(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示装置、表示制御装置の制御プログラムおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20240110BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240110BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G5/00 550A
G09G5/00 520V
G09G3/20 633D
G09G3/20 650J
G09G3/20 612U
G09G3/20 611A
G09G3/20 633P
G09G3/20 650B
G09G3/20 660U
G09G3/20 660V
(21)【出願番号】P 2019181355
(22)【出願日】2019-10-01
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】神部 竜也
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/041012(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/093125(WO,A1)
【文献】特表2018-532130(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107256693(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネルを備えた表示装置を制御する表示制御装置であって、
前記画像の画像データを取得または生成するホスト制御部と、
前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示パネルに出力する表示制御部と、を備え、
前記ホスト制御部は、前記表示制御部に垂直同期信号を出力し、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求し、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送し、
前記表示制御部は、第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、
前記ホスト制御部から前記画像の描画更新の要求を受けたか否かを確認する最小時間間隔である単位期間に前記ホスト制御部から受け取った前記第2の画像データが、前記単位期間の1つ前の前記単位期間に前記ホスト制御部から受け取った前記第1の画像データと同一か否かを判別し、
前記第2の画像データが前記第1の画像データと同一であると判別した回数を、前記第2の画像データの数としてカウントし、
前記単位期間において前記第1の画像データと前記第2の画像データとが同一であると判別し、かつ、カウントした前記第2の画像データの数が所定のカウント閾値よりも少ないと、前記単位期間の1つ後の前記単位期間において前記第2の画像データを無効化し、
前記単位期間において前記第1の画像データと前記第2の画像データとが異なると判別するか、または、カウントした前記第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達すると、前記単位期間の1つ後の前記単位期間において前記第2の画像データを前記表示パネルに出力し、
前記表示制御部は、前記表示パネルの電荷保持特性に応じて、前記第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達するまでの期間が、前記表示制御部が新たな画像データを出力しない状態下で前記表示パネルが特定の画像を表示し続けることができる画像保持期間以内となるように、前記所定のカウント閾値を設定する、表示制御装置。
【請求項2】
前記ホスト制御部は、前記所定の周波数を調整することができ、
前記表示制御部は、前記ホスト制御部が前記所定の周波数を調整すると、調整後の前記所定の周波数に応じて前記所定のカウント閾値を増減する、請求項
1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記ホスト制御部は、前記所定の周波数を調整することができる、請求項1
または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
請求項1から
3までのいずれか1項に記載の表示制御装置を備えた、表示装置。
【請求項5】
請求項1から
3までのいずれか1項に記載の表示制御装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記ホスト制御部および前記表示制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項6】
画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネルを備えた表示装置を制御する表示制御装置の制御方法であって、
前記表示制御装置は、
画像データを取得または生成するホスト制御部と、
前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示装置の表示パネルに出力する表示制御部と、を備え、
前記ホスト制御部に対して、前記表示制御部に垂直同期信号を出力させ、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求させ、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送させるホスト制御ステップと、
第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、前記表示制御部に対して、
