(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】開閉装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/84 20060101AFI20240110BHJP
E06B 9/68 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E06B9/84 D
E06B9/68 A
(21)【出願番号】P 2022142646
(22)【出願日】2022-09-08
(62)【分割の表示】P 2018069213の分割
【原出願日】2018-03-30
【審査請求日】2022-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 憲昭
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-032113(JP,A)
【文献】特開2003-301678(JP,A)
【文献】実開平03-015993(JP,U)
【文献】特開2015-151830(JP,A)
【文献】特開2017-101554(JP,A)
【文献】特開2009-221734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/56- 9/92
E05F15/00-15/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、前記開閉体よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサと、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部と、前記収納部内で前記障害物感知センサの信号に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記障害物感知センサは、開閉体幅方向へ向かう光線経路を形成し、この光線経路が遮られることによる信号を電気配線によって前記制御部へ伝送するように構成され、
前記制御部が前記収納部内における開閉体幅方向の一方寄りに設けられ、前記電気配線の少なくとも一部が、前記一方寄りに位置する前記ガイドレールに沿って設けられ
、
前記ガイドレールは、前記開閉体の開閉経路であるガイド空間部と、前記ガイド空間部に対し仕切られた別の空間であって前記障害物感知センサを収納する収納空間部とを有し、
前記ガイド空間部と前記収納空間部を仕切る仕切り壁が設けられ、この仕切り壁に、前記光線経路を通過させる光通過孔が設けられていることを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、前記開閉体よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサと、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部と、前記収納部内で前記障害物感知センサの信号に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記障害物感知センサは、開閉体幅方向へ向かう光線経路を形成し、この光線経路が遮られることによる信号を電気配線によって前記制御部へ伝送するように構成され、
前記制御部が前記収納部内における開閉体幅方向の一方寄りに設けられ、前記電気配線の少なくとも一部が、前記一方寄りに位置する前記ガイドレールに沿って設けられ、
前記ガイドレールは、前記開閉体の開閉経路であるガイド空間部と、前記ガイド空間部に対し仕切られた別の空間であって前記障害物感知センサを収納する収納空間部とを有し、
前記ガイドレールは、前記ガイド空間部を有するガイドレール本体と、このガイドレール本体に接続されるとともに不動部位に固定される固定支柱とを備え、
前記固定支柱に、前記収納空間部が設けられ、
前記ガイドレール本体は、前記固定支柱に対し着脱可能に接続され、前記固定支柱から外された状態で、前記収納空間部を開放するものであって、前記開閉体よりも屋内側で前記固定支柱に対し着脱可能に止着された着脱部と、前記開閉体よりも屋外側で前記固定支柱に掛止された掛止部とを有することを特徴とする開閉装置。
【請求項3】
前記ガイドレールは、前記ガイド空間部を有するガイドレール本体と、このガイドレール本体に接続されるとともに不動部位に固定される固定支柱とを備え、
前記固定支柱に、前記収納空間部が設けられていることを特徴とする請求項
1記載の開閉装置。
【請求項4】
前記ガイドレール本体は、前記ガイド空間部を内側に有する横断面略凹状に形成され、その底壁部により、前記ガイド空間部と前記収納空間部を仕切っていることを特徴とする請求項
