(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】復調回路、復調方法、送信装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/222 20110101AFI20240110BHJP
H04N 21/236 20110101ALI20240110BHJP
H04H 20/95 20080101ALI20240110BHJP
【FI】
H04N21/222
H04N21/236
H04H20/95
(21)【出願番号】P 2021501639
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2019050499
(87)【国際公開番号】W WO2020174852
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】P 2019035440
(32)【優先日】2019-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】平山 雄一
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/199603(WO,A1)
【文献】特開2015-2355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04H 20/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調回路。
【請求項2】
前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項1に記載した復調回路。
【請求項3】
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項1に記載した復調回路。
【請求項4】
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項1に記載した復調回路。
【請求項5】
データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項1に記載した復調回路。
【請求項6】
前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する請求項2に記載した復調回路。
【請求項7】
前記TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、前記TLVパケットのうちTLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換する請求項1に記載した復調回路。
【請求項8】
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報とストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調方法。
【請求項9】
前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項8に記載した復調方法。
【請求項10】
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項8に記載した復調方法。
【請求項11】
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項8に記載した復調方法。
【請求項12】
データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項8に記載した復調方法。
【請求項13】
前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する請求項9に記載した復調方法。
【請求項14】
前記TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、前記TLVパケットのうちTLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換する請求項8に記載した復調方法。
【請求項15】
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調回路と、
前記復調回路が復調した復調信号をケーブル放送向けにQAM変調する送信側バックエンド処理回路と、を備える送信装置。
【請求項16】
前記復調回路は、前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項15に記載した送信装置。
【請求項17】
前記復調回路は、前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項15に記載した送信装置。
【請求項18】
前記復調回路は、前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項15に記載した送信装置。
【請求項19】
前記復調回路は、データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する請求項15に記載した送信装置。
【請求項20】
前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する請求項16に記載した送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示に係る技術(本技術)は、放送波に重畳されて送信された120スロットの主信号を含むストリームを復調する復調回路と、復調回路を用いた復調方法と、復調回路を含む送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送等に用いる信号処理の技術としては、例えば、特許文献1に開示されているように、復調処理を行う処理部とデマックス処理を行う処理部との間で、信号線を用いて可変長パケットを伝送するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、一つのストリームを選択して出力する構成であるため、120スロットの主信号を含む複数のストリームを全て出力する場合、ストリームの判別が困難である。このため、複数のストリームを全て出力する場合、ストリームを判別する必要があり、一般社団法人放送サービス高度化推進委員会(A-PAB)が、放送機器間の伝送を目的に、高度広帯域衛星デジタル放送テストストリームフォーマット仕様書を公開している。しかしながら、仕様書に公開されている伝送方式は、イーサネット(登録商標)を用いた伝送方式であり、LSI間を伝送する目的に使用するには冗長且つ複雑なフォーマットであるという問題点がある。
