(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-10
(45)【発行日】2024-01-18
(54)【発明の名称】カスタマイズされた小売環境
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240111BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2022535493
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(86)【国際出願番号】 US2020064531
(87)【国際公開番号】W WO2021119440
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-06-23
(32)【優先日】2019-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506329306
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106541
【氏名又は名称】伊藤 信和
(72)【発明者】
【氏名】オンケルス デイヴィッド クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ドス サントス アリエル
(72)【発明者】
【氏名】マチーセン トーマス メイランド
(72)【発明者】
【氏名】チャーニ- ニア
(72)【発明者】
【氏名】アーメッド ワカス サイド
(72)【発明者】
【氏名】パン ホイ チェン
(72)【発明者】
【氏名】デサイー ニシトクマール アショククマール
(72)【発明者】
【氏名】グアン ダニー
(72)【発明者】
【氏名】ザンパニー マイケル ヴィノド
(72)【発明者】
【氏名】ヴァスワニ アミート エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン シェーン マイケル
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-521780(JP,A)
【文献】米国特許第10140820(US,B1)
【文献】特開2018-156602(JP,A)
【文献】特開2016-066158(JP,A)
【文献】特開2019-079153(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0201347(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ実行可能命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、実行時に、前記1つ以上のプロセッサに、
ユーザが
自動精算(以下、ACと言う。)システムを含むAC施設内に
配置されたAC入場場所に入場したという指標を受信することと、
前記ユーザが前記AC入場場所とは異なる注文場所に位置するときに、前記AC施設内の前記注文場所にあるユーザ入力デバイスを介して、
価格と関連したカスタマイズ可能な製品構成を含むカスタマイズ可能な商品の注文を受信することと、
前記ユーザ入力デバイスとは独立したカメラから、前記注文場所にある前記ユーザ入力デバイスのエリアの画像データを受信することと、
前記
画像データを使用して、
前記注文を受信したとき、前記ユーザ
が前記ユーザ入力デバイスにいたこと及び前記ユーザ入力デバイスと対話していたと判定することと、
前記ユーザが前記ユーザ入力デバイスにいたこと及び前記ユーザ入力デバイスと対話していたと判定することに基づいて、前記注文が前記ユーザに関連している判定することと、
前記注文が前記ユーザに関連付けられていると
判定する
ことに基づいて、前記ユーザ
及び前記AC施設に関連付けられた
仮想カートに、前記
カスタマイズ可能な商品
の製品構成および前記カスタマイズ可能な商品の費用を含む、前記
カスタマイズ可能な商品に関連付けられた
注文データを格納することと、
前記ユーザが前記
AC施設を退出していることを検出することと、
前記ユーザが前記
AC施設を退出していることを前記検出すること
に基づいて、
前記ACシステムで前記
カスタマイズ可能な商品の前記費用を前記ユーザの支払い手段に請求することと、を含む、動作を実行させる、コンピュータ可読媒体と、を備える、システム。
【請求項2】
前記ユーザが
前記AC入場場所に入場したという前記指標を
受信することは、前記ユーザの口座に関連付けられた口座識別データが、前記
AC施設において提供されている指標を受信することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記注文が前記ユーザに関連付けられていると
判定することが、前記
画像データを使用して、前記ユーザが、前記商品を受け取ったと判定すること
にさらに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記注文が前記ユーザに関連付けられていると
判定することが、前記ユーザから前記注文の確認を受信すること
にさらに基づく、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
に基づ前記カメラが、前記
AC施設における前記ユーザ入力デバイスに近接して位置付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
さらに前記画像データを用いて、前記
AC施設内の前記ユーザの現在の場所を示す場所データ
を判定することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記
画像データが、1つ以上のタイムスタンプに関連付けられており、
前記注文が前記ユーザに関連付けられていると
判定することが、
さらに前記1つ以上のタイムスタンプを、前記注文を受信する時間と比較すること
に基づいている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記1つ以上のタイムスタンプを、前記注文を受信する時間と
比較することが、前記1つ以上のタイムスタンプのうちの少なくとも1つのタイムスタンプによって示される時間が、前記注文を受信
した前記時間の所定の時間範囲内にあると判定することを含む、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ以上のコンピュータ可読媒体が、実行時に、前記1つ以上のプロセッサに、前記
画像データを使用して、前記ユーザが、前記
カスタマイズ可能な商品を受け取ったと判定することを含む動作を実行させる、コンピュータ実行可能命令をさらに格納し、
前記ユーザに関連付けられた前記
仮想カートに前記
注文データを
格納することは、前記ユーザが、前記商品を受け取ったと前記判定すること
に応答して、前記ユーザに関連付けられた前記
仮想カートに前記
注文データを格納することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
コンピュータ実行可能命令を格納する、1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、実行時に、1つ以上のプロセッサに、
ユーザが
自動精算(以下、ACと言う。)システムを含むAC施設内に
配置されたAC入場場所に入場したという指標を受信することと、
前記ユーザが前記AC入場場所とは異なる注文場所に位置するときに、前記AC施設内の前記注文場所にある入力デバイスを介して、
価格と関連したカスタマイズ可能な製品構成を含むカスタマイズ可能な商品の注文を受信することと、
前記ユーザ入力デバイスとは独立したカメラから、前記注文場所にある前記ユーザ入力デバイスのエリアの画像データを受信することと、
前記
画像データを使用して、
前記注文を受信したとき、前記ユーザ
が前記ユーザ入力デバイスにいたこと及び前記ユーザ入力デバイスと対話していたと判定することと、
前記ユーザが前記ユーザ入力デバイスにいたこと及び前記ユーザ入力デバイスと対話していたと判定することに基づいて、前記注文が前記ユーザに関連している判定することと、
前記注文が前記ユーザに関連付けられていると判定することに基づいて、前記ユーザ
及び前記AC施設に関連付けられた
仮想カートに、前記
カスタマイズ可能な商品
の製品構成および前記カスタマイズ可能な商品の費用を含む、前記
カスタマイズ可能な商品に関連付けられた
注文データを格納することと、
前記ユーザが前記
AC施設を退出していることを検出することと、
前記ユーザが前記
AC施設を退出していることを前記検出すること
に基づいて、
前記ACシステムで前記
カスタマイズ可能な商品の前記費用を前記ユーザの支払い手段に請求することと、を含む、動作を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記
カスタマイズ可能な商品の前記注文を前記受信することが、前記ユーザ入力デバイスを介して、前記
カスタマイズ可能な商品の選択を受信することを含み、前記選択が、前記
カスタマイズ可能な商品の少なくとも1つのカスタマイズ可能なオプションを含み、
前記
カスタマイズ可能な商品の前記費用が、前記少なくとも1つのカスタマイズ可能なオプションを反映する、
請求項10に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年12月12日に出願された米国特許出願第16/712,775号に対する優先権を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
従来の物理的な店舗は、顧客が在庫から商品を選択し、購入、レンタルなどのためにそれらの商品をレジ係に持っていくことができるように、顧客アクセス可能なエリア内に商品の在庫を維持する。一方、他の事例では、小売環境は、食料品および飲料品などのカスタマイズ可能および/または受注生産可能な商品を含み得る。さらに、センサを使用して、これらの施設で発生するイベントに関する情報を生成し得る。その情報は、在庫から顧客によって選択されたカスタマイズ不可能な商品の小売環境の事業者にとっては役に立つ可能性はあるが、センサによって生成された情報を使用することは、カスタマイズ可能な商品の場合には、制限され、かつ/または困難であり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細な説明が、添付図を参照して記載される。図中、参照番号の一番左の桁は、参照番号が最初に現れる図を識別する。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の項目または特徴を示す。
【0005】
【
図1A】ユーザが施設に入場し、1つ以上のカスタマイズ可能な商品を注文し、かつそのカスタマイズ可能な商品の手動的な精算を実行することなく、施設を退出することができる自動化精算(AC)技術を可能にするためのシステムに関連付けられた例示的な施設を示す。それを実行するために、環境に結合された本システムは、入場するユーザを識別し、ユーザの退出時に、注文された、カスタマイズ可能な商品の費用を、ユーザに関連付けられた口座に請求し得る。
【
図1B】
図1Aの例示的な施設を示す。この例では、ユーザは、カスタマイズ可能な商品を注文するが、そのカスタマイズ可能な商品を受け取る前に、そのユーザの考えが変わる。その注文は、少なくともユーザまたは施設の関係者のいずれかからの入力に基づいて、ユーザが商品の費用を請求されることなくキャンセルされ得る。
【
図1C】
図1Aの例示的な施設を示す。この例では、ユーザは、カスタマイズ可能な商品を注文し、また1つ以上のカスタマイズ不可能な商品も選択する。環境に結合された本システムは、ユーザを識別し、ユーザの退出時に、注文された、カスタマイズ可能な商品、および選択されたカスタマイズ不可能な商品の費用を、ユーザに関連付けられた口座に請求し得る。
【
図1D】
図1Aの例示的な施設を示す。この例では、ユーザは、施設の関係者と対話して、カスタマイズ可能な商品を注文する。環境に結合された本システムは、少なくともユーザおよび/または施設の関係者のいずれかからの入力に基づいて、ユーザの口座に請求するための費用を決定し得る。
【
図1E】
図1Aの例示的な施設を示す。ここでは、ユーザは、施設内からカスタマイズ可能な商品を注文する。この例では、そのカスタマイズ可能な商品は、施設の外部にあるピックアップ場所で入手可能である。環境に結合された本システムは、ユーザの退出時に、注文された、カスタマイズ可能な商品の費用を、ユーザに関連付けられた口座に請求し得、ユーザがピックアップ場所でカスタマイズ可能な商品をピックアップするための記録が提供され得る。
【
図1F】
図1Aの例示的な施設を示す。ここでは、ユーザは、様々な潜在的な問題に起因して、ACに対しては資格がない。このユーザは、カスタマイズ可能な商品を注文し、また1つ以上のカスタマイズ不可能な商品も選択する。ユーザが施設を退出すると、ユーザは、自動的に請求されるユーザの口座とは別の方法を介して、カスタマイズ可能な商品およびカスタマイズ不可能な商品の支払いを行う。
【
図1G】
図1Aの例示的な施設を示す。ここでは、例示的な施設は、AC入場場所および/または退出場所を有さない。この例では、ユーザは、注文場所および/または在庫場所にアクセスし、特定の入場ゲートまたは退出ゲートを通過することなく、施設を去り得る。
【
図2】本AC技術に基づいて、ユーザが施設において1つ以上の商品を注文したかどうかを判定するための例示的なプロセスを示す。
【
図3】本AC技術に基づいて、ユーザが施設内において1つ以上のカスタマイズ可能な商品を注文したこと、ユーザが施設の退出場所を通って退出する資格があること、およびユーザによって注文された1つ以上の商品に基づいて、ユーザの支払い手段に請求すること、を部分的に決定するための例示的なプロセスを示す。
【
図4】本AC技術に基づいて、ユーザが施設内においてカスタマイズ可能な商品を注文したかどうかを判定するための例示的なプロセスを示す。
【
図5】センサと、センサデータを使用して施設内で発生するイベントに関する出力を生成するように構成された在庫管理システムと、を含む例示的な運搬管理施設のブロック図である。
【
図6】施設の運用をサポートするように構成された1つ以上のサーバのブロック図を示す。図に示すように、サーバは、ユーザが、商品の手動的な精算を実行することなく、1つ以上の選択された商品を持って施設を退出する資格があるかどうかを判定するための精算資格コンポーネントを含み得る。
【発明を実施するための形態】
【0006】
この開示は、物理的な小売店舗、およびカスタマイズ可能な商品がある他の施設がその店舗および/または施設の顧客に対して自動化精算(AC)技術を実装することができるシステムについて、部分的に説明する。例えば、本記載のシステムは、ユーザが棚および他の在庫場所からカスタマイズ不可能な商品を選択することができることに加えて、ユーザがカスタマイズ可能な商品を注文し、商品の手動的な精算を実行することなく店舗を退出することができる技術を小売店舗が実装することを可能にし得る。したがって、本明細書に記載のシステムは、購入するために事前に包装され、価格が固定され、または別様にカスタマイズ不可能な商品に限定されるAC小売施設とは対照的に、ACを用いてカスタマイズされた小売施設を可能にする。
【0007】
場合によっては、カスタマイズされた小売施設は、ユーザが注文し、受け取り、選択し、かつ/または返却し得る1つ以上の商品を収容する在庫場所を含む。これらの在庫場所は、そこに収容される商品に関して発生するイベントを示すセンサデータを生成するように構成された1つ以上のセンサと関連付けられ得る。例えば、これらのセンサは、ユーザが在庫場所から商品を選択し、その商品を在庫場所に戻すことなどを示すセンサデータを生成し得る。これらのセンサは、頭上カメラ、棚内カメラ、重量センサ、および/または商品とのユーザの相互作用を示すセンサデータを生成するように構成された任意の他のタイプのセンサを含み得る。
【0008】
さらに、この施設は、ユーザ、および/もしくは施設の関係者がカスタマイズ可能な商品のための場所を設置し、かつ/またはその商品のための注文を確認することができるように構成されたユーザ入力デバイスを含み得る。場合によっては、ユーザ入力デバイスを使用して、重量、体積、トッピングなどの特定の基準に基づいて、価格が変動する場合がある、カスタマイズ可能な商品のオプションを入力または選択し得る。カスタマイズ可能な商品はまた、組み立てられていない、または注文されるまで他の方法で調理されていない食品など、受注生産であり得る。場合によっては、ユーザ入力デバイスは、注文場所(例えば、売店)で提供され得る。在庫場所は、受け取りエリア(例えば、食料サービスカウンタ)を含み得、そこでは、ユーザは、注文したカスタマイズ可能な商品を受け取り得る。例えば、食品雑貨店舗内では、在庫場所は、予め包装された食料/飲料商品を収容する棚、カスタマイズ可能な肉の選択のための肉屋ブロック、受注生産のサンドイッチを提供する調理済み食品セクション、珈琲カウンタなどを含み得る。