2又は3記載の開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばシャッター装置やオーバヘッドドア、ロールブラインド装置、引き戸装置、スライド門扉等、空間を仕切るようにして開閉体を閉鎖動作させる開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されるように、空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体(シート体)と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、これら二つのガイドレール間に上下方向へ並ぶ複数の光線経路(赤外線ビーム)を形成する障害物感知センサ(光電式領域センサ)と、この障害物感知センサの感知信号に応じて前記開閉体の動作を制御する制御回路と、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部(シャッターケース)とを備えたシャッター装置がある。
前記障害物感知センサは、一方のガイドレールに設けられた複数の投光部から光線を発する発信ユニットと、前記複数の光線を、他方のガイドレールに設けられた複数の受光部により捕捉する捕捉ユニットとを備え、複数の光線経路のうちの何れかが遮られた際に、その感知信号を、前記捕捉ユニットから制御回路へ電気配線によって伝送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記シャッター装置によれば、前記捕捉ユニットから制御回路にわたる信号ケーブルが、他の電気配線等に比べて著しく長くなるため、電気抵抗や電気的ノイズ等に起因して、障害物感知性能が低下してしまうおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、前記開閉体よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサと、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部と、前記収納部内で前記障害物感知センサの信号に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記障害物感知センサは、開閉体幅方向へ向かう光線経路を形成し、この光線経路が遮られることによる信号を電気配線によって前記制御部へ伝送するように構成され、
前記制御部が前記収納部内における開閉体幅方向の一方寄りに設けられ、前記電気配線の少なくとも一部が、前記一方寄りに位置する前記ガイドレールに沿って設けられ、
前記ガイドレールは、前記開閉体の開閉経路であるガイド空間部と、前記ガイド空間部に対し仕切られた別の空間であって前記障害物感知センサを収納する収納空間部とを有し、
前記ガイド空間部と前記収納空間部を仕切る仕切り壁が設けられ、この仕切り壁に、前記光線経路を通過させる光通過孔が設けられていることを特徴とする開閉装置。
また、本発明は、以下の構成を具備するものである。
空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、前記開閉体よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサと、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部と、前記収納部内で前記障害物感知センサの信号に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記障害物感知センサは、開閉体幅方向へ向かう光線経路を形成し、この光線経路が遮られることによる信号を電気配線によって前記制御部へ伝送するように構成され、
前記制御部が前記収納部内における開閉体幅方向の一方寄りに設けられ、前記電気配線の少なくとも一部が、前記一方寄りに位置する前記ガイドレールに沿って設けられ、
前記ガイドレールは、前記開閉体の開閉経路であるガイド空間部と、前記ガイド空間部に対し仕切られた別の空間であって前記障害物感知センサを収納する収納空間部とを有し、
前記ガイドレールは、前記ガイド空間部を有するガイドレール本体と、このガイドレール本体に接続されるとともに不動部位に固定される固定支柱とを備え、
前記固定支柱に、前記収納空間部が設けられ、
前記ガイドレール本体は、前記固定支柱に対し着脱可能に接続され、前記固定支柱から外された状態で、前記収納空間部を開放するものであって、前記開閉体よりも屋内側で前記固定支柱に対し着脱可能に止着された着脱部と、前記開閉体よりも屋外側で前記固定支柱に掛止された掛止部とを有することを特徴とする開閉装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上説明したように構成されているので、良好な障害物感知性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明に係る開閉装置の一例を示す正面図である。
【
図2】
図1の(II)-(II)線に沿う横断面図である。
【
図3】同箇所の横断面図であり、固定支柱からガイドレール本体及び障害物感知センサ等を外した状態を示す。
【
図4】ガイドレール本体及び障害物感知センサ等を開閉装置の正面側から視た図である。
【
図5】
図2の(V)-(V)線に沿う断面図である。
【
図6】開閉体の幅方向端部側における下端寄りを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【
図7】ガイドレールの他例について、ガイドレール本体及び障害物感知センサ等を外した状態を示す要部横断面図である。
