13を備える。容器13は飛翔体1により上空へと搬送される物(人を含む)を収容する容器であり、人が搬送される場合、キャビンとも呼ばれる。
【0013】
飛翔体1は、更に、アセンブリ14を備える。アセンブリ14は、組み立てられた複数の部材群であり、組み立てられた状態で気嚢11に取り付けられる構造物である。
【0014】
以下の説明においては、例として、アセンブリ14は気嚢11の天頂部に設けられた排気孔を塞ぐように取り付けられ、容器13内の乗員による操作に応じて排気孔を開閉する開閉機構を備える構造物であるものとする。
【0015】
図2は、気嚢11を構成する複数枚の球皮の形状を例示した図である。
図2の例では、気嚢11は各々が概ね舟形の8枚のシート状部材である球皮111で構成される。なお、8枚の球皮111の各々を区別する場合、
図2に示すように、球皮111(1)、球皮111(2)のように示す。
【0016】
例えば、球皮111(1)の右側の縁部(実線で示される領域)と球皮111(2)の左側の縁部(破線で示される領域)、球皮111(2)の右側の縁部と球皮111(3)の左側の縁部、・・・、球皮111(8)の右側の縁部と球皮111(1)の左側の縁部、というように、互いに隣接する2枚のシート状部材の縁部が熱溶着等により繋ぎ合わせられ、全体として球形となるように形成されて、気嚢11が作られる。
【0017】
球皮111の各々は、気嚢11の天頂部に位置する部分が、後述する折り返しが可能となるように、魚の尾びれのような形状に形成されている。
【0018】
図3は、
図2の球皮111を繋ぎ合わせて作られた気嚢11を示した図である。
図3に示されるように、気嚢11は天頂部に開口部を有し、その開口部を取り巻くように概ね円環状の折返部112を有する。折返部112は、球皮111の尾びれのような形状の部分が繋ぎ合わされて形成された部分である。
【0019】
アセンブリ14は、中間部材141、表側部材142、表側封止部材143、裏側部材144、裏側封止部材145、締付部材146、表側ネジ孔封止部材147、裏側ネジ孔封止部材148を備える。
【0020】
図4は、中間部材141を示した図である。
図4(A)は、中間部材141の表側を平面視した図である。なお、以下の説明において、表側とは、気嚢11を外側から平面視した場合の視点側(Z軸正方向側)を意味し、裏側とは、気嚢11を外側から平面視した場合の視点側の反対側(Z軸負方向側)を意味する。
【0021】
なお、中間部材141の裏側から平面視した図は、中間部材141を表側から平面視した図(
図4(A))と同様である。
【0022】
図4(B)は、中間部材141を、
図4(A)の破線で切断した場合の断面を矢印Aの方向(Y軸正方向)に見た図である。
【0023】
図4に示されるように、中間部材141は、平面視した形状が円環状であり、内側に開口部O1(内側開口部の一例)が設けられている。また、中間部材141は、平面視の方向(Z軸方向)の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状の部材である。中間部材141は、硬質プラスチック、軽金属等の、気嚢11よりも固い素材でできている。
【0024】
中間部材141には、後述するボルト1461(締付部材146の一部)の軸を通すための複数(
図4の例では8個)の孔H1が、中間部材141の表側と裏側を貫く方向(Z軸方向)に開けられている。
【0025】
中間部材141を平面視した場合の内側縁部E1と外側縁部E2は、球皮111のうち内側縁部E1又は外側縁部E2に当たる部分に力が加わった際に球皮111が容易に破損しないように、面取りされている。
【0026】
図5及び
図6は、表側部材142を示した図である。
図5(A)は、表側部材142の表側を平面視した図である。
図5(B)は、表側部材142の裏側を平面視した図である。
図5(C)は、表側部材142を、
図5(A)の破線で切断した場合の断面を矢印Bの方向(Y軸正方向)に見た図である。
図6は、表側部材142が備える蓋1422が開かれた状態の表側部材142を、裏側から斜め方向に見た図である。
【0027】
図5及び
図6に示されるように、表側部材142は、全体として、平面視した形状が円盤状であり、平面視の方向の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状の部材である。
【0028】
