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特許7417821クラウドファンディングシステム、情報処理方法およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】クラウドファンディングシステム、情報処理方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20240112BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20240112BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240112BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q30/02
G06Q50/10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022197725
(22)【出願日】2022-12-12
(62)【分割の表示】P 2018239016の分割
【原出願日】2018-12-21
(65)【公開番号】P2023017083
(43)【公開日】2023-02-02
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185971
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 玲子
(72)【発明者】
【氏名】福田 智史
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】半田拓 , 倉橋節也,エージェントベースシミュレーションによるクラウドファンディング市場のプロモーション戦略分析,ビジネス・インフォマティクス研究会 第8回研究会 [online],日本,人工知能学会,2018年01月20日,Internet<URL:http://sig-bi.jp/doc/8th_SIG-BI_2018/8th_SIG-BI_2018_paper_9.pdf>
【文献】吉倉英代,中小企業も利用できる 「クラウドファンディング」とはどんなものか?(前編),企業実務,株式会社日本実業出版社,2014年04月25日,第53巻, 第6号,第26-29ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムであって、
一又は複数のコンピュータプロセッサを備え、
前記一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、
前記ユーザの信用スコアを算出し、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させ、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付け、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定し、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶し、
計算された信用スコアが第一の所定値以上の場合に、対象となる支援コースの支援額を減額させ、
計算された信用スコアが第二の所定値超え第一の所定値未満の場合に、対象となる支援コースの支援額を変動させない、クラウドファンディングシステム。
【請求項2】
前記一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、
計算された信用スコアが第二の所定値以下の場合に、対象となる支援コースの支援額を増額させることを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項3】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの信用値に基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項4】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの他のプロジェクトへの支援実績に基づいて行われることを特徴とする請求項2に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項5】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの影響値に基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項6】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザのフォロワー数に基づいて行われることを特徴とする請求項5に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項7】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内の内部SNSにおける前記ユーザのフォロワー数に基づいて行われることを特徴とする請求項6に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項8】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの他のプロジェクトに対する応援実績に基づいて行われることを特徴とする請求項5に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項9】
前記応援実績は、前記ユーザの前記クラウドファンディングシステム外への発信実績を含むことを特徴とする請求項8に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項10】
前記応援実績は、前記ユーザの前記クラウドファンディングシステム外の外部SNSへの発信実績を含むことを特徴とする請求項9に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項11】
前記発信実績は、外部SNSへの他のプロジェクトに関する投稿数を含むことを特徴とする請求項10に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項12】
前記信用スコアの算出は、前記クラウドファンディングシステムにより実現される内部SNSにおける前記ユーザの影響値、および、外部SNSにおける前記ユーザの影響値に基づいて行われ、
前記信用スコアの算出に関し、前記外部SNSにおける前記ユーザの影響値は、前記内部SNSにおける前記ユーザの影響値よりも低く評価されることを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項13】
