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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】モジュール式家具アセンブリおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A47B 47/00 20060101AFI20240111BHJP
   A47B 77/00 20060101ALI20240111BHJP
   F16B 7/20 20060101ALI20240111BHJP
   F16B 12/10 20060101ALI20240111BHJP
   F16B 12/12 20060101ALI20240111BHJP
   F16B 12/40 20060101ALI20240111BHJP
   A47B 96/20 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
A47B47/00
A47B77/00
F16B7/20 A
F16B12/10 A
F16B12/12 C
F16B12/40 Z
A47B96/20 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021513007
(86)(22)【出願日】2019-05-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 GB2019051266
(87)【国際公開番号】W WO2019215443
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-05-06
(31)【優先権主張番号】18171350.4
(32)【優先日】2018-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520437353
【氏名又は名称】インフィニタス アール アンド ディ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INFINITAS R & D LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アークシー、マイケル
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】ベルギー国特許発明第1014348(BE,A5)
【文献】実開昭61-028435(JP,U)
【文献】特開2001-095133(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00344120(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 47/00、47/04、77/00
A47B 91/02、96/20
F16B 12/00-12/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具ユニット(10)であって、
複数の頂点連結コンポーネント(30)によって接続された複数の支柱(20,40)から形成されたフレーム(11)であって
前記支柱(20,40)は、複数のフレーム開口を形成し、該フレーム開口内に仕切り壁(12,160)が位置する、フレーム(11)と、
第1結合方向(5)において前記フレーム(11)に対し取付可能なコネクタ(50,60,80,120,140)であって、
第1端部(50a,60a,80a,120a,140a)と、該第1端部の反対にある第2端部(50b,60b,80b,120b,140b)と、を備え、
前記コネクタの前記第1端部は、端面(55,65,85,125,145)と、前記端面から前記第1結合方向(5)に延びる突出部(54,64,84,124,144)と、を備える、コネクタ(50,60,80,120,140)と、を備え、
前記フレーム(11)は、前記第1結合方向(5)において前記コネクタの前記第1端部の前記突出部を受け入れるように構成された第1ソケット(22,25,32,42,45)をさらに備え、
前記コネクタ(80)の前記第2端部(80b)は、球根状部材(88)をさらに備え、
前記家具ユニット(10)は、ほぼ平行に延びる1対のレール(92)と、前記レール(92)間に形成された、端部の開口したチャネル(94)と、を備える壁アンカ(90)をさらに備え、
前記球根状部材(88)は前記チャネル(94)へと挿入可能であり、前記レール(92)は前記球根状部材(88)を前記チャネル(94)内に把持するように構成されている、家具ユニット(10)。
【請求項2】
前記突出部(54,64,144)は、矩形の外周(56,66,146)を形成する断面形状を有し、
前記フレーム(11)の前記第1ソケット(22,32,42)は、前記突出部を前記第1ソケットに対して所定の配向に位置させるように、前記突出部の前記矩形の外周に対応する支柱開口(21,31,41)を形成し、
前記コネクタの前記突出部は、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a,140a)の前記端面(55,65,145)が前記フレーム(11)に対し当接するとともにさらなる挿入が制限されるように、前記第1ソケットの前記支柱開口(21,31,41)へと挿入可能である、請求項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項3】
前記頂点連結コンポーネント(30)は、前記頂点連結コンポーネント(30)の壁(39)の内部表面(390)によって範囲を定められたキャビティ(350)をさらに備え、
前記第1ソケット(32)の前記支柱開口(31)は、前記壁(39)を通じて前記内部表面(390)まで延びており、
前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)は、前記コネクタを前記頂点連結コンポーネント(30)に対し固定するための第1クリップ(51,61)をさらに備え、
前記第1クリップ(51,61)は、前記第1結合方向(5)に延びる可撓性部材(51a,61a)と、前記可撓性部材(51a,61a)から延びるフック(51b,61b)と、を備え、
前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)は、前記第1クリップ(51,61)を前記キャビティ(350)に位置させ前記フック(51b,61b)が前記頂点連結コンポーネント(30)の前記壁(39)を掴むように、前記第1ソケット(32)へと挿入可能である、請求項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項4】
前記第1ソケット(22,42)は、前記フレームに沿って延びる溝(22,42)として設けられ、
前記溝(22,42)は、蟻継形状を形成する1対の溝壁(28)の間に範囲を定められ、
前記溝壁(28,48)は、前記コネクタ(60,140)の前記突出部(64,144)を把持するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項5】
前記コネクタ(50,60)は、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)における第1のコネクタ開口(502,602)と前記コネクタの前記第2端部(50b,60b)における第2のコネクタ開口(504,604)との間に延びる第1通路(500,600)を形成し、
前記フレーム(11)は、第1開口部(23,33,43)から前記フレーム(11)の反対側に形成された第2開口部(23,33,43)まで延びる第2通路(200,300,400)を形成し、
前記第1通路(500,600)および前記第2通路(200,300,400)は、前記第1結合方向(5)に延びており、
前記家具ユニット(10)は、
足端部(73)とねじ切り加工された端部(74)とを備える脚部(70)をさらに備え、
前記ねじ切り加工された端部(74)は、前記コネクタ(50,60)を通じて延びる前記第1通路(500,600)の雌螺子部分へと挿入可能であり、
前記脚部(70)は、前記脚部(70)を前記第1通路(500,600)の前記雌螺子部分にて第1構成と第2構成との間において回転させるよう、前記第2通路(200,300,400)および前記第1通路(500,600)を通じて挿入可能な道具と係合するように構成されており、前記コネクタ(50,60)と前記脚部(70)の前記足端部(73)との間の距離は、前記第1構成と前記第2構成とにおいて異なる、請求項2~4のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項6】
前記コネクタ(60)は、前記コネクタの前記第1端部(60a)から前記第1結合方向(5)に延びる第2突出部(68)をさらに備え、
前記複数の支柱(20,40)のうちの1つの支柱(20,40)は、前記コネクタ(60)の前記第2突出部(68)を受け入れるように構成された第2開口部(23,43)を形成し、
前記コネクタの前記第2突出部(68)と前記第1通路(500,600)とは、前記第2突出部(68)が前記第1通路(500,600)および前記第2通路(200,300,400)を整合させるべく前記第2開口部(23,43)に位置可能であるように、前記第2開口部(23,43)と前記第2通路(200,300,400)との間の距離に対応する距離分離されている、請求項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項7】
前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、前記第1結合方向(5)に延びる第1のねじ切り加工されたセグメント(84)を備え、前記コネクタ(80)の第2端部(80b)は、前記第1結合方向(5)に第2のねじ切り加工されたセグメント(86)を備え、前記第1のねじ切り加工されたセグメント(84)は前記第2のねじ切り加工されたセグメント(86)に対して相補的であり、
前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、前記第1端部(80a)と前記第2端部の前記球根状部材(86)との間の距離を調節するように、前記コネクタ(80)の前記第2端部(80b)に対して回転可能である、請求項1~6のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項8】
