(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】アニメーションウィンドウシステム
(51)【国際特許分類】
G03B 21/00 20060101AFI20240110BHJP
A63G 31/00 20060101ALI20240110BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20240110BHJP
G03B 21/62 20140101ALI20240110BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G03B21/00 D
A63G31/00
G09F19/00 Z
G03B21/62
H04N5/74 C
(21)【出願番号】P 2021532452
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(86)【国際出願番号】 US2019065216
(87)【国際公開番号】W WO2020123373
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-12-09
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】ガルニエ ティモシー フィッツジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】クラウトハマー アキヴァ メイア
(72)【発明者】
【氏名】ユシ マシュー
(72)【発明者】
【氏名】バトラ シムラン ヴィ
(72)【発明者】
【氏名】マジダリ デイヴィッド
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-527836(JP,A)
【文献】特表2012-520521(JP,A)
【文献】特表2013-543184(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0177050(US,A1)
【文献】特開2009-064357(JP,A)
【文献】特開2008-198196(JP,A)
【文献】国際公開第2008/093721(WO,A1)
【文献】特開2017-032599(JP,A)
【文献】特開2008-170607(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0101286(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G1/00-33/00
G03B21/00-21/10
21/12-21/30
21/56-21/64
33/00-33/16
G06F3/03
3/041-3/047
G09F13/00-13/46
19/00-27/00
G09G5/00-5/42
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影面であって、当該投影面の視聴者側で視聴者に対して画像を表示するように構成され、着色材料を含む投影面と、
リアプロジェクションによって前記投影面の裏側に前記画像を投影するように構成されたプロジェクタと、
前記投影面に関連付けられた複数の触覚アクチュエータを含む触覚フィードバックシステムと、
メモリおよびプロセッサを含み、前記画像を前記投影面に投影させるために前記プロジェクタに信号を出力するように構成され、投影された前記画像に少なくとも部分的に基づいて前記複数の触覚アクチュエータのアクティベーションパターンを示すインストラクションを前記触覚フィードバックシステムに提供するように構成されたコントローラと、
を備え、
前記インストラクションは、前記投影された画像
が仕切りを含むウィンドウを表す場合に、前記投影された画像内の前記仕切りに対応する
場所の触覚アクチュエータをアクティベートすることを前記アクティベーションパターンに行わせる、アニメーションウィンドウシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、アニメーション効果を生成するために前記画像の投影から1以上の追加画像の投影へ遷移することを前記プロジェクタに行わせるように構成されているとともに、投影された前記1以上の追加画像に少なくとも部分的に基づいて前記複数の触覚アクチュエータの前記アクティベーションパターンを示す前記インストラクションを更新するように構成されている、
請求項1に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項3】
前記投影面の周りに設けられ、前記コントローラに通信可能に結合されたタッチインタラクティブフレームを備え、
前記タッチインタラクティブフレームは、前記タッチインタラクティブフレームの反対側に設けられ、前記視聴者側で前記投影面がタッチされた時間および場所を検出するように構成された複数の赤外線(IR)センサを含み、
前記コントローラは、前記視聴者によって前記投影面がタッチされた時間および場所を示す前記タッチインタラクティブフレームから受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、前記アニメーション効果、前記複数の触覚アクチュエータの前記アクティベーションパターン、またはその両方を制御するように構成されている、
請求項2に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項4】
前記複数の触覚アクチュエータは、複数のペグまたは流体充填セルを含み、
前記複数の触覚アクチュエータの各触覚アクチュエータは、前記コントローラによって個別にアドレス可能である、
請求項1に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項5】
前記複数の触覚アクチュエータの前記アクティベーションパターンは、前記投影された画像の少なくとも一部に対応する触覚情報を提供するために前記視聴者側の前記投影面を改変するように構成されている、
請求項1に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項6】
流体供給部および1以上のコンジットを備え、
前記1以上のコンジットは、前記投影面に沿って設けられているとともに前記投影面の前記視聴者側に流体を提供するように構成されており、前記投影された画像が静止している前記投影面の部分に沿って設けられており、前記1以上のコンジットを移動させて前記投影された画像がアニメーション化されている前記投影された画像の特定の部分に沿って追跡するように構成された機構に結合されており、
前記コントローラは、前記投影された画像に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上のコンジットに対して前記流体供給部に流体を供給させるか、前記1以上のコンジットの移動を引き起こすか、またはその両方を行うように構成されている、
請求項1に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項7】
投影面であって、当該投影面の視聴者側で視聴者に少なくとも1つの画像を表示するように構成され、着色材料を含む投影面と、
前記投影面から離間され、前記少なくとも1つの画像を、前記投影面の前記視聴者側に対向する裏側に投影するように構成されたプロジェクタと、
ユーザのインタラクションを、前記投影面の前記視聴者側の場所とともに検出するように構成されたセンサと、
メモリおよびプロセッサを含むコントローラであって、前記コントローラは、前記少なくとも1つの画像を前記投影面に投影させるための信号を前記プロジェクタに出力するように構成され、前記コントローラは、前記投影面の前記視聴者側の前記検出されたインタラクションの前記場所に少なくとも部分的に基づいて複数の触覚アクチュエータのうち1以上をアクティベートするように触覚フィードバックシステムにインストラクションを提供するように構成され、前記インストラクションは、前記投影された画像
が仕切りを含むウィンドウを表す場合に、前記投影された画像内の前記仕切りに対応する場所の触覚アクチュエータをアクティベートすることをアクティベーションパターンに行わせる、コントローラと、
を備える、アニメーションウィンドウシステム。
【請求項8】
前記インストラクションは、前記検出された場所の前記複数の触覚アクチュエータのうち前記1以上をアクティベートする、
請求項7に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項9】
前記複数の触覚アクチュエータのうち前記1以上は、前記検出された場所の前記少なくとも1つの画像の特性に基づいてさらにアクティベートされる、
請求項7に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項10】
前記特性は、前記場所の前記少なくとも1つの画像の色であり、前記複数の触覚アクチュエータのうち前記1以上の振動強度は、前記色に基づいて選択される、
請求項9に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項11】