【
図8】本発明に係る開閉装置の他例について、ガイドレールを開閉装置の正面側から視た図である。
【
図9】
図8の(IX)-(IX)線に沿う断面図である。
【
図10】光通過孔の他例を(a)(b)にそれぞれ示す平面図である。
【
図11】本発明に係る開閉装置について、接続部をガイドレール内に配設した態様を示す正面図である。
【
図12】
図7に示すガイドレールの変形例について、ガイドレール本体及び障害物感知センサ等を外した状態を示す要部横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施の形態では、以下の特徴を開示している。
第一の特徴は、空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、該開閉体の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレールと、前記開閉体よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサと、前記開閉体をその開放方向側で収納する収納部と、前記収納部内で前記障害物感知センサの信号に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する制御部とを備え、前記障害物感知センサは、開閉体幅方向へ向かう光線経路を形成し、この光線経路が遮られることによる信号を電気配線によって前記制御部へ伝送するように構成され、前記制御部が前記収納部内における開閉体幅方向の一方寄りに設けられ、前記電気配線の少なくとも一部が、前記一方寄りに位置する前記ガイドレールに沿って設けられている(
図1参照)。
ここで、前記「開閉体幅方向へ向かう光線経路」には、前記光線経路が開閉体厚み方向へ若干傾斜して開閉体幅方向へ向かう態様や、前記光線経路が開閉体開閉方向へ若干傾斜して開閉体幅方向へ向かう態様等を含む。
【0009】
第二の特徴として、前記ガイドレールは、前記開閉体の開閉経路であるガイド空間部と、前記ガイド空間部に対し仕切られた別の空間とを有し、前記別の空間を、前記電気配線を収納する収納空間部にしている(
図2及び
図9参照)。
【0010】
第三の特徴として。前記障害物感知センサは、障害物を感知した際の信号を前記電気配線へ送信する送信ユニットを備え、この送信ユニットが、前記収納空間部に位置する(
図2参照)。
【0011】
第四の特徴として、前記ガイド空間部と前記収納空間部を仕切る仕切り壁が設けられ、この仕切り壁に、前記光線経路を通過させる光通過孔が設けられている(
図2参照)。
【0012】
第五の特徴として、前記ガイドレールは、前記ガイド空間部を有するガイドレール本体と、このガイドレール本体に接続されるとともに不動部位に固定される固定支柱とを備え、前記固定支柱に、前記収納空間部が設けられている(
図2及び
図9参照)。
【0013】
第六の特徴として、前記ガイドレール本体は、前記ガイド空間部を内側に有する横断面略凹状に形成され、その底壁部により、前記ガイド空間部と前記収納空間部を仕切っている(
図2参照)。
【0014】
第七の特徴として、前記ガイドレール本体は、前記固定支柱に対し着脱可能に接続され、前記固定支柱から外された状態で、前記収納空間部を開放する(
図3,
図7及び
図12参照)。
【0015】
第八の特徴として、前記ガイドレール本体は、前記開閉体よりも屋内側で前記固定支柱に対し着脱可能に止着された着脱部と、前記開閉体よりも屋外側で前記固定支柱に掛止された掛止部とを有する(
図7及び
図12参照)。
【0016】
第九の特徴として、前記収納空間部には、前記電気配線の途中箇所を着脱可能に接続する接続部が設けられている(
図11参照)。
【0017】
<具体的実施態様>
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の説明において、「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。また、「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。また、「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
【0018】
開閉装置1は、空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体10と、開閉体10の幅方向の両端部をそれぞれ囲んで開閉方向へ案内する二つのガイドレール20,20と、開閉体10よりも閉鎖方向側の障害物を非接触感知する障害物感知センサ30と、開閉体10をその開放方向側で収納する収納部40と、収納部40内にて障害物感知センサ30の感知信号に応じて開閉体10の開閉動作を制御する制御部44とを備える。
【0019】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなるスラット11aを、上下に隣接するスラット11a,11a間で回動するように複数連接することで開閉体本体11を構成し、この開閉体本体11の下端部に固定座板12を接続し、この固定座板12の下端側に相対的に上下方向へ移動可能に可動座板13を接続している(
