(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20240111BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240111BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240111BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20240111BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
H10B43/27
H10B41/27
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2019232818
(22)【出願日】2019-12-24
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0023287
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】尹 壮根
(72)【発明者】
【氏名】李 載悳
【審査官】脇水 佳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-135238(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0053768(US,A1)
【文献】米国特許第9728266(US,B1)
【文献】特開2010-161199(JP,A)
【文献】特開2019-79885(JP,A)
【文献】特開2010-187000(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0049423(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H10B 41/27
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、
前記垂直方向に前記複数のチャネル構造物に沿って配列され、それぞれ直列に連結された複数のメモリセルを有する複数のメモリセルストリングと、
前記垂直方向に沿って互いに離隔されて配置され、消去制御ライン及びストリング選択ラインからなる複数のゲートラインと、
前記消去制御ラインと電気的に連結される消去制御駆動トランジスタ、及び前記ストリング選択ラインと電気的に連結されるストリング選択駆動トランジスタからなる複数の駆動トランジスタと、を含み、
前記複数のゲートラインのうち、前記基板の主面に対して水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本が、前記複数の駆動トランジスタのうち一つと電気的に共通に連結されることを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記消去制御ラインが、前記水平方向に沿って延び且つ前記消去制御ラインと垂直方向で重畳する共通連結配線により電気的に共通に連結されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記複数のメモリセルストリングと連結され、前記共通連結配線と異なるレベルで、前記水平方向に沿って延びる複数のビットラインをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
第1ブロックと第2ブロックとを含む少なくとも二つのブロックを有し、
前記共通連結配線は、前記第1ブロックが有する前記消去制御ラインと、前記第2ブロックが有する前記消去制御ラインとを電気的に共通に連結することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記消去制御ラインの厚さは、前記ストリング選択ラインの厚さよりも大きい値を有することを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記複数のメモリセルストリングのうち少なくとも一部と結合され、前記複数のメモリセルとそれぞれ結合する複数のワードラインをさらに含み、
前記水平方向への前記複数のワードラインそれぞれの幅は、前記複数のゲートラインそれぞれの幅よりも少なくとも二倍大きい値を有することを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記複数のチャネル構造物それぞれは、前記複数のゲートライン、及び前記複数のワードラインと接するゲート絶縁層を含み、
前記消去制御ラインの側面と対面する前記ゲート絶縁層の部分の厚さは、前記複数のワードラインの側面と対面する前記ゲート絶縁層の部分の厚さよりも小さい値を有することを特徴とする請求項6に記載の集積回路素子。
【請求項8】
前記消去制御ラインの側面と接する前記ゲート絶縁層の部分の厚さは、前記ストリング選択ラインの側面と接する前記ゲート絶縁層の部分の厚さよりも小さい値を有することを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項9】
前記ストリング選択ラインの側面と接する前記ゲート絶縁層の部分の厚さは、前記複数のワードラインの側面と接する前記ゲート絶縁層の部分の厚さよりも小さい値を有することを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項10】
前記複数のチャネル構造物それぞれは、前記複数のゲートライン、及び前記複数のワードラインと接するゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に配置されるチャネル層とをさらに含み、
前記チャネル層の最上端は、前記ゲート絶縁層の最上端と同じレベル、またはそれよりも低いレベルであることを特徴とする請求項6に記載の集積回路素子。
【請求項11】
前記水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記消去制御ラインが、一つの前記消去制御駆動トランジスタと電気的に共通に連結され、
前記水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記ストリング選択ラインそれぞれが、少なくとも二つの前記ストリング選択駆動トランジスタそれぞれと電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項12】
前記消去制御ライン及び前記ストリング選択ラインのうち少なくとも一本は、前記垂直方向に沿って少なくとも二本が互いに離隔されて配置されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項13】
基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、
前記複数のチャネル構造物と連結され、第1水平方向に沿って延びる複数のビットラインと、
前記垂直方向に沿って互いに離隔されるように配置されて、前記複数のチャネル構造物と交差し、前記基板の主面に対して、前記第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って階段状を有するように延びる複数のゲート電極と、
消去制御駆動トランジスタ、及び少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタと、を含み、
前記複数のゲート電極のうち少なくとも一部、及び他の一部は、前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の消去制御ライン、及び少なくとも二本のストリング選択ラインであり、
前記少なくとも二本の消去制御ラインは、前記消去制御駆動トランジスタと電気的に共通に連結され、前記少なくとも二本のストリング選択ラインは、前記少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタにそれぞれ電気的に連結されることを特徴とする集積回路素子。
【請求項14】
前記少なくとも二本の消去制御ラインの階段状を有する一側の端部上に沿って、前記第1水平方向に延びる共通連結配線をさらに含み、
前記少なくとも二本の消去制御ラインは、前記共通連結配線により電気的に共通に連結されることを特徴とする請求項13に記載の集積回路素子。
【請求項15】
前記複数のビットラインは、前記共通連結配線と相異なるレベルで、前記第1水平方向に延びることを特徴とする請求項14に記載の集積回路素子。
【請求項16】
前記複数のゲート電極のうちさらに他の一部は、複数のワードラインであり、
前記少なくとも二本の消去制御ライン、及び前記少なくとも二本のストリング選択ラインそれぞれの前記第1水平方向への幅は、前記複数のワードラインそれぞれの前記第1水平方向への幅の1/2よりも小さい値を有することを特徴とする請求項13に記載の集積回路素子。
【請求項17】
基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、
前記垂直方向に前記複数のチャネル構造物に沿って配列され、それぞれ直列に連結された複数のメモリセルを有する複数のメモリセルストリングと、
前記垂直方向に沿って互いに離隔されて配置されて、前記複数のチャネル構造物と交差し、前記基板の主面に対して、第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って階段状を有するように延びる複数のゲート電極と、
消去制御駆動トランジスタ、及びストリング選択駆動トランジスタからなる複数の駆動トランジスタと、を含み、
前記複数のゲート電極は、前記複数のメモリセルとそれぞれ結合する複数のワードライン、消去制御ライン及びストリング選択ラインを含み、
前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記消去制御ラインが、一つの前記消去制御駆動トランジスタと電気的に共通に連結され、前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記ストリング選択ラインが、前記少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタにそれぞれ電気的に連結されることを特徴とする集積回路素子。
【請求項18】
前記第1水平方向への前記複数のワードラインそれぞれの幅は、前記消去制御ライン及び前記ストリング選択ラインそれぞれの幅よりも少なくとも二倍大きい値を有することを特徴とする請求項17に記載の集積回路素子。
【請求項19】
前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記消去制御ラインを電気的に共通に連結する共通連結配線と、前記複数のメモリセルストリングと連結される複数のビットラインとは、それぞれ異なるレベルで、前記第1水平方向に沿って延びることを特徴とする請求項17に記載の集積回路素子。
【請求項20】
前記共通連結配線は、前記消去制御ラインの階段状を有する一側の端部上に沿って、前記第1水平方向に延びることを特徴とする請求項19に記載の集積回路素子。
【請求項21】
基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、
前記複数のチャネル構造物のうち少なくとも二つに沿ってそれぞれ直列に連結された複数のメモリセル、ストリング選択トランジスタ及び消去制御トランジスタを有する少なくとも二つのメモリセルストリングと、