前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、別の球根状部材(81)を備え、前記第1端部(80a)の前記球根状部材(81)は、前記フレーム(11)の前記第1ソケット(32)に把持される、請求項1~7のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項9】
前記コネクタ(120)の前記第2端部(120b)は、パイプまたはケーブルを把持するように構成されたブラケット(126)を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)。
【請求項10】
除去可能な仕切り壁(160)をさらに備え、
前記除去可能な仕切り壁(160)の第1エッジ(161)は、前記フレーム(11)に沿って延びる前記溝(22,42)に位置可能であり、
前記コネクタ(140)の前記第2端部(140b)は、間に凹部(148)が形成された1対の壁(147)を備え、前記凹部(148)は、前記除去可能な仕切り壁(160)の前記第1エッジ(161)を受け入れるように構成されている、請求項4に記載の家具ユニット(10)。
【請求項11】
前記支柱と前記頂点連結コンポーネントとには、前記支柱と前記頂点連結コンポーネントとのプッシュフィット接続を可能とする相補的な構造が設けられる、請求項1に記載の家具ユニット。
【請求項12】
各頂点連結コンポーネントは中空立方体であり、前記中空立方体の各面に開口部が設けられており、
前記家具ユニットは、前記複数の頂点連結コンポーネントのうちの1つの頂点連結コンポーネントに嵌合した垂直方向に調節可能な支持部材を備え、前記支持部材は、
相補的なねじ山が設けられた上要素と下要素とを備え、
前記下要素は道具を受け入れるように構成された構造を形成し、前記上要素と前記複数の頂点連結コンポーネントのうちの前記1つの頂点連結コンポーネントとを通じて前記構造にアクセス可能である、請求項に記載の家具ユニット。
【請求項13】
前記支柱と前記頂点連結コンポーネントとの一方または両方は、UPVCなどのプラスチック材料から作られる、請求項1~12のいずれか一項に記載の家具ユニット。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の家具ユニット(10)を含む複数の家具ユニット(10)を組み立てる方法であって、
複数の基準脚部を構造床上に配置する工程と、
水平化された平面を形成するように、前記複数の基準脚部を水平化する工程と、
フレーム(11)を前記複数の基準脚部上に位置させる工程であって、前記フレーム(11)は前記水平化された平面と一致する、工程と、
1つまたは複数の第2脚部を前記フレーム(11)に対し取り付ける工程と、
前記構造床に係合するように、前記1つまたは複数の第2脚部を調節する工程と、を備える、方法。
【請求項15】
道具を前記1つまたは複数の脚部へと挿入することによって、前記1つまたは複数の第2脚部を調節する工程と、
前記道具に、前記フレーム(11)を通じて延びる通路を通過させる工程と、
前記道具にコネクタを通過させ、それによって前記脚部が前記フレーム(11)に対し連結する、工程と、
前記脚部を前記道具と係合させる工程と、
前記脚部を前記コネクタに対して回転させ、前記フレーム(11)と前記脚部との間の分離を調節する、工程と、をさらに備える、請求項14に記載の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール式フレームベース家具アセンブリ(例えば、キッチンユニット)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の家具ユニットは、剛性のある、既成形態または組立式形態にて製造され得る。ユニットは、典型的には、所定の大きさに切断されるとともに機械加工されて調製された木材および装飾パネルを備える。組み立てられたユニットは、適切なねじ、固定部材および/または接着剤を用いて、その最終形状へと組み立てられている。組立処理の各別々の段階は、販売員または工場機械工員の専門的スキルと、販売員または工場機械工員の道具および工作機械の有限の条件に依存することが多い。用いられる材料は、多くの場合、様々な温度および湿度レベルにて異なった振る舞いをし得る天然材料からなる。したがって、最終製品は、常に寸法的および形状的に不完全となる。
【0003】
従来の家具(例えば、キッチン)ユニットには、多くの問題が存在する。
組立式家具の場合には、ユニットが組み立てられた後まで、製品の品質を試験することができない。
【0004】
ユニット自身が完全に正方形である(すなわち、正確な直角を形成する角部を有する)としても、そうしたユニットが設置される多くの環境では、その面積は完全に正方形ではない。据え付けられた家具では、寸法および形状の不完全性は、家具ユニットが床と壁との両方に据え付けられる必要があるという事実によって悪化する。その床と壁とはいずれも、典型的には、完全に平坦で滑らかな訳ではない(それらの設置時における不完全性と、時間とともに生じ得たそれらの表面の歪みとの両方の結果として)。例えば、壁が床に対し垂直ではない場合がある、および/または床が水平でない場合がある。結果的に、これらの正方形キッチンユニットが水平でない床に配置されるとき、キッチンユニットも水平ではない。これは、美的および実用的観点の両方から、満足されるものでない。
【0005】
特許文献1には、複数の接続配向を有するコネクタブロック上の溝と係合するように構成された梁を備える家具用のモジュール式フレームが記載されている。
さらなる関心は、既知のキッチンが複数の個々のユニットを含むことである。各ユニットは「一体」ユニットであるため、資源の利用が増加することとなり得る。例えば、各ユニットは、2つのユニットが互いに対し当接する際に両方のユニットの側壁が互いに直接隣に位置するように、単一の側壁で十分であったのにも拘わらず、1対の側壁を備える場合がある。さらに、側壁などの仕切り壁は耐力壁であり得るため、仕切り壁は十分な強度を有する必要があり、それは十分な強度を有する材料が十分な厚さにて用いられることを示唆する。
【0006】
これらの問題は、家具ユニットの設置処理を困難かつ時間がかかるものとし、高度な専門的設置スキルを必要とする。
これに加えて、従来のキッチンユニットは、部屋の壁に対し固定され、ユニットと壁との間に空間を提供しない。したがって、ユニットか壁(またはその両方)は、ユニットの後方に配置される必要があるコンポーネント(例えば、パイプ、ケーブル、配線または主電源ポイント、導管、栓またはヒューズボックスなどの、壁に対し固定されたデバイス)を収容するように切断される必要がある。
【0007】
さらに、既成家具では、パッケージが大きくまたかさばるという性質のため、ユニットの輸送は困難および/または高価である。この問題は、組立式家具ユニットによっていくらか対処されるが、家具を組み立てるのに要する時間が長く、ユニットを設置するように訓練された個人を必要とすることが多い。
【0008】
したがって、容易に輸送され素早くかつ容易に設置されることが可能であるキッチンユニットアセンブリの必要性が存在する。そうしたキッチンユニットアセンブリは、ユニットに損傷を与えることなく容易に取り除かれ再び組み立てることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】ベルギー国特許発明第1014348号明細書
【発明の概要】
【0010】
本願の発明者は、支柱および連結コンポーネントを備えるモジュール式骨組みアセンブリから作られる家具を提供することによって、上記の問題の少なくともいくらかが解決されることが可能であることを見出した。仕切り壁は、別々の家具ユニットを形成するように、骨組みへと挿入されることが可能である。
【0011】
したがって、本発明は、複数の頂点連結コンポーネントによって接続された複数の支柱から形成されたフレームを備え、支柱は仕切り壁が内部に位置する複数の開口を形成する、家具ユニットを提供する。
【0012】
ユニットのモジュール的な性質に起因して、複数のユニットを備える家具アセンブリを形成するように、複数のユニットがともに接続されることが可能である。構築されることが可能である家具アセンブリの大きさに制限はなく、したがって、アセンブリは様々な目的に適する。
【0013】
有利には、ユニットは、専門的な道具を必要とせずに組み立てられることが可能であり、家具構築の分野における高度に熟練した個人によって組み立てられる必要がない。
これに加えて、従来の家具ユニットと対照的に、構造的な安定性および支持部が、支柱によって(仕切り壁/パネルによってというよりも)ユニットおよび/またはアセンブリに提供される。したがって、仕切り壁は、より薄いおよび/またはより軽量な材料から作られることが可能である(ユニット全体を支持するように、仕切り壁が十分に剛性を有し頑丈である必要がある従来のユニットと比較して)。これによって、本発明の家具ユニットが、比較的軽量、典型的には、同様の大きさの従来の家具ユニットの重量の半分未満となる。
【0014】
本明細書に記載される特定の実施例では、ユニットはキッチン家具を形成するように記載されるが、ユニットは様々な他の用途(例えば、家庭および/またはオフィス家具、仮設倉庫、仮設トイレ、展示台、マーケット家具セット、温室、庭園の建物、廃棄ビンのエンクロージャ、庭園シャワー、ショップフィッティングスキーム、玩具組立キット、ガレージワークショップおよび割当道具物置)に用いられることが可能であることが容易に予想される。
【0015】
本発明のユニットは、フレーム構造と、そのフレーム構造内に固定されておりユニットを分解せずにいつでも容易に取り除かれることが可能である仕切り壁と、を備える。固定は、プッシュフィット接続、摩擦/干渉フィット接続または固定部材によって行われてよい。フレーム構造は、3次元「立方体」または「直方体」構造を提供するように、連結コンポーネントを有する複数の支柱を接続することによって形成される。異なる大きさおよび形状のフレームが、モジュール式に同一の支柱および頂点連結コンポーネントを用いて構築されることが可能である。
【0016】
