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特許7416961箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構
(51)【国際特許分類】
   B65H 35/07 20060101AFI20240110BHJP
   H01M 4/139 20100101ALN20240110BHJP
   H01M 10/058 20100101ALN20240110BHJP
   H01M 10/052 20100101ALN20240110BHJP
【FI】
B65H35/07 R
B65H35/07 Q
H01M4/139
H01M10/058
H01M10/052
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022542227
(86)(22)【出願日】2021-01-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2021070116
(87)【国際公開番号】W WO2021139622
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202010015459.4
(32)【優先日】2020-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522273827
【氏名又は名称】深▲セン▼市新嘉拓自▲動▼▲化▼技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN KATOP AUTOMATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building B, No.6 Road Twenty-one, Lanjin, Ping Shan New District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樊振▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲ケイ▼立根
(72)【発明者】
【氏名】郭才▲煥▼
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-148765(JP,A)
【文献】特開2013-052325(JP,A)
【文献】特開2015-023703(JP,A)
【文献】特開平11-301916(JP,A)
【文献】米国特許第06220331(US,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0514969(KR,B1)
【文献】中国特許出願公開第103354281(CN,A)
【文献】中国実用新案第203294970(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 35/07
H01M 4/139
H01M 10/058
H01M 10/052
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(1)、フレーム(1)に直接又は間接的に取り付けられる巻出アセンブリ(2)、テープ広げアセンブリ(3)、テープ貼付アセンブリ(4)、テープ準備アセンブリ(5)、テープ準備駆動アセンブリ(6)及びテープ転移アセンブリ(7)を備え、前記巻出アセンブリ(2)はテープコイル材を巻き出すために用いられ、前記テープ広げアセンブリ(3)はテープコイル材を引き出すために用いられ、前記テープ貼付アセンブリ(4)はテープをテープ準備アセンブリ(5)に貼り付けるように転移させてテープを切断するために用いられ、前記テープ準備アセンブリ(5)は必要なテープを準備するために用いられ、前記テープ準備駆動アセンブリ(6)はテープ準備アセンブリ(5)に準備されたテープの長さを制御するために用いられ、前記テープ転移アセンブリ(7)はテープ準備アセンブリ(5)に準備されたテープをテープ貼付が必要とされる箔材(9)に転移するために用いられ、