前記特性は、前記検出された場所の前記少なくとも1つの画像の表示テクスチャである、
請求項9に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【請求項12】
前記センサは、赤外線センサである、
請求項7に記載のアニメーションウィンドウシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、アミューズメントパークの分野に関する。より具体的に、本開示の実施形態は、アニメーションウィンドウシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
テーマまたはアミューズメントアトラクションは、人気がますます高まっている。そのようなアトラクションは、乗り物または他のアトラクションに表示されるウィンドウをシミュレートすることを目的とした画像または投影を含みうる。ウィンドウディスプレイは、一般に、ウィンドウのシミュレート画像またはウィンドウの向こう側の像(imagery)を提供するために、スタティックスクリーンおよび/またはフロントプロジェクションシステムを使用して作成される。さらに、そのようなスクリーンまたはプロジェクションシステムの制限は、現実的または正確なウィンドウシミュレーションを提供しないことがあり、そのため、テーマまたはアミューズメントパークのアトラクションの常連客の没入型体験を損なう。したがって、より没入型でインタラクティブなアトラクション体験を作成するように向上されたディスプレイを提供するより改良されたウィンドウディスプレイシステムの必要性がある、ということが認識されている。
【発明の概要】
【0003】
当初に請求された主題事項と範囲が釣り合っている特定の実施形態が以下に要約される。これらの実施形態は、開示の範囲を限定することを意図しておらず、むしろ、これらの実施形態は、特定の開示された実施形態の簡単な要約を提供することのみを意図する。実際に、本開示は、以下に記載される実施形態と類似しうるまたは異なりうる様々な形態を包含しうる。
【0004】
一実施形態では、アニメーションウィンドウシステムが提供される。アニメーションウィンドウシステムは、投影面の視聴者側で視聴者に対して少なくとも1つの画像を表示する投影面を含む。投影面は、着色材料を含む。システムは、投影面から離間され、少なくとも1つの画像を、投影面の視聴者側に対向する裏側に投影するプロジェクタも含む。システムのコントローラは、メモリおよびプロセッサを含み、メモリおよびプロセッサを含み、投影面に投影されるように少なくとも1つの画像をプロジェクタに提供する。
【0005】
一実施形態では、アニメーションウィンドウシステムが提供される。アニメーションウィンドウシステムは、投影面の視聴者側で視聴者に画像を表示する投影面を含む。投影面は、着色材料を含む。システムのプロジェクタは、リアプロジェクションによって前記投影面の裏側に前記画像を投影する。システムは、投影面に関連付けられた複数の触覚アクチュエータを含む触覚フィードバックシステムも含む。システムのコントローラは、メモリおよびプロセッサを含み、コントローラは、画像を投影面に投影させるためにプロジェクタに信号を出力する。コントローラは、投影された前記画像に少なくとも部分的に基づいて複数の触覚アクチュエータのアクティベーションパターンを示すインストラクションを触覚フィードバックシステムに提供する。
【0006】
一実施形態では、方法が提供される。方法は、着色材料を含む投影面に第1の画像を投影するステップを含む。方法は、アニメーション効果をもたらすように、第1の画像を投影することの後に第2の画像を投影面に投影するステップを含む。第2の画像は、第1の画像内に存在している1以上の不変領域と、第1の画像内に存在していない1以上の変化領域と、を含む。方法は、投影面とのユーザインタラクションに関する信号を受信するステップを含む。方法は、投影面内に形成された開口から、または投影面上または前記投影面内に設けられたコンジットから特殊効果マテリアルが放出されることをもたらす特殊効果システムのアクティベーションを受信された信号に基づいて制御するステップを含む。開口またはコンジットの位置は、投影された第2の画像の1以上の不変領域のうちの1つの不変領域に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示のこれらおよび他の特徴、側面、および利点は、図面全体にわたって同様の文字が同様の部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細な説明が読まれるときによりよく理解されよう。
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態にかかる、アニメーションウィンドウ投影システムのアニメーションシーケンスの遠近図を示している。
【0009】
【
図2】
図2は、本開示の実施形態にかかる、
図1のアニメーションウィンドウ投影システムの実施形態の概略図を示している。
【0010】
【
図3】
図3は、本開示の実施形態にかかる、
図2のアニメーションウィンドウ投影システム内で利用されうる制御システムのブロック図を示している。
【0011】
【
図4】
図4は、本開示の実施形態にかかる、触覚フィードバックを提供するための能動面を有するアニメーションウィンドウ投影システムの実施形態の概略図を示している。
【0012】
【
図5】
図5は、本開示の実施形態にかかる、アニメーションウィンドウインタラクション技術のフロー図を示している。
【0013】
【
図6】
図6は、本開示の実施形態にかかる、
図4のアニメーションウィンドウ投影システムの遠近図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の1以上の特定の実施形態が以下に記載される。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実装のすべての特徴が本明細書に記載されていないことがある。このような実際の実装の開発においては、任意のエンジニアリングまたは設計プロジェクトと同様、システム関連およびビジネス関連の制約への準拠のような、実装ごとに異なりうる開発者の特定の目標を達成するために実装固有の多数の決定をくだす必要がある、ということを理解されたい。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する通常の技術者にとって、設計、製作、および製造の日常的な仕事である、ということを理解されたい。
【0015】
本開示は、テーマパークまたはアミューズメントパークのためのアニメーションウィンドウディスプレイまたは投影システムに関する。アミューズメントパークは、パークゲストに没入型体験を提供する乗り物またはアトラクションを含んでいる。体験の一部として、そのようなアトラクションは、異なる場所にいる、および/または異なる環境に囲まれているという体験を提供するために、イリュージョンまたはシミュレーションを利用することがある。そのようなイリュージョンを促進するために、ゲストは、没入型環境の外部または他の部分のイリュージョンを提示する偽のウィンドウのような複数の補強の手がかりを提示されることがある。
【0016】
本技術は、ステンドグラスウィンドウのような、アトラクションの常連客のための没入型体験を作り出すアニメーションウィンドウを表示するためのアニメーションウィンドウディスプレイまたは投影システムを提供する。たとえば、アニメーションウィンドウ投影システムは、ウィンドウシミュレーションを改善しうる半透明および/または着色された投影面を含みうる。ウィンドウのシミュレーションは、シミュレートされたウィンドウの画像(たとえばステンドグラス、外観)と、サッシ、フレーム、縦仕切り、および/または金属カムのような、ウィンドウに存在するであろう物理的構造と、の両方を表示するために、投影された画像を使用しうる。さらに、アニメーションウィンドウ投影システムは、アニメーション化された像を投影面に提供しうる。本技術は、あるタイプの投影技術に欠けている改善された色の明るさおよびコントラストを提供することによって、ウィンドウイリュージョンの没入感を改善する。たとえば、投影技術は、画像を投影面へと投影する光源を含んでいる。しかしながら、このような手法は、多くの場合、縦仕切りまたは金属カムのリアルな真の黒色の特性ではなく、灰色または落ち着いたダークカラーを達成する。さらに、プロジェクタの光は、ステンドグラス特有の宝石の色調を排斥(wash out)しうる。さらに、プロジェクタの直接光は、ウィンドウを通って流れ込む光に典型的なより拡散した光とは異なる。色またはコントラストを向上し、および/または光の拡散を改善する材料を投影面に組み込むことによって、投影された画像は、よりリアルで、実際に外に面するウィンドウにより近くなる。
【0017】
いくつかの実施形態において、アニメーション化されたウィンドウは、常連客とアトラクション環境との間のインタラクションを促進する。さらに、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システムは、触覚フィードバックを提供しうる能動面、特殊効果システム、タッチインタラクティブフレームなどのような、常連客とアニメーションウィンドウ投影システムとの間のインタラクションを促進する特徴を含みうる。
