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特許7417466情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/89 20200101AFI20240111BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20240111BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240111BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240111BHJP
   G06V 20/58 20220101ALI20240111BHJP
【FI】
G01S17/89
G01S17/931
G08G1/16 C
G06T7/00 650A
G06V20/58
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020082195
(22)【出願日】2020-05-07
(65)【公開番号】P2021177136
(43)【公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】粟田 大貴
(72)【発明者】
【氏名】林 康博
【審査官】山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-225806(JP,A)
【文献】特開2017-167092(JP,A)
【文献】特開2012-083157(JP,A)
【文献】国際公開第2013/157301(WO,A1)
【文献】特開2008-003941(JP,A)
【文献】特開2019-114149(JP,A)
【文献】特開2018-152036(JP,A)
【文献】特開2013-140515(JP,A)
【文献】特開2009-075117(JP,A)
【文献】特開2016-126613(JP,A)
【文献】特開2016-218539(JP,A)
【文献】特開2010-160777(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0104199(US,A1)
【文献】国際公開第2018/123641(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0118425(US,A1)
【文献】特開2016-035653(JP,A)
【文献】特開2006-003263(JP,A)
【文献】特開2017-166971(JP,A)
【文献】国際公開第2018/083999(WO,A1)
【文献】特開2020-020694(JP,A)
【文献】特開2017-009378(JP,A)
【文献】特開2014-006588(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00-17/95
G08G 1/00-99/00
G06T 1/00
G06T 7/00-7/90
G06V 1/00-20/90
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が走行する道路と当該道路の路肩とを含む周囲の領域にレーザを照射して物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得された点群データに基づいて、上下方向に所定距離内に収まる複数の反射点を車両が走行する道路面に分類し、当該道路面に分類されなかった反射点を非道路面に分類する分類部と、
前記分類部によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群とした当該点群の特徴と、予め対応付けられた地物の形状とに基づいて、点群に対応する地物を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された地物を出力する出力部と、を備え、
前記推定部は、点群と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、点群について円筒のフィッティングを行って軸の向き、高さ及び半径を取得し、前記軸の向きが道路面に対して垂直であり、前記高さが当該高さに関する閾値以下である場合、前記半径がラバーポールとクッションドラムとを区別する当該区別に関する閾値より小さければラバーポールと推定し、前記半径が前記区別に関する閾値よりも大きければクッションドラムと推定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記推定部は、
複数の反射点のうち1つの処理点を第1注目点として選択し、
第1注目点と、複数の反射点のうち第1注目点とは異なる他の処理点と距離を算出し、
算出された距離が第1閾値以下である他の処理点を選択し、
選択された第1注目点と複数の他の処理点とをグループ化する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記推定部は、選択された第1注目点と複数の他の処理点との数が第2閾値以下の場合にはグループ化をしない
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、道路の延長方向に沿って存在する複数の反射点のうち、延長方向に対して交差する横断方向にばらつきのある反射点をグループ化してクラスタリングを行い、当該クラスタリングが行われた反射点を点群として、予め設定された植生の特徴点の分布に対応する場合に、地物としての植生として推定する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記周囲の領域を撮像して得られる画像データを取得する第2取得部を備え、
