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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 17/04 20060101AFI20240112BHJP
   F25D 17/08 20060101ALI20240112BHJP
   F25D 11/02 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
F25D17/04 302
F25D17/08 304
F25D11/02 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020155818
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049562
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀井 愼一
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-339558(JP,A)
【文献】特開2008-215744(JP,A)
【文献】特開2013-061082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 17/04
F25D 17/08
F25D 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体内を冷却するように構成されている、冷却器と、
前記冷蔵庫本体内に配置可能に構成されている、貯蔵器と、を備え、
前記貯蔵器は、
第1開口部を有し、断熱性を有する、箱状の貯蔵器本体と、
前記第1開口部を覆う第1部材と、
前記第1部材上に配置され、前記第1部材と対向する面に設けられた溝を有する蓋部材と、
前記貯蔵器本体の内部空間を前記冷蔵庫本体内の冷気により、間接的に冷却するように構成されている、冷却部と、を備え
前記冷却部は、
前記第1部材と、
前記蓋部材の前記溝により形成された冷却流路と、
前記冷却流路の一端部と接続され、前記貯蔵器本体に設けられた冷気供給流路と、
前記冷却流路の他端部と接続され、前記貯蔵器本体に設けられた冷気排出流路と、を有し、
前記冷却流路は前記冷気供給流路および前記冷気排出流路を介して前記冷蔵庫本体内と連通するように構成されている、
冷蔵庫。
【請求項2】
前記第1部材は、前記貯蔵器本体よりも熱伝導率が高くなるように構成されている、請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記冷却部は、温度調整器を備える、請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記温度調整器は、送風器で構成されている、請求項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記温度調整器は、前記貯蔵器本体の内部空間を加熱するように構成されている、加熱器で構成されている、請求項又はに記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記貯蔵器は、前記貯蔵器本体の内部空間の温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器が検出した温度に基づいて、前記温度調整器を制御するように構成されている、制御器と、を備える、請求項のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
前記貯蔵器は、
前記貯蔵器本体に取り付けられ、凹部、及び、前記貯蔵器本体と対向する面に設けられた第1溝を有する取り付け部材と、
前記凹部に配置された送風器と、をさらに備え、
前記貯蔵器本体は、前記取り付け部材と対向する面に設けられた第2溝を有し、
前記冷気供給流路は、前記凹部、前記凹部に連通する前記取り付け部材の前記第1溝、及び、前記前記取り付け部材の前記第1溝に連通する前記貯蔵器本体の前記第2溝を有している、
請求項1~6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項8】
前記貯蔵器は、前記貯蔵器本体に取り付けられ、前記貯蔵器本体と対向する面に設けられた第3溝を有する取り付け部材を有し、
前記貯蔵器本体は、前記取り付け部材と対向する面に設けられた第4溝を有し、
前記冷気排出流路は、前記取り付け部材の前記第3溝、及び、前記前記取り付け部材の前記第3溝に連通する前記貯蔵器本体の前記第4溝を有している、
請求項1~7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
容器を着脱可能に具備した物品貯蔵装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている物品貯蔵装置では、調理機能を有する容器に電力を供給する電源装置が棚に設置されている。
【0003】
これにより、棚に調理機能を有する容器を載置することで、容器内で撹拌等の調理を実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-40531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に開示されている物品貯蔵装置では、容器内をペルチェ素子により冷却を行っている。
【0006】
本発明は、上記特許文献1に開示されている物品貯蔵装置とは異なる手段により、貯蔵器(容器)内を冷却することができる、冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内を冷却するように構成されている、冷却器と、前記冷蔵庫本体内に配置可能に構成されている、貯蔵器と、を備え、前記貯蔵器は、断熱性を有する、箱状の貯蔵器本体と、前記貯蔵器本体の内部空間を前記冷蔵庫本体内の冷気により、間接的に冷却するように構成されている、冷却部と、を備える。