【0018】
本技術は、アミューズメントまたはテーマパークの文脈で論じられるが、開示された実施形態は、娯楽施設または小売スペースのような他の環境にも適用可能でありうる、ということを理解されたい。
【0019】
上記を踏まえて、
図1は、開示された実施形態にかかる左画像と右画像との間で遷移しうるアニメーションシーケンスを見せるアニメーションウィンドウ投影システムの遠近図を示している。アニメーションウィンドウ投影システム10は、乗り物、ウォークスルーアトラクション、据え付けアトラクション、またはテーマまたはアミューズメントパークにある他のアトラクションのようなアトラクション内に設けられうる。アニメーションウィンドウ投影システム10は、シミュレートされたウィンドウ画像がアトラクションの視聴者14による視聴のために投影されうる投影面12を含む。投影面12に投影された画像16または画像シーケンスは、視聴者14のためのさらなる没入型体験、およびいくつかの実施形態ではさらなるインタラクティブ体験、を提供しうる強化されたウィンドウディスプレイをシミュレートするために使用されうる。
【0020】
アニメーションウィンドウ投影システム10の投影面12は、ウィンドウのガラスを複製またはシミュレートしうる。たとえば、いくつかの実施形態において、投影面12は、画像16の一部を形成するとともに画像16の最も暗い部分としてたとえば黒にレンダリングされる金属の縦仕切り18または金属カム20を表す画像16の表示された特徴を含む、ステンドグラスウィンドウのガラス表面を複製しうる。アニメーションウィンドウ投影システム10のプロジェクタは、画像16または画像シーケンスを、投影面12の裏側から投影面12に投影しうる。このような投影技術は、
図2を参照してより詳細に論じられるように、投影面12に表示された画像16が、アニメーションウィンドウ投影システム10によって作成されたシミュレートされたウィンドウを通って来る光として視聴者14に見えることを可能としうる。アニメーションウィンドウ投影システム12のプロジェクタは、
図1の右画像と左画像との間に示されるようにいくつかの実施形態においてウィンドウのガラスがアニメーション化されるときに現れうるアニメーション化された画像16を提供しうる。たとえば、図示された実施形態に示されるように、画像16のシーケンスは、視聴者14に対して、アニメーション化されたステンドグラスの画像16として現れうる。投影面12は、
図2を参照してより詳細に論じられるように、半透明または部分的に不透明な着色面でありうる。投影面12の材料は、縦仕切り18またはカム20に対応する画像16の部分の濃い黒およびガラスを表す画像16の部分の明るい色のような、投影された画像16の色のコントラストを高めることを可能としうるので、シミュレートされたウィンドウの強化表示を提供する。たとえば、投影面12の材料は、明るい色を含むステンドグラスウィンドウのより正確なシミュレーションまたは複製を可能としうるだけでなく、縦仕切り18またはカム20として示される黒い(たとえば金属、鉛の)セクション仕切りのより現実的なシミュレーションを提供する。図示された実施形態において、ウィンドウの構造を表す画像の縦仕切り18または他の部分は、画像16間、たとえば左画像と右画像との間で表示が遷移するときに決まった場所に固定されているように現れうる。この方法では、画像16の特定の部分が変化しているように見え、他の部分が所定の位置に固定されているように見えるので、アニメーション化されたガラスまたはダンシングガラスの幻想が強化され、このことは、システム10が実際の物理的なウィンドウおよびその支持構造を含み、単なるディスプレイではないという幻想を次々とサポートする。描写された画像16において、文字22のような特定の画像特徴は、ウィンドウの物理的構造によって拘束されず、縦仕切り18またはカム20のような固定の特徴を超えてまたはその面前でさえ移動することができるものとして提示されうる。たとえば、描写された文字22は、ウィンドウ全体を移動するように描写されうる。
【0021】
さらに、いくつかの実施形態において、以下でより詳細に論じられるように、アニメーションウィンドウ投影システムは、触覚フィードバックを提供するかまたはシミュレートされたウィンドウディスプレイの触覚特性を投影面12に示させる特徴のような特徴を含みうる。さらに、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、視聴者14の没入型体験をさらに強化しうる画像16および/または画像16のアニメーションに対応する霧、風、水噴霧、音、および照明効果などの追加の特殊効果を提供しうる特徴を含みうる。
【0022】
本技術は、ステンドグラスウィンドウディスプレイをシミュレートすることを特に参照して論じられるが、他の実施形態は、他のウィンドウディスプレイタイプを含みうる。たとえば、本明細書で提供されるアニメーションウィンドウ投影システムは、透明なガラスウィンドウからの光景をシミュレートするように設計されたウィンドウディスプレイを作成するために使用されうる。さらに、本技術は、アミューズメントパークを特に参照して論じられるが、開示された実施形態は、小売り、広告、エンターテインメントなどのような他の状況でも実施されうる。
【0023】
投影面12とアニメーションウィンドウ投影システム10の構成とを例示するために、
図2は、視聴者側26および反対の裏側28を有する投影面12の構成を示すアニメーションウィンドウ投影システム10の実施形態の概略図である。プロジェクタ30は、裏側28に近く配置され、視聴者側26は、視聴者14に対して近く配置される。前述したように、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12と、画像16または画像シーケンスを投影面12に投影しうるプロジェクタ30と、を含みうる。画像16または画像シーケンスは、視聴者14によって投影面12上で視聴されうる。
【0024】
投影面12は、1以上の層から形成された投影面アセンブリ32でありうる。層は、投影層34およびガラス層36を含みうる。投影層34は、プロジェクタ30からの画像16または画像シーケンスが投影層34上に投影されるように設けられうる。したがって、いくつかの実施形態において、投影層34は、投影面12の他の層に対して、プロジェクタ30に最も近く、すなわち裏側28上に設けられうる。いくつかの実施形態において、投影層34の材料は、光の透過を低減するためにダークカラー(たとえば黒、灰色、濃い青、濃い緑)のような色で着色された半透明のおよび/または着色された材料でありうる。色合いの暗さは、最終画像が有するコントラスト(より暗い色合い)とその最終画像の明るさを達成するためのプロジェクタの生の明るさとの間のトレードオフである。彩色された色合い(緑、青など)は、ステンドグラス、または縦仕切りに使用される金属の種類に形成される欠陥をエミュレートするためにさらに使用されうる。
【0025】
投影層34の材料は、透過光の20~50%が投影層34を通過するように、約50%~80%不透明でありうる。図示された実施形態において、プロジェクタ30からの光は、投影層34のような、コンポーネント層の特性に関連する投影面アセンブリ32を通過する。たとえば、50%の光透過を可能にするように材料が着色されている場合、プロジェクタ光の50%が裏側から投影面12の視聴者側に通過する。投影層34の半透明な品質は、投影面12を通して視聴者14からプロジェクタ30が遮蔽されることを可能にするので、視聴者14の没入型体験を増大させる。一実施形態において、投影層34は、投影層34に適用される着色フィルムまたは追加層で着色される。別の実施形態において、投影層34は、色合いを形成するように材料全体に分散された顔料(たとえば金属酸化物)で染色されるか、含浸されるか、または当該顔料を含む。さらに、投影面アセンブリ32のコンポーネント層の材料は、少なくとも部分的に不透明でありうるか、または何の着色もなく光透過を低減しうる。したがって、一実施形態において、投影面アセンブリ32は、全体として、光透過を50~80%低減しうる。
【0026】
論じられたように、投影層34の材料は、暗く着色されうる。いくつかの実施形態において、投影層34の色合いは、投影層34の半透明の品質に関連しうる。投影層34の色合いは、プロジェクタ30によって投影層34に投影された画像16または画像シーケンスにおける明るい色だけでなく深い黒も許容しうる。いくつかの実施形態において、投影層34は、投影層34の表面全体にわたって着色されうる。いくつかの実施形態において、投影層34は、画像16または画像シーケンスがアニメーション化されている投影面12の投影層34の領域でのみ着色されうる。たとえば、投影面12に投影された画像16または画像シーケンスが、画像16のいくつかの領域においてのみアニメーションを含む場合、投影層34は、投影面12のその部分でのみ着色されうる。画像16が静止したままである投影面の領域について、いくつかの実施形態では、投影層34がそれらの静的領域において着色されないこともある。すなわち、色合いは、画像16または画像シーケンスが視聴者14にアニメーションを提示する投影層34上にのみ存在しうる。