前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有する前記消去制御トランジスタと連結され、水平方向に沿って物理的に互いに離隔される少なくとも二本の消去制御ラインと、を含み、
前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有する前記消去制御トランジスタは、前記少なくとも二本の消去制御ラインと共通に連結される一つの消去制御駆動トランジスタにより消去動作が行われることを特徴とする集積回路素子。
【請求項22】
前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有するストリング選択トランジスタそれぞれと連結され、前記水平方向に沿って物理的に互いに離隔される少なくとも二本のストリング選択ラインをさらに含み、
前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有する前記ストリング選択トランジスタは、前記少なくとも二本のストリング選択ラインそれぞれと連結される少なくとも二つのストリング選択トランジスタにより駆動されることを特徴とする請求項21に記載の集積回路素子。
【請求項23】
前記消去制御トランジスタは、ゲート誘導ドレイン漏れ電流(GIDL: Gate Induced Drain Leakage)により消去動作が行われることを特徴とする請求項21に記載の集積回路素子。
【請求項24】
前記少なくとも二つのメモリセルストリングと連結され、前記水平方向に延びるビットラインをさらに含み、
前記少なくとも二本の消去制御ラインは、前記ビットラインと異なるレベルで、前記水平方向に延びる共通連結配線により電気的に共通に連結されることを特徴とする請求項21に記載の集積回路素子。
【請求項25】
同じレベルで、前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有するメモリセルと結合し、前記少なくとも二本の消去制御ラインそれぞれの前記水平方向への幅よりも少なくとも二倍の幅を有するワードラインをさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子に係り、特に垂直型メモリ素子を備える集積回路素子に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子の大容量化及び高集積化によって、基板上に垂直方向に複数のメモリセルを積層する垂直型メモリ素子が提案されている。垂直型メモリ素子のメモリ容量を高めるために、集積回路素子において垂直方向に積層されたメモリセルの積層数をさらに増加させている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、制御が容易な垂直方向に積層されたメモリセルの積層数が増加した集積回路素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために、本発明は、下記のような集積回路素子を提供する。本発明による集積回路素子は、基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、前記垂直方向に前記複数のチャネル構造物に沿って配列され、それぞれ直列に連結された複数のメモリセルを有する複数のメモリセルストリングと、前記垂直方向に沿って互いに離隔されて配置され、消去制御ライン及びストリング選択ラインからなる複数のゲートラインと、前記消去制御ラインと電気的に連結される消去制御駆動トランジスタ、及び前記ストリング選択ラインと電気的に連結されるストリング選択駆動トランジスタからなる複数の駆動トランジスタと、を含み、前記複数のゲートラインのうち、前記基板の主面に対して水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本が、前記複数の駆動トランジスタのうち一つと電気的に共通に連結される。
【0005】
本発明による集積回路素子は、基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、前記複数のチャネル構造物と連結され、第1水平方向に沿って延びる複数のビットラインと、前記垂直方向に沿って互いに離隔されるように配置されて、前記複数のチャネル構造物と交差し、前記基板の主面に対して、前記第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って階段状を有するように延びる複数のゲート電極と、消去制御駆動トランジスタ、及び少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタと、を含み、前記複数のゲート電極のうち少なくとも一部、及び他の一部は、前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の消去制御ライン、及び少なくとも二本のストリング選択ラインであり、前記少なくとも二本の消去制御ラインは、前記消去制御駆動トランジスタと電気的に共通に連結され、前記少なくとも二本のストリング選択ラインは、前記少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタにそれぞれ電気的に連結される。
【0006】
本発明による集積回路素子は、基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、前記垂直方向に前記複数のチャネル構造物に沿って配列され、それぞれ直列に連結された複数のメモリセルを有する複数のメモリセルストリングと、前記垂直方向に沿って互いに離隔されて配置されて、前記複数のチャネル構造物と交差し、前記基板の主面に対して、前記第1水平方向と異なる第2水平方向に沿って階段状を有するように延びる複数のゲート電極と、消去制御駆動トランジスタ、及びストリング選択駆動トランジスタからなる複数の駆動トランジスタと、を含み、前記複数のゲート電極は、前記複数のメモリセルとそれぞれ結合する複数のワードライン、消去制御ライン、及びストリング選択ラインを含み、前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記消去制御ラインが、一つの前記消去制御駆動トランジスタと電気的に共通に連結され、前記第1水平方向に沿って物理的に離隔された少なくとも二本の前記ストリング選択ラインが、前記少なくとも二つのストリング選択駆動トランジスタにそれぞれ電気的に連結される。
【0007】
本発明による集積回路素子は、基板上で、前記基板の主面に対して垂直方向に延びる複数のチャネル構造物と、前記複数のチャネル構造物のうち少なくとも二つに沿ってそれぞれ直列に連結された複数のメモリセル、ストリング選択トランジスタ、及び消去制御トランジスタを有する少なくとも二つのメモリセルストリングと、前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有する前記消去制御トランジスタと連結され、水平方向に沿って物理的に互いに離隔される少なくとも二本の消去制御ラインと、を含み、前記少なくとも二つのメモリセルストリングそれぞれが有する前記消去制御トランジスタは、前記少なくとも二本の消去制御ラインと共通に連結される一つの消去制御駆動トランジスタにより消去動作が行われる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、複数のゲートラインと複数の駆動トランジスタとを連結する複数の連結配線の本数、及び複数の駆動トランジスタの個数を最小化して、複数の連結配線を配置するための面積、及び複数の駆動トランジスタが占める面積を最小化することができる。したがって、集積回路素子の面積を増加させないか、または最小限に増加させ、かつ集積回路素子が有する複数のメモリセルを容易に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の主要構成要素を示す平面図である。
【
図2A】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図2B】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図2C】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図3A】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図3B】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図4A】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図4B】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図4C】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図5】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図6】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図7】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図8】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図9A】
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【
図9B】
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【
図9C】
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【
図9D】
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【
図9E】
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【
図10A】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図10B】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の主要構成要素を示す平面図である。
【
図10C】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図11】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図12】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図13】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図14】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図15】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
【
