(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】マルチモード輸送サービス計画および履行
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2021556367
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(86)【国際出願番号】 US2020023313
(87)【国際公開番号】W WO2020191024
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-17
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520437526
【氏名又は名称】ジョビー エアロ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】JOBY AERO,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ティアン, ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ワーモス, アダム
(72)【発明者】
【氏名】ルーリー, ラファエル マックス
(72)【発明者】
【氏名】ゴディル, ハスラット
(72)【発明者】
【氏名】ゴエル, ニクヒル
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-002683(JP,A)
【文献】特開2016-139263(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0034838(US,A1)
【文献】特開2008-210278(JP,A)
【文献】特開2000-048032(JP,A)
【文献】特開2016-177396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を集合的に記憶しており、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、動作を実施させる、1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体と
を備え、
前記動作は、
現在地から目的地までユーザを輸送する要求を受信することと、
飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる航空機のための1つ以上の候補飛行計画を示すデータを取得することと、
前記現在地と、前記目的地と、前記1つ以上の候補飛行計画とに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の終点間行程を決定することであって、各終点間行程は、複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む複数の輸送区間を含み、前記複数の輸送区間は、第1の輸送区間と、前記第1の輸送区間の後の第2の輸送区間と、前記第2の輸送区間の後の第3の輸送区間とを含み、前記第1または第3の輸送区間のうちの少なくとも1つは、陸上ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる1つ以上の陸上ベースの車両を介して提供される陸上ベースの輸送を含み、前記第2の輸送区間は、前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる1つ以上の航空機を介して提供される飛行ベースの輸送を含む、ことと、
前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することと
、
前記第1の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段との前記ユーザのマッチングを生じさせることと、
前記ユーザが前記第1の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記第2の輸送区間のための航空機との前記ユーザのマッチングを生じさせることと、
前記ユーザが前記第2の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記第3の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段との前記ユーザのマッチングを生じさせることと
を含む、コンピューティングシステム。
【請求項2】
前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することは、前記1つ以上の終点間行程がユーザインタフェースを介して前記ユーザに提示されるべきかどうかを決定することを含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項3】
前記ユーザインタフェースは、前記陸上ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる、請求項2に記載のコンピューティングシステム。
【請求項4】
前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することは、前記1つ以上の終点間行程が前記要求に従っているかどうかを決定することを含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項5】
前記動作は、
前記ユーザへの提示のために終点間行程を選択することと、
前記終点間
行程を示すデータをユーザデバイスに提供することと
をさらに含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項6】
前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる前記航空機のための前記1つ以上の候補飛行計画を示すデータを取得することは、前記1つ以上の候補飛行計画を示すデータを前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダから取得することを含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項7】
前記1つ以上の候補飛行計画を示すデータを前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダから取得することは、1つ以上のAPIを介して前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダの少なくとも1つのコンピューティングデバイスと通信することを含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項8】
前記ユーザが前記第1の輸送区間のための前記陸上ベースの輸送手段を介して移動している間に、前記ユーザを、前記第2の輸送区間のための前記航空機とマッチングさせることは、
前記第2の輸送区間のための代案輸送計画を生成すること、
前記ユーザが前記第1の輸送区間のための前記陸上ベースの輸送手段を介して移動している間に、前記代案輸送計画と関連付けられる第1の航空機上の座席を確保すること、または、前記ユーザが前記第1の輸送区間のための前記陸上ベースの輸送手段を介して移動している間に、代替輸送計画と関連付けられる別の航空機上の座席を確保することと
を含む、請求項
1に記載のコンピューティングシステム。
【請求項9】
コンピュータ実装方法であって、
1つ以上のコンピューティングデバイスを備えるコンピューティングシステムが、現在地から目的地までユーザを輸送する要求を受信することと、
前記コンピューティングシステムが、飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる航空機のための1つ以上の候補飛行計画を示すデータを取得することと、
前記コンピューティングシステムが、前記現在地と、前記目的地と、前記1つ以上の候補飛行計画とに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の終点間行程を決定することであって、各終点間行程は、複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む複数の輸送区間を含み、前記複数の輸送区間は、第1の輸送区間と、前記第1の輸送区間の後の第2の輸送区間と、前記第2の輸送区間の後の第3の輸送区間とを含み、前記第1または第3の輸送区間のうちの少なくとも1つは、陸上ベースの輸送を含み、前記第2の輸送区間は、前記飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる1つ以上の航空機を介して提供される飛行ベースの輸送を含む、ことと、
前記コンピューティングシステムが、前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することと
、
前記コンピューティングシステムが、前記第1の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段との前記ユーザのマッチングを生じさせることと、
前記ユーザが前記第1の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記コンピューティングシステムが、前記第2の輸送区間のための航空機との前記ユーザのマッチングを生じさせることと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することは、前記1つ以上の終点間行程がユーザインタフェースを介して前記ユーザに提示されるべきかどうかを決定することを含む、請求項
9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記ユーザインタフェースは、陸上ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられ、前記ユーザインタフェースは、前記ユーザとマッチングさせるために前記ユーザが前記終点間行程のうちの1つ以上のものを選択することを可能にする、請求項
10に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記ユーザへの提示のために前記1つ以上の終点間行程を評価することは、前記1つ以上の終点間行程が前記要求に従っているかどうかを決定することを含む、請求項
9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記コンピューティングシステムが、前記ユーザへの提示のために終点間行程を選択することと、
前記コンピューティングシステムが、前記終点間
行程を示すデータをユーザデバイスに提供することと
をさらに含む、請求項
9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記ユーザが前記第2の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記コンピューティングシステムが、前記ユーザを、前記第3の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段とマッチングさせること
をさらに含む、請求項
9に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記第1の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段または前記第3の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段のうちの少なくとも1つは、陸上ベースの車両である、請求項
14に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を集合的に記憶しており、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、動作を実施させ、前記動作は、
現在地から目的地までユーザを輸送する要求を受信することと、
前記現在地と、前記目的地とに少なくとも部分的に基づいて、終点間行程を生成することであって、前記終点間行程は、複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む複数の輸送区間を含み、前記複数の輸送区間は、第1の輸送区間と、前記第1の輸送区間の後の第2の輸送区間と、前記第2の輸送区間の後の第3の輸送区間とを含み、前記第1および第3の輸送区間は、陸上ベースの輸送を含み、前記第2の輸送区間は、飛行ベースの輸送を含む、ことと、
前記ユーザを、前記第1の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段とマッチングさせることと、
前記ユーザが前記第1の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記ユーザを、前記第2の輸送区間のための航空機とマッチングさせることと、
前記ユーザが前記第2の輸送区間に沿って進行するにつれて、前記ユーザを、前記第3の輸送区間のための陸上ベースの輸送手段とマッチングさせることと
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記動作は、
飛行ベースの輸送のサービスプロバイダと関連付けられる航空機のための1つ以上の候補飛行計画を示すデータを取得すること
を含み、
終点間行程を生成することは、前記現在地と、前記目的地と、前記1つ以上の候補飛行計画とに少なくとも部分的に基づいて、前記終点間行程を生成することを含む、請求項
16に記載の1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記複数の輸送区間のうちの1つ以上のものは、前記ユーザが移動することを求める将来的時間において利用可能である陸上ベースの輸送
区間のための代案輸送計画であり、前記代案輸送計画は、履歴データまたはリアルタイムデータのうちの少なくとも1つに基づいて生成される前記将来的時間において利用可能である輸送サービスの推定である、請求項
9に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、それぞれ、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年3月18日に出願された、米国仮特許出願第62/820,011号の優先権および利点を主張する、2020年2月10日に出願された、米国特許出願第16/786,319号の優先権および利点を主張する。
【0002】
本開示は、概して、乗車者のためのマルチモード輸送サービスの促進に関する。より具体的には、本開示は、マルチモードライドシェアネットワークを介したマルチモード輸送サービスのリアルタイム計画および履行のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