【0009】
異なる在庫場所および潜在的な注文場所を含むことに加えて、施設は、場合によっては、施設に入場するための1つ以上の入場場所、および施設を退出するための1つ以上の退出場所を含み得る。例えば、施設は、入場するユーザがユーザの口座を識別するための情報を提供するAC入場場所を含み得る。例えば、このAC入場場所は、入場するユーザが、ユーザのモバイルデバイス上に表示されるコードなどの、ユーザの口座に関連付けられた固有のコードをスキャンまたは別様に提供するスキャナまたは他の撮像デバイスを含み得る。または、入場場所は、ユーザの口座を識別する際に使用するために、ユーザの要望によりセンサ情報を生成するマイクロフォン、カメラ、または他のセンサを含み得る。さらに他の事例では、AC入場場所は、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等のユーザの支払いカードから情報を読み取るための入力デバイスを含み得る。例えば、AC入場場所は、支払いカードの画像をスキャンもしくは捕捉するスキャナもしくはカメラ、スワイプ、ディップ、タップなどの操作を介して支払いカードから情報を受信するカードリーダー、または支払いもしくは口座情報を受信するように構成された任意の他のタイプの入力デバイスを含み得る。
【0010】
場合によっては、ユーザの口座は、ユーザの支払い手段に関連付けられ得、その結果、支払い手段は、ユーザによって入手された商品に対して請求することが可能であり、その請求は、ユーザが施設を退出するときに自動的に行われ、ユーザが商品の手動的な精算プロセスに従事する必要はない。したがって、施設は、退出するユーザがその退出するユーザの口座を識別するための情報を提供するAC退出場所を含み得る。このAC退出場所は、AC入場場所と同様に、スキャナまたは他の撮像デバイスを含み得、そこでは、退出するユーザは、ユーザのモバイルデバイス上に表示されるコードなどの、ユーザの口座に関連付けられた一意のコードをスキャンまたは別様に提供する。または、AC退出場所は、退出するユーザの口座を識別する際に使用するために、ユーザの要望によりセンサデータを生成するマイクロフォン、カメラ、または他のセンサを含み得る。
【0011】
その施設はまた、識別情報を提供することなく、ユーザが入場および退出し得る入場場所および退出場所も含み得ることに留意されたい。例えば、ユーザは、従来の小売施設と同様の方法で施設へのアクセスを許可されて、ユーザ口座を識別するための情報を提供する必要なしに、小売施設で商品の買い物、または別様に商品との対話を可能にし得る。いくつかの例では、ユーザは、施設に入場することを許可され得、次いで施設内の注文場所でユーザ口座を識別するための情報を提供し得る。また、少なくとも1つの退出場所は、小売施設における従来の退出場所と相似し、施設の関係者は、販売時点情報管理(POS)デバイスを操作して、商品を現金で支払いたいと望む退出するユーザなど、退出するユーザを手動で精算し得る。当然のことながら、この施設は、自己精算売店、または施設内の商品の手動的な精算を可能にするための任意の他の技術を含み得ることを理解されたい。
【0012】
この例示的な施設内では、ユーザがAC入場場所を通って入場し、ユーザの口座を識別する情報を提供する場合、またはユーザが施設に入場し、注文場所でユーザの口座を識別する情報を提供する場合、施設に関連付けられたシステムは、施設におけるユーザの存在を示す記録を生成し得る。この記録は、ユーザの個人情報の指標、ならびにそのユーザがAC退出場所を介して(ユーザによって入手された商品を伴って)施設を退出することに対して、現在、資格があるかどうかの指標を格納し得る。
【0013】
さらに、施設におけるセンサから生成されたセンサデータを使用して、ユーザの現在の位置付けを判定し得、これはまた、ユーザの記録に関連付けて格納され得る。例えば、頭上カメラ、床重量センサなどを使用して、その記録内で、ならびにユーザの知識および要望/同意の中で、施設内のユーザの現在の場所を維持し得る。さらに、このセンサデータ(例えば、画像データ)を使用して、ユーザが店舗を通ってナビゲートするときに、ユーザの居場所を突き止め得る。さらに、ユーザが在庫場所に収容された1つ以上の商品内で対話する場合、かつ/またはカスタマイズ可能な商品を注文する場合、システムは、イベントを示すデータを生成し得る。このデータは、カスタマイズ可能な商品の注文、またはユーザと、カスタマイズ可能またはカスタマイズ不可能な商品との間の対話の結果を示す結果データを含み得る。場合によっては、この結果データは、取得された行動(例えば、注文、注文の確認、商品の選択、商品の返却等)、行動された商品の説明または独自情報(例えば、ラテ、ケチャップの瓶、ジーンズのペア等)、商品に含まれる数量および/またはサイズ、商品の場所(例えば、肉カウンタ、通路、棚、レーン等)、商品の価格などを示す。
【0014】
この例を続けると、識別されたユーザが施設に入場し、施設内の注文場所に行くことを想定する。例えば、ユーザは、注文売店などの施設内の注文場所にあるユーザ入力デバイスに近づき得る。ユーザは、注文売店でカスタマイズ可能な商品の注文を出し得る。例えば、ユーザは、注文売店から大盛りチーズのチーズバーガーを注文し得る。ここで、ユーザの記録は、ユーザの個人情報、ユーザの口座、および注文売店でまたはその近くで、ユーザの位置付けを示し得る。システムはまた、注文を反映する結果データも生成し、その結果データをユーザの口座(例えば、ユーザの仮想カート)と関連付け得る。言い替えると、大盛りチーズのチーズバーガー、およびその対応する費用(大盛りチーズの「追加料金」を含む)は、ユーザの仮想カートに追加され得る。
【0015】
さらに、識別されたユーザはまた、施設内の1つ以上の在庫場所にも行き、1つ以上のカスタマイズ不可能な商品をピックアップすることを想定する。いくつかの事例では、システムは、頭上カメラまたは他のセンサから捕捉された画像データに基づいて、この判定を行い得る。例えば、システムは、ユーザが施設内のラックから一袋のポテトチップス、および冷蔵庫表示ケースから一缶のダイエットコーラをピックアップしたと判定し得る。次いで、そのポテトチップスの袋、およびダイエットコーラの缶もまた、ユーザの仮想カートに追加され得る。
【0016】
いくつかの事例では、システムは、結果データに関連付けられた信頼を示す信頼レベルとともに、その注文を反映する結果データを生成し得る。その結果データに関連付けられた信頼レベルが閾値信頼レベルを上回っている場合、その結果データは、ユーザの仮想カートに関連付けられ得る。例えば、システムが、閾値を上回る信頼レベルで大盛りチーズのチーズバーガーの注文が入ったときに、そのユーザが注文売店に立っている者であったと判定した場合、大盛りチーズのチーズバーガーは、ユーザの仮想カートに追加され得る。同様に、信頼レベルは、その一袋のポテトチップス、およびダイエットコーラの缶の選択のために生成され得る。さらに、ユーザに関連付けられた記録は、ユーザが識別され、かつユーザが実行したイベントが高い信頼の結果データに関連付けられていると判定されたことを前提とすると、ユーザがAC退出場所を通って退出することに対して資格があることを示し得る。
【0017】
ユーザの買い物が終わると、そのユーザは、AC退出場所に近づき、場合によっては、識別情報をスキャンまたは別様に提供して、システムが、退出するユーザを識別することを可能にし得る。例えば、AC退出場所でユーザの一意のコードをスキャンした後、そのユーザは、施設を退出し得る。一方で、システムは、その後、施設内でユーザによって入手された商品の費用を、識別された退出するユーザの口座に請求し得る。当然のことながら、上記の例は、ユーザが一意のコードを(例えば、ユーザのモバイルデバイスを介して)スキャンすることを説明しているが、退出するユーザは、画像データ、音声データなどの他のセンサデータに基づいて識別され得ることを認識されたい。
【0018】
しかしながら、結果データに関連付けられた信頼レベルが閾値を下回る場合、システムは、イベントの結果を判定するための1つ以上の追加の技術を実行し得る。例えば、システムは、分析のために、ユーザ入力デバイスおよび/またはセンサデータ(例えば、画像データ、重量センサデータ等)を1人以上の人間ユーザに送信し得る。さらに、そのイベントが高い信頼の結果データに関連付けられないという前提では、ユーザに関連付けられた記録は、更新されて、そのユーザがAC退出場所を通って退出することに対して資格がないことを示し得る。しかしながら、その結果データが更新されて、高い信頼結果を示した場合(例えば、人間の分析等に基づいて)、そのユーザが識別され、かつ高い信頼結果データに関連付けられているという前提では、その記録は、再度更新されて、そのユーザがAC退出場所を通って退出することに対して資格があることを示し得る。
【0019】
要約すると、受注生産食品および飲料などの、小売施設内での高い対面接客用途の場合には、AC技術の実施態様について固有の困難さを提示する。従来より、顧客は、人間(店舗関係者)を橋渡し役として取引を完了する必要があった。この開示は、処理のために、高い信頼の製品「取得」イベント(すなわち、購入)を、ユーザの仮想ショッピングカートに入れることが可能になるシステムを提示する。したがって、AC技術は、単純または複雑なカスタマイズ可能な製品構成(例えば、追加ショット、フレーバーなどのコーヒー個別注文等)をサポートする。したがって、AC技術は、幅広い種々の小売シナリオに拡張され得、例えば、カフェテアリア、フードホール、コーヒーバー、年齢制限商品(例えば、アルコール飲料)の購入、プリントオンデマンド型の製品(例えば、上に自分の名前が書かれたTシャツ)、ならびに遊園地、動物園、または商店街での乗り物および/もしくは料理を楽しむことが含まれる。
【0020】
以下のいくつかの例は、運搬管理施設(例えば、オフライン小売店舗、フルフィルメントセンタ等)を参照して説明されているが、このシステムおよび技術は、任意のタイプの施設、空港、教室、屋外環境、遊園地、または任意の他の場所におけるイベントを検出するために、実装され得る。ここで、本開示の特定の実施態様および実施形態は、添付の図を参照して以下にさらに完全に説明され、そこには、様々な態様が示される。しかしながら、それらの様々な態様は、多くの異なる形態で実装され得、本明細書に記述される実施態様に限定されるものと解釈されるべきものではない。本開示は、本明細書に記載されるように、それらの実施形態のバリエーションを包含する。同じ番号は、全体を通じて、同じ要素を指す。
【0021】
図1A~1Gは、例示的なユーザ102などのユーザが施設100に入場し、1つ以上の商品を注文および/または選択し、ならびにそれらの商品の手動的な精算を実行することなく施設を退出することができる自動化精算(AC)技術を可能にするためのシステムに関連付けられた例示的な施設100を集合的に示している。それを実行するために、その環境に結合されたシステムは、ユーザを識別し、かつ、ユーザの退出時に、注文および/または選択された商品の費用のために、そのユーザに関連付けられた口座に請求し得る。
【0022】
図1A~1Gに示すように、例示的な施設100は、AC入場場所104およびAC退出場所106を含む。この例示的な施設100はまた、注文場所108および在庫場所110も含む。いくつかの例では、施設100はまた、デバイス112も含み得、それらのデバイスは、AC技術を促進するのに役立つ様々なタイプのスキャンデバイスおよび/またはユーザ入力デバイスを含み得、それらのデバイスについては、以下にさらに詳細に説明されるであろう。施設100はまた、センサ114を含み得る。上で示唆されたように、センサは、AC技術を促進するのに役立つように、カメラ、マイクロフォン、床重量センサなどを含み得る。一般に、デバイス112および/またはセンサ114は、AC入場場所104、AC退出場所106、注文場所108、および/または在庫場所110に関連付けられ得る。ここで、様々な例示的なACシナリオが、
図1A~1Gに示されている例示的な施設100を参照して説明されるであろう。
【0023】
図1Aを参照すると、AC入場場所104(例えば、入場ゲート)は、入場するユーザが施設100に入場する前に、識別情報を提供することを要求し得る。図示された例では、ユーザ102は、AC入場場所104にあるスキャンデバイス112(1)などにおいて、ユーザ102のモバイルデバイス116上に提示された一意のコードをスキャンすることによって、AC入場場所104を通って入場する。スキャンデバイス112(1)は、この情報を、後続の図で考察される在庫管理システムなどのシステムに提供し得、そのシステムは、この情報を、入場するユーザ102を識別するために使用し得る。当然のことながら、この例は、ユーザ102がモバイルデバイス116上に提示された一意のコードをスキャンすることに基づいて、ユーザ102を識別することを説明しているが、そのシステムは、音声データ(例えば、ユーザが述べるユーザの名前)、画像データ(例えば、ユーザの顔の画像データ)、パスワードデータ(例えば、英数字の列)、クレジットカードデータ、および/または任意の他のタイプのデータに基づいて、ユーザ102を、追加的または代替的に識別し得る。例えば、システムは、センサ114(1)によって提供されるデータに基づいて、またはデバイス112(1)によって提供されるクレジットカードデータに基づいて、ユーザ102を識別し得る。いくつかの例では、AC技術に参加することに対して同意/要求したそれらのユーザが識別され得る一方で、システムは、施設100に入場する他のユーザを識別することを控え得る。上で示唆されたように、いくつかの例では、施設は、指定された入場場所またはゲートを有さない場合がある。(指定された入場場所のないシナリオが、以下の
図1Gに対して説明される。)
【0024】
図1Aに例示されるシナリオでは、ユーザ102が第1の時間(T
1)にAC入場場所104を介して施設100に入場すると、システムは、施設100内の識別されたユーザ102が存在することを示す記録を生成する。この記録は、システムの位置検索コンポーネントによって、継続的または定期的に更新されて、ユーザ102の先の同意/要求により、施設100内のユーザ102の現在の場所データを生成し得る。場合によっては、頭上カメラなどのセンサ114を使用して、ユーザ102の現在の場所を判定し得る。さらに、T
1においてシステムによって生成された記録は、ユーザ102が施設100によって提供されるAC技術に従事することに対して資格があるかどうかを示し得る。例えば、この記録は、ユーザ102が、最初に商品の手動的な精算を実行することなく、施設100内で収集した任意の商品を持って「正当に退場する」ことができるかどうかを示し得る。この例では、少なくとも部分的に、システムがユーザ102を識別したため、ユーザ102は、T
1において資格があり、商品の手動的な精算を実行することなく、商品を持って施設100を退場する。
【0025】
場合によっては、システムは、ユーザ102が識別されることに加えて、または代替的に、ユーザ102が、支払い手段に関連付けられているユーザに基づいて、商品の手動的な精算を実行することなく、施設を退出することに対して資格があるという指標を格納し得る。例えば、施設100に入場するユーザ102を識別すると、システムは、ユーザ102の口座を識別し得、その口座が有効な支払い手段に関連付けられているかどうかを判定し得る。そうである場合、システムは、ユーザ102が商品の手動的な精算を実行することなく、1つ以上の商品を持って施設100を退出することに対して資格があるという指標を格納し得る。別の例では、入場するユーザ102は、施設100に入場するときに、ユーザの支払い手段(例えば、クレジットカード)に関連付けられた識別情報を読み取り機械に通し、スキャンし、または別様に提供し得る。システムは、この識別情報を使用して、支払い手段が(場合によっては、支払い手段の限度額とともに)有効であるかどうかを判定し得、ユーザ102が(それらの商品の合計が限度額を下回っていることを前提として)商品の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出することに対して資格があるという指標を格納し得る。これらの事例では、システムは、ユーザ102を識別してもまたはしなくてもよいが、代わりに、識別された支払い手段を用いて、施設100内のユーザを単純に関係付け得る。さらに別の例では、AC退出場所106は、現金を受け付けるように構成されたデバイス112を含み得、その結果、ユーザ102は、ユーザ102が挿入した現金の額を超える累積値(例えば、税金等を含む)を有する商品を取得しない限り、特定の額の現金を入金し、手動的な精算を実行することなく、施設100を退出することに対して資格があるままの状態で退出し得る。
