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特許7417293論理集積回路及び論理集積回路による制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】論理集積回路及び論理集積回路による制御方法
(51)【国際特許分類】
   H03K 19/17704 20200101AFI20240111BHJP
   H01L 21/82 20060101ALI20240111BHJP
   H10N 70/00 20230101ALI20240111BHJP
   H10N 99/00 20230101ALI20240111BHJP
【FI】
H03K19/17704
H01L21/82 A
H01L21/82 F
H10N70/00
H10N99/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021511377
(86)(22)【出願日】2020-03-16
(86)【国際出願番号】 JP2020011433
(87)【国際公開番号】W WO2020203220
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】P 2019068910
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】520041932
【氏名又は名称】ナノブリッジ・セミコンダクター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】根橋 竜介
(72)【発明者】
【氏名】阪本 利司
(72)【発明者】
【氏名】宮村 信
(72)【発明者】
【氏名】多田 あゆ香
(72)【発明者】
【氏名】白 旭
【審査官】及川 尚人
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-188649(JP,A)
【文献】再公表特許第2016/194332(JP,A1)
【文献】特開2009-017010(JP,A)
【文献】特開2004-326415(JP,A)
【文献】再公表特許第2017/126544(JP,A1)
【文献】再公表特許第2017/126451(JP,A1)
【文献】特開2002-076883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 19/098-19/23
H01L 21/82
H10B 63/00
H10N 70/00
H10N 99/00
H10B 63/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗変化素子を備えるスイッチセルアレイと、
前記抵抗変化素子のリードライト制御配線と、
ロジックエレメントと、
第1回路と、
第2回路と、
カラム選択回路と、
グローバルカラム選択線と、
を備え、
前記リードライト制御配線は、前記第1回路の第1端子、及び、前記第2回路の第1端子に接続され、
前記スイッチセルアレイは、前記第1回路の第2端子に接続され、
前記ロジックエレメントは、前記第2回路の第2端子に接続され、
第1モード時に、
前記第1回路は、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させ、
前記第2回路は、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させず、
第2モード時に、
前記第1回路は、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させず、
前記第2回路は、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させ
前記リードライト制御配線は、前記グローバルカラム選択線を含み、
前記カラム選択回路は、前記グローバルカラム選択線と接続され、
前記第1モード時に、
前記カラム選択回路は、所望の前記グローバルカラム選択線を、信号を伝達できる状態にし、
前記第2モード時に、
前記カラム選択回路は、前記グローバルカラム選択線をハイインピーダンスにし、
前記第1回路は、ANDゲートを備え、
前記ANDゲートの入力端子は、前記グローバルカラム選択線と、リードライト信号が伝播する配線とに接続され、
前記ANDゲートの出力端子は、カラム選択線に接続される
論理集積回路。
【請求項2】
前記第2回路は、第1トライステートバッファと第2トライステートバッファとを備え、
前記第1トライステートバッファの入力端子は、入力イネーブル信号が伝播する配線と、グローバルカラム選択信号が伝播する配線とに接続され、
前記第1トライステートバッファの出力端子は、前記ロジックエレメントに接続され、
前記第2トライステートバッファの入力端子は、出力イネーブル信号が伝播する配線と、前記ロジックエレメントとに接続され、
前記第2トライステートバッファの出力端子は、前記グローバルカラム選択信号が伝播する配線に接続される、
請求項1に記載の論理集積回路。
【請求項3】
前記第1トライステートバッファ及び前記第2トライステートバッファは、高耐圧トランジスタを備える、
請求項に記載の論理集積回路。
【請求項4】
前記リードライト制御配線を電気的に分割可能なスイッチ、
を備え、
前記第1モード時に、
前記スイッチは、前記リードライト制御配線を分割せず、
前記第2モード時に、
前記スイッチは、前記リードライト制御配線を電気的に分割する、
請求項1から請求項の何れか一項に記載の論理集積回路。
【請求項5】
ロウ選択回路と、
グローバルロウ選択線と、
を備え、
前記リードライト制御配線は、グローバルロウ選択線を含み、
前記ロウ選択回路は、前記グローバルロウ選択線に接続され、
前記第1モード時に、
前記ロウ選択回路は、所望の前記グローバルロウ選択線を、信号を伝達できる状態にし、
前記第2モード時に、
前記ロウ選択回路は、前記グローバルロウ選択線をハイインピーダンスにする、
請求項1から請求項の何れか一項に記載の論理集積回路。
【請求項6】
ドライバ回路と、
ドライバ線と、
を備え、
前記リードライト制御配線は、前記ドライバ線を含み、
前記ドライバ回路は、前記ドライバ線に接続され、
前記第1モード時に、
前記ドライバ回路は、所望の前記ドライバ線を、信号を伝達できる状態にし、
前記第2モード時に、
前記ドライバ回路は、前記ドライバ線をハイインピーダンスにする、
請求項1から請求項の何れか一項に記載の論理集積回路。
【請求項7】
抵抗変化素子を備えるスイッチセルアレイと、前記抵抗変化素子のリードライト制御配線と、ロジックエレメントと、第1回路と、第2回路と、カラム選択回路と、グローバルカラム選択線と、を備え、前記リードライト制御配線が、前記第1回路の第1端子、及び、前記第2回路の第1端子に接続され、前記スイッチセルアレイが、前記第1回路の第2端子に接続され、前記ロジックエレメントが、前記第2回路の第2端子に接続され、前記リードライト制御配線は、前記グローバルカラム選択線を含み、前記カラム選択回路は、前記グローバルカラム選択線と接続され、前記第1回路は、ANDゲートを備え、前記ANDゲートの入力端子は、前記グローバルカラム選択線と、リードライト信号が伝播する配線とに接続され、前記ANDゲートの出力端子は、カラム選択線に接続された論理集積回路による制御方法であって、
第1モード時に、
前記第1回路によって、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させることと、
前記第1モード時に、
前記第2回路によって、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させないことと、
第2モード時に、
前記第1回路によって、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させないことと、
前記第2モード時に、
前記第2回路によって、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させることと、
