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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ショベル
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20240110BHJP
   B60R 1/00 20220101ALI20240110BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E02F9/26 B
B60R1/00
H04N7/18 J
H04N7/18 V
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020509212
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(86)【国際出願番号】 JP2019013258
(87)【国際公開番号】W WO2019189399
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】P 2018067931
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502246528
【氏名又は名称】住友建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】福岡 俊記
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/174754(WO,A1)
【文献】特開2015-209691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
H04N 7/18
B60R 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体と、
前記下部走行体に旋回可能に搭載される上部旋回体と、
前記上部旋回体に搭載される運転室と、
前記上部旋回体に搭載される複数の撮像装置と、
前記運転室に設けられる表示装置と、
前記運転室に設けられる操作部と、を有したショベルであって、
前記表示装置は、前記複数の撮像装置の少なくとも1つが撮像した複数の撮像画像と、メニュー詳細項目を選択する画面と、メニュー画面とを表示する画像表示部を備え、
前記メニュー画面は、前記メニュー詳細項目を選択する画面において選択された前記メニュー詳細項目に関連付けされており、
前記画像表示部は、前記メニュー詳細項目を選択する画面が表示された状態で前記操作部を用いた前記メニュー画面への切り換え操作が行われると、前記複数の撮像画像のうちの少なくとも1つの撮像画像が前記メニュー画面によって隠れない態様、且つ、前記ショベルの稼働状態に関する情報が表示された状態を維持して前記メニュー画面を表示する、
ショベル。
【請求項2】
前記画像表示部は、前記切り換え操作が行われる前後で前記少なくとも1つの撮像画像の大きさを変更することなく表示する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項3】
前記複数の撮像画像は、俯瞰画像と後方画像とを含み、
前記画像表示部は、前記切り換え操作が行われる前後で前記俯瞰画像又は前記後方画像の大きさを変更して表示する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項4】
前記画像表示部は、前記ショベルの操作が可能な状態であるときに前記切り換え操作が行われると、前記少なくとも1つの撮像画像を表示した状態で前記メニュー画面を表示する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項5】
前記画像表示部は、前記少なくとも1つの撮像画像及び前記メニュー画面を表示した状態で、前記ショベルの稼動状態情報を表示する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項6】
前記メニュー画面は、前記ショベルの状態を示す状態画面を含む、
請求項1に記載のショベル。
【請求項7】
前記メニュー画面は、前記ショベルの各種設定を示す操作性設定画面を含む、
請求項1に記載のショベル。
【請求項8】
前記操作部は、前記表示装置に設けられる、
請求項1に記載のショベル。
【請求項9】
前記操作部は、前記運転室に設けられる、操作レバー、シート左側コンソール、シート右側コンソールの内、少なくとも1つに設けられる、
請求項1に記載のショベル。
【請求項10】
前記メニュー画面が表示されている状態において、前記ショベルの周囲に物体を検出した場合、警報を発する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項11】
前記警報は、音、光、画面における強調表示を含む、
請求項10に記載のショベル。
【請求項12】
前記複数の撮像画像は、俯瞰画像と後方画像とを含み、
記切り換え操作が行われると、前記後方画像を前記メニュー画面に切り換えると共に、前記俯瞰画像が前記メニュー画面によって隠れない態様で前記メニュー画面を表示する、
請求項1に記載のショベル。
【請求項13】
前記画像表示部は、前記俯瞰画像と前記メニュー画面が表示される状態において、前記ショベルの操作が可能な状態になった場合、前記俯瞰画像と前記後方画像が表示される画面に強制的に切り換える、
請求項12に記載のショベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショベルに関する。
【背景技術】
【0002】
ショベルの各種情報の確認や各種設定の変更を行うためのメニュー画面を表示する表示装置を備えたショベルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-67626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メニュー画面を表示する表示装置では、メニュー画面の表示中にショベルが操作されると、俯瞰画像等のショベルの周囲の状況を把握する画像に切り換わるため、操作者はメニュー画面を確認しながらショベルを操作できなかった。
【0005】
そこで、上記課題に鑑み、操作者がメニュー画面を確認しながらショベルを操作できるショベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に搭載される上部旋回体と、前記上部旋回体に搭載される運転室と、前記上部旋回体に搭載される複数の撮像装置と、前記運転室に設けられる表示装置と、前記運転室に設けられる操作部と、を有したショベルであって、前記表示装置は、前記複数の撮像装置の少なくとも1つが撮像した複数の撮像画像と、メニュー詳細項目を選択する画面と、メニュー画面とを表示する画像表示部を備え、前記メニュー画面は、前記メニュー詳細項目を選択する画面において選択された前記メニュー詳細項目に関連付けされており、前記画像表示部は、前記メニュー詳細項目を選択する画面が表示された状態で前記操作部を用いた前記メニュー画面への切り換え操作が行われると、前記複数の撮像画像のうちの少なくとも1つの撮像画像が前記メニュー画面によって隠れない態様、且つ、前記ショベルの稼働状態に関する情報が表示された状態を維持して前記メニュー画面を表示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、操作者がメニュー画面を確認しながらショベルを操作できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るショベルの構成例を示す図