前記テープ転移アセンブリ(7)はフレーム(1)の側部の取付板にヒンジ取付けされるスイングアーム(71)と、前記スイングアーム(71)の側壁に取り付けられる揺動駆動シリンダ(72)とを備え、前記揺動駆動シリンダ(72)は、出力端が前記フレーム(1)の側部の取付板に可動接続され、前記スイングアーム(71)がそのヒンジ軸の周りに揺動するように駆動することができ、前記スイングアーム(71)は、自由端の端部に転移アセンブリ回転軸(73)が設けられており、前記転移アセンブリ回転軸(73)に準備テープ転移ローラ(74)が設けられており、前記スイングアーム(71)は揺動過程において転移アセンブリ回転軸(73)及び準備テープ転移ローラ(74)が転移運動を実現するように連行することができる、
ことを特徴とする箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項2】
前記スイングアーム(71)にはクラッチ装置(75)が設けられており、前記クラッチ装置(75)はスイングアーム(71)の内側壁に設けられるクラッチシリンダ(751)と、前記クラッチシリンダ(751)の出力端に設けられるクラッチモータ(752)とを備え、前記クラッチモータ(752)の出力軸にクラッチ駆動輪(753)が取り付けられており、前記クラッチシリンダ(751)は前記クラッチ駆動輪(753)が転移アセンブリ回転軸(73)に摩擦接触するように駆動することができ、前記クラッチモータ(752)は前記クラッチ駆動輪(753)が回転するように駆動することができ、さらに、クラッチ駆動輪(753)に摩擦接触される転移アセンブリ回転軸(73)が回転するように連行することができ、前記クラッチ装置(75)は転移アセンブリ回転軸(73)及び準備テープ転移ローラ(74)の異なる回転速度を制御して、異なる運転状態におけるテープ貼付速度及び箔材(9)の移動速度に適応することを実現することができる、
ことを特徴とする請求項に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項3】
前記テープ転移アセンブリ(7)には角度制御装置がさらに設けられており、前記角度制御装置は転移アセンブリ回転軸(73)及び準備テープ転移ローラ(74)のテープ貼付及びテープ転移の際の回転角度を制御するために用いられ、角度制御装置はスイングアーム(71)に取り付けられる準備テープ角度センサ(761)と、テープ転移センサ(762)と、転移アセンブリ回転軸(73)に設けられて前記準備テープ角度センサ(761)、テープ転移センサ(762)に合わせて使用される感応片(763)とを備え、前記感応片(763)は感応片取付座(764)により転移アセンブリ回転軸(73)に取り付けられ、前記転移アセンブリ回転軸(73)は回転軸軸受によりスイングアーム(71)自由端が取り付けられる、
ことを特徴とする請求項に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項4】
前記角度制御装置は進角の加速制御方法を有し、前記進角は、静的位置進角と、動的起動進角とを含み、前記静的位置進角はテープヘッド部の最初のテープ貼付の位置が正確であることを確保し、前記動的起動進角は準備テープ転移ローラ(74)が箔材の速度に近くなるように迅速に加速するために用いられる、
ことを特徴とする請求項に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項5】
前記揺動駆動シリンダ(72)は2段ストロークシリンダであり、前記スイングアーム(72)は2段揺動ストロークスイングアームであり、スイングアーム(71)が2つあり、前記転移アセンブリ回転軸(73)は2つのスイングアーム(71)の自由端の間に取り付けられ、前記準備テープ転移ローラ(74)の数量は前記テープ準備アセンブリ(5)の数量に合わせ、準備テープ転移ローラ(74)は真空ローラであり、前記転移アセンブリ回転軸(73)に前記準備テープ転移ローラ(74)に合わせて使用される真空及び真空破壊管路継手(77)が設けられている、
ことを特徴とする請求項に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項6】
前記テープ準備アセンブリ(5)はテープ準備板(51)、テープ押圧ヘッド並進モジュール(52)及びテープ押圧ヘッド並進駆動シリンダ(53)を備え、前記テープ押圧ヘッド並進モジュール(52)の出力端にテープ押圧ヘッドシリンダ(54)が設けられており、前記テープ押圧ヘッド並進駆動シリンダ(53)は、出力端にテープ押圧ヘッドシリンダ(54)が接続され、テープ押圧ヘッドシリンダ(54)がテープ押圧ヘッド並進モジュール(52)を水平移動するように駆動することができ、前記テープ押圧ヘッドシリンダ(54)の出力端に準備テープ押圧ヘッド(55)が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項7】