前記第1モード時に、
前記カラム選択回路によって、所望の前記グローバルカラム選択線を、信号を伝達できる状態にすることと、
前記第2モード時に、
前記カラム選択回路によって、前記グローバルカラム選択線をハイインピーダンスにすることと、
を含む論理集積回路による制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、論理集積回路及び論理集積回路による制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラマブル論理集積回路が様々な分野で使用されている。
特許文献1には、関連する技術として、書き換え可能な論理回路に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2017-033616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プログラマブル論理集積回路では、チップ面積を小さく保ちつつ、多くの配線を配置することのできる技術が求められている。
【0005】
本発明の各態様は、上記の課題を解決することのできる論理集積回路及び論理集積回路による制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、論理集積回路は、抵抗変化素子を備えるスイッチセルアレイと、前記抵抗変化素子のリードライト制御配線と、ロジックエレメントと、第1回路と、第2回路と、を備え、前記リードライト制御配線は、前記第1回路の第1端子、及び、前記第2回路の第1端子に接続され、前記スイッチセルアレイは、前記第1回路の第2端子に接続され、前記ロジックエレメントは、前記第2回路の第2端子に接続され、第1モード時に、前記第1回路は、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させ、前記第2回路は、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させず、第2モード時に、前記第1回路は、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させず、前記第2回路は、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させる。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の別の態様によれば、論理集積回路による制御方法は、抵抗変化素子を備えるスイッチセルアレイと、前記抵抗変化素子のリードライト制御配線と、ロジックエレメントと、第1回路と、第2回路と、を備え、前記リードライト制御配線が、前記第1回路の第1端子、及び、前記第2回路の第1端子に接続され、前記スイッチセルアレイが、前記第1回路の第2端子に接続され、前記ロジックエレメントが、前記第2回路の第2端子に接続された論理集積回路による制御方法であって、第1モード時に、前記第1回路によって、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させることと、前記第1モード時に、前記第2回路によって、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させないことと、第2モード時に、前記第1回路によって、前記リードライト制御配線と前記スイッチセルアレイとの間で信号を伝達させないことと、前記第2モード時に、前記第2回路によって、前記リードライト制御配線と前記ロジックエレメントとの間で信号を伝達させることと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の各態様によれば、プログラマブル論理集積回路のチップ面積を小さく保ちつつ、多くの配線を配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施形態によるプログラマブル論理集積回路の構成を示す図である。
図2】本発明の第2の実施形態によるプログラマブル論理集積回路の構成を示す図である。
図3】本発明の第2の実施形態によるプログラマブルロジックコアの構成を示す図である。
図4】本発明の第2の実施形態によるロジックセルの構成を示す図である。
図5】本発明の第2の実施形態によるメモリ素子の一例を示す図である。
図6】本発明の第2の実施形態による3端子抵抗変化スイッチの一例を示す図である。
図7】本発明の第2の実施形態による3端子抵抗変化スイッチの別の一例を示す図である。
図8】本発明の第3の実施形態によるプログラマブルロジックコアの構成を示す図である。
図9】本発明に関連する技術を用いたプログラマブルロジックコアの構成を示す図である。
図10】本発明に関連する技術を用いたロジックセルの構成を示す図である。
図11】本発明の実施形態による最小構成のプログラマブル論理集積回路を示す図である。
図12】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
【0011】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態のプログラマブル論理集積回路1の構成を示すブロック図である。本実施形態のプログラマブル論理集積回路1は、抵抗変化素子10と、抵抗変化素子10を備えたスイッチセルアレイ20と、前記抵抗変化素子10のリードライト制御配線30と、ロジックエレメント40と、第1回路50と、第2回路60を有する。さらに、リードライト制御配線30は第1回路50の一端に接続され、リードライト制御配線30は第2回路60の一端に接続され、スイッチセルアレイ20は第1回路50の他端に接続され、ロジックエレメント40の入出力端子は第2回路60の他端に接続される。さらに、第1モードとして抵抗変化素子10のリードやライト時、第1回路50は、リードライト制御配線30とスイッチセルアレイ20間の信号を伝達し、第2回路60は、リードライト制御配線30とロジックエレメント40の入出力端子間の信号を伝達しない。さらに、第2モードとしてアプリケーション動作時、第1回路50は、リードライト制御配線30とスイッチセルアレイ20間の信号を伝達せず、第2回路60は、リードライト制御配線30とロジックエレメント40の入出力端子間の信号を伝達する。
【0012】
以上、第1の実施形態によるプログラマブル論理集積回路1について説明した。
プログラマブル論理集積回路1は、第1モード時に抵抗変化素子10のリードやライトに用いるリードライト制御配線30を、アプリケーション動作時には、接続要素としての配線リソースとして兼用している。本実施形態は、特許文献1のように、第2モード時、バックグラウンドで構成メモリのデータを検証することができないというデメリットがある。しかしながら、本実施形態は、エラー耐性の高い抵抗変化スイッチ70を用いることでデータの信頼性を高めることができる。
よって、プログラマブル論理集積回路1は、小さいチップ面積を保ちつつ、接続要素としての多くの配線リソースを備えた信頼性の高い回路となる。
【0013】
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態のプログラマブル論理集積回路1の構成を示すブロック図である。本実施形態のプログラマブル論理集積回路1は、プログラマブルロジックコア21と、構成用回路22と、汎用ポート23と、構成用ポート24とを備える。
【0014】
プログラマブルロジックコア21は、抵抗変化スイッチ70を備える。抵抗変化スイッチ70は、論理回路の構成情報に基づいて配線どうしを接続または非接続する。これにより、プログラマブルロジックコア21の論理の構成や再構成を可能とする。プログラマブルロジックコア21は、汎用ポート23からの入力データを、構成情報に基づいて構成された論理回路へ入力し、論理演算結果を汎用ポート23へ出力する。
【0015】