【0005】
本技術は、上記問題点を鑑み、シンプルなフォーマットで、ストリームを判別することが可能な復調回路と、復調回路を用いた復調方法と、復調回路を含む送信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の一態様に係る復調回路は、放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報からTLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信したTLVパケットにスロット情報に対応するストリーム識別情報を挿入する。
【0007】
本技術の一態様に係る復調方法は、放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報からTLVパケットのスロット情報とストリーム識別情報を取得し、受信したTLVパケットにスロット情報に対応するストリーム識別情報を挿入する方法である。
【0008】
本技術の一態様に係る送信装置は、復調回路と、復調回路が復調した復調信号をケーブル放送向けにQAM変調する送信側バックエンド処理回路を備える。復調回路は、放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報からTLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信したTLVパケットにスロット情報に対応するストリーム識別情報を挿入する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】送信装置と受信装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】TLVパケットのパケット種別の構成を示す図である。
【
図8】ストリームID挿入部が行う処理を示す図である。
【
図9】送信装置の動作を示すフローチャートである。
【
図10】パーソナルコンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本技術の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。以下に示す実施形態は、本技術の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本技術の技術的思想は、下記の実施形態に例示した装置や方法に特定するものでない。本技術の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
【0011】
(第1実施形態)
送信装置1は、
図1に示すように、受信装置2と、ネットワーク3と共に、放送システム10を構成する。
放送システム10は、デジタルケーブルテレビ放送に関わるシステムである。
【0012】
送信装置1は、デジタルケーブルテレビ放送を行う放送局側の装置である。
受信装置2は、ネットワーク3を介して、送信装置1から送信された放送波を受信する。なお、ネットワーク3を介した送信は、放送されているコンテンツに係わる情報の送信とすることも可能である。
【0013】
<送信装置の構成>
送信装置1は、
図2に示すように、送信側チューナ11と、復調回路12と、送信側バックエンド処理回路13を含む。なお、送信側チューナ11と復調回路12とを統合したLSIにより、送信側チューナ11と復調回路12を構成してもよい。
送信側チューナ11には、アンテナ4が接続される。アンテナ4は、衛星放送を受信するアンテナである。
復調回路12は、送信側フロントエンド処理回路12aと、ストリームID挿入部12bを含む。
【0014】
図3に示すように、復調回路12と送信側バックエンド処理回路13は、複数本の信号線として、4本の信号線(シリアル伝送の場合)によって接続されている。
4本の信号線は、シンク信号線と、バリッド信号線と、クロック信号線と、データ信号線である。
【0015】
シンク信号線は、シンク(SYNC)信号を伝送する1ビットの信号線である。バリッド信号線は、バリッド(VALID)信号を伝送する1ビットの信号線である。クロック信号線は、クロック(CLK)信号を伝送する1ビットの信号線である。
データ信号線は、データ(DATA)信号を伝送する1ビットの信号線である。なお、データ信号線は、1ビットから8ビットに対応しており、1本から8本のうちいずれかの信号線で構成してもよい。例えば、シリアル伝送の場合、データ信号線は1本の信号線で構成され、8ビットのパラレル伝送の場合、データ信号線は、8本の信号線で構成される。
以下に説明するように、本技術によれば、データ信号線の本数(クロック信号の1周期で伝送するビット数)に応じて、シンク信号、バリッド信号、クロック信号をそれぞれ制御することが可能である。
【0016】
なお、
図4に示すように、復調回路12と送信側バックエンド処理回路13は、複数本の信号線として、4本の信号線に加え、さらに、エラー信号線を備える構成としても良い。
エラー信号線は、エラー(ERR)の発生を示すエラー情報を伝送する1ビットの信号線である。なお、
図3及び
図4に示した信号線は、一例であり、他の信号を伝送する信号線が、復調回路12と送信側バックエンド処理回路13との間に設けられていても勿論良い。
【0017】
図5に、クロック信号、シンク信号、バリッド信号、およびデータ信号の基本的な出力波形を示す。基本的な出力波形と定義したのは、各信号の役割について説明するためである。また、各信号の波形は、後述するように、送信側バックエンド処理回路13が要求する条件を満たすように、また、消費電力を低減させる等の目的に応じて、適切に変更される。
【0018】
クロック信号は、TLVを構成するデータの出力タイミングを表す信号である。クロック信号は、LレベルとHレベルとを交互に繰り返す信号である。シンク信号は、TLVに含まれるパケットの先頭のタイミングを表す。シンク信号は、例えば、パケットの先頭のタイミングだけ、一時的に、L(Low)レベルからH(High)レベルになる。バリッド信号は、TLVにおいて、パケットが存在する区間(有効区間)を表す。バリッド信号は、例えば、有効区間で、Hレベルになり、有効以外の区間(無効区間)で、Lレベルになる。データ信号は、TLVの信号であり、TLVパケットの全て、又は、一部が含まれる。パケットは、データ長(パケット長)が、例えば、4バイトから65535バイトのうち、いずれかのパケットである。
なお、エラー信号線が設けられている場合、エラー信号も伝送される。エラー信号は、エラーが発生しているときにHレベルになり、エラーが発生していないときにLレベルになる。