前記分類部は、前記第1取得部によって取得された点群データ、前記第2取得部によって取得された画像データとを対応付けた結果に基づいて、画像データに記録される地物が有る領域を非道路面に分類する
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記推定部は、前記第2取得部によって取得された画像データに基づいて地物の色を取得し、取得した地物の色に基づいて当該地物を推定する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが、
車両が走行する道路と当該道路の路肩とを含む周囲の領域にレーザを照射して物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得ステップと、
前記第1取得ステップによって取得された点群データに基づいて、上下方向に所定距離内に収まる複数の反射点を車両が走行する道路面に分類し、当該道路面に分類されなかった反射点を非道路面に分類する分類ステップと、
前記分類ステップによって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群とした当該点群の特徴と、予め対応付けられた地物の形状とに基づいて、点群に対応する地物を推定する推定ステップと、
前記推定ステップによって推定された地物を出力する出力ステップと、を実行し、
前記推定ステップは、点群と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、点群について円筒のフィッティングを行って軸の向き、高さ及び半径を取得し、前記軸の向きが道路面に対して垂直であり、前記高さが当該高さに関する閾値以下である場合、前記半径がラバーポールとクッションドラムとを区別する当該区別に関する閾値より小さければラバーポールと推定し、前記半径が前記区別に関する閾値よりも大きければクッションドラムと推定する
情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
車両が走行する道路と当該道路の路肩とを含む周囲の領域にレーザを照射して物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得機能と、
前記第1取得機能によって取得された点群データに基づいて、上下方向に所定距離内に収まる複数の反射点を車両が走行する道路面に分類し、当該道路面に分類されなかった反射点を非道路面に分類する分類機能と、
前記分類機能によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群とした当該点群の特徴と、予め対応付けられた地物の形状とに基づいて、点群に対応する地物を推定する推定機能と、
前記推定機能によって推定された地物を出力する出力機能と、を実現させ、
前記推定機能は、点群と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、点群について円筒のフィッティングを行って軸の向き、高さ及び半径を取得し、前記軸の向きが道路面に対して垂直であり、前記高さが当該高さに関する閾値以下である場合、前記半径がラバーポールとクッションドラムとを区別する当該区別に関する閾値より小さければラバーポールと推定し、前記半径が前記区別に関する閾値よりも大きければクッションドラムと推定する
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から道路の路肩等にあるガードレールを検出する技術が存在する。特許文献1に記載された技術は、レーダ波を照射することに応じて物体(反射点)で反射する際の反射点群を検出し、反射点群に含まれる反射点をクラスタリングすることによりクラスタ群を生成する。特許文献1に記載された技術は、クラスタ群に含まれるクラスタのうちガードレール条件を満たすものをガードレールとして出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-027973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術は、ガードレールを検出するものであり、ガードレールを除く他の地物を検出は行っていない。しかし、道路にはガードレールの他に、例えば、クッションドラム及びラバーポール等の種々の地物が配置されている。例えば、道路地図を作成する場合には、ガードレールの他にも他の種々の地物の検出が望まれる場合がある。
【0005】
本発明は、道路に配置される地物を推定する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、地表面にレーザを照射することにより物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得部と、第1取得部によって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類部と、分類部によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群としたその点群の特徴に基づいて地物を推定する推定部と、推定部によって推定された地物を出力する出力部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置では、推定部は、複数の反射点のうち1つの処理点を第1注目点として選択し、第1注目点と、複数の反射点のうち第1注目点とは異なる他の処理点と距離を算出し、算出された距離が第1閾値以下である他の処理点を選択し、選択された第1注目点と複数の他の処理点とをグループ化することとしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、推定部は、選択された第1注目点と複数の他の処理点との数が第2閾値以下の場合にはグループ化をしないこととしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、推定部は、予め設定された地物の形状に対応付けを行い、点群とその形状とが対応付けられる場合に、その形状の地物として推定することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置では、推定部は、点群と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、点群のサイズに応じて、地物としてのクッションドラム及びラバーポールの一方に推定することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置では、推定部は、道路の延長方向に沿って存在する複数の反射点のうち、延長方向に対して交差する横断方向にばらつきのある反射点をグループ化してクラスタリングを行い、そのクラスタリングが行われた反射点を点群として、予め設定された植生の特徴点の分布に対応する場合に、地物としての植生として推定することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理装置は、地表面を含む周囲を撮像して得られる画像データを取得する第2取得部を備え、分類部は、第1取得部によって取得された点群データに加えて、第2取得部によって取得された画像データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類することとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理装置では、推定部は、第2取得部によって取得された画像データに基づいて地物の色を取得し、取得した地物の色に基づいてその地物を推定することとしてもよい。
【0014】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、地表面にレーザを照射することにより物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得ステップと、第1取得ステップによって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類ステップと、分類ステップによって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群としたその点群の特徴に基づいて地物を推定する推定ステップと、推定ステップによって推定された地物を出力する出力ステップと、を実行する。
【0015】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、地表面にレーザを照射することにより物体で反射される反射点を計測することにより生成される点群データを取得する第1取得機能と、第1取得機能によって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類機能と、分類機能によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点毎にグループ化し、グループ化した複数の反射点を点群としたその点群の特徴に基づいて地物を推定する推定機能と、推定機能によって推定された地物を出力する出力機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0016】
一態様の情報処理装置は、地表面にレーザを照射することにより計測される点群データを取得し、その点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類し、非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する点群毎にグループ化し、グループ化した反射点(点群)の特徴に基づいて地物を推定し、その推定された地物を出力するので、道路に配置される地物を推定した結果を提供することができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図2】地表面を含む周囲の領域の点群について説明するための図である。
図3】クッションドラムについて説明するための図である。
図4】植生について説明するための図である。
図5】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0019】
図1は、情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
図2は、地表面を含む周囲の領域の点群201について説明するための図である。
【0020】
図1に示すように情報処理装置1は、地表面を含む周囲の領域の点群データ(複数の点群201(図2参照))と、その領域を撮像することにより得られた画像データとに基づいて、車両が走行する道路の路肩等にある地物300(一例として、クッションドラム300a、ラバーポール300b及び植生300c等)を推定する。
情報処理装置1は、地物300を推定することにより、地物300の位置を路肩縁400(図2参照)として特定することが可能になり、また地物300の位置又は路肩縁400を道路地図に関する地図情報に登録することが可能になる。路肩縁400は、例えば、車両が緊急停車する際の停車限界を示す。
【0021】
点群データは、地表面を含む周囲の領域をレーザ(出射光)で走査して、その領域にある物体で反射されたレーザ(反射光)を受光することにより得られる。すなわち、点群データは、複数のレーザ光の反射点(点群)のデータによって構成される。地表面を含む周囲の領域は、例えば、下方(地表面)の領域に加えて、下方に対して横方向(側方)の領域を含む概念であってよい。また、地表面を含む周囲の領域は、例えば、上述した下方及び側方の領域に加えて、上方の領域を含んでいてもよい。画像データは、地表面を含む周囲の領域を撮像するカメラ部によって生成される。例えば、点群データ及び画像データは、3次元レーザ計測機とデジタルカメラとを備えるモバイル(モービル)マッピングシステムにより得ることができる。