構成用回路22は、構成用ポート24から入力される構成情報を含む信号を受け、プログラマブルロジックコア21へ制御信号を出力するとともに、データを入出力する。抵抗変化スイッチ70の書き込み時、構成用回路22は、書き込みイネーブル信号WEをハイレベルにすることで、アドレスAの抵抗変化スイッチ70に、入力データDを書き込む。抵抗変化スイッチ70の読み出し時、構成用回路22は、読み出しイネーブル信号REをハイレベルにすることで、アドレスAの抵抗変化スイッチ70から読み出されたデータとして、データ出力Qを受け取る。アプリケーション動作時、構成用回路22は、アプリケーションイネーブル信号AEをハイレベルにすることで、プログラマブルロジックコア21は、汎用ポート23からの入力データを論理回路へ入力し、論理演算結果を汎用ポート23へ出力する。
【0016】
図3は、本実施形態のプログラマブル論理集積回路1のプログラマブルロジックコア21の構成を示すブロック図である。プログラマブルロジックコア21は、制御回路211と、カラムドライバ212と、ロウドライバ213と、カラム選択回路214と、ロウ選択回路215と、読み出し回路216と、ロジックセル217を備える。
図3ではプログラマブルロジックコア21の構成の一例として、4×2のロジックセル217がマトリックス状に配置されている。
【0017】
プログラマブルロジックコア21は、さらに、列方向に延伸したグローバルカラム選択線群GCSEL0、GCSEL1と、行方向に延伸したロウ選択線群RSEL0、RSEL1、RSEL2、RSEL3と、列方向に延伸した配線PH0、PH1と、行方向に延伸した配線PV0、PV1、PV2、PV3、PB0、PB1、PB2、PB3とを備える。
プログラマブルロジックコア21は、さらに、行方向に延伸した接続要素としての配線WX0、WX1、WX2、WX3を備える。
【0018】
まず、制御回路211と各回路部品の接続関係について説明する。制御回路211は、アドレスA、データ入力D、書き込みイネーブル信号WE、読み出しイネーブル信号REと、アプリケーションイネーブル信号AEを入力信号として受け取り、データ出力Qを出力する。制御回路211は、アドレスAに基づいて、アドレス信号をカラム選択回路214と、ロウ選択回路215へ出力する。制御回路211は、書き込みイネーブル信号WEがハイレベルの時、入力データを書き込むためのドライバ設定信号をカラムドライバ212と、ロウドライバ213へ出力する。
【0019】
制御回路211は、読み出しイネーブル信号REがハイレベルの時、読み出すためのドライバ設定信号をカラムドライバ212と、ロウドライバ213へ出力するとともに、読み出し回路制御信号を読み出し回路216へ出力する。そして、制御回路211は、読み出し回路216からのデータ出力IQを受け取り、外部へデータ出力Qを出力する。
【0020】
次に、各回路部品の接続関係について説明する。カラム選択回路214は、アドレス信号に基づき所望のグローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])を選択する。さらにカラム選択回路214は、配線PHを選択するためのデコード信号をカラムドライバ212へ出力する。ロウ選択回路215は、アドレス信号に基づき所望のロウ選択線(RSEL0又はRSEL1)を選択する。さらにロウ選択回路215は、配線PV、PBを選択するためのデコード信号をロウドライバ213へ出力する。
【0021】
カラムドライバ212は、配線PH0、PH1を介して、書き込み電圧または読み出し電圧をスイッチセルへ供給する。ロウドライバ213は、配線PV0、PV1、PV2、PV3を介して、書き込み電圧または読み出し電圧をスイッチセルへ供給する。ロウドライバ213は、配線PB0、PB1、PB2、PB3を介して、書き込み電圧を供給する。ロウドライバ213は、配線PB0、PB1、PB2、PB3のうち内、選択された配線を配線PBに接続する。
読み出し回路216は、配線PBを介して、スイッチセルの抵抗状態をセンスする。
【0022】
次に、ロジックセル217の接続関係について説明する。ロジックセルLC00は、グローバルカラム選択線群GCSEL0と、ロウ選択線群RSEL0と、列方向に延伸した配線PH0と、行方向に延伸した配線PV0と、配線PB0と、配線WY0と、配線WX0とを接続する。また、ロジックセルLC10、LC20、LC30、LC01、LC11、LC21、LC31は、ロジックセルLC00と同様に各行列に対応する配線どうしを接続する。
【0023】
図4は、本実施形態のプログラマブル論理集積回路1のロジックセル217の構成を示す模式図である。ロジックセル217は、複数のスイッチセルアレイ20と、複数のロジックエレメント40を備える。図4は、ロジックセル217が、1つのスイッチセルと、1つのロジックエレメント40を含む場合を例示している。図4のロジックセル217は、さらに、カラム選択サブ回路80と、ロウ選択サブ回路90と、入出力回路100を備える。
【0024】
図4のロジックセル217は、さらに、列方向に延伸したグローバルカラム選択線GCSEL0[0]、GCSEL0[1]と、列方向に延伸したカラム選択線CSEL0、CSEL1と、行方向に延伸したロウ選択線RSEL0、RSEL1と、列方向に延伸した配線PHと、行方向に延伸した配線PV、PBと、行方向に延伸したWX0[0]を備える。
【0025】
図4のロジックセル217は、さらに、列方向に延伸したN本(Nは2以上の整数)の垂直線の群と、行方向に延伸したM本(Mは2以上の整数)の水平線の群とを有する。図4は、行方向に延伸した2本の水平線HL0、HL1と、列方向に延伸した2本の垂直線VL0、VL1と、列方向に延伸した2本の垂直線BL0、BL1を例示している。
【0026】
スイッチセルアレイ20は、垂直線と水平線の交差する部分に設けられ、垂直線と水平線の接続と非接続とを切り替える最大N×M個のスイッチセルを有する。図4は、スイッチセルアレイ20の構成の一例を示し、垂直線と水平線の交差する各部分に配置されるスイッチセルSC00、SC01、SC10、SC11を含む。スイッチセルSC00、SC01、SC10、SC11は、各々、第1抵抗変化スイッチU00、U01、U10、U11と、第2抵抗変化スイッチL00、L01、L10、L11と、NMOSトランジスタN00、N01、N10、N11と、を備える。
【0027】
ロジックエレメント40は、複数の入力端子と、複数の入出力端子と、所望の論理演算を行うルックアップテーブルやフリップフロップ等の各種論理回路を備える。図4は、2つの入力端子T0、T1と、3つの入出力端子T2、T3、T4を例示している。
【0028】
カラム選択サブ回路80は、第1回路50と、行方向に配置されたNMOS(Negative-channel Metal Oxide Semiconductor)トランジスタNV0、NV1、NB0、NB1を含む。本実施形態の第1回路50は、AND回路を備える。
【0029】
ロウ選択サブ回路90は、列方向に配置されたNMOSトランジスタNH0、NH1を備える。
入出力回路100は、第2回路60と、複数のトライステートバッファを備える。本実施形態の第2回路60は、トライステートバッファを備える。
【0030】
次に、ロジックセル217の接続関係について説明する。垂直線VL0は、NMOSトランジスタNV0を介して、配線PVに接続される。NMOSトランジスタNV0のゲートは、カラム選択線CSEL0に接続される。垂直線VL1は、NMOSトランジスタNV1を介して、配線PVに接続される。NMOSトランジスタNV1のゲートは、カラム選択線CSEL1に接続される。リードライト信号RWがハイレベルの時、カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])を駆動し、第1回路50を用いて、カラム選択線(CSEL0またはCSEL1)をハイレベルにし、所望のNMOSトランジスタ(NV0又はNV1)を導通させ、配線PVと垂直線(VL0又はVL1)を接続する。リードライト信号RWは、例えば、書き込みイネーブル信号WEと、読み出しイネーブル信号REの論理和としてもよい。リードライト信号RWは、さらに、部分的にデコードされたアドレス信号との論理積としてもよい。
【0031】