前記内部SNSにおける前記ユーザの影響値は、当該内部SNSにおける前記ユーザのフォロワー数に基づいて行われることを特徴とする請求項12に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項14】
前記外部SNSにおける前記ユーザの影響値は、当該外部SNSへの発信実績を含むことを特徴とする請求項12に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項15】
前記発信実績は、前記外部SNSへの他のプロジェクトに関する投稿数を含むことを特徴とする請求項14に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項16】
前記参加支援コースの決定は、
変動後の支援額が0を超える場合には、前記ユーザによる決済処理の完了に応じて行われ、
変動後の支援額が0の場合には、前記ユーザによる確定処理の完了に応じて前記参加支援コースを決定することを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項17】
前記ユーザの信用値は、少なくとも前記ユーザの会員継続期間および/または退会歴の有無に基づいて評価されるものであることを特徴とする請求項3に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項18】
前記会員継続期間に基づいて評価される信用値は、さらに、前記ユーザの会員ランクに基づいて評価されるものであることを特徴とする請求項17に記載のクラウドファンディングシステム。
【請求項19】
ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うための情報処理方法であって、
一又は複数のコンピュータプロセッサに、
前記ユーザの信用スコアを算出するステップと、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させるステップと、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付けるステップと、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定するステップと、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶するステップと
を実行させ、
前記変動させるステップでは、計算された信用スコアが第一の所定値以上の場合に、対象となる支援コースの支援額を減額させ、計算された信用スコアが第二の所定値超え第一の所定値未満の場合に、対象となる支援コースの支援額を変動させない情報処理方法。
【請求項20】
ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うためのコンピュータプログラムであって、
一又は複数のコンピュータプロセッサに、
前記ユーザの信用スコアを算出する算出機能と、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる変動機能と、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける受付機能と、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定する決定機能と、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する記憶機能と
を実現させ、
前記変動機能は、計算された信用スコアが第一の所定値以上の場合に、対象となる支援コースの支援額を減額させ、計算された信用スコアが第二の所定値超え第一の所定値未満の場合に、対象となる支援コースの支援額を変動させないコンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラウドファンディングシステム、情報処理方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年普及が盛んなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)において、世間に与える影響力が大きい行動を行う人はインフルエンサと呼ばれる。
【0003】
このようなインフルエンサの影響力は、企業等が広告活動を行う際に非常に価値のあるものである。
【0004】
そのため、企業等は、広告活動の協力を得るために、例えばスコアリングされた特定のSNSにおけるインフルエンサの影響力スコアを用いて(特許文献1等)、当該インフルエンサに対して広告を依頼する場合がある。
【0005】
また、近年では、インフルエンサの影響力に基づいてサービスの割引などの優遇を与える企業も増えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2014-29726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、記事の投稿に対するイイネなどのリアクションや投稿者に対するフォローの自動化ツールなどが存在する現在の状況下において、単に外部SNSのフォロワー数などを指標とする影響力は信用の保証がなされていないという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した従来技術の問題の少なくとも一部を解決又は緩和する技術的な改善を提供することを目的とする。具体的には、本発明は、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のクラウドファンディングシステムは、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムであって、一又は複数のコンピュータプロセッサを備え、一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、ユーザの信用スコアを算出し、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させ、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付け、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定し、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶することを特徴とする。
【0010】
信用スコアの算出は、信用スコアを、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの信用値に基づいて行われることができる。
