(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240111BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240111BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/53
(21)【出願番号】P 2019236391
(22)【出願日】2019-12-26
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山川 雄太
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-055997(JP,A)
【文献】特許第6505914(JP,B1)
【文献】特開2019-130088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行部、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前
記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理部、
として機能させるためのプログラム
であって、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、限定付与された前記オブジェクトを、前記使用期間を限定しない正式付与の前記オブジェクトに変更する、プログラム。
【請求項2】
前記付与処理部は、前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前
記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、
前記使用期間及び使用用途を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記付与処理部は、正式付与の前記オブジェクトに変更されることなく、前記使用期間が経過した限定付与の前記オブジェクトを、前記ユーザから回収す
る請求項
1記載のプログラム。
【請求項4】
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数に到達する前に、前
記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与された場合、所定の前記オブジェクトを限定付与しな
い請求項1又は2記載のプログラム。
【請求項5】
情報処理装置を、
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行部、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理部、
として機能させるためのプログラムであって、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数に到達する前に、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与された場合、所定の前記オブジェクトを限定付与せず、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、
前記使用期間を限定しない所定の前記オブジェクトを正式付与す
るプログラム。
【請求項6】
前記付与処理部は、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与された場合に表示する表示内容及び出力する音声内容の少なくとも一方と、所定の前記オブジェクトが限定付与されるときに表示する表示内容及び出力する音声内容の少なくとも一方と、を替えるように制御を行
う請求項1乃至
5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ユーザが所有する前記オブジェクトの一覧を表示する画面において、限定付与された前記オブジェクトの表示と、限定付与でない前記オブジェクトの表示と、を異ならせるように制御を行
う請求項1乃至
6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
情報処理装置に、
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行ステップと、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前
記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理ステップと、
前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、限定付与された前記オブジェクトを、前記使用期間を限定しない正式付与の前記オブジェクトに変更するステップと、
を実行させる情報処理方法。
【請求項9】
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行部と、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前