図1及び
図6参照)。
【0020】
この開閉体10の横幅方向の端部には、ガイドレール20からの抜け出しを阻む抜け防止部材14が設けられる(
図2及び
図6参照)。
抜け防止部材14は、開閉体10の端部から横幅方向へ突出し、その突端側に開閉体幅方向へ拡がった部分を一体に有する(
図2参照)。
【0021】
最下端側のスラット11a、可動座板13、固定座板12には、それぞれ、塞ぎ部材15,16,17が設けられている(
図6参照)。
これら塞ぎ部材15,16,17は、開閉体下端側の内部で横幅方向へ連通する空間を遮るように、スラット11a、可動座板13、固定座板12の端部側に、それぞれ、取り付けられている。
そして、これら塞ぎ部材15,16,17は、開閉体10の通常の閉鎖動作中に、後述する障害物感知センサ30によって形成される光線経路Rを順次に二つずつ遮って、ブランキング制御が行われるようにしている。ここで、ブランキング制御とは、開閉体10の閉鎖動作中に、二つの光線経路Rが塞ぎ部材15,16,17によって遮られる毎に、この二つの光線経路Rの下側に直近する光線経路R以上において障害物感知を無効にし、開閉体10自体が障害物として感知されないようにする制御である。
【0022】
開閉体10の厚さ方向の中心は、多数の光線経路Rの中心に対し、一致又は略一致している。
この構成によれば、後述する障害物感知センサ30の受光面30b1(又は投光面30a1)を、開閉体10の幅方向の端面によって覆って保護することができ、ひいては、受光面30b1(又は投光面30a1)の汚れや異物の付着、損傷等を防ぐことができる。
なお、図示例の開閉体10に置換して、内部が中実状の開閉体を用いる場合には、塞ぎ部材15,16,17を省くことが可能である。
【0023】
収納部40は、
図1に示すように、開閉体10を出没させるための開口部を下部に有する収納ケース41内に、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする巻取軸42と、該巻取軸42をチェーン及びスプロケット等の動力伝達機構を介して駆動回転したり制動したりする開閉機43と、図示しないリモコンや障害物感知センサ30の信号等に応じて開閉機43を制御する制御部44とを備える。
【0024】
収納ケース41は、開閉体幅方向へ長尺で内部が中空の直方体箱状に形成される。この収納ケース41内には、開閉機43および制御部44等が開閉体幅方向の一方寄り(
図1によれば左寄り)に配設される。
【0025】
制御部44は、例えばマイコン等を備えた電子回路であり、予め記憶したプログラムにより機能することで、障害物感知センサ30からの入力信号を処理し、その処理結果に応じて開閉機43を制御等する。
より詳細に説明すれば、この制御部44は、開閉体10の通常の閉鎖動作中に、障害物感知センサ30の光線経路Rが障害物により遮られる等した際の信号を受けると、この信号に応じて開閉機43を制御等する。なお、この制御部44が、障害物感知時以外の制御(例えば、操作信号に応じた制御等)も行うのは勿論である。
【0026】
ガイドレール20は、開閉体10の幅方向の端部を凹状に囲むように構成される。
このガイドレール20は、
図2~
図5に示すように、開閉体開閉方向へわたって屋内側の不動部位である躯体Mに固定された固定支柱21と、この固定支柱21に対し着脱可能に接続されたガイドレール本体22と、ガイドレール本体22内に固定された内ガイドレール23とを備え、ガイドレール本体22の底壁部22dの裏側面に、ブラケット38によって障害物感知センサ30を止着している。
【0027】
固定支柱21は、図示例によれば躯体Mに直接止着される固定部21aと、この固定部21aに嵌合し接続されてガイドレール本体22の止着対象となる被止着部21bとから一体的に構成される。
これら固定部21aと被止着部21bは、予め一体の部材として形成してもよい。
【0028】
この固定支柱21は、
図2~
図3に示すように、開閉体10側(図中右側)を開口した横断面凹状に形成され、当該開閉装置1の設置対象である躯体Mに沿って上下方向へ延設される。この固定支柱21(詳細には被止着部21b)の内側には、障害物感知センサ30およびその電気配線39a(又は39b)等を収納する収納空間部S1が確保されている。
固定支柱21の開口側(
図2中右側)には、ガイドレール本体22を止着固定するための被止着箇所21b1,21b1が、開閉体厚さ方向の両側へ突出する鍔状に設けられる。
【0029】
ガイドレール本体22は、開閉体10の端部の開閉経路であるガイド空間部S2を上下方向へ連続して内在しており、開閉体10の端部を開口部22aに挿入して囲む横断面凹状に形成される。なお、開口部22aに設けられた符号22bは、例えば弾性材料からなる気密材、あるいは滑り性の良好な材料からなる緩衝材等である。
このガイドレール本体22の底壁部22dは、収納空間部S1とガイド空間部S2を上下方向へわたって仕切る仕切り壁として機能する。
【0030】
このガイドレール本体22には、開口部22a側で、開閉体厚さ方向の両側へそれぞれ突出した着脱部22c,22cが設けられる。各着脱部22cは、固定支柱21の被止着部21bに重ね合わせられ、ネジやボルト等の止着具pによって着脱可能に止着固定される。
