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特許7417375駆動制御装置におけるパルス発生器の制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】駆動制御装置におけるパルス発生器の制御
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/08 20060101AFI20240111BHJP
   H03K 17/00 20060101ALI20240111BHJP
   H03K 17/567 20060101ALN20240111BHJP
【FI】
H02M1/08 A
H03K17/00 B
H03K17/567
【請求項の数】 5
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019139335
(22)【出願日】2019-07-30
(65)【公開番号】P2020039247
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-07-29
(31)【優先権主張番号】16/057,992
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】300057230
【氏名又は名称】セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン, キナム
(72)【発明者】
【氏名】オ, ウォンヒ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, ジンギュ
(72)【発明者】
【氏名】リー, ジュノ
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-168700(JP,A)
【文献】特開2010-199787(JP,A)
【文献】特開2007-243254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/08
H03K 17/00
H03K 17/567
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換器を制御するための回路であって、
入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器であって、前記第1のパルス信号が、所与の時間間隔でアサートされるか、又はその後前記入力信号がデアサートされた後にアサートされ、第1のサイド切替装置をオンにするために前記入力信号の各サイクルで単一のパルス信号を出力する、パルス発生器と、
前記第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、前記第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、
前記第1のシフトされた信号及び前記第2のシフトされた信号に応答して、前記第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、
出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を備え、
前記第1のサイド切替装置が、前記出力ノードにおいて第2のサイド切替装置に連結されており、前記所与の時間間隔が、前記出力信号が負値を有するときに第1の時間間隔を含み、前記所与の時間間隔が、前記第1の時間間隔と前記第1のパルス信号のオンタイム持続時間との間の重複を回避するのに十分に長い、回路。
【請求項2】
電力変換器を制御するための回路であって、
入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器であって、前記第1のパルス信号が、所与の時間間隔でアサートされるか、又はその後前記入力信号がデアサートされた後にアサートされる、パルス発生器と、
前記第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、前記第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、
前記第1のシフトされた信号及び前記第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、
出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を備え、
前記第1のサイド切替装置が、前記出力ノードにおいて第2のサイド切替装置に連結されており、
前記パルス発生器が、前記入力信号のオフタイム持続時間が前記所与の時間間隔よりも短いとき、第1の時間に前記第1のパルス信号をアサートし、前記第1の時間が、前記入力信号がデアサートされた後に前記所与の時間間隔が経過する時間であり、
前記パルス発生器が、前記入力信号の前記オフタイム持続時間が前記所与の時間間隔以上であるときに、前記入力信号のエッジに応答して、前記第1のパルス信号を第2の時間にアサートする、回路。
【請求項3】
電力変換器を制御するための回路であって、
入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器であって、前記第1のパルス信号が、所与の時間間隔でアサートされるか、又はその後前記入力信号がデアサートされた後にアサートされる、パルス発生器と、
前記第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、前記第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、
前記第1のシフトされた信号及び前記第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、