水平線HL0は、NMOSトランジスタNH0を介して、配線PHに接続される。NMOSトランジスタNH0のゲートは、ロウ選択線RSEL0に接続される。水平線HL1は、NMOSトランジスタNH1を介して、配線PHに接続される。NMOSトランジスタNH1のゲートは、ロウ選択線RSEL1に接続される。ロウ選択回路215は、ロウ選択線(RSEL0又はRSEL1)を用いて、所望のNMOSトランジスタ(NH0又はNH1)を導通させ、配線PHと水平線(HL0又はHL1)を接続する。
【0032】
ビット線BL0は、NMOSトランジスタNB0を介して、配線PBに接続される。NMOSトランジスタNB0のゲートは、カラム選択線CSEL0に接続される。ビット線BL1は、NMOSトランジスタNB1を介して、配線PBに接続される。NMOSトランジスタNB1のゲートは、カラム選択線CSEL1に接続される。リードライト信号RWがハイレベルの時、カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はCSEL0[1])を駆動し、第1回路50を用いて、カラム選択線(CSEL0またはCSEL1)をハイレベルにし、所望のNMOSトランジスタ(NB0又はNB1)を導通させ、配線PBとビット線(BL0又はBL1)を接続する。
【0033】
次に、ロジックエレメント40の接続関係について説明する。ロジックエレメント40の入力端子T0は、水平線HL0に接続される。ロジックエレメント40の入力端子T1は、水平線HL1に接続される。
【0034】
ロジックエレメント40の入出力端子T2は、第2回路60のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE0がハイレベルの時、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T2へ伝達し、入力イネーブル信号IE0がローレベルの時、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T2へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE0がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T2の信号を、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]へ伝達し、出力イネーブル信号OE0がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T2の信号をグローバルカラム選択線GCSEL0[0]へ伝達しない。
【0035】
ロジックエレメント40の入出力端子T3は、第2回路60のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE1がハイレベルの時、グローバルカラム選択線GCSEL0[1]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T3へ伝達し、入力イネーブル信号IE1がローレベルの時、グローバルカラム選択線GCSEL0[1]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T3へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE1がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T3の信号を、グローバルカラム選択線GCSEL0[1]へ伝達し、出力イネーブル信号OE1がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T3の信号をグローバルカラム選択線GCSEL0[1]へ伝達しない。
【0036】
ロジックエレメント40の入出力端子T4は、入出力回路100のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE2がハイレベルの時、配線WX0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T4へ伝達し、入力イネーブル信号IE2がローレベルの時、配線WX0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T4へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE2がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T4の信号を、配線WX0[0]へ伝達し、出力イネーブル信号OE2がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T4の信号を配線WX0[0]へ伝達しない。
【0037】
入力イネーブル信号IE0、IE1、IE2は、例えば、アプリケーションイネーブル信号AEと、ロジックエレメント40の入出力端子の入力をイネーブルにする設定値との論理積としてもよい。
出力イネーブル信号OE0、OE1、OE2は、例えば、アプリケーションイネーブル信号AEと、ロジックエレメント40の入出力端子の出力をイネーブルにする設定値との論理積としてもよい。
尚、前記トライステートバッファは高耐圧トランジスタから構成されてもよい。グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])は、抵抗変化スイッチ70の書き込み時に必要となる高電圧で駆動される構成では、トライステートバッファも高耐圧トランジスタで構成することがトライステートバッファを構成するトランジスタの破壊を回避するために有効である。
【0038】
次に、スイッチセルの接続関係について説明する。ここではスイッチセルSC00を例に説明する。スイッチセルSC01、スイッチセルSC10、スイッチセルSC11の構成は、スイッチセルSC00と同様である。スイッチセルSC00は、第1抵抗変化スイッチU00と、第2抵抗変化スイッチL00と、NMOSトランジスタN00とを備える。
【0039】
第1抵抗変化スイッチU00の一方の端子は水平線HL0に接続される。他方の端子は第2抵抗変化スイッチL00の一方の端子に接続され、共有ノードを形成する。第2抵抗変化スイッチL00の他方の端子は垂直線VL0に接続される。共通ノードはNMOSトランジスタN00のソースもしくはドレインに接続され、NMOSトランジスタN00のドレインもしくはソースはビット線BL0に接続される。NMOSトランジスタのゲートはロウ選択線RSEL0に接続される。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いてNMOSトランジスタN00を導通させ、共通ノードとビット線BL0を接続させる。直列に接続された第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00は、3端子抵抗変化スイッチとして機能する。
【0040】
第1、第2抵抗変化スイッチU00、L00には、CBRAM(Conductive Bridge Random Access Memory)に用いられる抵抗変化性不揮発メモリ素子を利用することができる。CBRAMのメモリ素子は、図5に示す、抵抗変化層にイオン伝導体を用いた金属架橋型のバイポーラ型抵抗変化素子10とすることができる。
【0041】
イオン伝導体を用いた抵抗変化スイッチ70では、不活性電極の第2電極502を接地し、活性電極の第1電極501に正電圧を印加すると、活性電極の金属が金属イオンとなりイオン伝導層の抵抗変化層503に溶解する。イオン伝導層中の金属イオンはイオン伝導層中で金属となって析出し、析出した金属は不活性電極と活性電極とを接続する金属架橋を形成する。この金属架橋により両電極が接続して低抵抗状態となる。一方、低抵抗状態で不活性電極を接地し活性電極に負電圧を印加すると、金属架橋が抵抗変化層503に溶解し、金属架橋の一部が切れる。これにより両電極間の接続が切れて高抵抗状態となる。高抵抗状態から再び低抵抗状態にするには、再び不活性電極を接地し活性電極に正電圧を印加すればよい。上記の低抵抗状態と高抵抗状態とを用いて、抵抗変化スイッチ70では、スイッチのON状態とOFF状態とを実現することができる。
