(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】マーキングペン用水性インク組成物、及びマーキングペン
(51)【国際特許分類】
C09D 11/16 20140101AFI20240111BHJP
B43K 8/02 20060101ALI20240111BHJP
【FI】
C09D11/16
B43K8/02
(21)【出願番号】P 2020039899
(22)【出願日】2020-03-09
【審査請求日】2023-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(74)【代理人】
【識別番号】100121049
【氏名又は名称】三輪 正義
(72)【発明者】
【氏名】中田 有亮
【審査官】高崎 久子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-027081(JP,A)
【文献】米国特許第05173111(US,A)
【文献】特表平07-505666(JP,A)
【文献】特開2018-095730(JP,A)
【文献】特開2019-011397(JP,A)
【文献】特開2010-104963(JP,A)
【文献】特開平10-310735(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D1/00-13/00;101/00-201/10
B43K1/00-1/12;5/00-8/24
C09K23/00-23/56
C09C1/00-3/12
C09D15/00-17/00
C07B31/00-63/04
C07C1/00-409/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化チタンと、
分散剤としての水溶性樹脂と、
分散補助剤としてのジトリデシルスルホコハク酸と、
を含有することを特徴とするマーキングペン用水性インク組成物。
【請求項2】
前記ジトリデシルスルホコハク酸は、前記マーキングペン用水性インク組成物の全体量に対して、0.1質量%以上6.0質量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載のマーキングペン用水性インク組成物。
【請求項3】
請求項1、又は請求項2に記載のマーキングペン用水性インク組成物を収容してなることを特徴とするマーキングペン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マーキングペン用水性インク組成物、及びマーキングペンに関する。
【背景技術】
【0002】
マーキングペンなどに使用する水性インク組成物において、隠蔽性顔料として、酸化チタンを使用している。酸化チタンは高い隠蔽性を有しているため、筆記用インク組成物などに含有させることで、下地に影響されない、明瞭な描線を描くことが出来る。
【0003】
酸化チタンは、比重が大きく、沈降・凝集する性質を有しており、マーキングペンに内蔵されるインクタンクに沈降し、凝集することが知られている。そのため、長期間、未使用状態であったり、温度などの環境変化が大きい場所で保管した場合、沈降した酸化チタンが強固に凝集した状態(ハードケーキ)となり、酸化チタンの再分散性が悪化してしまう。
【0004】
従来、ハードケーキを抑制するため、水性インク組成物を構成する成分の改良などを行っている。例えば、特許文献1に記載の発明では、湿式シリカと、含水カオリンと、凝集コントロール剤を配合することで、顔料の沈降を抑制している。また、特許文献2に記載の発明では、インク組成物に体質材、凝集分散剤、及び、ナイロンを配合したことにより、再分散性の改善を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-104579号公報
【文献】特開2018-095730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の水性インク組成物は、例えば、酸化チタンの凝集をほぐす目的で金属球を内蔵するマーキングペンに適用される。マーキングペンを振ることで、金属球がインクタンク内で上下移動し、凝集した酸化チタンを再分散させることができる。
【0007】
しかしながら、従来におけるマーキングペン用水性インク組成物は、ハードケーキ抑制効果が不十分であり、長期間、未使用状態でのマーキングペンでは、凝集した酸化チタンを再分散させるまでの撹拌回数が多くなる問題があった。
【0008】
また、マーキングペン用水性インク組成物の粘度を高くして、酸化チタンを凝集させない方法も考えられるが、その場合、インクのペン先からの吐出が悪化する問題が生じた。
【0009】
本発明では、かかる点を鑑みてされたものであり、ハードケーキを抑制できるマーキングペン用水性インク組成物、及びマーキングペンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のマーキングペン用水性インク組成物は、酸化チタンと、分散剤としての水溶性樹脂と、分散補助剤としてのジトリデシルスルホコハク酸と、を含有することを特徴とする。