図16】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図17】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図18】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図19】本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の主要構成要素を示す平面図であり、
図2Aは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図であり、
図2B及び
図2Cは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図2Bは、ビットラインBLに沿って切断した断面図であり、
図2Cは、消去制御ラインECLを電気的に連結する共通連結配線190Xに沿って切断した断面図である。
【0011】
図1ないし
図2Cを共に参照すれば、集積回路素子1は、メモリセルアレイMCAを含む。集積回路素子1は、垂直型メモリ素子、特に垂直チャネル構造を有する垂直型NAND(VNAND)フラッシュメモリ素子である。
【0012】
メモリセルアレイMCAは、基板110上で、垂直方向(Z方向)に配列される複数のメモリセルストリングMSを含む。メモリセルストリングMSは、基板110上で、チャネル構造物150に沿って垂直方向(Z方向)に配列される。複数のメモリセルストリングMSそれぞれは、互いに直列に連結される接地選択トランジスタGST、複数のメモリセルMC、ストリング選択トランジスタSST、及び消去制御トランジスタECTを備える。複数のメモリセルMCは、データを保存し、複数のワードラインWLは、それぞれのメモリセルMCに連結され、該メモリセルMCを制御する。
【0013】
接地選択トランジスタGSTのゲート端子は、接地選択ラインGSLと連結され、接地選択トランジスタGSTのソース端子は、共通ソースラインCSLと連結される。ストリング選択トランジスタSSTのゲート端子は、ストリング選択ラインSSLと連結され、ストリング選択トランジスタSSTのソース端子は、メモリセルMCnのドレイン端子に連結され、ストリング選択トランジスタSSTのドレイン端子は、消去制御トランジスタECTのソース端子を介してビットラインBLに連結される。消去制御トランジスタECTのゲート端子は、消去制御ラインECLと連結され、消去制御トランジスタECTのソース端子は、ストリング選択トランジスタSSTのドレイン端子に連結され、消去制御トランジスタECTのドレイン端子は、共通連結配線190Xに連結される。
【0014】
図1ないし
図2Cには、それぞれのメモリセルストリングMSが一つの接地選択トランジスタGST、一つのストリング選択トランジスタSST、及び一つの消去制御トランジスタECTを含むものと例示して図示しているが、これとは異なり、それぞれのメモリセルストリングMS内に、接地選択トランジスタGST、ストリング選択トランジスタSST、及び消去制御トランジスタECTが、二つ以上の複数個で形成されてもよい。他の一部の実施形態において、それぞれのメモリセルストリングMSは、接地選択トランジスタGSTを含んでいなくてもよい。
【0015】
ストリング選択トランジスタSSTのゲート端子に、ストリング選択ラインSSLを介して信号が印加されれば、ビットラインBLを介して印加される信号が、複数のメモリセルMCに提供され、データの書き込み動作が行われる。消去制御トランジスタECTのゲート端子に、消去制御ラインECLを介して信号が印加されれば、消去制御トランジスタECTに生じるゲート誘導ドレイン漏れ電流(GIDL: Gate Induced Drain Leakage)により、複数のメモリセルMCの消去動作が行われる。例えば、消去動作は、ゲート誘導ドレイン漏れ電流(GIDL)を利用して、ブロック単位で行われる。
【0016】
集積回路素子1は、メモリセル領域CR、連結領域IR及び周辺回路領域PRを有する基板110を含む。基板110は、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に延びる主面110Mを有する。基板110は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体またはII-VI族酸化物半導体を含む。例えば、IV族半導体は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)またはシリコン・ゲルマニウムを含む。基板110は、バルクウェーハまたはエピタキシャル層として提供され得る。他の実施形態において、基板110は、SOI(silicon-on-insulator)基板またはGeOI(germanium-on-insulator)基板を含む。
【0017】
メモリセル領域CR上には、メモリセルアレイMCAが配置され、メモリセルアレイMCAは、垂直チャネル構造のNANDメモリ装置である。周辺回路領域PR上には、メモリセルアレイMCAを駆動するための複数の駆動トランジスタTRが配置される。メモリセル領域CR、連結領域IR及び周辺回路領域PRは、第2水平方向(Y方向)に沿って配置される。すなわち、周辺回路領域PRは、連結領域IRを挟んで、メモリセル領域CRから第2水平方向(Y方向)側に配置される。
【0018】
基板110上には、複数のゲート電極120が、第2水平方向(Y方向)に延び、垂直方向(Z方向)に沿って互いに離隔されるように配置される。複数のゲート電極120は、基板110から垂直方向(Z方向)に沿って遠くなるにつれて、第2水平方向(Y方向)に沿ってさらに短い長さを有するように延び、第2水平方向(Y方向)に沿って階段状に配置される。
【0019】
例示的な実施形態において、複数のゲート電極120は、メモリセルストリングMSを構成する少なくとも一本の接地選択ラインGSL、複数のワードラインWL、少なくとも一本のストリング選択ラインSSL、及び少なくとも一本の消去制御ラインECLに対応している。例えば、最下部の少なくとも一つのゲート電極120aは、接地選択ラインGSLとして機能し、最上部の少なくとも一つのゲート電極120dは、消去制御ラインECLとして機能し、消去制御ラインECLとして機能する最上部の少なくとも一つのゲート電極120dの下部の少なくとも一つのゲート電極120cは、ストリング選択ラインSSLとして機能し、残りの複数のゲート電極120bは、ワードラインWLとして機能している。
【0020】
本明細書においては、説明の便宜上、ゲート電極120のうち、ワードラインWLとして機能するゲート電極120bと、接地選択ラインGSL、ストリング選択ラインSSL及び消去制御ラインECLとして機能するゲート電極120a,120c,120dとを区分するために、ワードラインWLとして機能するゲート電極120bは、ワードラインと称し、接地選択ラインGSL、ストリング選択ラインSSL、及び消去制御ラインECLとして機能するゲート電極120a,120c,120dは、ゲートラインと称する。したがって、複数のゲート電極120は、複数のワードライン、及び複数のゲートラインからなる。
【0021】
一部の実施形態において、複数のゲート電極120のうち一部、例えば、ワードラインWLとして機能する複数のゲート電極120bと、ストリング選択ラインSSLとして機能する少なくとも一つのゲート電極120cとの間の一部、またはストリング選択ラインSSLとして機能する少なくとも一つのゲート電極120cと、消去制御ラインECLとして機能する少なくとも一つのゲート電極120dとの間の一部、または消去制御ラインECLとして機能する少なくとも一つのゲート電極120dよりもさらに上部の一部は、ダミーワードライン120e(
図8ないし
図13を参照)として機能してもよい。
【0022】
これによって、少なくとも一つの接地選択トランジスタGST、少なくとも一つのストリング選択トランジスタSST、これらの間の複数のメモリセルトランジスタMC、及び少なくとも一つの消去制御トランジスタECTが直列に連結されたメモリセルストリングMSが提供される。
【0023】
他の一部の実施形態において、
図4Aないし
図7に示したように、複数のゲート電極120のうち、最上部の少なくとも一つのゲート電極120d-U、及び最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-Dが、上部消去制御ラインECL-U及び下部消去制御ラインECL-Dとして機能してもよい。または、他の一部の実施形態において、
図16ないし
図18に示したように、複数のゲート電極120が、少なくとも二つのスタックST1,ST2を構成するように形成される場合、各スタックST1,ST2の最上部の少なくとも一つのゲート電極120d-Uが、上部消去制御ラインECL-U1,ECL-U2として機能し、一部の実施形態において、各スタックST1,ST2の最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-Dが、下部消去制御ラインECL-D1,ECL-D2として機能してもよい。
【0024】
基板110と最下部のゲート電極120aとの間、及び複数のゲート電極120それぞれの間に、絶縁層130が配置される。また、絶縁層130は、最上部のゲート電極120d上にも配置される。
【0025】
基板110上には、複数のワードラインカット領域WLCが、第2水平方向(Y方向)に沿って延びる。一対のワードラインカット領域WLCの間に配置される複数のゲート電極120が、一つのブロックを構成している。一対のワードラインカット領域WLCは、複数のゲート電極120の第1水平方向(X方向)に沿った幅を限定している。一対のワードラインカット領域WLCの間には、中間のワードラインカット領域WLCAが、第2水平方向(Y方向)に沿って配置される。一部の実施形態において、中間のワードラインカット領域WLCAは省略してもよい。
【0026】
基板110上には、複数のワードラインカット領域WLCと垂直にオーバーラップされる複数の共通ソースライン140が、第2水平方向(Y方向)に沿って配置される。また、基板110上には、中間のワードラインカット領域WLCAと垂直にオーバーラップされる複数の中間の共通ソースライン140Aが、第2水平方向(Y方向)に沿って配置される。複数の共通ソースライン140、及び複数の中間の共通ソースライン140Aの両側壁上には、絶縁スペーサ142が配置される。例えば、絶縁スペーサ142は、複数の共通ソースライン140と、複数のゲート電極120との間に、及び複数の中間の共通ソースライン140Aと、複数のゲート電極120との間に配置される。複数の共通ソースライン140、及び複数の中間の共通ソースライン140Aは、基板110の主面110Mよりも低いレベルまで延びる。
【0027】
共通ソースライン140下の基板110の内部には、複数の共通ソース領域144が、第2水平方向(Y方向)に沿って配置される。複数の共通ソース領域144は、n型不純物が高濃度にドーピングされた不純物領域である。複数の共通ソース領域144は、メモリセルに電流を供給するソース領域として機能している。複数の共通ソース領域144は、複数のワードラインカット領域WLCとオーバーラップされる位置に配置される。
【0028】