フレーム構造は、直方晶または正方晶の格子構造に基づいてよく、角部部品は格子点に位置する。直方晶構造では、ユニットの高さ、ユニットの幅およびユニットの深さは、各々異なる。正方晶構造では、ユニットの幅および深さは同一であるが、ユニットの幅および深さはユニットの高さとは異なる。当然ながら、ユニットの長さ、深さおよび幅がすべて同一である立方体構造も可能であるが、一般的ではない。すべての場合において、格子構造は3つの直交軸を有する。ユニットの高さ、幅および深さは、支柱の長さによって決定される。
【0017】
本開示によれば、添付の特許請求の範囲に記載される装置および方法が提供される。本発明の他の特徴は、従属請求項および以下の記載から明らかとなる。
したがって、家具ユニット(10)であって、複数の頂点連結コンポーネント(30)によって接続された複数の支柱(20,40)から形成されたフレーム(11)を備え、前記支柱(20,40)は複数の開口を形成し、該開口内に仕切り壁(12,160)が置する、家具ユニット(10)が提供されてよい。
【0018】
いくつかの実施例によれば、前記家具ユニット(10)は、前記フレーム(11)に対し取付可能なコネクタ(50,60,80,120,140)であって、第1端部(50a,60a,80a,120a,140a)と、該第1端部の反対にある第2端部(50b,60b,80b,120b,140b)と、を備えるコネクタを備え、前記フレーム(11)は、前記コネクタの前記第1端部を受け入れるように構成された第1ソケット(22,25,32,42,45)をさらに備える。
【0019】
いくつかの実施例によれば、コネクタは、第1結合方向において前記フレームに対し取付可能である。
いくつかの実施例によれば、前記コネクタの前記第1端部は、端面(55,65,85,125,145)と、前記端面から延びる突出部(54,64,84,124,144)とを備える。突出部は、係合フィーチャとも呼ばれてよい。いくつかの実施例によれば、前記第1ソケットは前記コネクタの前記第1端部の前記突出部を受け入れるように構成される。
【0020】
いくつかの実施例によれば、前記突出部は前記端面から前記第1結合方向に延びる。いくつかの実施例によれば、前記第1ソケット(22,25,32,42,45)は、前記第1結合方向(5)において前記コネクタの前記第1端部を受け入れるように構成る。
【0021】
いくつかの実施例によれば、前記突出部(54,64,144)の断面形状は外周(56,66,146)を形成し、前記フレーム(11)の前記第1ソケット(22,32,42)は、前記突出部を前記第1ソケットに対して所定の配向に位置させるように、前記突出部の前記外周に対応する開口(220,320,420)を形成する。いくつかの実施例によれば、前記外周は、矩形または正方形などの多角形、または楕円形である。
【0022】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタは、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a,140a)の前記端面(55,65,145)が前記フレーム(11)に対し当接するとともにさらなる挿入が制限されるように、前記第1ソケットへと挿入可能である。いくつかの実施例によれば、前記コネクタの前記突出部は、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a,140a)の前記端面(55,65,145)が前記フレーム(11)に対し当接するとともにさらなる挿入が制限されるように、前記第1ソケットの前記開口へと挿入可能である。
【0023】
いくつかの実施例によれば、前記頂点連結コンポーネント(11)は、前記頂点連結コンポーネント(30)の壁(39)の内部表面(390)によって範囲を定められたキャビティ(350)をさらに備え、前記第1ソケット(32)の前記開口(320)は、前記壁(39)を通じて前記内部表面(390)まで延びており、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)は、前記コネクタを前記頂点連結コンポーネント(30)に対し固定するための第1クリップ(51,61)をさらに備え、前記第1クリップ(51,61)は、前記第1結合方向(5)に延びる可撓性部材(51a,61a)と、前記可撓性部材(51a,61a)から延びるフック(51b,61b)と、を備え、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)は、前記第1クリップ(51,61)を前記キャビティ(350)に位置させ前記フック(51b,61b)が前記頂点連結コンポーネント(30)の前記壁(39)を掴むように、前記第1ソケット(32)へと挿入可能である。
【0024】
いくつかの実施例によれば、前記複数の支柱(20,40)のうちの1つの支柱(20,40)は、第2結合方向(15)において前記コネクタ(50)の前記第2端部(50b)を受け入れるように構成された第2ソケット(25,45)であって、前記第2端部(50b)は前記1つの支柱(20,40)の壁(29,49)によって形成されたキャビティ(250,450)へと受入可能である、第2ソケット(25,45)と、前記1つの支柱(20,40)の前記壁(29,49)を通じて延びる開口部(23,43)であって、前記キャビティ(250,450)から前記1つの支柱(20,40)の外側表面まで延びる、前記開口部(23,43)と、を備え、前記コネクタ(50)は、第2クリップ(52)をさらに備え、前記第2クリップ(52)は、前記第2結合方向(15)に延びる第2可撓性部材(52a)と、前記第2可撓性部材(52a)から延びる第2フック(52b)と、を備え、前記コネクタ(50)の前記第2端部(50b)は、前記第2フック(52b)が前記開口部(23,43)に位置し、前記第2フック(52b)が前記1つの支柱(20,40)の前記壁(29,49)を掴むように、前記第2ソケット(25,45)へと挿入可能である。
【0025】
いくつかの実施例によれば、前記第1ソケット(22,42)は、前記フレームの外側表面に沿って延びる溝(22,42)として設けられ、前記溝(22,42)は、蟻継形状を形成する1対の溝壁(28)の間に範囲を定められ、前記溝壁(28,48)は、前記コネクタ(60,140)の前記突出部(64,144)を把持するように構成される。
【0026】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(50,60)は、前記コネクタの前記第1端部(50a,60a)における第1開口(502,602)と前記コネクタの前記第2端部(50b,60b)における第2開口(504,604)との間に延びる第1通路(500,600)を形成し、前記フレーム(11)は、第1開口部(23,33,43)から前記フレーム(11)の反対側に形成された第2開口部(23,33,43)まで延びる第2通路(200,300,400)を形成し、前記第1通路(500,600)および前記第2通路(200,300,400)は、前記第1結合方向(5)に延びており、前記家具ユニット(10)は、足端部(73)とねじ切り加工された端部(74)とを備える脚部(70)をさらに備え、ねじ切り加工された端部(74)は、前記コネクタ(50,60)を通じて延びる前記第1通路(500,600)の雌螺子部分へと挿入可能であり、前記脚部(70)は、前記脚部(70)を、前記第1通路(500,600)の前記雌螺子部分にて第1構成と第2構成との間において回転させるよう、前記第2通路(200,300,400)および前記第1通路(500,600)を通じて挿入可能な道具と係合するように構成されており、前記コネクタ(50,60)と前記脚部(70)の前記足端部(73)との間の距離は、前記第1構成と前記第2構成とにおいて異なる。
【0027】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(60)は、前記コネクタの前記第1端部(60a)から前記第1結合方向(5)に延びる第2突出部(68)をさらに備え、前記複数の支柱(20,40)のうちの1つの支柱(20,40)は、前記コネクタ(60)の前記第2突出部(68)を受け入れるように構成された第2開口部(23,43)を形成し、前記コネクタの前記第2突出部(68)と前記第1通路(500,600)とは、前記第2突出部(68)が前記第1通路(500,600)および前記第2通路(200,300,400)を整合させるべく前記第2開口部(23,43)に位置可能であるように、前記第2開口部(23,43)と前記第2通路(200,300,400)との間の距離に対応する距離分離されている。
【0028】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(80)の前記第2端部(80b)は、球根状部材(86)をさらに備え、前記家具ユニット(10)は、ほぼ平行に延びる1対のレール(92)と、前記レール(92)間に形成された、端部の開口したチャネル(94)と、を備える壁アンカ(90)をさらに備え、前記球根状部材(86)は前記チャネル(94)へと挿入可能であり、前記レール(92)は前記球根状部材(86)を前記チャネル(94)内に把持するように構成される。
【0029】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、前記第1結合方向(5)に延びる第1のねじ切り加工されたセグメント(84)を備え、前記コネクタ(80)の第2端部(80b)は、前記第1結合方向(5)に第2のねじ切り加工されたセグメント(86)を備え、前記第1のねじ切り加工されたセグメント(84)は前記第2のねじ切り加工されたセグメント(86)に対して相補的であり、前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、前記第1端部(80a)と前記第2端部の前記球根状部材(86)との間の距離を調節するように、前記コネクタ(80)の前記第2端部(80b)に対して回転可能である。
【0030】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(80)の前記第1端部(80a)は、別の球根状部材(81)を備え、前記第1端部(80a)の前記球根状部材(81)は、前記フレーム(11)の前記第1ソケット(32)に把持される。
【0031】
いくつかの実施例によれば、前記コネクタ(120)の前記第2端部(120b)は、パイプまたはケーブルを把持するように構成されたブラケット(126)を備える。