前記ホスト制御部から前記画像の描画更新の要求を受けたか否かを確認する最小時間間隔である単位期間に前記ホスト制御部から受け取った前記第2の画像データが、前記単位期間の1つ前の前記単位期間に前記ホスト制御部から受け取った前記第1の画像データと同一か否かを判別させ、
前記第2の画像データが前記第1の画像データと同一であると判別した回数を、前記第2の画像データの数としてカウントさせ、
前記表示制御部が前記単位期間において前記第1の画像データと前記第2の画像データとが同一であると判別し、かつ、前記表示制御部がカウントした前記第2の画像データの数が所定のカウント閾値よりも少ないと、前記単位期間の1つ後の前記単位期間において前記第2の画像データを無効化させ、
前記表示制御部が前記単位期間において前記第1の画像データと前記第2の画像データとが異なると判別するか、または、前記表示制御部がカウントした前記第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達すると、前記単位期間の1つ後の前記単位期間において前記第2の画像データを前記表示パネルに出
力させる表示制御ステップと、を含
み、
前記表示制御ステップでは、前記表示制御部に対して、前記表示パネルの電荷保持特性に応じて、前記第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達するまでの期間が、前記表示制御部が新たな画像データを出力しない状態下で前記表示パネルが特定の画像を表示し続けることができる画像保持期間以内となるように、前記所定のカウント閾値を設定させる、表示制御装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御装置を備えた表示装置、表示制御装置の制御プログラムおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に代表されるような一般的な表示装置は、一定の駆動周波数(例えば60Hz)で駆動している。しかし、近年、種々の駆動周波数で表示装置を駆動することが要求されている。
【0003】
特許文献1の表示デバイスは、レシーバが、プラットフォームから画像を受け取り、受け取った画像が前の画像と同じか否かを判別する。ここで、受け取った画像が前の画像と異なっている場合、ディスプレイ・インターフェースが、受け取った画像をそのままディスプレイに表示させる。一方、受け取った画像が前の画像と同じである場合、タイマーによって計測した描画時間が所定の時間に達するまで、ディスプレイ・インターフェースが、ディスプレイへの画像の受け渡しを停止する。このような動作により、前記表示デバイスは、駆動周波数を低減することで、消費電力の削減を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は、タイマーによって描画時間の計測を行う構成であるため、描画更新のレスポンスが遅くなるとともに画像データの変化に柔軟に対応して描画更新を行うことができないという問題点があった。
【0006】
本発明の一態様は、前記の問題点に鑑みて為されたものであり、消費電力を低減しつつ、描画更新のレスポンスを良好な状態に維持することができる表示制御装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示制御装置は、画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネルを備えた表示装置を制御する表示制御装置であって、前記画像の画像データを取得または生成するホスト制御部と、前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示パネルに出力する表示制御部と、を備え、前記ホスト制御部は、前記表示制御部に垂直同期信号を出力し、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求し、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送し、前記表示制御部は、第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、前記第1の画像データと前記第2の画像データとの異同を判別して前記第2の画像データを前記表示パネルに出力するか否か決定する構成である。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示制御装置の制御方法は、画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネルを備えた表示装置を制御する表示制御装置の制御方法であって、前記表示制御装置は、画像データを取得または生成するホスト制御部と、前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示装置の表示パネルに出力する表示制御部と、を備え、前記ホスト制御部に対して、前記表示制御部に垂直同期信号を出力させ、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求させ、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送させるホスト制御ステップと、第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、前記表示制御部に対して、前記第1の画像データと前記第2の画像データとの異同を判別させて前記第2の画像データを前記表示パネルに出力するか否か決定させる表示制御ステップと、を含む方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、消費電力を低減しつつ、描画更新のレスポンスを良好な状態に維持することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態1に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】上記表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図3】上記表示装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【