【0027】
いくつかの実施形態において、投影層34は、アクリルまたはプラスチック材料で作られうる。さらに、投影層34は、完全にマットな状態から完全に光沢がある状態までの範囲のマット品質(たとえば、ほとんどまたは全くマットでない品質)の材料から作られうる。たとえば、投影層34は、マット仕上げを有するP95のようなセルキャストアクリルから作られうる。マット仕上げは、投影層34の材料の半透明品質と同様、プロジェクタ30のホットスポットを拡散することによって、投影面12を通して視聴者14から遮蔽または部分的に隠されるプロジェクタ30を許容しうる。そのため、投影層34は、投影器の光ホットスポットを視聴者14に見えないように効果的に拡散することでアニメーションウィンドウ投影システム10によって提供されるウィンドウディスプレイの没入型体験を高めるために、光拡散特性を有する任意の材料から作られうる。これは、プロジェクタ30の電球が視聴者14によって識別されないような方法で光を拡散しながら裏側光源(たとえばプロジェクタ30)からの光を捕捉するのに有効なP95のような材料でありうる。
【0028】
投影面12は、ガラス層36も含みうる。ガラス層36は、視聴者14が投影面12に触れた場合にウィンドウのガラスの感触を提供しうる薄いフロストテクスチャガラス層でありうる。そのため、ガラス層36は、視聴者14に最も近く、かつプロジェクタ30の反対側に設けられうる。ガラス層36は、投影面の視聴者側でステンドグラスのようなガラスの視覚的および触覚的特性を厳密に再現するのに役立ちうる。したがって、ガラス層36は、複製されたウィンドウディスプレイの精度を高め、アトラクション内の視聴者14の没入型体験を向上させうる。
【0029】
さらに、いくつかの実施形態において、たとえば色付きガラス板の間に黒い仕切りを有する静止したまたはアニメーション化されたステンドグラスウィンドウを複製するためにアニメーションウィンドウ投影システム10が使用される実施形態において、投影面12は、視聴者14に提示される濃い黒色を強調するために使用されうる液晶ディスプレイ(LCD)層38を含みうる。LCD層38は、たとえばプロジェクタ30と投影層34との間に配置された、視聴者側26よりも裏側28の近くに設けられた透明なLCDでありうる。LCD層38は、表示される黒色の品質を高めるために画像16または画像シーケンスの各フレームにおいて表示される仕切り(
図1の縦仕切り18またはカム20を参照)の領域に追加の黒い輪郭を表示または強調するように、アニメーションウィンドウ投影システム10のコントローラによって駆動されうる。輪郭または仕切りの位置は、各画像16を投影するために使用される画像データに基づいて知ることができるので、以下でより詳細に論じられるように、LCD層38は、投影された画像16または画像シーケンスと併せて追加の黒を提供するように駆動されることができる。
【0030】
前述したように、アニメーションウィンドウ投影システム10のプロジェクタ30は、投影面12の後ろと、投影面12のうち視聴者14の反対側または視聴者側26の反対側の裏側28に設けられ、ウィンドウディスプレイ、たとえば静止したまたはアニメーション化されたステンドグラスウィンドウディスプレイを複製またはシミュレートするように画像16または画像シーケンスを投影面12に投影するために使用されうる。画像16または画像シーケンスの投影面12へのそのようなリアプロジェクションは、プロジェクタ30によって生成された光線が視聴者14の視界から隠れることを許容しうる。さらに、リアプロジェクションは、シミュレートされたウィンドウから入ってくる光をアニメーションウィンドウ投影システム10がシミュレートすることを許容しうるので、ウィンドウをより正確にシミュレートし、視聴者14の没入型体験を向上させる。さらに、投影面34の投影層の特定の材料への画像16または(異なる画像を順番に表示することから形成される)画像シーケンスのリアプロジェクションは、上述したように、フロントプロジェクションのような他の投影技術によって達成されうるものよりも深い黒の表示を許容しうる。
【0031】
ウィンドウを通り抜けるシミュレートされた光をより正確に表示するために、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、プロジェクタ30を動かすことを可能にする機構に取り付けられた複数のプロジェクタ30または1以上のプロジェクタ30を含みうる。複数のプロジェクタ30および/またはプロジェクタ30が取り付けられうる機構は、光源(たとえば電球またはプロジェクタ30の他の光源)の位置が投影された画像16または画像シーケンスと併せて制御されうるように、アニメーションウィンドウ投影システム10のコントローラに通信可能に結合されうる。したがって、投影面12を通り抜けて入る光の角度(たとえばプロジェクション)は、日中の異なる時間における光源の位置の変化、たとえば日中の異なる時間における太陽の位置の変化をシミュレートするように変更されうる。それに加えてまたは代えて、投影の光の色は、日中の異なる時間における光源の変化をシミュレートするように変更されうる。
【0032】
いくつかの実施形態において、投影面12に投影される画像16または画像シーケンスは、アニメーションウィンドウ投影システム10の画像コントローラ40を介しておよびプロジェクタ30と通信して処理されうる。すなわち、画像16または画像シーケンスを、より正確にシミュレートされたウィンドウディスプレイを提供するために、ステンドグラスのようなガラスか、またはガラス越しの画像に見えるようにレンダリングされうる。そのため、画像16または画像シーケンスは、ガラス越しのキャプチャ画像またはステンドグラスのキャプチャ画像ではなく、視聴者14による視聴のために投影面12に投影されたときにガラスとして見えるようにレンダリングまたは処理され、その結果、画像は、もとのままの写真画像であるということはなく、操作またはレンダリングされる。いくつかの実施形態において、画像16または画像シーケンスの処理は、シミュレートされたウィンドウを通り抜けて入る太陽のような単一の光源の外観をさらにシミュレートしうる画像16の一部に反射を追加することを含みうる。それに加えてまたは代えて、いくつかの実施形態では、投影層34の材料を通して画像16が投影されるときにいくらかの彩度が失われることがある場合に、投影面12上で視聴者14に提示される色が明るくなるように、いくらかの彩度が画像16に追加されうる。これらの処理技術は、アニメーションウィンドウ投影システム10によってより正確で現実的にシミュレートされたウィンドウを提供し、視聴者14に対してより没入型の体験を提供しうる。画像コントローラ40による画像16または画像シーケンスの処理は、前述したように、プロジェクタ30からの画像16のリアプロジェクションによって行われるので、ウィンドウを通り抜ける光をシミュレートすることを含んでいなくてもよい。さらに、投影面12の色合いは、カラーレンダリングの改善に寄与しうる。
【0033】
図3は、画像処理および画像16または画像シーケンスの投影面への投影を制御するために、また、いくつかの実施形態では以下でより詳細に論じられるようにアニメーションウィンドウ投影システム10によって提供されうる追加の効果を調整および/または制御するために、アニメーションウィンドウ投影システム10内で利用されうる制御システム50の実施形態を示している。制御システム50は、アニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントに通信可能に結合されうるシステムコントローラ52を含みうる。システムコントローラ52は、アニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントを制御および/または調整しうる。コントローラ52は、メモリ54およびプロセッサ56を含みうる。いくつかの実施形態において、メモリ54は、プロセッサ56によって実行可能なインストラクションおよび/またはプロセッサ56によって処理されるデータを記憶する1以上の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体を含みうる。たとえば、メモリ54は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、光ディスクのような書き換え可能な不揮発性メモリ、および/またはその他同種のものを含みうる。さらに、プロセッサ56は、1以上の汎用マイクロプロセッサ、1以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。さらに、メモリ54は、アニメーションウィンドウ投影システム10について本明細書に記載される方法および制御アクションを実行するために、プロセッサ56によって実行可能なインストラクションを格納しうる。
【0034】