出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を備え、
前記第1のサイド切替装置が、前記出力ノードにおいて第2のサイド切替装置に連結されており、
前記パルス発生器が、
前記入力信号のエッジに対応する信号に応答して、修正された入力信号を発生させるオフ持続時間保証回路と、
前記修正された入力信号に応答して、前記第1のパルス信号を発生させる第1のエッジ検出器と、を含み、
前記オフ持続時間保証回路が、
前記入力信号の前記エッジに対応する前記信号に応答して、検出信号をデアサートし、前記検出信号がデアサートされた後に、前記所与の時間間隔が経過する時間に前記検出信号をアサートするオフ持続時間タイマーと、
前記検出信号及び前記入力信号に応答して、前記修正された入力信号を発生させる論理ゲートと、を含む、回路。
【請求項4】
前記オフ持続時間タイマーが、
抵抗器と、
前記入力信号の前記エッジに対応する前記信号をリセット信号として受信するラッチ回路と、
電源電圧に連結されたソース、前記ラッチ回路に連結されたゲート、及び前記抵抗器の第1の端部に連結されたドレインを有する第1のトランジスタと、
接地に連結されたソース、前記検出信号を受信するゲート、及び前記抵抗器の第2の端部に連結されたドレインを有する第2のトランジスタと、
逆変換器の入力線に連結された第1の端部及び前記接地に連結された第2の端部を有するコンデンサと、を含む、請求項3に記載の回路。
【請求項5】
前記オフ持続時間タイマーが、
電流ソースと、
前記入力信号の前記エッジに対応する前記信号をリセット信号として受信するラッチ回路と、
接地に連結されたソース、前記検出信号を受信するゲート、及び前記電流ソースに連結されたドレインを有するトランジスタと、
逆変換器の入力線に連結された第1の端部及び前記接地に連結された第2の端部を有するコンデンサと、を含む、請求項3に記載の回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2018年8月8日に出願された米国特許仮出願第16/057,992号に対する優先権を主張し、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、電力変換器を制御するための回路に関し、より具体的には、電力変換器に使用される駆動制御回路に関する。
【背景技術】
【0003】
本開示は、一般に、電子機器に関し、より具体的には、電力変換器に使用される電力切替装置を制御するための回路及び方法に関する。このような回路、例えば、高電圧集積回路(High-Voltage Integrated Circuit、HVIC)は、電力切替装置の1つ以上の制御端子(例えば、ゲート端子)を駆動することができる。
【0004】
HVICは、入力信号を受信することができ、入力信号に応答して1つ以上の制御信号を発生させ、それによって、制御信号に基づいて電力切替装置を制御する。入力信号のオフタイム持続時間が比較的短いときに、HVICは、入力信号の立ち上がりエッジに応答して制御信号のうちの1つをアサートしない可能性があり、結果的に対応する電力切替装置をオンにするという故障(即ち、ラッチオフ故障)が生じる。
【0005】
上述のHVICのラッチオフ故障に対処するために、従来のHVICは、入力信号の各サイクルにおいて、2つのパルス信号を発生させるパルス発生器を含むことができ、それにより、制御信号のうちの1つが、2つのパルス信号のうちの第1のパルス信号に応答してアサートされなかったときでも、2つのパルス信号のうちの第2のパルス信号に応答して、制御信号のうちの1つをアサートする。しかしながら、このような従来のHVICは、消費電力を増大させる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、電力変換器を制御するための回路は、入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器と、第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、第1のシフトされた信号及び第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を含む。第1のパルス信号は、所与の時間間隔で、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる。第1のサイド切替装置は、出力ノードにおいて、第2のサイド切替装置に連結されている。
【0007】
上記回路の一実施形態では、パルス発生器は、入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔よりも短いとき、第1の時間に第1のパルス信号をアサートする。第1の時間は、入力信号がデアサートされた後に、所与の時間間隔が経過する時間である。パルス発生器は、入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔以上であるときに、入力信号のエッジに応答して、第1のパルス信号を第2の時間にアサートする。
【0008】
上記回路の一実施形態では、パルス発生器は、入力信号のエッジに対応する信号に応答して、修正された入力信号を発生させるオフ持続時間保証回路と、修正された入力信号に応答して第1のパルス信号を発生させる第1のエッジ検出器と、を含む。オフ持続時間保証回路は、入力信号のエッジに対応する信号に応答して検出信号をデアサートし、検出信号がデアサートされた後に、所与の時間間隔が経過する時間に検出信号をアサートするオフ持続時間タイマーと、検出信号及び入力信号に応答して、修正された入力信号を発生させる論理ゲートと、を含む。
【0009】
上記回路の一実施形態では、オフ持続時間タイマーは、抵抗器と、入力信号のエッジに対応する信号をリセット信号として受信するラッチ回路と、電源電圧に連結されたソース、ラッチ回路に連結されたゲート、及び抵抗器の第1の端部に連結されたドレインを有する第1のトランジスタと、接地に連結されたソース、検出信号を受信するゲート、及び抵抗器の第2の端部に連結されたドレインを有する第2のトランジスタと、逆変換器の入力線に連結された第1の端部及び接地に連結された第2の端部を有するコンデンサと、を含む。