記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理部と、
を有
し、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、限定付与された前記オブジェクトを、前記使用期間を限定しない正式付与の前記オブジェクトに変更する情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置に、
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行ステップと、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理ステップと、
前記蓄積数が、前記限定付与のための数に到達する前に、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与された場合、所定の前記オブジェクトを限定付与しないステップと、
前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、前記使用期間を限定しない所定の前記オブジェクトを正式付与するステップと、
を実行させる情報処理方法。
【請求項11】
ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行部と、
前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理部と、
を有し、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数に到達する前に、前記抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与された場合、所定の前記オブジェクトを限定付与せず、
前記付与処理部は、前記蓄積数が、前記限定付与のための数よりも大きい正式付与のための数に到達した場合に、前記使用期間を限定しない所定の前記オブジェクトを正式付与する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、レアリティなどの属性があらかじめ定められたキャラクタなどのゲーム媒体をユーザに付与するための、いわゆるガチャと呼ばれる抽選が行われるゲームが知られている。また、近年、ユーザがガチャで所定の金額を使用した場合に発動する、いわゆる天井システムを備えたガチャが開発されている。
【0003】
この天井システムでは、ユーザが例えば1万円分のガチャを要求した場合には、ユーザは特典として交換チケットを取得することができる。ユーザは、この交換チケットを使用することで、自身がほしいキャラクタ等を指定して獲得することができる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の天井システムでは、ユーザがガチャで所定の金額を使用した場合に発動するため、所定の金額を使用しなければ、自分がほしいキャラクタ等を指定して獲得することができない。また、従来の天井システムを発動させるための所定の金額は高額に設定されていることも多く、ユーザが不満を抱く原因ともなっていた。
【0006】
本開示は、ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とする抽選の満足度を向上させる新たな仕組みを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一の態様によれば、情報処理装置を、ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とし、抽選対象の前記オブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを抽選する抽選実行部、前記抽選の結果に基づいて前記ユーザと対応付けて蓄積される蓄積数が、前記抽選実行部による抽選により所定の前記オブジェクトが前記ユーザに付与される前に、限定付与のための数に到達した場合、使用期間を限定して所定の前記オブジェクトを限定付与する付与処理部、として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
一の側面によれば、ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とする抽選の満足度を向上させる新たな仕組みを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るゲームシステムの一例を示す図である。
【
図2】クライアントのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】クライアントの機能構成の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態で利用するプレイヤ情報テーブルの一例の構成図である。
【
図7】本実施形態で利用するオブジェクト情報テーブルの一例の構成図である。
【
図8】本実施形態で利用する限定付与条件テーブルの一例の構成図である。
