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特許7418033電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備
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  • 特許-電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-11
(45)【発行日】2024-01-19
(54)【発明の名称】電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240112BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240112BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20240112BHJP
   B62J 43/30 20200101ALI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/06
G06Q50/10
B62J45/00
B62J43/30
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022050982
(22)【出願日】2022-03-26
(65)【公開番号】P2022159084
(43)【公開日】2022-10-17
【審査請求日】2022-03-26
(31)【優先権主張番号】110111957
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596009559
【氏名又は名称】姚 立和
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】姚 立和
【審査官】岩井 一央
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0061541(US,A1)
【文献】特開2006-130991(JP,A)
【文献】特開平08-240438(JP,A)
【文献】特開2021-034271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B62J 45/00
B62J 43/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインバッテリー(30)と、電力で駆動する負荷(40)と、電力取引装置(100)と、を備える電動設備(80)であって、
前記電動設備(80)は、前記メインバッテリー(30)の電力を利用して前記負荷(40)を駆動できるとともに、前記電力取引装置(100)を介して、使用者が個人的に所有して携帯している携帯型エネルギー蓄積装置(50)と着脱可能に連結されるようになっており、
前記電力取引装置(100)は、少なくとも、本体(10)と、取引回路(20)と、を有していて、
前記本体(10)は、前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)を選択的に挿設するための収容挿入溝(15)を備え、
前記取引回路(20)は、少なくとも1つの処理ユニット(21)を備えるとともに、
前記処理ユニット(21)は、少なくとも1つの取引プログラム(220)を内蔵するメモリーユニット(22)に接続され、
前記処理ユニット(21)は、外部のインターネットと接続された通信伝送ユニット(23)に接続され、
さらに、前記処理ユニット(21)は表示ユニット(24)に接続されるとともに、
前記処理ユニット(21)には、電力管理ユニット(25)が接続され、
そのうち、前記電力管理ユニット(25)は、前記メインバッテリー(30)と電気的に接続され、
さらに、前記電力管理ユニット(25)は電気接続ポート(26)に接続され、
前記電気接続ポート(26)は、前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)に選択的に接続され、
また、前記処理ユニット(21)は、近接感知ユニット(27)に接続され、前記処理ユニット(21)は、前記近接感知ユニット(27)によって前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)と通信することにより、前記電力取引装置(100)と前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)との間の電力デジタル通貨の取引における移行を実行するものであり、
前記取引プログラム(220)にプログラムされた処理を前記処理ユニット(21)が実行することにより、
前記表示ユニット(24)に取引プログラム(220)が表示され、
その取引プログラム(220)のメニューのなかから使用者の選択によって、前記電動設備(80)の前記メインバッテリー(30)の電力を使用せずに前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)の電力を使用して前記電動設備(80)の前記負荷(40)を駆動することを選択でき、
