(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】非接触サポートプラットフォームのポート配置
(51)【国際特許分類】
B65G 51/03 20060101AFI20240110BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
B65G51/03 A
H01L21/68 A
(21)【出願番号】P 2021533184
(86)(22)【出願日】2019-12-08
(86)【国際出願番号】 IL2019051337
(87)【国際公開番号】W WO2020136634
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2022-11-17
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518327073
【氏名又は名称】コア フロー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ゴッラ リナ
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-088201(JP,A)
【文献】特開2013-232631(JP,A)
【文献】特開2006-237097(JP,A)
【文献】特開2015-040105(JP,A)
【文献】国際公開第2007/145072(WO,A1)
【文献】米国特許第06781684(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 51/03
H01L 21/00
B65G 49/00
B05C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムであって、このシステムは、
テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび真空ポートであって、各圧力ポートは、空気圧力源に接続してその圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各真空ポートは、吸引源に接続してその真空ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび真空ポートは、複数の列のうちの各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように、複数の列に沿って配置される、複数の圧力ポートおよび真空ポートを含み、複数の列は、
テーブル上のワークピースの運動方向に実質的に平行に配向されている少なくとも1つの縦方向の列と、
各々が前記運動方向に対して斜めの角度で配向されている相互に平行な複数の回転した列と、
前記少なくとも1つの縦方向の列と前記複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列であって、前記少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接する複数の列のうちの2つの列の中間の配向に向けられている、少なくとも1つの遷移列と、を含み、
各真空ポートおよび各圧力ポートは、複数の列のうちの1つの列と、各々が前記運動方向に対して実質的に垂直に配向されている複数の行のうちの1つの行との交点に配置され、その結果、複数の行のうちの1つの行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートは、複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になっている、
システム。
【請求項2】
複数の回転した列のうちの隣接する回転した列の対の間の距離Rは、複数の回転した列のうちの隣接する回転した列の他の任意の対の間の距離に実質的に等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの縦方向の列と複数の行のうちの端行との交点と、複数の回転した列のうちの近位の回転した列との交点との間の距離は、距離Rの整数倍に等しい、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列と複数の行のうちの端行との交点と、その遷移列に隣接する前記複数の列のうちの1つの列の端行との交点との間の最小距離は、隣接するポート間の最小許容間隔によって制限される、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
複数の回転した列は、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの2つの境界を定める縦方向の列の間に配置される、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列と、1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数は、他の境界を定める縦方向の列と、他の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数に等しい、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列と、1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数は、他の境界を定める縦方向の列と、他の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数とは異なる、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
複数の行のうちの第1の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列との交点と、第1の端行と、前記1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離は、複数の行のうちの第2の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの他方の境界を定める縦方向の列との交点と、第2の端行と、他方の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離に等しい、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
複数の行のうちの第1の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列との交点と、第1の端行と、前記1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離は、複数の行のうちの第2の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの他方の境界を定める縦方向の列との交点と、第2の端行と、前記他方の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離とは異なる、請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
複数の回転した列のうちのいくつかの回転した列は、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列の片側に配置され、複数の回転した列のうちの他の回転した列は、その縦方向の列の反対側に配置される、請求項1~9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの縦方向の列は、複数の隣接する縦方向の列を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムを設計するための方法であって、このシステムのテーブルは、テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび真空ポートであって、各圧力ポートは、その圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各真空ポートは、その真空ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび真空ポートは、テーブル上のワークピースの運動方向に各々実質的に垂直である複数の行に沿って配置され、そして複数の行のうちの各行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように配置される、複数の圧力ポートおよび真空ポートを含み、この方法は、