図4】上記表示装置の動作の別の例を示すタイミングチャートである。
【
図5】本発明の実施形態2に係る表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図6】上記表示装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【
図7】本発明の実施形態3に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1に係る表示装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、表示装置10は、表示制御装置1および表示パネル2を少なくとも備える。表示装置10の好適な例として、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ノート型PC(Personal Computer)、タブレット端末、電子書籍リーダー、およびPDA(Personal Digital Assistant)等、表示画面を有する各種電子機器を挙げることができる。
【0012】
(表示制御装置1の構成)
表示制御装置1は、画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネル2を備えた表示装置10を制御する。表示制御装置1は、ホスト制御部3および表示制御部4を備える。また、ホスト制御部3は、周波数調整部31を備え、表示制御部4は、画像カウント部41、画像判別部42、および画像処理部43を備える。
【0013】
(ホスト制御部3の構成)
ホスト制御部3は、表示パネル2に表示させる画像データを取得または生成し、当該画像データを表示制御部4に転送する。また、ホスト制御部3は、表示制御部4の動作の基準となるクロック信号としての垂直同期信号(Vsync信号)を表示制御部4に出力する。
【0014】
また、ホスト制御部3は、画像データと共に、または画像データとは別に、当該画像データを表示パネル2に表示させる指示である描画の更新要求を表示制御部4に送信する。さらに、ホスト制御部3は、前記画像データを所定の周波数(Hz)で表示制御部4に転送する。なお、画像データの形式は、表示パネル2が表示可能な形式であれば特に限定されない。
【0015】
周波数調整部31は、前記所定の周波数を調整する。具体的には、周波数調整部31は、1フレームの画像データを転送した後に、ブランクデータを転送し、このブランクデータの長さ(ms)を調整することで、前記所定の周波数を調整する。前記のように、ホスト側の所定の周波数が調整可能であることから、例えば所定の周波数と表示制御部4の画像データ出力の周波数との両方を低くして表示制御装置1全体の消費電力を低減することができる。
【0016】
また、表示制御部4は、調整後の所定の周波数に応じて表示パネルの動作モードを切り替えることができる。具体的には、例えば所定の周波数が調整によって低くなれば、表示制御部4は、表示パネル2の動作モードをフレーム間で画像が変化しない静止画を表示する静止画表示モードに切り替えることができる。また、例えば、所定の周波数が調整によって高くなれば、表示制御部4は、表示パネル2の動作モードをフレーム間で画像が変化する動画を表示する動画表示モードに切り替えることができる。
【0017】
ホスト制御部3は、基板上に形成された制御回路であり、少なくとも一部は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等を用いて実現することができる。ホスト制御部3は、表示制御装置1のホスト側の制御(例えば携帯端末のための制御)を主に担う。
【0018】
(表示制御部4)
表示制御部4は、ホスト制御部3からの指示に基づいて、表示パネル2を駆動する。画像カウント部41は、第1の画像データを表示パネル2に出力した後にホスト制御部3から転送された第2の画像データの数をカウントする。
【0019】
また、表示制御部4は、単位期間を基準として動作する。この単位期間は、例えば、画像判別部42が、ホスト制御部3から描画の更新要求を受けたか否かを確認する最小時間間隔であり、通常は、垂直同期信号(Vsync信号)の間隔と一致している。
【0020】
画像判別部42は、第1の単位期間に、ホスト制御部3から描画の更新要求を受けたか否かを確認し、描画の更新要求を受けた場合、第1の画像データと第2の画像データとの異同を判別し、その結果を画像処理部43に通知する。
【0021】
画像処理部43は、第1の画像データと第2の画像データとが同一であり、かつ、カウントした第2の画像データの数が所定のカウント閾値よりも少ないと、第1の単位期間の次の第2の単位期間において、第2の画像データを無効化する。第2の画像データを無効化するとは、第2の画像データを消去する場合や、第2の画像データを所定のメモリに保存する場合を例示することができる。これにより、表示制御部4の画像データ出力の周波数を低くすることができ、表示制御部4の消費電力を低減することができる。
【0022】
一方、画像処理部43は、第1の画像データと第2の画像データとが異なるか、または、カウントした第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達すると、第2の単位期間に、第2の画像データを表示パネル2に出力する。これにより、描画更新を例えばタイマーによる描画時間の計測で行う場合に比べて、描画更新のレスポンスが速くなるとともに画像データの変化に柔軟に対応した描画更新を行うことができる。