図2図1のショベルの上面図
図3図1のショベルに搭載される基本システムの構成例を示す図
図4】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(1)
図5】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(2)
図6A】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(3)
図6B】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(4)
図7】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(5)
図8】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(6)
図9】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(7)
図10】表示装置の画像表示部及び操作部の構成例を示す図(8)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
最初に、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る掘削機としてのショベルについて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るショベルの構成例を示す図である。図2は、図1のショベルの上面図である。
【0011】
図1に示されるように、ショベル100は、クローラ式の下部走行体1の上に、旋回機構2を介して、上部旋回体3を旋回可能に搭載する。上部旋回体3には、作業要素としてのブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端には作業要素としてのアーム5が取り付けられ、アーム5の先端には作業要素及びエンドアタッチメントとしてのバケット6が取り付けられている。ブーム4はブームシリンダ7により駆動され、アーム5はアームシリンダ8により駆動され、バケット6はバケットシリンダ9により駆動される。
【0012】
上部旋回体3には、運転室としてのキャビン10が設けられ、且つ、エンジン11等の動力源が搭載されている。また、上部旋回体3には、旋回油圧モータ、コントローラ30、撮像装置80等が取り付けられている。旋回油圧モータは旋回用電動発電機であってもよい。
【0013】
キャビン10の内部には、操作装置26、表示装置40、警報装置49等が設けられている。なお、本明細書では、便宜上、上部旋回体3における、ブーム4等の作業要素が取り付けられている側を前方とし、カウンタウェイトが取り付けられている側を後方とする。
【0014】
コントローラ30は、ショベル100を制御できるように構成されている。図1の例では、コントローラ30は、CPU、RAM、NVRAM、ROM等を備えたコンピュータで構成されている。この場合、コントローラ30は、各機能要素に対応するプログラムをROMから読み出してRAMに読み込み、対応する処理をCPUに実行させる。但し、各機能要素は、ハードウェアで構成されていてもよく、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで構成されていてもよい。
【0015】
撮像装置80は、ショベル100の周囲を撮像するように構成されている。撮像装置80は、例えば、単眼カメラ、ステレオカメラ、距離画像カメラ、赤外線カメラ、LiDAR等である。図1の例では、撮像装置80は、上部旋回体3の上面の後端に取り付けられた後方カメラ80B、上部旋回体3の上面の左端に取り付けられた左カメラ80L、及び上部旋回体3の上面の右端に取り付けられた右カメラ80Rを含む。
【0016】
後方カメラ80B、左カメラ80L及び右カメラ80Rはいずれも、光軸が斜め下方を向くように、且つ、上部旋回体3の一部が撮像範囲に含まれるように上部旋回体3に取り付けられている。そのため、後方カメラ80B、左カメラ80L、及び右カメラ80Rのそれぞれの撮像範囲は、例えば、上面視で約180度の視野角を有する。図2の例では、撮像範囲ABは後方カメラ80Bの撮像範囲の一例を表し、撮像範囲ALは左カメラ80Lの撮像範囲の一例を表し、撮像範囲ARは右カメラ80Rの撮像範囲の一例を表す。
【0017】
撮像装置80は、ショベル100の周囲における所定領域内の所定物体を検出する物体検出装置として機能してもよい。この場合、撮像装置80は、画像処理装置を含んでいてもよい。画像処理装置は、撮像装置80が撮像した画像(入力画像)に既知の画像処理を施して入力画像に含まれる所定物体の画像を検出する。所定物体の画像を検出した場合、撮像装置80は、物体検出信号をコントローラ30に対して出力する。所定物体は、例えば、人、動物、車両、又は機械等である。画像処理装置は、動体を検出する構成であってもよい。画像処理装置は、コントローラ30に統合されていてもよい。物体検出装置は、LIDAR、超音波センサ、ミリ波センサ、レーザレーダセンサ、又は赤外線センサ等であってもよい。
【0018】
また、ショベル100は、撮像装置80(後方カメラ80B、左カメラ80L、及び右カメラ80R)とは別に、物体検出手段としての物体検出装置(LIDAR、ミリ波レーダ、又はステレオカメラ等)を配置するように構成されていてもよい。この場合、ショベル100は、物体検出装置によって検出された物体に関する情報を表示装置40に表示させてもよい。
【0019】
次に、図3を参照して、図1のショベル100に搭載される基本システムについて説明する。図3は、図1のショベル100に搭載される基本システムの構成例を示す。図3において、機械的動力伝達ラインは二重線、作動油ラインは太い実線、パイロットラインは破線、電力ラインは細い実線、電気制御ラインは一点鎖線でそれぞれ示されている。
【0020】
図3に示されるように、基本システムは、主に、エンジン11、メインポンプ14、パイロットポンプ15、コントロールバルブ17、操作装置26、操作圧センサ29、コントローラ30、切換弁35、表示装置40、警報装置49、エンジン回転数調整ダイヤル75、出力特性切換スイッチ76等を含む。
【0021】
エンジン11は、負荷の増減に関わらずエンジン回転数を一定に維持するアイソクロナス制御を採用したディーゼルエンジンである。エンジン11における燃料噴射量、燃料噴射タイミング、ブースト圧等は、エンジンコントロールユニット(ECU74)により制御される。
【0022】
エンジン11は、油圧ポンプとしてのメインポンプ14及びパイロットポンプ15のそれぞれに接続されている。メインポンプ14は、作動油ラインを介してコントロールバルブ17に接続されている。
【0023】