表側部材142は、本体部1421と、本体部1421を平面視した場合の中央部に設けられた開口部O2を裏側から塞ぐように設けられた蓋1422と、蓋1422を本体部1421に対し開閉可能に連結するヒンジ1423と、蓋1422が開口部O2を塞ぐように本体部1421に対し押し付けられた状態において、本体部1421と蓋1422の隙間を気密に塞ぐ役割を果たす封止部材1424を備える。
【0029】
ヒンジ1423は、バネ等を有し、蓋1422を本体部1421に押し付け、開口部O2を塞ぐ方向に付勢している。蓋1422には、操作索15の上端部が連結されるフック1425が取り付けられている。操作索15の下端部は容器13内に至っており、容器13内の乗員は操作索15を引っ張ることで、蓋1422を開き、開口部O2から気嚢11内の気体を外部へと排気させることができる。なお、乗員が操作索15から手を離すと、蓋1422が開口部O2を塞ぎ、排気は停止する。
【0030】
表側部材142を平面視した場合の外側縁部E3は、球皮111のうち外側縁部E3に当たる部分に力が加わった際に球皮111が容易に破損しないように、面取りされている。
【0031】
表側部材142の本体部1421は、硬質プラスチック、軽金属等の、気嚢11よりも固い素材でできている。
【0032】
表側部材142には、ボルト1461の軸を通すための複数(
図5及び
図6の例では8個)の孔H2が、表側部材142の表側と裏側を貫く方向(Z軸方向)に開けられている。表側部材142の孔H2は、アセンブリ14において、中間部材141の孔H1と連通するように設けられている。
【0033】
表側部材142の裏側面上には、表側封止部材143が、例えば両面テープ等により取り付けられている。表側封止部材143は、アセンブリ14において、表側部材142と、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141(後述)との間に配置され、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置される環状の部材である。
【0034】
表側封止部材143は、平面視した形状が円環状であり、平面視の方向の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状である弾性部材である。表側封止部材143には、ボルト1461の軸を通すための複数(
図5及び
図6の例では8個)の孔H3が、表側封止部材143の表側と裏側を貫く方向(Z軸方向)に開けられている。表側封止部材143の孔H3は、アセンブリ14において、中間部材141の孔H1及び表側部材142の孔H2と連通するように設けられている。
【0035】
上述した形状の表側封止部材143は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の外側(XY平面において開口部O1から遠い側)と内側(XY平面において開口部O1に近い側)の両方において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置される。その結果、中間部材141と表側部材142の隙間を通る気体の移動経路が表側封止部材143により封止され、その移動経路による気嚢11から外部への気体の漏出が防止される。
【0036】
図7は、裏側部材144を示した図である。
図7(A)は、裏側部材144の表側を平面視した図である。
図7(B)は、裏側部材144の裏側を平面視した図である。
図7(C)は、裏側部材144を、
図7(A)の破線で切断した場合の断面を矢印Cの方向(Y軸正方向)に見た図である。
【0037】
図7に示されるように、裏側部材144は、平面視した形状が円環状であり、平面視の方向の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状の部材である。裏側部材144は、硬質プラスチック、軽金属等の、気嚢11よりも固い素材でできている。
【0038】
裏側部材144には、ボルト1461の軸を通すための複数(
図7の例では8個)の孔H4が、裏側部材144の表側と裏側を貫く方向(Z軸方向)に開けられている。裏側部材144の孔H4は、アセンブリ14において、中間部材141の孔H1、表側部材142の孔H2、及び、表側封止部材143の孔H3と連通するように設けられている。孔H4の内側面上には、後述するボルト1461の軸上に切られているネジ山に応じた形状のネジ谷が切られている。
【0039】
裏側部材144を平面視した場合の外側縁部E4は、球皮111のうち外側縁部E4に当たる部分に力が加わった際に球皮111が容易に破損しないように、面取りされている。
【0040】