【0031】
そして、ガイドレール本体22内の底壁部22d(仕切り壁)には、開閉体10を開閉体幅方向へ延長したその延長線上に位置するように、横断面略C字状の被嵌合部22d1と、障害物感知センサ30の光線経路Rを確保する光通過孔22eが設けられる。
そして、被嵌合部22d1には、内ガイドレール23が嵌め合わせられ不動に固定されている。
【0032】
内ガイドレール23は、対向する内向き縁23a,23a間の開口を開閉体10側(
図2中の右側)へ向けた横断面略凹状であって、上下方向へ連続する長尺状に形成される。
そして、内ガイドレール23は、内向き縁23a,23aの内側に、開閉体10の抜け防止部材14を抜け出し不能に嵌め合せるとともに、この抜け防止部材14を開閉体開閉方向へ案内する。
この内ガイドレール23の底側で、開閉体10の横幅方向の端面(詳細には、抜け防止部材14の端面)に対抗する内壁面23bには、光線経路Rを確保するための光通過孔23b1が設けられる。この光通過孔23b1は、ガイドレール本体22の光通過孔22eに連通している。
【0033】
上記構成のガイドレール本体22は、
図3に示すように、固定支柱21に対し着脱可能に接続され、固定支柱21から外された状態では、収納空間部S1を、開閉体10よりも屋外側の空間に開放する。
【0034】
障害物感知センサ30は、二つのガイドレール20,20の間に上下方向に間隔を置いて複数の光線経路Rを形成する多光軸センサを構成しており、複数の光線経路Rのうち、少なくとも一部の光線経路Rが遮られることによる信号を電気配線39bによって制御部44へ伝送する。
【0035】
この障害物感知センサ30は、片方(
図1の右側)のガイドレール20内で上下方向へ延設された第一のユニット30aと、もう片方(
図1の左側)のガイドレール20内で上下方向へ延設された第二のユニット30bとを備える。
これら第一のユニット30aと第二のユニット30bは、それぞれ、全閉時の開閉体10の当接対象部位G(例えば、下枠や床面、地面等)から開放方向側に所定寸法H離れて位置し、ブラケット38により内ガイドレール23及びガイドレール本体22の底壁部22d(仕切り壁)の裏側に固定されて、収納空間部S1内に位置する。
所定寸法Hは、約150~1500mmの範囲内に設定され、より好ましくは、約150~500mmの範囲内に設定される。
なお、図示例以外の他例としては、第一のユニット30a及び第二のユニット30bを、開閉体10によって開閉される開口部の全高にわたって設けることも可能である。
そして、これら二つのユニット30a,30bは、上下方向に略一定の間隔を置いた多数の光線経路Rを形成する。
【0036】
第一のユニット30aは、開閉体開閉方向へ長尺な立方体状のケース内に、その長手方向に略一定の間隔を置いて多数の投光器(図示せず)を有する。これら投光器は光電センサを構成するものであり、電気配線39aからの電力供給を受けて、障害物感知媒体としての光(例えば赤外線)を発する。
第一のユニット30a及びその電気配線39aは、開閉体幅方向の一方寄り(
図1によれば左寄り)に位置する制御部44に対し、遠い方(
図1によれば右側)のガイドレール20内の収納空間部S1に設けられる。電気配線39aは、ガイドレール20内面に沿って上方へ導かれ、収納ケース41内で制御部44に対し電気的に接続される。
【0037】
第二のユニット30bは、障害物を感知した際の信号を電気配線39bへ送信する送信ユニットとして機能する。
この第二のユニット30bは、開閉体開閉方向へ長尺な立方体状のケース内に、その長手方向に略一定の間隔を置いた多数の受光器(図示せず)と、これら受光器の感知信号を処理する制御回路(図示せず)とを備える。
前記受光器の各々は、第一のユニット30aの対向する投光器から発せられる光線を受光して、障害物感知媒体としての光線経路Rを形成する。
そして、この第二のユニット30bは、前記受光器による感知信号を前記制御回路により処理し、その処理結果としての信号を、電気配線39bへ送信する。
【0038】
第二のユニット30b及びその電気配線39bは、開閉体幅方向の一方寄り(
図1によれば左寄り)に位置する制御部44に対応して、前記一方寄りに位置するガイドレール20内の収納空間部S1に設けられる。電気配線39bは、ガイドレール20内面に沿って上方へ導かれ、収納ケース41内で制御部44に対し電気的に接続される。
この接続は、図示例によれば、収納ケース41内における電気配線の途中箇所に設けられた接続部37による。
接続部37は、着脱可能なオス側部材とメス側部材を具備したコネクタや、着脱可能な接続端子等とすればよい。
【0039】
また、ブラケット38は、
図2~
図4に示すように、直方体ブロック状に形成され、その上下端側にそれぞれ鍔部38aを有する。各鍔部38aは、挿通される止着具p(例えばネジやボルト等)によってガイドレール本体22の底壁部22dの裏面に止着される。
そして、ブラケット38の側面には、第一のユニット30a又は第二のユニット30bが、止着具p(例えばネジやボルト等)によって止着固定される。