【0008】
これにより、貯蔵器内を容易に冷却することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る冷蔵庫によれば、貯蔵器内を容易に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施の形態1に係る冷蔵庫の概略構成を示す模式図である。
図2図2は、図1に示す冷蔵庫の断面図である。
図3図3は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す斜視図である。
図4図4は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す展開図である。
図5図5は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す断面図である。
図6図6は、本実施の形態1に係る冷蔵庫における貯蔵器の動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本実施の形態2に係る冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す断面図である。
図8図8は、本実施の形態2に係る冷蔵庫における貯蔵器の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。さらに、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
【0012】
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、冷蔵庫本体内を冷却するように構成されている、冷却器と、冷蔵庫本体内に配置可能に構成されている、貯蔵器と、を備え、貯蔵器は、断熱性を有する、箱状の貯蔵器本体と、貯蔵器本体の内部空間を冷蔵庫本体内の冷気により、間接的に冷却するように構成されている、冷却部と、を備える。
【0013】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、貯蔵器本体は、第1開口部を有し、冷却部は、第1開口部を覆う第1部材を備え、第1部材は、貯蔵器本体よりも熱伝導率が高くなるように構成されていてもよい。
【0014】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、冷却部は、貯蔵器本体の外方に設けられ、冷蔵庫本体内と連通するように構成されていてもよい。
【0015】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、冷却流路は、第1部材に配置されていてもよい。
【0016】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、冷却部は、温度調整器を備えていてもよい。
【0017】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、温度調整器は、送風器で構成されていてもよい。
【0018】
さらに、本実施の形態1に係る冷蔵庫では、貯蔵器は、貯蔵器本体の内部空間の温度を検出する温度検出器と、温度検出器が検出した温度に基づいて、温度調整器を制御するように構成されている、制御器と、を備えていてもよい。
【0019】
以下、本実施の形態1に係る冷蔵庫の一例について、図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
[冷蔵庫の構成]
図1は、本実施の形態1に係る冷蔵庫の概略構成を示す模式図である。図2は、図1に示す冷蔵庫の断面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施の形態1に係る冷蔵庫100は、複数の貯蔵室を有する冷蔵庫本体1、冷蔵室左扉2A、冷蔵室右扉2B、製氷室扉3、第1冷凍室扉4、第2冷凍室扉5、及び野菜室扉6を備えている。また、冷蔵庫100は、冷蔵庫本体1に配置可能に構成されている、貯蔵器110をさらに備えている。なお、貯蔵器110については、後述する。
【0022】
冷蔵庫本体1における上部の背面側には、冷蔵庫本体1の上面21から下方に凹むように、凹部21Aが形成されている。凹部21Aには、機械室18が設けられている。機械室18には、圧縮機17及び水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷却サイクルを構成する部品(機器)が収容されている。なお、本実施の形態1においては、圧縮機17を上部に配置する形態を採用したが、これに限定されず、圧縮機17を中央部又は下部に配置する形態を採用してもよい。
【0023】
冷却サイクルは、圧縮機17、ドライヤ、コンデンサ、放熱用の放熱パイプ(図示せず)、キャピラリーチューブ19、及び冷却器20で構成されている。冷却サイクルには、冷媒が封入されていて、冷却運転が行われる。
【0024】
また、冷蔵庫本体1の内部空間は、仕切壁22~24によって、複数の貯蔵室に区画されている。具体的には、冷蔵庫本体1の上部に、冷蔵室10が設けられていて、冷蔵室10の下方に製氷室13と第1冷凍室(図示せず)が横並びに設けられている。また、製氷室13と第1冷凍室の下方には、第2冷凍室15が設けられていて、第2冷凍室15の下方には、野菜室16が設けられている。
【0025】
また、冷蔵庫本体1の正面(前面)は、開放されていて、冷蔵室左扉2A~野菜室扉6が設けられている。具体的には、冷蔵室10には、回転式の冷蔵室左扉2A、冷蔵室右扉2Bが配置されている。また、製氷室13、第1冷凍室、第2冷凍室15、及び野菜室16には、それぞれ、レール等を有する引き出し式の製氷室扉3、第1冷凍室扉4、第2冷凍室扉5、野菜室扉6が配置されている。
【0026】