複数の列のうちの各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように、各真空ポートおよび各圧力ポートが、複数の行のうちの1つの行と複数の列のうちの1つの列との交点に配置されるように、複数の列のテーブル上の配置を決定するステップを含み、複数の列のテーブル上の配置を決定するステップは、
複数の列のうちの少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップであって、前記少なくとも1つの縦方向の列は、運動方向に実質的に平行に配向されている、ステップと、
各々が運動方向に対して斜めの角度に配向されている相互に平行な複数の回転した列のうちの各対の回転した列の間の一定の列間隔を決定するステップと、
複数の行のうちの端行に沿って隣接する圧力ポートと真空ポートとの間の最小間隔を決定するステップと、
前記少なくとも1つの縦方向の列と、前記複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列の配置を決定するステップであって、前記少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接している複数の列のうちの2つの列の中間である配向に配向され、前記少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列と複数の行のうちの各行との交点と、その遷移列に隣接している前記複数の列のうちの1つの列とその行との交点との間の距離は、決定された最小間隔と少なくとも同じ大きさである、ステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を、テーブルの側面から所定の距離に配置することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を、ワークピースの側縁の予想される位置に配置することを含む、請求項12または請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列と複数の行のうちの1つの端行との交点と、複数の回転した列のうちの近位の回転した列との交点が一定の列間隔の整数倍に等しいように、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を配置することを含む、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの2つの縦方向の列を、複数の回転した列の反対側に配置することを含む、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列を、複数の回転した列のうちの回転した列の間に配置することを含む、請求項12~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、前記少なくとも1つの縦方向の列のうちの複数の縦方向の列を、互いに隣接して配置することを含む、請求項12~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムであって、このシステムは、
テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび排気ポートであって、各圧力ポートは、空気圧力源に接続してその圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各排気ポートは、周囲大気圧に開放してその排気ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび排気ポートは、各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の排気ポートのうちの1つの排気ポートと交互になるように、複数の列に沿って配置され、各排気ポートおよび各圧力ポートは、複数の列のうちの1つの列と、各々が運動方向に対して実質的に垂直に配向された複数の行のうちの1つの行との交点に配置される、複数の圧力ポートおよび排気ポートを含み、複数の列は、
テーブル上のワークピースの運動方向に実質的に平行に配向されている少なくとも1つの縦方向の列と、
各々が前記運動方向に対して斜めの角度で配向されている相互に平行な複数の回転した列と、
前記少なくとも1つの縦方向の列と前記複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列であって、前記少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接する複数の列のうちの2つの列の中間の配向に向けられている、少なくとも1つの遷移列と、を含み、
前記少なくとも1つの遷移列のうちのすべての遷移列と交差する複数の行のうちの1つの行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートは、複数の排気ポートのうちの1つの排気ポートと交互になっている、
システム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの遷移列のうちの1つの遷移列は、複数の行のうちの少なくとも1つの行と交差しない、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触サポートプラットフォームに関する。より具体的には、本発明は、非接触サポートプラットフォームのテーブル上の空気の流入および流出のためのポートの配置に関する。
【背景技術】
【0002】
非接触サポートプラットフォームは、ワークピースと固体表面との接触を回避する必要がある、薄く、通常は壊れやすいワークピースのサポートと輸送を必要とするプロセスで役立つ。例えば、薄いワークピースは、例えば、ディスプレイ画面または別の薄い材料に組み込むための薄いガラス板を含み得る。このプロセスには、ワークピースへの物質またはツールの適用、またはワークピースの検査が含まれる場合がある。
【0003】
典型的な非接触サポートプラットフォームは、その水平上面が非常に平らに作られているテーブルを含む。テーブルトップには開口部の配置が含まれている。いくつかの開口部(例えば、開口部の約半分)は、空気が吹き出されて、その上にワークピースをテーブルトップの上に支持し得るエアクッションを形成する圧力開口部である。残りの開口部は、空気がエアクッションからテーブルへと流れ得る空気戻り開口部である。
【0004】
ワークピースとテーブルトップとの間の距離を正確に制御する必要がない場合、空気戻り開口部は、大気圧まで開放され得る。ただし、ワークピースとテーブルトップとの間の距離を正確に制御する必要がある場合は、空気戻り開口部に真空が適用され得る。テーブルトップ上のさまざまな空気開口部の分布の均一性は、ワークピースの高さの精度に貢献し得る。さらに、そのような均一性はまた、ワークピース全体に均一な対流熱伝達を可能にし、したがって、ワークピースのすべての部分で均一な温度を促進し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の実施形態によれば、ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムであって、このシステムは、テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび真空ポートであって、各圧力ポートは、空気圧力源に接続してその圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各真空ポートは、吸引源に接続してその真空ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび真空ポートは、複数の列のうちの各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように、複数の列に沿って配置される、複数の圧力ポートおよび真空ポートを含み、複数の列は、テーブル上のワークピースの運動方向に実質的に平行に配向されている少なくとも1つの縦方向の列と、各々が運動方向に対して斜めの角度で配向されている相互に平行な複数の回転した列と、少なくとも1つの縦方向の列と複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列であって、少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接する複数の列のうちの2つの列の中間の配向に向けられている、少なくとも1つの遷移列と、を含み、各真空ポートおよび各圧力ポートは、複数の列のうちの1つの列と、各々が運動方向に対して実質的に垂直に配向されている複数の行のうちの1つの行との交点に配置され、その結果、複数の行のうちの1つの行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートは、複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になっている、システムが提供される。
