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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
A63F5/04 602C
A63F5/04 601B
A63F5/04 611B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020129492
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2022026162
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000128485
【氏名又は名称】株式会社オーイズミ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和起
【審査官】山崎 仁之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-029791(JP,A)
【文献】特開2015-221246(JP,A)
【文献】特開2020-103439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機での遊技のメイン制御を行うメイン制御部と、
前記遊技機での遊技による遊技媒体の出入りの差枚数を管理し、前記メイン制御部への電力供給の有無を監視する遊技媒体数管理制御部と、
前記メイン制御部が搭載されている基板とは別の基板に搭載されている時間監視手段と、
電力を供給する電源ユニットと、
前記電源ユニットと、前記遊技媒体数管理制御部および前記時間監視手段の間に設けられた第1のスイッチと、
前記電源ユニットと前記メイン制御部の間に設けられた第2のスイッチと、
を備え、
前記第1のスイッチがオンにされていて、前記第2のスイッチがオフにされた後にオンにされた場合、前記遊技媒体数管理制御部は、前記時間監視手段による時間情報に基づいて、前記第2のスイッチがオフにされている時間に関する情報を前記メイン制御部に送信する、遊技機。
【請求項2】
前記第1のスイッチがオンにされていて、前記第2のスイッチがオフにされた後にオンにされた場合、前記遊技媒体数管理制御部は、日付が変わった場合は日付が変わった旨の情報を前記メイン制御部に送信する、請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店等の遊技店において、一般に、遊技機(スロットマシン等)の電源ユニットには単一のスイッチが備えられている。そして、通常、電源ユニットを、営業開始時にオンにし、営業終了時にオフにする。また、それ以外に、営業中であっても、例えば異常発生時のメンテナンス作業時等にも電源ユニットをオフにする場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-204872号公報
【文献】特許第5502500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、遊技機のメイン制御部(メイン基板)にタイマを搭載できないため、電源ユニットがオフになった場合に、そのオフ時間の長さや日付をまたいでのオフなのか否か等を認識できない。
【0005】
そこで、本発明の実施形態の課題は、電源ユニットがオフになった場合の時間に関する情報を認識することができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の遊技機は、遊技機での遊技のメイン制御を行うメイン制御部と、遊技機での遊技による遊技媒体の出入りの差枚数を管理し、メイン制御部への電力供給の有無を監視する遊技媒体数管理制御部と、メイン制御部が搭載されている基板とは別の基板に搭載されている時間監視手段と、電力を供給する電源ユニットと、電源ユニットと、遊技媒体数管理制御部および時間監視手段の間に設けられた第1のスイッチと、電源ユニットとメイン制御部の間に設けられた第2のスイッチと、を備える。第1のスイッチがオンにされていて、第2のスイッチがオフにされた後にオンにされた場合、遊技媒体数管理制御部は、時間監視手段による時間情報に基づいて、第2のスイッチがオフにされている時間に関する情報をメイン制御部に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の遊技場管理システムの全体構成図である。
図2図2は、実施形態のスロットマシンの外観図である。