【0022】
次に、情報処理装置1について詳細に説明する。
情報処理装置1は、通信部17、記憶部18、表示部19、第1取得部12、第2取得部13、分類部14、推定部15及び出力制御部16を備える。第1取得部12、第2取得部13、分類部14、推定部15及び出力制御部16は、情報処理装置1の制御部11(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。
【0023】
通信部17は、情報処理装置1の外部にある装置(例えば、サーバ100等)との間で情報の送受信を行うことが可能である。通信部17は、制御部11の制御に基づいて、モバイルマッピングシステムで得られた情報(点群データ及び画像データ)をサーバ100から読み出すこととしてもよい。
【0024】
記憶部18は、種々の情報及びプログラムを記憶する。記憶部18は、道路地図に関する地図情報を記憶する。また、記憶部18は、通信部17によってサーバ100から取得した点群データ及び画像データを一時的又は非一時的に記憶することとしてもよい。
【0025】
表示部19は、例えば、文字及び画像等を表示することが可能な装置である。
【0026】
第1取得部12は、地表面にレーザを照射することにより計測される点群データを取得する。すなわち、第1取得部12は、例えば、モバイルマッピングシステムで計測される点群データを取得する。第1取得部12は、道路の路肩等にある地物300を特定したい特定領域(道路)において計測された点群データを取得する。一例として、第1取得部12(制御部11)は、特定領域を指定することより、その特定領域の点群データを取得することとしてもよい。
【0027】
第2取得部13は、地表面を含む周囲を撮像して得られる画像データを取得する。すなわち、第2取得部13は、例えば、モバイルマッピングシステムで生成される画像データを取得する。第2取得部13は、第1取得部12によって取得される点群データが計測された特定領域(道路)と同じ特定領域の画像データを取得する。
【0028】
なお、例えば、モバイルマッピングシステムは、計測場所毎に点群データと画像データとを対応付けておいてもよい。又は、例えば、サーバ100は、モバイルマッピングシステムの計測場所毎に点群データと画像データとを対応付けておいてもよい。これにより、情報処理装置1は、同一場所の点群データと画像データとを取得することが可能になる。この場合、第1取得部12(制御部11)において指定された特定領域の点群データが取得されると、第2取得部13(制御部11)は、それと同一領域(特定領域)の画像データを取得することとしてもよい。
本実施形態の場合、第1取得部12及び第2取得部13はそれぞれ異なる機能(2つのブロック)として記載されているが、他の実施形態として、第1取得部12及び第2取得部13は同一の機能(1つのブロック)になってもよい。
【0029】
分類部14は、第1取得部12によって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する。分類部14は、点群データのうち同一平面内にある点群201(反射点201a)を道路面に分類することとしてもよい。
例えば、分類部14は、一定の平面から所定の距離内(上下方向の高さに関する所定範囲以内)にある点群データを地表面として分類することとしてもよい。分類部14は、所定の距離として種々の距離を設定することができ、道路の表面にある凹凸を考慮して上下方向に所定範囲内の距離を所定の距離として設定することができる。分類部14は、一例として、処理の距離として、5cm、10cm、15cm及び20cm等の任意の上下方向の距離を設定することができる。すなわち、分類部14は、例えば、上下方向に所定の距離内に収まる反射点201aで構成される平面を道路面として分類することとしてもよい。
【0030】
分類部14は、道路面に分類されなかった点群201(反射点201b)を非道路面として分類することとしてもよい。分類部14は、地物300(一例として、クッションドラム300a、ラバーポール300b及び植生300c等の道路の路肩等にある物体)でレーザが反射されることに基づく反射点201bを非道路面として分類する。分類部14は、上述した一例の地物300の他に、種々の地物(一例として、ガードレール、ガードケーブル、道路の側壁、防音壁、車道と歩道との段差、及び、道路の法面等)でレーザが反射されることに基づく反射点201bを非道路面として分類することとしてもよい。
【0031】
分類部14は、上述したように点群データのみで道路面及び非道路面に分類することに限らず、分類部14は、第1取得部12によって取得された点群データに加えて、第2取得部13によって取得された画像データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類することとしてもよい。分類部14は、画像データに地物300が記録されていれば、画像データを利用して地物300を把握することが可能である。すなわち、分類部14は、例えば、点群データ及び画像データに基づいて、地表面(地表面を含む周囲の領域)を道路面及び非道路面に分類することが可能である。
【0032】
推定部15は、分類部14によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する点群201(反射点201b)毎にグループ化し、グループ化した反射点201c(図3,4参照)の特徴に基づいて地物300を推定する。この場合、推定部15は、反射点201bのうち1つの処理点を第1注目点211(図3参照)として選択し、第1注目点211と、反射点201bのうち第1注目点211とは異なる他の処理点(他の注目点212(図3参照))と距離を算出し、算出された距離が第1閾値以下である他の処理点を選択し、選択された第1注目点211と複数の他の処理点とをグループ化することとしてもよい。一方、推定部15は、選択された第1注目点211と複数の他の処理点との数(合計数)が第2閾値以下の場合にはグループ化をしないこととしてもよい。