【0006】
さらに、本発明の実施形態によれば、複数の回転した列のうちの隣接する回転した列の対の間の距離Rは、複数の回転した列のうちの隣接する回転した列の他の任意の対の間の距離に実質的に等しい。
【0007】
さらに、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列と複数の行のうちの端行との交点と、複数の回転した列のうちの近位の回転した列との交点との間の距離は、距離Rの整数倍に等しい。
【0008】
さらに、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列と複数の行のうちの端行との交点と、その遷移列に隣接する複数の列のうちの1つの列の端行との交点との間の最小距離は、隣接するポート間の最小許容間隔によって制限される。
【0009】
さらに、本発明の一実施形態によれば、複数の回転した列は、少なくとも1つの縦方向の列のうちの2つの境界を定める縦方向の列の間に配置される。
【0010】
さらに、本発明の実施形態によれば、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列と、その近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数は、他の境界を定める縦方向の列と、その近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数に等しい。
【0011】
さらに、本発明の実施形態によれば、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列と、その近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数は、他の境界を定める縦方向の列と、その近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との間の遷移列の数とは異なる。
【0012】
さらに、本発明の実施形態によれば、複数の行のうちの第1の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列との交点と、第1の端行と、1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離は、複数の行のうちの第2の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの他方の境界を定める縦方向の列との交点と、第2の端行と、他方の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離に等しい。
【0013】
さらに、本発明の実施形態によれば、複数の行のうちの第1の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの1つの境界を定める縦方向の列との交点と、第1の端行と、1つの境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離は、複数の行のうちの第2の端行と、2つの境界を定める縦方向の列のうちの他方の境界を定める縦方向の列との交点と、第2の端行と、他方の境界を定める縦方向の列の近位にある複数の回転した列のうちの1つの回転した列との交点との間の距離とは異なる。
【0014】
さらに、本発明の一実施形態によれば、複数の回転した列のうちのいくつかの回転した列は、少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列の片側に配置され、複数の回転した列のうちの他の回転した列は、その縦方向の列の反対側に配置される。
【0015】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列は、複数の隣接する縦方向の列を含む。
【0016】
さらに、本発明の一実施形態によれば、ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムを設計するための方法であって、このシステムのテーブルは、テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび真空ポートであって、各圧力ポートは、その圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各真空ポートは、その真空ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび真空ポートは、テーブル上のワークピースの運動方向に各々実質的に垂直である複数の行に沿って配置され、そして複数の行のうちの各行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように配置される、複数の圧力ポートおよび真空ポートを含み、この方法は、複数の列のうちの各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の真空ポートのうちの1つの真空ポートと交互になるように、各真空ポートおよび各圧力ポートが、複数の行のうちの1つの行と複数の列のうちの1つの列との交点に配置されるように、複数の列のテーブル上の配置を決定するステップを含み、複数の列のテーブル上の配置を決定するステップは、複数の列のうちの少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップであって、少なくとも1つの縦方向の列は、運動方向に実質的に平行に配向されている、ステップと、各々が運動方向に対して斜めの角度に配向されている相互に平行な複数の回転した列のうちの各対の回転した列の間の一定の列間隔を決定するステップと、複数の行のうちの端行に沿って隣接する圧力ポートと真空ポートとの間の最小間隔を決定するステップと、少なくとも1つの縦方向の列と、複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列の配置を決定するステップであって、少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接している複数の列のうちの2つの列の中間である配向に配向され、少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列と複数の行のうちの各行との交点と、その遷移列に隣接している複数の列のうちの1つの列とその行との交点との間の距離は、決定された最小間隔と少なくとも同じ大きさである、ステップと、を含む、方法が提供される。
【0017】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を、テーブルの側面から所定の距離に配置することを含む。
【0018】
さらに、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を、ワークピースの側縁の予想される位置に配置することを含む。
【0019】
さらに、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列と複数の行のうちの1つの端行との交点と、複数の回転した列のうちの近位の回転した列との交点が一定の列間隔の整数倍に等しいように、少なくとも1つの縦方向の列のうちの1つの縦方向の列を配置することを含む。
【0020】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列のうちの2つの縦方向の列を、複数の回転した列の反対側に配置することを含む。