この場合、前記電力取引装置(100)は、前記近接感知ユニット(27)を介した通信によって前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)から前記電動設備(80)の使用料に相当する電力デジタル通貨を差し引くとともに、前記電力取引装置(100)は、前記電力管理ユニット(25)を介して前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)から提供される電力を負荷(40)に供給して、負荷(40)を駆動させる
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)
【請求項2】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記取引プログラム(220)にプログラムされた処理を前記処理ユニット(21)が実行することにより、
前記表示ユニット(24)に取引プログラム(220)が表示され、
その取引プログラム(220)のメニューのなかから使用者の選択によって、前記電動設備(80)の前記メインバッテリー(30)を充電するように前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)の電力を売却することを選択でき、
この場合、前記電力取引装置(100)は、前記電力管理ユニット(25)を介して前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)から提供される電力を前記メインバッテリー(30)に充電するとともに、前記近接感知ユニット(27)を介した通信によって前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)に前記メインバッテリー(30)に充電した電力に相当する電力デジタル通貨をチャージする
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)。
【請求項3】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記取引プログラム(220)にプログラムされた処理を前記処理ユニット(21)が実行することにより、
前記表示ユニット(24)に取引プログラム(220)が表示され、
その取引プログラム(220)のメニューのなかから使用者の選択によって、前記メインバッテリー(30)の電力を使用して前記電動設備(80)の前記負荷(40)を駆動することを選択でき、
この場合、前記電力取引装置(100)は、前記近接感知ユニット(27)を介した通信によって前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)から前記電動設備(80)の使用料に相当する電力デジタル通貨を差し引き、さらに、前記電力管理ユニット(25)を介して前記メインバッテリー(30)の電力を前記負荷(40)に供給して前記負荷(40)を駆動させるとともに、前記近接感知ユニット(27)を介した通信によって前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)から使用した前記メインバッテリー(30)の電力に相当する電力デジタル通貨を差し引く
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)。
【請求項4】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記近接感知ユニット(27)はNFC、Bluetoothおよび有線接続式のうちのいずれかであり、
前記携帯型エネルギー蓄積装置(50)は、相互に対応する近接感知ユニットを備え、両者は相互に通信を行う
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)。
【請求項5】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記電力管理ユニット(25)は、昇降圧変換回路(28)によって本体(10)外部に設けられる少なくとも1つの充放電ポート(280)に接続され、外部装置の充放電を行うのに用いられる
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)
【請求項6】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記処理ユニット(21)は、さらに、本体(10)外部に設けられる少なくとも1つの操作ボタン(29)に接続され、機能の選択及び設定に用いられる
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)
【請求項7】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記処理ユニット(21)は、さらに、データ変換計算ユニット(90)に接続され、
前記データ変換計算ユニット(90)は、全地球測位ユニット(91)と、走行距離換算ユニット(92)と、を備える
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)。
【請求項8】
請求項1に記載の電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)において、
前記負荷(40)はモーターであるとともに、前記モーターと電力取引装置(100)の間には、動力制御装置(45)が設けられる
