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特許7416793ノードの機能不全を決定及び報告するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】ノードの機能不全を決定及び報告するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/06 20090101AFI20240110BHJP
   H04W 4/38 20180101ALI20240110BHJP
   H04W 52/46 20090101ALI20240110BHJP
【FI】
H04W24/06
H04W4/38
H04W52/46
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021532043
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 US2019064127
(87)【国際公開番号】W WO2020117732
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】16/211,867
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】カルドソ,ルーベン サラサール
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/033514(WO,A2)
【文献】特開2015-088807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンドポイント機能不全検出方法であって、
上記方法は、第1のノードにおいて、一組のエンドポイントから発信される一組のビーコンを受信することを含み、
上記一組のビーコンは、少なくとも単一のビーコン区間に対応する期間の間に受信され、上記一組のビーコンは、上記一組のエンドポイントの物理的近傍内における一組のノードに到達する電力強度を用いて送信され、
上記方法は、
上記第1のノードにおいて、上記ビーコン区間のうちのしきい値割合を越える期間中に上記第1のノードによって受信される上記一組のビーコンの発信元である、上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントを含むリストを確立することと、
上記第1のノードにおいて、上記リストの第1のエンドポイントから第1の最新のビーコンを受信してから、しきい値個数の上記ビーコン区間が経過したことを検出することと、
上記第1のノードから、応答を要求するpingを上記第1のエンドポイントにフル電力強度で出力することと、
上記第1のエンドポイントから上記pingに対する応答が受信されない場合、上記第1のノードによって、上記第1のエンドポイントの識別情報と、上記第1のノードが上記第1のエンドポイントから上記第1の最新のビーコンをいつ受信したのかを示すタイムスタンプとを含む機能不全アラームメッセージを、メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに送信することとを含む、
エンドポイント機能不全検出方法。
【請求項2】
上記ビーコン区間のしきい値割合は50%である、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
上記リストに含まれる上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントの個数を増大又は減少させるように上記ビーコン区間のしきい値割合を調整すること
をさらに含む、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
上記第1のノードにおいて、上記リストの第2のエンドポイントから第2の最新のビーコンを受信してから、上記しきい値個数の上記ビーコン区間が経過したことを検出することと、
上記第1のノードから、応答を要求する第2のpingを上記第2のエンドポイントにフル電力強度で出力することと、
上記第2のエンドポイントから上記第2のpingに対する応答が受信されない場合、上記第1のノードによって、上記第2のエンドポイントの識別情報と、上記第1のノードが上記第2のエンドポイントから上記第2の最新のビーコンをいつ受信したのかを示す第2のタイムスタンプとを含む機能不全アラームメッセージを、上記メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに送信することとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
上記pingのフル電力強度は、20dBm及び30dBmの間の値であり、上記一組のビーコンの電力強度は、-3dBm及び10dBmの間の値である
請求項1記載の方法。
【請求項6】
上記リストにおける上記第1のエンドポイントを機能不全状態にあるものとしてマーキングすることをさらに含む、
請求項1記載の方法。
【請求項7】
上記第1のノードにおいて、上記リストにおける上記第1のエンドポイントを機能不全状態にあるものとしてマーキングした後で、上記第1のエンドポイントから第2のビーコンを受信することと、
上記リストにおける上記第1のエンドポイントを復元されたものとしてマーキングすることと、
上記第1のノードによって、上記メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤにエンドポイント復元メッセージを送信することとをさらに含む、
請求項6記載の方法。
【請求項8】
上記方法は、上記第1のノードから、追加の応答を要求する追加のpingを上記第1のエンドポイントに上記フル電力強度で出力することをさらに含み、
上記第1のノードにおいて上記pingに対する応答及び上記追加のpingに対する追加の応答が受信されない場合、上記機能不全アラームメッセージの送信が行われる、
請求項1記載の方法。
【請求項9】
コンピュータ可読命令を実行するように構成されたプロセッサと、上記コンピュータ可読命令を格納するように構成されたメモリとを備える、ネットワーク化されたシステムのノードであって、
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、以下のステップを含む動作を上記プロセッサに実行させ、
上記動作は、一組のエンドポイントから発信される一組の限定範囲ビーコンを受信するステップを含み、
上記一組の限定範囲ビーコンは、少なくとも単一のビーコン区間に対応する期間の間に受信され、上記一組の限定範囲ビーコンは、上記一組のエンドポイントの物理的近傍内における一組のノードに到達する低減された電力強度を用いて送信され、
上記動作は、
上記ビーコン区間のうちのしきい値割合を越える期間中に上記ノードによって受信される上記一組の限定範囲ビーコンの発信元である、上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントを含むリストを確立するステップと、
上記リストの第1のエンドポイントから第1の最新の限定範囲ビーコンを受信してから、しきい値個数のビーコン区間が経過したことを検出するステップと、
応答を要求するpingを上記第1のエンドポイントにフル電力強度で出力するステップと、
上記第1のエンドポイントから上記pingに対する応答が受信されない場合、上記第1のエンドポイントの識別情報と、上記ノードが上記第1のエンドポイントから上記第1の最新の限定範囲ビーコンをいつ受信したのかを示すタイムスタンプとを含む機能不全アラームメッセージを、メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに送信するステップとを含む、
ノード。
【請求項10】
上記一組のエンドポイントからの上記一組の限定範囲ビーコンは、上記一組の限定範囲ビーコンのうちの1つのビーコンがビーコン信号であることを示すプリアンブルと、上記一組のエンドポイントのうちの1つのエンドポイントであって、上記ビーコンの発信元であるエンドポイントを識別する識別子とをそれぞれ含む、
請求項9記載のノード。
【請求項11】