前記テープ準備駆動アセンブリ(6)はフレーム(1)に取り付けられるテープ準備駆動モータ(61)、テープ準備駆動スクリューナット対(62)及びテープ準備ガイドレール(63)を備え、前記テープ準備ガイドレール(63)にテープ準備摺動板(64)が設けられており、前記テープ準備駆動モータ(61)の出力端が前記テープ準備駆動スクリューナット対(62)のスクリューの一端に接続され、前記テープ準備駆動スクリューナット対(62)のナットがナット接続ブロックによりテープ準備摺動板(64)に固定接続され、前記テープ準備駆動モータ(61)はテープ準備駆動スクリューナット対(62)によりテープ準備摺動板(64)がテープ準備ガイドレール(63)を摺動するように連行することができ、前記テープ準備アセンブリ(5)は前記テープ準備摺動板(64)に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項8】
前記巻出アセンブリ(2)は巻出回転軸及び巻出回転盤を備え、前記テープ広げアセンブリ(3)は、テープ広げシリンダ、テープ広げガイドローラ及びテープ広げガイドポストを備え、前記テープ貼付アセンブリ(4)はテープ貼付シリンダ、テープ貼付ガイドローラ、テープ貼付ブロック、テープ切割シリンダ及びテープカッターを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【請求項9】
前記巻出アセンブリ(2)、テープ広げアセンブリ(3)、テープ貼付アセンブリ(4)及びテープ準備アセンブリ(5)はいずれも複数組あり、
箔材(9)をガイドするために用いられるフロントキャリアローラ(81)、リアキャリアローラ(82)及びテープ貼付バックロール(83)をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウム電池加工の分野に関し、特に箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウム電池の幅広い応用に伴い、リチウム電池の生産分野に関連する各種設備もますます多くなっている。社会のニーズに適応するために、電池生産企業の自動化の程度もますます高くなり、各種設備は無人化、知能化に入っている。
【0003】
リチウム電池の生産過程において、持続的な巻き取りを実現するために、隣接する2巻の箔材に対して帯接続を行う必要がある。従来技術において、箔材は、自動帯接続を完了した後に、その帯接続位置の強度が他の位置の強度よりも低く、後続の工程時に帯接続位置で帯が破断する現象が発生しやすく、電池の加工品質に影響を与え、多大な人力や物力を費やしてメンテナンスを行う必要があり、生産コストが高くなる。加えて、個別に帯接続が必要とされる位置は、人工操作の方式を採用して帯接続を完成させているが、この時に、加工設備を停止させる必要があり、生産効率が大幅に低下して、生産コストがさらに増加する。
【0004】
以上のことから、従来技術には帯接続位置が強度不足で、電池の生産品質に影響を与え、生産効率が低下し、生産コストが高いなどの技術的欠陥が存在しており、前記様々な欠陥は当該分野のさらなる発展及び普及、応用を著しく制限している。
【0005】
これに鑑みて、本発明の目的は、既存の技術的欠陥を解決するために、新しい技術案を提供することにある。
【発明の概要】
【0006】
従来技術の不足を克服するために、本発明は、箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構を提供することにより、従来技術に存在する箔材の帯接続位置の強度不足、加工品質への影響、人工による帯接続の効率の低下、生産効率の低下、生産コストが高いなどの技術的欠陥を解決する。
【0007】
本発明がその技術的問題を解決するために採用する技術案は、
フレーム、フレームに直接又は間接的に取り付けられる巻出アセンブリ、テープ広げアセンブリ、テープ貼付アセンブリ、テープ準備アセンブリ、テープ準備駆動アセンブリ及びテープ転移アセンブリを備える箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構であり、前記巻出アセンブリはテープコイル材を巻き出すために用いられ、前記テープ広げアセンブリはテープコイル材を引き出すために用いられ、前記テープ貼付アセンブリはテープをテープ準備アセンブリに貼り付けるように転移させてテープを切断するために用いられ、前記テープ準備アセンブリは必要なテープを準備するために用いられ、前記テープ準備駆動アセンブリはテープ準備アセンブリに準備されたテープの長さを制御するために用いられ、前記テープ転移アセンブリはテープ準備アセンブリに準備されたテープをテープ貼付が必要とされる箔材に転移するために用いられる。