【0026】
図1Aのシナリオに戻ると、この例では、ユーザ102は、施設100に入場し、注文場所108に進む。上述したように、注文場所108において、イベントに関連付けられた結果データは、ユーザ入力デバイス112および/またはセンサ114データを介して、自動的に判定され得る。例えば、注文場所108は、センサ114(2)の視野内にあり得、そのセンサは、1つ以上の頭上カメラ、棚内カメラなどを表し得る。センサ114(2)からの画像データを使用して、注文場所108において発生するイベントの結果を判定し得る。加えて、または代替的に、注文場所108は、マイクロフォンなどの1つ以上の他のセンサを含み得、それらのセンサは、イベントの結果を識別するためのセンサデータを生成し得る。
【0027】
図示された例では、第2の時間(T2)において、ユーザ102は、注文場所108からカスタマイズ可能な商品118を注文する。このユーザは、注文場所108にあるデバイス112(2)を介して、そのカスタマイズ可能な商品118を注文し得る。多種多様のデバイスタイプ、およびデバイス112(2)とインターフェース接続する方法が、カスタマイズ可能な商品118を注文するために意図されている。例えば、ユーザは、デバイス112(2)のタッチスクリーンディスプレイから、カスタマイズされたオプションを含めて、カスタマイズ可能な商品118を選択し得る。他の場合では、デバイス112(2)は、ユーザ102が押し下げる単純なボタンを提示してユーザの注文を示し得るか、または注文する目的のために音声作動され得る。このシナリオの目的のために、ユーザ102がデバイス112(2)のタッチスクリーンディスプレイと対話して、ラテを注文し、さらに、16オンスサイズ、およびラテの追加ショットを指定することを想定する。
【0028】
システムは、センサ114(2)および/またはデバイス112(2)によって生成されたデータを使用して、ユーザ102に関連付けられたイベントを判定し得る。この例では、イベントは、カスタマイズ可能な商品118の、ユーザ102による注文である。図に示すように、T2において、システムは、このイベント(イベント1)、このイベントの結果(結果1)、およびその結果に関連付けられた信頼レベル(信頼レベル1)を検出する。その結果は、作動(例えば、注文)の指標、関与する商品(例えば、追加ショットを伴う16オンスのラテ、ソーセージの代わりにハムの付いた朝食サンドイッチ等)の個別情報、商品の数量および/もしくはサイズ、ユーザ102の個人情報、ならびに/または追加のデータを含み得る。一方、信頼レベルは、システムが確信をもって計算結果を評価している程度を示し得る。いくつかの事例では、さらに以下に説明されるように、結果および信頼レベルは、訓練センサデータ、および手動でラベル付けされた結果を使用して、以前に訓練された1つ以上の分類子を使用して決定され得る。さらに、信頼レベルは、閾値と比較され得、信頼レベルが閾値を上回る場合、システムは、計算結果を反映させるために、識別されたユーザ102の仮想カートを更新し得る。言い換えると、システムは、その特定のカスタマイズされた商品118を注文した者がユーザ102であったことを、十分高い信頼レベルを持って保証すると、追加ショットを伴う16オンスのラテを、ユーザ102の仮想カートに追加し得る。しかしながら、信頼レベルが閾値を下回る場合、システムは、その結果を判定および/もしくは検証するための、1つ以上のさらなる作動を実行し得、かつ/またはユーザ102の仮想カートを更新することを控え得る。
【0029】
図示された例では、T2において、システムは、結果、およびその結果に関連付けられた信頼レベルが所定の閾値を上回っていることを判定する。したがって、ユーザ102によって注文されると判定されたカスタマイズ可能な商品118は、この例では、ユーザの仮想カートに追加される。さらに、この結果が高い信頼の結果であったため、システムは、ユーザ102に関連付けられた記録の中に、ユーザ102が商品の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出することに対して依然として資格があるという指標を維持する。言い換えると、システムは、ユーザ102の現在の仮想カートが的確であると確信しているため、システムは、ユーザ102が商品の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出することに対して資格がないことを示す記録の更新を控える。
【0030】
次に、第3の時間(T3)において、ユーザ102は、在庫場所110(1)に移動して、カスタマイズ可能な商品118を受け取る。いくつかの例では、カスタマイズ可能な商品118を受け取ることは、感知および/または追跡されなくてもよい。ACの目的のために、カスタマイズ可能な商品118の注文がユーザ102に関連付けられた記録に追加されることは、ユーザ102が店舗を退出することが可能になることに対して十分であり得る。他の例では、ユーザ102かまたは店舗関係者120のいずれかによる様々なさらなる作動が意図される。例えば、ユーザ102または店舗関係者120は、デバイス112(2)か、またはデバイス112(3)のいずれかにおいて、注文を確認し得る。システムは、センサ114(3)からのセンサデータに基づいて注文を確認し得、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品118を受け取ることを示し、またはデバイス112(3)を介して、カスタマイズ可能な商品118の受け取りを確認する。場合によっては、カスタマイズ可能な商品118の注文イベントの信頼レベルが閾値を上回らなかった場合、センサ114またはデバイス112データは、システムによって使用されて、信頼レベルを高めて閾値を満たし、それによってACを可能にし得る。さらに、場合によっては、ユーザ102によるカスタマイズ可能な商品118の受け取りは、イベント(例えば、イベント2)として、システムによって追加され得る。
【0031】
第4の時間(T
4)において、この例では、ユーザ102は、例えば、識別情報を提供するか、または識別情報をスキャンもしくは提供することなく施設100を単に退出することによって、AC退出場所106において施設100を退出する。例えば、AC入場場所104と同様に、AC退出場所106(例えば、退出ゲート)は、ユーザ102がユーザのモバイルフォン116から一意のコードをスキャンするか、または任意の他のタイプの識別情報を提供することを可能にするデバイス112(4)を含み得る。さらに他の事例では、ユーザ102は、歩いて出ることができ、システムは、例えば、センサ114(5)からのデータを使用して、顔認識技術を介してユーザ102を識別し得る。このような事例では、ユーザ102は、そのような自動認識技術について許可を要求および/または付与している可能性がある。上述したように、いくつかの例では、施設は、指定された退出場所またはゲートを有していない可能性がある。(指定された退出場所がないシナリオについては、以下の
図1Gに対して説明される。)
【0032】
ユーザ102が施設100を退出しようとすることに応答して、システムは、ユーザ102に関連付けられた記録を識別し、ユーザ102が「正当に、歩いて退出する」資格があると判定し、ユーザ102のショッピングセッションを終了され得る。次いで、第5の時間(T5)において、システムは、ユーザ102の仮想カート上にリスト化されたカスタマイズ可能な商品118について、ユーザ102の口座(例えば、支払い手段、システムで以前に関連付けられた口座等)に請求することなどの対応する取引を処理し得る。この取引処理はまた、例えば、ユーザのモバイルデバイス116上で、ユーザ102にその取引の通知および/もしくは受領証、または他の記録を供給することを含み得る。施設はまた、退出時に支払うための方法の選択をユーザ102に提供し得ることに留意せよ。例えば、ユーザは、デバイス112(4)を介して、モバイルデバイス116または別のデバイスを選択して、システムによって選択された支払い手段の代わりに、現金、または別の形式の支払いを使って支払うことが可能であり得る。ユーザ102は、施設から退出する前の時間を含めて、この選択をいつでも行い得る。ユーザ102はまた、例えば、施設100における関係者120とのそれらの取引を完了することを選択し得る。
【0033】
図1Bは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、再度、AC入場場所104を通って施設100に入場し、モバイルデバイス116上に表示されるユーザの一意の識別子をスキャンする。したがって、システムは、T
1でユーザを識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成する。ユーザ102は、注文場所108からカスタマイズ可能な商品を、再度注文する。T
2において、システムは、結果、およびその結果に関連付けられた信頼レベルが所定の閾値よりも大きいことを判定する。したがって、カスタマイズ可能な商品は、ユーザ102の仮想カートに追加され、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出する資格があるという指標を含む。しかしながら、この例では、ユーザ102は、注文後であるが、カスタマイズ可能な商品を受け取る前に、そのうちに、そのカスタマイズ可能な商品に関する気持ちが変化する。
【0034】
ユーザ102および/または仮想カートの記録を更新して、ユーザ102が商品の注文をキャンセルしたことを示すための様々な方法が想定される。例えば、ユーザは、依然としてデバイス112(2)を介して注文場所108にいる間に、商品をキャンセルし得、またはユーザ102は、注文場所108に戻ってその商品をキャンセルし得る。ユーザ102は、デバイス112(2)の視覚的ディスプレイを介して、ユーザの仮想カートの表記にアクセスすることが可能であり得る。場合によっては、システムは、例えば、センサ114(2)を使用して、ユーザ102が注文場所108にいると判定し、仮想カートの表記をユーザ102に自動的に提供し得る。他の事例では、ユーザ102または関係者120は、デバイス112(3)を介して、商品のキャンセルを示し得る。例えば、ユーザ102は、関係者120に近づいて、商品をキャンセルするように依頼し得る。
【0035】
図1Bに図示された例では、第3の時間(T
3)において、ユーザ102は、注文をキャンセルする際に支援する関係者120に依頼することによって、カスタマイズ可能な商品の注文をキャンセルする。関係者120は、デバイス112(3)と対話して注文をキャンセルし、ユーザ102に関連付けられた記録は、カスタマイズ可能な商品が仮想カートから削除されたことを示すように更新される。第4の時間(T
4)において、ユーザ102は、AC退出場所106で施設100を退出し、ユーザ102の口座は、ユーザ102が退出した時点でそれらの仮想カート内に商品を有していなかったために、請求されない。場合によっては、この活動の記録は、保持されない。他の場合では、キャンセルされた注文の記録は、データ分析の目的のために保持される場合がある。また、キャンセルされた注文の記録は、ユーザ102に提供されても、されなくてもよい。
【0036】
図1Cは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、再度、AC入場場所104を通って施設100に入場し、モバイルデバイス116上に表示されるユーザの一意の識別子をスキャンする。したがって、システムは、T
1でユーザを識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成する。ユーザ102は、注文場所108からカスタマイズ可能な商品118を再度注文する。T
2において、システムは、結果、およびその結果に関連付けられた信頼レベルが所定の閾値よりも大きいことを判定する。したがって、カスタマイズ可能な商品118は、ユーザの仮想カートに追加され、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品118の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出する資格があるという指標を含む。この例では、T
3において、ユーザ102は、カスタマイズ可能な商品118を受け取り、施設100の閲覧を続ける。
【0037】
図1Cに示された例では、第4の時間(T
4)において、ユーザ102は、在庫場所110(2)からカスタマイズ不可能な商品122を削除(または「選択」)する。システムは、センサ114(4)によって生成されたデータを使用して、ユーザ102に関連付けられた別のイベントを判定し得る。この例では、イベントは、カスタマイズ不可能な商品122のユーザ102による選択である。これに応答して、システムは、このイベントを示すセンサデータを使用して、このイベントに関連付けられた結果データを判定し得る。図に示すように、T
4において、システムは、このイベント(イベント
2)、このイベントの結果(結果
2)、およびその結果に関連付けられた信頼レベル(信頼レベル
2)を検出する。この結果は、作動(例えば、選択、返却等)の指標、関連する商品(例えば、ダイエットコーラの缶、プロテインバー等)の個別情報、商品の数量、ユーザの個人情報、商品の価格、および/または追加のデータを含み得る。イベントに関連付けられたこの信頼レベルおよび閾値は、イベント
1に関して上で説明したそれらと同様であり得る。図示された例では、信頼レベルは、閾値よりも大きく、システムは、ユーザ102の仮想カートを更新して、カスタマイズ不可能な商品122を含め得る。
【0038】
この場合、第5の時間(T5)において、ユーザ102は、AC退出場所106で施設100を退出する。ユーザ102が施設100を退出しようとすることに応答して、システムは、ユーザ102に関連付けられた記録を識別し、ユーザ102が「正当に、歩いて退出する」資格があると判定し、ユーザ102のショッピングセッションを終了され得る。第6の時間(T6)において、次いで、システムは、ユーザ102の仮想カートにリスト化されたカスタマイズ可能な商品118およびカスタマイズ不可能な商品122をユーザ102の口座に請求することなどの対応する取引を処理し得る。この取引処理はまた、例えば、ユーザのモバイルデバイス116上で、ユーザ102にその取引の通知および/もしくは受領証、または他の記録を供給することを含み得る。
【0039】
図1Dは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、再度、AC入場場所104を通って施設100に入場し、モバイルデバイス116上に表示されるユーザの一意の識別子をスキャンする。したがって、システムは、T
1でユーザを識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成する。この例では、ユーザ102は、在庫場所110(1)に進んで、カスタマイズ可能な商品124を注文する。例示する目的のために、ユーザ102が関係者120からのカスタマイズ可能な商品124を注文し、レタス、トマト、およびマスタード付きで、マヨネーズの付かないハムサンドイッチ、ならびに「持ち帰り」包装を指定することを想定する。この例では、関係者120は、デバイス112(3)と対話して、その注文をシステムに入力する。図に示すように、T
2において、システムは、このイベント(イベント
1)を検出する。システムはまた、センサ114(3)も使用して、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品124を要求および/または受け取ったと判定し得、したがって、このイベントの結果(結果
1)を判定し、その結果に関連付けられた信頼レベル(信頼レベル
1)を割り当て得る。この場合には、もう一度、信頼レベルは、所定の閾値を満たす。したがって、カスタマイズ可能な商品124は、ユーザ102の仮想カートに追加され、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品124の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出する資格があるという指標を含む。第3の時間(T
3)において、ユーザ102は、AC退出場所106で施設100を退出する。もう一度、ユーザ102が施設100を退出しようとすることに応答して、システムは、ユーザ102に関連付けられた記録を識別し、ユーザ102が「正当に、歩いて退出する」資格があると判定し、ユーザ102のショッピングセッションを終了し得る。次いで、第4の時間(T
