(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/17 20200101AFI20240111BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20240111BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20240111BHJP
【FI】
H05B47/17
H05B45/10
H05B47/16
(21)【出願番号】P 2022163747
(22)【出願日】2022-10-12
(62)【分割の表示】P 2019111033の分割
【原出願日】2019-06-14
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】504174434
【氏名又は名称】レボックス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596099446
【氏名又は名称】シーシーエス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105315
【氏名又は名称】伊藤 温
(74)【代理人】
【識別番号】100135862
【氏名又は名称】金木 章郎
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 進志
(72)【発明者】
【氏名】堀川 靖史
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 恒行
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 章仁
(72)【発明者】
【氏名】土居 利章
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-013696(JP,U)
【文献】特開2017-059403(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/17
H05B 45/10
H05B 47/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光の複数の明るさの各々に対応する複数の調光値が入力される入力部と、複数の光源制御基板と、を有する照明装置であって、
前記複数の光源制御基板の各々は、
所定の明るさの光を発する光源と、
前記入力部
から入力された前記複数の調光値を記憶する記憶部と、
前記複数の調光値の各々を、参照用の制御信号の変動レベルに基づいて前記記憶部から順次に読み出し、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成し前記駆動信号によって前記光源を制御する制御部と、
を備え
、
前記複数の光源制御基板の各々の前記光源から、前記読み出した調光値に対応する明るさの光を同時に発する、照明装置。
【請求項2】
前記入力部は、通信可能な通信部を有し、
前記制御部は、前記通信部で受信した調光値を前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記入力部は、操作者によって操作可能な操作部を有し、
前記制御部は、前記操作部から入力された調光値を前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記参照用の制御信号が第1の変動レベルから前記第1の変動レベルとは異なる第2の変動レベルに変化するたびに前記記憶部から順次に調光値を読み出す、請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記制御部は、選択用の制御信号が示す調光値を前記記憶部から読み出す、請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品検査等に用いられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、照明装置は、光源と、第1レンズ(ロッドレンズ)と、拡散レンズとを主に備えている。第1レンズは、光源から発せられた光を集光するものである。拡散レンズは、第1レンズにより集光された光を拡散するものである。拡散された光は、所定の距離だけ離れた位置に線状に照射される。そして、照射された光をラインセンサカメラで撮像し、ラインセンサカメラによって各種機器の欠陥(例えば、傷等の表面欠陥)の有無を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の照明装置は、検査対象物へ照射する光の照度を変更可能であるものの、検査者が手動で照度を変更しなければならず、検査対象物毎に又は欠陥毎に照度を変更して検査対象物の検査を行わなければならないため、検査に時間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、検査時間の短縮及び検査精度を向上させることを兼ね備えた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による照明装置の特徴は、
光の複数の明るさの各々に対応する複数の調光値が入力される入力部と、複数の光源制御基板と、を有する照明装置であって、
前記複数の光源制御基板の各々は、
所定の明るさの光を発する光源と、
前記入力部から入力された前記複数の調光値を記憶する記憶部と、
前記複数の調光値の各々を、参照用の制御信号の変動レベルに基づいて前記記憶部から順次に読み出し、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成し前記駆動信号によって前記光源を制御する制御部と、
を備え、
前記複数の光源制御基板の各々の前記光源から、前記読み出した調光値に対応する明るさの光を同時に発することである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、検査時間の短縮及び検査精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明における照明装置の発光態様を示す概略図である。
【
図2】第1の実施形態による検査装置の照明システムを示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態による照明装置の全体構成(外観)を示す斜視図である。
【
図4】第1の実施形態による照明装置のLED基板の回路図である。
【
図5】第1の実施形態による照明モードのタイミングチャートである。
【
図6】第1の実施形態による各点灯モードにおいて使用する情報の一覧である。
【
図7】第1の実施形態による電源装置制御処理のフローチャートである。
【
図8】第1の実施形態による照明制御処理のフローチャートである。
【
図9】第1の実施形態による照明制御処理のフローチャートである。
【
図10】第1の実施形態による高速調光モード出力処理のフローチャートである。
【
図11】第1の実施形態による高速パルスモード出力処理のフローチャートである。
【
図12】第1の実施形態による通常モード出力処理のフローチャートである。
【
図13】第1の実施形態によるエラーチェック処理のフローチャートである。
【
図14】第1の実施形態による照度記憶テーブルの構成図である。
【
図15】第1の実施形態による電源装置のディスプレイに表示されるイメージ図である。
【
図16】第2の実施形態による検査装置の照明システムを示すブロック図である。
【
図17】第2の実施形態による光の進行状態を示す照明装置内部の斜視図である。
【
図18】第2の実施形態による照明装置のLED基板の回路図である。
【
図19】第2の実施形態による内部パルスモードのタイミングチャートである。
【
図20】第2の実施形態による照明モードにおいて使用する情報の一覧である。
【
図21】第2の実施形態による制御処理のフローチャートである。
【
図22】第2の実施形態による制御処理のフローチャートである。
【
図23】第2の実施形態による内部パルスモード出力処理のフローチャートである。
【
図24】第2の実施形態による照度記憶テーブルの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<<照明システムの概要>>>
検査者が電源装置等を操作することにより照明装置の光源から発せられる光の照射設定を行い、照明装置が照射設定に応じた光を照射することにより検査対象物の欠陥の種類に応じた検査を行う。
【0010】
具体的には、照明システムは、高速調光モード及び高速パルスモードを有する。高速調光モードは、複数の調光値(照度)を予め記憶させておき、登録された複数の調光値を一定の順序で順次に読み出して調光値に対応する照度の光をLEDから出力することで異なる照度による点灯を一定の順序で繰り返すモードである。一方、高速パルスモードは、1の照度に対応する1の調光値を予め登録(設定)しておき、高速パルスモードとなったときに、事前に登録された1の調光値に対応するアナログ信号(電圧信号)が出力された状態を維持して、アナログ信号(電圧信号)の導通又は遮断を制御することで、点灯と消灯とを繰り返すモードである。この高速パルスモードでは、アナログスイッチを繰り返しオン又はオフにすることで、アナログ信号(電圧信号)の導通又は遮断が繰り返されて、LEDの点灯と消灯とが繰り返される。
【0011】
<<<<本発明の概要>>>>
図1は、本発明における照明装置の発光態様を示す概略図である。
【0012】
本発明における照明装置は複数の発光モード(後述する第1の発光モード~第3の発光モード)を備えており、検査者が適切な発光モードを選択することにより、検査対象物や検査対象となる欠陥の種類に対して適切な発光態様で検査することが可能となっている。以下の第1の実施の態様の照明装置は、第1の発光モードを有し、第2の実施の態様の照明装置は、第2の発光モードを有し、第3の実施の態様の照明装置は、第3の発光モードを有する。
【0013】
<第1の実施の態様>
第1の実施の態様の照明装置は、
所定の明るさの光を発する光源と、
前記光源から発せられる光の複数の明るさの各々に対応する複数の調光値を記憶する記憶部と、
前記複数の調光値の各々を一定の順序で前記記憶部から順次に読み出し、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成して前記光源に供給する制御部と、を備え、
前記制御部が、前記複数の調光値のうち前記一定の順序に従った一の調光値を前記記憶部から読み出し、前記一の調光値に対応する点灯信号を前記駆動信号として供給することで前記光源を点灯させる点灯制御を行う第1の発光モードを有する照明装置である。