【
図9】本実施形態に係るゲーム内オブジェクトの限定付与及び正式付与を行う処理の一例のフローチャートである。
【
図11】限定付与されたゲーム内オブジェクトを表示する結果画面の一例のイメージ図である。
【
図12】正式付与されたゲーム内オブジェクトを表示する結果画面の一例のイメージ図である。
【
図13】本実施形態に係る限定付与されたゲーム内オブジェクトの回収を行う処理の一例のフローチャートである。
【
図14】本実施形態に係る限定付与されたゲーム内オブジェクトを含む所有オブジェクト一覧画面を表示する処理の一例のフローチャートである。
【
図15】限定付与されたゲーム内オブジェクトを含む所有オブジェクト一覧画面の一例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、ゲーム内のキャラクタ、アイテム、カードなどのゲーム内のオブジェクトを抽選対象とするガチャの例を説明するが、これに限定するものではない。本実施形態におけるガチャは抽選対象であるゲーム内のオブジェクト群からユーザに付与するオブジェクトを抽選する情報処理の一例である。
【0011】
[ゲームシステム]
まず、一実施形態に係るゲームシステム10について、
図1を参照して説明する。一実施形態に係るゲームシステム10は、クライアント20とサーバ30とがネットワーク40を介して通信可能に接続された構成である。
【0012】
クライアント20はユーザがゲームをプレイする情報処理端末の一例である。クライアント20はスマートフォンなどの携帯電話機、携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。クライアント20はユーザからの操作をタッチパネル、コントローラ、マウス、キーボード等で受け付け、ユーザにゲームをプレイさせる。なお、クライアント20の個数は3つに限定されるものではなく、3つ以外であってもよい。
【0013】
サーバ30はクライアント20との間でデータを送受信することで、ゲームに必要な機能をクライアント20に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30はクラウドコンピュータにより実現してもよい。なお、
図1に示したサーバ30の個数は、1つに限定されるものではなく、2つ以上で分散処理してもよい。例えばサーバ30はクライアント20へのゲームプログラム(アプリケーション)などのダウンロード処理やユーザのログイン処理、ガチャに関する処理、各種テーブルの管理などに利用される。
【0014】
図2は、クライアント20のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント20は、CPU(Central Processing Unit)121、記憶装置122、通信装置123、入力装置124及び表示装置125を有する。CPU121は、クライアント20を制御する。記憶装置122は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージである。
【0015】
通信装置123は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置124は、タッチパッド、コントローラ、マウス、キーボード、カメラ、マイクなどの入力デバイスである。また、表示装置125はディスプレイ、スピーカなどの出力デバイスである。タッチパネルはタッチパッドとディスプレイとを組み合わせることで実現される。
【0016】
図3は、サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ30は、CPU131、記憶装置132及び通信装置133を有する。CPU131は、サーバ30を制御する。記憶装置132は、例えばROMやRAMなどのメモリ、HDDやSSDなどのストレージである。通信装置133は、通信を制御するネットワークカードなどの通信デバイスである。
【0017】
図4はクライアント20の機能構成の一例を示す図である。クライアント20は、記憶部21、クライアント制御部22、操作部23、表示部24、及びクライアント側通信部25を有する。記憶部21は、ゲームプログラム31などのプログラム、そのプログラムが利用するデータなどを記憶している。記憶部21は、記憶装置122により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0018】
クライアント制御部22はクライアント20の全体の制御を行う。クライアント20の全体の制御には、ユーザがプレイするゲーム全般に関する制御が含まれる。クライアント制御部22は、CPU121がゲームプログラム31に記載された処理を実行することにより実現される。クライアント制御部22は、抽選要求部32、抽選結果受信部33、及び表示制御部34を有する。
【0019】
抽選要求部32はユーザの操作に基づいてサーバ30にガチャの抽選要求を行う。抽選結果受信部33はガチャの抽選要求に対する抽選結果をサーバ30から受信する。表示制御部34はガチャの抽選要求に対する抽選結果の表示など、表示に関する制御を行う。
【0020】