【0023】
また、表示制御部4が新たな画像データを出力しない状態下で表示パネル2が特定の画像を表示し続けることができる期間(以下、画像保持期間)は、表示パネル2の電荷保持特性に大きく左右される。その点、前記構成によれば、第1の画像データが表示パネル2に出力された後の、該第1の画像データに対応する画像の画像保持期間は、最長で表示制御部4に転送された第2の画像データの数が所定のカウント閾値に達するまでの期間となる。そのため、表示パネル2の電荷保持特性に応じて、表示制御部4に転送された第2の画像データの数が所定のカウント閾値に達するまでの期間が表示パネル2の画像保持期間以内となるように所定のカウント閾値を設定することで、画像を表示パネル2にシームレスに表示させることができる。
【0024】
また、表示制御部4は、その他、表示パネル2を駆動するためのタイミング信号(ソースクロックパルス、ゲートスタートパルス、およびゲートクロックパルス等)およびデータ信号(画像を表すソース信号データ)を生成し、表示パネル2に出力する。
【0025】
前記構成によれば、表示制御部4は、第1の画像データと第2の画像データとが同一であれば、例えば第2の画像データを表示パネルに出力しないことができる。そのため、表示パネル2に表示された特定の画像と同一の画像については描画更新しないようにして表示制御部4の画像データ出力の周波数を低くすることができ、結果、表示制御部4の消費電力を低減することができる。
【0026】
また、表示制御部4は、例えば第1の画像データと第2の画像データとが異なっていれば、第2の画像データを表示パネル2に出力することができる。つまり、表示パネル2に表示された特定の画像と異なる画像の画像データが表示制御部4に転送された場合、直ちに表示パネル2の画像の描画更新(以下、単に描画更新)を行うことができる。そのため、描画更新を例えばタイマーによる描画時間の計測で行う場合に比べて、描画更新のレスポンスが速くなるとともに画像データの変化に柔軟に対応した描画更新を行うことができる。
【0027】
また、表示制御装置1は、表示制御部4側の処理のみで画像データ出力の周波数を低くできることから、表示制御部4の消費電力を低減しつつ、所定の周波数を例えば30Hz~60Hzと高くしてホスト制御部3から画像データを転送させることができる。そのため、垂直同期信号の出力タイミングが間延びすることを防ぐまたは低減することができ、結果、描画更新のレスポンスを良好な状態に維持することができる。
【0028】
(表示パネル2)
表示パネル2は、複数の画素を有する表示画面、ソースドライバ、およびゲートドライバ等を備える。表示パネル2は、例えば、アクティブマトリクス型表示パネルとしての酸化物半導体表示パネルを用いることができる。酸化物半導体表示パネルとは、二次元的に配列された複数の画素の少なくとも1つ毎に対応して設けられたスイッチング素子に、酸化物半導体-TFT(thin film transistor)を採用した表示パネルである。酸化物半導体-TFTは、半導体層に酸化物半導体が用いられたTFTである。酸化物半導体としては、例えば、インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物を用いた酸化物半導体(InGaZnO系酸化物半導体)がある。
【0029】
酸化物半導体-TFTは、オン状態において流れる電流が大きく、オフ状態におけるリーク電流が小さい。そのため、スイッチング素子に、酸化物半導体-TFTを採用したことにより、画素開口率を向上させることができる上に、表示画面に表示された画像のリフレッシュレートを1Hz程度にまで低減させることができる。
【0030】
リフレッシュレートの低減は、省電力効果をもたらす。なお、画素開口率の向上は、表示を明るくする効果、または表示の明るさをアモルファスシリコン表示パネルなどと同じにする場合には、バックライトの光量を下げることによる省電力効果をもたらす。
【0031】
ここでは、画素の表示素子は液晶表示素子であるものとして説明するが、有機EL(electroluminescence)表示素子等の液晶表示素子以外の表示素子であってもよい。表示パネル2が液晶表示パネルの場合、図示はしないが、表示装置10は、表示パネル2の背面にバックライトを備える。
【0032】
(表示装置10の動作の例)
次に、
図2のフローチャートに基づき、表示装置10の動作の一例について説明する。
図2に示すステップS(以下、「ステップ」を省略する)101では、表示制御部4がホスト制御部3から画像データを受けとり、S102に進む。
【0033】
S102では、画像判別部42が、受け取った画像データ(第2の画像データ)が、1つ前の画像データ(第1の画像データ)と同じか否かを判別する。このとき、第2の画像データが第1の画像データと同じである場合(YES)、S103に進む。一方、第2の画像データが第1の画像データと異なる場合(NO)、S104に進む。
【0034】
S103では、画像カウント部41が、第1の画像データを表示パネル2に出力した後にホスト制御部3から転送された第2の画像データの数をカウントする。次に、画像処理部43は、規定の枚数同じ画像データ(第2の画像データ)を受け取った否かを判定する。このとき、規定の枚数同じ画像データを受け取った場合(YES)、S104に進む。一方、規定の枚数同じ画像データを受け取っていない場合(NO)、S105に進む。
【0035】
S104では、画像処理部43が、受け取った画像データ(第2の画像データ)を表示パネル2に表示させ、End(Startに戻る)となる。一方、S105では、画像処理部43が、受け取った画像データ(第2の画像データ)を無効化し、S106に進んで、End(Startに戻る)となる。
【0036】
次に、
図3に基づき、表示装置10の動作例について説明する。