【0014】
第1の実施の態様の照明装置は、光源と記憶部と制御部とを備える(
図1参照)。光源は、所定の明るさの光を発する。なお、明るさは、光源から発せられる光の明るさを直接的又は間接的に示すものであればよく、例えば、照度や輝度などにすることができる。照度は、物体の表面を照らす光の明るさであり、光源からの距離に左右される。また、輝度は、光源の明るさであり、光源からの距離に左右されない。明るさとして、照度を採用した場合には、光源からの距離を一定の距離にすることで、光源の明るさを示すことができる。光源から発せられた光は、検査対象物を照明する。検査対象となる欠陥は、凸状の欠陥やスジ状の欠陥や凹状の欠陥や打痕のほかにゴミなどであり、これらの欠陥は、検査対象物の表面に存在する。検査対象物を照明することによって、これらの欠陥を検出することができる。
【0015】
図1に示すように、記憶部は、複数の調光値(調光値1(第1の明るさに対応)、調光値2(第2の明るさに対応)、・・・調光値n(第nの明るさに対応)など)を記憶する。調光値は、光源から発する光の明るさを定めるための制御用の値である。具体的には、光源から発せられる光を第1の明るさにするための制御用の値が第1の調光値であり、光源から発せられる光を第2の明るさにするための制御用の値が第2の調光値であり、光源から発せられる光を第nの明るさにするための制御用の値が第nの調光値である。制御用の値である調光値によって、光源から発する光の明るさを定めることができる。互いに異なる複数の調光値を記憶することによって、これらの複数の調光値の各々に対応する明るさで光を発することができる。なお、複数の調光値(例えば、調光値1、調光値2、・・・など)は、検査者によって記憶部に登録可能であり、欠陥の種類などに応じて、検査者が所望する複数の調光値を登録することができる。
【0016】
制御部は、まず、記憶部に記憶されている複数の調光値の各々を一定の順序で記憶部から順次に読み出す。次いで、制御部は、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成し、光源に駆動信号を供給する。このように、制御部は、調光値に基づいて駆動信号を生成する。このため、駆動信号は、調光値を示す信号となる。
【0017】
さらに、制御部は、点灯信号によって点灯制御を行う。点灯信号は、光源を点灯させるための駆動信号であり、一の調光値を示す点灯信号を生成して光源に供給することによって、一の調光値に対応する明るさの光が光源から発せられる。点灯制御をするたびに、複数の調光値のうち一定の順序に従った一の調光値が記憶部から読み出される。このように制御することにより、例えば、
調光値1を読み出して、調光値1に対応する明るさの光の点灯制御
→調光値2を読み出して、調光値2に対応する明るさの光の点灯制御
→調光値3を読み出して、調光値3に対応する明るさの光の点灯制御
→調光値4を読み出して、調光値4に対応する明るさの光の点灯制御
→調光値1を読み出して、調光値1に対応する明るさの光の点灯制御
→・・・・
のように、調光値1から調光値4を順番に点灯させる点灯制御を一定の順序に応じて順次に行うことができる。なお、読み出す順序が一定であればよく、例えば、調光値3→調光値1→調光値4→調光値2→・・・などでもよい。
【0018】
第1の実施の態様の照明装置は、このような点灯制御を行う第1の発光モードを有する。このようにすることで、検査対象物の材質の表面の状態(粗さや被覆体の有無や種類など)や、欠陥の種類や大きさや形状などに応じて、適切な明るさで検査対象物を照明することができる。
【0019】
なお、
図1に示すように、照明装置は、導通状態選択部も有するが、第1の発光モードでは、制御部は、導通状態選択部に対して常に導通制御をし、導通状態選択部は、常に導通状態となる。
【0020】
<第2の実施の態様>
第2の実施の態様の照明装置は、
前記駆動信号を前記光源に伝える導通状態又は前記駆動信号を前記光源に導通させない遮断状態を定める導通状態選択部をさらに備え、
前記記憶部は、所定の一定の調光値を記憶し、
前記制御部は、前記所定の一定の調光値を記憶部から読み出し、前記所定の一定の調光値に対応する点灯信号を前記駆動信号として発する状態を維持し、
前記制御部は、前記導通状態選択部を導通状態にすることで前記光源を点灯させる点灯制御と、前記導通状態選択部を遮断状態にすることで前記光源を消灯させる消灯制御と、を交互に繰り返す第2の発光モードを有する。
【0021】
第2の実施の態様の照明装置は、第1の実施の態様と同様に、光源と記憶部と制御部とを備える(
図1参照)。光源は、所定の明るさの光を発する。光源から発せられた光は、検査対象物を照明する。検査対象となる欠陥は、凸状の欠陥やスジ状の欠陥や凹状の欠陥や打痕のほかにゴミなどであり、これらの欠陥は、検査対象物の表面に存在する。検査対象物を照明することによって、これらの欠陥を検出することができる。第2の実施の態様の照明装置では、一定の照度による点灯と消灯を繰り返すため、第1の実施の態様よりも少ない種類数の欠陥を検査する際に、第1の実施の態様よりも高精度で検出することができる。
【0022】
図1に示すように、記憶部は、1の調光値を記憶する。
【0023】
制御部は、記憶部に記憶されている1の調光値を読み出し、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成し、光源に駆動信号を供給する。このように、制御部は、調光値に基づいて駆動信号を生成する。
【0024】
さらに、第2の実施の態様の照明装置は、導通状態選択部を有し、導通状態選択部は、導通状態又は遮断状態を定める。制御部は、導通状態選択部に対して導通制御することで導通状態選択部が導通状態となり、導通状態選択部に対して遮断制御することで導通状態選択部が遮断状態となる。なお、導通状態選択部は、外部制御信号によって制御されて、導通状態又は遮断状態を定めるのが好ましい。
このように制御することにより、例えば、
記憶された1の調光値に対応する明るさの光の点灯(導通状態)
→消灯(遮断状態)
→記憶された1の調光値に対応する明るさの光の点灯(導通状態)
→消灯(遮断状態)
→記憶された1の調光値に対応する明るさの光の点灯(導通状態)
→消灯(遮断状態)
→・・・・
のように、点灯と消灯とを交互に繰り返すことができる。
【0025】
第2の実施の態様の照明装置は、このような点灯と消灯とを交互に繰り返す第2の発光モードを有する。第2の発光モードでは、点灯信号が発せられ続けており、点灯制御では、発せられ続けている点灯信号を光源へ供給することで光源を点灯させる制御である。一方、消灯制御では、発せられ続けている点灯信号を遮断することで、光源への供給を断って光源を消灯させる制御である。
【0026】
第2の実施の態様の照明装置では、点灯信号を発する状態を維持して導通状態(点灯状態)と遮断状態(消灯状態)とを交互に繰り返すので、点灯状態と消灯状態とを高速に切り替えることができ、欠陥を迅速に検出することができる。
【0027】
<第3の実施の態様>
第3の実施の態様の照明装置は、
前記記憶部は、常時点灯用の調光値を記憶し、
前記制御部は、前記常時点灯用の調光値を記憶部から読み出し、前記常時点灯用の調光値に対応する点灯信号を前記駆動信号として発する第3の発光モードを有する。
【0028】
第3の実施の態様の照明装置は、第1の実施の態様及び第2の実施の態様と同様に、光源と記憶部と制御部とを備える(
図1参照)。光源は、所定の明るさの光を発する。光源から発せられた光は、検査対象物を照明する。検査対象となる欠陥は、凸状の欠陥やスジ状の欠陥や凹状の欠陥や打痕のほかにゴミなどであり、これらの欠陥は、検査対象物の表面に存在する。検査対象物を照明することによって、これらの欠陥を検出することができる。第3の実施の態様の照明装置では、一定の照度により常時点灯されるため、照度を安定させることができ、第1の実施の態様よりも少ない種類数の欠陥を検査する際に、第1の実施の態様よりも高精度で検出することができ、第2の実施の態様よりも照明している時間を長くして検査の精度を安定させることができる。
【0029】
図1に示すように、記憶部は、1の調光値を記憶する。
【0030】
制御部は、記憶部に記憶されている1の調光値を読み出し、読み出した調光値に基づいて駆動信号を生成し、光源に駆動信号を供給する。このように制御することにより、常時点灯させることができる。
第3の実施の態様の照明装置は、このように常時点灯する第3の発光モードを有する。
【0031】
なお、
図1に示すように、照明装置は、導通状態選択部も有するが、第3の発光モードでは、制御部は、導通状態選択部に対して常に導通制御をし、導通状態選択部は、常に導通状態となる。
【0032】
<第4の実施の態様>
第4の実施の態様の照明装置は、
前記制御部は、前記第1の発光モード、前記第2の発光モード、前記第3の発光モードのうちのいずれかの一の発光モードを選択して、前記光源の点灯を制御する。
【0033】
第4の実施の態様では、検査者が、第1の発光モード、第2の発光モード、第3の発光モードのうちのいずれの発光モードを使用するかを選択することが可能となっている。
【0034】
<<<<第1の実施の形態>>>>
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施の形態(以下、第1の実施形態と称する)について説明する。なお、本明細書及び図面においては、同一の符号が付された構成要素は、実質的に同一の構造または機能を有するものとする。
【0035】
<<<照明システムの構成>>>
図2を参照しながら、第1の実施形態に係る照明システムについて説明する。第1の実施形態に係る照明システムは、パーソナルコンピュータ等の外部機器100と電源装置200をケーブル等で接続し、電源装置200と照明装置SSをケーブル等で接続することで、照明装置SSにおける光の照射及び照射設定を可能としている。
【0036】
<<外部機器100>>
外部機器100は、検査対象物を検査するための検査装置(検査装置)(図示せず)の一部をなす。外部機器100は、検査者(操作者など)が任意に操作可能であり、照明装置SSの制御周期(トリガ周期)となるパルス信号(外部パルス信号)の周期や電圧を設定して出力することが可能である。パルス信号(以下、外部パルス信号と称する。)は、後述する電源装置200に供給される。後述するように、外部パルス信号は、LEDの点灯又は消灯の制御に用いられる。
【0037】
<<電源装置200>>