【0021】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列を、複数の回転した列のうちの回転した列の間に配置することを含む。
【0022】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの縦方向の列の配置を決定するステップは、少なくとも1つの縦方向の列のうちの複数の縦方向の列を、互いに隣接して配置することを含む。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、ワークピースを支持するように構成された非接触サポートプラットフォームシステムであって、このシステムは、テーブルの上面に散在する複数の圧力ポートおよび排気ポートであって、各圧力ポートは、空気圧力源に接続してその圧力ポートを通る空気の流出を可能にするように構成され、各排気ポートは、周囲大気圧に開放してその排気ポートを通る空気の流入を可能にするように構成され、複数の圧力ポートおよび排気ポートは、各列に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートが複数の排気ポートのうちの1つの排気ポートと交互になるように、複数の列に沿って配置され、各排気ポートおよび各圧力ポートは、複数の列のうちの1つの列と、各々が運動方向に対して実質的に垂直に配向された複数の行のうちの1つの行との交点に配置される、複数の圧力ポートおよび排気ポートを含み、複数の列は、テーブル上のワークピースの運動方向に実質的に平行に配向されている少なくとも1つの縦方向の列と、各々が運動方向に対して斜めの角度で配向されている相互に平行な複数の回転した列と、少なくとも1つの縦方向の列と複数の回転した列のうちの近位の回転した列との間に位置する少なくとも1つの遷移列であって、少なくとも1つの遷移列のうちの各遷移列は、その遷移列に隣接する複数の列のうちの2つの列の中間の配向に向けられている、少なくとも1つの遷移列と、を含み、少なくとも1つの遷移列のうちのすべての遷移列と交差する複数の行のうちの1つの行に沿って、複数の圧力ポートのうちの1つの圧力ポートは、複数の排気ポートのうちの1つの排気ポートと交互になっている、システムがさらに提供される。
【0024】
さらに、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの遷移列のうちの1つの遷移列は、複数の行のうちの少なくとも1つの行と交差しない。
【0025】
本発明をよりよく理解し、その実際の適用を理解するために、以下の図が提供され、以下に参照される。図は例としてのみ与えられており、本発明の範囲を決して制限しないことに留意されたい。同様の構成要素は、同様の参照番号で示される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上の圧力ポートおよび真空ポートの配置を概略的に示す。
【
図2】
図2は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示し、各縦方向の列と回転した列との間に2つの遷移列が挿入されている。
【
図3】
図3は、
図2に示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示し、隣接する行間の分離距離は一定ではない。
【
図4A】
図4Aは、
図3に示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示し、異なる数の遷移列がテーブルの異なる側面に挿入されている。
【
図4B】
図4Bは、
図4Aに示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示す。
【
図5】
図5は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示し、テーブルの各側面に複数の縦方向の列が配置されている。
【
図6】
図6は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示し、回転した列および遷移列が縦方向の列の両側に配置されている。
【
図7】
図7は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示し、側面は平行ではない。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上のエアポートの配置を設計する方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上の圧力ポートおよび排気ポートの配置を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が示されている。しかしながら、本発明はこれらの特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の例では、本発明を曖昧にしないように、周知の方法、手順、構成要素、モジュール、ユニット、および/または回路は、詳細に説明されていない。
【0028】
本発明の実施形態は、この点に関して限定されないが、例えば、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「確立」、「分析」、「チェック」、などを利用する説明は、コンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、または他の電子コンピューティングデバイスの動作および/またはプロセスを指す場合がある。それらは、コンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理的(例えば、電子的)量として表されるデータを、そのコンピュータのレジスタおよび/またはメモリ内の物理的量として同様に表される他のデータへと、または動作および/またはプロセスを実行するための命令を格納することができる他の情報非一時的記憶媒体(例えば、メモリ)へと、操作および/または変換する。本発明の実施形態は、この点に関して限定されないが、本明細書で使用される「複数」および「複数」という用語は、例えば、「複数」または「2つ以上」を含み得る。「複数」または「複数」という用語は、本明細書全体を通して使用されて、2つ以上の構成要素、デバイス、要素、ユニット、パラメータなどを説明し得る。明示的に述べられていない限り、本明細書に記載の方法の実施形態は、特定の順序またはシーケンスに制約されない。さらに、記載された方法の実施形態またはその要素のいくつかは、同時に、同じ時点で、または同時に発生または実行することができる。特に明記されていない限り、本明細書で使用される接続詞「または」は、包括的であると理解されるべきである(記載されたオプションのいずれかまたはすべて)。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、非接触サポートプラットフォームは、ワークピースが所定の移動方向に沿って移動するときに、エアクッション上で薄いワークピースを支持するように構成される。非接触サポートプラットフォームは、進行方向に実質的に垂直である平行な行に配置された複数の交互の圧力ポートおよび真空ポートが配置された平らなテーブルトップを含む。非接触サポートプラットフォームがワークピースをサポートするために動作しているとき、空気はテーブルから出て、各圧力ポートを通ってエアクッションに流れ込む。同様に、空気はエアクッションから各真空ポートを通ってテーブルに引き込まれる。
【0030】
本明細書での運動方向への言及は、テーブルに沿ったワークピースの名目上のまたは意図された一般的な運動方向を指すものとして理解されるべきである。場合によっては、ワークピースの実際の動きには、一般的な動きの方向からの意図的または意図しない横方向のずれが含まれ得る。
【0031】
各行の各ポートは、行と複数の列のうちの1つとの交点に配置される。各列は、移動方向に実質的に平行であっても、移動方向に対して鋭角で傾斜していてもよい。各列に沿ったポートも、圧力ポートと真空ポートが交互になっている。したがって、列と行の交点は、グリッドのノードまたは交点に配置されたポートを有する不均一なグリッドを形成する。
【0032】
典型的な非接触サポートプラットフォームは、圧力ポートおよび真空ポートを通して空気の流れを引き起こすことによって動作するが、場合によっては、他のガスまたは流体が使用され得ることを理解されたい。本明細書における「空気」、「気流」、「エアクッション」、または同様の用語への言及は、他のそのようなガスまたは流体を含むものとして理解されるべきである。