【0011】
信用スコアの算出は、信用スコアを、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの他のプロジェクトへの支援実績に基づいて行われることができる。
【0012】
信用スコアの算出は、信用スコアを、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの影響値に基づいて行われることができる。
【0013】
信用スコアの算出は、信用スコアを、クラウドファンディングシステム内におけるユーザのフォロワー数に基づいて行われることができる。
【0014】
信用スコアの算出は、信用スコアを、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの他のプロジェクトに対する応援実績に基づいて行われることができる。
【0015】
応援実績は、ユーザのクラウドファンディングシステム外への発信実績を含むことができる。
【0016】
発信実績は、外部サービスへの他のプロジェクトに関する投稿数を含むことができる。
【0017】
参加支援コースの決定は、変動後の支援額が0を超える場合には、ユーザによる決済処理の完了に応じて行われ、変動後の支援額が0の場合には、ユーザによる確定処理の完了に応じて参加支援コースを決定することができる。
【0018】
本発明の情報処理方法は、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うための情報処理方法であって、一又は複数のコンピュータプロセッサに、ユーザの信用スコアを算出するステップと、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させるステップと、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付けるステップと、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定するステップと、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶するステップとを実行させることを特徴とする。
【0019】
本発明のコンピュータプログラムは、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うためのコンピュータプログラムであって、一又は複数のコンピュータプロセッサに、ユーザの信用スコアを算出する機能と、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる機能と、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける機能と、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定する機能、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する機能とを実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムにより実現される表示画面の一例を示した図である。
図2】本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムにより実現される表示画面の一例を示した図である。
図3】本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムの支援額変動のイメージを示す概念図である。
図4】本発明に係るクラウドファンディングシステムのサーバ装置とクライアント装置とのネットワーク構成を示すネットワーク構成図である。
図5】変動テーブルの一例を示したデータ構成図である。
図6】支援者テーブルの一例を示したデータ構成図である。
図7】本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムの影響値のイメージを示す概念図である。
図8】(a)は本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムに係る情報処理装置の基本構成を示した構成図であり、(b)はコンピュータプログラムの回路構成を示した回路構成図である。
図9】本発明の実施形態に係る情報処理方法のフローを示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のクラウドファンディングシステムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
本発明の実施形態において、クラウドファンディングは、資金提供者からウェブ上の決済機能等を利用して提供された比較的少額の資金を資金調達者に提供する仕組みを意味するものとする。このクラウドファンディングは、資金提供者が受ける見返り(リターン)の有無及びその種類に応じて、「寄付型」「投資型」「購入型」の3類型に分類することができるものとする。
【0024】
「寄付型」のクラウドファンディングは、資金提供者にリターンを与える仕組みを備えないものとする。「投資型」のクラウドファンディングは、資金調達者が作成した作品等から得られる収益の一部をリターンとして資金提供者に対して支払うものとする。「購入型」のクラウドファンディングは、資金調達者が資金提供者に対して金銭以外のリターンを与える点で他の類型と区別される。この金銭以外のリターンには、物品などの有形物の他、サービス、電子的なアイテムなどの無形物などが含まれる。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムにより実現されるクラウドファンディングサイトに表示されるプロジェクトページの表示画面の一例を示したものである。図1に示される例では、資金調達者となる起案者(クリエータ)がゲームを制作する費用を調達することを目的としたプロジェクトページの一部を示したものである。
【0026】
図1に示されるように、表示画面1には、プロジェクトの概要2、プロジェクトに関する画像3、起案者(クリエータ)名4、支援総額5、目標金額6、支援者数7、残り日数8、達成率9、支援ボタン10、プロジェクトの詳細な説明11などを表示することができる。また、図1の画像3の下方に示されるように、本プロジェクトを内部または外部のSNSに投稿等できるボタンなどが表示されてもよい。
【0027】
また、このプロジェクトは「購入型」の案件であるため、複数のリターンが設定される。図2(a)~(c)は、資金提供を検討するユーザに対し、複数の支援額を表示していずれの支援額により支援を行うかを選択させる表示画面の一例を示したものである。この支援額の表示には、支援額に応じたリターンの内容も併せて表示される。