電源装置200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、EEPROM(登録商標)204と、通信インターフェース205と、ディスプレイ206と、操作部207と、I/Oポート208と、オンオフスイッチ209とを主に備え、端部基板A、端部基板B及び各LED基板へ35V~45Vの電源電圧を供給する。また、電源装置200は、制御コマンド、同期信号及びセレクト信号を出力し、外部機器100から出力された外部パルス信号を出力する。なお、電源装置200は、外部機器100から出力された外部パルス信号をそのまま出力しても、波形整形などの信号処理を施してから出力してもよい。
【0038】
<<照明装置SS>>
照明装置SSの全体構成については
図3を用いて後述するが、照明装置SSは、端部基板A、端部基板B及び複数のLED基板(300、400、500、600)を主に備えている。なお、
図2では、LED基板500は、省略して示した。照明装置SSの端部基板A又は端部基板Bのいずれか一方が電源装置200とコネクタ等により接続される。電源装置200のCPU201から送信された制御コマンドは、端部基板A又は端部基板Bのいずれか一方を介してLED基板300、LED基板400、LED基板500、LED基板600へほぼ同時に入力され、ほぼ同タイミングでLEDの制御が行われる。また、電源装置200から出力された電源電圧は、端部基板A又は端部基板Bのいずれか一方を介してLED基板300、LED基板400、LED基板500、LED基板600へ入力される。後述するように、複数のLED基板の各々は、同様の構成を有し、26個のLEDが搭載されている。さらに、電源装置200から出力された同期信号、外部パルス信号及びセレクト信号が各LED基板のI/Oポートへ入力される。
【0039】
<端部基板A>
端部基板Aは、電源装置200とコネクタ等により接続された場合、電源装置200のCPU201から送信されたコマンドを照明装置SSのLED基板(300、400、500、600)へ送信する際の中継基板として及びLED基板(300、400、500、600)から送信されたコマンドを電源装置200のCPU201へ送信する際の中継基板として機能する。端部基板Aには、コンデンサーなどの受動素子等が備えられていてもよい。例えば、受動素子等によってノイズフィルター等を構成することができる。
【0040】
<LED基板(300、400、500、600)>
LED基板は、CPUと、ROMと、RAMと、EEPROMと、通信インターフェースと、DAC-aと、DAC-bと、LED-aと、LED-bと、I/Oポートとを主に備える。
【0041】
LED基板には、26個のLEDが搭載されており、LED-aは、LED基板に搭載された複数のLEDのうち、左半分の複数のLED(第1の実施形態では13個)の総称であり、LED-bは、LED基板に搭載された複数のLEDのうち、右半分の複数のLED(第1の実施形態では13個)の総称である。
【0042】
DAC-aは、D/Aコンバータであり、LED-aの制御を行うために用いられ、デジタル信号をアナログ信号に変換する回路を備える。このDAC-aにより、後述するように、CPUから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換することができる。CPUから出力されるデジタル信号は調光値を示し、調光値は、DAC-aによってアナログ信号の電圧値に変換される。DAC-bは、D/Aコンバータであり、LED-bの制御を行うために用いられ、デジタル信号をアナログ信号に変換する回路を備える。このDAC-bにより、後述するように、CPUから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換することができる。CPUから出力されるデジタル信号は調光値を示し、調光値は、DAC-bによってアナログ信号の電圧値に変換される。
【0043】
尚、照明装置SSに備えられるLED基板の数は、検査対象物の幅(長さなど)や検査者が必要とする照明装置SSの長さに応じて適宜変更可能である。
【0044】
<端部基板B>
端部基板Bは、電源装置200とコネクタ等により接続された場合、電源装置200のCPU201から送信されたコマンドを照明装置SSのLED基板(300、400、500、600)へ送信する際の中継基板として及びLED基板(300、400、500、600)から送信されたコマンドを電源装置200のCPU201へ送信する際の中継基板として機能する。端部基板Bには、コンデンサーなどの受動素子等が備えられていてもよい。例えば、受動素子等によってノイズフィルター等を構成することができる。
【0045】
<<<照明装置SSの全体構成>>>
図3を参照しながら照明装置SSの全体構成を説明する。照明装置SSは、筐体350と、複数のLED基板と、複数のLEDと、ロッドレンズ360と、ディフューザレンズ370とを主に備える。具体的には、照明装置SSは、4枚のLED基板を備え、1枚のLED基板には、26個のLEDが搭載されている。
<筐体350>
筐体350は、照明装置SSの部品を収納し、おおよその外形を画定する。筐体350は、アルミ製であり、押し出し成形によって形成されている。
【0046】
筐体350は、長尺な溝状の形状を有する。筐体350は、底面部351と、底面部351を挟んで互いに向かい合う2つの側面部(352、353)を有する。底面部351及び2つの側面部は、長尺で平坦な形状を有する。2つの側面部は、同じ大きさ及び形状を有し、底面部351に対して高さ方向に沿って立設され、互いに平行になるように配置されている。
【0047】
2つの側面部の各々は、底面部351から最も離隔した最上部に、底面部351と平行に形成された天面部(354、355)を有する。
【0048】
<LED基板>
LED基板の各々にはLEDが搭載されており、LED基板はLEDへ、発光させるための電圧を供給するとともに、CPU等によりLEDの点灯及び消灯の制御が行われる。
【0049】
LED基板は、アルミ基板によって構成され、薄板状の長方形状の形状を有する。LED基板の各々には、26個のLEDが搭載されている。26個のLEDは、LED基板の長手方向に沿って直線状に配置されている。
【0050】
LED基板は、LEDが上向き(+Z方向)に向くように取り付けられている。筐体350には複数枚のLED基板が搭載されている。複数枚のLED基板は、筐体350の長手方向(Y方向)に沿って、互いに隣り合うLED基板が密着するように配置仮想直線L1上に沿って配置されている。
【0051】
<LED>
LEDは、照明装置SSから光を発するための光源である。前述したように、26個のLEDが、各LED基板に搭載されている。各LED基板の26個のLEDは、+Z方向(上向き)に向かって光を発する。
【0052】
<ロッドレンズ360>
ロッドレンズ360は、LEDから発せられた光を集光する。ロッドレンズ360は、アクリル製で、長尺な円筒状の形状を有する。
【0053】
ロッドレンズ360は、LEDから離隔した上方に、かつ、LEDの配置仮想直線L1とロッドレンズ360の中心軸線L2とが平行になるように配置されている。
【0054】
尚、ロッドレンズ360は、レンズステイ(不図示)によって左右から挟持され、4本のレンズステイを介して筐体350に固定されている。
【0055】
<ディフューザレンズ370>
ディフューザレンズ370は、ロッドレンズ360を透過する光を拡散させるための拡散板である。
【0056】
<<<回路図>>>
図4は、回路の概略を示すブロック図である。各LED基板には、CPUと、DAC(DAC-a、DAC-b)と、LED群(LED-a、LED-b)と、フォトダイオード(PD)と、サーミスタ(TH1、TH2、TH3)と、A/Dコンバータと、電圧電流変換回路と、電流増幅回路とが搭載されている。電流増幅回路は、電流生成部を有する。
【0057】
電源装置200と各LED基板が端部基板A又は端部基板Bを介して接続されており、電源装置200から出力された外部パルス信号は各LED基板へ入力される。各LED基板では、外部パルス信号はCPU(301、401、501、601)とオンオフスイッチ(311、411、511、611)との双方に供給される。CPU(301、401、501、601)は、後述する高速調光モードのときに外部パルス信号がハイレベルのときにLEDを点灯させ、外部パルス信号がローレベルのときにLEDを消灯させる。各LED基板には、オンオフスイッチ(アナログスイッチ)311、411、511、611が設けられており、後述する高速パルスモードの場合に、外部パルス信号がハイレベルのときにはオンオフスイッチ311等が導通状態になり、DAC(DAC-a、DAC-b)によって変換された電圧信号が電圧電流変換回路へと入力され、外部パルス信号がローレベルのときにはオンオフスイッチ311等が非導通状態(遮断状態)になり、DAC(DAC-a、DAC-b)によって変換された電圧信号は電圧電流変換回路へ入力されない。
【0058】
また、電源装置200から出力された同期信号、セレクト信号は、各LED基板のCPU301、401、501、601へ入力される。
【0059】
電源装置200のCPU201から送信された制御コマンドは、端部基板A又は端部基板Bを介してLED基板のそれぞれに入力される。LED基板のCPUとDACが接続されており、制御コマンドがLED基板のCPUへ入力され(図示せず)た後、LED基板のCPUは、調光値に関するデータをDACへ出力し、DACで調光値に関するデジタル信号がアナログ信号に変換される。制御コマンドは、照度を示す調光値や、LEDを点灯させるための点灯コマンドや、LEDを消灯させるための消灯コマンドなどを含む。
【0060】
尚、DAC-aは、各LED基板に搭載されている26個のLEDのうちの左半分のLED-a(13個)を制御するための調光値(デジタル信号)を電圧値(アナログ信号)に変換する、DAC-bは、各LED基板に搭載されている26個のLEDのうちの右半分のLED-b(13個)を制御するための調光値(デジタル信号)を電圧値(アナログ信号)に変換する。
【0061】
DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号(電圧信号)は、電圧電流変換回路へ入力されて、電流に変換される。電圧電流変換回路は、例えば、オペアンプ(演算増幅器)や抵抗などからなり、抵抗値で定まる増幅率で電流信号に変換する。DACによって、調光値に対応するアナログ信号の電圧値に対応する電流に変換される。さらに、電圧電流変換回路から出力された電流は、電流増幅回路へ入力されて増幅される。電流増幅回路は、トランジスタやFETなどからなり、電圧電流変換回路から出力された電流を所望する増幅率で増幅する。電流増幅回路によって増幅された電流は、駆動電流としてLED群(LED-a(13個)又はLED-b(13個))へ入力される。LED群(LED-a(13個)又はLED-b(13個))は、駆動電流に応じた照度で発光する。
【0062】