コントロールバルブ17は、ショベル100の油圧系の制御を行う油圧制御装置である。コントロールバルブ17は、左走行油圧モータ、右走行油圧モータ、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、旋回油圧モータ等の油圧アクチュエータに接続されている。
【0024】
具体的には、コントロールバルブ17は、各油圧アクチュエータに対応する複数のスプール弁を含む。各スプール弁は、PCポートの開口面積及びCTポートの開口面積を増減できるように、パイロット圧に応じて変位可能に構成されている。PCポートは、メインポンプ14と油圧アクチュエータとを連通させるポートである。CTポートは、油圧アクチュエータと作動油タンクとを連通させるポートである。
【0025】
パイロットポンプ15は、パイロットラインを介して操作装置26に接続されている。操作装置26は、例えば、左操作レバー、右操作レバー、及び走行操作装置を含む。走行操作装置は、例えば、走行レバー及び走行ペダルを含む。本実施形態では、操作装置26のそれぞれは、油圧式操作装置であり、パイロットラインを介してコントロールバルブ17内にある対応するスプール弁のパイロットポートに接続されている。但し、操作装置26は、電気式操作装置であってもよい。
【0026】
操作圧センサ29は、操作装置26の操作内容を圧力の形で検出する。操作圧センサ29は、検出値をコントローラ30に対して出力する。但し、操作装置26の操作内容は、電気的に検出されてもよい。
【0027】
切換弁35は、操作装置26の有効状態と無効状態とを切り換えできるように構成されている。操作装置26の有効状態は、操作者が操作装置26を用いて油圧アクチュエータを操作できる状態である。操作装置26の無効状態は、操作者が操作装置26を用いて油圧アクチュエータを操作できない状態である。本実施形態では、切換弁35は、コントローラ30からの指令に応じて動作するように構成されているゲートロック弁である。具体的には、切換弁35は、パイロットポンプ15と操作装置26とを繋ぐパイロットラインに配置され、コントローラ30からの指令に応じてパイロットラインの遮断・連通を切り換えできるように構成されている。操作装置26は、例えば、ゲートロックレバーD4が引き上げられて切換弁35(ゲートロック弁)が開かれたときに有効状態となり、ゲートロックレバーD4が押し下げられて切換弁35(ゲートロック弁)が閉じられたときに無効状態となる。
【0028】
表示装置40は、各種の情報を表示するように構成されている。表示装置40は、CAN等の通信ネットワークを介してコントローラ30に接続されていてもよく、専用線を介してコントローラ30に接続されていてもよい。本実施形態では、表示装置40は、撮像装置80が撮像した1又は2以上の撮像画像と、メニュー画面とを表示できるように構成されている。表示装置40は、蓄電池70から電力の供給を受けて動作する。表示装置40は、制御部40a、画像表示部41、及び操作部42を有する。
【0029】
制御部40aは、画像表示部41に表示される画像を制御する。本実施形態では、制御部40aは、CPU、RAM、NVRAM、ROM等を備えたコンピュータで構成されている。この場合、制御部40aは、各機能要素に対応するプログラムをROMから読み出してRAMに読み込み、対応する処理をCPUに実行させる。但し、各機能要素は、ハードウェアで構成されていてもよく、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで構成されていてもよい。また、画像表示部41に表示される画像は、コントローラ30又は撮像装置80によって制御されてもよい。
【0030】
画像表示部41は、撮像装置80の少なくとも1つが撮像した撮像画像とメニュー画面とを表示する。撮像画像は、例えば、後方カメラ80Bが撮像した後方画像、左カメラ80Lが撮像した左方画像、右カメラ80Rが撮像した右方画像のうちのいずれかであってもよい。また、撮像画像は、例えば、後方カメラ80B、左カメラ80L、及び右カメラ80Rによってそれぞれ撮像された撮像画像が合成された俯瞰画像であってもよい。また、撮像画像は、後方画像、左方画像、右方画像、及び俯瞰画像から選択される2以上の画像であってもよい。メニュー画面は、ショベル100の状態を示す状態画面、ショベル100の各種設定を示す設定画面を含む。
【0031】
操作部42は、ハードウェアスイッチを含むスイッチパネルである。操作部42は、タッチパネルであってもよい。本実施形態では、操作部42は、画像表示部41の下側に配置されており、画像表示部41が表示する画像を変更するためのスイッチ(例えば、メニュースイッチ)を含む。但し、操作部42の配置は、上記した例に限定されるものではなく、例えば、操作レバーに配置されてもよいし、運転席の左右両側のシート左側コンソール又はシート右側コンソールに配置されてもよい。ここで、表示装置40に設けられる操作部42に加えて、操作部42と同一の機能を有する運転席側操作部50が、操作レバー、シート左側コンソール、シート右側コンソールの内、少なくとも1つに配置されてもよい。
【0032】
本実施形態では、画像表示部41は、撮像装置80が撮像した俯瞰画像FV及び後方画像CBTを表示している状態で操作部42のメニュースイッチが操作されると、メニュー画面を表示する。例えば、画像表示部41は、操作部42のメニュースイッチが操作される前後で俯瞰画像FVの大きさを変更することなく、後方画像CBTの大きさを縮小すると共に、メニュー詳細項目を選択する画面を表示する。そして、メニュー詳細項目を選択する画面が表示された状態で操作部42の所定のスイッチが操作されると、画像表示部41は、後方画像CBTを、ショベル100の状態を示す状態画面、ショベル100の各種設定を示す設定画面等のメニュー画面に切り換える。このとき、画像表示部41は、俯瞰画像FVの大きさを変更することなく維持した状態で表示する。
【0033】
また、画像表示部41は、ショベル100の操作が可能な状態及び操作が不能な状態のいずれであっても、操作部42のメニュースイッチが操作されるとメニュー画面を表示するように構成されていてよい。また、画像表示部41は、ショベル100の操作が不能の状態であるときに限り、操作部42のメニュースイッチが操作されるとメニュー画面を表示するように構成されていてもよい。また、例えば、切換スイッチ等の切換手段によって、これらが切換可能に構成されていてもよい。ショベル100の操作が可能な状態とは、例えば、ゲートロックレバーD4が引き上げられて切換弁35が開かれることで操作装置26が有効である状態である。ショベル100の操作が不能な状態とは、例えば、ゲートロックレバーD4が押し下げられて切換弁35が閉じられることで操作装置26が無効である状態である。
【0034】
蓄電池70は、例えば、オルタネータ11aで発電した電気で充電される。蓄電池70の電力は、コントローラ30等にも供給される。例えば、エンジン11のスタータ11bは、蓄電池70からの電力で駆動され、エンジン11を始動する。
【0035】