図3図3は、実施形態のスロットマシンの機能構成図である。
図4図4は、実施形態のスロットマシンによる遊技処理を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態のスロットマシンの払出制御部による割込み処理を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態のスロットマシンの払出制御部による時間監視処理を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態のスロットマシンのメイン制御部による処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を用いて、実施形態の遊技場管理システムについて説明する。以下では、遊技場として、パチンコ店等の遊技店を例にとって説明する。
【0009】
図1は、実施形態の遊技場管理システム101の全体構成図である。遊技場管理システム101は、遊技場A店101aにおいて、遊技機島の代表としてのスロット島102を例示したものである。すなわち、スロットマシン1(遊技機)とメダル貸出機104とを交互に並列配置してスロット島102を形成している。また、このスロット島102の一端に、メダル計数機105が配置されている。
【0010】
ホール管理サーバ1013(ホールコンピュータ)は、スロットマシン1、メダル貸出機104、メダル計数機105、パーソナルコンピュータ1015、プリンタ1016と接続され、それらの機器の管理等を行う。パーソナルコンピュータ1015は、ホール管理サーバ1013に記憶されたデータの表示等を行う。プリンタ1016は、パーソナルコンピュータ1015に表示されたデータ等をプリントアウトする。
【0011】
図2は、実施形態のスロットマシン1の外観図である。図3は、実施形態のスロットマシン1の機能構成図である。図2に示すように、スロットマシン1の前扉2には、前面パネルが取り付けられている。遊技者は、この前面パネル内の透明な3つの表示窓7~9を通して、スロットマシン1の内部に並設されている3個のリール4~6を視認することができる。
【0012】
各リール4~6の外周面には、例えば21個の図柄が等間隔で配列されている。図柄は、例えば、ビッグボーナス(BB)図柄、小役図柄、リプレイ(再遊技)図柄などから構成される。そして、各リール4~6はそれぞれ異なる図柄配列となっており、遊技者は、表示窓7~9から各リール4~6の上段、中段および下段にそれぞれ描かれた3個、合計9個の図柄(出目)を視認可能となっている。
【0013】
表示窓7~9には、入賞ラインが、横方向に3本(L1,L2aおよびL2b)、および、斜め方向に2本(L3aおよびL3b)の合計5本、表示されるようになっている。各リール4~6が順次停止し、この入賞ライン上のいずれかに特定の図柄が揃った場合に入賞となり、所定枚数のメダル(遊技媒体)の払い出しが行われる。
【0014】
入賞ライン数は、メダル投入口3から投入されたメダル枚数、あるいは、BETスイッチ49の操作(押下)によって設定されたメダル投入数(クレジットメダル表示部20にメダルがクレジット(貯留)されている場合)に応じて、その有効本数が異なる。例えば、1枚のメダルが投入された場合は、リール表示部10の数字「1」が点灯し、1本の入賞ラインL1が表示される。2枚のメダルが投入された場合は、リール表示部10の数字「2」が点灯し、3本の入賞ラインL1,L2aおよびL2bが表示される。そして、3枚のメダルが投入された場合は、リール表示部10の数字「3」が点灯し、5本すべての入賞ラインが表示される。なお、入賞ラインの数は、ここでは5本としたが、4本以下や6本以上であってもよい。
【0015】
前扉2の両側にはサイドランプ18およびサイドスピーカ11aが設けられ、前扉2の上方には上部ランプ16が設けられている。また、表示窓7~9の上方には液晶表示機17が設けられ、表示窓7~9の下方にはゲーム回数や入賞回数などを表示するためのLED表示部23,24や、メダルの投入数分点灯するBET表示ランプ21が設けられている。これらは、各駆動回路を介して駆動され、ゲーム中の一般的な入賞報知やマシン動作の効果音、効果サウンドなどを出力する他、様々な内部抽選の結果を遊技者に報知するための表示手段(告知手段)として機能する。なお、ゲーム中の内部当選の報知は、前記表示手段の他に、別途個別の専用の告知表示部を設け、それにより行うようにしてもよい。
【0016】