【0028】
図2(a)に示される例では、支援額が5,000円である場合のリターンとして、制作されたゲーム、クリエータによるお礼の手紙、および、サイン入りポストカードが設定されている。また、図2(b)に示される例では、支援額が10,000円である場合のリターンとして、制作されたゲーム、クリエータによるお礼の手紙、および、サイン入りポストカードに加え、ゲーム内カード(レア)が設定されている。同様に、図2(c)に示される例では、支援額30,000円である場合のリターンとして、制作されたゲーム、クリエータによるお礼の手紙、サイン入りポストカード、および、ゲーム内カード(Sレア)に加え、ゲームのクレジットへの名前の掲載が設定されている。
【0029】
なお、リターンとしてのゲームは、記録媒体に記憶されたゲームを提供することのみならず、所定の端末でゲームのプレイを実現するためのコンピュータプログラムを提供することも含まれる。この場合、このコンピュータプログラムはネットワークを介してユーザが無料でダウンロード可能に提供されるものとすることができる。また、ゲーム内カードとは、ゲーム内で利用可能なカードであって、キャラクタのイラスト等が描かれたものとすることができる。このカードには、レアリティが付与されているものとすることができ、NR(ノーマル)、R(レア)、SR(Sレア)の順に希少度が高くなるものとすることができるが、レアリティの種類や数はこれらに特に限定されるものではない。また、ゲームのクレジットへの名前の掲載とは、ゲームのエンドロール等に資金提供者として氏名等を掲載することを意味するものとする。
【0030】
このプロジェクトに対して資金提供を検討するユーザは、図2(a)~(c)のように提示された複数のリターンの中から自分が欲しいと思うリターンが設定された支援額に対応するボタンを選択することで、クリエータに対して資金提供を行うことができる。これに対し、クリエータは、資金提供を行ってくれたユーザに対して、支援額に応じて設定されたリターンを提供する。
【0031】
以上が本発明の実施形態に係るクラウドファンディングシステムの前提となるクラウドファンディングの流れの一例である。
【0032】
そして、本発明の実施形態におけるクラウドファンディングシステムは、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムである。
【0033】
上記クラウドファンディングシステム100は、図3に示すように、1以上のクライアント装置200およびサーバ装置300で構成されることができる。これらクライアント装置200およびサーバ装置300は、所定のネットワークを介して接続されることができる。
【0034】
クライアント装置200は、スマートフォンなどの情報処理装置である。クライアント装置は、スマートフォン以外に、携帯電話機、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、電子書籍リーダー、ウェアラブルコンピュータ、ゲーム用コンソール、およびこれら以外の各種情報処理装置であってもよい。クライアント装置の各々は、コンピュータプロセッサ、メモリ、通信I/F、ディスプレイおよび各種情報を記憶するストレージを備えることができる。
【0035】
サーバ装置300は、コンピュータプロセッサ、通信I/Fおよびストレージを備えることができる。
【0036】
コンピュータプロセッサは、ストレージ又はそれ以外のストレージからオペレーティングシステムや様々な機能を実現する様々なプログラムをメモリにロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する演算装置である。コンピュータプロセッサは、例えば、CPU、MPU、DSP、GPU、これら以外の各種演算装置、又はこれらの組み合わせである。コンピュータプロセッサは、ASIC、PLD、FPGA、MCU等の集積回路により実現されてもよい。コンピュータプロセッサは複数の物理的に別体のコンピュータプロセッサの集合であってもよい。本明細書において、コンピュータプロセッサによって実行されるとして説明されるプログラム又は当該プログラムに含まれる命令は、単一のコンピュータプロセッサで実行されてもよいし、複数のコンピュータプロセッサにより分散して実行されてもよい。また、コンピュータプロセッサによって実行されるプログラム又は当該プログラムに含まれる命令は、複数の仮想コンピュータプロセッサにより実行されてもよい。
【0037】
通信I/Fは、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装される。サーバ装置300は、通信I/Fを介して、他の装置とデータを送受信することができる。
【0038】
ストレージは、コンピュータプロセッサによりアクセスされる記憶装置である。ストレージは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、又はデータを記憶可能な以外の各種記憶装置である。ストレージには、様々なプログラムが記憶され得る。ストレージに記憶され得るプログラムおよび各種データの少なくとも一部は、サーバ装置とは物理的に別体のストレージ(例えば、ストレージ)に格納されてもよい。
【0039】
そして、クラウドファンディングシステム100が備える一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、ユーザの信用スコアを算出する。
【0040】
ここでいうユーザは、本発明により実現されるクラウドファンディングシステム100により実現されるクラウドファンディングサイトにユーザ登録された会員である。クラウドファンディングシステム100において、かかるユーザは、そのユーザID、氏名、属性および過去の支援履歴等などが互いに対応付けられてストレージに記憶されているものとすることができる。
【0041】
ユーザの信用スコアは、本発明のクラウドファンディングシステム100により実現されるクラウドファンディングサイト内におけるユーザの信用度を算出したものとすることができる。すなわち、本発明のクラウドファンディングシステム100により実現されるクラウドファンディングサイトとは異なる外部のSNS等におけるユーザの信用度のみによって算出されるものではない。
【0042】
ユーザの信用スコアは、例えば信用値および影響値に基づいて算出されることができるが、これらの具体的な算出方法については後述する。
【0043】
そして、一又は複数のコンピュータプロセッサは、図4にそのイメージが示されるように、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる。
【0044】
対象となる支援コースは、全ての支援コースとすることもできるし、起案者が指定した支援コースのみを対象となる支援コースとすることもできる。
【0045】