複数のチャネル構造物150は、メモリセル領域CRにおいて基板110の主面110Mから複数のゲート電極120を貫通して垂直方向(Z方向)に延びる。複数のチャネル構造物150は、第1水平方向(X方向)、第2水平方向(Y方向)及び/又は第3水平方向(例えば、斜め方向)に沿って、所定の間隔で離隔されて配列される。複数のチャネル構造物150は、ジグザグ状、または交互のパターンに配列され得る。複数のチャネル構造物150は、複数のゲート電極120、絶縁層130、及び層間絶縁膜170を貫通するチャネルホール150H内に配置される。チャネルホール150Hの内壁上に、ゲート絶縁層152とチャネル層154とが順次に配置され、チャネル層154上で、チャネルホール150Hの残留空間を埋める埋め込み絶縁層156が配置される。チャネルホール150Hの上側には、チャネル層154と接触し、チャネルホール150Hの入口を塞ぐ導電プラグ158が配置される。一部の実施形態において、導電プラグ158は、不純物が高濃度にドーピングされた半導体物質からなり、チャネル層154は、不純物がドーピングされていない半導体物質、または導電プラグ158よりも不純物が低濃度にドーピングされた半導体物質からなってもよい。他の実施形態において、埋め込み絶縁層156が省略され、チャネル層154がチャネルホール150Hの残留部分を埋めるピラー状に形成されてもよい。別途に図示していないが、集積回路素子1は、集積回路素子1の製造工程において構造的な安定性を確保するためのダミーチャネル構造物をさらに含んでもよい。前記ダミーチャネル構造物は、複数のチャネル構造物150と類似した構造を有する。
【0029】
ゲート絶縁層152は、ゲート電極120からチャネル層154へ順次に形成されたブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cを含む構造を有する。ブロッキング誘電膜152aは、シリコン酸化物、シリコン窒化物またはシリコン酸化物よりも誘電率がさらに高い金属酸化物からなる。前記金属酸化物は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物、またはこれらの組み合わせからなる。電荷保存膜152bは、ポリシリコン、または不純物がドーピングされたポリシリコンからなる。一部の実施形態において、電荷保存膜152bは、シリコン窒化物、ボロン窒化物またはシリコン・ボロン窒化物からなる電荷トラップ膜であってもよい。トンネリング誘電膜152cは、シリコン酸化物、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物などを含む。
【0030】
最上部の少なくとも二つのゲート電極120c,120dは、ストリング分離絶縁層160により、それぞれ平面的に少なくとも二本のラインに分離される。例えば、ワードラインカット領域WLCと、中間のワードラインカット領域WLCAとの間、または一対のワードラインカット領域WLCの間で、ストリング選択ラインカット領域SLCが、第2水平方向(Y方向)に延び、ストリング選択ラインカット領域SLC内に、ストリング分離絶縁層160が配置される。したがって、消去制御ラインECL、及びストリング選択ラインSSLそれぞれは、ワードラインWLに比べて、第1水平方向(X方向)に狭い幅を有する。消去制御ラインECL及びストリング選択ラインSSLそれぞれの第1水平方向(X方向)への幅は、ワードラインWLの第1水平方向(X方向)への幅の1/2よりも狭い。例えば、一本のワードラインWLが有する第1水平方向(X方向)への幅に対して、物理的に分離された二本の消去制御ラインECL、及び二本のストリング選択ラインSSLが配置される。
【0031】
一部の実施形態において、消去制御ラインECL及びストリング選択ラインSSLそれぞれの第1水平方向(X方向)への幅は、実質的に同じである。しかし、ストリング分離絶縁層160が、基板110の方に、第1水平方向(X方向)への幅が漸減するテーパーされた形状で延びる場合、消去制御ラインECLの第1水平方向(X方向)への幅が、ストリング選択ラインSSLの第1水平方向(X方向)への幅よりも少し小さい値を有している。
【0032】
複数のビットラインBLは、第2水平方向(Y方向)に沿って互いにほぼ一定の間隔を有し、第1水平方向(X方向)に沿って延びる。複数のビットラインBLは、複数のチャネル構造物150と電気的に連結される。例えば、複数のビットラインBLと、複数のチャネル構造物150とは、複数のチャネル構造物150が有する導電プラグ158上に配置される導電性スタッド184、及び導電性スタッド184とビットラインBLとの間に配置される上部導電ビア188を介して電気的に連結される。一部の実施形態において、互いに隣接する一対のビットラインBLが、第1水平方向(X方向)に沿って配列された複数のチャネル構造物150と、導電性スタッド184及び上部導電ビア188を介して交互に連結されているが、それに限定されず、複数のチャネル構造物150の配列方式、チャネル構造物150の水平幅、及び/またはビットラインBLの水平幅などを考慮して、複数のチャネル構造物150と複数のビットラインBLとは、多様な方式により連結されてもよい。
【0033】
複数のゲート電極120と、複数の駆動トランジスタTRとは、複数の連結配線190により電気的に連結される。複数のゲート電極120と、複数の連結配線190とは、連結領域IRの複数のゲート電極120の部分上に連結される下部導電ビア182、及び下部導電ビア182と連結配線190との間に配置される導電性スタッド184を介して電気的に連結される。
【0034】
複数の駆動トランジスタTRは、複数のゲート電極120と最初に連結されるトランジスタである。複数の駆動トランジスタTRと、複数のゲート電極120との間は、下部導電ビア182、導電性スタッド184、複数の連結配線190、及び複数の連結配線190と、複数の駆動トランジスタTRとを連結する導電性ビアプラグ(図示せず)のような導電性経路を介してのみ連結される。
【0035】
連結領域IRにおいて階段状に配置されるゲート電極120の一側の端部は、下部導電ビア182と連結されるパッド層と称する。複数のゲート電極120の前記パッド層上に形成される複数の下部導電ビア182の垂直方向(Z方向)への高さは、複数のゲート電極120それぞれの垂直位置によって異なっている。複数の連結配線190は、複数のゲート電極120の前記パッド層上から、複数の駆動トランジスタTRまで延びる。
【0036】
複数の連結配線190は、共通連結配線190X、延長連結配線190E、ストリング連結配線190S、及びゲート連結配線190Wを含む。共通連結配線190X及び延長連結配線190Eは、消去制御ラインECLと連結され、ストリング連結配線190Sは、ストリング選択ラインSSLと連結され、ゲート連結配線190Wは、ワードラインWLまたは接地選択ラインGSLと連結される。
【0037】
駆動トランジスタTRは、ワードラインWLと連結されるワードライン駆動トランジスタTR-W、ストリング選択ラインSSLと連結されるストリング選択駆動トランジスタTR-S、及び消去制御ラインECLと連結される消去制御駆動トランジスタTR-Eを含む。
【0038】
ワードライン駆動トランジスタTR-Wは、ゲート連結配線190Wを介して、ワードラインWLと連結される。
図1には、ワードライン駆動トランジスタTR-W及びゲート連結配線190Wが一つずつだけ示されているが、それは、図示の便宜上のためのものであり、集積回路素子1は、垂直方向(Z方向)に相異なるレベルに位置する複数のワードラインWLそれぞれに連結される複数のワードライン駆動トランジスタTR-W、及び複数のゲート連結配線190Wを含み得る。
【0039】
駆動トランジスタTRは、接地選択ラインGSLと連結される接地選択駆動トランジスタをさらに含み、複数の連結配線190は、前記接地選択駆動トランジスタと、接地選択ラインGSLとを電気的に連結する接地選択連結配線をさらに含むが、接地選択ラインGSLと連結される前記接地選択連結配線、及び前記接地選択駆動トランジスタは、ワードラインWLと連結されるゲート連結配線190W、及びワードライン駆動トランジスタTR-Wとほぼ類似したところ、別途の図示及び説明は省略する。
【0040】
ストリング選択駆動トランジスタTR-Sは、ストリング連結配線190Sを介して、ストリング選択ラインSSLと連結される。集積回路素子1は、物理的に分離された複数のストリング選択ラインSSLそれぞれに連結される複数のストリング連結配線190S、及び複数のストリング選択駆動トランジスタTR-Sを含む。
【0041】
消去制御駆動トランジスタTR-Eは、共通連結配線190X及び延長連結配線190Eを介して、複数の消去制御ラインECLと連結される。共通連結配線190X及び延長連結配線190Eを、共に消去制御連結配線と称する。
【0042】
ゲート連結配線190W、ストリング連結配線190S及び延長連結配線190Eは、第1水平方向(X方向)及び/または第2水平方向(Y方向)に延びるが、
図1に示したゲート連結配線190W、ストリング連結配線190S及び延長連結配線190Eが延びる形状は、例示的なものであり、それらに限定されない。
【0043】
物理的に分離された複数のストリング選択ラインSSLが、それぞれ物理的に分離されたストリング連結配線190Sを介して、それぞれ別々のストリング選択駆動トランジスタTR-Sと連結されるのに対し、物理的に分離された複数の消去制御ラインECLのうち少なくとも二本は、一本の前記消去制御連結配線、すなわち、互いに連結される一本の共通連結配線190X、及び一本の延長連結配線190Eにより、一つの消去制御駆動トランジスタTR-Eと連結される。共通連結配線190Xは、ビットラインBLの延長方向である第1水平方向(X方向)に延び、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結する。すなわち、共通連結配線190Xは、前記消去制御連結配線のうち、第1水平方向(X方向)に延び、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結する部分である。例えば、共通連結配線190Xは、連結領域IR上の複数の消去制御ラインECLの一側の端部、すなわち、パッド層上に沿って第1水平方向(X方向)に延び、一つのブロックにある複数の消去制御ラインECLを電気的に連結する。
【0044】
例えば、同じ個数の物理的に分離されたストリング選択ラインSSLに対応するストリング選択駆動トランジスタTR-Sの個数は、同じ個数の物理的に分離された消去制御ラインECLに対応する消去制御駆動トランジスタTR-Eの個数よりも多い。
【0045】
本発明による集積回路素子1は、複数のストリング選択トランジスタSSTを個別に駆動させるための複数のストリング選択駆動トランジスタTR-Sを有しているので、複数のメモリセルストリングMSそれぞれを個別に動作させることが可能であり、複数の消去制御トランジスタECTのうち少なくとも二つを共に駆動させるために、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結し、第1水平方向(X方向)に延びる共通連結配線190X、及び共通連結配線190Xと消去制御駆動トランジスタTR-Eとを連結する延長連結配線190Eを含む。
【0046】
したがって、共通連結配線190X及び延長連結配線190Eからなる消去制御連結配線の本数を最小化して、連結配線190を配置するための面積、及び消去制御駆動トランジスタTR-Eが占める面積を最小化することが可能であるので、集積回路素子1の面積を増加させないか、または最小限に増加させ、かつ集積回路素子1が有する複数のメモリセルMCを容易に制御することができる。
【0047】
図3Aは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図であり、