スロットマシン1の前面中央には、各リール4~6を回転させるときに操作するスタートレバー12が設けられ、さらに、各リール4~6の回転を停止させるためのストップボタン操作部13~15が各リール4~6に対応して3個設けられている。
【0017】
また、スロットマシン1の前面下部には、メダル受皿25が設けられている。メダル受皿25は、投入されたメダルを返却する返却口(図示せず)や入賞時にメダルを払い出すメダル払出口(図示せず)から排出されたメダルを貯留するためのものである。
【0018】
リール4~6は、リールユニットとして構成され、各リール4~6ごとにリール駆動手段の一部であるリールステッピングモータ27が連結されている。リールステッピングモータ27の駆動によって各リール4~6は回転し、各表示窓7~9内に各リール4~6を移動表示させる。各リール4~6の内部には3個のランプケース(図示せず)がそれぞれ設けられており、各ランプケース内に第1,2,3リールバックライト29が取り付けられている。第1,2,3リールバックライト29はランプ駆動回路(図示せず)を介して個別に点灯制御され、各リール4~6ごとに3個ずつ図柄を背面(内部)から照らすことができる。
【0019】
また、リールユニットの下方には、メダルホッパー30と、電力供給用の電源ユニット31が設けられている。電源ユニット31は、内部抽選の当選確率の設定値(例えば設定1から設定6までの6段階)を変更するための設定段階設定スイッチ32、設定段階設定スイッチ32の操作を有効とするための設定キースイッチ33と接続されている。
【0020】
また、図3に示すように、スロットマシン1は、制御手段として、メイン制御部34と、サブ制御部35と、払出制御部203と、を備えている。また、電源ユニット31に対して、2つの手動のスイッチとして、スイッチSW201(第1のスイッチ)とスイッチSW202(第2のスイッチ)が設けられている。スイッチSW201がオンにされているとき、電源ユニット31から払出制御部203に電力が供給される。また、スイッチSW202がオンにされているとき、電源ユニット31からメイン制御部34とサブ制御部35と周辺装置用基板211に電力が供給される。また、電源ユニット31とメイン制御部34の間には非常用のバックアップ電源93が設けられている。
【0021】
なお、スイッチSW202は、営業開始時にオンにされ、営業中は原則オン状態であり、営業終了時にオフにされる。また、例えば営業中にスロットマシン1のメンテナンス作業等のために電源をオフにするときは、スイッチSW202をオフにする。
【0022】
メイン制御部34は、遊技機での遊技のメイン制御を行う。メイン制御部34は、CPU(Central Processing Unit)36、クロック発生回路37、ROM(Read Only Memory:記憶部)38、RAM(Random Access Memory:記憶部)39、抽選処理部40、遊技制御部41、遊技数カウント部42、送出タイミング制御回路43、データ送出回路44、V2電源監視回路91、OFF時間処理部92などを備えている。
【0023】
CPU36は、入力ポート45を介して、周辺装置用基板211等に搭載されているメダルセンサ47、各ストップボタン操作部13~15、スタートレバー12、第1,2,3リールインデックス48、BETスイッチ49などと接続されている。また、CPU36は、出力ポート46を介して、周辺装置用基板211等に搭載されているメダルブロックソレノイド50、スタートレバーLED51、BET表示ランプ21、リール表示部10、LED表示部23,24、リールステッピングモータ27などと接続されている。
【0024】
3つのリールステッピングモータ27は、リール4~6と同軸で連結されており、一定のステップ角で各リール4~6を回転させる。第1,2,3リールインデックス48は、各リール4~6が一回転するごとに発生するリセットパルスを検出し、その所定の基準位置からの回転角度をリール4~6の各回転位置として計数し、その計数値を入力ポート45経由でCPU36に入力する。
【0025】
また、ROM38には、スロットマシン1で実行されるゲームシーケンスプログラムの他、図柄テーブル(図柄停止制御用のテーブルなど)、入賞組み合わせテーブル、抽選確率テーブルなど、CPU36が各制御(処理)を行うための固定データが格納されている。RAM39は、CPU36が実行するプログラムの一時的なデータ記憶領域として使用される。
【0026】