4)において、システムは、対応する取引、例えば、カスタマイズ可能な商品124をユーザ102の口座に請求すること、および取引の受領証をユーザ102に供給することを処理し得る。
【0040】
再度、
図1Dを参照すると、ユーザを、注文に関連付けられているものとして識別すること、および注文に伴うカスタマイズ可能なオプションを記録することの両方によってACを可能にする方法で、ユーザ102が在庫場所110で関係者120からカスタマイズ可能な商品124を注文するための様々な技術が想定されている。ユーザ102がカスタマイズ可能な商品124を選択するのを支援するために、関係者120(例えば、肉屋)との相談プロセスがあり得る肉屋カウンタを想定する。例えば、肉屋は、肉の種類、量(例えば、重量)、味付け、他の前処理オプション(例えば、結び、切り落とし)等に関して顧客に尋ねる必要がある場合がある。このシナリオは、例えば、肉を計量するか、または関係者120に話しかけるユーザ102を識別する追加のセンサ入力を含み得る。これらの様々なオプションは、システムによって認識され、ユーザ102に関連付けられた記録に追加され得る。例えば、システムは、スケールからの重みデータを、対応するカスタマイズ可能な商品の記録と一致させ、この情報をユーザ102の仮想カートに追加し得る。いくつかの例では、システムは、ユーザが、センサ114(3)を使用するなどして、カスタマイズ可能な商品124を受信および/または受領してその注文をユーザ102に一致させるという確認を登録するか、または、デバイス112(3)などを介して、ユーザ102または関係者120から注文の確認を受信することによる確認を登録し得る。例えば、システムは、ユーザが確認を提供し得るように、カスタマイズ可能な商品および/または関連する価格の表記を、デバイス112(3)の視覚的ディスプレイ上でユーザ102に提示させ得る。他の場合では、ユーザ102は、単にボタンを押して、注文および/または識別されていることを確認し得る。
【0041】
図1Eは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、再度、AC入場場所104を通って施設100に入場し、モバイルデバイス116上に表示されるユーザの一意の識別子をスキャンする。したがって、システムは、T
1でユーザを識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成する。ユーザ102は、注文場所108からカスタマイズ可能な商品を、再度注文する。しかしながら、この場合、カスタマイズ可能な商品は、比較的大きく、施設100の外部にピックアップ場所が存在する。例示する目的のために、ユーザ102が空気圧調整ユニットを注文して、家に持ち帰り、顧客の住宅に設置されることを想定する。施設102は、そのような商品のためのピックアップ場所(例えば、倉庫、配送センタ、等)を有し得る。いくつかの例では、その「カスタマイズ可能な商品」は、オプションまたは受注生産商品を選択する必要がある商品ではなく、施設100内の在庫場所110から外に「選択される」ことができない商品を含み得る。例えば、いくつかの商品は、大きすぎ、重すぎ、または他の場合には、人間が棚から商品を無理なく選択することが期待されるには、扱いにくすぎる場合がある。
【0042】
図1Eに例示されるように、T
2において、システムは、結果、およびその結果に関連付けられた信頼レベルが所定の閾値よりも上回っていることを判定する。したがって、カスタマイズ可能な商品は、ユーザ102の仮想カートに追加され、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品の手動的な精算を実行することなく、施設100を退出する資格があるという指標を含む。T
3において、ユーザ102は、施設100を退出する。この例では、T
4において、システムは、その取引を処理する。いくつかの事例では、T
4は、ユーザ102が施設100を退出している間、もしくはその後間もない時間であり得、またはT
4は、ユーザがピックアップ場所にいて、注文されたカスタマイズ可能な商品を受け取るまで、発生しない場合がある。ピックアップ施設はまた、ユーザ102を識別すること、商品を注文したユーザ102にその商品をピックアップする人物と一致させること、ユーザ102によってその商品の受け取りを確認すること等を支援するためのセンサまたはデバイスを有することもできることに留意されたい。ピックアップ施設におけるそのようなセンサおよび/またはデバイスはまた、施設100におけるシステムに通信可能に結合し得る。
【0043】
図1Fは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、再度、AC入場場所104を通って施設100に入場し、モバイルデバイス116上に表示されるユーザの一意の識別子をスキャンする。したがって、システムは、T
1でユーザを識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成する。ユーザ102は、注文場所108からカスタマイズ可能な商品126を再度注文する。T
2において、システムは、結果を判定する。しかしながら、この事例では、その結果に関連付けられた信頼レベルは、所定の閾値を満たさない。例えば、おそらく、注文場所108の周りのエリアは、混雑していたため、システムは、ユーザ102を、十分な信頼レベルでその注文を出した可能性がある別の人物と区別することができなかったと思われる。したがって、カスタマイズ可能な商品126は、ユーザ102の仮想カートに追加されるが、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102がカスタマイズ可能な商品126のためにACを伴う施設100を退出する資格がないという指標を含む。T
3において、ユーザ102は、カスタマイズ可能な商品126を受け取り、T
4において、施設100を退出しようとする。
【0044】
この例では、ユーザ102に関連付けられた記録は、ユーザ102が(少なくとも、ユーザが商品の手動的な精算を実行するまで)AC退出場所106を通って退出する資格がないことを示しているため、システムは、ユーザがAC以外の方法によって支払いを提供することを示す通知データを生成し、ユーザ102に出力し得る。この通知データは、ユーザ102のモバイルデバイス116を介して、AC退出場所106におけるデバイス112(4)を介して、または任意の他の音響的、視覚的、および/もしくは触覚的な方法で出力され得る。この通知データは、任意の他の時間に提示され得ることを理解されたい。例えば、この通知データは、システムが低い信頼イベントの発生を判定するか、かつ/または施設100からのユーザ102の退出の前の任意の他の時間において、ユーザ102のモバイルデバイス116に送信および提示され得る。T5において、取引は、ユーザ102が、施設100を退出する前に、種々の代替方法によってカスタマイズ可能な商品126の支払いを行うことによって処理され得る。例えば、ユーザ102は、退出場所または施設100内の別の場所で、販売時点情報管理(POS)デバイスで、関係者と対話し得、ユーザ102は、例えば、デバイス112(4)において、クレジットカードもしくは現金を挿入もしくはスキャンするなどの自己精算プロセスを介して自己精算を実行し得、またはその精算は、任意の他の方法で実行され得る。
【0045】
ユーザがACを伴う施設100を退出する資格がない場合がある他のシナリオが想定されることに留意せよ。例えば、ユーザ102は、施設に入場する際に、識別情報を提供しない場合があり、ひいては、システムは、ユーザ102を識別することができない。この場合、システムは、未確認のユーザ102に関連付けられた記録を生成し得、施設100内にそのユーザの居場所を突き止め続け得る。しかしながら、ユーザ102が識別されていないため、したがって、システムが未確認のユーザ102の口座を突き止めることができないため、その記録は、ユーザ102が商品の手動的な精算を実行することなく、商品を持って退出する資格はないことを示し得る。別の例では、ユーザ102は、在庫場所からカスタマイズ不可能な商品を選択し得るが、システムは、ユーザ102がどの商品を選択したかを判定することができない場合がある。
【0046】
いくつかの例では、イベントは、ユーザ102が施設100を退出する前に、比較的低い信頼から比較的高い信頼に更新され得、システムは、ユーザ102に関連付けられた記録を更新して、ユーザ102が現在、AC退出場所106を通って退出する資格があることを示し得る。例えば、ユーザ102によって選択された、以前に未確認の商品が、ユーザ102が施設100を退出する前に、実際に識別される場合がある。例えば、ユーザ102は、モバイルデバイス116、または施設内の別のデバイスを使用して、商品の識別子をスキャンし、この情報をシステムに送信し得る。別の例では、システムは、追加のセンサデータを処理して、イベントの高い信頼結果を判定した可能性があり、1人以上の人間のユーザからイベントの結果(例えば、商品の個別情報)の指標を受け取った可能性があり、または任意の他の方法でイベントの高い信頼結果を判定した可能性がある。一例では、システムが、低い信頼結果がイベントと関連付けられていると判定したときに、システムは、ユーザ102、関係者、または他のユーザが注文中のイベントの結果を検証して、その結果を高い信頼に更新し得る。例えば、システムは、施設内のデバイス上で、ディスプレイに、ユーザ102または関係者が、システムによって判定された商品の個人情報、システムによって判定された商品の数量などを検証することを要求するスクリーンを表示させ得る。このスクリーンは、ユーザ102のモバイルデバイス116上、施設100のデバイス112上、および/または任意の他のデバイス上に提示され得る。ユーザ102または関係者からこの情報を受信することに応答して、システムは、その結果を低い信頼から高い信頼に更新し得、その結果、ユーザ102は、現在、AC退出場所106を通って退出する資格がある。同様に、システムは、ユーザ102が施設100を退出する前に、(例えば、顔認識技術を使用して、ユーザがユーザの一意のコードをスキャンする、等で)以前に未確認のユーザ102を識別することが可能になり得、システムは、記録を更新して、ユーザ102がAC退出場所106を介して1つ以上の商品を持って施設100を退出する資格があるようになったことを示すことができることを理解されたい。
【0047】
図1Gは、
図1Aの施設100内の別の例示的なACシナリオを示す。この例では、ユーザ102は、その施設に入場する。この例では、特定のAC入場もしくは退出場所、および/または入場もしくは退出ゲートは存在しない。例えば、ユーザ102は、注文場所108まで単に歩き得る。例えば、空港内のコーヒースタンドの注文売店を想定する。注文場所108において、ユーザ102は、カスタマイズ可能な商品126を注文する。したがって、T
1において、システムは、ユーザ102を識別し、ユーザ102がACを実行する資格があることを示す記録を生成し得る。この例では、ユーザ102は、入力デバイス112(2)を介して、その注文を入力する一部として識別された可能性がある。追加的に、または代替的に、ユーザ102は、識別された可能性があり、かつ/または追加の識別データ(例えば、生体認証データ、等)が、施設100におけるセンサ114によって提供された可能性があり、そのセンサには、注文場所108におけるセンサ114(2)、および/またはユーザ102がその注文を出す前後の他のセンサ114(例えば、センサ114(1))が含まれ得る。また、T
1において、システムは、必ずしもユーザ102を識別することなく、ユーザ102を単に追跡し始め得ることにも留意されたい。例えば、システムは、ユーザ102を、注文を行った人物として認識し得るが、例えば、ユーザ102が精算時に識別情報を提供するまで、ユーザ102を口座にリンクさせることができない。
【0048】
図1Gのシナリオとともに続けると、T
1の後、カスタマイズ可能な商品126は、ユーザ102の仮想カートに追加され、T
2において、ユーザ102は、カスタマイズ可能な商品126を受け取り、T
3において、施設100を退出する。施設は、この例では、特定の退出場所を含まないため、T
4において、その取引は、システムが、例えば、センサ114からのデータを介して、ユーザが退出している、かつ/または施設を退出したと判定したときに、処理される。場合によっては、その取引は、注文イベントに基づいて、単に処理され得る。例えば、システムは、注文場所108で注文を受信し得、ユーザ102が所定の閾値を満たす信頼レベルでその注文を出したと判定したときに、システムは、ユーザがその商品を受け取り、かつ/または施設を退出するのを必ずしも待つことなく、ユーザの支払い手段に請求することに進み得る。いくつかの例では、システムは、そのシステムがユーザの正当な支払い手段を確認することができるまで、その注文を受信し、かつ/または処理を開始することができない。例えば、ユーザは、注文場所108から特注コーヒーを注文し得るが、そのシステムがユーザの口座が正当な支払い手段に関連付けられていることを確認するまで、またはユーザ102が正当な支払い手段に入るか、もしくは実際にコーヒーの代金を支払う等まで、システムは、その注文を関係者120(例えば、バーテンダー)に送信することができない。
【0049】
図2は、ユーザが施設において1つ以上の商品を注文したかどうかを判定するための例示的なプロセス200を示す。このプロセス、および本明細書で考察される他のプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装され得る。ソフトウェアの文脈では、説明される動作は、1つ以上のハードウェアプロセッサによって実行されるときに、列挙された動作を実行する、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体上に格納されたコンピュータ実行可能命令を表す。一般に、コンピュータ実行可能命令には、特定の機能を実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、対象物、コンポーネント、データ構造などが含まれる。当業者は、上の図に例示された特定のステップまたは動作は、削除され、組み合わされ、または別の順序で実行され得ることを容易に理解するであろう。任意のステップまたは動作は、逐次に、または並行して実行され得る。さらに、動作が説明されている順番は、限定するものとして解釈されることを意図するものではない。
【0050】
202において、施設内の1つ以上のセンサに結合されたシステムは、ユーザが施設に入場した指標を受信し得る。例えば、システムは、ユーザが、施設の入場場所にあるスキャンデバイスにおいて、ユーザのモバイルデバイス上に提示された一意のコードなどの識別情報をスキャンしたという指標を受信し得る。別の例では、受信された指標は、施設に位置された1つ以上のカメラによって捕捉される画像データに基づき得、それらの画像データは、施設に入場するユーザを示している。さらに別の例では、その指標は、入場するユーザを識別する、施設の床の上にある重量センサ、その入場するユーザの音声データ、または同様のものに基づき得る。さらに、その指標は、ユーザがユーザ入力デバイスにおいて注文を入力するときに受信され得る。
【0051】
204において、システムは、商品が注文されたという指標を受信し得る。例えば、システムは、カスタマイズ可能な商品が注文されたことを示唆するユーザ入力デバイスから、ユーザ入力データを受信し得る。このユーザ入力デバイスは、施設の注文場所もしくは在庫場所内、または別の場所に位置し得る。ユーザ入力データは、その商品に関連付けられた商品識別データおよび/またはカスタマイズ可能なオプションを含み得る。ユーザ入力デバイスは、注文に関連付けられたタイムスタンプとともに、ユーザ入力データをシステムに伝達し得る。
【0052】
206において、システムは、ユーザがその商品を注文したかどうかを判定し得る。システムは、施設において少なくとも1つのセンサによって生成されたセンサデータを使用して、例えば、ユーザが、注文に関連付けられたタイムスタンプと同時に、またはほぼ同時に、ユーザ入力デバイスのところにいたかどうかを判定し得る。例えば、システムは、ユーザが位置付けされ、かつ/またはユーザ入力デバイスに注文を入力したユーザおよび時間のリストを保持し得る。混雑した施設、または売れ足の速い注文ラインの場合、システムは、タイムスタンプのマッチング、タイムスタンプの記録、およびまたはリストの保持の粒度を調整して、任意の所与のユーザが注文に関連付けられているより高い信頼レベルを提供することを支援し得る。例えば、システムは、センサデータおよび/または追加データを1つ以上の訓練された分類子に提供し得、これは、ユーザ入力デバイスと対話するユーザ、または注文の時点でユーザ入力デバイスに位置付けされたユーザなどに関連付けられているものとして、その注文を示す結果データを出力し得る。さらに、1つ以上の分類子は、結果データの精度の程度を示す信頼レベルを出力し得る。追加的にまたは代替的に、システムは、注文の指標を受信し、次いで、そのセンサデータを調査して、どのユーザがその注文を出したかを判定しようとし得る。言い替えると、システムは、その注文を受信し得、次いで、その注文が出され時点で収集されたセンサデータにアクセスすることによって、その注文を出したユーザを「探しにいく」ことができる。