【0042】
なお、金属架橋により接続する前の段階で、両電極間の抵抗が次第に小さくなったり電極間の容量が変化したりするなどの過渡的な状態が生じ、最終的に両電極間が接続して低抵抗状態となる。また、金属架橋による接続が切れる前の段階で、両電極間の抵抗が次第に大きくなったり電極間の容量が変化したりするなどの過渡的な状態が生じ、最終的に両電極間の接続が切れて高抵抗状態となる。上記の過渡的な状態を用いて、低抵抗状態と高抵抗状態との間の中間状態を設けることも可能である。
【0043】
また、第1、第2抵抗変化スイッチU00、L00には、PRAM(Phase Change Random Access Memory)、ReRAM(Resistance Random Access Memory)などに用いられる抵抗変化性不揮発メモリ素子を利用することもできる。
【0044】
第1、第2抵抗変化スイッチU00、L00は、低抵抗状態と高抵抗状態との2つの抵抗状態を有する。低抵抗状態をON状態、高抵抗状態をOFF状態と定義する。抵抗変化スイッチがON状態の時、電圧レベルで与えられる信号は抵抗変化スイッチを通過する。一方、抵抗変化スイッチがOFF状態の時、信号は抵抗変化スイッチによって遮断され、抵抗変化スイッチを通過しない。
【0045】
さらに、第1、第2抵抗変化スイッチU00、L00の抵抗状態を構成情報の1と0のデータ(各々、データ1、データ0と呼ぶ)と対応付け、低抵抗状態をデータ1、高抵抗状態をデータ0と定義する。
【0046】
図4に示すスイッチセルSC00は、図6に示す3端子抵抗変化スイッチ50Aに示す構成のスイッチセルによって実現される。第1抵抗変化スイッチU00(510Aに相当)の第1電極(511Aに相当)と第2抵抗変化スイッチL00(520Aに相当)の第1電極(521Aに相当)とが接続され、共通ノード(53Aに相当)が形成される。すなわち、第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00は、共通ノードに対して対称な極性を有する。
【0047】
さらに、第1抵抗変化スイッチU00の第2電極(512Aに相当)は水平線HL0に接続されている。第2抵抗変化スイッチL00の第2電極(522Aに相当)は垂直線VL0に接続されている。
【0048】
スイッチセルSC00は、第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00とがON状態のときにONとし、第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00とがOFF状態のときにOFFとする。
【0049】
なお、図7に示す3端子抵抗変化スイッチ50Bに示す構成を用いることもできる。この場合は、以下に説明するスイッチセルの書き込みにおいては、抵抗変化スイッチの極性に対応した電圧を設定すればよい。
【0050】
次に、スイッチセルの書き込み方法について説明する。リードライト信号RWはハイレベルであり、第1回路50は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]またはGCLSEL0[1])の信号をスイッチセルのカラム選択線(CSEL0またはCSEL1)に伝達する。ここではスイッチセルSC00をOFFからONにセットする場合を例に説明する。まず、第1抵抗変化スイッチU00をOFF状態からON状態へセットする。カラムドライバ212は配線PHに低電圧(VL)を印加する。ロウドライバ213は配線PBにセット電圧以上の高電圧(VH)を印加する。そして、ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタNH0を導通させ、水平線HL0に低電圧VLを印加する。カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNB0を導通させ、ビット線BL0に高電圧VHを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第1抵抗変化スイッチU00の第1電極(共通ノード)に高電圧VHを印加する。その結果、第1抵抗変化スイッチU00はON状態になる。
【0051】
なお、ロウドライバ213は配線PVを中間電圧(VH+VL)/2やハイインピーダンスにしてもよい。このときカラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNV0を導通させ、配線PVと垂直線VL0を接続する。第2抵抗スイッチL00にはセット電圧以下の電圧が印加されるため、L00はOFF状態のまま変化しない。
【0052】
続いて、第2抵抗変化スイッチL00はOFF状態からON状態へセットされる。ロウドライバ213は配線PVに低電圧(VL)を、配線PBにセット電圧以上の高電圧(VH)を印加する。そして、カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を用いて、NMOSトランジスタNV0とNB0を導通させ、垂直線VL0に低電圧VLを、ビット線BL0に高電圧VHを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第2抵抗変化スイッチL00の第1電極(共通ノード)に高電圧VHを印加する。その結果、第2抵抗変化スイッチL00はON状態になる。
【0053】
なお、カラムドライバ212は配線PHを中間電圧(VH+VL)/2やハイインピーダンスにしてもよい。このときロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタNH0を導通させ、配線PHと水平線HL0を接続する。第1抵抗スイッチU00にはセット電圧以下の電圧が印加される。U00はON状態のまま変化しない。
【0054】
以上の操作により、第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00はセットされ、スイッチセルSC00はONになる。
【0055】
スイッチセルSC00がONからOFFにリセットされる場合の操作を次に説明する。リードライト信号RWはハイレベルであり、第1回路50は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]またはGCLSEL0[1])の信号をスイッチセルのカラム選択線(CSEL0またはCSEL1)に伝達する。まず、第1抵抗変化スイッチU00をON状態からOFF状態へリセットする。カラムドライバ212は配線PHにリセット電圧以上の高電圧(VH)を印加する。ロウドライバ213は配線PBに低電圧(VL)を印加する。そして、ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタNH0を導通させ、水平線HL0に高電圧VHを印加する。カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNB0を導通させ、ビット線BL0に低電圧VLを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第1抵抗変化スイッチU00の第1電極(共通ノード)に低電圧VLを印加する。その結果、第1抵抗変化スイッチU00はOFF状態になる。
【0056】
なお、ロウドライバ213は配線PVを中間電圧(VH+VL)/2やハイインピーダンスにしてもよい。このときカラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNV0を導通させ、配線PVと垂直線VL0を接続する。第2抵抗変化スイッチL00にはリセット電圧以下の電圧が印加されるため、L00はON状態のまま変化しない。
【0057】