ことを特徴とする電力取引装置(100)を備えた電動設備(80)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力シェアリングエコノミーの取引の技術分野に関し、特に、電力変換と電力デジタル通貨の取引を組み合わせた電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備に関する。
【背景技術】
【0002】
電動自転車は、バッテリーによりエネルギーを提供するモーターが駆動ユニットであり、バッテリーは電力を消費し続けるため、繰り返し充電する必要がある。それにより、バッテリーの充電頻度が増え、バッテリーの消耗が加速することで、その耐用年数が短くなる。
【0003】
さらに、現在、多くの電動自転車には、充電待ち時間を短縮するためバッテリー交換式が採用されているが、交換式のバッテリーは繰り返しバッテリーを抜き差しする必要があるため、バッテリーのコネクターが摩耗してしまい、バッテリーとコネクターの耐用年数が短くなるだけでなく、運転中に緩んで接触不良が生じた場合には、運転時の安全性に深刻な影響を及ぼす。
【0004】
実際のところ、グリーンエネルギー(以下、グリーンエネルギーという)の取得效率及び安定性はいずれも大幅に向上しており、一般家庭及び産業への応用意欲も高まっており、さらに、個人、家庭、または、小企業(以下、個人)もグリーンエネルギー産業に取り組むことができる。
【0005】
一般に、個人が自ら生産したグリーンエネルギー電力を直接且つ簡単に交換・取引方法で応用することができるなら、グリーンエネルギー産業を小規模な個人にまで普及させることができ、上述の問題の解決に役立てることができるとともに、グリーンエネルギー産業を効果的に創出且つ発展させることができ、さらに、グリーンエネルギー経済をシェアすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、メインバッテリーの充電頻度及び抜き差し回数を減らして、メインバッテリーを効果的に保護し、それにより、メインバッテリーの耐用年数を延ばすことのできる電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、さらに、一般の個人が電力を取引に使用できるようにすることで、グリーンエネルギー産業を活性化させ、それにより、誰でもグリーンエネルギーを効果的に使用できるようにするとともに、電力市場においてシェアリングエコノミーを創出し、エネルギー不足の問題を解決することで、経済をさらに活性化させることのできる電力取引装置及び電力取引装置を応用した電動設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電力取引装置は、携帯型エネルギー蓄積装置と、メインバッテリーに連結され、電力変換及び電力取引を実行する。前記電力取引装置は、少なくとも、本体と、取引回路とからなる。前記本体は、携帯型エネルギー蓄積装置を選択的に挿設するための収容挿入溝を備え、前記取引回路は、少なくとも1つの処理ユニットを備えるとともに、前記処理ユニットは、少なくとも1つの取引プログラムを内蔵するメモリーユニットに接続される。前記処理ユニットは、外部のインターネットに接続された通信伝送ユニットに接続され、さらに、前記処理ユニットは表示ユニットに接続されるとともに、前記処理ユニットには、電力管理ユニットが接続される。そのうち、前記電力管理ユニットは、前記メインバッテリーと電気的に接続され、さらに、前記電力管理ユニットは電気接続ポートに接続される。前記電気接続ポートは、前記携帯型エネルギー蓄積装置に選択的に接続され、前記処理ユニットは、近接感知ユニットに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明における電力取引装置の外観図である。
図2】本発明の電力取引装置における回路の組織図である。
図3】本発明の電力取引装置を電動設備に応用した電動自転車の外観図である。
図4】本発明の電力取引装置を電動設備に応用した電動自転車の部分拡大図である。
図5】本発明の電力取引装置を電動設備に応用した電動自転車におけるシステムの組織図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の電力取引装置の詳細な構造については、図1図2を参照する。前記電力取引装置100は、本体10と、取引回路20とからなる。そのうち、前記取引回路20は、本体10に設けることができ、前記本体10は、収容挿入溝15を備えることで、携帯型エネルギー蓄積装置50を選択的に挿設することができるとともに、前記携帯型エネルギー蓄積装置50を取引回路20に電気的に接続させることができることで、前記複数の携帯型エネルギー蓄積装置50は、前記電力取引装置100によって電力変換及び電力デジタル通貨の取引を行うことができる。
【0011】