裏側部材144の表側面上には、裏側封止部材145が、例えば両面テープ等により取り付けられている。裏側封止部材145は、アセンブリ14において、裏側部材144と、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141(後述)との間に配置され、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置される環状の部材である。
【0041】
裏側封止部材145は、平面視した形状が円環状であり、平面視の方向の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状である弾性部材である。裏側封止部材145には、ボルト1461の軸を通すための複数(
図6の例では8個)の孔H5が、裏側封止部材145の表側と裏側を貫く方向(Z軸方向)に開けられている。裏側封止部材145の孔H5は、アセンブリ14において、中間部材141の孔H1、表側部材142の孔H2、表側封止部材143の孔H3、及び、裏側部材144の孔H4と連通するように設けられている。
【0042】
上述した形状の裏側封止部材145は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の外側(XY平面において開口部O1から遠い側)と内側(XY平面において開口部O1に近い側)の両方において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置される。その結果、中間部材141と裏側部材144の隙間を通る気体の移動経路が裏側封止部材145により封止され、その移動経路による気嚢11から外部への気体の漏出が防止される。
【0043】
図8は、締付部材146を示した図である。本実施形態において、締付部材146は、8組のボルト1461とナット1462で構成される。
図8(A)は1組のボルト1461とナット1462を側方から見た図(例えば、Y軸正方向に見た図)である。
図8(B)は、ボルト1461の表側を平面視した図である。
図8(C)は、ナット1462の表側を平面視した図である。
図8(D)は、ナット1462を、
図8(C)の破線で切断した場合の断面を矢印Dの方向(Y軸正方向)に見た図である。
【0044】
ボルト1461の軸の外側面上にはネジ山が切られている。また、ナット1462の内側面上(孔に接する面上)には、ボルト1461のネジ山に応じた形状のネジ谷が切られている。
【0045】
図9は、表側ネジ孔封止部材147と裏側ネジ孔封止部材148を示した図である。表側ネジ孔封止部材147と裏側ネジ孔封止部材148は同一の部材であるが、アセンブリ14において、表側ネジ孔封止部材147は表側部材142の表側に配置され、裏側ネジ孔封止部材148は裏側部材144の裏側に配置される点が異なっている。
【0046】
図9(A)は表側ネジ孔封止部材147又は裏側ネジ孔封止部材148の表側を平面視した図である。
図9(B)は、表側ネジ孔封止部材147又は裏側ネジ孔封止部材148を、
図9(A)の破線で切断した場合の断面を矢印Eの方向(Y軸正方向)に見た図である。
【0047】
表側ネジ孔封止部材147と裏側ネジ孔封止部材148は、平面視した形状が円環状の弾性部材である。平面視した形状が円環状であり、平面視の方向の直線を含む平面(例えば、Y軸に垂直な平面やX軸に垂直な平面)で切断した断面が平板な形状である弾性部材である。表側ネジ孔封止部材147と裏側ネジ孔封止部材148の内側の開口部は、ボルト1461の軸を通すための孔の役割を果たす。また、表側ネジ孔封止部材147と裏側ネジ孔封止部材148は、球皮111に開けられるボルト1461の軸を通すための孔(後述)を通る気体の移動経路を封止し、その移動経路による気嚢11から外部への気体の漏出を防止する役割を果たす。
【0048】
なお、表側ネジ孔封止部材147又は裏側ネジ孔封止部材148の裏側を平面視した図は、表側を平面視した図(
図9(A))と同様である。
【0049】
以下に、アセンブリ14の組み立ての手順を説明する。
【0050】
作業者は、まず、裏側封止部材145の取り付けられた裏側部材144の8つの孔H4(の裏側封止部材145の孔H5と連通)の各々に対し、裏側ネジ孔封止部材148の孔に通した状態のボルト1461の軸を裏側から表側に向けて差し込み、孔H4の内側面上に設けられたネジ谷とボルト1461の軸の外側面上に設けられたネジ山が嵌め合わされるように、ボルト1461を裏側部材144に捻じ込む。
図10(A)はボルト1461が裏側部材144に捻じ込まれる前の状態を示した図であり、