続いて、第2抵抗変化スイッチL00をON状態からOFF状態へリセットする。ロウドライバ213は配線PVにリセット電圧以上の高電圧(VH)を、配線PBに低電圧(VL)を印加する。そして、カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を用いて、NMOSトランジスタNV0とNB0を導通させ、垂直線VL0に高電圧VHを、ビット線BL0に高電圧VLを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第2抵抗変化スイッチL00の第1電極(共通ノード)に低電圧VLを印加する。その結果、第2抵抗変化スイッチL00はOFF状態になる。
【0058】
なお、カラムドライバ212は配線PHを中間電圧(VH+VL)/2やハイインピーダンスにしてもよい。このときロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタNH0を導通させ、配線PHと水平線HL0を接続する。第1抵抗スイッチU00にはリセット電圧以下の電圧が印加される。U00はOFF状態のまま変化しない。
【0059】
以上の操作により、第1抵抗変化スイッチU00と第2抵抗変化スイッチL00はリセットされ、スイッチセルSC00はOFFになる。
【0060】
次に、スイッチセルの読み出し方法について説明する。リードライト信号RWはハイレベルであり、第1回路50は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]またはGCLSEL0[1])の信号をスイッチセルのカラム選択線(CSEL0またはCSEL1)に伝達する。ここではスイッチセルSC00の状態を読み出す場合を例にスイッチセルの読み出し方法を説明する。まず、第1抵抗変化スイッチU00の抵抗状態を読み出す。このためにカラムドライバ212は配線PHに低電圧(VL)を印加する。読み出し回路216は配線PBにセンス電圧VSを印加する。ロウドライバ213は配線PVをハイインピーダンスにする。そして、ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタNH0を導通させ、水平線HL0に低電圧VLを印加する。カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNB0を導通させ、ビット線BL0にセンス電圧VSを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第1抵抗変化スイッチU00の第1電極(共通ノード)にセンス電圧VSを印加する。その結果、第1抵抗変化スイッチU00の抵抗状態に応じて、センス電流が流れる。
【0061】
読み出し回路216は、例えば、センス電流を電圧に変換後、基準電圧と比較して、第1抵抗変化スイッチU00の抵抗状態を判定する。抵抗値が所定の値より小さい場合にはデータ1、所定の値より大きい場合にはデータ0が出力データIQとして出力される。
【0062】
続いて、第2抵抗変化スイッチL00の抵抗状態を読み出す。ロウドライバ213は配線PVに低電圧VLを印加する。読み出し回路216は配線PBにセンス電圧VSを印加する。カラムドライバ212は配線PHをハイインピーダンスにする。そして、カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線GCSEL0[0]を駆動し、第1回路50を用いて、NMOSトランジスタNV0とNB0を導通させ、垂直線VL0に低電圧VLを、ビット線BL0にセンス電圧VSを印加する。ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0を用いて、NMOSトランジスタN00を導通させ、第2抵抗変化スイッチL00の第1電極(共通ノード)にセンス電圧VSを印加する。その結果、第2抵抗変化スイッチL00の抵抗状態に応じて、センス電流が流れる。
【0063】
読み出し回路216は、例えば、センス電流を電圧に変換後、基準電圧と比較して、第2抵抗変化スイッチL00の抵抗状態を判定する。抵抗値が所定の値より小さい場合にはデータ1、所定の値より大きい場合にはデータ0が出力データIQとして出力される。
【0064】
次に、プログラマブル論理集積回路1のアプリケーション動作について説明する。アプリケーションイネーブル信号AEはハイレベルであり、入力イネーブル信号IE0、IE1、IE2が、例えば、アプリケーションイネーブル信号AEと、ロジックエレメント40の入出力端子の入力をイネーブルにする設定値との論理積としている場合には、対応するトライステートバッファがグローバルカラム選択線(GCSEL0[0]、または、GCSEL0[1])や配線WX0[0]の信号をロジックエレメント40へ伝達する。また、出力イネーブル信号OE0、OE1、OE2が、例えば、アプリケーションイネーブル信号AEと、ロジックエレメント40の入出力端子の出力をイネーブルにする設定値との論理積としている場合には、対応するトライステートバッファがロジックエレメント40の入出力端子の信号をグローバルカラム選択線(GCSEL0[0]やGCSEL0[1])や配線WX0[0]へ伝達する。
【0065】
カラム選択回路214は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]やGCSEL0[1])をハイインピーダンス状態とする。また、接続要素として利用されていないグローバルカラム選択線(GCSEL[0]やGCSEL[1])をローレベルに設定してもよい。各グローバル配線が、接続要素として利用されているか否かは、設定用メモリに記憶させてもよい。
【0066】
リードライト信号RWはローレベルであり、第1回路50は、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]またはGCLSEL0[1])の信号をスイッチセルのカラム選択線(CSEL0またはCSEL1)に伝達せずに、カラム選択線をローレベルにする。これにより、カラム選択サブ回路80中のNMOSトランジスタNV0、NV1は非導通状態となり、配線PVは、垂直線VL0、VL1と電気的に切断される。また、カラム選択サブ回路80中のNMOSトランジスタNB0、NB1は非導通状態となり、配線PBは、ビット線BL0、BL1と電気的に切断される。
【0067】
ロウ選択回路215は、ロウ選択線RSEL0、RSEL1をローレベルに設定する。これにより、ロウ選択サブ回路90中のNMOSトランジスタNH0、NH1は非導通状態となり、配線PHは、水平線HL0、HL1と電気的に切断される。また、NMOSトランジスタN00、N01、N10、N11は非導通状態となる。
【0068】
ロジックセル217は、垂直線VL0、VL1に入力される入力信号を、スイッチセルの導通状態/非導通状態に応じて、水平線HL0、HL1を経由して、ロジックエレメント40へ伝達する。また、ロジックセル217は、入出力回路100を用いて、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])や配線WXの信号をロジックエレメント40に入力する。ロジックエレメント40は所望の論理演算を行い、その結果を、入出力回路100を経由して、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])や配線WXへ出力する。
【0069】
以上のように、プログラマブル論理集積回路1は、第1モードとしてのリードライト時に抵抗変化素子10のリードやライトに用いるリードライト制御配線30を、アプリケーション動作時には、接続要素としての配線リソースとして兼用している。本実施形態は、特許文献1のように、第2モード時、バックグラウンドで構成メモリのデータを検証することができないというデメリットがある。しかしながら、本実施形態は、エラー耐性の高い抵抗変化スイッチを用いることでデータの信頼性を高めることができる。
【0070】
よって、本実施形態によれば、小さいチップ面積を保ちつつ、接続要素としての多くの配線リソースを備えた信頼性の高い論理集積回路を提供することができる。
【0071】
尚、本実施形態のプログラマブルロジックコア21は、リードライト制御配線30として、グローバルカラム選択線(GCSEL0[0]又はGCSEL0[1])を、アプリケーション時に兼用できるように構成したが、この限りではない。