【0008】
上記技術案の改善として、前記テープ転移アセンブリはフレームの側部の取付板にヒンジ取付けされるスイングアームと、前記スイングアームの側壁に取り付けられる揺動駆動シリンダとを備え、前記揺動駆動シリンダは、出力端が前記サポートの側部の取付板に可動接続され、前記スイングアームがそのヒンジ軸の周りに揺動するように駆動することができ、前記スイングアームは、自由端の端部に転移アセンブリ回転軸が設けられており、前記転移アセンブリ回転軸に準備テープ転移ローラが設けられており、前記スイングアームは揺動過程において転移アセンブリ回転軸及び準備テープ転移ローラが転移運動を実現するように連行することができる。
【0009】
上記技術案のさらなる改善として、前記スイングアームにはクラッチ装置が設けられており、前記クラッチ装置はスイングアームの内側壁に設けられるクラッチシリンダと、前記クラッチシリンダの出力端に設けられるクラッチモータとを備え、前記クラッチモータの出力軸にクラッチ駆動輪が取り付けられており、前記クラッチシリンダは前記クラッチ駆動輪が転移アセンブリ回転軸に摩擦接触するように駆動することができ、前記クラッチモータは前記クラッチ駆動輪が回転するように駆動することができ、さらに、クラッチ駆動輪に摩擦接触される転移アセンブリ回転軸が回転するように連行することができ、前記クラッチ装置は転移アセンブリ回転軸及び準備テープ転移ローラの異なる回転速度を制御して、異なる運転状態におけるテープ貼付速度及び箔材の移動速度に適応することを実現することができる。
【0010】
上記技術案のさらなる改善として、前記テープ転移アセンブリには角度制御装置がさらに設けられており、前記角度制御装置は転移アセンブリ回転軸及び準備テープ転移ローラ(74)のテープ貼付及びテープ転移の際の回転角度を制御するために用いられ、角度制御装置はスイングアームに取り付けられる準備テープ角度センサと、テープ転移センサと、転移アセンブリ回転軸に設けられて前記準備テープ角度センサ、テープ転移センサに合わせて使用される感応片とを備え、前記感応片は感応片取付座により転移アセンブリ回転軸に取り付けられ、前記転移アセンブリ回転軸は回転軸軸受によりスイングアーム自由端が取り付けられる。
【0011】
上記技術案のさらなる改善として、前記角度制御装置は進角の加速制御方法を有し、前記進角は、静的位置進角と、動的起動進角とを含み、前記静的位置進角はテープヘッド部の最初のテープ貼付の位置が正確であることを確保し、前記動的起動進角は準備テープ転移ローラが箔材の速度に近くなるように迅速に加速するために用いられる。
【0012】
上記技術案のさらなる改善として、前記揺動駆動シリンダは2段ストロークシリンダであり、前記スイングアームは2段揺動ストロークスイングアームであり、スイングアームが2つあり、前記転移アセンブリ回転軸は2つのスイングアームの自由端の間に取り付けられ、前記準備テープ転移ローラの数量は前記テープ準備アセンブリの数量に合わせ、準備テープ転移ローラは真空ローラであり、前記転移アセンブリ回転軸に前記準備テープ転移ローラに合わせて使用される真空及び真空破壊管路継手が設けられている。
【0013】
上記技術案のさらなる改善として、前記テープ準備アセンブリはテープ準備板、テープ押圧ヘッド並進モジュール及びテープ押圧ヘッド並進駆動シリンダを備え、前記テープ押圧ヘッド並進モジュールの出力端にテープ押圧ヘッドシリンダが設けられており、前記テープ押圧ヘッド並進駆動シリンダは、出力端にテープ押圧ヘッドシリンダが接続され、テープ押圧ヘッドシリンダがテープ押圧ヘッド並進モジュールを水平移動するように駆動することができ、前記テープ押圧ヘッドシリンダの出力端に準備テープ押圧ヘッドが設けられている。
【0014】
上記技術案のさらなる改善として、前記テープ準備駆動アセンブリはフレームに取り付けられるテープ準備駆動モータ、テープ準備駆動スクリューナット対及びテープ準備ガイドレールを備え、前記テープ準備ガイドレールにテープ準備摺動板が設けられており、前記テープ準備駆動モータの出力端が前記テープ準備駆動スクリューナット対のスクリューの一端に接続され、前記テープ準備駆動スクリューナット対のナットがナット接続ブロックによりテープ準備摺動板に固定接続され、前記テープ準備駆動モータはテープ準備駆動スクリューナット対によりテープ準備摺動板がテープ準備ガイドレールを摺動するように連行することができ、前記テープ準備アセンブリは前記テープ準備摺動板に取り付けられる。