LED群の第1の端部は、電源装置200に接続されている。LED群の第2の端部は、電流増幅回路に接続されており、前述したように、電流増幅回路からLED群に駆動電流が供給される。さらに、LED群の第1の端部は、電源電圧監視回路に接続されている。
【0063】
LED基板には、A/Dコンバータが設けられている。A/Dコンバータは、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/Dコンバータは、LED基板のCPUと接続されている。A/Dコンバータによって変換されたデジタル信号は、CPUに入力される。電源電圧監視回路と、フォトダイオードPD(LED群から発せられた光の照度の検出)と、サーミスタTH1(左半分のLED群(LED-a)の温度検出)と、サーミスタTH2(右半分のLED群(LED-b)の温度検出)とが、A/Dコンバータに接続されている。なお、電源電圧監視回路は、抵抗値の大きい抵抗などから構成され、LED群に供給される駆動電流の電流値を、所定の電圧範囲内に含まれる電圧値に変換して、A/Dコンバータに出力する。これにより、電源装置200から出力される電源電圧が適切なものであるか否かを判断することができる。フォトダイオードPDは、LED群から発せられた光の照度が適切であるか否かを判断することができる。サーミスタTH1及びサーミスタTH2は、LED群の温度が適切であるか否かを判断することができる。
【0064】
また、電圧電流交換回路は、LED基板のCPUに接続されており、オープンエラー等の検出が可能となっている。
【0065】
サーミスタTH3(LED基板の温度検出)は、LED基板のCPUと接続されている。
【0066】
<<<照明モード>>>
図5(a)は、照明装置SSにおける照明モード毎のタイミングチャートである。照明モードとして通常モード、高速調光モード、高速パルスモードの3種類を備える。
【0067】
<通常モード>
図5(a)は、通常モードを示すタイミングチャートである。
図5(a)に示すタイムチャートの横軸は時間(時刻)Tであり、縦軸はLEDから発せられる光の照度である。
図5(a)に示す例では、照度の最小値MINと最大値MAXの間の一定の照度で点灯する。通常モードは、検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって、検査者が所望する照度に対応する調光値を設定することが可能であり、設定された調光値に対応する一定の照度で照明装置SSのLEDを常時出力するモード(常時点灯モード)である。なお、通常モードでは、LEDの点灯や消灯の制御や、点灯時の照度の制御は、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドによって行われる。
【0068】
<高速調光モード>
図5(b)は、高速調光モードを示すタイミングチャートである。具体的には、
図5(b)は、照度と、外部パルス信号と、同期信号と、セレクト信号1、セレクト信号2とのタイムチャートを示す。外部パルス信号と、同期信号と、セレクト信号1、セレクト信号2のタイムチャートの縦軸は電圧である。高速調光モードは、予め検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって複数の照度に対応する調光値を登録(設定)することが可能になっており、登録された複数の調光値を、外部パルス信号(例えば、5μs)の入力毎に登録順で読み出してLEDの照度を変更するモードである。外部パルス信号は、ローレベル(LOW)の状態とハイレベル(HIGH)の状態とを繰り返す。外部パルス信号がハイレベル(HIGH)であるときにLEDの照度を変更させ、次のハイレベル(HIGH)が入力されるまで同じ調光値の照度によるLEDの点灯を継続させるように制御する。
【0069】
複数の照度は、セレクト信号1及びセレクト信号2の入力の組み合わせ(すなわち2ビット(合計4つの状態))に応じて特定することが可能である。セレクト信号1及びセレクト信号2は、0(ローレベル(LOW))と1(ハイレベル(HIGH))のいずれかの値をとる。本例では、セレクト信号1及びセレクト信号2の組み合わせと、登録番号との関係は、
(1)「0」-「0」:登録番号0(調光値A)
(2)「1」-「0」:登録番号1(調光値B)
(3)「0」-「1」:登録番号2(調光値C)
(4)「1」-「1」:登録番号3(調光値D)
である。なお、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドを用いて、予め、登録番号0に調光値Aを登録し、登録番号1に調光値Bを登録し、登録番号2に調光値Cを登録し、登録番号3に調光値DをEEPROMに登録しておくことができる。
【0070】
このようにすることで、セレクト信号1及びセレクト信号2の組み合わせが、「0」-「0」であるときには、登録番号0の調光値AがEEPROMから読み出され、セレクト信号1及びセレクト信号2の組み合わせが、「1」-「0」であるときには、登録番号1の調光値BがEEPROMから読み出され、セレクト信号1及びセレクト信号2の組み合わせが、「0」-「1」であるときには、登録番号2の調光値CがEEPROMから読み出され、セレクト信号1及びセレクト信号2の組み合わせが、「1」-「1」であるときには、登録番号3の調光値DがEEPROMから読み出される。
【0071】
セレクト信号1及びセレクト信号2の組合せを、「0」-「0」→「1」-「0」→「0」-「1」→「1」-「1」→「0」-「0」→「1」-「0」→・・・のように、繰り返し電源装置200のCPU201から入力することで、登録番号0→登録番号1→登録番号2→登録番号3→登録番号0→登録番号1・・・のように、所定の順序(照度のサイクル)でEEPROMから繰り返し読み出し、調光値A→調光値B→調光値C→調光値D→調光値A→調光値B・・・のように調光値を指定して所定の順序(照度のサイクル)で発光することができる。
【0072】
なお、セレクト信号1及びセレクト信号2は、全てのLED基板に同時に供給され、全てのLED基板から同じ照度の光が同時に発せられるように制御される。
【0073】
尚、登録数はセレクト信号の数によって変更可能であり、セレクト信号が3つ(すなわち3ビット(合計8つの状態))であれば、8つの登録番号の各々に調光値を設定することが可能である。また、複数の登録番号に同じ照度(調光値)を登録することも可能である。
【0074】
前述したように、外部パルス信号は、ローレベル(LOW)の状態とハイレベル(HIGH)の状態とを繰り返し、外部パルス信号がハイレベル(HIGH)であるときにLEDの照度を変更させるように制御する。外部パルス信号がハイレベル(HIGH)の状態になると、セレクト信号1及びセレクト信号2が示す登録番号に対応する調光値をEEPROMから読み出して、調光値に対応する照度でLEDを点灯させる。外部パルス信号がローレベル(LOW)の場合は、LEDの出力を変更した照度で継続するように制御する。
【0075】
また、同期信号は、初めの登録番号(ここでは、登録番号0)を出力するために用いる信号(リセット信号)である。同期信号は、ローレベル(LOW)の状態とハイレベル(HIGH)の状態とを繰り返す。同期信号がハイレベル(HIGH)になったときに、強制的に登録番号0にリセットする。
【0076】
第1の実施形態では、複数のLED基板に同時に同期信号が入力されるよう構成されており、セレクト信号1及びセレクト信号2によって、全てのLED基板から同じ照度の光が同時に発せられる。しかしながら、いくつかのLED基板においてセレクト信号1及びセレクト信号2を的確に受信できなかった(いわゆる取りこぼし)などにより、全てのLED基板から同じ照度の光を発することができない場合も想定される。このような場合には、LEDの照度にムラが生じてしまい、検査対象物を的確に照明することが困難になる。このため、前述したように、同期信号を全てのLED基板に同時に供給することで、強制的に、全てのLED基板で登録番号0に戻すことで、照度のサイクルを一旦リセットして、全てのLED基板から発せられる光の照度を同期させることができる。
【0077】
<高速パルスモード>
図5(c)は、高速パルスモードを示すタイミングチャートである。
図5(c)に示すタイムチャートの横軸は時間(時刻)Tであり、縦軸はLEDから発せられる光の照度である。
図5(c)に示す例では、照度の最小値MINと最大値MAXの間の一定の照度で点灯及び消灯を繰り返す。外部パルス信号のタイムチャートの縦軸は電圧である。
【0078】
高速パルスモードは、予め検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって1の照度に対応する1の調光値をEEPROMに事前に登録(設定)することが可能になっている。高速パルスモードとなったときには、事前に登録された1の調光値をEEPROMから読み出されて、DAC(DAC-a、DAC-b)によって、1の調光値に対応する電圧値のアナログ信号(電圧信号)が出力された状態が維持される。前述したように、外部パルス信号は、所定の周期(例えば、5μs)で、ローレベル(LOW)の状態とハイレベル(HIGH)の状態とを繰り返される信号である。前述したように、各LED基板には、オンオフスイッチ(アナログスイッチ)311等が設けられており、外部パルス信号は、LED基板のオンオフスイッチ311等に入力されて、オンオフスイッチ311等の動作を制御する。
【0079】
外部パルス信号がローレベル(LOW)の状態であるときには、オンオフスイッチ311等はオフとなって、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号(電圧信号)を非導通状態(遮断状態)にする。このときには、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号は、電圧電流変換回路に供給されず、駆動電流がLEDに供給されることはなく、LEDは消灯した状態となる。
【0080】
一方、外部パルス信号がハイレベル(HIGH)の状態であるときには、オンオフスイッチ311等はオンとなって、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号(電圧信号)を導通状態(遮断状態)にする。このときには、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号は、電圧電流変換回路に供給され、電圧電流変換回路によって変換された電流は、駆動電流としてLEDに供給され、LEDは、1の調光値に対応する照度で点灯した状態となる。
【0081】