サブ制御部35は、CPU54、音声LSI55、データ入力回路56、クロック発生回路57、制御用ROM58、RAM59、音声用ROM60、アンプ回路61などを備える。また、サブ制御部35は、上部ランプ16、液晶(ドット)表示機17、サイドランプ18、第1,2,3リールバックライト29、スピーカ11(サイドスピーカ11aを含む)などと接続されている。制御用ROM58には、接続されたこれらの装置(告知手段)に入賞役の当選等の告知を含む演出を実行させる演出用データが格納されている。
【0027】
メイン制御部34のCPU36は、ゲームの状況に応じて、データ送出回路44に出力タイミング情報信号を出力する。データ送出回路44は、この出力タイミング情報信号を、一時的に蓄えた後、送出タイミング制御回路43からの出力信号に基づいて、サブ制御部35のデータ入力回路56に出力する。
【0028】
さらに、CPU36は、ゲームの進行状況に応じて、ROM38に記憶されている固定データの中から必要なデータを呼び出すとともに、入力ポート45および出力ポート46と接続されている各周辺機器からの入出力信号に基づいてスロットマシン1の動作を制御する。
【0029】
払出制御部203(遊技媒体数管理制御部)は、スロットマシン1での遊技による遊技媒体の出入りの差枚数を管理し、計時手段(RTC(Real-time Clock):時間監視手段の一例)を有し、メイン制御部34への電力供給の有無を監視する。具体的には、払出制御部203は、CPU204と、入力ポート205と、OFF監視部206と、ROM207と、RAM208と、を備える。なお、電源ユニット31がスイッチSW202によってオフになっている場合の時間に関する情報をOFF監視部206が認識するために、払出制御部203が有する計時手段(RTC)に代えて、メイン制御部34が搭載されている基板とは別の基板に搭載されている時間監視手段を用いてもよい。
【0030】
CPU204は、入力ポート205を介して、メイン制御部34のV2電源監視回路91から、電源ユニット31からメイン制御部34に対して電力供給が行われているか否かの情報を取得する。また、OFF監視部206は、スイッチSW201がオンにされていて、スイッチSW202のスイッチがオフにされた後にオンにされた場合、スイッチSW202がオフにされている時間に関する情報をメイン制御部34に送信する。その場合、OFF監視部206は、例えば、日付が変わった場合は日付が変わった旨の情報をメイン制御部34に送信する。これにより、メイン制御部34は、電源ユニット31がオフになった場合(スイッチSW202がオフにされた場合)でも、そのオフ時間の長さや日付をまたいでのオフなのか否か等を認識することができる。したがって、メイン制御部34は、例えば、1回の営業時間帯におけるスロットマシン1での遊技による遊技媒体の出入りの差枚数を正しく認識し、外部装置に送信することができる。なお、OFF監視部206は、日付が変わった場合以外でも任意のタイミングで、スイッチSW202がオフにされている時間に関する情報をメイン制御部34に送信することができる。
【0031】
次に、本実施形態のスロットマシン1に関する遊技方法の概要について説明する。まず、遊技者は、メダル投入口3からメダルを投入するか、クレジットメダル表示部20にクレジットされたメダルがある場合にはBETスイッチ49を操作して、投入するメダル枚数(例えば3枚)を任意に決定する。その投入されたメダル枚数に応じて入賞ラインが有効化され、スタートレバー12の操作によってゲームがスタートする。
【0032】
スタートレバー12が操作されるとリール4~6が回転を開始し、遊技者は各リール4~6に対応するストップボタン操作部13~15を操作してリール4~6の回転を停止させる。また、通常、スタートレバー12の操作直後に、抽選処理部40により乱数がサンプリングされる。このサンプリングによる内部抽選の結果、所定の入賞役に当選し、かつ、すべてのリール4~6が停止したときに特定の図柄が5本の入賞ラインのいずれかに揃った場合に入賞となる。図柄組み合わせの種類に対応する役は、予め決められており、その役に応じてメダルの払い出しが行われる。
【0033】
なお、遊技制御部41は、抽選処理部40により内部抽選される役の抽選確率およびその役の配当を定めた遊技状態における遊技の進行、並びに遊技状態間の移行を制御する。また、遊技数カウント部42は、遊技制御部41が制御する遊技状態において消化された遊技数を計測する。
【0034】
次に、図4を参照して、実施形態のスロットマシンによる遊技処理について説明する。図4は、実施形態のスロットマシンによる遊技処理を示すフローチャートである。メイン制御部34は、再遊技自動投入処理を実行し(ステップS201)、割込み処理を1回許可(ステップS202)した後、遊技メダル投入チェック(ステップS203)、投入ボタンチェック(ステップS204)、精算ボタンチェック(ステップS205)、設定キーチェック(ステップS206)、スタートレバーチェック(ステップS207)をそれぞれ実行する。