いくつかの実施例によれば、家具ユニット(10)は除去可能な仕切り壁(160)をさらに備え、前記除去可能な仕切り壁(160)の第1エッジ(161)は、前記フレーム(11)に沿って延びる前記溝(22,42)に位置可能であり、前記コネクタ(140)の前記第2端部(140b)は、間に凹部(148)が形成された1対の壁(147)を備え、前記凹部(148)は、前記除去可能な仕切り壁(160)の前記第1エッジ(161)を受け入れるように構成される。
【0032】
したがって、家具ユニットを組み立てる方法が提供されてよい。その方法は、複数の基準脚部を構造床上に配置する工程と、水平化された平面を形成するように、前記複数の基準脚部を水平化する工程と、フレーム(11)を前記複数の基準脚部上に位置させる工程であって、前記フレーム(11)は前記水平化された平面と一致する、工程と、1つまたは複数の第2脚部を前記フレーム(11)に対し取り付ける工程と、前記構造床に係合するように、前記1つまたは複数の第2脚部を調節する工程と、を備える。
【0033】
いくつかの実施例によれば、その方法は、上記の家具ユニット組み立てるためのものである。
いくつかの実施例によれば、道具を前記1つまたは複数の脚部へと挿入することによって、前記1つまたは複数の第2脚部を調節する工程と、前記道具に、前記フレーム(11)を通じて延びる通路を通過させる工程と、前記道具にコネクタを通過させ、それによって前記脚部が前記フレーム(11)に対し連結する、工程と、前記脚部を前記道具と係合させる工程と、前記脚部を前記コネクタに対して回転させ、前記フレーム(11)と前記脚部との間の分離を調節する、工程と、をさらに備える。
【0034】
支柱は、一般に、その全長に沿って一定またはほぼ一定の断面を有する。支柱は、押し出された直方体の形態をとってよく、したがって、支柱の断面はほぼ正方形、矩形、丸みを帯びた正方形または丸みを帯びた矩形であってよい。支柱は、典型的には、4つの面と2つの端部とを有し、2つの端部の各々は開口を有する。
【0035】
支柱は、その全長に沿って中空であってよい。これに代えて、支柱は、中実であってよく、また各端部に頂点連結コンポーネントに対する接続を可能とするための開口を有してよい。支柱は一定の断面を有するため、単一部品として支柱を押出すことによって、次いで支柱をユーザが必要とする長さに切断することによって、多くの支柱が形成されることが可能である。支柱の長さはアセンブリのフレームの寸法を決定するため、アセンブリの大きさは、有利には、支柱を所望の大きさに単に切断することによってカスタマイズされることが可能である。
【0036】
支柱は、自身の長さの全体または実質的な部分に沿ったチャネルまたは溝を備えてよい。チャネルまたは溝は、支柱の複数の面のうちの1つまたは複数に位置してよいが、典型的には、支柱のすべての(例えば、4つすべての)長手方向の面に位置する。チャネルまたは溝は、好ましくは、支柱の幅に対して中心に配置される。
【0037】
これによって、支柱は、隣接する接続された支柱によって連続的なチャネルが形成されるように、複数の配向/回転の構成にて接続されることが可能となる。チャネルは、相補的な形状の仕切り壁が支柱の端部の一方からチャネルへと摺動してよいが、側方方向の除去(すなわち、チャネルが位置する支柱の面に対して垂直な方向に引き出されること)に対して固定されるように、断面において蟻継形状であってよい。
【0038】
ユニットは、異なる2種類の支柱、水平支柱(地表に対して平行に延びるユニットのエッジの構築用)および垂直支柱(地表に対して垂直に延びるユニットのエッジの構築用)を用いて構築されてよい。垂直支柱には、家具ユニットの他のフィーチャまたは部品を支持するように、1つまたは複数の固定部材を嵌合するためのホールが提供されてよい(以下のさらなる詳細を参照)。
【0039】
支柱は、典型的には、フレームを形成するのに十分に剛性がありユニットの所望の中身(仕切り壁および任意のドア、引出しまたは棚を含む)を保持するのに十分な強度を有する、軽量材料から形成される(好ましくは、軽量材料から押出される)。そうした材料の例は、アルミニウム、プラスチック(無可塑ポリ塩化ビニル(UPVC)など)またはバイオコンポジットを含む。
【0040】
支柱および頂点連結コンポーネントには、典型的には、支柱と頂点連結コンポーネントとが道具または接着剤を必要とせずに接続されることが可能であるように、相補的なプッシュフィット接続(例えば、プラグとソケットとの接続)が提供される。用語「プッシュフィット」は、本明細書において用いられる際には、組立者による適度な手の圧力により2つのコンポーネント部品間にてなされることが可能である接続を呼ぶ。
【0041】
したがって、支柱および頂点連結コンポーネントは、2つのコンポーネントを、それらがともにそのように固定するまで、ともに単に押すことによってともに接続されることが可能である。そうした固定作用は、コンポーネントをともに保持するように嵌合される干渉を提供するように、スナップフィットまたはクリックフィット作用によって提供されてよい。接続されると、支柱および頂点連結コンポーネントは、簡単に引き離されることはできない。
【0042】
頂点連結コンポーネントは、典型的には、構造においてほぼ立方体または直方体(好ましくは立方体)であってよく、またはほぼ立方体または直方体である。換言すると、連結コンポーネントは、3対の平行な面を有し、面の各対は他の2対の面に対し垂直である/直交する。
【0043】
例えば、頂点連結コンポーネントは、中心部分の直交面に3つ以上のソケットを有する中心部分を備えてよい。3つ以上のソケットは、3つの支柱が互いに垂直に連結部に対し接続されることを可能とする。さらなるソケットが、さらなる支柱の3つ以上のソケットに対する同一線上のまたは垂直な接続を可能とするように提供されてよい。連結部は、支柱をソケットへと方向付けるように、ソケットが位置する凹部を備えてもよい。ソケットは、頂点連結コンポーネントの面に円形開口の形態をとってよい。典型的には、頂点連結コンポーネントは、1つの面が取り除かれた立方体の形態をとってよく、またその5つの面にソケット(および随意で凹部)を有する。
【0044】
これに代えて、頂点連結コンポーネントは、中心部分から直交方向に突出した3つ以上の突起を有する中心部分を備えてよい。その3つの突起は各々互いに垂直であり、その3つの突起のうちの1つと同一直線上のまたは垂直なさらなる突起が提供されてよい。
【0045】
これらの頂点連結コンポーネントは、単一ユニットとして形成されてよく、したがって、突起は中心部分と一体に形成されてよい。これに代えて、連結部は中心ハブを備えてよく、突起は立方体の面の各々に除去可能に取り付けられることが可能である。中心ハブは、立方体の形状であってよい。突起は、例えば、スクリューフィットまたはプッシュフィット接続によって、中心ハブに対し除去可能に取り付けられてよい。これは、様々な形状の連結部(また様々な数の突起を有する)が、2つの異なる製造されたコンポーネント(すなわち、中心ハブおよび突起)のみから形成されることを可能とする利点を有する。頂点連結コンポーネント上の突起は、次いで、支柱の端部における開口に受け入れられることが可能である。
【0046】
プッシュフィット接続構成の実施例は、開口/ソケットへと挿入されることを可能とするものの容易には除去可能でないように形状決定された、柔軟な、変形可能なまたは可撓性の材料から形成されたプラグを備えてよい。例えば、プラグは、テーパーを有する上部とテーパーを有する部分の最大幅未満の幅を有する下部とを有する、複数の柔軟な壁を備えてよい(図9B参照)。したがって、プラグがソケット(例えば、開口)へと挿入されるとき、上部のテーパーを有する形状によって、プラグは、ソケットに入ることが可能であるように形状において変形することが可能となる。上部がソケットを通過すると、プラグは当初の形状に復元し、上部と下部との相対的な幅に起因して、プラグはソケットから簡単に引き出されることができない。
【0047】
したがって、支柱は連結部における開口と係合する突出部を備えてよく、または、支柱は連結部における突出部と係合する開口を支柱の端部に備えてよい。
代替として、ユニットは、支柱と頂点連結コンポーネントとを接続するための両端コネクタを使用してよい。両端コネクタの一端は、頂点連結コンポーネントにおける開口とのプッシュフィット接続を形成するように構成されてよく、他端は支柱の端部における開口とのプッシュフィット接続を形成するように構成されてよい。プッシュフィット接続は、本明細書に記載されるような種類のものであってよい。
【0048】
アセンブリのコンポーネント部品は、典型的には、コンポーネント間に生じるプッシュフィット接続を適切に固定することを可能とするように、0.2mmの公差にて製造される。したがって、コンポーネント部品は、押出成形によって生成されることが可能である。
【0049】
フレーム構造は、フレーム構造を家具アセンブリの個々の区分へと分離するように、仕切り壁によって区分されてよい。仕切り壁は、支柱におけるチャネル/溝によって、4つの接続された支柱(正方形または矩形の開口を形成する)によって形成された空間内に保持される。
【0050】
本発明のアセンブリでは、個々のユニットは、仕切り壁を隣接するユニットと共有する。従来の家具アセンブリでは、個々の箱ユニットが単に互いの隣に配置される。したがって、従来のキッチン家具において各区分を分離する壁の厚さは、本発明のアセンブリにおける厚さの実効的に2倍以上である。したがって、本発明のアセンブリは、従来の家具(例えば、キッチン)ユニットよりも空間効率が良いと考えられる。
【0051】
仕切り壁または支柱には、家具ユニットの他のフィーチャまたは部品を支持するように、1つまたは複数の固定部材が嵌合してよい。例えば、支柱には、ドア、棚または引出がアセンブリ内のユニットに嵌合するまたはそのユニットに存在することを可能とするように、ドアヒンジ、シェルフサポートまたは引出しランナが嵌合してよい。
【0052】
フレームには、1つまたは複数の垂直に調節可能な支持部材(例えば、足)が嵌合してよい。各支持部材の高さは、フレームが水平となることを確実にするように、個々に上下に調節されることが可能である。頂点連結コンポーネントの立方体構造に起因して、構築されると、フレーム内のすべての支柱がフレームにおける他の支柱に対し垂直または平行である。したがって、フレームの基部における支柱が水平であると、アセンブリのすべての面も水平となる。用語「水平」は、本明細書において用いられる際には、重力に対しほぼ垂直である平面を参照し得る。これに代えて、用語「水平」は、部屋の他のフィーチャに対し得る(すなわち、0°または180°に)。