この止着構造によれば、第一のユニット30a及び第二のユニット30bを精度よく位置決めすることができる。すなわち、例えば、第一のユニット30a及び第二のユニット30bを一般的なL字状金具等によりガイドレール本体22に止着した場合には、L字状金具等の変形等により光軸の傾きを生じやすいが、このようなことを防ぐことができる。
【0040】
多数の光線経路Rとガイドレール20の関係について詳述すれば、ガイドレール20(詳細には内ガイドレール23とガイドレール本体22)の底部側の光通過孔23b1,22eは、上下方向に間隔を置いて複数設けられる(
図5参照)。
各光通過孔23b1,22eは、多数の光線経路Rの内の一部である複数(
図5の一例によれば四つ)の光線経路Rを通過させるように上下方向にわたる長孔状に形成されている。
【0041】
第一のユニット30a及び第二のユニット30bの各光通過孔23b1,22eは、障害物感知センサ30の投光器の投光面30a1の直径よりも若干大きい幅Wを有する(
図5参照)。
すなわち、前記投光器は、光を、所定角度で広がる放射状に出射する。光通過孔23b1は、前記放射状の広がりを適度に保持するように、幅Wを設定している。
したがって、前記投光器に対向する受光器は、その位置が製造誤差等により、開閉体厚さ方向(図示の幅W方向)へ若干ずれてしまった場合でも、前記投光器から出射される光を受光することになる。
【0042】
また、光通過孔23b1,22eの幅Wは、開閉体10の厚み寸法X(
図2参照)よりも小さく設定されている。なお、寸法Xは、本実施の形態の一例によれば、開閉体10の幅方向端面(詳細には塞ぎ部材15,16,17)の厚み方向の寸法である。
この構成によれば、ブランキング制御の際に、二つの光線経路Rを、開閉体10の幅方向端部によって良好に遮ることができる。その上、光通過孔23b1,22eに埃等の異物が付着するのを効果的に防ぐことができる。
また、光通過孔23b1の内縁等に、開閉体10の端部側が干渉するようなことを阻み、開閉体10の摺接や引っ掛かり、障害物感知センサ30の投光面30a1又は受光面30b1の損傷等を防ぐことできる。
【0043】
なお、ガイドレール本体22側の光通過孔22eは、内ガイドレール23側の光通過孔23b1と同形状にすればよいが、光通過孔23b1を含むようにして、光通過孔23b1よりも幅広にしたり長くしたりしてもよい。
上記構成の開閉装置1によれば、第一のユニット30aに投光器を設け第二のユニット30bに受光器を設けたが、他例としては、第二のユニット30bに投光器及び受光器を設け、他方のユニットには反射板を設けて、投光器から発せられる光を反射板により反射して受光器に捕捉するようにしてもよい。
【0044】
次に、上記構成の開閉装置1について、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
図1に示すように、開閉体10の閉鎖動作中、この開閉体10よりも下方側には、障害物感知センサ30によって上下方向へ間隔を置いた多数の光線経路Rが形成される。
これら光線経路Rのうち、何れかの光線経路Rが開閉体10よりも下側の障害物によって遮られると、第二のユニット30bの前記制御回路から障害物感知信号が出力される。そして、制御部44は、障害物感知信号の入力に応じて、開閉機43を停止や反転等、適切に制御する。
【0045】
特に本発明に係る開閉装置1によれば、開閉体幅方向の一方寄りに位置する信号送信用の電気配線39bを、比較的短くすることができるため、電気配線39bの電気抵抗やノイズ等の影響を受け難く、障害物感知性能を良好に得ることができる。
すなわち、仮に図示とは逆に、第一のユニット30aを受光器側とし、この第一のユニット30aから出力される信号を他方(図示の右側)のガイドレール20内を通じて制御部44へ伝送するようにした場合には、電気配線39aが著しく長くなるため、電気抵抗の増大やノイズの影響等に起因して感知精度が低下する可能性があるが、本実施の形態ではこのような問題を生じ難い。
【0046】
また、開閉装置1によれば、第二のユニット30b(又は第一のユニット30a)、電気配線39b(又は39a)等を、ガイド空間部S2に対し底壁部22dによって仕切られた収納空間部S1に内在しているため、これら各部材が開閉体10の端部に干渉して損傷するようなことを防ぐことができる。
【0047】
また、
図3に示すように、ガイドレール本体22を固定支柱21から外せば、収納空間部S1を外部に開放することができ、メンテナンス時に第二のユニット30bをガイドレール本体22から外す作業等を効率的に行うことができる。
【0048】
次に、本発明に係る他の実施態様について説明する。
なお、以下に示す実施態様は、上記開閉装置1の一部の構成を変更したものであるため、主にその変更部分について詳述し、重複する詳細説明等は適宜省略する。
【0049】
本発明に係る他の実施態様としては、上記開閉装置1において、ガイドレール20を、
図7に示すガイドレール20’に置換することが可能である。
ガイドレール20’は、上記被止着部21bを被止着部21b’に置換し、上記ガイドレール本体22をガイドレール本体22’に置換したものである。
【0050】
被止着部21b’は、上記被止着部21bから止着具pを止着するためのねじ穴を省き、これに代えて、内向き突片状の被掛止部22hを設けたものである。
【0051】