【0035】
次に、メイン制御部34は、スタートレバー12が遊技者によって操作(ON)されたか否かを判定し(ステップS208)、Noの場合はステップS202に戻り、Yesの場合はメダル投入信号を遊技制御基板に送信し(ステップS209)、遊技開始時の設定処理を実行する(ステップS210)。その後、メイン制御部34は、確率抽選処理を行い(ステップS211)、役物に当選した場合はその役物の内部当選フラグをRAM39上の所定の領域に記憶し、次いで、リールの回転処理を実行する(ステップS212)。
【0036】
リールが回転を開始してから一定の時間が経過すると、遊技者はストップボタン操作部操作が可能となり、遊技者によってストップボタン操作部13~15が操作されると(あるいは所定時間が経過すると)、メイン制御部34は、リール停止処理を実行する(ステップS213)。その後、メイン制御部34は、停止した図柄の組み合わせに応じて入賞判定処理を実行する(ステップS214)。
【0037】
次に、図5を参照して、実施形態のスロットマシンの払出制御部203による割込み処理について説明する。図5は、実施形態のスロットマシンの払出制御部203による割込み処理を示すフローチャートである。まず、ステップS301において、払出制御部203のCPU204は、全てのレジスタを退避する。
【0038】
次に、ステップS302において、CPU204は、RTC0の制御レジスタをセットする。次に、ステップS303において、CPU204は、RTC0の割込みフラグを初期化する。
【0039】
次に、CPU204は、電源遮断時(スイッチSW201がオンで、スイッチSW202がオフ)か否かを判定し、Yesの場合はステップS305に進み、Noの場合はステップS306に進む。
【0040】
ステップS305において、CPU204は、電源遮断時の待機処理を行う。ステップS306において、CPU204は、全てのレジスタを復帰する。次に、ステップS307において、CPU204は、割込みを許可する。
【0041】
このようにして、スイッチSW201がオンの状態で、スロットマシン1のメンテナンス等のためにスイッチSW202がオフにされた場合でも、払出制御部203において、割込み処理を行って、必要な情報をレジスタに書き込むことができる。
【0042】
次に、図6を参照して、実施形態のスロットマシンの払出制御部203による時間監視処理について説明する。図6は、実施形態のスロットマシンの払出制御部203による時間監視処理を示すフローチャートである。
【0043】
まず、ステップS401において、CPU204は、V2監視入力ポートOFFか否か、つまり、入力ポート205を介してメイン制御部34のV2電源監視回路91からスイッチSW202がオフにされた旨の信号を受信したか否かを判定し、Yesの場合はステップS402に進み、Noの場合はステップS401に戻る。
【0044】
ステップS402において、OFF監視部206は、OFF時間の計測を開始する。次に、ステップS403において、CPU204は、V2監視入力ポートONか否か、つまり、入力ポート205を介してメイン制御部34のV2電源監視回路91からスイッチSW202がオンにされた旨の信号を受信したか否かを判定し、Yesの場合はステップS404に進み、Noの場合はステップS403に戻る。
【0045】
ステップS404において、OFF監視部206は、OFF時間の計測を終了する。次に、ステップS405において、CPU204は、OFF時間の格納処理を行う。次に、ステップS406において、CPU204は、所定時間が経過したか否か(OFF時間が所定時間以上か否か)を判定し、Yesの場合はステップS407に進み、Noの場合は処理を終了する。
【0046】
ステップS407において、CPU204は、所定時間経過フラグをセットする。次に、ステップS408において、OFF監視部206は、所定時間経過フラグをメイン制御部34のOFF時間処理部92に出力する。次に、ステップS409において、CPU204は、所定時間経過フラグをクリアする。
【0047】
このようにして、払出制御部203は、スイッチSW201がオンにされたまま、スイッチSW202がオフにされてからオンにされた場合、そのオフ時間が所定時間以上の場合に、OFF時間処理部92に通知する。したがって、例えば、所定時間を10時間程度にしておけば、メイン制御部34は、そのオフ時間を、営業中のメンテナンス作業時間ではなく、営業終了から翌日の営業開始までの時間であると認識できる。そのメイン制御部34による処理の具体例について、図7を参照して説明する。