【0033】
図3は、クッションドラム300aについて説明するための図である。
より具体的には、推定部15は、非道路面に分類される反射点201bをグループ化の対象とする。この場合、推定部15は、グループ化の対象となる反射点201b(処理対象点群)から、一例として、kd-treeを作成する。kd-treeは、空間内に存在する点を分類する空間分割データ構造である。
まず、推定部15は、クラスタ判定を行う。推定部15は、このクラスタ判定において、処理対象点群から1点(第1注目点211)を選択してチェックリストに追加すると共に、処理対象点群のうち第1注目点211を除く他の1点(他の注目点212)を選択する。推定部15は、第1注目点211と他の注目点212との距離を算出する。推定部15は、算出された距離が第1閾値以下であれば、他の注目点212をチェックリストに追加する。推定部15は、チェックリストに追加された複数の注目点を1つのクラスタとして特定する。推定部15は、クラスタとして特定された注目点(点群201(反射点201b))を処理対象点群から除き、全ての点群(反射点)201でクラスタが特定されるまで、上述した処理を繰り返す。推定部15は、上記の処理のようにして特定されたクラスタを構成する注目点(点群(反射点)201)の数が最小要素数(第2閾値)以下のクラスタを除去する。
【0034】
第1閾値は、1つの地物300をクラスタとしてグループ化することができる長さである。第1閾値の具体的な一例は、5cm、10cm、15cm又は20cm等の値であってもよいし、これ以外の値であってもよい。
最小要素数(第2閾値)は、例えば、クラスタをグループ化して1つの地物300として推定するために、推定対象の地物300に応じて推定部15に適宜設定される値である。最小要素数の具体的な一例は、10、20、30、40又は50等の値であってもよいし、これ以外の数値であってもよい。
【0035】
推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)について、予め設定された地物300の形状に対応付けを行い、反射点201c(点群)と形状とが対応付けられる場合に、その形状の地物300として推定することとしてもよい。
【0036】
例えば、推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、反射点201c(点群)のサイズに応じて、地物300としてのクッションドラム300a及びラバーポール300bの一方に推定することとしてもよい。具体的な一例として、推定部15は、クッションドラム300a及びラバーポール300bについては、3D点群処理のためのライブラリPoint Cloud LibraryのCylinder model segmentationを適用し、半径及び中心軸方向等のパラメータを調整することにより、推定することができる。
【0037】
すなわち、クッションドラム300a及びラバーポール300bは、一般的に円筒形状である。このため、推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)について円筒のフィッティングを行って半径及び軸の向きを取得することにより、クッションドラム300a及びラバーポール300bの推定が可能である。
また、一例として、クッションドラム300aの直径は約580mmであり、ラバーポール300bの直径は約80mmのものが多い。このため、上述した半径にクッションドラム300aとラバーポール300bとを区別する閾値を設定することで、推定部15は、クッションドラム300aとラバーポール300bとを区別することとしてもよい。
【0038】
また、推定部15は、円筒のフィッティングに上述したCylinder model segmentationを適用する。この場合、推定部15は、円筒の中心軸の方向ベクトル220(図3参照)も得ることができる。クッションドラム300a及びラバーポール300bの中心軸は、道路面に対して垂直になっている場合が多い。このため、推定部15は、フィッティングにより得られた円筒の中心軸の方向ベクトル220が道路面に対して垂直であれば、クッションドラム300a及びラバーポール300bとして推定することとしてもよい。
【0039】
なお、推定部15は、上記の推定の際に、グループ化された反射点201c(点群)(フィッティングされた円筒)の高さに閾値を設定しておき、フィッティングされた円筒の高さが閾値以下であれば、クッションドラム300a及びラバーポール300bとして推定することとしてもよい。一例として、クッションドラム300a及びラバーポール300bの高さは数種類に限定されているため、最も高いもの合わせて上述した高さの閾値を設定することとしてもよい。
【0040】
図4は、植生300cについて説明するための図である。
推定部15は、道路の延長方向に沿って存在する複数の反射点201bのうち、その延長方向に対して交差する横断方向(道路の幅方向W)にばらつきのある反射点201bをグループ化してクラスタリングを行い、そのクラスタリングが行われた反射点201c(点群)が、予め設定された植生300cの特徴点の分布に対応する場合に、地物300としての植生300cとして推定することとしてもよい。具体的な一例として、推定部15は、上空から投影した反射点201bが道路の幅方向Wにばらつく箇所を植生存在候補箇所として設定し、その箇所の画像がHarrisコーナ検出等の手法で特徴点を算出し、予め植生300cと判明している特徴点分布に合致するものを植生300cと推定することができる。
【0041】