また、前記取引回路20は、少なくとも、処理ユニット21と、メモリーユニット22と、通信伝送ユニット23と、表示ユニット24と、電力管理ユニット25と、電気接続ポート26と、近接感知ユニット27を備える。そのうち、前記処理ユニット21は、内蔵プログラムを実行するとともに各種データを処理することができ、前記接続処理ユニット21のメモリーユニット22内には少なくとも取引プログラム220が内蔵されているとともに、各種取引データが保存されている。また、前記接続処理ユニット21の通信伝送ユニット23は、無線技術または有線技術によって外部の取引管理サーバー60に接続されることで、各種取引データを送信することができる。前記取引プログラム220は、管理機能、電力運算・換算機能、及び、取引方法の選択機能を備え、さらに、前記処理ユニット21に接続された表示ユニット24は、上述の本体10の外部表面に設けられることで、上述の取引プログラム220の機能、データ、及び、蓄電量が表示されるとともに、前記表示ユニット24はタッチ機能を備えることができることで、操作取引プログラム220の機能を備えることができる。さらに、前記電力管理ユニット25は、上述の処理ユニット21と、表示ユニット24に接続することができるとともに、前記電力管理ユニット25は、外部の少なくとも1つのメインバッテリー30と、外部の少なくとも1つの負荷40に接続することができると同時に、前記電力管理ユニット25は、本体10における収容挿入溝15内の電気接続ポート26に接続して設けられることで、上述の携帯型エネルギー蓄積装置50を選択的に挿接することができ、それにより、前記電力管理ユニット25によって、前記メインバッテリー30と前記携帯型エネルギー蓄積装置50の間における前記複数の負荷40の電力出入力の変換を管理することができ、前記携帯型エネルギー蓄積装置50は、補助バッテリーとして応用することができる。前記接続処理ユニット21の近接感知ユニット27は、NFC、Bluetooth(ブルートゥース(登録商標))等のセンサー素子であることができ、前記携帯型エネルギー蓄積装置50との間の相互感応に使用することができることで、電力デジタル通貨の取引における移行が実行される。複数の実施例に基づき、前記電力管理ユニット25には、さらに、昇降圧変換回路28によって本体10の外部に設けられる少なくとも1つの充放電ポート280が接続され、前記充放電ポート280は、USB充放電ポートであることができ、携帯電話の充電またはナビゲーション装置といった外部の充放電に使用することができる。さらに、複数の実施例に基づき、前記処理ユニット21には、さらに、本体10の外部に設けられる少なくとも1つの操作ボタン29が接続されることで、機能の選択及び設定に使用することができる。さらに、複数の実施例に基づき、前記処理ユニット21には、さらに、データ変換計算ユニット90が接続され、前記データ変換計算ユニット90は、全地球測位ユニット91(例えば、GPS)と、走行距離換算ユニット92を備えることができることで、消費電力及び走行距離を計算することができ、それにより、前記電力取引装置100は、さらに、現金と同額のデジタルポイント、仮想通貨、または、炭素クレジット等の有価資産を計算して取引を実行することができる。
【0012】
これにより、電力を変換することができるとともに、取引且つ伝送に使用することのできる電力取引装置が構成される。
【0013】
本発明の電力取引装置100は、一般の電動設備に応用することができ、図3図4、及び、図5に示す通り、前記電力取引装置100は電動自転車80に応用することができる。前記電動自転車80のフレーム81の前端及び後端には、前輪82と、後輪83がそれぞれ設けられるとともに、前記電動自転車80は、メインバッテリー30によって動力制御装置45を備えるモーター等の負荷40に接続されることで、前記メインバッテリー30は、電力をモーター等の負荷40に提供して前記電動自転車80を駆動させる。前記電動自転車80のハンドルには、本発明の電力取引装置100が設けられ、前記電力取引装置100は、前記メインバッテリー30と、負荷40に接続することができるとともに、前記電力取引装置100は、取引回路20の通信伝送ユニット23によって遠隔の取引管理サーバー60と接続され、さらに、前記電力取引装置100の本体10における収容挿入溝15には、携帯型エネルギー蓄積装置50を選択的に挿設することができるとともに、取引回路20の電気接続ポート26によって電気的に接続される。
【0014】
前記携帯型エネルギー蓄積装置50は、特定の容量の電力を貯蔵することができ、前記携帯型エネルギー蓄積装置50は、残りの電力容量を仮想の容量電力デジタル通貨に変換することができるとともに、前記携帯型エネルギー蓄積装置50は、さらに、前記複数の容量電力デジタル通貨を使用した後、合計して仮想の利用可能電力デジタル通貨を形成できることで、前記携帯型エネルギー蓄積装置50は、その電力容量、容量電力デジタル通貨、及び、利用可能電力デジタル通貨と前記電力取引装置100を使用して電力変換及び電力デジタル通貨取引を実行することができる。
【0015】
操作については、使用者が前記電動自転車80に乗車しようとする場合、個人で所有している携帯型エネルギー蓄積装置50を電力取引装置100の本体10における収容挿入溝15内に直接挿設できるとともに、前記携帯型エネルギー蓄積装置50を電気接続ポート26及び前記取引回路20によって電気的に接続できる。さらに、前記電力取引装置100は、取引回路20の近接感知ユニット27によって前記携帯型エネルギー蓄積装置50内に記録された電力容量、容量電力デジタル通貨、及び、利用可能電力デジタル通貨等のデータを感知及び検出することができることで、前記電力取引装置100は、前記上述のデータ及びメインバッテリー30の電力容量を表示ユニット24に表示することができるとともに、前記電力取引装置100は、通信伝送ユニット23によって遠隔の取引管理サーバー60に接続され、使用者のデータ及び設備の登録と、認証及びデータの登録を実行することで、使用者は読み取ることができるとともに、取引方法を選択することができる。
【0016】
(実施例1)
個人所有の携帯型エネルギー蓄積装置50で乗車することを選択した場合。
【0017】