このように、高速パルスモードでは、予めEEPROMに記憶されている1の調光値が読み出されて、1の調光値に対応する電圧信号が、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力され続けている。外部パルス信号によってオンオフスイッチ311等を駆動することで、DAC(DAC-a、DAC-b)から出力されたアナログ信号(電圧信号)を導通又は非導通させることでLEDを点灯又は消灯させることができる。DAC(DAC-a、DAC-b)からのアナログ信号(電圧信号)を出力させた状態を維持しつつ、オンオフスイッチ311等の駆動のみで点灯又は消灯を制御するので、点灯又は消灯を高速に切り換えることができる。
【0082】
<<<使用情報>>>
図6は、各モードのLEDの出力の制御に使用するコマンド、各種の信号、調光値の各種の情報等についての一覧である。
【0083】
<通常モードで使用するコマンド、信号、調光値>
前述したように、通常モードは、EEPROMに記憶された調光値に対応する照度の光を照明装置SSのLEDから常に出力するモード(常時点灯モード)である。
【0084】
図6に示すように、通常モードでは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドのみによって照明装置SSのLEDが制御される。通常モードで用いるコマンドは、LEDから発する光の照度に対応する調光値を含み、コマンドに含まれる調光値はEEPROMに記憶される。具体的には、検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって照度を設定することが可能になっており、設定した照度に関するコマンドが電源装置200のCPU201から照明装置SSの各LED基板のCPUへ送信され、各LED基板のCPUは、受信したコマンドに応じてLEDの照度を各EEPROMに記憶する。EEPROMから調光値が読み出されて、調光値に対応するLEDの駆動電流によって調光値に対応する照度の光がLEDから発せられる。
【0085】
また、通常モードで用いるコマンドは、LEDを点灯又は消灯をするコマンドも含まれる。通常モードでは、同期信号や外部パルス信号やセレクト信号を用いることなく、LEDの点灯又は消灯が制御される。
【0086】
<高速調光モードで使用するコマンド、信号、調光値>
高速調光モードは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドを用いて、照明装置SSのLEDで出力する複数の照度を登録番号毎にEEPROMに予め記憶させておき、登録された複数の調光値を一定の順序で読み出して調光値に対応する照度の光を照明装置SSのLEDから出力するモードである。
【0087】
図6に示すように、高速調光モードでは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンド、同期信号、外部パルス信号、セレクト信号を用いてLEDが制御される。高速調光モードで用いるコマンドは、複数の照度に対応する複数の調光値を含み、コマンドに含まれる複数の調光値はEEPROMに記憶される。具体的には、検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって、登録する登録番号毎に照度に関するコマンドが電源装置200のCPU201から照明装置SSの各LED基板のCPUへ送信され、各LED基板のCPUは、受信したコマンドに応じて各登録番号の照度を各EEPROMに予め記憶する。
図6に示す通り、高速調光モードでは、同期信号、外部パルス信号、セレクト信号を使用する。
【0088】
<高速パルスモードで使用するコマンド、信号、調光値>
高速パルスモードは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドを用いて、照明装置SSのLEDで出力する照度を1の登録番号にEEPROMに予め記憶させておき、登録された調光値を読み出して、点灯と消灯とを繰り返すモードである。
【0089】
図6に示すように、高速パルスモードでは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンド、外部パルス信号を用いてLEDが制御される。高速パルスモードで用いるコマンドは、1の照度に対応する1の調光値を含み、コマンドに含まれる1の調光値はEEPROMに記憶される。具体的には、検査者が電源装置200の操作部207を操作することによって、登録番号の照度に関するコマンドが電源装置200のCPU201から照明装置SSの各LED基板のCPUへ送信され、各LED基板のCPUは、受信したコマンドに応じて登録番号の照度を各EEPROMに予め記憶する。
【0090】
<<<電源装置200の制御処理>>>
図7は、電源装置200における電源装置制御処理のフローチャートである。まず、電源装置200のCPU201は、ステップ1002で、初期化するか否かを判定する。
【0091】
ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、電源装置200のCPU201は、初期化処理を行う。ステップ1002でNoの場合、ステップ1006の処理へ移行する。
【0092】
初期化処理(ステップ1004)では、電源装置200のCPU201は、RAM203の記憶情報を初期化する。具体的には、照明モード等の現在設定されているメニュー設定等を初期化(デフォルトに戻す)し、照明装置SSの各LED基板のCPUへ初期化コマンドを送信する。
【0093】
次に、ステップ1006で、電源装置200のCPU201は、検査者によってメニュー操作が行われたか否かを判定する。
【0094】
ステップ1006でYesの場合、ステップ1008で、電源装置200のCPU201は、メニュー設定処理を行う。ステップ1006でNoの場合、ステップ1010の処理へ移行する。
【0095】
メニュー設定処理では、電源装置200のCPU201は、検査者の電源装置200の操作結果をRAM203に記憶する。具体的には、検査者による操作には、照度の変更、照明モードの変更、等があり、これらの操作結果をRAM203に記憶する。電源装置200の操作により検査停止等のメニュー操作が行われた場合、当該処理で各LED基板のCPUへその旨を示すコマンド(検査停止コマンド等)を送信する。
【0096】
尚、外部機器100の操作により検査停止の操作が行われ、外部機器100から送信された検査停止コマンドを受信した場合、当該処理で照明装置SSの各LED基板のCPUへ検査停止コマンドを送信する。
【0097】
次に、ステップ1010で、電源装置200のCPU201は、照度の変更が行われたか否かを判定する。この操作をすることによって、LEDから発する光の照度を変更することができる。
【0098】
ステップ1010でYesの場合、ステップ1012で、電源装置200のCPU201は、照明装置SSの各LED基板のCPUへ照度コマンドを送信する。ステップ1010でNoの場合、ステップ1014の処理へ移行する。
【0099】
次に、ステップ1014で、電源装置200のCPU201は、照明モードの変更が行われたか否かを判定する。
【0100】
ステップ1014でYesの場合、ステップ1016で、電源装置200のCPU201は、照明装置SSの各LED基板のCPUへ変更後の照明モード(通常モード、高速調光モード、高速パルスモード)を示す照明モードコマンドを送信する。ステップ1014でNoの場合、ステップ1022へ移行する。この処理によって、通常モード、高速調光モード、高速パルスモードのいずれかの照明モードでLEDから光を発することができる。
【0101】
次に、ステップ1022で、電源装置200のCPU201は、PWM(Pulse Width Modulation)モードであるか否か、つまり、外部パルス信号を用いてLEDの出力制御を行う高速調光モード又は高速パルスモードであるか否かを判定する。
【0102】
ステップ1022でYesの場合、ステップ1024で、電源装置200のCPU201は、パルス制御を可能とするために、電源装置200内のオンオフスイッチ209(
図2参照)をオンにし、ステップ1025の処理へ移行する。
【0103】
ステップ1022でNoの場合、ステップ1024-1で、電源装置200のCPU201は、パルス制御を不可能とするために、電源装置200内のオンオフスイッチ209をオフにし、ステップ1025の処理へ移行する。
【0104】
前述した電源装置200内のオンオフスイッチ209は、外部機器100から電源装置200に供給された外部パルス信号を電源装置200から出力するか否かを選択するためのスイッチである。電源装置200のオンオフスイッチ209がオンになったときには、電源装置200から外部パルス信号が出力され、電源装置200のオンオフスイッチ209がオフになったときには、電源装置200から外部パルス信号が出力されない。PWMモード(高速調光モード又は高速パルスモード)は、電源装置200から出力された外部パルス信号に同期させてLEDの照度の変更を行うモードである。
【0105】
次に、ステップ1025で、電源装置200のCPU201は、コマンド受信処理を行い、ステップ1026の処理へ移行する。
【0106】
コマンド受信処理では、電源装置200のCPU201は、各LED基板のCPUから送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいてRAM203及びEEPROM204の記憶情報を更新する。
【0107】
次に、ステップ1026で、電源装置200のCPU201は、エラーチェック処理を行う。
【0108】
エラーチェック処理(ステップ1026)では、電源装置200のCPU201は、照明装置SSの各LED基板のCPUとの通信チェック、電源装置200内の通信異常(電源異常)チェック、等を行う。
【0109】
次に、ステップ1028で、電源装置200のCPU201は、ディスプレイ表示処理を行い、ステップ1028の処理が終了すると、ステップ1006の処理へ戻る。
【0110】
ディスプレイ表示処理では、電源装置200のCPU201は、ディスプレイ206に各種の情報を表示するための処理を行う。具体的には、メニュー設定処理の内容に基づいて照明モード、照度等の表示を行い、その他にLED基板温度、エラー(LED温度異常、オープンエラー、通信異常等)の表示等を行う。
【0111】
<<<照明装置SSの制御処理>>>
<<照明制御処理>>
図8及び
図9は、照明装置SSにおける照明制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2001で、照明装置SSの各LED基板(300、400、600等)に搭載されたCPU(301、401、601等)は、初期化コマンド受信処理を行う。
【0112】
次に、ステップ2002で、各LED基板のCPUは、初期化するか否か、言い換えると、初期化コマンド受信処理により初期化コマンドを受信したか否かを判定する。