操作部23は入力装置124に対するユーザの各種操作を受け付ける。表示部24は表示装置125にゲーム画像を表示する。なお、操作部23はCPU121が入力装置124を制御することで実現される。また、表示部24は、CPU121が表示装置125を制御することで実現される。
【0021】
ここで入力装置124に対するユーザの各種操作とは、CPU121に処理を実行させるため、ゲームをプレイするユーザが操作部23を操る操作をいう。操作部23はゲームをプレイするユーザから各種操作を受け付ける。クライアント制御部22はユーザから受け付けた各種操作に基づき、ゲームを進行させる。
【0022】
表示部24は、クライアント制御部22が生成したゲーム画像を表示する。クライアント側通信部25は、サーバ30と通信する。クライアント側通信部25はCPU121がゲームプログラム31を実行し、ゲームプログラム31に従って通信装置123を制御することで実現される。
【0023】
図5は、サーバ30の機能構成の一例を示す図である。
図5のサーバ30は、記憶部51、サーバ制御部52及びサーバ側通信部53を有する。
【0024】
記憶部51は、サーバプログラム61、ゲームプログラム62などのプログラム、それらのプログラムが利用するデータ、後述するプレイヤ情報テーブル63、オブジェクト情報テーブル64、及び限定付与条件テーブル65などを記憶している。記憶部51は記憶装置132により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0025】
サーバ制御部52は、サーバ30の全体の制御を行う。サーバ制御部52は、CPU131がサーバプログラム61に記載された処理を実行することにより実現される。例えばサーバ制御部52は記憶部51に記憶されているゲームプログラム62、そのゲームプログラム62が利用するデータなどをクライアント20へダウンロードさせるダウンロード処理を行う。
【0026】
サーバ制御部52は、抽選部71、及び付与処理部72を有する。抽選部71はクライアント20からのガチャの抽選要求に従い、ガチャの抽選処理を行い、ガチャの抽選結果をクライアント20に応答する。抽選部71が行うガチャの抽選処理は、例えば期間限定のピックアップのガチャの抽選処理が含まれる。なお、ピックアップのガチャとは、特定のゲーム内オブジェクト(例えば価値の高いゲーム内オブジェクトなど)をピックアップのゲーム内オブジェクトとし、ピックアップのゲーム内オブジェクトの排出率を期間限定で上昇させるガチャである。
【0027】
付与処理部72は、上記のピックアップのガチャに、いわゆる天井システムを適用することで、後述の限定付与及び正式付与を実現している。付与処理部72は、ピックアップのガチャを行うことで蓄積される蓄積数(例えば回数やポイントなど)が所定数(例えば天井回数や天井ポイントなど)に到達させたユーザにピックアップのゲーム内オブジェクトを正式付与する。以下では、ユーザがピックアップのガチャを行うことで蓄積される蓄積数を救済ポイントと呼ぶ。また、以下ではピックアップのゲーム内オブジェクトを正式付与する為に必要な救済ポイントを正式付与ポイントと呼び、限定付与する為に必要な救済ポイントを限定付与ポイントと呼ぶ。
【0028】
限定付与とは、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出される前に救済ポイントが限定付与ポイントに到達したユーザに、使用期間を限定したピックアップのゲーム内オブジェクトを付与する処理である。限定付与されるゲーム内オブジェクトは、使用期間及び使用用途を限定したピックアップのゲーム内オブジェクトであってもよい。なお、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出された後に救済ポイントが限定付与ポイントに到達したユーザには、ピックアップのゲーム内オブジェクトが限定付与されない。
【0029】
限定付与されたゲーム内オブジェクトは、救済ポイントが正式付与ポイントに到達することで正式付与のゲーム内オブジェクトに変更される。限定付与のゲーム内オブジェクトから正式付与のゲーム内オブジェクトへの変更は、救済ポイントが正式付与ポイントに到達することで行われてもよいし、正式付与ポイント分の救済ポイントを消費することで行うようにしてもよい。また、限定付与されたゲーム内オブジェクトは、救済ポイントが正式付与ポイントに到達する前に使用期間が終了することで、ユーザから回収するようにしてもよいし、使用ができなくしてもよいし、レアリティを低下させるなどの価値を低下させる処置を施してもよい。救済ポイント、正式付与ポイント、及び限定付与ポイントの呼び方は一例である。
【0030】
また、サーバ側通信部53はクライアント20と通信する。サーバ側通信部53は、CPU131がサーバプログラム61を実行し、サーバプログラム61に従って通信装置133を制御することで実現される。
【0031】
なお、
図4に示したクライアント20の機能構成、及び
図5に示したサーバ30の機能構成は一例であって、例えば
図5に示したサーバ30の機能構成の少なくとも一つが
図4に示したクライアント20の機能構成に含まれていてもよい。つまり、
図4及び
図5に示した機能構成は、クライアント20又はサーバ30の何れか一方が有していればよい。