図3Bは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図3Bは、消去制御ラインECLを電気的に連結する共通連結配線190Xaに沿って切断した断面図である。
図3A及び
図3Bについての内容のうち、
図1ないし
図2Cと重複する説明は省略する。
【0048】
図3A及び
図3Bを共に参照すれば、集積回路素子1aは、複数の連結配線190aを含む。複数の連結配線190aは、共通連結配線190Xa、延長連結配線190E(
図1を参照)、ストリング連結配線190S及びゲート連結配線190Wを含む。共通連結配線190Xa、及び延長連結配線190Eは、消去制御ラインECLと連結され、ストリング連結配線190Sは、ストリング選択ラインSSLと連結され、ゲート連結配線190Wは、ワードラインWLまたは接地選択ラインGSLと連結される。共通連結配線190Xa及び延長連結配線190Eを、共に消去制御連結配線と称する。
【0049】
共通連結配線190Xaは、ビットラインBL(
図1を参照)の延長方向である第1水平方向(X方向)に延び、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結する。すなわち、共通連結配線190Xaは、前記消去制御連結配線のうち、第1水平方向(X方向)に延び、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結する部分である。例えば、複数の共通連結配線190Xaが、第1水平方向(X方向)に延び、各共通連結配線190Xaが、一つのブロックにある複数の消去制御ラインECLのうち少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結する。
【0050】
図1ないし
図2Cに示す共通連結配線190Xは、一つのブロックにある複数の消去制御ラインECLを共に電気的に連結する。しかし、
図3A及び
図3Bに示す共通連結配線190Xaは、第1水平方向(X方向)に沿って物理的に分離された少なくとも二本の共通連結配線190Xaが、一つのブロックにある複数の消去制御ラインECLのうち、相異なる少なくとも二本の消去制御ラインECLをそれぞれ電気的に連結する。
【0051】
また、第1水平方向(X方向)に沿って物理的に分離された少なくとも二本の共通連結配線190Xaそれぞれは、少なくとも二つの消去制御駆動トランジスタTR-E(
図1を参照)それぞれに連結される。
【0052】
図4Aは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図であり、
図4B及び
図4Cは、それぞれ本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図4B及び
図4Cは、それぞれ上部消去制御ラインECL-Uを電気的に連結する共通連結配線190Xに沿って切断した断面図である。
図4Aないし
図4Cについての内容のうち、
図1ないし
図3Bと重複する説明は省略する。
【0053】
図4Aないし
図4Cを共に参照すれば、集積回路素子2,2aは、複数のゲート電極120を含む。複数のメモリセルストリングMSそれぞれは、互いに直列に連結される下部消去制御トランジスタECT-D、接地選択トランジスタGST、複数のメモリセルMC、ストリング選択トランジスタSST、及び上部消去制御トランジスタECT-Uを備える。例示的な実施形態において、複数のゲート電極120は、メモリセルストリングMSを構成する少なくとも一本の下部消去制御ラインECL-D、少なくとも一本の接地選択ラインGSL、複数本のワードラインWL、少なくとも一本のストリング選択ラインSSL、及び少なくとも一本の上部消去制御ラインECL-Uに対応している。上部消去制御トランジスタECT-Uのゲート端子は、上部消去制御ラインECL-Uと連結され、下部消去制御トランジスタECT-Dのゲート端子は、下部消去制御ラインECL-Dと連結される。上部消去制御ラインECL-U、及び上部消去制御トランジスタECT-Uは、
図1Aないし
図3Bで説明した消去制御ラインECL、及び消去制御トランジスタECTとほぼ同様である。
【0054】
例えば、最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-D,120d-Daは、少なくとも一本の下部消去制御ラインECL-Dとして機能し、少なくとも一本の下部消去制御ラインECL-Dとして機能する少なくとも一つのゲート電極120d-D,120d-Daの上部の少なくとも一つのゲート電極120aは、接地選択ラインGSLとして機能し、最上部の少なくとも一つのゲート電極120d-Uは、上部消去制御ラインECL-Uとして機能し、上部消去制御ラインECL-Uとして機能する最上部の少なくとも一つのゲート電極120d-Uの下部の少なくとも一つのゲート電極120cは、ストリング選択ラインSSLとして機能し、残りの複数のゲート電極120bは、ワードラインWLとして機能している。
【0055】
最上部の少なくとも二つのゲート電極120c,120d-Uは、ストリング分離絶縁層160により、それぞれ平面的に少なくとも二本のラインに分離される。例えば、ワードラインカット領域WLCと、中間のワードラインカット領域WLCAとの間、または一対のワードラインカット領域WLCの間で、ストリング選択ラインカット領域SLCが、第2水平方向(Y方向)に延び、ストリング選択ラインカット領域SLC内に、ストリング分離絶縁層160が配置される。したがって、上部消去制御ラインECL-U及びストリング選択ラインSSLそれぞれは、ワードラインWLに比べて、第1水平方向(X方向)に狭い幅を有している。上部消去制御ラインECL-U及びストリング選択ラインSSLそれぞれの第1水平方向(X方向)への幅は、ワードラインWLの第1水平方向(X方向)への幅の1/2よりも狭い。例えば、一本のワードラインWLが有する第1水平方向(X方向)への幅に対して、物理的に分離された二本の上部消去制御ラインECL-U、及び二本のストリング選択ラインSSLが配置される。
【0056】
図4Bを参照すれば、集積回路素子2が有する最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-Dは、最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-Dの上部の少なくとも二つのゲート電極120a,120bと、第1水平方向(X方向)に実質的に同じ幅を有している。例えば、一本のワードラインWLが有する第1水平方向(X方向)への幅に対して、物理的に分離された一本の下部消去制御ラインECL-Dが配置される。
【0057】
しかし、ワードラインカット領域WLC、及び/または中間のワードラインカット領域WLCAが、基板110に延び、第1水平方向(X方向)への幅が漸減するテーパーされた形状を有する場合、下部消去制御ラインECL-Dの第1水平方向(X方向)への幅が、ワードラインWLの第1水平方向(X方向)への幅よりも少し大きい値を有している。
【0058】
図4Cを参照すれば、集積回路素子2aが有する最下部の少なくとも一つのゲート電極120d-Daは、それぞれ平面的に少なくとも二本のラインに分離される。下部消去制御ラインECL-Dは、ワードラインWLに比べて、第1水平方向(X方向)に狭い幅を有している。下部消去制御ラインECL-Dの第1水平方向(X方向)への幅は、ワードラインWLの第1水平方向(X方向)への幅の1/2よりも狭い。例えば、一本のワードラインWLが有する第1水平方向(X方向)への幅に対して、物理的に分離された二本の下部消去制御ラインECL-Dが配置される。
【0059】
再び
図4Aないし
図4Cを共に参照すれば、共通連結配線190Xは、第1水平方向(X方向)に延び、一つのブロックにある複数の上部消去制御ラインECL-Uを電気的に連結する。一つのブロックにある複数の下部消去制御ラインECL-Dは、電気的に連結される。一部の実施形態において、一つのブロックにある複数の下部消去制御ラインECL-Dは、一つのブロックにある複数の上部消去制御ラインECL-Uを電気的に連結する共通連結配線190Xと類似した連結配線により、電気的に連結されてもよい。他の一部の実施形態において、一つのブロックにある複数の下部消去制御ラインECL-Dは、基板110内に形成された導電性領域により、電気的に連結されてもよい。
【0060】
電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数と、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数とは同じである。
【0061】
例えば、
図4Bに示す集積回路素子2は、水平方向に沿って物理的に四本に分離された上部消去制御ラインECL-Uが電気的に連結され、水平方向に沿って分離された二本の下部消去制御ラインECL-Dが電気的に連結され、物理的に分離された一本の下部消去制御ラインECL-Dに連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数は、物理的に分離された一本の上部消去制御ラインECL-Uに連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数の二倍である。
【0062】
例えば、
図4Cに示す集積回路素子2aは、水平方向に沿って物理的に四本に分離された上部消去制御ラインECL-Uが電気的に連結され、水平方向に沿って分離された四本の下部消去制御ラインECL-Dが電気的に連結され、物理的に分離された一本の下部消去制御ラインECL-Dに連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数と、物理的に分離された一本の上部消去制御ラインECL-Uに連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数とは同じである。
【0063】
図5ないし
図7は、それぞれ本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
【0064】
図5を参照すれば、集積回路素子2bにおいて電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数は、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数よりも多い。例えば、電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数は、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数の二倍、またはそれ以上である。
【0065】
例えば、
図5に示す集積回路素子2bが有する一つのブロックにある上部消去制御ラインECL-Uは、
図4A及び
図4Bに示す集積回路素子2,2aが有する上部消去制御ラインECL-Uと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるものの、電気的に連結される。例えば、
図5に示す集積回路素子2bが有する一つのブロックにある下部消去制御ラインECL-Dは、
図4Bに示す集積回路素子2が有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って二本に物理的に分離されるものの、電気的に連結されるか、または
図4Cに示す集積回路素子2aが有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるものの、電気的に連結される。