【0113】
ステップ2002でYesの場合、ステップ2004で、各LED基板のCPUは、初期化処理を行う。ステップ2002でNoの場合、ステップ2005の処理へ移行する。
【0114】
初期化処理(ステップ2004)では、各LED基板のCPUは、RAM(303、403、603等)の記憶情報を初期化する。具体的には、記憶及び登録された照度に関する計数やメニュー設定の情報等を初期化する。
【0115】
次に、ステップ2005で、各LED基板のCPUは、コマンド受信処理(初期化コマンド以外のコマンドの受信処理)を行い、ステップ2006の処理へ移行する。
【0116】
コマンド受信処理では、各LED基板のCPUは、電源装置200のCPU201から送信されたコマンド情報を受信する。尚、外部機器100又は電源装置200の操作により、検査の停止操作が行われると、外部機器100又は電源装置200から検査停止コマンドが送信され、各LED基板のCPUは、送信された検査停止コマンドを受信した場合には、検査を停止する処理を行う。
【0117】
次に、ステップ2006で、各LED基板のCPUは、現在の照明モードが高速パルスモードであるか否かを判定する。
【0118】
ステップ2006でYesの場合、ステップ2300の処理へ移行する。ステップ2006でNoの場合、ステップ2006-1の処理へ移行する。
【0119】
次に、ステップ2006-1で、各LED基板のCPUは、オンオフスイッチ311等をオンにして、つまり、導通状態選択部を導通状態にして、ステップ2007の処理へ移行する。
【0120】
次に、ステップ2007で、各LED基板のCPUは、照度コマンドを受信したか否かを判定する。
【0121】
ステップ2007でYesの場合、ステップ2008で、各LED基板のCPUは、照度コマンドに基づいてEEPROMの照度記憶テーブルに照度を記憶する。
【0122】
例えば、各LED基板のCPUは、照度コマンドが、高速調光モードの登録番号0の照度を示すコマンドであれば、EEPROMの高速調光モード記憶領域の登録番号0に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶(登録)する。
【0123】
登録番号1の照度を示すコマンドであれば、EEPROMの高速調光モード記憶領域の登録番号1に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶(登録)する。
【0124】
登録番号2の照度を示すコマンドであれば、EEPROMの高速調光モード記憶領域の登録番号2に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶(登録)する。
【0125】
登録番号3の照度を示すコマンドであれば、EEPROMの高速調光モード記憶領域の登録番号3に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶(登録)する(
図14(a)参照)。
【0126】
照度コマンドが、高速パルスモードの照度を示すコマンドであれば、EEPROMの高速パルスモード記憶領域の登録番号0に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶(登録)する(
図14(b)参照)。
【0127】
照度コマンドが、通常モードの照度を示すコマンドであれば、EEPROMの通常モード記憶領域の記憶領域に、照度コマンドが示す照度に対応する調光値を記憶する(
図14(c)参照)。
【0128】
尚、言うまでもないが、他の照明モードの照度を示す照度コマンドについても同様に、照度に対応する調光値を記憶する。
【0129】
ステップ2007でNoの場合、ステップ2010の処理へ移行する。
【0130】
次に、ステップ2010で、各LED基板のCPUは、照明モードコマンドを受信したか否かを判定する。
【0131】
ステップ2010でYesの場合、ステップ2012で、各LED基板のCPUは、照明モード切替処理を行う。ステップ2010でNoの場合、ステップ2017の処理へ移行する。
【0132】
照明モード切替処理では、各LED基板のCPUは、照明モードコマンドが高速調光モードを示すコマンドであれば、照明モードを高速調光モードに変更し、照明モードコマンドが高速パルスモードを示すコマンドであれば、照明モードを高速パルスモードに変更し、照明モードコマンドが通常モードを示すコマンドであれば、照明モードを通常モードに変更する。
【0133】
次に、ステップ2017で、各LED基板のCPUは、現在検査中であるか否かを判定する。
【0134】
ステップ2017でNoの場合、ステップ2005の処理へ移行する。
【0135】
ステップ2017でYesの場合、ステップ2018で、各LED基板のCPUは、現在の照明モードの設定が、高速調光モードであるか否かを判定する。
【0136】
ステップ2018でYesの場合、ステップ2200で、各LED基板のCPUは、後述する高速調光モード出力処理を行う。
【0137】
ステップ2018でNoの場合、ステップ2020で、現在の照明モードの設定が、高速パルスモードであるか否かを判定する。
【0138】
ステップ2020でYesの場合、ステップ2300で、各LED基板のCPUは、後述する高速パルスモード出力処理を行う。
【0139】
ステップ2020でNoの場合、ステップ2400で、各LED基板のCPUは、後述する通常モード出力処理を行う。
【0140】
ステップ2200、ステップ2300、ステップ2400の処理が終了すると、ステップ2500の処理へ移行する。
【0141】
次に、ステップ2500で、各LED基板のCPUは、後述するエラーチェック処理を行う。
【0142】
次に、ステップ2024で、各LED基板のCPUは、検査が終了したか否か、つまり、外部機器100又は電源装置200の操作が行われたことにより送信される検査を終了するための検査終了コマンドを受信したか否かを判定する。
【0143】
ステップ2024でYesの場合、ステップ2026で、各LED基板のCPUは、検査終了処理を行い、ステップ2005の処理へ戻る。
【0144】
検査終了処理では、各LED基板のCPUは、LEDが点灯している場合、LEDを消灯させ、検査終了とする。
【0145】
ステップ2024でNoの場合もステップ2005の処理へ戻る。
【0146】
前述したステップS2017~S2400の処理を実行することによって、高速調光モード、高速パルスモード、通常モードのいずれか一つの照明モードで発光することができ、検査対象物の材質の表面の状態(粗さや被覆体の有無や種類など)や、欠陥の種類などに応じて、所望する照明モードで検査対象を照明することができる。
【0147】
<高速調光モード出力処理>
図10は、ステップ2200の高速調光モード出力処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、各LED基板のCPUは、外部パルス信号の入力があるか否かを判定する。具体的には、外部パルス信号がオン(HIGHレベル)であるか否かを判断する。
【0148】
ステップ2202でYesの場合(すなわち、外部パルス信号がオン(HIGHレベル)である場合)、ステップ2204の処理へ移行する。ステップ2202でNoの場合、つまり、外部パルス信号の入力がない場合は(すなわち、外部パルス信号がオフ(LOWレベル)である場合)、次の処理へ移行する。
【0149】
次に、ステップ2204で、各LED基板のCPUは、同期信号の入力があるか否かを判定する。具体的には、同期信号がオン(HIGHレベル)であるか否かを判断する。
【0150】
ステップ2204でYesの場合(同期信号がオン(HIGHレベル)である場合)、ステップ2206で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの高速調光モード記憶領域を参照して、高速調光モードの登録番号0の照度で出力する。
【0151】
ステップ2204でNoの場合(同期信号がオフ(LOWレベル)である場合)、ステップ2208で、各LED基板のCPUは、セレクト信号1の入力がないか否かを判定する。具体的には、セレクト信号1がオフ(LOWレベル)であるか否かを判断する。
【0152】
ステップ2208でYesの場合(セレクト信号1がオフ(LOWレベル)である場合)、ステップ2210で、各LED基板のCPUは、セレクト信号2の入力がないか否かを判定する。具体的には、セレクト信号2がオフ(LOWレベル)であるか否かを判断する。
【0153】
ステップ2210でYesの場合(セレクト信号2がオフ(LOWレベル)である場合)、つまり、セレクト信号1:0(入力なし)且つセレクト信号2:0(入力なし)の場合、ステップ2212で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの高速調光モード記憶領域を参照して、高速調光モードの登録番号0の照度で出力する。
【0154】
ステップ2210でNoの場合(セレクト信号2がオン(HIGHレベル)である場合)、つまり、セレクト信号1:0(入力なし)且つセレクト信号2:1(入力あり)の場合、ステップ2214で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの高速調光モード記憶領域を参照して、高速調光モードの登録番号2の照度で出力する。
【0155】
他方、ステップ2208でNoの場合(セレクト信号1がオン(HIGHレベル)である場合)、ステップ2216で、各LED基板のCPUは、セレクト信号2の入力がないか否かを判定する。具体的には、セレクト信号2がオフ(LOWレベル)であるか否かを判断する。
【0156】
ステップ2216でYesの場合(セレクト信号2がオフ(LOWレベル)である場合)、つまり、セレクト信号1:1(入力あり)且つセレクト信号2:0(入力なし)の場合、ステップ2218で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの高速調光モード記憶領域を参照して、高速調光モードの登録番号1の照度で出力する。
【0157】
ステップ2216でNoの場合(セレクト信号2がオン(HIGHレベル)である場合)、つまり、セレクト信号1:1(入力あり)且つセレクト信号2:1(入力あり)の場合、ステップ2220で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの高速調光モード記憶領域を参照して、高速調光モードの登録番号3の照度で出力する。
【0158】
ステップ2206、ステップ2212、ステップ2214、ステップ2218、ステップ2220の処理が終了すると、呼び出し元へ復帰する。
【0159】
前述したステップS2202~S2220の処理を実行することによって、