【0033】
テーブルトップのほとんどの領域では、列は互いに平行であり、進行方向に対して斜めの角度、例えば鋭角で配向されている。これらの領域では、隣接する列間の距離は一定である。(本明細書で使用されているように、任意のタイプの2つの隣接する列は、それらの間に任意のタイプの他の介在する列がない場合、隣接していると見なされる。)これらの列のこの回転配向(本明細書では回転した列と呼ばれる)は、すべての列が運動方向に平行である配置よりも、ワークピースにかかる力のより均一な分布をもたらす可能性がある。
【0034】
テーブルトップのいくつかの領域では、1つまたは複数の列は、運動の方向に実質的に平行であり、行に対して直交する縦方向の列である。例えば、縦方向の列は、テーブルトップの縁の近くに、またはワークピースの縁の予想される位置に配置され得る。場合によっては、1つまたは複数の縦方向の列が、テーブルトップの正中線またはワークピースの正中線の予想される位置、あるいはテーブルトップまたはワークピースの別の内部位置(例えば、縁の近くではない)に配置され得る。運動方向に平行なそのような縦方向の列を含めると、回転した列のみを含む配置となる、ワークピースの縁でのワークピースにかかる力のより均一な分布が得られる可能性がある。
【0035】
縦方向の列と相互に平行に回転した列との間の遷移領域において、ポートは、1つまたは複数の遷移列に沿って配置され得る。これらの遷移列は、縦方向の列の配向と回転した列の配向との中間の配向にある。単一の遷移列の配向は、その遷移列に隣接する2つの列の中間である。隣接する列は、他の2つの遷移列、回転した列と縦方向の列、または別の遷移列と縦方向の列または回転した列のいずれかである。
【0036】
典型的には、回転した列の各セットは、本明細書では境界を定める縦方向の列と呼ばれる縦方向の列によって両側(例えば、運動方向に垂直な側)で縁取られている。したがって、縦方向の側面(本明細書では、運動の方向に垂直である、例えば、その運動中にワークピースが交差するテーブルトップの側面を指すために使用される)において、境界を定める縦方向の列の側面の1つは、反対側の境界を定める縦方向の列よりも回転した列の端により近い。反対側の縦方向の側面では、反対側の境界を定める縦方向の列は、回転した列がある領域の反対側の側面にある回転した列の端により近い。以下の説明では、端が境界を定める縦方向の列のうちの1つに最も近い回転した列は、その境界を定める縦方向の列の近位の回転した列と呼ばれる。
【0037】
複数の行は、各々がテーブルトップの反対側の縦方向の側面の各々に最も近い2つの端行によって囲まれている。境界を定める縦方向の列の各々とその近位の回転した列との間の距離は、本明細書ではその境界を定める縦方向の列の開始端行と呼ばれる、端行の1つで最小である。反対側の境界を定める縦方向の列の各々は、テーブルトップの反対側の縦方向の側面にある開始端行に関連付けられている。各端行で、遷移列の1つまたは複数のポートが、境界を定める縦方向の列とその近位の回転した列との間に配置される。境界を定める縦方向の列は、その開始端行で近位の回転した列に最も近いので、その境界を定める縦方向の列とその近位の回転した列との間に挿入できる遷移列の最大数のポート、または同等に、開始端行での隣接するポート間の最小距離は、制限される場合がある。例えば、制限は、幾何学的な考慮事項(例えば、各ポートの半径またはサイズ、またはポートに関連する導管、バルブ、または他の構造などの構造)、工学的な考慮事項(例えば、ポートを分離する材料の強度と特性)、経済的(例えば、精密機械加工のコスト)、またはその他の考慮事項を含む1つ以上の考慮事項から生じる場合がある。
【0038】
隣接する回転した列間の一定の間隔は、例えば、非接触サポートプラットフォームのエアクッションの所望の均一性に基づいて決定され得る。同様に、縦方向の列の数および配置は、例えば、非接触サポートプラットフォームによって支持されることが期待されるワークピースの予想されるサイズに基づいて決定され得る。
【0039】
最小ポート間隔、一定間隔、および縦方向の列の配置に関する上記の考慮事項に基づいて、いくつかの遷移列が決定され得る。遷移列は、縦方向の列とその近位の回転した列との間の端行に挿入されるポートから延びることができる。遷移列の配向は、例えば、縦方向の列の配向とその近位の回転した列の配向との間の中間の配向で、挿入されたポートから扇形に広がり得る。
【0040】
テーブルトップのポートの構成は、いくつかのパラメータによってパラメータ化できる。特性パラメータには、境界を定める縦方向の列とテーブルトップの最も近い側面との間の距離d、隣接する回転した列の間の間隔R、境界を定める縦方向の列と近位の回転した列との間の遷移列の数N、境界を定める縦方向の列と近位の回転した列との間の距離D(場合によっては間隔Rの整数倍)、および反対側の端行での回転した列の反対側の端の位置に対する、一方の端行での回転した列の端の横方向変位として表される回転した列の配向S(Rの倍数として表される)、が含まれ得る。開始端行での遷移列のポート(境界を定める縦方向の列と近位の回転した列との間)と、隣接ポート(例えば、別の遷移列または境界を定める縦方向の列または近位の回転した列のいずれか)との間の距離は、端行のうちの1つでai(i=1、2、3、…)として表され(例えば、回転した列の1つの側面の遷移列の場合)、反対側の端行でbiとして表される(例えば、回転した列の反対側の側面の遷移列の場合)。
【0041】
縦方向の列、相互に平行に回転した列、および遷移列を含む非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上のポートの配置は、他のポートの配置よりも有利である可能性がある。
【0042】
例えば、ポートが運動方向に平行な列に沿ってのみ配置されている場合、それらの平行な列に沿ったポートからの衝突ジェットによる対流熱伝達の速度は、列の間の層流または乱流における対流熱伝達の速度よりも有意に大きい可能性がある。したがって、列の上にある領域(例えば、ストリップ)は、ポート間のテーブルトップの領域の上にある領域よりも高い熱伝達率を経験する可能性がある。ポートの列の上にある領域とポートのない縦方向の領域の上にある領域との間で生じる可能性のあるワークピースの温度差は、ワークピースに適用される温度に敏感なプロセスに影響を与える可能性がある。
【0043】
一方、すべての列を単純に回転させると、対流熱伝達の均一性は向上するが、例えば、サポートされているワークピースの縁の近くの領域に、ポートがないか、2つ以上の単一タイプ(例えば、圧力または真空)のポートが最も近くに隣り合う結果となる。
【0044】
縦方向の列、相互に平行に回転した列、および遷移列を含む、本明細書に記載のポートの配置は、ポート分布の局所的な不均一性を排除または低減しながら、均一な対流熱伝達を提供し得る。
【0045】
本明細書に記載のポートの配置は、ポートの好ましい配置に関する1つまたは複数の基準を満たし得る。このような基準には、隣接するポート間の距離の段階的な単調な変化、ポート間の領域の急激な変化の回避、およびポートのタイプ間の均一な交代の維持が含まれ得る(したがって、単一のタイプのポートに囲まれるテーブル上の領域を回避する)。
【0046】
図1は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上の圧力ポートおよび真空ポートの配置を概略的に示す。
【0047】
非接触サポートプラットフォーム10は、非接触サポートプラットフォームテーブル12(テーブルの上面を表す)から(通常は上に)一定の距離で平らなワークピース14を保持するように構成される。非接触サポートプラットフォーム10は、ワークピース14が運動方向16に沿って輸送されることを可能にするように構成される。
【0048】
非接触サポートプラットフォームテーブル12は、各々が圧力源(例えば、ブロワまたは他の加圧空気源、例えば、1つまたは複数の導管またはマニホールドを介して)に接続されている複数の圧力ポート28を含む。複数の真空ポート26が圧力ポート28に散在している。各真空ポート26は、真空源または吸引源(例えば、排気ブロワまたはポンプ、例えば、1つまたは複数の導管またはマニホールドを介して)に接続されている。
【0049】
明確にするために、