【0066】
図6を参照すれば、集積回路素子2cにおいて、電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数は、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数よりも少ない。例えば、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数は、電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数の二倍、またはそれ以上である。
【0067】
例えば、
図6に示す集積回路素子2cが有する一つのブロックにある上部消去制御ラインECL-Uは、
図3A及び
図3Bに示す集積回路素子1aが有する上部消去制御ラインECL-Uと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるが、相異なる二本ずつの上部消去制御ラインECL-Uが電気的に連結される。
【0068】
例えば、
図6に示す集積回路素子2cが有する一つのブロックにある下部消去制御ラインECL-Dは、
図4Bに示す集積回路素子2が有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って二本に物理的に分離されるものの、電気的に連結されるか、または
図4Cに示す集積回路素子2aが有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるものの、電気的に連結される。
【0069】
図7を参照すれば、集積回路素子2dにおいて、電気的に連結される上部消去制御トランジスタECT-Uの個数は、電気的に連結される下部消去制御トランジスタECT-Dの個数と同じである。
【0070】
例えば、
図7に示す集積回路素子2dが有する一つのブロックにある上部消去制御ラインECL-Uは、
図3A及び
図3Bに示す集積回路素子1aが有する上部消去制御ラインECL-Uと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるが、相異なる二本ずつの上部消去制御ラインECL-Uが電気的に連結される。
【0071】
例えば、
図7に示す集積回路素子2dが有する一つのブロックにある下部消去制御ラインECL-Dは、
図4Bに示す集積回路素子2が有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って二本に物理的に分離されており、電気的に連結されていないか、または
図4Cに示す集積回路素子2aが有する下部消去制御ラインECL-Dと同様に、水平方向に沿って四本に物理的に分離されるが、相異なる二本ずつの下部消去制御ラインECL-Dが電気的に連結される。
【0072】
図8は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図8は、ビットラインBLに沿って切断した断面図である。
図8についての内容のうち、
図1ないし
図7と重複する説明は省略する。
【0073】
図8を参照すれば、集積回路素子3は、複数のゲート電極120を含む。最下部の少なくとも一つのゲート電極120aは、接地選択ラインGSLとして機能し、最上部の少なくとも一つのゲート電極120dは、消去制御ラインECLとして機能し、消去制御ラインECLとして機能する最上部の少なくとも一つのゲート電極120dの下部の少なくとも一つのゲート電極120cは、ストリング選択ラインSSLとして機能し、ストリング選択ラインSSLとして機能する最上部の少なくとも一つのゲート電極120cの下部の少なくとも一つのゲート電極120eは、ダミーワードラインDWLであり、残りの複数のゲート電極120bは、ワードラインWLとして機能している。
【0074】
一部の実施形態において、ダミーワードラインDWLは、ストリング選択ラインSSLと、ワードラインWLとの間に配置されて、ストリング選択ラインSSLと、ワードラインWLとの間で生じる電気的な干渉を防止することができる。他の一部の実施形態において、ダミーワードラインDWLは、ストリング選択ラインSSLと、消去制御ラインECLとの間に配置されてもよいし、複数のゲート電極120のうち最上部の少なくとも一つであってもよい。
【0075】
図9Aないし
図9Eは、
図8の集積回路素子3のIXで表示した点線領域の拡大断面図である。
【0076】
図9Aを参照すれば、複数のチャネル構造物150は、チャネルホール150H内に配置される。チャネルホール150Hの内壁上に、ゲート絶縁層152とチャネル層154とが順次に配置され、チャネル層154上で、チャネルホール150Hの残留空間を埋める埋め込み絶縁層156が配置される。チャネルホール150Hの上側には、チャネル層154と接触し、チャネルホール150Hの入口を塞ぐ導電プラグ158が配置される。
【0077】
ゲート絶縁層152は、ゲート電極120からチャネル層154へ順次に形成されたブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cを含む構造を有している。
【0078】
ゲート絶縁層152の最上端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面と同じレベルに位置している。ゲート絶縁層152の最上端と、チャネル層154の最上端とは同じレベルに位置している。導電プラグ158の最下端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面と同じレベル、またはそれよりも低いレベルに位置している。
【0079】
図9Bを参照すれば、ゲート絶縁層152の最上端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面よりも高いレベルに位置している。ゲート絶縁層152の最上端よりも、チャネル層154の最上端は、低いレベルに位置している。導電プラグ158の最下端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面と同じレベル、またはそれよりも低いレベルに位置している。
【0080】
図9Cを参照すれば、ゲート絶縁層152の最上端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面よりも高いレベルに位置している。複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面と、チャネル層154の最上端とは、同じレベル、または低いレベルに位置している。導電プラグ158の最下端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの上面と同じレベル、またはそれよりも低いレベルに位置している。
【0081】
図9Dを参照すれば、ゲート絶縁層152は、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b、トンネリング誘電膜152c及びゲート誘電膜152dを含む構造を有している。
【0082】
ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cそれぞれの最上端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの下面と、次の上部のゲート電極120cの上面との間のレベルに位置している。ゲート誘電膜152dは、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120dの側面と対面している。最上部のゲート電極120dの側面と対面しているゲート誘電膜152dの厚さは、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cの水平方向への幅の合計である第2幅W2よりも小さい値を有している。
【0083】
すなわち、複数のゲート電極120のうち、最上部のゲート電極120d、すなわち、消去制御ラインECLの側面と対面しているゲート絶縁層152の部分の厚さである第1幅W1は、残りのゲート電極120、すなわち、ストリング選択ラインSSL、ダミーワードラインDWL及びワードラインWLの側面と対面しているゲート絶縁層152の部分の厚さである第2幅W2よりも小さい値を有している。
【0084】
図9Eを参照すれば、ゲート絶縁層152は、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b、トンネリング誘電膜152c及びゲート誘電膜152dを含む構造を有している。
【0085】
ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cそれぞれの最上端は、複数のゲート電極120のうち、最上部のワードラインWLの上面と、ダミーゲートラインDWLの下面との間のレベルに位置している。ゲート誘電膜152dは、複数のゲート電極120のうち、消去制御ラインECL、ストリング選択ラインSSL及びダミーワードラインDWLの側面と対面している。ゲート誘電膜152dの水平方向への幅である第1幅W1a、すなわち、消去制御ラインECL、ストリング選択ラインSSL及びダミーワードラインDWLの側面と対面しているゲート誘電膜152dの厚さは、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cの水平方向への幅の合計である第2幅W2aよりも小さい値を有している。
【0086】
一部の実施形態において、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cそれぞれの最上端は、複数のゲート電極120のうち、ダミーゲートラインDWLの上面と、ストリング選択ラインSSLの下面との間のレベルに位置している。すなわち、ゲート誘電膜152dは、消去制御ラインECL及びストリング選択ラインSSLの側面と対面し、ブロッキング誘電膜152a、電荷保存膜152b及びトンネリング誘電膜152cは、ワードラインWL及びダミーワードラインDWLの側面と対面している。
【0087】
図9Aないし
図9Eには、消去制御ラインECL、ストリング選択ラインSSL及びダミーワードラインDWLがそれぞれ一本であるものと示しているが、それに限定されず、消去制御ラインECL、ストリング選択ラインSSL及びダミーワードラインDWLのうち少なくとも一つは複数本であってもよく、その場合、
図9Aないし
図9Eで説明した消去制御ラインECLの上面、下面及び側面は、それぞれ複数の消去制御ラインECLのうち、最上側の消去制御ラインECLの上面、最下側の消去制御ラインECLの下面、及び複数の消去制御ラインECLの側面を意味し、ストリング選択ラインSSLの上面、下面及び側面は、それぞれ複数のストリング選択ラインSSLのうち、最上側のストリング選択ラインSSLの上面、最下側のストリング選択ラインSSLの下面、及び複数のストリング選択ラインSSLの側面を意味し、ダミーワードラインDWLの上面、下面及び側面は、それぞれ複数のダミーワードラインDWLのうち、最上側のダミーワードラインDWLの上面、最下側のダミーワードラインDWLの下面、及び複数のダミーワードラインDWLの側面を意味している。
【0088】
図10Aは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図であり、