【0053】
ユーザが注文を出したことが「知られている」とシステムが判定する事例では、プロセス200は、208に進み得、そこでは、システムは、ユーザがその商品を注文したという指標を格納し得る。例えば、システムは、ユーザに関連付けられた記録とともに、かつ/またはユーザの仮想カート内に、その指標を格納し得る。システムは、例えば、注文を出しているユーザのイベントに関連付けられた結果が、閾値よりも上回る信頼レベルを有すると判定されているときに、そのユーザがその注文を出したと判定し得る。システムが、ユーザが注文を出したかどうかについて「不明」であると判定する別の事例では、210において、システムは、その注文を出した人物の判定が行われ得るまで、より多くのセンサデータを収集し得る。212において、システムは、ユーザがその商品の注文を出したことを確認することが可能であり得る。例えば、システムは、閾値を超えて、注文のイベントに関連付けられた信頼レベルを高めることが可能であり得る。追加的または代替的に、システムは、ユーザからの、または施設の関係者からの注文の確認を受信し得る。したがって、プロセス200は、上述したように、212から208に進み得る。
【0054】
214において、システムは、ユーザが施設を退出していることを検出し得る。次いで、216において、システムは、自動精算(AC)技術を使用して、ユーザとの取引を処理し得る。すなわち、システムは、そのシステム内のユーザの口座に以前関連付けられた支払い手段または他の口座を識別し得、この支払い手段または口座情報を使用して、獲得された商品の費用をユーザに請求し得る。したがって、ユーザは、単に施設の中に歩いていき、1つ以上の商品を調達し、かつ施設の外部に歩いていくことによって、(場合によっては、施設の入場および/または退出時に識別情報を提供することとともに)施設から商品を購入する(またはそれ以外の場合では、取得する)ことができた。
【0055】
図3は、部分的に、ユーザが施設内で1つ以上のカスタマイズ可能な商品を注文したと判定すること、ユーザが施設の退出場所を通って退出する資格があると判定すること、およびユーザによって注文された1つ以上の商品に基づいて、ユーザの支払い手段に請求することのための例示的なプロセス300を示す。302において、上述したシステムは、施設の入場場所でスキャンされた口座識別データを受信し得る。例えば、システムは、ユーザがそのユーザのモバイルデバイスを使用して、入場場所でデバイス上に提示されたコードをスキャンしたという指標を受信し得る。304において、システムは、それに応答して、口座識別データに少なくとも部分的に基づいて、そのユーザに関連付けられた口座を判定し得る。すなわち、システムは、施設に入場したユーザに関連付けられたシステムにおける一意の口座に口座識別データをマッピングし得る。
【0056】
306において、システムは、第1のセンサデータを使用して、ユーザが第1の商品を取得したと判定し得る。例えば、センサデータは、画像データ、重量センサデータ、または、ユーザが在庫場所から商品を選択し、施設内の別のユーザから商品を受け取り、またはそれ以外の場合では、施設内にいる間に商品を取得したことを示すことができる任意の他のタイプのデータを含み得る。308において、システムは、第1のセンサデータを使用して、第1の商品識別データがユーザによって取得された第1の商品を識別したと判定する。例えば、システムは、第1の商品の第1の商品識別を判定するために、センサデータおよび/または追加データを1つ以上の訓練された分類子に入力し得る。310において、システムは、ユーザの口座に関連付けて、第1の商品識別データを格納する。例えば、システムは、口座に、ユーザが第1の商品を選択または別様に受け取ったという指標を格納し得る。場合によっては、この指標は、イベントの結果が高い信頼に関連付けられていることに少なくとも部分的に基づいて格納される。さらに、システムは、ユーザのために、ユーザが、商品を持って、その商品の手動的な精算を最初に実行することなく、施設を退出する資格があるという指標を維持し得る。
【0057】
312において、システムは、入力デバイスを介して、第2の商品が注文されたことを示す注文を受信する。さらに、その注文は、第1のタイムスタンプに関連付けられ得、かつ/またはその注文は、第2の商品識別データを含み得る。314において、システムは、第2のセンサデータを使用して、ユーザが第2のタイムスタンプで入力デバイスに位置付けられたと判定し得る。例えば、第2のセンサデータは、画像データ、または任意の他のタイプのデータを含み得、それらのデータは、第2のタイムスタンプによって示された時間に、ユーザが入力デバイスの正面に、その入力デバイスから腕の長さの範囲内に、またはそれ以外の場合では、その入力デバイスに接近して立っていたことを、かつ/または施設の注文場所にいたことを示し得る。316において、システムは、少なくとも部分的に、第1のタイムスタンプを第2のタイムスタンプと比較することによって、ユーザが入力デバイスを介して第2の商品の注文を出したことを確認し得る。例えば、システムは、第1のタイムスタンプと第2のタイムスタンプとの間の時間の差が十分に小さく、かつ/または、それ以外の場合では、システムが、ユーザがその注文を出したことを確認することに自信を持って確証することができる誤差の許容範囲またはマージン以内であると判定し得る。また、318において、システムは、ユーザの口座と関連付けて、第2の商品識別データを格納し得る。
【0058】
ここで、ユーザは、商品を持って、AC退出場所を通って施設を退出する資格がある。システムはまた、ユーザに関連付けられた記録を更新して、ユーザが「正当に退場する」資格があることを示し得る。320において、システムは、ユーザが施設を退出しているか、または退出したと判定し得る。さらに、322において、システムは、少なくとも第1および第2の商品の費用を、支払い手段、またはユーザの他の口座に請求し得る。
【0059】
図4は、ユーザが施設において1つ以上のカスタマイズ可能な商品を注文したかどうかを判定するための例示的なプロセス400を示す。402において、システムは、上述の技術のうちのいずれか1つ以上を使用して、ユーザが施設内に位置するという指標を再度受信する。404において、システムは、注文が受信されたかどうかを判定する。例えば、システムは、その注文を示しているユーザ入力データを受信し得る。このユーザ入力データは、ユーザ入力デバイスを介して、かつ/または施設におけるセンサを介して受信され得る。ユーザ入力データは、ユーザによって入力または別様に提供され得、またはユーザ入力データは、施設の関係者によって入力または別様に提供された可能性がある。例えば、その関係者は、口頭で、ユーザからの注文の受付を行うか、またはユーザとの相談に基づいて、注文を入力し得る。注文が受け付けられない場合、システムは、そのような注文を監視し続ける。
【0060】
406において、システムは、施設のセンサによって生成されたセンサデータを使用して、ユーザが施設でカスタマイズ可能な商品を注文したと判定する。システムは、ユーザの記録を更新して、カスタマイズ可能な商品の注文を反映させ得る。さらに、408において、システムは、ユーザに関連付けられた記録に、カスタマイズ可能な商品に関連付けられた商品データを格納し得る。その商品データは、例えば、必要な商品の個別情報、商品の数量および/またはサイズ、商品のカスタマイズ可能なオプションに関連する情報、および/または追加データを含み得る。ユーザの記録は、例えば、施設におけるユーザの場所データ、ユーザが商品の手動的な精算を実行することなく、施設から商品を削除する資格があるかどうか、およびユーザ102の個人情報などの様々なタイプの追加情報のうちのいずれかを含み得る。410において、システムは、少なくとも商品データに基づいて、少なくともカスタマイズ可能な商品の費用を、ユーザの支払い手段に請求し得る。例えば、システムは、ユーザが施設を退出することを意図し、退出し、かつ/または退出したと判定して、ユーザの仮想カートにある1つ以上の商品の費用をユーザに請求し得る。
【0061】
ユーザがACを使用して、施設を退出する資格があると判定され得るいくつかの追加のシナリオが想定される。例えば、システムは、ユーザが施設にいる間、ユーザの追跡、またはユーザの個人情報を失う可能性がある。他の例では、イベントが、ユーザの追加の認証および/または識別を要求する可能性がある。例えば、ユーザが閾値よりも大きい合算した費用を有する1つ以上の商品を選択した場合、システムは、(例えば、公式証明証を施設の関係者に示すことによって)ユーザが自分の個人情報の証拠を提供し、したがって、現在、ACを使用して退出する資格があると判定し得る。別の例では、ユーザが閾値よりも大きい多数の商品を選択するか、または特定の商品(例えば、アルコール等)を選択した場合、システムは、ユーザが自分の個人情報の証拠を提供し、したがって、現在、ACを使用して退出する資格があると判定し得る。別の例では、ユーザが、閾値時間量(例えば、単一の営業日)内に多数回(例えば、5回)施設を訪れたとシステムが判定する場合、システムは、ユーザが追加の証拠を提供するまで、ユーザがACを使用して退出する資格がないと再度判定し得る。
【0062】
さらに他のシナリオでは、施設に入場したユーザは、事前定義された限度額(例えば、20ドル、1,000ドル等)に関連付けられた支払い手段(例えば、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード)と関連付けられ得る。例えば、ユーザは、施設に入場する際に、支払い手段に関連付けられた識別情報をスキャンもしくは提供している可能性があるか、またはシステムは、別の方法でユーザを識別した後に、ユーザに関連付けられた支払い手段を決定している可能性がある。これらの事例では、仮想カートが支払い手段の限度額に近づき、到達し、または超過する全費用に到達すると、システムは、ユーザがユーザの商品の手動的な精算を実行することなく、施設を退出する資格がないと判定し得る。当然のことながら、いくつかの例が提供されているが、様々な方法でシステムに、ユーザに関連付けられた記録を更新させる他のイベントが発生する可能性があることを理解されたい。
【0063】
図5および6は、運搬管理施設502などの例示的な運搬管理環境を表し、そこでは、本明細書に記載の技術が、以下に説明されるように、環境を監視するカメラに適用され得る。ただし、以下の説明は、単に、本明細書に記載の技術が利用され得る業界および環境の1つの例示的な例であるにすぎない。運搬管理施設502(または「施設」)は、1つ以上の商品504(1)、504(2)、…、504(Q)(一般に、504として表記される)を保有し得る1つ以上の物理的構造またはエリアを含む。この開示で使用される場合、「(Q)」などの括弧内の文字は、整数の結果を示す。商品504は、本、医薬品、修理部品、電子機器、食料雑貨品などの物理的な品物を含む。
【0064】
施設502は、在庫の取り扱いに関する様々な機能のために指定される1つ以上のエリアを含み得る。この説明図では、施設502は、荷受けエリア506、保管エリア508、および移行エリア510を含む。荷受けエリア506は、施設502への受け取りのために、納入業者などから商品504を受け入れるように構成され得る。例えば、荷受けエリア506は、トラックまたは他の貨物輸送装置が商品504をおろす配送センタを含み得る。
【0065】
保管エリア508は、商品504を保管するように構成されている。保管エリア508は、様々な物理的構成で整理され得る。一実施態様では、保管エリア508は、1つ以上の通路512を含み得る。通路512は、通路512の片側または両側の在庫場所514で構成され得るか、またはその在庫場所によって規定され得る。在庫場所514は、棚、ラック、ケース、キャビネット、収納箱、床場所、または商品504を保有または保管するための他の好適な保管機構のうちの1つ以上を含み得る。在庫場所514は、床または施設の構造の別の部分に設けられ得るか、または通路512の配置が再構成可能であり得るように、移動可能であり得る。いくつかの実施態様では、在庫場所514は、外部の業者とは独立して移動するように構成され得る。例えば、在庫場所514は、ラックを施設502内のある場所から別の場所に移動させることができるように、コンピューティングデバイスによって動作可能である、電源およびモータ付きラックを含み得る。
【0066】
1人以上のユーザ516(1)、516(2)、…、516(U)、トート518(1)、518(2)、…、518(T)(一般に、518として表記される)、または他の運搬管理装置は、施設502内を移動し得る。例えば、ユーザ516は、施設502内の周りを移動して、様々な在庫場所514内で商品504を選択または配置し、輸送を容易にするために、それらをトート518上に置き得る。個々のトート518は、1つ以上の商品504を運搬または別様に輸送するように構成されている。例えば、トート518は、バスケット、カート、バッグなどを含み得る。他の実施態様では、ロボット、フォークリフト、クレーン、無人飛行機などの他の仲介物が、施設502の周りを移動して、商品504を選択し、配置し、または別様に移動させ得る。
【0067】
1つ以上のセンサ520が、施設502内の情報を取得するように構成され得る。施設502内のセンサ520は、環境内に固定されたセンサ(例えば、天井取り付けカメラ)、またはそれ以外の場合では、ユーザが所有しているセンサなど(例えば、携帯電話、タブレット等)を含み得る。センサ520は、カメラ520(1)、重量センサ、高周波(RF)受信機、温度センサ、湿度センサ、振動センサなどを含み得るが、これらに限定されない。センサ520は、施設502に対して、静止した状態でも、または移動可能であってもよい。例えば、在庫場所514は、施設502内のユーザ516(1)および516(2)などの、棚上の商品504の選択または配置の画像を取得するように構成されたカメラ520(1)を含み得る。別の例では、施設502の床は、ユーザ516、またはそのユーザ上の別の対象物の重量を決定するように構成された重量センサを含み得る。
【0068】
施設502の運用中、センサ520は、対象物がどのように移動したか、または施設502内での他の発生を追跡するために好適な情報を提供するように構成され得る。例えば、カメラ520(1)によって取得された一連の画像は、特定の在庫場所514からの、ユーザ516のうちの1人による商品504の除去、およびトート518のうちの1つに、またはその内部に少なくとも部分的に、商品504を配置することを示し得る。
【0069】
保管エリア508は、1つ以上の通路512、商品504を保管する在庫場所514、センサ520などを有するものとして示してあるが、荷受けエリア506、移行エリア510、または施設502の他のエリアは、同様に装備され得ることが理解される。さらに、施設502内の様々なエリアの配置は、概略的ではなく、機能的に図示してある。例えば、複数の異なる荷受けエリア506、保管エリア508、および移行エリア510は、施設502内で分離されるのではなく、分散され得る。
【0070】
施設502は、在庫管理システム522を含むか、またはそれに結合され得、その在庫管理システムは、
図1~4を参照して上に説明された技術のうちのいくつかまたはすべてを実行し得る。例えば、この在庫管理システムは、施設内の各ユーザの仮想カートを維持し得る。この在庫管理システムはまた、ユーザの個人情報、ユーザの場所、およびユーザが商品の手動的な精算を実行することなく、1つ以上の商品を持って施設を退出する資格があるかどうかを示す、各ユーザに関連付けられた記録も格納し得る。この在庫管理システムはまた、通知データをユーザに生成および出力して、ユーザが十分資格があるか否かを示し得る。
【0071】