図10(B)はボルト1461が裏側部材144に捻じ込まれた後の状態を示した図である。
【0051】
続いて、作業者は、裏側封止部材145、裏側ネジ孔封止部材148、ボルト1461が取り付けられた状態の裏側部材144を、気嚢11の天頂部の開口を通して気嚢11の内側に入れる。
【0052】
続いて、作業者は、中間部材141の開口部O1に対し、気嚢11の天頂部の折返部112(
図3参照)を、裏側から表側に向かい通した後、平面視した場合の内側(XY平面において開口部O1に近い側)から外側(XY平面において開口部O1から遠い側)に折り返す。
図11は、気嚢11の折返部112が中間部材141の内側から外側に折り返されて、中間部材141の裏側と表側が折返部112により覆われた状態を示した図である。
【0053】
すなわち、
図11に示されるように、球皮111は、中間部材141を平面視した場合の外側(XY平面において開口部O1から遠い側)から内側(XY平面において開口部O1に近い側)に向かい延伸し、中間部材141の内側の開口部O1を通り折り返された後、中間部材141を平面視した場合の内側から外側に向かい延伸するように配置された状態となる。
【0054】
続いて、作業者は、目打ち等の工具により、球皮111のうち中間部材141の孔H1を塞ぐ部分に、ボルト1461の軸を通すための孔を開ける。
【0055】
続いて、作業者は、先に気嚢11の内側に入れておいた、裏側封止部材145、裏側ネジ孔封止部材148、ボルト1461が取り付けられた状態の裏側部材144を、8本のボルト1461の位置が中間部材141の8つの孔H1の位置と一致するように位置決めをした後、それらのボルト1461の軸を孔H1に、裏側から表側に向けて(Z軸正方向に)挿入する。
【0056】
続いて、作業者は、表側封止部材143の取り付けられた状態の表側部材142を、表側部材142の8つの孔H2(表側封止部材143の孔H3と連通)の位置が8本のボルト1461の軸の位置と一致するように位置決めをした後、それらのボルト1461の軸を孔H2に、裏側から表側に向けて(Z軸正方向に)挿入する。
【0057】
続いて、作業者は、8本のボルト1461の軸の各々に対し、表側ネジ孔封止部材147の孔に軸が裏側から表側に向かい貫通するように、表側ネジ孔封止部材147を取り付ける。そして、作業者は、8本のボルト1461の軸の各々にナット1462を取り付け、ナット1462に対しボルト1461を捻じ込む。その結果、ボルト1461とナット1462により、表側部材142と裏側部材144が互いに近づく方向に締め付けられる。
【0058】
作業者が、適度なトルクでナット1462に対しボルト1461を捻じ込むと、気嚢11に対するアセンブリ14の取り付けが完了する。
【0059】
図12は気嚢11に対する取り付けの前後のアセンブリ14を示した図である。すなわち、
図12(A)は気嚢11に取り付けられる前の状態のアセンブリ14を示した断面図であり、
図12(B)は気嚢11に取り付けられた後の状態のアセンブリ14を示した断面図である。
【0060】
アセンブリ14においては、球皮111が中間部材141の開口部O1を通って折り返された状態で表側部材142と裏側部材144に挟み込まれている。従って、吊索12を介して球皮111に対し容器13等の荷重による下方向に引っ張る力が加わっても、球皮111が表側部材142と裏側部材144の間でずれにくい。従って、球皮111のボルト1461の軸に当たっている部分が裂ける等の破損が生じにくい。
【0061】
[変形例]
上述した実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形され得る。以下に、それらの変形の例を示す。以下の変形例の2以上が適宜、組み合わされてもよい。
【0062】
(1)上述した実施形態においては、表側封止部材143は複数の孔H3が開けられた1つの部材で構成されるものとした。これに代えて、表側封止部材143が、各々が環状の中間部材141に全周に渡り接するように配置された複数の環状の封止部材で構成されてもよい。
【0063】
図13は、この変形例の一例に係る表側封止部材143が表側部材142の裏側面上に配置されている状態を示した図(表側部材142を裏側から平面視した図)である。
図13の表側封止部材143は、表側部材142を平面視した場合の、表側部材142に設けられた複数の孔H2の外側に配置された環状の封止部材1431と、複数の孔H2の内側に配置された環状の封止部材1432で構成される。
【0064】