【0010】
上記回路の一実施形態では、オフ持続時間タイマーは、電流ソースと、入力信号のエッジに対応する信号をリセット信号として受信するラッチ回路と、接地に連結されたソース、検出信号を受信するゲート、及び電流ソースに連結されたドレインを有するトランジスタと、逆変換器の入力線に連結された第1の端部及び接地に連結された第2の端部を有するコンデンサと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付の図面では、同様の参照番号は、以下の詳細な説明と共に、それぞれの図面を通して同一又は機能的に類似した要素を指し、特許請求された発明を含む概念の実施形態を更に例示するために本明細書に組み込まれ、かつその一部を形成し、それらの実施形態の様々な原理及び利点を説明している。
【0012】
図1】一実施形態による電力変換器を例示する。
【0013】
図2】一実施形態による駆動制御装置を例示する。
【0014】
図3】一実施形態によるパルス発生器を例示する。
【0015】
図4】一実施形態による、パルス発生器を含む駆動制御装置の動作を例示する波形を含む。
【0016】
図5】一実施形態による、オフ持続時間保証回路での使用に好適なオフ持続時間タイマーを例示する。
【0017】
図6】別の実施形態による、オフ持続時間保証回路での使用に好適なオフ持続時間タイマーを例示する。
【0018】
図7】一実施形態による、駆動制御装置によって実行されるプロセスを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施形態は、電力変換器を制御するための回路及び電力変換器を制御する方法に関する。
【0020】
以下の詳細な説明では、特定の例示的な実施形態が例示され、説明されている。当業者であれば理解するように、これらの実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な異なる方法で修正されてもよい。したがって、図面及び説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないとみなされるべきである。同様の参照番号は、本明細書中の同様の要素を示す。
【0021】
一実施形態では、電力変換器を制御するための回路は、入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器であって、第1のパルス信号が、所与の時間間隔で、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる、パルス発生器と、第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、第1のシフトされた信号及び第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を含む。第1のサイド切替装置は、出力ノードにおいて、第2のサイド切替装置に連結されている。
【0022】
一実施形態では、電力変換器を制御するための回路は、入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるパルス発生器を含み、第1のパルス信号は、所与の時間間隔で、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる。その結果、本開示の一実施形態による駆動制御装置は、従来の駆動制御装置と比較して、ラッチオフ故障を実質的に防止し、消費電力を低減することができる。
【0023】
図1は、一実施形態による電力変換器100を例示するブロック図である。図1の電力変換器100は、駆動制御装置110、コントローラ150、第1のサイド切替装置112、第2のサイド切替装置114、及び負荷190を含む。図1の電力変換器100は、抵抗器102、ダイオード104、及びコンデンサ106を更に含み、これらは図2を参照して以下でより詳細に説明するように、ブートストラップ回路として機能する。
【0024】
図1のコントローラ150は、第1の入力信号HINを発生させて第1のサイド切替装置112を制御し、第2の入力信号LINを発生させて第2のサイド切替装置114を制御する。一実施形態では、第1の入力信号HIN及び第2の入力信号LINは、互いに実質的に反対の位相を有する。
【0025】
図1の駆動制御装置110は、第1及び第2の入力信号HIN及びLINを受信し、第1及び第2の入力信号HIN及びLINにそれぞれ応答して、第1及び第2の制御信号HO及びLOを発生させる。一実施形態では、駆動制御装置110は、高電圧集積回路(HVIC)である。
【0026】
一実施形態では、図1の駆動制御装置110は、第1の入力信号HINの第1のエッジ(例えば、立ち上がりエッジ)に応答して第1の制御信号HOをアサートし、第1の入力信号HINの第2のエッジ(例えば、立ち下がりエッジ)に応答して第1の制御信号HOをデアサートする。駆動制御装置110は、第1の電源VDD、及びダイオード104とコンデンサ106との間のノードに接続されている。
【0027】
図1の第1のサイド切替装置112は、第2の電源VDCに接続されたコレクタ、第1の制御信号HOを受信するゲート、及び出力ノードNOUTに接続されたエミッタを有する。図1の第2のサイド切替装置114は、出力ノードNOUTに接続されたコレクタ、第2の制御信号LOを受信するゲート、及び接地に接続されたエミッタを有する。一実施形態では、第1のサイド切替装置112及び第2のサイド切替装置114の各々は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(insulated-gate bipolar transistor、IGBT)であるが、本開示の実施形態はこれに限定されない。