図に示すように、在庫管理システム522は、施設502から遠隔地にあるサーバ532上の施設502に、(例えば、前提とされるサーバの一部として)それらの組み合わせで存在し得る。各事例では、在庫管理システム522は、荷受けエリア506、保管エリア508、または移行エリア510のうちの1つ以上の中で、ユーザ516との、ならびにそのユーザ間の対話およびイベント、センサ520などのデバイス、ロボット、運搬管理装置、コンピューティングデバイスなどを識別するように構成されている。上述したように、一部の対話は、1つ以上のイベント524、または事前定義された関心のある活動の存在をさらに示し得る。例えば、イベント524には、施設502へのユーザ516の入場、在庫場所514における商品504の備蓄、在庫場所514からの商品504の選択、在庫場所514への商品504の返却、トート518内への商品504の配置、ユーザ516の互いに対する動き、ユーザ516によるジェスチャなどが含まれ得る。ユーザ516に関与する他のイベント524には、ユーザ516が施設502内で認証情報を提供すること、施設502にあるコンピューティングデバイスを使用して、個人情報を在庫管理システム522に確認させることなどが含まれ得る。いくつかのイベント524は、施設502内の1つ以上の他の対象物に関与し得る。例えば、イベント524は、車輪に取り付けられたカウンタなどの、在庫場所514の施設502内の移動を含み得る。イベント524は、センサ520のうちの1つ以上に関与し得る。例えば、センサの故障、位置合わせの変化などのセンサ520の動作の変化は、イベント524として指定され得る。この例を続けると、視野528の配向の変化をもたらすカメラ520(1)の動き(誰かまたは何かがカメラ520(1)に衝突して引き起こされることなど)は、イベント524として指定され得る。
【0072】
イベント524のうちの1つ以上の発生を判定することによって、在庫管理システム522は、出力データ526を生成し得る。この出力データ526は、イベント524についての情報を含む。例えば、イベント524が、在庫場所514から削除されている商品504を含む場合、出力データ526は、在庫場所514から削除された特定の商品504を示す商品識別子、およびその商品を削除したユーザのユーザ識別子を含み得る。
【0073】
在庫管理システム522は、1つ以上の自動化システムを使用して、出力データ526を生成し得る。例えば、人工ニューラルネットワーク、1つ以上の分類子、または他の自動化機械学習技術を使用し、1つ以上のセンサ520からのセンサデータを処理して、出力データ526を生成し得る。例えば、在庫管理システムは、上で詳細に説明したように、画像データ内のユーザ活動を識別するための分類子を生成および利用するための技術のうちの一部またはすべてを実行し得る。この自動化システムは、確率的または非確率的技術を使用して動作し得る。例えば、その自動化システムは、ベイズネットワークを使用し得る。別の例では、その自動化システムは、サポートベクトルマシンを使用して、出力データ526または暫定結果を生成し得る。自動化システムは、出力データ526または暫定的なデータが物理的な世界に対応する精度または信頼性を示す情報を提供する信頼レベルデータを生成し得る。
【0074】
この信頼レベルデータは、使用中の自動化システムの種類に少なくとも部分的に基づいて、様々な技術を使用して生成され得る。例えば、ベイズネットワークを使用する確率的系は、その出力に割り当てられた確率を信頼レベルとして使用し得る。この例を続けると、ベイズネットワークは、画像データに描かれた商品が、メモリに以前格納された商品に対応する確率が95%であることを示し得る。この確率は、画像データに描写されるように、その商品の信頼レベルとして使用され得る。
【0075】
別の例では、サポートベクトルマシンなどの非確率的技術からの出力は、商品の画像データ、および以前格納された商品の画像が分類された数学的空間内の距離に基づいて、信頼レベルを有し得る。以前格納された画像などの基準点から、その発生中に取得された画像データまでの、この空間内の距離が大きいほど、信頼レベルが低くなる。
【0076】
さらに別の例では、商品504、ユーザ516などの対象物の画像データは、以前格納された画像のセットと比較され得る。画像データと、以前格納された画像との間の差異が、評価されることが可能である。例えば、形状、色、画像内の特徴間の相対的割合などの差異である。それらの差異は、数学的空間との距離の観点から表現され得る。例えば、画像データに描写されるような対象物の色、および以前格納された画像に描写されるような対象物の色は、色空間内の座標として表現され得る。
【0077】
信頼レベルは、これらの差異に少なくとも部分的に基づいて、判定され得る。例えば、ユーザ516は、在庫場所514から、概して立方体形状である香水瓶などの商品504(1)を選択し得る。近くの在庫場所514にある他の商品504は、圧倒的に球体である可能性が高い。隣接する商品間の形状の違い(立方体対球体)、および香水瓶商品504(1)の以前格納された画像との形状の一致(立方体および立方体)に基づいて、ユーザ106が香水瓶商品504(1)をピックアップしたという信頼レベルは高い。
【0078】
いくつかの状況では、自動化技術は、閾値結果を上回る信頼レベルを用いて出力データ526を生成することができない場合がある。例えば、自動化技術は、ユーザ516の群の中のどのユーザ516が在庫場所514から商品504をピックアップしたかを区別することができない場合がある。他の状況では、イベント524の人間による確認、または出力データ526の精度の人間による確認を提供することが望ましい場合がある。例えば、いくつかの商品504は、それらが最小年齢閾値を超えるユーザ516のみによって取り扱われ得るように、年齢制限されると見なされる場合がある。
【0079】
人間の確認が望まれる事例では、イベント524に関連付けられたセンサデータは、問い合わせデータを生成するように処理され得る。この問い合わせデータは、イベント524に関連付けられたセンサデータのサブセットを含み得る。この問い合わせデータはまた、自動化技術によって判定されるような1つ以上の暫定結果のうちの1つ以上、または補足データも含み得る。センサデータのサブセットは、1つ以上のセンサ520についての情報を使用して判定され得る。例えば、施設502内のカメラ520(1)の場所、カメラ520(1)の配向、およびカメラ520(1)の視野528などのカメラデータを使用して、施設502内の特定の場所が視野528内にあるかどうか判定し得る。センサデータのサブセットは、在庫場所514を示すことができるか、または商品504がしまい込まれたことを示すことができる画像を含み得る。センサデータのサブセットはまた、視野528内にその在庫場所514を有さなかった、他のカメラ520(1)からの画像を省略し得る。視野528は、センサ520が周りでセンサデータを生成することができる、施設502内の一部の場面を含み得る。
【0080】
この例を続けると、センサデータのサブセットは、商品504を含む視野528を有する1つ以上のカメラ520(1)によって取得されたビデオクリップを含み得る。暫定結果は、どの商品504がイベント524に関与した可能性があるかに関する「最良の推測」を含み得る。例えば、暫定結果は、最小閾値を上回る信頼レベルを有する、自動化システムによって判定された結果を含み得る。
【0081】
施設502は、様々な納入業者から異なる種類の商品504を受け取り、顧客が商品504のうちの1つ以上を注文し、または取り出すまで、それらの商品を保管するように構成され得る。施設502を通る商品504の一般的な流れは、
図5の矢印によって示されている。具体的には、この例に示すように、商品504は、荷受けエリア506において、製造業者、販売業者、卸売り業者などの1つ以上の納入業者から取り出し得る。様々な実施態様では、商品504は、施設502を運営する企業の特質に応じて、製品、日用品、生鮮食料品、または任意の好適な種類の商品504を含み得る。商品504の取り出しは、在庫管理システム522が出力データ526を生成し得る1つ以上のイベント524を含み得る。
【0082】
荷受けエリア506において、納入業者から受け取ると、商品504は、保管のために準備され得る。例えば、商品504は、開梱または別様に再配置され得る。在庫管理システム522は、開梱または再配置に関連付けられたイベント524に基づいて、在庫管理機能を提供するために、コンピュータシステム上で実行する1つ以上のソフトウェアアプリケーションを含み得る。これらの在庫管理機能は、商品504に関する種類、数量、状態、費用、場所、重量、または任意の他の好適なパラメータを示す情報を維持することを含み得る。商品504は、パッケージ、カートン、枠箱、パレット、もしくは他の好適な集合体など、可算の個々の単位もしくは複数のものの観点から見て、備蓄され、管理され、または払い出され得る。代替的に、大量製品、日用品などのいくつかの商品504は、本質的に可算単位に編成することができない、連続的または任意に分割可能な量で保管され得る。そのような商品504は、長さ、面積、体積、重量、期間、持続時間、または測定単位によって特徴付けられる他の寸法特性などの測定可能な量の観点から管理され得る。一般的に言えば、商品504の数量は、商品504の可算数の個々の単位か、もしくは集合単位かのどちらか、または商品504の測定可能な量のいずれかを適宜指し得る。
【0083】
荷受けエリア506を通って到着した後、商品504は、保管エリア508内に保管され得る。いくつかの実施態様では、同様の商品504は、収納箱の中、棚の上、ペグボードからの吊り下げなどの在庫場所514にともに保管または表示され得る。この実施態様では、所与の種類のすべての商品504が、1つの在庫場所514に保管される。他の実施態様では、同様の商品504は、異なる在庫場所514に保管され得る。例えば、大規模な物理的施設502内に薄利多売の特定の商品504の検索を最適化するために、それらの商品504は、いくつかの異なる在庫場所514内に保管されて、単一の在庫場所514で発生する可能性がある混雑を減らし得る。商品504およびそれらのそれぞれの在庫場所514の格納領域は、1つ以上のイベント524を含み得る。
【0084】
1つ以上の商品504を指定する顧客注文が受信されると、または、ユーザ516が施設502を通って前進すると、対応する商品504は、それらの商品504を収容する在庫場所514から選び、または「選択」され得る。様々な実施態様では、商品の選択は、手動的選択から完全に自動化された選択までの範囲が広がり得る。例えば、一実施態様では、ユーザ516は、所望の商品504のリストを有し得、施設502を通って進行して、保管エリア508内の在庫場所514から商品504を選択し、それらの商品504をトート518に置き得る。他の実施態様では、施設502の従業員は、顧客の注文から出ている書面または電子的選択リストを使用して商品504を選択し得る。これらの選択された商品504は、従業員が施設502を通って前進するときに、トート518に置き得る。選択は、在庫場所514に移動するユーザ516、在庫場所514からの商品504の取り出しなど、1つ以上のイベント524を含み得る。
【0085】
商品504が選択された後、それらの商品は、移行エリア510で処理され得る。移行エリア510は、商品504がある場所から別の場所に、またはあるエンティティから別のエンティティに移行される施設502内の任意の指定されたエリアであり得る。例えば、移行エリア510は、施設502内の梱包ステーションであり得る。商品504が移行エリア510に到着すると、商品504は、保管エリア508から梱包ステーションに移行され得る。移行することは、1つ以上のイベント524を含み得る。移行に関する情報は、それらのイベント524に関連付けられた出力データ526を使用して、在庫管理システム522によって維持され得る。
【0086】
別の例では、商品504が施設502を出発している場合、商品504のリストは、在庫管理システム522によって取得および使用されて、施設502から別のエンティティに、商品504の責任または管理を移行し得る。例えば、運送業者は、輸送のために商品504を受け入れ得、その運送業者は、リストに示された商品504に対する責任を受け入れる。別の例では、顧客は、商品504を購入または賃借し、施設502から商品504を削除し得る。この購入または賃借は、1つ以上のイベント524を含み得る。
【0087】
在庫管理システム522は、施設502、およびその中の内容物に関するセンサデータにアクセスするか、またはそのセンサデータを生成し得、そのセンサデータには、商品504、ユーザ516、トート518などが含まれる。このセンサデータは、センサ520のうちの1つ以上、他のシステムによって提供されるデータなどによって取得され得る。例えば、センサ520は、施設502内の場面の画像データを取得するように構成されたカメラ520(1)を含み得る。この画像データは、静止画像、ビデオ、またはそれらの組み合わせを含み得る。この画像データは、在庫管理システム522によって処理されて、ユーザ516の場所、トート518、ユーザ516の個人情報などを判定し得る。本明細書で使用されるとき、ユーザの個人情報は、ユーザの一意の識別子(例えば、名前、ユーザに関連付けられた番号、ユーザ名等)、環境に位置している他のユーザ間でユーザを区別する識別子などを表し得る。
【0088】
在庫管理システム522、またはそれに結合されたシステムは、ユーザ516を識別し、ならびに他の候補ユーザを判定するように構成され得る。一実施態様では、この判定は、センサデータを、以前に格納された個人情報データと比較することを含み得る。例えば、ユーザ516は、ユーザの顔を顔認識システムに表示することによって、認証資格情報を持ち運べるトークンを提示することによって、指紋を提示することによって、施設に入場するときのバーコードまたは他のタイプの一意の識別子をスキャンすることなどによって、識別され得る。ユーザ516の個人情報は、施設502に入場する前、最中、または後に判定され得る。ユーザ516の個人情報の判定は、施設502内のユーザ516に関連付けられたセンサデータを、以前に格納されたユーザデータと比較することを含み得る。
【0089】
いくつかの事例では、在庫管理システムは、施設内のユーザをそれぞれのセッションにグループ化する。すなわち、在庫管理システム522は、センサデータを利用して、有効に「一緒に」(例えば、一緒に買い物をする)ユーザのグループを判定し得る。場合によっては、特定のセッションは、施設502に一緒に入場した、かつ施設を一緒にナビゲートする可能性の高い複数のユーザを含み得る。例えば、2人の大人および2人の子供の家族が一緒に施設に入るときに、在庫管理システムは、各ユーザを特定のセッションに関連付け得る。個々のユーザに加えてグループを位置することは、セッション内のユーザが個々に商品を注文、選択、返却、または別様に商品と対話し得るだけでなく、商品を互いの間で渡し合い得ることを考えると、個々のイベントの結果を判定することに役立ち得る。例えば、上記の例の子供は、子供の母親に箱を手渡す前に、穀物の箱を選択し得、その母親は、そのトート518にその箱を置き得る。子供および母親を同じセッションに属しているものとして注目すると、その母親の仮想ショッピングカートに穀物の箱を首尾よく追加する機会を増やすことが可能になる。
【0090】
1つ以上のイベント524、およびそれに関連付けられた出力データ526の発生を判定することによって、在庫管理システム522は、1つ以上のサービスを、施設502のユーザ516に提供することができる。1人以上の人間の関係者を利用し、問い合わせデータを処理し、次いで、出力データ526を生成するために使用され得る応答データを生成することによって、システム全体の精度を向上させ得る。その向上した精度は、施設502の1人以上のユーザ516のユーザ経験を改善し得る。いくつかの例では、出力データ526は、ネットワーク530を介して、1つ以上のサーバ532に送信され得る。
【0091】
図6は、1つ以上のサーバ532のブロック図を示す。サーバ532は、施設502において物理的に存在し得るか、ネットワーク530によってアクセス可能であり得るか、または両方の組み合わせであり得る。サーバ532は、サービスを届けるシステムの物理的な場所および構成について、エンドユーザの知識を必要としない。サーバ532に関連する共通の表現としては、「オンデマンドコンピューティング」、「サービスとしてのソフトウェア(SaaS)」、「クラウドサービス」、「データセンタ」などが挙げられ得る。サーバ532によって提供されるサービスは、1つ以上の物理的または仮想的デバイスにわたって分散され得る。
【0092】
サーバ532は、1つ以上の格納された命令を実行するように構成された1つ以上のハードウェアプロセッサ602(プロセッサ)を含み得る。このプロセッサ602は、1つ以上のコアを含み得る。サーバ532は、プロセッサ602、またはサーバ532の他の部分が他のデバイスと通信することを可能にするための1つ以上の入力/出力(I/O)インターフェース604を含み得る。I/Oインターフェース604は、インターインテグレイテッドサーキッツ(I2C)、シリアルペリフェラルインターフェースバス(SPI)、USBインプリメンターズフォーラムによって配布されたユニバーサルシリアルバス(USB)などを含み得る。
【0093】