復調回路12から送信側バックエンド処理回路13に供給されるデータ信号は、TLVパケットの全て、又は、TLVパケットの一部である。
【0019】
送信側フロントエンド処理回路12aは、フレームを同期させるための信号であるフレーム同期信号の検出をトリガとして、フレーム毎に以下の処理を行う。なお、第1実施形態では、一例として、1つのフレームに、120のスロットが含まれている場合について説明する。
送信側フロントエンド処理回路12aは、APSK(振幅位相変調)方式やPSK方式の主信号を復調する。これに加え、送信側フロントエンド処理回路12aは、π/2シフトBPSK変調方式の伝送TMCC信号を復調する。伝送TMCC信号とは、TMCC(Transmission & Multiplexing Configuration Control)信号にBCH符号やLDPC符号が付加された信号である。なお、各フレームのTMCC信号には、フレームを構成する各スロットに関するTMCC情報が含まれている。さらに、送信側フロントエンド処理回路12aは、TMCC信号に対して、BCH符号を復合する外符号誤り検出訂正処理及びLDPC符号を復合する内符号誤り検出訂正処理を施すことによって、TMCC情報を得る。また、送信側フロントエンド処理回路12aは、TMCC情報に含まれている、対象フレームの各スロットが含む主信号の復調に必要な情報に基づいて、対象フレームの各スロットが含む主信号を復調する。なお、主信号の復調に必要な情報とは、例えば、各スロットのキャリア変調方式を示すパラメータや、LDPC符号の符号化率を示すパラメータである。さらに、送信側フロントエンド処理回路12aは、スロットの主信号に対してデインタリーブ処理を施す。
【0020】
さらに、送信側フロントエンド処理回路12aは、誤り訂正符号としてBCK符号やLDPC符号を用いた誤り訂正方式により、送信側フロントエンド処理回路12aから入力を受けた復調信号の誤り訂正を行う。また、送信側フロントエンド処理回路12aは、誤り訂正を行うことで得られたTLVパケット(複数のTLVパケット)を、ストリームID挿入部12bに出力する。
【0021】
パケット種別の領域は、TLVパケットに格納するパケットの種別を識別するために使用する領域として割り当てられている(
図6を参照)。
データ長の領域は、
図7に示すように、データ長の領域よりも後に続くデータビット数が書き込まれる領域である。データの領域(データ領域)は、データビット数が8×Nビットであり、可変長の領域であるとともに、デジタル放送のデータ(画像・音声等)が書き込まれる領域である。
【0022】
ストリームID挿入部12bは、受信したTLVパケットが含むTMCC情報から、TLVパケットのスロット情報と、TLVパケットのストリーム識別情報(以降の説明では、「ストリームID」と記載する場合がある)を取得する。ストリームID挿入部12bが取得したストリームIDは、データ長が4ビットであり、120のスロットのそれぞれに固有の情報である。すなわち、ストリームID挿入部12bは、受信したTLVパケットが含むTMCC情報から、スロットの数と同じ120のストリームID(4ビット×120スロット分)を取得する。
さらに、ストリームID挿入部12bは、受信したTLVパケットに、スロット情報に対応するストリームIDを挿入する処理を実行する。ストリームID挿入部12bがストリームIDを挿入する処理では、TLVパケットのうちデータ長が4ビットの連続したデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行うことで、ストリームIDをTLVパケットに埋め込む。
第1実施形態では、一例として、
図8に示すように、TLVパケットのヘッダ部分に対し、パケット種別に該当する領域のうち上位の4ビットにストリームID(図中では、「ID」と示す)を挿入する処理を行う場合について説明する。この場合、パケット種別に該当する領域のうち(送出順で)上位に位置するデータ長が4ビットのデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行う。
【0023】
また、TLVパケットのうち、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する対象は、
図6に示す種別のうち、例えば、伝送制御信号に割り当てられている値(「0xFE」)と、ヌルパケットに割り当てられている値(「0xFF」)を除く値から選択する。すなわち、ストリームID挿入部12bがストリームIDを挿入する処理では、パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、ストリームIDのデータに置換する対象から除外する。
なお、TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、TLVパケットのうち、TLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換してもよい。すなわち、TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、TLVパケットのうち、TLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に反転してもよい。この場合、後段の構成で「0x40」のパケット種別を判別することが可能となり、フレームの先頭を判別することが可能となる。したがって、TLVパケットのヘッダに、フレームの先頭位置を示すデータを埋め込むことで、フレームの先頭を判別する構成を必要とせずに、フレームの先頭を判別することが可能となり、データをフレーム単位で切り出すことが可能となる。このため、冗長且つ複雑なフォーマットを必要とせずに、フレームの先頭を判別することが可能となる。
【0024】
送信側バックエンド処理回路13は、復調回路12から供給された放送波をデジタルケーブルテレビ放送の放送波に変換する。そして、変換した放送波(デジタル放送波)を、ケーブル(ケーブルテレビ伝送路)を介して受信装置2へ送信する。一例として、送信装置1から受信装置2へ送信するデジタル放送波は、256QAM変調方式で変調した2つの搬送波と、64QAM変調方式で変調した1つの搬送波を含んで分割伝送する。
【0025】
送信装置1は、主信号の送信に必要な伝送容量に応じた変調方式として、64QAM変調方式と256QAM変調方式を用いる。そして、送信装置1は、スロットを単位として主信号を生成する。このとき、送信装置1は、各スロットの主信号を、主信号のスロットについて選択した変調方式で変調する。したがって、送信装置1では、TLVパケットを分割TLVパケットに変換し、さらに、ケーブル変調をかけて、受信装置2にケーブルを介して送信する。