【0028】
図1の負荷190は、出力ノードNOUTを介して、出力信号(例えば、出力電圧)VSを受信する。一実施形態では、負荷190は、モータ用途における三相逆変換器の単相ハーフブリッジ回路に対応する電力変換器に含まれる誘導負荷である。
【0029】
図2は、一実施形態による、駆動制御装置210を例示する回路図である。図2の駆動制御装置210は、パルス発生器240と、レベルシフト回路224と、論理回路230と、第1の出力ドライバ232と、第2の出力ドライバ236と、第1のサイド切替装置212と、第2のサイド切替装置214と、抵抗器202と、ダイオード204と、コンデンサ206と、を含む。
【0030】
図2のパルス発生器240は、第1の入力信号HINを受信し、第1の入力信号HINに応答して、第1のパルス信号SET及び第2のパルス信号RESETを発生させる。一実施形態では、パルス発生器240は、第1の入力信号HINの第1のエッジ(例えば、立ち上がりエッジ)に応答して第1のパルス信号SETを発生させ、第1の入力信号HINの第2のエッジ(例えば、立ち下がりエッジ)に応答して第2のパルス信号RESETを発生させる。
【0031】
図2のレベルシフト回路224は、第1のレベルシフタ252及び第2のレベルシフタ254を含む。図2の第1のレベルシフタ252は、第1のシフトされた信号HSETを発生させるために、第1のパルス信号SETのレベルを反転させ、かつシフトさせる。
【0032】
図2の第1のレベルシフタ252は、切替装置242、抵抗器228、及びツェナーダイオード226を含む。一実施形態では、図2の切替装置242は、横方向の二重拡散金属酸化物半導体(double-diffused metal-oxide-semiconductor、LDMOS)トランジスタである。図2の抵抗器228は、電圧VBを受信する端子に接続された第1の端部、及び切替装置242のドレイン端子に接続された第2の端部を有する。図2のツェナーダイオード226は、抵抗器228に並列に接続され、それによって、抵抗器228の両端の電圧のレベルをツェナーダイオード226のツェナー電圧を超えないようにクランプする。
【0033】
図2の第2のレベルシフタ254は、第2のシフトされた信号HRESETを発生させるために、第2のパルス信号RESETのレベルを反転させ、かつシフトさせる。図2の第2のレベルシフタ254は、第2のレベルシフタ254が、第2のパルス信号RESETを受信し、第2のシフトされた信号HRESETを出力する一方で、第1のレベルシフタ252が、第1のパルス信号SETを受信し、第1のシフトされた信号HSETを出力することを除いては、実質的に第1のレベルシフタ252と同じ構成を有する。
【0034】
図2の論理回路230は、第1及び第2のシフトされた信号HSET及びHRESETを受信し、中間信号ISを発生させる。一実施形態では、論理回路230は、第1のシフトされた信号HSETをセット信号として受信し、第2のシフトされた信号HRESETをリセット信号として受信するRSフリップフロップ回路(図示せず)を含む。例えば、このようなRSフリップフロップ回路(図示せず)は、第1のシフトされた信号HSETの反転バージョンに応答して中間信号ISをアサートし、第2のシフトされた信号HRESETの反転バージョンに応答して中間信号ISをデアサートする。
【0035】
一実施形態では、図2の論理回路230は、ノイズキャンセル回路(図示せず)、ノイズフィルタ(図示せず)、又はその両方を更に含み、それにより、第1及び第2のシフトされた信号HSET及びHRESETの高周波成分を実質的に除去する。例えば、ノイズキャンセル回路、ノイズフィルタ、及びRSフリップフロップ回路が互いに順次接続され、その結果、第1及び第2のシフトされた信号HSET及びHRESETは、ノイズキャンセル回路及びノイズフィルタを通って、RSフリップフロップ回路のセット入力及びリセット入力にそれぞれ伝搬する。
【0036】
図2の第1の出力ドライバ232は、中間信号ISを増幅し、増幅された中間信号を第1の制御信号HOとして出力する。図2の第1のサイド切替装置212は、第1の制御信号HOを受信する制御端子(例えば、ゲート)、第2の電源VDCに接続された第1の端子(例えば、コレクタ)、及び出力ノードNOUTに接続された第2の端子(例えば、エミッタ)を有する。
【0037】
図2の第2の出力ドライバ236は、第2の入力信号LINを増幅し、増幅された第2の入力信号を第2の制御信号LOとして出力する。図2の第2のサイド切替装置214は、第2の制御信号LOを受信するゲート、出力ノードNOUTに接続されたコレクタ、及び接地に接続されたエミッタを有する。
【0038】
図2のコンデンサ206は、出力ノードNOUTに接続された第1の端部、及びダイオード204のカソードに接続された第2の端部を有する。コンデンサ206の第2の端部はまた、第1のレベルシフタ252、論理回路230、及び第1の出力ドライバ232に接続されている。図2の抵抗器202、ダイオード204、及びコンデンサ206は、第1の電源VDDを使用して、第1のレベルシフタ252、第2のレベルシフタ254、論理回路230、及び第1の出力ドライバ232に電力電圧を供給するブートストラップ回路として機能する。一実施形態では、ダイオード204は、第1のサイド切替装置212が、コンデンサ206の第2の端部とダイオード204のカソードとの間のノードで、電圧VBのレベルに近接する出力電圧VSを引き上げるためにオンにされたときに、それに印加される逆電圧をブロックすることができる高電圧ダイオードであり、第2の電源VDCのレベルは第1の電圧電源VDDのレベルよりも高い。
【0039】
図3は、一実施形態による、図2のパルス発生器240として使用するのに好適なパルス発生器340を例示するブロック図である。図3のパルス発生器340は、逆変換器302と、第1のエッジ検出器(例えば、立ち下がりエッジ検出器)330と、オフ持続時間保証回路370と、第2のエッジ検出器(例えば、立ち上がりエッジ検出器)380と、を含む。