ECU74は、冷却水温等、エンジン11の状態に関するデータをコントローラ30に送信する。メインポンプ14のレギュレータ14aは、斜板傾転角に関するデータをコントローラ30に送信する。吐出圧センサ14bは、メインポンプ14の吐出圧に関するデータをコントローラ30に送信する。作動油タンクとメインポンプ14との間の管路に設けられた油温センサ14cは、その管路を流れる作動油の温度に関するデータをコントローラ30に送信する。操作圧センサ29は、操作装置26が操作されたときに生成されるパイロット圧に関するデータをコントローラ30に送信する。コントローラ30は一時記憶部(メモリ)にこれらのデータを蓄積しておき、必要なときに表示装置40に送信できる。
【0036】
エンジン回転数調整ダイヤル75は、エンジン11の回転数を調整するためのダイヤルである。エンジン回転数調整ダイヤル75は、エンジン回転数の設定状態に関するデータをコントローラ30に送信する。エンジン回転数調整ダイヤル75は、SPモード、Hモード、Aモード及びIDLEモードの4段階でエンジン回転数を切り換えできるように構成されている。SPモードは、作業量を優先したい場合に選択される回転数モードであり、最も高いエンジン回転数を利用する。Hモードは、作業量と燃費を両立させたい場合に選択される回転数モードであり、2番目に高いエンジン回転数を利用する。Aモードは、燃費を優先させながら低騒音でショベル100を稼働させたい場合に選択される回転数モードであり、3番目に高いエンジン回転数を利用する。IDLEモードは、エンジン11をアイドリング状態にしたい場合に選択される回転数モードであり、最も低いエンジン回転数を利用する。エンジン11は、エンジン回転数調整ダイヤル75で設定された回転数モードに対応するエンジン回転数で一定となるように制御される。エンジン回転数調整ダイヤル75には出力特性切換スイッチ76が設けられており、出力特性切換スイッチ76の押下によってショベル100の出力特性を切り換えることができる。出力特性切換スイッチ76では、例えば、エンジン出力トルク線図を変更させてもよいし、エンジン回転数調整ダイヤル75における各段階のエンジン回転数を所定値減少させてもよい。
【0037】
警報装置49は、ショベル100の作業に携わる人の注意を喚起するための装置である。警報装置49は、例えば、室内警報装置及び室外警報装置の組み合わせで構成される。室内警報装置は、キャビン10内にいるショベル100の操作者の注意を喚起するための装置であり、例えば、キャビン10内に設けられた音出力装置、振動発生装置、及び発光装置の少なくとも1つを含む。室内警報装置は、表示装置40であってもよい。室外警報装置は、ショベル100の周囲で作業する作業者の注意を喚起するための装置であり、例えば、キャビン10の外に設けられた音出力装置及び発光装置の少なくとも1つを含む。室外警報装置としての音出力装置は、例えば、上部旋回体3の底面に取り付けられている走行アラーム装置を含む。また、室外警報装置は、上部旋回体3上に設けられる発光装置であってもよい。但し、室外警報装置は省略されてもよい。警報装置49は、例えば、物体検出装置として機能する撮像装置80が所定物体を検出した場合に、ショベル100の作業に携わる人にその旨を報知してもよい。
【0038】
次に、図4を参照して、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の構成例について説明する。図4は、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の構成例を示す図である。図4の例では、画像表示部41に、操作部42のメニュースイッチが操作される前の画像として、俯瞰画像及び後方画像が表示されている状態を示す。
【0039】
まず、画像表示部41について説明する。図4に示されるように、画像表示部41は、日時表示領域41a、走行モード表示領域41b、アタッチメント表示領域41c、燃費表示領域41d、エンジン制御状態表示領域41e、エンジン稼働時間表示領域41f、冷却水温表示領域41g、燃料残量表示領域41h、回転数モード表示領域41i、尿素水残量表示領域41j、作動油温表示領域41k、エアコン運転状態表示領域41m、画像表示領域41n、及びメニュー表示領域41pを含む。
【0040】
走行モード表示領域41b、アタッチメント表示領域41c、エンジン制御状態表示領域41e、回転数モード表示領域41i、及びエアコン運転状態表示領域41mは、ショベル100の設定状態に関する情報である設定状態情報を表示する領域である。燃費表示領域41d、エンジン稼働時間表示領域41f、冷却水温表示領域41g、燃料残量表示領域41h、尿素水残量表示領域41j、及び作動油温表示領域41kは、ショベル100の稼動状態に関する情報である稼動状態情報を表示する領域である。
【0041】
具体的には、日時表示領域41aは、現在の日時を表示する領域である。走行モード表示領域41bは、現在の走行モードを表示する領域である。アタッチメント表示領域41cは、現在装着されているアタッチメントを表す画像を表示する領域である。燃費表示領域41dは、コントローラ30によって算出された燃費情報を表示する領域である。燃費表示領域41dは、生涯平均燃費又は区間平均燃費を表示する平均燃費表示領域41d1、瞬間燃費を表示する瞬間燃費表示領域41d2を含む。
【0042】
エンジン制御状態表示領域41eは、エンジン11の制御状態を表示する領域である。エンジン稼働時間表示領域41fは、エンジン11の累積稼働時間を表示する領域である。冷却水温表示領域41gは、現在のエンジン冷却水の温度状態を表示する領域である。燃料残量表示領域41hは、燃料タンクに貯蔵されている燃料の残量状態を表示する領域である。回転数モード表示領域41iは、エンジン回転数調整ダイヤル75によって設定された現在の回転数モードを画像で表示する領域である。尿素水残量表示領域41jは、尿素水タンクに貯蔵されている尿素水の残量状態を画像で表示する領域である。作動油温表示領域41kは、作動油タンク内の作動油の温度状態を表示する領域である。
【0043】
エアコン運転状態表示領域41mは、現在の吹出口の位置を表示する吹出口表示領域41m1、現在の運転モードを表示する運転モード表示領域41m2、現在の設定温度を表示する温度表示領域41m3、及び現在の設定風量を表示する風量表示領域41m4を含む。
【0044】
画像表示領域41nは、撮像装置80が撮像した画像を表示する領域である。図4の例では、画像表示領域41nは、俯瞰画像FV及び後方画像CBTを表示している。俯瞰画像FVは、制御部40aによって生成される仮想視点画像であり、後方カメラ80B、左カメラ80L、及び右カメラ80Rのそれぞれが取得した画像に基づいて生成される。また、俯瞰画像FVの中央部分には、ショベル100に対応するショベル図形GEが配置されている。ショベル100とショベル100の周囲に存在する物体との位置関係を操作者により直感的に把握させるためである。後方画像CBTは、ショベル100の後方の空間を映し出す画像であり、カウンタウェイトの画像GCを含む。後方画像CBTは、制御部40aによって生成される実視点画像であり、後方カメラ80Bが取得した画像に基づいて生成される。
【0045】