システムコントローラ52は、システムコントローラ52とユーザ(たとえばオペレータ)との間の通信を容易化しうる1以上の入力/出力(I/O)デバイス58をさらに含みうる。たとえば、I/Oデバイスは、システムコントローラ52および制御システム50とのユーザインタラクションを可能にするためのボタン、キーボード、マウス、トラックパッドなどを含みうる。さらに、I/Oデバイス58は、たとえばグラフィカルユーザインターフェース(GUI)、およびアプリケーションインターフェース、テキスト、静止画、および/または動画コンテンツを介して情報の視覚提示を提供することを容易化するための電子ディスプレイを含みうる。さらに、システムコントローラ52は、有線または無線の通信経路を介してアニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントと通信するように構成されうる。いくつかの実施形態において、システムコントローラ52は、システムコントローラ52と制御システム50の他のコンポーネントとプロジェクタ30のようなアニメーションウィンドウ投影システム10との間の情報の送信を容易化しうる通信モジュール60を含みうる。
【0035】
プロジェクタ30は、システムコントローラ52に通信可能に結合され、画像16または画像シーケンスを、それが視聴者14に対して提示されるようにアニメーションウィンドウ投影システム10の投影面12に投影しうる。さらに、プロジェクタ30は、アニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントのいくつかまたはすべてに通信可能に結合されうる。プロジェクタ30は、画像コントローラ40は、投影およびシミュレートされたウィンドウの精度向上を提供するために画像16または画像シーケンスを上記のように1以上の技術を使用して処理しうる画像コントローラ40を含みうる。画像コントローラ40は、メモリ62およびプロセッサ64を含みうる。いくつかの実施形態において、メモリ62は、プロセッサ64によって実行可能なインストラクションおよび/またはプロセッサ64によって処理されるデータを記憶する1以上の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体を含みうる。たとえば、メモリ62は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、光ディスクのような書き換え可能な不揮発性メモリ、および/またはその他同種のものを含みうる。さらに、プロセッサ64は、1以上の汎用マイクロプロセッサ、1以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態において、画像コントローラ40は、図示された実施形態のように、プロジェクタ30に関連付けられてよいし、画像コントローラ40は、プロジェクタ30から離れて設けられてよい。あるいは、いくつかの実施形態において、画像コントローラ40によって実行されると記載されている画像処理技術のいくつかまたはすべては、システムコントローラ52によって実行されうる。
【0036】
プロジェクタ30は、ディスプレイモジュール66をさらに含みうる。ディスプレイモジュール66は、画像コントローラ40に通信可能に結合され、画像16または画像シーケンスを生成するとともにアニメーションウィンドウ投影システム10の投影面12への画像16の投影を引き起こしうる。いくつかの実施形態では、前述したように、プロジェクタ30は、移動機構68を含みうるか、または移動機構68に結合され(たとえば取り付けられ)うる。移動機構68は、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52に通信可能に結合されうる。画像コントローラ40のプロセッサ64および/またはシステムコントローラ52のプロセッサ56は、プロジェクタ30の目標位置、および/または、目標画像16または画像シーケンスに基づいて投影面12を通して投影される光の角度(たとえばプロジェクション)を決定するように構成されうる。プロジェクタ30の決定された位置および/または投影される光の角度に基づいて、画像コントローラ40のプロセッサ64および/またはシステムコントローラ52のプロセッサ56は、移動機構68に対するプロジェクタ30の位置、角度、または移動を示す信号を送信しうる。そのため、移動機構68は、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52と合わせて、投影される目標画像に基づいて、プロジェクタ30の場所(たとえば位置)または角度を変化させうる。
【0037】
さらに、いくつかの実施形態において、画像コントローラ40は、投影面12のLCD層38に通信可能に結合されうる。前述したように、いくつかの実施形態において、投影面12は、投影層34とプロジェクタ30との間に設けられたLCD層38を含みうる。LCD層38は、たとえば色付きのガラス板の間に黒い仕切りを有する静止したまたはアニメーション化されたステンドグラスウィンドウを複製するためにアニメーションウィンドウ投影システム10が使用される実施形態において、視聴者14に提示される濃い黒色を強調するために使用されうる。LCD層38は、画像16に基づいて表示される黒色の品質を高めるために画像16または画像シーケンスの領域に追加の黒を表示するように、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52によって駆動されうる。
【0038】
いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12に関連付けられたまたは統合された触覚フィードバックシステム70を含みうる。触覚フィードバックシステム70は、視聴者が投影面12と物理的に影響し合うかまたは投影面12にタッチする場合に視聴者に対して触覚フィードバックを提供するために使用されうる。そのため、触覚フィードバックシステム70は、視聴者14に触覚体験を提供しうるので、アトラクションの没入型体験を促進する。触覚フィードバックシステム70は、
図4および5を参照してより詳細に論じられるように、アニメーションウィンドウ投影システム10のアニメーション中のような、視聴者側の投影面12の表面を変化させるために使用されうる複数の触覚アクチュエータ74(たとえば表面改変コンポーネント)を有する能動面72を含みうる。
【0039】
触覚フィードバックシステム70は、システムコントローラ52と、いくつかの実施形態では画像コントローラ40のようなアニメーションウィンドウ投影システムの他のコンポーネントと、に通信可能に結合されうる。触覚フィードバックシステム70は、投影面12の表面を変化させるために触覚アクチュエータ74の作動を制御しうる触覚コントローラ76を含みうる。触覚コントローラ76は、メモリ78およびプロセッサ80を含みうる。いくつかの実施形態において、メモリ78は、プロセッサ80によって実行可能なインストラクションおよび/またはプロセッサ80によって処理されるデータを格納する1以上の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体を含みうる。たとえば、メモリ78は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、光ディスクのような書き換え可能な不揮発性メモリ、および/またはその他同種のものを含みうる。さらに、プロセッサ80は、1以上の汎用マイクロプロセッサ、1以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態において、触覚コントローラ76は、能動面72および/または投影面12に関連付けられうるか、または、触覚コントローラ76は、能動面72および/または投影面12から離れて設けられうる。あるいは、いくつかの実施形態において、触覚コントローラ76によって実行される処理のいくつかまたはすべては、システムコントローラ52によって実行されうる。
【0040】
動作中、いくつかの実施形態において、触覚コントローラ70は、画像16または画像シーケンスと画像16の任意のアニメーションとに基づいて触覚フィードバックが提供される画像16上の位置を決定するように構成されうる。たとえば、アニメーション化されたステンドグラスウィンドウを表示するためにアニメーションウィンドウ投影システム10が使用される場合、触覚コントローラ70は、画像16がフレーム間を移動するときに視聴者14が表示されたガラス片および仕切りに沿った動きを感じうるように、表示されたステンドグラスウィンドウの個々の表示されたガラス片上に、および/または、表示されたカム20のようなシミュレートされたウィンドウ板の仕切りに沿って、触覚フィードバックが提供されることを決定しうる。触覚コントローラ70は、画像16に少なくとも部分的に基づいて提供する触覚フィードバックを決定し、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52から受信されうる画像16の移動および/または処理により特定の触覚アクチュエータ74をアクティベートするために触覚アクチュエータ74への信号の送信を調整しうる。したがって、アニメーションウィンドウ投影システム10の触覚コントローラ70は、強化された没入型のインタラクティブな体験を視聴者14に提供しうる。
【0041】