【0032】
サーバ30の記憶部51に記憶されているプレイヤ情報テーブル63、オブジェクト情報テーブル64、及び限定付与条件テーブル65の構成例は、以下の通りである。
【0033】
図6は本実施形態で利用するプレイヤ情報テーブルの一例の構成図である。プレイヤ情報テーブルはクライアント20でゲームを行うプレイヤなどのユーザの情報が設定されている。
図6のプレイヤ情報テーブルは、プレイヤID、所有オブジェクトID、救済ポイント、及び限定付与オブジェクトIDを項目として有する。
【0034】
プレイヤIDは、プレイヤを特定する識別情報の一例である。所有オブジェクトIDはプレイヤが所有するゲーム内オブジェクトを特定する識別情報の一例である。救済ポイントは、ピックアップのガチャを行ったユーザと対応付けられて蓄積されている蓄積数の一例である。限定付与オブジェクトIDはユーザが所有する限定付与のゲーム内オブジェクトを特定する識別情報の一例である。なお、項目「限定付与オブジェクトID」に後述のオブジェクトIDが設定されていないユーザは、ゲーム内オブジェクトが限定付与されていない。
【0035】
図7は、本実施形態で利用するオブジェクト情報テーブルの一例の構成図である。オブジェクト情報テーブルは抽選対象となるゲーム内オブジェクトの情報が設定される。
図7のオブジェクト情報テーブルは、オブジェクトID及びオブジェクト情報を項目として有する。オブジェクトIDはゲーム内オブジェクトを特定する識別情報の一例である。オブジェクト情報は、ゲーム内オブジェクトに関する情報の一例である。ゲーム内オブジェクトに関する情報は、ゲーム内オブジェクトの能力など、ゲームの実行に必要な情報が設定される。
【0036】
図8は本実施形態で利用する限定付与条件テーブルの一例の構成図である。限定付与条件テーブルはゲーム内オブジェクトの限定付与に関する条件が設定されている。
図8の限定付与条件テーブルは、限定付与期間、限定付与オブジェクトID、使用期間、限定付与ポイント、及び正式付与ポイントを項目として有する。
【0037】
限定付与期間はゲーム内オブジェクトをユーザに限定付与する期間を表す情報の一例である。限定付与オブジェクトIDはユーザに限定付与するゲーム内オブジェクトを特定する識別情報の一例である。使用期間は限定付与のゲーム内オブジェクトをユーザが使用できる期間を表す情報の一例である。限定付与ポイントは、ゲーム内オブジェクトの限定付与に必要な救済ポイントを表す情報の一例である。また、正式付与ポイントはゲーム内オブジェクトの正式付与に必要な救済ポイントを表す情報の一例である。なお、使用期間及び使用用途を限定する限定付与のゲーム内オブジェクトの場合は、
図8の項目に使用用途の項目が追加される。
【0038】
このように、
図6のプレイヤ情報テーブル、
図7のオブジェクト情報テーブル、及び
図8の限定付与条件テーブルによれば、ユーザごとに救済ポイントと限定付与されたゲーム内オブジェクトの有無と、を管理できると共に、ゲーム内オブジェクトの限定付与及び正式付与の条件を管理することができる。
【0039】
[ゲーム動作]
以下ではユーザがピックアップのガチャを実行することで救済ポイントを獲得し、その救済ポイントを利用してゲーム内オブジェクトの限定付与及び正式付与を行う処理について説明する。
【0040】
図9は本実施形態に係るゲーム内オブジェクトの限定付与及び正式付与を行う処理の一例のフローチャートである。ピックアップのガチャを行いたいユーザはクライアント20に表示される例えば
図10の抽選画面1000に対して、ピックアップのガチャの実行操作を行う。
図10は抽選画面の一例のイメージ図である。
図10の抽選画面1000にはユーザが蓄積した救済ポイント「90pt」と、限定付与ポイント「100pt」と、正式付与ポイント「3000pt」と、が例えば帯グラフのような形状で視覚的に表されている。
図10の抽選画面1000の画像データ生成には、
図6のプレイヤ情報テーブル及び
図8の限定付与条件テーブルを利用してもよい。
【0041】
ユーザは抽選画面1000を参照することで、限定付与までに必要なピックアップのガチャの回数や正式付与までに必要なピックアップのガチャの回数を認識できる。クライアント20は、ピックアップのガチャの実行操作に基づいてサーバ30にピックアップのガチャの抽選要求を行う。
【0042】
ステップS10においてピックアップのガチャの抽選要求を受信したサーバ30の抽選部71はクライアント20からのピックアップのガチャの抽選要求に従い、ピックアップのガチャの抽選処理を行う。抽選部71は、抽選処理によりユーザが獲得したゲーム内オブジェクトのオブジェクトIDを、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「所有オブジェクトID」に追加する。また、抽選部71はピックアップのガチャの抽選結果をクライアント20に応答する。抽選結果を受信したクライアント20はピックアップのガチャの抽選結果を結果画面に表示する。
【0043】
ステップS12においてサーバ30の付与処理部72はピックアップのガチャの抽選処理を行うことで蓄積される