【0026】
以上説明したように、送信装置1は、ストリームID挿入部12bを含む復調回路12を備える。ストリームID挿入部12bは、放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から、TLVパケットのスロット情報とストリームIDを取得する。これに加え、ストリームID挿入部12bは、受信したTLVパケットに、スロット情報に対応するストリームIDを挿入する処理を行う。さらに、送信装置1は、復調回路12が復調した復調信号をデジタルケーブルテレビ放送の放送用にQAM変調する送信側バックエンド処理回路13を備える。
また、上述したように、衛星放送は、MMT・TLV方式のデジタル放送波として放送される。このため、送信装置1は、MMT・TLV方式のデジタル放送波を、デジタルケーブルテレビ放送の放送波として、分割TLVパケットに変換して送信する。
【0027】
<受信装置の構成>
受信装置2は、
図2に示すように、受信側チューナ21と、受信側フロントエンド処理回路22と、受信側バックエンド処理回路23を備える。
受信側チューナ21は、送信装置1からケーブルを介して送信されてきたデジタル放送波(分割TLVパケット)を受信し、受信側フロントエンド処理回路22に供給する。
【0028】
受信側フロントエンド処理回路22は、復調処理を扱うLSIである。受信側バックエンド処理回路23は、デマックス処理を扱うLSIである。受信側フロントエンド処理回路22と受信側バックエンド処理回路23は、1つのLSIで構成することも可能であり、また、異なるLSIとして構成することも可能である。受信側フロントエンド処理回路22と受信側バックエンド処理回路23を異なるLSIで構成する場合、受信側フロントエンド処理回路22は、後段の回路である受信側バックエンド処理回路23が処理することが可能とする必要がある。すなわち、受信側フロントエンド処理回路22と受信側バックエンド処理回路23を異なるLSIで構成する場合では、受信側バックエンド処理回路23が要求する条件を満たすように、データを出力する必要がある。
以上により、受信側フロントエンド処理回路22は、受信側バックエンド処理回路23が要求する条件を満たす形で復調したデータを供給する。なお、以降の説明では、一例として、受信側フロントエンド処理回路22と受信側バックエンド処理回路23とを、異なるLSIとして構成した場合を説明する。
【0029】
受信側フロントエンド処理回路22は、受信側チューナ21が供給した受信信号のQAM変調を復調する。さらに、受信側フロントエンド処理回路22は、誤り訂正符号としてリードソロモン符号を用いた誤り訂正方式により、復調信号の誤り訂正を行う。さらに、受信側フロントエンド処理回路22は、誤り訂正を行うことで得られた分割TLVパケット、又は変換したTLVパケットを、受信側バックエンド処理回路23に供給する。
以上説明したように、受信側フロントエンド処理回路22は、分割TLVパケットを取得する。よって、受信側フロントエンド処理回路22からは、分割TLVパケット、又は変換したTLVパケットが受信側バックエンド処理回路23に出力される。
【0030】
受信側バックエンド処理回路23は、例えば、SOC(System-on-a-chip)を用いて形成されている。受信側バックエンド処理回路23が行う処理は、受信側フロントエンド処理回路22が出力した分割TLVパケット、又は変換したTLVパケットを、例えば、動画コンテンツを、映像部分、音声部分、字幕部分等に分ける処理(デマックス処理)である。
【0031】
また、受信側バックエンド処理回路23には、受信側フロントエンド処理回路22が出力した出力信号(シンク信号、バリッド信号、データ信号、クロック信号)が供給される。そして、受信側バックエンド処理回路23は、供給された信号に含まれるデータ、例えば、映像データや音声データを分離する。さらに、受信側バックエンド処理回路23は、映像データを映像信号にデコードする処理や、音声データを音声信号にデコードする処理を行うことで、映像や音声の信号を生成し、ディスプレイ5に出力する。
【0032】
<動作>
以下、
図1から
図8を参照しつつ、
図9を用いて、送信装置1が行う動作について説明する。
図9に示すように、送信装置1は、ステップS1にてフレーム同期信号を受信する度に、ステップS2からステップS4までの一連の処理を実行する。
ステップS2では、受信したTLVパケットが含むTMCC情報から、TLVパケットのスロット情報とストリームIDを取得する。
ステップS3では、受信したTLVパケットのうちデータ長が4ビットの連続したデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行う。これにより、受信したTLVパケットに、スロット情報に対応するストリームIDを挿入する処理を実行する。
ステップS4では、送信側バックエンド処理回路13が、復調回路12が復調した復調信号をケーブル放送向けにQAM変調した後に、受信装置2に出力する。
【0033】
<復調方法>
第1実施形態の復調回路12を用いて行う復調方法は、放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から、TLVパケットのスロット情報とストリームIDを取得する方法である。また、復調回路12を用いて行う復調方法では、受信したTLVパケットに、スロット情報に対応するストリームIDを挿入する。
【0034】
従来のように、複数の放送局から送信されたTLVパケットを合成するTLV合成装置を備える構成では、単位時間当たりのレートが高くなるため、クロック周波数が高くなるという問題点がある。
これに対し、第1実施形態の構成であれば、TLVパケットのうちデータ長が4ビットの連続したデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する。これにより、複数の放送局から送信されたTLVパケットを合成する構成を必要とせずに、ストリームを判別することが可能となる。このため、冗長且つ複雑なフォーマットを必要とせずに、ストリームを判別することが可能となる。
【0035】
したがって、第1実施形態の構成であれば、冗長且つ複雑なフォーマットを必要とせずに、ストリームを判別することが可能な、復調回路12を提供することが可能となる。
また、第1実施形態の構成であれば、冗長且つ複雑なフォーマットを必要とせずに、ストリームを判別することが可能な復調方法を提供することが可能となる。
また、第1実施形態の構成であれば、冗長且つ複雑なフォーマットを必要とせずに、ストリームを判別することが可能な復調回路12を含む送信装置1を提供することが可能となる。
【0036】
<変形例>