それに加えてまたは代えて、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12に統合されうる統合特殊効果システム82を含みうるとともに、画像16、および/または、画像16または画像シーケンスのアニメーションと整合されうる特殊効果を提供しうる。たとえば、統合特殊効果システム82は、投影面12から放出または排出される空気、水、霧、または他の流体のうち1以上の流れのような特殊効果材料83を、シミュレートされたウィンドウからまたはそれを通してスプレーされた流体が視聴者14にとって見えるように提供しうる。統合特殊効果システム82は、たとえばリザーバまたは源泉から特殊効果材料83を提供するように1以上の統合効果デバイス86のアクティベーションを制御しうる統合効果コントローラ84を含みうる。統合効果コントローラ84は、メモリ88およびプロセッサ90を含みうる。いくつかの実施形態において、メモリ88は、プロセッサ90によって実行可能なインストラクションおよび/またはプロセッサ90によって処理されるデータを格納する1以上の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体を含みうる。たとえば、メモリ88は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、光ディスクのような書き換え可能な不揮発性メモリ、および/またはその他同種のものを含みうる。さらに、プロセッサ90は、1以上の汎用マイクロプロセッサ、1以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態では、統合効果コントローラ84は、投影面12に関連付けられうるか、または、統合効果コントローラ84は、投影面12から離れて設けられうる。あるいは、いくつかの実施形態において、統合効果コントローラ84によって実行されうる処理のいくつかまたはすべては、システムコントローラ52によって実行されうる。
【0042】
統合効果コントローラ84は、システムコントローラ52と、いくつかの実施形態ではアニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントと、に通信可能に結合されうる。統合効果コントローラ84は、1以上の統合効果デバイス86に通信可能に結合されうるとともに、特殊効果が画像16と併せて提供されることが決定された場合に1以上の統合効果デバイス86をアクティブにするために1以上の統合効果デバイス86に信号を送信するように構成されうる。統合効果コントローラ84および/またはシステムコントローラ52は、画像16、または、画像16または画像シーケンスのアニメーションに少なくとも部分的に基づいて、統合特殊効果のトリガまたはイニシエーションを決定しうる。それに加えてまたは代えて、統合効果コントローラ84および/またはシステムコントローラ52は、(ユーザインタラクションに基づいて)触覚コントローラ76によって提供される触覚フィードバックおよび/またはアトラクションコントローラ91によって制御される一般的なアトラクション環境に少なくとも部分的に基づいて、統合特殊効果がいつ提供されるかを決定しうる。
【0043】
統合効果デバイス86は、流体供給部および/またはファンまたは流体を動かして特殊効果材料83を提供する他の機構に結合されたパイプ、コンジット、または同様の構造を含みうる。たとえば、統合効果デバイス86は、水源に結合された1以上のパイプを含みうる。1以上のパイプは、水源から視聴者側の投影面12の表面まで延びうる。いくつかの実施形態において、パイプは、パイプからの水が投影面12を通って来ていると視聴者14に見えるように、投影面12上またはその内部に設けられうる。たとえば、いくつかの実施形態において、パイプは、表示された黒い線(たとえば縦仕切り18またはカム20、
図1参照)または2つの異なる画像間の遷移において不変のままである画像16の他の領域に沿って投影面12上またはその中に設けられうる。すなわち、第1の画像16は、第2の画像16に遷移しうる。第1の画像16と第2の画像16との比較は、アニメーション効果を反映して変化した部分と、不変の部分と、をもたらしうる。
【0044】
いくつかの実施形態において、アニメーション化されているかまたはアニメーション効果における画像の遷移として変化する画像16の領域内の投影面12上にパイプが設けられる場合、画像16の黒い線または暗い領域にパイプがトレースされるように、パイプは、投影面12に沿った位置にパイプを動かす機構に結合されうる。そのような動きは、画像16の黒い線または暗い領域の位置を識別するとともに画像16が遷移するときにそのような領域にパイプを動的に動かすために、入力として画像データを使用しうる。固定されたまたは静止した黒い線に沿った静的パイプ(たとえばアニメーション化されたステンドグラスの実施形態における黒い仕切り線)、および/または、黒い線に動的にトレースするように機構によって投影面12に沿って動かされるパイプは、パイプを視聴者14の視界から隠すことを可能としうるとともに、強化されたインタラクティブで没入型の体験を提供しうる。そのようなパイプおよびパイプを動かす機構は、アニメーションウィンドウ投影システム10から空気、霧、ミスト、または他の同様の流体を提供するために、他のタイプの統合効果デバイス86に利用されうる。
【0045】
それに加えてまたは代えて、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、アニメーションウィンドウ投影システム10の画像16または画像シーケンスと整合する追加の特殊効果を提供しうる(たとえば投影面12内に統合されていない)外部特殊効果システム92を含みうる。たとえば、統合特殊効果システム82は、1以上の外部効果デバイス94(たとえば投影面12に統合されていない効果デバイス)によって提供されうる音、照明、霧効果、または他の同様の特殊効果のような特殊効果を提供しうる。外部特殊効果システム92は、1以上の外部効果デバイス94のアクティベーションを制御しうる外部効果コントローラ96を含みうる。外部効果コントローラ96は、メモリ98およびプロセッサ100を含みうる。いくつかの実施形態において、メモリ98は、プロセッサ100によって実行可能なインストラクションおよび/またはプロセッサ100によって処理されるデータを格納する1以上の有形で非一時的なコンピュータ可読媒体を含みうる。たとえば、メモリ98は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、光ディスクのような書き換え可能な不揮発性メモリ、および/またはその他同種のものを含みうる。さらに、プロセッサ100は、1以上の汎用マイクロプロセッサ、1以上の特定用途向けプロセッサ(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、またはそれらの任意の組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態において、外部効果コントローラ96によって実行されうる処理のいくつかまたはすべては、システムコントローラ52によって実行されうる。
【0046】
外部効果コントローラ96は、システムコントローラ52と、いくつかの実施形態ではアニメーションウィンドウ投影システム10の他のコンポーネントと、に通信可能に結合されうる。外部効果コントローラ96は、1以上の外部効果デバイス94に通信的に結合されうるとともに、そのような外部特殊効果が画像16と併せて提供されると決定されたときに1以上の外部効果デバイス94をアクティベートするために1以上の外部効果デバイス94に信号を送信するように構成されうる。外部効果コントローラ96および/またはシステムコントローラ52は、画像16か、または画像16または画像シーケンスのアニメーションに少なくとも部分的に基づいて、音、照明、または霧のような外部特殊効果がいつ提供されるかを決定しうる。それに加えてまたは代えて、外部効果コントローラ96および/またはシステムコントローラ52は、触覚コントローラ76によって提供される触覚フィードバックおよび/またはアトラクションコントローラ91によって制御されうる一般的なアトラクション環境に少なくとも部分的に基づいて、外部特殊効果がいつ提供されるかを決定しうる。
【0047】
実施形態において、投影面12(
図2参照)の1以上の部分は、完全に透明でありうる(たとえば透過光の95~100%が通過することを可能にする)。外部特殊効果システム92は、プロジェクタ30からの光の可視性を高めて太陽からの光線軸の幻想を作り出すために投影面の片側または両側で粒子(たとえば、ほこりまたは反射粒子)を空気中に放出するように構成されうる。一実施形態において、効果は、プロジェクタ30の移動機構68によって媒介される移動プロジェクタ/マルチプロジェクタ角度システムと併せて提供されうる。投影面12の1以上の透明なセクションを透明度の低いセクション内に分散させることは、視聴者がこれらの明確なセクションを通して限られた視野を見ることも可能としうる。ある程度の視覚的風景(画面、物理的セット、絵画など)を透明なセクションを通して視認できる裏側28に提供することは、投影面12を超えて完全な世界が存在するという幻想を高める。
【0048】