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「救済ポイント」に、例えば「10」などの蓄積値を加算する。なお、蓄積値は固定値でなくてもよく、抽選結果に基づいて可変する(例えば抽選されたゲーム内オブジェクトの価値により可変する)可変値であってもよい。
【0044】
ステップS14において付与処理部72は、ピックアップのガチャの抽選処理を行ったユーザのプレイヤ情報テーブルを参照する。付与処理部72は、抽選部71による抽選処理によりピックアップのゲーム内オブジェクトが正式付与される前に、救済ポイントが限定付与ポイント「100」に到達したか否かを判定する。
【0045】
ゲーム内オブジェクトが正式付与される前に、救済ポイントが限定付与ポイント「100」に到達したと判定すると、付与処理部72はステップS16に進み、ピックアップのゲーム内オブジェクトをユーザに限定付与する。
【0046】
ステップS16では、付与処理部72はユーザに限定付与するゲーム内オブジェクトのオブジェクトIDを、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「限定付与オブジェクトID」に追加する。また、付与処理部72は限定付与したゲーム内オブジェクトの情報をクライアント20に送信する。限定付与されたゲーム内オブジェクトの情報を受信したクライアント20は限定付与されたゲーム内オブジェクトの情報を例えば
図11の結果画面1100に表示する。
【0047】
図11は、限定付与されたゲーム内オブジェクトを表示する結果画面の一例のイメージ図である。
図11の結果画面1100は、限定付与されたゲーム内オブジェクトを表す図柄と、そのゲーム内オブジェクトを所有できる期間が限定されていることをイメージさせるコメント1102と、が表示されている。使用期間及び使用用途を限定する限定付与のゲーム内オブジェクトの場合は、そのゲーム内オブジェクトを所有できる期間が限定されていることに加えて、使用用途が限定されていることをイメージさせるコメント等が表示されてもよい。
【0048】
なお、
図11では所有できる期間が限定されていることをイメージさせる表示内容の一例として、コメント1102を示したが、結果画面1100のコメント1102以外の画像(例えばゲーム内オブジェクトの画像やマーク画像、背景画像など)で所有できる期間が限定されていることをイメージさせてもよい。また、
図11では所有できる期間が限定されていることを表示内容に替えて音声内容でイメージさせてもよいし、表示内容及び音声内容でイメージさせてもよい。
【0049】
また、ステップS14において、ゲーム内オブジェクトが正式付与される前に、救済ポイントが限定付与ポイント「100」に到達したと判定しなければ、付与処理部72はステップS16の処理をスキップする。
【0050】
ステップS18において付与処理部72は、ピックアップのガチャの抽選処理を行ったユーザの
図6のプレイヤ情報テーブルを参照し、救済ポイントが正式付与ポイント「3000」に到達したか否かを判定する。
【0051】
救済ポイントが正式付与ポイント「3000」に到達したと判定すると、付与処理部72はステップS20に進み、ユーザに限定付与したピックアップのゲーム内オブジェクトを正式付与のゲーム内オブジェクトに変更する。
【0052】
ステップS20では、付与処理部72は限定付与から正式付与に変更するゲーム内オブジェクトのオブジェクトIDを、
図6の項目「限定付与オブジェクトID」から項目「所有オブジェクトID」に移動させる。また、付与処理部72は正式付与したゲーム内オブジェクトの情報をクライアント20に送信する。正式付与されたゲーム内オブジェクトの情報を受信したクライアント20は正式付与されたゲーム内オブジェクトの情報を例えば
図12の結果画面1100に表示する。
【0053】
図12は、正式付与されたゲーム内オブジェクトを表示する結果画面の一例のイメージ図である。
図12の結果画面1100は、正式付与されたゲーム内オブジェクトを表す図柄と、そのゲーム内オブジェクトをずっと所有できることをイメージさせるコメント1102と、が表示されている。使用期間及び使用用途が限定された限定付与のゲーム内オブジェクトの場合は、そのゲーム内オブジェクトをずっと所有できることに加えて、使用用途が限定されていないことをイメージさせるコメント等が表示されてもよい。
【0054】
なお、
図12では所有できる期間が限定されていないことをイメージさせる表示内容の一例として、コメント1102を示したが、結果画面1100のコメント1102以外の画像で所有できる期間が限定されていないことをイメージさせてもよい。また、
図12では所有できる期間が限定されていないことを表示内容に替えて音声内容でイメージさせてもよいし、表示内容及び音声内容でイメージさせてもよい。
【0055】
なお、付与処理部72はステップS20において
図6の項目「限定付与オブジェクトID」にゲーム内オブジェクトのオブジェクトIDが設定されていなければ、ユーザに限定付与されているゲーム内オブジェクトが無いため、正式付与するゲーム内オブジェクトのオブジェクトIDを
図6の項目「所有オブジェクトID」に追加する。
【0056】