【0040】
図3の逆変換器302は、第1の入力信号HINを受信し、第1の入力信号HINの反転バージョンHINBを発生させる。図3の立ち下がりエッジ検出器330は、第1の入力信号HINの反転バージョンHINBを受信し、第1の入力信号HINの立ち下がりエッジに対応し、所与のパルス幅を有する信号(又はパルス信号)FEDGEを発生させる。一実施形態では、立ち下がりエッジ検出器330は、遅延要素304、逆変換器306、及びNORゲート308を含む。このような実施形態では、パルス信号FEDGEは、第1の入力信号HINがデアサートされたときにアサートされ、所与のパルス幅は遅延要素304の遅延量に基づいて決定される。
【0041】
図3のオフ持続時間保証回路370は、オフ持続時間タイマー360と、論理ゲート(例えば、ANDゲート)310と、を含む。オフ持続時間保証回路370は、第1の入力信号HIN及びパルス信号FEDGEに応答して、修正された入力信号AOを発生させる。
【0042】
図3のオフ持続時間タイマー360は、パルス信号FEDGEに応答して検出信号DETをデアサートし、次いで検出信号DETがデアサートされた後に、検出信号DETを所与の時間間隔TSHORT_OFFでアサートする。
【0043】
図3のANDゲート310は、検出信号DET及び第1の入力信号HINを受信し、検出信号DET及び第1の入力信号HINに論理AND演算を実行して、修正された入力信号AOを発生させる。結果として、修正された入力信号AOは、検出信号DET及び第1の入力信号HINの各々が高論理値を有するときに高論理値を有し、そうでなければ低論理値を有する。
【0044】
図3の立ち上がりエッジ検出器380は、修正された入力信号AOを受信し、修正された入力信号AOの立ち上がりエッジに対応し、所与のパルス幅を有する信号(又はパルス信号)を発生させる。一実施形態では、立ち上がりエッジ検出器380は、遅延要素312、逆変換器314、及びNORゲート316を含む。このような実施形態では、パルス信号は、修正された入力信号AOがアサートされたときにアサートされ、所与のパルス幅は遅延要素312の遅延量に基づいて決定される。
【0045】
図3の第1のバッファ318は、立ち上がりエッジ検出器380の出力信号を増幅し、増幅された信号を第1のパルス信号SETとして出力する。図3の第2のバッファ320は、パルス信号FEDGEを増幅し、増幅された信号を第2のパルス信号RESETとして出力する。
【0046】
図4は、一実施形態による、パルス発生器(例えば、図3のパルス発生器340)を含む駆動制御装置(例えば、図2の駆動制御装置210)の動作を例示する波形を含む。図4は、第1の入力信号HIN、検出信号DET、パルス信号FEDGE、修正された入力信号AO、第1のパルス信号SET、第2のパルス信号RESET、第1の制御信号HO、及び出力信号(又は出力電圧)VSの波形を含む。
【0047】
第1の時間tにおいて、第1の入力信号HINは、第1の論理値(例えば、低論理値)から第2の論理値(例えば、高論理値)まで遷移するようにアサートされる。第1の時間tの前に検出信号DETがアサートされているため、図3のANDゲート310は、高論理値を有する修正された入力信号AOを発生させる。図3の立ち上がりエッジ検出器380は、修正された入力信号AOの立ち上がりエッジに応答して、所与のパルス幅を有するパルス信号を発生させ、図3の第1のバッファ318は、高論理値を有する第1のパルス信号SETを発生させる。その結果、図2の駆動制御装置210は、高論理値を有する第1の制御信号HOを発生させる。図2の第1のサイド切替装置212は、第1の制御信号に応答してオンにされ、それにより、出力電圧VSのレベルを増大させる。
【0048】
第2の時間tにおいて、第1の入力信号HINは、高論理値から低論理値へ遷移するようにデアサートされる。図3の立ち下がりエッジ検出器330は、所与のパルス幅を有するパルス信号FEDGEを発生させる。パルス信号FEDGEに応答して、図3のオフ持続時間タイマー360は、検出信号DETをデアサートし、所与の時間間隔TSHORT_OFF(例えば、図4の第2の時間tと第5の時間tとの間の時間間隔)に対する低論理値を有する検出信号DETを保持する。その結果、図3のANDゲート310は、所与の時間間隔TSHORT_OFFに対する第1の入力信号HINの値にかかわらず、低論理値を有する修正された入力信号AOを発生させる。
【0049】
パルス信号FEDGEに応答して、図3の第2のバッファ320は、高論理値を有する第2のパルス信号RESETを発生させる。その結果、第1の制御信号HOは、図2の第1のサイド切替装置212をオフにするためにデアサートされ、それにより、特定の遅延後に出力電圧VSのレベルを低下させる。
【0050】
第3の時間tと第4の時間tとの間の時間間隔T2中に、図2の第1のサイド切替装置212はオフにされたままであり、電流は、図2の第2のサイド切替装置214の本体ダイオード(図示せず)を通って、図2の出力ノードNOUTに流れる。その結果、出力電圧VSは負になり、負のアンダーシュートが生じる。時間間隔T2は、切替装置(例えば、図2の第2のサイド切替装置214)内の本体ダイオードの電圧降下、寄生インダクタンス、及び切替電流を検知するための切替装置(例えば、図2の第2のサイド切替装置214のエミッタ)の端部端子に接続された分路抵抗器の抵抗値のうちの1つ以上によって決まる可能性がある。
【0051】