図13に示されるように表側部材142の裏側面上に配置された封止部材1431は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の外側において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置されることになる。また、
図13に示されるように表側部材142の裏側面上に配置された封止部材1432は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の内側において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置されることになる。
【0065】
なお、封止部材1431と封止部材1432の少なくとも一方が、2以上の同心円状の封止部材で構成されてもよい。その場合、仮に2以上の同心円状の封止部材の1本が損傷等により封止機能を十分に果たさなくなっても、他の封止部材が封止機能を果たすことにより、気嚢11からの気体の漏出が防止される。
【0066】
(2)上述した実施形態においては、裏側封止部材145は複数の孔H5が開けられた1つの部材で構成されるものとした。これに代えて、裏側封止部材145が、各々が環状の中間部材141に全周に渡り接するように配置された複数の環状の封止部材で構成されてもよい。
【0067】
図14は、この変形例の一例に係る裏側封止部材145が裏側部材144の表側面上に配置されている状態を示した図(裏側部材144を表側から平面視した図)である。
図14の裏側封止部材145は、裏側部材144を平面視した場合の、裏側部材144に設けられた複数の孔H4の外側に配置された環状の封止部材1451と、複数の孔H4の内側に配置された環状の封止部材1452で構成される。
【0068】
図14に示されるように裏側部材144の表側面上に配置された封止部材1451は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の外側において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置されることになる。また、
図14に示されるように裏側部材144の表側面上に配置された封止部材1452は、アセンブリ14において、中間部材141に開けられた孔H1の、中間部材141を平面視した場合の内側において、環状の中間部材141の全周に渡り接するように配置されることになる。
【0069】
なお、封止部材1451と封止部材1452の少なくとも一方が、2以上の同心円状の封止部材で構成されてもよい。その場合、仮に2以上の同心円状の封止部材の1本が損傷等により封止機能を十分に果たさなくなっても、他の封止部材が封止機能を果たすことにより、気嚢11からの気体の漏出が防止される。
【0070】
(3)上述した実施形態においては、中間部材141を平面視した形状が円環状であるものとしたが、中間部材141を平面視した形状は環状である限り、円環状でなくてもよい。例えば、中間部材141を平面視した形状が楕円環状や角の丸められた多角形環状等であってもよい。その場合、表側部材142、表側封止部材143、裏側部材144、及び、裏側封止部材145を平面視した形状も、中間部材141の形状に応じた形状とされてよい。
【0071】
(4)上述した実施形態においては、中間部材141の内側縁部E1と外側縁部E2、表側部材142の外側縁部E3、及び、裏側部材144の外側縁部E4が面取りされることにより、それらの縁部が球皮111に当たり、球皮111を破損する危険性が低下されている。それらの縁部の面取りに加えて、又は、代えて、アセンブリ14が、それらの縁部の少なくとも1つを覆うように配置された緩衝部材を備えてもよい。
【0072】
例えば、中間部材141、表側部材142、裏側部材144のいずれか、もしくは、全てに関し、その部材の表面の全体が、シリコンゴム等の弾性体で被覆されていてもよい。その場合、弾性体が緩衝部材の役割を果たす。
【0073】
(5)上述した実施形態においては、球皮111の上端部は中間部材141の内側の開口部O1に対し、裏側から表側に向かい通された後、折り返される。これに代えて、球皮111の上端部が中間部材141の内側の開口部O1に対し、表側から裏側に向かい通された後、折り返されてもよい。
図15は、この変形例に係るアセンブリ14の断面図である。
【0074】
(6)上述した実施形態においては、アセンブリ14は気嚢11の天頂部に取り付けられる。アセンブリ14が気嚢11の天頂部以外の位置に取り付けられてもよい。