図1の非接触サポートプラットフォームテーブル12の下半分の大部分にはポートは図示されていない(端行18bを除く)。また、典型的な非接触サポートプラットフォーム10では、非接触サポートプラットフォームテーブル12およびワークピース14のサイズに対する真空ポート26および圧力ポート28の密度は、典型的には、
図1に示されるよりもはるかに大きいことを理解されたい。非接触サポートプラットフォームテーブル12およびワークピース14の典型的なサイズに対する真空ポート26および圧力ポート28の典型的なサイズは、
図1に示されるよりもはるかに小さい可能性がある。
【0050】
非接触サポートプラットフォームテーブル12は、非接触サポートプラットフォーム10のテーブル全体、テーブルの部分、単一のテーブルを形成するために同様のモジュールに隣接または接続され得るモジュール、または他の方法を表すことができることに留意されたい。
【0051】
圧力ポート28および真空ポート26は、運動方向16に対して実質的に垂直に配向された複数の行18に配置されている。各行18に沿って、圧力ポート28は、真空ポート26と交互になっており、行18に沿った最も近い真空ポート26の各対は、圧力ポート28によって分離され、最も近い圧力ポート28の各対は、真空ポート26によって分離されている。
【0052】
端行18aおよび18bは、非接触サポートプラットフォームテーブル12の長手方向側面12aおよび12bにそれぞれ配置されている。図示の例では、隣接する行18のすべての対は、同一の行分離距離Lによって分離されている。他の例では、行分離距離は、隣接する行18の少なくともいくつかの対について変化し得る。
【0053】
各真空ポート26および圧力ポート28は、行18と列との交点に配置されている。列には、縦方向の列22、回転した列20、および遷移列24(例えば、遷移列24aおよび24b)が含まれる。各列に沿って、圧力ポート28は真空ポート26と交互になっており、列に沿った最も近い真空ポート26の各対は、圧力ポート28によって分離され、最も近い圧力ポート28の各対は、真空ポート26によって分離されている。
【0054】
回転した列20は、相互に平行であり、隣接する回転した列20が列分離距離Rによって分離されるように等間隔に配置されている。各回転した列20は、運動方向16に対して斜めの角度で配向されている。回転した列20は、非接触サポートプラットフォームテーブル12の側面12cに最も近く位置する近位の回転した列20aと、側面12dに最も近く位置する近位の回転した列20bとの間に間隔を置いて配置されている。運動方向16に対する各回転した列20の配向、傾き、または傾斜は、端行12bと回転した列20との交点の位置からの、端行12aと回転した列20との交点の行18に平行な軸に沿った変位Sによってパラメータ化され得る。
【0055】
示されている例では、縦方向の列22aおよび22bの各々は、非接触サポートプラットフォームテーブル12の隣接する側面12cまたは12dからそれぞれ距離dに配置されている。他の例では、縦方向の列22は、非接触サポートプラットフォームテーブル12上の他の場所に配置され得る。各縦方向の列22aまたは22bは、運動方向16に実質的に平行に配向されている。距離dは、特定の非接触サポートプラットフォーム10の設計者によって、例えば、さまざまな設計の考慮事項(例えば、機械加工精度、材料の強度、ワークピース14の予想されるサイズ範囲、流体の流れの考慮事項、または他の考慮事項)に基づいて決定され得る。
【0056】
示されている例では、単一の遷移列24aまたは24b(N=1)が、それぞれ、各縦方向の列22aまたは22bとその近位の回転した列20aまたは20bとの間に配置されている。他の例では、2つ以上の遷移列24が、縦方向の列とその近位の回転した列との間に配置され得る。
【0057】
示されている例では、遷移列24aと端行18a(縦方向の列22aの開始端行)との交点にあるエンドポート13aは、縦方向の列22aからの遷移列分離距離a1、およびその近位の回転した列20aからの遷移列分離距離a2(近位の回転した列から縦方向の列22aまで)に位置している。縦方向の列22aと端行18aとの交点は、近位の回転した列20aと端行18aとの交点から距離Daに位置している。示されている例では、a1+a2=R(例えば、Da=R)である。遷移列分離距離a1およびa2の最小の長さは、圧力ポート28および真空ポート26の直径を含む、1つまたは複数の構造的または他の考慮事項にしたがって決定され得る。遷移列24aと端行18bとの交点にあるエンドポート13bは、縦方向の列22aおよび近位の回転した列20aの各々から、列分離距離Rによって分離されている。したがって、端行18bでは、隣接する列間の分離は、隣接する回転した列20間の分離と同一である。一方、端行18aでは、分離(示されている例での)は、列分離距離Rの約半分である。
【0058】
同様に、縦方向の列22bと端行18bとの交点は、近位の回転した列20bと端行18bとの交点から距離Dbに位置している。示されている例では、端行18b(縦方向の列22bの開始端行)の遷移列24bは、遷移列分離距離b1によって縦方向の列22bから分離され、遷移列分離距離b2によって近位の回転した列20bから分離されている。ここで、b1+b2=Db=Rである。端行18aにおいて、遷移列24bは、列分離距離Rによって、縦方向の列22bおよび近位の回転した列20bの各々から分離されている。
【0059】
これらの構成の他のバリエーションが可能である。
【0060】
図2は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示しており、各縦方向の列と回転した列との間に2つの遷移列が挿入されている。
【0061】
わかりやすくするために、
図2から
図7では、行と列との交点にあるポートは示されていない。
【0062】
非接触サポートプラットフォームテーブル30において、2つの遷移列24が、各縦方向の列22と回転した列20との間に挿入されている(N=2)。示されている例では、各縦方向の列22と、それぞれ端行18aまたは18bでのその近位の回転した列20との間の距離DaまたはDbは、列分離距離Rの2倍に等しい。遷移列分離距離a1+a2+a3=Da。遷移列分離距離が互いに等しい場合(a1=a2=a3)もあれば、等しくない場合もある。示されている例では、a1+a2+a3=D=2Rである。その他の場合、D≠2R(例えば、D<2RまたはD>2R)。
【0063】
場合によっては、隣接する行18間の分離距離は変動し得る。
【0064】
図3は、
図2に示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示しており、隣接する行間の分離距離は一定ではない。
【0065】
非接触サポートプラットフォームテーブル32において、行分離距離L1は、行分離距離L2よりも大きい。隣接する行18の他の対は、異なる行分離距離で示されている。プラットフォームテーブルの他の例では、隣接する行18の他の構成が使用され得る。
【0066】
図1~
図3の例では、遷移列24の数およびそれらの間隔は、プラットフォームテーブルの両側で同一である。場合によっては、遷移列24の数N、縦方向の列22とその近位の回転した列20との間の分離距離D、またはその両方が、プラットフォームテーブルの異なる側面で異なる可能性がある。
【0067】
図4Aは、
図3に示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示しており、異なる数の遷移列がテーブルの異なる側面に挿入されている。
【0068】
非接触サポートプラットフォームテーブル34a上で、2つの遷移列24aが、縦方向の列22aと近位の回転した列20a(Na=2)との間に挿入されている。単一の遷移列24bが、縦方向の列22bと近位の回転した列20bとの間に挿入されている(Nb=1)。
【0069】
非接触サポートプラットフォームテーブル34aでは、縦方向の列22aと端行18aとの交点と、近位の回転した列20aと端行18aとの交点との間の分離距離Daは、列分離距離Rの2倍に等しい(Da=2R)。したがって、遷移列分離距離a1+a2+a3=2Rである。他方、縦方向の列22bと端行18bとの交点と、近位の回転した列20bと端行18bとの交点との間の分離距離Dbは、列分離距離Rに等しい(Db=R)。したがって、遷移列分離距離b1+b2=Rである。
【0070】
図4Bは、
図4Aに示される非接触サポートプラットフォームテーブルの変形を概略的に示す。
【0071】
非接触サポートプラットフォームテーブル34b上で、3つの遷移列24aが、縦方向の列22aと近位の回転した列20aとの間に挿入されている(Na=3)。2つの遷移列24bが、縦方向の列22bと近位の回転した列20bとの間に挿入されている(Nb=2)。