【0011】
本発明において、前記ジトリデシルスルホコハク酸は、前記マーキングペン用水性インク組成物の全体量に対して、0.1質量%以上6.0質量%以下の範囲で含有することが好ましい。
【0012】
本発明のマーキングペンは、上記マーキングペン用水性インク組成物を収容してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明のマーキングペン用水性インク組成物によれば、ハードケーキを抑制することができる。したがって、本発明のマーキングペン用水性インク組成物を収容したマーキングペンでは、酸化チタンを再分散させるのに必要な撹拌回数を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施の形態のマーキングペンの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態(以下、「実施形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。また、「~」の表記は、下限値及び上限値の双方を範囲として含む。
【0016】
従来より、隠蔽性が優れる酸化チタンは、マーキングペン用水性インク組成物の顔料として適用されてきた。比重の大きい酸化チタンは、凝集しやすいため、マーキングペンを振って、本体内に内蔵された金属球を上下移動させ、撹拌することにより酸化チタンを再分散させる必要があった。この凝集が強固(ハードケーキ)になると、再分散に要する撹拌回数が多くなることが問題とされた。
【0017】
そこで、本発明者は、マーキングペン用水性インク組成物について鋭意研究を重ねた結果、ジトリデシルスルホコハク酸を含有することで、ハードケーキを抑制できることを見出し、本発明の完成へと至った。すなわち、本実施の形態におけるマーキングペン用水性インク組成物は、酸化チタンと、ジトリデシルスルホコハク酸と、を含有することを特徴とする。
【0018】
<顔料>
顔料として使用される酸化チタンを限定するものでなく、市販されている全ての酸化チタンを使用することができる。例えば、ルチル型、アナターゼ型等の各種酸化チタンが使用でき、更に、これらの酸化チタンは、例えば、シリカ処理、アルミナ処理、ジルコニア処理、シランカップリング剤処理等の表面処理がされたものであってもよい。これら酸化チタンは、単独あるいは複数混合して使用することができる。酸化チタンの使用量は、特に限定はしないが、描線の隠蔽性、経時安定性、筆記具用として使用した場合のインク粘度などの観点から、マーキングペン用水性インク組成物全量に対して、1~40質量%添加することが好ましい。また、酸化チタンの平均粒子径は、特に限定はしないが、200~400nm程度であることが好ましい。
【0019】
本実施の形態では、酸化チタンに加えて、他の顔料や染料などの色材を混合することができる。例えば、描線に光輝性を付与するため、アルミフレークなどの金属粉末を含有してもよい。
【0020】
<ジトリデシルスルホコハク酸>
本実施の形態において、ジトリデシルスルホコハク酸は、分散補助剤として含有することができる。本実施の形態において、ジトリデシルスルホコハク酸の添加量は、マーキングペン用水性インク組成物の全体量に対して、0.1質量%以上6.0質量%以下の範囲で含有することが好ましく、0.2~4質量%の範囲で含有することがより好ましく、1~3質量%の範囲で含有することが更に好ましく、1~2質量%で含有することが最も好ましい。この範囲内のジトリデシルスルホコハク酸を有するマーキングペン用水性インク組成物をマーキングペンに適用することで、沈降した酸化チタンがハードケーキを形成し難くなり、酸化チタンの再分散性を向上させることができる。本実施の形態では、再分散性を、マーキングペンの撹拌回数で判断することができる。
【0021】
このように、本実施の形態において、マーキングペン用水性インク組成物に適度な量のジトリデシルスルホコハク酸を添加することで、ハードケーキ抑制効果が向上するのは、立体障害が強まり、また、酸化チタン間の潤滑性が高まるためなどと推測される。
【0022】
<他の成分>
本実施の形態における、マーキングペン用水性インク組成物は、少なくとも、酸化チタンと、ジトリデシルスルホコハク酸を含有するものである。これら成分の他に、本発明の効果を有する範囲において、必要に応じて、水性インク組成物に通常用いられる各成分、例えば、分散剤、界面活性剤、水溶性有機溶剤、粘性調整剤、固着樹脂、防錆剤、防腐剤もしくは防菌剤、pH調整剤などを含有することができる。また、構成成分の残部として、溶媒である水道水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水などを用いることが好ましい。
【0023】