図5(b)に示したように、登録番号の照度の光を一定の順序(登録された順序)で発することができる。
【0160】
<高速パルスモード出力処理>
図11は、ステップ2300の高速パルスモード出力処理のフローチャートである。高速パルスモードでは、ステップ2302で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの通常モード記憶領域を参照して、高速パルスモードの登録番号0の照度で出力し、呼び出し元へ復帰する。
【0161】
高速パルスモードの場合には、各LED基板のCPUは、高速パルスモードの登録番号0の照度で出力し続ける制御を行うが、
図4で説明した通り、高速パルスモードでは、電源装置200から供給される外部パルス信号により直接各LED基板のオンオフスイッチ(311、411、511、611)のオンとオフが切り替わるため、外部パルス信号がハイレベルのときにオンオフスイッチ(311、411、511、611)がオン(導通状態)となってLEDが点灯し、外部パルス信号がローレベルのときにはオンオフスイッチ(311、411、511、611)がオフ(遮断状態)となってLEDが消灯する。つまり、
図5(c)に示したように、点灯及び消灯を繰り返しつつ、点灯したときには、一定の照度の光を発することができる。
【0162】
<通常モード出力処理>
図12は、ステップ2400の通常モード出力処理のフローチャートである。通常モード出力処理では、ステップ2402で、各LED基板のCPUは、照度記憶テーブルの通常モード記憶領域を参照して、通常モードの照度で出力し、呼び出し元へ復帰する。
【0163】
前述したステップS2402の処理を実行することによって、
図5(a)に示したように、一定の照度の光を発し続ける(常時点灯)ことができる。
【0164】
<エラーチェック処理>
図13は、ステップ2500のエラーチェック処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、各LED基板のCPUは、サーミスタが検出したLED温度を示すLED温度コマンドを電源装置200のCPU201へ送信するために次のLED基板のCPUへ送信する。
【0165】
次に、ステップ2504で、各LED基板のCPUは、LED温度が基準値以上であるか否かを判定する。
【0166】
ステップ2504でYesの場合、ステップ2506で、各LED基板のCPUは、LED照度低下処理を行う。具体的には、強制的にLEDを消灯させる。尚、電源装置200のメニュー操作により、LEDを点灯させる操作を行うことで、再度LEDは点灯する。
【0167】
次に、ステップ2508で、各LED基板のCPUは、LED温度エラー情報(コマンド)を電源装置200のCPU201へ送信するために次のLED基板のCPUへ送信する。
【0168】
ステップ2504でNoの場合、ステップ2510の処理へ移行する。
【0169】
次に、ステップ2510で、各LED基板のCPUは、オープンエラーが発生しているか否かを判定する。
【0170】
具体的には、各LED基板のCPUは、LEDに電流を供給するための電流回路の不具合、例えば、回路の断線が発生しているか否かを判定する。
【0171】
ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、各LED基板のCPUは、オープンエラー情報(コマンド)を電源装置200のCPU201へ送信するために次のLED基板のCPUへ送信する。
【0172】
次に、ステップ2514で、各LED基板のCPUは、LED基板温度情報(コマンド)を電源装置200のCPU201へ送信するために次のLED基板のCPUへ送信する。
【0173】
次に、ステップ2516で、各LED基板のCPUは、LED基板温度エラーが発生したか否かを判定する。
【0174】
ステップ2516でYesの場合、ステップ2518で、各LED基板のCPUは、LED基板温度エラー情報(コマンド)を電源装置200のCPU201へ送信するために次のLED基板のCPUへ送信し、呼び出し元へ復帰する。ステップ2516でNoの場合も、呼び出し元へ復帰する。
【0175】
尚、エラーチェック処理で行うエラー判定はこれらに限定されるものではない。
【0176】
前述した各種のエラーをチェックすることで、良好な状態を維持して、適切な発光状態で、検査対象物を照明することができる。
【0177】
<<照度設定テーブル>>
図14は、照度記憶テーブルの構成図の一例である。
【0178】
<高速調光モード記憶領域>
図14(a)は、高速調光モード記憶領域の構成図である。前述した通り、高速調光モードでは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドに基づいて照度に対応する調光値を登録することが可能であり、第1の実施形態では、登録番号0として照度が100パーセントとなる調光値3075、登録番号1として照度が25パーセントとなる調光値769、登録番号2として照度が47パーセントとなる調光値1445、登録番号3として照度が72パーセントとなる調光値2214、が登録されている。
【0179】
つまり、
図5にて説明した通り、高速調光モードでは、登録番号0→登録番号1→登録番号2→登録番号3→・・・の順にLEDを発光させるよう制御するため、LEDが、照度100パーセント→照度25パーセント→照度47パーセント→照度72パーセント→・・・の順に発光することとなる。
【0180】
<高速パルスモード記憶領域>
図14(b)は、高速パルスモード記憶領域の構成図である。前述した通り、高速パルスモードでは、電源装置200のCPU201から送信されるコマンドに基づいて照度に対応する調光値を1つ登録することが可能であり、第1の実施形態では、登録番号0として照度が66パーセントとなる調光値2030が登録されている。
【0181】
つまり、
図5にて説明した通り、高速パルスモードでは、登録番号0→登録番号0→登録番号0→・・・と、登録番号0の照度で繰り返しLEDを発光させるよう制御するため、LEDが、照度66パーセント→照度66パーセント→照度66パーセント→・・・と、同一照度で発光されるため、外部パルス信号の入力の有無に応じて照度66パーセントの点灯と消灯とを繰り返すこととなる。
【0182】
尚、高速パルスモードで動作中であっても、電源装置200の操作部207の操作により照度が変更された場合には、変更されたタイミングで照度コマンドが照明装置SSの各CPUへ送信され、照度の変更が可能となるよう構成してもよい。
【0183】
<通常モード記憶領域>
図14(c)は、通常モード記憶領域の構成図である。前述した通り、通常モードでは、電源装置200のCPU201から送信される照度コマンドに基づいて1つの照度を記憶することが可能であり、第1の実施形態では、照度が35パーセントとなる調光値1076が記憶されている。
【0184】
つまり、
図5にて説明した通り、通常モードでは、記憶されている照度でLEDを発光させ続けるよう制御するため、LEDが、照度35パーセントで発光され続けることとなる。
【0185】
<照度の補正処理>
尚、LEDの個体差や特性に応じて、設定された照度と実際のLEDの照度にズレが生じる可能性がある。そこで、ズレが生じた場合には、ズレを解消するために補正処理を行う。このように補正処理を行うことで、各LEDの照度が均一になる。
【0186】
また、照度記憶テーブルとは異なる記憶テーブル(補正後照度記憶テーブル)を備える構成とし、各LED基板のEEPROMの補正後照度記憶テーブルに補正処理後の照度を記憶して、電源装置200のディスプレイ206に照度を表示する場合は、電源装置200のEEPROM204に記憶された照度を参照して検査者が設定した照度を表示するが、実際にLEDを発光させる場合は、補正後照度記憶テーブルに記憶された照度を参照するように構成してもよい。
【0187】
<<<電源装置200のディスプレイ206に表示される表示画面>>>
図15は、電源装置200のディスプレイ206に表示される表示画面のイメージ図である。
(1)積算時間
左側の上から1番目には、検査実行状態の積算時間が表示される。本例では、12時間34分間使用されている。
(2)照明モード
左側の上から2番目には、現在設定されている照明モードが表示される。本例では、高速パルスモードに設定されている。
(3)調光値
左側上から3番目には、現在設定されている照度に対応する調光値が表示される。本例では、調光値が「511」に設定されている。
(4)温度
右側の上段には、所定のLED基板の現在の温度が表示される。本例では、LED基板の温度が25℃である。
(5)照度
右側の下段には、現在設定されている照度を示すインジケータ及び数値が表示される。本例では、照度が50パーセントに設定されており、インジケータが半分まで塗りつぶされて表示され、「50%」と表示されている。尚、インジケータは、数パーセント(例えば、10パーセント)毎に目盛り1つ分が表されるよう構成してもよく、例えば、50~59パーセントでは、同じインジケータの表示(半分まで塗りつぶされる)としてもよい。
【0188】
<<第1の実施形態のまとめ>>
このように第1の実施形態では、照明モードとして高速調光モード、高速パルスモード、通常モードの3種類のモードを備えており、このうち高速調光モードでは、照度に対応する調光値を複数登録することが可能であり、複数のセレクト信号の組み合わせに応じて登録された調光値を決定して外部パルス信号のオンに応じてLEDの照度を変更するよう構成されているため、登録された複数の照度が1周する間に複数の照度に対応する異なる種類の欠陥を検出することが可能である。さらに、高速パルスモードでは、調光値を変更してLEDの照度を変更するのではなく、調光値を一定に保ったままオンオフスイッチ311等によってLEDの発光又は消灯を制御するので、短時間でLEDを発光又は消灯をさせることができ、欠陥の検出を迅速に行うことができる。
【0189】
<<<<第2の実施形態>>>>
次に、第2の実施形態として、第1の実施形態とは異なる照明装置である照明装置SS-1を検査装置に使用した場合を、第1の実施形態からの変更点を主に説明する。
【0190】
図16を参照しながら、第1の実施形態との照明システムの相違点について説明する。
【0191】
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した照明装置と電源装置とが一体となって構成されている。照明装置SS-1は、電源装置900と、CPU901と、ROM902と、RAM903と、EEPROM904と、通信インターフェース905と、ディスプレイ906と、操作部907と、I/Oポート908と、オンオフスイッチ909と、DAC920と、LD921とを主に備える。