【0072】
非接触サポートプラットフォームテーブル34b上で、縦方向の列22aと端行18aとの交点と、近位の回転した列20aと端行18aとの交点との間の分離距離Daは、列分離距離Rの2倍に等しい(Da=2R)。したがって、遷移列分離距離a1+a2+a3+a4=2Rである。他方、縦方向の列22bと端行18bとの交点と、近位の回転した列20bと端行18bとの交点との間の分離距離Dbは、列分離距離Rに等しい(Db=R)。したがって、遷移列分離距離b1+b2+b3=Rである。
【0073】
図1~
図4Bの例では、縦方向の列22は、非接触サポートプラットフォームテーブルの各側面の近くに単一の縦方向の列22を含む。他の例では、1つまたは複数の縦方向の列を他の場所に配置することができる。
【0074】
図5は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形例を概略的に示しており、テーブルの各側面に2つ以上の縦方向の列22が配置されている。
【0075】
非接触サポートプラットフォームテーブル36上に、隣接する縦方向の列22の対が、非接触サポートプラットフォームテーブル36の各側面に沿って配置されている。他の例では、2つより多い隣接する遷移列24の配置が存在し得る。
【0076】
示されている例では、隣接する縦方向の列22間の横方向分離距離Lは、列分離距離Rにほぼ等しい。他の例では、L>RまたはL<Rである。1つまたは複数の遷移列24(示されている例では1つ)は、縦方向の列22の各対(または2つ以上のセット)の最も内側の縦方向の列22と最も近位の回転した列20との間に配置され得る。他の例では、遷移列24の他の構成、例えば、
図2~
図4Bに示される構成の変形例は、非接触サポートプラットフォームテーブル36の各側面の最も内側の縦方向の列22と最も外側の回転した支柱20との間に配置され得る。
【0077】
図6は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示しており、回転した列および遷移列が縦方向の列の両側に配置されている。
【0078】
非接触サポートプラットフォームテーブル38は、非接触サポートプラットフォームテーブル38のどちらの側面の近くにも配置されていない縦方向の列22を含む。(非接触サポートプラットフォームテーブル38の側面は、非接触サポートプラットフォームテーブル38の内部領域を概略的に示す
図6には示されていない。)典型的な非接触サポートプラットフォームテーブル38は、非接触サポートプラットフォームテーブル38の他の場所に配置された1つまたは複数の追加の縦方向の列(
図6には示されていない)を含み得る。
【0079】
例えば、縦方向の列22は、非接触サポートプラットフォームテーブル38によって支持されることが期待される、または非接触サポートプラットフォームテーブル38が設計される、少なくとも1つのタイプのワークピース14の横方向の縁の予想される位置に配置され得る。あるいは、またはさらに、縦方向の列22は、ワークピース14の内部縦領域を支持することが期待または設計されている場所に配置され得る。典型的には、非接触サポートプラットフォームテーブル38と同様の非接触サポートプラットフォームテーブルは、例えば、非接触サポートプラットフォームテーブル38の横方向の縁の近く、1つまたは複数のタイプのワークピース14の予想される縁、または他の場所に、いくつかの縦方向の列を有し得る。
【0080】
非接触サポートプラットフォームテーブル38上で、回転した列20は、縦方向の列22の両側に配置されている。したがって、遷移列24はまた、縦方向の列22と回転した列20との間の縦方向の列22の両側に配置されている。例えば、
図2~
図4Bの1つ、または別の構成に示されるように、各遷移列24は、非接触サポートプラットフォームテーブル38の側面近くに配置される遷移列と同様に構成され得る。
【0081】
図7は、
図1に示される非接触サポートプラットフォームのテーブルトップの変形を概略的に示しており、側面は平行ではない。
【0082】
非接触サポートプラットフォームテーブル40は、非平行な側面42を含む。示されている例では、非平行な側面42は、説明の目的で任意に湾曲しているように示されている。しかしながら、典型的な非接触サポートプラットフォームテーブルでは、非平行な側面42は、より規則的な形状、例えば、傾斜した線分、円弧、楕円形または他の規則的な曲線の部分、多角形の周囲の部分、または別の規則的な形状を有し得る。
【0083】
示されている例では、縦方向の列22は、非平行な側面42の形状に関係なく、ワークピース14の側面の縁の近くに配置されている。各縦方向の列22と回転した列20との間の遷移列24の位置は、示されるようにあり得る(例えば、
図1の遷移列24aおよび24bの位置と同様)、またはそうでない場合(例えば、
図2~
図4Aのいずれかの遷移列24の位置、またはその他と同様)もあり得る。
【0084】
図8は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上の空気ポートの配置を設計する方法を示すフローチャートである。
【0085】
本明細書で参照される任意のフローチャートに関して、フローチャートのブロックによって表される個別の動作への図示された方法の分割は、便宜上および明確にするためにのみ選択されていることを理解されたい。図示された方法を個別の動作に代替的に分割することは可能であり、同等の結果が得られる。図示された方法の個別の動作へのそのような代替の分割は、図示された方法の他の実施形態を表すものとして理解されるべきである。
【0086】
同様に、特に明記しない限り、本明細書で参照されるフローチャートのブロックによって表される動作の図示された実行順序は、便宜上および明確にするためにのみ選択されていることを理解されたい。図示された方法の動作は、代替の順序で、または同時に実行され、同等の結果が得られ得る。図示された方法の動作のそのような並べ替えは、図示された方法の他の実施形態を表すものとして理解されるべきである。
【0087】
非接触サポートプラットフォームテーブル設計方法100は、非接触サポートプラットフォームテーブル12(例えば、
図2~
図7に示すように、または他の方法で、非接触サポートプラットフォームテーブルの任意の変形を表すものとして理解される)のテーブルトップ上の圧力ポート28および真空ポート26の配置を設計しているプロセッサまたは設計者によって実行され得る。一般に、ポートの各行または列に沿って、圧力ポート28は真空ポート26と交互になっている。
【0088】
隣接するポート間の最小距離(例えば、中心間距離)を決定し得る(ブロック110)。例えば、隣接するポート間の最小距離(通常、圧力ポート28と隣接する真空ポート26との間の距離)は、ポートのサイズ、隣接するポート間の壁を形成する材料の強度、各ポートを圧力源または吸引源に接続する導管の配置、またはその他の考慮事項によって制限され得る。流体力学の計算は、非接触サポートプラットフォームテーブル12と支持されたワークピース14との間のエアクッションの強度が主にポートの直径に依存することを示している。したがって、圧力ポート28および真空ポート26の直径は、そのような流体力学の考慮事項に基づいて選択され得、隣接するポート間の最小距離は、同様に、直径に基づくさまざまな工学的または設計上の考慮事項に基づいて決定され得る。最小距離は、縦方向の列22と近位の回転した列20との間に挿入され得る遷移列24の最大数を決定する際に利用され得る。
【0089】
ポートの隣接する列の間、例えば、隣接する回転した列20の間の公称間隔距離を決定し得る(ブロック120)。この間隔は、流体力学の計算、コストの考慮事項(例えば、機械加工ポートのコスト)、またはその他の考慮事項に基づいて決定され得る。この公称間隔(例えば、列分離距離R)は、例えば遷移列24の近くを除く非接触サポートプラットフォームテーブル12全体、またはプラットフォーム内の他の特別な特徴の近く(例えばセンサまたはワークピースリフトメカニズムにより使用するためのプラットフォームの開口部の近く)で可能な限り遵守され得る。
【0090】
場合によっては、隣接する行18間の距離も同様に決定され得る。
【0091】