例えば、リードライト制御配線30として、グローバルロウ選択線(RSEL0又はRSEL1)を、アプリケーション時に兼用してもよい。この時、ANDゲートを含む第1回路50をロウ選択サブ回路90に追加してもよい。
また、リードライト制御配線30として、ドライバ線を、アプリケーション時に兼用してもよい。この時、カラム選択サブ回路80やロウ選択サブ回路90の中のNMOSトランジスタを第1回路50として利用してもよい。
【0072】
<第3の実施形態>
図8は、本発明の第3の実施形態のプログラマブルロジックコア21の構成を示すブロック図である。本実施形態のプログラマブルロジックコア21は、制御回路211と、カラムドライバ212と、ロウドライバ213と、カラム選択回路214と、ロウ選択回路215と、読み出し回路216と、ロジックセル217と、スイッチSW0、SW1を備える。
【0073】
本実施の形態のプログラマブルロジックコア21は、グローバルカラム選択線群GCSEL0、GCSEL1がスイッチSW0、SW1によって分割されている点が、第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と異なる。その他は第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と同様であるため、重複する部分の説明は省略する。
【0074】
スイッチSW0は、書き込みイネーブル信号WEと読み出しイネーブル信号REの論理和の信号を受け、その信号がハイレベルの時、スイッチSW0は導通状態となり、グローバルカラム選択線群GCSEL0はスイッチSW0によって電気的に分割されない。
スイッチSW0は、書き込みイネーブル信号WEと読み出しイネーブル信号REの論理和の信号を受け、その信号がローレベルの時、スイッチSW0は非導通状態となり、グローバルカラム選択線群GCSEL0はスイッチSW0によって電気的に分割される。これにより、例えば、グローバルカラム選択線GCSEL0を、ロジックセルLC00とLC10間の信号ルーティングと、ロジックセルLC20とLC30の信号ルーティングに用いる場合、お互いに干渉せずにルーティングを行うことができる。
スイッチSW1は、スイッチSW0と同様に、グローバルカラム選択線群GCSEL1を分割・非分割する。
スイッチSW0、SW1は、たとえば、NMOSトランジスタ等を用いることができる。
本実施形態のプログラマブルロジックコア21は、グローバルカラム選択線群GCSEL0、GCSEL1を分割することにより、アプリケーション時、近傍のロジックセル217間のルーティングに制限することにより、利用できる配線リソースを増やすとともに、配線の寄生容量を小さくすることができる。
【0075】
よって、本実施形態によれば、小さいチップ面積を保ちつつ、接続要素としての多くの配線リソースを備えた信頼性の高い論理集積回路を提供することができる。
【0076】
<関連技術>
ここで、本発明に関連する技術を用いた論理集積回路1について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、上述の本発明の各実施形態の論理集積回路と同様の構成や機能については説明を省略する。
【0077】
図9は、本発明に関連する技術を用いた論理集積回路1のプログラマブルロジックコア21の構成を示すブロック図である。論理集積回路1は、プログラマブル論理集積回路である。プログラマブルロジックコア21は、制御回路211と、カラムドライバ212と、ロウドライバ213と、カラム選択回路214と、ロウ選択回路215と、読み出し回路216と、ロジックセル217を備える。
【0078】
プログラマブルロジックコア21は、第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21のグローバルカラム選択線群GCSEL0、GCSEL1が、カラム選択線群CSEL0、CSEL1と、配線群WY0、WY1に分離されている点が、第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と異なる。その他は第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と同様であるため、重複する部分の説明は省略する。
【0079】
図10は、本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1のロジックセル217の構成を示す模式図である。図10は、複数のスイッチセルアレイ20と、1つのロジックエレメント40と、カラム選択サブ回路80と、ロウ選択サブ回路90と、入出力回路100を含む。
【0080】
図10のロジックセル217は、さらに、列方向に延伸したカラム選択線CSEL0、CSEL1と、行方向に延伸したロウ選択線RSEL0、RSEL1と、列方向に延伸した配線PHと、行方向に延伸した配線PV、PBと、列方向に延伸したWY0[0]と、WY0[1]と、行方向に延伸したWX0[0]を含む。
【0081】
図10のロジックセル217は、さらに、列方向に延伸したN本(Nは2以上の整数)の垂直線の群と、行方向に延伸したM本(Mは2以上の整数)の水平線の群とを有する。図10は、行方向に延伸した2本の水平線HL0、HL1と、列方向に延伸した2本の垂直線VL0、VL1と、列方向に延伸した2本の垂直線BL0、BL1を例示している。
【0082】
本発明に関連する技術を用いたプログラマブルロジックコア21は、第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21のグローバルカラム選択線群GCSEL0、GCSEL1が、カラム選択線群CSEL0、CSEL1と、配線WY0、WY1に分離され、関連したカラム選択サブ回路80や接続関係が、第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と異なる。その他は第2の実施形態のプログラマブルロジックコア21と同様であるため、重複する部分の説明は省略する。
【0083】
カラム選択サブ回路80は、行方向に配置されたNMOSトランジスタNV0、NV1、NB0、NB1を含む。
【0084】
次に、ロジックセル217の接続関係について説明する。垂直線VL0は、NMOSトランジスタNV0を介して、配線PVに接続される。NMOSトランジスタNV0のゲートは、カラム選択線CSEL0に接続される。垂直線VL1は、NMOSトランジスタNV1を介して、配線PVに接続される。NMOSトランジスタNV1のゲートは、カラム選択線CSEL1に接続される。カラム選択回路214は、カラム選択線(GCSEL0[0]又はCSEL0[1])を用いて、所望のNMOSトランジスタ(NV0又はNV1)を導通させ、配線PVと垂直線(VL0又はVL1)を接続させる。
【0085】
次に、ロジックエレメント40の接続関係について説明する。ロジックエレメント40の入力端子T0は、水平線HL0に接続される。ロジックエレメント40の入力端子T1は、水平線HL1に接続される。
【0086】
ロジックエレメント40の入出力端子T2は、入出力回路100のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE0がハイレベルの時、配線WY0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T2へ伝達し、入力イネーブル信号IE0がローレベルの時、配線WY0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T2へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE0がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T2の信号を、配線WY0[0]へ伝達し、出力イネーブル信号OE0がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T2の信号を配線WY0[0]へ伝達しない。