また、画像表示領域41nは、上方に位置する第1画像表示領域41n1と下方に位置する第2画像表示領域41n2を有する。図4の例では、俯瞰画像FVを第1画像表示領域41n1に配置し、且つ、後方画像CBTを第2画像表示領域41n2に配置している。但し、画像表示領域41nは、俯瞰画像FVを第2画像表示領域41n2に配置し、且つ、後方画像CBTを第1画像表示領域41n1に配置してもよい。また、図4の例では、俯瞰画像FVと後方画像CBTとは上下に隣接して配置されているが、間隔を空けて配置されていてもよい。また、図4の例では、画像表示領域41nが縦長の領域であるが、画像表示領域41nは横長の領域であってもよい。画像表示領域41nが横長の領域である場合、画像表示領域41nは、左側に第1画像表示領域41n1として俯瞰画像FVを配置し、右側に第2画像表示領域41n2として後方画像CBTを配置してもよい。この場合、左右に間隔を空けて配置してもよいし、俯瞰画像FVと後方画像CBTの位置を入れ換えてもよい。
【0046】
メニュー表示領域41pは、タブ41p1~41p7を有する。図4の例では、画像表示部41の最下部に、タブ41p1~41p7が左右に互いに間隔を空けて配置されている。タブ41p1~41p7には、各種情報を表示するためのアイコンが表示される。
【0047】
タブ41p1には、メニュー詳細項目を表示するためのメニュー詳細項目アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p1が選択されると、タブ41p2~41p7に表示されているアイコンがメニュー詳細項目に関連付けされたアイコンに切り換わる。
【0048】
タブ41p4には、デジタル水準器に関する情報を表示するためのアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p4が選択されると、後方画像CBTがデジタル水準器に関する情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりしてデジタル水準器に関する情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVがデジタル水準器に関する情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりしてデジタル水準器に関する情報を示す画面が表示されてもよい。
【0049】
タブ41p6には、情報化施工に関する情報を表示するためのアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p6が選択されると、後方画像CBTが情報化施工に関する情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりして情報化施工に関する情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVが情報化施工に関する情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりして情報化施工に関する情報を示す画面が表示されてもよい。
【0050】
タブ41p7には、クレーンモードに関する情報を表示するためのアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p7が選択されると、後方画像CBTがクレーンモードに関する情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりしてクレーンモードに関する情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVがクレーンモードに関する情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりしてクレーンモードに関する情報を示す画面が表示されてもよい。
【0051】
タブ41p2、41p3、41p5には、アイコンが表示されていない。このため、操作者によりタブ41p2、41p3、41p5が操作されても、画像表示部41に表示される画像に変化は生じない。
【0052】
なお、タブ41p1~41p7に表示されるアイコンは上記した例に限定されるものではなく、他の情報を表示するためのアイコンが表示されていてもよい。
【0053】
次に、操作部42について説明する。図4に示されるように、操作部42は、操作者によるタブ41p1~41p7の選択、設定入力等が行われる1又は複数のボタン式のスイッチにより構成されている。図4の例では、操作部42は、上段に配置された7つのスイッチ42a1~42a7と、下段に配置された7つのスイッチ42b1~42b7と、を含む。スイッチ42b1~42b7は、スイッチ42a1~42a7のそれぞれの下方に配置されている。但し、操作部42のスイッチの数、形態、及び配置は、上記した例に限定されるものではなく、例えば、ジョグホイール、ジョグスイッチ等により複数のボタン式のスイッチの機能を1つにまとめた形態であってもよいし、操作部42が表示装置40と別体になっていてもよい。また、画像表示部41と操作部42が一体となったタッチパネルでタブ41p1~41p7を直接操作する方式でもよい。
【0054】
スイッチ42a1~42a7は、タブ41p1~41p7の下方に、それぞれタブ41p1~41p7に対応して配置されており、それぞれタブ41p1~41p7を選択するスイッチとして機能する。スイッチ42a1~42a7がそれぞれタブ41p1~41p7の下方に、それぞれタブ41p1~41p7に対応して配置されているので、操作者は直感的にタブ41p1~41p7を選択できる。図4の例では、例えば、スイッチ42a1が操作されるとタブ41p1が選択されて、図5に示されるように、メニュー表示領域41pが1段表示から2段表示に変更されて第1メニューに対応するアイコンがタブ41p2~41p7に表示される。また、メニュー表示領域41pが1段表示から2段表示に変更されたことに対応して、後方画像CBTの大きさが縮小される。このとき、俯瞰画像FVの大きさは変更されることなく維持されるので、操作者がショベル100の周囲を確認するときの視認性が悪化しない。
【0055】
スイッチ42b1は、画像表示領域41nに表示される撮像画像を切り換えるスイッチである。スイッチ42b1が操作されるごとに画像表示領域41nの第1画像表示領域41n1に表示される撮像画像が、例えば、後方画像、左方画像、右方画像、及び俯瞰画像の間で切り換わるように構成されている。また、スイッチ42b1が操作されるごとに画像表示領域41nの第2画像表示領域41n2に表示される撮像画像が、例えば、後方画像、左方画像、右方画像、及び俯瞰画像の間で切り換わるように構成されていてもよい。また、スイッチ42b1が操作されるごとに画像表示領域41nの第1画像表示領域41n1に表示される撮像画像と第2画像表示領域41n2に表示される撮像画像とが入れ換わるように構成されていてもよい。このように、操作部42としてのスイッチ42b1は、第1画像表示領域41n1又は第2画像表示領域41n2に表示される画面を切り換えてもよいし、第1画像表示領域41n1と第2画像表示領域41n2に表示される画面を切り換えてもよい。また、第2画像表示領域41n2に表示される画面を切り換えるためのスイッチを別に設けてもよい。
【0056】
スイッチ42b2、42b3は、エアコンの風量を調節するスイッチである。図4の例では、スイッチ42b2が操作されるとエアコンの風量が小さくなり、スイッチ42b3が操作されるとエアコンの風量が大きくなるように構成されている。
【0057】