【0075】
(7)上述した実施形態においては、アセンブリ14は気嚢11の排気孔を開閉する役割を果たす構造物であるものとしたが、アセンブリ14の役割はこれに限られない。例えば、アセンブリ14が各種センサ等の装置を、気嚢11の外側又は内側に取り付けるためのマウント台の機能を備える構造物であってもよい。
【0076】
(8)上述した実施形態においては、表側部材142は蓋1422が閉じられた状態において孔H2以外の開口部を有さず、裏側部材144は孔H4以外に内側に開口部を有する形状であるものとした。気嚢11に要求される気密性が保たれる限り、表側部材142が孔H2以外の(常時開かれた)開口部を有する構成、表側部材142が孔H2以外の開口部を有さない構成、裏側部材144が孔H4以外の開口部を有さない構成等が採用されてもよい。
【0077】
(9)上述した実施形態においては、飛翔体1はガス気球であるものとしたが、気嚢を備える飛翔体である限り、飛翔体1の種別はガス気球に限られない。例えば、飛翔体1が熱気球等のガス気球以外の気球や、飛行船であってもよい。
【0078】
(10)上述した実施形態においては、締付部材146により締め付けられる部材には、中間部材141、中間部材141の内側を通された後に折り返された状態で中間部材141の表側と裏側を覆う状態の球皮111、それらの中間部材141と球皮111を挟み込むように配置された表側部材142と裏側部材144に加え、気嚢11の内側から外側へと気体が漏出することを防止するための部材である、表側封止部材143、裏側封止部材145、表側ネジ孔封止部材147、裏側ネジ孔封止部材148が含まれる。
【0079】
これらの封止部材がなくても気嚢11の気密性が十分に確保される場合(例えば、飛翔体1が熱気球等であり、気嚢11に高い気密性が要求されない場合を含む)には、これらの封止部材の一部又は全部が省略されてもよい。
【0080】
また、中間部材141、中間部材141の内側を通された後に折り返された状態で中間部材141の表側と裏側を覆う状態の球皮111、それらの中間部材141と球皮111を挟み込むように配置された表側部材142と裏側部材144に加え、封止部材以外の部材が締付部材146の締め付けにより気嚢に取り付けられてもよい。
【0081】
図16は、そのような部材の例として、締付部材146により剛性リング149が気嚢11に取り付けられる構成のアセンブリ14を示した図である。剛性リング149は、表側部材142の表側面上に、スペーサ140を挟んで配置され、締付部材146(ボルト1461とナット1462)により、表側部材142等と共締めされている。
【0082】
剛性リング149には、例えば、ロードテープ16の上端部が連結される。ロードテープ16の下端部は吊索12の上端部と連結されている。その結果、吊り荷の荷重が気嚢11に直接かからず、気嚢11が荷重により破損しにくくなる。
【0083】
また、
図16の例では、表側部材142に対し、表側部材142の開口部を表側から気密に塞ぐように、円盤形状のモジュール17が取り付けられている。モジュール17は、例えば、表側部材142に対し容易に着脱可能であり、異なる機能を備える複数種類のモジュールの中から選択された交換可能なモジュールである。この場合、アセンブリ14は、モジュール17を気嚢11に取り付けるためのマウント台の役割を果たす。
【0084】
(11)上述した実施形態においては、球皮111にボルト1461の軸を通すための孔が開けられるが、球皮111に締付部材146の一部を通すための孔が開けられない構成が採用されてもよい。
【0085】
図17は、そのような構成のアセンブリ14を示した断面図である。
図17に示すアセンブリ14においては、ボルト1461の軸が中間部材141の内側の開口部O1を通るように構成されている。そのため、中間部材141を覆うように配置された球皮111に、ボルト1461の軸を通すための孔を開ける必要がない。
【0086】
(12)上述した実施形態においては、表側部材142と裏側部材144を互いに近づく方向に締め付ける機構(締付機構)として、ボルト1461とナット1462で構成される締付部材146を採用している。締付機構として、ボルト1461とナット1462の組み合わせ以外の構成が採用されてもよい。例えば、捻じ込みではなく、カシメ、締結バンド等により表側部材142と裏側部材144の締め付けが行われてもよい。
【0087】
図18は、ボルト1461とナット1462の組み合わせとは異なる構成の締付機構を備えるアセンブリ14を例示した図である。