【0015】
上記技術案のさらなる改善として、前記巻出アセンブリは巻出回転軸及び巻出回転盤を備え、前記テープ広げアセンブリは、テープ広げシリンダ、テープ広げガイドローラ及びテープ広げガイドポストを備え、前記テープ貼付アセンブリはテープ貼付シリンダ、テープ貼付ガイドローラ、テープ貼付ブロック、テープ切割シリンダ及びテープカッターを備える。
【0016】
上記技術案のさらなる改善として、前記巻出アセンブリ、テープ広げアセンブリ、テープ貼付アセンブリ及びテープ準備アセンブリはいずれも複数組ある。
【0017】
上記技術案のさらなる改善として、箔材をガイドするために用いられるフロントキャリアローラ、リアキャリアローラ及びテープ貼付バックロールをさらに備える。
【0018】
本発明の有益効果は、本発明が箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構を提供し、このような箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構に巻出アセンブリ、テープ広げアセンブリ、テープ貼付アセンブリ、テープ準備アセンブリ、テープ準備駆動アセンブリ及びテープ転移アセンブリが設けられており、巻出アセンブリ、テープ広げアセンブリ及びテープ貼付アセンブリによりテープをテープ準備アセンブリに転移することができ、テープ転移アセンブリによりテープ準備アセンブリに準備されたテープを箔材における帯接続位置に正確に貼り付けることができ、箔材を停止させる必要がなく、高速のテープ貼付を実現でき、生産効率を極めて向上させることができ、箔材が帯接続された後に帯接続位置の強度がより高くなり、破断しにくく、加工品質の向上に有利であることである。
【0019】
要するに、このような箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構は、従来技術に存在する箔材の帯接続位置が、強度不足で、加工品質に影響を与え、人工による帯接続の効率が低く、生産効率が低下し、生産コストが高いなどの技術的欠陥を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明をさらに説明する。
【0021】
図1】本発明の実施例に係る複数のモジュールが配置されている不等角投影図である。
図2】本発明の実施例に係る単一のモジュールの拡大不等角投影図である。
図3】本発明の実施例に係るテープ貼付機構の初期状態の側面の模式図である。
図4】本発明の実施例に係るテープの1回転移の模式的な側面の模式図である。
図5】本発明の実施例に係るテープの2回転移の模式的な側面の模式図である。
図6】本発明の実施例に係るクラッチ装置の模式図である。
図7】本発明の実施例に係る角度制御装置の模式図である。
図8】本発明の実施例に係るテープの1回転移の構造模式図である。
【符号の説明】
【0022】
図面において:1…フレーム、2…巻出アセンブリ、3…テープ広げアセンブリ、4…テープ貼付アセンブリ、5…テープ準備アセンブリ、51…テープ準備板、52…テープ押圧ヘッド並進モジュール、53…テープ押圧ヘッド並進駆動シリンダ、54…テープ押圧ヘッドシリンダ、55…テープ押圧ヘッド、6…テープ準備駆動アセンブリ、61…テープ準備駆動モータ、62…テープ準備駆動スクリューナット対、63…テープ準備ガイドレール、64…テープ準備摺動板、7…テープ転移アセンブリ、71…スイングアーム、72…揺動駆動シリンダ、73…転移アセンブリ回転軸、74…準備テープ転移ローラ、75…クラッチ装置、751…クラッチシリンダ、752…クラッチモータ、753…クラッチ駆動輪、761…準備テープ角度センサ、762…テープ転移センサ、763…感応片、764…感応片取付座、77…真空及び真空破壊管路継手、81…フロントキャリアローラ、82…リアキャリアローラ、83…テープ貼付バックロール、9…箔材。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の目的、特徴、効果を十分に理解するために、本発明の構想、具体的な構造、及び生じた技術効果について、実施例及び図面を参照しながら明確かつ完全に説明する。説明された実施例はすべての実施例ではなく、本発明の一部の実施例にすぎず、本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わない前提で得られる他の実施例は、本発明の保護の範囲に属していることは明らかである。また、特許の中に係るすべての連結・接続関係とは、部材が直接つながることのみを意味しているわけではなく、具体的な実施状況に応じて、連結補助具を加えるまたは減らすことで、より優れた連結構造を構成することができることを意味している。図1~8を参照し、本発明創造における各技術特徴は、互いに矛盾せず衝突しないことを前提に相互に組み合わせることができる。