本開示の一実施形態による、パルス発生器(例えば、図3のパルス発生器340)を実装しない従来の駆動制御装置では、このような出力電圧VSの負のアンダーシュートは、第1の入力信号HINのオフタイム持続時間THIN_OFFが比較的短いときに、ラッチオフ故障を生じる可能性がある。例えば、第1の入力信号HINが第3の時間tでアサートされたときに、従来の駆動制御装置における(図4の破線パルスによって示されている)第1のパルス信号SETは、第3の時間tで高論理値を有するようアサートされる。従来の駆動制御装置では、負の出力電圧VSは、ブートストラップ回路のコンデンサとダイオードとの間のノードにおける電圧VBを負にすることができ、それにより、第1のパルス信号SETを受信する切替装置のドレイン端子に負電圧が生じる。ドレイン端子の負電圧のために、従来の駆動制御装置における切替装置は、切替装置のゲート端子が高論理値を有する第1のパルス信号SETを受信してもオンにならない可能性があり、したがって、従来の駆動制御装置は、高論理値を有する第1の制御信号HOを発生しない可能性がある。
【0052】
対照的に、本開示の一実施形態による駆動制御装置(例えば、図2の駆動制御装置210)は、オフ持続時間保証回路(例えば、図3のオフ持続時間保証回路370)を含むパルス発生器(例えば、図3のパルス発生器340)を実装する。このようなオフ持続時間保証回路は、タイマー回路(例えば、図3のオフ持続時間タイマー360)を含む。第1の入力信号HINのオフタイム持続時間THIN_OFFが、所与の時間間隔TSHORT_OFFよりも短いときに、オフ持続時間タイマー360は、検出信号DETが第2の時間tにデアサートされた後に所与の時間間隔TSHORT_OFFが経過する実質的な時間である第5の時間tで検出信号DETをアサートする。その結果、図3のANDゲート310は、修正された入力信号AOをアサートし、図3のパルス発生器340は、第3の時間tではなく、第5の時間tにおいて高論理値を有する第1のパルス信号SETを発生させる。第4の時間tと第5の時間tとの間の時間間隔T3中に、出力電圧VSは、所定の範囲内で非負値(例えば、0V)に固定され、非負値に留まる。出力電圧VSが負であるときの時間間隔T2は、第5の時間tで始まる第1のパルス信号SETのオンタイム持続時間と重複しないため、図2の駆動制御装置210は、高論理値を有する第1の入力信号HINに応答して、高論理値を有する第1の制御信号HOを発生させ、それにより、ラッチオフ故障を実質的に防止する。
【0053】
加えて、本開示の一実施形態によるパルス発生器(例えば、図3のパルス発生器340)は、第1の入力信号HINの各サイクルで単一の第1のパルス信号SETを発生させる。したがって、本開示の一実施形態による、パルス発生器を含む駆動制御装置は、入力信号の各サイクルで2つ以上のパルス信号を発生させるパルス発生器を含む、従来の駆動制御装置と比較して消費電力を低減することができる。
【0054】
一実施形態では、所与の時間間隔TSHORT_OFFは、駆動制御装置(例えば、図2の駆動制御装置210)の1つ以上の試験結果に基づいて決定される、所定の時間間隔である。所定の時間間隔TSHORT_OFFは、出力電圧VSが、第3の時間tと第4の時間tとの間で負であるときに、第1のパルス信号SETのオンタイム持続時間と、時間間隔(例えば、図4の時間間隔T2)との間の重複を回避するのに十分に長い。加えて、所定の時間間隔TSHORT_OFFは、第1のパルス信号SETの過剰な遅延を回避するのに十分に短い。例えば、所定の時間間隔TSHORT_OFFは、第1の時間間隔T1、第2の時間間隔T2、及び第3の時間間隔T3を含む。このような実施形態では、第1の時間間隔T1及び第2の時間間隔T2は、1つ以上の試験結果から得ることができ、第4の時間tと第5の時間tとの間の第3の時間間隔T3は、ラッチオフ故障を防止するのに十分に長く、駆動制御装置を含むシステムの効率を最適化するのに十分に短い。例えば、第3の時間間隔T3は、第3の時間tと第4の時間tとの間の第2の時間間隔T2の0.1%、0.3%、0.5%、1%、3%、5%、10%、25%、又は50%以下である。統計学的に有意な数の試験が、第1及び第2の時間間隔T1及びT2を得るために実行されるときに、第3の時間間隔T3は、ラッチオフ故障の発生の推定割合が、5%、3%、1%、0.5%、0.3%、0.1%、又は0.01%以下になるように、試験結果に基づいて、決定される。
【0055】
一実施形態では、所定の時間間隔TSHORT_OFFは、駆動制御装置(例えば、図2の駆動制御装置210)を通じて、第1の入力信号HINの伝搬遅延に対応する時間間隔(図示せず)を更に含む。例えば、所定の時間間隔TSHORT_OFFは、図2の第1の入力信号HINの立ち下がりエッジと、第1の制御信号HOの立ち下がりエッジとの間の伝搬遅延を更に含む。
【0056】
図示されていないが、第1の入力信号HINのオフタイム持続時間THIN_OFFが、所与の時間間隔TSHORT_OFF以上であるときに、本開示の一実施形態によるパルス発生器(例えば、図3のパルス発生器340)は、第1の入力信号HINの立ち上がりエッジに応答する時間(図示せず)に第1のパルス信号SETをアサートする。
【0057】
図5は、一実施形態による、図3のオフ持続時間タイマー360として使用するのに好適なオフ持続時間タイマー560を例示する。図5のオフ持続時間タイマー560は、ラッチ回路(例えば、NORラッチ)510、第1及び第2の反転装置516及び518、第1のPMOSトランジスタM1、第1のNMOSトランジスタM2、抵抗器532、コンデンサ534、第1の逆変換器522、第2の逆変換器524、第3の逆変換器526、第4の逆変換器528を含む。第1の逆変換器522は、第2のPMOSトランジスタM3及び第2のNMOSトランジスタM4を含み、第2の逆変換器524は、第3のPMOSトランジスタM5及び第3のNMOSトランジスタM6を含み、第3の逆変換器526は、第4のPMOSトランジスタM7及び第4のNMOSトランジスタM8を含み、第4の逆変換器528は、第5のPMOSトランジスタM9及び第5のNMOSトランジスタM10を含む。図5のオフ持続時間タイマー560Aは、第1の逆変換器522の出力線及び第2の逆変換器524の入力線に接続されたドレイン端子を有する第6のNMOSトランジスタM0、第2の逆変換器524の出力線に接続されたゲート端子、及び接地に接続されたソースを更に含む。
【0058】