支援額の変動には、予め定められた基準となる支援額からの割引または全額免除などが含まれるが、場合に応じて支援額の増額を含んでもよい。例えば、信用スコアが所定の値を上回る場合には支援額を減額し、信用スコアが所定の値を下回る場合には支援額を増額するものとしてもよい。なお、支援額を増減させない信用スコアの値の範囲があってもよい。
【0046】
支援額の変動の値は信用スコアと対応付けられ、変動テーブルとしてストレージに記憶されることができる。図5は一例として基準となる支援額が10,000円の支援コースに対応する変動テーブルの一例を示したものである。なお、図5では変動の値として金額が対応付けられる例が記載されているが、基準となる支援額からの割引率(例えば10%引きなど)が対応付けられてもよい。
【0047】
さらに、一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける。
【0048】
このとき、ユーザのクライアント装置200には、複数のプロジェクトにおける対象となる支援コースのみが一覧として表示されてもよいし、一のプロジェクトの対象となる支援コースおよび対象とならない支援コースが区別可能に一緒に一覧として表示されてもよい。
【0049】
また、一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定する。
【0050】
かかる決定の前に、ユーザのクライアント装置200には、決定を確定するための確認画面が表示されてもよい。そしてユーザによる確定操作が行われたことをもって、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定してもよい。
【0051】
そして、一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する。
【0052】
例えば、変動された支援額の支援コースに参加したユーザは、変動されない支援額の支援コースに参加した他のユーザと区別可能に参加支援コースに対応付けられ、支援者テーブルとしてストレージに記憶されることができる。図6は一例として基準となる支援額が10,000円の支援コースに対応する支援者テーブルの一例を示したものである。
【0053】
そして、ユーザは、参加支援コースの支援者として対応付けられることにより、参加支援コースに対応するリターンを受ける権利を得るものとすることができる。
【0054】
以上の構成によれば、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することができる。
【0055】
さらに、ユーザは、自身の信用度を高めることで支援コースの割引等が適用されることから、信用度を高める行為を行うモチベーションが上がる。また、起案者側は、信用度のあるユーザを自身のプロジェクトに支援者として参加させることで、そのユーザが有するポジティブな影響力・拡散力を利用することができる。例えば、新製品をリターンとして設定する参加コースに信用度の高いユーザを無料で参加させることで、ユーザに新製品のモニタになってもらい、その製品の良さを拡散してもらうなどすることができる。
【0056】
信用スコアの算出は、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの信用値に基づいて行われることができる。
【0057】
信用値は、ユーザのクラウドファンディングサイトにおける会員継続期間、退会歴の有無および/または支援実績に基づいて評価される値とすることができる。
【0058】
例えば、会員継続期間が所定月以上である場合に、会員継続期間が所定月未満である場合と比較して信用値が高く評価されるものとする。
【0059】
本発明のクラウドファンディングシステムにより実現されるクラウドファンディングサイトにおいて、会員のランクは複数設けることが可能である。ランクの例としては、無料会員、有料会員、VIP会員などである。
【0060】
無料会員は月額の会員費の支払いを要さない会員ランクであり、クラウドファンディングサイトにおける機能の一部が制限された会員ランクである。かかる会員ランクは、有料会員やVIP会員などと比較して、会員継続期間に対する信用値が低く評価されるものとすることができる。
【0061】
有料会員は月額の会員費の支払いを要する会員ランクであり、クラウドファンディングサイトにおける機能の制限が会員費の段階に応じて少なくなる会員ランクである。かかる会員ランクは、無料会員と比較して、会員継続期間に対する信用値が高く評価されるものとすることができる。なお、月額の会員費自体が複数のランクに分けられている場合には、金額の高い月額の会員費を支払っている会員ランクの会員継続期間に対する信用値が最も高く評価されるものとする。
【0062】
VIP会員は、月額の会員費の支払いの要否に関わらず、特定の条件を満たしたユーザが加入可能な会員ランクである。かかる会員ランクは、無料会員や有料会員などと比較して、会員継続期間に対する信用値が高く評価されるものとすることができる。
【0063】
また、会員の退会歴がある場合には、信用値が低く評価されるものとすることができる。
【0064】
支援実績は、ストレージに記憶された過去の支援履歴から判断されるクラウドファンディングシステム内におけるユーザの他のプロジェクトへの支援実績とすることができる。一例として、過去の支援総額が多いほど、信用値が高く評価されるものとすることができる。また、一例として、過去の支援回数が多いほど、信用値が高く評価されるものとすることができる。
【0065】
また、信用スコアの算出は、クラウドファンディングシステム内におけるユーザの影響値に基づいて行われることができる。
【0066】
影響値は、クラウドファンディングシステム内におけるユーザのフォロワー数、ユーザが他のユーザを本システムに招待した招待数、招待した他のユーザの新規会員登録数、および、他のプロジェクトに対する応援実績に基づいて評価される値とすることができる。
【0067】
すなわち、影響値は、本発明のクラウドファンディングシステムにより実現される専用のSNS機能における影響力を評価した値である。この専用のSNSは、外部のジャンル不定の汎用的なSNSとは区別されるものであり、本発明に係るクラウドファンディングサイトにおいて取り扱われるジャンル(例えばエンターテインメントジャンル)に特化した専用のSNSとする。
【0068】
かかるSNS機能において、会員であるユーザ同士は互いにフォローされること(特定の関係であると関連付けられること)が可能である。上記のフォロワー数は、ユーザをフォローしている他のユーザの数とすることができる。
【0069】
図7は、本発明のクラウドファンディングシステムにより実現される専用のSNS機能のイメージを示したものであり、例えば、ユーザは、支援するプロジェクトに関する記事を投稿し、自身のフォロワーに対して支援を促すことで当該プロジェクトを応援するができる。なお、ユーザのプロフィールページでは、当該ユーザの氏名、投稿数、フォロワー数に加え、年齢、居住地、趣味や職業などの属性も確認することができる。