推定部15は、第2取得部13によって取得された画像データに基づいて地物300の色を取得し、取得した地物300の色に基づいてその地物300を推定することとしてもよい。例えば、地物300がクッションドラム300aの場合には、地物300の色が黄色又はオレンジ色等で、黄色と黒色の縞模様若しくは市松模様、又は、オレンジ色と銀色の縞模様若しくは市松模様等が加わっている。例えば、地物300がラバーポール300bの場合には、地物300の色が黄色、オレンジ色又は緑色等で、銀色の縞模様、又は、黄色と黒色の縞模様等が加わっている。例えば、地物300が植生300cの場合には、例えば、色が緑色になる。なお、上述した地物300の一例の他にも、種々の地物それぞれには色(特徴的な色)が付されている。推定部15は、点群データと、画像データに記録される地物300の色とのそれぞれの特徴に基づいて、地物300を推定することとしてもよい。
【0042】
また、推定部15は、点群データに加えて、画像データを利用して地物300の形状(特徴)を推定することとしてもよい。推定部15は、例えば、画像データに地物300が記録される場合、その画像データに記録される地物300の形状を推定することが可能である。例えば、推定部15は、地物300の形状を学習した学習モデル、又は、パターンマッチング等を利用して、地物300の形状を推定することが可能である。推定部15は、点群データと、画像データに記録される地物300の形状及び地物300の色とのそれぞれの特徴に基づいて、地物300を推定することとしてもよい。
なお、推定部15は、上述した一例のように、地物300としてクッションドラム300a、ラバーポール300b及び植生300cを推定するばかりでなく、種々の地物を推定することとしてもよい。
【0043】
出力制御部16は、推定部15によって推定された地物300を出力するよう出力部を制御する。出力部は、例えば、表示部19であってもよく、記憶部18あってもよい。例えば、出力制御部16は、推定部15によって推定された地物300を表示部19に表示することとしてよい。この場合、出力制御部16は、地図情報に基づく道路地図に地物300の位置を重ねて表示部19に表示することとしてもよい。また、例えば、出力制御部16は、推定部15によって推定された地物300に関する情報を記憶部18に記憶することとしてもよい。また、出力部は、通信部17であってもよい。この場合、例えば、出力制御部16は、推定部15によって推定された地物300に関する情報を外部(例えば、サーバ100等)に送信するよう通信部17を制御することとしてもよい。
【0044】
制御部11は、推定部15によって推定された地物300の位置に基づいて、道路の路肩縁400(図2参照)を特定することとしてもよい。すなわち、制御部11は、推定部15によって推定された地物300の位置を道路の路肩縁400として特定することとしてもよい。路肩縁400は、例えば、車両が緊急停車する際の停車限界を示す。
この場合、制御部11は、推定部15によって推定された複数の地物300のうち、道路の延長方向に対して交差する方向(道路の幅方向W)に複数の地物300がある場合、最も道路の中央側に位置する地物300の境界(位置)を路肩縁400とすることとしてもよい(図2参照)。一例として、道路の路肩には、道路の中央方向により近い位置にガードレール又はラバーポール300bがあり、それの背後(道路の中央方向からより離れた位置)に植生300cがある場合がある。このように道路の幅方向Wに複数の地物300が有る場合でも、制御部11は、道路の幅方向Wにおいて、その道路の中央方向に最も近い位置に有る地物300の位置を路肩縁400として特定する。
【0045】
制御部11は、路肩縁400を地図情報に登録することとしてもよい。制御部11は、路肩縁400の位置を特定できるため、地図情報の対応する位置の道路に路肩縁400を登録する。
【0046】
制御部11は、路肩縁400が登録された地図情報をサーバ100に送信するよう通信部17を制御することとしてもよい。サーバ100は、路肩縁400が登録された地図情報を車両(図示せず)のナビゲーション装置(図示せず)に送信することとしてもよい。
又は、制御部11は、路肩縁400に関する情報をサーバ100に送信するよう通信部17を制御することとしてもよい。サーバ100は、路肩縁400に関する情報を車両のナビゲーション装置に送信することとしてもよい。ナビゲーション装置は、路肩縁400に関する情報を自機が使用する地図情報に登録することとしてもよい。
これにより、ナビゲーション装置は、路肩縁400が登録された地図情報を利用して、道路案内及び緊急停車が可能な位置への誘導を行うことが可能になる。
【0047】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0048】
ステップST101において、第1取得部12は、地表面を含む周囲の領域にレーザを照射することにより計測される点群データを取得する。第1取得部12は、例えば、道路の路肩等にある地物300を取得したい特定領域(道路)において計測された点群データを取得する。
【0049】
ステップST102において、第2取得部13は、地表面を含む周囲の領域を撮像して得られる画像データを取得する。第2取得部13は、第1取得部12によって取得される点群データが計測された特定領域(道路)と同じ特定領域の画像データを取得する。
【0050】
ステップST103において、分類部14は、ステップST101で取得される点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する。ここで、例えば、分類部14は、同一平面内にあるレーザ光の反射点201aを道路面に分類し、それ以外の反射点201bを非道路面に分類することとしてもよい。
なお、分類部14は、ステップST101で取得される点群データ、及び、ステップST102で取得される画像データに基づいて、地表面を含む周囲の領域を道路面及び非道路面に分類することとしてもよい。