図3の符号301で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、30Hzに固定されている場合のホスト制御部3、表示制御部4、および表示パネル2の動作例を示している。以下のタイミングチャートにおいて、ホスト制御部3のタイミングチャートの上に表示された数字は、単位期間の番号を示している。例えば、数字の「2」は、第2の単位期間の番号を意味する。
【0037】
第2の単位期間では、第2の単位期間に受け取った画像データAが、第1の単位期間に受け取った画像データAと同一であるか否かを判別する。この結果、画像データAは同一であるため、第3の単位期間では、画像データAが無効化されている。このため、第3の単位期間では、表示制御部4は、休止状態となる。
【0038】
次に、第3の単位期間では、第3の単位期間に受け取った画像データAが、第2の単位期間に受け取った画像データAと同一であるか否かを判別する。この結果、画像データAは同一であるため、第4の単位期間では、画像データAが無効化されている。このため、第4の単位期間では、表示制御部4は、休止状態となる。
【0039】
以上の様にして、第1の単位期間から第30の単位期間まで、同一の画像データAが連続して転送されているため、第3の単位期間から第30の単位期間まで表示制御部4は、休止状態となる。
【0040】
本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が30Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「30枚」となっている。このため、第30の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第31の単位期間にて第30の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0041】
次に、
図3の符号302で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、30Hzに固定されている場合の別の動作例を示している。第26の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第25の単位期間に転送された画像データAと異なっている。このため、第27の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0042】
第28の単位期間では、受け取った画像データAが、第27の単位期間に受け取った画像データBと異なっている。このため、第29の単位期間では、第28の単位期間に受け取った画像データBが表示パネル2に出力される。
【0043】
次に、第29の単位期間では、受け取った画像データBが、第28の単位期間に転送された画像データAと異なっている。このため、第30の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0044】
次に、第31の単位期間では、受け取った画像データAが、第30の単位期間に転送された画像データBと異なっている。このため、第32の単位期間では、画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0045】
第32の単位期間では、第31の単位期間に受け取った画像データAが、第32の単位期間に受け取った画像データAと同一であるか否かを判別する。この結果、画像データAは同一であるため、第33の単位期間では、画像データAが無効化されている。このため、第33の単位期間では、表示制御部4は、休止状態となる。
【0046】
次に、
図3の符号303で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、15Hzに固定されている場合の動作例を示している。第2の単位期間では、第2の単位期間に受け取った画像データAが、第1の単位期間に受け取った画像データAと同一であるか否かを判別する。この結果、画像データAは同一であるため、第3の単位期間では、画像データAが無効化されている。このため、第3の単位期間では、表示制御部4は、休止状態となる。
【0047】
以上の様にして、第3の単位期間から第15の単位期間まで、同一の画像データAが連続して転送されているため、第3の単位期間から第15の単位期間まで表示制御部4は、休止状態となる。
【0048】
本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が15Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「15枚」となっている。このため、第15の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第16の単位期間にて第15の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0049】
次に、
図3の符号304で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、15Hzに固定されている場合の別の動作例を示している。第11の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第10の単位期間に転送された画像データAと異なっている。このため、第12の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0050】
第13の単位期間では、受け取った画像データAが、第12の単位期間に受け取った画像データBと異なっている。このため、第14の単位期間では、第13の単位期間に受け取った画像データBが表示パネル2に出力される。
【0051】