スイッチ42b4は、冷房・暖房機能のON・OFFを切り換えるスイッチである。図4の例では、スイッチ42b4が操作されるごとに冷房・暖房機能のON・OFFが切り換わるように構成されている。
【0058】
スイッチ42b5、42b6は、エアコンの設定温度を調節するスイッチである。図4の例では、スイッチ42b5が操作されると設定温度が低くなり、スイッチ42b6が操作されると設定温度が高くなるように構成されている。
【0059】
スイッチ42b7は、エンジン稼働時間表示領域41fの表示を切り換得るスイッチである。
【0060】
また、スイッチ42a2~42a6、42b2~42b6は、それぞれのスイッチ又はスイッチ近傍に表示された数字を入力可能に構成されている。また、スイッチ42a3、42a4、42a5、42b4は、メニュー画面にカーソルが表示された際、カーソルをそれぞれ左、上、右、下に移動させることが可能に構成されている。
【0061】
なお、スイッチ42a1~42a7、42b1~42b7に与えられる機能は一例であり、他の機能が実行できるように構成されていてもよい。
【0062】
以上に説明したように、画像表示領域41nに俯瞰画像FV及び後方画像CBTが表示されている状態で、タブ41p1が選択されると、俯瞰画像FV及び後方画像CBTを表示した状態でタブ41p2~41p7に第1メニュー詳細項目が表示される。このため、操作者は、俯瞰画像FV及び後方画像CBTを確認しながら、第1メニュー詳細項目を確認できる。
【0063】
また、画像表示領域41nには、タブ41p1が選択される前後で大きさが変更されることなく俯瞰画像FVが表示される。操作者がショベル100の周囲を確認するときの視認性が悪化しない。
【0064】
次に、図5を参照して、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の別の構成例について説明する。図5は、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の構成例を示す図である。図5の画像表示部41に表示される画面は、例えば、図4の画像表示部41に表示されるメニュー詳細項目アイコンが現されたタブ41p1が選択されたときに表示される。
【0065】
図5の例では、メニュー表示領域41pに、ショベル100の状態を示す状態画面、ショベル100の各種設定を示す設定画面等を呼び出すための複数のタブ41p0~41p7が上段と下段の2段に表示されている。但し、タブ41p0~41p7の配置は、図5に示される2段の配置に限定されるものではなく、別の配置であってもよい。
【0066】
タブ41p0には、現在選択されているメニュー詳細項目を示すアイコンである第1メニュー詳細項目アイコンが表示されている。
【0067】
タブ41p1には、第2メニュー詳細項目を表示するための第2メニュー詳細項目アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p1が選択されると、タブ41p2~41p7に表示されている第1メニュー詳細項目に関連付けされたアイコンが第2メニュー詳細項目に関連付けされたアイコンに切り換わる。
【0068】
タブ41p2には、各種の燃費情報を表示するための燃費情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p2が選択されると、後方画像CBTが燃費情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりして燃費情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVが燃費情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりして燃費情報を示す画面が表示されてもよい。
【0069】
タブ41p3には、機械情報を表示するための機械情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p3が選択されると、後方画像CBTが機械情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりして機械情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVが機械情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりして機械情報を示す画面が表示されてもよい。
【0070】
タブ41p4には、メンテナンス情報を表示するためのメンテナンス情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p4が選択されると、後方画像CBTがメンテナンス情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりしてメンテナンス情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVがメンテナンス情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりしてメンテナンス情報を示す画面が表示されてもよい。
【0071】
タブ41p5には、日付及び時刻を含む日時の設定を行うための日時設定アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p5が選択されると、後方画像CBTが日時の設定を行う画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりして日時の設定を行う画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVが日時の設定を行う画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりして日時の設定を行う画面が表示されてもよい。
【0072】
タブ41p6には、アタッチメント情報を表示するためのアタッチメント情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p6が選択されると、後方画像CBTがアタッチメント情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりしてアタッチメント情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVがアタッチメント情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりしてアタッチメント情報を示す画面が表示されてもよい。
【0073】
タブ41p7には、エンジン11の制御情報を表示するためのエンジン制御情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p7が選択されると、後方画像CBTがエンジン制御情報を示す画面に切り換わる。但し、後方画像CBTに重畳したり、後方画像CBTが縮小したりしてエンジン制御情報を示す画面が表示されてもよい。また、俯瞰画像FVがエンジン制御情報を示す画面に切り換わってもよく、俯瞰画像FVに重畳したり、俯瞰画像FVが縮小したりしてエンジン制御情報を示す画面が表示されてもよい。
【0074】