さらに、冷蔵庫本体1の背面には、上下方向に縦長に延びる冷却室25が設けられている。具体的には、冷却室25は、製氷室13及び第1冷凍室と第2冷凍室15の後方に配設されている。冷却室25内には、フィンアンドチューブ式の冷気を生成する冷却器20が配設されている。
【0027】
冷却器20の近傍(例えば、上部空間)には、強制対流方式により、冷蔵室10、上製氷室13、第1冷凍室、第2冷凍室15、及び野菜室16の各貯蔵室に冷却器20で生成した冷気を送風する冷気送風ファン26が配置されている。
【0028】
なお、野菜室16に、直接、冷気を冷気送風ファン26により送出する形態を採用してもよいが、図2に示す形態を採用してもよい。具体的には、仕切壁24に冷却室25の下部と第2冷凍室15の下部とを連通する冷却流路28を形成する。また、冷却流路28の下方には、仕切壁24よりも熱伝導率の高い部材(例えば、アルミニウム)で構成されている、冷却板29を配置する。また、冷却室25の下部にダンパ27を配置し、当該ダンパ27により、冷却流路28への冷気の通流量を調整してもよい。
【0029】
冷蔵庫本体1の左右の側面には、複数(ここでは、3つ)の保持部材31が設置されている。保持部材31には、可動棚11が載置されている。可動棚11は、冷蔵庫本体1に対して、着脱可能に構成されている。
【0030】
また、冷蔵庫本体1の左側側面の下部には、電力供給装置50が設置されている。電力供給装置50は、貯蔵器110に電力を供給するように構成されている。電力供給装置50としては、公知の無線給電装置を使用することができる。
【0031】
なお、本実施の形態1においては、電力供給装置50を冷蔵庫本体1の左側側面の下部に設置する形態を採用したが、これに限定されない。電力供給装置50を冷蔵庫本体1の右側側面の下部に設置する形態を採用してもよく、電力供給装置50を冷蔵庫本体1の左側側面の下部と右側側面の下部の両方に設置する形態を採用してもよい。
【0032】
さらに、冷蔵庫本体1の底面には、位置決め器60が設置されている。位置決め器60は、冷蔵庫本体1内の貯蔵器110の位置決めをするように構成されている。位置決め器60は、(ボール)プランジャーで構成されていてもよく、ピンで構成されていてもよい。また、位置決め器60として、ピンで構成されている場合には、一対のピンを冷蔵庫本体1の底面に設置して、当該一対のピンの間に貯蔵器110が配置されるようにしてもよい。
【0033】
[貯蔵器の構成]
次に、本実施の形態1に係る冷蔵庫100の貯蔵器110の構成について、図1図5を参照しながら説明する。
【0034】
図3は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す斜視図である。図4は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す展開図である。図5は、図1に示す冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す断面図である。
【0035】
なお、図3及び図4においては、貯蔵器における上下方向、前後方向、及び左右方向を図における上下方向、前後方向、及び左右方向として表している。
【0036】
図1図5に示すように、貯蔵器110は、箱状の貯蔵器本体111、第1蓋部材112、収納部材113、取り付け部材114、送風器115、板状の第1部材116、第2蓋部材117、及び制御器120を備えている。また、貯蔵器110は、受電装置、温度センサ(温度検出器)118、通信機等を有している。さらに、貯蔵器110は、湿度センサを有していてもよい。
【0037】
受電装置は、電力供給装置50から供給される電力を受電するように構成されていて、公知の無線受電装置を使用することができる。通信機は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、又はタブレット型コンピュータ)等と通信するように構成されていて、貯蔵器110内の環境状況(温度情報、湿度情報等)を携帯端末、冷蔵室左扉2A又は冷蔵室右扉2Bに設置されているディスプレイに表示させるように構成されている。
【0038】
また、本実施の形態1に係る冷蔵庫100では、携帯端末、冷蔵室左扉2A又は冷蔵室右扉2Bに設置されているディスプレイ(以下、操作器という場合がある)を操作することにより、貯蔵器110内の温度、湿度を設定(調整)することができるように構成されている。
【0039】
貯蔵器本体111は、断熱性の高い樹脂等の部材で構成されている。貯蔵器本体111の上面には、第1開口部111Aが形成されている。第1部材116は、第1開口部111Aを覆うように配置されている。第1部材116は、貯蔵器本体111に比して、熱伝導率の高い部材で構成されていて、例えば、アルミニウム等の金属で構成されていてもよい。
【0040】
また、貯蔵器本体111の前面には、第2開口部111Bが形成されている。第1蓋部材112は、前後方向に移動することで、第2開口部111Bを覆うように(蓋をするように)構成されている。
【0041】
第1蓋部材112の前面には、取手112Aが設けられている。また、第1蓋部材112の後面には、収納部材113が設置されている。収納部材113は、箱状に形成されていて、天面が開口されている。これにより、収納部材113には、ワイン、チョコレート、コーヒー豆、パン種等の食品を収納することができる。
【0042】
さらに、貯蔵器本体111の後面下部には、突起部111Cが後方に突出するように形成されている。突起部111Cの上面には、板状の取り付け部材114が載置されている。
【0043】
取り付け部材114における後面には、右側に段状の凹部114Aが設けられている。凹部114Aには、送風器(温度調整器)115が設置される。送風器115としては、例えば、ファンを使用することができる。
【0044】
取り付け部材114における前面には、凹部114Aと連通するように、上下方向に延びる溝114Bが形成されている。また、貯蔵器本体111における後面には、溝114Bと連通するように、上下方向に延びる溝111Dが形成されている。凹部114A、溝114B、及び溝111Dにより、冷気供給流路121が構成される。