【0024】
具体的には、図1~5を参照し、フレーム1、フレーム1に直接又は間接的に取り付けられる巻出アセンブリ2、テープ広げアセンブリ3、テープ貼付アセンブリ4、テープ準備アセンブリ5、テープ準備駆動アセンブリ6及びテープ転移アセンブリ7を備える箔材帯走行方向におけるオンラインテープ貼付機構であり、前記巻出アセンブリ2はテープコイル材を巻き出すために用いられ、前記テープ広げアセンブリ3はテープコイル材を引き出すために用いられ、前記テープ貼付アセンブリ4はテープをテープ準備アセンブリ5に貼り付けるように転移させてテープを切断するために用いられ、前記テープ準備アセンブリ5は必要なテープを準備するために用いられ、前記テープ準備駆動アセンブリ6はテープ準備アセンブリ5に準備されたテープの長さを制御するために用いられ、前記テープ転移アセンブリ7はテープ準備アセンブリ5に準備されたテープをテープ貼付が必要とされる箔材9に転移するために用いられる。
【0025】
好ましくは、前記テープ転移アセンブリ7はフレーム1の側部の取付板にヒンジ取付けられるスイングアーム71と、前記スイングアーム71の側壁に取り付けられる揺動駆動シリンダ72とを備え、前記揺動駆動シリンダ72は、出力端が前記サポート1の側部の取付板に可動接続され、前記スイングアーム71がそのヒンジ軸の周りに揺動するように駆動することができ、前記スイングアーム71は、自由端の端部に転移アセンブリ回転軸73が設けられており、前記転移アセンブリ回転軸73に準備テープ転移ローラ74が設けられており、前記スイングアーム71は揺動過程において転移アセンブリ回転軸73及び準備テープ転移ローラ74が転移運動を実現するように連行することができる。
【0026】
好ましくは、前記スイングアーム71にはクラッチ装置75が設けられており、前記クラッチ装置75はスイングアーム71の内側壁に設けられるクラッチシリンダ751と、前記クラッチシリンダ751の出力端に設けられるクラッチモータ752とを備え、前記クラッチモータ752の出力軸にクラッチ駆動輪753が取り付けられており、前記クラッチシリンダ751は前記クラッチ駆動輪753が転移アセンブリ回転軸73に摩擦接触するように駆動することができ、前記クラッチモータ752は前記クラッチ駆動輪753が回転するように駆動することができ、さらに、クラッチ駆動輪753に摩擦接触される転移アセンブリ回転軸73が回転するように連行することができる。
【0027】
前記クラッチ装置75により、異なる運転状態において、テープ転移機構における転移アセンブリ回転軸73、準備テープ転移ローラ74が能動回転と、受動回転と、高速回転と低速回転との間の切替作業を実現して、テープ貼付及び箔材の高速移動などの異なる運転状態の速度に適応することができる。
【0028】
前記テープ転移アセンブリ7には角度制御装置がさらに設けられており、前記角度制御装置は転移アセンブリ回転軸73及び準備テープ転移ローラ74のテープ貼付及びテープ転移の際の回転角度を制御するために用いられ、角度制御装置はスイングアーム71に取り付けられる準備テープ角度センサ761と、テープ転移センサ762と、転移アセンブリ回転軸73に設けられて前記準備テープ角度センサ761、テープ転移センサ762に合わせて使用される感応片763とを備え、前記感応片763は感応片取付座764により転移アセンブリ回転軸73に取り付けられ、前記転移アセンブリ回転軸73は回転軸軸受によりスイングアーム71自由端が取り付けられる。
【0029】
角度制御装置によりテープ転移の際の準備テープ転移ローラ74の回転角度を精確に制御することができる。
【0030】
好ましくは、前記揺動駆動シリンダ72は2段ストロークシリンダであり、前記スイングアーム72は2段揺動ストロークスイングアームであり、スイングアーム71が2つあり、前記転移アセンブリ回転軸73は2つのスイングアーム71の自由端の間に取り付けられ、前記準備テープ転移ローラ74の数量は前記テープ準備アセンブリ5の数量に合わせ、準備テープ転移ローラ74は真空ローラであり、前記転移アセンブリ回転軸73に前記準備テープ転移ローラ74に合わせて使用される真空及び真空破壊管路継手77が設けられている。
【0031】