次に、第14の単位期間では、受け取った画像データBが、第13の単位期間で受け取った画像データAと異なっている。このため、第15の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0052】
次に、第16の単位期間では、受け取った画像データAが、第15の単位期間に転送された画像データBと異なっている。このため、第17の単位期間では、画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0053】
第17の単位期間では、第16の単位期間に受け取った画像データAが、第17の単位期間に受け取った画像データAと同一であるか否かを判別する。この結果、画像データAは同一であるため、第18の単位期間では、画像データAが無効化されている。このため、第18の単位期間では、表示制御部4は、休止状態となる。
【0054】
次に、
図4の符号401で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、60Hzに固定されている場合のホスト制御部3、表示制御部4および表示パネル2の動作例を示している。本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が60Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「60枚」となっている。このため、第60の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第61の単位期間にて第60の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0055】
次に、
図4の符号402で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、60Hzに固定されている場合の動作例を示している。第57の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第56の単位期間に転送された画像データAと異なっている。このため、第58の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0056】
次に、
図4の符号403で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、30Hzに固定されている場合の動作例を示している。本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が30Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「30枚」となっている。このため、第30の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第31の単位期間にて第30の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0057】
次に、
図4の符号404で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、30Hzに固定されている場合の動作例を示している。第27の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第26の単位期間に転送された画像データAと異なっている。このため、第28の単位期間では、画像データBが、表示パネル2に出力される。
【0058】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。本実施形態の表示装置の構成は、実施形態1の表示装置10の構成と同じであるため、ここでは、各制御ブロックに関する説明は省略する。
【0059】
本実施形態の表示装置10の動作は、以下の点で、実施形態1の表示装置10の動作と異なっている。すなわち、表示制御部4は、ホスト制御部3の周波数調整部31が前記所定の周波数を調整すると、その調整結果を表示制御部4の画像カウント部41に通知する。また、画像カウント部41は、前記調整後の前記所定の周波数に応じて前記所定のカウント閾値を増減する。これにより、表示制御部4は、例えば所定のカウント閾値が固定値の場合に比べて、意図する画像データの出力動作により近い出力動作を行うことができる。
【0060】
(表示装置10の動作の例)
次に、
図5のフローチャートに基づき、表示装置10の動作の一例について説明する。
図5に示すS201~S206までの動作は、
図2に示すS101~S106の動作とほぼ同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
S207では、ホスト制御部3が所定の周波数が変化したか否かを確認する。この結果、所定の周波数が変化した場合(YES)、S208に進む。一方、所定の周波数が変化していない場合(NO)、End(Startに戻る)となる。S208では、ホスト制御部3が変化した周波数に応じて、所定のカウント閾値を増減させ、表示制御部4の画像処理部43に通知して、End(Startに戻る)となる。
【0062】
次に、
図6の符号601で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、60Hzに固定されている場合のホスト制御部3、表示制御部4および表示パネル2の動作例を示している。本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が30Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「30枚」となっている。このため、第59の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第61の単位期間にて第59の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0063】