図5のオフ持続時間タイマー560は、入力信号(例えば、図3の第1の入力信号HIN)の立ち下がりエッジに対応する信号FEDGE(例えば、図3のパルス信号FEDGE)及び検出信号DET(例えば、図3の検出信号DET)を受信し、パルス信号FEDGEに応答して、検出信号DETをデアサートし、検出信号DETがデアサートされた後に、所与の時間間隔(例えば、図3の所与の時間間隔TSHORT_OFF)で検出信号DETをアサートする。図5の第1の逆変換器522の閾値電圧が、電源電圧VDDの半分に実質的に等しいときに、所与の時間間隔は、以下の等式によって表される。
等式1では、TSHORT_OFFは、所定の時間間隔であり、R1は、抵抗器532の抵抗であり、C1は、コンデンサ534の静電容量である。
【0059】
図6は、一実施形態による、図3のオフ持続時間タイマー360として使用するのに好適なオフ持続時間タイマー660を例示する。図6のオフ持続時間タイマー660は、ラッチ回路(例えば、NORラッチ)610、第1及び第2の反転装置616及び618、電流ソース650、第1のNMOSトランジスタM2、コンデンサ634、第1の逆変換器622、第2の逆変換器624、第3の逆変換器626、並びに第4の逆変換器628を含む。第1の逆変換器622は、第1のPMOSトランジスタM3及び第2のNMOSトランジスタM4を含み、第2の逆変換器624は、第2のPMOSトランジスタM5及び第3のNMOSトランジスタM6を含み、第3の逆変換器626は、第3のPMOSトランジスタM7及び第4のNMOSトランジスタM8を含み、第4の逆変換器628は、第4のPMOSトランジスタM9及び第5のNMOSトランジスタM10を含む。図6のオフ持続時間タイマー660は、第1の逆変換器622の出力線及び第2の逆変換器624の入力線に接続されたドレイン端子を有する第6のNMOSトランジスタM0、第2の逆変換器624の出力線に接続されたゲート端子、並びに接地に接続されたソースを更に含む。
【0060】
図6のオフ持続時間タイマー660は、入力信号(例えば、図3の第1の入力信号HIN)の立ち下がりエッジに対応する信号FEDGE(例えば、図3のパルス信号FEDGE)及び検出信号DET(例えば、図3の検出信号DET)を受信し、パルス信号FEDGEに応答して、検出信号DETをデアサートし、検出信号DETがデアサートされた後に、所与の時間間隔(例えば、図3の所与の時間間隔TSHORT_OFF)で検出信号DETをアサートする。図6の第1の逆変換器622の閾値電圧が、電源電圧VDDの半分に実質的に等しいときに、所与の時間間隔は、以下の等式によって表される。
等式2では、TSHORT_OFFは、所定の時間間隔であり、C1は、コンデンサ634の静電容量であり、IREFは、電流ソース650によって発生した電流である。
【0061】
図7は、一実施形態による、駆動制御装置(例えば、図2の駆動制御装置210)によって実行されるプロセス700を例示する。一実施形態では、駆動制御装置は、パルス発生器(例えば、図2のパルス発生器240)と、レベルシフト回路(例えば、図2のレベルシフト回路224)と、論理回路(例えば、図2の論理回路230)と、出力ノード(例えば、図2の出力ノードNOUT)と、を含む。
【0062】
S720において、パルス発生器は、入力信号(例えば、図2の第1の入力信号HIN)に応答して、第1のパルス信号(例えば、図2の第1のパルス信号SET)及び第2のパルス信号(例えば、図2の第2のパルス信号RESET)を発生させる。一実施形態では、第1の信号は、所与の時間間隔(例えば、図3の所与の時間間隔TSHORT_OFF)でアサートされるか、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる。例えば、入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔よりも短いときに、パルス発生器は、入力信号がデアサートされた後に所与の時間間隔が経過するとき、第1の時間に第1の信号をアサートする。入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔以上であるとき、パルス発生器は、入力信号のエッジに応答して第2の時間に入力信号をアサートし、第2の時間は、第1の時間と同じであるか、又は第1の時間に続く。
【0063】
S740において、レベルシフト回路は、第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号(例えば、図2の第1のシフトされた信号HSET)を発生させ、第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号(例えば、図2の第2のシフトされた信号HRESET)を発生させる。
【0064】
S760において、論理回路は、第1及び第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置(例えば、図2の第1のサイド切替装置212)を制御する。
【0065】
S780において、出力ノードは、出力信号(例えば、図2の出力電圧VS)を出力する。一実施形態では、第1の切替装置及び第2のサイド切替装置(例えば、図2の第2のサイド切替装置214)は、出力ノードにおいて、互いに連結されている。
【0066】
本開示の実施形態は、電子装置、例えば、本明細書に記載されている動作のうちの1つ以上を実行するように構成された、1つ以上のパッケージ化された半導体装置を含む。しかしながら、実施形態はこれに限定されない。
【0067】
A1.本開示の一実施形態は、電力変換器を制御するための回路を含み、この回路は、
入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器であって、第1のパルス信号は、所与の時間間隔でアサートされるか、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる、パルス発生器と、