本実施の形態における、分散剤及び固着樹脂として、水溶性樹脂を含有することができる。例えば、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ウレタン系樹脂等の水溶性樹脂、また、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン等の樹脂エマルジョン等から、少なくとも1種を選択することができる。
【0024】
本実施の形態における、界面活性剤として、特に限定はしないが、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤から選択される少なくとも一種の界面活性剤を用いることできる。
【0025】
本実施形態における、水溶性有機溶剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、3-ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、これらは一種もしくは二種以上を混合して使用することができる。
【0026】
本実施の形態における、粘性調整剤として、多糖類等の天然高分子、合成高分子を用いることができる。多糖類としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、グアーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、ダイユータンガム、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸及びその塩を用いることができる。合成高分子としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸及びその塩、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニル-ポリビニルピロリドン共重合体、スチレン-アクリル酸共重合体及びその塩、イソブチレン無水マレイン酸共重合体及びその塩を用いることができる。
【0027】
本実施の形態における、防腐剤もしくは防菌剤としては、フェノール、ナトリウムオマジン、安息香酸ナトリウム、ベンゾイソチアゾリン、ベンズイミダゾール系化合物等を用いることができる。また、防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロへキシルアンモニウムナイトライト、サポニン類等を用いることができる。
【0028】
本実施の形態における、pH調整剤としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モルホリン、トリエチルアミン等のアミン化合物、アンモニア、または、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等を用いることができる。
【0029】
本実施の形態に係る水性インク組成物は、マーキングペンに収容して、使用することができる。マーキングペンの具体的構造を
図1に示す。
【0030】
図1は、本実施の形態に係るマーキングペンの断面図である。あくまでも
図1に示す構造は一例であり、マーキングペンの構造を限定するものではない。本実施のマーキングペン用水性インク組成物は、
図1に示すような、例えば、バルブ式マーキングペンに適用することが好ましい。
【0031】
本実施の形態に係るマーキングペンの本体容器である軸筒1は、
図1に示すように、先端が開口した有底筒状となっている。軸筒1後部は、マーキングペン用水性インク組成物を収容する空間であるインクタンク2を構成している。軸筒1前部には、先端が開口する先端部3が螺合により取り付けられている。先端部3の開口部からは、ペン先となるペン芯4が突出している。ペン芯4は、先端部3内部に配置された円筒状のホルダー5に挿入され保持されている。インクタンク2内部には、マーキングペン用水性インク組成物を撹拌するステンレスボールなどの球状の撹拌子11が収容されている。
【0032】
図1に示すように、軸筒1の前部の内側には、バルブ6が収容されている。バルブ6は、ペン芯4が押圧されると、バルブ6内部の弁棒7が後退し、後退した弁棒7は、弁棒7の周囲に設けられたスプリング8の弾性力により、先端方向へ押し戻される機構となっている。そして、インクタンク2からペン芯4へのインク流路を閉鎖・開放する弁座9が設けられており、ペン芯4が押圧されることで弁棒7が後退し、弁棒7に形成した弁10が弁座9から離れる。これにより、インクタンク2からペン芯4への流路が開放され、その流路内に、マーキングペン用水性インク組成物が流入する。さらに、この状態から、ペン芯4の押圧が弱まると、弁棒7がスプリング8の弾性力により、先端方向へ押し戻され、弁10が弁座9と接し、流路が閉鎖される。
【0033】