【0070】
招待数は、非会員であるユーザを会員登録させた数とすることができる。なお、登録された会員のランクが有料会員である場合には、無料会員と比較して招待数に重みづけを行うなどの優遇した評価を行うこともできる。この招待数は、入会時にユーザを特定可能な招待コードを入力させることによりカウントすることができる。
【0071】
そして、他のプロジェクトに対する応援実績は、ユーザのクラウドファンディングシステム外への発信実績を含むことができる。具体的には、発信実績は、外部サービスへの他のプロジェクトに関する投稿数を含むことができる。外部サービスとは外部のSNSなどとすることができる。ただし、この発信実績は、内部SNSに基づく影響値に対して評価の度合いは低いものとする。
【0072】
また、ユーザがクリエータ(企業)アカウントとして認証されている場合に、認証されていない場合と比較して信用度が高く評価されてもよい。
【0073】
以上の構成によれば、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することができる。
【0074】
具体的には、従来のクラウドファンディングシステムにおいては、「誰が、誰の、どんなプロジェクトに、いつ、いくら支援した」という情報しか把握できなかったが、あるユーザが、クラウドファンディングサイト内においてどの程度他人に影響力があるか、または実際にどのくらい影響を及ぼしたかデータとして蓄積することで正確にスコアリングすることができるようになる。これは、従来の外部のノンジャンルの汎用的なSNSのデータをもとにしたスコアリングよりもはるかに精度が高い。
【0075】
なお、参加支援コースの決定は、変動後の支援額が0を超える場合には、ユーザによる決済処理の完了に応じて行われ、変動後の支援額が0の場合には、ユーザによる確定処理の完了に応じて参加支援コースを決定することができる。
【0076】
変動後の支援額が0を超える場合、すなわち、支援額の全額が割り引かれない場合には、決済処理が行われ、決済処理の完了に応じて参加支援コースが決定される。かかる決済処理については既知の技術を用いることができる。また、変動後の支援額が0の場合、すなわち、支援額の全額が割り引かれる場合には、決済処理は不要であることから、ユーザによる確定処理の完了に応じて参加支援コースが決定される。
【0077】
また、変動後の支援額は、減額の場合には減額されたことが認識可能に表示されることができる。一方で、支援額が変動しない場合および変動後が増額の場合には、支援額が変動したことが認識されないようにしてもよいし、基準となる支援額となるための条件などが表示されるものとしてもよい。
【0078】
また、ユーザのクライアント装置200に対し、支援額が減額される対象コースがあることを通知してもよい。かかる通知は、外部サービスであるメールもしくは本発明のクライドファンディングシステムにより実現されるクラウドファンディングサイトのトップ画面等で行われることができる。また、通知を選択することにより該当の支援コースのページへ誘導される構成としてもよい。
【0079】
続いて、本発明のコンピュータプログラムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0080】
本発明のコンピュータプログラムは、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うためのコンピュータプログラムであって、一又は複数のコンピュータプロセッサに、算出機能、変動機能、受付機能、決定機能および記憶機能を実現させる。なお、図8(a)は本発明のコンピュータプロセッサの例であり、算出部110、変動部120、受付部130、決定部140および記憶部150を備える。
【0081】
算出機能は、ユーザの信用スコアを算出する。この算出機能は、図8(b)に示す算出回路1110により実現されることができる。算出回路は、上述した算出部110により実現されることができる。
【0082】
変動機能は、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる。この変動機能は、図8(b)に示す変動回路1120により実現されることができる。変動回路は、上述した変動部120により実現されることができる。
【0083】
受付機能は、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける。この受付機能は、図8(b)に示す受付回路1130により実現されることができる。受付回路は、上述した受付部130により実現されることができる。
【0084】
決定機能は、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定する。この決定機能は、図8(b)に示す決定回路1140により実現されることができる。決定回路は、上述した決定部140により実現されることができる。
【0085】
記憶機能は、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する。この記憶機能は、図8(b)に示す記憶回路1150により実現されることができる。記憶回路は、上述した記憶部150により実現されることができる。
【0086】
以上の構成によれば、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することができる。
【0087】
最後に、本発明の情報処理方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図9は、本発明の情報処理方法のフローの一例を示したものである。
【0088】
図9に示すように、本発明の情報処理方法は、ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うための情報処理方法であって、一又は複数のコンピュータプロセッサに、以下のステップS110~を実行させる。
【0089】
ステップS110では、ユーザの信用スコアを算出する。ユーザの信用スコアの算出方法については上述した通りである。ステップS110は、算出部110により実行されることができる。算出部110の詳細については上述したとおりである。
【0090】
ステップS120では、計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる。ステップS120は、変動部120により実行されることができる。変動部120の詳細については上述したとおりである。
【0091】
ステップS130では、ユーザによる対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける。ステップS130は、受付部130により実行されることができる。受付部130の詳細については上述したとおりである。