【0053】
垂直に調節可能な支持部材は、相補的なねじ山を各々有する上要素と下要素とを備えてよい。したがって、垂直に調節可能な支持部材の高さは、上要素と下要素との相対的な回転によって変化することが可能である。好ましくは、下要素は、垂直に調節可能な支持部材がユニットのフレームに対し取り付けられたとしても要素が互いに対し回転することが可能であるように、上要素と下要素とがともに接続されるときにアクセス可能であり道具(スクリュードライバなど)と係合することが可能である形態(例えば、六角形の凹部、十字形の凹部または直線のスロット)を備える。
【0054】
垂直に調節可能な支持部材の使用は、家具ユニット用の水平化システムを提供する。足は、水平基準を提供するように調節される。支柱同士は互いと90°の角度にて接続するため、支柱の基部「基準」層が水平であると、残りの支柱およびしたがって仕切り壁がすべてほぼ垂直または水平となる。
【0055】
フレームは垂直であるように構築されるが、家具ユニットが設置される部屋における壁は、完全に垂直ではない場合がある。したがって、家具ユニットの後部と壁との間に空隙が提供され得る。空隙の大きさは、家具ユニットの壁に向かうまたは壁から離れる移動によって調節可能である。したがって、家具ユニットは、壁と接触して接続されないまたは配置されないため、形状壁における不完全性が家具ユニットに伝達しない。これは、ユニットが、ユニットの設置に続いて他の物体(例えば、ケーブル、パイプなど)が搭載されたまたは取り付けられた壁に対し設置されることが可能であり、これらが壁とユニットとの間の空隙に位置するという利点も有する。
【0056】
ユニットは、後部スクリーン(「水はね防止体」とも呼ばれる)も備えてよい。スクリーンは、スクリーンの後方の壁に対するアクセスを可能とするように、ユニットに対しヒンジ式に接続されてよい。これに代えて、水はね防止体は、調理台の直立部における実溝に着座してよい。水はね防止体は、水はね防止体の頂部をフレームの支柱に対し固定するクリップ(好ましくは、バネ荷重クリップ)により頂部にて定位置に保持されてもよい。したがって、ユニットは、ユニットの後部と壁との間に間隙または空隙が存在するように設置されてよい。典型的には、壁は、壁に搭載されたパイプ、電気ケーブルおよび他の導管を有してよい。したがって、水はね防止体は、これらのパイプ/ケーブル/導管を、それらが通常の使用時に見えないように覆う。これに代えて、スクリーンは、スクリーン後方のエリアに対するアクセスまたはスクリーンの再配置を可能とするように、アセンブリの1つまたは複数の支柱に対し除去可能に接続されてよい。
【0057】
ユニットは、ユニットを壁に対し固定するための1つまたは複数のアンカアセンブリをさらに備えてよい。アンカアセンブリは、支柱および連結部のアセンブリによって得られた垂直構造を歪めることなくユニット用の支持部を提供するように設計され/選択される。
【0058】
したがって、アンカアセンブリは、好ましくは、自身の形状を歪めることなくユニットに対する支持部を提供するように配置されることが可能であるよう、調節可能である。アンカアセンブリは、例えば、摺動可能な球体-ソケット連結部により、複数の方向に調節可能であってよい。摺動可能な球体-ソケット連結部では、球体は、好ましくは、ソケットを提供する長尺状チャネルを有するアンカレールに沿って側方方向に摺動可能であり、さらにソケット内にて旋回可能である(図12A図12B図12C参照)。
【0059】
クリップは、フレキシブルな管またはパイプがユニットに対し取り付けられることを可能とするように、ユニットの後部に対し(支柱に対しまたは連結に対し)取り付けられてよい。
【0060】
本発明は、上記の家具ユニットを構築する部品のキットも提供する。キットは、本明細書に記載される1つまたは複数の支柱と、本明細書に記載される1つまたは複数の頂点連結コンポーネントと、本明細書に記載される1つまたは複数の仕切り壁と(また、随意では本明細書に記載される1つまたは複数の両端コネクタと)を含む。キットは、本明細書に記載されるおよび/または複数の家具ユニットのアセンブリを構築するのに適した、アセンブリの他のコンポーネントをさらに備えてよい。
本発明は、これより図1図24に示される特定の実施例を参照することによって記載される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明の一実施形態に係る、家具ユニットから構築された、部分的に組み立てられたキッチンアセンブリの図。
図2】本発明の家具ユニットを備える、構築されたキッチンアセンブリを示す図。
図3】本発明に係る、単一の家具ユニットを示す図。
図4】本発明の家具ユニットの構築に用いる支持支柱の等角図。
図5図4に示される支持支柱の断面図。
図6】本発明の家具ユニットの構築に用いる正方形支柱の等角図。
図7図6に示される正方形支柱の断面図。
図8A】1つの実施例における頂点連結コンポーネントとして機能する角部部品を示す図。
図8B図8Aに示される角部部品用のエンドキャップを示す図。
図9A】両端コネクタの等角図。
図9B図9Aに示される両端コネクタの側面図。
図10A】脚部の上部の等角図。
図10B】脚部の下部の等角図。
図11】頂点連結コンポーネント、脚部の上部および下部の例示的な配列を示す図。
図12A】家具ユニットを壁に対し固定するためのアンカ結合システムのコンポーネントを示す図。
図12B】家具ユニットを壁に対し固定するためのアンカ結合システムのコンポーネントを示す図。
図12C】家具ユニットを壁に対し固定するためのアンカ結合システムのコンポーネントを示す図。
図13】頂点連結コンポーネントおよびアンカ結合システムの例示的な配列を示す図。
図14】パイプコネクタの斜視図。
図15図14に示されるパイプコネクタの側面図。
図16】ケーブルコネクタの斜視図。
図17図16に示されるケーブルコネクタの側面図。
図18】除去可能な仕切り壁を固定するためのコネクタの断面図。
図19】コネクタに嵌合する除去可能な壁を固定するための4つのコネクタを有する、除去可能な仕切り壁の断面図。
図20】両端コネクタの別の実施例の斜視図。
図21図20に示される両端コネクタの側面図。
図22】壁アンカの別の実施例の側面図。
図23】脚部コネクタの別の実施例の斜視図。
図24図23に示される脚部コネクタを含む脚部配列の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0062】
図1および図2は、本開示に係る複数の家具ユニット(10)を備えるアセンブリを示す。より詳細には、図1は部分的に組み立てられたキッチンの斜視図であり、一方、図2は本明細書に記載されるユニットから作られた完全に組み立てられたキッチンである。
【0063】
図3に示されるように、単一のユニット(10)は、複数の角部部品(30)によって接続された複数の長尺状の支柱(20,40)からなるフレーム(11)とそのフレーム構造内に保持されたパネル(12)とから形成される。角部部品(30)は、「頂点連結コンポーネント」または「ハブ」とも呼ばれ、一方、パネルは「仕切り壁」とも呼ばれる。
【0064】
例示的なユニット(10)は、ユニット(10)の家具コンポーネントを互いに接続するためのコネクタを備える。コネクタは、コンポーネントをフレーム(11)に対し接続するように、またはフレーム(11)のコンポーネント同士を互いに接続するように用いられる。コネクタは、第1結合方向(5)にてフレーム(11)によって受け入れられる。
【0065】
以下に説明する実施例によれば、コネクタは、支柱と角部部品とを接続するための両端コネクタとして、足をフレームに対し(すなわち、支柱または角部部品に対し)接続するための脚部として、壁アンカをフレームに対し接続するための球体結合器として、ユーティリティをフレームに対し接続するためのブラケットとして、提供される。すなわち、本開示に係るコネクタは、家具ユニットのモジュール式システムのコンポーネントの接続を可能とする。
【0066】
図4図5図6および図7は、異なる種類の支柱20,40の2つの実施例を示す。矩形プロファイル(または「断面」)を有する支柱20が図4および図5に示され、一方、ほぼ正方形プロファイルを有する支柱40が図6および図7に示される。図4および図6は、図4および図6に示される支柱20,40の斜視図を示し、一方、図5および図7は、支柱20,40のプロファイルを示す断面図である。
【0067】
これらの支柱は、例えば、水平支柱と垂直支柱との両方として用いられる。図4および図5の支柱20は、支持支柱として用いられてよい。
支柱は、支柱が角部部品(30)に対し接続される(コネクタにより)ことを可能とするように、各端部に開口(21,41)を有する。適切には、支柱20,40は、以下に記載されるコネクタを受け入れるように構成されたソケット25,45を形成し、そのコネクタによって支柱と角部部品とが接続される。コネクタは、支柱20,40の内側に形成されたキャビティ250,450へと受け入れられる。すなわち、支柱壁29,49は、支柱内にキャビティ250,450を形成する。
【0068】
支柱の角部は、中空内部であり、中空内部を有する。支柱は、例えば押出UPVCによって形成される。
溝22,42は、支柱に沿って形成される。溝22,42は、1対の溝壁28の間に形成される。
【0069】
本実施例によれば、各支柱には4つの溝が提供される。より詳細には、溝は支柱の各側面に形成される。これらの溝は、パネルが挿入されることが可能であるチャネルと、以下に記載される両端コネクタ(50)または脚部などのコネクタ用のソケットとの両方として機能する。
【0070】
溝22,42は、支柱の側面(または「表面」)に開口220,420を形成する。
溝は、溝に受け入れられる突出部が係合することによって溝に保持され得るように、支柱の表面に向かって狭くなる。本実施例によれば、溝は蟻継形状を有する。
【0071】
支柱は、さらにホール(23,24,43)を有してよい。複数のホール23,43のうちのいくつかは、溝22,42に形成され、一方、他のホール24は支柱の側面に形成される。これらのホールは、特に側面にあるものは、引出しランナ、シェルフサポートおよびドアヒンジなどの付属品がフレームに対し固定されることを可能とするように用いられてよい。
【0072】
ホールは、支柱20,40を通って延びる通路200,400が形成されるように、支柱の反対の面に対になって配列される。すなわち、通路は1つのホールから反対の面に形成された別のホールまで延びる。