なお、図5の例において、燃費情報を示す画面、機械情報を示す画面、メンテナンス情報を示す画面、日時の設定を行う画面、アタッチメント情報を示す画面、及びエンジン制御情報を示す画面は、メニュー画面の一例である。
【0075】
以上に説明したように、画像表示領域41nに俯瞰画像FV及び後方画像CBTが表示されている状態でタブ41p2~41p7が選択されると、後方画像CBTが、選択されたタブ41p2~41p7に対応する情報を示すメニュー画面に切り換わる。このとき、俯瞰画像FVの表示は変更されない。このように、俯瞰画像FVを表示した状態でメニュー画面が表示されるので、メニュー画面を表示している状態においても周囲視界を確保できる。そのため、メニュー画面を表示した状態でのショベル100の操作が可能となる。
【0076】
次に、図6Aを参照して、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の別の構成例について説明する。図6Aは、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の構成例を示す図である。図6Aの画像表示部41に表示される画面は、例えば、図5の画像表示部41に表示される機械情報アイコンが現されたタブ41p3が選択されたときに表示される。
【0077】
図6Aの例では、画像表示部41は、俯瞰画像FV、機械情報を示す画面41q、及び複数のタブ41p0~41p7を表示する。
【0078】
俯瞰画像FVは、機械情報アイコンが現されたタブ41p3が選択される前後で大きさが変化しない画像である。このようにタブ41p3が選択される前後で俯瞰画像FVの大きさが変化しないので、操作者がショベル100の周囲を確認するときの視認性が悪化しない。
【0079】
機械情報を示す画面41qには、ショベル100の機械情報が表示される。図6Aの例では、機械情報を示す画面41qには、エンジン回転数、ポンプP1圧力、ポンプP2圧力、バッテリー電圧が示されている。但し、ショベル100の機械情報は、図5の例に限定されるものではなく、別の情報を含んでいてもよい。
【0080】
タブ41p0には、現在選択されている機械情報を示すアイコンである第1機械情報アイコンが表示されている。
【0081】
タブ41p1には、第1操作性設定を表示するための第1操作性設定アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p1が選択されると、タブ41p2~41p7に表示されている第1機械情報に関連付けされたアイコンが第1操作性設定に関連付けされたアイコンに切り換わる。ここで、タブ41p1には、第2機械情報を表示するための第2機械情報アイコンが表示されてもよい。
【0082】
タブ41p2~41p6には、機械情報を示す画面41qに示された項目を選択、移動、取消を行うためのアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p2~41p6が選択されると、項目の選択、移動、取消が行われる。
【0083】
タブ41p7には、予め設定されたホーム画面(例えば、デフォルト画面)を表示するためのホームアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p7が選択されると、予め設定されたホーム画面が表示される。例えば、ホーム画面として、図4で示した画面が表示される。
【0084】
なお、図6Aの例において、機械情報を示す画面41qは、メニュー画面の一例である。
【0085】
以上に説明したように、画像表示領域41nに俯瞰画像FV及び後方画像CBTが表示されている状態でタブ41p3が選択されると、後方画像CBTが、選択されたタブ41p3に対応する機械情報を示すメニュー画面に切り換わる。このように、俯瞰画像FVを表示した状態で機械情報を示すメニュー画面が表示されるので、操作者は、各種センサ値、各種機能のオン/オフ状態を確認しながらショベル100を操作し、ショベル100のトラブルシュートや機能の動作確認を実行できる。
【0086】
次に、図6Bを参照して、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の別の構成例について説明する。図6Bは、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の構成例を示す図である。図6Bの画像表示部41に表示される画面は、例えば、図6Aにおいて、スイッチ42a1を押下することで操作性設定アイコンが現されたタブ41p1が選択されたときに表示される。
【0087】
図6Bの例では、画像表示部41は、俯瞰画像FV、操作性設定を示す画面41r、及び複数のタブ41p0~41p7を表示する。
【0088】
俯瞰画像FVは、操作性設定アイコンが現されたタブが選択される前後で大きさが変化しない画像である。このように操作性設定アイコンが現されたタブが選択される前後で俯瞰画像FVの大きさが変化しないので、操作者がショベル100の周囲を確認するときの視認性が悪化しない。
【0089】
操作性設定を示す画面41rには、ショベル100の操作性設定が表示される。図6Bの例では、操作性設定を示す画面41rには、アーム5を閉じるレバー操作が行われたときのアーム閉じ動作、及びブーム4を上げるレバー操作が行われたときのブーム上げ動作の速度バランス設定を行うための、ショベルアイコン画像41r1及び現在のアーム閉じ動作及びブーム上げ動作の速度バランスの設定値を表すバーグラフ41r2が表示されている。但し、ショベル100の操作性設定を示す画面は、図6の例に限定されるものではなく、別の情報を含んでいてもよい。例えば、操作性設定を示す画面41rには、上部旋回体3を旋回させる操作が行われたときの旋回動作、及びブーム4を上げるレバー操作が行われたときのブーム上げ動作の速度バランス設定を行うための、ショベルアイコン画像及び現在の旋回動作及びブーム上げ動作の速度バランスの設定値を表すバーグラフが表示されていてもよい。上記の構成では、アタッチメントの速度バランスの設定値を表すバーグラフを用いて、各アタッチメントの速度バランスを設定していたが、各アタッチメントへ流れる作動油の配分を設定できるような構成であってもよい。
【0090】
タブ41p0には、現在選択されている操作性設定を示すアイコンである第1操作性設定アイコンが表示されている。
【0091】
タブ41p1には、第1機械情報を表示するための第1機械情報アイコンが表示されている。操作者によりタブ41p1が選択されると、タブ41p2~41p7に表示されている第1操作性設定に関連付けされたアイコンが第1機械情報に関連付けされたアイコンに切り換わる。ここで、タブ41p1には、第2操作性設定を表示するための第2操作性設定アイコンが表示されてもよい。
【0092】
タブ41p2~41p6には、操作性設定を示す画面41rに示された項目を選択、移動、取消を行うためのアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p2~41p6が選択されると、項目の選択、移動、取消が行われる。また、操作者によりスイッチ42a2~42a6、42b2~42b6が操作されることで、選択された項目の設定値が変更される。
【0093】