前記電力取引装置100に、使用者の携帯型エネルギー蓄積装置50の電力容量が100000mAhであり(例えば、1000mAhを1PD容量電力デジタル通貨とすると、この場合の容量電力デジタル通貨は100PDである)、利用可能電力デジタル通貨が1200PDであると表示された場合、使用者は、電力取引装置100の表示ユニット24に表示された取引プログラム220の中から携帯型エネルギー蓄積装置50を使用して乗車することを選択することができる。このようにして、前記電力取引装置100は、近接感知ユニット27によって前記携帯型エネルギー蓄積装置50の利用可能電力デジタル通貨(例えば、200PD)から前記電動自転車80のレンタル料を差し引くことができ、それにより、前記電力取引装置100は、取引回路20の中の電力管理ユニット25によって前記携帯型エネルギー蓄積装置50から提供される負荷40に必要とされる電力に変換することができる。前記電動自転車80のメインバッテリー30の電力を使用する必要がないため、メインバッテリー30の充電頻度及び抜き差し回数を減らすことができることで、前記メインバッテリー30が損傷するきっかけが減少し、前記メインバッテリー30を効果的に保護できることで、前記メインバッテリー30の耐用年数を延ばすことができる。
【0018】
(実施例2)
個人所有の携帯型エネルギー蓄積装置50の電力を前記電動自転車80に売却することを選択した場合。
【0019】
操作については、前記使用者の携帯型エネルギー蓄積装置50が十分な電力を備え、前記電動自転車80のメインバッテリー30を充電しなければならない場合、使用者は、電力取引装置100の表示ユニット24に表示される取引プログラム220の中から電力を売却することを選択する。このように、前記電力取引装置100は、取引回路20における電力管理ユニット25によって携帯型エネルギー蓄積装置50の電力を前記メインバッテリー30に移行することができ、さらに、移行された電力を利用可能電力デジタル通貨に変換することができるとともに、近接感知ユニット27によって前記携帯型エネルギー蓄積装置50の利用可能電力デジタル通貨にチャージすることができる。例えば、前記携帯型エネルギー蓄積装置50が800000mAhの電力を移行する場合、前記携帯型エネルギー蓄積装置50には、800PDの利用可能電力デジタル通貨がチャージされる。これにより、メインバッテリー30の充電時における抜き差し回数が減り、前記メインバッテリー30が損傷するきっかけが減少することで、前記メインバッテリー30の耐用年数を延ばすことができると同時に、電力取引の効果を生み出し、個人の使用者も効果的に電力取引を行うことができることで、グリーンエネルギーの開発が促進され、電力シェアリングエコノミーが形成される。
【0020】
(実施例3)
前記メインバッテリー30の電力を購入して乗車することを選択した場合。
【0021】
前記電力取引装置100に、使用者の携帯型エネルギー蓄積装置50が備える電力容量が1000mAhであり、利用可能電力デジタル通貨が1100PDであると表示され、電動自転車80を乗車するには残りの電力容量が不足している場合、使用者は、電力取引装置100の表示ユニット24に表示される取引プログラム220におけるメインバッテリー30を使用して乗車することを選択することができる。このように、前記電力取引装置100は、近接感知ユニット27によって前記携帯型エネルギー蓄積装置50の利用可能電力デジタル通貨から(例えば200PD)前記電動自転車80のレンタル料を差し引くことができると同時に、前記電力取引装置100は、取引回路20における電力管理ユニット25を前記メインバッテリー30によって提供される負荷40に必要とされる電力に変換することができる。さらに、使用したメインバッテリー30の電力容量に相対する利用可能電力デジタル通貨を同時に差し引くことで、電力取引の効果を生み出し、電力シェアリングエコノミーが形成される。
【0022】
上述の説明から分かる通り、本発明の電力取引装置100は、取引回路20における電力管理ユニット25と、メモリーユニット22内の取引プログラム220における選択により、携帯型エネルギー蓄積装置50を組み合わせて使用した場合、メインバッテリー30の充電頻度及び抜き差し回数を減らすことができ、効果的に前記メインバッテリー30が損傷するきっかけを減らせることで、前記メインバッテリー30を効果的に保護することができる。それにより、前記メインバッテリー30の耐用年数を延ばすことができると同時に、個人の会員が電力を使用して取引を行うことができることで、グリーンエネルギー産業が活性化されることで、誰でもグリーンエネルギーを効果的に使用することができるとともに、電力市場においてシェアリングエコノミーを創出し、さらに、エネルギー不足の問題を解決することで、経済をさらに活性化させることができる。これにより、製品の付加価値を高めるとともに、その経済効果を向上させることができる。
【符号の説明】
【0023】
100 電力取引装置
10 本体
15 収容挿入溝
20 取引回路
21 処理ユニット
22 メモリーユニット
220 取引プログラム
23 通信伝送ユニット
24 表示ユニット
25 電力管理ユニット
26 電気接続ポート
27 近接感知ユニット
28 昇降圧変換回路
280 充放電ポート
29 操作ボタン
30 メインバッテリー
40 負荷
45 動力制御装置
50 携帯型エネルギー蓄積装置
60 取引管理サーバー
80 電動自転車
81 フレーム
82 前輪
83 後輪
90 データ変換計算ユニット
91 全地球測位ユニット
92 走行距離換算ユニット
図1
図2
図3
図4
図5