第1実施形態では、パケット種別に該当する領域のうち(送出順で)上位に位置するデータ長が4ビットのデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行う構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、
図11に示すように、パケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行う構成としてもよい。なお、
図11では、
図8と同様、ストリームIDを「ID」と示す。
また、
図12に示すように、パケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち連続した4ビットのデータを、データ長が4ビットのストリームIDのデータに置換する処理を行う構成としてもよい。この場合、パケットヘッダのデータ長を示す「01」の領域は、ストリームIDのデータに置換する対象から除外する。なお、
図12では、
図8と同様、ストリームIDを「ID」と示す。
また、
図13に示すように、データ長が4ビットのストリームIDのデータを、データ部(図中では、「データ」と示す)の前に挿入する処理を行う構成としてもよい。この場合、データ部のデータ長は、1バイト増加させる(「16」→「17」)。なお、
図13では、
図8と同様、ストリームIDを「ID」と示す。
また、
図14に示すように、データ長が4ビットのストリームIDのデータを、データ部(図中では、「データ」と示す)の後に挿入する処理を行う構成としてもよい。この場合、データ部のデータ長は、1バイト増加させる(「16」→「17」)。なお、
図14では、
図8と同様、ストリームIDを「ID」と示す。
【0037】
<本技術を適用したコンピュータの説明>
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることも可能であるが、ソフトウェアにより実行させることも可能である。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、ソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ等に、記録媒体からインストールされる。又は、ソフトウェアを構成するプログラムが、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、汎用のパーソナルコンピュータ等に、記録媒体からインストールしてもよい。
【0038】
図12に、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示す。汎用のパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)100を内蔵している。CPU100には、バス101を介して、入出力インターフェース102が接続されている。バス101には、ROM(Read Only Memory)103と、RAM(Random Access Memory)104が接続されている。
【0039】
入出力インターフェース102には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウス等の入力デバイスを用いて形成された入力部105と、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部106が接続されている。これに加え、入出力インターフェース102には、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブ等よりなる記憶部107が接続されている。さらに、入出力インターフェース102には、LAN(Local Area Network)アダプタ等よりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部108が接続されている。
また、入出力インターフェース102には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)が接続されている。さらに、入出力インターフェース102には、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、又は、半導体メモリ等のリムーバブルメディア109に対してデータを読み書きするドライブ110が接続されている。
【0040】
CPU100は、ROM103に記憶されているプログラムや、記憶部107にインストールされて記憶部107からRAM104にロードされたプログラムに従って、各種の処理を実行する。記憶部107にインストールされるプログラムは、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルメディア109等から読み出される。
また、RAM104には、CPU100が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も、適宜記憶される。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU100が、例えば、記憶部107に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース102及びバス101を介して、RAM104にロードして実行する。これにより、上述した一連の処理が行われる。
【0041】
コンピュータ(CPU100)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア109に記録して提供することが可能である。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して、提供することが可能である。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア109をドライブ110に装着することにより、入出力インターフェース102を介して、記憶部107にインストールすることが可能である。また、プログラムは、有線、又は、無線の伝送媒体を介して通信部108で受信し、記憶部107にインストールすることが可能である。その他、プログラムは、予め、ROM103や記憶部107にインストールしておくことが可能である。
【0042】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれもシステムである。
【0043】
(その他の実施形態)