また、ガイドレール本体22’は、開閉体10よりも屋内側で固定支柱21に対し止着具p(例えばネジやボルト等)によって着脱可能に止着された着脱部22cと、開閉体10よりも屋外側で、止着具pを用いずに固定支柱21に掛止された掛止部22gとを有する。
掛止部22gは、着脱部22cが固定支柱21’から外されてガイドレール本体22が傾くことで、固定支柱21’の被掛止部22hから外れるように、端部側が断面クランク状に曲げ形成されている(
図7参照)。
【0052】
このガイドレール20’によれば、屋外側に止着具p(ねじやボルト等)が露出しないので、防犯性を向上することができる。その上、屋内側の止着具pを外して、ガイドレール本体22’を若干傾けることで、掛止部22gを被掛止部22hから容易に外すことができ、メンテンナンス性が良好である。
【0053】
なお、上記ガイドレール20’は、
図12に示すガイドレール20”に置換することが可能である。ガイドレール20”は、例えば、躯体Mのガレージ内壁面に固定される。すなわち、この態様は、ガレージの開口部の内側に開閉装置を設けるようにしたものである。
ガイドレール20”は、上記ガイドレール20’に対し、上記固定支柱21’を固定支柱21”に置換し、上記ガイドレール本体22’をガイドレール本体22”に置換している。
【0054】
固定支柱21”は、被掛止部22hを有する屋外側の固定部21a”と、止着具pによる被止着箇所21b1を有する屋内側の被止着部21b’とから一体的に構成される。
この固定支柱21”を構成する固定部21a”と被止着部21b’は、図示例によれば、止着具pによって一体化されるが、予め一体に加工された態様や、嵌合等によって一体化された態様とすることも可能である。
【0055】
また、ガイドレール本体22”は、屋外側に掛止部22gを設け、屋内側に、止着具pによる着脱部22cを設けたものである。
【0056】
よって、
図12に示す態様によれば、図示しない開閉体10よりも屋内側では、着脱部22cが固定支柱21”の被止着箇所21b1に対し止着具pによって着脱可能に止着され、開閉体10よりも屋外側では、掛止部22gが固定支柱21”の被掛止部22hに対し掛止されることになる。
このため、上述したガイドレール20’(
図7参照)と同様に、屋外側に止着具pが露出しないので、防犯性を向上することができる上、ガイドレール本体22”の着脱が容易で、メンテンナンス性も良好である。
【0057】
また、本発明に係る他の実施態様としては、上記開閉装置1において、上記ガイドレール20をガイドレール60に置換し、上記障害物感知センサ30を単光軸の障害物感知センサ70に置換することも可能である(
図8及び
図9参照)。
【0058】
ガイドレール60は、
図9に示すように、躯体Mに固定される固定支柱61と、開閉体10の幅方向端部を上下方向へ案内するガイドレール本体62と、障害物感知センサ70の投光器又は受光器を支持するセンサ支持支柱63とを開閉体厚さ方向に並べ一体化しており、センサ支持支柱63の手前側に単一の光線経路Rを形成するようにしている。
【0059】
ガイドレール本体62内には、抜け防止部材14に掛合する内ガイドレール23’が設けられるとともに、開閉体10の幅方向端部を上下方向へ案内するガイド空間部S2が形成される。
【0060】
また、センサ支持支柱63は、
図9に示すように、横断面凹状の二つの部材を重ね合わせて、両側の止着具p(例えば、ネジやボルト等)によって止着することで、内部に収納空間部S1を有する中空状に形成される。
収納空間部S1には、障害物感知センサ70の電気配線39b(又は39a)が上下方向へわたって収納されている。電気配線39b(又は39a)の途中箇所は、図示しない接続部(例えば、コネクタや接続端子等)によって着脱可能に接続される。なお、他例としては、前記接続部を省くことも可能である。
【0061】
障害物感知センサ70は、単一の投光器と、該投光器に対向する単一の受光器71とから構成され、これら投光器と受光器71の間に形成される光線経路Rが障害物によって遮られた際に、受光器71(送信ユニット)から信号を発し、この信号を電気配線39bにより伝送して制御部44へ入力する。
【0062】
受光器71及びその電気配線39bは、上記開閉装置1と同様に、開閉体幅方向の一方寄りに位置する制御部44に対応して、前記一方寄りのガイドレール60に設けられる。
【0063】
よって、
図8~
図9に示す実施態様によれば、上記開閉装置1と同様に、受光器71(送信ユニット)側の電気配線39bを比較的短くして、良好な障害物感知性能を得ることができる。
その上、ガイド空間部S2に対し仕切られた収納空間部S1に電気配線39b(又は39a)を有するため、この電気配線39b(又は39a)が、開閉体10や抜け防止部材14に干渉するのを防ぐことができる。しかも、センサ支持支柱63両側の止着具pを外して、センサ支持支柱63内を開放することができ、メンテナンス性も良好である。
【0064】
なお、上記構成の開閉装置1によれば、内ガイドレール23の内壁面23bとガイドレール本体22の底壁部22dに、それぞれ、光通過孔23b1,22eを設けたが(
図2参照)、他例としては、図示例から抜け防止部材14及び内ガイドレール23を省いた構成において、ガイドレール本体22の底壁部22dのみに光通過孔23b1,22eを設けた態様や、ガイドレール本体22の底側に光通過孔を有する別体のプレートを設けた態様等とすることも可能である。