個々のユーザが、輸送をオンデマンドで要求することを可能にする、輸送サービスアプリケーションが、存在する。例えば、現在、陸上ベースの車両(例えば、「車」)の運転者が、潜在的乗車者のための輸送サービスを提供し、かつ荷物、商品、および/または調理食品を送達することを可能にするための輸送サービスが、存在する。加えて、輸送アプリケーションのユーザは、継ぎ切符を予約する、または電気自転車またはスクータを使用して自ら運転することも可能であり得る。
【0004】
しかしながら、ある現在のサービスは、単一輸送手段、すなわち、車、自転車、またはスクータを介した輸送に限定される。都市圏が、ますます高密度化するにつれて、道路等の陸上インフラストラクチャは、ますます制約および輻輳され、結果として、陸上ベースの輸送は、有意な数のユーザの輸送ニーズを好適に果たさない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態の側面および利点は、以下の説明に部分的に記載される、または説明から習得されることができる、または実施形態の実践を通して習得されることができる。
【0006】
本開示の一例示的側面は、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するように構成される、コンピューティングシステムを対象とする。コンピューティングシステムは、1つ以上のプロセッサと、集合的に、1つ以上のプロセッサによって実行されると、コンピューティングシステムに、動作を実施させる命令を記憶する、1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体とを含む。動作は、現在地から目的地までの輸送を要求する要求をユーザから受信するステップを含む。動作は、複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む、複数の輸送区間を含む終点間行程を生成するステップを含む。動作は、1つ以上のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、ユーザと、複数の異なる輸送手段を介して輸送を提供する、複数の異なるサービスプロバイダをマッチングさせるステップを含む。
【0007】
本開示の他の側面は、種々のシステム、装置、非一過性コンピュータ可読媒体、ユーザインターフェース、および電子デバイスを対象とする。
【0008】
本開示の種々の実施形態のこれらおよび他の特徴、側面、および利点は、以下の説明および添付の請求項を参照して、より深く理解されるであろう。本明細書に組み込まれ、その一部を構成する、付随の図面は、本開示の例示的実施形態を図示し、説明とともに、関連原理を解説する役割を果たす。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するように構成されるコンピューティングシステムであって、前記コンピューティングシステムは、
1つ以上のプロセッサと、
命令を集合的に記憶する1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記コンピューティングシステムに、動作を実施させ、前記動作は、
現在地から目的地までの輸送を要求する要求をユーザから受信することと、
複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む複数の輸送区間を含む終点間行程を生成することであって、前記複数の輸送区間を含む終点間行程を生成することは、
前記複数の異なる輸送手段の第1の輸送手段と関連付けられる1つ以上の候補輸送計画を識別することと、
前記1つ以上の候補輸送計画のそれぞれ上の1つ以上の付加的輸送区間を繋ぎ、複数の候補行程を生成することと、
目的関数を使用して、前記複数の候補行程毎に、個別のスコアを生成することと、
前記ユーザへの提示のために、前記個別のスコアに基づいて、前記候補行程のうちの1つ以上のものを選択することと
を含む、ことと、
1つ以上のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと、前記複数の異なる輸送手段を介して輸送を提供する複数の異なるサービスプロバイダとをマッチングさせることと
を含む、1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体と
を備える、コンピューティングシステム。
(項目2)
前記複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む前記複数の輸送区間は、航空機を介した輸送を含む少なくとも第1の輸送区間と、車を介した輸送を含む第2の輸送区間とを含み、
前記1つ以上のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと前記複数の異なるサービスプロバイダをマッチングさせることは、
第1のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと、前記航空機を介した輸送を提供する第1のサービスプロバイダとをマッチングさせることと、
第2のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと、前記車を介した輸送を提供する第2のサービスプロバイダとをマッチングさせることと
を含む、項目1に記載のコンピューティングシステム。
(項目3)
前記航空機は、垂直離陸および着陸航空機を含む、項目2に記載のコンピューティングシステム。
(項目4)
前記要求は、到着時間を規定し、
前記終点間行程を生成することは、前記到着時間またはその前までの前記目的地までのユーザの輸送を含む前記終点間行程を生成することを含む、
前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目5)
前記第1の輸送手段は、固定輸送インフラストラクチャに従って運行する最も効率的輸送手段を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目6)
前記第1の輸送手段は、前記複数の異なる輸送手段のうちの最も供給が制約されている輸送手段を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目7)
前記第1の輸送手段と関連付けられる前記1つ以上の候補輸送計画を識別することは、
前記要求の前記現在地および前記目的地に基づいて、前記第1の輸送手段と関連付けられる固定輸送ノードのセットを識別することであって、固定輸送ノードのセットは、1つ以上の候補出発ノードと、1つ以上の候補到着ノードとを含む、こと
を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目8)
前記第1の輸送手段と関連付けられる前記1つ以上の候補輸送計画を識別することはさらに、
所定の輸送計画のデータベースにアクセスすることと、
前記1つ以上の候補輸送計画として、前記候補出発ノードのうちの1つと前記候補到着ノードのうちの1つとの間の1つ以上の所定の輸送計画を識別することと
を含む、項目7に記載のコンピューティングシステム。
(項目9)
前記第1の輸送手段と関連付けられる前記1つ以上の候補輸送計画を識別することはさらに、
前記候補出発ノードのうちの1つと前記候補到着ノードのうちの1つとの間のオンデマンド輸送の履歴結果を説明する履歴データに基づいて、前記候補出発ノードのうちの1つと前記候補到着ノードのうちの1つとの間の1つ以上の代案輸送計画を生成することであって、前記1つ以上の代案輸送計画は、前記1つ以上の候補輸送計画の役割を果たす、こと
を含む、項目7または8に記載のコンピューティングシステム。
(項目10)
前記1つ以上の候補輸送計画のそれぞれ上の1つ以上の付加的輸送区間を繋ぐことは、
各候補輸送計画に、前記現在地から前記候補出発ノードまでの陸上輸送および前記候補到着ノードから前記目的地までの陸上輸送の一方または両方と関連付けられる推定される移動時間を説明する情報を付加すること
を含む、項目7、8、または9に記載のコンピューティングシステム。
(項目11)
前記現在地から前記候補出発ノードまでの陸上輸送および前記候補到着ノードから前記目的地までの陸上輸送の一方または両方と関連付けられる推定される移動時間を説明する情報は、前記現在地から前記候補出発ノードまでの陸上輸送および前記候補到着ノードから前記目的地までの陸上輸送の一方または両方と関連付けられる実際の到着時間と推定される到着時間との間の履歴分散を説明する情報を含む、項目10に記載のコンピューティングシステム。
(項目12)
前記1つ以上の候補輸送計画のそれぞれ上の1つ以上の付加的輸送区間を繋ぐことは、
各候補輸送計画に、前記候補出発ノードを通した前記ユーザの物理的通過および前記候補到着ノードを通した前記ユーザの物理的通過の一方または両方と関連付けられる推定される移動時間を説明する情報を付加すること
を含む、項目7-11のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目13)
前記目的関数は、候補行程毎に、以下の特性、すなわち、
総移動時間、
前記複数の異なるサービスプロバイダに対する累積コスト、
前記サービスが提供されるために前記ユーザにかかる価格、
要求される到着時間からの推定される到着時間の逸脱、
要求される出発時間からの推定される出発時間の逸脱、または
1つ以上の所望の車両特性の充足、
のうちの1つ以上のものを評価する、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目14)
前記目的関数を使用して、前記複数の候補行程毎に、前記個別のスコアを生成することは、候補行程毎に、
前記候補行程内に含まれる輸送区間毎に利用可能な非常事態対応用区間の個別の数または品質を識別することと、
少なくとも部分的に、前記候補行程内に含まれる輸送区間毎に利用可能な非常事態対応用区間の個別の数または品質に基づいて、前記候補行程に関する個別のスコアを決定することと
を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目15)
1つ以上のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと、前記複数の異なる輸送手段を介して輸送を提供する複数の異なるサービスプロバイダをマッチングさせることは、
迎車場所と下車場所との間の輸送を提供する前記輸送手段のうちの少なくとも1つに関して、
マッチングプロセス開始時間を決定することと、
前記マッチングプロセス開始時間において、マッチングプロセスを前記ライドシェアネットワークのうちの1つ上で開始することと
を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目16)
前記マッチングプロセス開始時間を決定することは、少なくとも部分的に、
前記迎車場所のために利用可能なサービスプロバイダの履歴数、
前記迎車場所におけるサービスプロバイダに関する平均履歴応答時間、
前記迎車場所におけるサービスプロバイダに関する平均履歴転換率、
前記少なくとも1つの輸送手段に従った前記迎車場所と前記下車場所との間の平均履歴移動時間、
前記少なくとも1つの輸送手段に従った前記迎車場所と前記下車場所との間の実際の到着時間と推定される到着時間との間の平均履歴分散、または
前記迎車場所または前記下車場所と関連付けられる履歴供給または需要特性、
のうちの1つ以上のものを説明する履歴データに基づいて、前記マッチングプロセス開始時間を決定することを含む、項目15に記載のコンピューティングシステム。
(項目17)
前記マッチングプロセス開始時間を決定することは、少なくとも部分的に、
前記迎車場所のために現在利用可能なサービスプロバイダの数、
前記迎車場所のために現在利用可能なサービスプロバイダの個別の場所、
前記迎車場所のために現在利用可能なサービスプロバイダに関して推定される応答時間、
前記迎車場所のために現在利用可能なサービスプロバイダに関して推定される転換率、
現在の天候条件、
現在の交通条件、または
前記迎車場所または前記下車場所と関連付けられる現在の供給または需要特性、
のうちの1つ以上のものを説明するリアルタイムデータに基づいて、前記マッチングプロセス開始時間を決定することを含む、項目15または16に記載のコンピューティングシステム。
(項目18)
1つ以上のライドシェアネットワークとの相互作用を通して、前記ユーザと、前記複数の異なる輸送手段を介して輸送を提供する複数の異なるサービスプロバイダをマッチングさせることは、
前記行程の第1の輸送区間のためのマッチングプロセスを開始することに先立って、前記行程において前記第1の輸送区間に続いて生じる前記行程の第2の輸送区間のためのマッチングプロセスを開始すること
を含む、前記項目のいずれかに記載のコンピューティングシステム。
(項目19)
1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体は、命令を集合的に記憶しており、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、動作を実施させ、前記動作は、
現在地から目的地までの輸送を要求する要求をユーザから受信することと、
複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む複数の輸送区間を含む終点間行程を生成することであって、前記複数の輸送区間は、陸上ベースの輸送を介した前記現在地から第1の輸送ノードまでの第1の輸送区間と、飛行ベースの輸送を介した前記第1の輸送ノードから第2の輸送ノードまでの第2の輸送区間と、陸上ベースの輸送を介した前記第2の輸送ノードから前記目的地までの第3の輸送区間とを含み、前記複数の輸送区間を含む終点間行程を生成することは、
前記第1の輸送ノードから前記第2の輸送ノードまでの前記第2の輸送区間と関連付けられる1つ以上の候補飛行計画を識別することと、
前記1つ以上の候補飛行計画のそれぞれ上の1つ以上の付加的輸送区間を繋ぎ、複数の候補行程を生成することと、
目的関数を使用して、前記複数の候補行程毎に、個別のスコアを生成することと、
前記ユーザへの提示のために、前記個別のスコアに基づいて、前記候補行程のうちの1つ以上のものを選択することと
を含む、ことと
を含む、非一過性コンピュータ可読媒体。
(項目20)
前記1つ以上の付加的輸送区間は、1つ以上の陸上ベースの車両輸送区間を含む、項目19に記載の1つ以上の非一過性コンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0009】
当業者を対象とする実施形態の詳細な議論は、添付の図を参照する、明細書に記載される。
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の例示的実施形態による、例示的コンピューティングシステムのブロック図を描写する。
【0011】
【
図2】
図2は、本開示の例示的実施形態による、輸送ノードの例示的セットの間の飛行計画の例示的セットの絵図表を描写する。
【0012】
【
図3】
図3は、本開示の例示的実施形態による、例示的輸送ノードの絵図表を描写する。
【0013】
【
図4】
図4は、本開示の例示的実施形態による、例示的マルチモード輸送サービス行程の絵図表を描写する。