また、ステップS18において、救済ポイントが正式付与ポイント「3000」に到達したと判定しなければ、付与処理部72はステップS20の処理をスキップする。
【0057】
図9のフローチャートの処理により限定付与されたゲーム内オブジェクトは使用期間が経過すると、例えば
図13に示す処理によりユーザから回収される。
図13は本実施形態に係る限定付与されたゲーム内オブジェクトの回収を行う処理の一例のフローチャートである。
図13のフローチャートの処理は、1日毎、1時間毎など、所定の期間毎に繰り返し実行される。
【0058】
ステップS30において、付与処理部72は
図8の限定付与条件テーブルの項目「使用期間」を参照する。ステップS32において、付与処理部72は限定付与条件テーブルに使用期間が経過している限定付与条件が設定されているか否か判定する。
【0059】
限定付与条件テーブルに使用期間が経過している限定付与条件が設定されていれば、付与処理部72はステップS34に進み、使用期間が経過している限定付与条件の限定付与オブジェクトIDを取得する。付与処理部72は使用期間が経過している限定付与条件の限定付与オブジェクトIDと同一のオブジェクトIDを、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「限定付与オブジェクトID」から消去する。
【0060】
また、限定付与条件テーブルに使用期間が経過している限定付与条件が設定されていなければ、付与処理部72はステップS34の処理をスキップする。
【0061】
図9のフローチャートの処理により限定付与されたゲーム内オブジェクト及び正式付与されたゲーム内オブジェクトは、例えば
図14に示す処理により
図15の所有オブジェクト一覧画面1200に表示できる。
図14は、本実施形態に係る限定付与されたゲーム内オブジェクトを含む所有オブジェクト一覧画面を表示する処理の一例のフローチャートである。
図15は、限定付与されたゲーム内オブジェクトを含む所有オブジェクト一覧画面の一例のイメージ図である。
【0062】
ユーザはクライアント20に対して、所有オブジェクト一覧画面1200の表示操作を行う。ステップS50において、クライアント20の表示制御部34はサーバ30にアクセスして、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「所有オブジェクトID」と「限定付与オブジェクトID」とを参照する。
【0063】
ステップS52に進み、クライアント20の表示制御部34は
図7のオブジェクト情報テーブルから、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「所有オブジェクトID」と「限定付与オブジェクトID」とに対応する「オブジェクトID」の「オブジェクト情報」を読み出す。
【0064】
ステップS54に進み、クライアント20の表示制御部34はステップS52で読み出した「オブジェクト情報」で
図15に示す所有オブジェクト一覧画面1200への所有オブジェクト一覧の表示制御を行う。ステップS54の処理により、
図15に示す所有オブジェクト一覧画面1200には、ユーザが所有するゲーム内オブジェクトとユーザに限定付与されたゲーム内オブジェクトとの図柄が一覧で表示される。
【0065】
ステップS56に進み、クライアント20の表示制御部34はユーザに限定付与されたゲーム内オブジェクトがあるか否かを、
図6のプレイヤ情報テーブルの項目「限定付与オブジェクトID」を参照して判定する。
【0066】
ユーザに限定付与されたゲーム内オブジェクトがあれば、クライアント20の表示制御部34は限定付与されたゲーム内オブジェクトが視覚的に識別できるように、例えば
図15の所有オブジェクト一覧画面1200の所有オブジェクト一覧に、限定付与であることを示すマーク1202の表示制御を行う。
【0067】
したがって、ユーザは
図15の所有オブジェクト一覧画面1200の所有オブジェクト一覧から、限定付与であることを示すマーク1202により、限定付与されたゲーム内オブジェクトを容易に識別できる。
【0068】
本実施形態のゲームシステム10では、ユーザがピックアップのガチャを行うことで救済ポイントがユーザごとに蓄積される。ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されずに救済ポイントが限定付与ポイントに到達した場合、本実施形態のゲームシステム10では、救済措置としてイベント期間などの使用期間に使用が限定される限定付与のゲーム内オブジェクトが付与される。
【0069】
なお、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出された後に救済ポイントが限定付与ポイントに到達した場合、本実施形態のゲームシステム10では、救済措置が不要と判断して、限定付与のゲーム内オブジェクトを付与しない。
【0070】
本実施形態のゲームシステム10では、救済ポイントが正式付与ポイントに到達した場合、限定付与のゲーム内オブジェクトが付与されていれば、その限定付与のゲーム内オブジェクトを正式付与のゲーム内オブジェクトに変更することで、正式付与のゲーム内オブジェクトをユーザに付与する。本実施形態のゲームシステム10では、限定付与のゲーム内オブジェクトが付与されていなければ、ピックアップのゲーム内オブジェクトを正式付与のゲーム内オブジェクトとしてユーザに付与する。