縦方向の列22を配置するための位置を決定し得る(ブロック130)。例えば、縦方向の列22は、非接触サポートプラットフォームテーブル12の横方向の縁の近く、ワークピース14の予想される横方向の縁の近く、または非接触サポートプラットフォームテーブル12上の他の場所に配置し得る。縦方向の列22と端行18aおよび18bでの近位の回転した列20との間の距離は、公称列間隔(例えば、列分離距離R)の整数倍であってもよくなくてもよい。
【0092】
各縦方向の列22と近位の回転した列20との間の遷移列24の配置を決定し得る(ブロック140)。縦方向の列22と回転した列20との間に挿入できる遷移列24の数は、最小ポート間隔(ブロック110の動作中に決定される)と、各縦方向の列22とその近位の回転した列20(例えば、ブロック130の動作中に決定される)との間の、例えば、縦方向の列22との交点が回転した列20の近位の回転した列との交点に最も近い端行18aまたは18bの1つでの間隔Dによって制限され得る。典型的には、反対側の端行18bまたは18aでの隣接する列間の間隔(例えば、遷移列24と別の遷移列24、縦方向の列22、または近位の回転した列20との間の間隔)は、それぞれ。公称列間隔、例えば、列分離距離R、に等しくなるように設計され得る。したがって、ブロック110~130の動作で決定された間隔値および配置を利用して、遷移列24の配置を決定することができる。
【0093】
場合によっては、遷移列24の配置を決定する際に他の考慮事項を利用し得る。
【0094】
非接触サポートプラットフォームテーブル設計方法100に関して、特に、ブロック110~130によって表される動作の順序は、非接触サポートプラットフォームテーブル設計方法100の実行の結果に影響を与えることなく変更され得ることに留意されたい。
【0095】
本発明の一実施形態によれば、非接触サポートプラットフォームテーブルは、吸引を加えずに大気圧に開放されている排気ポート(PA非接触サポートプラットフォーム)が散在する圧力ポートを含み得る。このようなテーブルでは、遷移列の配置は、圧力ポートと真空ポートとを備えたテーブル(PV非接触サポートシステム)よりも制約が少ない場合がある。例えば、遷移列は、一方の端行からもう他方の端行まで延長する必要がないため、隣接する縦方向の列や回転した列よりも短くなる場合がある。例えば、遷移列の端部の位置は、幾何学的考慮事項(例えば、各ポートの半径またはサイズ、またはポートに関連する導管、バルブ、または他の構造など、構造の半径またはサイズ)、エンジニアリング上の考慮事項(例えば、ポートを分離する材料の強度と特性)、経済的(例えば、精密機械加工のコスト)、またはその他の考慮事項を含む、1つまたは複数の考慮事項によって制限され得る。
【0096】
図9は、本発明の実施形態による、非接触サポートプラットフォームのテーブルトップ上の圧力ポートおよび排気ポートの配置を概略的に示す。
【0097】
非接触サポートプラットフォーム50の非接触サポートプラットフォームテーブル52は、各々が圧力源に接続されている複数の圧力ポート28を含む。複数の排気ポート54には、圧力ポート28が散在している。各排気ポート54は、例えば、1つまたは複数の管、チャネル、導管、マニホールド、または他の構造を介して、周囲大気圧に対して開放している。
【0098】
圧力ポート28および排気ポート26は、ワークピース14の運動方向16に実質的に垂直に向けられた複数の行18に配置されている。行18に沿って(おそらく、端行18aおよび18bに沿って、および行18に隣接する行18に沿って)、圧力ポート28は、排気ポート54と交互になっており、その結果、行18に沿って最も近い排気ポート54の各対は、圧力ポート28によって分離され、および圧力ポート28の最も近い各対は、排気ポート54によって分離されている。
【0099】
端行18aおよび18bは、非接触サポートプラットフォームテーブル52の長手方向側面52aおよび52bにそれぞれ配置されている。図示の例では、隣接する行18のすべての対は、同一の行分離距離Lによって分離されている。他の例では、行分離距離は、隣接する行18の少なくともいくつかの対について変化し得る。
【0100】
各排気ポート54および圧力ポート28は、行18と列との間の交点に配置されている。列には、縦方向の列22、回転した列20、および遷移列56(例えば、遷移列56aおよび56b)が含まれる。各列に沿って、圧力ポート28は、排気ポート26と交互になっており、その結果、列に沿った排気ポート26の最も近い各対は、圧力ポート28によって分離され、圧力ポート28の最も近い各対は、排気ポート26によって分離されている。
【0101】
回転した列20は、相互に平行であり、隣接する回転した列20が列分離距離Rによって分離されるように等間隔に配置されている。各回転した列20は、運動方向16に対して斜めの角度で配向されている。回転した列20は、非接触サポートプラットフォームテーブル52の側面52cに最も近く位置する近位の回転した列20aと、側面52dに最も近く位置する近位の回転した列20bとの間に間隔を置いて配置されている。
【0102】
示されている例では、縦方向の列22aおよび22bの各々は、非接触サポートプラットフォームテーブル52の側面52cまたは52dにそれぞれ隣接してから距離dに配置されている。他の例では、縦方向の列22は、非接触サポートプラットフォームテーブル52の他の場所に配置され得る。各縦方向の列22aまたは22bは、運動方向16に実質的に平行に配向されている。
【0103】
示されている例では、単一の遷移列56aまたは256b(N=1)が、それぞれ、各縦方向の列22aまたは22bとその近位の回転した列20aまたは20bとの間に配置されている。他の例では、2つ以上の遷移列56が、縦方向の列とその近位の回転した列との間に配置され得る。各遷移列56は、その遷移列56とその遷移列56に隣接する2つの列(例えば、図示の例のように、縦方向の列22と近位の回転した列20、他の2つの遷移列56、または別の遷移列56と回転した列20または縦方向の列22のいずれか)との間の中間の配向を有する。
【0104】
示されている例では、遷移列56aはポート58で終了し、端行18aまで延長されていない(回転した列20および縦方向の列22がそうであるように)。同様に、遷移列56bは、端行18bまで延長されていない。各遷移列56aまたは56bと、それぞれ、端行18aまたは18bとの間のギャップは、さまざまな設計上の考慮事項の結果である可能性がある。典型的には、そのようなギャップは、非接触サポートプラットフォーム50の性能(例えば、非接触サポートプラットフォームテーブル52とワークピース14との間のエアクッションの厚さの精度)(上記のように、いずれにしてもPVサポートテーブルのパフォーマンスよりも精度が低いPAの性能)に影響を及ぼさない。
【0105】
遷移列56aまたは56bと交差しない行18に沿って、そのような行18に沿った隣接するポートは、2つの隣接する圧力ポート28または2つの隣接する排気ポート54を含み得ることに留意されたい。
【0106】
例えば、
図2~
図7に概略的に示されている非接触サポートプラットフォームテーブル12の変形に類似している非接触サポートプラットフォームテーブル52の変形および上記の他の変形が、非接触サポートプラットフォームテーブル52に関しては可能であることを理解されたい。これらすべての変形において、遷移列24は、端行18aまたは18bまで延びる必要はない。
【0107】
異なる実施形態が本明細書に開示されている。特定の実施形態の特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができ、したがって、特定の実施形態は、複数の実施形態の特徴の組み合わせであり得る。本発明の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されてきた。網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。上記の教示に照らして、多くの修正、変形、置換、変更、および同等物が可能であることを当業者は理解すべきである。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲内にあるようなすべてのそのような修正および変更を網羅することを意図していることを理解されたい。
【0108】
本発明の特定の特徴が本明細書に例示および記載されているが、多くの修正、置換、変更、および同等物が当業者において発生するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲内にあるようなすべてのそのような修正および変更を網羅することを意図していることを理解されたい。