【0045】
また、取り付け部材114における前面には、左側に略L字状の溝114Cが形成されている。貯蔵器本体111における後面には、溝114Cと連通するように、略L字状の溝111Eが形成されている。溝114C及び溝111Eにより、冷気排出流路122が構成される。
【0046】
第1部材116の上面には、板状の第2蓋部材117が載置されている。第2蓋部材117の下面には、略U字状の溝が形成されていて、当該溝が冷却流路117Aを構成する。冷却流路117Aは、一方の端部117Bが冷気供給流路121と連通し、他方の端部117Cが冷気排出流路122と連通するように形成されている。
【0047】
これにより、送風器115が作動することで、冷蔵庫本体1内の冷気が、冷気供給流路121、冷却流路117A、冷気排出流路122を通流して、第1部材116を介して、貯蔵器本体111の内部空間を間接的に冷却することができる。
【0048】
なお、本実施の形態1においては、冷気供給流路121、冷却流路117A、冷気排出流路122、第1部材116、送風器115のうち、少なくともいずれか1の部材が冷却部を構成する。
【0049】
制御器120は、温度センサ118が検出した温度情報を基に、送風器115を動作させて、貯蔵器本体111内の温度を調整するように構成されている。制御器120は、マイクロコンピュータで構成されていてもよく、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。
【0050】
また、制御器120は、演算処理器、及び記憶器を有している。演算処理器としては、CPU等を使用することができ、記憶器としては、ROM及び/又はRAM等の公知のメモリを使用することができる。
【0051】
[冷蔵庫の動作及び作用効果]
次に、本実施の形態1に係る冷蔵庫100における貯蔵器110の動作(温度調整動作)及び作用効果について、図1図6を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、冷蔵庫100における制御器120の演算処理器が、記憶器に格納されているプログラムを読み出すことにより、実行される。
【0052】
図6は、本実施の形態1に係る冷蔵庫における貯蔵器の動作の一例を示すフローチャートである。
【0053】
まず、冷蔵庫100(貯蔵器110)の使用者が、操作器を操作して、貯蔵器110内の温度を設定したとする。
【0054】
すると、制御器120には、操作器から通信機を介して、設定された温度情報(以下、設定温度情報という場合がある)が入力され、制御器120は、設定温度情報を取得する(ステップS101)。ついで、制御器120は、温度センサ118から貯蔵器110内の温度情報を取得する(ステップS102)。
【0055】
次に、制御器120は、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度が、予め設定されている所定の範囲外であるか否かを判定する(ステップS103)。ここで、所定の範囲は、実験等で設定することができ、例えば、±0.5℃であってもよい。
【0056】
制御器120は、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定した場合(ステップS103でNo)には、本プログラムを終了する。一方、制御器120は、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外であると判定した場合(ステップS103でYes)には、ステップS104の処理を実行する。
【0057】
ステップS104では、制御器120は、ステップS101で取得した設定温度が、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度よりも低いか否かを判定する。制御器120は、ステップS101で取得した設定温度が、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度よりも高いと判定した場合(ステップS104でNo)には、本プログラムを終了する。
【0058】
一方、制御器120は、ステップS101で取得した設定温度が、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度よりも低いと判定した場合(ステップS104でYes)には、送風器115を作動させて(ステップS105)、ステップS101の処理に戻る。
【0059】
そして、制御器120は、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定するまで、ステップS101~ステップS105の処理を繰り返す。なお、制御器120は、ステップS102で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定する(ステップS103でNo)と、送風器115を停止させて、本プログラムを終了する。
【0060】
このように構成されている、本実施の形態1に係る冷蔵庫100では、送風器115が作動することで、冷蔵庫本体1内の冷気が、冷気供給流路121、冷却流路117A、冷気排出流路122を通流するように構成されている。これにより、貯蔵器本体111の内部空間を冷蔵庫本体1内の冷気により、間接的に冷却することができる。
【0061】
なお、本実施の形態1においては、電力供給装置50を冷蔵庫本体1の左側側面の下部に設置する形態を採用したが、電力供給装置50を冷蔵庫本体1の右側側面の下部に設置する形態を採用してもよい。この場合、位置決め器60も冷蔵庫本体1の底面の右側に設置される。
【0062】
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る冷蔵庫は、実施の形態1に係る冷蔵庫において、温度調整器は、貯蔵器本体の内部空間を加熱するように構成されている、加熱器で構成されている。
【0063】