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、上記リストに含まれる上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントの個数を増大又は減少させるように上記ビーコン区間のしきい値割合を調整するステップをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させる、
請求項9記載のノード。
【請求項12】
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、上記ノードの物理的近傍内における追加の一組のノードに到達する低減された電力強度で追加の限定範囲ビーコンを送信するステップをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させる、
請求項9記載のノード。
【請求項13】
上記pingのフル電力強度は、20dBm及び30dBmの間の値である
請求項9記載のノード。
【請求項14】
上記pingのフル電力強度は、上記一組の限定範囲ビーコンの送信強度よりも大きい
請求項9記載のノード。
【請求項15】
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、追加の応答を要求する追加のpingを上記第1のエンドポイントに上記フル電力強度で出力するステップをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させ、
上記ノードにおいて上記pingに対する応答及び上記追加のpingに対する追加の応答が受信されない場合、上記機能不全アラームメッセージの送信が行われる、
請求項9記載のノード。
【請求項16】
コンピュータ可読命令を実行するように構成されたプロセッサと、上記コンピュータ可読命令を格納するように構成されたメモリとを含むノードであって、
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、
第2のノードからアラームパケットを受信するステップと、
上記アラームパケットを構文解析してエンドポイント識別情報を生成するステップと、
繰り返しアラーム表示に関して上記エンドポイント識別情報を解析するステップと、
上記エンドポイント識別情報の非繰り返しアラーム表示を格納するステップと、
上記非繰り返しアラーム表示を含む、更新されたアラームパケットを生成するステップと、
上記ノード及び上記第2のノードを備えるメッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに上記更新されたアラームパケットを送信するステップとを含む動作を上記プロセッサに実行させ
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、以下のステップをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させ、
上記動作は、一組のエンドポイントから発信される一組の限定範囲ビーコンを受信するステップを含み、
上記一組の限定範囲ビーコンは、少なくとも単一のビーコン区間に対応する期間の間に受信され、上記一組の限定範囲ビーコンは、上記一組のエンドポイントの物理的近傍内における一組のノードに到達する低減された電力強度を用いて送信され、
上記動作は、
上記ビーコン区間のうちのしきい値割合を越える期間中に上記ノードによって受信される上記一組の限定範囲ビーコンの発信元である、上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントを含むリストを確立するステップと、
上記一組のエンドポイントのうちの上記1つ又は複数のエンドポイントの各々から受信された最新の限定範囲ビーコンに関連付けられた一組のタイムスタンプを記録するステップと、
上記リストの第1のエンドポイントから第1の最新の限定範囲ビーコンを受信してから、しきい値個数のビーコン区間が経過したことを検出するステップと、
応答を要求するpingを上記第1のエンドポイントにフル電力強度で出力するステップと、
上記第1のエンドポイントから上記pingに対する応答が受信されない場合、上記メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに上記更新されたアラームパケットを送信する前に、上記第1のエンドポイントに関連付けられた機能不全アラームメッセージを上記更新されたアラームパケットに付加するステップとを含む、
ノード。
【請求項17】
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、
上記エンドポイント識別情報のうちの1つに関連付けられた第1のエンドポイントからの第1のビーコンが、上記ノードにおいてビーコンウィンドウ内で受信されたことを決定するステップと、
上記更新されたアラームパケットから上記第1のエンドポイントに関連付けられた第1のエンドポイント識別情報を除去することで、上記更新されアラームパケットを調整するステップとをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させる、
請求項16記載のノード。
【請求項18】
上記pingのフル電力強度は、上記一組の限定範囲ビーコンの送信強度よりも大きい
請求項16記載のノード。
【請求項19】
上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、
上記エンドポイント識別情報のうちの1つに関連付けられた第1のエンドポイントからの通常ノードメッセージが、上記ノードにおいてビーコンウィンドウ内で受信されたことを決定するステップと、
上記更新されたアラームパケットから上記第1のエンドポイントに関連付けられた第1のエンドポイント識別情報を除去することで、上記更新されたアラームパケットを更新するステップとをさらに含む動作を上記プロセッサに実行させる、
請求項16記載のノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、メッシュネットワーク内におけるノードの機能不全を検出及び報告する処理に関する。より詳しくは、本開示は、メッシュネットワーク内におけるノードの機能不全を検出するためにビーコン及びpingを送信する近接ノードの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートな電力、ガス、及び水道メーター及び他のスマート装置(すなわち、他の装置又はネットワークに接続及び通信可能な装置)のネットワークのような、ネットワーク化された複数のシステムは、装置間通信のために互いに相互接続可能である。さらに、ネットワーク化されたシステム内における複数のスマート装置のうちの1つ又は複数は、インターネット又は他のネットワークに相互接続可能であってもよい。例えば、ネットワーク化されたシステムは、互いに通信可能に接続してデータを交換するためのメカニズムをスマート装置に提供する。ネットワーク化されたシステムは、親及びルートノード又はコレクタの追加レイヤを介して直接的又は間接的にネットワーク(例えばインターネット又はイントラネット)に接続する1つ又は複数のノードを含んでもよい。ネットワーク化されたシステムは、親ノード又は他の子ノードにリンクしてネットワーク化されたシステムにわたってデータを交換するノードを含んでもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ネットワーク化されたシステム内におけるノードに係るノード信頼性及びノード機能不全の検出及び報告についてある問題が発生する。例えば、ノードがその一次電源から受電することを停止した後でノードが機能不全表示を送信するために十分な電力を提供するために、ノードはスーパーキャパシタに依存してもよい。時間の経過につれて、スーパーキャパシタ内に蓄えられた液体(例えば電解液の混合物)が漏れる可能性があり、漏れた液体は、電気部品を短絡させ、ノードの早まった故障をもたらす可能性がある。さらに、スーパーキャパシタによって電力供給されるノードによって送信された機能不全表示は、ネットワーク化されたシステムにわたる損失ありの通信の性質に起因して、ネットワーク化されたシステムにおける他のノードによって常に検出されるとは限らない。