第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させるように構成されたレベルシフト回路と、
第1のシフトされた信号及び第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御するように構成された論理回路と、
出力信号を出力するように構成された出力ノードと、を備え、
第1のサイド切替装置は、出力ノードにおいて、第2のサイド切替装置に連結され、
パルス発生器は、入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔よりも短いとき、第1の時間に第1のパルス信号をアサートし、第1の時間は、入力信号がデアサートされた後に所与の時間間隔が経過する時間である。
【0068】
A2.パルス発生器が、
入力信号のエッジに対応する信号に応答して、修正された入力信号を発生させるオフ持続時間保証回路と、
修正された入力信号に応答して、第1のパルス信号を発生させる第1のエッジ検出器と、
入力信号の反転バージョンに応答して、入力信号のエッジに対応する信号を発生させる第2のエッジ検出器と、を含む、A1の回路。
【0069】
A3.所与の時間間隔が、出力信号が負値を有するときの第1の時間間隔を含み、所与の時間間隔が、第1の時間間隔と、第1のパルス信号のオンタイム持続時間との間の重複を回避するのに十分に長い、A1の回路。
【0070】
A4.所与の時間間隔が、出力信号が非負値を有することが確定したときに、第2の時間間隔を更に含み、第2の時間間隔が、ラッチオフ故障の発生の推定割合が5%、3%、1%、0.5%、0.3%、0.1%、又は0.01%以下になるように決定される、A3の回路。
【0071】
A5.本開示の一実施形態は、電力変換器を制御する方法を含み、この方法は、
入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させることであって、第1のパルス信号は、所定の時間間隔でアサートされるか、又はその後入力信号がデアサートされた後にアサートされる、発生させることと、
第1のパルス信号のレベルをシフトして第1のシフトされた信号を発生させ、第2のパルス信号のレベルをシフトして第2のシフトされた信号を発生させることと、
第1のシフトされた信号及び第2のシフトされた信号に応答して、第1のサイド切替装置を制御することと、
出力ノードにおいて、出力信号を出力することと、を含み、
第1のサイド切替装置及び第2のサイド切替装置は、出力ノードにおいて、互いに連結されている。
【0072】
A6.入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔よりも短いとき、第1の時間に第1のパルス信号をアサートすることを更に含み、第1の時間は、入力信号がデアサートされた後に所与の時間間隔が経過する時間である、A5の方法。
【0073】
A7.入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔以上であるときに、入力信号のエッジに応答して、第1のパルス信号を第2の時間にアサートすることを更に含む、A6の方法。
【0074】
A8.入力信号のエッジに対応する信号に応答して、修正された入力信号を発生させることと、
修正された入力信号に応答して、第1のパルス信号を発生させることと、を更に含む、A6の方法。
【0075】
A9.入力信号のエッジに対応する信号に応答して、検出信号をデアサートし、検出信号がデアサートされた後に所与の時間間隔が経過する時間に検出信号をアサートすることを更に含み、
修正された入力信号は、検出信号及び入力信号に応答して発生する、A8の方法。
【0076】
A10.入力信号の反転バージョンに応答して、入力信号のエッジに対応する信号を発生させることを更に含む、A8の方法。
【0077】
A11.所与の時間間隔が、出力信号が負値を有するときに第1の時間間隔を含み、所与の時間間隔が、パルス信号の第1の時間間隔とオンタイム持続時間との間の重複を回避するのに十分に長い、A6の方法。
【0078】
A12.所与の時間間隔が、出力信号が非負値を有することが確定したときに第2の時間間隔を更に含み、第2の時間間隔が、ラッチオフ故障の発生の推定割合が5%、3%、1%、0.5%、0.3%、0.1%、又は0.01%以下になるように決定される、A11の方法。
【0079】
A13.本開示の一実施形態は、
第1のサイド切替装置と、
出力ノードにおいて、第1のサイド切替装置に連結された第2のサイド切替装置と、
第1及び第2の入力信号を発生させるように構成されたコントローラと、
第1及び第2の入力信号に応答して第1及び第2の制御信号を発生させて、第1及び第2のサイド切替装置をそれぞれ制御するように構成された駆動制御装置と、を備える電力変換器を含み、
駆動制御装置は、第1の入力信号に応答して、第1のパルス信号及び第2のパルス信号を発生させるように構成されたパルス発生器を含み、第1のパルス信号は、所与の時間間隔でアサートされるか、又はその後第1の入力信号がデアサートされた後にアサートされる。
【0080】
A14.パルス発生器が、第1の入力信号のオフタイム持続時間が所与の時間間隔よりも短いとき、第1の時間に第1のパルス信号をアサートし、第1の時間は、入力信号がデアサートされた後に所与の時間間隔が経過する時間である、A13の電力変換器。
【0081】
本発明は、現在実用的な実施形態と考えられるものと関連して説明されてきたが、実施形態は開示される実施形態に限定されるものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に含まれる様々な修正及び同等の構成を含んでもよい。プロセスで説明される動作の順序は例示的であり、いくつかの動作は、並べ替えてもよい。更に、2つ以上の実施形態が組み合わされてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7