図18に示されるアセンブリ14は、表側部材142から裏側(Z軸負方向)へと突起するように設けられた内側円筒部材1463と、裏側部材144から表側(Z軸正方向)へと突起するように設けられた外側円筒部材1464を備える。内側円筒部材1463の外側面上にはネジ山が切られており、外側円筒部材1464の内側面上にはネジ谷が切られている。
【0088】
この変形例においては、ボルト1461とナット1462に代えて、内側円筒部材1463と外側円筒部材1464が締付機構を構成する。なお、内側円筒部材1463は、表側部材142と一体に成形されてもよいし、溶接、溶着等により表側部材142に取り付けられてもよい。同様に、外側円筒部材1464は、裏側部材144と一体に成形されてもよいし、溶接、溶着等により裏側部材144に取り付けられてもよい。
【0089】
作業者は、外側円筒部材1464に対し内側円筒部材1463を捻じ込むことによって、表側部材142と裏側部材144を互いに近づく方向に締め付け、アセンブリ14を気嚢に取り付けることができる。
【0090】
(13)上述した実施形態においては、表側部材142の裏側面上に表側封止部材143が取り付けられた状態で、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141の表側に表側部材142と表側封止部材143が配置されるものとしたが、表側封止部材143は表側部材142に取り付けられなくてもよい。その場合、作業者は、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141の表側に表側封止部材143を配置した後、その表側封止部材143の表側に表側部材142を配置すればよい。
【0091】
また、上述した実施形態においては、裏側部材144の表側面上に裏側封止部材145が取り付けられた状態で、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141の裏側に裏側部材144と裏側封止部材145が配置されるものとしたが、裏側封止部材145は裏側部材144に取り付けられなくてもよい。その場合、作業者は、折り返された球皮111に覆われた状態の中間部材141の裏側に裏側封止部材145を配置した後、その裏側封止部材145の裏側に裏側部材144を配置すればよい。
【0092】
(14)上述した実施形態において、球皮111の各々は、気嚢11の天頂部に位置する部分が、魚の尾びれのような形状に形成されるものとしたが、中間部材141の開口部を通した後に内側から外側へと折り返しが可能な形状の折返部112が形成される限り、球皮111及び球皮111の繋ぎ合わせにより作られる気嚢11の形状は様々に変形されてよい。例えば、気嚢11の天頂部にアセンブリ14が取り付けられる場合、球皮111の天頂部に位置する部分の形状が、長方形等であってもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…飛翔体、11…気嚢、12…吊索、13…容器、14…アセンブリ、15…操作索、16…ロードテープ、17…モジュール、111…球皮、140…スペーサ、141…中間部材、142…表側部材、143…表側封止部材、144…裏側部材、145…裏側封止部材、146…締付部材、147…表側ネジ孔封止部材、148…裏側ネジ孔封止部材、149…剛性リング、1421…本体部、1422…蓋、1423…ヒンジ、1424…封止部材、1425…フック、1431…封止部材、1432…封止部材、1451…封止部材、1452…封止部材、1461…ボルト、1462…ナット、1463…内側円筒部材、1464…外側円筒部材。
【要約】
【課題】気嚢を備える飛翔体において、気嚢を構成する球皮の内側と外側に配置された部材を締め付けることによって気嚢に物体を取り付ける構成において、球皮の破損のリスクを低減する。
【解決手段】アセンブリ14は、円環状の中間部材141を備え、球皮111のうち気嚢の開口部の周りの部分が中間部材141の内側の開口部を裏側から表側へと通された後、折り返される。折り返された球皮111で覆われた中間部材141の表側に接するように、裏側面上に円環状の表側封止部材143が取り付けられた表側部材142が配置される。また、折り返された球皮111で覆われた中間部材141の裏側に接するように、表側面上に円環状の裏側封止部材145が取り付けられた裏側部材144が配置される。ボルト1461とナット1462により、表側部材142と裏側部材144が互いに近づく方向に締め付けられることで、気嚢にアセンブリ14が取り付けられる。
【選択図】
図12