従って、機能不全表示は、ネットワーク化されたシステムにおける他のノードによって受信されず、ヘッドエンドシステムに報告されない可能性がある。したがって、ネットワーク化されたシステムにおけるノードの機能不全イベントの検出と、さらなる救済動作のためのヘッドエンドシステムへの報告とが、適切又は堅実に行われない可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ノードの機能不全を決定及び報告するための装置及び処理の態様及び実施例を開示する。例えば、エンドポイント機能不全検出方法は、第1のノードにおいて一組のエンドポイントから発信される一組のビーコンを受信することを含む。上記一組のビーコンは、少なくとも単一のビーコン区間に対応する期間 の間に受信され、上記一組のビーコンは、上記一組のエンドポイントの物理的近傍内における一組のノードに到達する電力強度を用いて送信される。本方法はまた、上記第1のノードにおいて、上記ビーコン区間のうちのしきい値割合を越えるものにおいて上記第1のノードによって受信される上記一組のビーコンの発信元である、上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントを含むリストを確立することを含む、さらに、本方法は、上記第1のノードにおいて、上記リストの第1のエンドポイントから第1の最新のビーコンを受信してから、しきい値個数の上記ビーコン区間が経過したことを検出することを含む。また、本方法は、上記第1のノードから、応答を要求するpingを上記第1のエンドポイントにフル電力強度で出力することを含む。上記第1のエンドポイントから上記pingに対する応答が受信されない場合、本方法は、上記第1のノードによって、メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに機能不全アラームメッセージを送信することを含む。上記機能不全アラームメッセージは、上記第1のエンドポイントの識別情報と、上記第1のノードが上記第1のエンドポイントから上記第1の最新のビーコンをいつ受信したのかを示すタイムスタンプとを含む。
【0005】
もう1つの実施例では、ネットワーク化されたシステムのノードは、コンピュータ可読命令を実行するためのプロセッサと、上記コンピュータ可読命令を格納するためのメモリとを含み、上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、上記プロセッサに以下の動作を実行させる。本動作は、一組のエンドポイントから発信される一組の限定範囲ビーコンを受信することを含む。上記一組の限定範囲ビーコンは、少なくとも単一のビーコン区間に対応する期間 の間に受信され、上記一組の限定範囲ビーコンは、上記一組のエンドポイントの物理的近傍内における一組のノードに到達する低減された電力強度を用いて送信される。本動作はまた、上記ビーコン区間のうちのしきい値割合を越えるものにおいて上記ノードによって受信される上記一組の限定範囲ビーコンの発信元である、上記一組のエンドポイントのうちの1つ又は複数のエンドポイントを含むリストを確立することを含む。さらに、本動作は、上記リストの第1のエンドポイントから第1の最新の限定範囲ビーコンを受信してから、しきい値個数のビーコン区間が経過したことを検出することを含む。また、本動作は、応答を要求するpingを上記第1のエンドポイントにフル電力強度で出力することを含む。上記第1のエンドポイントから上記pingに対する応答が受信されない場合、本動作は、メッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに機能不全アラームメッセージを送信することを含む。上記機能不全アラームメッセージは、上記第1のエンドポイントの識別情報と、上記第1のノードが上記第1のエンドポイントから上記第1の最新の限定範囲ビーコンをいつ受信したのかを示すタイムスタンプとを含む。
【0006】
もう1つの実施例では、ノードは、コンピュータ可読命令を実行するプロセッサと、上記コンピュータ可読命令を格納するメモリとを含み、上記コンピュータ可読命令は、上記プロセッサによって実行された場合、上記プロセッサに以下の動作を実行させる。本動作は、第2のノードからアラームパケットを受信することと、上記アラームパケットを構文解析してエンドポイント識別情報を生成することとを含む。本動作はまた、繰り返しアラーム表示に関して上記エンドポイント識別情報を解析することと、上記エンドポイント識別情報の非繰り返しアラーム表示を格納することとを含む。さらに、本動作は、上記非繰り返しアラーム表示を含む、更新されたアラームパケットを生成することと、上記ノード及び上記第2のノードを備えるメッシュネットワークのトポロジー的に次に高いレイヤに上記更新されたアラームパケットを送信することとを含む。
【0007】
これらの例示的な態様及び特徴は、ここで説明する主題を限定又は定義するためではなく、本願において説明する概念についての理解を支援する実施例を提供するために言及される。ここに説明する主題の他の態様、利点、及び特徴は、本願全体に目を通すことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】1つ又は複数の実施例に係る、スマート装置のネットワーク化されたシステムの例を示すブロック図である。
図2】1つ又は複数の実施例に係る、図1のネットワーク化されたシステムにおいてエンドポイントの機能不全を検出する処理の例である。
図3】1つ又は複数の実施例に係る、図1のネットワーク化されたシステムにおいてエンドポイントにpingを送る処理の例である。
図4】1つ又は複数の実施例に係る、図1のネットワーク化されたシステムのノードがエンドポイントの機能不全の検出に応答して実行する処理の例である。
図5】1つ又は複数の実施例に係る、図1のネットワーク化されたシステムのノードが追加ノードからのアラームパケットの受信に応答して実行する処理の例である。
図6】1つ又は複数の実施例に係る、図1のネットワーク化されたシステムのノードのブロック図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明が添付の図面を参照して読まれるとき、さらに理解される。
【0010】
スマート装置のネットワーク化されたシステムにおいてノードの機能不全を決定及び報告するためのシステム及び方法を提供する。ネットワーク化されたシステム内において、ノードは、他のノード又は集中化されたネットワーク(例えばインターネット又はイントラネット)にデータを送信し、また、それらからデータを受信することができる、ネットワーク化されたシステムにおける任意の点であってもよい。ネットワーク化されたシステムに接続されたノードの状態についての適切な説明を提供するために、ネットワーク化されたシステムは、ネットワーク化されたシステムに接続されたノードにおけるノード機能不全の検出を管理するノードの能力に作用する処理を含む。
【0011】
動作中に、ネットワーク化されたシステムにおけるノードは、限られた電力範囲でビーコン信号を出力することがある。ビーコン信号は、RF信号をビーコン信号として識別するプリアンブルを提供し、また、RF信号の発信元であるノードの識別情報を提供する無線周波(RF)信号であってもよい。ビーコン信号は、ビーコン信号の限られた電力範囲内で、限られた個数の他のノードによって受信されうる。あるノードからのビーコン信号が、指定された個数のビーコン区間にわたって他のノードにおいて受信されていないことが検出されたとき、他のノードのうちの1つ又は複数は、喪失されたノードにpingを送ることで、喪失されたノードがなお動作中であることを示す、喪失されたノードからの応答を要求してもよい。喪失されたノードから応答が受信されない場合、他のノードは、ネットワーク化されたシステムのレイヤを介して機能不全アラームメッセージを送信してもよい。ネットワークシステムの各レイヤは、ノード機能不全の表示(indication)を繰り返すことなく、ルートノードがネットワーク化されたシステムにおける非機能状態にあるすべてのノードの表示を受信するように、機能不全アラームメッセージをフィルタリング及び統合してもよい。ルートノードは、集中化されたネットワーク(例えばインターネット)を用いてヘッドエンドシステムに接続してもよく、また、ルートノードは、非機能状態にあるノードの表示を、アラームパケットとして、ヘッドエンドシステムに提供してもよい。ヘッドエンドシステムにおいて、機能しないノードに対処する処置がとられてもよい。例えば、非機能状態にあるノードに対して物理的検査及び修理を実行するための技術者が配備されてもよい。もう1つの実施例では、ノードが、電力グリッドに関連付けられたエンドポイントに関連する場合、非機能状態にある多数のノードは停電を示してもよい。非機能状態にあるノードに関する情報は、顧客に正確な機能不全情報を提供するために、又は、問題の範囲を識別するために使用されてもよい。