【0073】
図8Aに示されるように、角部部品(30)は、構造において立方体であって中空の立方体包装(31)の形態をとり、立方体の複数の面(34)のうちの1つが取り除かれている。角部部品も、UPVCから形成される。立方体の5つの面には、プッシュフィット接続を可能とするべく支柱を正しい配向(角部部品に対し)に位置させることを補助するように、正方形の凹部(32)が提供される。角部部品の5つの面には、両端コネクタ(50)の端部を受け入れるためのソケットとして作用する開口部(33)も各々提供される。立方体の開いた面には、エンドキャップ(35)(図8Bに示される)も提供される。エンドキャップ(35)には、支柱(20,40)を立方体角部部品(30)の第6の面に対し接続することが必要であるか否かに応じて、開口部が提供されてよく、または提供されなくてよい。
【0074】
両端プッシュフィットコネクタ(50)は、支柱と角部部品とを接続するように用いられる。両端プッシュフィットコネクタの一方は、支柱の端部に開口を有するプッシュフィット接続を形成するように形状決定され、一方、他端は角部部品(30)とのプッシュフィット接続を形成するように形状決定される。支柱は、典型的には、支柱の端部へと挿入された両端プッシュフィットコネクタを有する単一のコンポーネントとしてユーザに供給される。したがって、組み立てる際には、コネクタ(支柱へと挿入される)と角部部品との間のプッシュフィット接続しか必要としない。
【0075】
両端コネクタ(50)の一例が、図9Aおよび図9Bに示される。両端コネクタ(50a)の第1端部は、角部部品(30)における開口部(33)とのプッシュフィット接続を可能とするように構成され、一方、他端(50b)は、支柱における端部開口(21,41)へと嵌合するべく摺動可能に受け入れられることが可能であるように構成される。コネクタは、支柱(22,42)における溝に対し相補的に形状決定された凹部(53)も有する。コネクタには、正しい回転配向にて支柱と角部部品とが互いに接続されることを確実にすべく、角部部品(30)上の正方形の凹部(32)と係合可能であるように形状決定された、上昇したプラットフォーム(54)も提供される。
【0076】
角部部品(30)にプッシュフィット接続を提供するクリップ(51)の構造は、図9Bにおける側面図からより明らかに見られる。クリップは、リングに配列された6つの湾曲した壁部材を備える。各壁部材は、柔軟な材料(柔軟プラスチック材料など、例えば、UPVC)から形成され、コネクタの残り部分と一体に形成される。壁部材は、下部とテーパーを有する上部とを備える。テーパーを有する部分の最大幅は、下部の幅よりも大きく、「肩部」が下部と上部との境界に存在する。クリップは、角部部品(30)における開口(33)へと挿入されることが可能である。壁部材の柔軟性、壁部材のテーパーを有する上部の壁部材のリング配列に起因して、クリップ(51)が開口部(33)へと挿入されるように、開口部のエッジは壁部材をリングの中心に向かって内側に変形させる(リングの直径が減少し、その結果、クリップ(31)が開口部(33)を通じて嵌合することが可能であるように)。壁部材の上部が開口部(33)を通過する(また、開口部の側壁からの圧縮力がもはや存在しない)と、壁部材は自身の当初の位置に復元する。壁部材の上部と下部との境界に肩部が形成されることに起因して、コネクタ(50)は、次いで、コンポーネントを引き離すことによって、支柱(20,40)から簡単に取り除かれることが可能である。コネクタ(50)を角部部品(30)から解放するように、道具が提供される。
【0077】
コネクタはまた、両端コネクタ(50)と支柱(20,40)との間のプッシュフィット接続を提供するためのさらなるクリップを備える。このさらなるクリップは、外面に突出部(52b)を有する可撓性のフラップ(52a)の形態をとる。フラップの静止状態では、突出部(52b)は、コネクタ(50)が支柱(20,40)の端部開口(21,41)へと挿入されるのを防止する。突出部(52b)は、コネクタの表面に屹立するように付勢される。組立時、ユーザは、コネクタ(50)が支柱の端部開口(21,41)へと挿入されることを可能とするように、突出部(52b)を内側に押し込むことが可能である。突出部(52b)が支柱(20,40)におけるホール(23,43)と整合するように、コネクタ(50)が端部開口(21,41)へと十分な距離挿入されると、可撓性のフラップは、コネクタを支柱(23,43)へと固定するように、突出部を支柱(23,43)におけるホールへと付勢する。
【0078】
したがって、ユーザがフラップ(52b)を押下すると同時に支柱(20,40)とコネクタ(30)とを互いから引き離すことなく、コネクタ(50)が支柱(20,40)から取り除かれることは不可能である。
【0079】
フレーム構造は、直方晶または正方晶の格子構造に基づき、角部部品は格子点に位置する。様々な形状および大きさのフレーム構造が、長さが変化する支柱と角部部品との相互接続によって形成されることが可能である。
【0080】
矩形または正方形を形成する4つの接続された支柱と4つの接続された角部部品とからなる各組では、パネルはフレーム構造の矩形の内側に位置することが可能である。支柱はまた、支柱の1つまたは複数の面に、実質的に自身の長さの全部に沿った連続した溝またはチャネルを有する。矩形または正方形をフレーム構造内に形成するように繋げられた1組の4つの支柱では、溝またはチャネルは、フレーム構造における支柱の内側のエッジのまわりに連続したチャネルを形成するように、フレーム構造に整合する。
【0081】
家具ユニットの組立中、1組の3つの支柱は、角部部品および接続部を用いてともに接続される。パネルは、次いで、フレーム構造を別々のユニットへと区分するように、この連続したチャネル内に配置される。第4の支柱は、次いで、パネルを4つの支柱によって形成された空間内に保持するように接続されることが可能である。
【0082】
単一のユニットでは、8つの支柱が、直方体フレーム(図3に示されるような)を生成するように8つの角部部品を用いてともに接続されることが可能である。フレームによって形成された面の内側にて、パネルはユニットの面を形成するように位置する。単一のユニットでは、2つの側部パネル、底部パネルおよび後部パネルが存在する。ドアまたは引出しによって覆われた直方体の前面は開いたままであり、上面は開いたままであり従来の調理台(110)によって覆われる。ドア用のヒンジまたは引き出し用のランナは、側部パネルに対し固定されることが可能である。
【0083】
複数のユニットは、4つ以上の支柱を角部部品に対し接続することによって、それによって2つ以上の接続されたユニットを形成する接続されたフレームを生成するように、単一のフレームから構築されることが可能である。各ユニットが形状において直方体として見られる場合、各ユニットは、共有された面を有することによって、隣接するユニットに対し接続される。
【0084】
この場合、単一の側部パネルが、2つの隣接したユニット用の面として作用する。したがって、単一のパネルは、2つの隣接したユニットにおけるドア、ヒンジまたは棚を支持するように、ドアヒンジ、引出しランナおよび/またはシェルフサポートを各面に有してよい。
【0085】
図10Aおよび図10Bと、図11とは、フレームに対し取付可能な調節可能脚部を示す。ユニットが傾斜しているまたは平坦でない床面に設置されるとき、調節可能脚部の高さは、フレームが水平となるのを確実にするように、上下に変化可能である。
【0086】
調節可能脚部は、上部(60)および下部(70)から形成される。下部(70)は、直立したねじ切り加工されたシャフト(見えない)と内部にねじ切り加工されたスリーブ(74)とを有する基部(73)を備える。下部のねじ切り加工されたシャフトは、ねじ切り加工されたスリーブ(74)へとねじ固定されることが可能であり、したがって、脚部の高さは、これらのコンポーネントの回転によって調節されることが可能である。固定ナット(69)も直立したねじ切り加工されたシャフトへと提供され、固定ナット(69)もまたねじ切り加工されている。スリーブ(74)の頂部にはまた、ユーザがスクリュードライバなどの道具を用いてスリーブ(74)を基部(73)に対し回転させる(それによって足の高さを変化させる)ことを可能とするように、六角形の凹部(78)を備えるボルトが提供される。これによって、脚部が角部部品に対し接続されたとしても、脚部の高さが調節されることが可能となる。
【0087】
上部(60)は、肩部(見えない)が位置する管状部(65)を備える。したがって、上部(60)は足の下部(70)を受け入れることが可能であり、管状部(65)内の肩部は、上部(およびその上部に接続されたフレーム/ユニット)を支持するように下部の上に着座する。上部(60)は、足を角部部品(30)に対し接続するように、プッシュフィットクリップも備える。クリップは、支柱におけるクリップと同一の構造であり、したがって、足は簡単なプッシュフィット接続によってフレーム内の角部部品(30)に対し接続されることが可能である。
【0088】
これに加えて、調節可能足の上部には、足がエッジから距離を置いてフレームの基部に対し接続されることが可能であるように、スペーサが提供されてよい。これによって、ユーザがユニットの近くに(すなわち、ユーザのつま先がユニットの前部に当たらずに)立つことを可能とするように、キッチンのキックボード台座パネルが嵌合することが可能となる。
【0089】
水はね防止スクリーンが、1つまたは複数の位置にてフレームに対しヒンジ式に接続される。
典型的には、家具ユニットは空隙がユニットの後部と壁との間に存在するように設置されるため、フレームの形状を歪めることなく、家具ユニットの頂部に対する支持を提供するように、アンカ結合システムが存在する。アンカ結合システムは、摺動可能な球体-ソケット結合配列を備える。アセンブリの球体部(84)は、ねじ切り加工されたシャフト(86)に対し接続された球状端部(88)を備える。ねじ切り加工されたバレル(86)は、球体部(84)がねじ切り加工されたボルト(84)によってフレームに対し固定されることを可能とする。アルミニウムアンカレール(91)が、壁に対し取付けられる(ねじ穴(93)を用いて)。アンカレールは、スロットを形成するように、2つの湾曲した直立壁(92)を備える。スロットは、球体部の球状端部(88)がレール(91)の端部にてスロットへと挿入されることが可能であるように、しかしながら2つの湾曲した直立壁(92)間の間隙から引かれることができないように、寸法決定される。したがって、アンカ球体結合配列は、ソケット内における球体の側方移動(すなわち、壁に沿って左から右)、またソケット内の球体の旋回移動(上下および左右)も可能とする。ユニットと壁との間の可変の距離は、ねじ切り加工されたボルト(84)をねじ切り加工されたバレル(86)へと様々な程度にねじ固定することによって構成される。したがって、アンカ結合システムの調節可能性は、フレームを歪める方向に力を加えることなく、アセンブリに対する支持を提供することが可能である。したがって、フレームの形状は歪められない。図12A図12B図12Cおよび図13は、アンカ結合システムを示す。