このような構造のマーキングペンにおいては、使用者がマーキングペンを振ることで、インクタンク2内部の撹拌子11が上下移動する。該撹拌子11の上下移動で、沈降・凝集した酸化チタンを再分散する。上記のように、本実施の形態のマーキングペン用水性インク組成物を用いることで、酸化チタンのハードケーキを抑制することができる。このため、酸化チタンの再分散に要する撹拌回数を少なくでき、快適な使用感を使用者に与えることができる。
【0034】
特に、後述する実験に示すように、本実施の形態のマーキングペン用水性インク組成物を収容したマーキングペンを、高温環境に長期間放置しても、適切にハードケーキを抑制でき、良好な再分散性を得ることができる。例えば、温度50℃の環境下にて、12週間マーキングペンを放置した場合、該マーキングペンの撹拌回数は10回以内とすることができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明の実施例及び比較例により本発明の効果を説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
【0036】
<マーキングペン用水性インク組成物の成分>
実験では、マーキングペン用水性インク組成物を得るために、以下の原料を用いた。
【0037】
顔料:酸化チタン:Ti Pure(登録商標)R-900(ケマーズ社製)
分散剤:スチレン-アクリル樹脂:ジョンクリル(登録商標)63J(BASF社製)
pH調整剤:トリエタノールアミン
界面活性剤:フッ素系界面活性剤:キャップストーンFS-10(ケマーズ社製)
防腐剤:ベンゾイソチアゾリン:バイオデンS(大和化学工業社製)
水溶性有機溶剤:プロピレングリコール
粘性調整剤:キサンタンガム:エコーガム(登録商標)RD(CPケルコ社製)
固着樹脂:アクリル系エマルジョン:アロン(登録商標)A-106(東亜合成社製)
分散補助剤:ジトリデシルスルホコハク酸Na
分散補助剤:ジオクチルスルホコハク酸Na
分散補助剤:ジシクロヘキシルコハク酸Na
溶媒:イオン交換水
【0038】
各実施例1-4及び比較例1-3において、分散補助剤の種類、及び、添加量を変えてマーキングペン用水性インク組成物を作製した。
【0039】
各実施例1-4及び比較例1-3において、作製したマーキングペン用水性インク組成物を下記の構成を有するマーキングペンに充填した。
【0040】
<マーキングペンの構成>
筆記具名:ポスカ(登録商標)PC-5M(三菱鉛筆社製)
軸材質:PP樹脂
ペン芯材質:PET繊維
撹拌子材質:ステンレス製(φ:6.4mm)
インク供給方式:バルブ式
【0041】
そして、実施例1-4及び比較例1-3マーキングペン用水性インク組成物を充填したマーキングペンを用いて再分散性を評価した。表1に評価した結果を示す。
【0042】
【0043】
<再分散性評価>
各実施例1-4及び比較例1-3において、再分散性について評価した。再分散性の評価は、以下に示す条件で行った。
【0044】
マーキングペン用水性インク組成物を充填したマーキングペンのキャップを上向きにした状態で、温度50℃の環境下にて、12週間放置した。12週間経過後のマーキングペンを振って、撹拌子を上下移動させて撹拌し、良好な描線が得られるまでの撹拌回数を調べた。再分散性の評価基準として、撹拌回数の範囲を以下の通りとした。
【0045】
(再分散性の評価基準)
A:1~5回
B:6~10回
C:11~20回
D:21回以上
【0046】
表1に示すように、実施例1の再分散性は、撹拌回数が6~10回の範囲であり、B判定であった。また、実施例2-4の再分散性は、撹拌回数が1~5回の範囲であり、A評価であった。これらに対して、比較例1-3においては、再分散性はD評価であった。この結果から、マーキングペン用水性インク組成物に、ジトリデシルスルホコハク酸を添加することで、ハードケーキを抑制でき、酸化チタンの再分散性を良好にでき、撹拌回数を減らせることがわかった。
【0047】
以上により、ジトリデシルスルホコハク酸を添加した本実施例では、ハードケーキの抑制効果を得ることができるとわかった。
【0048】
また、実施例1-4の実験結果から、ジトリデシルスルホコハク酸の添加量はインク組成物の全体量に対して、0.1~6.0質量%の範囲で含有することが好ましく、0.2~4質量%の範囲で含有することがより好ましく、1~3質量%の範囲で含有することが更に好ましいことがわかった。特に、好ましくは、再分散性が、A評価の実施例2、3、4であり、ジトリデシルスルホコハク酸の添加量はインク組成物の全体量に対して、1~3質量%の範囲であった。
【産業上の利用可能性】
【0049】
マーキングペンに、本発明のマーキングペン用水性インク組成物を用いることで、ハードケーキを抑制でき、少ない撹拌回数で酸化チタンを再分散させることができる。したがって、快適な使用感を使用者に与えることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 :軸筒
2 :インクタンク
3 :先端部
4 :ペン芯
5 :ホルダー
6 :バルブ
7 :弁棒
8 :スプリング
9 :弁座
10 :弁
11 :撹拌子