【0012】
図1は、ネットワーク化されたシステム100及びメッシュネットワーク101の例を示すブロック図である。ネットワーク化されたシステム100及びメッシュネットワーク101は、スマート装置(例えば、通信技術を含むリソース消費量メーター、乗物、家電機器など)が、複数のノード(すなわち他のスマート装置)のネットワーク、インターネット、及び/又はイントラネットを介して通信するためのネットワークインフラストラクチャを提供する。ネットワーク化されたシステム100はヘッドエンド102を含み、ヘッドエンド102は、ネットワーク104からデータのストリームを受信する中央処理システムとして機能してもよい。ネットワーク104は、インターネット、イントラネット、又は他の任意のデータ通信ネットワークであってもよい。メッシュネットワーク101は、ルートノード106及び他のノード108a~108hを含み、ノード106及び108a~108hに関連付けられたデータを収集してもよく、ルートノード106は、収集されたデータをネットワーク104に送信して、最終的に、ネットワーク化されたシステム100のヘッドエンド102に送信する。ルートノード106は、ネットワーク104に接続可能であるパーソナルエリアネットワーク(PAN)コーディネータ、インターネットゲートウェイ、又は他の任意の装置であってもよい。
【0013】
ルートノード106は、概して、ルートノード106より下方のノードレイヤ(例えばレイヤ1)に位置したノード108a及び108bとのデータリンクに起因して、親ノードと呼ばれてもよい。例えば、ルートノード106は、ネットワーク104と直接的に通信するように図示されている。図示したように、ノード108a及び108bもまた、ノード108a及び108bより下方のノードレイヤ(例えばレイヤ2)に位置したノード108c、108d、108e、及び108gとのデータリンクに起因して、親ノードと呼ばれてもよい。さらに、ノード108e及び108gは、ノード108e及び108gより下方のノードレイヤ(例えばレイヤ3)に位置したノード108f及び108hとのデータリンクに起因して、親ノードと呼ばれてもよい。ノード108a~108hはすべて、情報を集めてノードレイヤを介して上方のルートノード106に送り、最終的にヘッドエンド102に送ってもよい。
【0014】
ノード106及び108a~108hの各々は、他のノード106及び108a~108hの少なくとも1つとリンクされる。リンク110は、ノード106及び108a~108hの近傍キャッシュに近傍ノード情報を格納することで生成されてもよい。近傍キャッシュは、ノード106及び108a~108hに対して、ルーティングされるデータが通過しうる他のノード106及び108a~108hについての表示を提供する。例えば、ノード108hの近傍キャッシュは、ノード108hにおいて収集されたデータがノード108gに送信されるべきであることを識別する近傍ノード情報を含んでもよい。同様に、ノード108gの近傍キャッシュは、ノード108gがノード108hに関連情報(例えば、ヘッドエンド102からの情報)を送信するべきであることを識別し、また、ノード108gが、ノード108gによって収集されたデータと、ノード108hから受信されたデータとをノード108bに送信するべきであることを識別する近傍ノード情報を含んでもよい。そのようなデータ伝送方式は、メッシュネットワーク101の複数のノードレイヤにわたって上方に向かって繰り返されてもよい。
【0015】
動作中に、より少数又はより多数のノード108がメッシュネットワーク101に含まれてもよく、また、より多数のルートノード106がネットワーク化されたシステム100に含まれてもよい。さらに、図1に示すメッシュネットワーク101は、ルートノードレイヤ(すなわちルートノード106)、レイヤ1(すなわちノード108a及び108b)、レイヤ2(すなわちノード108c、108d、108e、及び108g)、及びレイヤ3(すなわちノード108f及び108h)を含むが、より少数又はより多数のノードレイヤも企図される。さらに、図1は特定のネットワークトポロジー(例えばDODAG木構造トポロジー)を示すが、他のネットワークトポロジーもまた可能である(例えば、リングトポロジー、メッシュトポロジー、スタートポロジーなど)。
【0016】
ヘッドエンド102は、動作状態及び非動作状態にあるノード106及び108a~108hを追跡してもよい。ノード106及び108a~108hの状態を追跡するために、ノード106及び108a~108hは、送信側ノード106及び108a~108hに近接する物理的近傍内にある他のノード106及び108a~108hによってのみ受信されるのに十分な強度で無線周波(RF)ビーコン信号を送信する。例えば、ノード108hは、ノード108e、108f、及び108gが堅実にRFビーコン信号を受信するためにのみ十分な強度でRFビーコン信号を送信してもよい。一実施例では、RFビーコン信号は、その送信強度が限定されうるので、限定範囲ビーコンと呼ばれてもよい。RFビーコン信号は、限定範囲ビーコンを送信するノードの送信強度半径内に位置した他のノード106及び108a~108hによる受信に限定される。このように、RFビーコンは、限定範囲ビーコンを送信するノードの送信強度半径内に位置したノード106及び108a~108hの部分集合間のピアツーピア通信を提供する。
【0017】
RFビーコン信号は、RFビーコン信号を送信するノード106又は108a~108hの識別情報を含んでもよい。例えば、RFビーコン信号は、RFビーコン信号をビーコン信号として識別するプリアンブルと、さらに、RFビーコン信号の発信元であるノード106又は108a~108hの識別情報とを含んでもよい。プリアンブル及びノード識別情報のみを有する表現は4~8バイトのみのデータであってもよいが、より大きい又はより小さいサイズを有するRFビーコン信号も企図される。送信側ノード106又は108a~108hに関連付けられた他の情報も、RFビーコン信号の一部として含まれるように企図される。
【0018】
他の実施例では、機能不全情報は、通常のビーコン(例えば、ネットワーク保守に使用されるフル電力強度ビーコン)の一部として通信される。通常のビーコンが使用される場合、通常のビーコンは、通常のビーコンに機能不全情報が含まれるか否かを示す情報要素(information element:IE)を含んでもよい。例えば、通常のビーコンのIEは、機能不全情報を有する通常のビーコンを、同じくフル電力強度で送信されたネットワーク保守ビーコンから区別してもよい。
【0019】
送信側ノード106又は108a~108hによって受信された、他のノード106及び108a~108hの状態に関する、RFビーコン信号における追加情報を含むことは、ノード106及び108a~108hについて、より少ない偽陽性の機能不全アラームをもたらしうる。例えば、送信側ノード106又は108a~108hからRFビーコン信号を受信する受信側ノード106又は108a~108hは、RFビーコン信号から受けた情報を、受信側ノード106又は108a~108hが他のノードからの他の小電力のRFビーコン信号から受けた情報又は他のノード106及び108a~108hから受信された複数のノードに関連付けられた機能不全情報を含むアラームパケットから受けた情報に対して比較してもよい。この比較に基づいて、受信側ノード106又は108a~108hは、受信側ノード106又は108a~108hによって、受信側ノード106又は108a~108hのノードレイヤの上方のノードレイヤに送信されたアラームパケットから偽陽性の機能不全表示を除去してもよい。
【0020】