【0048】
図7は、実施形態のスロットマシンのメイン制御部34による処理を示すフローチャートである。まず、ステップS501において、CPU36は、割込みを禁止する。次に、ステップS502において、CPU36は、スタックポインタを設定する。
【0049】
次に、ステップS503において、CPU36は、Qレジスタを設定する。次に、ステップS504において、CPU36は、内蔵デバイスのイニシャルデータアドレスをセットする。
【0050】
次に、ステップS505において、CPU36は繰り返し回数をセットする。次に、ステップS506において、CPU36は、出力アドレスの初期値をセットする。次に、ステップS507において、CPU36は、内蔵レジスタをセットする。
【0051】
次に、ステップS508において、CPU36は、割込みベクトルの上位をセットする。次に、ステップS509において、CPU36は、RWM(RAM39)への書き込み禁止を解除する。
【0052】
次に、ステップS510において、CPU36は、設定用鍵型スイッチオン、かつ、ドアオープンか否かを判定し、Yesの場合はステップS511に進み、Noの場合はステップS513に進む。
【0053】
ステップS511において、CPU36は、設定段階設定スイッチ32の操作にしたがって、6段階の設定処理を行う。また、ステップS510の後、CPU36は、場合に応じてステップS512において停電復帰処理を行う。
【0054】
ステップS513において、入力ポート45の論理データをセットする。次に、ステップS514において、CPU36は、入力ポート数、入力ポートアドレスをセットする。
【0055】
次に、ステップS515において、CPU36は、払出制御部203から所定時間経過フラグを受信したか否かを判定し、Yesの場合はステップS516に進み、Noの場合はステップS517に進む。
【0056】
ステップS516において、CPU36は、日付変更にともなうバックアップデータの移行処理を行う。
【0057】
ステップS517において、CPU36は、入力ポート0の状態履歴格納領域をセットする。次に、ステップS518において、CPU36は、電源断前の入力ポート45の状態を初期化する。
【0058】
次に、ステップS519において、CPU36は、6段階の設定値を設定する。次に、ステップS520において、CPU36は、電源投入時の設定値コマンドを送信する。
【0059】
次に、ステップS521において、CPU36は、エラーコマンドを送信する。次に、ステップS522において、CPU36は、電源断前のレジスタをバックアップ領域から読み出す。
【0060】
次に、ステップS523において、CPU36は、各レジスタを復帰する。次に、ステップS524において、CPU36は、電源断前のスタックポインタを読み出す。
【0061】
このようにして、メイン制御部34は、スイッチSW202がオフにされて電力供給がない時間帯があっても、払出制御部203から所定時間経過フラグを受信すれば、日付が変更されたことを認識でき、それにより、バックアップデータの移行処理等を適切に行うことができる。
【0062】
このようにして、本実施形態のスロットマシン1によれば、電源ユニット31に対してスイッチSW201とスイッチSW202を配置し、払出制御部203とメイン制御部34において上述のような処理を行うことで、メイン制御部34は、スイッチSW202がオフになった場合でも時間に関する情報を認識することができる。
【0063】
したがって、スロットマシン1は、例えば、営業中にスイッチSW202がオフにされることがあっても、1日単位での差枚数などの情報を正確にホール管理サーバ1013などに送信することができる。
【0064】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0065】
例えば、スイッチSW201が遮断されてもバックアップ電源によって計時処理を可能とする構成としてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…スロットマシン、31…電源ユニット、34…メイン制御部、35…サブ制御部、203…払出制御部、1013…ホール管理サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7