好ましくは、前記テープ準備アセンブリ5はテープ準備板51、テープ押圧ヘッド並進モジュール52及びテープ押圧ヘッド並進駆動シリンダ53を備え、前記テープ押圧ヘッド並進モジュール52の出力端にテープ押圧ヘッドシリンダ54が設けられており、前記テープ押圧ヘッド並進駆動シリンダ53は、出力端にテープ押圧ヘッドシリンダ54が接続され、テープ押圧ヘッドシリンダ54がテープ押圧ヘッド並進モジュール52を水平移動するように駆動することができ、前記テープ押圧ヘッドシリンダ54の出力端に準備テープ押圧ヘッド55が設けられている。
【0032】
前記テープ準備板51は特定の材料により作成されるものであり、テープ準備板51の表面が処理されて、テープの粘性、分離可能性を制御する。
【0033】
前記準備テープ転移ローラ74とテープの裏面との間の粘性は、テープの糊面とテープ準備板51との間の粘性よりも大きく、これにより、片面テープのテープ準備板51から準備テープ転移ローラ74への転移を実現する。
【0034】
好ましくは、前記テープ準備駆動アセンブリ6はフレーム1に取り付けられるテープ準備駆動モータ61、テープ準備駆動スクリューナット対62及びテープ準備ガイドレール63を備え、前記テープ準備ガイドレール63にテープ準備摺動板64が設けられており、前記テープ準備駆動モータ61の出力端が前記テープ準備駆動スクリューナット対62のスクリューの一端に接続され、前記テープ準備駆動スクリューナット対62のナットがナット接続ブロックによりテープ準備摺動板64に固定接続され、前記テープ準備駆動モータ61はテープ準備駆動スクリューナット対62によりテープ準備摺動板64がテープ準備ガイドレール63を摺動するように連行することができ、前記テープ準備アセンブリ5は前記テープ準備摺動板64に取り付けられる。
【0035】
好ましくは、前記巻出アセンブリ2は巻出回転軸及び巻出回転盤を備え、前記テープ広げアセンブリ3は、テープ広げシリンダ、テープ広げガイドローラ及びテープ広げガイドポストを備え、前記テープ貼付アセンブリ4はテープ貼付シリンダ、テープ貼付ガイドローラ、テープ貼付ブロック、テープ切割シリンダ及びテープカッターを備える。
【0036】
好ましくは、前記巻出アセンブリ2、テープ広げアセンブリ3、テープ貼付アセンブリ4及びテープ準備アセンブリ5はいずれも複数組あり、各組の巻出アセンブリ2、テープ広げアセンブリ3、テープ貼付アセンブリ4及びテープ準備アセンブリ5に1つの準備テープ転移ローラ74が対応して設けられる。
【0037】
好ましくは、箔材9をガイドするために用いられるフロントキャリアローラ81、リアキャリアローラ82及びテープ貼付バックロール83をさらに備える。
【0038】
実際に本発明を実施する際は、具体的には図6~8を参照し、巻出アセンブリ2に取り付けられる片面糊付テープはテープ広げアセンブリ3、テープ貼付アセンブリ4の作用を経た後にテープ準備アセンブリ5におけるテープ準備板51に貼り付けられ、前記テープ準備板51は特別な材料が一定の表面処理を経ることにより形成された板材であり、テープ準備板51の機能特点は、片面テープはその表面を貼り付けることができ、片面テープの裏面は準備テープ転移ローラ74に接触した時にも分離しやすくなっていることである。
【0039】
さらに、前記テープ準備駆動アセンブリ6はテープ準備アセンブリ5が移動するように駆動して、準備されたテープの長さの制御及び他の機構の逃げを実現する。
【0040】
前記テープ準備アセンブリ5のテープ準備動作が完成した後に、前記テープ転移アセンブリ7における揺動駆動シリンダ72は前記スイングアーム71が揺動するように駆動して転移アセンブリ回転軸73上の準備テープ転移ローラ74をテープ準備板51に当接する位置に移動させ、同時に、前記テープ準備駆動アセンブリ6におけるテープ準備駆動モータ61はテープ準備駆動スクリューナット対62によりテープ準備アセンブリ5におけるテープ準備板51が移動して戻るように連行し、最後に、テープ準備板51上の片面テープをテープ転移アセンブリ7における準備テープ転移ローラ74に転移することを実現する。
【0041】
ここまで、テープはテープ準備板51から前記準備テープ転移ローラ74に転移し、テープの1回転移を実現し、テープの順次転移を完成した後に、前記揺動駆動シリンダ72はスイングアーム71が上へ揺動するように駆動し、さらに、前記準備テープ転移ローラ74が上へ持ち上がるように駆動する。前記準備テープ転移ローラ74は一定の位置まで上へ持ち上げられた後に、中間位置で停止し、2回転移のテープ貼付の信号を待つ。
【0042】