【0087】
ロジックエレメント40の入出力端子T3は、入出力回路100のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE1がハイレベルの時、配線WY0[1]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T3へ伝達し、入力イネーブル信号IE1がローレベルの時、配線WY0[1]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T3へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE1がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T3の信号を、配線WY0[1]へ伝達し、出力イネーブル信号OE1がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T3の信号を配線WY0[1]へ伝達しない。
【0088】
ロジックエレメント40の入出力端子T4は、入出力回路100のトライステートバッファのペアに接続される。トライステートバッファのペアの一方は、入力イネーブル信号IE2がハイレベルの時、配線WX0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T4へ伝達し、入力イネーブル信号IE2がローレベルの時、配線WX0[0]の信号をロジックエレメント40の入出力端子T4へ伝達しない。トライステートバッファのペアの他方は、出力イネーブル信号OE2がハイレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T4の信号を、配線WX0[0]へ伝達し、出力イネーブル信号OE2がローレベルの時、ロジックエレメント40の入出力端子T4の信号を配線WX0[0]へ伝達しない。
【0089】
本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1のプログラマブルロジックコア21は、第2の実施形態に比べて、配線GCSEL0、GCSEL1が、カラム選択線群CSEL0、CSEL1と、配線WY0、WY1に分離している。
【0090】
本発明の第1~第3の実施形態によるプログラマブル論理集積回路1は、例えば、本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1に比べて、小さいチップ面積を保ちつつ、接続要素としての多くの配線リソースを備えた信頼性の高い論理集積回路を提供することができる。
具体的には、本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1では、図9に示すように、配線CSEL0とWY0は分離している。一方、本発明の第1~第3の実施形態によるプログラマブル論理集積回路1では、図3に示すように、配線GCSEL0(リードライト制御配線)が配線CSEL0と配線WY0の両方の役割を兼ねている。
その結果、本発明の第1~第3の実施形態によるプログラマブル論理集積回路1において配線が占める領域は、本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1において配線が占める領域のほぼ半分になる。また、チップ面積が一定である場合、本発明の第1~第3の実施形態によるプログラマブル論理集積回路1は、本発明に関連する技術を用いたプログラマブル論理集積回路1に比べて、多くの配線を配置することができる。このような効果は、配線GCSEL0を時分割で利用することにより得られるものである。具体的には、プログラマブル論理集積回路1が第1回路50及び第2回路60を備え、素子の読み出し及び書き込みモード(第1モード)とアプリケーションモード(第2モード)に応じて第1回路50及び第2回路60を動作させればよい。
【0091】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものである。
【0092】
本発明の実施形態による最小構成のプログラマブル論理集積回路1について説明する。
本発明の実施形態による最小構成のプログラマブル論理集積回路1は、図11に示すように、抵抗変化素子を備えるスイッチセルアレイ20と、前記抵抗変化素子のリードライト制御配線30と、ロジックエレメント40と、第1回路50と、第2回路60と、を備える。
リードライト制御配線30は、第1回路50の第1端子、及び、第2回路60の第1端子に接続される。スイッチセルアレイ20は、第1回路50の第2端子に接続される。ロジックエレメント40は、第2回路60の第2端子に接続される。第1モード時に、第1回路50は、リードライト制御配線30とスイッチセルアレイ20との間で信号を伝達させる。また、第1モード時に、第2回路60は、リードライト制御配線30とロジックエレメント40との間で信号を伝達させない。また、第2モード時に、第1回路50は、リードライト制御配線30とスイッチセルアレイ20との間で信号を伝達させない。また、第2モード時に、第2回路60は、リードライト制御配線30とロジックエレメント40との間で信号を伝達させる。
このプログラマブル論理集積回路1によれば、チップ面積を小さく保ちつつ、多くの配線を配置することができる。
【0093】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0094】
本発明の実施形態について説明したが、上述のプログラマブル論理集積回路1、その他の制御装置は内部に、コンピュータ装置を有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図12は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図12に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述のプログラマブル論理集積回路1、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0095】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0096】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータ装置にすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【0098】
この出願は、2019年3月29日に出願された日本出願特願2019-068910号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明の各態様によれば、プログラマブル論理集積回路のチップ面積を小さく保ちつつ、多くの配線を配置することができる。
【符号の説明】
【0100】
1・・・プログラマブル論理集積回路
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・抵抗変化素子
20・・・スイッチセルアレイ
21・・・プログラマブルロジックコア
22・・・構成用回路
23・・・汎用ポート
24・・・構成用ポート
30・・・リードライト制御配線
40・・・ロジックエレメント
50・・・第1回路
50A、50B・・・3端子抵抗変化スイッチ
53A・・・共通ノード
60・・・第2回路
70・・・抵抗変化スイッチ
80・・・カラム選択サブ回路
90・・・ロウ選択サブ回路
100・・・入出力回路
211・・・制御回路
212・・・カラムドライバ
213・・・ロウドライバ
214・・・カラム選択回路
215・・・ロウ選択回路
216・・・読み出し回路
217・・・ロジックセル
501、511A、521A・・・第1電極
502、512A、522A・・・第2電極
503・・・抵抗変化層
510A・・・第1抵抗変化スイッチ
520A・・・第2抵抗変化スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12