タブ41p7には、予め設定されたホーム画面(例えば、デフォルト画面)を表示するためのホームアイコンが表示されている。操作者によりタブ41p7が選択されると、予め設定されたホーム画面が表示される。例えば、ホーム画面として、図4で示した画面が表示される。
【0094】
なお、図6Bの例において、操作性設定を示す画面41rは、メニュー画面の一例である。
【0095】
以上に説明したように、画像表示領域41nに俯瞰画像FV及び後方画像CBTが表示されている状態で操作性設定アイコンが現されたタブが選択されると、後方画像CBTが、選択されたタブに対応する操作性設定を示すメニュー画面に切り換わる。このように、俯瞰画像FVを表示した状態で操作性設定を示すメニュー画面が表示されるので、操作者は、各種の設定値の微調整を行いながら、ショベル100の動作確認ができる。
【0096】
次に、図7から図10までを参照して、表示装置40の画像表示部41及び操作部42の更に別の構成例について説明する。
【0097】
図7及び図8は、撮像装置80がショベル100の後方で人を検出したときに画像表示部41に表示される画面の構成例を示す。
【0098】
図7の画像表示部41に表示される画面は、第1画像表示領域41n1及び第2画像表示領域41n2にそれぞれ人の画像GP1、GP2が表示され、且つ、画像GP1及び画像GP2をそれぞれ囲む枠の画像(枠画像FR0a、FR0b)が表示されている点で、図4の画像表示部41に表示される画面と異なるが、その他の点で図4の画像表示部41に表示される画面と共通する。
【0099】
図8の画像表示部41に表示される画面は、第1画像表示領域41n1及び第2画像表示領域41n2の外縁を強調する枠の画像(枠画像FR1)が表示されている点で、図4の画像表示部41に表示される画面と異なるが、その他の点で図4の画像表示部41に表示される画面と共通する。図8の枠画像FR1は、図7の枠画像FR0a、FR0bよりも大きい。
【0100】
図9及び図10は、撮像装置80がショベル100の左方で人を検出したときに画像表示部41に表示される画面の構成例を示す。
【0101】
図9の画像表示部41に表示される画面は、第1画像表示領域41n1に人の画像GP3が表示され、且つ、第1画像表示領域41n1の外縁を強調する枠の画像(枠画像FR2)が表示されている点で、図4の画像表示部41に表示される画面と異なるが、その他の点で図4の画像表示部41に表示される画面と共通する。なお、図9の例では、第2画像表示領域41n2には人の画像が表示されていないため、第2画像表示領域41n2の外縁は強調表示されていない。
【0102】
図10の画像表示部41に表示される画面は、画像GP3を囲む枠の画像(枠画像FR3)が表示されている点で、図9の画像表示部41に表示される画面と異なるが、その他の点で図9の画像表示部41に表示される画面と共通する。なお、枠画像FR3は、画像GP3を含む領域(図10の例では左方領域)の全体を囲む枠の画像であってもよく、画像GP3のみを囲む枠の画像であってもよい。
【0103】
また、ショベル100は、物体検出装置の出力に基づいて算出したショベル100と検出した人との間の距離に応じて枠画像FR1の色を変更するように構成されている。具体的には、ショベル100は、その距離が第1閾値以下の場合に枠画像FR1の色を緑色とし、その距離が第1閾値より小さい第2閾値以下の場合に枠画像FR1の色を黄色とし、その距離が第2閾値より小さい第3閾値以下の場合に枠画像FR1の色を赤色とする。枠画像FR0a、枠画像FR0b、枠画像FR2及び枠画像FR3についても同様である。
【0104】
この構成により、ショベル100は、ショベル100の周囲に人が存在することをショベル100の操作者により確実に認識させることができる。
【0105】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
【0106】
上述の実施形態では、画像表示部41は、ショベル100の操作が可能な状態及び操作が不能な状態のいずれであっても、操作部42のメニュースイッチが操作されるとメニュー画面を表示するように構成されている。ここで、メニュー画面が表示されている状態から、ショベル100の操作が可能な状態になった場合(又はショベル100が操作された場合)、強制的に周辺画像が表示される画面表示になるように設定できる構成であってもよい。例えば、図6A図6Bで示されるような、俯瞰画像とメニュー画面が表示される状態において、ショベル100の操作が可能な状態になった場合(又はショベル100が操作された場合)、図4に示されるような俯瞰画像と後方画像が表示される画面に強制的に切り換わる。
【0107】
また例えば、俯瞰画像FVを表示した状態で機械情報を示すメニュー画面が表示されている状態(図6A)や俯瞰画像FVを表示した状態で操作性設定を示すメニュー画面が表示されている状態(図6B)において、図7図10に示される人の画像GP1~GP3や枠画像FR0a、FR0b、FR1~FR3の表示(人検知表示)を行ってよい。
【0108】
また例えば、上述の実施形態では、ショベル100は、撮像装置80が所定物体を検出した場合、警報装置49を利用し、ショベル100の作業に携わる人に、所定物体を検出した旨を知らせるように構成されている。ショベル100は、撮像装置80が検出した所定物体とショベル100との間の距離が第4閾値以下となった場合に、ショベル100の動きを自動的に停止させる自動停止機能を備えるように構成されていてもよい。
【0109】
また、所定物体を検出した場合、警報装置49によって警報が発せられるが、この警報は、例えば操作部42(例えばスイッチ42a1~42a7、スイッチ42b1~42b7)によって解除できるように構成されている。また、所定物体を検出する機能やショベル100の作業に携わる人に所定物体を検出した旨を報知する機能は、例えば操作部42(例えばスイッチ42a1~42a7、スイッチ42b1~42b7)によって有効化/無効化を切り替え可能に構成されている。但し、所定物体を検出した場合の警報の解除は、上記した例に限定されるものではなく、例えば、操作レバーに配置されるスイッチによって行われるように構成されていてもよく、キャビン10内の運転席の左右両側のシート左側コンソール又はシート右側コンソールに配置されるスイッチによって行われるように構成されていてもよい。また、所定物体を検出する機能やショベル100の作業に携わる人に所定物体を検出した旨を報知する機能の有効化/無効化の切り替えは、上記した例に限定されるものではなく、例えば、操作レバーに配置されるスイッチによって行われるように構成されていてもよく、キャビン10内の運転席の左右両側のシート左側コンソール又はシート右側コンソールに配置されるスイッチによって行われるように構成されていてもよい。
【0110】
本国際出願は、2018年3月30日に出願した日本国特許出願第2018-067931号に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容を本国際出願に援用する。
【符号の説明】
【0111】
1 下部走行体
3 上部旋回体
10 キャビン
40 表示装置
41 画像表示部
42 操作部
80 撮像装置
100 ショベル
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10