次に、
図6の符号602で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、30Hzに固定されている場合の動作例を示している。第59の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第57の単位期間に転送された画像データAと異なっている。また、第60の単位期間では、画像データAおよびBと異なる画像データCが、ホスト制御部3から転送されている。このため、第60の単位期間では画像データCが、表示パネル2に出力される。
【0064】
次に、
図6の符号603で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、15Hzに固定されている場合の動作例を示している。本実施形態では、ホスト制御部3の周波数が15Hzに設定されており、所定のカウント閾値もそれに対応して「15枚」となっている。このため、第29の単位期間にて、所定のカウント閾値に達しているため、第31の単位期間にて第29の単位期間で転送された画像データAが、表示パネル2に出力される。
【0065】
次に、
図6の符号604で示すタイミングチャートは、ホスト側の周波数が、15Hzに固定されている場合の動作例を示している。第29の単位期間では、受け取った画像データBが、第1~第27の単位期間に転送された画像データAと異なっている。また、第30の単位期間では、画像データAおよびBと異なる画像データCが、ホスト制御部3から転送されている。このため、第30の単位期間では画像データCが、表示パネル2に出力される。
【0066】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図7は、実施形態3に係る表示装置20の構成を示すブロック図である。本実施形態の表示装置20は、表示制御装置1が、クロック部5を備えており、ホスト制御部3に替えて、クロック部5から表示制御部4に、独立にVsync信号(垂直同期信号)が送信されている点で、実施形態1および2の表示装置10と異なっている。
【0067】
実施形態1で説明したホスト制御部3のDFPS動作では、周波数の低減に合わせて、Vsync信号の間隔も伸びている。これがレスポンス悪化の原因となっているため、本実施形態の表示装置20では、クロック部5を用いることで、Vsync信号の周期をホスト制御部3のDFPSの状態とは独立としている。また、描画更新があった場合に、即時にDFPS低周波駆動状態を脱することができるようにすることで、レスポンスの向上を図ることができる。さらに、タッチパネルなど、他の機能の信号を利用し、これに同期してDFPS低周波駆動状態を脱するように実装しても良い。
【0068】
〔ソフトウェアによる実現例〕
表示制御装置1の制御ブロック(特にホスト制御部3および表示制御部4)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0069】
後者の場合、表示制御装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0070】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る表示制御装置(1)は、画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネル(2)を備えた表示装置(10,20)を制御する表示制御装置であって、前記画像の画像データを取得または生成するホスト制御部(3)と、前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示パネルに出力する表示制御部(4)と、を備え、前記ホスト制御部は、前記表示制御部に垂直同期信号を出力し、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求し、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送し、前記表示制御部は、第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、前記第1の画像データと前記第2の画像データとの異同を判別して前記第2の画像データを前記表示パネルに出力するか否か決定する構成である。
【0071】
前記構成によれば、表示制御部は、第1の画像データと第2の画像データとが同一であれば、例えば第2の画像データを表示パネルに出力しないことができる。そのため、表示パネルに表示された特定の画像と同一の画像については描画更新しないようにして表示制御部の画像データ出力の周波数を低くすることができ、結果、表示制御部の消費電力を低減することができる。
【0072】
また、表示制御部は、例えば第1の画像データと第2の画像データとが異なっていれば、第2の画像データを表示パネルに出力することができる。つまり、表示パネルに表示された特定の画像と異なる画像の画像データが表示制御部に転送された場合、直ちに表示パネルの画像の描画更新(以下、単に描画更新)を行うことができる。そのため、描画更新を例えばタイマーによる描画時間の計測で行う場合に比べて、描画更新のレスポンスが速くなるとともに画像データの変化に柔軟に対応した描画更新を行うことができる。
【0073】
さらに、表示制御装置は、表示制御部側の処理のみで画像データ出力の周波数を低くできることから、表示制御部の消費電力を低減しつつ、所定の周波数を例えば30Hz~60Hzと高くしてホスト制御部から画像データを転送させることができる。そのため、垂直同期信号の出力タイミングが間延びすることを防ぐまたは低減することができ、結果、描画更新のレスポンスを良好な状態に維持することができる。
【0074】