【0090】
家具ユニットには、調理台(110)が提供されることも可能である。そうした調理台は周知であり、本発明の家具ユニットのフレームに対し、下側面から調理台を設置するための従来の手段を用いて固定されることが可能である。
【0091】
アセンブリのコンポーネント部品は、コンポーネント間に生じるプッシュフィット接続を適切に固定することを可能とするように、0.2mmの公差にて製造される。
コンポーネントは、ユーザの美的要求に適するように、複数の色、材料および仕上げにて提供されることが可能である。
【0092】
キッチンユニットの構築のため、基部を提供するように、まず基部フレーム(すなわち、台座)が支柱と角部部品とから構築される。台座における支柱には、4つ以上の調節可能脚部が支柱の下側に提供される。脚部は、台座が水平になるように調節される。台座が水平になると、基準基部構造が形成され、さらに支柱が台座に対し垂直に接続されることが可能である。
【0093】
したがって、フレームは台座から上に向かって組み立てられる。フレームが構築されると、パネルは、4つの支柱によって形成された正方形/矩形開口内に配置されることが可能である。最後に、引出しランナ、ドアヒンジ、シェルフサポートおよび他の取付品が、引出し、ドア、棚および他の所望のコンポーネントの接続を可能とするように、フレームに対し固定されることが可能である。
【0094】
本明細書に記載される本発明のユニットから作られた完全に組み立てられたキッチンが、図2から見られる。図1は、家具ユニットのコンポーネント部品がより明らかに見られるように、部分的に組み立てられたキッチンを示す。
【0095】
したがって、本発明は、モジュール式フレームベースの家具アセンブリおよびモジュール式フレームベース家具アセンブリを構築する方法を提供する。
図13は、図12A図12B図12Cの壁アンカの分解図である。
コネクタ80が2部品にて提供される。すなわち、コネクタ80は、別々に提供される第1端部80aと第2端部80bとを備える。第1端部80aは、第1球根状部材81と突出部84とを備える。突出部84は、第1球根状部材81の端面85から第1結合方向5に延びる。本実施例によれば、突出部84にはねじ切り加工されたセグメントが提供される。より詳細には、コネクタ80の第1端部80aは、本実施例に従うねじ切り加工されたボルトとして提供される。
【0096】
第1端部80aおよび第2端部80bは、相補的な結合フィーチャによって接続される。適切には、第1端部80aは第1のねじ切り加工されたセグメント84を備え、第2端部はねじ切り加工されたセグメント86を備え、ここで第1のねじ切り加工されたセグメント84と第2のねじ切り加工されたセグメント86とは相補的である。本実施例によれば、第1端部80aは、ねじ切り加工された突出部84を備え、第2端部80bは、プローブ84が受け入れられるねじ切り加工された凹部86を備える。ねじ切り加工された突出部84は、ねじ切り加工された凹部86へと、第1結合方向5にて受け入れられる。
【0097】
第1端部80aおよび第2端部80bは、コネクタ80の長さが第1の長さと第2の長さとの間において調節可能であるように(ここで、第1の長さは第2の長さとは異なる)、調節可能に結合される。第1端部80aを第2端部80bに対して適切に回転することによって、ねじ切り加工された突出部84はねじ切り加工された凹部86に移動し、コネクタ80の第1端部80aと第2端部80bとの間の距離を調節する。
【0098】
使用時、コネクタ80は、家具ユニットと構造壁または他の支持フィーチャとが分離するのを防止する。特に、コネクタ80は、第1結合方向5に変位している(すなわち、壁または他の支持フィーチャから離れている)家具ユニットに抵抗する。
【0099】
代替の頂点連結コンポーネント30が図13に示され、頂点連結コンポーネント30のソケット35は、ソケット35に対応する開口33を形成する。すなわち、この実施例の正方形ソケット35は、キャビティ350に対し接続する正方形の開口320を頂点連結コンポーネント30内に形成し、一方、図8A図8Bの実施例によれば、円形開口33が形成される。
【0100】
第1端部80aは、頂点連結コンポーネント30に対し結合される。本実施例によれば、第1端部80aは、例えば、取り除かれた面を通じて、第1結合方向5にて、頂点連結コンポーネント30へと嵌め込まれる。突出部84は、突出部が頂点連結コンポーネント30から延びるように、複数のソケット32のうちの1つへと第1結合方向5にて挿入される。
【0101】
頂点連結コンポーネント30の壁39の内部表面390によって範囲を定められたキャビティ350は、第1球根状部材81を受け入れるように構成される。壁39は、第1球根状部材81を把持するように構成され、したがって、第1端部80aが頂点連結コンポーネント30の開口32から引かれることを防止する。すなわち、第1球根状部材81は、壁39の内部表面390に接して位置する。
【0102】
第2端部80bは、壁アンカ90に対し結合される。特に、壁アンカ90は、間に端部の開口したチャネル94を形成する1対のレール92を備える。チャネル94は、コネクタ80の第2端部80bの第2球根状部材88を受け入れるように構成され、第2球根状部材88は開口端のうちの1つを通じてチャネル94へと嵌め込まれてよい。
【0103】
レール92は、チャネル94内に位置する球根状部材88を把持するように構成される。特に、レール92は、球根状部材88がチャネル94から引かれるのを防止する。
第1球根状部材81が頂点連結コンポーネント30によって把持され、第2球根状部材88が壁アンカ90によって把持されると、コネクタ80は頂点連結コンポーネント30とアンカ90とを結合する。この接続は、コネクタ80の頂点連結コンポーネント30の周りおよび壁アンカ90の周りの回転が可能であるように、両端にて関節を有する。
【0104】
図14および図15は、パイプコネクタ120を示す。より詳細には、図14はパイプコネクタ120の斜視図であり、一方、図15はパイプコネクタ120の側面図である。
パイプコネクタ120は、第1端部120aと第2端部120bとを備える。突出部124は、第1端部120aの端面125から第1結合方向5に延びる。突出部124は、フレーム11の開口部23,24,43に係合するように構成され、その結果、コネクタ120をフレーム11に対し結合する。
【0105】
パイプコネクタ120は、ブラケット126を備える。ブラケット126は、パイプ(例えば、水またはガスを搬送するためのパイプ)に対し、そのパイプを保持するように取付可能であり、その結果、使用時にそのパイプを家具ユニット10に対し結合する。
【0106】
図16および図17は、ケーブルコネクタ120を示す。ケーブルコネクタ120は、パイプコネクタ120と類似しているため、詳細な記載は省略する。ケーブルコネクタ120は、ケーブルコネクタ120のブラケット126が、湾曲したブラケットよりはむしろ、直立端部を有する真っ直ぐな棚部分を備える点において、パイプコネクタ120とは異なる。
【0107】
図18および図19は、仕切り壁コネクタ140および除去可能な仕切り壁160を示す。仕切り壁160は、家具ユニットの任意の壁であってよく、前面または側面または後面を形成する。例えば、除去可能な仕切り壁160は、構造壁およびユーティリティが後方に位置する後部パネルであってよい。
【0108】
仕切り壁コネクタ140は、除去可能な仕切り壁160を、フレーム11によって形成される複数の開口のうちの1つに固定するように構成される。特に、除去可能な仕切り壁160は、溝22,42のうちの1つに位置可能であるエッジ161を備える。仕切り壁コネクタ140も溝22,42に位置する。コネクタ140は、除去可能な仕切り壁160を固定するように、同一のもしくは隣接した溝に、または開口の反対の面にある溝に位置してよい。
【0109】
適切には、除去可能な仕切り壁160は、コネクタ140および仕切り壁160が開口へと嵌合するように、寸法決定されてよい。
仕切り壁140は、第1端部140aと第2端部140bとを備える。第1端部140aは、端面145から第1結合方向5に延びる突出部144を備える。突出部144は、溝22,42が突出部144を把持するように、溝22,42に位置可能である、ほぼ矩形の外周146を形成する。
【0110】
コネクタ140の第2端部140bは、間に凹部148が形成された1対の壁147を備える。凹部は、除去可能な仕切り壁160の第1エッジ161を受け入れるように構成される。
【0111】
図20および図21は、両端コネクタ50の別の実施例を示す。図20はコネクタ50の斜視図であり、一方、図21はコネクタ50の側面図である。
コネクタ50は、第1端部50aと、その反対にある第2端部50bとを備える。
【0112】
第1端部50aは、端面55から第1結合方向5に延びる突出部54を備える。突出部54は、ほぼ矩形の外周56を形成する。
第1端部50aは、第1結合方向5に延びる1対のクリップ51を備える。クリップ51は、コネクタ50の反対側同士に形成され、各クリップは凹部53の一部と突出部54の断面部分とを通じて延びる。第1クリップ51の可撓性部材51aは凹部53において延びており、一方、フック51bは第1結合方向5に関して突出部の前に位置する。
【0113】
コネクタ50の第2端部50bは、テーパーを有する。すなわち、コネクタ50の第2端部50bは、第1端部50aまたは第1端部50aと第2端部50bとの間の区画よりも、狭くなるまたは小さくなる。本実施例によれば、第2端部50bは線形のテーパーを有し、すなわち、第2端部50bの側面は真っ直ぐであるが、第2端部50bが第2結合方向15にてテーパーを有するように傾斜している。
【0114】