また、箔材9はフロントキャリアローラ81、リアキャリアローラ22、テープ貼付バックロール23の経路を経て帯走行し、表面が平坦で振れないことを確保する。
【0043】
箔材9が来てテープ貼付が必要とされると、前記テープ転移アセンブリ7における揺動駆動シリンダ72はスイングアーム71が引き続き揺動するように駆動し、前記スイングアーム71は転移アセンブリ回転軸73及び準備テープ転移ローラ74を引き続き持ち上げ、準備テープ転移ローラ74がテープ貼付バックロール23の底部に押し付けられるように確保し、これにより、準備テープ転移ローラ74上の片面テープが箔材9に転移されることを完成し、テープの2回転移を実現する。
【0044】
上記過程において、前記準備テープ転移ローラ74の回転角度は角度制御装置により精確な制御が実現されるものであり、その具体的な制御過程は、テープのテープ準備板51から準備テープ転移ローラ74への1回転移の時に、準備テープ角度センサ761により前記準備テープ転移ローラ74の回転角度を確定し、テープの前記準備テープ転移ローラ74から箔材9への2回転移の時に、テープ転移センサ762により前記準備テープ転移ローラ74の角度を確定するものである。
【0045】
前記準備テープ角度センサ761とテープ転移センサ762との間には特定の角度があり、進角と呼ばれる。前記進角は静的位置進角と、動的起動進角とを含む。前記静的位置進角はテープヘッド部の最初のテープ貼付の位置が正確であることを確保し、動的起動進角は準備テープ転移ローラ74が箔材の速度に近い回転線速度まで迅速に加速するために用いられ、これにより、テープが2回の転移過程においてうまく剥離すること、及びテープの首尾が箔材9上の対応する位置に正確に貼り付けられることが確保される。
【0046】
上記過程において、前記準備テープ転移ローラ74の回転速度は前記クラッチ装置74により精確に制御されるものであり、その具体的な制御過程は、テープのテープ準備板51から前記準備テープ転移ローラ74への1回転移の時に、テープは低速で転移し、前記準備テープ転移ローラ74の回転線速度は前記テープ準備板51の移動速度に合わせ、前記テープ準備板51の移動速度は前記テープ準備駆動アセンブリ6により制御され、具体的には、前記テープ準備駆動モータ61、テープ準備駆動スクリューナット対62によりテープ準備摺動板64及びテープ準備板51の移動速度を制御するものである。
【0047】
前記準備テープ転移ローラ74はテープを箔材9に2回転移する時に、箔材9はオンラインで高速で帯走行し、この時に、前記クラッチ装置75におけるクラッチシリンダ751はクラッチ駆動輪753が前記転移アセンブリ回転軸73に摩擦接触するように駆動し、さらに、前記クラッチモータ752は前記クラッチ駆動輪753が回転するように駆動し、前記クラッチ駆動輪753は転移アセンブリ回転軸73との摩擦作用により前記準備テープ転移ローラ74の回転線速度が箔材9の実際の帯走行速度に近くなるまで、転移アセンブリ73及び準備テープ転移ローラ74が回転するように連行し、この時に、前記クラッチシリンダ751はクラッチ駆動輪753が後退して転移アセンブリ回転軸73から分離するように迅速に駆動し、この時に、前記準備テープ転移ローラ74は、受動滑走してその線速度を箔材9の実際の帯走行速度に合わせるようになっている。このように、準備テープ転移ローラ74の線速度と箔材9との間の微小な速度差が21箔材の帯破断を引き起こすことを回避することができ、安全性がよりよくなる。
【0048】
前記転移アセンブリ回転軸73に設けられる真空及び真空破壊管路継手77は準備テープ転移ローラ74に合わせて使用されるために用いられ、テープの1回目の転移過程において準備テープ転移ローラ74を真空引きして、テープの1回目の第一回転移の成功を容易にする。前記真空及び真空破壊管路継手77はテープの2回目の転移過程において準備テープ転移ローラ74の真空を破壊して、テープが箔材9に成功的に2回転移されるを容易にする。真空及び真空破壊管路継手77によりテープの順次転移及び2回転移の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0049】
以上、本発明の好適な実施例を具体的に説明したが、本発明創造は前記実施例に限定されるものではなく、当業者は、本発明の精神から逸脱しない前提で、種々の均等な変形又は置き換えを行うことができ、これらの均等な変形又は置き換えは、本発明の特許請求の範囲が限定した範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8