【0051】
ステップST104において、推定部15は、ステップST103で非道路面と分類された反射点201bに基づいて、地物300を推定する。
この場合、推定部15は、反射点201bのうち1つの処理点を第1注目点211として選択し、第1注目点211と、反射点201bのうち第1注目点211とは異なる他の処理点(他の注目点212)と距離を算出し、算出された距離が第1閾値以下である他の処理点(他の注目点212)を選択し、選択された第1注目点211と複数の他の処理点(他の注目点212)とをグループ化することとしてもよい。
推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)について、予め設定された地物300の形状に対応付けを行い、反射点201c(点群)と形状とが対応付けられる場合に、その形状の地物300として推定することとしてもよい。例えば、推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、反射点201c(点群)のサイズに応じて、地物300としてのクッションドラム300a及びラバーポール300bの一方に推定することとしてもよい。また、例えば、推定部15は、道路の延長方向に沿って存在する複数の反射点201bのうち、その延長方向に対して交差する横断方向(道路の幅方向W)にばらつきのある反射点201bをグループ化してクラスタリングを行い、そのクラスタリングが行われた反射点201c(点群)が、予め設定された植生300cの特徴点の分布に対応する場合に、地物300としての植生300cとして推定することとしてもよい。
【0052】
ステップST105において、出力制御部16は、ステップST104で推定された地物300を出力する。例えば、出力制御部16は、ステップST104で推定された地物300を表示部19に表示することとしてよい。また、例えば、出力制御部16は、ステップST104で推定された地物300に関する情報を記憶部18に記憶することとしてもよい。また、例えば、出力制御部16は、ステップST104で推定された地物300に関する情報を外部(例えば、サーバ100等)に送信するよう通信部17を制御することとしてもよい。
【0053】
なお、制御部11は、ステップST104で推定された地物300の位置に基づいて路肩縁400を特定することとしてもよい。制御部11は、特定された路肩縁400を地図情報に登録することとしてもよい。路肩縁400が登録された地図情報は、例えば、ナビゲーション装置(図示せず)等によって利用される。
【0054】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置1は、地表面にレーザを照射することにより計測される点群データを取得する第1取得部12と、第1取得部12によって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類部14と、分類部14によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点201b毎にグループ化し、グループ化した反射点201c(点群)の特徴に基づいて地物300を推定する推定部15と、推定部15によって推定された地物300を出力する出力部と、を備える。
これにより、情報処理装置1は、推定された地物300を、道路地図を再生する場合に利用することができる。すなわち、情報処理装置1は、推定された地物300の位置に基づいて路肩縁400を特定することができ、この路肩縁400を道路地図に登録することができる。また、情報処理装置1は、推定された地物300の位置を道路地図に登録することができる。
また、情報処理装置1は、例えば、モバイルマッピングシステムで得られるデータに基づいて地物300を推定するので、より早く効率的に地物300を推定することができる。
【0055】
情報処理装置1では、推定部15は、反射点201bのうち1つの処理点を第1注目点211として選択し、第1注目点211と、反射点201bのうち第1注目点211とは異なる他の処理点(他の注目点212)と距離を算出し、算出された距離が第1閾値以下である他の処理点(他の注目点212)を選択し、選択された第1注目点211と複数の他の処理点(他の注目点212)とをグループ化することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、互いに隣接する反射点201bをクラスタとしてグループ化することができる。
【0056】
情報処理装置1では、推定部15は、選択された第1注目点211と複数の他の処理点(他の注目点212)との数が第2閾値以下の場合にはグループ化をしないこととしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、1つの地物300を構成するクラスタとしては反射点201bの数が少ないものはグループ化をしないので、地物300を誤って推定することを抑制することができる。
【0057】
情報処理装置1では、推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)について、予め設定された地物300の形状に対応付けを行い、反射点201c(点群)と形状とが対応付けられる場合に、その形状の地物300として推定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、地物300の形状として、例えば、クッションドラム300a、ラバーポール300b及び植生300c等の特徴形状が特定されている場合には、グループ化された反射点201c(点群)がその地物300として推定することができる。
【0058】