図10Bは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の主要構成要素を示す平面図であり、
図10Cは、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図10Cは、第2消去制御ラインECL2を電気的に連結する第2共通連結配線190X2に沿って切断した断面図である。
図10Aないし
図10Cについての内容のうち、
図1ないし
図9Eと重複する説明は省略する。
【0089】
図10Aないし
図10Cを共に参照すれば、集積回路素子4は、少なくとも二本の消去制御ラインECL、少なくとも一本のストリング選択ラインSSL、少なくとも一本のダミーワードラインDWL、複数本のワードラインWL、及び少なくとも一本の接地選択ラインGSLを含む。一部の実施形態において、集積回路素子4は、少なくとも二本のストリング選択ラインSSLを含んでもよい。一部の実施形態において、集積回路素子4は、少なくとも二本のダミーワードラインDWLを含んでもよい。
【0090】
少なくとも二本の消去制御ラインECLは、複数のゲート電極120のうち、最上端の少なくとも二つのゲート電極120dである。例えば、少なくとも二本の消去制御ラインECLは、複数のゲート電極120のうち、次の上端のゲート電極120dである第1消去制御ラインECL1と、最上端のゲート電極120dである第2消去制御ラインECL2とからなる。複数のゲート電極120のうち、次の上端のゲート電極120dである第1消去制御ラインECL1は、最上端のゲート電極120dである第2消去制御ラインECL2よりも、第2水平方向(Y方向)に沿ってメモリセル領域CRからさらに遠く延びる。すなわち、周辺回路領域PRに向かう第1消去制御ラインECL1の端部は、第2消去制御ラインECL2の端部に比べて、メモリセル領域CRからさらに外側に延びる。
【0091】
複数の連結配線190は、第1共通連結配線190X1、第2共通連結配線190X2、第1ストリング連結配線190S1、第2ストリング連結配線190S2及びゲート連結配線190Wを含む。
【0092】
第1共通連結配線190X1及び第2共通連結配線190X2は、それぞれ第1消去制御ラインECL1及び第2消去制御ラインECL2と連結され、第1ストリング連結配線190S1及び第2ストリング連結配線190S2は、それぞれ第1ストリング選択ラインSSL1及び第2ストリング選択ラインSSL2と連結され、ゲート連結配線190Wは、ワードラインWLまたは接地選択ラインGSLと連結される。
【0093】
図10Bには、第1ストリング選択ラインSSL1と連結される第1ストリング連結配線190S1について示していないが、第1ストリング連結配線190S1は、第2ストリング連結配線190S2と同様に、各第2ストリング選択ラインSSL2と、各ストリング選択駆動トランジスタTR-Sとを連結するか、または垂直方向(Z方向)にオーバーラップされる第2ストリング選択ラインSSL2と連結される第2ストリング連結配線190S2を共有して、ストリング選択駆動トランジスタTR-Sと連結されることは当業者にとって自明である。
【0094】
第1共通連結配線190X1が電気的に連結する第1消去制御トランジスタECT1の個数と、第2共通連結配線190X2が電気的に連結する第2消去制御トランジスタECT2の個数とは同じである。例えば、第1共通連結配線190X1及び第2共通連結配線190X2それぞれは、第1水平方向(X方向)に延び、一つのブロックにある複数の第1消去制御ラインECL1、及び複数の第2消去制御ラインECL2を電気的に連結することができる。
【0095】
第1共通連結配線190X1及び第2共通連結配線190X2それぞれが、電気的に連結する第1消去制御トランジスタECT1及び第2消去制御トランジスタECT2の個数は、第1ストリング選択ラインSSL1及び第2ストリング選択ラインSSL2それぞれが、電気的に連結する第1ストリング選択トランジスタSST1及び第2ストリング選択トランジスタSST2の個数よりも多い。
【0096】
図11は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子が有するメモリセルアレイの等価回路図である。
図11を参照すれば、集積回路素子4aは、少なくとも二本の消去制御ラインECL、少なくとも一本のストリング選択ラインSSL、複数本のワードラインWL、及び少なくとも一本の接地選択ラインGSLを含む。一部の実施形態において、集積回路素子4aは、少なくとも二本のストリング選択ラインSSLを含んでもよい。
【0097】
少なくとも二本の消去制御ラインECLは、複数のゲート電極120のうち、最上端の少なくとも二つのゲート電極120dである。例えば、少なくとも二本の消去制御ラインECLは、複数のゲート電極120のうち、次の上端のゲート電極120dである第1消去制御ラインECL1と、最上端のゲート電極120dである第2消去制御ラインECL2とからなる。
【0098】
複数の連結配線190は、第1共通連結配線190X1a、第2共通連結配線190X2、第1ストリング連結配線190S1、第2ストリング連結配線190S2及びゲート連結配線190Wを含む。
【0099】
第1共通連結配線190X1aの形状は、
図3Bに示す共通連結配線190Xaの形状と類似しており、第2共通連結配線190X2の形状は、
図2Cに示す共通連結配線190Xの形状と類似している。
【0100】
第1共通連結配線190X1aが電気的に連結する第1消去制御トランジスタECT1の個数は、第2共通連結配線190X2が電気的に連結する第2消去制御トランジスタECT2の個数よりも少ない。例えば、複数の第1共通連結配線190X1aが、第1水平方向(X方向)に延び、各第1共通連結配線190X1aが、一つのブロックにある複数の第1消去制御ラインECL1のうち、少なくとも二本の消去制御ラインECLを電気的に連結し、第2共通連結配線190X2は、第1水平方向(X方向)に延び、一つのブロックにある複数の第2消去制御ラインECL2を電気的に連結する。
【0101】
第1共通連結配線190X1a及び第2共通連結配線190X2それぞれが、電気的に連結する第1消去制御トランジスタECT1及び第2消去制御トランジスタECT2の個数は、第1ストリング選択ラインSSL1及び第2ストリング選択ラインSSL2それぞれが、電気的に連結する第1ストリング選択トランジスタSST1及び第2ストリング選択トランジスタSST2の個数よりも多い。
【0102】
図12は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。具体的には、
図12は、消去制御ラインECLaを電気的に連結する共通連結配線190Xに沿って切断した断面図である。
図12についての内容のうち、
図1ないし
図11と重複する説明は省略する。
【0103】
図12を参照すれば、集積回路素子5は、少なくとも一本の消去制御ラインECLa、少なくとも二本のストリング選択ラインSSL、少なくとも一本のダミーワードラインDWL、複数本のワードラインWL、及び少なくとも一本の接地選択ラインGSLを含む。一部の実施形態において、集積回路素子5は、少なくとも二本のダミーワードラインDWLを含んでもよい。
【0104】
消去制御ラインECLaの厚さである第1厚さT1は、ストリング選択ラインSSLの厚さである第2厚さT2、ダミーゲートラインDWLの厚さである第3厚さT3、及びゲートラインWLの厚さである第4厚さT4よりも大きい値を有している。一部の実施形態において、接地選択ラインGSLの厚さである第5厚さT5は、第2厚さT2、第3厚さT3及び第4厚さT4よりも大きい値を有してもよい。一部の実施形態において、消去制御ラインECLaの厚さである第1厚さT1は、接地選択ラインGSLの厚さである第5厚さT5よりも大きい値を有してもよい。他の一部の実施形態において、第1厚さT1と、第5厚さT5とは、ほぼ同じ値を有してもよい。
【0105】
図13は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
図13を参照すれば、集積回路素子6は、少なくとも一本の消去制御ラインECL、少なくとも一本のストリング選択ラインSSL、少なくとも二本のダミーワードラインDWL、複数本のワードラインWL、及び少なくとも一本の接地選択ラインGSLを含む。
【0106】
少なくとも二本のダミーワードラインDWLは、少なくとも一本の消去制御ラインECLと、少なくとも一本のストリング選択ラインSSLとの間に位置している第1ダミーワードラインDWL1、及び少なくとも一本の消去制御ラインECLよりも上部に位置している第2ダミーワードラインDWL2を含む。一部の実施形態において、少なくとも二本のダミーワードラインDWLは、少なくとも一本のストリング選択ラインSSLと、複数本のワードラインWLとの間に位置している第3ダミーワードラインをさらに含んでもよい。
【0107】
図14は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
図14を参照すれば、集積回路素子7は、第1ブロックBK1及び第2ブロックBK2を含む少なくとも二つのブロックを有する。
【0108】
複数の連結配線190bは、共通連結配線190Xb、ストリング連結配線190S及びゲート連結配線190Wを含む。共通連結配線190Xbは、相異なるブロックの消去制御ラインECLの間、すなわち、第1ブロックBK1にある消去制御ラインECLと、第2ブロックBK2にある消去制御ラインECLとを共に連結する。例えば、共通連結配線190Xbは、第1ブロックBK1にある消去制御トランジスタECTと、第2ブロックBK2にある消去制御トランジスタECTとを共に連結する。
【0109】
図15は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子のメモリセルアレイの等価回路図である。
図15を参照すれば、集積回路素子7は、一般のブロックBK-N、及びスペアブロックBK-Sを含む少なくとも二つのブロックを有する。スペアブロックBK-Sは、第1サブブロックBK-S1及び第2サブブロックBK-S2を含む少なくとも二つのサブブロックを有する。スペアブロックBK-Sは、一般のブロックBK-Nが有する複数のメモリセルストリングMSのうちいずれか一つに不良が生じる場合、不良が生じたメモリセルストリングMSを代替するメモリセルストリングMSを提供できる。
【0110】
一般のブロックBK-Nの共通連結配線190Xは、
図1ないし
図2Cに示すものと同様に、一般のブロックBK-Nが有する複数の消去制御トランジスタECTとを共に連結する。一方、スペアブロックBK-Sの共通連結配線190Xaは複数個であり、各共通連結配線190Xaが、スペアブロックBK-Sにある複数の消去制御トランジスタECTのうち、少なくとも二つの消去制御トランジスタECTを電気的に連結する。例えば、スペアブロックBK-Sの複数の共通連結配線190Xaのうち一本は、第1サブブロックBK-S1にある複数の消去制御トランジスタECTを全て電気的に連結し、他の一本は、第2サブブロックBK-S2にある複数の消去制御トランジスタECTを全て電気的に連結する。
【0111】
図16ないし
図18は、それぞれ本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
図16ないし
図18についての内容のうち、
図1ないし
図15と重複する説明は省略する。
【0112】
図16ないし