図21に示されるように、コネクタ50は、コネクタを通じて延びる通路500を形成する。通路500は、第1端部50aから第2端部50bまで延びる。特に、通路500は、突出部54に形成された第1開口部502と第2端部50bに形成された第2開口部504との間に延びる。対応する通路が、図8Aおよび図8Bのコネクタ50に形成されることが可能であるが、示されない。
【0115】
いくつかの実施例によれば、通路500の1つ以上のセグメントは、相補的なねじ切りを有するプローブを受け入れるように、ねじ切り加工される。
図22は、図12A図12B図12Cおよび図13のものと同様の壁アンカの別の例を示す。
【0116】
図22に係る例示的な壁アンカは、図13のものに対応する、頂点連結コンポーネント30と壁アンカ90とを備える。頂点連結コンポーネント30と壁アンカ90とは、図12および図13のアンカコネクタ80と類似するアンカコネクタ80によって結合される。
【0117】
しかしながら、図22のアンカコネクタ80は、コネクタ80の第1端部が図11に示される脚部60に対応する点において異なる。適切には、アンカコネクタ80の第2端部80bには、脚部60を通じて延びる通路600のねじ切り加工されたセグメントに対し相補的である、ねじ切り加工されたセグメント86が提供される。すなわち、第2端部80bは、脚部60のねじ切り加工された通路600へと受け入れられるねじ切り加工されたプローブ86を備える。ねじ切り加工されたプローブ86は、第1結合方向5にて通路600へと受け入れられる。
【0118】
アンカコネクタ80は、図13に関して前に記載したように、壁アンカ90に対し接続される。すなわち、球根状部材88は、チャネル94の開口端のうちの1つを通じてチャネル94へと嵌め込まれ、壁アンカ90の壁92によってチャネル94に把持される。
【0119】
図22によれば、アンカコネクタ80は、第1結合方向5にて頂点連結コンポーネント30に対し接続される。より詳細には、脚部60の第1端部60aに対応するアンカコネクタの第1端部80aは、頂点連結コンポーネント30の対応するソケットへと挿入される。脚部60に提供された任意選択のクリップ61は、頂点連結コンポーネント30と脚部60とをともに固定する。
【0120】
図23および図24は、脚部60の別の実施例を示す。特に、図23は脚部60の斜視図であり、一方、図24は脚部60、支柱20および足70の例示的な配列を示す。
脚部60は、図10A図11および図22の脚部と同様である。しかしながら、図23および図24の脚部は、脚部60をフレーム11に対し接続する異なる係合フィーチャが提供される点において、前の図面に関して記載された脚部とは異なる。前に記載された脚部は、頂点連結コンポーネント30に対し接続するように構成されている一方、図23および図24に示される脚部60は、支柱20,40に対し接続されるように構成されている。
【0121】
脚部60は、脚部60の端面65から延びる突出部64を備える。突出部は、支柱22,42の溝22,42に対し相補的に形状決定される。本実施例によれば、突出部64は、一般に矩形の外周66を形成し、したがって、2つの構成(または支柱に対する配向)において溝へと挿入可能である。すなわち、突出部64は、溝へと嵌合するように溝と整合される。
【0122】
本実施例によれば、溝は蟻継形状の凹部を形成し、突出部はその溝へと嵌め込まれ、溝に把持される。
脚部60は、脚部60を通じて延びる通路600を形成する。通路600は、脚部60の片方側にある第1開口602から、脚部60の他方側にある第2開口604まで延びる。特に、第1開口602は第1端部60aに形成され、一方、第2開口604は第2端部60bに形成される。本実施例によれば、第1開口602が突出部64に形成される。
【0123】
足70は、第1結合方向5にて通路600へと受け入れられる。特に、脚部70のねじ切り加工されたプローブは、脚部70の第2端部60bにおける開口604を通じて受け入れられる。したがって、足70は、通路600のねじ切り加工されたセグメントへと挿入され、それによって脚部60に対し結合される。
【0124】
第2突出部68は、突出部64から延びる。第2突出部68は、第2開口部と係合するように構成される。本実施例によれば、第2開口部は、支柱の開口部23,43のうちの1つとして提供され、また支柱の開口部23,43のうちの1つに対応する。すなわち、脚部60は、支柱20,40に嵌合し、突出部64は溝へと挿入可能であり、第2突出部68は開口部23,43(第2開口部とも呼ばれる)へと挿入可能である。
【0125】
第2突出部68は、脚部60を通じて延びる通路600の第1開口602から、支柱の1対の開口部23,43間の距離に対応する距離離間している。したがって、第2突出部68を第2開口部23に(すなわち、その1対の開口部のうちの一方の開口に)位置させることによって、その対の他の開口23が第1開口602と整合される。したがって、脚部60を通じて延びる通路600と支柱を通じて延びる通路200とが整合される。
【0126】
コネクタの突出部をフレームの第1ソケットの開口へと受け入れることによって、コネクタをフレームに対し位置させる。特に、非円形の外周を形成する突出部と対応する第1ソケットとを提供することによって、突出部は、不連続の配向にて第1ソケットの開口へと挿入可能である。
【0127】
コネクタのソケットへの挿入時にコネクタの端面がフレームに対し当接するように、コネクタおよびフレームを構成することによって、コネクタが位置し、さらなる挿入が防止される。したがって、端面はコネクタの耐力面を形成してよい。
【0128】
第1クリップは、フレーム内の内部キャビティの範囲を定める壁に引っ掛かり、その結果、コネクタがフレームから分離するのを防止する。同時に、コネクタは、フレームを第1クリップの保持部から解放するように第1クリップを曲げることによって、フレームから取外し可能なままである。
【0129】
第1クリップと同様に、第2クリップは、コネクタを支柱に対し固定するように支柱の壁に引っ掛かるフックを備える。同時に、コネクタは、フレームを第2クリップの保持部から解放するように第2クリップを曲げることによって、支柱から取外し可能なままである。第2クリップへのアクセスは、第2クリップが位置する開口部を通じて提供される。開口部は支柱の外側表面まで広がるため、第2クリップは支柱を解放するように曲げられることが可能である。
【0130】
家具ユニットの脚部は、フレームとコネクタとを通じて挿入される道具によって調節可能である。すなわち、道具は、脚部と係合するように、フレームとコネクタとを通じて延びる通路を通じて嵌め込まれる。適切には、これによって、脚部への直接のアクセスがなくても、脚部の長さを調節することが可能となる。家具ユニットは一から組み立てられ得るため、特定の脚部はアクセスするのが困難な位置に位置する場合がある。特に、壁または角部に置かれた脚部に対して、アクセスは、したがって、フレームとコネクタとを通じて延びる通路を利用することによって改良されてよい。
【0131】
コネクタの第2突出部は、第2突出部をフレームの第2開口に位置させることによって、フレームを通じる通路をコネクタを通じる通路と整合することを補助し得る、位置フィーチャである。特に、コネクタが、長尺状ソケットを提供する溝を取り付けるように構成されるところでは、そうでなければ正確な整合が達成困難であり得る。
【0132】
家具ユニットは、関節を有する接続によってアンカされる。すなわち、コネクタの球根状部材は、壁アンカに把持され、その結果、家具ユニットの精密な整合から独立した関節を有する接続(または「球体結合器」)と、家具ユニットがアンカされる構造壁とを提供する。建物は、傾斜、沈下または変形した壁を有することが知られているため、したがって、家具ユニットが、変形した壁の結果として傾いていることなくアンカされることを確実にする。
【0133】
長さ調節コネクタをフレームと壁アンカとの間に提供することによって、アンカすることを改良してよい。特に、家具ユニットをアンカすることは、壁アンカとフレームとの間の様々な間隙の大きさに順応するように改良されてよい。
【0134】
コネクタの第1端部に提供される球根状部材は、フレームと壁アンカとの間の接続をさらに改良してよい。したがって、特に、コネクタは、壁アンカおよびフレームとの関節を有する接続を作り出す。結果として、家具ユニットをアンカすることは、高さのずれがフレームと壁アンカとの間に存在するところにて改良されてよい。
【0135】
特定の既知の家具ユニットでは、特にキッチンユニットに関して、ガスまたは水または電気などのユーティリティが構造壁の内側または構造壁と家具ユニットとの間に提供され得る。いずれの場合も、ユーティリティは、知られていない位置にあり、任意の出来事において、アクセスするのが困難であり得る。ユーティリティを支えるように構成されたコネクタを提供する(例えば、水はね防止パネルの後方に)ことによって、容易なアクセスが確実となり得る。これは、特に、仕切り壁が追加の解体を必要とすることなく除去可能であるように構成されている場合に当てはまり得る。
【0136】
適切なコネクタによって、除去可能な仕切り壁がフレームに対し固定されてよい。特に、除去可能な仕切り壁によって覆われた空間へのアクセスが所望されるところでは(例えば、ユーティリティがその空間において支えられる場合には)、除去可能な仕切り壁が好まれてよい。
【0137】
複数の基準脚部を提供し水平化することによって、キッチンを支えるすべての脚部を水平にする必要がない。すなわち、キッチンの据え付けは、脚部のサブセットを水平化することと、続けてさらなる脚部を追加することとによって開始される。さらに、基準脚部に位置し第2の足が追加されるフレームは、基準脚部が水平化されている結果として、水平である。したがって、個々のユニットは、別々に水平化される必要がない。
【0138】
要約すると、家具ユニットおよび組立の方法の例示的な実施形態が記載された。記載された例示的な実施形態は、改良された装置および方法を提供する。これに加えて、記載された例示的な実施形態は、製造するのに便利であり、また使用するのが簡単である。例示的な実施形態の産業用途は、本明細書における説明から明らかとなる。
【0139】
本発明の好ましい実施形態が示され記載されたが、特許請求の範囲に定められる本発明の範囲から逸脱することなく変更がなされ得ることが、当業者によって認識される。
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