サーバ532はまた、1つ以上の通信インターフェース606を含み得る。この通信インターフェース606は、サーバ532と、センサ520、インターフェースデバイス、ルータなどの他のデバイスとの間の通信を提供するように構成されている。通信インターフェース606は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、有線および無線ローカルエリアネットワーク(LAN)、有線および無線ワイドエリアネットワーク(WAN)などに結合するように構成されたデバイスを含み得る。例えば、通信インターフェース606は、イーサネット、Wi-Fi(商標)などと互換性のあるデバイスを含み得る。サーバ532はまた、サーバ532の様々なモジュールとコンポーネントとの間のデータ転送を可能にする1つ以上のバスまたは他の内部通信ハードウェアもしくはソフトウェアを含み得る。
【0094】
サーバ532はまた、電力供給源608を含み得る。電力供給源608は、サーバ532内のコンポーネントを動作させるために好適な電力を提供するように構成されている。
【0095】
サーバ532は、1つ以上のメモリ610をさらに含み得る。このメモリ610は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(CRSM)を含む。このCRSMは、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、量子記憶媒体、機械的コンピュータ記憶媒体などのうちのいずれか1つ以上であってもよい。メモリ610は、サーバ532の動作のためのコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および他のデータの記憶装置を提供する。いくつかの例示的な機能モジュールが、メモリ610内に格納されて示されているが、同じ機能性は、代替的に、ハードウェア、ファームウェアで、またはシステムオンチップ(SOC)として実装され得る。
【0096】
メモリ610は、少なくとも1つのオペレーティングシステム(OS)コンポーネント612を含み得る。このOSコンポーネント612は、I/Oインターフェース604、通信インターフェース606などのハードウェアリソースデバイスを管理し、プロセッサ602上で実行するアプリケーションまたはコンポーネントに様々なサービスを提供するように構成される。OSコンポーネント612は、FreeBSDプロジェクトによって配布されたFreeBSD(商標)オペレーティングシステムの変形例、他のUNIX(登録商標)またはUNIX(登録商標)のような変形例、Linus Torvaldsによって配布されたLinux(登録商標)オペレーティングシステムの変形例、米国ワシントン州レドモンドのMicrosoft CorporationからのWindows(登録商標)サーバオペレーティングシステムなどを実装し得る。
【0097】
以下のコンポーネントのうちの1つ以上はまた、メモリ610内に格納され得る。これらのコンポーネントは、フォアグラウンドアプリケーション、バックグラウンドタスク、デーモンなどとして実行され得る。通信コンポーネント614は、センサ520のうちの1つ以上、関係者によって使用されるデバイスのうちの1つ以上、他のサーバ532、または他のデバイスとの通信を確立するように構成され得る。これらの通信は、認証、暗号化などされ得る。
【0098】
メモリ610は、在庫管理システム616を格納し得る。この在庫管理システム616は、在庫管理システム522に関して本明細書に記載されているような在庫機能を提供するように構成されている。例えば、在庫管理システム616は、施設502内の商品504の動きを追跡し、ユーザインターフェースデータを生成するなどを行い得る。
【0099】
在庫管理システム616は、メモリ610内の1つ以上のデータ格納庫618に格納された情報にアクセスし得る。データ格納庫618は、フラットファイル、データベース、リンクされたリスト、ツリー、実行可能コード、スクリプト、または他のデータ構造を使用して、情報を格納し得る。いくつかの実施態様では、データ格納庫618、またはデータ格納庫618の一部分は、他のサーバ532、ネットワーク接続記憶デバイスなどを含む1つ以上の他のデバイスにわたって分散され得る。
【0100】
データ格納庫618は、物理レイアウトデータ620を含み得る。この物理レイアウトデータ620は、センサ520、在庫場所514などのデバイスおよび対象物の物理レイアウト内の物理的な場所のマッピングを提供する。物理レイアウトデータ620は、在庫場所514の施設502内の座標、その在庫場所514の視野内のセンサ520などを示し得る。例えば、物理レイアウトデータ620は、カメラ520(1)の施設502内の場所、カメラ520(1)の配向、動作可能な状態などのうちの1つ以上を含むカメラデータを含み得る。例を続けると、物理レイアウトデータ620は、カメラ520(1)の座標、視野528が向けられる方向を示すパンおよび傾斜情報、カメラ520(1)が動作または誤作動しているかどうかなどを示し得る。
【0101】
いくつかの実施態様では、在庫管理システム616は、物理レイアウトデータ620にアクセスして、イベント524に関連付けられた場所が1つ以上のセンサ520の視野528内にあるかどうかを判定し得る。上の例を続けると、イベント524の施設502内の場所、およびカメラデータが与えられる場合、在庫管理システム616は、イベント524の画像を生成した可能性があるカメラ520(1)を判定し得る。
【0102】
商品データ622は、商品504に関連付けられた情報を含む。この情報は、商品504のうちの1つ以上が格納されている1つ以上の在庫場所514を示す情報を含み得る。商品データ622はまた、注文データ、SKUまたは他の製品識別子、価格、在庫数量、重量、有効期限、商品504の画像、詳細な説明情報、評価、ランク付けなども含み得る。在庫管理システム616は、在庫管理機能と関連付けられた情報を商品データ622に格納し得る。
【0103】
データ格納庫618はまた、センサデータ624を含み得る。このセンサデータ624は、1つ以上のセンサ520から取得された、またはそれに基づいて取得された情報を含む。例えば、センサデータ624は、施設502内の対象物についての3D情報を含み得る。上述したように、センサ520は、カメラ520(1)を含み得、そのカメラは、1つ以上の画像を取得するように構成されている。これらの画像は、画像データ626として格納され得る。画像データ626は、複数の画像要素または画素を記述する情報を含み得る。非画像データ628は、マイクロフォン、重量センサなどからの入力などの、他のセンサ520からの情報を含み得る。
【0104】
ユーザデータ630はまた、データ格納庫618内に格納し得る。ユーザデータ630は、個人情報データ、プロファイルを示す情報、購入履歴、場所データ、ユーザ516の画像、人口統計データなどを含み得る。個々のユーザ516、またはユーザ516のグループは、在庫管理システム522による使用のために、ユーザデータ630を選択的に提供し得る。個々のユーザ516、またはユーザ516のグループはまた、施設502の使用中にユーザデータ630の収集を許可するか、または他のシステムから取得されたユーザデータ630へのアクセスを許可し得る。例えば、ユーザ516は、ユーザデータ630の収集にオプトインして、施設502を使用している間に強化されたサービスを受け得る。
【0105】
いくつかの実施態様では、ユーザデータ630は、特別な取り扱いのためにユーザ516を指定する情報を含み得る。例えば、ユーザデータ630は、特定のユーザ516が、出力データ526に関して増加したエラーの数に関連付けられていることを示し得る。在庫管理システム616は、この情報を使用して、このユーザ516に関連付けられたイベント524に追加の調査を適用するように構成され得る。例えば、閾値量を上回る費用または結果を有する商品504を含むイベント524は、自動化システムによって生成されるように、出力データ526における判定された信頼レベルとは関係なく、処理するために関係者に提供され得る。
【0106】
在庫管理システム616は、潜在的に他のコンポーネント656の中に、場所コンポーネント632、識別コンポーネント634、イベント判定コンポーネント636、問い合わせコンポーネント638、および精算資格コンポーネント640のうちの1つ以上を含み得る。
【0107】
場所コンポーネント632は、施設の環境内に商品またはユーザを位置して、在庫管理システム616が特定のイベントを正しいユーザに割り当てることができるように機能する。すなわち、場所コンポーネント632は、ユーザが施設に入場したときに、一意の識別子をユーザに割り当て得、ユーザの同意を得て、ユーザが施設502内に留まる期間にわたって、施設502全体にわたってユーザを位置させ得る。場所コンポーネント632は、画像データ626などのセンサデータ624を使用して、この位置付けを実行し得る。例えば、場所コンポーネント632は、画像データ626を受信し得、顔認識技術を使用して、画像からユーザを識別し得る。施設内で特定のユーザを識別した後に、次いで、場所コンポーネント632は、ユーザが施設502全体にわたって移動するときに、画像内にそのユーザを位置付け得る。さらに、場所コンポーネント632が特定のユーザを一時的に「失う」場合には、場所コンポーネント632は、再度、顔認識に基づいて、かつ/または音声認識などの他の技術を使用するなどして、施設内のユーザを識別しようと試み得る。
【0108】
したがって、問題のイベントの時間および場所の指標を受信した際に、場所コンポーネント632は、データ格納庫618に問い合わせて、イベントの特定の時間に、どの1人以上のユーザがイベントの場所の閾値距離にいたか、またはその距離内にいたかを判定し得る。さらに、場所コンポーネント632は、異なる信頼レベルを異なるユーザに割り当て得、その信頼レベルは、それぞれ対応するユーザが、実際に関心のあるイベントに関連付けられているユーザである可能性がどれくらいあるかを示している。
【0109】
場所コンポーネント632は、センサデータ624にアクセスして、ユーザおよび/または商品のこの場所データを判定し得る。場所データは、商品504、ユーザ516、トート518などの対象物の場所を示す情報を提供する。その場所は、施設502に対して、または別の対象物もしくは基準点に対して、絶対的であり得る。絶対的という用語は、測地学上の基準点に対する緯度、経度、および標高を含み得る。相対的という用語は、施設502の間取り図によって指定されるように、x軸に沿って25.4メートル(m)、およびy軸に沿って75.2m、169°の進行方向に沿って在庫場所514から5.2mなどの場所を含み得る。例えば、場所データは、ユーザ516(1)が通路512(1)に沿って25.2mのところにいて、在庫場所514の前部に立っていることを示し得る。比較すると、相対場所は、ユーザ516(1)がトート118に対して73°の進行方向でトート518から32cmのところにいることを示し得る。場所データは、ユーザ516がどの方向に面しているかなどの配向情報を含み得る。その配向は、ユーザ516の身体が面している相対的な方向によって判定され得る。いくつかの実施態様では、配向は、インターフェースデバイスに対して相対的であってもよい。この例を続けると、場所データは、ユーザ516(1)が進行方向0°で配向されているか、または北を見ていることを示し得る。別の例では、場所データは、ユーザ516がインターフェースデバイスに向かって面していることを示し得る。
【0110】
識別コンポーネント634は、対象物を識別するように構成される。一実施態様では、識別コンポーネント634は、商品504を識別するように構成され得る。別の実施態様では、識別コンポーネント634は、ユーザ516を識別するように構成され得る。例えば、識別コンポーネント634は、顔認識技術を使用して、画像データ626を処理し、画像データ626内の特性を、以前格納された結果と比較することによって、画像に描写されるユーザ516の個人情報データを判定し得る。識別コンポーネント634はまた、RFID読み取り機、RF受信機、指紋センサなどの他のセンサ520からのデータにアクセスし得る。
【0111】
イベント判定コンポーネント636は、センサデータ624を処理し、出力データ656を生成するように構成され、上述のコンポーネントを含み得る。イベント判定コンポーネント636は、データ格納庫618に格納された情報にアクセスし得、その情報は、イベント記述データ642、信頼レベル644、または閾値646を含むが、これらに限定されない。場合によっては、イベント判定コンポーネント636は、イベント判定コンポーネント636に関して上述した技術の一部またはすべてを実行するように構成され得る。例えば、イベント判定コンポーネント636は、場合によっては環境内の他のセンサによって取得された他のセンサデータを使用することなく、画像データ内のイベント(例えば、事前定義された活動)を識別するためのイベント分類子を作成および利用するように構成され得る。
【0112】
イベント記述データ642は、1つ以上のイベント524を示す情報を含む。例えば、イベント記述データ642は、「選択」のイベント524を用いて在庫場所514からの商品504の動きを指定する事前定義されたプロファイルを含み得る。イベント記述データ642は、手動的に生成され得るか、または自動的に生成され得る。イベント記述データ642は、施設502内で発生するイベントに関連付けられたトリガーを示すデータを含み得る。イベントは、トリガーの検出時に発生するものとして、判定され得る。例えば、在庫場所514における、重量センサ520からの重量の変化などのセンサデータ624は、商品504が追加されるか、または在庫場所514から削除されるかのイベントの検出をトリガーし得る。別の例では、トリガーは、ユーザ516が在庫場所514に向かって手を伸ばす画像を含み得る。さらに別の例では、そのトリガーは、2人以上のユーザ516が互いの閾値距離内に近づくことを含み得る。
【0113】
イベント判定コンポーネント636は、1つ以上の技術を使用して、センサデータ624を処理し得、その技術は、人工ニューラルネットワーク、分類子、決定木、サポートベクトルマシン、ベイズネットワークなどを含むが、これらに限定されない。例えば、イベント判定コンポーネント636は、決定木を使用して、センサデータ624に基づいて、「選択」イベント524の発生を判定し得る。イベント判定コンポーネント636は、センサデータ624をさらに使用して、1つ以上の暫定結果648を判定し得る。この1つ以上の暫定結果648は、イベント524に関連付けられたデータを含む。例えば、イベント524がユーザ516の曖昧性除去を含む場合、暫定結果648は、可能性のあるユーザ516の個人情報のリストを含み得る。別の例では、イベント524が商品104間の曖昧性除去を含む場合、暫定結果648は、可能性のある商品識別子のリストを含み得る。いくつかの実施態様では、暫定結果648は、可能な作動を示し得る。例えば、その作動は、ユーザ516が商品504を選択し、置き、移動させ、商品504を傷つけ、ジェスチャ入力を提供することなどを含み得る。
【0114】
いくつかの実施態様では、暫定結果648は、他のコンポーネントによって、生成され得る。例えば、イベント524に関与する、ユーザ516の1つ以上の可能な個人情報または場所などの暫定結果648は、場所コンポーネント632によって生成され得る。別の例では、イベント524に関与した可能性があった商品504などの暫定結果648は、識別コンポーネント634によって生成され得る。
【0115】
イベント判定コンポーネント636は、暫定結果648の判定に関連付けられた信頼レベル644を提供するように構成され得る。信頼レベル644は、暫定結果648の精度の予測レベルに関する印を提供する。例えば、低い信頼レベル644は、暫定結果648がイベント524の実際の環境に対応する低い確率を有することを示し得る。比較すると、高い信頼レベル644は、暫定結果648がイベント524の実際の環境に対応する高い確率を有することを示し得る。
【0116】
いくつかの実施態様では、閾値を上回る信頼レベル644を有する暫定結果648は、十分に正確であると考えられ得、したがって、出力データ656として使用され得る。例えば、イベント判定コンポーネント636は、「選択」イベント524に対応する3つの可能性のある商品504(1)、504(2)、および504(3)を示す暫定結果648を提供し得る。可能性のある商品504(1)、504(2)、および504(3)に関連付けられた信頼レベル644は、それぞれ、25%、70%、92%であり得る。この例を続けると、閾値646は、90%の信頼レベル644が十分に正確であると考えられるように設定され得る。その結果、イベント判定コンポーネント636は、「選択」イベント524を、商品504(3)に関与するものとして指定し得る。
【0117】