一実施例では、ノード106及び108a~108hの各々によって出力されるRFビーコン信号の強度は、5~10個の他のノード106及び108a~108hがその個々のノードからRFビーコン信号を受信するように調整されてもよい。そのような実施例では、RFビーコン信号の強度は、0dBmであってもよく、又は、-3dBmから10dBmまでの範囲であってもよく、また、強度は、RFビーコン信号を送信するノード106又は108a~108hに近接する近傍内に位置するノード106及び108a~108hの個数に基づいて調整されてもよい。すなわち、RFビーコン信号の強度は、メッシュネットワーク101における追加のノード106及び108a~108hの特定の配置に依存して、追加のノード106及び108a~108hに到達するように増大してもよく、又は、より少数の追加のノード106及び108a~108hに到達するように低下してもよい。一実施例では、6つのノードが50%より高い成功率でRFビーコン信号を受信するようにRFビーコン信号の強度が設定されている場合、その後、各RFビーコン信号が6つのノードのうちの少なくとも1つに到達する成功率は、少なくとも98.4%(すなわち1-0.5)になる。この成功率は、送信側ノード106又は108a~108hの範囲内におけるノード106及び108a~108hの個数の増大に基づいて、個々の受信ノード106及び108a~108hの成功率の増大に基づいて、又はこれらの両方に基づいて増大してもよい。
【0021】
RFビーコン信号は、定義されたビーコン間隔でノード108a~108hの各々によって送信されてもよい。例えば、ノード108a~108hは、5秒ごとにRFビーコン信号を送信してもよい。より長い又はより短いビーコン間隔も企図される。さらに、ノード108a~108hの各々は、それら自体のビーコン間隔を制御してもよく、また、ビーコン間隔の同期は、ノード108a~108hにわたって実行されなくてもよい。一実施例では、RFビーコン信号間の周期は、送信側ノード108a~108hからのRFビーコン信号の一様分布を増大させることと、メッシュネットワーク101の他のRFビーコン信号又は他のRF送信からの干渉を最小化することと、機能不全イベントタイムスタンプの分解能を最大化することとの間で最適化するように選択されてもよい。例えば、機能不全イベントタイムスタンプの分解能を最大化することは、ビーコン間隔を小さな期間 に低減することを要求する可能性があり、その一方、他のRFソースからの干渉を最小化することは、ビーコン間隔をより大きな期間 に増大させることを要求する可能性がある。
【0022】
時間の経過につれて、ノード106及び108a~108hの各々は、1つ又は複数の他のノード106及び108a~108hからRFビーコン信号を受信する。受信側ノード106及び108a~108hが、しきい値割合より大きいビーコン区間の割合で他方のノード106及び108a~108hのうちの1つ又は複数からRFビーコン信号を受信する場合、受信側ノード106及び108a~108hは、他のノード106及び108a~108hのうちの1つ又は複数からのRFビーコン信号が喪失される場合を追跡してもよい。追跡対象のノード106又は108a~108hから予め決められた個数のビーコン区間にわたってRFビーコン信号を喪失した後で、受信側ノード106又は108a~108hは、エンドポイントping処理を開始してもよい。
【0023】
一実施例では、エンドポイントping処理は、ノード106又は108a~108hにおいて予め決められた個数のビーコン区間(例えば3つのビーコン区間)にわたって受信されていないRFビーコン信号の発信元である追跡対象のノード106又は108a~108hに対して、ノード106又は108a~108hがping(例えば、応答の要求)を送信することを含んでもよい。エンドポイントping処理は、機能不全アラームメッセージを送信する前に追跡対象のノード106又は108a~108hが適切に機能していないことを確かめるための追加の検出レイヤを提供する。pingは、ノード106又は108a~108hのフル電力強度(例えば、20dBm~30dBm)で送信されてもよい。追跡対象のノード106又は108a~108hがなお動作中である場合、追跡対象のノード106又は108a~108hは、追跡対象のノード106又は108a~108hの動作状態を示すメッセージをノード106又は108a~108hにフル電力強度で送信してもよい。そのような実施例では、ビーコン送信処理は、機能不全アラームメッセージをメッシュネットワーク101における上位の他のノードレイヤに委譲することなく再開してもよい。
【0024】
代替電源なしに電力が継続的に喪失されることに起因して追跡対象のノード106又は108a~108hがもはや動作しない場合、ノード106又は108a~108hにおいてpingに対する応答は受信されない。ノード106又は108a~108hが応答の検出に失敗する可能性を低減するために、エンドポイントping処理は2回以上繰り返されてもよい。エンドポイントping処理を繰り返すことによって、追跡対象のノード106又は108a~108hの偽陽性の機能不全を検出する可能性は、大幅に低減されうる。
【0025】
エンドポイントping処理の間に、ノード106又は108a~108hが追跡対象のノード106又は108a~108hからの応答を受信しない場合、ノード106又は108a~108hは、メッシュネットワーク101のノードレイヤの上方に向けられる機能不全アラームメッセージを生成してもよい。機能不全アラームメッセージは、機能していない追跡対象のノード106又は108a~108hの表示を含んでもよく、また、追跡対象のノード106からノード106又は108a~108hによって受信された最新のRFビーコン信号のタイムスタンプの表示を含んでもよい。一実施例では、ノード106又は108a~108hは、追跡対象のノード106又は108a~108hからの機能不全アラームメッセージを、同じく機能不全状態にある他のノード106又は108a~108hからの他の機能不全アラームメッセージとともにパッケージ化してもよい。そのようなパッケージは、アラームパケットと呼ばれてもよい。
【0026】
アラームパケット(例えば、機能不全状態にある複数のノード106及び108a~108hの表示を含むデータパケット)が、次に高いノードレベルのノード106又は108a~108hにおいて受信される場合、不必要な又は繰り返された機能不全表示の送信を防ぐために、フィルタリング及び統合処理が行われてもよい。例えば、アラームパケットを受信するノード106又は108a~108hは、アラームパケットを構文解析して、ノード106及び108a~108hのうちのどれがアラームパケットにおいて機能不全状態にあるものとして表示されるかを示す複数のエンドポイント識別情報を生成してもよい。エンドポイント識別情報は、ノード106又は108a~108hによって、繰り返しアラーム表示について(例えば、ノード106又は108a~108hが、機能不全状態にあるノード106及び108a~108hのうちの1つ又は複数を既に知っているか)解析される。非繰り返しアラーム表示はさらなる解析のために格納される。
【0027】
次いで、格納されたアラーム表示は、解析するノード106又は108a~108hがRFビーコン信号についてモニタリングする対象であるノード106又は108a~108hのうちの1つから、格納されたアラーム表示のうちのいずれかが到来したか否かを確かめるために相互参照される。到来しない場合、解析するノード106又は108a~108hは、アラームパケットをメッシュネットワーク101の次に高いノードレイヤに転送する。格納されたアラーム表示のうちの1つ又は複数が、解析するノード106又は108a~108hによってモニタリングされるノードに対応する場合、解析するノード106又は108a~108hは、1つ又は複数の格納されたアラーム表示についてRFビーコン信号が受信されたか否かを決定することで、メッシュネットワーク101のトポロジー的により低いノードレイヤにおけるノード106又は108a~108hによってRFビーコン信号が喪失されなかったことを保証する。解析するノード106又は108a~108hによってRFビーコン信号が受信されなかった場合、解析するノード106又は108a~108hは、メッシュネットワーク101のトポロジー的に次に高いノードレイヤにアラームパケットを転送してもよい。RFビーコン信号が解析するノード106又は108a~108hによって受信された場合、解析するノード106又は108a~108hは、更新されたアラームパケットをメッシュネットワーク101のトポロジー的に次に高いノードレイヤに送信する前に、RFビーコン信号を提供するノード106又は108a~108hをアラームパケットから除去してもよい。この処理は、アラームパケットをメッシュネットワーク101のトポロジー的に次に高いノードレイヤに送信する前に、アラームパケットから繰り返しアラーム表示をフィルタリングして除去することと、アラームパケットから偽陽性の機能不全表示を除去することとを含む。