別の実施形態において、移動機構68は、光の方向性を制御するために、(たとえばプロジェクタの一部ではない)独立した光源をさらに制御しうる。これは、投影面12の片側または両側の空気中の粒子を使用して方向性的に向上されうる。一例は、通常のホームウィンドウの外側に追加できるフレームであり、または、十分な実際の太陽光を受け取らない小売スペースである。フレームは、たとえば太陽の動きをエミュレートするようにプログラムされうるシステムによって制御される角度で光源からウィンドウに光を照らすであろう。
【0049】
図4は、画像16または画像シーケンスのアニメーションと整合する触覚フィードバックを提供するために投影面12上またはその内部に組み込まれた触覚フィードバックシステム70および統合特殊効果システム82を有するアニメーションウィンドウ投影システム10の実施形態の概略図を示す。特定の実施形態においては触覚フィードバックシステム70または統合特殊効果システム82の一方または両方でアニメーションウィンドウ投影システム10が実装されうる、ということは理解されるべきである。前述したように、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12と、画像16または画像シーケンスを投影面12に投影しうるプロジェクタ30と、を含みうる。画像16または画像シーケンスは、視聴者14によって投影面12上で視聴されうる。さらに、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、能動面72の周りに設けられた複数の触覚アクチュエータ74を有する触覚フィードバックシステム70を含みうる。いくつかの実施形態において、能動面72は、投影面アセンブリ32の追加層でありうる。いくつかの実施形態において、能動面72は、投影層34および/またはガラス層36の一部でありうるか、または、投影面12の投影層34および/またはガラス層36(たとえば投影層34および/またはガラス層36の材料内に設けられた触覚アクチュエータ74)内に設けられうる。
【0050】
能動面72の触覚アクチュエータ74は、触覚コントローラ76および/またはシステムコントローラ52からの信号に応じて投影面12の表面を改変しうる。触覚アクチュエータ74、および/または触覚アクチュエータ74と合わさったシステムコントローラ53は、画像コントローラ40から受信された画像16の特定の部分の位置に関連付けられた光学データを、画像16の特定の部分および/または画像16のアニメーションを再作成するために触覚情報に変換しうる。たとえば、アニメーション化されたステンドグラスウィンドウを画像16が描写する場合、触覚コントローラ76は、画像コントローラ40からの画像データに少なくとも部分的に基づいて、画像16がアニメーション化される(たとえば画像間で遷移する画像シーケンスにおいて画像の特定の部分のみが変化し他の部分は不変であるかまたは静止したままである)ときに色が暗く固定されたままである仕切り(たとえば縦仕切り18またはカム20)に対応する画像16の位置を決定しうる。そして、触覚コントローラ76は、視聴者14が投影面12にタッチしたときに視聴者14が仕切りを感じうるように、(投影面12の)能動面72の触覚アクチュエータ74を作動させうるとともに、投影面12の表面を改変しうる。触覚アクチュエータ74の作動を制御するために触覚コントローラ70から送信される信号は、投影面12の改変がアニメーションをフォローしうるように画像16がアニメーション化されるときに触覚アクチュエータ74の作動を変化させうる。すなわち、触覚アクチュエータ74の作動は、視聴者14が画像16のアニメーションを感じることを可能とするように画像16のアニメーション中の仕切りの動きを追跡しうる。
【0051】
触覚アクチュエータ74は、投影面12の視聴者側に向かって投影面12の改変を可能としうる任意のタイプの作動機構でありうる。たとえば、いくつかの実施形態において、画像16の光学データは、画像16がシミュレートされたステンドグラスウィンドウである実施形態における仕切り(たとえば縦仕切り18またはカム20、
図1参照)のような画像16の構造的特徴の形状を形成する投影面12上の隆起に変換されうる。いくつかの実施形態において、流体は、投影面12の表面を変位または改変して触覚情報を提供するために使用されうる。いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータ74は、振動アクチュエータでありうるとともに、光学データは、投影面12の視聴者表面上にパターンを作成する音響波または振動に変換されうる。たとえば、振動の強度は、変化しうる。画像16の特定の部分および/または画像16のアニメーションを示す投影面12の表面上の異なる形状および/または輪郭は、振動の強度に基づいて作成されうる。
【0052】
いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータ74は、触覚コントローラ76によって投影面12から離れてかつ視聴者14に向かう方向にアクティベートされる1以上の刺激(たとえば磁場、電流)に応じて移動する複数のペグを含みうる。ペグの少なくとも一部は、投影面12から突出しうるので、投影面12の表面上に隆起を形成する。別の実施形態において、触覚アクチュエータ74は、触覚コントローラ76によってアクティベートされる1以上の刺激に応じて流体(たとえば気体、液体)で充填されうる複数のポケットまたはセルを含みうる。充填されると、ポケットは、画面の表面に隆起を形成する。他の実施形態において、ポケットは、電気粘性(ER)または磁気粘性(MR)材料のような材料を含みうる。ERおよびMR材料は、それぞれ、電気刺激および磁気刺激に応答する。対応する刺激がない場合、ERおよびMR材料は、液体状態になる。しかしながら、対応する刺激が加えられると、ERおよびMR材料の粘度は、増大する。粘度の増大は、固体ゲルの形成につながり、それにより、投影面12の表面に隆起または畝を形成する。特定の実施形態において、触覚アクチュエータ74は、ペグおよびセルの組み合わせを含みうる。各ペグおよび/またはセルは、シミュレートされたウィンドウまたはステンドグラスウィンドウにおけるペイン間の黒い仕切りに沿って画像16の特定の部分での投影面12からの突出をシミュレートする触覚情報(たとえば隆起、畝)を生成するように、独立しておよび/または共に作動されうる。画像16が提示および/またはアニメーション化されると、触覚コントローラは、画像16がアニメーション化されるときに投影面12に提供される触覚情報が変化するように、どの触覚アクチュエータがアクティベートされるかを変化させうる。
【0053】
いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータ74は、磁場に応答する磁性粒子(たとえばナノ磁性粒子)を含みうる。各磁性粒子は、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52から受信された光学データに応じて磁場によって個別に作動されうる。磁性粒子は、触覚フィードバックを提供するために投影面12の表面を改変しうる。たとえば、磁性粒子は、磁場に応じて振動しうる。振動は、画像16の特定の部分を表す投影面12上のパターンを形成しうる。いくつかの実施形態において、磁場は、磁性粒子を移動させうる。たとえば、磁場は、投影面12上に勾配を形成しうる。磁性粒子は、磁場に基づいて、投影面12上の画像16の特定の部分を表すパターンを形成するように移動しうる。
【0054】
いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータ74は、触覚コントローラ76からの刺激(たとえば電流、温度)に応答するポリマーを含みうる。たとえば、触覚アクチュエータ74は、電気信号に応じて振動する強誘電性ポリマーのような電気活性ポリマー(EAP)を含みうる。振動の強度に基づいて、視聴者14は、画像16の特定の部分に対応する投影面12上の異なる形状を感じうる。いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータ74は、様々な周波数および強度で振動する発光ダイオード(LED)を含みうる。LEDは、画像16の特定の部分に対応するように触覚コントローラ76によって作動されうる。圧電材料およびカーボンナノチューブのような他の材料も本開示の範囲内である。
【0055】
したがって、触覚フィードバックシステム70の触覚アクチュエータ74は、画像16の特定の部分が視聴者14によって感じられるように投影面12の視聴者表面を変化または改変することができる任意のタイプの作動機構でありうる。たとえば、触覚アクチュエータ74は、実際のウィンドウまたはステンドグラスウィンドウで感じられるような仕切りをシミュレートするために、投影されたウィンドウまたはステンドグラスウィンドウの画像のペイン間の黒い仕切りに沿って作動されうる。そのため、アニメーションウィンドウ投影システム10の触覚フィードバックシステム70は、より正確で現実的なウィンドウディスプレイを提供しうるとともに、視聴者14に対してより没入型の体験を提供しうる。提供されるアニメーションウィンドウ投影システム10において、システムは、異なるテクスチャを有しうる異なるガラス片から形成されるウィンドウの効果をシミュレートしうる。これをシミュレートするために、触覚アクチュエータ74および/または触覚フィードバックシステム70によって提供されるインストラクションは、様々に表示されたガラス片に対して様々に適用されうる。たとえば、触覚フィードバックシステム70は、表示されたガラス片の色に基づいて、または画像の一部のテクスチャ(水の波打ち、砂の粗さ、または木の幹)に基づいて、異なる振動強度/パターンを作成しうる。すなわち、触覚フィードバックシステム70は、滑らかな、粗い、泡立った、ゆがんだガラス、または実際のステンドグラスに存在しうる表面処理を有するガラスにタッチすることによって生じる感覚をシミュレートするために使用されうる。