【0065】
また、上記実施の形態の好ましい一例によれば、光通過孔23b1(22e)は、一部の光線経路Rを通過させる長尺状の孔としたが、この光通過孔の他例としては、全ての光線経路Rを含むように上下方向へ長尺に形成することも可能である。
さらに、前記光通過孔の他例としては、切欠き状やスリット状に形成することも可能である。例えば、ガイドレール20を、その開閉体厚さ方向に分割された二部材から構成し、その一方と他方の部材に切欠部を設けて、これら二つの切欠部が合わさることで、前記光通過孔が構成されるようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施の形態の好ましい一例によれば、光通過孔23b1(22e)を、多数の光線経路Rの内の一部である複数の光線経路Rを通過させるように形成したが、他例としては、
図10(a)に示すように、光通過孔23b1を、多数の光線経路Rの内の全部である複数の光線経路Rを通過させるように開閉体開閉方向にわたる長尺状に形成することも可能である。
この場合、さらに好ましくは、
図10(b)に示すように、この光通過孔23b1の長手方向に適宜間隔を置いて補強材23b2を設けるようにしてもよい。この補強材23b2は、上下に隣接する受光面30b1(又は投光面30a1)間で、光通過孔23b1の両長縁部に跨るようにしてガイドレール20に止着される。この構成によれば、ガイドレール20(詳細には内ガイドレール23やガイドレール本体22等)が長尺状の光通過孔23b1(22e)によって強度低下するのを、補強材23b2によって軽減することができる。
【0067】
また、上記実施の形態によれば、受光面30b1(又は投光面30a1)が、開閉体幅方向における開閉体10側で外気に露出する構成としたが、他例としては、光通過孔23b1を、透光性を有する部材(例えば板等)、又は透明の部材により覆うようにしてもよい。この構成によれば、受光面30b1(又は投光面30a1)が、汚れたり、物体当接等により損傷したり等するのを防ぐことできる。
【0068】
また、上記実施の形態では、特に好ましい態様として、ガイドレール又はガイドレールと一体のセンサ支持支柱等に、障害物感知センサ30を構成する第一及び第二のユニット30a,30bを設けたが、他例としては、第一及び第二のユニット30a,30bを当該開閉装置1とは別体の部分に設けた態様とすることも可能である。
【0069】
また。上記実施の形態では、電気配線39a,39bを制御部44に接続するための接続部37を、収納ケース41内に設けたが、他の好ましい態様としては、この接続部37をガイドレール20内の収納空間部S1に設けるようにしてもよい。
すなわち、この態様では、上記構成の開閉装置1において、ガイドレール本体22が外された際の開放部分に位置するように、左右のガイドレール20の各収納空間部S1に、各電気配線39a,39bの途中箇所を着脱可能に接続する接続部37(例えば、コネクタや接続端子等)を設ける(
図11参照)。この接続部37は、図示例によれば、第二のユニット30b又は第一のユニット30aの近傍に設けられる。
この構成によれば、
図3に示すようにしてガイドレール本体22を外した際に、接続部37を外部に露出することができ、各ユニット30a,30bに対するメンテナンス性をいっそう向上することができる。
なお、接続部37は、電気配線39a,39bの両方に対して設ければよいが、例えば、一方の電気配線39a(又は39b)に対してのみ設けることも可能である。
【0070】
また、前記態様の変形例としては、ガイドレール本体22又は固定支柱21等に、着脱可能な蓋部を設け、ガイドレール本体22を外すことなく、前記蓋部を外すことで、収納空間部S1が開放して、電気配線39a(又は39b)や接続部37等が露出する構成とすることも可能である。
【0071】
また、上記実施の形態では、光線経路Rを左右のガイドレール20,20の間に形成するようにしたが、この光線経路Rは障害物感知センサ30の配置等により開閉体幅方向へ向かうようにすればよく、他例としては、光線経路Rを左右のガイドレール20,20の手前側(又は奥側)で開閉体幅方向へ向かうようにした態様や、光線経路Rを一方のガイドレール20の手前側から他方のガイドレール20の奥側へ若干傾斜させて開閉体幅方向へ向かうようにした態様、光線経路Rを左右のガイドレール20,20に近接する部材間において開閉体幅方向へ向かうように設けた態様等とすることが可能である。
【0072】
本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0073】
1:開閉装置
10:開閉体
20,20’,60:ガイドレール
21,21’,61:固定支柱
22,22’,62:ガイドレール本体
22c:着脱部
22d:底壁部(仕切り壁)
22e:光通過孔
22g:掛止部
30:障害物感知センサ
30a:第一のユニット
30b:第二のユニット(送信ユニット)
37:接続部
39a,39b:電気配線
40:収納部
44:制御部
71:受光器(送信ユニット)
R:光線経路
S1:収納空間部
S2:ガイド空間部