【0028】
説明の助けとするために、実施例では、ノード108hは、通信範囲内のノードに到達するように十分に強いRFビーコン信号を所定のビーコン間隔で送信してもよい。この実施例では、ノード108e、108f、及び108gの各々は、ノード108e、108f、及び108gがノード108hからのRFビーコン信号を追跡するのに十分な堅実性でRFビーコン信号を受信するように、RFビーコン信号の通信範囲内にあってもよい。ノード108fが、複数の連続するビーコン区間にわたってノード108hからRFビーコン信号を受信することに失敗した場合、ノード108fはノード108hにpingを送ってもよい。ノード108fがノード108hからpingに対する応答を受信しない場合、ノード108fは、機能不全アラームメッセージを生成し、この機能不全アラームメッセージをノード108e(例えば、ノード108fの上方のノードレイヤ)に送信してもよい。ノード108eもまたノード108hを追跡するので、ノード108eは、ノード108eがノード108hからRFビーコン信号を受信したか否かに関して決定してもよい。受信しなかった場合、ノード108eは、ノード108b(例えば、ノード108eの上方のノードレイヤ)に機能不全アラームメッセージを送信し、又は、複数の機能不全アラームメッセージを送信する場合にはアラームパケットを送信する。図5に関して以下に詳述するように、フィルタリング及び統合処理が繰り返され、結果として生じるアラームパケットは、ルートノード106(例えば、ノード108bの上方のノードレイヤ)に提供される。ルートノード106は、フィルタリング及び統合処理を実行し、結果として生じるアラームパケットをネットワーク104によってヘッドエンド102に送信してもよい。上述したアラームパケット伝送経路に加えて、アラームパケットもまた、ノード108bを介してノード108gに送信され、ルートノード106に送信され、最終的にヘッドエンド102に送信されてもよい。メッシュネットワーク101内において、他のノード配置及びアラームパケット経路もまた企図される。
【0029】
ヘッドエンド102がルートノード106からアラームパケットを受信する場合、ヘッドエンド102は、アラームパケットによって機能不全状態にあるものとして示された1つ又は複数のノード106及び108a~108hに対処するために技術者を配備してもよい。例えば、アラームパケットによって識別されたノード106及び108a~108hを修理又は交換するために技術者が配備されてもよい。さらに、ヘッドエンド102は、機能不全状態にあるノード106及び108a~108hの記録を保持してもよい。
【0030】
1つ又は複数の追加の実施例において、RFビーコン信号は、概してメッシュネットワーク101のネットワーク保守に使用されるビーコンであってもよい。そのような実施例では、RFビーコン信号は、RFビーコン信号を送信するノード106又は108a~108hのフル電力強度で送信されてもよい。従って、RFビーコン信号は、RFビーコン信号の送信強度が限定されている場合よりもずっと多くの追加のノード106又は108a~108hによって受信されうる。
【0031】
図2は、メッシュネットワーク101においてエンドポイント機能不全を検出する処理200の例である。ブロック202において、処理200は、受信側ノード(例えば、ノード106又は108a~108hのうちの1つ)がエンドポイント(例えば、他のノード106及び108a~108h)からRFビーコン信号を受信することを含む。ここで、エンドポイントは、RFビーコン信号を受信側ノードに堅実に提供するのに十分なだけ、受信側ノードに近接して位置する。図1に関して上で議論したように、エンドポイントによって受信側ノードに送信されたRFビーコンの信号強度は、各エンドポイントからのRFビーコン信号が限られた個数の近傍ノードによって受信可能であるように調整されてもよい。例えば、RFビーコン信号の強度は、5~10個の近傍ノード間で到達するように0dBmに設定されてもよい。エンドポイントによって送信されるRFビーコン信号は、定期的なビーコン間隔で送信されてもよい。一実施例では、ビーコン間隔は5又は10秒に設定されてもよいが、他のビーコン間隔が選択されてもよい。さらに、RFビーコン信号の各々は、RFビーコン信号に関連付けられたエンドポイントの識別情報を含む。
【0032】
ブロック204において、処理200は、受信側ノードが堅実に受信するRFビーコン信号の発信元となるエンドポイントのリストを確立及び保持することを含む。例示として、受信側ノードがビーコン区間の少なくとも50%の間においてエンドポイントからRFビーコン信号を受信する場合、当該エンドポイントはリストに追加されてもよい。エンドポイントのリストは、各エンドポイントについて連続的に喪失されたRFビーコン信号のカウント値を維持する喪失ビーコンカウンタを含んでもよく、喪失ビーコンカウンタは、割り当てられたエンドポイントから新たなRFビーコン信号が受信されるごとにリセットされる。さらに、受信側ノードによって保持されたエンドポイントのリストは、最新のRFビーコン信号と、エンドポイントのリストにおけるエンドポイントごとの最新のRFビーコン信号のタイムスタンプとを含んでもよい。
【0033】
さらに、エンドポイントのリストは、エンドポイントからRFビーコン信号の受信に成功した割合しきい値を調整することで調整されてもよい。例えば、個々の受信ノードについて妥当な個数の追跡されるエンドポイントを保持するために、エンドポイントのリストは、ビーコン区間の指定された割合を越えて受信側ノードにおける受信に成功したRFビーコン信号の発信元であるエンドポイントのみを含んでもよい。エンドポイントのリストにおけるエンドポイントの個数を増大させるために、指定された割合は、(例えば50%から40%に)減少してもよい。エンドポイントのリストにおけるエンドポイントの個数を減少させるために、指定された割合は、(例えば50%から60%に)増大してもよい。
【0034】
ブロック206において、処理200は、受信側ノードが、あるビーコン区間において、エンドポイントのリストにおけるエンドポイントのうちの1つからRFビーコン信号を受信したか否かを決定することを含む。受信側ノードがビーコン区間においてRFビーコン信号を受信した場合、連続的に喪失されたRFビーコン信号のカウンタは変更されず、処理200はブロック206に戻る。受信側ノードがビーコン区間においてRFビーコン信号を受信しなかった場合、喪失ビーコンカウンタは1だけ増大してもよい。
【0035】
ブロック208において、処理200は、定義された個数のビーコン区間にわたって待機することを含む。損失のあるメッシュネットワーク101の性質に起因して、RFビーコン信号がエンドポイントによって送信されたとしても、RFビーコン信号は、時々、受信側ノードによって喪失される可能性がある。従って、受信側ノードは、エンドポイントが機能不全状態にあるかもしれないと決定する前に、指定された個数のビーコン区間にわたって待機してもよい。10秒のビーコン間隔を用いる実施例において、受信側ノードは、処理300に進むことなく、3つのビーコン区間(すなわち30秒)にわたって待機してもよい。ブロック208では、ビーコン区間の他のビーコン区間長及び定義された個数が使用されてもよい。
【0036】