【0092】
ステップS140では、選択された支援コースを、ユーザが参加する参加支援コースに決定する。ステップS140は、決定部140により実行されることができる。決定部140の詳細については上述したとおりである。
【0093】
ステップS150では、ユーザを、参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する。ステップS150は、記憶部150により実行されることができる。記憶部150の詳細については上述したとおりである。
【0094】
以上の構成によれば、ユーザの信用度を適切に計算し、信用の保証された影響力を指標として用いることが可能なサービスを提供することができる。
【0095】
また、上述した実施形態に係るサーバ装置又は端末装置として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置又は端末装置の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0097】
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウェア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウェア手段を構築し、このソフトウェア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。
[付記事項] 以下に、本願の原出願の出願時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムであって、
一又は複数のコンピュータプロセッサを備え、
前記一又は複数のコンピュータプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な命令を実行することにより、
前記ユーザの信用スコアを算出し、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させ、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付け、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定し、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する、クラウドファンディングシステム。
[2]前記信用スコアの算出は、前記信用スコアを、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの信用値に基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載のクラウドファンディングシステム。
[3]前記信用スコアの算出は、前記信用スコアを、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの他のプロジェクトへの支援実績に基づいて行われることを特徴とする請求項2に記載のクラウドファンディングシステム。
[4]前記信用スコアの算出は、前記信用スコアを、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの影響値に基づいて行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のクラウドファンディングシステム。
[5]前記信用スコアの算出は、前記信用スコアを、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザのフォロワー数に基づいて行われることを特徴とする請求項4に記載のクラウドファンディングシステム。
[6]前記信用スコアの算出は、前記信用スコアを、前記クラウドファンディングシステム内における前記ユーザの他のプロジェクトに対する応援実績に基づいて行われることを特徴とする請求項4に記載のクラウドファンディングシステム。
[7]前記応援実績は、前記ユーザの前記クラウドファンディングシステム外への発信実績を含むことを特徴とする請求項6に記載のクラウドファンディングシステム。
[8]前記発信実績は、外部サービスへの他のプロジェクトに関する投稿数を含むことを特徴とする請求項7に記載のクラウドファンディングシステム。
[9]前記参加支援コースの決定は、
変動後の支援額が0を超える場合には、前記ユーザによる決済処理の完了に応じて行われ、
変動後の支援額が0の場合には、前記ユーザによる確定処理の完了に応じて前記参加支援コースを決定することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のクラウドファンディングシステム。
[10]ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うための情報処理方法であって、
一又は複数のコンピュータプロセッサに、
前記ユーザの信用スコアを算出するステップと、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させるステップと、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付けるステップと、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定するステップと、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶するステップと
を実行させる情報処理方法。
[11]ユーザが、複数のプロジェクトに設定された複数の支援コースの中から所定の支援コースを選択して支援を行うためのコンピュータプログラムであって、
一又は複数のコンピュータプロセッサに、
前記ユーザの信用スコアを算出する算出機能と、
計算された信用スコアに基づいて、対象となる支援コースの支援額を変動させる変動機能と、
前記ユーザによる前記対象となる支援コースの中からの一の支援コースの選択を受け付ける受付機能と、
選択された支援コースを、前記ユーザが参加する参加支援コースに決定する決定機能、
前記ユーザを、前記参加支援コースの支援者として対応付けて記憶する記憶機能と
を実現させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0098】
100 クラウドファンディングシステム
110 算出部
120 変動部
130 受付部
140 決定部
150 記憶部
200 クライアント装置
300 サーバ装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9