図18を参照すれば、集積回路素子9,9a,9bは、下側部の第1スタック構造ST1、及び上側部の第2スタック構造ST2を含む複数のスタックを有する。
【0113】
集積回路素子9,9a,9bは、第1スタック構造ST1が有する複数のゲート電極120、及び複数のチャネルホール150Hの部分を先に形成した後、第1スタック構造ST1上に、第2スタック構造ST2が有する複数のゲート電極120、及び複数のチャネルホール150Hの部分を形成する。一部の実施形態において、複数のチャネル構造物150それぞれが含む絶縁層152、チャネル層154及び埋め込み絶縁層156は、第1スタック構造ST1が有する複数のチャネルホール150Hの部分内、及び第2スタック構造ST2が有する複数のチャネルホール150Hの部分内にわたって一体をなすように形成されてもよい。他の一部の実施形態において、複数のチャネル構造物150それぞれが含む絶縁層152、チャネル層154及び埋め込み絶縁層156は、第1スタック構造ST1が有する複数のチャネルホール150Hの部分内、及び第2スタック構造ST2が有する複数のチャネルホール150Hの部分内にそれぞれ別途に形成されてもよい。
【0114】
第1スタック構造ST1が有する複数のチャネルホール150Hの部分、及び第2スタック構造ST2が有する複数のチャネルホール150Hの部分それぞれは、水平方向(X方向またはY方向)への幅が、上側部分から下側部分へ行くにつれて狭くなるテーパーされた形状を有する。複数のチャネルホール150Hは、第1スタック構造ST1と、第2スタック構造ST2との境界で段差を有する。例えば、第1スタック構造ST1が有する複数のチャネルホール150Hの部分の最上端の水平方向(X方向またはY方向)への幅は、第2スタック構造ST2が有する複数のチャネルホール150Hの部分の最下端の幅よりも大きい値を有している。
【0115】
図16を参照すれば、集積回路素子9において、第1スタック構造ST1が有する複数のチャネル構造物150と、第2スタック構造ST2が有する複数のチャネル構造物150それぞれが含む絶縁層152、チャネル層154及び埋め込み絶縁層156は直接的に連結される。
【0116】
第1スタック構造ST1は、上部消去制御ラインECL-U1を有し、第2スタック構造ST2は、上部消去制御ラインECL-U2を有している。一方、第1スタック構造ST1は、接地選択ラインGSLを有し、ストリング選択ラインSSLを有していなくてもよいし、第2スタック構造ST2は、ストリング選択ラインSSLを有し、接地選択ラインGSLを有していなくてもよい。
【0117】
第1水平方向(X方向)に沿って配置される第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の個数は、ストリング選択ラインSSLの個数と同じであり、第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の個数よりも多い。
【0118】
図17を参照すれば、集積回路素子9aにおいて、第1スタック構造ST1が有する複数のチャネル構造物150と、第2スタック構造ST2が有する複数のチャネル構造物150との間には、連結導電プラグ158Mが配置される。例えば、連結導電プラグ158Mは、導電プラグ158と同じ物質からなる。
【0119】
第1スタック構造ST1は、上部消去制御ラインECL-U1及び下部消去制御ラインECL-D1を有し、第2スタック構造ST2は、上部消去制御ラインECL-U2及び下部消去制御ラインECL-D2を有している。一方、第1スタック構造ST1は、接地選択ラインGSLを有し、ストリング選択ラインSSLを有していなくてもよいし、第2スタック構造ST2は、ストリング選択ラインSSLを有し、接地選択ラインGSLを有していなくてもよい。
【0120】
集積回路素子9aにおいて、第1水平方向(X方向)に沿って配置される第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数は、ストリング選択ラインSSLの本数と同じであり、第2スタック構造ST2の下部消去制御ラインECL-D2の本数、第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数、及び第1スタック構造ST1の下部消去制御ラインECL-D1の本数それぞれよりも多い。例えば、第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数は、第2スタック構造ST2の下部消去制御ラインECL-D2の本数、第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数、及び第1スタック構造ST1の下部消去制御ラインECL-D1の本数それぞれの二倍である。一部の実施形態において、第1水平方向(X方向)に沿って配置される第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数と、第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数とは同じであってもよい。
【0121】
図18を参照すれば、集積回路素子9bにおいて、第1水平方向(X方向)に沿って配置される第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数、及び第1スタック構造ST1の下部消去制御ラインECL-D1の本数それぞれは、ストリング選択ラインSSLの本数と同じであり、第2スタック構造ST2の下部消去制御ラインECL-D2の本数、及び第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数それぞれよりも多い。例えば、第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数、及び第1スタック構造ST1の下部消去制御ラインECL-D1の本数それぞれは、第2スタック構造ST2の下部消去制御ラインECL-D2の本数、及び第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数それぞれの二倍である。
【0122】
一部の実施形態において、第1水平方向(X方向)に沿って配置される第1スタック構造ST1の下部消去制御ラインECL-D1の本数と、接地選択ラインGSLの本数とは同じであってもよい。一部の実施形態において、第1水平方向(X方向)に沿って配置される第2スタック構造ST2の上部消去制御ラインECL-U2の本数と、第1スタック構造ST1の上部消去制御ラインECL-U1の本数とは同じであってもよい。
【0123】
図19は、本発明の技術的思想による実施形態による集積回路素子の断面図である。
図19を参照すれば、集積回路素子10は、基板502上の第1レベルに形成された周辺回路領域514と、基板502上で、前記第1レベルよりも高い第2レベルに形成されたメモリセルアレイ領域512とを含む。ここで使われる用語“レベル”は、基板502から垂直方向(Z方向)に沿う高さを意味している。基板502上で、前記第1レベルは、前記第2レベルよりも基板502にさらに近い。
【0124】
一部の実施形態において、基板502は、第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)に延びる主面502Mを有し得る。基板502についてのより詳細な事項は、
図2Aないし
図2Cを参照して、基板110について説明したところとほぼ同様である。
【0125】
基板502には、素子分離膜504により、周辺回路用の活性領域ACが定義される。基板502の活性領域AC上には、周辺回路領域514を構成する複数のトランジスタTRが形成される。複数のトランジスタTRは、それぞれゲートG、ゲート誘電膜GD、及びソース/ドレイン領域SDを含む。ゲートGの両側壁は、絶縁スペーサ106により覆われ、ゲートG及び絶縁スペーサ106上に、エッチング停止膜108が形成される。エッチング停止膜108は、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含む。
【0126】
エッチング停止膜108上に、複数の層間絶縁膜114A,114B,114C,114Dが順次に積層される。複数の層間絶縁膜114A,114B,114C,114Dは、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などを含む。周辺回路領域514は、複数のトランジスタTRに電気的に連結される多層配線構造630を含む。多層配線構造630は、複数の層間絶縁膜114A,114B,114C,114Dにより互いに絶縁される。
【0127】
多層配線構造630は、基板502上に順次に積層され、互いに電気的に連結される第1コンタクト116A、第1配線層118A、第2コンタクト116B、第2配線層118B、第3コンタクト116C、及び第3配線層118Cを含む。
【0128】
周辺回路領域514上には、複数の層間絶縁膜114A,114B,114C,114Dを覆う半導体層520が形成されている。半導体層520上には、メモリセルアレイ領域512が形成されている。メモリセルアレイ領域512は、
図1ないし
図19を参照して、集積回路素子1,1a,2,2a,2b,2c,2d,3,4,4a,5,6,7,8,9,9a,9bが有するメモリセルアレイ領域MCAについて説明したところとほぼ同様な構成を有している。
【0129】
集積回路素子10において、メモリセルアレイ領域512と、周辺回路領域514とは、垂直方向(Z方向)に延び、充填絶縁層172を貫通する少なくとも一つの連結プラグ195を介して、電気的に連結される。例えば、メモリセルアレイ領域512の共通連結配線190Xは、少なくとも一つの連結プラグ195を介して、周辺回路領域514と電気的に連結される。少なくとも一つの連結プラグ195は、多層配線構造630と電気的に連結される。例えば、少なくとも一つの連結プラグ195は、第3配線層118cと連結される。
【0130】
集積回路素子10は、相異なる機能を有する第1レベルの半導体素子と、第2レベルの半導体素子とが、相異なるレベルで、互いに垂直にオーバーラップされるように積層された多重層素子構造を有している。これにより、メモリセルアレイ領域512で多層配線構造を構成する配線パターンの密度が過度に高くなることを防止することができ、集積回路素子の製造工程を単純化することが可能である。また、前記多層配線構造の金属配線層の積層数を減らすことにより、金属配線による物理的ストレスを減少させ、基板の反り現象を防止することが可能である。
【0131】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明してきたが、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び範囲内で、当該分野で通常の知識を持った者により様々な変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明の、集積回路素子は、例えば、メモリ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0133】
1,1a,2,2a,2b,2c,2d,3,4,4a,5,6,7,8,9,9a,9b,10 集積回路素子
120 ゲート電極
190 連結配線
190X 共通連結配線
190S ストリング連結配線
ECL,ECLa 消去制御ライン
SSL ストリング選択ライン
TR 駆動トランジスタ
TR-E 消去制御駆動トランジスタ
TR-S ストリング選択駆動トランジスタ