ブロック210において、処理200は、定義された個数のビーコン区間にわたって待機しながら、受信側ノードによってRFビーコン信号が受信されたか否かを決定することを含む。定義された個数のビーコン区間にわたって待機しながらエンドポイントに係るRFビーコン信号が受信された場合、ブロック212において、エンドポイントに係る喪失ビーコンカウンタがリセットされ、処理200はブロック206に戻る。さらに、エンドポイントからの通常の通信が受信される場合(例えば、エンドポイントから受信側ノードに計量データを伝送する場合、又は、エンドポイントからネットワークにおける他の任意のノードに計量データを伝送するが、受信側ノードによって受信される場合)、そのような通信は、受信側ノードにおいてRFビーコン信号を受信する場合と同じ効果を有する。従って、ブロック212において、喪失ビーコンカウンタがリセットされ、処理200はブロック206に戻る。定義された個数のビーコン区間にわたって待機しながらエンドポイントに係るRFビーコン信号が受信されなかった場合、ブロック214において、図3に関して以下で議論するように、エンドポイントping処理が開始される。
【0037】
図3は、メッシュネットワーク101におけるエンドポイントにpingを送る処理300の例である。上で議論したように、予め決められた個数の連続するビーコン区間にわたって受信側ノードがエンドポイントからRFビーコン信号を受信していない場合、処理300(すなわちエンドポイントping処理)が開始される。ブロック302において、処理300は、受信側ノードからエンドポイントにpingを送信することを含む。pingは、特定のエンドポイントからの応答を要求する信号であってもよく、pingは、受信側ノードのフル電力強度を用いて送信されてもよい。一実施例では、フル電力強度は、20dBm及び30dBmの間にあってもよいが、他の信号強度も企図される。pingのフル電力強度は、エンドポイントがpingを受信するずっと良好な機会を有することを保証するように、RFビーコン信号の強度より大幅に大きく設定されてもよい。
【0038】
ブロック304において、処理300は、受信側ノードによってエンドポイントからのping応答が受信されるか否かを決定することを含む。受信側ノードによってping応答が受信される場合、ブロック306において、喪失ビーコンカウンタがリセットされる。喪失ビーコンカウンタをリセットする際に、エンドポイントは動作中として識別され、処理200は、上で議論したように、未来の期間 においてエンドポイントの機能不全を識別するために使用されてもよい。
【0039】
受信側ノードによってエンドポイントからのping応答が受信されない場合、処理300は、ブロック308において、機能不全アラームメッセージの生成を開始することを含んでもよい。機能不全アラームメッセージは、メッシュネットワーク101のノードレイヤを介して送信されるメッセージであって、エンドポイントを識別し、エンドポイントが機能不全状態にあることを示すメッセージであってもよい。機能不全アラームメッセージはノードレイヤを介して送信されてもよく、ここで、図5に関して以下で議論するように、偽陽性の機能不全表示についてクロスチェックされてもよい。ノードレイヤにおいて、機能不全アラームメッセージが偽陽性の機能不全表示であると決定されない場合、ヘッドエンド102は、機能不全アラームメッセージを最終的に受信し、機能不全アラームメッセージに基づいて動作してもよい。例えば、ヘッドエンド102は、機能不全状態にあるエンドポイントを修理又は交換するために、又は、機能不全の原因が機能不全状態にあるエンドポイントにはない場合には原因を修理又は交換するために、技術者を配備してもよい。
【0040】
一実施例では、ブロック308において機能不全アラームメッセージの生成を開始する前に、処理300が複数回にわたって繰り返されてもよい。例えば、受信側ノードは、所定の期間 にわたって複数のpingをエンドポイントに送信してもよい。受信側ノードが複数のpingのうちのいずれかに対する応答を受信しない場合、処理300は、ブロック308において機能不全アラームメッセージの生成を開始することに進んでもよい。
【0041】
図4は、メッシュネットワーク101の受信側ノードが処理300によるエンドポイントのエンドポイント機能不全の検出に応答して実行する処理400の例である。ブロック402において、処理400は、メッシュネットワーク101の階層状のトポロジーを介して上方に機能不全アラームメッセージを送信することを含む。図1に関して上で議論したように、機能不全アラームメッセージは、受信側ノードから、受信側ノードの上方のノードレイヤにおけるノード106又は108a~108hに送信されてもよい。一実施例では、ノード108eがメッシュネットワーク101のレイヤ2における受信側ノードである場合、ノード108eは、メッシュネットワーク101のレイヤ1に位置しているノード108bに機能不全アラームメッセージを送信し、又は、ノード108eが複数の機能不全アラームメッセージを有する場合には、ノード108bに機能不全アラームパケットを送信する。
【0042】
ブロック404において、処理400は、受信側ノードによって保持されたエンドポイントのリストにおいて、エンドポイントを「機能不全状態にある」ものとしてマーキングすることを含む。エンドポイントを「機能不全状態にある」ものとしてマーキングすることにより、機能不全状態にあると決定された後に、受信側ノードが複数の機能不全アラートメッセージを送信することが防止されうる。エンドポイントを「機能不全状態にある」ものとしてマーキングした後で、ブロック406において、処理400は、エンドポイントからの新たなRFビーコン信号が受信側ノードによって受信されているか否かを決定することを含む。エンドポイントからの新たなRFビーコン信号が受信されていない場合、ブロック406が繰り返される。
【0043】
ブロック408において、受信側ノードがエンドポイントから新たなRFビーコン信号を受信する場合、処理400は、受信側ノードによって保持されたエンドポイントのリストにおいて、エンドポイントを「復元されたもの」としてマーキングすることを含む。一実施例では、エンドポイントを「復元されたもの」としてマーキングする際、受信側ノードは、メッシュネットワーク101の階層状のトポロジーを介して上方にエンドポイント復元メッセージを送信してもよい。エンドポイント復元メッセージは、復元されたエンドポイントの識別情報を含んでもよい。
【0044】
ブロック410において、処理400は、エンドポイントの喪失ビーコンカウンタをリセットすることを含む。喪失ビーコンカウンタをリセットすることによって、受信側ノードは、図2に関して上述した処理200を用いて、再び、機能不全についてエンドポイントをモニタリングすることができる。従って、その後、受信側ノードによって検出されたエンドポイントの機能不全はいずれも、メッシュネットワーク101の階層状のトポロジーを介して機能不全アラームメッセージとして送信されてもよい。
【0045】
図5は、メッシュネットワーク101のノード106又は108a~108hが、もう1つのノード106又は108a~108h(例えば、図2図4に関して上で議論した受信側ノード)からのアラームパケットの受信に応答して実行する処理500の例である。ブロック502において、処理500は、ノード106又は108a~108h(すなわち、より高位のノード)のうちの1つにおいて受信側ノードからアラームパケットを受信することを含む。より高位のノードは、受信側ノードよりもルートノード106に対してトポロジー的に接近して位置したノード106又は108a~108hであってもよい。
【0046】
ブロック504において、処理500は、アラームパケットを構文解析して個々のエンドポイント識別情報を生成することを含む。例えば、より高位のノードは、アラームパケットを構文解析し、アラームパケットにおいて識別された個々のエンドポイントと、個々のエンドポイントに関連付けられたアラームパケットに含まれた任意の追加情報(例えば、受信されたRFビーコン信号の最新のタイムスタンプ)とも識別する。アラームパケットには他の情報も含まれ、個々のエンドポイントと関連付けるために構文解析されてもよい。
【0047】
ブロック506において、処理500は、繰り返しアラーム表示に関してエンドポイント識別情報を解析することを含む。例えば、より高位のノードは、複数の異なる受信側ノードから複数の異なるアラームパケットを受信してもよい。複数の異なる受信側ノードからのアラームパケットは、受信側ノードによって受信されたアラームパケットに含まれる1つ又は複数の機能不全アラームメッセージを識別しうる。
【0048】