【0014】
【
図5】
図5は、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【0015】
【
図6A】
図6A-Bは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を履行するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【
図6B】
図6A-Bは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を履行するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【0016】
【
図7A】
図7A-Cは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【
図7B】
図7A-Cは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【
図7C】
図7A-Cは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するための例示的方法のフローチャート図を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の例示的側面は、マルチモードライドシェアネットワークにおけるマルチモード輸送サービスのリアルタイム計画および履行のためのシステムおよび方法を対象とする。特に、本開示の側面は、現在地と目的地との間の輸送サービスのユーザ要求に応答して、終点間マルチモード行程を作成する、コンピューティングシステムを対象とする。マルチモード行程は、実施例として、車を介して、および航空機を介して等、2つ以上の異なる輸送手段を介した移動を含む、2つ以上の輸送区間を含むことができる。コンピューティングシステムは、例えば、ユーザと異なるサービスプロバイダをマッチングさせ、その関連付けられる手段を介して、各輸送区間を完了させることによって、ユーザのための行程を履行することができる。コンピューティングシステムは、行程に沿ったユーザの進行度をリアルタイムで監視することができ、代替行程を決定および履行することによって、輸送区間のうちの1つにおける遅延または他の複雑性を動的に軽減させることができる。例えば、コンピューティングシステムは、ユーザが行程の前半の区間に沿って進行している間、ユーザとサービスプロバイダを動的にマッチングさせることができる(例えば、プールされている輸送を受けるため)。いくつかのインスタンスでは、コンピューティングシステムは、輸送手段のうちの少なくともいくつか上でサービスプロバイダによって提供される輸送サービスの直接制御を有してもよく、したがって、サービスプロバイダによって計画された輸送サービスを動的に最適化し、乗車者の可用性および需要のリアルタイム変化を考慮してもよい。他のインスタンスでは、コンピューティングシステムは、ユーザと輸送サービスプロバイダの浮動性の動的プールからのサービスプロバイダをマッチングさせることができる。したがって、本開示のシステムおよび方法は、異なる輸送手段を使用して、終点間行程を生成する、複数の輸送区間をともに繋ぐことができ、輸送区間に沿ったユーザ進行度を監視し、計画された行程からの遅延および他の逸脱にリアルタイムで対処し、それを軽減させることができる。
【0018】
より具体的には、コンピューティングシステムは、コンピューティングシステムに現在地から目的地までのユーザのための輸送サービスを促進することを要求する、要求をユーザから受信することができる。例えば、ユーザは、ユーザのコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルコンピューティングデバイス、または同等物)上の専用アプリケーションと相互作用し、要求を開始することができる。いくつかのインスタンスでは、別様に規定されない限り、輸送サービスの現在地は、ユーザの現在の場所と仮定されることができる(例えば、ユーザのコンピューティングデバイスから受信されたGPSデータ等の場所データによって示されるように、および/またはユーザによって入力されるように)。ユーザはまた、所望の目的地を供給することができる(例えば、目的地を、例えば、ユーザがタイプする間、提案される完成エントリを提供し得る、テキストフィールドの中にタイプすることによって)。
【0019】
いくつかの実装では、要求はまた、ユーザが要求される目的地に到着することを所望する、「到着」日および時間を規定することができる。したがって、ユーザは、ユーザが目的地に到着することを所望するときを正確に規定することができる。他の実装では、要求は、ユーザが出発することを所望する、「出発」日および時間を示すことができる。いくつかの実施例では、「出発」日および時間は、別様に規定されない限り、現在の日付および時間であると仮定されることができる。
【0020】
いくつかの実装では、ユーザはまた、ユーザが輸送サービスに満たすことを所望する、任意の数の付加的特性に関するエントリを提供することができる。例えば、付加的エントリは、要求される座席の数、好ましい車両タイプ(例えば、特別車両対エコノミー車両、人間による運転対自律運転等)、ユーザによって搬送される任意の手荷物の重量を収容する可能性等の利用可能な重量容量、最大価格、および/または種々の他の特性を規定することができる。
【0021】
要求に応答して、コンピューティングシステムは、現在地から目的地までのユーザの輸送を含む、少なくとも1つの行程を生成することができる。具体的には、コンピューティングシステムは、例えば、車、オートバイ、軽量電気車両(例えば、電気自転車またはスクータ)、バス、電車、航空機(例えば、飛行機)、船舶、歩行、および/または他の輸送手段等の2つ以上の異なる輸送手段を介した移動を含む、2つ以上の輸送区間を含む、終点間マルチモード行程を作成することができる。例示的航空機はまた、電気垂直離陸および着陸航空機(eVTOL)等のヘリコプターおよび他の垂直離陸および着陸航空機(VTOL)を含むことができる。車両は、非自律、半自律、および/または完全自律車両を含むことができる。
【0022】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、ユーザが行程内に含まれる輸送区間のうちの1つ以上のもの上で輸送を受ける可能性を促進することができる。一実施例として、コンピューティングシステムは、1つ以上のライドシェアネットワークと相互作用し、ユーザと1つ以上の輸送サービスプロバイダをマッチングさせることができる。別の実施例として、コンピューティングシステムは、ユーザのために輸送手段のうちの1つ以上のものの座席、空間、または使用を予約または別様に確保することができる。加えて、または代替として、コンピューティングシステムは、単に、輸送区間のうちの1つ以上のもののために1つ以上の第三者によって提供されることになるオプションに関する情報を提供することもできる。
【0023】
より具体的には、いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、単一輸送手段を使用した場合と、または複数の輸送手段を使用した場合とで、どちらがユーザの要求を履行するためにより有益であるかどうかを決定することによって、ユーザの要求に応答することができる。一実施例として、コンピューティングシステムは、ユーザの現在の場所、要求時点の現在地、および/または目的地を評価し、そのような場所において使用可能な(例えば、そのような場所にアクセスすることが可能である)輸送の手段を決定することができる。例えば、場所は、種々のタイプの手段(例えば、マルチモード移動行程を生成する目的のための飛行手段)に関与するために承認されている、ホワイトリスト場所のリストに対してチェックされることができる。別の実施例として、コンピューティングシステムは、単一モードである、1つ以上の行程と、マルチモード(例えば、異なる輸送手段の種々の組み合わせを含む)である、1つ以上の行程を評価(例えば、生成)することができる。コンピューティングシステムは、生成された単一およびマルチモード行程を比較し、単一またはマルチモード行程をユーザに提案することが適切であるかどうかを決定することができる。例えば、最良行程(例えば、コスト、時間等の種々の特性に基づいて評価されるように)のうちの1つ以上のものが、ユーザに提案されることができる。ユーザは、提案される行程のうちの1つを選択し、選択された行程に従って、輸送サービスを受けることができる。
【0024】
加えて、いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、選択された行程の完了前またはさらにその間も、種々の行程(例えば、単一および/またはマルチモード行程)を継続的に再評価することができる。改良された行程が、利用可能になる(例えば、例えば、航空便上の座席が利用可能になる場合の単一モード行程からマルチモード行程への変化を含み得る)場合、コンピューティングシステムは、ユーザによる選択のために、改良された行程を提案することができる。いくつかの実装では、ユーザが、既存の行程の完了の間、改良された行程を選択する場合、コンピューティングシステムは、例えば、ユーザを現在輸送している輸送プロバイダを代替の更新された目的地にルート変更することを含め、更新された行程への切替を促進することができる。
【0025】
したがって、ユーザの要求に応答して、コンピューティングシステムは、1つ以上のアルゴリズムを実施し、ユーザのための行程を生成することができる。実施例として、いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、順次、異なる利用可能な輸送手段毎に、潜在的輸送区間を分析および識別することができる。例えば、最も必須、困難、および/または供給が制約されている輸送区間が、最初に識別されることができ、次いで、行程の残りが、そのような区間の周囲で繋がれることができる。いくつかの実装では、異なる手段のための分析の順序は、輸送サービスと関連付けられる総距離の関数であることができる(例えば、より短い輸送サービスは、陸上ベースの手段が最初に査定される結果をもたらす一方、より長い輸送サービスは、飛行ベースの手段が最初に査定される結果をもたらす)。
【0026】
1つの特定の実施例として、いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、最初に、固定インフラストラクチャに従って運行する、最も効率的(例えば、移動速度および/またはコストの観点から)輸送手段である、第1の輸送手段を分析することができる。実施例として、大部分のより長い輸送サービスに関して、および上記に説明される異なる手段の混合に関して、飛行手段が、多くの場合、最も効率的輸送手段(例えば、移動速度/時間の観点から)であって、また、固定インフラストラクチャに従って運行していることの両方となるであろう。固定インフラストラクチャに従って運行している、最も効率的輸送手段を最初に分析することによって、コンピューティングシステムは、重要な輸送区間を識別することを模索し、その周囲で行程の残りが、繋げられることができる。
【0027】
より具体的には、いくつかの実装では、輸送手段のうちの1つ以上のものは、乗車者が、車両に乗車し、そこから降車する可能性が、輸送ノードの定義されたセットに制約される、固定輸送インフラストラクチャに従って、またはその中で運行することができる。一実施例として、いくつかの実装では、ライドシェアネットワーク内で運行する、航空機は、物理的離陸および/または着陸エリアの定義されたセットにおいてのみ、乗車者を搭乗および降機させるように制約され得、これは、いくつかのインスタンスでは、スカイポートと称され得る。実施例を挙げると、大都市圏は、都市圏内の種々の場所に位置する、数十の輸送ノードを有し得る。各輸送ノードは、乗車者が安全に航空機に乗車またはそこから降車することを可能にするための1つ以上の到着点および/または他のインフラストラクチャを含むことができる。輸送ノードはまた、航空機の運行を可能にするための充電機器、燃料補充機器、および/または他のインフラストラクチャを含むことができる。輸送ノードの離陸および/または着陸エリアは、陸上レベルおよび/または陸上レベルより上(例えば、建物上)に位置することができる。
【0028】
固定インフラストラクチャ上の集約点の代替として、または加えて、コンピューティングシステムは、最初に、最も供給が制約されている輸送手段を分析することができる。より具体的には、ある輸送手段は、利用可能なサービスプロバイダの数および/または1日に提供されるサービスの平均数の観点から、他の手段より供給が制約されている場合がある。例えば、少なくとも、近い将来、航空機の運行に関わる比較的に大きい課題およびコストに起因して、飛行手段は、車等の陸上ベースの手段より供給が制約される可能性が高い。最も供給が制約されている手段は、異なる行程を構築する際の最もオプションが限定された側面を表すため、最も供給が制約されている手段を最初に分析することによって、コンピューティングシステムは、行程をより効率的に生成することができる。
【0029】
しかしながら、多くの場合、固定インフラストラクチャの使用は、サービスプロバイダの数および可用性を制約するであろう。したがって、多くのインスタンスでは、最も供給が制約されている輸送手段もまた、多くの場合、固定インフラストラクチャに従って運行する。
【0030】
したがって、コンピューティングシステムは、最初に、ユーザの要求に関連する、第1の輸送手段(例えば、飛行手段)と関連付けられる、任意の固定輸送ノード(例えば、スカイポート)を識別することができる。例えば、コンピューティングシステムは、現在地場所から閾値距離内の任意のノードを候補出発ノードとして識別することができる。同様に、コンピューティングシステムは、目的地場所から閾値距離内の任意のノードを候補到着ノードとして識別することができる。
【0031】
いくつかのインスタンスでは、コンピューティングシステムは、輸送手段のうちの少なくともいくつか上のサービスプロバイダによって提供される輸送サービスの少なくとも一部の制御を有してもよく、したがって、いくつかのサービスプロバイダによって計画された輸送サービスを事前に決定してもよい。例えば、いくつかの実装では、航空機オペレータは、ライドシェアネットワークのオペレータによって制御される(例えば、それと契約される)ことができる。したがって、コンピューティングシステムは、航空機アセットのための飛行計画の初期の事前に定義されたセットを生成することができ(例えば、1日あたりベースで)、乗車者を各計画された航空便に追加またはそこから除去することができる。いくつかの実装では、コンピューティングシステムはまた、サービスプロバイダによって計画された輸送サービスを動的に最適化し、乗車者の可用性および需要のリアルタイム変化を考慮してもよい。例えば、コンピューティングシステムは、所定の飛行計画を動的に修正することができる(例えば、計画された航空便出発を5分遅延させる、および/または計画された航空便を代替到着輸送ノードに変更する)。
【0032】