【0192】
照明装置SS-1は、1つのモジュールとして構成されるLD921(レーザーダイオード)を備えており、LD921には、複数のLD(例えば、3つのLD)が備えられているが、1つのLDであってもよい。
【0193】
<照明装置内部の斜視図>
図17は、第2の実施形態における光学系及び光路の概略を示す照明装置内部の斜視図である。照明装置SS-1の内部に備えられたLD921から光が発せられ、LDの前面に設けられたディフューザレンズ370により光が拡散され、拡散された光は、出射孔SAから出射される。
【0194】
このように構成することで、第2の実施形態における照明装置SS-1では、おおよそ平行光にして出射孔から発することができる。
【0195】
<回路図>
図18は、第2の実施形態における回路の概略を示すブロック図である。第1の実施形態との相違点は、前述した通り、照明装置SS-1として、第1の実施形態でいう電源装置と照明装置が一体となっている点と使用する光源が異なる点である。具体的には、第2の実施形態では、電源装置900が備えるCPU201がLDの発光制御を行う。尚、光源としてLDを用いており、1つの基板に搭載される光源の数が少ないため、1つのDACと、LDの温度検出をする1つのサーミスタとが搭載されている。
【0196】
<<照明モード>>
<内部パルスモード>
図19は、照明装置SS-1の内部パルスモードを示すタイミングチャートである。
図19に示すタイムチャートの横軸は時間(時刻)Tであり、縦軸はLDから発せられる光の照度である。
図19に示す例では、照度の最小値MINと最大値MAXの間の一定の照度で点灯及び消灯を繰り返す。内部パルス信号のタイムチャートの縦軸は電圧である。
【0197】
内部パルスモードは、照明装置SS-1の内部でパルスを生成し、予め検査者が操作部907を操作することによって、照明装置SS-1のLDで出力する照度を1の登録番号にEEPROM904に予め記憶させておき、登録された調光値を読み出して、生成したパルスに応じて点灯と消灯とを繰り返すモードである。
【0198】
内部パルスモードになったときには、事前に登録された1の調光値をEEPROM904から読み出して、DACによって、1の調光値に対応する電圧値のアナログ信号(電圧信号)が出力された状態が維持される。内部パルス信号は、所定の周期(例えば、100μs~100msの範囲内で検査者が操作部907を操作することで設定可能な周期)で、ローレベル(LOW)の状態とハイレベル(HIGH)の状態とを繰り返される信号である。照明装置SS-1には、オンオフスイッチ(アナログスイッチ)311-1が設けられており、内部パルス信号は、オンオフスイッチ311-1に入力されて、オンオフスイッチ311-1の動作を制御する。
【0199】
内部パルス信号がローレベル(LOW)の状態であるときには、オンオフスイッチ311-1はオフとなって、DACから出力されたアナログ信号(電圧信号)を非導通状態(遮断状態)にする。このときには、DACから出力されたアナログ信号は、電圧電流変換回路に供給されず、駆動電流がLEDに供給されることはなく、LEDは消灯した状態となる。
【0200】
一方、内部パルス信号がハイレベル(HIGH)の状態であるときには、オンオフスイッチ311-1はオンとなって、DACから出力されたアナログ信号(電圧信号)を導通状態(遮断状態)にする。このときには、DACから出力されたアナログ信号は、電圧電流変換回路に供給され、電圧電流変換回路によって変換された電流は、駆動電流としてLDに供給され、LDは、1の調光値に対応する照度で点灯した状態となる。
【0201】
このように、内部パルスモードでは、予めEEPROM904に記憶されている1の調光値が読み出されて、1の調光値に対応する電圧信号が、DACから出力され続けている。内部パルス信号によってオンオフスイッチ311-1を駆動することで、DACから出力されたアナログ信号(電圧信号)を導通又は非導通させることでLDを点灯又は消灯させることができる。DACからのアナログ信号(電圧信号)を出力させた状態を維持しつつ、オンオフスイッチ311-1の駆動のみで点灯又は消灯を制御するので、点灯又は消灯を高速に切り換えることができる。
【0202】
また、内部パルスを用いるので、外部の信号を用いることなく、照明装置SS-1のみで点灯又は消灯を制御でき、処理や構成を簡素にすることができる。
【0203】
<内部パルスモードで使用するコマンド、信号、調光値>
図20に示すように、内部パルスモードでは、CPU901が内部パルス信号によりLDを制御する。具体的には、検査者による操作部
907の操作により、CPU0901は、登録番号0の照度に対応する調光値をEEPROM904に記憶しておき、内部パルス信号がオンのときには登録番号0に記憶された照度に対応する調光値を出力する。
【0204】
<高速調光モードで使用するコマンド、信号、調光値>
高速調光モードにおいて使用する信号は第1の実施形態と同様であるが、第2の実施形態では、複数のLDが1つのモジュールとして構成され、制御されるため、第1の実施形態の複数のLEDのように同期信号によって同期させる必要がない。従って、第2の実施形態における同期信号は、複数のLDを同期させるために用いるのではなく、登録番号0の照度の出力を開始するために用いられる。
【0205】
尚、通常モード、高速調光モード、高速パルスモード、内部パルスモードのいずれのモードにおいても、照明装置SS-1が有する1つのCPU901が検査者等による操作部907の操作によってEEPROM904に登録された調光値(高速調光モード、高速パルスモード、内部パルスモードの場合)又は設定された調光値(通常モードの場合)に基づいてLDの発光制御をするため、第1の実施形態のように電源装置のCPUから照明装置のCPUへ調光値を登録するためのコマンドを送信する必要はない。
【0206】
<照明装置SS-1の制御処理>
図21及び
図22は、第2の実施形態における照明制御処理のフローチャートである。第1の実施形態との大きな相違点は、第1の実施形態において電源装置のCPUが行っていた処理と照明装置のCPUが行っていた処理とを1つのCPU901のみで行う構成となり、電源装置のCPUと照明装置のCPUの間の送受信処理が不必要となった点である。以降では、第1の実施形態との処理内容の相違点を主として説明する。
【0207】
第2の実施形態では、CPU901は、ステップ1000-1の制御処理を実行する。
【0208】
ステップ1002で検査者の操作部907の操作に基づき初期化すると判断した場合(Yesの場合)には、ステップ1004で、CPU901は、RAM903の記憶情報を初期化する。
【0209】
また、ステップ1010で検査者の操作部907の操作に基づき照度の変更ありと判断した場合(Yesの場合)には、ステップ1012-1で、CPU901は、EEPROM904の照度データテーブルに変更後の照度(調光値)を書き込む。
【0210】
さらに、ステップ1014で検査者の操作部907の操作に基づき照明モードの変更ありと判断した場合(Yesの場合)には、ステップ1016-1で、CPU901は、照明モード切替処理を行い、検査者が設定した照明モードに切り替える。
【0211】
さらにまた、ステップ1024又はステップ1024-1の処理が終了すると、ステップ1026の処理へ移行する。
【0212】
また、ステップ1028の処理が終了すると、ステップ2017の処理に移行する。
【0213】
また、
図22のステップ2020でNoの場合には、ステップ2028で、CPU901は、通常モードであるか否かを判定する。
【0214】
さらに、ステップ2028でYesの場合には、ステップ2400で、CPU901は、通常モード出力処理を行う。
【0215】
さらにまた、ステップ2028でNoの場合には、ステップ2600で、CPU901は、内部パルスモード出力処理を行う。
【0216】
また、ステップ2400、ステップ2600の処理が終了すると、ステップ2500の処理へ移行する。
【0217】
さらに、ステップ2026の処理が完了した場合には、ステップ2017でNoの場合、ステップ2024でNoの場合には、ステップ1006の処理へ移行する。
【0218】
<内部パルスモード出力処理>
図23は、ステップ2600の内部パルスモード出力処理のフローチャートである。内部パルスモード出力処理では、まず、ステップ2602で、CPU901は、内部パルス信号がオン(HIGHレベル)であるか否を判定する。
【0219】
ステップ2602でYesの場合(内部パルス信号がオン(HIGHレベル)である場合)、ステップ2604で、CPU901は、オンオフスイッチ311-1をオンにする。
【0220】
ステップ2602でNoの場合(内部パルス信号がオフ(LOWレベル)である場合)、ステップ2606で、CPU901は、オンオフスイッチ311-1をオフにする。
【0221】
ステップ2604、ステップ2606の処理が終了すると、呼び出し元へ復帰する。
【0222】
<<照度記憶テーブル>>
<内部パルスモード記憶領域>
図24(d)は、第2の実施形態における内部パルスモード記憶領域の構成図である。第1の実施形態である
図14との相違点は、内部パルスモード記憶領域を備えることである。
【0223】
前述した通り、内部パルスモードでは、CPU901が、検査者による操作部907の操作に基づいて照度に対応する調光値を1つ登録することが可能であり、
図24(d)に示す例では、登録番号0として照度が82パーセントとなる調光値2522、が登録されている。
【0224】
つまり、
図19にて説明した通り、内部パルスモードでは、内部パルス信号がオン(HIGHレベル)になる度に、登録番号0→登録番号0→登録番号0→・・・と、登録番号0の照度で繰り返しLDを発光させるよう制御するため、LDが、照度82パーセント→照度82パーセント→照度82パーセント→・・・と、同一照度で発光され、内部パルス信号のオン(HIGHレベル)又はオフ(LOWレベル)に応じて照度82パーセントの点灯と消灯(照度0)とを繰り返すこととなる。
【0225】
<<第2の実施形態のまとめ>>
このように、1つの光源又は1つの光源モジュールで構成される照明装置であって、電源装置(電源部)と一体的に構成され、又は照明装置の内部に電源装置(電源部)が備えられ、第1の実施形態と同様に、照明モードとして高速調光モード、高速パルスモード、通常モードの3種類のモードを備える。高速調光モードでは、照度を複数登録することが可能であり、複数のセレクト信号の組み合わせに応じて登録された照度にて出力するよう構成されている。これにより、登録された複数の照度が1周する間に異なる種類の欠陥を検出することが可能である。
【符号の説明】
【0226】
200 電源装置
SS 照明装置
350 筐体
360 ロッドレンズ
370 ディフューザレンズ