同じエンドポイントについて複数の機能不全アラームメッセージが受信される場合、より高位のノードは、繰り返し機能不全アラームメッセージを廃棄してもよい。例えば、ブロック508において、処理500は、非繰り返し機能不全アラームメッセージ(すなわち、アラームパケットから構文解析された非繰り返しアラーム表示)を格納することを含む。ブロック510において、処理500は、格納された非繰り返しアラーム表示が、RFビーコン信号についてより高位のノードによってモニタリングされたエンドポイントのリストに含まれたエンドポイントに関連付けられているか否かを決定することを含む。エンドポイントが、より高位のノードによってモニタリングされたエンドポイントのリストに含まれていない場合、ブロック512において、より高位のノードは、格納された非繰り返しアラーム表示を含むアラームパケットを、メッシュネットワーク101のトポロジー的に次に高いノードレイヤに転送する。
【0049】
エンドポイントが、より高位のノードによってモニタリングされたエンドポイントのリストに含まれる場合、ブロック514において、処理500は、より高位のノードが、高位のノードによってモニタリングされたエンドポイントのリストに含まれたエンドポイントのうちの任意のものからRFビーコン信号が受信されたか否かを決定することを含む。RFビーコン信号が受信されなかった場合、ブロック512において、より高位のノードは、格納された非繰り返しアラーム表示を含むアラームパケットを、メッシュネットワーク101のトポロジー的に次に高いノードレイヤに転送する。
【0050】
ブロック516において、処理500は、RFビーコン信号がより高位のノードにおける1つ又は複数のエンドポイントから受信された場合、アラームパケットから1つ又は複数のエンドポイントを除去することを含む。RFビーコン信号が、より高位のノードによって、アラームパケットに含まれたエンドポイントのうちの1つ又は複数から受信されたので、より高位のノードは、エンドポイント機能不全の偽陽性表示として、アラームパケットからエンドポイントを除去することができる。アラームパケットからの残りのエンドポイントは、更新されたアラームパケットとして再パッケージ化されてもよい。
【0051】
ブロック518において、処理500は、更新されたアラームパケットを、メッシュネットワーク101のトポロジー的に次のノードレイヤに転送することを含む。例えば、より高位のノードがメッシュネットワーク101のレイヤ1にある場合、更新されたアラームパケットは、ヘッドエンド102へのアラームパケットの送信に備えて、メッシュネットワーク101のルートレイヤ(例えばルートノード106)に転送されてもよい。アラームパケットがメッシュネットワーク101の次のネットワークレイヤに到達した場合、処理500は、アラームパケットを次のネットワークレイヤ又はネットワーク化されたシステム100のヘッドエンド102に転送する前に、アラームパケットの経路における他の任意のノードによってアラームパケットに対して繰り返されてもよい。
【0052】
図6は、メッシュネットワーク101のノード106又は108の構成要素のブロック図の例である。計算システム600の構成要素の一部又はすべては、図1のノード106又は108a~108hのうちの1つ又は複数に属してもよい。計算システム600は、1つ又は複数のメモリ装置614に通信可能に接続された1つ又は複数のプロセッサ602を含む。計算システム600は、図1図5に関して上述した動作のうちの1つ又は複数を実行するようにプロセッサ602を構成するプログラムコードを実行する。例えば、メモリ装置614は、計量アプリケーション616(例えば、ノード106又は108が計量装置である場合)及び通信アプリケーション618を含んでもよい。計量アプリケーション616及び通信アプリケーション618のプログラムコードは、非一時的な、コンピュータにより実行可能な命令の形態をとることができ、このプログラムコードは、メモリ装置614又は任意の適切なコンピュータ可読媒体に存在することができ、プロセッサ602によって実行することができる。そのようなプログラムコードの実行は、ノード106及び108a~108hに関して本願において説明した動作を実行するように1つ又は複数のプロセッサを構成するか、プロセッサに動作を実行させる。図6はメモリ装置614内に格納された計量アプリケーション616を示しているが、ノード106及び108a~108hの他の動作に関連付けられた他のアプリケーションは、ノード106及び108a~108hの機能に依存して、計量アプリケーション616を置き換えるか、計量アプリケーション616に追加されてもよい。さらに、通信アプリケーション618は、ノード106及び108a~108hが、RFメッシュ又は他の任意の有線又は無線通信標準を含む複数の通信標準を実装するための命令を提供してもよい。
【0053】
計算システム600は、入力装置から入力を受信するか、出力装置に出力を提供することができる入力/出力(「I/O」)インターフェース608を含んでもよい。インターフェース608は、メッシュネットワーク101における他のノードからのRF通信を送信及び受信することができるRFアンテナを含んでもよい。計算システム600は、インターフェース608を用いて、1つ又は複数の他の計算装置又はコンピュータ可読データソースと通信可能であってもよい。さらに、計算システム600にはバス606が含まれてもよい。バス606は、計算システム600の1つ又は複数の構成要素を通信可能に接続し、そのような構成要素間の通信を可能にしうる。
【0054】
全体考察.
特許請求の範囲に記載された主題についての詳細な理解を提供するために、本明細書において多数の特定の詳細事項を述べている。しかしながら、当業者は、特許請求の範囲に記載された主題がこれらの特定の詳細事項なしで実施されてもよいことを理解するであろう。他の例では、特許請求の範囲に記載された主題を不明瞭にしないように、通常の技術を有する者によって知られるであろう方法、装置、又はシステムについては詳述していない。
【0055】
本願において議論した特徴は、任意の特定のハードウェアアーキテクチャ又は構成に限定されない。計算装置は、1つ又は複数の入力を条件とした結果を提供する構成要素からなる任意の適切な装置を含んでもよい。適切な計算装置は、格納されたソフトウェア(すなわち、コンピュータシステムのメモリ上に格納されたコンピュータ可読命令)にアクセスする多目的のマイクロプロセッサに基づくコンピュータシステムを含み、このソフトウェアは、汎用の計算装置から本願の主題の1つ又は複数の態様を実装する特別な計算装置になるように計算システムをプログラミング又は構成する。計算装置のプログラミング又は構成に使用されるソフトウェアにおいて、本願に含まれる開示内容を実装するために、任意の適切なプログラミング、スクリプティング、他のタイプの言語、又は言語の組み合わせが使用されてもよい。
【0056】
本願において開示した方法の態様は、そのような計算装置の動作において実行されてもよい。上述の実施例において提示したブロックの順序は変更されてもよく、例えば、ブロックが並べかえられてもよく、組み合わされてもよく、及び/又はサブブロックに分割されてもよい。所定の複数のブロック又は複数の処理を並列に実行してもよい。
【0057】
本願における「~ように適応化される」又は「~ように構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適応化又は構成された装置を除外しない、オープンかつ包括的な用語を意図している。さらに、「~に基づく」の使用は、記載された1つ又は複数の条件又は値「に基づく」処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際に、記載したものを越える追加の条件又は値に基づいてもよいという点で、オープンかつ包括的であることを意図している。本願に含まれた見出し、リスト、及び番号は、説明の簡単化のみを目的とし、限定を意図していない。
【0058】
本願の要旨をその特定の態様に関して詳述したが、当業者は、上述したことを理解することにより、そのような態様の変更、変形、及び等価物を容易に作成しうることが認識されるであろう。従って、本開示が限定ではなく例示の目的で提示され、当業者に容易に明らかになるように、本願の要旨に係るそのような変更、変形、及び/又は追加を含むことを除外しないことは理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6