第1の輸送手段が所定の計画に従って運行する、シナリオでは、関連固定輸送ノードを識別後、コンピューティングシステムは、所定の輸送計画のデータベースにアクセスし、関連ノード間の候補輸送計画を識別することができる。例えば、コンピューティングシステムは、候補出発ノードのうちの1つと候補到着ノードのうちの1つとの間の任意の輸送計画を識別することができ、これは、例えば、任意の出発または到着時間要求を含む、ユーザの要求を充足させるであろう。
【0033】
一実施例として、「到着」時間を規定する、要求に関して、コンピューティングシステムは、「到着」時間またはその前(またはより有益な計画が利用可能ではない場合、「到着」時間直後)にユーザが規定された目的地に到着することを可能にするであろう、ある数の候補輸送計画を識別することができる。同様に、「出発」時間を規定する、要求に関して、コンピューティングシステムは、ユーザが「出発」時間またはその前(またはより有益な計画が利用可能ではない場合、「出発」時間直後)に出発することを可能にするであろう、ある数の候補輸送計画を識別することができる。本明細書のいずれかの場所にさらに詳細に説明されるであろうように、特定の輸送計画がこれらのタイミング特性を満たすかどうかを決定する一側面は、各輸送ノード(例えば、スカイポート)を通したユーザの物理的進行度および車両への乗車/降車、各輸送ノードに到着またはそこから出発するためのユーザの付加的輸送手段(例えば、車移動)の使用、およびそれと関連付けられる任意の不確実性または平均分散と関連付けられる、付加的推定される時間量を理解および算出することである。
【0034】
実施例を挙げると、ユーザが、その目的地に午前8:00に到着することを求めている場合、コンピューティングシステムは、対の関連ノード間の所定の飛行計画のセットを分析し、午前7:35~午前7:50に運行するように計画される、ノード間の第1の所定の飛行計画と、午前7:45~午前8:00に運行するように計画される、ノード間の第2の所定の飛行計画とを識別することができる。コンピューティングシステムはさらに、履歴データを分析し、乗車者が、車両(例えば、航空機)から降車し、目的地輸送ノード(例えば、スカイポート)から退出するまで、典型的には5分かかると理解することができる。コンピューティングシステムはまた、マップデータ等の付加的データを分析し、ユーザの最終目的地が輸送ノードから徒歩約5分であることを理解することができる。したがって、コンピューティングシステムは、候補飛行計画として、出発ノードから午前7:35に出発する、飛行計画を選択することができる。行程構築プロセスが、次いで、選択された計画の周囲で実施されることができる。
【0035】
第1の輸送手段が、所定の計画を有しておらず、代わりに、「オンデマンド」性質で運行し得る、他のインスタンスでは、コンピューティングシステムは、ユーザと、独立輸送サービスプロバイダの浮動性の動的プールからの第1の輸送手段のためのサービスプロバイダをマッチングさせることができる。例えば、サービスプロバイダは、動的に、ネットワークに参加および不参加することができ、コンピューティングシステムは、乗車者と、現在ネットワークに参加しているサービスプロバイダをマッチングさせるように動作することができる。サービスプロバイダは、サービスを乗車者に提供する、またはサービスを提供することを拒否することを選定することができる。マッチングされたサービスプロバイダは、ユーザを迎車し、固定輸送ノードで下車させることができる。例えば、飛行手段に関して、コンピューティングシステムは、ユーザと航空機オペレータの動的に変化するプールのうちの1つをマッチングさせることができ、航空機オペレータは、提案される飛行サービスを提供する、または拒否するように選定することができる。
【0036】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムがユーザとサービスプロバイダをマッチングさせるように動作する、任意のインスタンスにおいて、コンピューティングシステムは、複数のユーザが単一サービスプロバイダとマッチングされる、プール方式において、そのように行うことを模索することができる。例えば、プール方式におけるマッチングは、マッチングの複数の要求がネットワークを横断して収集され、次いで、集合的に、分析され、乗車者が単一サービスプロバイダとともにプールされる機会を識別し得る、遅延周期にわたって、マッチング動作を保留するステップを含むことができる。代替として、または加えて、乗車者は、サービスプロバイダとマッチングされる既存のプールに動的に追加またはそこから除去されることができる。プール分析は、要求および/または輸送サービス履行時に実施されることができる。
【0037】
第1の輸送手段におけるサービスプロバイダが、浮動性であって、輸送が、「オンデマンド」である、シナリオでは、コンピューティングシステムは、候補出発ノードのうちの1つと候補到着ノードのうちの1つとの間の第1の輸送手段のために、1つ以上の代案輸送計画を生成することができる。各代案計画は、第1の輸送手段に従った候補出発ノードと候補到着ノードとの間の移動時間の履歴観察を模倣し、それに基づくことができる。したがって、代案計画は、ユーザが第1の輸送手段に従って移動することを求める、将来的時間において利用可能であろう、輸送サービスの推定(例えば、移動時間等の観点から)としての役割を果たし得る。
【0038】
実施例を挙げると、ユーザが、その目的地に午前8:00に到着することを求めている場合、コンピューティングシステムは、一対の関連ノード間の移動と関連付けられる、履歴データを分析し、午前7:30~8:00の対の関連ノード間の輸送サービスが、多くの場合、約15分かかることを理解することができる。コンピューティングシステムはさらに、履歴を分析し、乗車者が、車両(例えば、航空機)から降車し、輸送ノード(例えば、スカイポート)から退出するまで、典型的には5分かかることを理解することができる。コンピューティングシステムは、マップデータ等の付加的データを分析し、ユーザの目的地が輸送ノードから徒歩約5分であることを理解することができる。したがって、コンピューティングシステムは、ユーザが、出発ノードから午前7:35に出発し、到着ノードに7:50午前に到着することを含む、代案計画を生成することができる。代案計画は、行程構築プロセスのための候補輸送計画としての役割を果たすことができる。
【0039】
したがって、利用可能な輸送計画の所定のセットの分析および/または関連輸送ノードと関連付けられる1つ以上の代案計画の生成を通して、コンピューティングシステムは、潜在的行程のセットを構築するためのベースを形成し得る、候補輸送計画のセットを識別することができる。特に、コンピューティングシステムは、各個別の候補輸送計画に対する付加的輸送区間を繋ぎ、終点間行程を生成することができる。
【0040】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、1つ以上のフィルタを使用して、候補輸送計画をフィルタリングすることができる。一実施例として、コンピューティングシステムは、ユーザによって要求される座席の数に合致するために十分な利用可能な数の座席を有していない、任意の候補輸送計画を除去する、フィルタを適用してもよい。別の実施例として、コンピューティングシステムは、ユーザによって要求される車両属性(例えば、特別車両対エコノミー車両)を満たさない車両を採用する、任意の候補輸送計画を除去する、フィルタを適用してもよい。さらに別の実施例として、単純フィルタは、ユーザが候補輸送計画上でまだ予約されていないことを確実にし得る。
【0041】
コンピューティングシステムは、各候補輸送計画に、ユーザのための候補輸送計画を促進するために使用されるであろう、他の輸送手段と関連付けられる、動的情報を付加することができる。例えば、動的情報は、現在地から対応する候補出発ノードおよび候補到着ノードから目的地まで乗車者を輸送するために実施される必要があるであろう、任意の輸送区間(例えば、車輸送等の陸上ベースの区間)の予期される持続時間を説明する、情報を含むことができる。
【0042】
いくつかの実装では、実施される必要があるであろう、任意の付加的輸送区間(例えば、車輸送等の陸上ベースの区間)の予期される持続時間を説明する、情報は、履歴データおよび/またはリアルタイムデータに基づいて決定されることができる。一実施例として、候補輸送計画が、ユーザが出発輸送ノードから午前7:35に出発することを含む場合、コンピューティングシステムは、履歴運行データを分析し、午前7時~午前8時では、乗車者が、例えば、任意の要求されるセキュリティチェックを受け、手荷物を預け、安全上の説明を聞き、航空機に搭乗することを含め、そのような出発輸送ノードを物理的に通して通過するために典型的には15分かかることを決定することができる。さらに、コンピューティングシステムは、ユーザの現在地から出発輸送ノードまでの輸送サービスを提供するための陸上ベースのライドシェアネットワークの履歴使用と関連付けられる、履歴データを分析し、車を介した輸送が10分かかると推定されることを決定することができる。本(および他の)情報が、候補輸送計画に加えられ、または「繋げられ」、候補行程を生成することができる。
【0043】
より具体的には、いくつかのインスタンスでは、各候補輸送計画に、動的情報を付加するステップは、付加的輸送区間情報を候補輸送計画に繋ぎ、行程を生成するステップを含む、またはそのように称されることができ、行程は、2つ以上の輸送区間を含む、現在地から目的地までの完全終点間およびマルチモード輸送サービスを指す。したがって、付加的輸送区間情報を各候補輸送計画に追加するステップは、いくつかの候補行程の生成をもたらし得る。
【0044】
コンピューティングシステムは、「最良」行程のうちの1つ以上のものを選択し、ユーザへの表示のために提供することができる。一実施例として、「最良」である行程を決定するために、コンピューティングシステムは、総移動時間、行程の種々の区間を提供するためのサービスプロバイダに対する累積コスト、サービスが提供されるためにユーザにかかる価格、要求される到着時間からの推定される到着時間の逸脱、要求される出発時間からの推定される出発時間の逸脱、所望の車両特性の充足、非常事態対応用計画の数および/または品質、および/または行程品質の種々の他の測定等の種々の要因を平衡する、目的関数を使用して、各行程をスコア化することができる。
【0045】
より具体的には、いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、所与の行程と関連付けられる、非常事態対応用計画の数および/または品質を査定することができる。例えば、非常事態対応用計画は、行程の特定の輸送区間が計画された通りに正常に完了されない場合、ユーザが、代替として、その目的地に到着するために使用し得る、代替輸送区間を含むことができる。いくつかの実装では、所与の行程と関連付けられる、非常事態対応用計画の数および/または品質を理解するために、コンピューティングシステムは、候補行程内に含まれる異なる候補輸送区間毎に、候補輸送区間と関連付けられる、第1の場所と第2の場所との間で利用可能な代替の非常事態対応用輸送区間の数および/または品質を決定することができる。
【0046】
実施例を挙げると、第1の候補行程は、午前7:30に輸送ノードAと輸送ノードBとの間で計画された航空便を含み得る一方、第2の候補行程は、午前7:32に輸送ノードCと輸送ノードBとの間で計画された航空便を含み得る。輸送ノードCは、輸送ノードAよりユーザの現在地に若干近く、したがって、ユーザが、合計4分節約することを可能にするが、輸送ノードAと輸送ノードBとの間には、輸送ノードCと輸送ノードBとの間よりも有意に多くの計画された航空便が存在し得る。例えば、飛行は、午前7:30~午前8:00の10分毎(例えば、7:30、7:40、7:50、8:00)に輸送ノードAと輸送ノードBとの間で計画され得る一方、午前7:32出発後の輸送ノードCと輸送ノードBとの間の次の計画された航空便は、午前8:15まで出発しないように計画されている。したがって、輸送ノードCとBとの間の計画された航空便に対して、輸送ノードAとBとの間の計画された航空便と関連付けられる、有意により多くのかつ高い品質の非常事態対応用計画が存在する。本情報は、候補行程の査定内に含まれることができる。本実施例を継続と、輸送ノードCの使用を含む、行程は、ユーザが4分節約することを可能にするが、輸送ノードAを含む、行程は、いくつかのインスタンスでは、非常事態対応用計画の数および品質に起因して、より有益な行程であると判断され得る。本結果は、特に、ユーザの現在地と輸送ノードCとの間の陸上輸送が、有意な分散を有する、または遅延を被ることが既知である場合に当てはまり得る。したがって、行程のある区間の信頼性/結果に関する不確実性および/または観察される分散はまた、候補行程をスコア化するための入力として使用されることができる。
【0047】
したがって、コンピューティングシステムは、候補行程を分析し、種々の測定に従って、高品質である、1つ以上の行程を選択することができる。コンピューティングシステムは、行程を履行するための単一終点間価格等の付加的情報とともに、1つ以上の行程をユーザに提示することができる(例えば、ユーザのコンピューティングデバイス上のユーザインターフェースを介して)。例えば、単一価格は、行程の区間毎の価格の和であることができ、これはそれぞれ、例えば、固定価格および/または動的または「変動」価格を含む、種々の技法を使用して算出され得る。ユーザは、行程の履行を要求する、履行を拒否する(例えば、措置を講じないことによって)ように選定することができる、または要求の1つ以上の特性を修正することができる。例えば、ユーザは、ユーザが輸送区間のうちの1つを徒歩で(例えば、車を介してではなく)完了することを選ぶことを示すことによって、行程を修正することができる。
【0048】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムが、ユーザの要求の全ての特性を正確に満たす、任意の行程を識別することが不可能である場合でも、コンピューティングシステムは、ユーザへの提示のために、「非一致」行程を選択することができる(例えば、行程の非一致性質の視覚的インジケーションとともに)。
【0049】
本開示のある側面によると、ユーザが、提示される行程の履行を要求する場合、コンピューティングシステムは、1つ以上のライドシェアネットワークと相互作用し、ユーザが行程を完了することを可能にすることができる。例えば、コンピューティングシステムは、行程によって採用される異なる輸送手段毎に、異なるライドシェアネットワークと相互作用し、ユーザと、そのような輸送手段を使用した輸送をオファーする、サービスプロバイダのマッチングを促進することができる。ライドシェアネットワークは、同一および/または異なるエンティティによって運営される、または別様にそれと関連付けられることができる。いくつかの実装では、マッチングは、ユーザが行程の区間に沿って進行するにつれて、リアルタイムで生じ得る。サービスプロバイダは、人間のオペレータ(例えば、運転者またはパイロット)および/または車両を含むことができる。例えば、ある輸送手段に関して、ユーザは、人間のオペレータ(例えば、車の運転者)とマッチングされることができる一方、他の手段に関して、ユーザは、車両(例えば、航空機)とマッチングされることができる。
【0050】