上記のように、本技術の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本技術を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。その他、上記の実施形態において説明される各構成を任意に応用した構成等、本技術はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本技術の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0044】
また、本開示の復調回路、復調方法、送信装置では、上記の実施形態等で説明した各構成要素を全て備える必要はなく、また逆に他の構成要素を備えていてもよい。なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。例えば、本技術は、ネットワークを介して、1つの機能を複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることも可能である。
【0045】
なお、本技術は、以下のような構成を取ることが可能である。
(1)
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調回路。
(2)
前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(1)に記載した復調回路。
(3)
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(1)に記載した復調回路。
(4)
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(1)に記載した復調回路。
(5)
データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(1)に記載した復調回路。
(6)
前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する前記(2)又は(4)に記載した復調回路。
(7)
前記TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、前記TLVパケットのうちTLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換する前記(1)から(6)のうちいずれかに記載した復調回路。
(8)
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報とストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調方法。
(9)
前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(8)に記載した復調方法。
(10)
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(8)に記載した復調方法。
(11)
前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(8)に記載した復調方法。
(12)
データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(8)に記載した復調方法。
(13)
前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する前記(9)又は(11)に記載した復調方法。
(14)
前記TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、前記TLVパケットのうちTLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換する前記(8)から(13)のうちいずれかに記載した復調方法。
(15)
放送波に重畳されて送信されたTLVパケットが含むTMCC情報から前記TLVパケットのスロット情報及びストリーム識別情報を取得し、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する復調回路と、
前記復調回路が復調した復調信号をケーブル放送向けにQAM変調する送信側バックエンド処理回路と、を備える送信装置。
(16)
前記復調回路は、前記TLVパケットのヘッダ部分に対してパケット種別に該当する領域のうち上位に位置するデータ長が4ビットのデータを前記データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(15)に記載した送信装置。
(17)
前記復調回路は、前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域のうち連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(15)に記載した送信装置。
(18)
前記復調回路は、前記TLVパケットのパケットヘッダに該当する領域及びパケット種別に該当する領域のうち前記パケットヘッダのデータ長を示す領域を除く連続した4ビットのデータをデータ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータに置換することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(15)に記載した送信装置。
(19)
前記復調回路は、データ長が4ビットの前記ストリーム識別情報のデータを前記TLVパケットのデータ部の前または後に挿入することで、受信した前記TLVパケットに前記スロット情報に対応する前記ストリーム識別情報を挿入する前記(15)に記載した送信装置。
(20)
前記復調回路は、前記パケット種別のうち伝送制御信号及びヌルパケットに割り当てられている値を、前記ストリーム識別情報のデータに置換する対象から除外する前記(16)又は(18)に記載した送信装置。
(21)
前記TLVパケットがフレームの先頭にある場合には、前記TLVパケットのうちTLVパケットの先頭を示すパケット種別である「0x7F」の種別を「0x40」に変換する前記(15)から(20)のうちいずれかに記載した送信装置。
【符号の説明】
【0046】
1…送信装置、11…送信側チューナ、12…復調回路、12a…送信側フロントエンド処理回路、12b…ストリームID挿入部、13…送信側バックエンド処理回路、2…受信装置、21…受信側チューナ、22…受信側フロントエンド処理回路、23…受信側バックエンド処理回路、3…ネットワーク、4…アンテナ、5…ディスプレイ、10…放送システム、100…CPU、101…バス、102…入出力インターフェース、103…ROM、104…RAM、105…入力部、106…出力部、107…記憶部、108…通信部、109…リムーバブルメディア、110…ドライブ