問い合わせコンポーネント638は、イベント524に関連付けられたセンサデータ624の少なくとも一部分を使用して、問い合わせデータ650を生成するように構成され得る。いくつかの実施態様では、問い合わせデータ650は、暫定結果648または補足データ652のうちの1つ以上を含み得る。問い合わせコンポーネント638は、問い合わせデータ650を、1人以上の人間の関係者に関連付けられた1つ以上のデバイスに提供するように構成され得る。
【0118】
関係者ユーザインターフェースは、関係者のそれぞれのデバイス上に提示される。関係者は、特定の暫定結果648を選択すること、新しい情報を入力すること、関係者が問い合わせに回答することができないことを示すことなどによって、応答データ654を生成し得る。
【0119】
補足データ652は、イベント524に関連付けられた情報か、またはセンサデータ624を解釈するのに有効であり得る情報を含む。例えば、補足データ652は、商品504の以前格納された画像を含み得る。別の例では、補足データ652は、1つ以上の画像オーバーレイを含み得る。例えば、画像オーバーレイは、関心のある対象物の印を描写するオーバーレイなどのグラフィカルユーザインターフェース要素を含み得る。これらの印は、強調表示、文字枠、矢印などを含み得、それらは、関係者に提示している間、画像データ626の上に重ね合わせられるか、または配置される。
【0120】
問い合わせコンポーネント638は、1人以上の関係者によって提供された応答データ654を処理する。この処理は、応答データ654に関連付けられた1つ以上の統計結果を計算することを含み得る。例えば、統計結果は、関係者が特定の暫定結果648を選択した回数のカウント、特定の暫定結果648を選択した関係者のパーセンテージの判定などを含み得る。
【0121】
問い合わせコンポーネント638は、応答データ654に少なくとも部分的に基づいて、出力データ656を生成するように構成される。例えば、関係者の大部分が、「選択」イベント524に関連付けられた商品504が商品504(5)であることを示す応答データ654を回答したことを考えると、出力データ526は、商品504(5)が選択されたことを示し得る。
【0122】
問い合わせコンポーネント638は、特定の関係者に問い合わせを選択的に配布するように構成され得る。例えば、一部の関係者は、特定の種類の問い合わせに回答するのにより良好に適している可能性がある。関係者のパフォーマンスについての統計データなどのパフォーマンスデータは、関係者によって提供された応答データ654から、問い合わせコンポーネント638によって判定され得る。例えば、特定の関係者が、関係者の大部分に反対する応答データ654を選択した異なる問い合わせのパーセンテージを示す情報が、維持される場合がある。いくつかの実施態様では、以前に知られた正しい回答を有するテストまたは実践用問い合わせデータ650は、訓練または品質保証の目的のために、関係者に提供され得る。関係者のセットが使用する判定は、パフォーマンスデータに少なくとも部分的に基づいている可能性がある。
【0123】
問い合わせコンポーネント638を使用することによって、イベント判定コンポーネント636は、イベント524を正確に表す出力データ656に高い信頼性を提供することが可能であり得る。問い合わせコンポーネント638によって応答データ654から生成された出力データ656を再度使用して、在庫管理システム616によって使用される自動化システムをさらに訓練し得る。例えば、センサデータ624および出力データ656は、応答データ654に基づいて、プロセス改善の訓練のために、在庫管理システム616のコンポーネントのうちの1つ以上に提供され得る。この例を続けると、この情報は、人工ニューラルネットワーク、ベイズネットワークなどに提供され得、これらのシステムをさらに訓練し、その結果、同じまたは同様の入力について、将来生成される信頼レベル644および暫定結果648が改善される。最後に、
図6が示すように、サーバ532は、他のデータ658を格納および/または利用し得る。
【0124】
精算資格コンポーネント640は、一方で、プロセス200、300、および400を参照して上述した動作の一部または全部を実行し得る。例えば、精算資格コンポーネント640は、それぞれのユーザが、現在、AC退出場所を通って退出する資格があるかどうか、またはそれ以外の場合では、商品の手動的な精算を実行することなく、1つ以上の商品を持って施設を退出する資格があるかどうかの指標を、施設内のそれぞれのユーザの各々について、格納し得る。精算資格コンポーネント640は、上述したように、施設内で発生する事前定義されたイベントに基づいて、これらのそれぞれの指標を変更し得る。例えば、施設に入るときに識別されるユーザは、当初資格があり得るが、その後、在庫場所でイベントを実行する際には、資格がないと見なされる場合がある。逆に、入場時に識別されていないため、当初資格がなかったユーザが、識別コンポーネント634によって識別されると、資格があるようになる場合がある。精算資格コンポーネント640はまた、上で考察した通知データを生成および出力し得る。
【0125】
実施形態は、ソフトウェアプログラムまたはコンピュータプログラム製品として提供され得、これらの製品には、コンピュータ(または他の電子デバイス)をプログラムして、本明細書に記載のプロセスまたは方法を実行するために使用され得る命令(圧縮または非圧縮形式で)をその上に格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体は、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、量子記憶媒体などのうちの1つ以上であり得る。例えば、このコンピュータ可読記憶媒体には、ハードドライブ、フロッピーディスク、光ディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気もしくは光カード、半導体メモリデバイス、または電子的命令を格納するために好適な他のタイプの物理媒体が含まれ得るが、これらに限定されない。さらに、実施形態はまた、一時的機械可読信号(圧縮または非圧縮形式で)を含むコンピュータプログラム製品として提供し得る。機械可読信号の例は、キャリアを使用して変調されるか、または変調されないかにかかわらず、コンピュータプログラムをホストまたは実行するコンピュータシステムまたはマシンがアクセスするように構成することができる信号を含み、この信号は、1つ以上のネットワークによって転送される信号を含むが、これに限定されない。例えば、一時的マシン可読信号は、インターネットによるソフトウェアの送信を含み得る。
【0126】
これらのプログラムの個別の事例は、任意の数の個別のコンピュータシステム上で実行され得、またはそれらのコンピュータシステムを横断して配布され得る。したがって、特定のステップが、特定のデバイス、ソフトウェアプログラム、プロセス、またはエンティティによって実行されるものとして説明されているが、これは、そうである必要はなく、様々な代替の実施態様が、当業者によって理解されるであろう。
【0127】
さらに、当業者は、上述した技術が、様々なデバイス、環境、および状況において利用することができることを容易に認識する。本主題は、構造的特徴または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、説明された具体的な特徴または行為に必ずしも限定されるものではないことを理解されたい。逆に、具体的な特徴および行為は、特許請求の範囲を実施する例示的な形式として開示されている。
【0128】
前述の発明は、具体的な例に関して説明されているが、本発明の範囲がこれらの具体的な例には限定されないことを理解されたい。特定の動作要件および環境に適合するように変更された他の修正および変更は、当業者に明らかであるため、本発明は、開示の目的で選択された実施例に限定されたとみなされず、本発明の真の概念および範囲から逸脱しない全部の変更および修正に及ぶ。
【0129】
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して記載されることができる。
【0130】
条項1.方法であって、1つ以上の在庫場所に商品を保管する施設の入場ゲートでスキャンされた口座識別データを受信することと、その口座識別データに少なくとも部分的に基づいて、ユーザに関連付けられた口座を判定することと、施設で生成された第1のセンサデータを使用して、ユーザがその商品のうちの第1の商品を取得したことを判定することと、第1のセンサデータを使用して、第1の商品を識別する第1の商品識別データを判定することと、ユーザの口座と関連付けて、第1の商品識別データを格納することと、第2の商品が第1の時間に注文されたことを示す入力デバイスを介して、注文を受信することであって、その注文が、第2の商品識別データを含む、受信することと、施設で生成された第2のセンサデータを使用して、ユーザが第1の時間に入力デバイスに位置付けられたと判定することと、少なくとも部分的に、第1の時間に入力デバイスに位置付けられているユーザによって、ユーザが入力デバイスを介して第2の商品の注文を出したことを確認することと、ユーザの口座に関連付けて、第2の商品識別データを格納することと、ユーザが施設を退出していると判定することと、第1および第2の商品の少なくとも費用をユーザの支払い手段に請求することと、を含む、方法。
【0131】
条項2.施設内に位置し、かつ入力デバイスから分離した1つ以上のカメラから第2のセンサデータを受信することをさらに含む、条項1に記載の方法。
【0132】
条項3.第2のセンサデータは、ユーザが第1の時間に入力デバイスにおいて位置付けられたことを示す場所データを含む、条項1に記載の方法。
【0133】
条項4.第2の商品識別データが、入力デバイスを介して選択された第2の商品のための少なくとも1つのカスタマイズ可能なオプションを含む、条項1に記載の方法。
【0134】
条項5.第3のセンサデータを使用して、ユーザが第2の商品を受け取ったと判定することをさらに含み、ユーザの口座に関連付けて、第2の商品識別データを格納することが、ユーザの口座に関連付けて、ユーザが第2の商品を受け取ったと判定することに少なくとも部分的に応答して、第2の商品識別データを格納することを含む、条項1に記載の方法。
【0135】
条項6.システムであって、1つ以上のプロセッサと、コンピュータ実行可能命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令が、実行時に、1つ以上のプロセッサに、ユーザが施設内に位置するという指標を受信することと、ユーザ入力デバイスを介して商品の注文を受信することと、施設における1つ以上のセンサによって生成されたセンサデータを使用して、注文がユーザに関連付けられていると判定することと、注文がユーザに関連付けられていると判定することに少なくとも部分的に基づいて、ユーザに関連付けられた記録に、商品の費用を含む、商品に関連付けられた商品データを格納することと、ユーザが施設を退出していることを検出することと、ユーザが施設を退出していることを検出することに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも商品の費用をユーザの支払い手段に請求することと、を含む、動作を実行させる、コンピュータ可読媒体と、を備える、システム。
【0136】
条項7.ユーザが施設内に位置するという指標を受信することは、ユーザの口座に関連付けられた口座識別データが、施設において提供されている指標を受信することを含む、条項6に記載のシステム。
【0137】
条項8.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスから商品の選択を受信することを含み、注文がユーザに関連付けられていることを判定することは、センサデータを使用して、注文が受信されたときに、ユーザが、ユーザ入力デバイスに位置付けられたと判定することを含む、条項6に記載のシステム。
【0138】
条項9.施設における1つ以上のセンサが、1つ以上のカメラを備える、条項8に記載のシステム。
【0139】
条項10.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスを介して、別のユーザから商品の選択を受信することを含み、注文がユーザに関連付けられていると判定することが、センサデータを使用して、ユーザが商品を受け取ったと判定することを含む、条項6に記載のシステム。
【0140】
条項11.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスを介して、別のユーザから商品の選択を受信することを含み、注文がユーザに関連付けられていると判定することが、ユーザから注文の確認を受信することを含む、条項6に記載のシステム。
【0141】
条項12.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスから商品の選択を受信することを含み、注文がユーザに関連付けられていると判定することが、センサデータの少なくとも一部分に少なくとも部分的に基づいており、一部分が、1つ以上のセンサのうちの少なくとも1つのセンサによって生成され、少なくとも1つのセンサが、施設におけるユーザ入力デバイスに近接して位置付けられている、条項6に記載のシステム。
【0142】
条項13.施設における1つ以上のセンサによって生成されたセンサデータが、施設内のユーザの現在の場所を示す場所データを含む、条項6に記載のシステム。
【0143】
条項14.センサデータが、1つ以上のタイムスタンプに関連付けられており、注文がユーザに関連付けられていると判定することが、1つ以上のタイムスタンプを、注文を受信する時間と比較することに少なくとも部分的に基づいている、条項6に記載のシステム。
【0144】
条項15.1つ以上のタイムスタンプを、注文を受信する時間と比較することが、1つ以上のタイムスタンプのうちの少なくとも1つのタイムスタンプによって表示される時間が、注文を受信する時間の所定の時間範囲内にあると判定することを含む、条項14に記載のシステム。
【0145】
条項16.1つ以上のコンピュータ可読媒体が、実行時に、1つ以上のプロセッサに、センサデータを使用して、ユーザが、商品を受け取ったと判定することを含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに格納し、ユーザに関連付けられた記録に商品データを格納することは、ユーザが商品を受け取ったと判定することに少なくとも部分的に応答して、ユーザに関連付けられた記録に商品データを格納することを含む、条項6に記載のシステム。
【0146】
条項17.コンピュータ実行可能命令を格納する、1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能命令が、実行時に、1つ以上のプロセッサに、ユーザが施設内に位置するという指標を受信することと、入力デバイスを介して、商品の注文を受信することと、施設における少なくとも1つのセンサによって生成されたセンサデータを使用して、ユーザが、施設において商品を注文したと判定することと、ユーザに関連付けられた記録に、商品の費用を含む、商品に関連付けられた商品データを格納することと、ユーザが施設から退出していることを検出することと、ユーザが施設から退出していることを検出することに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも商品の費用をユーザの支払い手段に請求することと、を含む、動作を実行させる、1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0147】
条項18.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスから商品の選択を受信することを含み、ユーザが商品を注文したと判定することが、センサデータを使用して、ユーザが注文時に、入力デバイスに位置付けられたと判定することを含む、条項17に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0148】
条項19.少なくとも1つのセンサが、入力デバイスとは独立しており、少なくとも1つのセンサが、カメラを備える、条項18に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0149】
条項20.商品の注文を受信することが、ユーザ入力デバイスを介して、商品の選択を受信することを含み、選択が、商品の少なくとも1つのカスタマイズ可能なオプションを含み、商品の費用が、少なくとも1つのカスタマイズ可能なオプションを反映する、条項17に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。