一実施例として、第1の輸送手段が輸送計画の所定のセットに従って運行する、インスタンスでは、ユーザが行程の履行を要求することに応答して、コンピューティングシステムは、直ちに、ユーザ(および任意の他の要求される座席)を行程内に含まれる第1の手段の輸送計画に追加することができる。したがって、ユーザは、事前に輸送計画が生じるように計画された程度にかかわらず、履行が要求されるとすぐに、所定の輸送計画に追加されることができる。別の実施例として、第1の輸送手段がオンデマンド方式で運行する、インスタンスでは、コンピューティングシステムは、オンデマンドサービスがマッチングプロセスを開始することを必要とされる前後の時間まで待機し得る。いずれの場合も、行程が、例えば、オンデマンドマッチングさせるサービスを使用する、陸上ベースの区間等の付加的区間を含む場合、コンピューティングシステムは、オンデマンドサービスがマッチングプロセスを開始することを必要とされるであろう前後の時間まで待機し得る。
【0051】
より具体的には、オンデマンドライドシェアマッチングが実施されるべき選択された行程内に含まれる輸送区間毎に、コンピューティングシステムは、そのような輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を独立して査定する(および輸送サービス履行の間、継続的に再査定する)ことができる。区間毎のマッチングプロセス開始時間は、ユーザとそのような区間のためのサービスプロバイダを正常にマッチングさせ、タイムリーな方式で区間を完了するように、そのような区間のための計画された出発時間に十分に先行することができる。例えば、所与の輸送区間のためのマッチングプロセス開始時間は、そのような輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づくことができる。実施例として、履歴データは、(例えば、関連時間周期および/または曜日に関して)出発/迎車場所において典型的に利用可能ないくつかのサービスプロバイダ、出発/迎車場所におけるサービスプロバイダに関する平均応答時間および/または転換率、輸送区間と関連付けられる平均移動時間、輸送区間と関連付けられる実際の到着時間と推定される到着時間との間の平均分散、履歴供給および/または需要特性、および/または輸送区間のためにマッチングを実施することに関する結果の他の履歴測定を示すことができる。リアルタイムデータは、出発/迎車場所において現在利用可能なサービスプロバイダの数および個別の場所、現在利用可能なサービスプロバイダに関する推定される応答時間および/または転換率、リアルタイム天候情報、リアルタイム交通情報、供給および/または需要特性のリアルタイム推定または予想、および/またはユーザと輸送区間を正常に完了することが可能なサービスプロバイダを確実にマッチングさせるために、システムがマッチングプロセスを開始することを必要とするであろう、輸送区間のための計画された出発時間に先立った可能性が高い時間量をシステムが決定することを補助する、他のリアルタイム情報を示すことができる。他の実装では、マッチングプロセスは、そのような区間に沿って計画された出発に先立った固定時間量において開始することができる。例えば、固定時間量は、約30分であることができる。
【0052】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、輸送サービスプロバイダキャンセルおよび/または輸送サービスプロバイダによるライドシェアネットワークの不適切な使用(例えば、「ゲーム」として)に対処するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、サービスプロバイダキャンセルの場合、またはサービスプロバイダが要求される履行に向かって実質的進行を行っていない場合、コンピューティングシステムは、乗車者の要求への再対処を自動的にプロンプトすることができる(例えば、異なるサービスプロバイダに再マッチングさせるが、但し、同一行程を使用して)。代替として、または加えて、コンピューティングシステムは、新しい要求を自動的に作成し、さらなる時間にわたって、行程作成プロセスを実施することができる(例えば、オリジナル行程の区間が、履行されていないだけで、マッチングされたサービスプロバイダによって承認されている場合)。
【0053】
サービスプロバイダキャンセルに加えて、またはその代替として、コンピューティングシステムは、ユーザキャンセルに対処するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、ユーザが、初期輸送区間のための迎車のスケジュールされた時間および/または実際の迎車に先立って、輸送要求/行程をキャンセルする場合、コンピューティングシステムは、移動/行程全体をキャンセルすることができる。別の実施例として、輸送サービスプロバイダが、初期区間のためにすでにマッチングされている場合、ユーザによる第1のキャンセルは、初期輸送区間のためにユーザと再マッチングさせるための要求として取り扱われることができる。ユーザによる第2のキャンセルは、次いで、移動/行程全体がキャンセルされる結果をもたらすことができる。第1のキャンセルを再マッチング要求として解釈する、本論理は、第1のサービスプロバイダが、輸送サービスを完了することに向かって実質的進行を行なっていない(例えば、サービスプロバイダの車両が迎車場所に向かって動いていない)ため、ユーザが、単に、第1のサービスプロバイダとのマッチングをキャンセルするとき、移動全体をキャンセルすることを回避する。
【0054】
コンピューティングシステムは、別個に、および/または行程に沿ったユーザの進行度についての現在の情報に基づいて、行程の区間毎に、マッチングプロセスを実施することができる。いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、最初に、行程によって使用される最も供給が制約されている輸送手段(例えば、飛行手段)のためにマッチングプロセスを実施することができる。これは、ユーザが、最も困難である手段のためのサービスプロバイダと確実にマッチングされ、その初期現在地からユーザを輸送することに先立ってマッチングすることを確実にすることができる(例えば、したがって、ユーザは、それらを待機するために、飛行を伴わない輸送ノードに足止めされることがない)。他の実装では、マッチングが実施される、所定の順序は存在しないが、代わりに、適切なマッチングプロセス開始時間の異なる輸送手段毎に、個別の分析のみに基づく。
【0055】
いくつかの実装では、所与の輸送区間のためのマッチングプロセス開始時間の決定はまた、行程の完了におけるユーザの現在のステータスに基づくことができる。より具体的には、コンピューティングシステムは、常に、行程に沿ったユーザの進行度を監視することができる(例えば、ユーザの許可を伴って、ユーザのデバイスと関連付けられる場所データおよび/またはユーザを輸送する対応する車両と関連付けられる場所データに基づいて)。したがって、行程の1つの輸送区間に遅延が存在する場合、本遅延は、行程の後続輸送区間のためのマッチングプロセスを開始および/または実施するときに考慮され得る。例えば、各後続区間の計画された出発時間は、遅延に基づいて、遅らされることができる。したがって、種々の履歴およびリアルタイムデータが、コンピューティングシステムが、異なる輸送区間のためのマッチングプロセスを適切な時間に開始および完了し、シームレスかつタイムリーにマルチモード輸送をユーザに提供することを確実にするために使用されることができる。
【0056】
いくつかの実装では、いったんある輸送区間のためのマッチングプロセスが、開始されると、コンピューティングシステムは、システムが、ユーザと要求される輸送を提供するために利用可能なサービスプロバイダを正常にマッチングさせることが可能であろう、確率を持続的に監視することができる。いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、将来的マッチングの確率が閾値を下回る、任意の時点において、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせるように試みるように進むことができる。例えば、いくつかの実装では、利用可能なサービスプロバイダの数が、本確率のための代替的指標として使用されることができ、コンピューティングシステムは、利用可能なサービスプロバイダの数がある閾値数を下回る場合、マッチングを試行するように進むことができる。
【0057】
本開示の別の側面によると、いくつかの実装およびシナリオでは、コンピューティングシステムは、輸送サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にすることができる。特に、1つの可能性として考えられるシナリオは、ユーザが、現在、飛行ベースの輸送を介して輸送されているものである。飛行の間、ユーザは、陸上ベースの輸送プロバイダとマッチングされている可能性がある。陸上ベースの輸送プロバイダは、ユーザの飛行に先立って、中継点(例えば、目的地輸送ノード)に到着し、ユーザへの接触を開始し(例えば、電話またはテキストメッセージを介して)、ユーザにその場所およびユーザが陸上ベースの輸送サービスに乗り込む準備ができているかどうかを尋ね得る。これは、ユーザが、陸上ベースの輸送サービスプロバイダを遅延させている、および/または陸上ベースの輸送サービスプロバイダによって急かされているかのように感じ得るが、それらは、現在、飛行中であるため、ユーザが、陸上ベースのサービスに乗り込み得るまでの時間を短縮させるための措置を講じることが不可能であるため、ユーザにとって煩わしいまたは別様に望ましくない体験であり得る。したがって、本シナリオを防止するために、コンピューティングシステムは、陸上ベースのサービスが、飛行ベースの輸送区間に続いて提供されることになっており、飛行ベースの輸送区間がまだ完了されていない場合、陸上ベースのサービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしてもよい。いったん飛行ベースの輸送区間が、完了されると、サービスプロバイダは、ユーザに接触することを再び可能にされてもよい。いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしているにもかかわらず、ユーザに、ステータス更新を提供し、ユーザに情報が与えることができる(例えば、「Johnが、到着し、あなたを目的地にお連れする準備ができています」)。いくつかの実装では、コンピューティングシステムは、サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしているにもかかわらず、サービスプロバイダに、ステータス更新を提供し、サービスプロバイダに情報が与えることができる(例えば、「Janeの航空便は、5分遅延しています」または「Janeの航空便は、7分以内に到着します」)。
【0058】
本開示の別の側面によると、コンピューティングシステムは、行程内の各輸送区間の成功/実行可能性を持続的に監視することができ、特定の輸送区間が有意に遅延またはキャンセル/不履行されるとき、リアルタイム軽減対策を実施することができる。典型的には、コンピューティングシステムは、有意な確率を伴って、ユーザの行程の1つ以上の区間が正常に完了されることが不可能であろうと考えられるまで、介入/軽減対策アクティビティを遅延させるように試み得る。
【0059】
いくつかの実装では、軽減対策プロセスは、ユーザが予約されている、航空便のキャンセルに応答するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、計画された航空便が、キャンセルされ、ユーザが行程をまだ開始していない、または行程の開始前の閾値周期にまだ到達していない場合、コンピューティングシステムは、移動/行程全体をキャンセルすることができる。ユーザは、キャンセルを通知され、輸送のための要求を再提出する機会を与えられることができる。しかしながら、ユーザが行程をすでに開始している、または行程の開始前の閾値周期に進入している場合、コンピューティングシステムは、ユーザに通知し、ルート変更することをオファーする(例えば、更新された情報を用いて、移動を再計画する、その輸送区間のために代替サービスプロバイダと再マッチングさせる、および/またはその輸送区間を代替輸送手段に変更する)。いくつかの実装では、ルート変更動作は、選好または優先的取扱を与えられ得る(例えば、ユーザの特別手段の使用は、補助金を受ける、または料金が低減され得る)。
【0060】
いくつかの実装では、軽減対策プロセスは、人間の軽減対策人員による手動入力を含むことができる。例えば、軽減対策を実施する必要性が、自動的に検出されることができ、結果として、コンピューティングシステムは、アラートおよび軽減対策ユーザインターフェースを人間の軽減対策人員に提供することができる。例えば、軽減対策ユーザインターフェースは、現在遅延/キャンセルを受けているユーザのための潜在的代替輸送区間/行程を示す、グラフィカルユーザインターフェースを含むことができる。人間の人員は、インターフェースと相互作用し、ユーザの行程の種々のパラメータを調節することができる。例えば、人間の人員は、ユーザを後の輸送計画に変更する、まだ出発していない輸送計画(例えば、飛行計画)を遅延させ、遅延されたユーザを待機させる、および/または後続輸送区間のためのマッチングプロセスの開始を遅延させる等の他の措置を行うことができる。
【0061】
いくつかの実装では、ユーザインターフェースは、ある軽減対策アクティビティまたは潜在的措置がシステムの他のユーザに影響を及ぼし得る程度の警告または他のインジケーションを提供することができる。例えば、軽減対策人員が、まだ出発していない輸送計画(例えば、飛行計画)を遅延させ、遅延されたユーザを待機するように試みる場合、ユーザインターフェースは、軽減対策人員に、そのような措置が3人の他の移動者に影響を及ぼすであろうことを知らせることができる。ユーザインターフェース内に提供される警告/インジケーションは、利用可能な選択肢/措置毎に、選択肢/措置の結果として影響されるであろうユーザの数、選択肢/措置の結果としてその到着時間を逸失するであろうユーザの数、選択肢/措置の結果として全てのユーザの輸送サービスに追加されるであろう総分数、および/または他のメトリックを含む、種々のメトリックに従って、影響情報を提供することができる。概して、選好が、最小限の影響を他のユーザに及ぼす、軽減対策方略に与えられることができる。
【0062】
他の実装では、軽減対策プロセスは、自動化されることができる(例えば、手動オーバライドのための能力を伴って)。実施例として、コンピューティングシステムは、ユーザ毎に、非常事態対応用行程を持続的に生成することができる。例えば、非常事態対応用行程は、上記に説明されるようなプロセスを使用して、但し、ある輸送区間における潜在的または実際の遅延を考慮して、生成されることができる。軽減対策介入が実施されるべきであることが検出されると、コンピューティングシステムは、最良の利用可能な非常事態対応用行程を自動的に選択し、選択された行程を各ユーザおよび他のシステムコンポーネントに示すことができる。例えば、自動更新およびアラートが、乗車者、サービスプロバイダ、運行人員、および/または他の統合されたシステムに送信されることができる。非常事態対応用行程は、利用可能な選択肢/措置毎に、選択肢/措置の結果として影響されるであろうユーザの数、選択肢/措置の結果としてその到着時間を逸失するであろうユーザの数、選択肢/措置の結果として全てのユーザの輸送サービスに追加されるであろう総分数、および/または他のメトリックを含む、種々のメトリックに基づいて、ランク付けされることができる。いくつかのインスタンスでは、本動的非常事態対応用生成は、リアルタイム条件に基づく行程の持続的システム横断再最適化と見なされ得る。