情報処理装置1では、推定部15は、グループ化された反射点201c(点群)と、予め設定された円筒形状とが対応付けられる場合、反射点201c(点群)のサイズに応じて、地物300としてのクッションドラム300a及びラバーポール300bの一方に推定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、地物300としてクッションドラム300a及びラバーポール300bを推定することができる。
【0059】
情報処理装置1では、推定部15は、道路の延長方向に沿って存在する複数の反射点201bのうち、延長方向に対して交差する横断方向(道路の幅方向W)にばらつきのある反射点201bをグループ化してクラスタリングを行い、そのクラスタリングが行われた反射点201c(点群)が、予め設定された植生300cの特徴点の分布に対応する場合に、地物300としての植生300cとして推定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、地物300として植生300cを推定することができる。
【0060】
情報処理装置1は、地表面を含む周囲を撮像して得られる画像データを取得する第2取得部13を備えることとしてもよい。この場合、分類部14は、第1取得部12によって取得された点群データに加えて、第2取得部13によって取得された画像データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、モバイルマッピングシステムで得られる点群データ及び画像データを利用して、点群201(反射点)を道路面及び非道路面のいずれかに分類することができる。
【0061】
情報処理装置1では、推定部15は、第2取得部13によって取得された画像データに基づいて地物300の色を取得し、取得した地物300の色に基づいて、その地物300を推定することとしてもよい。
地物300には特徴的な色が付されている場合がある。このため、情報処理装置1は、画像データから得られる色の情報を利用することにより、地物300を推定することができる。
【0062】
情報処理方法では、コンピュータが、地表面にレーザを照射することにより計測される点群データを取得する第1取得ステップと、第1取得ステップによって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類ステップと、分類ステップによって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点201b毎にグループ化し、グループ化した反射点201c(点群)の特徴に基づいて地物300を推定する推定ステップと、推定ステップによって推定された地物300を出力する出力ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、推定された地物300を、道路地図を再生する場合に利用することができる。すなわち、情報処理方法は、推定された地物300の位置に基づいて路肩縁400を特定することができ、この路肩縁400を道路地図に登録することができる。また、情報処理方法は、推定された地物300の位置を道路地図に登録することができる。
また、情報処理方法は、例えば、モバイルマッピングシステムで得られるデータに基づいて地物300を推定するので、より早く効率的に地物300を推定することができる。
【0063】
情報処理プログラムは、コンピュータに、地表面にレーザを照射することにより計測される点群データを取得する第1取得機能と、第1取得機能によって取得された点群データに基づいて、地表面を道路面及び非道路面に分類する分類機能と、分類機能によって非道路面に分類される点群データについて所定の距離内にある互いに隣接する反射点201b毎にグループ化し、グループ化した反射点201c(点群)の特徴に基づいて地物300を推定する推定機能と、推定機能によって推定された地物300を出力する出力機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、推定された地物300を、道路地図を再生する場合に利用することができる。すなわち、情報処理プログラムは、推定された地物300の位置に基づいて路肩縁400を特定することができ、この路肩縁400を道路地図に登録することができる。また、情報処理プログラムは、推定された地物300の位置を道路地図に登録することができる。
また、情報処理プログラムは、例えば、モバイルマッピングシステムで得られるデータに基づいて地物300を推定するので、より早く効率的に地物300を推定することができる。
【0064】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、第2取得部13、分類部14、推定部15及び出力制御部16は、コンピュータの演算処理装置等による第1取得機能、第2取得機能、分類機能、推定機能及び出力制御機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、第2取得部13、分類部14、推定部15及び出力制御部16は、コンピュータの演算処理装置等を構成する第1取得回路、第2取得回路、分類回路、推定回路及び出力制御回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、記憶機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、記憶回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置1の通信部17、記憶部18及び表示部19(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、記憶装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 情報処理装置
11 制御部
12 第1取得部
13 第2取得部
14 分類部
15 推定部
16 出力制御部
17 通信部
18 記憶部
19 表示部
図1
図2
図3
図4
図5