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公報発行日 2024年1月18
公報URL https://ipforce.jp/patent-jp-P_B1-7417228 ログイン済みの方はこのURLへ
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本発明の経口免疫寛容剤およびそれを含む食品は、卵アレルギー発症のリスクが高い対象者、特に乳幼児に摂取させることにより、安定的に経口免疫寛容を誘導して卵アレルギーを予防または治療することができる一方、皮膚からの侵入による経皮膚感作は起こしにくいので、これまでにない水準で有効性と安全性を両立させることのできる剤および食品として極めて有用である。また、本発明の経口免疫寛容剤およびそれを含む食品は、すでに卵に感作されている幼児に対しても、経口摂取によっては卵アレルギーの症状を誘発しにくいことが予想されるので、安全性が高いといえる。
なお、本発明では「特定の食品用タンパク質分解酵素」(アスパルティックプロテアーゼ、金属プロテアーゼ等)を用いることにより、卵アレルギーの予防等のために好適な剤が得られるが、その理由としては、例えば、加熱変性卵白を「特定の食品用タンパク質分解酵素」処理することにより得られる分解物(PEW)は、適度な分子量のペプチドを含んでいること、あるいは生成した様々なペプチドの混合物として適度な分子量の分布を有するものを含んでいることが考えられる。すなわち、PEWに含まれるペプチド(混合物)は、Treg細胞(制御性T細胞)に対しては免疫寛容を誘導するのに適した抗原となる(T細胞エピトープを有する)一方、B細胞に対しては抗体を産生させる抗原とはならず、経皮膚感作を防ぐことができ、またS-IgE(特異的IgE)に対する抗原ともならず、アレルギー症状を起こさないことが考えられる。
これに対して、食品用タンパク質分解酵素で分解されていない加熱変性卵白(EW)は、Treg細胞に作用して一定程度の免疫寛容を誘導することはできるかもしれないが、Th2細胞への分化誘導(Th2細胞の増殖)を抑制し、サイトカイン(IL-13等)の産生を抑制する効果は、PEWの方が優れている(実施例4参照)。EWには、B細胞に作用して抗体を産生させ、経皮膚感作を引き起こしたり、S-IgEに作用してアレルギー症状を引き起こしたりするおそれもある。
また、「特定の食品用タンパク質分解酵素」以外の食品用タンパク質分解酵素を用いた場合は、Treg細胞に対して必要なT細胞エピトープまで分解されてしまい、免疫寛容を誘導できない、または免疫寛容の誘導の安定性に欠ける場合がある。
但し、本発明はこのような推察によって不当に制約されるものではなく、仮に他の理由によって、アスパルティックプロテアーゼ(例えばペプシン)または金属プロテアーゼ(例えばサーモライシン)を用いることにより本発明の作用効果が奏されるとしても、本発明は本明細書の記載により担保されるものである。
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