【0063】
本開示の別の例示的側面は、マルチモード行程における乗車者体験を対象とする。一実施例として、ユーザのデバイスは、行程内に含まれる異なる輸送区間についてのリアルタイム情報を含む、ユーザインターフェースを提供することができる。例えば、一例示的ユーザインターフェースは、インターフェースの第1の(例えば、上側)部分内に、行程の現在の区間についての情報を示すことができる。他の区間(例えば、後続区間)についての情報は、インターフェースの第2の(例えば、下側)部分に示されることができる。例えば、後続区間についての情報は、継続中のマッチングプロセスについての情報を提供する、リアルタイム更新または通知を含むことができる。例えば、行程の1つの区間上にいる間、ユーザは、行程の次の区間のためのサービスプロバイダが、マッチングされた、次の迎車場所に向かっている途中である、到着した等の通知を受信することができる。これは、ユーザに、システムが、行程の区間毎に輸送が確保されており、そのような輸送がその最終目的地に適切な時間に到着することを可能にするであろうことを能動的に確実にしていることをユーザが確信する、享受可能なコンシェルジュサービスを提供する。
【0064】
マルチモード行程が、完了されると、コンピューティングシステムは、ユーザに、単一領収証を提供することができる。単一領収証は、輸送の複数の区間のそれぞれと関連付けられる、最終コストの個別の部分を詳述することができる。コンピューティングシステムは、それぞれ、複数の輸送区間のための複数の領収証を生成し、次いで、複数の領収証を繋ぎ、単一領収証を生成することによって、単一領収証を生成することができる。
【0065】
したがって、本開示の側面は、マルチモードライドシェアネットワークにおけるマルチモード輸送サービスのリアルタイム計画および履行のためのシステムおよび方法を対象とする。本システムおよび方法は、サービスプロバイダの種々のネットワークと効率的に相互作用し、乗車者のためのシームレスかつタイムリーなマルチモード体験を確実にする。
【0066】
ここで図を参照すると、本開示の例示的実施形態が、さらに詳細に議論されるであろう。
(例示的デバイスおよびシステム)
【0067】
図1は、本開示の例示的実施形態による、例示的コンピューティングシステム100のブロック図を描写する。コンピューティングシステム100は、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するように動作し得る、クラウドサービスシステム102を含む。
【0068】
クラウドサービスシステム102は、ネットワーク180を経由して、1つ以上の乗車者コンピューティングデバイス140、第1の輸送手段のための1つ以上のサービスプロバイダコンピューティングデバイス150、第2の輸送手段のための1つ以上のサービスプロバイダコンピューティングデバイス160、N番目の輸送手段のための1つ以上のサービスプロバイダコンピューティングデバイス170、および1つ以上のインフラストラクチャおよび運行コンピューティングデバイス190に通信可能に接続されることができる。
【0069】
コンピューティングデバイス140、150、160、170、190はそれぞれ、スマートフォン、タブレット、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス、内蔵コンピューティングデバイス、ナビゲーションコンピューティングデバイス、車両コンピューティングデバイス等の任意のタイプのコンピューティングデバイスを含むことができる。コンピューティングデバイスは、1つ以上のプロセッサと、メモリと(例えば、プロセッサ112およびメモリ114を参照して議論されるであろうようなものに類似する)を含むことができる。サービスプロバイダデバイスは、N個の異なる輸送手段のために示されるが、例えば、3つ未満の図示される手段(例えば、2つの手段が、使用されることができる)を含む、任意の数の異なる輸送手段が、使用されることができる。
【0070】
クラウドサービスシステム102は、1つ以上のプロセッサ112と、メモリ114とを含む。1つ以上のプロセッサ112は、任意の好適な処理デバイス(例えば、プロセッサコア、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、コントローラ、マイクロコントローラ等)であることができ、1つのプロセッサまたは動作可能に接続される複数のプロセッサであることができる。メモリ114は、RAM、ROM、EEPROM、EPROM、1つ以上のメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス等、およびそれらの組み合わせ等の1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0071】
メモリ114は、1つ以上のプロセッサ112によってアクセスされ得る、情報を記憶することができる。例えば、メモリ114(例えば、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体、メモリデバイス)は、取得される、受信される、アクセスされる、書き込まれる、操作される、作成される、および/または記憶され得る、データ116を記憶することができる。いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、システム102から遠隔にある、1つ以上のメモリデバイスからデータを取得することができる。
【0072】
メモリ114はまた、1つ以上のプロセッサ112によって実行され得る、コンピュータ可読命令118を記憶することができる。命令118は、任意の好適なプログラミング言語で書き込まれるソフトウェアであることができる、またはハードウェア内に実装されることができる。加えて、または代替として、命令118は、論理的および/または仮想的に、プロセッサ112上の別個のスレッド内で実行されることができる。例えば、メモリ114は、1つ以上のプロセッサ112によって実行されると、1つ以上のプロセッサ112に、本明細書に説明される動作および/または機能のいずれかを実施させる、命令118を記憶することができる。
【0073】
いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、行程内に含まれる輸送区間のうちの1つ以上のもの上で輸送を受けるユーザの可能性を促進することができる。一実施例として、クラウドサービスシステム102は、1つ以上のライドシェアネットワークと相互作用し、ユーザと1つ以上の輸送サービスプロバイダ150、160、170をマッチングさせることができる。別の実施例として、クラウドサービスシステム102は、ユーザのために、輸送手段のうちの1つ以上のものの座席、空間、または使用を予約または別様に確保することができる。加えて、または代替として、クラウドサービスシステム102は、単に、輸送区間のうちの1つ以上のもののための1つ以上の第三者によって提供されるためのオプションに関する情報を提供することができる。
【0074】
より具体的には、いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、単一輸送手段を使用した場合と、または複数の輸送手段を使用した場合とで、どちらがユーザの要求を履行するためにより有益でかどうかを決定することによって、ユーザの要求に応答することができる。一実施例として、クラウドサービスシステム102は、ユーザの現在の場所、要求時点の現在地、および/または目的地を評価し、そのような場所において使用可能な(例えば、そのような場所にアクセスすることが可能である)輸送の手段を決定することができる。例えば、場所は、種々のタイプの手段(例えば、マルチモード移動行程を生成する目的のための飛行手段)に関与するために承認されている、ホワイトリスト場所のリストに対してチェックされることができる。別の実施例として、クラウドサービスシステム102は、単一モードである、1つ以上の行程と、マルチモード(例えば、異なる輸送手段の種々の組み合わせを含む)である、1つ以上の行程を評価(例えば、生成)することができる。クラウドサービスシステム102は、生成された単一およびマルチモード行程を比較し、単一またはマルチモード行程をユーザに提案することが適切であるかどうかを決定することができる。例えば、最良行程(例えば、コスト、時間等種々の特性に基づいて評価されるように)のうちの1つ以上のものが、ユーザに提案されることができる。ユーザは、提案される行程のうちの1つを選択し、選択された行程に従って、輸送サービスを受けることができる。
【0075】
加えて、いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、選択された行程の完了前またはさらにその間も、種々の行程(例えば、単一および/またはマルチモード行程)を継続的に再評価することができる。改良された行程が、利用可能になる(例えば、例えば、航空便上の座席が利用可能になる場合の単一モード行程からマルチモード行程への変化を含み得る)場合、クラウドサービスシステム102は、ユーザによる選択のために、改良された行程を提案することができる。いくつかの実装では、ユーザが、既存の行程の完了の間、改良された行程を選択する場合、クラウドサービスシステム102は、例えば、ユーザを現在輸送している輸送プロバイダを代替の更新された目的地にルート変更することを含め、更新された行程への切替を促進することができる。
【0076】
いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、輸送サービスプロバイダキャンセルおよび/または輸送サービスプロバイダによるライドシェアネットワークの不適切な使用(例えば、「ゲーム」として)に対処するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、サービスプロバイダキャンセルの場合、またはサービスプロバイダが要求される履行に向かって実質的進行を行っていない場合、クラウドサービスシステム102は、乗車者の要求への再対処を自動的にプロンプトすることができる(例えば、サービスプロバイダに再マッチングさせるが、但し、同一行程を使用して)。代替として、または加えて、クラウドサービスシステム102は、新しい要求を自動的に作成し、さらなる時間にわたって、行程作成プロセスを実施することができる(例えば、オリジナル行程の区間が、履行されていないだけで、マッチングされたサービスプロバイダによって承認されている場合)。
【0077】
サービスプロバイダキャンセルに加えて、またはその代替として、クラウドサービスシステム102は、ユーザキャンセルに対処するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、ユーザが、初期輸送区間のための迎車のスケジュールされた時間および/または実際の迎車に先立って、輸送要求/行程をキャンセルする場合、クラウドサービスシステム102は、移動/行程全体をキャンセルすることができる。別の実施例として、輸送サービスプロバイダが、初期区間のためにすでにマッチングされている場合、ユーザによる第1のキャンセルは、初期輸送区間のためにユーザと再マッチングさせるための要求として取り扱われることができる。ユーザによる第2のキャンセルは、次いで、移動/行程全体がキャンセルされる結果をもたらすことができる。第1のキャンセルを再マッチング要求として解釈する、本論理は、第1のサービスプロバイダが、輸送サービスを完了することに向かって実質的進行を行なっていない(例えば、サービスプロバイダの車両が迎車場所に向かって動いていない)ため、ユーザが、単に、第1のサービスプロバイダとのマッチングをキャンセルするとき、移動全体をキャンセルすることを回避する。
【0078】
本開示の別の側面によると、いくつかの実装およびシナリオでは、クラウドサービスシステム102は、輸送サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にすることができる。特に、1つの可能性として考えられるシナリオは、ユーザが、現在、飛行ベースの輸送を介して輸送されているものである。飛行の間、ユーザは、陸上ベースの輸送プロバイダとマッチングされている可能性がある。陸上ベースの輸送プロバイダは、ユーザの飛行に先立って、中継点(例えば、目的地輸送ノード)に到着し、ユーザへの接触を開始し(例えば、電話またはテキストメッセージを介して)、ユーザにその場所およびユーザが陸上ベースの輸送サービスに乗り込む準備ができているかどうかを尋ね得る。これは、ユーザが、陸上ベースの輸送サービスプロバイダを遅延させている、および/または陸上ベースの輸送サービスプロバイダによって急かされているかのように感じ得るが、それらは、現在、飛行中であるため、ユーザが、陸上ベースのサービスに乗り込み得るまでの時間を短縮させるための措置を講じることが不可能であるため、ユーザにとって煩わしいまたは別様に望ましくない体験であり得る。したがって、本シナリオを防止するために、クラウドサービスシステム102は、陸上ベースのサービスが、飛行ベースの輸送区間に続いて提供されることになっており、飛行ベースの輸送区間がまだ完了されていない場合、陸上ベースのサービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしてもよい。いったん飛行ベースの輸送区間が、完了されると、サービスプロバイダは、ユーザに接触することを再び可能にされてもよい。いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしているにもかかわらず、ユーザに、ステータス更新を提供し、ユーザに情報が与えることができる(例えば、「Johnが、到着し、あなたを目的地にお連れする準備ができています」)。いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、サービスプロバイダがユーザに接触する可能性を無効にしているにもかかわらず、サービスプロバイダに、ステータス更新を提供し、サービスプロバイダに情報が与えることができる(例えば、「Janeの航空便は、5分遅延しています」または「Janeの航空便は、7分以内に到着します」)。
【0079】
いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、マルチ区間輸送行程における輸送の1つまたは区間の失敗を軽減させるための1つ以上の軽減対策プロセスまたはルーチンを実施することができる。一実施例として、クラウドサービスシステム102によって実装される軽減対策プロセスは、ユーザが予約されている、航空便のキャンセルに応答するための論理を含み、実装することができる。一実施例として、計画された航空便が、キャンセルされ、ユーザが行程をまだ開始していない、または行程の開始前の閾値周期にまだ到達していない場合、クラウドサービスシステム102は、移動/行程全体をキャンセルすることができる。ユーザは、キャンセルを通知され、輸送のための要求を再提出する機会を与えられることができる。しかしながら、ユーザが行程をすでに開始している、または行程の開始前の閾値周期に進入している場合、クラウドサービスシステム102は、ユーザに通知し、ルート変更することをオファーする(例えば、更新された情報を用いて、移動を再計画する、その輸送区間のために代替サービスプロバイダと再マッチングさせる、および/またはその輸送区間を代替輸送手段に変更する)。いくつかの実装では、ルート変更動作は、選好または優先的取扱を与えられ得る(例えば、ユーザの特別手段の使用は、補助金を受ける、または料金が低減され得る)。
【0080】
マルチモード行程が完了された、いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102は、ユーザに、単一領収証を提供することができる。単一領収証は、輸送の複数の区間のそれぞれと関連付けられる、最終コストの個別の部分を詳述することができる。クラウドサービスシステム102は、それぞれ、複数の輸送区間のための複数の領収証を生成し、次いで、複数の領収証を繋ぎ、単一領収証を生成することによって、単一領収証を生成することができる。
【0081】
クラウドサービスシステム102は、世界状態システム126、予想システム128、最適化/計画システム130、およびマッチングおよび履行システム132等のいくつかの異なるシステムを含むことができる。マッチングおよび履行システム132は、輸送手段毎の異なるマッチングシステム134と、監視および軽減対策システム136とを含むことができる。システム126-136はそれぞれ、例えば、プロセッサ112によって実行されると、クラウドサービスシステム102に、所望の動作を実施させる、ソフトウェアとしてを含め、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェア内に実装されることができる。システム126-136は、協働して相互運用することができる(例えば、情報を相互に供給することを含む)。
【0082】
世界状態システム126は、世界の現在の状態を説明する、データを維持するように動作することができる。例えば、世界状態システム126は、予測される乗車者需要、予測されるサービスプロバイダ供給、予測される天候条件、計画された行程、所定の輸送計画(例えば、飛行計画)および割当、現在の要求、現在の陸上輸送サービスプロバイダ、現在の輸送ノード運行ステータス(例えば、再充電または燃料補充能力を含む)、現在の航空機ステータス(例えば、現在の燃料またはバッテリレベルを含む)、現在の航空機のパイロットステータス、現在の飛行状態および軌道、現在の空域情報、現在の天候条件、現在の通信システム挙動/プロトコル、および/または同等物を説明する、データを生成、収集、および/または維持することができる。世界状態システム126は、デバイス140、150、160、170、190のいくつかまたは全てとの通信を通して、そのような世界状態情報を取得することができる。例えば、デバイス140は、乗車者についての現在の情報を提供することができる一方、デバイス150、160、および170は、サービスプロバイダについての現在の情報を提供することができる。デバイス190は、インフラストラクチャおよび関連付けられる運行/管理のステータスについての現在の情報を提供することができる。
【0083】
予想システム128は、種々の場所またはその間における輸送サービスの需要および供給の予測を経時的に生成することができる。予想システム128はまた、天気予報を生成または供給することができる。システム128によって行われる予想は、履歴データに基づいて、および/または供給および需要のモデル化を通して、生成されることができる。いくつかのインスタンスでは、予想システム128は、RMRシステムと称され得、RMRは、「ルート指定、マッチング、および再充電」を指す。RMRシステムは、複数のライドシェアネットワークを横断したアクティビティの1日の挙動をシミュレートすることが可能であり得る。
【0084】
最適化/計画システム130は、種々の輸送アセットのための輸送計画を生成することができ、および/または乗車者のための行程を生成することができる。例えば、最適化/計画システム130は、飛行計画を実施することができる。別の実施例として、最適化/計画システム130は、行程を計画または管理/最適化することができ、これは、複数の輸送モードを横断した乗車者とサービスプロバイダとの間の相互作用を含む。
【0085】
マッチングおよび履行システム132は、異なる輸送手段毎に、乗車者とサービスプロバイダをマッチングさせることができる。例えば、各個別のマッチングシステム134は、1つ以上のAPIまたは接続を介して、対応するサービスプロバイダコンピューティングデバイス150、160、170と通信することができる。各マッチングシステム134は、軌道および/または割当を対応するサービスプロバイダに通信することができる。したがって、マッチングおよび履行システム132は、陸上輸送、飛行軌道、離陸/着陸等の割当を実施する、またはそれに対処することができる。
【0086】
監視および軽減対策システム136は、ユーザの行程の監視を実施することができ、行程が有意な遅延を受けている(例えば、区間のうちの1つが成功に失敗する)とき、軽減対策を実施することができる。したがって、監視および軽減対策システム136は、状況認知、助言、調節、および同等物を実施することができる。監視および軽減対策システム136は、デバイス140、150、160、170、および190に送信されるアラートおよび措置をトリガすることができる。例えば、乗車者、サービスプロバイダ、および/または運行人員が、ある輸送計画が修正されたとき、アラートされることができ、更新された計画/一連の措置を提供されることができる。したがって、監視および軽減対策システム136は、航空機、陸上車両、パイロット、および乗車者の動きの付加的制御を有することができる。
【0087】
いくつかの実装では、クラウドサービスシステム102はまた、1つ以上の機械学習されたモデルを記憶する、または含むことができる。例えば、モデルは、サポートベクトルマシン、ニューラルネットワーク(例えば、深層ニューラルネットワーク)、決定木ベースのモデル(例えば、ランダムフォレスト)等の種々の機械学習されたモデル、または他の多層非線形モデルである、または別様にそれを含むことができる。例示的ニューラルネットワークは、フィードフォワードニューラルネットワーク、再帰ニューラルネットワーク(例えば、長短期メモリ再帰ニューラルネットワーク)、畳み込みニューラルネットワーク、または他の形態のニューラルネットワークを含む。
【0088】
いくつかのインスタンスでは、サービスプロバイダコンピューティングデバイス150、160、170は、自律車両と関連付けられることができる。したがって、サービスプロバイダコンピューティングデバイス150、160、170は、クラウドサービスシステム102と自律車両の自律型スタックとの間の通信を提供することができ、これは、自律車両の運動を自律的に制御する。
【0089】
インフラストラクチャおよび運行コンピューティングデバイス190は、例えば、乗車者のセキュリティチェック、手荷物のチェックイン/アウト、再充電/燃料補充、安全上の説明、車両のチェックイン/アウト、および/または同等物を実施するように構成される、デバイスを含む、インフラストラクチャまたは運行人員によって、またはそこで使用される、任意の形態のコンピューティングデバイスであることができる。
【0090】
ネットワーク180は、デバイス間の通信を可能にする、任意のタイプのネットワークまたはネットワークの組み合わせであることができる。いくつかの実施形態では、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、セキュアネットワーク、セルラーネットワーク、メッシュネットワーク、ピアツーピア通信リンクおよび/またはそれらのある組み合わせのうちの1つ以上のものを含むことができ、任意の数の有線または無線リンクを含むことができる。ネットワーク180を経由した通信は、例えば、ネットワークインターフェースを介して、任意のタイプのプロトコル、保護スキーム、エンコーディング、フォーマット、パッケージング等を使用して遂行されることができる。
(例示的固定インフラストラクチャ)
【0091】
図2は、本開示の例示的実施形態による、輸送ノードの例示的セット間の飛行計画の例示的セットの絵図表を描写する。特に、
図2は、例示的都市圏における飛行ベースの輸送と関連付けられる、例示的固定インフラストラクチャの簡略化された例証を提供する。
図2に図示されるように、4つの輸送ノードが存在し、これは、「スカイポート」と称され得る。例えば、第1の輸送ノード202は、都市圏の第1の近傍域内に位置し、第2の輸送ノード204は、第2の近傍域内に位置し、第3の輸送ノード206は、第3の近傍域内に位置し、第4の輸送ノード208は、第4の近傍域内に位置する。輸送ノードの場所および数は、実施例としてのみ提供される。任意の異なる場所における任意の数の輸送ノードが、使用されることができる。
【0092】
飛行便が、ある対の輸送ノード間で利用可能である(例えば、事前に計画され得る)。例えば、飛行経路210が、第1の輸送ノード202と第4の輸送ノード208との間に存在する。同様に、飛行経路212が、第4の輸送ノード208と第3の輸送ノード206との間に存在する。
【0093】
図3は、本開示の例示的実施形態による、例示的輸送ノード300の絵図表を描写する。例示的輸送ノード300は、地点302および304等のいくつかの離陸/到着点を含む。例示的輸送ノード300はまた、駐車場所306および308等のいくつかの車両駐車場所を含む。例えば、燃料補充または再充電インフラストラクチャが、各駐車場所においてアクセス可能であってもよい。
【0094】
輸送ノード300の内外への飛行軌道が、定義される、構成される、割り当てられる、通信される等であってもよい。
図3は、例えば、軌道310および312を含む、いくつかの飛行軌道を図示する。軌道は、固定されることができる、または動的に算出されることができる。軌道は、航空機によって算出されることができる、または中央で算出され、次いで、航空機に割り当てられ、通信されることができる。一実施例として、
図3は、軌道312に従って地点304から離陸する、ヘリコプター314を図示する。
(例示的マルチモード輸送サービス)
【0095】
図4は、本開示の例示的実施形態による、例示的マルチモード輸送サービス行程400の絵図表を描写する。行程400は、ユーザを現在地402から目的地408に輸送するための3つの輸送区間を含む。特に、行程400は、ユーザを現在地402から出発輸送ノード404まで輸送する、第1の陸上ベースの(例えば、車ベースの)輸送区間450と、ユーザを出発輸送ノード404から到着輸送ノード406まで輸送する、第2の飛行ベースの輸送区間452と、ユーザを到着輸送ノード406から目的地408まで輸送する、第3の陸上ベースの(例えば、車ベースの)輸送区間454とを含む。
(例示的方法)
【0096】
図5は、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画するための例示的方法500のフローチャート図を描写する。
【0097】
502では、コンピューティングシステムは、現在地と目的地との間の輸送サービスの要求を受信することができる。
【0098】
504では、コンピューティングシステムは、固定インフラストラクチャを有する、第1の輸送手段と関連付けられる、関連固定輸送ノードを識別することができる。
【0099】
506では、コンピューティングシステムは、第1の輸送手段と関連付けられる、関連固定輸送ノード間の所定の輸送計画のデータベースにアクセスすることができる。
【0100】
508では、コンピューティングシステムは、1つ以上の候補輸送計画をデータベースから選択することができる。
【0101】
510では、コンピューティングシステムは、候補輸送計画に、1つ以上の第2の輸送手段を介した1つ以上の付加的輸送区間と関連付けられる動的情報を付加することができる。
【0102】
512では、コンピューティングシステムは、候補輸送計画から選択された第1の輸送計画を介した輸送と、1つ以上の第2の輸送手段の1つ以上の付加的輸送区間とを含む、少なくとも1つの行程を生成することができる。
【0103】
514では、コンピューティングシステムは、ユーザが行程の履行を要求したかどうかを決定することができる。ユーザが行程の履行を要求したことが決定される場合、方法500は、
図6のブロック602に進むことができる。しかしながら、ユーザが行程の履行を要求しなかったことが決定される場合、方法500は、516に進むことができる。
【0104】
514では、コンピューティングシステムは、ユーザが要求の1つ以上の変数を修正したかどうかを決定することができる。ユーザが要求の1つ以上の変数を修正したことが決定される場合、方法500は、ブロック504に戻り、行程構造プロセスを再び開始することができる。しかしながら、ユーザが要求の1つ以上の変数を修正しなかったことが決定される場合、方法500は、ブロック512に戻り、ユーザへの提示のための代替行程を選択することができる。
【0105】
図6A-Bは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を履行するための例示的方法600のフローチャート図を描写する。方法600のブロックは、解説の便宜上、例示的シーケンシャル順序で示されるが、いくつかの実装では、種々のブロックは、順序外で、および/または並行して、実施されることができる。例えば、ブロック606、608、628、および630は、方法600の種々の他のブロックと別個に、および/または並行して、実施されることができる。
【0106】
最初に、
図6Aを参照すると、602では、コンピューティングシステムは、ユーザを第1の輸送手段の第1の輸送計画のための乗客名簿に追加することができる。
【0107】
604では、コンピューティングシステムは、第1の輸送計画に先立って、初期輸送区間が存在するかどうかを決定することができる。初期輸送区間が存在しないことが決定される場合、方法600は、ブロック616に進むことができる。しかしながら、初期輸送区間が存在することが決定される場合、方法600は、606に進むことができる。
【0108】
606では、コンピューティングシステムは、第2の輸送手段の初期輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づいて、初期輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を決定することができる。
【0109】
608では、コンピューティングシステムは、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせ、第2の輸送手段を介して、初期輸送区間を履行することができる。