【0071】
以下、複数のケースにおいて、ユーザにピックアップのゲーム内オブジェクトを限定付与及び正式付与する処理例について説明する。ここではピックアップのガチャ「1回」で救済ポイントが「10」増加し、限定付与ポイントが「100pt」であり、正式付与ポイントが「3000pt」である例を説明する。
【0072】
[ケース1]
例えばピックアップのガチャが「10回」行われ、救済ポイントが限定付与ポイントである「100」に到達しても、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されなければユーザはピックアップのゲーム内オブジェクトを限定付与される。その後、使用期間が経過するまでに救済ポイントが正式付与ポイントの「3000」に到達せず、ピックアップのガチャでピックアップのゲーム内オブジェクトが排出することも無ければ、使用期間の経過により限定付与のゲーム内オブジェクトが回収され、ユーザの手元からピックアップのゲーム内オブジェクトが無くなる。
【0073】
[ケース2]
例えばピックアップのガチャが「10回」行われ、救済ポイントが限定付与ポイントである「100」に到達しても、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されなければユーザはピックアップのゲーム内オブジェクトを限定付与される。その後、使用期間が経過するまでにピックアップのガチャでピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されたが、使用期間が経過するまでに救済ポイントが正式付与ポイントの「3000」に到達しなければ、使用期間の経過により限定付与のゲーム内オブジェクトが回収され、ユーザの手元に1つのピックアップのゲーム内オブジェクトが残る。
【0074】
[ケース3]
例えばピックアップのガチャが「10回」行われ、救済ポイントが限定付与ポイントである「100」に到達しても、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されなければユーザはピックアップのゲーム内オブジェクトを限定付与される。その後、使用期間が経過するまでに救済ポイントが正式付与ポイントの「3000」に到達した為、限定付与のゲーム内オブジェクトは正式付与のゲーム内オブジェクトに変更される。
【0075】
このケースではピックアップのガチャでピックアップのゲーム内オブジェクトが排出しなければ、ユーザの手元に1つのピックアップのゲーム内オブジェクトが残る。また、このケースではピックアップのガチャでピックアップのゲーム内オブジェクトが排出することで、ユーザの手元に2つのピックアップのゲーム内オブジェクトが残る。
【0076】
[ケース4]
例えばピックアップのガチャが「10回」行われ、救済ポイントが限定付与ポイントである「100」に到達する前に、ピックアップのゲーム内オブジェクトが排出されることでユーザはピックアップのゲーム内オブジェクトを限定付与されない。その後、使用期間が経過するまでに救済ポイントが正式付与ポイントの「3000」に到達すると、正式付与のゲーム内オブジェクトがユーザに付与される。このケースでは、ユーザの手元に2つのピックアップのゲーム内オブジェクトが残る。
【0077】
以上、本実施形態によれば、ユーザはピックアップのガチャで排出できなくても限定された使用期間、ピックアップのゲーム内オブジェクトを使用でき、さらに、救済ポイントを正式付与ポイントまで蓄積することで、ピックアップのゲーム内オブジェクトを確実に獲得して所有できるため、抽選に対するユーザの満足度を向上できる。
【0078】
また、ユーザにゲームを提供するゲーム会社側としては、ゲーム内オブジェクトを限定付与することによる、保有したものの価値をより高く認知する「保有効果」と、正式付与ポイントまで救済ポイントを蓄積することでゲーム内オブジェクトを正式付与することによる、少なくとも一つを入手できるという「確実性効果」と、により、課金による売り上げの向上が期待できる。
【0079】
以上、本実施形態によれば、ゲーム内のオブジェクトを抽選対象とする抽選の満足度を向上させる新たな仕組みを提供できる。
【0080】
開示した一実施形態のゲームシステム10、クライアント20及びサーバ30は例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。また、上記した複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0081】
10 ゲームシステム
20 クライアント
21 記憶部
22 クライアント制御部
23 操作部
24 表示部
25 クライアント側通信部
30 サーバ
31 ゲームプログラム
32 抽選要求部
33 抽選結果受信部
34 表示制御部
40 ネットワーク
51 記憶部
52 サーバ制御部
53 サーバ側通信部
61 サーバプログラム
62 ゲームプログラム
63 プレイヤ情報テーブル
64 オブジェクト情報テーブル
65 限定付与条件テーブル
71 抽選部
72 付与処理部