【0056】
特定の実施形態において、投影面12は、統合特殊効果システム82の制御のもとで視聴者側26から特殊効果材料を放出するためにコンジット104および通路102を介して特殊効果材料を次々に提供するようにアクティベートされる1以上のパイプまたはコンジット104と流体連通している1以上の通路102を含みうる、
【0057】
図5は、第1の画像を投影面に投影するアニメーションウィンドウ投影システム10を使用して特殊効果を制御するための方法106のフロー図である(ブロック108)。システム10は、第1の画像を投影した後に第2の画像を投影面に投影することによってアニメーション効果の少なくとも一部を作成する(ブロック110)。第2の画像は、第1の画像に存在する1以上の不変領域と、第1の画像に存在しない1以上の変化領域と、を含む。投影面とのユーザインタラクションに関する信号(たとえばセンサまたは近接信号、触覚フィードバック)を受信すると(ブロック112)、システムは、信号に基づいて、特殊効果システム(たとえば統合特殊効果システム82、
図3参照)のアクティベーションを制御する(ブロック114)。特殊効果システムのアクティベーションは、特殊効果材料を、投影面に形成された開口または通路(たとえば通路102)から、または投影面12上またはその中に設けられたコンジット(たとえばコンジット104)から放出させる。本明細書で論じられるように、開口102またはコンジット104の位置は、第1の画像と第2の画像とを比較することによって評価される不変領域に対応する。
【0058】
一実施形態において、通路102、コンジット104、または他の特殊効果拡散構造は、所定の位置に固定され、システム10は、画像シーケンスを形成する画像がこれらの特徴に対応する位置に固定され、他の位置はアニメーション効果を生成するための変化が許容されるようにルールベースのロジックに従って表示された画像16をレンダリングすることによってこれらの特徴を占める。特定の実施形態において、画像の固定部分は、縦仕切りのような暗い特徴に対応する。
【0059】
図6は、触覚フィードバックシステム70と、センシング要素およびタッチインタラクティブ技術のようなアニメーションウィンドウ投影システム10に存在しうる他のコンポーネントと、を見せるアニメーションウィンドウ投影システム10の実施形態の概略図を示す。前述したように、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12と、リアプロジェクションを介して画像16または画像シーケンスを投影面12に投影しうるプロジェクタ30と、を含みうる。画像16または画像シーケンスは、視聴者14によって投影面12上で視聴されうる。さらに、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12に関連付けられた能動面72の周りに設けられた触覚アクチュエータ74を有する触覚フィードバックシステム70を含みうる。図示された実施形態において、視聴者14は、投影面12の観察者側をタッチしている。触覚フィードバックシステム70の触覚アクチュエータ74は、投影面12に投影されたシミュレートされたウィンドウ画像16の一部を視聴者14が感じることを可能としうる触覚フィードバックを提供しうる。たとえば、触覚アクチュエータ74は、画像16がシミュレートされたステンドグラス画像であり当該シミュレートされたステンドグラス画像の個々のガラス片のテクスチャを感じる実施形態における仕切り118のような縦仕切り18またはカムまたはフレームワークとして描写される特徴に沿って、投影面12から視聴者14に向かって突出する隆起または畝を引き起こしうる。図示された実施形態に示されるように、画像16が変化すると、視聴者14は、触覚アクチュエータ74によって提供される触覚フィードバックを感じうるため、視聴者14にとってより現実的で没入型の体験を作り出す。さらに、左の画像から右の画像へといったように画像16がアニメーション化されると、触覚コントローラ76による触覚アクチュエータ74のアクティベーションは、視聴者14が投影面12をタッチしているときに視聴者14が画像16のアニメーションを感じることを可能とする画像16の仕切り118または他の部分を追跡またはフォローすることができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、視聴者14の存在を検出または決定するために使用されうるセンサ120を含みうる。センサ120は、システムコントローラ52に通信可能に結合されうる。そのような実施形態において、画像16は、視聴者14が検出されたときに画像16がアニメーション画像、たとえばアニメーション化されたステンドグラスシミュレーション、を提供しうるように、センサ120からシステムコントローラ52によって受信された信号に基づいて、画像コントローラ40および/またはシステムコントローラ52によってアニメーション化されうる。それに加えてまたは代えて、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、プロジェクタ30に隣接して、またはアニメーションウィンドウ投影システム10の近くの任意の他の位置に設けられ、システムコントローラ52に通信可能に結合され、投影面12の前の領域の画像データを提供しうる1以上のカメラを含みうる。1以上のカメラ122からの画像データは、システムコントローラ52によって、単独で、またはセンサ120から受信した信号と組み合わせて、いつ視聴者14が投影面12の前にいるかを決定するために使用されうる。いくつかの実施形態において、1以上のカメラ122は、いつ視聴者14が投影面12をタッチしているかを決定するために追加的または代替的に使用され、その結果、画像16のアニメーションおよび/または触覚アクチュエータ74のアクティベーションは、画像16および投影面12との視聴者14のインタラクションに少なくとも部分的に基づいて制御されうる。
【0061】
それに加えてまたは代えて、画像16の視聴者14に対するタッチインタラクションおよび/または触覚アクチュエータ74のアクティベーションを提供するため、いくつかの実施形態において、アニメーションウィンドウ投影システム10は、投影面12の周囲または隣に設けられたタッチインタラクティブフレーム124を含みうる。タッチインタラクティブフレーム124は、システムコントローラ52に通信可能に結合されうるとともに、タッチインタラクティブフレーム124の反対側に設けられた赤外線(IR)ヘア126のような複数のセンサを含みうる。IRヘア126は、視聴者の指または手をIRヘア126が検出することに基づいて視聴者14の指または手が投影面12にタッチしている位置を感知するために使用されうる。投影面12のタッチおよび投影面12の周りのタッチの位置のそのような検出は、タッチインタラクティブフレーム124から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて画像16のアニメーションおよび/または触覚アクチュエータ74のアクティベーションをシステムコントローラ52、画像コントローラ40、および/または触覚コントローラ76が制御することを可能としうる。すなわち、タッチインタラクティブフレーム124は、視聴者14がアニメーションとのインタラクションを行うとともにいくつかの実施形態では投影面12上に提示されるアニメーションおよび/または触覚フィードバックを制御する機会を提供しうるため、視聴者14に対してより没入型でインタラクティブな体験を提供する。
【0062】
本明細書では特定の特徴のみが図示および説明されているが、当業者にとっては多くの改変および変更が発生するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内にあるようなすべてのそのような改変および変更を網羅することを意図している、ということを理解されたい。
【0063】
本明細書で提示およびクレームされた技術は、現在の技術分野を実証的に改善する実用的な性質の物質的対象および具体例に参照および適用され、そのため、抽象的、無形的、または純粋に理論的なものではない。さらに、「[機能]を[実行]するための手段…」または「[機能]を[実行]するためのステップ…」として指定された1以上の要素を本明細書の最後に添付される請求項が含む場合、そのような要素は米国特許法第112条(f)に基づいて解釈される、ということが意図されている。しかしながら、その他の方法で指定された要素を含む任意の請求項については、そのような要素は米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されない、ということが意図されている。