【0110】
610では、コンピューティングシステムは、初期輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0111】
612では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法600は、ブロック614に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0112】
しかしながら、612において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法600は、616に進むことができる。616では、コンピューティングシステムは、第1の輸送計画の履行を可能にすることができる。ブロック616後、方法600は、
図6Bのブロック618に進む。
【0113】
ここで
図6Bを参照すると、618では、コンピューティングシステムは、第1の輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0114】
620では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法600は、ブロック622に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0115】
しかしながら、620において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法600は、624に進むことができる。
【0116】
624では、コンピューティングシステムは、付加的輸送区間が行程内に存在するかどうかを決定することができる。付加的輸送区間が存在しないことが決定される場合、方法600は、ブロック626に進むことができる。626では、コンピューティングシステムは、財務上の取引を実施する、領収証を送信する、フィードバックを輸送サービス参加者から取得する等のサービス完了アクティビティを実施することができる。
【0117】
しかしながら、324において、付加的輸送区間が存在することが決定される場合、方法600は、628に進むことができる。
【0118】
628では、コンピューティングシステムは、第2の輸送手段の付加的輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づいて、付加的輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を決定することができる。
【0119】
630では、コンピューティングシステムは、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせ、第2の輸送手段を介して、付加的輸送区間を履行することができる。
【0120】
632では、コンピューティングシステムは、付加的輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0121】
634では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法600は、ブロック636に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0122】
しかしながら、634において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法600は、624に戻り、再び、付加的輸送区間が行程内に存在するかどうかを査定することができる。
【0123】
図7A-Cは、本開示の例示的実施形態による、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するための例示的方法700のフローチャート図を描写する。方法700のブロックは、解説の便宜上、例示的シーケンシャル順序で示されるが、いくつかの実装では、種々のブロックは、順序外で、および/または並行して、実施されることができる。例えば、ブロック710、712、716、718、738、および740は、方法700の種々の他のブロックと別個に、および/または並行して、実施されることができる。
【0124】
最初に、
図7Aを参照すると、702では、コンピューティングシステムは、現在地と目的地との間の輸送サービスの要求を受信することができる。
【0125】
704では、コンピューティングシステムは、複数の輸送手段に従った複数の輸送区間を含む、代案行程を生成することができる。
【0126】
706では、コンピューティングシステムは、ユーザが行程の履行を要求したかどうかを決定することができる。ユーザが行程の履行を要求したことが決定される場合、方法700は、ブロック708に進むことができる。しかしながら、ユーザが行程の履行を要求しなかったことが決定される場合、方法700は、704に戻り、ユーザのための代替代案行程生成することができる。
【0127】
708では、コンピューティングシステムは、最も供給が制約されている輸送手段と関連付けられる、第1の輸送区間を識別することができる。
【0128】
710では、コンピューティングシステムは、その輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づいて、最も供給が制約されている輸送手段と関連付けられる輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を決定することができる。
【0129】
712では、コンピューティングシステムは、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせ、最も供給が制約されている輸送手段を介して、輸送区間を履行することができる。
【0130】
714では、コンピューティングシステムは、第1の輸送区間に先立って、初期輸送区間が存在するかどうかを決定することができる。初期輸送区間が存在しないことが決定される場合、方法700は、
図7Bのブロック726に進むことができる。しかしながら、初期輸送区間が存在することが決定される場合、方法700は、
図7Bのブロック716に進むことができる。
【0131】
ここで
図7Bを参照すると、716では、コンピューティングシステムは、第2の輸送手段の初期輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づいて、さらに、第1の輸送区間のためのマッチングされたサービスプロバイダ(例えば、第1の輸送区間のためのマッチングされたサービスプロバイダによって提供される出発時間において予期される分散)に基づいて、初期輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を決定することができる。
【0132】
718では、コンピューティングシステムは、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせ、第2の輸送手段を介して、初期輸送区間を履行することができる。
【0133】
720では、コンピューティングシステムは、初期輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0134】
722では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法700は、ブロック724に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0135】
しかしながら、722において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法700は、726に進むことができる。726では、コンピューティングシステムは、第1の輸送計画の履行を可能にすることができる。ブロック726後、方法700は、
図7Cのブロック728に進む。
【0136】
ここで
図7Cを参照すると、728では、コンピューティングシステムは、第1の輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0137】
730では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法700は、ブロック732に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0138】
しかしながら、730において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法700は、734に進むことができる。
【0139】
734では、コンピューティングシステムは、付加的輸送区間が行程内に存在するかどうかを決定することができる。付加的輸送区間が存在しないことが決定される場合、方法700は、ブロック736に進むことができる。736では、コンピューティングシステムは、財務上の取引を実施する、領収証を送信する、フィードバックを輸送サービス参加者から取得する等のサービス完了アクティビティを実施することができる。
【0140】
しかしながら、734において、付加的輸送区間が存在することが決定される場合、方法700は、738に進むことができる。
【0141】
738では、コンピューティングシステムは、第2の輸送手段の付加的輸送区間と関連付けられる、履歴および/またはリアルタイムデータに基づいて、付加的輸送区間のための適切なマッチングプロセス開始時間を決定することができる。
【0142】
740では、コンピューティングシステムは、ユーザとサービスプロバイダをマッチングさせ、第2の輸送手段を介して、付加的輸送区間を履行することができる。
【0143】
742では、コンピューティングシステムは、付加的輸送区間の完了の成功確率を監視することができる。
【0144】
744では、コンピューティングシステムは、成功確率が閾値を下回るかどうかを決定することができる。成功確率が閾値を下回ったことが決定される場合、方法700は、ブロック746に進むことができ、コンピューティングシステムは、軽減対策プロセスを実施することができる。
【0145】
しかしながら、744において、初期輸送区間の成功確率が閾値を下回らなかったことが決定される場合、方法700は、734に戻り、再び、付加的輸送区間が行程内に存在するかどうかを査定することができる。
(付加的開示)
【0146】
コンピュータベースのシステムの使用は、コンポーネント間および中のタスクおよび機能性の多様な種々の可能性として考えられる構成、組み合わせ、および分割を可能にする。コンピュータ実装動作は、単一コンポーネント上で、または複数のコンポーネントを横断して実施されることができる。コンピュータ実装タスクおよび/または動作は、順次、または並行して、実施されることができる。データおよび命令は、単一メモリデバイス内に、または複数のメモリデバイスを横断して、記憶されることができる。
【0147】
本主題は、その種々の具体的例示的実施形態に関して詳細に説明されたが、各実施例は、本開示の限定ではなく、解説として提供される。当業者は、前述の理解の達成に応じて、そのような実施形態の改変、変形例、および均等物を容易に生産することができる。故に、本開示は、当業者に容易に明白となるであろう、本主題へのそのような修正、変形例、および/または追加の含有を除外しない。例えば、一実施形態の一部として図示または説明される特徴は、別の実施形態と併用され、なおもさらなる実施形態をことができる。したがって、本開示は、そのような改変、変形例、および均等物を網羅することが意図される。
【0148】
特に、
図5、6A-B、および7A-Cはそれぞれ、例証および議論の目的のために、特定の順序で実施される、ステップを描写するが、本開示の方法は、特に、図示される順序または配列に限定されない。方法5、6A-B、および7A-Cの種々のステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の方法において、省略される、再配列される、組み合わせられる、および/または適合されることができる。
【0149】
本開示の別の例示的側面は、マルチモード輸送サービス行程を計画および履行するためのコンピュータ実装方法を対象とする。本方法は、1つ以上のコンピューティングデバイスを備える、コンピューティングシステムによって、複数の異なる輸送手段を介した輸送を含む、複数の輸送区間を含む行程である、現在地から目的地までの輸送を説明する、ユーザのための終点間行程を説明する、データを取得するステップと、コンピューティングシステムによって、行程の各輸送区間に沿ったユーザの進行度を監視するステップと、コンピューティングシステムによって、行程の輸送区間のうちの1つの失敗を検出するステップと、コンピューティングシステムによって、軽減対策プロセスを実施し、行程の輸送区間のうちの1つの失敗を軽減させるステップとを含む。
【0150】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムによって、軽減対策プロセスを実施するステップは、コンピューティングシステムによって、軽減対策ユーザインターフェースを人間の軽減対策人員に提供させるステップを含み、軽減対策ユーザインターフェースは、人間の軽減対策人員が、行程の1つ以上の側面を修正することを可能にする。
【0151】
いくつかの実装では、軽減対策ユーザインターフェースは、人間の軽減対策人員が、行程の輸送区間のうちの1つと関連付けられる、所定の輸送計画を遅延させることを可能にすること、および/または人間の軽減対策人員に、軽減対策ユーザインターフェース内で人間の軽減対策人員に利用可能な1つ以上の潜在的措置の1つ以上の影響を説明する、インジケータを提供することの一方または両方を行う。
【0152】
いくつかの実装では、少なくとも1つの潜在的措置に関して、軽減対策ユーザインターフェース内のインジケータは、潜在的措置の結果として影響されるであろうユーザの数、潜在的措置の結果としてその到着時間を逸失するであろうユーザの数、潜在的措置の結果として全てのユーザの輸送サービスに追加されるであろう総分数を説明する。
【0153】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムによって、軽減対策プロセスを実施するステップは、コンピューティングシステムによって、ユーザのための1つ以上の非常事態対応用行程を自動的に生成するステップと、コンピューティングシステムによって、ユーザのための非常事態対応用行程のうちの1つを選択するステップと、コンピューティングシステムによって、少なくともユーザデバイスと通信し、行程を選択された非常事態対応用行程に更新するステップとを含む。
【0154】
いくつかの実装では、コンピューティングシステムによって、ユーザのための非常事態対応用行程のうちの1つを選択するステップは、コンピューティングシステムによって、少なくとも部分的に、各非常事態対応用行程の選択の結果として影響されるであろうユーザの数、各非常事態対応用行程の選択の結果としてその到着時間を逸失するであろうユーザの数、および/または各非常事態対応用行程の選択の結果として全てのユーザの輸送サービスに追加されるであろう総分数に基づいて、非常事態対応用行程をランク付けするステップを含む。