本発明の態様2に係る表示制御装置(1)は、前記態様1において、前記表示制御部(4)は、前記第1の画像データと前記第2の画像データとが同一であれば、前記第2の画像データを無効化し、前記第1の画像データと前記第2の画像データとが異なれば、前記第2の画像データを前記表示パネルに出力することが好ましい。
【0075】
前記構成によれば、表示制御部は、第1の画像データと第2の画像データとが同一であれば第2の画像データを無効化する。そのため、表示制御部の画像データ出力の周波数を低くすることができ、表示制御部の消費電力を低減することができる。
【0076】
また、表示制御部は、第1の画像データと第2の画像データとが異なっていれば第2の画像データを表示パネルに出力する。そのため、描画更新を例えばタイマーによる描画時間の計測で行う場合に比べて、描画更新のレスポンスが速くなるとともに画像データの変化に柔軟に対応した描画更新を行うことができる。
【0077】
本発明の態様3に係る表示制御装置(1)は、前記態様2において、前記表示制御部(4)は、前記第1の画像データを前記表示パネル(2)に出力した後に前記ホスト制御部(3)から転送された前記第2の画像データの数をカウントし、前記第1の画像データと前記第2の画像データとが同一であり、かつ、カウントした前記第2の画像データの数が所定のカウント閾値よりも少ないと、前記第2の画像データを無効化し、前記第1の画像データと前記第2の画像データとが異なるか、または、カウントした前記第2の画像データの数が前記所定のカウント閾値に達すると、前記第2の画像データを前記表示パネルに出力しても良い。
【0078】
表示制御部が新たな画像データを出力しない状態下で表示パネルが特定の画像を表示し続けることができる期間(以下、画像保持期間)は、表示パネルの電荷保持特性に大きく左右される。その点前記構成によれば、第1の画像データが表示パネルに出力された後の、該第1の画像データに対応する画像の画像保持期間は、最長で表示制御部に転送された第2の画像データの数が所定のカウント閾値に達するまでの期間となる。そのため、表示パネルの電荷保持特性に応じて、表示制御部に転送された第2の画像データの数が所定のカウント閾値に達するまでの期間が表示パネルの画像保持期間以内となるように所定のカウント閾値を設定することで、画像を表示パネルにシームレスに表示させることができる。
【0079】
本発明の態様4に係る表示制御装置(1)は、前記態様3において、前記ホスト制御部(3)は、前記所定の周波数を調整することができ、前記表示制御部(4)は、前記ホスト制御部が前記所定の周波数を調整すると、調整後の前記所定の周波数に応じて前記所定のカウント閾値を増減しても良い。
【0080】
前記構成によれば、表示制御部は調整後の所定の周波数に応じて所定のカウント閾値を増減する。そのため、表示制御部は、例えば所定のカウント閾値が固定値の場合に比べて、意図する画像データの出力動作により近い出力動作を行うことができる。
【0081】
本発明の態様5に係る表示制御装置(1)は、前記態様1~3の何れかにおいて、前記ホスト制御部(3)は、前記所定の周波数を調整することができても良い。
【0082】
前記構成によれば、所定の周波数が調整可能であることから、例えば所定の周波数と表示制御部の画像データ出力の周波数との両方を低くして表示制御装置全体の消費電力を低減することができる。
【0083】
また、表示制御部は、調整後の所定の周波数に応じて表示パネルの動作モードを切り替えることができる。具体的には、例えば所定の周波数が調整によって低くなれば、表示制御部は、表示パネルの動作モードをフレーム間で画像が変化しない静止画を表示する静止画表示モードに切り替えることができる。また、例えば、所定の周波数が調整によって高くなれば、表示制御部は、表示パネルの動作モードをフレーム間で画像が変化する動画を表示する動画表示モードに切り替えることができる。
【0084】
本発明の態様6に係る表示装置(10,20)は、前記態様1~5の何れかの表示制御装置(1)を備えていることが好ましい。前記構成によれば、前記態様1と同様の効果を得ることができる。
【0085】
本発明の態様7に係る表示制御装置の制御方法は、画像が描画されることで前記画像を表示する表示パネル(2)を備えた表示装置(10,20)を制御する表示制御装置(1)の制御方法であって、前記表示制御装置は、画像データを取得または生成するホスト制御部(3)と、前記ホスト制御部から転送された前記画像データを前記表示装置の表示パネルに出力する表示制御部(4)と、を備え、前記ホスト制御部に対して、前記表示制御部に垂直同期信号を出力させ、前記表示制御部に前記画像の描画更新を要求させ、かつ、前記画像データを所定の周波数で前記表示制御部に転送させるホスト制御ステップと、第1の画像データを前記表示パネルに出力した後に前記ホスト制御部から第2の画像データが転送されると、前記表示制御部に対して、前記第1の画像データと前記第2の画像データとの異同を判別させて前記第2の画像データを前記表示パネルに出力するか否か決定させる表示制御ステップと、を含んでいる方法である。前記方法によれば、前記態様1と同様の効果を得ることができる。
【0086】
本発明の各態様に係る表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記表示制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記表示制御装置をコンピュータにて実現させる表示制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0087】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 表示制御装置
2 表示パネル
3 ホスト制御部
4 表示制御部
5 クロック部
10,20 表示装置
31 周波数調整部
41 画像カウント部
42 画像判別部
43 画像処理部