また、本実施の形態2に係る冷蔵庫では、貯蔵器が、貯蔵器本体の内部空間の温度を検出する温度検出器と、温度検出器が検出した温度に基づいて、温度調整器を制御するように構成されている、制御器と、を備えていてもよい。
【0064】
以下、本実施の形態2に係る冷蔵庫の一例について、図7及び図8を参照しながら詳細に説明する。
【0065】
[冷蔵庫の構成]
図7は、本実施の形態2に係る冷蔵庫の貯蔵器の概略構成を模式的に示す断面図である。
【0066】
図7に示すように、本実施の形態2に係る冷蔵庫100は、実施の形態1に係る冷蔵庫100と基本的構成は同じであるが、貯蔵器110が、加熱器(温度調整器)119をさらに備える点が異なる。
【0067】
加熱器119は、貯蔵器本体111の内部空間を加熱するように構成されていて、例えば、各種のヒータを用いることができる。また、加熱器119は、貯蔵器本体111の上面と収納部材113の下面との間に配置されている。なお、加熱器119は、受電装置から電力が供給されるように構成されている。
【0068】
[冷蔵庫の動作及び作用効果]
次に、本実施の形態2に係る冷蔵庫100における貯蔵器110の動作(温度調整動作)及び作用効果について、図7及び図8を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、冷蔵庫100における制御器120の演算処理器が、記憶器に格納されているプログラムを読み出すことにより、実行される。
【0069】
図8は、本実施の形態2に係る冷蔵庫における貯蔵器の動作の一例を示すフローチャートである。
【0070】
まず、冷蔵庫100(貯蔵器110)の使用者が、操作器を操作して、貯蔵器110内の温度を設定したとする。
【0071】
すると、制御器120には、操作器から通信機を介して、設定された温度情報(以下、設定温度情報という場合がある)が入力され、制御器120は、設定温度情報を取得する(ステップS201)。ついで、制御器120は、温度センサ118から貯蔵器110内の温度情報を取得する(ステップS202)。
【0072】
次に、制御器120は、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度が、予め設定されている所定の範囲外であるか否かを判定する(ステップS203)。ここで、所定の範囲は、実験等で設定することができ、例えば、±0.5℃であってもよい。
【0073】
制御器120は、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定した場合(ステップS203でNo)には、本プログラムを終了する。一方、制御器120は、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外であると判定した場合(ステップS203でYes)には、ステップS204の処理を実行する。
【0074】
ステップS204では、制御器120は、ステップS201で取得した設定温度が、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度よりも低いか否かを判定する。制御器120は、ステップS201で取得した設定温度が、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度よりも低いと判定した場合(ステップS204でYes)には、送風器115を作動させて(ステップS205)、ステップS201の処理に戻る。
【0075】
一方、制御器120は、ステップS201で取得した設定温度が、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度よりも高いと判定した場合(ステップS204でNo)には、加熱器119を作動させて(ステップS206)、ステップS201の処理に戻る。
【0076】
そして、制御器120は、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定するまで、ステップS201~ステップS206の処理を繰り返す。なお、制御器120は、ステップS202で取得した貯蔵器110内の温度が、所定の範囲外ではないと判定する(ステップS203でNo)と、送風器115及び/又は加熱器119を停止させて、本プログラムを終了する。
【0077】
このように構成されている、本実施の形態2に係る冷蔵庫100であっても、実施の形態1に係る冷蔵庫100と同様の作用効果を奏する。
【0078】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良又は他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明に係る冷蔵庫は、貯蔵器内を容易に冷却することができるため、有用である。
【符号の説明】
【0080】
1 冷蔵庫本体
2A 冷蔵室左扉
2B 冷蔵室右扉
3 製氷室扉
4 第1冷凍室扉
5 第2冷凍室扉
6 野菜室扉
10 冷蔵室
11 可動棚
13 製氷室
15 第2冷凍室
16 野菜室
17 圧縮機
18 機械室
19 キャピラリーチューブ
20 冷却器
21 上面
21A 凹部
22 仕切壁
23 仕切壁
24 仕切壁
25 冷却室
26 冷気送風ファン
27 ダンパ
28 冷却流路
29 冷却板
31 保持部材
50 電力供給装置
60 位置決め器
100 冷蔵庫
110 貯蔵器
111 貯蔵器本体
111A 第1開口部
111B 第2開口部
111C 突起部
111D 溝
111E 溝
112 第1蓋部材
112A 取手
113 収納部材
114 取り付け部材
114A 凹部
114B 溝
114C 溝
115 送風器
116 第1部材
117 第2蓋部材
117A 冷却流路
117B 端部
117C 端部
118 温度センサ
119 加熱器
120 制御器
121 冷気供給流路
122 冷気排出流路



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8